JP2015033794A - 射出成形機 - Google Patents

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靖丈 澤田
Yasutake Sawada
靖丈 澤田
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Abstract

【課題】自動運転時の背圧値の設定を自動的にかつ短時間に行うことが可能な自動背圧設定手段を備えた射出成形機を提供する。
【解決手段】見掛け粘度が異なる複数の溶融樹脂につき、設定背圧を0[Pa]として計量動作を実行したときのスクリュ23の後退速度と、スクリュ23が前後進しないようにロックした状態で計量動作を実行したときのスクリュ23に作用するスクリュバック圧との相関を、記憶部に記憶する。システムコントローラ1は、自動運転の開始に先立ち、設定背圧を0[Pa]として計量動作を実行してスクリュの後退速度を測定する。そして、この測定値に対応するスクリュバック圧を記憶部から読み出し、これを自動運転時の背圧として、システムコントローラ1の運転条件設定格納部2に設定する。
【選択図】図5

Description

本発明は、計量用電動サーボモータ及び射出用電動サーボモータを備えたインラインスクリュ式の射出成形機に関する。
インラインスクリュ式の射出成形機は、バンドヒータが巻装された加熱シリンダ内に、スクリュが回転可能かつ前後進可能に収納されている。加熱シリンダ内でスクリュを回転駆動すると、加熱シリンダの末端側に備えられたホッパからスクリュのネジ溝内に原料樹脂が順次供給される。ネジ溝内に供給された粒状の原料樹脂は、バンドヒータの発熱やスクリュが回転することによって発生する剪断力及び摩擦熱によって溶融され、スクリュのネジ送り作用により、順次加熱シリンダの先端側に移送される。スクリュの回転駆動は、加熱シリンダの先端側に所定量の溶融樹脂が貯えられるまで行われる。この工程を計量工程という。計量工程が完了した後においては、スクリュを高速で前進駆動し、加熱シリンダの先端側に貯えられた一定量の溶融樹脂を、金型のキャビティ内に充填する。この工程を射出工程という。
射出成形機には、計量条件の入力部及び設定格納部が備えられており、オペレータが入力部を操作することにより入力された計量条件設定値が、設定格納部に格納される。計量工程においては、設定格納部に格納された計量条件設定値に追従するように計量用電動サーボモータ及び射出用電動サーボモータの駆動が制御される。したがって、計量条件設定値を適切に設定することは、良品を短いショットサイクルで効率的に生産するために重要である。
計量条件の設定は多岐にわたるが、計量工程の実行中にスクリュに作用する背圧値についても必須の設定項目として設定することが求められる。適正な背圧値は、溶融樹脂の粘度によって異なるが、いずれにしても、背圧の設定値が低すぎる場合には、加熱シリンダ内の樹脂密度が低くなるため、気泡が混入したり成形品の表面にシルバーと呼ばれる成形不良が生じやすくなる。逆に、背圧の設定値が高すぎる場合には、加熱シリンダ内の樹脂密度が高くなって高い剪断熱が発生するため、成形品の表面に焼けと呼ばれる成形不良が生じやすくなる。
従来、このような不都合の発生を防止するため、使用する樹脂材料に応じた適正な背圧値を自動的に設定できるようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1の請求項1参照。)。この特許文献1に記載の計量背圧設定手段は、設定背圧を第1所定圧として計量を行い、所定時間内に計量位置まで計量動作が完了するか否かを判別し、スクリュが所定時間内に計量位置まで計量動作を完了する場合は設定背圧に第2所定圧を加算して新たな設定圧として計量を行い、所定時間内に計量位置まで計量動作が完了するか否かを判別することを繰り返し、スクリュが所定時間内に計量位置まで後退しなかった時の設定背圧を計量時の背圧として設定するというものである。
特許第4763081号公報
しかしながら、特許文献1に開示された計量背圧設定手段は、計量動作と所定時間内に計量位置まで計量動作が完了するか否かの判別を複数回繰り返さなくてはならないので、計量背圧の設定に長時間を要するという問題がある。
