JP2015067592A - ウコンエキスと有機酸塩を含む組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウコンエキスに起因する不快な呈味/異味が低減されているウコンエキス含有組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】ビサクロンと有機酸塩とが1:95〜1:3000の質量比となるように、ウコンエキスと有機酸塩とを加配して、原料とウコンエキスと有機酸塩とを混合する工程を含む、ウコンエキスに由来する異味が低減されている、pHが4.0以下の範囲にあるウコンエキス含有組成物の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、ウコンエキスに由来する異味が低減されている、ウコンエキス含有組成物に関する。
ウコン(ショウガ科ウコン,Curcuma longa LINNE)は東南アジアを中心に、世界中の熱帯・亜熱帯地域で栽培されるショウガ科ウコン属の植物である。独特な香気と風味を有することから香辛料として、また生薬として古くから用いられている。最近では、根茎に含まれるクルクミンに抗炎症、抗腫瘍、肝機能改善、悪酔いの防止等のさまざまな効果があることが報告され、ウコン又はその抽出物であるウコンエキスは、健康食品としても注目されている。
しかしながら、ウコン又はウコンエキスは特有の苦味、後味の残り感、薬っぽさ、ウコンの香り(土臭さ)等、喫食に不適な不快な呈味/異味を有することから、摂取しづらいという問題があった。
これまでにウコン又はウコンエキスに起因する不快な呈味を改善するための方法が開発され報告されている。
特許文献1には、クルクミン原料をシクロデキストリンの存在下で処理してクルクミン包接体を形成すること特徴とする、苦味が低減されたクルクミン水溶液の製造方法が開示されている。
特許文献2には、ウコンに植物性油及びイーストを混合して発酵させることを特徴とするウコンの苦味除去抑制方法が開示されている。
特許文献3には、ウコンの苦味成分を有機溶媒にて抽出することによりウコンの苦味成分を減少させる方法が開示されている。
特許文献4には、ウコンと卵殻膜を含有することを特徴とする、苦味がマスキングされて摂食し易い飲食品が開示されている。
特許文献5には、ウコン抽出物を含む高機能性健康食品と天然物由来の中性リン脂質を混合して高速回転分散処理を行った後に、超音波分散処理又は超高圧ホモジナイザー分散処理を行うことを特徴とする、当該高機能性健康食品の苦味低減化方法が開示されている。
しかしながら、これらの手法は不快な呈味の低減が不十分であったり、また操作が煩雑であったりすることから、当該分野においては依然として、ウコン又はウコンエキスに起因する不快な呈味を改善するための新たな手法が求められていた。
特開2006-111534号公報 特開平10-084908号公報 特開2000-228966号公報 特開2008-118887号公報 特許第4634886号公報
本発明は、ウコンエキスに起因する不快な呈味/異味が低減されているウコンエキス含有組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、ウコンエキスと共に有機酸塩を所定量配合することによって、pHが4.0以下の範囲にあるウコンエキス含有組成物において、ウコンエキスに起因する不快な呈味/異味を顕著に低減できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下の特徴を有する。
[1] ビサクロンと有機酸塩とが1:95〜1:3000の質量比となるように、ウコンエキスと有機酸塩とを加配して、原料とウコンエキスと有機酸塩とを混合する工程を含む、ウコンエキスに由来する異味が低減されている、pHが4.0以下の範囲にあるウコンエキス含有組成物の製造方法。
[2] 有機酸塩がクエン酸三ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、又は、グルコン酸ナトリウムである、[1]の方法。
[3] [1]又は[2]の方法によって製造された、ウコンエキスに由来する異味が低減されている、ウコンエキス含有組成物。
[4] ビサクロンと有機酸塩とを1:95〜1:3000の質量比にて含み、かつ、pHが4.0以下の範囲にある、ウコンエキス含有組成物。
[5] 液状組成物である、[3]又は[4]の組成物。
