JP2015048057A - 操舵装置、及び、操舵制御装置 - Google Patents

操舵装置、及び、操舵制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】運転者に与える操舵感を向上することができる操舵装置、及び、操舵制御装置を提供することを目的とする。【解決手段】操舵装置の操舵制御装置は、操舵角速度係数K1とトルク係数K2とに基づいて補正アシスト量を算出する補正アシスト量算出部24と、操舵角速度に応じて操舵角速度係数K1を設定し負帰還部のフィードバック量が大きくなるほど操舵角速度係数K1を大きく設定する操舵角速度係数設定部22と、操舵トルクに応じてトルク係数K2を設定し負帰還部のフィードバック量が大きくなるほどトルク係数K2を大きく設定するトルク係数設定部23とを有する。そして、操舵制御装置は、操舵トルクが所定の高周波数領域である場合のトルク係数設定部23のフィードバック量を、操舵角速度が所定の高周波数領域である場合の操舵角速度係数設定部22のフィードバック量より大きく設定する。【選択図】図3

Description

本発明は、操舵装置、及び、操舵制御装置に関する。
車両に搭載される従来の操舵装置、操舵制御装置として、例えば、特許文献1には、車線追従走行制御装置が開示されている。この車線追従走行制御装置は、走行車線と自車両の走行状態とに基づいて、少なくとも操舵系に加えられた外乱トルクを含む状態量を推定し、推定された状態量をフィードバックして指令トルクを算出し、当該指令トルクに応じた操舵トルクを発生させる。このとき、この車線追従走行制御装置は、外乱トルクを高周波成分と低周波成分とに分けて推定し、且つ、推定された外乱トルクの高周波成分のフィードバック分を、低周波成分のフィードバック分よりも小さくしている。
特開2003−063437号公報
ところで、上述の特許文献1に記載の車線追従走行制御装置は、例えば、高周波成分のフィードバック分を相対的に小さくすることで運転者の操舵入力が反映されやすいようにしているが、その背反で高周波成分の外乱によるトルク変動が大きくなり不安定になる傾向にあるなど、操舵感の向上の点で更なる改善の余地がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、運転者に与える操舵感を向上することができる操舵装置、及び、操舵制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る操舵装置は、車両の操舵輪を操舵可能である操舵部材と、前記操舵部材に対する操作をアシストするアクチュエータと、前記操舵部材の操舵角を検出する操舵角検出装置と、前記操舵部材と共に回転する操舵軸部に作用するトルクを検出するトルク検出装置と、基本となるアシスト量である基本アシスト量と、当該基本アシスト量を補正する補正アシスト量とに基づいて、前記アクチュエータを制御する操舵制御装置とを備え、前記操舵制御装置は、前記操舵角検出装置によって検出された操舵角の速度である操舵角速度に応じて定まる操舵角速度係数と、前記トルク検出装置によって検出されたトルクに応じて定まるトルク係数とに基づいて前記補正アシスト量を算出する補正アシスト量算出部と、前記操舵角検出装置によって検出された操舵角の速度である操舵角速度に応じて前記操舵角速度係数を設定するものであり、負帰還部を有し当該負帰還部のフィードバック量が大きくなるほど同等の大きさの前記操舵角速度に対する前記操舵角速度係数を大きく設定する操舵角速度係数設定部と、前記トルク検出装置によって検出されたトルクに応じて前記トルク係数を設定するものであり、負帰還部を有し当該負帰還部のフィードバック量が大きくなるほど同等の大きさの前記トルクに対する前記トルク係数を大きく設定するトルク係数設定部とを有し、前記トルクが所定の高周波数領域である場合の前記トルク係数設定部のフィードバック量を、前記操舵角速度が所定の高周波数領域である場合の前記操舵角速度係数設定部のフィードバック量より大きく設定することを特徴とする。
また、上記操舵装置では、前記操舵制御装置は、前記操舵角速度が所定の低周波数領域である場合の前記操舵角速度係数設定部のフィードバック量を、前記トルクが所定の低周波数領域である場合の前記トルク係数設定部のフィードバック量より大きく設定するものとすることができる。
また、上記操舵装置では、前記操舵角速度係数設定部は、前記操舵角検出装置によって検出された操舵角の速度である操舵角速度に応じた入力を増幅して出力する第1増幅器と、前記第1増幅器の出力の所定の高周波数成分を除去して前記操舵角速度係数として出力するローパスフィルタ処理を施す第1フィルタと、当該操舵角速度係数設定部の前記負帰還部を構成し前記第1フィルタの出力を所定のフィードバック量で前記第1増幅器の入力に負帰還させる第1負帰還回路とを有し、前記トルク係数設定部は、前記トルク検出装置によって検出されたトルクに応じた入力を増幅して出力する第2増幅器と、前記第2増幅器の出力の所定の低周波数成分を除去して前記トルク係数として出力するハイパスフィルタ処理を施す第2フィルタと、当該トルク係数設定部の前記負帰還部を構成し前記第2フィルタの出力を所定のフィードバック量で前記第2増幅器の入力に負帰還させる第2負帰還回路とを有するものとすることができる。
また、上記操舵装置では、前記補正アシスト量算出部は、前記操舵角速度係数と前記トルク検出装置によって検出されたトルクと前記操舵角検出装置によって検出された操舵角の速度である操舵角速度とに基づいた第1操舵仕事率と、前記トルク係数と前記トルク検出装置によって検出されたトルクの微分値と前記操舵角検出装置によって検出された操舵角とに基づいた第2操舵仕事率とに基づいて、前記補正アシスト量を算出するものとすることができる。
また、上記操舵装置では、前記第1操舵仕事率は、前記操舵角速度係数と前記トルク検出装置によって検出されたトルクと前記操舵角検出装置によって検出された操舵角の速度である操舵角速度との積を前記トルク検出装置によって検出されたトルクの絶対値で除した値に応じた値であり、前記第2操舵仕事率は、前記トルク係数と前記トルク検出装置によって検出されたトルクの微分値と前記操舵角検出装置によって検出された操舵角との積を前記操舵角検出装置によって検出された操舵角の絶対値で除した値に応じた値であるものとすることができる。
上記目的を達成するために、本発明に係る操舵装置は、車両の操舵輪を操舵可能である操舵部材と、前記操舵部材に対する操作をアシストするアクチュエータと、前記操舵部材の操舵角を検出する操舵角検出装置と、前記操舵部材と共に回転する操舵軸部に作用するトルクを検出するトルク検出装置と、基本となるアシスト量である基本アシスト量と、当該基本アシスト量を補正する補正アシスト量とに基づいて、前記アクチュエータを制御する操舵制御装置とを備え、前記操舵制御装置は、前記操舵角検出装置によって検出された操舵角の速度である操舵角速度に応じて定まる操舵角速度係数と、前記トルク検出装置によって検出されたトルクに応じて定まるトルク係数とに基づいて前記補正アシスト量を算出する補正アシスト量算出部と、前記操舵角検出装置によって検出された操舵角の速度である操舵角速度に応じて前記操舵角速度係数を設定する操舵角速度係数設定部と、前記トルク検出装置によって検出されたトルクに応じて前記トルク係数を設定するトルク係数設定部とを有し、前記トルクが所定の高周波数領域である場合の前記トルク係数を前記操舵角速度が所定の高周波数領域である場合の前記操舵角速度係数より大きくすることを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る操舵装置は、車両の操舵輪を操舵可能である操舵部材と、前記操舵部材に対する操作をアシストするアクチュエータと、前記操舵部材の操舵角を検出する操舵角検出装置と、前記操舵部材と共に回転する操舵軸部に作用するトルクを検出するトルク検出装置と、基本となるアシスト量である基本アシスト量と、当該基本アシスト量を補正する補正アシスト量とに基づいて、前記アクチュエータを制御する操舵制御装置とを備え、前記操舵制御装置は、前記操舵角検出装置によって検出された操舵角の速度である操舵角速度に応じて定まる操舵角速度係数と、前記トルク検出装置によって検出されたトルクに応じて定まるトルク係数とに基づいて前記補正アシスト量を算出する補正アシスト量算出部と、前記操舵角検出装置によって検出された操舵角の速度である操舵角速度に応じて前記操舵角速度係数を設定する操舵角速度係数設定部と、前記トルク検出装置によって検出されたトルクに応じて前記トルク係数を設定するトルク係数設定部とを有し、前記操舵角速度係数設定部は、前記操舵角検出装置によって検出された操舵角の速度である操舵角速度に応じた入力を増幅して出力する第1増幅器と、前記第1増幅器の出力の所定の高周波数成分を除去して前記操舵角速度係数として出力するローパスフィルタ処理を施す第1フィルタと、前記第1フィルタの出力を前記第1増幅器の入力に負帰還させる第1負帰還回路とを有し、前記トルク係数設定部は、前記トルク検出装置によって検出されたトルクに応じた入力を増幅して出力する第2増幅器と、前記第2増幅器の出力の所定の低周波数成分を除去して前記トルク係数として出力するハイパスフィルタ処理を施す第2フィルタと、前記第2フィルタの出力を前記第2増幅器の入力に負帰還させる第2負帰還回路とを有することを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る操舵制御装置は、車両の操舵輪を操舵可能である操舵部材と、前記操舵部材に対する操作をアシストするアクチュエータとを備える操舵装置を制御するものであり、基本となるアシスト量である基本アシスト量と、当該基本アシスト量を補正する補正アシスト量とに基づいて前記アクチュエータを制御する操舵制御装置であって、前記操舵制御装置は、前記操舵部材の操舵角の速度である操舵角速度に応じて定まる操舵角速度係数と、前記操舵部材と共に回転する操舵軸部に作用するトルクに応じて定まるトルク係数とに基づいて前記補正アシスト量を算出する補正アシスト量算出部と、前記操舵角速度に応じて前記操舵角速度係数を設定するものであり、負帰還部を有し当該負帰還部のフィードバック量が大きくなるほど同等の大きさの前記操舵角速度に対する前記操舵角速度係数を大きく設定する操舵角速度係数設定部と、前記操舵部材と共に回転する操舵軸部に作用するトルクに応じて前記トルク係数を設定するものであり、負帰還部を有し当該負帰還部のフィードバック量が大きくなるほど同等の大きさの前記トルクに対する前記トルク係数を大きく設定するトルク係数設定部とを備え、前記操舵部材と共に回転する操舵軸部に作用するトルクが所定の高周波数領域である場合の前記トルク係数設定部のフィードバック量を、前記操舵角速度が所定の高周波数領域である場合の前記操舵角速度係数設定部におけるフィードバック量より大きく設定することを特徴とする。
本発明に係る操舵装置、及び、操舵制御装置は、運転者に与える操舵感を向上することができる、という効果を奏する。
図1は、実施形態に係る操舵装置の概略構成を表す概略構成図である。 図2は、実施形態に係るEPS制御ECUの概略構成の一例を示すブロック図である。 図3は、実施形態に係るEPS制御ECUのアシスト制御部の概略構成の一例を示すブロック図である。 図4は、K1設定部、K2設定部の出力の周波数特性の一例を表す線図である。 図5は、低周波数入力のときのK1設定部の出力のFFT結果の一例を表す線図である。 図6は、高周波数入力のときのK1設定部の出力のFFT結果の一例を表す線図である。 図7は、低周波数入力のときのK2設定部の出力のFFT結果の一例を表す線図である。 図8は、高周波数入力のときのK2設定部の出力のFFT結果の一例を表す線図である。 図9は、低周波数入力のときの補正量調整部の出力のFFT結果の一例を表す線図である。 図10は、高周波数入力のときの補正量調整部の出力のFFT結果の一例を表す線図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態]
図1は、実施形態に係る操舵装置の概略構成を表す概略構成図である。
図1に示す本実施形態の操舵装置1は、車両2に搭載され、車両2の操舵輪3を操舵するための装置である。本実施形態の操舵装置1は、典型的には、運転者が知覚する複数の信号、例えば、操舵トルクMT(操舵トルク微分値MTdot)、操舵角MA(操舵角速度MAdot)等を複合入力とした操舵系を構成する。これにより、操舵装置1は、人の知覚特性(例えば、低周波数領域では操舵角MA入力をして、高周波数領域の外乱に対してはトルクで応答する、というような知覚特性)によりマッチした操舵感を付与し、運転者に与える操舵感を向上させている。
本実施形態の操舵装置1は、車両2の操舵力を電動機等の動力により補助するいわゆる電動パワーステアリング装置(EPS:Electronic Power Steering)である。操舵装置1は、運転者から操舵部材としてのステアリングホイール(以下、特に断りのない限り「ステアリング」と略記する。)4に加えられた操舵力に応じた操舵補助力を得られるように電動機等を駆動することにより、運転者のステアリング操作(操舵操作)を補助する。
以下、図1を参照して操舵装置1の各構成を具体的に説明する。操舵装置1は、図1に示すように、ステアリング4と、操舵軸部としてのステアリングシャフト(以下、特に断りのない限り「シャフト」と略記する。)5と、R&Pギヤ機構(以下、特に断りのない限り「ギヤ機構」と略記する。)6と、左右一対のタイロッド7とを備える。さらに、操舵装置1は、アクチュエータとしてのEPS装置8と、操舵角検出装置としての操舵角センサ9と、トルク検出装置としてのトルクセンサ10と、回転角センサ11と、操舵制御装置としてのEPS制御ECU12とを備える。
ステアリング4は、回転軸線X1周り方向に回転操作可能な部材であり、車両2の運転席に設けられる。運転者は、回転軸線X1を回転中心としてこのステアリング4を回転操作することでステアリング操作(操舵操作)を行うことができる。
シャフト5は、ステアリング4の回転軸部をなすものである。シャフト5は、一端がステアリング4と連結され、他端がギヤ機構6と連結される。ステアリング4は、このシャフト5を介してギヤ機構6に接続される。シャフト5は、運転者によるステアリング4の回転操作に伴って、ステアリング4と共に中心軸線周り方向に回転可能である。シャフト5は、例えば、アッパシャフト、インタミシャフト、ロアシャフトなどの複数の部材に分割されていてもよい。
ギヤ機構6は、シャフト5と一対のタイロッド7とを機械的に連結するものである。ギヤ機構6は、例えば、いわゆるラックアンドピニオン方式の歯車機構を有する。ギヤ機構6は、シャフト5の中心軸線周り方向の回転運動を一対のタイロッド7の左右方向(典型的には車両2の車幅方向に相当)の直線的な運動に変換する。
一対のタイロッド7は、それぞれ基端部がギヤ機構6に連結され、先端部をなすタイロッドエンドがナックルアームを介して各操舵輪3に連結される。ステアリング4は、シャフト5、ギヤ機構6及び各タイロッド7等を介して各操舵輪3に連結される。
EPS装置8は、運転者によるステアリング4に対するステアリング操作をアシストするものであり、当該ステアリング操作を補助するためのトルクを発生させる。EPS装置8は、運転者によりステアリング4に入力される操舵力(トルク)を補助する操舵補助力(アシストトルク)を出力する。EPS装置8は、アシストトルクをシャフト5に作用させることで運転者のステアリング操作をアシストする。ここで、操舵補助力としてのアシストトルクは、運転者によりステアリング4に入力される操舵力に相当するトルクを補助するトルクである。
EPS装置8は、電動機としてのモータ8aと、減速機8bとを有する。本実施形態のEPS装置8は、例えば、インタミシャフトなどのシャフト5にモータ8aが設けられたコラムEPS装置であり、すなわち、いわゆるコラムアシスト式のアシスト機構であるがこれに限らない。
モータ8aは、電力が供給されることで回転動力(モータトルク)を発生させるコラムアシスト用電動モータであり、例えば、操舵補助力としてアシストトルクを発生するものである。モータ8aは、減速機8b等を介してシャフト5に動力伝達可能に接続され、減速機8b等を介してシャフト5に操舵補助力を付与する。
EPS装置8は、モータ8aが回転駆動することにより、モータ8aが発生させた回転動力(トルク)が減速機8bを介してシャフト5に伝達され、これにより操舵アシストを行う。このとき、モータ8aが発生させた回転動力は、減速機8bにて減速されトルクが増大されてシャフト5に伝達される。EPS装置8は、後述のEPS制御ECU12に電気的に接続され、モータ8aの駆動が制御される。