本発明は、このような従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、自動運転時の背圧値の設定を自動的にかつ短時間に行うことが可能な自動背圧設定手段を備えた射出成形機を提供することにある。
このような課題を解決するため、本発明は第1に、加熱シリンダ内に回転可能かつ前後進可能に収納されたスクリュと、前記スクリュの駆動を制御するコントローラとを備え、前記スクリュを回転駆動して、前記加熱シリンダの先端部に所定量の溶融樹脂を貯える計量工程と、該計量工程の終了後に前記スクリュを前進駆動して、前記加熱シリンダの先端部に貯えられた溶融樹脂を金型のキャビティ内に射出する射出工程とを繰り返して、所定形状の成形品を連続的に製造するインラインスクリュ式の射出成形機において、見掛け粘度が異なる複数の溶融樹脂について測定した、設定背圧を0[Pa]として計量動作を実行したときの前記スクリュの後退速度と、前記スクリュが前後進しないようにロックした状態で計量動作を実行したときの前記スクリュに作用するスクリュバック圧との相関が記憶された記憶部を有し、前記コントローラは、自動運転の開始に先立ち、設定背圧を0[Pa]として計量動作を実行して前記スクリュの後退速度を測定し、この測定値に対応するスクリュバック圧を前記記憶部から読み出して、この読み出されたスクリュバック圧を設定背圧として前記コントローラの運転条件設定格納部に設定するという構成にした。
本願の出願人は、見掛け粘度が異なる複数の溶融樹脂について、設定背圧を0[Pa]として計量動作を実行したときのスクリュの後退速度と、スクリュが前後進しないようにロックした状態で計量動作を実行したときのスクリュに作用するスクリュバック圧とを測定した結果、スクリュバック圧は、スクリュの後退速度の変化にほぼ比例して変化するという実験データを得た。したがって、設定背圧を0[Pa]として計量動作を実行したときのスクリュの後退速度を測定すれば、記憶部に記憶されたスクリュの後退速度とスクリュバック圧との相関データから、計量動作中にスクリュに作用するスクリュバック圧を一義的に知ることができる。スクリュバック圧は、溶融樹脂中でスクリュを回転駆動したとき、スクリュのネジ作用によりスクリュを後退方向に押圧する圧力であり、これに相当する圧力を設定背圧として射出成形機に設定しておけば、計量動作中の溶融樹脂への気泡の混入を防止できる。このように、請求項1に係る発明によれば、設定背圧を0[Pa]として計量動作を実行したときのスクリュの後退速度を測定するだけで、背圧の設定が自動的に行われるので、背圧の設定を短時間に行うことができる。
また本発明は、上記第1の構成の射出成形機において、前記記憶部には、前記スクリュの後退速度の変化に対する前記スクリュバック圧の変化のばらつきの大きさが記憶されており、前記コントローラは、前記読み出されたスクリュバック圧と、前記記憶部に記憶された前記スクリュバック圧のばらつきの大きさとの加算値を、前記設定背圧として前記コントローラの運転条件設定格納部に設定するという構成にした。
かかる構成によると、スクリュの後退速度の変化に対するスクリュバック圧の変化のばらつきの大きさを考慮して設定背圧を決定するので、より実際に即した適切な背圧の設定が可能になる。なお、かかる構成によると、設定背圧が適正値よりも若干高くなることもあり得るが、スクリュバック圧のばらつきは小さいので、焼けなどの成形不良を生じることはない。
本発明は第2に、加熱シリンダ内に回転可能かつ前後進可能に収納されたスクリュと、前記スクリュの駆動を制御するコントローラとを備え、前記スクリュを回転駆動して、前記加熱シリンダの先端部に所定量の溶融樹脂を貯える計量工程と、該計量工程の終了後に前記スクリュを前進駆動して、前記加熱シリンダの先端部に貯えられた溶融樹脂を金型のキャビティ内に射出する射出工程とを繰り返して、所定形状の成形品を連続的に製造するインラインスクリュ式の射出成形機において、前記コントローラは、自動運転の開始に先立ち、前記スクリュが前後進しないようにロックした状態で計量動作を実行したときの前記スクリュに作用するスクリュバック圧を測定し、この測定値を設定背圧として前記コントローラの運転条件設定格納部に設定するという構成にした。
