JP5410663B2 - 射出成形機 - Google Patents

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Description

本発明は、インラインスクリュ式の射出成形機に係り、特に、連続自動運転の前に行う試運転モードにおける射出工程の制御手法にかかわる技術に関する。
インラインスクリュ式の射出成形機においては、新たな金型へと金型交換を行った後には、成形製品を得るための連続自動運転を行う前に、試験的に成形運転を(試運転モードでの運転を)実行させることが、一般的に行われる。そして、この試運転モードにおいては、計量工程のスクリュ後退ストロークは連続自動運転のための値と同等の値に設定することで、計量工程は連続自動運転時と同等に実行するようにしているが(連続自動運転時の計量樹脂量と同等の樹脂量を計量するようにしているが)、試運転モードでの射出工程の1次射出工程は、金型内への樹脂の射出量(1次射出の射出量)を少な目に設定して(すなわち、1次射出のスクリュの前進ストロークを少な目に設定して)、射出用サーボモータを速度フィードバック制御することで実行させるようにしている。また、試運転モードにおける1次射出工程に引き続く保圧工程(射出工程の保圧工程)では、試運転モード用に設定された保圧設定値を圧力目標値として、射出用サーボモータを圧力フィードバック制御するようにしている。
上記のように、試運転モードでは、金型内への樹脂の射出量を少な目に設定しておいて、ショート充填(金型に対して全充填手前の充填)の1次射出工程を実行させるようにしている所以は、連続自動運転時において、万が一、速度フィードバック制御で実行される1次射出工程における金型内への樹脂の充填量が多すぎると(過剰充填であると)、金型などのメカニズムの破損に繋がる虞があるため、連続自動運転の際の金型内への樹脂の1次射出量(1次射出のスクリュ前進ストローク)を適正に設定するための、測定データ取りや、1次射出のスクリュ前進ストロークの適正値への追い込みを行うためである。つまり、試運転モードでは、ショート充填の1次射出工程を行って、保圧工程においてスクリュを圧力制御で前進させることで、金型内に足りない樹脂を補充するようにして、この保圧工程でのスクリュ前進ストロークや、試運転モードで得られた成形製品の出来具合から、良品の成形製品を得るための、連続自動運転の1次射出工程のスクリュ前進ストローク(1次射出の樹脂の充填量=樹脂の1次射出量)を、適正値に追い込むようにしている。
ところで、従来の試運転モードにおける当初の射出工程では、オペレータ(作業者)が、ショート充填の1次射出工程を実行させるように1次射出のスクリュ前進ストロークを設定すると共に、1次射出工程に引き続く保圧工程の圧力値(保圧値)を設定することで、試運転モードの射出工程(1次射出工程および保圧工程)が行われるようになっていた。ここで、試運転モードにおける射出工程においては、1次射出の充填量はフル充填の少し手前にして、1次射出の完了後は、低圧の保圧力で保圧工程を実行させると、金型保護を図りつつ、1次射出工程のスクリュ前進ストローク(1次射出の樹脂の充填量=樹脂の1次射出量)を適正値に追い込む時間を短くすることができる。しかし、試運転モードの射出工程のための上記した条件設定を行うオペレータは、金型破損などを恐れる人の常として、試運転モードの射出工程の1次射出工程のスクリュ前進ストロークを小さめに設定する傾向があることは否めないことや、試運転モードの射出工程の保圧工程の圧力設定値を、樹脂の1次射出量の多寡や樹脂の粘性の如何などに応じた、妥当な値に設定することが、知識と経験の豊富な指導員級のオペレータを除いて非常に難しいことから、試運転モードの射出工程(1次射出工程および保圧工程)において、金型のキャビティ内に樹脂が完全に詰まった状態を得られないことが間々生じる。このように、金型のキャビティ内に樹脂が完全に詰まっていない状態では、成形製品の金型からの突き出しを行うエジェクトピンに対応する部位まで樹脂が行き渡っていない状態も生じ得、このような場合には、成形製品の金型からの取り出しが行えないという問題を生じる。また、複数のエジェクトピンのうちで樹脂に当たるものと当たらないものとが存在すると、複数のエジェクトピンを植設したエジェクトプレートが偏って、エジェクトピンにカジリを生じる虞があるという問題もある。
