JP2015044415A - 積層フィルムおよび包装体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係る積層フィルム100は、酸素吸収層150と、バリア層130とを備える。酸素吸収層150は、酸素吸収剤と、酸素吸収反応触媒とを含む。バリア層130は、ガスバリア性を有する。酸素吸収反応触媒は、酸素吸収層150に対して重量比率で100ppm以上5000ppm以下含有される。さらに酸素吸収層150は、酸素吸収層150に対して重量比率で0ppm以上170ppm以下含有される酸化防止剤を含む。
【選択図】図1
Description
本発明の一局面に係る積層フィルムは、酸素吸収層と、バリア層とを備える。酸素吸収層は、酸素吸収剤と、酸素吸収反応触媒とを含む。バリア層は、ガスバリア性を有する。酸素吸収反応触媒は、酸素吸収層に対して重量比率で100ppm以上5000ppm以下含有される。さらに酸素吸収層は、酸素吸収層に対して重量比率で0ppm以上170ppm以下含有される酸化防止剤を含む。つまり、酸素吸収層には、酸化防止剤が含まれていなくてもかまわない。
上述(1)の積層フィルムにおいて、バリア層は、酸素透過率が200ml/(m2・24h・atm)以下である。
上述(1)または(2)の積層フィルムにおいて、酸素吸収反応触媒は、酸素吸収層に対して重量比率で500ppm以上5000ppm以下含有される。酸化防止剤は、酸素吸収層に対して重量比率で0ppm以上120ppm以下含有される。
上述(3)の積層フィルムにおいて、酸化防止剤は、酸素吸収層に対して重量比率で5ppm以上60ppm以下含有される。
上述(4)の積層フィルムにおいて、酸素吸収反応触媒は、酸素吸収層に対して重量比率で3000ppm以上5000ppm以下含有される。
上述(1)〜(5)のいずれかの積層フィルムにおいて、酸素吸収剤は、酸素吸収性樹脂からなる。
本発明の一局面に係る包装体は、上述(1)〜(6)のいずれかの積層フィルムを備える。
外層110の材料としては、底材300として用いることができる程度の強度を有しているものであればよく、例えば、ポリエステル系樹脂が用いられる。ポリエステル系樹脂からなる外層110は、剛性が高い。また、ポリエステル系樹脂からなる外層110を備える積層フィルム100は、透明性および表面光沢度が良好である。このため、包装体200は、見栄えおよび質感に優れる。
第1接着層120の材料としては、公知の接着性樹脂が用いられ、例えば、接着性ポリオレフィン系樹脂などが用いられる。具体的に、第1接着層120の材料としては、例えば、エチレン−メタクリレート−グリシジルアクリレート三元共重合体、または、各種ポリオレフィンに、アクリル酸、メタクリル酸などの一塩基性不飽和脂肪酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの二塩基性不飽和脂肪酸もしくはこれらの無水物をグラフトさせたもの(マレイン酸グラフト化EVA、マレイン酸グラフト化エチレン−α−オレフィン共重合体など)などが用いられる。
バリア層130は、包装体200の外部から侵入する酸素の透過を制限する。バリア層130の材料としては、酸素バリア性を有する公知の材料が用いられ、例えば、ポリビニルアルコール樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物(以下、「EVOH樹脂」という。)、塩化ビニリデン樹脂、または、ジアミン成分に芳香環を有するポリアミド樹脂などが用いられる。バリア層130は、酸素透過率が200ml/(m2・24h・atm)以下であることが好ましく、酸素透過率が10ml/(m2・24h・atm)以下であることがより好ましく、酸素透過率が1ml/(m2・24h・atm)以下であることがさらに好ましい。
第2接着層140の材料としては、公知の接着性樹脂が用いられ、例えば、接着性ポリオレフィン系樹脂などが用いられる。具体的に、第2接着層140の材料としては、例えば、エチレン−メタクリレート−グリシジルアクリレート三元共重合体、または、各種ポリオレフィンに、アクリル酸、メタクリル酸などの一塩基性不飽和脂肪酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの二塩基性不飽和脂肪酸もしくはこれらの無水物をグラフトさせたもの(マレイン酸グラフト化EVA、マレイン酸グラフト化エチレン−α−オレフィン共重合体など)などが用いられる。
