JP2015055702A - プロジェクター - Google Patents
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Abstract
【解決手段】プロジェクターは、光源と、光源から射出された光を遮光する遮光部5A,5Bを有し、遮光部5A,5Bの移動によって通過光量を調整する調光装置5と、遮光部5A,5Bの光射出側に配置されて入射する光を光学的に変換する偏光変換素子323と、冷却空気を送風する冷却ファン61と、冷却ファン61から送風された冷却空気を遮光部5A,5Bおよび偏光変換素子323に導くダクト8と、を備え、ダクト8は、導かれた冷却空気が遮光部5A,5Bおよび偏光変換素子323に向けて吹き出される吹出し口812を有し、遮光部5Aは、遮光する光量が少ないほど、吹出し口812における遮光部5A側を覆う量が大きくなるように位置を変える。
【選択図】図3
Description
そして、特許文献1に記載のプロジェクターは、開閉部材によってダクトの送出口の開放状態を変更し、調光装置が遮光する光量が多い場合には、調光装置に向けて冷却空気が送出するように、調光装置が遮光する光量が少ない場合には、偏光変換素子に向けて冷却空気が送出するように構成されている。
この構成によれば、遮光部は、遮光する光量が少ないほど、吹出し口における遮光部側を覆う量が大きくなるように位置を変えるので、吹出し口における光学素子側からは、より風速や風量が高められた冷却空気が吹き出されることとなる。これによって、調光装置の通過光量が大きい場合に高温となる光学素子を効率良く冷却することが可能となる。
一方、遮光部は、遮光する光量が大きいほど、吹出し口における遮光部側を覆う量が小さくなるように位置を変えることとなるので、遮光する光量が大きい場合に、吹出し口における遮光部側から冷却空気を吹き出させ、高温となる遮光部を効率良く冷却することが可能となる。これによって、遮光部および遮光部近傍に配置される部材の温度上昇の抑制が可能となる。
よって、調光装置以外の部材を用いることなく、吹出し口から吹き出される冷却空気の風向や風速を調整し、調光装置の動作において温度上昇が異なる光学素子、遮光部、および遮光部近傍に配置される部材を効率良く冷却し、これらの部材の高温による温度劣化を抑制することが可能となる。したがって、長期に亘って、調光装置を安定して動作させると共に、光学素子の光学特性や、遮光部近傍に配置される部材の性能を確保し、画質が良好な画像を投写できるプロジェクターの提供が可能となる。
本実施形態のプロジェクターは、光源から射出された光を画像情報に応じて変調し、変調した光をスクリーン等の投写面に拡大投写する。
図1は、本実施形態のプロジェクター1の概略構成を示す模式図である。
図1に示すように、プロジェクター1は、外装を構成する外装筐体2、制御部(図示省略)、光源装置31を有する光学ユニット3、光源装置31や制御部等に電力を供給する電源装置4、および冷却装置6を備えている。
光学ユニット3は、図1に示すように、光源装置31に加え、インテグレーター照明光学系32、色分離光学系33、リレー光学系34、光学装置35、投写レンズ36、調光装置5、およびこれらの光学部品を光路上の所定位置に配置する光学部品用筐体37を備える。
光学ユニット3は、図1に示すように平面視略L字状に形成され、一方の端部に光源装置31が着脱可能に配置され、他方の端部に投写レンズ36が配置される。なお、以下では、説明の便宜上、光源装置31から光が射出される方向を+X方向、投写レンズ36から光が射出される方向を+Y方向(前方向)、プロジェクター1が机上等に据え置かれる姿勢における上側を+Z側として記載する。
第1レンズアレイ321は、光源装置31から射出された光の光軸L方向から見て略矩形の輪郭を有する小レンズがマトリクス状に配列された構成を有しており、光源装置31から射出された光を複数の部分光に分割する。第2レンズアレイ322は、第1レンズアレイ321と略同様の構成を有しており、重畳レンズ324とともに、部分光を後述する液晶パネルの表面に略重畳させる。偏光変換素子323は、第2レンズアレイ322から射出されたランダム光を液晶パネルで利用可能な略1種類の偏光光に揃える機能を有している。偏光変換素子323は、調光装置5の後述する遮光部5A,5Bの光射出側に配置され、入射する光を光学的に変換する光学素子に相当する。
