JP2014227573A - 耐高圧水素環境脆化特性に優れた高強度鋼およびその製造方法 - Google Patents

耐高圧水素環境脆化特性に優れた高強度鋼およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】70MPa以上のような高圧水素環境での水素脆化特性に優れた高強度鋼およびその製造方法を提供する。【解決手段】質量%で、C:0.20〜0.50%、Si:0.01〜0.40%、Mn:0.10〜1.0%、P:0.02%以下、S:0.02%以下、Ni:1.0〜5.0%、Cr:0.5〜2.5%、Mo:0.1〜1.5%、V:0.005〜0.3%を含有し、さらに、所望によりNb:0.1%以下、Cu:0.5%以下の1種または2種を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなる組成を有し、且つ下記式で示されるCeqが0.75以上となる組成とすることで、高い強度を有するとともに高圧水素環境で優れた水素脆化特性を有する高強度鋼が得られる。Ceq=C+Mn/6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/14ただし、式中の元素記号は各元素の質量%の数値を示す。【選択図】図1

Description

この発明は、高圧水素貯蔵用蓄圧器などに使用される耐高圧水素環境脆化特性に優れた高強度鋼およびその製造方法に関するものである。
水素社会構築のための水素インフラとして、高圧水素を貯蔵・供給する水素ステーションの普及は重要である。水素ステーションを構成する主たる機器として水素蓄圧器があり、FRP(Fiber Reinforced Plastics)製蓄圧器、FRPとライナーの複合蓄圧器、鋼製蓄圧器の開発が進められている。これらのうち鋼製蓄圧器は既に高い安全性が実証されており、低コスト化に向けた技術開発も進んでいることから、今後建設される水素ステーションへの採用が見込まれている。
さらに近年、水素ステーションの普及に向けて蓄圧器の高圧化および高容量化が望まれており、特に燃料電池自動車の航続距離延長のためには充填圧力の高圧化が必要となることから、蓄圧器には70MPa以上の高圧水素ガスを貯蔵する必要がある。しかし、従来の鋼製蓄圧器に使用されているような低合金高強度鋼は高圧水素ガス環境下で水素脆化することが知られている。このような高圧水素ガス環境でも脆化しにくい材料としてはオーステナイト系ステンレス鋼であるSUS316Lが挙げられるが、大気中の引張強度が600MPa程度と低いために充填圧力70MPa以上の高圧環境下で使用するには蓄圧器の肉厚増加による大幅な重量増加およびコスト増加は避けられないことから蓄圧器への適用は現実的ではない。
高圧水素環境下でも使用可能な水素脆化感受性を抑制した鋼製蓄圧器用材料が特許文献1〜4などで報告されている。特許文献1及び特許文献2では、大気中の引張強度が900〜950MPaの範囲で従来の高強度低合金鋼よりも水素脆化感受性の低い成分系が示されている。特許文献3では下部組織の制御により、特許文献4では微細炭化物形態の制御により、いずれも大気中の引張強度が800MPa以上の高強度鋼でありながら水素脆化感受性が低い鋼材の製造が可能である、と提案されている。
特開2009−46737号公報 特開2009−275249号公報 特開2012−107333号公報 特開2009−74122号公報
蓄圧器の高圧化および高容量化のためには従来の形状よりも厚肉化、大型化する必要がある。大型化する場合の問題として焼入れ性の確保が挙げられる。質量効果の影響が大きい大型材では焼入れ時に内部の冷却速度が低下するため、焼入れ性の悪い成分系の場合、冷却速度の小さい内部は上部ベイナイト組織やフェライト・パーライト組織となるため引張特性及び靱性の低下を引き起こす。そのため、大型材には焼入れ性を向上させる合金元素を添加した鋼種が使用されており、焼入れ性の指標としては式(1)に示す炭素当量(Ceq)が用いられている。
Ceq=C+Mn/6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/14 ・・・式(1) ただし、式中の元素記号は各元素の質量%の数値を示す。
炭素当量に制限を設けることで、大型材でも内部まで目的とする組織を得ることが可能である。
特許文献1〜3で示されている組成では製品サイズが小さい場合は耐水素材脆化感受性に優れた高強度鋼が製造できるが、Ceqが低いため製造できるサイズに制限がある。特許文献4については板厚12mmの結果のみであり、大型材を想定した冷却速度の影響は検討されていないことや、45MPa水素環境下における評価しか実施していないことから、70MPa以上の高圧水素環境下でも45MPa水素環境下と同等の特性が得られるか検討されていない。
