JP2015032626A - コイル基板及びその製造方法、インダクタ - Google Patents

コイル基板及びその製造方法、インダクタ Download PDF

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Abstract

【課題】従来よりも小型化が可能なコイル基板等を提供する。
【解決手段】コイル基板は、第1の絶縁層201〜5と、前記第1の絶縁層201〜5上に形成されたコイルの一部となる配線301〜5と、前記第1の絶縁層前記第1の絶縁層201〜5上に前記配線301〜5を被覆して形成された第2の絶縁層401〜5と、を備えた構造体1A〜1Eを接着層501〜4を介して複数個積層し、隣接する前記構造体の前記配線同士を直列に接続して螺旋状のコイルを形成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、コイル基板及びその製造方法、並びにコイル基板を備えたインダクタに関する。
近年、ゲーム機やスマートフォン等の電子機器の小型化が加速化しており、これに伴って、このような電子機器に搭載されるインダクタ等の各種素子に対しても小型化の要求がなされている。このような電子機器に搭載されるインダクタとしては、例えば、巻き線コイルを用いたものが知られている。巻き線コイルを用いたインダクタは、例えば、電子機器の電源回路等に用いられている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−168610号公報
しかしながら、巻き線コイルを用いたインダクタの小型化の限界は、平面形状が1.6mm×1.6mm程度であると考えられている。これは、巻き線の太さに限界があるため、これ以上に小型化しようとすると、インダクタの総体積に対する巻き線の体積の割合が減少し、インダクタンスを大きくすることができないためである。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、従来よりも小型化が可能なコイル基板等を提供することを課題とする。
本コイル基板は、第1の絶縁層と、前記第1の絶縁層上に形成されたコイルの一部となる配線と、前記第1の絶縁層上に前記配線を被覆して形成された第2の絶縁層と、を備えた構造体を接着層を介して複数個積層し、隣接する前記構造体の前記配線同士を直列に接続して螺旋状のコイルを形成したことを要件とする。
開示の技術によれば、従来よりも小型化が可能なコイル基板等を提供できる。
本実施の形態に係るコイル基板を例示する図である。 本実施の形態に係るインダクタを例示する断面図である。 本実施の形態に係るコイル基板の製造工程を例示する図(その1)である。 本実施の形態に係るコイル基板の製造工程を例示する図(その2)である。 本実施の形態に係るコイル基板の製造工程を例示する図(その3)である。 本実施の形態に係るコイル基板の製造工程を例示する図(その4)である。 本実施の形態に係るコイル基板の製造工程を例示する図(その5)である。 本実施の形態に係るコイル基板の製造工程を例示する図(その6)である。 本実施の形態に係るコイル基板の製造工程を例示する図(その7)である。 本実施の形態に係るコイル基板の製造工程を例示する図(その8)である。 本実施の形態に係るコイル基板の製造工程を例示する図(その9)である。 本実施の形態に係るインダクタの製造工程を例示する図である。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。なお、各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
[コイル基板の構造]
まず、本実施の形態に係るコイル基板の構造について説明する。図1は、本実施の形態に係るコイル基板を例示する図である。なお、図1(b)は平面図であり、図1(a)は図1(b)のA−A線に沿う断面図である。
図1を参照するに、コイル基板1は、大略すると、第1構造体1Aと、第2構造体1Bと、第3構造体1Cと、第4構造体1Dと、第5構造体1Eと、接着層50〜50とを有する。なお、図1(b)において、絶縁層20及び接着層50の図示は省略されている。又、以下の説明では、適宜、製造工程を示す図を参照するものとする。又、図1では、便宜上、各開口部の符号を省略し、適宜、製造工程を示す図中の符号を参照するものとする。
なお、本実施の形態では、便宜上、接着層50側を上側又は一方の側、絶縁層20側を下側又は他方の側とする。又、各部位の接着層50側の面を上面又は一方の面、絶縁層20側の面を下面又は他方の面とする。又、平面視とは対象物を絶縁層20の一方の面の法線方向から視ることを指し、平面形状とは対象物を絶縁層20の一方の面の法線方向から視た形状を指すものとする。
コイル基板1の平面形状は、例えば、1.6mm×0.8mm程度の略矩形状とすることができる。コイル基板1の厚さは、例えば、0.5mm程度とすることができる。コイル基板1の略中央部には、貫通孔1xが形成されている。
