JP2015071345A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】別途舵角センサ等を追加することなく、端当て時の衝撃力を緩和することができる電動パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】操舵補助指令値Iref_preLimと、モータ角速度ωと、車速Vsとに基づいてトルク指令値飽和度Pを検出し、トルク指令値飽和度Pが閾値Pth以上であるとき、操舵補助指令値Iref_preLimを制限値I_Limで制限する。そして、制限後の操舵補助指令値Iref_Limに基づいて、電動モータ13を駆動制御する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ステアリング機構に与える操舵補助トルクを発生する電動モータを備える電動パワーステアリング装置に関し、特に端当て時の衝撃を緩和するための電動パワーステアリング装置に関するものである。
従来、ステアリング装置として、運転者がステアリングホイールを操舵する操舵トルクに応じて電動モータを駆動することにより、ステアリング機構に操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置が普及している。
一般に、ステアリング機構では、ステアリングホイールを中立位置から左右何れかの方向に操舵を続け、ステアリングホイールの操作量がその最大値に相当する最大舵角に達すると、ステアリング機構がメカニカルストッパに当接してそれ以上の操舵ができない操舵限界となる。このような操舵限界となって、メカニカルストッパに当接する状態となることを端当てと称している。
そして、ステアリングホイールが素早く操作される場合、即ち操舵速度が大きい場合には、電動パワーステアリング装置で発生する操舵補助力も大きくなり、端当て時に生じる衝撃力も大きなものとなる。その結果、ステアリング機構の耐久性が低下したり、操舵操作において運転者が不快感を覚えたりすることがある。
そこで、端当て時の衝撃を緩和するための電動パワーステアリング装置として、例えば特許文献1に記載の技術がある。この技術は、舵角が最大舵角近傍の所定舵角を超えたとき、電動機の補助操舵トルクを低減補正するものである。ここでは、操舵速度が速いほど、操舵補助トルクの低減補正量を増大修正するようにしている。
また、別の電動パワーステアリング装置としては、例えば特許文献2に記載の技術がある。この技術は、操舵輪が所定の最大舵角に接近し減衰開始舵角を超えたことを検出したとき、電動モータの駆動力を減衰するようにしたものである。ここでは、上記減衰開始舵角は、操舵輪の負荷及び操舵輪の操舵速度に応じて設定している。
特許第3560024号公報 特許第4132439号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術にあっては、舵角を検出するセンサが必要となる。また、操舵速度が速い場合、電動機の慣性により、必ずしも端当て時の衝撃を十分に緩和することができない場合がある。
また、上記特許文献2に記載の技術にあっては、操舵輪の負荷及び操舵輪の操舵速度に応じて減衰開始舵角を設定するように構成されており、操舵速度が高速である場合には、最大舵角と減衰開始舵角との差を大きくする(電動モータの駆動力を減衰させる時点を早める)ことで、モータ慣性によって端当て時に大きな衝撃が発生することを防止するようにしている。しかしながら、この場合にも、上記特許文献1に記載の技術と同様に、舵角を検出するセンサが別途必要となる。
そこで、本発明は、別途舵角センサ等を追加することなく、端当て時の衝撃力を緩和することができる電動パワーステアリング装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明に係る電動パワーステアリング装置の一態様は、ステアリング機構に入力される操舵トルクを検出する操舵トルク検出部と、少なくとも前記操舵トルク検出部で検出した操舵トルクに基づいて操舵補助トルク指令値を演算するトルク指令値演算部と、前記ステアリング機構のステアリングシャフトに与える操舵補助トルクを発生する電動モータと、前記操舵補助トルク指令値に基づいて前記電動モータを駆動制御するモータ制御部と、を備えた電動パワーステアリング装置であって、前記電動モータのモータ角速度を検出するモータ角速度検出部と、自車両の車速を検出する車速検出部と、前記トルク指令値演算部で演算した操舵補助トルク指令値と、前記モータ角速度検出部で検出したモータ角速度と、前記車速検出部で検出した車速とに基づいて、前記操舵補助トルク指令値の飽和度を検出する飽和度検出部と、前記飽和度検出部で検出した飽和度が予め設定した閾値以上であるとき、前記トルク指令値演算部で演算した操舵補助トルク指令値を、前記飽和度検出部で検出した飽和度が前記閾値未満であるときと比較して制限するトルク指令値制限部と、を備え、前記モータ制御部は、前記飽和度検出部で検出した飽和度が予め設定した閾値以上であるとき、前記トルク指令値制限部で制限した後の操舵補助トルク指令値に基づいて、前記電動モータを駆動制御することを特徴としている。