かかる構成によると、スクリュが前後進しないようにロックした状態で計量動作を実行したときのスクリュに作用するスクリュバック圧を測定し、この測定値を設定背圧としてコントローラに設定するので、後退速度とスクリュバック圧との相関データを予め記憶部に記憶する必要がなく、コントローラの構成を簡略化できると共に、背圧の設定をより高速化することができる。
また本発明は、上記第2の構成の射出成形機において、前記コントローラ内に備えられた所要の記憶部に、前記スクリュバック圧の補正値を記憶しておき、前記コントローラは、前記測定されたスクリュバック圧と前記記憶部から読み出された補正値との加算値を、前記設定背圧として前記コントローラの運転条件設定格納部に設定するという構成にした。
かかる構成によると、測定されたスクリュバック圧をそのまま設定背圧とするのではなく、測定されたスクリュバック圧に所定の補正値を加算した値を設定背圧とするので、測定されたスクリュバック圧のばらつきを考慮した背圧の設定を行うことができる。なお、かかる構成によると、設定背圧が適正値よりも若干高くなることもあり得るが、補正値としては1[MPa]程度の値が設定されるので、焼けなどの成形不良を生じることはない。
本発明によれば、設定背圧を0[Pa]として計量動作を実行したときのスクリュの後退速度、又は、スクリュが前後進しないようにロックした状態で計量動作を実行したときのスクリュに作用するスクリュバック圧のいずれかを測定するだけで、直ちに背圧を設定できるので、自動運転開始前の背圧の設定を正確にかつ短時間に行うことができる。
実施形態に係る射出成形機の計量系及び射出系の構成を模式的に示す説明図である。 実施形態に係る射出成形機に備えられるシステムコントローラのブロック構成図である。 設定背圧を0[Pa]として計量動作を実行したときのスクリュの後退速度と、スクリュが前後進しないようにロックした状態で計量動作を実行したときのスクリュに作用するスクリュバック圧との相関を示すグラフ図である。 図3のグラフ図の元データを示す表図である。 第1実施形態に係る背圧設定モードの処理手順を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る背圧設定モードの処理手順を示すフローチャートである。 第3実施形態に係る背圧設定モードの処理手順を示すフローチャートである。 第4実施形態に係る背圧設定モードの処理手順を示すフローチャートである。
以下、本発明に係るインラインスクリュ式の射出成形機の実施の形態を、図を用いて説明する。なお、本発明の技術的特徴は、以下に記載する実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。
図1に、本発明に係るインラインスクリュ式の射出成形機の計量系及び射出系の構成を模式的に示す。この図において、31は計量用サーボモータ、31aは計量用サーボモータ31の出力プーリ、32は出力プーリ31aの回転をスクリュ23の後端に結合されたプーリ33に伝達するタイミングベルト、34は射出用サーボモータ、34aは射出用サーボモータ34の出力プーリ、35は出力プーリ34aの回転を回転→直線運動変換メカニズム36のプーリ36aに伝達するタイミングベルト、36は回転運動を直線運動に変換してスクリュ23に伝達するためのボールネジ機構等よりなる回転→直線運動変換メカニズム、37は計量用サーボモータ31の回転を検出するエンコーダ、38はスクリュ23に作用する圧力を検出するロードセル、39は射出用サーボモータ34の回転を検出するエンコーダである。なお、計量用サーボモータ31及びタイミングベルト32は、加熱シリンダ21内に回転可能かつ前後進可能に収納されたスクリュ23と一体となって前後進するようになっている。
また、41はスクリュ回転数フィードバック制御部、42は速度フィードバック制御部、43は圧力フィードバック制御部、44は速度フィードバック制御部42の出力と圧力フィードバック制御部43の出力の切り替えを行うスイッチ部で、これらフィードバック制御部41〜43及びスイッチ部44は、図2の運転プロセス制御部4中に設けられる。また、45は計量用サーボモータ31を駆動制御するサーボアンプ、46は射出用サーボモータ34を駆動制御するサーボアンプで、これらの各サーボモータ45、46は、図2のドライバ群14中に設けられる。