第1構造体1Aは、絶縁層20と、第1配線30と、接続部35と、絶縁層40とを有する。絶縁層20は、コイル基板1の最外層(図1(a)では最下層)に形成されている。絶縁層20の材料としては、例えば、エポキシ系絶縁性樹脂等を用いることができる。絶縁層20の厚さは、例えば、8〜12μm程度とすることができる。
第1配線30及び接続部35は、絶縁層20上に形成されている。第1配線30及び接続部35の材料としては、例えば、銅(Cu)等を用いることできる。第1配線30及び接続部35の厚さは、例えば、12〜50μm程度とすることができる。第1配線30の幅は、例えば、50〜130μm程度とすることができる。第1配線30はコイルの一部となる1層目の配線(1巻の約半分)であり、図4(b)に示す方向に、略半楕円形にパターニングされている。第1配線30の短手方向の断面形状は、略矩形状とすることができる。なお、渦巻きに沿う方向を長手方向、それに垂直な方向(幅方向)を短手方向とする。
接続部35は、第1配線30の一端部に形成されている。接続部35の側面は、コイル基板1の一方の側面1yから露出しており、露出部がインダクタの電極と接続される部分となる。なお、接続部35は、便宜上、第1配線30と別符号としているが、接続部35は第1配線30と同一工程で一体に形成される部分である。
絶縁層40は、第1配線30及び接続部35を被覆するように、絶縁層20上に形成されている。言い換えれば、第1構造体1Aは、絶縁層20と、絶縁層20上に形成されたコイルの一部となる第1配線30及び接続部35と、絶縁層20上に第1配線30及び接続部35を被覆して形成された絶縁層40とを備えた構造体である。但し、接続部35の側面の一部は、絶縁層40から露出している。絶縁層40は、第1配線30の上面を露出する開口部(図6の開口部4011)を備え、開口部内にはビア配線60の一部が充填され第1配線30と電気的に接続されている。絶縁層40の材料としては、例えば、感光性のエポキシ系絶縁性樹脂等を用いることができる。絶縁層40の厚さ(第1配線30の上面からの厚さ)は、例えば、5〜30μm程度とすることができる。
第2構造体1Bは、接着層50を介して、第1構造体1A上に積層されている。第2構造体1Bは、絶縁層20と、第2配線30と、絶縁層40とを有する。接着層50としては、例えば、エポキシ系接着剤又はポリイミド系接着剤等の絶縁性樹脂製の耐熱性接着剤を用いることができる。接着層50の厚さは、例えば、10〜40μm程度とすることができる。なお、絶縁層20n、絶縁層40n、及び接着層50n(nは2以上の自然数)の形状や厚さ、材料等は、特に説明しない場合には、絶縁層20、絶縁層40、及び接着層50と同様である。
なお、絶縁層20nを第1絶縁層、絶縁層40nを第2絶縁層と称する場合がある。又、絶縁層20nと絶縁層40nとは便宜上別符号としているが、何れも配線を被覆する絶縁層として機能する。そこで、絶縁層20nと絶縁層40nとを合わせて、単に絶縁層と称する場合がある。
絶縁層40は、接着層50上に積層されている。第2配線30は、底面及び側面を絶縁層40に被覆され、上面を絶縁層40から露出するように形成されている。第2配線30の材料や厚さ等は、第1配線30と同様することができる。第2配線30はコイルの一部となる2層目の配線(1巻の約半分)であり、図5(b)に示すように、図4(b)に示す方向とは反対方向に、略半楕円形にパターニングされている。
つまり、図4(b)に示す第1配線30と図5(b)に示す第2配線30とを平面視すると略楕円形の1巻きのコイル状となる。第2配線30の短手方向の断面形状は、略矩形状とすることができる。絶縁層20は、第2配線30上及び絶縁層40上に積層されている。言い換えれば、第2構造体1Bは、絶縁層20と、絶縁層20上に形成されたコイルの一部となる第2配線30と、絶縁層20上に第2配線30を被覆して形成された絶縁層40とを備えた構造体を上下反転したものである。
第2構造体1Bには、絶縁層20、第2配線30、及び絶縁層40を貫通する開口部が設けられ、開口部の下側は、接着層50の開口部及び絶縁層40の開口部と連通している。連通する開口部(図6の開口部1023)内にはビア配線60が充填されている。第2配線30は、ビア配線60を介して、第1配線30と直列に接続されている。又、第2構造体1Bには、絶縁層20を貫通し、第2配線30の上面を露出する開口部(図6の開口部1021)が設けられ、開口部内にはビア配線60が充填されている。第2配線30は、ビア配線60と電気的に接続されている。
第1構造体1A上に第2構造体1Bが積層された積層体において、第1配線30、ビア配線60、及び第2配線30が直列に接続されて1巻きのコイルが形成されている。
第3構造体1Cは、接着層50を介して、第2構造体1B上に積層されている。第3構造体1Cは、絶縁層20と、第3配線30と、絶縁層40とを有する。
