JP2014513206A - 板金部品の制御熱処理のための炉システム - Google Patents

板金部品の制御熱処理のための炉システム Download PDF

Info

Publication number
JP2014513206A
JP2014513206A JP2013557116A JP2013557116A JP2014513206A JP 2014513206 A JP2014513206 A JP 2014513206A JP 2013557116 A JP2013557116 A JP 2013557116A JP 2013557116 A JP2013557116 A JP 2013557116A JP 2014513206 A JP2014513206 A JP 2014513206A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
furnace
profile
region
heated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013557116A
Other languages
English (en)
Inventor
シュヴァルツ,ロルフ−ヨーゼフ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=44357176&utm_source=***_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2014513206(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Individual filed Critical Individual
Publication of JP2014513206A publication Critical patent/JP2014513206A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D9/00Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D9/00Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor
    • C21D9/46Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor for sheet metals
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D1/00General methods or devices for heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering
    • C21D1/34Methods of heating
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D1/00General methods or devices for heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering
    • C21D1/62Quenching devices
    • C21D1/673Quenching devices for die quenching
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D9/00Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor
    • C21D9/0006Details, accessories not peculiar to any of the following furnaces
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D9/00Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor
    • C21D9/0062Heat-treating apparatus with a cooling or quenching zone
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D9/00Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor
    • C21D9/0068Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor for particular articles not mentioned below
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D2211/00Microstructure comprising significant phases
    • C21D2211/008Martensite
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D2221/00Treating localised areas of an article

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Heat Treatment Of Articles (AREA)
  • Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)

