JP2015003676A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】バットレス部の耐久性、及び転がり抵抗の向上を図った空気入りタイヤを提供する。【解決手段】ビードフィラー36の高さ寸法hをタイヤ断面高さSHの30〜40%の範囲内に設定し、バットレス部ゴム厚さt1を、タイヤサイド部ゴム厚さt2の1.3〜1.7倍の範囲内に設定することで、バットレス部42の耐久性、及び転がり抵抗の向上を図ることが出来る。【選択図】図1

Description

本発明は、バットレス部の耐久性、及び転がり抵抗の向上を図った空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤとしては、例えば、特許文献1、2に開示されている空気入りタイヤがある。
空気入りタイヤの転がり抵抗を小さくするために、タイヤ径方向最外周方向側のベルトプライの幅を狭くし、ビードフィラーの高さを低くする方法がある。
特開2012―176694号公報。 特開2001―233018号公報。
しかしながら、転がり抵抗を低くするために、タイヤ径方向最外側のベルト幅を狭くし、ビードフィラーの高さを低くすると、転がり抵抗は減少するが、タイヤサイド部の歪が大きくなり、タイヤサイド部に連なるバットレス部の耐久性が低下する。即ち、バットレス部の耐久性と転がり抵抗を小さくすることは二律背反の関係にあった。
本発明は上記事実を考慮し、バットレス部の耐久性、及び転がり抵抗の向上を図った空気入りタイヤの提供を目的とする。
請求項1に記載の空気入りタイヤは、タイヤ赤道面を挟んで一方のビードコアから他方のビードコアに跨る本体部と、前記ビードコアをタイヤ径方向内側からタイヤ径方向外側へ折り返される折り返し部とを備えた少なくとも1枚のカーカスプライからなるカーカスと、前記カーカスのタイヤ径方向外側に配置され、少なくとも1枚のベルトプライからなるベルトと、前記カーカスのタイヤ内面側に配置されるゴムからなるインナーライナーと、前記カーカス及び前記ベルトの外面側に配置されるゴムからなる外面ゴム層と、前記本体部と前記折り返し部との間で、前記ビードコアからタイヤ径方向外側の向けて延び、前記外面ゴム層を構成するゴムよりも硬いゴムからなるビードフィラーと、を備え、ビード部のビードヒールを通り、タイヤ断面高さを計測する際の基準となるタイヤ回転軸と平行な基準線から前記ビードフィラーのタイヤ径方向外側端までのタイヤ径方向に沿って計測した前記ビードフィラーの高さ寸法が、タイヤ断面高さの30〜40%の範囲内に設定され、バットレス部における前記外面ゴム層の平均のバットレス部ゴム厚さが、タイヤサイド部における前記外面ゴム層の平均のタイヤサイド部ゴム厚さの1.3〜1.7倍の範囲内に設定されている。
請求項1に記載の空気入りタイヤでは、ビードフィラーの高さ寸法をタイヤ断面高さの30〜40%の範囲内に設定すると共に、バットレス部ゴム厚さをタイヤサイド部ゴム厚さの1.3〜1.7倍の範囲内に設定することにより、バットレス部ゴム厚さをタイヤサイド部ゴム厚さとのバランスが取れ、バットレス部の耐久性、及び転がり抵抗の向上を図ることができる。
ここで、ビードフィラーの高さ寸法がタイヤ断面高さの30%未満になると、タイヤサイド部の撓みが大きくなり、発熱や歪が大きくなり易いため、高い耐久性を得ることが出来なくなる。
一方、ビードフィラーの高さ寸法がタイヤ断面高さの40%を超えると、タイヤサイド部の撓みの抑制作用は頭打ちとなり、ビードフィラーの重量が増加することで転がり抵抗の悪化や、コスト増を招く。
また、バットレス部ゴム厚さがタイヤサイド部ゴム厚さの1.3倍未満になると、バットレス部のゴム厚さが薄くなり過ぎ、製造不良を生じる虞がある。
一方、バットレス部ゴム厚さがタイヤサイド部ゴム厚さの1.7倍を超えると、バットレス部での蓄熱量が大きくなり過ぎてタイヤサイド部を薄くする効果が得られなり、耐熱性が悪化して故障を早期に生ずる懸念がある。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の空気入りタイヤにおいて、前記タイヤサイド部ゴム厚さが1.5〜3mmの範囲内に設定されている。
