JP2015060176A - カラーフィルター用顔料分散体 - Google Patents

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昭人 井樋
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昭 馬田
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Abstract

【課題】低粘度であり、且つ、微粒化された顔料を含む顔料分散体、それを含有する着色組成物、及びこれを用いて製造されるカラーフィルターに関する。【解決手段】[1]一般式(I)で表される顔料分散剤、有機顔料、及びエーテル系有機溶媒を含有する、カラーフィルター用顔料分散体、[2]前記[1]のカラーフィルター用顔料分散体と、バインダー成分とを含有する、カラーフィルター用着色組成物、[3]前記[2]のカラーフィルター用着色組成物を用いて製造される、カラーフィルター。【選択図】なし

Description

本発明は、カラーフィルターに用いられる顔料分散体、これを含む着色組成物、及びこれを用いて製造されるカラーフィルターに関する。
液晶表示装置に用いられるカラーフィルターは、顔料分散体に樹脂等を配合した着色組成物をガラス等の透明基板に塗工した後、露光・硬化、現像、熱硬化させるフォトリソグラフィー法等によって製造されている。ここで用いられる顔料分散体は、顔料を有機溶媒に分散した非水系顔料分散体であるが、非水系顔料分散体の製造方法として、グラフトポリマー等の高分子分散剤を用いる製造方法が知られており、様々な要求性能を満たすために、分散剤の改良検討が行われている。
例えば、特許文献1には、高い耐熱性と優れた分散性を併せ持つ顔料分散剤を含有するカラーフィルター用組成物として、顔料、A−Bブロック共重合体及び/又はB−A−Bブロック共重合体(但し、Aは側鎖に4級アンモニウム塩基を有するブロックを、Bは側鎖に4級アンモニウム塩基を有さないブロックをそれぞれ示す。)から成る分散剤、及び溶媒を含む顔料分散組成物が開示されている。
特許文献2には、明度、及びコントラスト比が高く、流動性に優れた安定なカラーフィルター用着色組成物として、着色剤(a)と、樹脂(b)と、樹脂型分散剤(c)と、有機顔料の酸性誘導体等(d)と、溶剤(e)とを含有する着色組成物において、該樹脂型分散剤(c)が側鎖に4級アンモニウム塩基を有するAブロックと、4級アンモニウム塩基を有さないBブロックとからなる、A−Bブロック共重合体またはB−A−Bブロック共重合体である、カラーフィルター用着色組成物が開示されている。
特開2004−182787号公報 特開2012−068559号公報
例えば、カラーフィルターにおいては、コントラストを向上させるため、顔料をより微細化することが行われる。しかしながら、顔料等の粒子は微細化することよって粒子同士の凝集力が高まるため、顔料分散体の粘度が高くなる傾向がある。
そこで、顔料等の粒子表面への吸着に優れる吸着基と溶媒への親和性に優れる分散基を導入した分散剤を用いて、分散特性を向上させる検討が行われている。しかしながら、分散体中の顔料の微粒化又は低粘度化に改善の余地を有するものであった。
本発明は、微粒化された顔料を含み、低粘度な顔料分散体、それを含有する着色組成物、及びこれを用いて製造されるカラーフィルターに関する。
本発明者らは、顔料分散体において、下記一般式(I)で表される化合物(以下「本発明の化合物」ともいう)を用いることで、微粒化された顔料を含み、低粘度な顔料分散体が得られることを見出した。
すなわち本発明は、[1]〜[3]に関する。
[1] 一般式(I)で表される顔料分散剤、有機顔料、及びエーテル系有機溶媒を含有する、カラーフィルター用顔料分散体。
Figure 2015060176
〔式(I)中、R1は炭素数2以上18以下のアルカンジイル基、R2は炭素数3又は4のアルカンジイル基を示し、R3はエチレン基を示し、R4は炭素数2以上18以下のアルカンジイル基(ただしR1と隣接しているR4は単結合を示す)を示し、R5及びR6は、水素原子の一部が水酸基で置換されていてもよい炭素数1以上10以下の炭化水素基を示し、R7は水素原子、炭素数2以上6以下の炭化水素基又は炭素数2以上6以下のアシル基を示し、M-はアニオンを示し、la、lb、ma及びmbは平均付加モル数を意味し、laとlbの合計数をl、maとmbの合計数をmとし、lは0以上であり、mは10以上であり、l+mは10以上200以下であり、n及びoは平均構造単位数を意味し、n+oは2以上50以下であり、n/(n+o)は0.1以上1.0以下である。ただし、R1,R2,R3,R4,R5,R6,R7はそれぞれ複数存在する場合、同一であっても異なっていてもよく、n、oで平均構造単位数を示す各構造単位、R3O、R2Oで示される構造単位は、双方が存在する場合、いかなる配列順序であってもよい。〕
[2] 前記[1]のカラーフィルター用顔料分散体と、バインダー成分とを含有する、カラーフィルター用着色組成物。
[3] 前記[2]のカラーフィルター用着色組成物を用いて製造される、カラーフィルター。
本発明によれば、微粒化された顔料を含み、低粘度な顔料分散体、それを含有する着色組成物、及びこれを用いて製造されるカラーフィルターを提供することができる。
[顔料分散体]
本発明は、一般式(I)で表される顔料分散剤、有機顔料、及びエーテル系有機溶媒を含有する、カラーフィルター用顔料分散体である。
Figure 2015060176
本発明の顔料分散体は、上記の一般式(I)の化合物を用いることで低粘度であり、且つ、微粒化された顔料を含む顔料分散体を得ることができる。
本発明の効果が得られる理由は定かではないが以下のように推測される。
本発明の化合物は、溶媒親和性が高いポリアルキレンオキシド部位と、顔料表面への強い吸着性を長期的に維持できる4級アンモニウム基とを有する。カラーフィルター用顔料に対して顔料分散剤として本発明の化合物を使用した場合、4級アンモニウム基を有するブロック部位で顔料に吸着し、両端に形成されたポリアルキレンオキシド部位が溶媒中に広がるため、顔料粒子間に強い斥力が生じ、顔料同士の凝集を有効に抑えることが可能であると考えられる。
以下、本発明に用いられる各成分、工程等について説明する。
<顔料分散剤>
本発明の顔料分散体は、一般式(I)で表される化合物である。
Figure 2015060176
〔式(I)中、R1は炭素数2以上18以下のアルカンジイル基、R2は炭素数3又は4のアルカンジイル基を示し、R3はエチレン基を示し、R4は炭素数2以上18以下のアルカンジイル基(ただしR1と隣接しているR4は単結合を示す)を示し、R5及びR6は、水素原子の一部が水酸基で置換されていてもよい炭素数1以上10以下の炭化水素基を示し、R7は水素原子、炭素数2以上6以下の炭化水素基又は炭素数2以上6以下のアシル基を示し、M-はアニオンを示し、la、lb、ma及びmbは平均付加モル数を意味し、laとlbの合計数をl、maとmbの合計数をmとし、lは0以上であり、mは10以上であり、l+mは10以上200以下であり、n及びoは平均構造単位数を意味し、n+oは2以上50以下であり、n/(n+o)は0.1以上1.0以下である。ただし、R1,R2,R3,R4,R5,R6,R7はそれぞれ複数存在する場合、同一であっても異なっていてもよく、n、oで平均構造単位数を示す各構造単位、R3O、R2Oで示される構造単位は、双方が存在する場合、いかなる配列順序であってもよい。〕