計量工程時には、計量工程の指令値を受けるスクリュ回転数フィードバック制御部41によってサーボアンプ45を介して計量用サーボモータ31が駆動制御されて、スクリュ23が回転し、スクリュ23の先端側に溶融樹脂が蓄えられるに従って、スクリュ23が後退する。このとき、スクリュ回転数フィードバック制御部41は、エンコーダ39の出力A3から得られる実測スクリュ位置を監視すると共に、設定スクリュ回転数データと、エンコーダ37の出力A1から得られる実測スクリュ回転数データとを対比し、計量開始位置からスクリュ23が所定の後退位置に至るまでの区間を、設定されたスクリュ回転数となるように制御信号を生成して、これをサーボアンプ45に出力し、計量用サーボモータ31を駆動制御する。また、計量工程時には、計量工程の指令値を受ける圧力フィードバック制御部43によって、サーボアンプ46を介して圧力フィードバック制御により射出用サーボモータ34が駆動制御されて、これにより、設定された樹脂圧力となるようにスクリュ23に背圧が付与される。このとき、圧力フィードバック制御部43は、エンコーダ39の出力A3から得られる実測スクリュ位置を監視すると共に、設定圧力データと、ロードセル38の出力A2から得られる実測圧力データとを対比して、計量開始位置からのスクリュ後退位置に対応して設定された樹脂圧力となるように制御信号を生成して、これをサーボアンプ46に出力し、射出用サーボモータ34を駆動制御する。
また、射出工程の1次射出工程を速度フィードバック制御で行う場合には、1次射出工程の指令値を受ける速度フィードバック制御部42によって、サーボアンプ46を介して速度フィードバック制御により射出用サーボモータ34が駆動制御されて、これにより、設定された射出速度となるようにスクリュ23の前進速度が制御される。このとき、速度フィードバック制御部42は、エンコーダ39の出力A3から得られる実測スクリュ位置を監視すると共に、位置に応じて設定された設定速度データと、エンコーダ39の出力A3から得られる位置データを算出して得られる実測速度データとを対比して、射出開始位置からスクリュ前進位置に対応して設定された射出速度となるように制御信号を生成して、これをサーボアンプ46に出力し、射出用サーボモータ34を駆動制御する。
なお、図1の計量系及び射出系は、図示しない金型装置に対してノズルタッチ位置又はノズルバック位置に移動できるようになっており、後に説明する背圧設定モードでは、図1の計量系及び射出系をノズルバック位置に移動して、計量動作を行う。また、自動運転モードでは、図1の計量系及び射出系をノズルタッチ位置に移動して、所要の計量動作及び射出動作を行う。射出圧力値(実測射出圧力値)の計測は、ロードセル38で実測することもできるし、射出用サーボモータ34の実測駆動電流値から得られるトルク値から算出することもできる。
図2に実施形態に係る射出成形機に備えられるシステムコントローラ1の構成を示す。射出成形機のシステムコントローラ1は、射出成形機全体の制御を司るものであり、計量動作、サックバック動作、射出(1次射出及び保圧)動作、型開閉動作、エジェクト動作等の成形行程全体の制御や、成形運転中の実測データの演算・格納処理、良品/不良品の判定処理、異常判定処理、溶融樹脂粘度の演算・格納処理などの演算・判定処理、あるいは、表示装置3の出力画像の表示制御処理等々の各種処理を実行する。このシステムコントローラ1は、実際には、各種I/Oインターフェイス、ROM、RAM、CPU等を具備したもので構成され、予め作成された各種プログラムにより各種処理を実行する。本例においては、システムコントローラ1が、運転条件設定格納部2、測定値格納部3、運転プロセス制御部4、自動背圧設定部5及び表示処理部6を含んで構成されている。