Abstract

本発明は、板金部品の制御熱処理のための炉システム及び方法に関する。本発明は、鋼鉄板金部品を部分的にAc3温度を上回る温度に加熱するのに適した炉システムを提供する。当該炉システムは、板金部品をAc3温度に近いがそれよりも低い温度にまで加熱するための製造炉を備える。また、当該炉システムは少なくとも一つの階を有するプロフィール炉を更に備える。前記階は、上部セクション、下部セクション、製品特殊化中間フランジ、及び当該フランジを収容する容器を有する。当該製品特殊化中間フランジは、前記部品のうちの硬くされるべき領域はAc3温度を上回る温度に加熱する一方、より柔らかい領域はAc3温度を下回る温度に保持することで、特定の温度プロフィールを前記部品に付与する。さらに、本発明は、鋼鉄板金部品を部分的にAc3温度を上回る温度に加熱するのに適した方法を提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、板金部品の制御熱処理のための炉システム及び方法に関する。
当該技術分野においては、幅広い部門における多くの適用において、軽量でありかつ高強度の板金部材が必要となる。例えば、自動車産業においては、乗客の安全性を向上すると同時にCO排出量を減らすために、自動車の燃料消費量を減らそうとする努力がなされている。このため、好適な強度重量比を有する車体部品が益々必要とされるようになってきている。これらの部品には特に、A/Bピラー、ドアの側面衝撃バー、ロッカーパネル、フレーム部品、バンパー、床面及びルーフのクロスビーム、並びに前部及び後部の縦ビームが含まれる。近代的な自動車においては、安全ケージを有するボディーシェルは、一般的に、およそ1500MPaの強度の硬化鋼板により製造されている。これには、Al−Si合金でコーティングした鋼板が一般的に用いられる。いわゆるプレス硬化と呼ばれる過程は、硬化鋼板で造られた部品を製造することを目的として、発達してきた。ここで、鋼板はまず、850℃〜950℃(華氏1562度〜華氏1742度)のオーステナイト温度に加熱され、それからプレス型の中に置かれ、水冷金型により素早く形成され、約250℃(華氏482度)のマルテンサイト温度へと迅速に冷却される。これにより、約1500MPaの強度の、硬くて強いマルテンサイト構造が生じる。しかしながら、このようにして硬化された鋼板は、破断伸び率が約6%〜8%しかない。したがって、二つの車両が衝突したとき、とりわけ側面衝突したときに、その領域においてそれが欠点となる。衝突車両の運動エネルギーは熱変形には変換されない。この場合、むしろ、当該部品は脆性破壊され、さらに乗客を傷つける危険をもたらす。
このため、自動車産業は、複数の異なる伸張・強度ゾーンを有する自動車部品を開発しようと努力を重ねている。このような自動車部品においては、一つ部品の中で、一方ではとても硬度が高い領域を有し、他方ではとても伸張性が高い領域を有するものとすることができる。ここで、生産設備についての一般要求事項も考慮に入れられるべきである。例えば、プレス硬化設備のサイクル時間は悪影響を及ぼされるものであってはならない。設備全体を制限なく普遍的に用い、顧客仕様により迅速に設備を取り替えることが可能であるべきである。工程は丈夫で費用効率の高いものであるべきであり、そして、生産設備は最小限のスペースを占めるものであるべきである。硬化した部品をハードトリムする必要性を実質的に無くし、材料及びワークを節約するために、部品の形及びエッジの精密さを高くしなくてはならない。
最新鋭の技術はこのような方法及び装置を示している。ここで、これらの方法においては、部分的に加熱した金型が用いられる。当該金型においては、部品の一部の領域がマルテンサイト形成急冷速度を上回る速度で冷却される。部品の残りの部分は、通常行われるように急速に冷却され、そのためマルテンサイトが形成される。例えば、欧州特許出願公開第EP2012948号明細書には、高強度及び/又は超高強度鋼種により構成されたブランクのプレス硬化及び温度制御形成のための成形金型が開示されている。この金型は、成形金型の温度を制御するための手段を有する。また、この公開公報には、高強度及び/又は超高強度鋼種により構成されたブランクのプレス硬化及び温度制御形成のための方法が開示されている。当該方法においては、ブランクは成形過程に先立って加熱され、続いてそれが熱い又は温かいうちに成形金型の中において形成される。ここで、当該成形金型は温度を制御するための手段を有している。ここで、当該成形金型には複数の温度制御手段が備えられ、その結果複数の温度領域が定められる。ここで、少なくとも成形過程に用いられる金型要素の接触表面は、個々の温度領域に関連付けられる。
独国特許発明第DE102005032113号明細書には、プレスの中の半分ずつの二つの金型の間に配置された部品を熱間加工及び部分的に硬化するための装置及び方法が開示されている。半分ずつの金型は、それぞれ少なくとも二つの区分に分けられており、当該複数の区分は断熱により互いに分離している。当該二つの区分は、温度制御ユニットにより加熱又は冷却することができる。このような構成により、部品の異なる領域に、異なる温度及びそのため異なる冷却曲線を定めることができる。このような技術により、異なる硬度・延性を有する複数の領域を備える部品を製造することが可能となっている。
国際公開第WO2009/113938号には、プレス硬化過程が示されている。当該プレス硬化過程によれば、これらの材料の区分の冷却速度を減少することによって、最終生産物に柔らかい領域を創ることが可能である。こうすることにより、これらの領域におけるマルテンサイトの比率を減らすことができ、結果としてこれらの領域の破断伸び率を増加させることができる。
ここで、部分的に加熱する金型を用いる全ての方法は、部品がゆがむという難点を伴う。この難点は、柔らかい領域は約300℃〜500℃(華氏572度〜華氏932度)、マルテンサイト領域においては約100℃(華氏212度)というように、部分的に異なる温度となっている金型から部品が取り出され、その後金型の一定形状から更に冷却される故に生じる。さらに、パーライト‐フェライト形成を促進するために、急速冷却の速度が落とされるため、過程のサイクル時間が延ばされる。その結果として同様に、コストパフォーマンスが減少する。さらに、このような金型は非常に複雑で、それ故に高価で機能不全を起こしがちである。
例えば、独国特許出願公開第DE10350885号明細書、独国特許出願公開第DE10240675号明細書、独国特許発明第DE102005051403号明細書、独国特許発明第DE102007012180号明細書等の、最新鋭の技術から知られる他の一つの方法においては、二重層加熱炉において、部品の柔らかい領域は材料に依存して決まるAc3温度よりも低い温度に加熱される一方、硬くされるべき領域は、これとは対照的に、Ac3温度よりも高い温度に加熱される。この過程においては、部品の一つの領域には伸張性のある柔らかいパーライト‐フェライトが形成され、前記部品の他の一つの領域には硬いマルテンサイトが形成される。この過程の不利な点は、この加熱炉はある程度の制限の下でのみ採用できるものであり、普遍的な加熱炉としては使えない点にある。その結果、この方法のコスト低減効果を失うこととなる。もう一つの不利な点は、領域の分離は、一般的には、長い目で見ると十分な正確さで成し遂げることが困難である点にある。さらに、二つよりも多い異なる領域を装備するのには適していない。さらに、Al−Si合金でコーティングした部品が用いられる場合、温度は約300秒間にわたっておよそ950℃(華氏1742度)に保持されなければならない。そうすることにより、コーティングが基材の中に拡散することができる。この過程は相当により低い温度でより長い時間を取り、そのため設備全体のコスト低減効果が減少する。
さらに、実践においては他の一つの方法が知られている。当該方法においては、柔らかい領域がゆっくりと部分的に冷却される。この過程においては、部品全体は拡散時間及び拡散温度を超えてオーステナイト温度を上回る温度で加熱される。そしてその次に、同じ加熱炉の中で又は分離した別の加熱炉の中で、当該部品は、部分的に空気に曝されて、再びゆっくりとオーステナイト温度よりも低い温度にまで冷却される。次に金型の中でプレス硬化過程が行われる場合、不十分な寸法精度及び製造炉のコスト低減効果に関する難点は取り除かれる。この方法の不利な点は、付加的な作業ステップがあることにより、サイクル時間がゆっくりとなってしまう点にある。さらにもう一つの不利な点は、冷却速度が不確定であるため、それが時として1.2mmの厚さよりも薄い部品にマルテンサイト形成をもたらす点にある。冷却は、正確に定義できない周囲の温度によって起こるため、冷却速度は不確定である。そのため、この過程はしっかりと確立したものとは言えない。さらに、この過程は、異なる硬度の二つの領域を有する場合にのみ実行することができる。
最後に、異なる種類の鋼を溶接して一緒に用いることも可能である。そうすることにより、非硬化性の鋼は柔らかい領域に存在するものとする一方、硬化性の鋼は硬い領域に存在するものとすることができる。これに続く硬化過程において、部品全体に所望の硬化プロフィールを付与することができる。この過程の難点は、シャーシ部品に通常用いられる約0.8〜1.5mmの厚さのAl−Si合金でコーティングした板金の、時によって信頼できない溶接線、そこでの急速な硬度の転移、及び付加的な溶接の生産工程に起因する板金のコスト増である。検査においては、溶接線の付近の破損に起因する不具合が時々起こった。このため、当該過程は確実なものとは考えられない。
独国特許発明第102005032113号明細書 欧州特許出願公開第2012948号明細書 国際公開第2009/113938号 独国特許出願公開第10350885号明細書 独国特許出願公開第10240675号明細書 独国特許発明第102005051403号明細書 独国特許発明第102007012180号明細書
このような背景の下に、本発明は、上述の不利な点を回避できるような板金部品の制御熱処理のための炉システム及び方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、この目的は、独立請求項1の特徴を有する炉システムにより達成される。当該炉システムの好適な改良は、従属請求項2〜12の結果として生じる。
さらに、当該目的は、請求項13に係る方法により達成される。当該方法の好適な改良は、従属請求項14〜19の結果として生じる。
本発明に係る炉システムは、板金部品に温度プロフィールを授けるのに役立つ。ここで、成形過程の後にとりわけ高い硬度を有するようにしなくてはならない第一の領域においてはAc3温度を上回る温度に達するものとされる一方、成形過程の後に前記第一の領域よりも高い破断伸び率を有するようにしなくてはならない第二の領域はAc3温度を下回る温度とされる。ここで、前記第二の領域は、前記第一の領域よりも硬度が低いと認められる。
本発明に係る炉システムは、前記板金部品を加熱するための製造炉を有すると共に、前記部品に所定の温度プロフィールを授けることのできるプロフィール炉を有する。当該温度プロフィールにおいては、硬くされるべき領域には前記Ac3よりも高い温度が付与され、より柔らかい領域にはAc3温度よりも低い温度が付与される。前記プロフィール炉は、上部セクション、下部セクション、製品特殊化中間フランジを収容するための容器、及びそこに収容される前記製品特殊化中間フランジを有する、少なくとも一つの階を備える。ここで、当該製品特殊化中間フランジは、前記部品に前記温度プロフィールを授けることができるように構成されている。
第一の実施形態においては、前記炉システムは、前記板金部品を前記Ac3温度に近いがそれよりも低い温度にまで加熱するための従来型の汎用の製造炉を有する。前記プロフィール炉は、以降に硬化される選択領域を前記Ac3温度よりも高い温度にまでさらに加熱する一方、それ程硬くはされないがより高い破断伸び率を有するようにしなくてはならない他の一つの領域を前記Ac3温度よりも低い温度に保持するための手段を有する。