(n+o)は、微粒化及び低粘度化の観点から、2以上であり、好ましくは3以上、より好ましくは4以上であり、また、同様の観点から、50以下であり、好ましくは30以下、より好ましくは10以下、更により好ましくは8以下である。
n/(n+o)は、微粒化及び低粘度化の観点から、0.1以上であり、好ましくは0.2以上、より好ましくは0.4以上、更に好ましくは0.6以上、より更に好ましくは0.8以上であり、また、同様の観点から、1.0以下であり、より好ましくは1.0である。
本明細書において4級化率とは、n/(n+o)×100の値(mol%)を意味する。
nは、微粒化及び低粘度化の観点から、好ましくは1以上、より好ましくは3以上、更に好ましくは4以上であり、また、同様の観点から、50以下であり、好ましくは30以下、より好ましくは10以下、更により好ましくは8以下である。
oは、微粒化及び低粘度化の観点から、50以下であり、好ましくは10以下、より好ましくは3以下、更に好ましくは2以下、更により好ましくは1以下、更により好ましくは0である。
n、oで平均構造単位数を示す各構造単位は、双方が存在する場合、いかなる配列順序であってもよく、その配列はランダム、又はブロックのいずれであってもよい。
2の炭素数は、微粒化及び低粘度化の観点から、3又は4であり、好ましくは3である。R2は、プロピレン基、ブチレン基が挙げられ、好ましくはプロピレン基である。
laとlbの合計数をlとし、maとmbの合計数をmとする。
l+mは、微粒化及び低粘度化の観点から、10以上であり、好ましくは20以上、より好ましくは40以上、更に好ましくは50以上であり、また、同様の観点から、200以下であり、好ましくは150以下であり、より好ましくは100以下であり、更に好ましくは80以下である。
l/(l+m)は、微粒化及び低粘度化の観点から、好ましくは0.5以下、より好ましくは0.3以下、更に好ましくは0.1以下、更により好ましくは0である。
mは、微粒化及び低粘度化の観点から、10以上であり、好ましくは20以上、より好ましくは40以上、更に好ましくは50以上であり、また、同様の観点から、200以下であり、好ましくは150以下、より好ましくは120以下、更に好ましくは80以下である。
lは、0以上であり、微粒化及び低粘度化の観点から、200以下であり、好ましくは150以下、より好ましくは120以下、更に好ましくは80以下、更により好ましくは0である。
2O、R3Oで示される構造単位は、双方が存在する場合、いかなる配列順序であってもよく、その配列はランダム、又はブロックのいずれであってもよい。これらの中でもブロックが好ましく、R2OブロックのR2が酸素原子を介してR1と結合し、R3OブロックのR3が酸素原子を介してR7と結合することが好ましい。
7は水素原子、炭素数2以上6以下の炭化水素基又は炭素数2以上6以下のアシル基が好ましい。炭化水素基としては、メチル基、エチル基、ヘキシル基、ベンジル基が挙げられる。アシル基としては、アセチル基、ベンゾイル基が挙げられる。
1及びR4のアルカンジイル基の炭素数は、微粒化及び低粘度化の観点から、2以上、より好ましくは3以上であり、また、同様の観点から、18以下であり、好ましくは14以下、より好ましくは12以下、更により好ましくは10以下、更に好ましくは6以下である。
1及びR4のアルカンジイル基としては、例えば、エチレン基、各種プロパンジイル基、各種ヘキサンジイル基、各種オクタンジイル基及び各種ノナンジイル基から選ばれる少なくとも1種が挙げられ、微粒化及び低粘度化の観点から、好ましくはプロパン1,3−ジイル基、ヘキサン1,6−ジイル基、及びノナン1,9−ジイル基から選ばれる少なくとも1種であり、より好ましくはプロパン1,3−ジイル基及びヘキサン1,6−ジイル基から選ばれる少なくとも1種であり、更に好ましくはヘキサン1,6−ジイル基である。
5の炭素数は、微粒化及び低粘度化の観点から、10以下であり、好ましくは4以下、より好ましくは3以下であり、また1以上である。R5は、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ヒドロキシメチル基、6−ヒドロキシヘキシル基が挙げられ、好ましくはメチル基又はエチル基であり、より好ましくはメチル基である。
6の炭素数は、微粒化及び低粘度化の観点から、10以下であり、好ましくは7以下、より好ましくは4以下、更に好ましくは2以下であり、また、1以上である。R6としては、メチル基、エチル基、プロピル基及びベンジル基から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。これらの中でも、好ましくはメチル基又はエチル基である。
-は、アニオンであり、低粘度化、微粒化及び製造容易性の観点から、好ましくは、ハロゲン化物イオン、アルキル硫酸イオン、アルキルベンゼンスルホン酸イオン及びアルキル炭酸イオンから選ばれる1種である。
ハロゲン化物イオンとしては、好ましくは、塩化物イオン、臭化物イオン及びヨウ化物イオンから選ばれる少なくとも1種であり、更に好ましくは塩化物イオンである。
これらの中でも、M-は、製造容易性の観点から、好ましくは、アルキル硫酸イオン及びアルキルベンゼンスルホン酸イオンから選ばれる少なくとも1種であり、より好ましくはCH3SO4 -、C25SO4 -及びCH364SO3 -から選ばれる少なくとも1種であり、更に好ましくはCH3SO4 -及びC25SO4 -から選ばれる少なくとも1種であり、更により好ましくはC25SO4 -である。
<顔料分散剤の製造方法>
本発明において使用される顔料分散剤は、例えば、以下の工程1及び工程2を含む方法により製造できる。
工程1: 下記一般式(II)で表されるポリアミン化合物を出発物質として、アルキレンオキシドを開環重合させ、下記一般式(III)の化合物を得る工程
Figure 2015060176
〔式(II)中、R1、R4、R5及び(n+o)は前述のものと同様である。〕
Figure 2015060176
〔式(III)中、R1、R2、R3、R4、R5、R7、(n+o)、la、lb、ma及びmbは前述のものと同様である。〕
工程2: 上記一般式(III)の化合物と、4級化剤とを反応させて、下記一般式(I)の化合物を得る工程
Figure 2015060176
〔式(III)中、R1、R2、R3、R4、R5、R5、R6、R7、M-、n、o、la、lb、ma及びmbは前述のものと同様である。〕
〔工程1〕
工程1で用いるアルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドが挙げられる。
7が、水素原子以外である場合、上記開環重合後、当該R7を導入する工程を有する。
工程1においては、塩基触媒を用いることができる。塩基触媒としては、公知の塩基物質を用いることができ、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが挙げられる。