絶縁層40は、接着層50上に積層されている。第3配線30は、底面及び側面を絶縁層40に被覆され、上面を絶縁層40から露出するように形成されている。第3配線30の材料や厚さは、第1配線30と同様することができる。第3配線30はコイルの一部となる3層目の配線(1巻の約半分)であり、図4(b)に示す方向に、略半楕円形にパターニングされている。第3配線30の短手方向の断面形状は、略矩形状とすることができる。絶縁層20は、第3配線30上及び絶縁層40上に積層されている。言い換えれば、第3構造体1Cは、絶縁層20と、絶縁層20上に形成されたコイルの一部となる第3配線30と、絶縁層20上に第3配線30を被覆して形成された絶縁層40とを備えた構造体を上下反転したものである。
第3構造体1Cには、絶縁層20、第3配線30、及び絶縁層40を貫通し、下側が接着層50の開口部と連通する開口部が設けられ、連通する開口部(図7の開口部1033)内にはビア配線60が充填されている。ビア配線60は、第2構造体1Bの絶縁層20の開口部に形成されたビア配線60と電気的に接続されている。第3配線30は、ビア配線60及び60を介して、第2配線30と直列に接続されている。又、第3構造体1Cには、絶縁層20を貫通し、第3配線30の上面を露出する開口部(図7の開口部1032)が設けられ、開口部内にはビア配線60が充填されている。第3配線30は、ビア配線60と電気的に接続されている。
第4構造体1Dは、接着層50を介して、第3構造体1C上に積層されている。第4構造体1Dは、絶縁層20と、第4配線30と、絶縁層40とを有する。
絶縁層40は、接着層50上に積層されている。第4配線30は、底面及び側面を絶縁層40に被覆され、上面を絶縁層40から露出するように形成されている。第4配線30の材料や厚さは、第1配線30と同様することができる。第4配線30はコイルの一部となる4層目の配線(1巻の約半分)であり、図5(b)に示すように、図4(b)に示す方向とは反対方向に、略半楕円形にパターニングされている。
つまり、第3配線30と第4配線30とを平面視すると略楕円形の1巻きのコイルとなる。第4配線30の短手方向の断面形状は、略矩形状とすることができる。絶縁層20は、第4配線30上及び絶縁層40上に積層されている。言い換えれば、第4構造体1Dは、絶縁層20と、絶縁層20上に形成されたコイルの一部となる第4配線30と、絶縁層20上に第4配線30を被覆して形成された絶縁層40とを備えた構造体を上下反転したものである。
第4構造体1Dには、絶縁層20、第4配線30、及び絶縁層40を貫通し、下側が接着層50の開口部と連通する開口部が設けられ、連通する開口部内にはビア配線60が充填されている。ビア配線60は、第3構造体1Cの絶縁層20の開口部に形成されたビア配線60と電気的に接続されている。第4配線30は、ビア配線60及び60を介して、第3配線30と直列に接続されている。又、第4構造体1Dには、絶縁層20を貫通し、第4配線30の上面を露出する開口部が設けられ、開口部内にはビア配線60が充填されている。第4配線30は、ビア配線60と電気的に接続されている。
第3構造体1C上に第4構造体1Dが積層された積層体において、第3配線30、ビア配線60及び60、及び第4配線30が直列に接続されて1巻きのコイルが形成されている。又、第1構造体1Aから第4構造体1Dが積層された積層体において、第1配線30、ビア配線60、第2配線30、ビア配線60及び60、第3配線30、ビア配線60及び60、及び第4配線30が直列に接続されて2巻きのコイルが形成されている。
第4構造体1D上には、接着層50を介して再び第3構造体1Cが積層され、更に、接着層50を介して再び第4構造体1Dが積層されている。このように、第3構造体1C及び第4構造体1Dを一組とする単位構造体(コイルの1巻きの配線を有する)を、必要な巻き線数に応じて接着層を介して複数個積層し、隣接する単位構造体の配線同士を直列に接続することにより、任意の巻き数のコイルを形成できる。なお、図1(a)では、第3構造体1C及び第4構造体1Dを一組とする単位構造体を二組形成する例を示している。
第5構造体1Eは、接着層50を介して、上側の第4構造体1D上に積層されている。第5構造体1Eは、絶縁層20と、第5配線30と、接続部37と、絶縁層40とを有する。
絶縁層40は、接着層50上に積層されている。第5配線30及び接続部37は、底面及び側面を絶縁層40に被覆され、上面を絶縁層40から露出するように形成されている。第5配線30及び接続部37の材料や厚さは、第1配線30と同様することができる。第5配線30は最上層の配線であり、図1(b)に示す方向に、略半楕円形にパターニングされている。
接続部37は、第5配線30の一端部に形成されている。接続部37の側面は、コイル基板1の他方の側面1zから露出しており、露出部がインダクタの電極と接続される部分となる。なお、接続部37は、便宜上、第5配線30と別符号としているが、接続部37は第5配線30と同一工程で一体に形成される部分である。絶縁層20は、第5配線30上、接続部37上、及び絶縁層40上に積層されている。言い換えれば、第5構造体1Eは、絶縁層20と、絶縁層20上に形成されたコイルの一部となる第5配線30及び接続部37と、絶縁層20上に第5配線30及び接続部37を被覆して形成された絶縁層40とを備えた構造体を上下反転したものである。