各光変調装置351は、透過型の液晶パネル、液晶パネルの光入射側に配置された入射側偏光板、および液晶パネルの光射出側に配置された射出側偏光板を備え、各色光を画像情報に応じて変調する。
調光装置5は、図2に示すように、一対の遮光部5A,5Bを備え、この遮光部5A,5Bは、図1に示すように、第1レンズアレイ321と第2レンズアレイ322との間に配置される。調光装置5は、制御部による制御の下、画像情報に応じて遮光部5A,5Bが回転することにより位置が変更され、変更された位置に応じて第1レンズアレイ321を透過した光の通過光量を調整する。調光装置5は、遮光部5A,5Bが閉じて光を最も通過させない全閉状態から遮光部5A,5Bが開いて光を最も通過させる全開状態の間で光量を調整する。
そして、調光装置5は、第2レンズアレイ322に入射する光量、ひいては、光変調装置351に入射する光量を調整し、投写される画像のコントラスト向上に寄与する。また、遮光部5Aは、位置が変更されることにより冷却装置6の後述するダクト8から吹き出される冷却空気の方向や風速を変更できるように構成されている。なお、調光装置5については、後で詳細に説明する。
光学部品用筐体37は、図2、図3に示すように、X方向に長く延出する箱状に形成され、下部筐体371、および上部筐体372,373を備えている。
下部筐体371は、BMC(Bulk Molding Compound)等の高耐熱材料で形成され、外装筐体2の底面に沿って配置される底面部と、底面部の端縁から起立する側面部とを有し、上方が開口する箱状に形成されている。
また、下部筐体371には、図3(b)に示すように、+Y側の側面部371Bに開口部3713が形成され、底面部には、開口部3714が形成されている。
開口部3713は、全閉状態の遮光部5A,5Bの前方に位置するように形成されている。開口部3714は、第2レンズアレイ322および偏光変換素子323の下方に位置するように形成されている。
また、上部筐体373には、図3(a)に示すように、第2レンズアレイ322の+Y側および−Y側の側端部が上方から視認できるような一対の切欠き3731が形成され、一対の切欠き3731の間には長孔3732が形成されている。
冷却ユニット7は、冷却空気を送風する3つの冷却ファン61、冷却ファン61から送風された冷却空気を光学装置35や偏光変換素子323、および遮光部5A,5B等に導くダクト8を備えている。
ランプファンは、光源装置31に冷却空気を送風する。排気ファン62は、外装筐体2内部の暖まった空気を外部に排出する。なお、冷却ユニット7については後で詳細に説明する。
ここで、調光装置5について詳細に説明する。
図4は、調光装置5の斜視図である。
調光装置5は、図4に示すように、遮光部5A,5Bに加え、ベース部50、および駆動部51を備えている。駆動部51は、ステッピングモーター(以下「モーター」と略す)52、第1ギア53、第2ギア54、および第3ギア55を備え、制御部の制御に基づいて遮光部5A,5Bを回転させ、遮光部5A,5B間の離間距離を変更させる。
モーター52は、図4に示すように、回転軸であるスピンドルを有するモーター本体521と、このスピンドルの先端に設けられたピニオン522とを備えている。モーター52は、図4に示すように、ピニオン522がベース本体501の+Y側の面から飛び出すように、ベース本体501の−Y側の面にネジ固定される。
第1ギア53は、ピニオン522に噛合され、モーター52で発生した駆動力を第2ギア54に伝達する。具体的に、第1ギア53は、図4に示すように、外径寸法が異なる2つのギアが同軸上に積層されて形成されている。第1ギア53は、2つのギアのうち、大きい径のギアがピニオン522に噛合され、支持軸502に軸支される。そして、第1ギア53は、ピニオン522の回転を減速して第2ギア54に伝達する。
遮光部5A,5Bは、Y方向の寸法が第2レンズアレイ322における各小レンズが形成された領域における同方向の寸法に応じて設定されている。
次に、冷却ユニット7について詳細に説明する。
冷却ユニット7は、前述したように、3つの冷却ファン61およびダクト8を備えている。