なおブロック重合体を得る場合には、例えば、塩基触媒の存在下で、上記一般式(II)で表されるポリアミン化合物を出発物質として、プロピレンオキシドを開環重合させることで、ポリプロピレンオキシド重合体部位を導入できる。また、ポリプロピレンオキシド重合体部位を導入した後に、更に塩基触媒の存在下でエチレンオキシドを開環重合させることでポリプロピレンオキシド−ポリエチレンオキシドブロック重合体部位を導入することもできる。
工程1では、上記原料を無溶媒又は溶媒中で反応させることで、一般式(III)で表される化合物が得られる。
当該工程における反応雰囲気は、窒素ガス雰囲気、アルゴン等の不活性ガス雰囲気であることが好ましい。
当該工程における反応の温度は、反応促進の観点から、好ましくは50℃以上、より好ましくは80℃以上であり、また、好ましくは120℃以下、より好ましくは110℃以下である。
一般式(II)で表されるポリアミン化合物は、例えば、Cu−Ni触媒の存在下で、アルキレンジオールと1級アミン又は2級アミンとを反応させる方法、あるいはアルキレンジアミンをアルデヒドにより還元アルキル化する方法により、得られる。
その他、市販品として、ポリアミングリコール(花王(株)製「カオーライザーP200」)等を用いることができる。
〔工程2〕
4級化剤としては、3級アミノ基と反応し当該アミノ基を4級アンモニウム化する物質が使用され、例えば、硫酸ジアルキル、ハロゲン化アルキル、p−トルエンスルホン酸アルキル等が挙げられる。硫酸ジアルキルとしては、硫酸ジメチル、硫酸ジエチル等が挙げられ、ハロゲン化アルキルとしては塩化メチル、ヨウ化メチル、塩化ベンジル等が挙げられ、p−トルエンスルホン酸アルキルとしてはp−トルエンスルホン酸メチル、p−トルエンスルホン酸エチル等が挙げられる。硫酸ジアルキルが好ましく、硫酸ジメチル、硫酸ジエチルが更に好ましく、硫酸ジエチルが特に好ましい。
工程2では、上記原料を無溶媒又は溶媒中で反応させることで、一般式(I)で表される化合物が得られる。
反応で用いる溶媒は、例えば後述の本発明に用いられるエーテル系有機溶媒が好ましい。エーテル系有機溶媒としては、(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテートが好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下「PGMEA」ともいう)、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(以下「BCA」ともいう)がより好ましく、PGMEAが更に好ましい。
当該工程における反応雰囲気は、窒素ガス雰囲気、アルゴン等の不活性ガス雰囲気であることが好ましい。
当該工程における反応の温度は、4級化剤の種類にもよるが、反応促進の観点から、好ましくは50℃以上、より好ましくは80℃以上であり、また、好ましくは100℃以下である。
<有機顔料>
本発明で用いられる有機顔料(以下、単に「顔料」ともいう)としては、カラーフィルターに好適に用いられるものが好ましく、例えば、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、縮合多環顔料、レーキ顔料等が挙げられる。
アゾ顔料としてはC.I.ピグメントレッド3等の不溶性アゾ顔料、C.I.ピグメントレッド48:1等の溶性アゾ顔料、C.I.ピグメントレッド144等の縮合アゾ顔料が挙げられる。フタロシアニン顔料としては、C.I.ピグメントブルー15:6等の銅フタロシアニン顔料、C.I.ピグメントグリーン58等の亜鉛フタロシアニン顔料等が挙げられる。
縮合多環顔料としては、C.I.ピグメントレッド177等のアントラキノン系顔料、C.I.ピグメントレッド123等のペリレン系顔料、C.I.ピグメントオレンジ43等のペリノン系顔料、C.I.ピグメントレッド122等のキナクリドン系顔料、C.I.ピグメントバイオレット23等のジオキサジン系顔料、C.I.ピグメントイエロー109等のイソインドリノン系顔料、C.I.ピグメントオレンジ66等のイソインドリン系顔料、C.I.ピグメントイエロー138等のキノフタロン系顔料、C.I.ピグメントイエロー150等のニッケルアゾ錯体系顔料、C.I.ピグメントレッド88等のインジゴ系顔料、C.I.ピグメントグリーン8等の金属錯体顔料、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントレッド255、C.I.ピグメントオレンジ71等のジケトピロロピロール系顔料等が挙げられる。
これらの中では、本発明の効果をより有効に発現させる観点から、下記一般式(1)で表されるジケトピロロピロール系顔料が好ましい。
Figure 2015060176
式(1)中、X1及びX2は、それぞれ独立して、水素原子又はハロゲン原子を示し、Y1及びY2は、それぞれ独立して、水素原子又は−SO3H基を示す。なお、ハロゲン原子はフッ素原子、塩素原子又は臭素原子が好ましい。
ジケトピロロピロール系顔料の市販品の好適例としては、BASF社製、C.I.ピグメントレッド254、商品名「Irgaphor Red B-CF」、「Irgaphor Red BK-CF」、「Irgaphor Red BT-CF」、「Irgazin DPP Red BO」、「Irgazin DPP Red BL」、「Cromophtal DPP Red BP」、「Cromophtal DPP Red BOC」等が挙げられる。
有機顔料は、明度Y値の向上の観点から、その平均一次粒子径を、好ましくは100nm以下、更に好ましくは20〜60nmにした微粒化処理品を用いることが望ましい。有機顔料の平均一次粒子径は、電子顕微鏡写真から一次粒子の大きさを直接計測する方法で求めることができる。具体的には、個々の一次粒子の短軸径と長軸径を計測してその平均値をその粒子の粒子径とし、100個以上の粒子について、それぞれの粒子の体積を、粒子径を一辺とする立方体と近似して体積平均粒子径を求め、それを平均一次粒子径とする。
上記の有機顔料は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、有機顔料とエーテル系有機溶媒との親和性を高め、分散性及び保存安定性を高めるという観点から、有機顔料の表面に、樹脂や高分子、顔料誘導体等により予め表面処理を施した顔料を用いることもできる。
<エーテル系有機溶媒>
本発明の顔料分散体は、顔料の分散性を高めるとともに、カラーフィルターに用いられるバインダー成分等との相溶性を高め、得られる硬化膜の基板密着性と現像性を両立させる観点から、エーテル系有機溶媒を含有する。
エーテル系有機溶媒の25℃での粘度は、顔料分散体及び着色組成物の取扱い容易性の観点から、0.8mPa・s以上が好ましく、0.9mPa・s以上がより好ましく、1.0mPa・s以上が更に好ましく、また、顔料分散体を用いた硬化膜のコントラストを向上させる観点及び着色組成物の塗工をし易くする観点から、5.0mPa・s以下が好ましく、3.5mPa・s以下がより好ましく、2.0mPa・s以下が更に好ましい。