また、このシステムコントローラ1には、外部装置として、オペレータにより操作されるキーボード入力装置等の入力装置11と、オペレータに各種の画像データを表示するカラー液晶表示装置等の表示装置12と、射出成形機の各部に配設された各種のセンサで構成されるセンサ群13と、射出成形機の各部に配置されたモータやヒータなどのアクチュエータを駆動する各種のドライバで構成されるドライバ群14が接続されている。なお、入力装置11及び表示装置12については、システムコントローラ1に外付けする構成に代えて、システムコントローラ1に内蔵する構成とすることもできる。センサ群13を構成するセンサとしては、位置センサ、速度センサ、圧力センサ、回転量検出センサ、温度センサなどがある。また、ドライバ群14を構成するドライバとしては、計量用サーボモータや射出用サーボモータなどのモータを駆動するモータドライバや、加熱シリンダの外面に巻回されるバンドヒータを駆動するヒータドライバなどがある。
運転条件設定格納部2には、運転プロセス制御部4に設定された各種運転モードの実行に必要な運転制御条件が書き換え可能に格納されている。運転条件設定格納部2への運転制御条件の入力は、入力装置11や図示しないメモリカード等の外部記憶装置を用いて行うことができる。本例の射出成形機においては、運転プロセス制御部4には、射出成形機の運転モードとして、成形品を自動的かつ連続的に生産する自動運転モードと、自動背圧設定部5を用いて背圧の設定を自動的に行う背圧設定モードとが少なくとも記憶されており、これに対応して運転条件設定格納部2には、これらの各運転モードを実行するに必要な運転状態が格納されている。
測定値格納部3には、センサ群13により検出された射出成形機の各部の計測情報(位置情報、速度情報、圧力情報、回転角情報、回転速度情報、温度情報など)がリアルタイムで取り込まれて格納される。この測定値格納部3に取り込まれて格納される計測情報には、射出工程(1次射出工程及び保圧工程)における実測射出速度データ、実測射出圧力データが含まれている。なお、実測射出速度データは、図示しない射出用サーボモータに付設されたエンコーダの計測情報と時間情報とに基づいて求められ、測定値格納部3に格納される。また、実測圧力データは、スクリュの後方側に取り付けられた図示しないロードセルによって測定され、測定値格納部3に格納される。
運転プロセス制御部4には、運転モード毎に予め用意された各工程の運転制御プログラムが記憶されている。そして、この運転プロセス制御部4は、この予め用意された運転制御プログラムと、運転条件設定格納部2に格納された各工程の運転条件の設定値とに基づき、かつ測定値格納部3中の計測情報や各部からの状態確認情報や自身の計時情報を参照してドライバ群14を駆動制御し、各運転モードに即した各工程の運転を射出成形機に実行させる。上述したように、本例の射出成形機にあっては、射出成形機の運転モードとして、自動運転モードと背圧設定モードとが切替可能に設定されている。運転モードの切替は、オペレータの指示により行うようにすることもできるし、運転条件設定格納部2に切替時期を設定しておくことにより自動的に行うようにすることもできる。
自動背圧設定部5は、運転プロセス制御部4に記憶された背圧設定モードの処理手順にしたがって、成形品の生産に最適な背圧値を自動的に求めると共に、求められた背圧値を運転条件設定格納部2に設定する。本実施の形態に係る自動背圧設定部5には、図3に示すように、設定背圧を0[Pa]として計量動作を実行したときのスクリュ23の後退速度と、スクリュ23が前後進しないようにロックした状態で計量動作を実行したときのスクリュ23に作用するスクリュバック圧との相関が記憶部に記憶されている。図3のグラフは、見掛け粘度が異なる複数の溶融樹脂について測定したスクリュ23の後退速度とスクリュ23に作用するスクリュバック圧とをグラフ化したものであり、具体的には、図4に示す測定データから作成されたものである。図4において、PS樹脂はポリスチレン樹脂であり、PP樹脂はポリプロピレン樹脂である。また、J705UGは株式会社プライムポリマーの製造販売に係るPP樹脂であり、BC06Cは日本ポリプロ株式会社の製造販売に係るPP樹脂である。表中の回転数は計量動作の実行中におけるスクリュ23の回転数であり、MFRはISOで定められたメルトフローレートである。表中のMFR値は、JIS K7210に規定された測定方法で測定した。図3のデータから、スクリュ23の後退速度をx、スクリュバック圧をyとしたとき、y=0.16x+1.33の変換式が得られた。また、測定データのばらつきの大きさsは、1MPa〜2MPaであった。このばらつきの大きさsについても、自動背圧設定部5に記憶される。なお、測定データのばらつきの大きさsと共に、又は、測定データのばらつきの大きさsに代えて、所定の補正値tを自動背圧設定部5に記憶することもできる。所定の補正値tは、1MPa〜2MPa程度の値に設定される。