操舵角センサ9は、ステアリング4の回転角度である操舵角(ハンドル操舵角)を検出するものである。ここでは、操舵角センサ9は、絶対角として操舵角を検出する。操舵角センサ9が検出する操舵角は、例えば、ステアリング4の中立位置を基準として左回り側が正の値、右回り側が負の値として検出されるが、この逆でもよい。なお、ステアリング4の中立位置とは、操舵角の基準となる位置であり、典型的には、車両2が直進走行する際のステアリング4の位置である。操舵角センサ9が検出する操舵角は、ステアリング4の中立位置では0°となる。操舵角センサ9は、EPS制御ECU12と電気的に接続されており、検出した操舵角に応じた検出信号をEPS制御ECU12に出力する。
なお、操舵装置1の操舵角検出装置は、操舵角センサ9に限らず、例えば、モータ8aのロータ軸の回転角を検出する回転角センサ11、ギヤ機構6のラックストローク又はピニオン回転角を検出するセンサ(不図示)等を用いることもできる。この場合、操舵角検出装置は、例えば、回転角センサ11など、相対角として操舵角を検出するセンサである場合には、ステアリング4の絶対角を取得可能な機能を別途で有していればよい。
トルクセンサ10は、シャフト5に作用するトルクを検出するものである。トルクセンサ10は、例えば、EPS装置8の一部を構成する捩れ部材であるトーションバー(不図示)に作用するトルクを検出する。トルクセンサ10により検出されたトルク(以下、特に断りのない限り「操舵トルク」という。)は、典型的には、運転者からステアリング4に入力される操舵力に応じてシャフト5に作用するドライバ操舵トルクや操舵輪3への路面外乱入力等に応じて操舵輪3側からタイロッドエンドを介してシャフト5に入力される外乱トルクなどが反映されたトルクである。トルクセンサ10が検出する操舵トルクは、例えば、左回り側が正の値、右回り側が負の値として検出されるが、この逆でもよい。トルクセンサ10は、EPS制御ECU12と電気的に接続されており、検出した操舵トルクに応じた検出信号をEPS制御ECU12に出力する。
EPS制御ECU12は、操舵装置1の各部を制御するものである。EPS制御ECU12は、CPU、ROM、RAM及びインターフェースを含む周知のマイクロコンピュータを主体とする電子回路である。EPS制御ECU12は、例えば、上述のトルクセンサ10、操舵角センサ9、回転角センサ11等の種々のセンサやEPS装置8が電気的に接続される。回転角センサ11が検出した回転角は、例えば、EPS制御ECU12によるモータ8aへの電流制御(出力制御)に用いられる。ここでは、EPS制御ECU12は、さらに、車速センサ13等が電気的に接続される。車速センサ13は、車両2の走行速度である車速を検出するものである。EPS制御ECU12は、種々のセンサから検出結果に対応した電気信号(検出信号)が入力され、入力された検出結果に応じてEPS装置8に駆動信号を出力しその駆動を制御する。EPS制御ECU12は、検出された操舵操作物理量に基づいて、EPS装置8が発生させるトルクを調節する制御を実行可能である。EPS制御ECU12は、例えば、モータ8aへの供給電流であるモータ供給電流を調節することでモータ8aの出力トルクを調節し、アシストトルク等を調節する。ここでモータ供給電流は、EPS装置8が要求される所定のトルクを発生させることができる大きさの電流である。このとき、EPS制御ECU12は、例えば、回転角センサ11により検出された回転角等に基づいて、モータ8aへのモータ供給電流を制御するようにしてもよい。なお、このEPS制御ECU12は、例えば、操舵装置1を搭載する車両2の各部を制御するECUと電気的に接続され、このECUを介して相互に検出信号や駆動信号、制御指令等の情報の授受を行う構成としてもよいし、このECUと一体で構成されてもよい。
上記のように構成される操舵装置1は、運転者からステアリング4に入力されたトルクと共に、EPS制御ECU12の制御によってEPS装置8が発生させるトルク等がシャフト5に作用する。そして、操舵装置1は、シャフト5からギヤ機構6を介してタイロッド7に操舵力、操舵補助力が作用すると、このタイロッド7が運転者によるドライバ操舵トルクとEPS装置8が発生させるトルクとに応じた大きさの軸力によって左右方向に変位し操舵輪3が転舵される。この結果、操舵装置1は、運転者からステアリング4に入力される操舵力と、EPS装置8が発生させる操舵補助力とによって操舵輪3を転舵することができ、これにより、運転者によるステアリング操作を補助することができ、ステアリング操作に際して運転者の負担を軽減することができる。なお、操舵装置1では、ステアリング4に対する作用力は、主として運転者による操舵力である。一方、ステアリング4に対する反作用力は、路面反力の関係で回転方向の運動(静的=保舵も含む)が決まっており、高周波成分は、主に路面反力に起因し、これは保舵力が大きくても発生する傾向にある。
本実施形態のEPS制御ECU12は、例えば、上述した種々のセンサによる検出結果に基づいてEPS装置8を制御し、アシスト制御に加えて、ダンピング制御、目標戻し制御等、種々の操舵制御を実行可能である。これらの制御は、EPS装置8が発生させるトルクを調節することで行われる。アシスト制御は、上述したように、EPS装置8によって運転者によるステアリング4に対する操舵操作を補助するアシスト力を発生させる制御である。ダンピング制御は、EPS装置8によって操舵装置1の粘性特性に対応した減衰を模擬するダンピング力を発生させる制御である。操舵装置1は、ダンピング制御によりステアリング4の操舵速度を抑制する方向へ作用するダンピング力が付与されることで、ステアリング4の操舵速度が抑制される傾向となり、収斂性確保や操舵時の手ごたえを付与することができる。目標戻し制御は、ステアリング4の中立位置側への切り戻し操舵操作を補助する戻し制御である。より詳細には、目標戻し制御は、目標とする操舵速度に応じてEPS装置8によってステアリング4の中立位置方向にハンドル戻し力(ハンドル戻しトルク)を付与することで、ステアリング4を滑らかに中立位置側に戻す制御である。
図2は、EPS制御ECU12の概略構成の一例を示すブロック図である。本実施形態のEPS制御ECU12は、例えば、機能概念的に、アシスト制御部20、ダンピング制御部30、目標戻し制御部40、加算器50等を含んで構成される。
アシスト制御部20は、アシスト制御におけるアシスト量を算出するものである。アシスト制御部20は、車速センサ13から車速Vに応じた検出信号が入力され、トルクセンサ10から操舵トルクMTに応じた検出信号が入力される。さらに、アシスト制御部20は、操舵角センサ9から操舵角MAに応じた検出信号、及び、操舵角MAに基づいた操舵角速度MAdotに応じた検出信号が入力される。アシスト制御部20は、入力された検出信号に基づいて、種々の手法により、アシスト量として、目標のアシストトルクを演算する。アシスト制御部20は、演算した当該アシスト量に応じた信号を加算器50に出力する。
ダンピング制御部30は、ダンピング制御におけるダンピング量を算出するものである。ダンピング制御部30は、車速センサ13から車速Vに応じた検出信号が入力され、操舵角センサ9から操舵角MAに基づいた操舵角速度MAdotに応じた検出信号が入力される。ダンピング制御部30は、入力された検出信号に基づいて、種々の手法により、ダンピング量として、目標のダンピング力に応じたトルクを演算する。ダンピング制御部30は、演算した当該ダンピング量に応じた信号を加算器50に出力する。
目標戻し制御部40は、目標戻し制御における目標戻し量を算出するものである。目標戻し制御部40は、車速センサ13から車速Vに応じた検出信号が入力され、トルクセンサ10から操舵トルクMTに応じた検出信号が入力される。さらに、目標戻し制御部40は、操舵角センサ9から操舵角MAに応じた検出信号、及び、操舵角MAに基づいた操舵角速度MAdotに応じた検出信号が入力される。さらに、目標戻し制御部40は、回転角センサ11からモータ8aのロータ軸の回転角に基づいたモータ角速度ωに応じた検出信号が入力される。目標戻し制御部40は、入力された検出信号に基づいて、種々の手法により、目標戻し量として、目標とする操舵速度に応じたハンドル戻しトルクを演算する。目標戻し制御部40は、演算した当該目標戻し量に応じた信号を加算器50に出力する。
加算器50は、アシスト制御部20からアシスト量に応じた信号が入力され、ダンピング制御部30からダンピング量に応じた信号が入力され、目標戻し制御部40から目標戻し量に応じた信号が入力される。加算器50は、入力された信号に基づいて、アシスト量とダンピング量と目標戻し量とを加算した目標の操舵量(最終的な目標トルクに相当)を演算する。加算器50は、演算した当該目標の操舵量に応じた信号をEPSアシスト指令としてEPS装置8に出力し、EPS装置8のモータ8aを制御する。これにより、EPS制御ECU12は、上記のようなアシスト制御、ダンピング制御、及び、目標戻し制御を実現する。