このように、操舵補助トルク指令値の飽和度が閾値以上である場合には、操舵補助トルク指令値を制限するので、電動モータの出力を制限することができる。したがって、操舵限界となる端当て時に、中間シャフト等のトルク伝達部材に伝達される衝撃力を緩和することができる。また、操舵補助トルク指令値とモータ角速度と車速とに基づいてトルク指令値制限条件を満足しているかの判定が可能となるため、操舵角を検出する操舵角センサ等を別途追加する必要がない。
また、上記において、前記飽和度検出部は、前記トルク指令値演算部で演算した操舵補助トルク指令値と、前記モータ角速度検出部で検出したモータ角速度とを乗算し、前記電動モータのモータ仕事率を演算するモータ仕事率演算部と、前記車速検出部で検出した車速に基づいて、前記モータ仕事率の基準値であるモータ仕事率基準値を設定するモータ仕事率基準値設定部と、前記モータ仕事率演算部で演算したモータ仕事率から、前記モータ仕事率基準値設定部で設定したモータ仕事率基準値を減算し、仕事率偏差を演算する仕事率偏差演算部と、前記仕事率偏差演算部で演算した仕事率偏差を時間積分することで、前記操舵補助トルク指令値の飽和度を演算する飽和度演算部と、を備えることが好ましい。
このように、実際のモータ仕事量と目標のモータ仕事量とを比較するので、適切に操舵補助トルク指令値の飽和度を演算することができる。そのため、操舵補助トルク指令値の制限条件を満足しているか否かを適切に判定することができ、効果的に端当て時の衝撃力を緩和することができる。
さらに、上記において、前記モータ仕事率基準値設定部は、前記車速検出部で検出した車速が速いほど、モータ仕事率基準値を小さく設定することが好ましい。車速が速いほど同じ操舵トルクでも操舵補助トルク指令値は小さく算出されるため、車速が速いほどモータ仕事率基準値を小さく設定することで、適切に操舵補助トルク指令値の飽和度を検出し、適切に操舵補助トルク指令値を制限することができる。
また、上記において、前記トルク指令値制限部は、前記飽和度検出部で検出した飽和度が前記閾値以上であるとき、前記飽和度検出部で検出した飽和度が大きいほど、前記トルク指令値演算部で演算した操舵補助トルク指令値の制限量を大きくすることが好ましい。
これにより、操舵補助トルク指令値の飽和度が大きいほど操舵補助トルク指令値の制限を強くすることができ、より確実に端当て時の衝撃力を弱めることができる。
さらにまた、上記において、前記飽和度検出部で検出した飽和度に、前記電動モータに印加している電源電圧に応じた電源電圧感応ゲインを乗算することで、当該飽和度を補正する飽和度補正部と、を備えることが好ましい。このように、電動モータに印加している電源電圧を考慮するので、より適切に操舵補助トルク指令値の飽和度を検出することができる。
また、上記において、前記飽和度補正部は、前記電源電圧が高いほど電源電圧感応ゲインを大きく設定することが好ましい。これにより、電動モータに印加している電源電圧が高いほど、操舵補助トルク指令値の飽和度を大きな値とし、操舵補助トルク指令値を制限し易くすることができる。
さらに、上記において、前記操舵トルク検出部で検出した操舵トルクと、前記モータ角速度検出部で検出したモータ角速度とに基づいて、運転者によるステアリングホイールの切り戻し操作を検出する切り戻し操作検出部を備え、前記飽和度検出部は、前記切り戻し操作検出部で運転者によるステアリングホイールの切り戻し操作を検出しているとき、前記飽和度を零に設定するが好ましい。
このように、切り戻し操作中は操舵補助トルク指令値の飽和度を零に設定するので、切り戻し操作中は操舵補助トルク指令値の制限を行わないようにすることができる。すなわち、切り増し操作中にのみモータ出力を制限するようにするので、ステアリングホイールを最大舵角近傍から中立位置へ向かって切り戻す場合に、操舵アシスト力が不十分となるのを防止することができる。そのため、このような切り戻し操作時に、ステアリングホイールが最大舵角付近に張り付くような感覚を運転者に与えることがなくなり、操舵フィーリングの悪化を防止することができる。
本発明によれば、操舵補助トルク指令値の飽和度が閾値以上であるとき、操舵補助トルク指令値を制限し、発生モータトルクを制限することができる。したがって、別途舵角センサ等を追加することなく、端当て時の操舵限界位置となったときに中間シャフト等のトルク伝達部材に伝達される衝撃力を緩和することができる。