タイヤサイド部ゴム厚さが1.5mm未満になると、タイヤサイド部の外面ゴム層が薄くなり過ぎ、十分な耐カット性を得ることが困難となる。
一方、タイヤサイド部ゴム厚さが3mmを超えると、タイヤサイド部において熱がこもり易くなり、タイヤサイド部の発熱による耐久性の低下に繋がる。また、タイヤサイド部に隣接するバットレス部においても発熱による耐久性の低下に繋がる。
したがって、タイヤサイド部ゴム厚さを1.5〜3mmの範囲内に設定することが良い。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤにおいて、規格の標準リムに組み付けて規格の最大空気圧を充填し、タイヤ回転軸を接地面に対して平行にして規格の最大荷重を負荷したときの接地形状の矩形率が、70〜80%に設定されている。
空気入りタイヤはリムに組み付けられてタイヤ・リム組立体となって車両に装着される。車両に装着されたタイヤ・リム組立体には、直進性や操縦安定性等を目的としてキャンバー角が付与され、タイヤ回転軸が路面に対して傾斜する。タイヤ・リム組立体にキャンバー角が付与されると、接地形状がタイヤ赤道面を挟んで左右対称形状とはならず、一方のバットレス部側の接地長が、他方のバットレス部側の接地長よりも長くなる。
接地長が長くなると、路面との接触時間が長くなるため、歪の入力が大きくなることに起因して発熱が大きくなり、結果として接地圧の高いところで故障が生じやすくなる。
請求項3に記載の空気入りタイヤでは、トレッド部の接地形状の矩形率を80%以下としているので、走行時のバットレス部付近の発熱を抑えることが出来る。
一方、バットレス部付近の発熱を抑えるのであれば、矩形率をより小さくすることが有効であるが、矩形率が低すぎると、タイヤ赤道面付近の接地長が長くなり過ぎ、トレッド部のタイヤ赤道面付近の摩耗がバットレス部側の摩耗よりも早くなって、耐摩耗性が悪化する。請求項3に記載の空気入りタイヤでは、トレッド部の接地形状の矩形率を70%以上としているので、耐摩耗性の悪化を抑制することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、前記インナーライナーはクレーを含むゴム組成物で形成されている。
請求項4に記載の空気入りタイヤでは、クレーによってインナーライナーのゴム組成物が補強される。このため、インナーライナーを薄くすることができ、薄ゲージ化による重量減で、転がり抵抗の低減を図ることができると共に、インナーライナーが設けられているタイヤサイド部、バットレス部、トレッド部等の発熱を抑えることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、タイヤ軸方向に沿って計測するタイヤ径方向最外側の前記ベルトプライのベルトプライ幅は、前記トレッド部の接地幅よりも幅広に設定されている。
請求項5の空気入りタイヤでは、タイヤ径方向最外側のベルトプライのベルトプライ幅が、トレッド部の接地幅よりも幅広に設定されているため、タイヤ径方向最外側のベルトプライのプライ端は、トレッドの接地端よりもタイヤ幅方向外側、即ち、バットレス部に配置されることになる。
バットレス部にタイヤ径方向最外側のベルトプライの端部付近が配置されることで、バットレス部の補強が行われて応力を抑制することができ、バットレス部のバットレス部ゴム厚さを薄くすることが出来る。
以上説明したように本発明の空気入りタイヤによれば、バットレス部の耐久性、及び転がり抵抗の向上を図ることができる、という優れた効果を有する。
本発明の実施形態に係る空気入りタイヤのタイヤ赤道面の片側を示すタイヤ回転軸に沿った断面図である。 矩形率を説明するための接地形状を示す平面図である。
図1及び図2を用いて、本発明に一実施形態に係る空気入りタイヤ10を図面にしたがって説明する。
図1に示すように、本実施形態の空気入りタイヤ10は、1対のビードコア12を備え、一方のビードコア12から他方のビードコア12(なお、図1では、タイヤ赤道面CLの図面右側の図示を省略している。)にカーカス14がトロイド状に跨っている。