ここでさらに、本実施形態のEPS制御ECU12は、運転者による操舵を表す物理量として、操舵角センサ9が検出した操舵角に関するパラメータとトルクセンサ10が検出した操舵トルクに関するパラメータとの積に応じた操舵仕事率を用いて、上記のような各種操舵制御を行うことができる。これにより、EPS制御ECU12は、運転者の操作意思を反映した操作として、ステアリング4に対する能動操作と、ステアリング4に対する受動操作とを区別して、各種操舵制御を実現することが可能となる。
本実施形態のEPS制御ECU12は、操舵仕事率を用いて上記アシスト制御を行う。より詳細には、EPS制御ECU12は、操舵仕事率に基づいて上記アシスト制御での目標のアシスト量を算出し、これに基づいてアシスト制御を行う。これにより、EPS制御ECU12は、運転者の意思を反映させたアシスト制御を実現することができる。
なお、ステアリング4に対する能動操作とは、典型的には、運転者の操作意思が相対的に強く反映された操作である。一方、ステアリング4に対する受動操作とは、典型的には、運転者の操作意思が相対的に弱く反映された操作、例えば、外乱や安定性補償のために対応する消極的な操作である。さらに具体的に言えば、ステアリング4に対する能動操作は、例えば、運転者が車両2を目標位置に移動させようとする積極的な操舵操作を含んでもよい。能動操作は、典型的には、能動的に仕事をしている状態、いわゆる筋電が発生している状態、脳から能動的に指令が出ている状態等における操作であり、例えば、ステアリング4をにぎって力を入れて操舵し車両2を直進状態から旋回状態に移行させるような操作である。一方、ステアリング4に対する受動操作は、例えば、運転者が外乱に対して車両2を目標位置に維持しようとする操舵操作、ステアリング4から手を放した手放し操作、又は、車両2の進行方向を一定に維持すべくステアリング4を保持する保舵操作等を含んでもよい。受動操作は、例えば、ステアリング4に手を添えて路面外乱等に対応するような操作である。
ここで、EPS制御ECU12による制御に用いられる操舵仕事率についてより詳細に説明する。操舵仕事率とは、ステアリング4に対する運転者の操舵操作における仕事率を表す指標であり、単位時間当たりに使われているエネルギを表す物理量である。操舵仕事率Pは、時間を「t」とした場合、操舵仕事量Wを用いて下記の数式(1)で表すことができる。ここで、操舵仕事量Wとは、ステアリング4に対する運転者の操舵操作における仕事を表す指標であり、使われたエネルギを表す物理量である。

P=dW/dt ・・・ (1)
操舵仕事率Pは、例えば、操舵角センサ9が検出した操舵角MAに応じた操舵角速度(操舵角の微分値に相当)MAdotとトルクセンサ10が検出した操舵トルクMTとの積、又は、操舵角センサ9が検出した操舵角MAとトルクセンサ10が検出した操舵トルクMTに応じた操舵トルク微分値MTdotとの積のいずれか一方又は両方に基づいて算出することができる。ここでは、操舵トルクMTと操舵角速度MAdotとの積[MT・MAdot]に基づいた操舵仕事率を第1操舵仕事率P1、操舵トルク微分値MTdotと操舵角MAとの積[MTdot・MA]に基づいた操舵仕事率を第2操舵仕事率P2とする。本実施形態のEPS制御ECU12は、運転者操作についての能動/受動を表現する複合モデルとして、例えば、下記の数式(2)で表す複合モデルを用いることができる。

P=P1+P2
=MT・MAdot+MTdot・MA ・・・ (2)
数式(2)で求められる操舵仕事率P(言い換えればエネルギ項)は、「P<0」であれば受動操作を表し、「P>0」であれば能動操作を表すこととなる。例えば、EPS制御ECU12は、数式(2)で求められる操舵仕事率Pに基づいて、アシスト制御を行う場合、「P<0」であれば運転者の操作が受動操作であるので、操舵仕事率Pに応じてアシスト量を相対的に小さくする。一方、EPS制御ECU12は、「P>0」であれば運転者の操作が能動操作であるので操舵仕事率Pに応じてアシスト量を相対的に大きくする。これにより、EPS制御ECU12は、状況に応じて適切に能動操作と受動操作とを判定し、アシスト制御におけるアシスト量に運転者の意思を反映させることが可能となる。
ここではさらに、EPS制御ECU12は、数式(2)の第1操舵仕事率P1項、第2操舵仕事率P2項において、それぞれを、操舵トルクMTの絶対値、操舵角MAの絶対値で除した値を用いることもできる。すなわち、EPS制御ECU12は、下記の数式(3)で求められる操舵仕事率Pに基づいて、アシスト制御を行うようにすることもできる。これにより、EPS制御ECU12は、第1操舵仕事率P1項における操舵角速度MAdotの寄与度を強調することができ、第2操舵仕事率P2項における操舵トルク微分値MTdotの寄与度を強調することができる。

P=[MT/|MT|]・MAdot+MTdot・[MA/|MA|] ・・・ (3)
そして、本実施形態のEPS制御ECU12は、上記の数式(3)において、さらに、周波数に応じた重み付け係数として、操舵角速度係数K1、トルク係数K2を適用して、アシスト制御における補正アシスト量を算出することで、運転者に与える操舵感のさらなる向上を図っている。
本実施形態のEPS制御ECU12は、数式(3)に、操舵角速度係数K1、トルク係数K2を加えた、下記の数式(4)を用いて、アシスト制御における補正アシスト量を算出する。数式(4)において、操舵角速度係数K1は、第1操舵仕事率P1項に対して設定される重み付け係数であり、トルク係数K2は、第2操舵仕事率P2項に対して設定される重み付け係数である。

補正アシスト量=K1・[MT/|MT|]・MAdot+K2・MTdot・[MA/|MA|] ・・・ (4)
EPS制御ECU12によって実行されるアシスト制御でのトータルのアシスト量は、基本となるアシスト量である基本アシスト量と、当該基本アシスト量を補正する補正アシスト量とに基づいて定まる。EPS制御ECU12は、基本アシスト量と補正アシスト量とを加算したトータルのアシスト量に基づいて、EPS装置8を制御してアシスト制御を実行する。本実施形態のEPS制御ECU12は、トータルのアシスト量のうちの上記補正アシスト量を、上記の数式(4)を用いて算出する。これにより、EPS制御ECU12は、補正アシスト量に所定の周波数特性を持たせることができる。
図3は、アシスト制御部20の概略構成の一例を示すブロック図である。本図を参照して、アシスト制御部20の構成についてより詳細に説明する。
EPS制御ECU12のアシスト制御部20は、例えば、機能概念的に、基本アシスト制御部21、操舵角速度係数設定部としてのK1設定部22、トルク係数設定部としてのK2設定部23、補正アシスト量算出部24、加算器25等を含んで構成される。基本アシスト制御部21は、基本アシスト量を算出するものである。K1設定部22は、所定の周波数特性を有する操舵角速度係数K1を設定するものである。K2設定部23は、所定の周波数特性を有するトルク係数K2を設定するものである。補正アシスト量算出部24は、K1設定部22が設定する操舵角速度係数K1と、K2設定部23が設定するトルク係数K2とに基づいて補正アシスト量を算出するものである。加算器25は、基本アシスト制御部21が算出した基本アシスト量と、補正アシスト量算出部24が算出した補正アシスト量とを加算してトータルのアシスト量を算出するものである。ここではさらに、アシスト制御部20は、例えば、機能概念的に、微分部26、LPF(ローパスフィルタ)27a、27b、27c、27d、補正量調整部28等を含んで構成される。
具体的には、基本アシスト制御部21は、車速センサ13から車速Vに応じた検出信号が入力され、トルクセンサ10から操舵トルクMTに応じた検出信号が入力される。基本アシスト制御部21は、入力された検出信号に基づいて、基本アシスト量を算出し、当該基本アシスト量に応じた信号を加算器25に出力する。基本アシスト制御部21は、例えば、車速V、操舵トルクMTと基本アシスト量とを予め対応付けて作成されたマップを参照し、車速Vと操舵トルクMTとから基本アシスト量を算出する。基本アシスト制御部21は、例えば、操舵トルクMTの増加にしたがって基本アシスト量を相対的に大きくし、車速Vの増加にしたがって基本アシスト量を相対的に小さくする。