本発明に係る電動パワーステアリング装置を示す全体構成図である。 コントローラの具体的構成を示すブロック図である。 トルク指令値制限部の具体的構成を示すブロック図である。 モータ仕事率基準値W_tの算出マップである。 制限値I_Limの算出マップである。 トルク指令値制限部で実行するトルク指令値制限処理手順を示すフローチャートである。 第2の実施形態のトルク指令値制限部の具体的構成を示すブロック図である。 電源電圧ゲインG_Vrの算出マップである。 第3の実施形態のトルク指令値制限部の具体的構成を示すブロック図である。 切増/切戻処理部で実行する切り増し/切り戻し判定処理手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明に係る電動パワーステアリング装置を示す全体構成図である。
図中、符号1は、車両のステアリングホイールであり、このステアリングホイール1に運転者から作用される操舵力はステアリングシャフト2に伝達される。このステアリングシャフト2は、入力軸2aと出力軸2bとを有し、入力軸2aの一端がステアリングホイール1に連結され、入力軸2aの他端が操舵トルクセンサ3を介して出力軸2bの一端に連結されている。
そして、出力軸2bに伝達された操舵力は、ユニバーサルジョイント4を介して中間シャフト5に伝達され、さらに、ユニバーサルジョイント6を介してピニオンシャフト7に伝達される。このピニオンシャフト7に伝達された操舵力はステアリングギヤ8を介してタイロッド9に伝達され、図示しない転舵輪を転舵する。ここで、ステアリングギヤ8は、ピニオンシャフト7に連結されたピニオン8aとこのピニオン8aに噛合するラック8bとを有するラックアンドピニオン形式に構成され、ピニオン8aに伝達された回転運動をラック8bで直進運動に変換している。
ステアリングシャフト2の出力軸2bには、操舵補助力を出力軸2bに伝達する操舵補助機構10が連結されている。この操舵補助機構10は、出力軸2bに連結された減速ギヤ11と、この減速ギヤ11に連結されて操舵系に対して補助操舵力を発生する電動モータ13とを備えている。
また、操舵トルクセンサ3は、ステアリングホイール1に付与されて入力軸2aに伝達された操舵トルクを検出するものである。例えば、操舵トルクセンサ3は、操舵トルクを入力軸2a及び出力軸2b間に介挿した図示しないトーションバーの捩れ角変位に変換し、この捩れ角変位を磁気信号で検出し、それを電気信号に変換するように構成されている。この操舵トルクセンサ3が検出した操舵トルクTは、コントローラ14に入力する。
コントローラ14は、車載電源であるバッテリ15から電源供給されることによって作動する。ここで、バッテリ15の負極は接地され、その正極はエンジン始動を行うイグニッションスイッチ16を介してコントローラ14に接続されると共に、イグニッションスイッチ16を介さず直接、コントローラ14に接続されている。
コントローラ14には、操舵トルクTの他に、車速センサ17で検出した車速Vsを入力する。そして、これらに応じた操舵補助力を操舵系に付与する操舵補助制御(操舵アシスト)を行う。具体的には、上記操舵補助力を電動モータ13で発生するための操舵補助指令値(操舵補助トルク指令値)を公知の手順で算出し、算出した操舵補助指令値に基づいて電動モータ13の電流指令値を算出する。そして、算出した電流指令値とモータ電流検出値とにより、電動モータ13に供給する駆動電流をフィードバック制御する。
次に、コントローラ14の具体的構成について説明する。
コントローラ14は、図2に示すように、操舵トルクT及び車速Vsに基づいて操舵補助指令値を演算する指令値演算部21と、操舵補助指令値を補償する指令値補償部22と、指令値補償部22で補償された操舵補助指令値Iref_preLimを制限するトルク指令値制限部23と、制限後の操舵補助指令値Iref_Limに基づいて電動モータ13を駆動制御するモータ制御部24とを備えている。
指令値演算部21は、操舵補助指令値演算部31と、位相補償部32と、トルク微分回路33と、を備える。
操舵補助指令値演算部31は、操舵トルクT及び車速Vsをもとに、操舵補助指令値算出マップを参照して操舵補助指令値を演算する。ここで、操舵補助指令値算出マップは、横軸に操舵トルクT、縦軸に操舵補助指令値をとり、車速Vsをパラメータとした特性線図で構成されている。操舵補助指令値は、操舵トルクTの増加に対して最初は比較的緩やかに増加し、さらに操舵トルクTが増加すると、その増加に対して操舵補助指令値が急峻に増加するように設定されている。この特性曲線の傾きは、車速Vsの増加に従って小さくなるように設定されている。また、各特性曲線には、それぞれ上限値が設けられている。
位相補償部32は、操舵補助指令値演算部31で演算した操舵補助指令値に対して位相補償を行い、位相補償後の操舵補助指令値を加算器48に出力する。ここでは、例えば、(T1s+1)/(T2s+1)のような伝達特性を操舵補助指令値に作用させるものとする。