第5構造体1Eには、絶縁層20、第5配線30、及び絶縁層40を貫通し、下側が接着層50の開口部と連通する開口部が設けられ、連通する開口部内にはビア配線60が充填されている。ビア配線60は、第4構造体1Dの絶縁層20の開口部に形成されたビア配線60と電気的に接続されている。又、第5構造体1Eには、絶縁層20を貫通し、第5配線30の上面を露出する開口部が設けられ、開口部内にはビア配線60が充填されている。
第5配線30は、ビア配線60及び60を介して、第4配線30と直列に接続されている。このように、コイル基板1では、隣接する構造体の配線同士を直列に接続して、接続部35から接続部37に至る螺旋状のコイルを形成している。
接着層50は、第5構造体1E上に積層されており、コイル基板1の最外層(図1(a)では最上層)である。接着層50には、開口部は形成されていない。つまり、コイル基板1の上側は、絶縁層である接着層50に被覆されており、導電体は露出していない。
図2は、本実施の形態に係るインダクタを例示する断面図である。図2を参照するに、インダクタ100は、コイル基板1を封止樹脂110で封止し、電極120及び130を形成したチップインダクタである。インダクタ100の平面形状は、例えば、1.6mm×0.8mm程度の略矩形状とすることができる。インダクタ100の厚さは、例えば、1.0mm程度とすることができる。インダクタ100は、例えば、小型の電子機器の電圧変換回路等に用いることができる。
インダクタ100において、封止樹脂110は、コイル基板1の一方の側面1y及び他方の側面1zを除く部分を封止している。つまり、封止樹脂110は、コイル基板1の接続部35及び37の側面の一部を除いてコイル基板1を被覆している。なお、封止樹脂110は、貫通孔1x内にも形成されている。封止樹脂110としては、例えば、フェライト等の磁性体のフィラーを含有するモールド樹脂等を用いることができる。磁性体は、インダクタ100のインダクタンスを大きくする機能を有する。このように、コイル基板1には貫通孔1xが形成されており、貫通孔1xも磁性体を含有するモールド樹脂等で充填されるため、インダクタンスをより向上できる。貫通孔1x内に、フェライト等の磁性体のコアを配置し、コアを含めて封止樹脂110を形成してもよい。コアの形状は、例えば、円柱状や直方体状等とすることができる。
電極120は、封止樹脂110の外側に形成され、接続部35の一部と電気的に接続されている。具体的には、電極120は、封止樹脂110の一方の側面、並びに上面及び下面の一部に連続的に形成されている。電極120の内壁面は、コイル基板1の一方の側面1yから露出する接続部35の側面と接し、両者は電気的に接続されている。
電極130は、封止樹脂110の外側に形成され、接続部37の一部と電気的に接続されている。具体的には、電極130は、封止樹脂110の他方の側面、並びに上面及び下面の一部に連続的に形成されている。電極130の内壁面は、コイル基板1の他方の側面1zから露出する接続部37の側面と接し、両者は電気的に接続されている。電極120及び130の材料としては、例えば、銅(Cu)等を用いることができる。電極120及び130は、例えば、銅ペーストの塗布、銅のスパッタ、又は無電解めっき等により形成することができる。なお、電極120及び130は、複数の金属層を積層した構造としてもよい。
[コイル基板の製造方法]
次に、本実施の形態に係るコイル基板の製造方法について説明する。図3〜図11は、本実施の形態に係るコイル基板の製造工程を例示する図である。なお、図4〜図10に含まれる断面図は、図3(b)に対応する断面図である。又、図11は、図3(a)に対応する平面図である。
まず、図3に示す工程(図3(a)は平面図、図3(b)は図3(a)のB−B線に沿う断面図)では、基板10(第1基板)として例えばリール状(テープ状)の可撓性を有する絶縁樹脂フィルムを準備する。そして、プレス加工法等により、基板10の短手方向(図中の縦方向)の両端部に、スプロケットホール10zを、基板10の長手方向(図中の横方向)に沿って略一定間隔で連続的に形成する。その後、スプロケットホール10zが形成された基板10の両端部を除く領域において、基板10の一方の面に絶縁層20及び金属箔300を順次積層する。具体的には、例えば、基板10の一方の面に半硬化状態の絶縁層20及び金属箔300を順次積層し、加熱して半硬化状態の絶縁層20を硬化させる。
スプロケットホール10zが形成された基板10の両端部の内側の点線で示した複数の領域Cは、最終的に点線に沿って切断されて個片化され、各々がコイル基板1となる領域(以降、個別領域Cとする)である。なお、図3(b)では、1つの個別領域Cの近傍についての図3(a)のB−B線に沿う断面を示している。複数の個別領域Cは、例えば、縦横に配列することができる。その際、複数の個別領域Cは、図3(a)に示すように互いに接するように配列されてもよいし、所定の間隔を介して配列されてもよい。又、個別領域Cの数やスプロケットホール10zの数は、任意に決定できる。なお、Dは、後工程でリール状(テープ状)の基板10等を切断してシート状とするための切断位置(以降、切断位置Dとする)を示している。