K1設定部22は、操舵角センサ9から操舵角MAに基づいた操舵角速度MAdotに応じた検出信号が入力される。K1設定部22は、入力された検出信号に基づいて、操舵角速度MAdotに応じて所定の周波数特性を有する操舵角速度係数K1を設定し、当該操舵角速度係数K1に応じた信号を補正アシスト量算出部24に出力する。本実施形態のK1設定部22は、負帰還部を有し当該負帰還部のフィードバック量が大きくなるほど同等の大きさの操舵角速度MAdotに対する操舵角速度係数K1を大きく設定するものである。
具体的には、K1設定部22は、第1増幅器22aと、第1フィルタとしてのLPF(ローパスフィルタ)22bと、第1負帰還回路22cとを有し、操舵角速度MAdotの信号を入力とした負帰還増幅回路を構成する。第1増幅器22aは、いわゆるオペアンプにより構成され、操舵角センサ9によって検出された操舵角MAの速度である操舵角速度MAdotに応じた入力を所定のゲインG1で増幅して出力する。LPF22bは、第1増幅器22aからの出力信号が入力される。LPF22bは、第1増幅器22aの出力の所定の高周波数成分を除去して、操舵角速度係数K1として出力するローパスフィルタ処理を施す。LPF22bは、第1増幅器22aから出力される信号に対して、所定の低周波数成分以外の所定の高周波数成分をカットオフ周波数としてローパスフィルタ処理を行う。ここで、所定の低周波数成分は、例えば、0.1Hz以上0.3Hz未満の成分であり、所定の高周波数成分(カットオフ周波数)は、例えば、0.3Hz以上の成分である。つまり、LPF22bは、第1増幅器22aから出力される信号に対して、0.3Hz以上の高周波数成分を除去するフィルタ処理を行い、0.3Hz未満の低周波数成分の信号を、ローパスフィルタ処理後の操舵角速度係数K1に応じた信号として、補正アシスト量算出部24に出力する。第1負帰還回路22cは、負帰還部を構成しLPF22bの出力を、帰還率βに応じた所定のフィードバック量で第1増幅器22aの入力に負帰還(ネガティブフィードバック)させる。つまり、第1負帰還回路22cは、LPF22bの出力の一部を、第1増幅器22aの入力側に戻し、減算器22dにて入力から減算したものを第1増幅器22aの真の入力とする。ここで、K1設定部22の負帰還部のフィードバック量とは、この第1負帰還回路22cにおけるフィードバック信号、すなわち、第1増幅器22aの出力側から入力側にフィードバックされるフィードバック信号の物理量(例えば、フィードバック電圧)に相当する。なお、上記のゲインG1、帰還率βは、この操舵装置1が搭載される車両2に応じた適合値である。上記のようにK1設定部22は、第1負帰還回路22cによって、LPF22bによるローパスフィルタ処理後の出力信号を負帰還させることで、第1負帰還回路22cにおけるフィードバック量、ひいては、第1増幅器22aにおける偏差に、所定の周波数特性を付与することができる。このK1設定部22の動作については、後でより詳細に説明する。
K2設定部23は、トルクセンサ10から操舵トルクMTに応じた検出信号が入力される。K2設定部23は、入力された検出信号に基づいて、操舵トルクMTに応じて所定の周波数特性を有するトルク係数K2を設定し、当該トルク係数K2に応じた信号を補正アシスト量算出部24に出力する。本実施形態のK2設定部23は、負帰還部を有し当該負帰還部のフィードバック量が大きくなるほど同等の大きさの操舵トルクMTに対するトルク係数K2を大きく設定するものである。
具体的には、K2設定部23は、第2増幅器23aと、第2フィルタとしてのHPF(ハイパスフィルタ)23bと、第2負帰還回路23cとを有し、操舵トルクMTの信号を入力とした負帰還増幅回路を構成する。第2増幅器23aは、いわゆるオペアンプにより構成され、トルクセンサ10によって検出された操舵トルクMTに応じた入力を所定のゲインG2で増幅して出力する。HPF23bは、第2増幅器23aからの出力信号が入力される。HPF23bは、第2増幅器23aの出力の所定の低周波数成分を除去して、トルク係数K2として出力するハイパスフィルタ処理を施す。HPF23bは、第2増幅器23aから出力される信号に対して、所定の高周波数成分以外の所定の低周波数成分をカットオフ周波数としてハイパスフィルタ処理を行う。ここで、所定の高周波数成分は、例えば、0.3Hz以上の成分であり、所定の低周波数成分(カットオフ周波数)は、例えば、0.3Hz未満の成分である。つまり、HPF23bは、第2増幅器23aから出力される信号に対して、0.3Hz未満の低周波数成分を除去するフィルタ処理を行い、0.3Hz以上の高周波数成分の信号を、ハイパスフィルタ処理後のトルク係数K2に応じた信号として、補正アシスト量算出部24に出力する。なお、上記所定の高周波数成分の上限は、例えば、50Hz程度であり、すなわち、上記所定の高周波数成分は、典型的には、0.3Hz以上の成分であり、かつ、最大50Hz以下の成分である。第2負帰還回路23cは、負帰還部を構成しHPF23bの出力を、帰還率βに応じた所定のフィードバック量で第2増幅器23aの入力に負帰還させる。つまり、第2負帰還回路23cは、HPF23bの出力の一部を、第2増幅器23aの入力側に戻し、減算器23dにて入力から減算したものを第2増幅器23aの真の入力とする。ここで、K2設定部23の負帰還部のフィードバック量とは、この第2負帰還回路23cにおけるフィードバック信号、すなわち、第2増幅器23aの出力側から入力側にフィードバックされるフィードバック信号の物理量(例えば、フィードバック電圧)に相当する。なお、上記のゲインG2、帰還率βは、この操舵装置1が搭載される車両2に応じた適合値である。K1設定部22の帰還率βと、K2設定部23の帰還率βとは、ほぼ同等の大きさに設定される。上記のようにK2設定部23は、第2負帰還回路23cによって、HPF23bによるハイパスフィルタ処理後の出力信号を負帰還させることで、第2負帰還回路23cにおけるフィードバック量、ひいては、第2増幅器23aにおける偏差に、所定の周波数特性を付与することができる。このK2設定部23の動作については、後でより詳細に説明する。
補正アシスト量算出部24は、K1設定部22から操舵角速度係数K1に応じた信号が入力され、K2設定部23からトルク係数K2に応じた信号が入力される。また、補正アシスト量算出部24は、LPF27a、27b、27c、27dからローパスフィルタ処理後の信号が入力される。ここで、LPF27aは、トルクセンサ10から操舵トルクMTに応じた検出信号が入力され、入力された信号に対して、制御の安定化のためノイズ除去を目的として所定の低周波数成分以外の周波数成分を除去するフィルタ処理を行い、処理後の信号を補正アシスト量算出部24に出力する。LPF27bは、トルクセンサ10から微分部26に入力され、当該微分部26にて演算された操舵トルク微分値MTdotに応じた信号が入力される。そして、LPF27bは、入力された信号に対して、制御の安定化のためノイズ除去を目的として所定の低周波数成分以外の周波数成分を除去するフィルタ処理を行い、処理後の信号を補正アシスト量算出部24に出力する。LPF27cは、操舵角センサ9から操舵角MAに応じた検出信号が入力され、入力された信号に対して、制御の安定化のためノイズ除去を目的として所定の低周波数成分以外の周波数成分を除去するフィルタ処理を行い、処理後の信号を補正アシスト量算出部24に出力する。LPF27dは、操舵角センサ9から操舵角MAに基づいた操舵角速度MAdotに応じた検出信号が入力され、入力された信号に対して、制御の安定化のためノイズ除去を目的として所定の低周波数成分以外の周波数成分を除去するフィルタ処理を行い、処理後の信号を補正アシスト量算出部24に出力する。
そして、補正アシスト量算出部24は、入力された信号に基づいて、補正アシスト量を算出し、当該補正アシスト量に応じた信号を補正量調整部28に出力する。すなわち、補正アシスト量算出部24は、操舵角速度MAdotに応じて定まる操舵角速度係数K1と、操舵トルクMTに応じて定まるトルク係数K2とに基づいて補正アシスト量を算出する。ここでは、補正アシスト量算出部24は、入力された信号に基づいて、上述した数式(4)を用いて補正アシスト量を算出する。つまり、補正アシスト量算出部24は、操舵角速度係数K1と操舵トルクMTと操舵角速度MAdotとに基づいた第1操舵仕事率P1と、トルク係数K2と操舵トルク微分値MTdotと操舵角MAとに基づいた第2操舵仕事率P2とに基づいて、補正アシスト量を算出する。ここでは、第1操舵仕事率P1は、操舵角速度係数K1と操舵トルクMTと操舵角速度MAdotとの積を操舵トルクMTの絶対値で除した値に応じた値である。第2操舵仕事率P2は、トルク係数K2と操舵トルク微分値MTdotと操舵角MAとの積を操舵角MAの絶対値で除した値に応じた値である。