[6] [5]の組成物が入れられた、容器詰飲料。
本発明によれば、ウコンエキスに起因する不快な呈味/異味が低減されているウコンエキス含有組成物を提供することができる。
図1は実施例1の試験飲料[配合比(ウコンエキス:クエン酸三Na=1:3.6)][pH 3.6]の官能評価の結果を示す。 図2は実施例2[配合比(ウコンエキス:クエン酸三Na=1:4.5)][pH 3.6]の官能評価の結果を示す。 図3は実施例3[配合比(ウコンエキス:クエン酸三Na=1:0.14)][pH 3.6]の官能評価の結果を示す。 図4は実施例4[配合比(ウコンエキス:クエン酸三Na=1:0.29)][pH 3.6]の官能評価の結果を示す。 図5は実施例5[配合比(ウコンエキス:クエン酸三Na=1:0.29)][pH 3.0]の官能評価の結果を示す。 図6は実施例6[配合比(ウコンエキス:クエン酸三Na=1:0.29)][pH 4.0]の官能評価の結果を示す。 図7は実施例7[配合比(ウコンエキス:アスコルビン酸Na=1:0.29)][pH 3.6]の官能評価の結果を示す。 図8は実施例8[配合比(ウコンエキス:グルコン酸Na=1:0.29)][pH 3.6]の官能評価の結果を示す。
1.ウコンエキス
本発明においてウコンエキスとは、ショウガ科ウコン属の植物に由来する植物原料より、水、及び/又は、親水性有機溶媒を抽出溶媒として用いて得られた抽出物を意味する。
前記植物原料としては、ショウガ科ウコン属の植物であるCurcuma longa(ウコン)、Curcuma aromatica、Curcuma zedoaria、Curcuma phaeocaulis、Curcuma kwangsiensis、Curcuma wenyujin、及び/又は、Curcuma xanthorrhizaの根茎等の適当な部位を原型のまま、あるいは適当な寸法又は形状にカットしたもの、あるいは粉砕物の形態にしたものを使用することができる。これらの植物原料は適宜乾燥されたものであってよい。
植物原料からのウコンエキスの抽出方法は特に限定されない。例えば、水、親水性有機溶媒(例えば、エタノール、メタノール、イソプロパノール、プロピレングリコール、アセトン、アセトニトリル)、又はそれらの溶媒の2種以上の混合物を用いて、植物原料から溶媒可溶性成分を抽出する。抽出溶媒としては、アルコールや水が好ましい。アルコールとしてはエタノールが好ましい。アルコールと水を混合して用いる場合の混合比は特に限定されないが、例えば質量比で10:90〜90:10の範囲が好ましく、20:80〜50:50の範囲がより好ましい。得られた植物原料の抽出物は必要に応じてさらに、加熱、及び/又は減圧して抽出溶媒を揮発させてもよい。
本発明において「ウコンエキス」とは、乾燥質量にして0.15質量%以上のビサクロンを含む。
本発明において「ビサクロン」とは、ビサボラン型セスキテルペン類に分類される化合物であり、下記の平面構造式を有する化合物又はその塩を意味する。ビサクロンは平面構造式中*印で示した位置に不斉炭素を有し、そのため数種の光学異性体が存在するが、本明細書におけるビサクロンとはそのいずれの光学異性体も包含する概念である。
Figure 2015067592
ウコンエキス中のビサクロンの量は、ウコンエキスを酢酸エチルと混合し、遠心分離して得られた上澄み液から酢酸エチルを減圧留去後、アセトニトリルに溶解した液を分析サンプルとして、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)に付すことにより求めることができる。例えば、HPLCは以下の条件で行うことができる。
・カラム:Thermo ODS HYPERSIL(登録商標)250mmxΦ4.6mm(サーモサイエンティフィック社製)
・移動相:65%アセトニトリル(20分)⇒80%アセトニトリル(5分)⇒65%アセトニトリル(10分)
・流量:0.7mL/min
・温度:40℃
・検出波長:242nm
2.有機酸塩
本発明において有機酸塩とは、飲料製造において一般的に酸味料、調味料、強化剤として用いられるものを利用することができ、好ましくはクエン酸三ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、グルコン酸ナトリウムである。
3.ウコンエキスと有機酸塩の配合量