カーカス14は、1枚以上のカーカスプライから構成されており、本実施形態では、第1のカーカスプライ16、及び第2のカーカスプライ18から構成されている。なお、第1のカーカスプライ16、及び第2のカーカスプライ18は、複数本の有機繊維等からなるカーカスコードをゴムコーティングした一般のラジアルタイヤに用いられるものと同様の構成であるため、詳細な説明は省略する。
第1のカーカスプライ16は、ビードコア12からタイヤ径方向外側に向けて延びてバットレス部42で終端する本体部16Aと、本体部16Aに連なり、ビードコア12をタイヤ内側から外側に向けて折り返された折り返し部16Bとを備えている。
また、第2のカーカスプライ18は、一方のビードコア12から他方のビードコア12へ跨るように延びる本体部18Aと、本体部18Aに連なり、ビードコア12をタイヤ内側から外側に向けて折り返された折り返し部18Bとを備えている。
カーカス14のタイヤ径方向外側には、複数枚のベルトプライからなるベルト22が配置されている。本実施形態のベルト22は、タイヤ径方向内側に配置される第1のベルトプライ24、及び第1のベルトプライ24のタイヤ径方向外側に配置される第2のベルトプライ26を含んで構成されている。第1のベルトプライ24、及び第2のベルトプライ26は、複数本のスチール、あるいは有機繊維等からなる複数本のコードを並べてゴムコーティングした一般のラジアルタイヤに用いられるものと同様の構成であるため、詳細な説明は省略する。
本実施形態のベルト22では、第1のベルトプライ24のコードと第2のベルトプライ26のコードとが交差している。また、ベルト22は、ベルト22は、1枚のベルトプライから構成されていても良く、3枚以上のベルトプライから構成されていても良く、また、1乃至複数本のコードを螺旋状に巻回した、いわゆるスパイラルベルトであっても良い。
なお、本実施形態では、第1のベルトプライ24の幅よりも、第2のベルトプライ26の幅が狭く設定されている。
第1のベルトプライ24のタイヤ幅方向端部とカーカス14との間には、クッションゴム層27が配置されている。
ベルト22のタイヤ径方向外側には、ベルト22よりも幅広に設定された第1のベルト補強層28が配置されている。
さらに、第1のベルト補強層28のタイヤ径方向外側には、第1のベルト補強層28のタイヤ幅方向端部からタイヤ赤道面CLに向けて延びる第2のベルト補強層30が配置されている。第1のベルト補強層28、及び第2のベルト補強層30は、有機繊維等の複数のコードを並べてゴムコーティングした一般的な構造の物であるため、詳細な説明は省略する。なお、第1のベルト補強層28、及び第2のベルト補強層30は、1乃至複数本のコードを螺旋状に巻回した構成であっても良い。
第1のベルト補強層28及び第2のベルト補強層30のタイヤ径方向外側には、トレッド部40を形成するトレッドゴム層32が配置され、カーカス14のタイヤ軸方向外側には、タイヤサイド部44、及びビード部46を形成する側部ゴム層34が配置されている。本実施形態のトレッドゴム層32は、幅方向端側において徐々に厚みが漸減しており、後述するバットレス部42とタイヤサイド部44との境界付近で終端している。一方、側部ゴム層34は、タイヤ径方向外側端側において、徐々に厚みが漸減しており、ベルト端付近で終端していると共に、トレッドゴム層32の幅方向端部を覆っている。
なお、図1において、トレッド部40に形成される排水用の溝は、図示が省略されている。
ビードコア12のタイヤ径方向外側には、第1のカーカスプライ16の本体部16Aと折り返し部16Bとの間に、タイヤ径方向外側に向けて厚さが漸減するビードフィラー36が配置されている。ビードフィラー36を構成するゴム組成物は、側部ゴム層34を構成するゴム組成物よりも硬いゴム組成物が用いられている。
カーカス14の内面には、インナーライナー38が設けられている。本実施形態のインナーライナー38は、クレーを含むゴム組成物から構成されている。ゴム組成物にクレーを含ませることで、インナーライナー38を補強できると共に、インナーライナー38の空気透過性を効果的に低下させることができる。クレーとしては、白色系のカオリン質クレー、またはセリサイト質クレーを含むものを用いることが出来るが、その他の種類のクレーであっても良い。インナーライナー38のゴム組成物中のクレーの含有量は、最適な補強効果を得るためにポリマー100phrに対して3〜200phrであることが好ましい。