酸素吸収層150は、酸素吸収剤である酸素吸収性樹脂と、酸素吸収反応触媒とを含む。酸素吸収性樹脂としては、不飽和ポリオレフィン系酸素吸収樹脂などが用いられる。具体的に、酸素吸収性樹脂としては、例えば、エチレン系不飽和炭化水素ポリマー、主鎖エチレン系不飽和炭化水素ポリマー、ポリエーテルユニットポリマー、エチレンと歪んだ環状アルキレンのコポリマー、ポリアミド樹脂、酸変性ポリブタジエン、ヒドロキシアルデヒドポリマー等が、単体でまたは酸素吸収性樹脂以外の透明性に影響しないベース樹脂と混合して用いられる。
シール層160は、蓋材400を底材300にシール(ヒートシール、超音波シール、高周波シール、インパルスシール等)するためのシール機能を有し、包装体200に収容される内容物に対して悪影響を及ぼさないものである。シール層160の材料としては、低密度ポリエチレン(LDPE)樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)樹脂、中密度ポリエチレン(MDPE)樹脂、高密度ポリエチレン(HDPE)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂、エチレン−メチルメタクリレート共重合体(EMMA)樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)樹脂、エチレン−メチルアクリレート共重合体(EMA)樹脂、エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体(E−EA−MAH)樹脂、エチレン−アクリレート共重合体(EAA)樹脂、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)樹脂、アイオノマー(ION)樹脂などが、単体でまたは2種類以上混合して用いられる。
図2、3に示されるように包装体200は、底材300と、蓋材400とから構成される。底材300は、外層110が外側でシール層160が内側となるようにして、ポケット310が成形された積層フィルム100からなる(図3参照)。
<底材の作製>
外層110を構成する樹脂として共重合ポリエステル樹脂(イーストマンケミカルジャパン株式会社製、品番:GN071)を準備した。第1接着層120を構成する樹脂として接着性ポリオレフィン系樹脂(三井化学株式会社製、品番:SF740)を準備した。バリア層130を構成する樹脂としてEVOH樹脂(株式会社クラレ製、品番:J171B)を準備した。第2接着層140を構成する樹脂として接着性ポリオレフィン系樹脂(三井化学株式会社製、品番:LF308)を準備した。酸素吸収層150を構成する樹脂として、ベース樹脂を80重量%、不飽和ポリオレフィン系酸素吸収樹脂を20重量%の割合で混合したものを準備した。シール層160を構成する樹脂としてLDPE樹脂(宇部丸善ポリエチレン株式会社製、品番:F522N)を準備した。
LLDPE樹脂(株式会社プライムポリマー製、品番:ウルトゼックス2022L)をTダイ押出法にて製膜し、厚さ30μmのLLDPEフィルムを得た。このLLDPEフィルムと、厚さ30μmの2軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPPフィルム)と、アルミ蒸着を施した厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(VM−PETフィルム)をドライラミネート法により貼り合せて、多層のフィルムである蓋材400を作製した。
底材300と蓋材400とを、ポケット310の内部の空気を除去することなく、135℃、1.5秒の条件でヒートシールして密封し、包装体200を作製した。包装体200の容積は250cm3であった。
図4に示されるように、食品用微量酸素分析計500(飯島電子工業製、型番:IS−300)を用いて、底材300と蓋材400とをヒートシールしたときから、すなわち密封した状態の包装体200の保管を開始してから1日目、3日目、7日目の包装体200内部の酸素吸収量をそれぞれ測定した。具体的に、食品用微量酸素分析計500の針510を粘着ゴム520を介して蓋材400に突き刺した状態にして、保管温度5℃、サンプリング時間7秒の条件で、包装体200の酸素吸収量を測定した。なお、3日目の酸素吸収量とは、1〜3日目までの包装体200が吸収した酸素の合計量であり、7日目の酸素吸収量とは、1〜7日目までの包装体200が吸収した酸素の合計量である。
積層フィルム100の外観を目視によって観察し、色味の有無について評価を行った。評価は、色味がついていないものを○、色味がついているものを×とした。積層フィルム100の外観は、色味がついておらず○の評価であった(下記表1参照)。