エーテル系有機溶媒のSP値は、顔料表面との適度な親和性、低表面張力、カラーフィルターに用いられるバインダー成分等との相溶性を高め、得られる硬化膜のコントラストを向上させる観点から、7.5以上が好ましく、8.0以上がより好ましく、8.5以上が更に好ましく、また、10.5以下が好ましく、9.5以下がより好ましく、9.0以下が更に好ましい。前記SP値はFedorの方法によって求められる。
エーテル系有機溶媒の沸点は、作業安全性の観点から、50℃以上が好ましく、100℃以上がより好ましく、120℃以上が更に好ましく、また、塗膜乾燥での除去の容易さの観点から、300℃以下が好ましく、260℃以下がより好ましく、200℃以下が更に好ましい。
エーテル系有機溶媒としては、顔料表面との適度な親和性、塗膜乾燥での除去の容易性、低表面張力、カラーフィルターに用いられるバインダー成分等との相溶性を高め、得られる硬化膜のコントラストを向上させる観点から、(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルプロピオネート、(ポリ)アルキレングリコールジアルキルエーテルが好ましく、(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテートがより好ましい。本明細書において(ポリ)アルキレングリコールとは、アルキレングリコール及びポリアルキレングリコールから選ばれる少なくとも1種を意味する。
(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテートの例としては、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(BCA)等が挙げられ、なかでも有機顔料の分散性の観点から、PGMEA(沸点:146℃、25℃での粘度:1.1mPa・s、SP値:8.73)、BCA(沸点:247℃、25℃での粘度:3.1mPa・s、SP値:8.94)が好ましく、PGMEAがより好ましい。
(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルプロピオネートの例としては、エチレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート等が挙げられる。
(ポリ)アルキレングリコールジアルキルエーテルの例としては、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルプロピルエーテル等が挙げられる。
<アルカリ可溶性樹脂>
アルカリ可溶性樹脂は、フォトリソグラフィー法によりカラーフィルターを製造する際に、未露光部を現像液に溶解させるために用いられる。本発明のカラーフィルター用顔料分散体は、顔料分散体の安定性と、アルカリ現像液による現像を促進させる観点から、アルカリ可溶性樹脂を含有することが好ましい。
アルカリ可溶性樹脂としては、ネガ型レジストに一般的に用いられるものを用いることができ、アルカリ水溶液に可溶性を有するもの、すなわち、0.05質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に20℃で1質量%以上溶解するものであればよく、特に限定されない。
アルカリ可溶性樹脂としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、1−アダマンチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル、2,2’−オキシビス(メチレン)ビス−2−プロペノエート、スチレン、γ−メチルスチレン、N−ビニル−2−ピロリドン、N−メチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド及びN−フェニルマレイミドから選ばれる少なくとも1種又は2種の以上と、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸の二量体、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸及びこれらの無水物から選ばれる少なくとも1種又は2種以上とからなる共重合体を例示することができる。なお、本明細書において「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及びメタクリレートから選ばれる少なくとも1種を意味する。
上記の共重合体にグリシジル基又は水酸基を有するエチレン性不飽和化合物を付加させたポリマー等も例示できる。これらの中では、共重合体にグリシジル基又は水酸基を有するエチレン性不飽和化合物を付加等することにより得られる、エチレン性不飽和結合を有するポリマー等は、露光時に、後述する多官能性モノマーと重合することが可能となり、着色層がより安定なものとなる点で、特に好適である。このようなアルカリ可溶性樹脂の市販品としては、日本触媒株式会社製「アクリキュアー」シリーズの「AXD−RD−KA−501」、「AXD−RD−KA−502」、「AXD−BX−KA−01」及び「AXD−BX−KA−02」、東亞合成株式会社製「アロニックス」シリーズの「M6100」、「M7100」、「M8030」等を挙げることができる。
アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量は、塗膜の硬化性の観点から、好ましくは5,000以上、より好ましくは7,000以上、更に好ましくは10,000以上であり、また、現像性の観点から、好ましくは50,000以下、より好ましくは40,000以下、更に好ましくは20,000以下である。
本発明で用いられるアルカリ可溶性樹脂としては、顔料の硬化膜中での分散を維持し、コントラストを向上させる観点から、上記の中でも、(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸の共重合体が好ましく用いられる。なお、本明細書において「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸及びメタクリル酸から選ばれる少なくとも1種を意味する。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、ベンジル(メタ)アクリレート及びメチル(メタ)アクリレートが好ましい。すなわち、(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸の共重合体としては、好ましくはベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸との共重合体及びメチル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸との共重合体より選ばれる少なくとも1種以上、より好ましくはベンジルメタクリレートとメタクリル酸との共重合体である。
(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸の共重合割合(モル比)は、好ましくは97/3〜50/50、より好ましくは95/5〜60/40である。
[顔料分散体の製造方法]