本実施形態のインナーライナー38は、ビードコア12よりもタイヤ径方向外側部分で終端しているが、ビードトゥまで延びていても良い。
次に、空気入りタイヤ10におけるタイヤ断面高さSH、トレッド部40、バットレス部42、タイヤサイド部44、及びビード部46の各部の範囲について、本実施形態では以下のように定義する。
ビード部46は、ビードフィラー36のタイヤ径方向外側端36Aを通ると共に、タイヤ外面に接する接線C1と直交する第3境界線F3から空気入りタイヤ10のタイヤ径方向最内端までの間を指す。
本実施形態におけるタイヤ断面高さSHとは、JATMA(日本自動車タイヤ協会)のYear Bookに記載されている様に、空気入りタイヤ10の外径(後述する規格に規定されている標準リムに組み付けて標準空気圧を充填した際に計測)とリム径の差の1/2を意味する。以後、本実施形態では、図1に示すように、ビード部46のビードヒール46Aを通り、かつタイヤ回転軸と平行とされ、タイヤ断面高さSHを計測する際の基準となる線を基準線SL(リム径と同一)という。
ここで、「標準リム」とは、日本においてはJATMA(日本自動車タイヤ協会)のYear Bookで規定のリムであり、「標準空気圧」とはJATMA(日本自動車タイヤ協会)のYear Bookに記載の最大負荷能力(内圧−負荷能力対応表の太字荷重)に対応する空気圧(最大空気圧)である。
なお、日本以外では、「標準空気圧」とは下記規格に記載されている単輪の最大荷重(最大負荷能力)に対応する空気圧のことであり、「標準リム」とは下記規格に記載されている適用サイズにおける標準リム(または、"Approved Rim" 、"Recommended Rim")のことである。
規格は、タイヤが生産又は使用される地域に有効な産業規格によって決められており、例えば、アメリカ合衆国では、"The Tire and Rim Association Inc. のYear Book "であり、欧州では"The European Tire and Rim Technical OrganizationのStandards Manual"である。
ここで、空気入りタイヤ10を規格に規定されている標準リムに装着し、タイヤ回転軸(図示省略)を路面に対して平行にして規格に規定されている標準空気圧(最大空気圧)を付与し、標準空気圧(最大空気圧)に対する最大負荷能力を負荷させて路面(平板)に接地させたときの接地形状のタイヤ幅方向最外端をトレッド部40の接地端Eとする。そして、空気入りタイヤ10を路面から離間させて一方の接地端Eを通ると共に、一方の接地端Eにおける接線C2と直交する方向に延びる一方の第2境界線F2と、図示は省略するが、他方の接地端Eを通ると共に、他方の接地端Eにおける接線と直交する方向に延びる他方の第2境界線F2との間をトレッド部40とする。
バットレス部42は、前述した基準線SLから、タイヤ径方向外側へタイヤ断面高さSHの77%の位置を通り、かつタイヤ軸方向に対して平行な第1仮想線f1とタイヤ外表面とが交差する第1交点P1に接する接線C3に対して直交する方向に延び、第1交点P1を通る第1境界線F1と、第2境界線F2(トレッド部40)との間を指す。
また、タイヤサイド部44は、第3境界線F3と第1境界線F1との間(ビード部46とバットレス部42との間)を指す。
ここで、本実施形態の空気入りタイヤ10では、基準線SLからビードフィラー36のタイヤ径方向外側端36Aまでのタイヤ径方向に沿って計測したビードフィラー36の高さ寸法hは、タイヤ断面高さSHの30〜40%の範囲内に設定されている。
そして、バットレス部42におけるゴム層(カーカス14の外側のトレッドゴム層32及び側部ゴム層34)の平均のバットレス部ゴム厚さt1が、タイヤサイド部44における側部ゴム層34の平均のタイヤサイド部ゴム厚さt2の1.3〜1.7倍の範囲内に設定されている。
また、タイヤサイド部44のタイヤサイド部ゴム厚さt2は、1.5〜3mmの範囲内に設定することが好ましい。