トルク微分回路33は、操舵トルクTを微分した操舵トルク変化率をもとに操舵トルクTに対する補償値を算出し、これを加算器48に出力する。
指令値補償部22は、角速度演算部41と、角加速度演算部42と、収斂性補償部43と、慣性補償部44と、SAT推定フィードバック部45と、を少なくとも有する。
角速度演算部41は、回転角センサ13aで検出したモータ回転角θを微分してモータ角速度ωを算出する。角加速度演算部42は、角速度演算部41で演算したモータ角速度ωを微分してモータ角加速度αを算出する。
収斂性補償部43は、角速度演算部41で演算したモータ角速度ωを入力し、車両のヨーの収斂性を改善するためにステアリングホイール1が振れ回る動作に対して、ブレーキをかけるように、収斂性補償値Icを算出する。
慣性補償部44は、電動モータ13の慣性により発生するトルク相当分を補償して慣性感又は制御応答性の悪化を防止するための慣性補償値Iiを算出する。
SAT推定フィードバック部45は、操舵トルクT、モータ角速度ω、モータ角加速度α及び指令値演算部21で演算した操舵補助指令値を入力し、これらに基づいてセルフアライニングトルクSATを推定演算する。
そして、加算器46は、慣性補償部44で算出した慣性補償値IiとSAT推定フィードバック部45で算出したセルフアライニングトルクSATとを加算し、その結果を加算器47に出力する。
加算器47は、加算器46の加算結果と収斂性補償部43で算出した収斂性補償値Icとを加算し、その結果を指令補償値Icomとして加算器48に出力する。
加算器48は、位相補償部32が出力した位相補償後の操舵補助指令値に、トルク微分回路33が出力した補償値と、指令値補償部22が出力した指令補償値Icomとを加算し、補償後の操舵補助指令値Iref_preLimを出力する。この補償後の操舵補助指令値Iref_preLimは、トルク指令値制限部23に入力する。
トルク指令値制限部23は、加算器48が出力した補償後の操舵補助指令値(制限前の操舵補助指令値)Iref_preLimを入力し、以下に示すトルク指令値制限処理を実行し、制限後の操舵補助指令値Iref_Limを出力する。
図3は、トルク指令値制限部23の具体的構成を示すブロック図である。この図3に示すように、トルク指令値制限部23は、仕事率演算部23aと、目標仕事率設定部23bと、減算器23cと、トルク指令値飽和度演算部(時間積分)23dと、トルク指令値制限処理部23eとを備える。
仕事率演算部23aは、加算器48で出力した操舵補助指令値Iref_preLimと、角速度演算部41で演算したモータ角速度ωとを乗算し、電動モータ13の仕事率であるモータ仕事量Wを演算する。
目標仕事率設定部23bは、図4に示すマップを参照し、車速Vsに基づいてモータ仕事率基準値W_tを設定する。ここで、モータ仕事率基準値W_tは、モータ仕事率の目標値よりも一定値小さい値であり、図4に示すように、車速Vs=0のときに最大となり、車速Vsが速いほど0に向けて小さくなるように設定する。なお、この図4に示すマップは、電動モータごとにチューニング可能とする。
減算器23cは、仕事率演算部23aで演算したモータ仕事率Wから目標仕事率設定部23bで設定したモータ仕事率基準値W_tを減算し、その結果を仕事率偏差ΔWとして出力する。
トルク指令値飽和度演算部23dは、減算器23cが出力した仕事率偏差ΔWを時間積分し、その結果をトルク指令値飽和度Pとして出力する。
トルク指令値制限処理部23eは、先ず、トルク指令値飽和度演算部23dで演算したトルク指令値飽和度Pに基づいて、図5に示すマップを参照し、操舵補助指令値Iref_preLimの制限値I_Limを算出する。ここで、制限値I_Limは、図5に示すように、トルク指令値飽和度Pが大きいほど小さい値となるように設定する。なお、この図5に示すマップは、電動モータごとにチューニング可能とする。
次に、トルク指令値制限処理部23eは、トルク指令値飽和度Pが予め設定した操舵限界を判断する閾値Pth以上であるか否かを判定し、P≧Pthであると判定したら、操舵補助指令値Iref_preLimを、制限値I_Limを上限として制限する。そして、制限した結果を制限後操舵補助指令値Iref_Limとしてモータ制御部24に出力する。
すなわち、本実施形態における特徴部分であるトルク指令値制限部23で実行する処理についてまとめると、以下のようになる。
図6は、トルク指令値制限部23で実行するトルク指令値制限処理手順を示すフローチャートである。
先ずステップS1で、トルク指令値制限部23は、操舵補助指令値Iref_preLim、モータ角速度ω、及び車速Vsを読み込み、ステップS2に移行する。
ステップS2では、トルク指令値制限部23(仕事率演算部23a)は、前記ステップS1で読み込んだ操舵補助指令値Iref_preLimとモータ角速度ωとを乗算し、モータ仕事率Wを演算し、ステップS3に移行する。