大型材のもう一つの課題としては焼戻しマルテンサイト組織の水素脆化感受性が挙げられる。一般的に焼入れ性とはマルテンサイト組織へのなりやすさを意味しており、焼入れ性を高めた調質鋼は焼戻しマルテンサイト組織を有することになる。このときの焼戻し条件は目的とする引張強度に応じて選択されるが、焼戻し条件によっては焼戻しにより析出する粗大なセメンタイトが水素の集積サイトとなり、水素脆化感受性の増加を引き起こすことが知られている。また、高強度鋼ほど水素脆化感受性は増加することが知られている。
この発明は上記のような従来のものの課題を解決するためになされたもので、Ceqを高めて焼入れ性を確保するとともに、高強度でありながら従来材よりも水素脆化感受性に優れた材料および製造方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明の耐高圧水素環境脆化特性に優れた高強度鋼のうち、第1の本発明は、質量%で、C:0.20〜0.50%、Si:0.01〜0.40%、Mn:0.10〜1.0%、P:0.02%以下、S:0.02%以下、Ni:1.0〜5.0%、Cr:0.5〜2.5%、Mo:0.1〜1.5%、V:0.005〜0.3%を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなる組成を有し、且つ下記式で示されるCeqが0.75以上となることを特徴とする。
Ceq=C+Mn/6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/14
ただし、式中の元素記号は各元素の質量%の数値を示す。
第2の本発明の耐高圧水素環境脆化特性に優れた高強度鋼は、前記第1の本発明において、前記組成に、さらに質量%で、Nb:0.1%以下、Cu:0.5%以下の1種または2種を含有することを特徴とする。
第3の本発明の耐高圧水素環境脆化特性に優れた高強度鋼は、前記第1または第2の本発明において、調質後の大気中引張強度が800MPa〜1100MPaであることを特徴とする。
第4の本発明の耐高圧水素環境脆化特性に優れた高強度鋼は、前記第1〜第3の本発明のいずれかにおいて、JISG0552(鋼のフェライト結晶粒度試験方法)の比較法により測定した、調質後の結晶粒度番号が6以上の粒度を有することを特徴とする。
第5の本発明の耐高圧水素環境脆化特性に優れた高強度鋼は、前記第1〜第4の本発明のいずれかにおいて、耐水素脆化指数(切欠引張試験におけるT.S.比:水素中のT.S.を大気中のT.S.で除した値)が0.6以上となることを特徴とする。
第6の本発明の耐高圧水素環境脆化特性に優れた高強度鋼は、前記第1〜第5の本発明のいずれかにおいて、70MPa以上の高圧水素環境で使用されることを特徴とする。
第7の本発明の耐高圧水素環境脆化特性に優れた高強度鋼は、前記第1〜第6の本発明のいずれかにおいて、マルテンサイト組織、下部ベイナイト組織のいずれかまたはマルテンサイト組織と下部ベイナイト組織の混合組織からなることを特徴とする。
第8の本発明の耐高圧水素環境脆化特性に優れた高強度鋼の製造方法は、前記第1または第2の本発明の組成を有する高強度鋼に焼きならしをし、その後、800℃以上で焼入れ後、560〜680℃の範囲で焼戻しをすることを特徴とする。
以下に本発明における合金元素の作用、限定理由について説明する。
C:0.20〜0.50%
Cは焼入れ性を向上させ強度を確保するために必要な元素であることから、その下限値を0.2%とする。しかし、過剰に含有すると焼戻し時に粗大な炭化物を形成する要因となることから、その上限値を0.5%とする。同様の理由で、望ましい下限は0.25%、望ましい上限は0.45%である。
Si:0.01〜0.40%
Siは強度確保、製鋼時の脱酸などに必要な元素であり、その効果を得るための下限値を0.01%とする。しかし、過剰な含有は介在物による靱性低下や焼戻し脆化の原因となるため上限値を0.40%とする。同様の理由で、望ましい下限は0.03%、望ましい上限は0.30%である。
Mn:0.10〜1.0%
Mnは強度確保に必要な元素であり、その効果を得るための下限値を0.10%とする。しかし、過剰な含有は介在物による靱性低下の原因となるため上限値を1.0%とする。同様の理由で、望ましい下限は0.20%、望ましい上限は0.90%である。
P:0.02%以下
Pは含有量は工業的に十分実現可能な0.02%を上限とした。
S:0.02%以下
Sは含有量は工業的に十分実現可能な0.02%を上限とした。
Ni:1.0〜5.0%
Niは焼入れ性を向上させ強度および靱性を確保するために必要な元素であることから、その効果を得るための下限値を1.0%とする。しかし、過剰な含有は製造コスト増加の原因となるため上限値を5.0%とする。同様の理由で、望ましい下限は1.5%、望ましい上限は4.0%である。
Cr:0.5〜2.5%
Crは強度向上に必要な元素であり、その効果を得るための下限値を0.5%とする。しかし、過剰な含有は焼戻し時に粗大な炭化物を形成する要因となるため上限値を2.5%とする。同様の理由で、望ましい下限は1.0%、望ましい上限は2.0%である。
Mo:0.1〜1.5%