3つの冷却ファン61は、光変調装置351B、偏光変換素子323および遮光部5A,5B近傍を主に冷却する冷却ファン61a、光変調装置351Rを主に冷却する冷却ファン61b、光変調装置351Gを主に冷却する冷却ファン61cで構成されている。
図5は、冷却ファン61aおよびダクト8の一部を示す斜視図である。具体的に、図5は、ダクト8における冷却ファン61aから送風された冷却空気を冷却対象に導く流路形成部81を示している。
詳細な図は省略するが、冷却ファン61bは、冷却ファン61aの+X方向に配置され、一部が光学部品用筐体37の下方に位置(図1参照)し、吸気口が上方を向くように配置される。冷却ファン61cは、投写レンズ36の+X側に位置(図1参照)し、吸気口が+X側を向くように配置される。
ここでは、ダクト8のうち、冷却ファン61aから送風された冷却空気が導かれる流路形成部81について詳細に説明する。
第1流路形成部81Aは、冷却ファン61aから送風された冷却空気の一部を主に光変調装置351Bに導くように形成されている。第1流路形成部81Aは、図5に示すように、上下方向における筒状部811の上側から−X方向に延出した後+Y方向に滑らかに屈曲しており、先端部には、第1流路形成部81Aを流通した冷却空気が吹き出される吹出し口(図示省略)が形成されている。この吹出し口は、光変調装置351Bの下方に位置するように形成されており、第1流路形成部81Aを流通した冷却空気は、下方から光変調装置351Bに送風され、光変調装置351Bを冷却する。
吹出し口812は、図6に示すように、第2レンズアレイ322および偏光変換素子323の下方に位置するように形成されている。
また、吹出し口812は、図5に示すように、上方から見て矩形状における−X側の中央部が凹むように形成されている。つまり、吹出し口812は、この−X側の中央部が凹む部位(凹部812d)の+X側に位置する光学素子側吹出し部812a、凹部812dの+Y側に位置する遮光部側吹出し部812b、および凹部812dの−Y側に位置する遮光部側吹出し部812cを有している。
光学素子側吹出し部812aの開口面積は、遮光部側吹出し部812b,812cそれぞれの開口面積より大きく形成されている。このように、吹出し口812は、光学素子側吹出し部812aの開口形状と、遮光部側吹出し部812b,812cの開口形状とが異なる形状を有して形成されている。
遮光部5Aは、回転される位置に応じて、遮光部側吹出し部812b,812cを覆う量が変わる。そして、吹出し口812から吹き出される冷却空気は、遮光部5Aによって遮光部側吹出し部812b,812cが覆われる量に応じて風向や風速が変わる。
図7は、遮光部5A,5B近傍の光学ユニット3を示す断面図であり、(a)は、遮光部5A,5Bの全閉状態を示す図、(b)は、遮光部5A,5Bの全開状態を示す図である。
偏光変換素子323に向かった冷却空気は、偏光変換素子323の光射出側、および光入射側を冷却する。そして、偏光変換素子323の光射出側を冷却した冷却空気は、上部筐体372と上部筐体373との間から光学ユニット3の外部に流れる。偏光変換素子323の光入射側を冷却した冷却空気は、主に上部筐体373の一対の切欠き3731(図3(a)参照)から光学ユニット3外部に流れる。
そして、偏光変換素子323、第2レンズアレイ322および遮光部5A,5B等を冷却して光学ユニット3の外部に流れた冷却空気は、排気ファン62(図1参照)によって、プロジェクター1外部に排出される。
(1)遮光部5Aは、遮光する光量が少ないほど、遮光部側吹出し部812b,812cを覆う量が大きくなるように位置を変えるので、光学素子側吹出し部812aからは、より風速や風量が高められた冷却空気が吹き出される。これによって、調光装置5の通過光量が大きい場合に高温となる偏光変換素子323を効率良く冷却することが可能となる。
一方、遮光部5Aは、遮光する光量が大きいほど、遮光部側吹出し部812b,812cを覆う量が小さくなるように位置を変えるので、遮光する光量が大きい場合に、遮光部側吹出し部812b、812cから冷却空気を吹き出させ、高温となる遮光部5A,5Bを効率良く冷却することが可能となる。これによって、遮光部5A,5Bおよび遮光部5A,5B近傍に配置される第2レンズアレイ322の高温の抑制が可能となる。