さらに、本実施形態の空気入りタイヤ10は、規格の標準リムに組み付けて規格の最大空気圧を充填し、タイヤ回転軸を接地面に対して平行にして規格の最大荷重を負荷させたときのトレッド部40の接地形状の矩形率が、70〜80%に設定内に設定されていることが好ましい。
図2に示すように、接地形状の矩形率とは、空気入りタイヤ10を標準リムに組み込み標準空気圧を充填し、タイヤ回転軸を路面と平行にして最大荷重(最大負荷能力)を負荷して接地させた時のタイヤ赤道面CLに対応する部分での接地長さをLc、タイヤ赤道面CLからタイヤ幅方向に振り分けて接地形状最大幅Wmaxの80%の位置における左右の接地長さをLa、Lbとしたときに下式で算出されるものである。
接地形状の矩形率(%) =100×(La+Lb)/2/Lc
なお、矩形率は、空気入りタイヤ10を回転軸に沿った断面で見たときのトレッド部40の外面の曲率、トレッドゴム層32の厚さの分布、ベルト22の構造や幅等によって適宜変更が可能である。
また、図1に示すように、空気圧充填、無負荷時のタイヤ軸方向に沿って計測するタイヤ径方向最外側の第2のベルトプライ26のベルトプライ幅BPWは、上記トレッド部40の接地幅TW(一方の接地端Eと他方の接地端E(図示せず)とのタイヤ軸方向寸法)よりも幅広に設定されていることが好ましい。
(作用)
次に、本実施形態の空気入りタイヤ10の作用を説明する。
本実施形態の空気入りタイヤ10は、ビードフィラー36の高さ寸法hをタイヤ断面高さSHの30〜40%の範囲内に設定すると共に、バットレス部ゴム厚さt1をタイヤサイド部ゴム厚さt2の1.3〜1.7倍の範囲内に設定したので、バットレス部ゴム厚さt1とタイヤサイド部ゴム厚さt2とのバランスが取れ、バットレス部42の耐久性、及び転がり抵抗の向上を図ることができる。
なお、バットレス部ゴム厚さt1がタイヤサイド部ゴム厚さt2の1.3倍未満になると、バットレス部42のゴム層(カーカス14の外側のトレッドゴム層32及び側部ゴム層34)の厚さが薄くなり過ぎ、製造不良を生じる虞がある。
一方、バットレス部ゴム厚さt1がタイヤサイド部ゴム厚さt2の1.7倍を超えると、バットレス部42での蓄熱量が大きくなり過ぎてタイヤサイド部44を薄くする効果が得られなり、耐熱性が悪化して故障を早期に生ずる懸念がある。
また、ビードフィラー36の高さ寸法hがタイヤ断面高さSHの30%未満になると、タイヤサイド部44の撓みが大きくなり、発熱や歪が大きくなり易いため、高い耐久性を得ることが出来なくなる。一方、ビードフィラー36の高さ寸法hがタイヤ断面高さSHの40%を超えると、タイヤサイド部の撓みの抑制作用は頭打ちとなり、ビードフィラーの重量が増加することで転がり抵抗の悪化や、コスト増を招く。
また、本実施形態の空気入りタイヤ10では、タイヤサイド部ゴム厚さt2を1.5〜3mmの範囲内に設定されているため、耐久性、及び耐カット性を確保することができる。
タイヤサイド部ゴム厚さt2が1.5mm未満になると、十分な耐カット性を得ることが困難となる。一方、タイヤサイド部ゴム厚t2さが3mmを超えると、タイヤサイド部44において熱がこもり易くなり、タイヤサイド部44の発熱による耐久性の低下に繋がり、また、タイヤサイド部44に隣接するバットレス部42においてもタイヤサイド部44の発熱の影響を受けて耐久性の低下に繋がる。
本実施形態空気入りタイヤ10では、接地形状の矩形率を70〜80%に設定したので、走行時のバットレス部付近の発熱を抑えつつ、トレッド部40の耐摩耗性の悪化を抑制することができる。
なお、矩形率が80%を超えると、走行時のバットレス部42付近の発熱が大きくなり、バットレス部42の耐久性が悪化する。一方、トレッド部40の矩形率が70%未満になると、トレッド部40の耐摩耗性の悪化を招くことになる。
本実施形態空気入りタイヤ10では、クレーによってインナーライナー38のゴム組成物が補強されるので、インナーライナー38を薄くすることができる。このため、薄ゲージ化による重量減で、転がり抵抗の低減を図ることができると共に、インナーライナー38が設けられているビード部46、タイヤサイド部44、バットレス部42、トレッド部40等の発熱を抑えることができ、耐久性を向上することができる。