ステップS3では、トルク指令値制限部23(目標仕事率設定部23b)は、前記ステップS1で読み込んだ車速Vsに基づいて、図4に示すマップをもとにモータ仕事率基準値W_tを設定する。
次にステップS4では、トルク指令値制限部23(減算器23c)は、前記ステップS2で演算したモータ仕事率Wから、前記ステップS3で設定したモータ仕事率基準値W_tを減算し、仕事率偏差ΔWを演算する(ΔW=W−W_t)。ここで、仕事率偏差ΔWには、下限値を0とするリミッタを設ける。すなわち、モータ仕事率Wがモータ仕事率基準値W_tよりも小さく、(W−W_t)が負の値になる場合には、仕事率偏差ΔW=0として演算する。これにより、モータ仕事率Wがモータ仕事率基準値W_tよりも小さい場合には、以下の積分処理をさせないようにする。
ステップS5では、トルク指令値制限部23(トルク指令値飽和度演算部23d)は、前記ステップS4で演算した仕事率偏差ΔWを時間積分し、トルク指令値飽和度Pを演算する(P=P+ΔW)。ここで、モータ仕事率基準値W_tは、モータ仕事率の目標値よりも一定値小さい値に設定しているため、仕事率偏差ΔWを時間積分した値(トルク指令値飽和度P)は、モータ仕事量の目標値に対して実際のモータ仕事量が飽和している度合いを示す値となる。すなわち、このトルク指令値飽和度Pの値が大きいほど、実際のモータ仕事量が目標値に対して飽和している状態であることを示す。
ステップS6では、トルク指令値制限部23(トルク指令値制限処理部23e)は、前記ステップS5で演算したトルク指令値飽和度Pが0以上であるか否かを判定する。そして、P≧0である場合にはステップS7に移行し、前記ステップS5で演算したトルク指令値飽和度Pをそのまま最終的なトルク指令値飽和度Pとして設定し、後述するステップS9に移行する。一方、前記ステップS6でP<0であると判定した場合にはステップS8に移行し、最終的なトルク指令値飽和度Pを0としてからステップS9に移行する。
ステップS9では、トルク指令値制限部23(トルク指令値制限処理部23e)は、トルク指令値飽和度Pが予め設定した閾値Pth以上であるか否かを判定する。そして、P<Pthである場合には、トルク指令値制限条件を満足していないと判断して、そのままトルク指令値制限処理を終了する。一方、P≧Pthである場合には、トルク指令値制限条件を満足しているものと判断してステップS10に移行する。
ステップS10では、トルク指令値制限部23(トルク指令値制限処理部23e)は、トルク指令値飽和度Pに基づいて、図5に示すマップをもとに操舵補助指令値Iref_preLimの制限値I_Limを設定し、ステップS11に移行する。
ステップS11では、トルク指令値制限部23(トルク指令値制限処理部23e)は、前記ステップS1で読み込んだ操舵補助指令値Iref_preLimの絶対値が制限値I_Lim以上であるか否かを判定する。そして、|Iref_preLim|≧I_Limである場合には、操舵補助指令値Iref_preLimの制限が必要であると判断してステップS12に移行する。
ステップS12では、トルク指令値制限部23(トルク指令値制限処理部23e)は、Sign(Iref_preLim)・I_Limを制限後操舵補助指令値Iref_Limとして設定し、トルク指令値制限処理を終了する。ここで、Sign(Iref_preLim)は、操舵補助指令値Iref_preLimが正であるときに1、負であるときに−1となる。
また、前記ステップS11で|Iref_preLim|<I_Limであると判定した場合には、操舵補助指令値Iref_preLimの制限は不要であると判断してステップS13に移行する。そして、ステップS13では、トルク指令値制限部23(トルク指令値制限処理部23e)は、操舵補助指令値Iref_preLimを制限後操舵補助指令値Iref_Limとして設定し、トルク指令値制限処理を終了する。
図2に戻って、モータ制御部24は、電動モータ13の実電流を検出する電流検出器60と、電流指令値演算部61と、減算器62と、電流制御部63と、モータ駆動部64と、を備える。
電流指令値演算部61は、トルク指令値制限部23が出力した制限後操舵補助指令値Iref_Limから電動モータ13の電流指令値Irefを演算する。
減算器62は、電流指令値演算部61が出力した電流指令値Irefと、電流検出器60で検出したモータ電流検出値(実電流)との電流偏差を演算し、これを電流制御部63に出力する。
電流制御部63は、上記電流偏差に対して比例積分(PI)演算を行って電圧指令値を出力するフィードバック制御を行う。
モータ駆動部64は、電流制御部63が出力した電圧指令値に基づいてデューティ演算を行い、電動モータ13の駆動指令となるデューティ比を演算する。そして、そのデューティ比に基づいて電動モータ13を駆動する。