含有率が酸素吸収層150に対して重量比率で35ppmとなるように、酸素吸収層150のベース樹脂および不飽和ポリオレフィン系酸素吸収樹脂の混合物にヒンダードフェノール系酸化防止剤(BASF社製、品番:IRGANOX1010)を添加した以外は、実施例1と同様にして包装体200を作製し、実施例1と同様にして包装体200の1、3、7日目の酸素吸収量をそれぞれ測定し、さらに外観評価を行った。
含有率が酸素吸収層150に対して重量比率で170ppmとなるように、酸素吸収層150のベース樹脂および不飽和ポリオレフィン系酸素吸収樹脂の混合物にヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加した以外は、実施例1と同様にして包装体200を作製し、実施例1と同様にして包装体200の1、3、7日目の各酸素吸収量をそれぞれ測定し、さらに外観評価を行った。
含有率が酸素吸収層150に対して重量比率で500ppmとなるように、酸素吸収層150のベース樹脂および不飽和ポリオレフィン系酸素吸収樹脂の混合物にステアリン酸コバルトを添加した以外は、実施例1と同様にして包装体200を作製し、実施例1と同様にして包装体200の1、3、7日目の酸素吸収量をそれぞれ測定し、さらに外観評価を行った。
含有率が酸素吸収層150に対して重量比率で35ppmとなるように、酸素吸収層150のベース樹脂および不飽和ポリオレフィン系酸素吸収樹脂の混合物にヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加した以外は、実施例4と同様にして包装体200を作製し、実施例1と同様にして包装体200の1、3、7日目の酸素吸収量をそれぞれ測定し、さらに外観評価を行った。
含有率が酸素吸収層150に対して重量比率で170ppmとなるように、酸素吸収層150のベース樹脂および不飽和ポリオレフィン系酸素吸収樹脂の混合物にヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加した以外は、実施例4と同様にして包装体200を作製し、実施例1と同様にして包装体200の1、3、7日目の酸素吸収量をそれぞれ測定し、さらに外観評価を行った。
含有率が酸素吸収層150に対して重量比率で1000ppmとなるように、酸素吸収層150のベース樹脂および不飽和ポリオレフィン系酸素吸収樹脂の混合物にステアリン酸コバルトを添加した以外は、実施例1と同様にして包装体200を作製し、実施例1と同様にして包装体200の1、3、7日目の酸素吸収量をそれぞれ測定し、さらに外観評価を行った。
含有率が酸素吸収層150に対して重量比率で5ppmとなるように、酸素吸収層150のベース樹脂および不飽和ポリオレフィン系酸素吸収樹脂の混合物にヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加した以外は、実施例7と同様にして包装体200を作製し、実施例1と同様にして包装体200の1、3、7日目の酸素吸収量をそれぞれ測定し、さらに外観評価を行った。
含有率が酸素吸収層150に対して重量比率で35ppmとなるように、酸素吸収層150のベース樹脂および不飽和ポリオレフィン系酸素吸収樹脂の混合物にヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加した以外は、実施例7と同様にして包装体200を作製し、実施例1と同様にして包装体200の1、3、7日目の酸素吸収量をそれぞれ測定し、さらに外観評価を行った。
実施例9と同様にして包装体200を作製し、保管温度を23℃とした以外は、実施例1と同様にして包装体200の1、3、7日目の酸素吸収量をそれぞれ測定し、さらに外観評価を行った。
実施例9と同様にして包装体200を作製し、保管温度を50℃とした以外は、実施例1と同様にして包装体200の1、3、7日目の酸素吸収量をそれぞれ測定し、さらに外観評価を行った。
含有率が酸素吸収層150に対して重量比率で60ppmとなるように、酸素吸収層150のベース樹脂および不飽和ポリオレフィン系酸素吸収樹脂の混合物にヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加した以外は、実施例7と同様にして包装体200を作製し、実施例1と同様にして包装体200の1、3、7日目の酸素吸収量をそれぞれ測定し、さらに外観評価を行った。