第二の実施形態においては、前記炉システムは同様に、前記板金部品を加熱するための従来型の汎用の製造炉を有する。この炉は、前記板金部品を前記Ac3温度よりも高い温度にまで加熱するのに役立つ。例えば、前記製造炉は、前記鋼板部品を少なくとも拡散温度にまで加熱することができるように構成される。拡散温度においては、コーティングが鋼マトリックスの中に十分に深く拡散し、それにより以降における耐食性及び良好な溶接性が保証される。前記製品特殊化中間フランジは、前記部品に所定の温度プロフィールを授けることができるように構成されている。当該温度プロフィールにおいては、硬くされるべき領域には前記Ac3温度を上回る温度が付与され、より延性のある領域、すなわちより高い破断伸び率を有する領域には前記Ac3温度を下回る温度が付与される。ここで、このようなより延性のある領域は通常硬度がより低い。この目的のために、前記プロフィール炉は、一つの選択領域をAc3温度よりも高い温度に維持し、その一方で、他の一つの領域をAc3温度よりも低い温度にゆっくりと徐冷するための手段を有する。このようにゆっくりと徐冷するため、前記部品を前記Ac3温度よりも高い温度に加熱したときに生じる構造変化が逆向きに進行する。ここで、一般的に採用される22MnB5鋼鉄の典型的な温度勾配は、例えば、25K/sよりも低い。このような温度勾配の下では、オーステナイト構造はマルテンサイト構造へとは変化せず、むしろ例えばパーライト/フェライト構造のような非マルテンサイト構造へと変化する。当該パーライト/フェライト構造は、マルテンサイト構造よりも低い硬度で高い伸張性を示す。
好適な実施形態においては、前記第一又は第二実施形態に係る炉システムはさらに位置調整システムを備える。当該位置調整システムにより、前記部品は、前記製造炉及び/又は前記プロフィール炉の中で加熱された後、規定のポジションに位置付けられる。これは、前記部品が前記製造炉の中で加熱された後又は前記プロフィール炉の中で部分的に加熱された後に、前記部品が所定の位置に置かれることを確かにする。それから前記部品は次に所定のポジションに置かれて、前記プロフィール炉の中に入れられ、又は次のプレス硬化過程のためのプレス機の中に入れられる。より正確には、前記部品の配置ポジションは、製品に仕上げるために要求されるトリミング作業が減るように、部分的に硬化した板金部品に付着するものとすることができる。
とりわけ好適な実施形態においては、前記製品特殊化中間フランジは、個々の領域を積極的に冷却するための手段を有する。もう一つの好適な実施形態においては、冷却は、例えば水冷や油冷のような液体冷却によってもたらされる。
もう一つのとりわけ好適な実施形態においては、前記製品特殊化中間フランジは、一つ又は二つ以上の個々の領域を加熱するための手段を有する。特別な実施形態においては、これらの手段は電気ヒーターの形式である。こうすることにより、個々の製品特殊化領域を、これらの領域の温度が狭い許容差範囲の中に収まるように、系統的に加熱及び/又は冷却することが可能となる。もし個々の領域が前記Ac3温度を上回る温度で次のプレス硬化過程へと搬送されてきた場合、これらの領域は極めて硬くなる。前記Ac3温度を下回る温度で系統的にプレス硬化過程にて処理される他の領域は、硬度が大幅に低くなり、その代わり、破断伸び率がより高くなる。電気ヒーターを用いることにより、非常に正確な温度制御が可能となる。
前記第一又は第二の実施形態に係る前記プロダクションン炉をガスバーナーにより加熱すると好適であることが見出されている。こうすることにより、前記部品をとりわけ効率的に加熱することが可能となる。本発明の前記第一実施形態に係る方法では、前記部品は前記製造炉において前記Ac3温度よりも低い温度にまでしか加熱されず、加熱定義領域を前記Ac3温度よりも高い温度に加熱するのに必要な熱は、後の過程のステップにおいて前記プロフィール炉において供給されるので、前記製造炉においては、それ程正確な温度制御は必要でない。ガスバーナーは電気ヒーターと比べて正確な制御をすることができない点で不利であるが、ガスバーナーは低コストのエネルギー担体でありコストパフォーマンスが電気ヒーターよりも優れているので、上記の不利な点は埋め合わされる。同じことが、前記第二実施形態に係る炉システムについても言える。ここで、前記製造炉においては、前記部品が、コーティングの拡散温度よりも高い温度にまで加熱される。ここでも同様に、前記拡散温度よりも高い温度に到達させることができるのであれば、狭い範囲の温度制御をする必要はない。より正確な温度制御は、次の過程のステップでのみ必要となる。当該次の過程のステップにおいては、前記部品の選択領域は前記Ac3温度よりも低い温度へとゆっくりと徐冷されて、そうすることにより前記部品を前記Ac3温度よりも高い温度に加熱したときに生じる構造変化が再び逆向きに進行し、一方で、その後の過程でとりわけ硬くなっていなければならない他の一つの領域は前記Ac3温度よりも高い値に保持される。
他の一つの好適な実施形態においては、前記第一又は第二の実施形態に係る炉システムは、連続加熱炉としての製造炉を有し、当該製造炉は、その中を通り抜けるように前記部品を搬送するための輸送システムを備える。こうして、前記部品を加熱するサイクル時間は、プレス硬化過程に用いられる従来型の加熱炉の水準に保たれる。これに続くステップである前記部品に温度プロフィールを授ける過程がサイクル時間に影響し、全過程についてのサイクル時間が長引く危険性がある。これへの対処法としては、複数の階を有するプロフィール炉を採用することができる。当該プロフィール炉においては、前記部品は並行して又は部分的に並行して、部分的にさらに加熱される。複数のプロフィール炉を並行して用いることも考えられる。
個々の領域の制御熱処理を行っているあいだ、前記部品における温度許容度をとりわけ狭い範囲に保持するためには、温度を閉鎖型制御回路で制御するのが好ましいことが明らかとなった。この目的のために、好適な実施形態においては、前記プロフィール炉は閉鎖型制御回路で温度を制御する手段を有する。ここで、好ましくは、二つ以上の制御回路を備えるものとすることもできる。
前記第一又は第二の実施形態に係る炉システムは、前記部品を掴むためのハンドリングシステムを更に備えるものとしたら、とりわけ好適であることが明らかとなった。当該ハンドリングシステムは、前記部品を前記位置調整システムの中に迅速にそして系統的に置くことができ、それから前記部品を前記位置調整システムの中から取り出して、前記プロフィール炉の前記製品特殊化中間フランジの中に置き、そして再びそこから取り出すことができる。さらに、前記ハンドリングシステムは、続いて、前記部品を次なるプレス硬化のためのプレス金型の中に置くことができる。ハンドリングシステムを利用することにより、作業者が熱い部品を取り扱うことにより傷付く危険性を、最小限に抑えることができる。ハンドリングシステムは、前記部品が最小の温度許容度でプレス硬化のためのプレス金型の中に置かれるように、規定の再現可能な時間に動作を実行する。このことは、前記部品の質に好影響を与える。
本発明に係る方法は、次のステップを含むことを特徴とする。
・前記製造炉の中で部品を加熱するステップ。
・加熱した前記部品を、位置調整システムによって位置付けるステップ。
・位置付けた前記部品を、規定のポジションに置き、前記プロフィール炉の中に入れるステップ。
・前記プロフィール炉の中の前記部品に、選択領域は前記Ac3温度よりも高い温度に、他の一つの領域はAc3温度よりも低い温度となるように又はAc3温度よりも低い温度に保持されるように、温度プロフィールを授けるステップ。
・温度プロフィールを授けられた前記部品を前記プロフィール炉から取り出すステップ。
この過程の第一の実施形態においては、前記部品は前記製造炉においてそれのAc3温度に近い温度にまで加熱される。そして前記プロフィール炉の中における温度プロフィールは、選択領域をAc3温度よりも高い温度にまで加熱する一方、他の一つの領域はAc3温度よりも低い温度に保持するように、更なる制御熱処理を行うことにより、達成される。
第二の実施形態においては、前記部品は前記製造炉の中で前記拡散温度よりも高い温度にまで加熱され、そしてそのためコーティングの前記Ac3温度よりも高い温度にまで加熱される。温度に依存して決まる必要な保持時間が終了した時に、加熱された前記部品は位置調整システムによって移動され、そしてこのように移動された前記部品は規定のポジションに置かれて前記プロフィール炉の中に入れられる。当該プロフィール炉においては、前記部品に温度プロフィールが授けられる。この過程においては、選択領域はAc3温度よりも高い温度に保持される一方、他の一つの領域はAc3温度よりも低い温度にまでゆっくりと徐冷されるため、前記部品がAc3温度よりも高い温度に加熱されたときに生じる構造変化が逆向きに進行する。続いて、温度プロフィールが授けられた前記部品が前記プロフィール炉から取り出される。
前記部品は、ガスバーナーによって前記製造炉の中で加熱すると好適であることが明らかとなった。この場合においては、例えば天然ガスをエネルギー担体として採用することが可能である。
他の一つの好適な実施形態においては、位置付けられた前記部品は、ハンドリングシステムによって、規定のポジションとされて前記プロフィール炉の中に入れられる。こうすることによる利点は、作業者が傷付く危険性が最小限に抑えられる点と、ハンドリングの時間が一定となるためプロセスがより確実なものとなる点と、にある。ここでの利点は、このようなシステムは既存の設備に組み込むことができる点にある。
好ましくは、前記プロフィール炉における前記部品への温度プロフィールの付与は、閉鎖型制御回路によって制御される。こうすることにより、前記部品の温度許容度が非常に狭いものとなる。このことは、プレス硬化した前記部品の質に好影響を与える。ここで、前記部品のうちの硬くされるべき領域は製品特殊化中間フランジを介して前記Ac3温度よりも高い温度にまで系統的に加熱する一方、完成部品においてより高い伸張性を発揮しなくてはならない他の領域は前記Ac3温度よりも低い温度に保持することで、前記温度プロフィールを付与することが、好ましいことが明らかとなった。
本発明の他の利点、特別な特徴、及び実際上の改良点は、以下に示した図面を参照した好適な実施形態の説明や、従属請求項の結果として生じる。
本発明に係る炉システムの平面図。 プロフィール炉の詳細な図。 図2におけるA−A断面図。
図1は、本発明に係る炉システムの平面図を示している。第一のロボット61は部品5をローラーコンベヤーの上の適当な位置に置く。当該ローラーコンベヤーは、部品5を、製造炉10の中を通り抜けるように搬送する。当該製造炉10は、従来型の一般的な炉であり、天然ガスバーナー9により、問題になっている材料のAc3温度よりも低い温度にまで加熱される。製造炉10の中を通る部品5の搬送速度としては、当該部品5が製造炉10の中に広がっている温度に略到達するような搬送速度が選択される。しかしながら、製造炉10は、Ac3温度よりも高い温度にまで加熱されてもよいし、あるいはさらに被覆依存性拡散温度よりも高い温度にまで加熱されてもよい。一般的に採用される鋼板5の場合、Ac3温度は例えば800℃(華氏1472度)であり、一方Al−Si被膜の拡散温度はおよそ950℃(華氏1742度)である。このタイプのコーティングした鋼板5が採用された場合、当該鋼板5は製造炉10の中で少なくとも950℃(華氏1742度)にまで加熱することができ、少なくとも300秒間この温度に保持することができる。製造炉の中を通る部品5の処理速度はそれに応じて選択することができる。製造炉10の搬送方向の下流側には、位置調整システム20が設けられる。当該位置調整システム20は、各部品5を規定の平らなポジションに配置する。ハンドリングシステム22が部品5を取り上げてこれを規定のポジションに置き、その状態でプロフィール炉40の中へと入れる。プロフィール炉40の中には、上部セクション41、下部セクション42、製品特殊化中間フランジ45を収容するための容器44、及び製品特殊化中間フランジ45それ自体が設けられる。中間フランジ45は、その一側にヒーター46が設けられた領域があり、その他側に冷却できる領域48がある。ただし、プロフィール炉40に制御加熱のための手段46のみを設けてもよいし、あるいは、系統的に冷却できる領域48のみを設けてもよい。ここで、このような領域48には、水や油のような冷媒を流すことのできる冷却孔を設けることができる。しかしながら、非常に系統的な冷却を実現するために、例えば銅合金のような高熱伝導性材料で製造された熱パイプ又はインサートのような、公知の手段を採用することも可能である。用いられるヒーター46の例としては、電気加熱カートリッジや電気加熱ラジエータのような、全ての公知のタイプのヒーターが挙げられる。電気ヒーターは、非常に迅速に正確に制御できるという利点がある。