補正量調整部28は、補正アシスト量算出部24から補正アシスト量に応じた信号が入力される。補正量調整部28は、当該入力された信号に対して、補正アシスト量の急変を抑制するため所定の上下限値に基づいてガード処理を施して、最終的な補正アシスト量を演算する。そして、補正量調整部28は、当該補正アシスト量(ガード処理後の最終的な補正アシスト量)に応じた信号を加算器25に出力する。
加算器25は、基本アシスト制御部21から基本アシスト量に応じた信号が入力され、補正量調整部28から補正アシスト量に応じた信号が入力される。加算器25は、入力された信号に基づいて、基本アシスト量と補正アシスト量とを加算したトータルのアシスト量を算出し、当該トータルのアシスト量に応じた信号を加算器50に出力する。そして、加算器50は、当該アシスト量とダンピング量と目標戻し量とを加算した目標の操舵量(最終的な目標トルクに相当)を演算し、演算した当該目標の操舵量に応じた信号をEPSアシスト指令としてEPS装置8に出力し、EPS装置8のモータ8aを制御する。
この結果、本実施形態のアシスト制御部20は、上記の構成により、操舵トルクMTが所定の高周波数領域(例えば、0.3Hz以上でかつ、最大50Hz以下)である場合のK2設定部23のフィードバック量を、操舵角速度MAdotが所定の高周波数領域である場合のK1設定部22のフィードバック量より大きく設定する構成を実現することができる。さらに、アシスト制御部20は、上記の構成により、操舵角速度MAdotが所定の低周波数領域(例えば、0.1Hz以上0.3Hz未満)である場合のK1設定部22のフィードバック量を、操舵トルクMTが所定の低周波数領域である場合のK2設定部23のフィードバック量より大きく設定する構成を実現することができる。
以下、図4から図10を参照してこのアシスト制御部20の動作についてより詳しく説明する。図4は、K1設定部22、K2設定部23の出力の周波数特性の一例を表す線図である。図5は、低周波数入力(例えば、0.2Hz入力)のときのK1設定部22の出力のFFT(高速フーリエ変換)結果の一例を表す線図である。図6は、高周波数入力(例えば、10Hz入力)のときのK1設定部22の出力のFFT結果の一例を表す線図である。図7は、低周波数入力(例えば、0.2Hz入力)のときのK2設定部23の出力のFFT結果の一例を表す線図である。図8は、高周波数入力(例えば、10Hz入力)のときのK2設定部23の出力のFFT結果の一例を表す線図である。図9は、低周波数入力(例えば、0.2Hz入力)のときの補正量調整部28の出力のFFT結果の一例を表す線図である。図10は、高周波数入力(例えば、10Hz入力)のときの補正量調整部28の出力のFFT結果の一例を表す線図である。図4から図10では、横軸を周波数、縦軸を出力としている。
上述のアシスト制御部20は、K1設定部22、K2設定部23がそれぞれ第1増幅器22a、第1負帰還回路22c、第2増幅器23a、第2負帰還回路23cによって負帰還増幅回路を構成する。これにより、K1設定部22、K2設定部23は、第1増幅器22a、第2増幅器23aの裸利得(ゲインG1、G2)のバラツキを抑えることができると共に、回路全体において利得一定で増幅可能な周波数領域を相対的に広くすることができる。
すなわち、仮にK1設定部22、K2設定部23に対してひずみのない(すなわち、外乱のない)同等の大きさの信号を入力した場合、図4に示すように、K1設定部22、K2設定部23の出力信号、言い換えれば、操舵角速度係数K1、トルク係数K2の周波数特性は、ほぼフラットになる。そして、操舵角速度係数K1とトルク係数K2とを合成したK1+K2の周波数特性も同様にほぼフラットになる。
そして、K1設定部22は、負帰還増幅回路を構成した上で、第1負帰還回路22cによって、LPF22bによるローパスフィルタ処理後の出力信号を負帰還させる。これにより、K1設定部22は、周波数にかかわらず同等の利得(ゲイン)とした上で、第1負帰還回路22cにおけるフィードバック量、ひいては、第1増幅器22aにおける偏差に、LPF22bに応じた周波数特性を付与することができる。
図5は、低周波数入力のときのK1設定部22の出力信号のSN比(シグナル/ノイズ比)の一例を表し、図6は、高周波数入力のときのK1設定部22の出力信号のSN比の一例を表している。K1設定部22は、低周波数領域の入力に対しては第1負帰還回路22cにおけるフィードバック量が相対的に大きくなる。この結果、K1設定部22は、第1増幅器22aにおける偏差が相対的に小さくなり、図5に示すように、出力信号においてノイズフロアが相対的に低下し、低周波数領域の入力に対する出力の応答が敏感(応答性、追従性が高い)で高精度になる。これにより、K1設定部22は、低周波数領域の入力に対しては相対的に小さな入力変化(偏差)に対しても、出力がこの変化に応答して追従し相対的に大きくなる。一方、K1設定部22は、高周波数領域の入力に対しては第1負帰還回路22cにおけるフィードバック量が相対的に小さくなる。この結果、K1設定部22は、第1増幅器22aにおける偏差が相対的に大きくなり、図6に示すように、出力信号においてノイズフロアが相対的に上昇し、高周波数領域の入力に対する出力の応答が鈍感(応答性、追従性が低い)で低精度になる。これにより、K1設定部22は、高周波数領域の入力に対しては相対的に小さな入力変化(偏差)では出力が応答(追従)せず、相対的に小さなまま(典型的にはノイズフロア相当の出力のまま)となる。
この結果、K1設定部22は、LPF22bに応じた周波数特性を有する操舵角速度係数K1を設定することができる。すなわち、K1設定部22は、同等の大きさの操舵角速度入力に対して、低周波数領域ではフィードバック量が大きくなり、出力の応答が敏感となることで出力が相対的に大きくなり、操舵角速度係数K1が相対的に大きな値に設定される。一方、K1設定部22は、同等の大きさの操舵角速度入力に対して、高周波数領域ではフィードバック量が小さくなり、出力の応答が鈍感となることで出力が相対的に小さなままとなり、操舵角速度係数K1が相対的に小さな値に設定される。
一方、K2設定部23は、負帰還増幅回路を構成した上で、第2負帰還回路23cによって、HPF23bによるハイパスフィルタ処理後の出力信号を負帰還させる。これにより、K2設定部23は、周波数にかかわらず同等の利得(ゲイン)とした上で、第2負帰還回路23cにおけるフィードバック量、ひいては、第2増幅器23aにおける偏差に、HPF23bに応じた周波数特性を付与することができる。
図7は、低周波数入力のときのK2設定部23の出力信号のSN比の一例を表し、図8は、高周波数入力のときのK2設定部23の出力信号のSN比の一例を表している。K2設定部23は、高周波数領域の入力に対しては第2負帰還回路23cにおけるフィードバック量が相対的に大きくなる。この結果、K2設定部23は、第2増幅器23aにおける偏差が相対的に小さくなり、図8に示すように、出力信号においてノイズフロアが相対的に低下し、高周波数領域の入力に対する出力の応答が敏感(応答性、追従性が高い)で高精度になる。これにより、K2設定部23は、高周波数領域の入力に対しては相対的に小さな入力変化(偏差)に対しても、出力がこの変化に応答して追従し相対的に大きくなる。一方、K2設定部23は、低周波数領域の入力に対しては第2負帰還回路23cにおけるフィードバック量が相対的に小さくなる。この結果、K2設定部23は、第2増幅器23aにおける偏差が相対的に大きくなり、図7に示すように、出力信号においてノイズフロアが相対的に上昇し、低周波数領域の入力に対する出力の応答が鈍感(応答性、追従性が低い)で低精度になる。これにより、K2設定部23は、低周波数領域の入力に対しては相対的に小さな入力変化(偏差)では出力が応答(追従)せず、相対的に小さなまま(典型的にはノイズフロア相当の出力のまま)となる。
この結果、K2設定部23は、HPF23bに応じた周波数特性を有するトルク係数K2を設定することができる。すなわち、K2設定部23は、同等の大きさの操舵トルク入力に対して、高周波数領域ではフィードバック量が大きくなり、出力の応答が敏感となることで出力が相対的に大きくなり、トルク係数K2が相対的に大きな値に設定される。一方、K2設定部23は、同等の大きさの操舵トルク入力に対して、低周波数領域ではフィードバック量が小さくなり、出力の応答が鈍感となることで出力が相対的に小さなままとなり、トルク係数K2が相対的に小さな値に設定される。