含有率が酸素吸収層150に対して重量比率で120ppmとなるように、酸素吸収層150のベース樹脂および不飽和ポリオレフィン系酸素吸収樹脂の混合物にヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加した以外は、実施例7と同様にして包装体200を作製し、実施例1と同様にして包装体200の1、3、7日目の酸素吸収量をそれぞれ測定し、さらに外観評価を行った。
含有率が酸素吸収層150に対して重量比率で170ppmとなるように、酸素吸収層150のベース樹脂および不飽和ポリオレフィン系酸素吸収樹脂の混合物にヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加した以外は、実施例7と同様にして包装体200を作製し、実施例1と同様にして包装体200の1、3、7日目の酸素吸収量をそれぞれ測定し、さらに外観評価を行った。
含有率が酸素吸収層150に対して重量比率で2000ppmとなるように、酸素吸収層150のベース樹脂および不飽和ポリオレフィン系酸素吸収樹脂の混合物にステアリン酸コバルトを添加した以外は、実施例1と同様にして包装体200を作製し、実施例1と同様にして包装体200の1、3、7日目の酸素吸収量をそれぞれ測定し、さらに外観評価を行った。
含有率が酸素吸収層150に対して重量比率で35ppmとなるように、酸素吸収層150のベース樹脂および不飽和ポリオレフィン系酸素吸収樹脂の混合物にヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加した以外は、実施例15と同様にして包装体200を作製し、実施例1と同様にして包装体200の1、3、7日目の酸素吸収量をそれぞれ測定し、さらに外観評価を行った。
含有率が酸素吸収層150に対して重量比率で170ppmとなるように、酸素吸収層150のベース樹脂および不飽和ポリオレフィン系酸素吸収樹脂の混合物にヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加した以外は、実施例15と同様にして包装体200を作製し、実施例1と同様にして包装体200の1、3、7日目の酸素吸収量をそれぞれ測定し、さらに外観評価を行った。
含有率が酸素吸収層150に対して重量比率で3000ppmとなるように、酸素吸収層150のベース樹脂および不飽和ポリオレフィン系酸素吸収樹脂の混合物にステアリン酸コバルトを添加した以外は、実施例1と同様にして包装体200を作製し、実施例1と同様にして包装体200の1、3、7日目の酸素吸収量をそれぞれ測定し、さらに外観評価を行った。
含有率が酸素吸収層150に対して重量比率で35ppmとなるように、酸素吸収層150のベース樹脂および不飽和ポリオレフィン系酸素吸収樹脂の混合物にヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加した以外は、実施例18と同様にして包装体200を作製し、実施例1と同様にして包装体200の1、3、7日目の酸素吸収量をそれぞれ測定し、さらに外観評価を行った。
含有率が酸素吸収層150に対して重量比率で170ppmとなるように、酸素吸収層150のベース樹脂および不飽和ポリオレフィン系酸素吸収樹脂の混合物にヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加した以外は、実施例18と同様にして包装体200を作製し、実施例1と同様にして包装体200の1、3、7日目の酸素吸収量をそれぞれ測定し、さらに外観評価を行った。
含有率が酸素吸収層150に対して重量比率で3500ppmとなるように、酸素吸収層150のベース樹脂および不飽和ポリオレフィン系酸素吸収樹脂の混合物にステアリン酸コバルトを添加した以外は、実施例1と同様にして包装体200を作製し、実施例1と同様にして包装体200の1、3、7日目の酸素吸収量をそれぞれ測定し、さらに外観評価を行った。
含有率が酸素吸収層150に対して重量比率で35ppmとなるように、酸素吸収層150のベース樹脂および不飽和ポリオレフィン系酸素吸収樹脂の混合物にヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加した以外は、実施例21と同様にして包装体200を作製し、実施例1と同様にして包装体200の1、3、7日目の酸素吸収量をそれぞれ測定し、さらに外観評価を行った。