領域30は、次のプレス硬化過程を受けた後に、非常に硬くなっていなければならない。この領域30は、ヒーター46によって、Ac3温度よりも高い温度となるように加熱される。他の一つの領域50は、次のプレス硬化過程を受けた後に、破断伸び率がより高くなっていなければならない。この領域50は、この領域の系統的冷却48によって、Ac3温度よりも低い温度に保持される。とりわけ、製造炉の中で少なくとも950℃(華氏1742度)に加熱されたAl−Si被膜板金が、熱処理された場合、次のプレス硬化過程の後にとても硬くなっていなければならない選択領域30がAc3温度よりも高い温度に保持されるように、前記板金を製品特殊化中間フランジ45の中で後処理することができる。もう一つの領域50は、次のプレス硬化過程の後に破断伸び率がより高くなっていなければならない。この領域50は、系統的冷却48によって、Ac3温度よりも低い温度となるようにゆっくりと徐冷されるので、部品5がAc3温度よりも高い温度となるように加熱されたときに起こる組織変化が逆向きに進行する。ここで、例えば、多くの場合に採用される22MnB5鋼鉄の場合、典型的な温度勾配は25K/sよりも低い。このような温度勾配の場合、オーステナイト構造はマルテンサイト構造へとは変化しないが、むしろパーライト/フェライト構造へと変化する。マルテンサイト構造は特に硬い。そのため、より柔らかい非マルテンサイト構造と比べて、マルテンサイト構造の延性は低い。温度は、少なくとも一つの閉鎖型制御回路によって制御されている。領域30をAc3温度よりも高い所望の温度まで加熱するのに必要な滞留時間が終了した時に、温度プロフィールを授けられた部品5は、ハンドリングシステム22によって、プロフィール炉40から取り出される。示された実施形態においては、ハンドリングシステム22はレーキとして構成される。しかしながら、他のあらゆる適切なハンドリングシステムを同様に用いることができる。ハンドリングシステム22は再び部品5を位置調整システム20の上に配置する。しかしながら、部品5に温度プロフィールが授けられた後、当該部品5を他の中継ステーションの上に載せることも同様にあり得る。それから第二のロボット60が部品5を取り上げて、当該部品5にプレス硬化処理を施せるように、これをプレスの金型70の中に配置する。しかしながら、通常は、部品5は再度位置調整されることなく、直接的にプレス金型70の中に配置することができる。なぜならば、プロフィール炉40の中ではもはや移動のようなことはされないし、そのため部品5の再配向もないからである。
図2は、プロフィール炉40を詳細に見た平面図を示している。プロフィール炉40の前方において、位置調整システム20の上に配置された部品5を見ることができる。他の一つの部品5がプロフィール炉40の中に配置されている。部品5のうちの、プレス硬化過程の後にとても硬くなっていなくてはならない領域30は、製品特殊化中間フランジ45の、ヒーター46により加熱できる場所に、配置される。このヒーターは電気加熱要素であり、調整器(図示せず)により利用可能とされた電気がコネクタ47を経由して供給される。部品5のもう一つの他の領域50、すなわち、プレス硬化過程の後に「硬い領域30」よりも高い破断伸び率を有していなくてはならない領域は、製品特殊化中間フランジ45のうちの、系統的に冷却できる領域48に、配置される。この目的のために、冷媒が接続部49を経由して領域47に供給される。
図3には、図2におけるA−A断面図を示してあり、プロフィール炉40の内部を示してある。プロフィール炉40には、上部セクション41、下部セクション42、製品特殊化中間フランジ45を収容する容器44、及び製品特殊化中間フランジ45それ自体が設けられている。当該製品特殊化中間フランジ45には、接続部47を経由して電気が供給されるヒーター46が見受けられる。このようにして、部品5の領域30は、Ac3温度よりも高い温度となるように系統的に加熱される。同様に、ハンドリングシステム22を見ることができる。当該ハンドリングシステム22は、プロフィール炉40の前方に位置付けられる。矢印は、ハンドリングシステム22が部品5を垂直方向及び水平方向に動かし得ることを示唆している。そのため、位置調整システム20(ここでは図示していない)の上に配置された部品5を、ハンドリングシステム22によって、プロフィール炉40の中にある製品特殊化中間フランジ45の中に置くことができる。
上述のロボットに代えて、他のあらゆる適切なハンドリングシステムを採用することも同様に可能である。図に示した実施形態においては、一つの高さの階のプロフィール炉40のみを示している。しかしながら、プロフィール炉40の中に二つ以上の高さの階を設けることも同様に可能である。その場合、各階には、上部セクション、下部セクション、及び製品特殊化中間フランジを収容するための容器が設けられる。そうすることにより、並行して又は部分的に並行して、複数の部品5に温度プロフィールを授けることが可能となる。同様に、炉システム1の生産能力を増大させるために、複数のプロフィール炉40を備えるものとすることもできる。
1 炉システム
5 板金部品、部品
9 ガスバーナー
10 製造炉
20 位置調整システム
22 ハンドリングシステム
30 硬い領域
40 プロフィール炉
41 上部セクション
42 下部セクション
44 容器
45 製品特殊化中間フランジ
46 ヒーター
47 コネクタ
48 冷却領域
49 冷却水接続部
50 伸張性領域
60 第二のロボット
61 第一のロボット
70 プレス金型
本発明は、板金部品の制御熱処理のための炉システム及び方法に関する。
当該技術分野においては、幅広い部門における多くの適用において、軽量でありかつ高強度の板金部材が必要となる。例えば、自動車産業においては、乗客の安全性を向上すると同時にCO排出量を減らすために、自動車の燃料消費量を減らそうとする努力がなされている。このため、好適な強度重量比を有する車体部品が益々必要とされるようになってきている。これらの部品には特に、A/Bピラー、ドアの側面衝撃バー、ロッカーパネル、フレーム部品、バンパー、床面及びルーフのクロスビーム、並びに前部及び後部の縦ビームが含まれる。近代的な自動車においては、安全ケージを有するボディーシェルは、一般的に、およそ1500MPaの強度の硬化鋼板により製造されている。これには、Al−Si合金でコーティングした鋼板が一般的に用いられる。いわゆるプレス硬化と呼ばれる過程は、硬化鋼板で造られた部品を製造することを目的として、発達してきた。ここで、鋼板はまず、850℃〜950℃(華氏1562度〜華氏1742度)のオーステナイト温度に加熱され、それからプレス型の中に置かれ、水冷金型により素早く形成され、約250℃(華氏482度)のマルテンサイト温度へと迅速に冷却される。これにより、約1500MPaの強度の、硬くて強いマルテンサイト構造が生じる。しかしながら、このようにして硬化された鋼板は、破断伸び率が約6%〜8%しかない。したがって、二つの車両が衝突したとき、とりわけ側面衝突したときに、その領域においてそれが欠点となる。衝突車両の運動エネルギーは熱変形には変換されない。この場合、むしろ、当該部品は脆性破壊され、さらに乗客を傷つける危険をもたらす。
このため、自動車産業は、複数の異なる伸張・強度ゾーンを有する自動車部品を開発しようと努力を重ねている。このような自動車部品においては、一つ部品の中で、一方ではとても硬度が高い領域を有し、他方ではとても伸張性が高い領域を有するものとすることができる。ここで、生産設備についての一般要求事項も考慮に入れられるべきである。例えば、プレス硬化設備のサイクル時間は悪影響を及ぼされるものであってはならない。設備全体を制限なく普遍的に用い、顧客仕様により迅速に設備を取り替えることが可能であるべきである。工程は丈夫で費用効率の高いものであるべきであり、そして、生産設備は最小限のスペースを占めるものであるべきである。硬化した部品をハードトリムする必要性を実質的に無くし、材料及びワークを節約するために、部品の形及びエッジの精密さを高くしなくてはならない。
最新鋭の技術はこのような方法及び装置を示している。ここで、これらの方法においては、部分的に加熱した金型が用いられる。当該金型においては、部品の一部の領域がマルテンサイト形成急冷速度を上回る速度で冷却される。部品の残りの部分は、通常行われるように急速に冷却され、そのためマルテンサイトが形成される。例えば、欧州特許出願公開第EP2012948号明細書には、高強度及び/又は超高強度鋼種により構成されたブランクのプレス硬化及び温度制御形成のための成形金型が開示されている。この金型は、成形金型の温度を制御するための手段を有する。また、この公開公報には、高強度及び/又は超高強度鋼種により構成されたブランクのプレス硬化及び温度制御形成のための方法が開示されている。当該方法においては、ブランクは成形過程に先立って加熱され、続いてそれが熱い又は温かいうちに成形金型の中において形成される。ここで、当該成形金型は温度を制御するための手段を有している。ここで、当該成形金型には複数の温度制御手段が備えられ、その結果複数の温度領域が定められる。ここで、少なくとも成形過程に用いられる金型要素の接触表面は、個々の温度領域に関連付けられる。
独国特許発明第DE102005032113号明細書には、プレスの中の半分ずつの二つの金型の間に配置された部品を熱間加工及び部分的に硬化するための装置及び方法が開示されている。半分ずつの金型は、それぞれ少なくとも二つの区分に分けられており、当該複数の区分は断熱により互いに分離している。当該二つの区分は、温度制御ユニットにより加熱又は冷却することができる。このような構成により、部品の異なる領域に、異なる温度及びそのため異なる冷却曲線を定めることができる。このような技術により、異なる硬度・延性を有する複数の領域を備える部品を製造することが可能となっている。
国際公開第WO2009/113938号には、プレス硬化過程が示されている。当該プレス硬化過程によれば、これらの材料の区分の冷却速度を減少することによって、最終生産物に柔らかい領域を創ることが可能である。こうすることにより、これらの領域におけるマルテンサイトの比率を減らすことができ、結果としてこれらの領域の破断伸び率を増加させることができる。
ここで、部分的に加熱する金型を用いる全ての方法は、部品がゆがむという難点を伴う。この難点は、柔らかい領域は約300℃〜500℃(華氏572度〜華氏932度)、マルテンサイト領域においては約100℃(華氏212度)というように、部分的に異なる温度となっている金型から部品が取り出され、その後金型の一定形状から更に冷却される故に生じる。さらに、パーライト‐フェライト形成を促進するために、急速冷却の速度が落とされるため、過程のサイクル時間が延ばされる。その結果として同様に、コストパフォーマンスが減少する。さらに、このような金型は非常に複雑で、それ故に高価で機能不全を起こしがちである。
例えば、独国出願公開第DE10350885号明細書、独国特許出願公開第DE10240675号明細書、独国特許発明第DE102005051403号明細書、独国特許発明第DE102007012180号明細書等の、最新鋭の技術から知られる他の一つの方法においては、二重層加熱炉において、部品の柔らかい領域は材料に依存して決まるAc3温度よりも低い温度に加熱される一方、硬くされるべき領域は、これとは対照的に、Ac3温度よりも高い温度に加熱される。この過程においては、部品の一つの領域には伸張性のある柔らかいパーライト‐フェライトが形成され、前記部品の他の一つの領域には硬いマルテンサイトが形成される。この過程の不利な点は、この加熱炉はある程度の制限の下でのみ採用できるものであり、普遍的な加熱炉としては使えない点にある。その結果、この方法のコスト低減効果を失うこととなる。もう一つの不利な点は、領域の分離は、一般的には、長い目で見ると十分な正確さで成し遂げることが困難である点にある。さらに、二つよりも多い異なる領域を装備するのには適していない。さらに、Al−Si合金でコーティングした部品が用いられる場合、温度は約300秒間にわたっておよそ950℃(華氏1742度)に保持されなければならない。そうすることにより、コーティングが基材の中に拡散することができる。この過程は相当により低い温度でより長い時間を取り、そのため設備全体のコスト低減効果が減少する。