本発明において、ウコンエキスと有機酸塩とは乾燥質量にして、ウコンエキス:有機酸塩=1:0.14〜1:4.5、好ましくは1:0.29〜1:4.5の質量比にて組成物中に配合する。当該ウコンエキスの量をビサクロンの量に換算すると、ビサクロン:有機酸塩=1:およそ95〜1:およそ3000、好ましくは1:およそ190〜1:およそ3000の質量比となる。
組成物中に含めるウコンエキスの量は特に限定されないが、好ましくは一回の経口摂取量当たり、ウコンエキスをウコンエキスに含まれるビサクロンの量にして0.15mg以上となる量を配合する。
本発明において「一回の経口摂取量」とは、本発明の組成物が一度に経口摂取される量、あるいは短い時間間隔(例えば10分以下、好ましくは5分以下の時間)をおいて連続的に複数回で経口摂取される総量を意味する。本発明の組成物が液状組成物の形態である場合には例えば50ml〜500ml(典型的には50ml、100ml、150ml、200ml、250ml、300ml、350ml、400ml、450ml又は500ml)がその量であり、半固形状(ゼリー状、ゾル状等)の形態である場合には例えば50g〜500g(典型的には50g、100g、150g、200g、250g、300g、350g、400g、450g又は500g)がその量である。以下でも「一回の経口摂取量」をこの意味で用いる。
4.他の成分
本発明におけるウコンエキス含有組成物は水に上記の成分が含有されたものであるが、一又は複数の他の成分(原料)が更に含有されてもよい。
「他の成分」としては、ウコン色素が挙げられる。ウコン色素は、ウコンの根茎部分より、温時エタノールで、熱時油脂若しくはプロピレングリコールで、又は室温時〜熱時ヘキサン若しくはアセトンで抽出して得られるものであり、このようにして得られたウコン色素は主にクルクミンを含む。本発明の組成物におけるウコン色素の量は一回の経口摂取量当たり、クルクミンが3〜50 mg、より好ましくは5〜40mgとなる量のウコン色素が配合されるのがよい。
また、本発明におけるウコンエキス含有組成物には、飲食品、医薬品などの最終的な形態において許容される成分であって、経口摂取可能な成分を含めることができる。
本発明におけるウコンエキス含有組成物が液状組成物又は半固形状組成物(ゼリー状等)の形態である場合には、甘味料、酸味料、ビタミン類、ミネラル類、増粘剤、乳化剤、酸化防止剤、色素、香料、保存料、防腐剤、防かび剤等を添加することができる。
甘味料としては、ブドウ糖、果糖、ショ糖、乳糖、麦芽糖、パラチノース、トレハロース、キシロース等の単糖や二糖、異性化糖(ブドウ糖果糖液糖、果糖ブドウ糖液糖、砂糖混合異性化糖等)、糖アルコール(エリスリトール、キシリトール、ラクチトール、パラチニット、ソルビトール、還元水飴等)、はちみつ、高甘味度甘味料(スクラロース、アセスルファムカリウム、ソーマチン、ステビア、アスパルテーム等)などが挙げられる。
酸味料としては、下記「5.pH」に記載のものが挙げられる。
ミネラル類としては、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、鉄などが挙げられる。
増粘剤としては、カラギーナン、ジェランガム、キサンタンガム、アラビアガム、タマリンドガム、グアーガム、ローカストビーンガム、カラヤガム、寒天、ゼラチン、ペクチン、大豆多糖類、カルボキシメチルセルロース(CMC)等が挙げられる。
乳化剤としては、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、レシチン、植物性ステロール、サポニン等が挙げられる。
酸化防止剤としては、ビタミンC、トコフェロール(ビタミンE)、酵素処理ルチン、カテキン等が挙げられる。
上記他の成分は、それぞれ当業者が飲料等の液状組成物に通常採用する範囲内の量で適宜配合することができる。
5.pH
本発明におけるウコンエキス含有組成物のpHは5以下、好ましくは4以下の範囲から選択される値を有する。本発明においてpH値は品温20℃で測定された値を指す。
pH値が5よりも高い場合にはウコンエキスに起因する不快な呈味/異味が感じられるという問題がある。また、本発明におけるウコンエキス含有組成物が清涼飲料水の形態である場合には、当該pH値の上限をpH 4.0未満とすることができる。食品衛生法の食品別規格基準によれば、清涼飲料水の殺菌・除菌の方法はpH 4.0を境に大きく異なっており、pH4.0未満のものの殺菌は、中心部温度を65℃10分間加熱することが求められるのに対して、pH4.0以上のものの殺菌は、中心部温度を85℃、30分間加熱することが求められる。故に、pH値の上限をpH 4.0未満とすることによって、殺菌工程におけるエネルギー消費を抑えることができ、また殺菌工程によるウコンエキスへの負荷を小さくすることができ好ましい。