含有率が酸素吸収層150に対して重量比率で170ppmとなるように、酸素吸収層150のベース樹脂および不飽和ポリオレフィン系酸素吸収樹脂の混合物にヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加した以外は、実施例21と同様にして包装体200を作製し、実施例1と同様にして包装体200の1、3、7日目の酸素吸収量をそれぞれ測定し、さらに外観評価を行った。
含有率が酸素吸収層150に対して重量比率で5000ppmとなるように、酸素吸収層150のベース樹脂および不飽和ポリオレフィン系酸素吸収樹脂の混合物にステアリン酸コバルトを添加した以外は、実施例1と同様にして包装体200を作製し、実施例1と同様にして包装体200の1、3、7日目の酸素吸収量をそれぞれ測定し、さらに外観評価を行った。
含有率が酸素吸収層150に対して重量比率で35ppmとなるように、酸素吸収層150のベース樹脂および不飽和ポリオレフィン系酸素吸収樹脂の混合物にヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加した以外は、実施例24と同様にして包装体200を作製し、実施例1と同様にして包装体200の1、3、7日目の酸素吸収量をそれぞれ測定し、さらに外観評価を行った。
含有率が酸素吸収層150に対して重量比率で170ppmとなるように、酸素吸収層150のベース樹脂および不飽和ポリオレフィン系酸素吸収樹脂の混合物にヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加した以外は、実施例24と同様にして包装体200を作製し、実施例1と同様にして包装体200の1、3、7日目の酸素吸収量をそれぞれ測定し、さらに外観評価を行った。
酸素吸収層150のベース樹脂および不飽和ポリオレフィン系酸素吸収樹脂の混合物に、ステアリン酸コバルトを添加しなかった以外は、実施例1と同様にして包装体を作製し、実施例1と同様にして包装体の1、3、7日目の酸素吸収量をそれぞれ測定し、さらに外観評価を行った。
含有率が酸素吸収層150に対して重量比率で35ppmとなるように、酸素吸収層150のベース樹脂および不飽和ポリオレフィン系酸素吸収樹脂の混合物にヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加した以外は、比較例1と同様にして包装体を作製し、実施例1と同様にして包装体の1、3、7日目の酸素吸収量をそれぞれ測定し、さらに外観評価を行った。
含有率が酸素吸収層150に対して重量比率で170ppmとなるように、酸素吸収層150のベース樹脂および不飽和ポリオレフィン系酸素吸収樹脂の混合物にヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加した以外は、比較例1と同様にして包装体を作製し、実施例1と同様にして包装体の1、3、7日目の酸素吸収量をそれぞれ測定し、さらに外観評価を行った。
含有率が酸素吸収層150に対して重量比率で10ppmとなるように、酸素吸収層150のベース樹脂および不飽和ポリオレフィン系酸素吸収樹脂の混合物にステアリン酸コバルトを添加した以外は、実施例1と同様にして包装体を作製し、実施例1と同様にして包装体の1、3、7日目の酸素吸収量をそれぞれ測定し、さらに外観評価を行った。
含有率が酸素吸収層150に対して重量比率で35ppmとなるように、酸素吸収層150のベース樹脂および不飽和ポリオレフィン系酸素吸収樹脂の混合物にヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加した以外は、比較例4と同様にして包装体を作製し、実施例1と同様にして包装体の1、3、7日目の酸素吸収量をそれぞれ測定し、さらに外観評価を行った。
含有率が酸素吸収層150に対して重量比率で170ppmとなるように、酸素吸収層150のベース樹脂および不飽和ポリオレフィン系酸素吸収樹脂の混合物にヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加した以外は、比較例4と同様にして包装体を作製し、実施例1と同様にして包装体の1、3、7日目の酸素吸収量をそれぞれ測定し、さらに外観評価を行った。
含有率が酸素吸収層150に対して重量比率で200ppmとなるように、酸素吸収層150のベース樹脂および不飽和ポリオレフィン系酸素吸収樹脂の混合物にヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加した以外は、実施例7と同様にして包装体を作製し、実施例1と同様にして包装体の1、3、7日目の酸素吸収量をそれぞれ測定し、さらに外観評価を行った。