基板10としては、例えば、ポリフェニレンサルファイドフィルムやポリイミドフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム等を用いることができる。なお、基板10としてポリフェニレンサルファイドフィルムを用いると、後工程で、基板10と絶縁層20とを容易に剥離できる。基板10の厚さは、例えば、50〜75μm程度とすることができる。
絶縁層20としては、例えば、フィルム状のエポキシ系絶縁性樹脂等を用いることができる。或いは、絶縁層20として、液状又はペースト状のエポキシ系絶縁性樹脂等を用いてもよい。絶縁層20の厚さは、例えば、8〜12μm程度とすることができる。金属箔300は、最終的に第1配線30及び接続部35となる部位であり、例えば、銅箔を用いることができる。金属箔300の厚さは、例えば、12〜50μm程度とすることができる。
なお、スプロケットホール10zは、コイル基板1を作製する過程で基板10が各種製造装置等に装着された際、モータ等により駆動されるスプロケットのピンと噛み合って、基板10をピッチ送りするための貫通孔である。基板10の幅(スプロケットホール10zの配列方向に垂直な方向)は、基板10が装着される製造装置に対応するように決定される。
基板10の幅は、例えば、40〜90mm程度とすることができる。一方、基板10の長さ(スプロケットホール10zの配列方向)は、任意に決定することができる。図3(a)では、個別領域Cは5行10列とされている。しかし、基板10をより長くして個別領域Cを例えば数100列程度とすることも可能である。
次に、図4に示す工程(図4(b)は平面図、図4(a)は図4(b)のE−E線に沿う断面図)では、基板10上に、コイルの一部となる1層目の配線(1巻の約半分)である第1配線30が形成された第1構造体1Aを作製する。具体的には、図3(b)に示す金属箔300を略半楕円形にパターニングして、絶縁層20上に第1配線30を形成する。又、第1配線30の一端部に接続部35を形成する。第1配線30の短手方向の断面形状は、略矩形状とすることができる。
金属箔300のパターニングは、例えば、フォトリソグラフィ法により行うことができる。すなわち、金属箔300上に感光性のレジストを塗布し、所定の領域を露光及び現像してレジストに開口部を形成し、開口部内に露出する金属箔300をエッチングで除去することでパターニングできる。なお、第1配線30及び接続部35は、連続した1本の配線である。
その後、第1配線30及び接続部35を絶縁層40で被覆する。絶縁層40は、例えば、フィルム状の感光性のエポキシ系絶縁性樹脂等をラミネートすることで形成できる。或いは、液状又はペースト状の感光性のエポキシ系絶縁性樹脂等を塗布することで形成してもよい。絶縁層40の厚さ(第1配線30の上面からの厚さ)は、例えば、5〜30μm程度とすることができる。なお、図4(b)において、絶縁層40の図示は省略されている。
次に、図5に示す工程(図5(b)は平面図、図5(a)は図5(b)のE−E線に沿う断面図)では、基板10(第2基板)上に、コイルの一部となる2層目の配線(1巻の約半分)である第2配線30が形成された第2構造体1Bを作製する。具体的には、図3に示す工程と同様にして、基板10にスプロケットホール10zを形成後、スプロケットホール10zが形成された基板10の両端部を除く領域において、基板10上に絶縁層20及び金属箔300(図示せず)を順次積層する。
そして、図4に示す工程と同様にして金属箔300をパターニングし、絶縁層20上に、図5(b)に示す方向に略半楕円形にパターニングされた第2配線30を形成する。その後、第2配線30を絶縁層40で被覆する。なお、基板10n及び金属箔300(nは2以上の自然数)の形状や厚さ、材料等は、特に説明しない場合には、基板10及び金属箔300と同様である。なお、図5(b)において、絶縁層40の図示は省略されている。
次に、図6(a)に示す工程では、第1構造体1Aの絶縁層40に、第1配線30の上面を露出する開口部4011を形成する。又、基板10及び第2構造体1Bの絶縁層20に、第2配線30の下面を露出する開口部1021を形成する。又、基板10、第2構造体1Bの絶縁層20、第2配線30、及び絶縁層40を貫通する開口部1022(貫通孔)を形成する。
更に、接着層50を準備し、接着層50を貫通する開口部5011(貫通孔)を形成する。接着層50としては、例えば、エポキシ系接着剤又はポリイミド系接着剤等の絶縁性樹脂製の耐熱性接着剤(熱硬化性)を用いることができる。接着層50の厚さは、例えば、10〜40μm程度とすることができる。なお、開口部4011、開口部5011、及び開口部1022は、第1構造体1A、接着層50、及び第2構造体1Bを所定方向に積層した際に平面視で重複する位置に形成する。開口部4011、開口部1021、開口部1022、及び開口部5011の夫々の平面形状は、例えば、直径150μm程度の円形状とすることができる。各開口部は、例えば、プレス加工法やレーザ加工法等により形成できる。