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、試運転モードにおける射出工程の制御を適正に行うことを、簡単かつ確実に実現できるようにすることにある。
本発明は上記した目的を達成するため、加熱シリンダ内のスクリュを回転させることにより、原料樹脂を混練・可塑化しつつスクリュの先端側に移送して、スクリュの先端側に計量した溶融樹脂を貯え、スクリュの前進によって金型内に溶融樹脂を射出・充填するインラインスクリュ式の射出成形機において、連続自動運転のための射出運転条件を設定する前に行う試運転モードをもち、この試運転モードでの射出工程運転の際には、試運転モード用に設定された1次射出工程のスクリュ前進ストロークだけ、射出用サーボモータを速度設定値に倣うように速度フィードバック制御で駆動制御することによりスクリュを前進させて、1次射出工程を実行させ、この1次射出工程の完了タイミングでの樹脂圧の測定値に予めケーススタディしておいた演算条件に応じた1未満の数値を乗じた値を、保圧工程における保圧設定値として自動的に演算・設定して、この自動設定した保圧設定値に倣うように射出用サーボモータを圧力フィードバック制御で駆動制御することにより、保圧工程を実行させ、スクリュの前進速度が所定閾値以下になると保圧工程を完了させるように制御する。
本発明では、試運転モードでの射出工程運転の際には、試運転モード用に設定された1次射出工程のスクリュ前進ストロークだけ、速度フィードバック制御によってスクリュを前進させて、1次射出工程を実行させ、この1次射出工程の完了タイミングでの樹脂圧の測定値に基づいて、保圧工程における保圧設定値を自動的に演算・設定して、圧力フィードバック制御によって保圧工程を実行させるので、1次射出工程の完了タイミングでの測定樹脂圧に応じた妥当な保圧設定値を、マシン(射出成形機)がリアルタイムで自動的に演算・設定することで、試運転モードで望まれる好ましい制御の保圧工程を実行させることができる。つまり、従来のように試運転モードにおける保圧工程の保圧力をオペレータが予め設定しておくという、煩わしくてかつ適正設定が難しい設定操作を排することが可能となると共に、予めケーススタディしておいた演算条件を用いることで、1次射出工程の完了タイミングでの測定樹脂圧に応じた、試運転モードにおける好適な保圧設定値を適応的に設定可能となる。また、スクリュの前進速度が所定閾値以下になると(スクリュがほぼ移動停止したとみなせるようになると)、保圧工程を完了させるように制御するので、保圧工程の完了タイミングを適正に管理することができる。したがって、試運転モードにおける射出工程の制御を適正に行うことを簡単かつ確実に実現できるので、オペレータにとって利便性の高いユーザフレンドリィな機能をもつ射出成形機を提供することができる。
なお、1次射出工程の完了タイミングでの測定樹脂圧Pに応じた保圧設定値の算出の際には、例えば、1次射出工程の前進ストロークの設定値が大きいほど測定樹脂圧Pに乗じる数値(1未満の数値)Nを小さし、前進ストロークの設定値が小さいほど測定樹脂圧Pに乗じる数値(1未満の数値)Nを大きくするようにし、また、用いる樹脂(溶融樹脂)の粘性に応じて上記の数値Nを補正する(粘性が高いと数値Nを大きくし、粘性が低いと数値Nを小さくするように補正する)ようになすことで、試運転モードにおける好適な保圧設定値を、より一層適正に求めることができる。
なおまた、試運転モードでの運転の際には、保圧工程でのスクリュ前進ストロークを測定して、これを所定表示モード画像において表示することで、オペレータは、容易・確実に、1次射出工程のスクリュ前進ストローク(1次射出の樹脂の充填量=樹脂の1次射出量)を、適正値に追い込むことが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。
図1〜図3は、本発明の一実施形態(以下、本実施形態と記す)による電動タイプのインラインスクリュ式の射出成形機に係り、図1は、本実施形態の射出成形機の射出系メカニズムの概要を示す要部断面図である。