含有率が酸素吸収層150に対して重量比率で5500ppmとなるように、酸素吸収層150のベース樹脂および不飽和ポリオレフィン系酸素吸収樹脂の混合物にステアリン酸コバルトを添加した以外は、実施例1と同様にして包装体を作製し、実施例1と同様にして包装体の1、3、7日目の酸素吸収量をそれぞれ測定し、さらに外観評価を行った。
含有率が酸素吸収層150に対して重量比率で35ppmとなるように、酸素吸収層150のベース樹脂および不飽和ポリオレフィン系酸素吸収樹脂の混合物にヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加した以外は、比較例8と同様にして包装体を作製し、実施例1と同様にして包装体の1、3、7日目の酸素吸収量をそれぞれ測定し、さらに外観評価を行った。
含有率が酸素吸収層150に対して重量比率で170ppmとなるように、酸素吸収層150のベース樹脂および不飽和ポリオレフィン系酸素吸収樹脂の混合物にヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加した以外は、比較例8と同様にして包装体を作製し、実施例1と同様にして包装体の1、3、7日目の酸素吸収量をそれぞれ測定し、さらに外観評価を行った。
以上のように、本願発明者の鋭意検討の結果、上記積層フィルム100において、酸素吸収反応触媒を酸素吸収層150に対して重量比率で100ppm以上5000ppm以下酸素吸収層150に含有させ、酸化防止剤を酸素吸収層150に対して重量比率で0ppm以上170ppm以下酸素吸収層150に含有させることにより、上記積層フィルム100の酸素吸収量が多くなるとともに、積層フィルム100の外観の低下が抑制されることが明らかとなった。このため、積層フィルム100は、酸素吸収性に優れる。さらに、酸素吸収層150が酸化防止剤を含む場合、上記の効果を維持しつつ、酸化防止剤によって積層フィルム100が酸化して劣化することを有効に防止できることが明らかとなった。
(A)
酸素吸収剤は、酸素吸収性樹脂ではなく、例えば、主に鉄粉からなる鉄粉系酸素吸収剤が用いられていてもよい。この場合、鉄粉系酸素吸収剤は、公知の熱可塑性樹脂、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン類、エラストマー及びこれらの変性物、あるいはこれらの混合樹脂などに添加されて用いられる。
積層フィルム100は、シール層160に代えて、シール機能を有していない層を備えていてもよい。シール機能を有していない層とは、例えば、包装体200に収容される内容物と酸素吸収層150とが直接接触しないように酸素吸収層150を保護し、かつ、内容物に対して悪影響を及ぼさないもの等である。また、積層フィルム100は、外層110、第1接着層120、第2接着層140、シール層160のうちの少なくとも1つを備えていなくてもよい。
積層フィルム100は、蓋材400に成形されてもよいし、底材300と蓋材400との両方に成形されてもよい。なお、積層フィルム100からなる蓋材400を備える包装体200においては、蓋材400のシール層160が底材300と対向するようにして配置される。
130 バリア層
150 酸素吸収層
200 包装体
Claims (6)
- 酸素吸収剤と、酸素吸収反応触媒とを含む酸素吸収層と、
ガスバリア性を有するバリア層とを備え、
前記酸素吸収反応触媒は、前記酸素吸収層に対して重量比率で100ppm以上5000ppm以下含有され、
前記酸素吸収層は、酸化防止剤を含み、前記酸化防止剤は前記酸素吸収層に対して重量比率で170ppm以下含有され、
前記バリア層は、酸素透過率が200ml/(m2・24h・atm)以下であることを特徴とする積層フィルム。 - 前記酸化防止剤は、前記酸素吸収層に対して重量比率で120ppm以下含有される請求項1に記載の積層フィルム。
- 前記酸素吸収反応触媒は、前記酸素吸収層に対して重量比率で500ppm以上5000ppm以下含有される請求項1または2に記載の積層フィルム。
- 前記酸化防止剤は、前記酸素吸収層に対して重量比率で5ppm以上60ppm以下含有される請求項2または3に記載の積層フィルム。
- 前記酸素吸収剤は、酸素吸収性樹脂からなる請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層フィルム。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の積層フィルムを備えることを特徴とする包装体。
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