さらに、本実施形態の空気入りタイヤ10では、タイヤ径方向最外側の第2のベルトプライ26のベルトプライ幅BPWを、トレッド部40の接地幅TWよりも幅広に設定しているので、ベルト22の中でも、互いのコードが交差する第1のベルトプライ24と第2のベルトプライ26とが重なって剛性が高くなっている部分でバットレス部42の補強を行うことができ、バットレス部42のゴム使用量を少なくする、即ちバットレス部42のバットレス部ゴム厚さt1を薄くすることができ、バットレス部42の発熱を抑えて耐久性を向上させることができる。
[試験例1]
ビードフィラーの高さ寸法を変化させた時の バットレス部の耐久性と転がり抵抗の比較を行った。
Figure 2015003676
・耐久性:ドラム試験機で、速度250km/hから10km/hづつ速度を上げ、300kmを走行させ、走行試験終了後に、タイヤを分解して、タイヤサイド部付近の内部のセパレーションの有無を検査した。セパレーションが生じている場合は×、セパレーションを生じていない場合は○として評価した。
なお、リムは7.5J、タイヤサイズは225/55R16、空気圧は250kPa、付加荷重は620kg、キャンバー角2.7°とした。
・転がり抵抗:ドラムの直径が1.7mのドラム試験機を使用し、試験速度:80km/h、試験内圧:210kPa、荷重:規格の空気圧−負荷能力対応表の最大荷重(最大負荷能力)の80%の荷重にて転がり抵抗試験を実施した。評価結果は、転がり抵抗係数が9.0(N/kN)以下を○、それより高い値を×とした。
試験結果が示す様に、本発明の適用された実施例1〜3のタイヤは、耐久性及び転がり抵抗に優れていることが分かる。
[試験例2]
バットレス部のバットレス部ゴム厚さを変化させた時のバットレス部の耐久性と転がり抵抗の比較を行った。
Figure 2015003676
・耐久性:ドラム試験機で、速度250km/hから10km/hづつ速度を上げ、300kmを走行させ、走行試験終了後に、タイヤを分解して、バットレス部付近の内部のセパレーションの有無を検査した。セパレーションが生じている場合は×、セパレーションを生じていない場合は○として評価した。
なお、リムは7.5J、タイヤサイズは225/55R16、空気圧は250kPa、付加荷重は620kg、キャンバー角2.7°とした。
・製造不良:加硫成形後のタイヤにおいて、タイヤ表面に周方向にカットして出来たような筋(亀裂)が生じているか否かを調べた。評価は、タイヤ表面に筋が有る場合は×、筋が無い場合を○として評価した。
試験結果が示す様に、本発明の適用された実施例4〜6のタイヤは、耐久性に優れ、製造上においても問題が生じないことが分かる。
[試験例3]
タイヤサイド部の側部ゴム層の厚さを変化させた時のタイヤサイド部の耐久性と対カット性の比較を行った。
Figure 2015003676
・耐久性:ドラム試験機で、速度250km/hから10km/hづつ速度を上げ、300kmを走行させ、走行試験終了後に、タイヤを分解して、バットレス部付近の内部のセパレーションの有無を検査した。セパレーションが生じている場合は×、セパレーションを生じていない場合は○として評価した。
なお、リムは7.5J、タイヤサイズは225/55R16、空気圧は250kPa、付加荷重は620kg、キャンバー角2.7°とした。
・耐カット性:リム幅:7.0J、内圧180kPaの状態で、JIS D4230に準拠したプランジャー試験を行った。評価は、プランジャーエネルギー(タイヤの破壊エネルギー)が352.6J以上で○、それよりも小さい値を×とした。
試験結果が示す様に、本発明の適用された実施例7〜9のタイヤは、耐久性及び耐カット性に優れていることが分かる。
[試験例4]
接地形状の矩形率を変化させた時のバットレス部の耐久性とトレッド部の耐摩耗性の比較を行った。
Figure 2015003676
・発熱耐久性:ドラム試験機で、速度250km/hから10km/hづつ速度を上げ、300kmを走行させ、走行試験終了後に、タイヤを分解して、バットレス部付近の内部のセパレーションの有無を検査した。セパレーションが生じている場合は×、セパレーションを生じていない場合は○として評価した。