なお、図1において、操舵トルクセンサ3が操舵トルク検出部に対応し、車速センサ17が車速検出部に対応している。また、図2において、指令値演算部21がトルク指令値演算部に対応し、減算器62、電流制御部63及びモータ駆動部64がモータ制御部に対応している。さらに、角速度演算部41がモータ角速度検出部に対応している。
また、図3において、仕事率演算部23a、目標仕事率設定部23b、減算器23c及びトルク指令値飽和度演算部23dが飽和度検出部に対応し、そのうち、仕事率演算部23aがモータ仕事率演算部に対応し、目標仕事率設定部23bがモータ仕事率目標値設定部に対応し、減算器23cが仕事率偏差演算部に対応し、トルク指令値飽和度演算部23dが飽和度演算部に対応している。さらに、トルク指令値制限処理部23eがトルク指令値制限部に対応している。
次に、第1の実施形態の動作について説明する。
運転者がイグニッションスイッチ16をオン状態とすると、バッテリ15からコントローラ14に制御電力が供給され、当該コントローラ14が作動状態となる。このとき、コントローラ14は、運転者によるステアリング操作に基づいて操舵補助制御を行う。
例えば、運転者が車両を発進させ、カーブ路を旋回走行している場合、コントローラ14は、操舵トルクT及び車速Vsに基づいて操舵補助指令値Iref_preLimを算出する。
このとき、操舵トルクTが比較的小さい場合には、操舵補助指令値Iref_preLimとモータ角速度ωとに基づいて演算されるモータ仕事率Wが、車速Vsに基づいて設定されるモータ仕事率基準値W_tよりも小さくなる。すなわち、仕事率偏差ΔW(=W−W_t)は負の値となる。そのため、仕事率偏差ΔWを時間積分して得られるトルク指令値飽和度Pも負の値となり、最終的なトルク指令値飽和度Pは0に設定される(図6のステップS8)。
トルク指令値飽和度P=0は閾値Pthよりも小さいため(ステップS9でNo)、この場合にはトルク指令値制限条件を満足しない。そのため、操舵補助指令値Iref_preLimの制限は行わず、操舵補助指令値Iref_preLimをそのまま制限後操舵補助指令値Iref_Limとして電動モータ13を回転駆動する。
その結果、電動モータ13によって操舵トルクT及び車速Vsに応じた操舵補助トルクが発生され、これが減速ギヤ11を介してステアリングシャフト2の出力軸2bに伝達される。これにより、運転者の操舵負担が軽減される。
このような通常の操舵補助制御を実施している状態から、運転者がステアリングホイール1を切り増し操作し比較的大きな操舵トルクTを検出すると、モータ仕事率Wがモータ仕事率基準値W_tを大きく上回る。すなわち、仕事率偏差ΔW>0となり、これを時間積分したトルク指令値飽和度Pは閾値Pth以上の値となる(ステップS9でYes)。
すると、コントローラ14は、トルク指令値飽和度Pに応じて、トルク指令値飽和度Pが大きいほど小さくなる制限値I_Limを設定する。また、このようにして設定した制限値I_Limによって操舵補助指令値Iref_preLimを制限する。
そして、コントローラ14は、制限したあとの操舵補助指令値(制限後操舵補助指令値)Iref_Limに基づいて電動モータ13を回転駆動する。これにより、電動モータ13の出力は、操舵補助指令値を制限する前と比較して制限される。
そのため、この場合には、運転者がステアリングホイール1をラックエンド付近まで操舵したときのアシストトルクを制限することができる。したがって、操舵限界となる端当て時に中間シャフト等のトルク伝達部材に伝達される衝撃力を緩和することができ、ステアリング機構の耐久性を維持することができる。
このように、モータ仕事率Wとモータ仕事率基準値W_tとの偏差を時間積分することで、モータ仕事量の目標値に対して実際のモータ仕事量が飽和している度合い(トルク指令値飽和度P)を検出することができる。したがって、そのトルク指令値飽和度Pと予め設定した閾値Pthとを比較することで、容易にトルク指令値制限条件を満足しているか否かを判定することができる。さらに、操舵補助指令値Iref_preLim、モータ角速度ω及び車速Vsのみに基づいてトルク指令値制限条件を満足しているか否かの判定が可能となるため、操舵角を検出する操舵角センサを設ける必要がない。
また、モータ仕事率基準値W_tは、車速Vsが速いほど小さい値に設定する。車速Vsが速いほど同じ操舵トルクTでも操舵補助トルク指令値Iref_preLimは小さく算出される。したがって、車速Vsが速いほどモータ仕事率基準値W_tを小さく設定する(モータ仕事率の目標値を小さく設定する)ことで、適切にトルク指令値飽和度Pを演算することができる。
さらに、トルク指令値飽和度Pが大きいほど、操舵補助トルク指令値Iref_preLimの制限値I_Limを小さく設定するので、トルク指令値飽和度Pが大きいほど、操舵補助トルク指令値Iref_preLimの制限量を大きくすることができる。したがって、より確実に端当て時の衝撃力を弱めることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