さらに、実践においては他の一つの方法が知られている。当該方法においては、柔らかい領域がゆっくりと部分的に冷却される。この過程においては、部品全体は拡散時間及び拡散温度を超えてオーステナイト温度を上回る温度で加熱される。そしてその次に、同じ加熱炉の中で又は分離した別の加熱炉の中で、当該部品は、部分的に空気に曝されて、再びゆっくりとオーステナイト温度よりも低い温度にまで冷却される。次に金型の中でプレス硬化過程が行われる場合、不十分な寸法精度及び製造炉のコストパフォーマンスに関する難点は取り除かれる。この方法の不利な点は、付加的な作業ステップがあることにより、サイクル時間がゆっくりとなってしまう点にある。さらにもう一つの不利な点は、冷却速度が不確定であるため、それが時として1.2mmの厚さよりも薄い部品にマルテンサイト形成をもたらす点にある。冷却は、正確に定義できない周囲の温度によって起こるため、冷却速度は不確定である。そのため、この過程はしっかりと確立したものとは言えない。さらに、この過程は、異なる硬度の二つの領域を有する場合にのみ実行することができる。
欧州予備公開出願第EP2143808A1号明細書には、異なる伸張性を有する少なくとも二つの構造領域を含む板金部品の生産方法が示されている。当該板金部品は、硬化性鋼鉄で創られたブランクから製造される。当該板金部品の異なる領域はそれぞれ異なる態様で加熱され、続いて熱成形及び硬化金型によって成形され、それから特定の領域が硬化される。それから赤外線ランプアレイもなされる。硬化性鋼鉄で創られたブランクは、加熱装置により加熱されて、合金のAc3点よりも低い均質な温度とされる。続いて、前記ブランクの第一のタイプの領域を、前記合金のAc3点よりも高い温度とするために、赤外線ランプアレイが用いられる。そして、第一のタイプの領域が、熱成形及び硬化金型によって硬化される。その結果、鋼鉄で創られていて、異なる伸張性を有する少なくとも二つの構造領域を含む、形状部品が得られる。付随する炉システムは、一つの階を有するプロフィール炉を備える。ここで、当該一つの階には、上部セクション、下部セクション、製品特殊化中間フランジを収容する容器、及び当該容器の中に収容される前記製品特殊化中間フランジが備えられる。ここで、当該製品特殊化中間フランジは、前記部品に、所定の温度プロフィールを授けることができるように構成されている。当該温度プロフィールにおいては、硬くされるべき領域にはAc3温度を上回る温度が付与され、より伸張性のある領域にはAc3を下回る温度が付与される。
最後に、独国特許出願公開第DE102009051822B3号明細書は、高強度鋼鉄で製造されていて、部分的に異なる強度特性を有する、板金部品の生産方法が開示されている。当該生産方法においては、ブランクがAc3温度よりも高い温度にまで加熱される。ここで、このようにして加熱されたブランクは、続いて成形金型の中に供給され、そこで成形され冷却される。ここで、板金部品の部分的な領域は、単に温度を制御することによって焼きなましされることが望ましい。より簡潔でより効率的な方法を創造するために、加熱された後に、当該ブランクは規定の温度にまで部分的に冷却され、特にAc3温度を下回る温度にまで冷却される。この冷却は、上部及び/又は下部の冷却可能なコンベヤーローラを有する、上流側に配置されたコンベヤー設備により行われる。
最後に、異なる種類の鋼を溶接して一緒に用いることも可能である。そうすることにより、非硬化性の鋼は柔らかい領域に存在するものとする一方、硬化性の鋼は硬い領域に存在するものとすることができる。これに続く硬化過程において、部品全体に所望の硬化プロフィールを付与することができる。この過程の難点は、シャーシ部品に通常用いられる約0.8〜1.5mmの厚さのAl−Si合金でコーティングした板金の時によって信頼できない溶接線、そこでの急速な硬度の転移、及び付加的な溶接の生産工程に起因する板金のコスト増である。検査においては、溶接線の付近の破損に起因する不具合が時々起こった。このため、当該過程は確実なものとは考えられない。
独国特許発明第102005032113号明細書 欧州特許出願公開第2012948号明細書 国際公開第2009/113938号 独国特許出願公開第10350885号明細書 独国特許出願公開第10240675号明細書 独国特許発明第102005051403号明細書 独国特許発明第102007012180号明細書 欧州予備公開出願第2143808A1号明細書 独国特許出願公開第102009051822B3号明細書
このような背景の下に、本発明は、上述の不利な点を回避できるような板金部品の制御熱処理のための炉システム及び方法を提供し、それにより完成部品のとりわけ硬度転移領域を最小限にすることを目的とする。
本発明によれば、この目的は、独立請求項1の特徴を有する炉システムにより達成される。当該炉システムの好適な改良は、従属請求項2〜12の結果として生じる。
さらに、当該目的は、請求項13に係る方法により達成される。当該方法の好適な改良は、従属請求項14〜19の結果として生じる。
本発明に係る炉システムは、板金部品に温度プロフィールを授けるのに役立つ。ここで、成形過程の後にとりわけ高い硬度を有するようにしなくてはならない第一の領域においてはAc3温度を上回る温度に達するものとされる一方、成形過程の後に前記第一の領域よりも高い破断伸び率を有するようにしなくてはならない第二の領域はAc3温度を下回る温度とされる。ここで、前記第二の領域は、前記第一の領域よりも硬度が低いと認められる。
本発明に係る炉システムは、前記板金部品を加熱するための製造炉を有すると共に、前記部品に所定の温度プロフィールを授けることのできるプロフィール炉を有する。当該温度プロフィールにおいては、硬くされるべき領域には前記Ac3よりも高い温度が付与され、より柔らかい領域にはAc3温度よりも低い温度が付与される。前記プロフィール炉は、上部セクション、下部セクション、製品特殊化中間フランジを収容するための容器、及びそこに収容される前記製品特殊化中間フランジを有する、少なくとも一つの階を備える。ここで、当該製品特殊化中間フランジは、前記部品に前記温度プロフィールを授けることができるように構成されている。
第一の実施形態においては、前記炉システムは、前記板金部品を前記Ac3温度に近いがそれよりも低い温度にまで加熱するための従来型の汎用の製造炉を有する。前記プロフィール炉は、以降に硬化される選択領域を前記Ac3温度よりも高い温度にまでさらに加熱する一方、それ程硬くはされないがより高い破断伸び率を有するようにしなくてはならない他の一つの領域を前記Ac3温度よりも低い温度に保持するための手段を有する。
第二の実施形態においては、前記炉システムは同様に、前記板金部品を加熱するための従来型の汎用の製造炉を有する。この炉は、前記板金部品を前記Ac3温度よりも高い温度にまで加熱するのに役立つ。例えば、前記製造炉は、前記鋼板部品を少なくとも拡散温度にまで加熱することができるように構成される。拡散温度においては、コーティングが鋼マトリックスの中に十分に深く拡散し、それにより以降における耐食性及び良好な溶接性が保証される。前記製品特殊化中間フランジは、前記部品に所定の温度プロフィールを授けることができるように構成されている。当該温度プロフィールにおいては、硬くされるべき領域には前記Ac3温度を上回る温度が付与され、より延性のある領域、すなわちより高い破断伸び率を有する領域には前記Ac3温度を下回る温度が付与される。ここで、このようなより延性のある領域は通常硬度がより低い。この目的のために、前記プロフィール炉は、一つの選択領域をAc3温度よりも高い温度に維持し、その一方で、他の一つの領域をAc3温度よりも低い温度にゆっくりと徐冷するための手段を有する。このようにゆっくりと徐冷するため、前記部品を前記Ac3温度よりも高い温度に加熱したときに生じる構造変化が逆向きに進行する。ここで、一般的に採用される22MnB5鋼鉄の典型的な温度勾配は、例えば、25K/sよりも低い。このような温度勾配の下では、オーステナイト構造はマルテンサイト構造へとは変化せず、むしろ例えばパーライト/フェライト構造のような非マルテンサイト構造へと変化する。当該パーライト/フェライト構造は、マルテンサイト構造よりも低い硬度で高い伸張性を示す。
好適な実施形態においては、前記第一又は第二実施形態に係る炉システムはさらに位置調整システムを備える。当該位置調整システムにより、前記部品は、前記製造炉及び/又は前記プロフィール炉の中で加熱された後、規定のポジションに位置付けられる。これは、前記部品が前記製造炉の中で加熱された後又は前記プロフィール炉の中で部分的に加熱された後に、前記部品が所定の位置に置かれることを確かにする。それから前記部品は次に所定のポジションに置かれて、前記プロフィール炉の中に入れられ、又は次のプレス硬化過程のためのプレス機の中に入れられる。より正確には、前記部品の配置ポジションは、製品に仕上げるために要求されるトリミング作業が減るように、部分的に硬化した板金部品に付着するものとすることができる。
とりわけ好適な実施形態においては、前記製品特殊化中間フランジは、個々の領域を積極的に冷却するための手段を有する。もう一つの好適な実施形態においては、冷却は、例えば水冷や油冷のような液体冷却によってもたらされる。
もう一つのとりわけ好適な実施形態においては、前記製品特殊化中間フランジは、一つ又は二つ以上の個々の領域を加熱するための手段を有する。特別な実施形態においては、これらの手段は電気ヒーターの形式である。こうすることにより、個々の製品特殊化領域を、これらの領域の温度が狭い許容差範囲の中に収まるように、系統的に加熱及び/又は冷却することが可能となる。もし個々の領域が前記Ac3温度を上回る温度で次のプレス硬化過程へと搬送されてきた場合、これらの領域は極めて硬くなる。前記Ac3温度を下回る温度で系統的にプレス硬化過程にて処理される他の領域は、硬度が大幅に低くなり、その代わり、破断伸び率がより高くなる。電気ヒーターを用いることにより、非常に正確な温度制御が可能となる。
前記第一又は第二の実施形態に係る前記プロダクションン炉をガスバーナーにより加熱すると好適であることが見出されている。こうすることにより、前記部品をとりわけ効率的に加熱することが可能となる。本発明の前記第一実施形態に係る方法では、前記部品は前記製造炉において前記Ac3温度よりも低い温度にまでしか加熱されず、加熱定義領域を前記Ac3温度よりも高い温度に加熱するのに必要な熱は、後の過程のステップにおいて前記プロフィール炉において供給されるので、前記製造炉においては、それ程正確な温度制御は必要でない。ガスバーナーは電気ヒーターと比べて正確な制御をすることができない点で不利であるが、ガスバーナーは低コストのエネルギー担体でありコストパフォーマンスが電気ヒーターよりも優れているので、上記の不利な点は埋め合わされる。同じことが、前記第二実施形態に係る炉システムについても言える。ここで、前記製造炉においては、前記部品が、コーティングの拡散温度よりも高い温度にまで加熱される。ここでも同様に、前記拡散温度よりも高い温度に到達させることができるのであれば、狭い範囲の温度制御をする必要はない。より正確な温度制御は、次の過程のステップでのみ必要となる。当該次の過程のステップにおいては、前記部品の選択領域は前記Ac3温度よりも低い温度へとゆっくりと徐冷されて、そうすることにより前記部品を前記Ac3温度よりも高い温度に加熱したときに生じる構造変化が再び逆向きに進行し、一方で、その後の過程でとりわけ硬くなっていなければならない他の一つの領域は前記Ac3温度よりも高い値に保持される。
他の一つの好適な実施形態においては、前記第一又は第二の実施形態に係る炉システムは、連続加熱炉としての製造炉を有し、当該製造炉は、その中を通り抜けるように前記部品を搬送するための輸送システムを備える。こうして、前記部品を加熱するサイクル時間は、プレス硬化過程に用いられる従来型の加熱炉の水準に保たれる。これに続くステップである前記部品に温度プロフィールを授ける過程がサイクル時間に影響し、全過程についてのサイクル時間が長引く危険性がある。これへの対処法としては、複数の階を有するプロフィール炉を採用することができる。当該プロフィール炉においては、前記部品は並行して又は部分的に並行して、部分的にさらに加熱される。複数のプロフィール炉を並行して用いることも考えられる。
個々の領域の制御熱処理を行っているあいだ、前記部品における温度許容度をとりわけ狭い範囲に保持するためには、温度を閉鎖型制御回路で制御するのが好ましいことが明らかとなった。この目的のために、好適な実施形態においては、前記プロフィール炉は閉鎖型制御回路で温度を制御する手段を有する。ここで、好ましくは、二つ以上の制御回路を備えるものとすることもできる。