なお、リムは7.5J、タイヤサイズは225/55R16、空気圧は250kPa、付加荷重は620kg、キャンバー角2.7°とした。
・耐摩耗性(偏摩耗):供試タイヤを実車に装着し、実地摩耗試験により10000kmを走行させ、走行試験終了後に、トレッド部のタイヤ赤道面の摩耗量と、接地端の摩耗量を比較し、摩耗量の差が0.7mm以下を○、0.7mmを超えた場合を×として評価した。
試験結果が示す様に、本発明の適用された実施例10〜12のタイヤは、発熱耐久性及び耐摩耗性に優れていることが分かる。
以上、本発明の空気入りタイヤの一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施例に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
例えば、タイヤ各部を補強するための従来公知のタイヤ構成部材を有していても良い。
10空気入りタイヤ、12ビードコア、14カーカス、16第1のカーカスプライ、16A本体部、16B折り返し部、18第2のカーカスプライ、18A本体部、18B折り返し部、22ベルト、24第1のベルトプライ、26第2のベルトプライ、32トレッドゴム層(外面ゴム層)、34側部ゴム層(外面ゴム層)、36Aタイヤ径方向外側端、36ビードフィラー、38インナーライナー、40トレッド部、42バットレス部、44タイヤサイド部、46ビード部、46Aビードヒール、C1接線、C2接線、C3接線、CLタイヤ赤道面、E接地端、F1第1境界線、F2第2境界線、F3第3境界線、h高さ寸法、P1交点、SL基準線、t1バットレス部ゴム厚さ、t2タイヤサイド部ゴム厚さ、TWトレッドの接地幅

Claims (5)

  1. タイヤ赤道面を挟んで一方のビードコアから他方のビードコアに跨る本体部と、前記ビードコアをタイヤ径方向内側からタイヤ径方向外側へ折り返される折り返し部とを備えた少なくとも1枚のカーカスプライからなるカーカスと、
    前記カーカスのタイヤ径方向外側に配置され、少なくとも1枚のベルトプライからなるベルトと、
    前記カーカスのタイヤ内面側に配置されるゴムからなるインナーライナーと、
    前記カーカス及び前記ベルトの外面側に配置されるゴムからなる外面ゴム層と、
    前記本体部と前記折り返し部との間で、前記ビードコアからタイヤ径方向外側の向けて延び、前記外面ゴム層を構成するゴムよりも硬いゴムからなるビードフィラーと、
    を備え、
    ビード部のビードヒールを通り、タイヤ断面高さを計測する際の基準となるタイヤ回転軸と平行な基準線から前記ビードフィラーのタイヤ径方向外側端までのタイヤ径方向に沿って計測した前記ビードフィラーの高さ寸法が、タイヤ断面高さの30〜40%の範囲内に設定され、
    バットレス部における前記外面ゴム層の平均のバットレス部ゴム厚さが、タイヤサイド部における前記外面ゴム層の平均のタイヤサイド部ゴム厚さの1.3〜1.7倍の範囲内に設定された空気入りタイヤ。
  2. 前記タイヤサイド部ゴム厚さが1.5〜3mmの範囲内に設定されている、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 規格の標準リムに組み付けて規格の最大空気圧を充填し、タイヤ回転軸を接地面に対して平行にして規格の最大荷重を負荷したときの接地形状の矩形率が、70〜80%に設定されている、請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記インナーライナーはクレーを含むゴム組成物で形成されている、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. タイヤ軸方向に沿って計測するタイヤ径方向最外側の前記ベルトプライのベルトプライ幅は、前記トレッド部の接地幅よりも幅広に設定されている、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
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