図1において、1は、図示せぬ射出ユニットベース盤上に配設されたヘッドストック、2は、ヘッドストック1と所定距離をおいて対向するように、同じく図示せぬ射出ユニットベース盤上に配設された保持プレート、3は、その後端部をヘッドストック1に固定された加熱シリンダ、1aおよび3aは、図示せぬホッパーから落下・供給される原料樹脂を加熱シリンダ3の後端部内に供給するために、ヘッドストック1および加熱シリンダ3にそれぞれ穿設された原料樹脂供給穴、4は、加熱シリンダ3の先端に取り付けられたノズル、5は、加熱シリンダ3の外周に巻装されたバンドヒータ、6は、加熱シリンダ3内に回転並びに前後進可能であるように配設されたスクリュ、7は、ヘッドストック1と保持プレート2との間に架け渡された連結・ガイドバー、8は、連結・ガイドバー7に挿通・案内されて、ヘッドストック1と保持プレート2との間で前後進可能な直動ブロック、9は、直動ブロック8に回転可能に保持されると共に、スクリュ6の後端部が固定された回転体、10は、回転体9に固定されたもしくは回転体9と一体形成された被動プーリ、11は、直動ブロック8に搭載された計量用サーボモータ、12は、計量用サーボモータ11の出力軸に固定され、図示せぬタイミングベルトを介して計量用サーボモータ11の回転を被動プーリ10に伝える駆動プーリ、13は、保持プレート2に搭載された射出用サーボモータ、14は、射出用サーボモータ13の出力軸に固定された駆動プーリ、15は、射出用サーボモータ13による回転運動を直線運動に変換するボールネジ機構、16は、保持プレート2に回転可能に保持されたボールネジ機構15のネジ軸(ボールネジ機構15の回転部)、17は、ネジ軸16に螺合されて、ネジ軸16の回転でネジ軸16に沿って直線移動するボールネジ機構15のナット体(ボールネジ機構15の直動部)、18は、ネジ軸16の端部に固定されて、射出用サーボモータ13の回転を駆動プーリ14、図示せぬタイミングベルトを介して伝達される被動プーリ、19は、直動ブロック8とナット体17との間に挟持される形で配設されて、直動ブロック8とナット体17にその一部をそれぞれ固定されることで、ナット体17を直動ブロック8に対して連結・固定するロードセルユニットで、このロードセルユニット19には、圧力検出用の図示せぬロードセル(荷重センサ)が設けられている。
また、25−1は、計量用サーボモータ11をフィードバック制御で駆動するサーボドライバ、25−2は、射出用サーボモータ13をフィードバック制御で駆動するサーボドライバ、21は、あらかじめ設定された制御条件やセンサ検出情報などにしたがって、サーボドライバ25−1、25−2に指令値を与える、後記で詳述するシステムコントローラである。
図1に示す構成において、計量工程時には、システムコントローラ21からの指令でサーボドライバ25−1を介して、計量用サーボモータ11が回転速度(回転数)フィードバック制御で駆動制御され、これにより、駆動プーリ12、図示せぬタイミングベルト、被動プーリ10を経由して回転体9が回転駆動され、回転体9と一体のスクリュ6が所定方向に回転する。このスクリュ6の回転によって、図示せぬホッパーから原料樹脂供給穴1a、3aを通ってスクリュ6の後端側に供給された原料樹脂が、混練・可塑化されつつ、スクリュ6のネジ送り作用によって前方に移送される。また、この計量工程時には、システムコントローラ21からの指令で、サーボドライバ25−2を介して射出用サーボモータ13が、圧力フィードバック制御で駆動制御され、これにより、駆動プーリ14、図示せぬタイミングベルト、被動プーリ18、ボールネジ機構15のネジ軸16が回転駆動されて、ボールネジ機構15のナット体17、ロードセルユニット19、直動ブロック8、直動ブロック8と一体に軸方向移動する部材(スクリュ6など)がその軸方向位置を可変制御されることで、ロードセルユニット19のロードセルの検出圧力が、設定背圧に倣うように制御される。したがって、ロードセルの検出圧力が設定背圧と一致するように制御されつつ、スクリュ6の回転によりスクリュ6の先端側に溶融樹脂を送り込むことに伴って、スクリュ6は後退する。そして、スクリュ6の先端側に1ショット分の溶融樹脂が貯えられた時点で、計量用サーボモータ11によるスクリュ6の回転駆動は停止される。
本実施形態(本発明)では、連続自動運転モードおよび試運転モードにおける計量工程の両者で、スクリュ6の後退ストローク(すなわち、計量される樹脂量)は、完全な成形製品を得るために必要十分な値に設定され、また、スクリュ6の軸方向に付与される背圧値も、良品を得るために必要な樹脂密度を保証する値に設定されるようになっている。つまり、試運転モードにおける計量工程の制御条件は、連続自動運転モードにおける計量工程の制御条件と同等のものに設定されて、試運転時の計量工程は連続自動運転時の計量工程と同等に実行されるようになっている(試運転時にも、連続自動運転時の計量樹脂量・樹脂密度と同等の計量樹脂量・樹脂密度を得る制御を実行するようになっている)。