pH値の下限は特に限定されず、2.3以上、好ましくは3.0以上、さらに好ましくは3.1以上とすることができる。
本発明におけるウコンエキス含有組成物のpHは、上記原料を混合し、必要に応じて、適宜酸味料を加えることにより調節することができる。酸味料としては飲料の製造に一般的に利用されるものが挙げられ、例えばクエン酸、リンゴ酸、酒石酸、酢酸、フィチン酸、乳酸、フマル酸、コハク酸、グルコン酸等の有機酸、リン酸等の無機酸、又はこれらの塩等があり、これらのうちの1種又は2種以上を利用することができる。なお、pH値の調整に利用される有機酸又はその塩の量は、上記「3.ウコンエキスと有機酸塩の配合量」にて特定される有機酸塩の配合量には含まれない。
6.組成物及びその用途
本発明におけるウコンエキス含有組成物の形態は特に限定されないが、経口摂取に適した液状、または半固形状の組成物が好ましく、液状の組成物であることが特に好ましい。
液状組成物は、液状食品(飲料)として提供されてもよいし、液状の経口投与用の医薬品として提供されてもよいが、好ましくは飲料である。液状組成物は、水を基調とする組成物であり、上記成分を水と混合して製造することができる。各成分の配合量は上記したとおりである。かかる液状組成物は、飲料用容器として使用される容器に収容することができる。飲料用容器としてはポリエチレンテレフタレート(PET)製容器、所謂PETボトルや、金属缶容器等が挙げられる。容器の形態は特に限定されない。また、容器の容量は特に限定されないが、例えば50ml〜500ml(典型的には50ml、100ml、150ml、200ml、250ml、300ml、350ml、400ml、450ml又は500ml)、好ましくは100ml〜200mlとすることができる。液状組成物を容器に収容する手段は任意である。
半固形状組成物は、例えば、ゲル状又はゾル状の形態を有する医薬品や食品として提供される。半固形状組成物は、上記成分をデンプン、寒天、増粘剤等と共に水と混合して製造することができる。
本発明におけるウコンエキス含有組成物はウコンエキスに起因する不快な呈味/異味(例えば、苦味、後味の残り感、薬っぽさ、ウコン特有の香り)が低減されたウコンエキス含有組成物である。
本発明におけるウコンエキス含有組成物は、例えば、アルコール摂取後の起床時のいわゆる二日酔い症状(特に、頭重感、二日酔い感、アルコール残り感、胃の不快症状)の軽減作用を有する飲食品組成物又は医薬品組成物として使用しても良い。
I.試験飲料ウコンエキス
ウコンエキスはウコン(Curcuma longa)の根茎部分を水を用いて抽出し、得られた抽出液を減圧加熱乾燥して水分を除去することにより調製した。ウコンエキス中のビサクロンの量は、上記HPLCにより定量した。
II.試験飲料
各試験飲料は、表1及び表2に示す組成にて、水以外の成分(粉末原料)を混合した後、水に添加溶解して、液体原料を投入して100mLの水溶液とした。各試験飲料のpH調整はクエン酸を用いて行い、表中のpH値は品温20℃で測定された値を指す。得られた水溶液は、93℃に加熱したものを金属缶にホットパックして、各試験飲料を作製した。
Figure 2015067592
Figure 2015067592
III.試験方法
試験は、20歳以上50歳以下の健常な男女5名をパネラーとして選定し、官能評価を行なった。パネラーは各試験飲料を摂取し、「ウコンの香り(土臭さ)」、「苦味」、「後味の残り感」、「薬っぽさ」の項目について0〜10段階評価(0:弱い 10:強い)で点数付けを行なった。各試験飲料の各項目について平均値を算出した。
IV.結果
1.クエン酸三ナトリウムを配合した試験飲料
(1-1)実施例1[配合比(ウコンエキス:クエン酸三Na=1:3.6)][pH 3.6]
実施例1の試験飲料については、クエン酸三Naを配合しない比較例1の試験飲料と比べて、ウコンエキス特有の苦味・後味の残り感・薬っぽさ・ウコンの香りが低減され、喫食に適さないウコンエキス特有の異味を低減することができた(図1)。特に、ウコンエキス特有のウコンの香りが顕著に低減された。
(1-2)実施例2[配合比(ウコンエキス:クエン酸三Na=1:4.5)][pH 3.6]