次に、図6(b)に示す工程では、基板10及び第2構造体1Bを図6(a)に示す状態から反転させ、接着層50を介して、第1構造体1A上に積層する。つまり、第1構造体1Aと第2構造体1Bとを、接着層50を介して、対向配置し、基板10と基板10が外側になるように積層する。その後、接着層50を硬化させる。このとき、開口部4011、開口部5011、及び開口部1022が連通して1つの開口部1023が形成され、底部に第1配線30の上面が露出する。なお、開口部1021及び開口部1023を形成する位置は、図1において、ビア配線60及び60と平面視において重複する位置とすることができる。
但し、図6(a)及び図6(b)において、各開口部を設ける前に第2構造体1Bを接着層50を介して第1構造体1A上に積層し、その後、開口部1021及び1023を設けてもよい。
次に、図6(c)に示す工程では、基板10を第2構造体1Bの絶縁層20から除去(剥離)する。なお、基板10としてポリフェニレンサルファイドフィルムを用いている場合には、基板10と絶縁層20とを容易に剥離できる。
次に、図7(a)に示す工程では、例えば、開口部1023の底部に露出する第1配線30上に銅(Cu)等の金属ペーストを充填し、ビア配線60を形成する。第1配線30と第2配線30とは、ビア配線60を介して直列に接続される。又、例えば、開口部1021の底部に露出する第2配線30上に銅(Cu)等の金属ペーストを充填し、ビア配線60を形成する。第2配線30とビア配線60とは電気的に接続される。
ビア配線60及び60は、例えば、第1配線30及び第2配線30側から夫々電解めっき法により銅(Cu)等を析出させることで形成してもよい。ビア配線60及び60の夫々の上面は、絶縁層20の上面と略面一とすることができる。この工程により、第1構造体1A上に第2構造体1Bが積層された積層体において、第1配線30、ビア配線60、及び第2配線30が直列に接続されて1巻きのコイルが形成される。
次に、図7(b)に示す工程では、図3及び図4に示す工程と同様にして、基板10上に、コイルの一部となる3層目の配線(1巻の約半分)である第3配線30が形成された第3構造体1Cを作製する。但し、第3構造体1Cには、接続部35に相当する部分は形成しない。そして、図6(a)に示す工程と同様にして、基板10、第3構造体1Cの絶縁層20、第3配線30、及び絶縁層40を貫通する開口部1031(貫通孔)を形成する。又、基板10及び第3構造体1Cの絶縁層20に、第3配線30の下面を露出する開口部1032を形成する。
更に、接着層50を準備し、接着層50を貫通する開口部5021(貫通孔)を形成する。なお、開口部1031及び開口部5021は、第2構造体1B、接着層50、及び第3構造体1Cを所定方向に積層した際に平面視で重複する位置に形成する。開口部1031、開口部1032、及び開口部5021の夫々の平面形状は、例えば、直径150μm程度の円形状とすることができる。各開口部は、例えば、プレス加工法やレーザ加工法等により形成できる。
次に、図7(c)に示す工程では、図6(b)に示す工程と同様にして、基板10及び第3構造体1Cを図7(b)に示す状態から反転させ、接着層50を介して、第2構造体1B上に積層し、接着層50を硬化させる。このとき、開口部1031及び開口部5021が連通して1つの開口部1033が形成され、底部にビア配線60の上面が露出する。なお、開口部1033及び開口部1032を形成する位置は、図1において、ビア配線60及び60と平面視において重複する位置とすることができる。
次に、図8(a)に示す工程では、図6(c)に示す工程と同様にして、基板10を絶縁層20から剥離する。そして、図7(a)に示す工程と同様にして、例えば、開口部1033の底部に露出するビア配線60上に銅(Cu)等の金属ペーストを充填し、ビア配線60を形成する。ビア配線60とビア配線60とは電気的に接続され、第2配線30と第3配線30とは、ビア配線60及び60を介して直列に接続される。
又、例えば、開口部1032の底部に露出する第3配線30上に銅(Cu)等の金属ペーストを充填し、ビア配線60を形成する。第3配線30とビア配線60とは電気的に接続される。ビア配線60及び60は、例えば、ビア配線60及び第3配線30側から夫々電解めっき法により銅(Cu)等を析出させることで形成してもよい。ビア配線60及び60の夫々の上面は、絶縁層20の上面と略面一とすることができる。
次に、図8(b)に示す工程では、図5に示す工程と同様にして、コイルの一部となる4層目の配線(1巻の約半分)である第4配線30が形成された第4構造体1Dを作製する。そして、図6(a)〜図7(a)に示す工程と同様にして、第4構造体1Dを第3構造体1C上に積層し、第4配線30上にビア配線60及び60を形成する。第4配線30とビア配線60とは電気的に接続される。又、ビア配線60とビア配線60とは電気的に接続され、第3配線30と第4配線30とは、ビア配線60及び60を介して直列に接続される。ビア配線60及び60の夫々の上面は、絶縁層20の上面と略面一とすることができる。