本発明の顔料分散体の製造方法は、平均粒子径が小さく、低粘度であり、保存安定性にも優れるカラーフィルター用顔料分散体を製造する観点から、下記工程を有することが好ましい。
本発明の顔料分散剤と、有機顔料と、エーテル系有機溶媒と、より好ましくはアルカリ可溶性樹脂とを混合し、有機顔料を分散する工程。
分散で用いる混合分散機は、公知の種々の分散機を用いることができる。例えば、ホモミキサー等の高速撹拌混合装置、ロールミル、ニーダー、エクストルーダ等の混練機、高圧ホモジナイザー等の高圧式分散機、ペイントシェーカー、ビーズミル等のメディア式分散機等が挙げられる。これらの装置は複数を組み合わせて使用することもできる。
これらの中では、有機顔料をエーテル系有機溶媒中に均一に混合させる観点から、ホモミキサー等の高速撹拌混合装置、ペイントシェーカーやビーズミル等のメディア式分散機が好ましい。市販のメディア式分散機としては、寿工業(株)製「ウルトラ・アペックス・ミル」、浅田鉄工(株)製「ピコミル」等が挙げられる。
メディア式分散機を用いる場合に、分散工程で用いるメディアの材質としては、ジルコニア、チタニア等のセラミックス、ポリエチレン、ナイロン等の高分子材料、金属等が好ましく、摩耗性の観点からジルコニアが好ましい。また、メディアの直径としては、有機顔料中の凝集粒子を解砕する観点から、好ましくは0.003mm以上、より好ましくは0.01mm以上であり、また、好ましくは0.5mm以下、より好ましくは0.4mm以下である。
分散時間は、有機顔料を十分に微細化する観点から、0.3時間以上が好ましく、1時間以上がより好ましく、また、顔料分散体の製造効率の観点から、200時間以下が好ましく、50時間以下がより好ましい。
本製造法の前記分散工程における分散方法は、前記混合物を一度の分散で目的とする顔料分散体を得てもよいが、前記混合物をメディアを用いて予備分散した後、更に前記予備分散工程よりも小さなメディアを用いて本分散を行うことが、より微細で均一な顔料分散体を得る観点から好ましい。
(予備分散)
予備分散で用いる混合分散機は、上記の種々の分散機を用いることができるが、有機顔料をエーテル系有機溶媒中に均一に混合させる観点から、ペイントシェーカーやビーズミル等のメディア式分散機が好ましい。
予備分散工程において使用するメディアの直径としては、有機顔料中の凝集粒子を解砕する観点から、0.1mm以上が好ましく、また、0.5mm以下が好ましく、0.4mm以下がより好ましい。
予備分散工程における分散時間は、有機顔料中の凝集粒子を解砕する観点から、0.1時間以上が好ましく、0.5時間以上がより好ましく、1時間以上が更に好ましく、また、顔料分散体の製造効率の観点から、10時間以下が好ましく、5時間以下がより好ましく、4時間以下が更に好ましい。
(本分散)
本分散は、予備分散で得られた予備分散液を分散処理する工程であり、前記予備分散工程で得られた混合物を更に微細化するために行われるが、有機顔料を微細化する観点から、メディア式分散機を用いることが好ましく、前記の高圧式分散機を併用してもよい。
本分散工程で用いるメディアの直径としては、有機顔料を微細化する観点から、0.1mm未満が好ましく、0.08mm以下がより好ましく、0.07mm以下が更に好ましく、メディアを顔料と分離する観点から、0.003mm以上がより好ましく、0.01mm以上が更に好ましい。
本分散の分散時間は、有機顔料を十分に微細化する観点から、2時間以上が好ましく、3時間以上がより好ましく、また、顔料分散体の製造効率の観点から、200時間以下が好ましく、50時間以下がより好ましい。
<顔料分散体の組成及び物性>
本発明の顔料分散体中の有機顔料の含有量は、良好な着色性を得る観点から、3質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましく、12質量%以上が更に好ましく、また、顔料分散体中の平均粒径を小さくする観点及び低い粘度の顔料分散体を得る観点から、30質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましく、16質量%以下が更に好ましい。
本発明の顔料分散体中の顔料に対する顔料分散剤の質量比〔顔料分散剤/顔料〕は、顔料分散体の保存安定性を高める観点及びコントラストを向上させる観点から、0.2以上が好ましく、0.3以上が好ましく、0.4以上がより好ましく、また、バインダー成分の配合量を増やす観点及び乾燥塗膜の物性を高める観点から、1.5以下が好ましく、1.2以下がより好ましく、0.9以下がより好ましく、0.5以下が更に好ましい。また、再分散性を高める観点からは、0.6以上が更に好ましい。
本発明の顔料分散体中のエーテル系有機溶媒の含有量は、分散体の低粘度化の観点から、20質量%以上が好ましく、40質量%以上がより好ましく、60質量%以上が更に好ましく、また、良好な着色性を得る観点から95質量%以下が好ましく、90質量%以下がより好ましい。
また、顔料分散体中のアルカリ可溶性樹脂の含有量は、分散性の観点から、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは7質量%以下、更により好ましくは5質量%以下であり、更により好ましくは3.5質量%以下であり、また、好ましくは0質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1質量%以上である。
本発明の顔料分散体中の平均粒径は、カラーフィルター用色材として良好なコントラストを得るために、200nm以下が好ましく、110nm以下がより好ましく、100nm以下が更に好ましく、90nm以下が更に好ましく、60nm以下が更に好ましく、また、20nm以上が好ましい。なお、平均粒径の測定は実施例記載の方法による。
本発明の顔料分散体の顔料濃度10質量%における粘度(20℃)は、カラーフィルター用色材として良好な粘度とするために、1mPa・s以上が好ましく、2mPa・s以上がより好ましく、3mPa・s以上が更に好ましく、また、60mPa・s以下が好ましく、50mPa・s以下がより好ましく、30mPa・s以下が更に好ましく、8mPa・s以下がより更に好ましい。粘度の測定は実施例記載の方法による。
[カラーフィルター用着色組成物]
本発明のカラーフィルター用着色組成物は、本発明の顔料分散体とバインダー成分とを含有する。バインダー成分としては、アルカリ可溶性樹脂、重合性基を複数有する多官能モノマー、電離放射線により活性化する光重合開始剤が挙げられる。
カラーフィルター用着色組成物中の顔料の含有量は、良好な着色性を得る観点から、カラーフィルター用着色組成物の溶媒を除いた有効分中、好ましくは1質量%以上、より好ましくは5質量%以上であり、また、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下である。
好適なアルカリ可溶性樹脂は、前述と同様である。
アルカリ可溶性樹脂の含有量は、良好な現像性と膜硬度を得る観点から、カラーフィルター用着色組成物の溶媒を除いた有効分中、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上、また、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下である。