また、図1に示す構成において、射出工程(1次射出工程および保圧工程)時には、計量が完了した後の適宜タイミングにおいて、システムコントローラ21からの指令でサーボドライバ25−2を介して、射出用サーボモータ13が、まず、速度フィードバック制御で駆動制御され、これにより、駆動プーリ14、図示せぬタイミングベルト、被動プーリ18、ボールネジ機構15のネジ軸16が回転駆動されて、ボールネジ機構15のナット体17、ロードセルユニット19、直動ブロック8、回転体9を介して、1次射出に設定された前進ストローク(連続自動運転時には良品の成形製品を得るための適正値としてオペレータによって確定・設定された前進ストロークであり、試運転時には連続自動運転の前進ストロークよりも小さい値としてオペレータによって設定された前進ストロークである)だけ、スクリュ6が前進駆動されることで、スクリュ6の先端側に貯えられた溶融樹脂が、型締め状態にある図示せぬ金型のキャビティ内に射出充填され、1次射出工程が実行される。1次射出工程に引き続く保圧工程では、システムコントローラ21からの指令でサーボドライバ25−2を介して、射出用サーボモータ13が、圧力フィードバック制御で駆動制御され、これにより、設定された保圧力(連続自動運転時には良品の成形製品を得るための適正値としてオペレータによって確定・設定された保圧力であり、試運転時には後記するようにシステムコントローラ21が演算・設定した保圧力である)が、スクリュ6から図示せぬ金型内の樹脂に付加される。
本実施形態(本発明)では、連続自動運転モードにおける射出工程の制御条件は、言うまでもないが、良品の成形製品を得るための適正な条件に設定されるようになっている。これに対して、試運転モードにおける射出工程の制御条件のうち1次射出工程のスクリュ前進ストロークは、金型などのメカニズムを保護を図りつつ、1次射出の樹脂の充填量(樹脂の1次射出量)を適正値に追い込むために、計算上のフル充填に必要な前進ストロークよりも小さめの値として、オペレータによって設定される。すなわち、計算上のフル充填に必要な前進ストロークを100%とすると、試運転モードにおける1次射出工程の前進ストロークは、例えば60%〜90%程度に設定される。なお、試運転モードにおける1次射出工程の速度設定値は、ここでは、ストロークを除けば連続自動運転モードにおける1次射出工程の速度設定値と概略同等のものとされるが、これに限るものではない。
また、試運転モードにおける射出工程の制御条件のうち保圧工程の保圧値は、試運転モードにおける1次射出工程の完了タイミングでの樹脂圧の測定値に基づいて、後記するシステムコントローラ21が演算した圧力値が設定される。なお、1次射出工程の完了タイミングでの測定樹脂圧Pに応じた保圧設定値の算出の際には、例えば、1次射出工程の前進ストロークの設定値が大きいほど測定樹脂圧Pに乗じる数値(1未満の数値)Nを小さし、前進ストロークの設定値が小さいほど測定樹脂圧Pに乗じる数値(1未満の数値)Nを大きくするようにし、また、用いる樹脂(溶融樹脂)の粘性に応じて上記の数値Nを補正する(粘性が高いと数値Nを大きくし、粘性が低いと数値Nを小さくするように補正する)ようにしている。例えば、計算上のフル充填に必要な前進ストロークを100%とした場合に、試運転モードにおける1次射出工程の前進ストローク60%である場合には、測定樹脂圧Pに乗じる数値NをN=N1とし、前進ストローク70%である場合には、測定樹脂圧Pに乗じる数値NをN=N2とし、前進ストローク80%である場合には、測定樹脂圧Pに乗じる数値NをN=N3とし、前進ストローク90%である場合には、測定樹脂圧Pに乗じる数値NをN=N4として、N1>N2>N3>N4の関係を持つようにする。また例えば、用いる樹脂(溶融樹脂)の粘性に応じて数値Nに乗じる補正係数をRとしたとき、樹脂の粘性が高い場合はR=R1とし、樹脂の粘性が中程度の場合はR=R2とし、樹脂の粘性が低い場合はR=R3として、R1>R2>R3の関係を持つようにする。