前記第一又は第二の実施形態に係る炉システムは、前記部品を掴むためのハンドリングシステムを更に備えるものとしたら、とりわけ好適であることが明らかとなった。当該ハンドリングシステムは、前記部品を前記位置調整システムの中に迅速にそして系統的に置くことができ、それから前記部品を前記位置調整システムの中から取り出して、前記プロフィール炉の前記製品特殊化中間フランジの中に置き、そして再びそこから取り出すことができる。さらに、前記ハンドリングシステムは、続いて、前記部品を次なるプレス硬化のためのプレス金型の中に置くことができる。ハンドリングシステムを利用することにより、作業者が熱い部品を取り扱うことにより傷付く危険性を、最小限に抑えることができる。ハンドリングシステムは、前記部品が最小の温度許容度でプレス硬化のためのプレス金型の中に置かれるように、規定の再現可能な時間に動作を実行する。このことは、前記部品の質に好影響を与える。
本発明に係る方法は、次のステップを含むことを特徴とする。
・前記製造炉の中で部品を加熱するステップ。
・加熱した前記部品を、位置調整システムによって位置付けるステップ。
・位置付けた前記部品を、規定のポジションに置き、前記プロフィール炉の中に入れるステップ。
・前記プロフィール炉の中の前記部品に、選択領域は前記Ac3温度よりも高い温度に、他の一つの領域はAc3温度よりも低い温度となるように又はAc3温度よりも低い温度に保持されるように、温度プロフィールを授けるステップ。
・温度プロフィールを授けられた前記部品を前記プロフィール炉から取り出すステップ。
この過程の第一の実施形態においては、前記部品は前記製造炉においてそれのAc3温度に近い温度にまで加熱される。そして前記プロフィール炉の中における温度プロフィールは、選択領域をAc3温度よりも高い温度にまで加熱する一方、他の一つの領域はAc3温度よりも低い温度に保持するように、更なる制御熱処理を行うことにより、達成される。
第二の実施形態においては、前記部品は前記製造炉の中で前記拡散温度よりも高い温度にまで加熱され、そしてそのためコーティングの前記Ac3温度よりも高い温度にまで加熱される。温度に依存して決まる必要な保持時間が終了した時に、加熱された前記部品は位置調整システムによって移動され、そしてこのように移動された前記部品は規定のポジションに置かれて前記プロフィール炉の中に入れられる。当該プロフィール炉においては、前記部品に温度プロフィールが授けられる。この過程においては、選択領域はAc3温度よりも高い温度に保持される一方、他の一つの領域はAc3温度よりも低い温度にまでゆっくりと徐冷されるため、前記部品がAc3温度よりも高い温度に加熱されたときに生じる構造変化が逆向きに進行する。続いて、温度プロフィールが授けられた前記部品が前記プロフィール炉から取り出される。
前記部品は、ガスバーナーによって前記製造炉の中で加熱すると好適であることが明らかとなった。この場合においては、例えば天然ガスをエネルギー担体として採用することが可能である。
他の一つの好適な実施形態においては、位置付けられた前記部品は、ハンドリングシステムによって、規定のポジションとされて前記プロフィール炉の中に入れられる。こうすることによる利点は、作業者が傷付く危険性が最小限に抑えられる点と、ハンドリングの時間が一定となるためプロセスがより確実なものとなる点と、にある。ここでの利点は、このようなシステムは既存の設備に組み込むことができる点にある。
好ましくは、前記プロフィール炉における前記部品への温度プロフィールの付与は、閉鎖型制御回路によって制御される。こうすることにより、前記部品の温度許容度が非常に狭いものとなる。このことは、プレス硬化した前記部品の質に好影響を与える。ここで、前記部品のうちの硬くされるべき領域は製品特殊化中間フランジを介して前記Ac3温度よりも高い温度にまで系統的に加熱する一方、完成部品においてより高い伸張性を発揮しなくてはならない他の領域は前記Ac3温度よりも低い温度に保持することで、前記温度プロフィールを付与することが、好ましいことが明らかとなった。
本発明の他の利点、特別な特徴、及び実際上の改良点は、以下に示した図面を参照した好適な実施形態の説明や、従属請求項の結果として生じる。
本発明に係る炉システムの平面図。 プロフィール炉の詳細な図。 図2におけるA−A断面図。
図1は、本発明に係る炉システムの平面図を示している。第一のロボット61は部品5をローラーコンベヤーの上の適当な位置に置く。当該ローラーコンベヤーは、部品5を、製造炉10の中を通り抜けるように搬送する。当該製造炉10は、従来型の一般的な炉であり、天然ガスバーナー9により、問題になっている材料のAc3温度よりも低い温度にまで加熱される。製造炉10の中を通る部品5の搬送速度としては、当該部品5が製造炉10の中に広がっている温度に略到達するような搬送速度が選択される。しかしながら、製造炉10は、Ac3温度よりも高い温度にまで加熱されてもよいし、あるいはさらに被覆依存性拡散温度よりも高い温度にまで加熱されてもよい。一般的に採用される鋼板5の場合、Ac3温度は例えば800℃(華氏1472度)であり、一方Al−Si被膜の拡散温度はおよそ950℃(華氏1742度)である。このタイプのコーティングした鋼板5が採用された場合、当該鋼板5は製造炉10の中で少なくとも950℃(華氏1742度)にまで加熱することができ、少なくとも300秒間この温度に保持することができる。製造炉の中を通る部品5の処理速度はそれに応じて選択することができる。製造炉10の搬送方向の下流側には、位置調整システム20が設けられる。当該位置調整システム20は、各部品5を規定の平らなポジションに配置する。ハンドリングシステム22が部品5を取り上げてこれを規定のポジションに置き、その状態でプロフィール炉40の中へと入れる。プロフィール炉40の中には、上部セクション41、下部セクション42、製品特殊化中間フランジ45を収容するための容器44、及び製品特殊化中間フランジ45それ自体が設けられる。中間フランジ45は、その一側にヒーター46が設けられた領域があり、その他側に冷却できる領域48がある。ただし、プロフィール炉40に制御加熱のための手段46のみを設けてもよいし、あるいは、系統的に冷却できる領域48のみを設けてもよい。ここで、このような領域48には、水や油のような冷媒を流すことのできる冷却孔を設けることができる。しかしながら、非常に系統的な冷却を実現するために、例えば銅合金のような高熱伝導性材料で製造された熱パイプ又はインサートのような、公知の手段を採用することも可能である。用いられるヒーター46の例としては、電気加熱カートリッジや電気加熱ラジエータのような、全ての公知のタイプのヒーターが挙げられる。電気ヒーターは、非常に迅速に正確に制御できるという利点がある。領域30は、次のプレス硬化過程を受けた後に、非常に硬くなっていなければならない。この領域30は、ヒーター46によって、Ac3温度よりも高い温度となるように加熱される。他の一つの領域50は、次のプレス硬化過程を受けた後に、破断伸び率がより高くなっていなければならない。この領域50は、この領域の系統的冷却48によって、Ac3温度よりも低い温度に保持される。とりわけ、製造炉の中で少なくとも950℃(華氏1742度)に加熱されたAl−Si被膜板金が、熱処理された場合、次のプレス硬化過程の後にとても硬くなっていなければならない選択領域30がAc3温度よりも高い温度に保持されるように、前記板金を製品特殊化中間フランジ45の中で後処理することができる。もう一つの領域50は、次のプレス硬化過程の後に破断伸び率がより高くなっていなければならない。この領域50は、系統的冷却48によって、Ac3温度よりも低い温度となるようにゆっくりと徐冷されるので、部品5がAc3温度よりも高い温度となるように加熱されたときに起こる組織変化が逆向きに進行する。ここで、例えば、多くの場合に採用される22MnB5鋼鉄の場合、典型的な温度勾配は25K/sよりも低い。このような温度勾配の場合、オーステナイト構造はマルテンサイト構造へとは変化しないが、むしろパーライト/フェライト構造へと変化する。マルテンサイト構造は特に硬い。そのため、より柔らかい非マルテンサイト構造と比べて、マルテンサイト構造の延性は低い。温度は、少なくとも一つの閉鎖型制御回路によって制御されている。領域30をAc3温度よりも高い所望の温度まで加熱するのに必要な滞留時間が終了した時に、温度プロフィールを授けられた部品5は、ハンドリングシステム22によって、プロフィール炉40から取り出される。示された実施形態においては、ハンドリングシステム22はレーキとして構成される。しかしながら、他のあらゆる適切なハンドリングシステムを同様に用いることができる。ハンドリングシステム22は再び部品5を位置調整システム20の上に配置する。しかしながら、部品5に温度プロフィールが授けられた後、当該部品5を他の中継ステーションの上に載せることも同様にあり得る。それから第二のロボット60が部品5を取り上げて、当該部品5にプレス硬化処理を施せるように、これをプレスの金型70の中に配置する。しかしながら、通常は、部品5は再度位置調整されることなく、直接的にプレス金型70の中に配置することができる。なぜならば、プロフィール炉40の中ではもはや移動のようなことはされないし、そのため部品5の再配向もないからである。
図2は、プロフィール炉40を詳細に見た平面図を示している。プロフィール炉40の前方において、位置調整システム20の上に配置された部品5を見ることができる。他の一つの部品5がプロフィール炉40の中に配置されている。部品5のうちの、プレス硬化過程の後にとても硬くなっていなくてはならない領域30は、製品特殊化中間フランジ45の、ヒーター46により加熱できる場所に、配置される。このヒーターは電気加熱要素であり、調整器(図示せず)により利用可能とされた電気がコネクタ47を経由して供給される。部品5のもう一つの他の領域50、すなわち、プレス硬化過程の後に「硬い領域30」よりも高い破断伸び率を有していなくてはならない領域は、製品特殊化中間フランジ45のうちの、系統的に冷却できる領域48に、配置される。この目的のために、冷媒が接続部49を経由して領域47に供給される。
図3には、図2におけるA−A断面図を示してあり、プロフィール炉40の内部を示してある。プロフィール炉40には、上部セクション41、下部セクション42、製品特殊化中間フランジ45を収容する容器44、及び製品特殊化中間フランジ45それ自体が設けられている。当該製品特殊化中間フランジ45には、接続部47を経由して電気が供給されるヒーター46が見受けられる。このようにして、部品5の領域30は、Ac3温度よりも高い温度となるように系統的に加熱される。同様に、ハンドリングシステム22を見ることができる。当該ハンドリングシステム22は、プロフィール炉40の前方に位置付けられる。矢印は、ハンドリングシステム22が部品5を垂直方向及び水平方向に動かし得ることを示唆している。そのため、位置調整システム20(ここでは図示していない)の上に配置された部品5を、ハンドリングシステム22によって、プロフィール炉40の中にある製品特殊化中間フランジ45の中に置くことができる。
上述のロボットに代えて、他のあらゆる適切なハンドリングシステムを採用することも同様に可能である。図に示した実施形態においては、一つの高さの階のプロフィール炉40のみを示している。しかしながら、プロフィール炉40の中に二つ以上の高さの階を設けることも同様に可能である。その場合、各階には、上部セクション、下部セクション、及び製品特殊化中間フランジを収容するための容器が設けられる。そうすることにより、並行して又は部分的に並行して、複数の部品5に温度プロフィールを授けることが可能となる。同様に、炉システム1の生産能力を増大させるために、複数のプロフィール炉40を備えるものとすることもできる。
1 炉システム
5 板金部品、部品
9 ガスバーナー
10 製造炉
20 位置調整システム
22 ハンドリングシステム
30 硬い領域
40 プロフィール炉
41 上部セクション
42 下部セクション
44 容器
45 製品特殊化中間フランジ
46 ヒーター
47 コネクタ
48 冷却領域
49 冷却水接続部
50 伸張性領域
60 第二のロボット
61 第一のロボット
70 プレス金型