多官能モノマーとしては、エチレン性不飽和二重結合を2個以上有する(メタ)アクリル酸エステル(例えば、多価アルコールの水酸基の複数をアクリル酸でエステル化して得られる化合物等)、ウレタン(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アミド、アリル化合物、ビニルエステル等が挙げられる。多官能モノマーとしては、エチレン性不飽和二重結合を2個以上有するアクリル酸エステルが好ましく、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートがより好ましい。
多官能モノマーの含有量は、カラーフィルター用着色組成物の溶媒を除いた有効分中、5質量%以上30質量%以下が好ましい。
光重合開始剤としては、芳香族ケトン類、ロフィン2量体、ベンゾイン、ベンゾインエーテル類、ポリハロゲン類等が挙げられる。光重合開始剤としては、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンと2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体の組み合わせ、4−[p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン]、2−メチル−4’−(メチルチオ)−2−モルホリノプロピオフェノンが好ましく、2−メチル−4’−(メチルチオ)−2−モルホリノプロピオフェノンがより好ましい。
光重合開始剤の含有量は、カラーフィルター用着色組成物の溶媒を除いた有効分中、0.2質量%以上10質量%以下が好ましい。
バインダー成分としては、上記の他に多官能オリゴマー、単官能のモノマー、及び増感剤等が挙げられる。上記のアルカリ可溶性樹脂、多官能モノマー、光重合開始剤、更に多官能オリゴマー、単官能のモノマー、及び増感剤等のバインダー成分は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
バインダー成分の含有量は、カラーフィルター用着色組成物の溶媒を除いた有効分中、20質量%以上80質量%以下が好ましい。
[カラーフィルター]
本発明の着色組成物は、カラーフィルターの製造のために使用される。
カラーフィルターの製造方法は、本発明の着色組成物を基板上に塗布、光硬化、現像を行い、塗膜を得る工程(a)と、前記工程(a)で得た塗膜を200〜300℃に加熱して硬化膜を得る工程(b)とを有することが好ましい。
上記塗布後には、有機溶媒を乾燥させ、塗膜の平滑性やハンドリングの観点から加熱することが好ましい。
上記光硬化は、例えば、塗膜に紫外線を照射して、着色組成物中の多官能モノマーが架橋反応し、塗膜を硬化させる。光硬化は続く現像でガラス基板上にパターンを残すために行い、現像で除去する部分には紫外線を防ぐフォトマスクを載せて硬化させないことが好ましい。
上記現像は、例えば、光硬化後の硬化塗膜をアルカリ水溶液中に浸漬し、更に水でリンスして未硬化部分を除去する。
工程(b)は、ポストベイク工程であり、本工程を行うことにより、硬度に優れた硬化膜を形成することができる。
以下の合成例、実施例及び比較例において、「アルキレングリコール(X)」とする表記中のXは、当該アルキレングリコールにおけるアルキレンオキシド(以下「AO」ともいう)の平均付加モル数を意味する。なお、以下、プロピレンオキシドを「PO」ともいい、エチレンオキシドを「EO」ともいう。なお、合成例における重量平均分子量、3級アミン価及び4級化率、固形分、並びに反応率の測定は以下の方法により行った。
(1)重量平均分子量の測定
エタノール/水(質量比8/2)に、リチウムブロマイドと酢酸とをそれぞれ50mmol/Lと1質量%の濃度となるように溶解した液を溶離液として、ゲルクロマトグラフィー法(GPC装置:東ソー株式会社製「HLC−8320GPC」、検出器:GPC装置に付属した示差屈折計、カラム:東ソー株式会社製「TSK−GEL α−M」2本、流速:0.6mL/min)により、ポリエチレングリコール(東ソー株式会社製:「RE−24(分子量95000)」、「RE−2(分子量26000)」;Aldrich社製:「PEG10000(分子量10000));和光純薬株式会社製:「PEG4000(分子量3000)」、「PEG1540(分子量1500)」、「PEG1000(分子量1000)」)を標準物質として測定した。
(2)固形分の測定
シャーレに乾燥無水硫酸ナトリウム10g及びガラス棒を入れ、試料2gを量り採り、ガラス棒で混合し、減圧乾燥機(105℃、8kPa)で2時間乾燥した。乾燥後の質量を計り、次式より固形分を算出した。
固形分=〔(乾燥後の質量g)−(シャーレ+ガラス棒+乾燥無水硫酸ナトリウムの質量g)〕/(試料の質量g)×100
(3)3級アミン価及び4級化率の測定方法
ASTM D 2073に記載の測定法に準じて、アルコール性塩酸標準溶液による電位差滴定から3級アミン価を測定した。また、得られた3級アミン価を用いて、次式より4級化率を算出した。
4級化率[モル%]={(4級化前の3級アミン価−4級化反応後の溶液の固形分の3級アミン価)/4級化前の3級アミン価}×100
(4)顔料分散体の粘度の測定
顔料濃度を10質量%に調整した顔料分散体1mLを、20℃で5分間保持した後、E型粘度計(東機産業株式会社製「TV−25 typeL」;ローター1°34′×R24)を用いて、20℃で顔料分散体の粘度を測定した。ローターの回転数は20rpmで測定し、150mPa・sを超えた場合は、10rpmに変更して測定した。
(5)顔料分散体の平均粒径の測定
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、「PGMEA」ともいう)15gを入れた容量20mLのガラス製サンプル瓶(マルエム社製「スクリュー管No.5」に、実施例及び比較例で得られた顔料分散体を0.01g添加し、試験管ミキサー(IKA社製「Minishaker MS1」)を用いて2500rpmで1分間撹拌した。粒径測定装置(堀場製作所社製「SZ−100」)を用い、測定条件として、ジケトピロロピロール系顔料の粒子屈折率:1.51、PGMEAの屈折率:1.400と、その粘度:1.136mPa・sと、測定温度:25℃とをそれぞれ入力し、測定した。JIS Z 8826に記載の粒子径解析−光子相関法に基づき、キュムラント解析されて求められたキュムラント平均粒径を顔料分散体の平均粒径とした。
合成例1[ポリアミン(II-1)の合成]
反応水を分離するための凝縮器および分離器を付けた1Lフラスコに1,6−ヘキサンジオール 600gと、Cu−Ni触媒(花王(株)製「MX−2141」) 12gとを仕込み、撹拌しながらフラスコ内を窒素で置換した。水素のフラスコ内への吹き込み(流速30L/h)を開始し、約40分かけて185℃まで昇温した。185℃に到達後、モノメチルアミンのフラスコ内への吹き込み(流速22L/h)を開始し、約10分かけて195℃まで昇温した。195℃で6.0時間反応を行った後、モノメチルアミンの吹き込みを停止し、更に1.0時間熟成を行った。水素の吹き込みを停止し、反応物を60℃で濾過することにより、式II-1で示されるポリアミン(II-1)(窒素を含む構造単位の平均構造単位数4)を得た。