なお、連続自動運転モードにおける保圧工程は、時間軸に沿った圧力フィードバック制御で実行されて、設定された保圧時間がタイマでカウントアップされると、保圧工程が完了されるようになっている。これに対し、試運転モードにおける保圧工程は、時間軸に沿った圧力フィードバック制御で実行されるのは同様であるが、スクリュの前進速度が所定閾値以下になると保圧工程が完了されるようになっている。
図2は、本実施形態の射出成形機の制御系の構成を簡略化して示すブロック図である。図2において、21は、マシン(射出成形機)全体の制御を司るシステムコントローラ、22は、作業者が各種の入力操作を行うための入力装置、23は、作業者に各種の表示モードの画像を表示するための表示装置、24は、マシンの各部に配設された多数のセンサ(位置センサ、速度センサ、圧力センサ、回転量検出センサ、温度センサなど)よりなるセンサ群、25は、マシンの各部に配置されたアクチュエータ(前記したモータ11、13などのモータ)やヒータ等を駆動制御するための多数のドライバ(前記したサーボドライバ25−1、25−2を含んで構成される各種のドライバである、モータドライバ、ヒータドライバなど)からなるドライバ群である。
また、システムコントローラ21内において、31は運転条件設定格納部、32は測定値格納部、33は試運転モードの保圧条件決定部、34は運転プロセス制御部、35は表示処理部である。
運転条件設定格納部31には、連続自動運転モードでの運転を実行する際には、あらかじめ入力された成形サイクルの各工程(型閉じ(型締め)、射出、計量、型開き、エジェクト前進、エジェクト後退の各工程)の運転制御条件が書き換え可能に格納される。また、運転条件設定格納部31には、試運転モードでの運転を実行する際には、射出工程中の保圧工程の保圧値については、これは当初には格納されてはおらず、試運転モードの1次射出工程の完了タイミングでの測定樹脂圧Pが得られた時点で、試運転モードの保圧条件決定部33が測定樹脂圧Pに応じた保圧設定値を算出して、この算出された保圧値がリアルタイムで書き込まれるようになっている。また、試運転モードでの運転を実行する際には、射出工程中の保圧工程の時間は設定されないようになっていて、保圧工程におけるスクリュ6の前進速度を監視する試運転モードの保圧条件決定部33からの指示で、保圧工程が完了されるようになっている。なおここでは、上記以外については、試運転モードにおいても、連続自動運転モードと同様の運転制御条件が、運転条件設定格納部31に格納されているものとするが、これに限られるものではない。
測定値格納部32には、センサ群24などによりマシンの各部の計測情報(位置情報、速度情報、圧力情報、回転角情報、回転速度(単位時間当たりの回転数)情報、温度情報など)がリアルタイムで取り込まれて格納される。つまり、測定値格納部32には、1次射出工程においては、スクリュ6の前進位置や前進速度、樹脂圧の計測データが取り込まれて格納され、保圧工程においても、スクリュ6の前進位置や前進速度、樹脂圧の計測データが取り込まれて格納される。
試運転モードの保圧条件決定部33は、試運転モードの際にその機能を発現し、試運転モードにおける1次射出工程においては、運転条件設定格納部31に設定されたスクリュ前進ストロークと、測定値格納部32にリアルタイムで取り込まれるスクリュ6の測定前進位置データとから、1次射出工程の完了タイミングに至ったかどうかを判定し、1次射出工程の完了タイミングと判定すると、その時点の測定樹脂圧Pを測定値格納部32から取得して、取得した測定樹脂圧Pに応じた保圧設定値を算出して、これをリアルタイムで運転条件設定格納部31に設定する。また、試運転モードの保圧条件決定部33は、試運転モードにおける保圧工程においては、測定値格納部32にリアルタイムで取り込まれるスクリュ6の測定前進速度データを監視し、測定前進速度データが所定閾値以下になると(スクリュがほぼ移動停止したとみなせるようになると)、保圧工程の完了を運転プロセス制御部34に対して指示する。