この工程により、第3構造体1C上に第4構造体1Dが積層された積層体において、第3配線30、ビア配線60及び60、及び第4配線30が直列に接続されて1巻きのコイルが形成される。第3構造体1C上に第4構造体1Dが積層された積層体が単位構造体となる。又、第1構造体1Aから第4構造体1Dが積層された積層体において、第1配線30、ビア配線60、第2配線30、ビア配線60及び60、第3配線30、ビア配線60及び60、及び第4配線30により2巻きのコイルが形成される。
次に、図9(a)に示す工程では、単位構造体を更に必要な組数積層する。具体的には、接着層50、第3構造体1C、接着層50、第4構造体1Dを、必要な巻き線数に応じて必要数積層する。なお、本実施の形態では、第3構造体1C及び第4構造体1Dを一組とする単位構造体を一組追加する例を示す。その後、第4構造体1D上に、最上層の配線である第5配線30が形成された第5構造体1Eを積層する。第5構造体1Eは、第3構造体1Cと同様に作製できる。但し、第5配線30の端部には接続部37を形成する(図1参照)。このように、隣接する構造体の配線同士を直列に接続しながら夫々の構造体を順次積層することで、接続部35から接続部37に至る螺旋状のコイルを形成することができる。
次に、図9(b)に示す工程では、第5構造体1E上に、開口部が形成されていない接着層50を積層する。次に、図10(a)に示す工程では、基板10を絶縁層20から剥離する。次に、図10(b)に示す工程では、プレス加工法等により、配線(コイル)が形成されていない領域(図10(b)に示す構造体の略中央部)に、各層を貫通する貫通孔1xを形成する。
次に、図11に示す工程では、複数の個別領域Cにコイル基板1が形成されたリール状(テープ状)の構造体を、図3に示す切断位置Dで切断して個片化し、シート状のコイル基板1Mとする。図11の例では、コイル基板1Mには、50個のコイル基板1が形成されている。なお、コイル基板1Mを製品として出荷してもよいし、コイル基板1Mを更に個片化して複数のコイル基板1を作製し各コイル基板1を製品として出荷してもよい。或いは、図11に示す工程は実行せず、図10(b)に示す工程が終了したリール状(テープ状)の構造体を、そのまま製品として出荷してもよい。
なお、インダクタ100(図2参照)を作製するには、例えば、図11に示すコイル基板1Mを個別領域C毎に切断して個片化し、図1に示すコイル基板1を作製する。これにより、コイル基板1の一方の側面1yから接続部35の側面が露出する。又、コイル基板1の他方の側面1zから接続部37の側面が露出する。
次に、図12(a)に示すように、各コイル基板1の一方の側面1y及び他方の側面1zを除く部分を封止するように、例えば、トランスファーモールド法等により、封止樹脂110を形成する。封止樹脂110としては、例えば、フェライト等の磁性体のフィラーを含有するモールド樹脂等を用いることができる。なお、図11に示すコイル基板1Mの状態で個別領域C全体に封止樹脂110を形成し、次いで、封止樹脂110ごとコイル基板1Mを個別領域C毎に切断し、図12(a)の状態としてもよい。
次に、図12(b)に示すように、めっき法やペースト塗布により、封止樹脂110の一方の側面、並びに上面及び下面の一部に銅(Cu)等からなる電極120を連続的に形成する。電極120の内壁面は、コイル基板1の一方の側面1yから露出する接続部35の側面と接し、両者は電気的に接続される。同様に、めっき法やペースト塗布により、封止樹脂110の他方の側面、並びに上面及び下面の一部に銅(Cu)等からなる電極130を連続的に形成する。電極130の内壁面は、コイル基板1の他方の側面1zから露出する接続部37の側面と接し、両者は電気的に接続される。これにより、インダクタ100が完成する。
このように、本実施の形態に係るコイル基板1では、螺旋状のコイルの一部となる配線を絶縁層で被覆した構造体を複数個作製し、それらを接着層を介して積層して、各層の配線間をビア配線を介して直列に接続して、1本の螺旋状のコイルを作製する。これにより、構造体の積層数を増やすことで、平面形状を変更することなく任意の巻き数のコイルを実現できる。つまり、従来よりも小さなサイズ(例えば、平面形状が1.6mm×0.8mm)で、コイルの巻き数(ターン数)を増やすことが可能となる。
又、一の構造体(1層)にコイルの1巻きの約半周に相当する配線を作製し、他の構造体(1層)にコイルの1巻きの残りの約半周の配線を作製し、これらを積層して各層の配線間をビア配線を介して直列に接続することで、コイルの1巻きに相当する配線を作製できる。つまり、一の構造体及び他の構造体の2種類の構造体を積層してコイルの1巻きに相当する配線が形成された単位構造体を作製し、単位構造体を必要数積層することで無限大に巻き数を増やすことができる。これにより、簡易な方法でインダクタンスを大きくすることができる。