よって、調光装置5以外の部材を用いることなく、吹出し口812から吹き出される冷却空気の風向や風速を調整し、調光装置5の動作において温度上昇が異なる偏光変換素子323、遮光部5A,5B、および遮光部5A,5B近傍に配置される第2レンズアレイ322等の部材を効率良く冷却し、これらの部材の高温による温度劣化を抑制することが可能となる。したがって、長期に亘って、調光装置5を安定して動作させると共に、偏光変換素子323や、第2レンズアレイ322等の光学特性を確保し、画質が良好な画像を投写できるプロジェクター1の提供が可能となる。
また、第2レンズアレイ322の上方に配置された上部筐体373には、第2レンズアレイ322の両側端部近傍に位置する切欠き3731が形成されているので、さらに第2レンズアレイ322が接着されている部分に冷却空気が流通し易くなる。
なお、前記実施形態は、以下のように変更してもよい。
前記実施形態の調光装置5は、回転する遮光部5A,5Bによって、通過光量の調整および吹出し口812の遮光部側の覆う量の調整を行うように構成されているが、スライドする一対の遮光部によって、通過光量の調整および吹出し口812の遮光部側の覆う量の調整を行うように調光装置を構成してもよい。
図8は、この変形例の調光装置を説明するための模式図であり、(a)は、遮光部15A,15Bが全閉状態の場合の図、(b)は、遮光部15A,15Bが全開状態の場合の図である。
図8に示すように、一対の遮光部15A,15Bは、光軸Lを挟んで配置され、互いの距離が変更可能となるように上下方向にスライド可能に構成されている。また、ダクト18が配置されている側の遮光部15Aには、第2レンズアレイ322側に突出する突出部151が形成されている。
そして、図8(a)に示すように、全閉状態においては、突出部151がダクト18の吹出し口181から離間し、吹出し口181から冷却空気が滑らかに吹出され、偏光変換素子323、第2レンズアレイ322および遮光部15A,15Bに送風される。
一方、図8(b)に示すように、全開状態においては、突出部151が吹出し口181における遮光部15A,15B側を覆い、吹出し口181の偏光変換素子323側からは、全閉状態の場合より風量や風速が大きな冷却空気が吹き出される。
Claims (5)
- 光源と、
前記光源から射出された光を遮光する遮光部を有し、前記遮光部の移動によって通過光量を調整する調光装置と、
前記遮光部の光射出側に配置されて入射する光を光学的に変換する光学素子と、
冷却空気を送風する冷却ファンと、
前記冷却ファンから送風された冷却空気を前記遮光部および前記光学素子に導くダクトと、
を備え、
前記ダクトは、導かれた冷却空気が前記遮光部および前記光学素子に向けて吹き出される吹出し口を有し、
前記遮光部は、遮光する光量が少ないほど、前記吹出し口における前記遮光部側を覆う量が大きくなるように位置を変えることを特徴とするプロジェクター。 - 請求項1に記載のプロジェクターであって、
前記遮光部は、前記光源から射出された光の光軸を挟んで一対設けられ、
前記調光装置は、前記一対の遮光部の回転による前記一対の遮光部の離間距離に応じて通過光量を調整し、
前記吹出し口は、前記一対の遮光部のうちの一方の回転によって前記遮光部側の覆われる量が変わることを特徴とするプロジェクター。 - 請求項2に記載のプロジェクターであって、
前記遮光部は、当該遮光部に対して前記光学素子側に位置し、前記光源から射出された光の光軸に垂直な面に平行な回転中心軸を中心に回転することを特徴とするプロジェクター。 - 請求項2または請求項3に記載のプロジェクターであって、
前記吹出し口は、前記回転中心軸方向から見て、前記遮光部の回転軌跡の外側から前記回転軌跡に交差する方向に冷却空気を吹き出すように形成されていることを特徴とするプロジェクター。 - 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のプロジェクターであって、
前記吹出し口は、前記遮光部側となる遮光部側吹出し部、および前記光学素子側となる光学素子側吹出し部を有し、
前記遮光部側吹出し部の開口形状と前記光学素子側吹出し部の開口形状とが異なることを特徴とするプロジェクター。
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