以下、運転プロセス制御部4に記憶された背圧設定モードの処理手順を示す。
〈第1実施形態〉
図5に、背圧設定モードの処理手順の第1例を示す。この図から明らかなように、本例においては、手順S1で背圧設定モードへの切替が指示されたと判定したとき(Yes)、手順S2に移行してノズルバック動作を行い、加熱シリンダ21の先端部の取り付けられた射出ノズルを金型から離隔する。次いで、手順S3に移行し、設定背圧を0[Pa]として、計量動作を実行する。計量動作時のスクリュ回転数及びスクリュの移動ストロークは、成形品を量産する際のスクリュ回転数及び移動ストロークとすることができる。次いで、手順S4に移行して、この計量動作中のスクリュ23の後退速度xを測定する。次いで、手順S5に移行し、手順S4で得られたスクリュ23の後退速度xに対応するスクリュバック圧yを、自動背圧設定部5に記憶された図3のグラフから読み出す。しかる後に、手順S6に移行し、読み出されたスクリュバック圧yを、自動運転を実行する際の計量背圧として運転条件設定格納部2に設定する。なお、手順S5においては、手順S4で得られたスクリュ23の後退速度xをy=0.16x+1.33の変換式に代入して、スクリュバック圧yを求めることもできる。このように、設定背圧を0[Pa]として計量動作を実行したときのスクリュ23の後退速度と、スクリュ23が前後進しないようにロックした状態で計量動作を実行したときのスクリュ23に作用するスクリュバック圧との相関を予め記憶部に記憶しておき、この相関データに基づいて自動運転時の背圧を設定すると、設定背圧を0[Pa]として計量動作を実行したときのスクリュの後退速度を測定するだけで、適正な背圧を自動的に設定できるので、背圧の設定を短時間に行うことができる。
〈第2実施形態〉
第2実施形態に係る背圧設定モードの処理手順は、図6に示すように、手順S5に移行したとき、手順S4で得られたスクリュ23の後退速度に対応するスクリュバック圧yと、スクリュバック圧yのばらつきの大きさsを、自動背圧設定部5に記憶された図3のグラフから読み出す。しかる後に、手順S6に移行し、読み出されたスクリュバック圧yとばらつきの大きさsとの加算値を、自動運転を実行する際の計量背圧として運転条件設定格納部2に設定する。なお、手順S5においては、手順S4で得られたスクリュ23の後退速度xをy=0.16x+1.33の変換式に代入して、スクリュバック圧yを求めることもできる。手順S1〜手順S4までは、第1実施形態と同じであるので、重複を避けるために説明を省略する。このようにすると、スクリュ23の後退速度の変化に対するスクリュバック圧pの変化のばらつきの大きさsを考慮して自動運転時の背圧を決定できるので、より実際に即した適切な背圧の設定が可能になる。
〈第3実施形態〉
図7に、背圧設定モードの処理手順の第3例を示す。この図から明らかなように、本例においては、手順S1で背圧設定モードへの切替が指示されたと判定したとき(Yes)、手順S2に移行してノズルバック動作を行い、加熱シリンダ21の先端部の取り付けられた射出ノズルを金型から離隔する。次いで、手順S3に移行し、スクリュ23を前後進にロックした状態で、計量動作を実行する。計量動作時のスクリュ回転数は、成形品を量産する際のスクリュ回転数とすることができる。次いで、手順S4に移行して、この計量動作中のスクリュ23に作用するスクリュバック圧pを測定する。次いで、手順S5に移行し、手順S4で得られたスクリュバック圧pを自動運転を実行する際の計量背圧として運転条件設定格納部2に設定する。このようにすると、スクリュが前後進しないようにロックした状態で計量動作を実行したときのスクリュに作用するスクリュバック圧pを測定するだけで、自動運転時における背圧の設定が可能になるので、後退速度xとスクリュバック圧yとの相関データを予め記憶部に記憶する必要がなく、コントローラの構成を簡略化できると共に、背圧の設定をより高速化することができる。