Figure 2015060176
合成例2[ポリアミン(II-2)の合成]
反応時間を6.0時間から7.5時間に、反応物の濾過温度を90℃に、それぞれ代えた以外は、合成例1と同様の方法により、式II-2で示されるポリアミン(II-2)(窒素を含む構造単位の平均構造単位数9)を得た。
Figure 2015060176
合成例3[ポリアミンAO付加物(III-1)の合成]
撹拌装置、温度制御装置を備えた容積1.5Lのオートクレーブに合成例1で得たポリアミン(II-1) 99.1g(0.2モル)と、48質量%水酸化カリウム水溶液 1.2gとを仕込み、100℃、−0.1MPaで1.5時間脱水し、オートクレーブ内を窒素で大気圧(0MPa)に戻した。PO 348g(6モル)を圧力0.1〜0.45MPaとなるように導入し、110℃で8時間付加反応を行った。反応物を60℃まで冷却し、ポリアミンAO付加物(III-1)(ポリアミン(II-1)のPO30モル付加物(合計付加モル数))を得た。3級アミン価は、80.8mgKOH/gであった。
合成例4[ポリアミンAO付加物(III-2)の合成]
POの導入量を697g(12モル)に、反応時間を12時間に、それぞれ代えた以外は、合成例3と同様の方法により、ポリアミンAO付加物(III-2)(ポリアミン(II-1)のPO60モル付加物(合計付加モル数))を得た。3級アミン価は、45.4mgKOH/gであった。
合成例5[ポリアミンAO付加物(III-3)の合成]
POの導入量を1045g(18モル)に、反応時間を16時間に、それぞれ代えた以外は、合成例3と同様の方法により、ポリアミンAO付加物(III-3)(ポリアミン(II-1)のPO90モル付加物(合計付加モル数))を得た。3級アミン価は、31.6mgKOH/gであった。
合成例6[ポリアミンAO付加物(III-4)の合成]
POの導入量を1394g(24モル)に、反応時間を20時間に、それぞれ代えた以外は、合成例3と同様の方法により、ポリアミンAO付加物(III-4)(ポリアミン(II-1)のPO120モル付加物(合計付加モル数))を得た。3級アミン価は、24.2mgKOH/gであった。
合成例7[ポリアミンAO付加物(III-5)の合成]
PO 348gをEO 529g(12モル)に、反応圧力を0.1〜0.4MPaに、反応温度を140℃に、反応時間を3時間に、それぞれ代えた以外は、合成例3と同様の方法により、ポリアミンAO付加物(III-5)(ポリアミン(II-1)のEO60モル付加物(合計付加モル数))を得た。3級アミン価は57.6mgKOH/gであった。
合成例8[ポリアミンAO付加物(III-6)〔化合物(I-1)〕の合成]
撹拌装置、温度制御装置を備えた容積1.5Lのオートクレーブに、合成例1で得たポリアミン(1) 99.1g(0.2モル)と、48質量%水酸化カリウム水溶液 1.2gとを仕込み、100℃、−0.1MPaで1.5時間脱水し、オートクレーブ内を窒素で大気圧(0MPa)に戻した。PO 813g(14モル)を圧力0.1〜0.45MPaとなるように導入し、110℃で8時間付加反応を行った。次いで、EO 317g(12.9モル)を圧力0.1〜0.4MPaとなるように導入し、140℃で2時間付加反応を行った。反応物を60℃まで冷却し、ポリアミンAO付加物(III-6)(ポリアミン(II-1)のPO70モル、EO36モル付加物(合計付加モル数);以下「化合物(I-1)」ともいう)を得た。3級アミン価は、29.4mgKOH/gであった。
合成例9[ポリアミンAO付加物(III-7)の合成]
POの導入量を697g(12モル)に、EOの導入量を264g(6モル)に、それぞれ代えた以外は、合成例8と同様の方法により、ポリアミンAO付加物(III-7)(ポリアミン(II-1)のPO60モル、EO30モル付加物(合計付加モル数))を得た。3級アミン価は34.1mgKOH/gであった。
合成例10[ポリアミンAO付加物(III-8)の合成]
ポリアミン(1) 99.1gを、合成例2で得たポリアミン(II-2) 227g(0.2モル)に代えた以外は、合成例8と同様の方法により、ポリアミンAO付加物(III-8)(ポリアミン(II-2)のPO70モル、EO36モル付加物(合計付加モル数))を得た。3級アミン価は26.7mgKOH/gであった。
合成例11 [化合物(I-2)の合成]
合成例8で得たポリアミンAO付加物(III-6) 65gをガラス容器に入れ、容器内を窒素置換して以下窒素雰囲気とした。容器内を常温にて撹拌しながら、硫酸ジエチル(和光純薬工業株式会社製) 1.05gとPGMEA 100gとの混合液を30分間で滴下し、85℃で3時間撹拌して反応を行った。反応物を25℃まで冷却し、化合物(I-2)(ポリアミンAO付加物(III-6)のジエチル硫酸4級化物)の溶液を得た。固形分は39.8質量%であり、4級化率は20モル%であった。
合成例12 [化合物(I-3)の合成]
硫酸ジエチルを2.10gに代えた以外は、合成例11と同様の方法により、化合物(I-3)(ポリアミンAO付加物(III-6)のジエチル硫酸4級化物)の溶液を得た。固形分は40.2質量%であり、4級化率は40モル%であった。
合成例13 [化合物(I-4)の合成]
硫酸ジエチルを3.68gに代えた以外は、合成例11と同様の方法により、化合物(I-4)(ポリアミンAO付加物(III-6)のジエチル硫酸4級化物)の溶液を得た。固形分は40.2質量%であり、4級化率は70モル%であった。
合成例14 [化合物(I-5)の合成]
硫酸ジエチルを5.26に代えた以外は、合成例11と同様の方法により、化合物(I-5)(ポリアミンAO付加物(III-6)のジエチル硫酸4級化物)の溶液を得た。固形分は41.3質量%であり、4級化率は99.7モル%であった。
合成例15 [化合物(I-6)の合成]
ポリアミンAO付加物(III-6) 65gを合成例3で得たポリアミンAO付加物(III-1) 65gに、硫酸ジエチルを14.44gに、それぞれ代えた以外は、合成例11と同様の方法により、化合物(I-6)(ポリアミンAO付加物(III-1)のジエチル硫酸4級化物)の溶液を得た。固形分は44.3質量%であり、4級化率は99.6モル%であった。
合成例16 [化合物(I-7)の合成]
ポリアミンAO付加物(III-6) 65gを合成例4で得たポリアミンAO付加物(III-2) 65gに、硫酸ジエチルを8.12gに、それぞれ代えた以外は、合成例11と同様の方法により、化合物(I-7)(ポリアミンAO付加物(III-2)のジエチル硫酸4級化物)の溶液を得た。固形分は42.2質量%であり、4級化率は99.6モル%であった。
合成例17 [化合物(I-8)の合成]
ポリアミンAO付加物(III-6) 65gを合成例5で得たポリアミンAO付加物(III-3) 65gに、硫酸ジエチルを5.65gに、それぞれ代えた以外は、合成例11と同様の方法により、化合物(I-8)(ポリアミンAO付加物(III-3)のジエチル硫酸4級化物)の溶液を得た。固形分は41.4質量%であり、4級化率は99.5モル%であった。