運転プロセス制御部34は、連続自動運転モードにおいては、あらかじめ用意された各工程の運転制御プログラムと、運転条件設定格納部31に格納された各工程の運転条件の設定値とに基づき、測定値格納部32中の計測情報や各部からの状態確認情報や自身の計時情報を参照しつつ、ドライバ群25を駆動制御して、各工程の運転を実行させる。また、運転プロセス制御部34は、試運転モードにおいては、あらかじめ用意された各工程の運転制御プログラムと、運転条件設定格納部31に格納された各工程の運転条件の設定値とに基づき、測定値格納部32中の計測情報や各部からの状態確認情報や自身の計時情報に加えて試運転モードの保圧条件決定部33からの指示情報を参照しつつ、ドライバ群25を駆動制御して、各工程の運転を実行させる。
表示処理部35は、あらかじめ用意された各種の表示処理プログラムと、表示用固定データに基づき、必要に応じて、運転条件設定格納部31や測定値格納部32の内容を参照して、各種の表示モードの画像を生成し、これを表示装置23に表示させる。
図3は、本実施形態の射出成形機において、オペレータが入力装置22を適宜に操作することによって表示装置23に表示される、試運転モードにおける射出工程の実測データの表示画像の例を示す説明図である。
図3において、縦軸は速度と圧力を表し、横軸の右半分は位置を表し、横軸の左半分は時間を表しており、また、グラフ表示領域の右半分が1次射出工程のデータ表示領域であり、グラフ表示領域の左半分が保圧工程のデータ表示領域である(なお、1次射出工程のデータ表示領域においては、保圧工程時の測定速度も位置軸に沿う参考データとして、参考までに表示されている)。また、図3において、41は設定速度、42は測定速度、43は設定圧力、44は測定圧力であり、1次射出領域の設定圧力43は、速度フィードバック制御される1次射出工程の圧力規制値であり、保圧領域の設定圧力は、圧力フィードバック制御される保圧工程の圧力目標値である保圧設定値である。
図3に示した本例では、試運転モードにおける1次射出工程のスクリュ6の前進ストロークの設定値は、225−50=175mmであり、この前進ストロークの設定値175mmは、ここでは、計算上のフル充填に必要な前進ストロークを100%とした場合の約90%弱の充填量に相当する前進ストロークとなっている。そして、1次射出工程の完了時(スクリュ6が225mm位置から50mm位置まで前進した時)の測定圧力は約80MPaであり、この測定圧力80MPaに基づいて算出された40MPaが、保圧設定値として自動的に設定されている。また、保圧工程に入ってから約3秒が経過したあたりで、測定圧力が予め定められた閾値以下となって、保圧工程が完了している。
また、図3に示した本例では、保圧工程におけるスクリュ6の前進ストロークの測定値が、保圧スクリュストロークの表示欄45に表示されていて、ここでは、試運転モードにおける保圧工程で、スクリュ6が31.20mmだけ前進したことを表している。
以上のように本実施形態では、試運転モードでの射出工程運転の際には、試運転モード用に設定された1次射出工程のスクリュ前進ストロークだけ、速度フィードバック制御によってスクリュ6を前進させて、1次射出工程を実行させ、この1次射出工程の完了タイミングでの樹脂圧の測定値に基づいて、保圧工程における保圧設定値を自動的に演算・設定して、圧力フィードバック制御によって保圧工程を実行させるので、1次射出工程の完了タイミングでの測定樹脂圧に応じた妥当な保圧設定値を、マシン(射出成形機)がリアルタイムで自動的に演算・設定することで、試運転モードで望まれる好ましい制御の保圧工程を実行させることができる。つまり、従来のように試運転モードにおける保圧工程の保圧力をオペレータが予め設定しておくという、煩わしくてかつ適正設定が難しい設定操作を排することが可能となると共に、予めケーススタディしておいた演算条件を用いることで、1次射出工程の完了タイミングでの測定樹脂圧に応じた、試運転モードにおける好適な保圧設定値を適応的に設定可能となる。また、スクリュ6の前進速度が所定閾値以下になると(スクリュ6がほぼ移動停止したとみなせるようになると)、保圧工程を完了させるように制御するので、保圧工程の完了タイミングを適正に管理することができる。したがって、試運転モードにおける射出工程の制御を適正に行うことを簡単かつ確実に実現できるので、オペレータにとって利便性の高いユーザフレンドリィな機能をもつ射出成形機を提供することができる。なお、1次射出工程の完了タイミングでの測定樹脂圧Pに応じた保圧設定値の算出の際には、例えば、1次射出工程の前進ストロークの設定値が大きいほど測定樹脂圧Pに乗じる数値(1未満の数値)Nを小さし、前進ストロークの設定値が小さいほど測定樹脂圧Pに乗じる数値(1未満の数値)Nを大きくするようにし、また、用いる樹脂(溶融樹脂)の粘性に応じて上記の数値Nを補正する(粘性が高いと数値Nを大きくし、粘性が低いと数値Nを小さくするように補正する)ようになすことで、試運転モードにおける好適な保圧設定値を、より一層適正に求めることができる。なおまた、試運転モードでの運転の際には、保圧工程でのスクリュ前進ストロークを測定して、これを所定表示モード画像において表示することで、オペレータは、容易・確実に、1次射出工程のスクリュ前進ストローク(1次射出の樹脂の充填量=樹脂の1次射出量)を、適正値に追い込むことが可能となる。