Claims (19)

  1. 板金部品(5)に温度プロフィールを授けるための炉システム(1)であって、選択領域はAc3温度よりも高い温度を有する一方、他の一つの領域はAc3温度よりも低い温度を有し、
    前記板金部材(5)を加熱するための製造炉(10)を備える、炉システムにおいて、
    当該炉システム(1)は、少なくとも一つの階を有するプロフィール炉(40)も備え、
    前記少なくとも一つの階には、上部セクション(41)、下部セクション(42)、製品特殊化中間フランジ(45)を収容するための容器(44)、及びそこに収容される前記製品特殊化中間フランジ(45)が設けられ、
    前記製品特殊化中間フランジ(45)は、前記部品(5)のうちの硬くされるべき領域(30)にはAc3を上回る温度の、前記部品(5)のうちのより延性のある領域(50)にはAc3を下回る温度の、所定の温度プロフィールを授けるように構成されている、ことを特徴とする炉システム(1)。
  2. 請求項1に記載の炉システム(1)であって、
    前記製造炉(10)は、前記部品(5)をAc3温度に近いがこれよりも低い温度にまで加熱するのに役立ち、
    前記プロフィール炉(40)は、選択領域(30)をAc3温度よりも高い温度にまでさらに加熱する一方、他の一つの領域(50)をAc3温度よりも低い温度に保持するための手段を有する、ことを特徴とする炉システム(1)。
  3. 請求項1に記載の炉システム(1)であって、
    前記製造炉(10)は、前記部品(5)をAc3温度よりも高い温度にまで加熱するのに役立ち、
    前記プロフィール炉(40)は、
    一つの選択領域(30)をAc3温度よりも高い温度に保持する一方、
    他の一つの領域(50)をAc3温度よりも低い温度となるようにゆっくりと徐冷し、そのため前記部品が前記Ac3温度を上回る温度となるように加熱されたときに起こる組織変化が逆向きに進行する、ことを特徴とする炉システム(1)。
  4. 請求項1から3までのいずれか一項に記載の炉システム(1)であって、
    当該炉システム(1)は位置調整システム(20)をさらに備え、
    前記部品(5)が前記製造炉(10)の中及び/又は前記プロフィール炉(40)の中で加熱された後、前記部品(5)を前記位置調整システム(20)の上に規定のポジションとなるように置くことができる、ことを特徴とする炉システム(1)。
  5. 請求項1から4までのいずれか一項に記載の炉システム(1)であって、
    前記製品特殊化中間フランジは、個々の領域(48)を積極的に冷却するための手段を有する、ことを特徴とする炉システム(1)。
  6. 請求項5に記載の炉システム(1)であって、
    前記製品特殊化中間フランジ(45)は、個々の領域(48)に液体冷却手段を有する、ことを特徴とする炉システム(1)。
  7. 請求項1から6までのいずれか一項に記載の炉システム(1)であって、
    前記製品特殊化中間フランジ(45)は、個々の領域を加熱するための手段(46)を有する、ことを特徴とする炉システム(1)。
  8. 請求項6又は7に記載の炉システム(1)であって、
    前記製品特殊化中間フランジ(45)は個々の領域を加熱するための電気ヒーター(46)を有する、ことを特徴とする炉システム(1)。
  9. 請求項1から8までのいずれか一項に記載の炉システム(1)であって、
    前記製造炉(10)はガスバーナー(9)によって加熱される、ことを特徴とする炉システム(1)。
  10. 請求項1から9までのいずれか一項に記載の炉システム(1)であって、
    前記製造炉(10)は、当該製造炉(10)の中を通り抜けるように前記部品(5)を搬送するための輸送システムをさらに備える、ことを特徴とする炉システム(1)。
  11. 請求項1から10までのいずれか一項に記載の炉システム(1)であって、
    前記炉システム(1)は、前記部品(5)を掴むためのハンドリングシステム(22・60・61)をさらに備える、ことを特徴とする炉システム(1)。
  12. 請求項1から11までのいずれか一項に記載の炉システム(1)であって、
    前記プロフィール炉(40)は閉鎖型制御回路に温度制御手段を備える、ことを特徴とする炉システム(1)。
  13. 板金部品(5)を部分的にAc3温度よりも高い温度に加熱するための方法であって、次のステップを有する方法。
    ・前記部品(5)を製造炉(10)において加熱するステップ。
    ・位置調整システム(20)によって、加熱した前記部品(5)を位置付けるステップ。
    ・位置付けた前記部品(5)を規定のポジションに置き、プロフィール炉(40)の中に収容するステップ。
    ・前記プロフィール炉(40)の中において、前記部品(5)に温度プロフィールを授けるステップ。このとき、選択領域はAc3温度よりも高い温度にまで加熱される一方、他の一つの領域はAc3温度よりも低い温度にまで徐冷され又はAc3温度よりも低い温度に保持される。
    ・温度プロフィールが授けられた前記部品(5)が、前記プロフィール炉(40)の中から取り出されるステップ。
  14. 請求項13に記載の方法であって、
    前記部品(5)は、前記製造炉(10)の中で、それのAc3温度に近い温度にまで加熱され、
    前記プロフィール炉(40)の中における前記温度プロフィールは、前記選択領域(30)を前記Ac3温度よりも高い温度に加熱する一方、他の一つの領域(50)は前記Ac3温度よりも低い温度に保持するという、制御された更なる熱処理により達成される、ことを特徴とする方法。
  15. 請求項13に記載の方法であって、
    前記部品(5)は、前記製造炉(10)の中で、コーティングの拡散温度よりも高い温度にまで加熱され、
    必要な温度依存性の滞留時間が終了した時に、前記部品(5)は前記プロフィール炉(40)の中に移されて配置され、
    そこでは、選択領域(30)はAc3温度よりも高い温度に保持される一方、他の一つの領域(50)はAc3温度よりも低い温度へとゆっくりと徐冷され、そのため前記部品が加熱されたときに起こる組織変化が逆向きに進行する、ことを特徴とする方法。
  16. 請求項13から15までのいずれか一項に記載の方法であって、
    前記部品(5)は、前記製造炉(10)の中でガスバーナー(9)によって加熱される、ことを特徴とする方法。
  17. 請求項13から16までのいずれか一項に記載の方法であって、
    前記部品(5)は、ハンドリングシステム(22)によって規定のポジションに置かれ、前記プロフィール炉(40)の中に入れられる、ことを特徴とする方法。
  18. 請求項13から17までのいずれか一項に記載の方法であって、
    前記プロフィール炉(40)の中において前記部品(5)に温度プロフィールが授けられる過程は、閉鎖型制御回路によって制御されている、ことを特徴とする方法。
  19. 請求項13から18までのいずれか一項に記載の方法であって、
    前記温度プロフィールを授けるために、
    部品(5)のうちの硬くしなくてはならない領域(30)は、Ac3温度よりも高い温度となるように、製品特殊化中間フランジ(45)を介して系統的に加熱される一方、
    部品(5)のうちの、完成部品において高い伸張性を発揮しなければならない他の領域(50)は、Ac3温度よりも低い温度に保持される、ことを特徴とする方法。
JP2013557116A 2011-03-10 2012-03-09 板金部品の制御熱処理のための炉システム Pending JP2014513206A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP11157721.9 2011-03-10
EP11157721.9A EP2497840B2 (de) 2011-03-10 2011-03-10 Ofensystem zum partiellen Erwärmen von Stahlblechteilen
PCT/EP2012/054139 WO2012120123A1 (de) 2011-03-10 2012-03-09 Ofensystem zur gezielten wärmebehandlung von blechbauteilen