実施例2の試験飲料については、クエン酸三Naを配合しない比較例1の試験飲料と比べて、ウコンエキス特有の苦味・後味の残り感・薬っぽさ・ウコンの香りが低減され、喫食に適さないウコンエキス特有の異味を低減することができた(図2)。特に、ウコンエキス特有の苦味、薬っぽさ、及びウコンの香りが顕著に低減された。
(1-3)実施例3[配合比(ウコンエキス:クエン酸三Na=1:0.14)][pH 3.6]
実施例3の試験飲料については、クエン酸三Naを配合しない比較例2の試験飲料と比べて、ウコンエキス特有の苦味・後味の残り感・薬っぽさ・ウコンの香りが低減され、喫食に適さないウコンエキス特有の異味を低減することができた(図3)。特に、ウコンエキス特有の薬っぽさが顕著に低減された。
(1-4)実施例4[配合比(ウコンエキス:クエン酸三Na=1:0.29)][pH 3.6]
実施例4の試験飲料については、クエン酸三Naを配合しない比較例2の試験飲料と比べて、ウコンエキス特有の苦味・後味の残り感・薬っぽさ・ウコンの香りが低減され、喫食に適さないウコンエキス特有の異味を低減することができた(図4)。特に、ウコンエキス特有の後味の残り感が顕著に低減された。
(1-5)実施例5[配合比(ウコンエキス:クエン酸三Na=1:0.29)][pH 3.0]
実施例5の試験飲料については、クエン酸三Naを配合しない比較例2の試験飲料と比べて、ウコンエキス特有の苦味・後味の残り感・薬っぽさ・ウコンの香りが低減され、喫食に適さないウコンエキス特有の異味を低減することができた(図5)。特に、ウコンエキス特有の苦味、薬っぽさ、及びウコンの香りが顕著に低減された。
(1-6)実施例6[配合比(ウコンエキス:クエン酸三Na=1:0.29)][pH 4.0]
実施例6の試験飲料については、クエン酸三Naを配合しない比較例2の試験飲料と比べて、ウコンエキス特有の苦味・後味の残り感・薬っぽさ・ウコンの香りが低減され、喫食に適さないウコンエキス特有の異味を低減することができた(図6)。特に、ウコンエキス特有の薬っぽさ、及びウコンの香りが顕著に低減された。
2.アスコルビン酸ナトリウムを配合した試験飲料
(2-1)実施例7[配合比(ウコンエキス:アスコルビン酸Na=1:0.29)][pH 3.6]
実施例7の試験飲料については、アスコルビン酸Naを配合しない比較例2の試験飲料と比べて、ウコンエキス特有の苦味・後味の残り感・薬っぽさ・ウコンの香りが低減され、喫食に適さないウコンエキス特有の異味を低減することができた(図7)。特に、ウコンエキス特有の薬っぽさ、及びウコンの香りが顕著に低減された。
3.グルコン酸ナトリウムを配合した試験飲料
(3-1)実施例8[配合比(ウコンエキス:グルコン酸Na=1:0.29)][pH 3.6]
実施例8の試験飲料については、アスコルビン酸Naを配合しない比較例2の試験飲料と比べて、ウコンエキス特有の苦味・後味の残り感・薬っぽさ・ウコンの香りが低減され、喫食に適さないウコンエキス特有の異味を低減することができた(図8)。特に、ウコンエキス特有の苦味、薬っぽさ、及びウコンの香りが顕著に低減された。
4.結論
上記の結果より、ウコンエキスを、特定の種類に限定されることなく有機酸塩と1:0.14〜1:4.5の質量比で配合し、かつ少なくともpH 4.0以下の範囲にある飲料とすることによって、ウコンエキス特有の異味を低減できることが明らかとなった。

Claims (6)

  1. ビサクロンと有機酸塩とが1:95〜1:3000の質量比となるように、ウコンエキスと有機酸塩とを加配して、原料とウコンエキスと有機酸塩とを混合する工程を含む、ウコンエキスに由来する異味が低減されている、pHが4.0以下の範囲にあるウコンエキス含有組成物の製造方法。
  2. 有機酸塩がクエン酸三ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、又は、グルコン酸ナトリウムである、請求項1に記載の方法。
  3. 請求項1又は2に記載の方法によって製造された、ウコンエキスに由来する異味が低減されている、ウコンエキス含有組成物。
  4. ビサクロンと有機酸塩とを1:95〜1:3000の質量比にて含み、かつ、pHが4.0以下の範囲にある、ウコンエキス含有組成物。
  5. 液状組成物である、請求項3又は4に記載の組成物。
  6. 請求項5に記載の組成物が入れられた、容器詰飲料。
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