合成例18 [化合物(I-9)の合成]
ポリアミンAO付加物(III-6) 65gを合成例6で得たポリアミンAO付加物(III-4) 65gに、硫酸ジエチルを4.33gに、それぞれ代えた以外は、合成例11と同様の方法により、化合物(I-9)(ポリアミンAO付加物(III-4)のジエチル硫酸4級化物)の溶液を得た。固形分は40.9質量%であり、4級化率は99.9モル%であった。
合成例19 [化合物(I-10)の合成]
ポリアミンAO付加物(III-6) 65gを合成例7で得たポリアミンAO付加物(III-5) 65gに、硫酸ジエチルを10.29gに、それぞれ代えた以外は、合成例11と同様の方法により、化合物(I-10)(ポリアミンAO付加物(III-5)のジエチル硫酸4級化物)の溶液を得た。固形分は43.0質量%であり、4級化率は99.5モル%であった。
合成例20 [化合物(I-11)の合成]
ポリアミンAO付加物(III-6) 65gを合成例9で得たポリアミンAO付加物(III-7) 65gに、硫酸ジエチルを6.09gに、それぞれ代えた以外は、合成例11と同様の方法により、化合物(I-11)(ポリアミンAO付加物(III-7)のジエチル硫酸4級化物)の溶液を得た。固形分は41.6質量%であり、4級化率は99.9モル%であった。
合成例21 [化合物(I-12)の合成]
ポリアミンAO付加物(III-6) 65gを合成例10で得たポリアミンAO付加物(III-8) 65gに、硫酸ジエチルを4.76gに、それぞれ代えた以外は、合成例11と同様の方法により、化合物(I-12)(ポリアミンAO付加物(III-8)のジエチル硫酸4級化物)の溶液を得た。固形分は41.1質量%であり、4級化率は99.5モル%であった。
以下、上記合成例により得られた化合物(I-1)〜(I-12)の構造を一般式(I)にあてはめて示す。
Figure 2015060176
調製例1(化合物(I-1)のPGMEA溶液の調製)
化合物(I-1)をPGMEAで希釈し、化合物(I-1)の溶液を得た。固形分は39.4質量%であった。
実施例1(顔料分散体(2)の調製)
PGMEA 97.3gと、合成例11で得た化合物(I-2)の溶液 37.7g(固形分15.0g)と、ジケトピロロピロール系顔料(大日精化工業株式会社製 C.I.ピグメントレッド254「クロモファインレッド6156EC」) 15.0gと、φ0.3mmのジルコニアビーズ 300gとを、500mLポリ容器に入れ、ペイントシェーカーで3時間撹拌し、濾過にてジルコニアビーズを除去し、予備分散液を得た。
前記予備分散液 100gと、φ0.05mmのジルコニアビーズ200gとを、250mLポリ容器に入れ、ペイントシェーカーで24時間撹拌し、濾過にてジルコニアビーズを除去し、顔料分散体(2)を得た。以上の分散条件を条件1として表に示す。
実施例2〜4、比較例1(顔料分散体(1)及び(3)〜(5)の調製)
表2に示す化合物及び顔料分散体配合量(g)に代えた以外は、実施例1のと同様の方法により、顔料分散体(1)及び(3)〜(5)を得た(なお、顔料分散体(1)は比較例1である。)。
実施例5(顔料分散体(6)の調製)
PGMEA 111.3gと、合成例15で得られた化合物(I-6)の溶液 23.7g(固形分10.5g)と、ジケトピロロピロール系顔料(大日精化工業株式会社製 C.I.ピグメントレッド254「クロモファインレッド6156EC」)15.0gと、φ0.3mmのジルコニアビーズ300gとを、500mLポリ容器に入れ、ペイントシェーカーにて5時間撹拌し、濾過にてジルコニアビーズを除去し、顔料分散体(6)を得た。以上の分散条件を条件2として表に示す。
実施例6〜11、比較例2(顔料分散体(7)〜(13)の調製)
表2に示す化合物、及び顔料分散体配合量(g)に代えた以外は、実施例5と同様の方法により、顔料分散体(7)〜(13)を得た(なお、顔料分散体(10)は比較例2である。)。
以上に示した、顔料分散体(1)〜(13)の粘度と粒径を測定した。結果を表2に示す。
Figure 2015060176
実施例1〜11によれば、本願発明の顔料分散体により、低粘度、且つ、小さな粒径の分散体が得られることがわかる。
上記実施例1〜4及び比較例1との対比により、顔料分散剤が特定の4級化率[n/(n+o)]を有することで、低粘度、且つ、小さな粒径の分散体が得られることがわかる。実施例5〜8により、顔料分散剤のm数が所定の範囲において低粘度且つ小さな粒径を有する分散体が得られることがわかる。
実施例6と比較例2の対比により、顔料分散剤のポリオキシアルキレン鎖を構成する繰り返し単位がオキシプロピレン単位であることで、低粘度、且つ、小さな粒径の分散体が得られることがわかる。

Claims (7)

  1. 一般式(I)で表される顔料分散剤、有機顔料、及びエーテル系有機溶媒を含有する、カラーフィルター用顔料分散体。
    Figure 2015060176
    〔式(I)中、R1は炭素数2以上18以下のアルカンジイル基、R2は炭素数3又は4のアルカンジイル基を示し、R3はエチレン基を示し、R4は炭素数2以上18以下のアルカンジイル基(ただしR1と隣接しているR4は単結合を示す)を示し、R5及びR6は、水素原子の一部が水酸基で置換されていてもよい炭素数1以上10以下の炭化水素基を示し、R7は水素原子、炭素数2以上6以下の炭化水素基又は炭素数2以上6以下のアシル基を示し、M-はアニオンを示し、la、lb、ma及びmbは平均付加モル数を意味し、laとlbの合計数をl、maとmbの合計数をmとし、lは0以上であり、mは10以上であり、l+mは10以上200以下であり、n及びoは平均構造単位数を意味し、n+oは2以上50以下であり、n/(n+o)は0.1以上1.0以下である。ただし、R1,R2,R3,R4,R5,R6,R7はそれぞれ複数存在する場合、同一であっても異なっていてもよく、n、oで平均構造単位数を示す各構造単位、R3O、R2Oで示される構造単位は、双方が存在する場合、いかなる配列順序であってもよい。〕
  2. 2がプロピレン基である、請求項1に記載のカラーフィルター用顔料分散体。
  3. n/(n+o)が0.6以上である、請求項1又は2に記載のカラーフィルター用顔料分散体。
  4. l+mが50以上100以下である、請求項1〜3のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
  5. n+oが2以上10以下である、請求項1〜4のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体と、バインダー成分とを含有する、カラーフィルター用着色組成物。
  7. 請求項6のカラーフィルター用着色組成物を用いて製造される、カラーフィルター。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016126153A (ja) * 2014-12-26 2016-07-11 花王株式会社 カラーフィルター用顔料分散体

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