この第2の実施形態は、電動モータ13の電源電圧に応じてトルク指令値飽和度Pの大きさを設定するようにしたものである。
図7は、第2の実施形態におけるトルク指令値制限部23の具体的構成を示すブロック図である。
このトルク指令値制限部23は、電源電圧ゲイン設定部23fと、ゲイン乗算部23gとを追加したことを除いては、図3に示すトルク指令値制限部23と同様の構成を有する。したがって、ここでは構成の異なる部分を中心に説明する。
電源電圧ゲイン設定部23fは、電動モータ13の電源電圧Vrを入力し、図8に示す電源電圧ゲイン算出マップを参照して電源電圧ゲインG_Vrを設定する。ここで、電源電圧ゲインG_Vrは、図8に示すように、電源電圧Vrが高くなるほど大きい値に設定する。
ゲイン乗算部23gは、トルク指令値飽和度演算部23dで演算したトルク指令値飽和度Pに、電源電圧ゲイン設定部23fで設定した電源電圧ゲインG_Vrを乗算し、その結果を最終的なトルク指令値飽和度Pとしてトルク指令値制限処理部23eに出力する。
このように、電動モータ13に印加している電源電圧Vrを考慮するので、より適切にトルク指令値飽和度Pを演算することができる。また、このとき、電源電圧Vrが高いほど、電源電圧感応ゲインG_Vrを大きく設定するので、電源電圧Vrが高いほどトルク指令値飽和度Pを大きな値に設定し、操舵補助指令値Iref_preLimを制限し易くすることができる。
なお、図7において、電源電圧ゲイン設定部23f及びゲイン乗算部23gが飽和度補正部に対応している。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
この第3の実施形態は、運転者の操舵状態(切り増し/切り戻し)を判定し、その結果に応じてトルク指令値飽和度Pを設定するようにしたものである。
図9は、第3の実施形態におけるトルク指令値制限部23の具体的構成を示すブロック図である。
このトルク指令値制限部23は、切増/切戻処理部23hを追加したことを除いては、図3に示すトルク指令値制限部23と同様の構成を有する。したがって、ここでは構成の異なる部分を中心に説明する。
切増/切戻処理部23hは、操舵補助指令値Iref_preLimとモータ角速度ωとに基づいて、運転者がステアリングホイール1を切り戻し操作しているか否かを判定し、その結果に応じて最終的なトルク指令値飽和度Pを設定する。
図10は、切増/切戻処理部23hで実行する切り増し/切り戻し判定処理手順を示すフローチャートである。
先ずステップS21で、切増/切戻処理部23hは、操舵補助指令値Iref_preLimとモータ角速度ωとが同符号であるか否かを判定する。そして、Sign(Iref_preLim)=Sign(ω)である場合には、運転者がステアリングホイール1を切り増し操作していると判断してステップS22に移行する。
ステップS22では、切増/切戻処理部23hは、トルク指令値飽和度演算部23dで演算したトルク指令値飽和度Pを、そのまま最終的なトルク指令値飽和度Pとしてトルク指令値制限処理部23eに出力し、切り増し/切り戻し判定処理を終了する。
一方、前記ステップS21でSign(Iref_preLim)≠Sign(ω)であると判定した場合には、運転者がステアリングホイール1を切り戻し操作していると判断してステップS23に移行する。
ステップS23では、切増/切戻処理部23hは、最終的なトルク指令値飽和度P=0をトルク指令値制限処理部23eに出力し、切り増し/切り戻し判定処理を終了する。
これにより、運転者がステアリングホイール1を切り戻し操作している場合には、操舵補助指令値Iref_preLimやモータ角速度ωの大きさにかかわらず、トルク指令値飽和度P=0に設定される。そのため、トルク指令値飽和度Pが閾値Pth以下となり(図6のステップS9でNo)、操舵補助指令値Iref_preLimの制限を行わないようにすることができる。
このように、運転者が切り増し操作を行っている場合にのみ操舵補助指令値Iref_preLimの制限を行い、運転者が切り戻し操作を行っている場合には当該制限を行わない。したがって、ステアリングホイール1を最大舵角近傍から中立位置へ向かって切り戻す場合に、操舵アシスト力の不足に起因するステアリングホイール1の最大舵角付近での張り付き感が発生するのを防止することができ、良好な操舵フィーリングを維持することができる。
ここで、図10のステップS21が切り戻し操作検出部に対応している。
なお、上記第3の実施形態においては、上述した第2の実施形態のように、電動モータ13の電源電圧Vrに応じてトルク指令値飽和度Pを設定する処理を更に追加するようにしてもよい。