以上の構成により、アシスト制御部20は、操舵トルクMTが所定の高周波数領域である場合のK2設定部23のフィードバック量を、操舵角速度MAdotが所定の高周波数領域である場合のK1設定部22のフィードバック量より大きく設定することができる。そしてこれにより、アシスト制御部20は、操舵トルクMTが所定の高周波数領域である場合のトルク係数K2を、操舵角速度MAdotが所定の高周波数領域である場合の操舵角速度係数K1より大きくすることができる。さらに、アシスト制御部20は、操舵角速度MAdotが所定の低周波数領域である場合のK1設定部22のフィードバック量を、操舵トルクMTが所定の低周波数領域である場合のK2設定部23のフィードバック量より大きく設定することができる。そしてこれにより、アシスト制御部20は、操舵角速度MAdotが所定の低周波数領域である場合の操舵角速度係数K1を、操舵トルクMTが所定の低周波数領域である場合のトルク係数K2より大きくすることができる。
この結果、補正アシスト量算出部24によって算出される補正アシスト量は、高周波数領域の入力に対しては、トルク係数K2を含む第2操舵仕事率P2項成分の補正量が相対的に多くなり、操舵角速度係数K1を含む第1操舵仕事率P1項成分の補正量が相対的に少なくなる。一方、補正アシスト量算出部24によって算出される補正アシスト量は、低周波数領域の入力に対しては、第1操舵仕事率P1項成分の補正量が相対的に多くなり、第2操舵仕事率P2項成分の補正量が相対的に少なくなる。なお、図9は、低周波数入力のときの補正量調整部28の出力信号のSN比の一例を表し、図10は、高周波数入力のときの補正量調整部28の出力信号のSN比の一例を表している。
したがって、この操舵装置1は、高周波数領域の入力に対しては、トルク係数K2を含む第2操舵仕事率P2項成分の補正アシスト量が相対的に多くなり、操舵角速度係数K1を含む第1操舵仕事率P1項成分の補正アシスト量が相対的に少なくなることによりアシスト制御においてトルクフィードバックの性格が強まる。これにより、操舵装置1は、例えば、保舵しているとき等に、逆入力で高周波トルクが発生した場合、その逆入力に抗し、当該逆入力を運転者側に伝達させない様に作用する。より詳細には、操舵装置1は、高周波数領域の入力に対しては、第2操舵仕事率P2項成分の補正アシスト量が相対的に多くなることで、高次のトルク変動を抑制することができ、高周波数領域の外乱によるトルク変動を抑制することができる。この結果、操舵装置1は、路面からの逆入力に対する遮断性を高くすることができ、トルク外乱に対して強くすることができ、高周波数領域の入力に対して安定化させることができるので、操舵感を向上することができる。また、操舵装置1は、高周波数領域の入力に対しては、第1操舵仕事率P1項成分の補正アシスト量が相対的に少なくなることで、微小振幅での制御性低下を回避することができ、運転者の無意識の操舵入力を低減することができ、この点でも操舵感を向上することができる。
一方、この操舵装置1は、低周波数領域の入力に対しては、操舵角速度係数K1を含む第1操舵仕事率P1項成分の補正アシスト量が相対的に多くなり、トルク係数K2を含む第2操舵仕事率P2項成分の補正アシスト量が相対的に少なくなることによりアシスト制御において操舵角速度フィードバックの性格が強まる。これにより、操舵装置1は、例えば、低μ路走行時等でトルクに関連する信号が微小になって信頼性が低い場合に、トルクに関連する信号の影響を弱め、操舵角速度に関連する信号の影響を強めてアシスト制御を行うようになる。より詳細には、操舵装置1は、低周波数領域の入力に対しては、第1操舵仕事率P1項成分の補正アシスト量が相対的に多くなることで、低次の操舵角変動を抑制することができ、低周波数領域の運転者操舵入力が反映されやすくすることができるので、操舵感を向上することができる。また、操舵装置1は、路面外乱による操舵角変動を抑制することができ、操舵角外乱に対して強くすることができる。さらに、操舵装置1は、低周波数領域の入力に対しては、第2操舵仕事率P2項成分の補正アシスト量が相対的に少なくなることで、路面側からの逆入力が伝達されやすくすることができるので、運転者に伝達されるロードインフォメーションを増加することができる。これにより、操舵装置1は、低周波数領域の入力に対しては、路面側から運転者側に伝達されるインフォメーション(情報伝達)を適正に確保することができ、この点でも操舵感を向上することができる。
以上で説明した操舵装置1によれば、ステアリング4と、EPS装置8と、操舵角センサ9と、トルクセンサ10と、EPS制御ECU12とを備える。ステアリング4は、車両2の操舵輪3を操舵可能である。EPS装置8は、ステアリング4に対する操作をアシストする。操舵角センサ9は、ステアリング4の操舵角を検出する。トルクセンサ10は、ステアリング4と共に回転するシャフト5に作用するトルクを検出する。EPS制御ECU12は、基本となるアシスト量である基本アシスト量と、当該基本アシスト量を補正する補正アシスト量とに基づいて、EPS装置8を制御する。EPS制御ECU12は、補正アシスト量算出部24と、K1設定部22と、K2設定部23とを有する。補正アシスト量算出部24は、操舵角センサ9によって検出された操舵角の速度である操舵角速度に応じて定まる操舵角速度係数K1と、トルクセンサ10によって検出されたトルクに応じて定まるトルク係数K2とに基づいて補正アシスト量を算出する。K1設定部22は、操舵角センサ9によって検出された操舵角の速度である操舵角速度に応じて操舵角速度係数K1を設定するものであり、負帰還部を有し当該負帰還部のフィードバック量が大きくなるほど同等の大きさの操舵角速度に対する操舵角速度係数K1を大きく設定する。K2設定部23は、トルクセンサ10によって検出されたトルクに応じてトルク係数K2を設定するものであり、負帰還部を有し当該負帰還部のフィードバック量が大きくなるほど同等の大きさのトルクに対するトルク係数K2を大きく設定する。そして、EPS制御ECU12は、トルクが所定の高周波数領域である場合のK2設定部23のフィードバック量を、操舵角速度が所定の高周波数領域である場合のK1設定部22のフィードバック量より大きく設定する。言い換えれば、EPS制御ECU12は、トルクが所定の高周波数領域である場合のトルク係数K2を操舵角速度が所定の高周波数領域である場合の操舵角速度係数K1より大きくする。
したがって、この操舵装置1、EPS制御ECU12は、高周波数領域の入力に対するトルク変動の抑制、運転者の無意識の操舵入力の低減、低周波数領域の入力に対する運転者操舵入力の反映、操舵角変動の抑制、ロードインフォメーションの増加等を適切に両立することができるので、運転者に与える操舵感を向上することができる。例えば、操舵装置1、EPS制御ECU12は、基本となる入出力特性に影響を与えずに、低周波数領域の入力に対しては運転者の意図、すなわち、運転者の操舵入力が反映されやすくすることができ、その上で、高周波数領域の入力に対しては安定化されやすくすることができる。
なお、上述した本発明の実施形態に係る操舵装置、及び、操舵制御装置は、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。
以上の説明では、操舵装置は、コラムアシスト式のコラムEPS装置を示したがこれに限らず、例えば、ピニオンアシスト式、ラックアシスト式のいずれの方式にも適用可能である。
1 操舵装置
3 操舵輪
4 ステアリング(操舵部材)
5 シャフト(操舵軸部)
8 EPS装置(アクチュエータ)
9 操舵角センサ(操舵角検出装置)
10 トルクセンサ(トルク検出装置)
12 EPS制御ECU(操舵制御装置)
20 アシスト制御部
21 基本アシスト制御部
22 K1設定部(操舵角速度係数設定部)
22a 第1増幅器
22b LPF(第1フィルタ)
22c 第1負帰還回路
22d、23d 減算器
23 K2設定部(トルク係数設定部)
23a 第2増幅器
23b HPF(第2フィルタ)
23c 第2負帰還回路
24 補正アシスト量算出部

Claims (8)

  1. 車両の操舵輪を操舵可能である操舵部材と、
    前記操舵部材に対する操作をアシストするアクチュエータと、
    前記操舵部材の操舵角を検出する操舵角検出装置と、
    前記操舵部材と共に回転する操舵軸部に作用するトルクを検出するトルク検出装置と、
    基本となるアシスト量である基本アシスト量と、当該基本アシスト量を補正する補正アシスト量とに基づいて、前記アクチュエータを制御する操舵制御装置とを備え、