〈第4実施形態〉
第4実施形態に係る背圧設定モードの処理手順は、図8に示すように、手順S5で、自動背圧設定部5から所定の補正値tを読み出した後、手順S6に移行し、手順S4で測定されたスクリュバック圧pと手順S5で読み出された所定の補正値tとの加算値を、自動運転を実行する際の計量背圧として運転条件設定格納部2に設定する。なお、手順S1〜手順S4までは、第3実施形態と同じであるので、重複を避けるために説明を省略する。このようにすると、スクリュバック圧pのばらつきの大きさを考慮して自動運転時の背圧を決定できるので、より実際に即した適切な背圧の設定が可能になる。
1 システムコントローラ
2 運転条件設定格納部
3 測定値格納部
4 運転プロセス制御部
5 自動背圧設定部
11 入力装置
12 表示装置
12a 表示画面
13 センサ群
14 ドライバ群
21 加熱シリンダ
22 射出ノズル
23 スクリュ
31 計量用サーボモータ
32 タイミングベルト
34 射出用サーボモータ
35 タイミングベルト
36 回転→直線運動変換メカニズム
37 エンコーダ
38 ロードセル
39 エンコーダ
41 スクリュ回転数フィードバック制御部
42 速度フィードバック制御部
43 圧力フィードバック制御部
44 スイッチ部

Claims (4)

  1. 加熱シリンダ内に回転可能かつ前後進可能に収納されたスクリュと、前記スクリュの駆動を制御するコントローラとを備え、前記スクリュを回転駆動して、前記加熱シリンダの先端部に所定量の溶融樹脂を貯える計量工程と、該計量工程の終了後に前記スクリュを前進駆動して、前記加熱シリンダの先端部に貯えられた溶融樹脂を金型のキャビティ内に射出する射出工程とを繰り返して、所定形状の成形品を連続的に製造するインラインスクリュ式の射出成形機において、
    見掛け粘度が異なる複数の溶融樹脂について測定した、設定背圧を0[Pa]として計量動作を実行したときの前記スクリュの後退速度と、前記スクリュが前後進しないようにロックした状態で計量動作を実行したときの前記スクリュに作用するスクリュバック圧との相関が記憶された記憶部を有し、
    前記コントローラは、自動運転の開始に先立ち、設定背圧を0[Pa]として計量動作を実行して前記スクリュの後退速度を測定し、この測定値に対応するスクリュバック圧を前記記憶部から読み出して、この読み出されたスクリュバック圧を設定背圧として前記コントローラの運転条件設定格納部に設定することを特徴とする射出成形機。
  2. 前記記憶部には、前記スクリュの後退速度の変化に対する前記スクリュバック圧の変化のばらつきの大きさが記憶されており、前記コントローラは、前記読み出されたスクリュバック圧と、前記記憶部に記憶された前記スクリュバック圧のばらつきの大きさとの加算値を、前記設定背圧として前記コントローラの運転条件設定格納部に設定することを特徴とする請求項1に記載の射出成形機。
  3. 加熱シリンダ内に回転可能かつ前後進可能に収納されたスクリュと、前記スクリュの駆動を制御するコントローラとを備え、前記スクリュを回転駆動して、前記加熱シリンダの先端部に所定量の溶融樹脂を貯える計量工程と、該計量工程の終了後に前記スクリュを前進駆動して、前記加熱シリンダの先端部に貯えられた溶融樹脂を金型のキャビティ内に射出する射出工程とを繰り返して、所定形状の成形品を連続的に製造するインラインスクリュ式の射出成形機において、
    前記コントローラは、自動運転の開始に先立ち、前記スクリュが前後進しないようにロックした状態で計量動作を実行したときの前記スクリュに作用するスクリュバック圧を測定し、この測定値を設定背圧として前記コントローラの運転条件設定格納部に設定することを特徴とする射出成形機。
  4. 前記コントローラ内に備えられた所要の記憶部に、前記スクリュバック圧の補正値を記憶しておき、前記コントローラは、前記測定されたスクリュバック圧と前記記憶部から読み出された補正値との加算値を、前記設定背圧として前記コントローラの運転条件設定格納部に設定することを特徴とする請求項3に記載の射出成形機。
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