但し、一の構造体(1層)に形成する配線はコイルの1巻きの半周には限らず、例えば、コイルの1巻きの3/4周等としてもよい。一の構造体(1層)にコイルの1巻きの約3/4周に相当する配線を作製する場合、4種類の構造体を含む単位構造体を準備する必要がある。しかし、一の構造体(1層)にコイルの1巻きの約半周に相当する配線を作製する場合に比べて、同一の巻き数を実現する際の積層数を低減できるため、コイル基板をより薄型化することが可能となる。
又、上記のように一の構造体(1層)に形成する配線をコイルの1巻き以下にできるため、構造体(1層)に形成する配線の幅を太くすることが可能である。つまり、配線の幅方向の断面積を増やすことが可能となり、インダクタの性能に直結する巻き線抵抗を低減できる。
又、コイル基板1の製造工程では、基板10nとして可撓性を有する絶縁樹脂フィルム(例えば、ポリフェニレンサルファイドフィルム等)を用いるが、最終的には剥離され、製品には残存しないため、コイル基板1の薄型化が可能となる。
又、基板10nとしてリール状(テープ状)の可撓性を有する絶縁樹脂フィルム(例えば、ポリフェニレンサルファイドフィルム等)を用いることで、コイル基板1を基板10n上にリールトゥリールで製造することが可能となる。これにより、大量生産によるコイル基板1の低コスト化を実現できる。
以上、好ましい実施の形態について詳説したが、上述した実施の形態に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態に種々の変形及び置換を加えることができる。
1、1M コイル基板
1A 第1構造体
1B 第2構造体
1C 第3構造体
1D 第4構造体
1E 第5構造体
1x 貫通孔
1y コイル基板の一方の側面
1z コイル基板の他方の側面
10〜10 基板
10z スプロケットホール
20〜20、40〜40 絶縁層
30 第1配線
30 第2配線
30 第3配線
30 第4配線
30 第5配線
35、37 接続部
50〜50 接着層
60〜60 ビア配線
110 封止樹脂
120、130 電極
300 金属箔
C 個別領域

Claims (10)

  1. 第1の絶縁層と、前記第1の絶縁層上に形成されたコイルの一部となる配線と、前記第1の絶縁層上に前記配線を被覆して形成された第2の絶縁層と、を備えた構造体を接着層を介して複数個積層し、
    隣接する前記構造体の前記配線同士を直列に接続して螺旋状のコイルを形成したコイル基板。
  2. 1つの前記構造体に形成される前記配線は、コイルの1巻き以下である請求項1記載のコイル基板。
  3. コイルの1巻きの半周に相当する配線を備えた一の構造体と、
    接着層を介して前記一の構造体に隣接して積層され、1巻きの残りの半周に相当する配線を備えた他の構造体と、を含み、
    前記1巻きの半周に相当する配線と、前記1巻きの残りの半周に相当する配線とを、ビア配線を介して直列に接続して1巻きの配線を形成した単位構造体を有する請求項1又は2記載のコイル基板。
  4. 接着層を介して前記単位構造体を複数個積層し、
    隣接する前記単位構造体の前記配線同士を直列に接続した請求項3記載のコイル基板。
  5. 前記配線の端部に、前記配線と一体に形成された接続部が設けられている構造体を含む請求項1乃至4の何れか一項記載のコイル基板。
  6. 請求項1乃至5の何れか一項記載のコイル基板となる複数の領域が配列されたコイル基板。
  7. 請求項5記載のコイル基板と、
    前記接続部の一部を除いて前記コイル基板を被覆する封止樹脂と、
    前記封止樹脂の外側に形成され、前記接続部の一部と電気的に接続された電極と、を有するインダクタ。
  8. 前記封止樹脂は磁性体を含有し、
    前記封止樹脂は、前記コイル基板を貫通する貫通孔内に充填されている請求項7記載のインダクタ。
  9. 第1の絶縁層と、前記第1の絶縁層上に形成されたコイルの一部となる配線と、前記第1の絶縁層上に前記配線を被覆して形成された第2の絶縁層と、を備えた構造体を複数個作製する工程と、
    隣接する前記構造体の前記配線同士を直列に接続しながら夫々の前記構造体を接着層を介して順次積層し、螺旋状のコイルを形成する工程と、を有するコイル基板の製造方法。
  10. 前記構造体を複数個作製する工程は、
    第1基板上に第1構造体を作製する工程と、
    第2基板上に第2構造体を形成する工程と、を含み、
    前記螺旋状のコイルを形成する工程は、
    前記第1構造体と前記第2構造体とを接着層を介して対向配置し、前記第1基板と前記第2基板が外側になるように積層する工程と、
    前記第2基板を除去する工程と、
    前記第1構造体の配線と前記第2構造体の配線とを直列に接続する工程と、を含む、請求項9記載のコイル基板の製造方法。
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