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014513206A true JP2014513206A (ja) 2014-05-29

Family

ID=44357176

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013557116A Pending JP2014513206A (ja) 2011-03-10 2012-03-09 板金部品の制御熱処理のための炉システム

Country Status (11)

Country Link
US (2) US9493856B2 (ja)
EP (1) EP2497840B2 (ja)
JP (1) JP2014513206A (ja)
KR (1) KR20140044797A (ja)
CN (1) CN103534364B (ja)
BR (1) BR112013023132A2 (ja)
ES (1) ES2635765T5 (ja)
HU (1) HUE035766T2 (ja)
PL (1) PL2497840T5 (ja)
PT (1) PT2497840T (ja)
WO (1) WO2012120123A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018501960A (ja) * 2014-11-19 2018-01-25 ティッセンクルップ スチール ヨーロッパ アクチェンゲゼルシャフトThyssenKrupp Steel Europe AG ワークピースの熱間又は温間成形方法及びワークピースを熱間又は温間成形するための生産プラント
JP2019509401A (ja) * 2016-02-23 2019-04-04 シュヴァルツ ゲーエムベーハー 熱処理方法及び熱処理装置

Families Citing this family (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
PL2497840T5 (pl) 2011-03-10 2020-07-27 Schwartz Gmbh Układ pieca do częściowego ogrzewania części z blachy stalowej
DE102011056444C5 (de) * 2011-12-14 2015-10-15 Voestalpine Metal Forming Gmbh Verfahren und Vorrichtung zum partiellen Härten von Blechbauteilen
DE102012102194A1 (de) * 2012-03-15 2013-09-19 Benteler Automobiltechnik Gmbh Ofenanlage sowie Verfahren zum Betreiben der Ofenanlage
EP2639536B8 (de) * 2012-03-15 2019-06-26 Benteler Automobiltechnik GmbH Ofenanlage sowie Verfahren zum Betreiben der Ofenanlage
DE202012006529U1 (de) * 2012-07-09 2012-11-07 Steinhoff & Braun's Gmbh Halte- und Transportvorrichtung
JP5740419B2 (ja) * 2013-02-01 2015-06-24 アイシン高丘株式会社 鋼板の赤外線加熱方法、加熱成形方法、赤外炉および車両用部品
DE102013101489B3 (de) * 2013-02-14 2014-06-05 Benteler Automobiltechnik Gmbh Wärmebehandlungslinie und Verfahren zum Betreiben der Wärmebehandlungslinie
EP2799178B1 (en) * 2013-05-02 2018-07-11 Volvo Car Corporation Method for creating a hardened steel assembly
DE102014201259A1 (de) 2014-01-23 2015-07-23 Schwartz Gmbh Wärmebehandlungsvorrichtung
HUE051924T2 (hu) 2014-01-23 2021-03-29 Schwartz Gmbh Hõkezelési eljárás
US20170050272A1 (en) * 2014-02-17 2017-02-23 Gestamp Hardtech Ab Elongate Weld And A Beam Having Such A Weld
MX2017013469A (es) * 2015-04-28 2018-03-01 Consolidated Eng Company Inc Sistema y metodo para tratamiento termico de piezas fundidas de aleacion de aluminio.
DE102015112812A1 (de) * 2015-08-04 2017-02-09 Benteler Automobiltechnik Gmbh Vorrichtung und Verfahren zum bereichsweisen Anlassen von Metallbauteilen
DE102015215179A1 (de) * 2015-08-07 2017-02-09 Schwartz Gmbh Verfahren zur Wärmebehandlung und Wärmebehandlungsvorrichtung
DE102016201025A1 (de) * 2016-01-25 2017-07-27 Schwartz Gmbh Wärmebehandlungsverfahren und Wärmebehandlungsvorrichtung
ES2827455T3 (es) * 2016-02-25 2021-05-21 Benteler Automobiltechnik Gmbh Método de fabricación de un componente de automóvil con al menos dos zonas de resistencia mutuamente diferentes
US10335845B2 (en) 2016-04-20 2019-07-02 Ford Global Technologies, Llc Hot-stamping furnace and method of hot stamping
US11560606B2 (en) 2016-05-10 2023-01-24 United States Steel Corporation Methods of producing continuously cast hot rolled high strength steel sheet products
US11993823B2 (en) 2016-05-10 2024-05-28 United States Steel Corporation High strength annealed steel products and annealing processes for making the same
BR112018073175B1 (pt) 2016-05-10 2022-08-16 United States Steel Corporation Produto de chapa de aço laminada a frio de alta resistência, e, método para produzir um produto de chapa de aço laminada a frio de alta resistência
US10350664B2 (en) 2016-06-30 2019-07-16 Ford Global Technologies, Llc Furnace assembly and method for hot-stamping vehicle components
CN109563563A (zh) * 2016-08-09 2019-04-02 自动工程公司 坯料的定中心和选择性加热
US10852063B2 (en) 2017-06-02 2020-12-01 Img-Na, Llc Modular furnace
DE102017120128A1 (de) * 2017-09-01 2019-03-07 Schwartz Gmbh Verfahren zum Erwärmen eines metallischen Bauteils auf eine Zieltemperatur und entsprechender Rollenherdofen
CN111601671A (zh) * 2018-01-16 2020-08-28 高周波热錬株式会社 钢板的加热方法以及热压制品的制造方法
CN117483561A (zh) * 2018-08-08 2024-02-02 宝山钢铁股份有限公司 带铝硅合金镀层的热冲压部件的制造方法及热冲压部件
KR20220004213A (ko) 2019-05-07 2022-01-11 유나이테드 스테이츠 스틸 코포레이션 연속 주조 열간 압연 고강도 강판 제품의 제조 방법
JP2022543605A (ja) 2019-08-07 2022-10-13 ユナイテッド ステイツ スチール コーポレイション 高い展延性を有する亜鉛被覆鋼板製品
CN114630914A (zh) 2019-08-19 2022-06-14 美国钢铁公司 高强度钢产品和用于制备所述高强度钢产品的退火方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006212690A (ja) * 2005-02-07 2006-08-17 Nippon Steel Corp 金属板材の熱間プレス成形方法およびその装置
US20090320968A1 (en) * 2008-06-30 2009-12-31 Johannes Boeke Differential heat shaping and hardening using infrared light
WO2011115539A1 (en) * 2010-03-16 2011-09-22 Gestamp Hardtech Ab Press hardening plant and a method of press hardening a steel sheet blank

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10240675A1 (de) 2002-09-04 2004-05-13 Benteler Automobiltechnik Gmbh B-Säule für ein Kraftfahrzeug
DE10350885B4 (de) 2003-10-31 2008-07-10 Benteler Automobiltechnik Gmbh Verfahren zum Herstellen eines warmgeformten und werkzeuggehärteten Formbauteils
DE102005032113B3 (de) 2005-07-07 2007-02-08 Schwartz, Eva Verfahren und Vorrichtung zum Warmumformen und partiellen Härten eines Bauteils
DE102005051403B3 (de) 2005-10-25 2007-03-15 Benteler Automobiltechnik Gmbh Verfahren zur Herstellung eines Blechformteiles
DE102006019395A1 (de) 2006-04-24 2007-10-25 Thyssenkrupp Steel Ag Vorrichtung und Verfahren zum Umformen von Platinen aus höher- und höchstfesten Stählen
DE102007012180B3 (de) 2007-03-14 2008-06-05 Andreas Breloer Verfahren zur Wärmebehandlung von Halbzeugen aus Metall
EP2014777B1 (de) 2007-07-11 2013-01-09 Neue Materialien Bayreuth GmbH Verfahren sowie Vorrichtung zur thermischen Behandlung von Metallblech
DE102007057855B3 (de) * 2007-11-29 2008-10-30 Benteler Automobiltechnik Gmbh Verfahren zur Herstellung eines Formbauteils mit mindestens zwei Gefügebereichen unterschiedlicher Duktilität
SE532160C2 (sv) 2008-03-12 2009-11-03 Gestamp Hardtech Ab Sätt att forma och härda ett plåtämne
US9111259B2 (en) 2008-03-12 2015-08-18 Avaya Inc. Affinity list generation
EP2182081B1 (de) 2008-10-29 2014-01-22 Neue Materialien Bayreuth GmbH Verfahren zur thermischen Behandlung eines beschichteten Stahlblechkörpers
DE102009016027A1 (de) 2009-04-02 2010-10-07 Volkswagen Ag Verfahren zur Herstellung eines Bauteils, insbesondere eines Karosserieteiles, sowie Fertigungsstraße zur Durchführung des Verfahrens
DE102009019496A1 (de) 2009-05-04 2010-11-18 Braun, Elisabeth Vorrichtung und Verfahren zur Erwärmung warm umzuformender Werkstücke
DE102009051822B3 (de) 2009-11-04 2011-03-31 Audi Ag Verfahren und Vorrichtung zum Herstellen von Blechformteilen
DE102010010156A1 (de) 2010-03-04 2011-09-08 Kirchhoff Automotive Deutschland Gmbh Verfahren zur Herstellung eines Formteiles mit mindestens zwei Gefügebereichen unterschiedlicher Duktilität
US20110315281A1 (en) * 2010-06-24 2011-12-29 Magna International Inc. Tailored Properties By Post Hot Forming Processing
PL2497840T5 (pl) * 2011-03-10 2020-07-27 Schwartz Gmbh Układ pieca do częściowego ogrzewania części z blachy stalowej

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006212690A (ja) * 2005-02-07 2006-08-17 Nippon Steel Corp 金属板材の熱間プレス成形方法およびその装置
US20090320968A1 (en) * 2008-06-30 2009-12-31 Johannes Boeke Differential heat shaping and hardening using infrared light
WO2011115539A1 (en) * 2010-03-16 2011-09-22 Gestamp Hardtech Ab Press hardening plant and a method of press hardening a steel sheet blank

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018501960A (ja) * 2014-11-19 2018-01-25 ティッセンクルップ スチール ヨーロッパ アクチェンゲゼルシャフトThyssenKrupp Steel Europe AG ワークピースの熱間又は温間成形方法及びワークピースを熱間又は温間成形するための生産プラント
JP2019509401A (ja) * 2016-02-23 2019-04-04 シュヴァルツ ゲーエムベーハー 熱処理方法及び熱処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN103534364A (zh) 2014-01-22
PT2497840T (pt) 2017-08-08
EP2497840B1 (de) 2017-05-03
US9493856B2 (en) 2016-11-15
KR20140044797A (ko) 2014-04-15
ES2635765T5 (es) 2020-09-28
CN103534364B (zh) 2016-06-01
BR112013023132A2 (pt) 2016-12-13
US20140083572A1 (en) 2014-03-27
US20170037489A1 (en) 2017-02-09
EP2497840A1 (de) 2012-09-12
ES2635765T3 (es) 2017-10-04
PL2497840T3 (pl) 2017-10-31
PL2497840T5 (pl) 2020-07-27
US10287650B2 (en) 2019-05-14
HUE035766T2 (en) 2018-05-28
WO2012120123A1 (de) 2012-09-13
EP2497840B2 (de) 2020-02-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2014513206A (ja) 板金部品の制御熱処理のための炉システム
CN113249556B (zh) 具有至少两个强度不同的区域的汽车组件的制备方法
US10000823B2 (en) Method and device for partially hardening sheet metal components
US8056383B2 (en) Method of reheating steel part
US10612108B2 (en) Method for heating steel sheets and device for carrying out the method
JP7089482B2 (ja) ブランクのセンタリング及び選択加熱
JP7437466B2 (ja) 熱処理方法
JP6940509B2 (ja) 熱処理方法及び熱処理装置
ES2828179T3 (es) Procedimiento de tratamiento térmico
JP7112329B2 (ja) 金属を熱処理する方法及び装置
CN108026603B (zh) 钢板部件的热处理方法及其热处理装置
WO2017190220A1 (en) Hot forming tool with infrared light source
US20230358473A1 (en) Method for heating a blank and heating system
CN106929659B (zh) 热处理炉以及用于对预涂层的钢板坯进行热处理的方法和用于制造机动车构件的方法
CN108884508B (zh) 热处理方法和热处理装置
KR20160058746A (ko) 강판의 알루미늄-실리콘 확산코팅

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150209

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151016

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151027

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20160119

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160628

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170214