    前記操舵制御装置は、
    前記操舵角検出装置によって検出された操舵角の速度である操舵角速度に応じて定まる操舵角速度係数と、前記トルク検出装置によって検出されたトルクに応じて定まるトルク係数とに基づいて前記補正アシスト量を算出する補正アシスト量算出部と、
    前記操舵角検出装置によって検出された操舵角の速度である操舵角速度に応じて前記操舵角速度係数を設定するものであり、負帰還部を有し当該負帰還部のフィードバック量が大きくなるほど同等の大きさの前記操舵角速度に対する前記操舵角速度係数を大きく設定する操舵角速度係数設定部と、
    前記トルク検出装置によって検出されたトルクに応じて前記トルク係数を設定するものであり、負帰還部を有し当該負帰還部のフィードバック量が大きくなるほど同等の大きさの前記トルクに対する前記トルク係数を大きく設定するトルク係数設定部とを有し、
    前記トルクが所定の高周波数領域である場合の前記トルク係数設定部のフィードバック量を、前記操舵角速度が所定の高周波数領域である場合の前記操舵角速度係数設定部のフィードバック量より大きく設定することを特徴とする、
    操舵装置。
  2. 前記操舵制御装置は、前記操舵角速度が所定の低周波数領域である場合の前記操舵角速度係数設定部のフィードバック量を、前記トルクが所定の低周波数領域である場合の前記トルク係数設定部のフィードバック量より大きく設定する、
    請求項1に記載の操舵装置。
  3. 前記操舵角速度係数設定部は、
    前記操舵角検出装置によって検出された操舵角の速度である操舵角速度に応じた入力を増幅して出力する第1増幅器と、
    前記第1増幅器の出力の所定の高周波数成分を除去して前記操舵角速度係数として出力するローパスフィルタ処理を施す第1フィルタと、
    当該操舵角速度係数設定部の前記負帰還部を構成し前記第1フィルタの出力を所定のフィードバック量で前記第1増幅器の入力に負帰還させる第1負帰還回路とを有し、
    前記トルク係数設定部は、
    前記トルク検出装置によって検出されたトルクに応じた入力を増幅して出力する第2増幅器と、
    前記第2増幅器の出力の所定の低周波数成分を除去して前記トルク係数として出力するハイパスフィルタ処理を施す第2フィルタと、
    当該トルク係数設定部の前記負帰還部を構成し前記第2フィルタの出力を所定のフィードバック量で前記第2増幅器の入力に負帰還させる第2負帰還回路とを有する、
    請求項1又は請求項2に記載の操舵装置。
  4. 前記補正アシスト量算出部は、前記操舵角速度係数と前記トルク検出装置によって検出されたトルクと前記操舵角検出装置によって検出された操舵角の速度である操舵角速度とに基づいた第1操舵仕事率と、前記トルク係数と前記トルク検出装置によって検出されたトルクの微分値と前記操舵角検出装置によって検出された操舵角とに基づいた第2操舵仕事率とに基づいて、前記補正アシスト量を算出する、
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の操舵装置。
  5. 前記第1操舵仕事率は、前記操舵角速度係数と前記トルク検出装置によって検出されたトルクと前記操舵角検出装置によって検出された操舵角の速度である操舵角速度との積を前記トルク検出装置によって検出されたトルクの絶対値で除した値に応じた値であり、
    前記第2操舵仕事率は、前記トルク係数と前記トルク検出装置によって検出されたトルクの微分値と前記操舵角検出装置によって検出された操舵角との積を前記操舵角検出装置によって検出された操舵角の絶対値で除した値に応じた値である、
    請求項4に記載の操舵装置。
  6. 車両の操舵輪を操舵可能である操舵部材と、
    前記操舵部材に対する操作をアシストするアクチュエータと、
    前記操舵部材の操舵角を検出する操舵角検出装置と、
    前記操舵部材と共に回転する操舵軸部に作用するトルクを検出するトルク検出装置と、
    基本となるアシスト量である基本アシスト量と、当該基本アシスト量を補正する補正アシスト量とに基づいて、前記アクチュエータを制御する操舵制御装置とを備え、
    前記操舵制御装置は、
    前記操舵角検出装置によって検出された操舵角の速度である操舵角速度に応じて定まる操舵角速度係数と、前記トルク検出装置によって検出されたトルクに応じて定まるトルク係数とに基づいて前記補正アシスト量を算出する補正アシスト量算出部と、
    前記操舵角検出装置によって検出された操舵角の速度である操舵角速度に応じて前記操舵角速度係数を設定する操舵角速度係数設定部と、
    前記トルク検出装置によって検出されたトルクに応じて前記トルク係数を設定するトルク係数設定部とを有し、
    前記トルクが所定の高周波数領域である場合の前記トルク係数を前記操舵角速度が所定の高周波数領域である場合の前記操舵角速度係数より大きくすることを特徴とする、
    操舵装置。
  7. 車両の操舵輪を操舵可能である操舵部材と、
    前記操舵部材に対する操作をアシストするアクチュエータと、
    前記操舵部材の操舵角を検出する操舵角検出装置と、
    前記操舵部材と共に回転する操舵軸部に作用するトルクを検出するトルク検出装置と、
    基本となるアシスト量である基本アシスト量と、当該基本アシスト量を補正する補正アシスト量とに基づいて、前記アクチュエータを制御する操舵制御装置とを備え、
    前記操舵制御装置は、
    前記操舵角検出装置によって検出された操舵角の速度である操舵角速度に応じて定まる操舵角速度係数と、前記トルク検出装置によって検出されたトルクに応じて定まるトルク係数とに基づいて前記補正アシスト量を算出する補正アシスト量算出部と、
    前記操舵角検出装置によって検出された操舵角の速度である操舵角速度に応じて前記操舵角速度係数を設定する操舵角速度係数設定部と、
    前記トルク検出装置によって検出されたトルクに応じて前記トルク係数を設定するトルク係数設定部とを有し、
    前記操舵角速度係数設定部は、
    前記操舵角検出装置によって検出された操舵角の速度である操舵角速度に応じた入力を増幅して出力する第1増幅器と、
    前記第1増幅器の出力の所定の高周波数成分を除去して前記操舵角速度係数として出力するローパスフィルタ処理を施す第1フィルタと、
    前記第1フィルタの出力を前記第1増幅器の入力に負帰還させる第1負帰還回路とを有し、
    前記トルク係数設定部は、
    前記トルク検出装置によって検出されたトルクに応じた入力を増幅して出力する第2増幅器と、
    前記第2増幅器の出力の所定の低周波数成分を除去して前記トルク係数として出力するハイパスフィルタ処理を施す第2フィルタと、
    前記第2フィルタの出力を前記第2増幅器の入力に負帰還させる第2負帰還回路とを有することを特徴とする、
    操舵装置。
  8. 車両の操舵輪を操舵可能である操舵部材と、前記操舵部材に対する操作をアシストするアクチュエータとを備える操舵装置を制御するものであり、基本となるアシスト量である基本アシスト量と、当該基本アシスト量を補正する補正アシスト量とに基づいて前記アクチュエータを制御する操舵制御装置であって、
    前記操舵制御装置は、前記操舵部材の操舵角の速度である操舵角速度に応じて定まる操舵角速度係数と、前記操舵部材と共に回転する操舵軸部に作用するトルクに応じて定まるトルク係数とに基づいて前記補正アシスト量を算出する補正アシスト量算出部と、
    前記操舵角速度に応じて前記操舵角速度係数を設定するものであり、負帰還部を有し当該負帰還部のフィードバック量が大きくなるほど同等の大きさの前記操舵角速度に対する前記操舵角速度係数を大きく設定する操舵角速度係数設定部と、
    前記操舵部材と共に回転する操舵軸部に作用するトルクに応じて前記トルク係数を設定するものであり、負帰還部を有し当該負帰還部のフィードバック量が大きくなるほど同等の大きさの前記トルクに対する前記トルク係数を大きく設定するトルク係数設定部とを備え、
    前記操舵部材と共に回転する操舵軸部に作用するトルクが所定の高周波数領域である場合の前記トルク係数設定部のフィードバック量を、前記操舵角速度が所定の高周波数領域である場合の前記操舵角速度係数設定部におけるフィードバック量より大きく設定することを特徴とする、
    操舵制御装置。
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