本発明の一実施形態に係る射出成形機の射出系メカニズムの概要を示す要部断面図である。 本発明の一実施形態に係る射出成形機の制御系の構成を簡略化して示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る射出成形機における、表示装置に表示される試運転モードにおける射出工程の実測データの表示画像の例を示す説明図である。
符号の説明
1 ヘッドストック
1a 原料樹脂供給穴
2 保持プレート
3 加熱シリンダ
3a 原料樹脂供給穴
4 ノズル
5 バンドヒータ
6 スクリュ
7 連結・ガイドバー
8 直動ブロック
9 回転体
10 被動プーリ
11 計量用サーボモータ
12 駆動プーリ
13 射出用サーボモータ
14 駆動プーリ
15 ボールネジ機構
16 ネジ軸
17 ナット体
18 被動プーリ
19 ロードセルユニット
21 システムコントローラ
22 入力装置
23 表示装置
24 センサ群
25 ドライバ群
25−1 サーボドライバ(計量用)
25−2 サーボドライバ(射出用)
31 運転条件設定格納部
32 測定値格納部
33 試運転モードの保圧条件決定部
34 運転プロセス制御部
35 表示処理部
41 設定速度
42 測定速度
43 設定圧力
44 測定圧力
45 保圧スクリュストロークの表示欄

Claims (3)

  1. 加熱シリンダ内のスクリュを回転させることにより、原料樹脂を混練・可塑化しつつスクリュの先端側に移送して、スクリュの先端側に計量した溶融樹脂を貯え、スクリュの前進によって金型内に溶融樹脂を射出・充填するインラインスクリュ式の射出成形機において、
    連続自動運転のための射出運転条件を設定する前に行う試運転モードをもち、この試運転モードでの射出工程運転の際には、試運転モード用に設定された1次射出工程のスクリュ前進ストロークだけ、射出用サーボモータを速度設定値に倣うように速度フィードバック制御で駆動制御することによりスクリュを前進させて、1次射出工程を実行させ、
    この1次射出工程の完了タイミングでの樹脂圧の測定値に予めケーススタディしておいた演算条件に応じた1未満の数値を乗じた値を、保圧工程における保圧設定値として自動的に演算・設定して、この自動設定した保圧設定値に倣うように射出用サーボモータを圧力フィードバック制御で駆動制御することにより、保圧工程を実行させ、
    スクリュの前進速度が所定閾値以下になると保圧工程を完了させるように制御する、コントローラを備えたことを特徴とする射出成形機。
  2. 請求項1に記載の射出成形機において、
    前記試運転モード用に設定された1次射出工程のスクリュ前進ストロークの設定値が大きいほど、前記1次射出工程の完了タイミングでの樹脂圧の測定値に乗じる前記1未満の数値を小さくし、前記試運転モード用に設定された1次射出工程のスクリュ前進ストロークの設定値が小さいほど、前記1次射出工程の完了タイミングでの樹脂圧の測定値に乗じる前記1未満の数値を大きくし、
    また、前記1次射出工程に用いる樹脂の粘性が高いと、前記1次射出工程の完了タイミングでの樹脂圧の測定値に乗じる前記1未満の数値を大きくし、前記1次射出工程に用いる樹脂の粘性が低いと、前記1次射出工程の完了タイミングでの樹脂圧の測定値に乗じる前記1未満の数値を小さくする、
    ことを特徴とする射出成形機。
  3. 請求項1または2に記載の射出成形機において、
    前記試運転モードでの運転の際には、保圧工程でのスクリュ前進ストロークを測定して、これを所定表示モード画像において表示可能としたことを特徴とする射出成形機。
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