1…ステアリングホイール、2…ステアリングシャフト、3…操舵トルクセンサ、8…ステアリングギヤ、10…操舵補助機構、13…電動モータ、14…コントローラ、15…バッテリ、16…イグニッションスイッチ、17…車速センサ、18…操舵角センサ、21…指令値演算部、22…指令値補償部、23…トルク指令値制限部、23a…仕事率演算部、23b…目標仕事率設定部、23c…減算器、23d…トルク指令値飽和度演算部、23e…トルク指令値制限処理部、23f…電源電圧ゲイン設定部、23g…ゲイン乗算部、23h…切増/切戻処理部、24…モータ制御部、31…操舵補助指令値演算部、32…位相補償部、33…トルク微分回路、41…角速度演算部、42…角加速度演算部、43…収斂性補償部、44…慣性補償部、45…SAT推定フィードバック部、46〜48…加算器、61…電流指令値演算部、62…減算器、63…電流制御部、64…モータ駆動部

Claims (7)

  1. ステアリング機構に入力される操舵トルクを検出する操舵トルク検出部と、少なくとも前記操舵トルク検出部で検出した操舵トルクに基づいて操舵補助トルク指令値を演算するトルク指令値演算部と、前記ステアリング機構のステアリングシャフトに与える操舵補助トルクを発生する電動モータと、前記操舵補助トルク指令値に基づいて前記電動モータを駆動制御するモータ制御部と、を備えた電動パワーステアリング装置であって、
    前記電動モータのモータ角速度を検出するモータ角速度検出部と、
    自車両の車速を検出する車速検出部と、
    前記トルク指令値演算部で演算した操舵補助トルク指令値と、前記モータ角速度検出部で検出したモータ角速度と、前記車速検出部で検出した車速とに基づいて、前記操舵補助トルク指令値の飽和度を検出する飽和度検出部と、
    前記飽和度検出部で検出した飽和度が予め設定した閾値以上であるとき、前記トルク指令値演算部で演算した操舵補助トルク指令値を、前記飽和度検出部で検出した飽和度が前記閾値未満であるときと比較して制限するトルク指令値制限部と、を備え、
    前記モータ制御部は、前記飽和度検出部で検出した飽和度が予め設定した閾値以上であるとき、前記トルク指令値制限部で制限した後の操舵補助トルク指令値に基づいて、前記電動モータを駆動制御することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記飽和度検出部は、
    前記トルク指令値演算部で演算した操舵補助トルク指令値と、前記モータ角速度検出部で検出したモータ角速度とを乗算し、前記電動モータのモータ仕事率を演算するモータ仕事率演算部と、
    前記車速検出部で検出した車速に基づいて、前記モータ仕事率の基準値であるモータ仕事率基準値を設定するモータ仕事率基準値設定部と、
    前記モータ仕事率演算部で演算したモータ仕事率から、前記モータ仕事率基準値設定部で設定したモータ仕事率基準値を減算し、仕事率偏差を演算する仕事率偏差演算部と、
    前記仕事率偏差演算部で演算した仕事率偏差を時間積分することで、前記操舵補助トルク指令値の飽和度を演算する飽和度演算部と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記モータ仕事率基準値設定部は、前記車速検出部で検出した車速が速いほど、モータ仕事率基準値を小さく設定することを特徴とする請求項2に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記トルク指令値制限部は、
    前記飽和度検出部で検出した飽和度が前記閾値以上であるとき、前記飽和度検出部で検出した飽和度が大きいほど、前記トルク指令値演算部で演算した操舵補助トルク指令値の制限量を大きくすることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
  5. 前記飽和度検出部で検出した飽和度に、前記電動モータに印加している電源電圧に応じた電源電圧感応ゲインを乗算することで、当該飽和度を補正する飽和度補正部と、を備えることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
  6. 前記飽和度補正部は、
    前記電源電圧が高いほど電源電圧感応ゲインを大きく設定することを特徴とする請求項5に記載の電動パワーステアリング装置。
  7. 前記操舵トルク検出部で検出した操舵トルクと、前記モータ角速度検出部で検出したモータ角速度とに基づいて、運転者によるステアリングホイールの切り戻し操作を検出する切り戻し操作検出部を備え、
    前記飽和度検出部は、
    前記切り戻し操作検出部で運転者によるステアリングホイールの切り戻し操作を検出しているとき、前記飽和度を零に設定することを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
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