Moは強度向上に必要な元素であり、その効果を得るための下限値を0.1%とする。しかし、過剰な含有は製造コスト増加の原因となるため上限値を1.5%とする。同様の理由で、望ましい下限は0.2%、望ましい上限は1.0%である。
V:0.005〜0.3%
Vは強度向上に必要な元素であり、その効果を得るための下限値を0.005%とする。しかし、過剰な含有は靱性を低下させる要因となるため上限値を0.3%とする。同様の理由で、望ましい下限は0.03%、望ましい上限は0.2%である。
Ceq(下記式で示される)が0.75以上
Ceq=C+Mn/6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/14
ただし、式中の元素記号は各元素の質量%の数値を示す。
Ceqは鋼の焼入れ性を表す指標であり、Ceqが0.75以上であれば実際の耐高圧水素環境で使用される部材(例えば蓄圧器)の製造において想定される範囲で最も小さい冷却速度になった場合でも内部まで目的とする組織が得られる。
Nb:0.1%以下
Nbは強度向上や結晶粒径の微細化に有効な元素であり、所望により含有させる。ただし、過剰な含有は製造コストの増加や鍛造性悪化の要因となるため上限値を0.1%とする。望ましくは上限0.08%である。また、上記作用を十分に得るためには、下限を0.01%とするのが望ましい。
Cu:0.5%以下
Cuは強度向上に有効な元素であり所望により含有させる。ただし、過剰な含有は鍛造性悪化の要因となるため、上限を0.5%とする。望ましくは上限0.4%である。また、上記作用を十分に得るためには、下限を0.01%とするのが望ましい。
目標強度:調質後の室温強度を800MPa以上
本発明の高強度鋼では、調質後の室温強度が800MPa以上であるのが望ましく、850MPa以上が一層望ましい。
ただし水素雰囲気下における水素脆化感受性は強度が高いほど大きくなるので、室温強度の上限は1100MPaとするのが望ましく、上限を1050MPaとするのが一層望ましい。室温強度は、組成の選定、調質の条件設定により調整することができる。
結晶粒度:粒度番号6以上(JISG0552)
本発明の高強度鋼は、JISG0552(鋼のフェライト結晶粒度試験方法)の比較法により測定した調質後の結晶粒度番号が6以上であるのが望ましい。当該結晶粒度番号が6以上であれば、従来鋼と比較して、格別に優れた耐水素脆性を発現させることができる。細粒を得る方法としては、加工や熱処理およびそれらの組み合わせなどさまざまな方法があるが、本発明ではどのような方法を用いても得られる効果に影響は無いため、細粒を得るための方法については特に限定しない。
耐水素脆化指数(切欠引張試験におけるT.S.比:水素中のT.S.を大気中のT.S.で除した値):0.6以上
本発明の高強度鋼は、耐水素脆性を評価する指標として耐水素脆化指数(切欠引張試験におけるT.S.比:水素中のT.S.を大気中のT.S.で除した値)を定義すると、この耐水素脆化指数が0.6以上であるのが望ましい。一般的な傾向として、大気中の平滑引張強度が大きくなると耐水素脆化指数は低下する。耐水素脆化指数が0.6以上であれば格別に優れた耐水素脆性を有すると判断される。
製造方法
本発明の高強度鋼は、上記組成を有する低合金鋼に対し、鍛造時のひずみを除去するために焼きならしを実施し、また最適な結晶粒径を得るために800℃以上で焼入れを実施するのが望ましく、焼入れ後は最適な強度範囲に調整するため560〜680℃で焼戻しを実施するのが望ましい。
以上のように、この発明によれば大型材においても均一な組織を得ることが可能であり、高強度を有し、高圧水素雰囲気下でも優れた耐水素脆性を有する鋼材を得ることができる。
実施例における切欠き引張試験での大気中平滑引張強度と耐水素脆化指数との関係を示すグラフである。
以下に、本発明の実施形態を説明する。
質量%で、C:0.20〜0.50%、Si:0.01〜0.40%、Mn:0.10〜1.0%、P:0.02%以下、S:0.02%以下、Ni:1.0〜5.0%、Cr:0.5〜2.5%、Mo:0.1〜1.5%、V:0.005〜0.3%を含有し、さらに、所望によりNb:0.1%以下、Cu:0.5%以下の1種または2種を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなる組成を有し、且つ下記式で示されるCeqが0.75以上となる組成の鋼を溶製する。
Ceq=C+Mn/6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/14
ただし、式中の元素記号は各元素の質量%の数値を示す。
溶製の方法は特に限定されるものではなく、常法に従って行うことができ、例えば真空誘導溶解により行うことができる。
上記組成としては、主にASME SA723Mで提供される鋼種をベースとするものが挙げられる。
得られた材料は、鋳造によって所定の形状とすることもできるが、熱間鍛造などの熱間加工を経て所定の形状とすることができる。熱間加工後は、鍛造時の歪みを除去するため焼きならしを行うことができる。焼きならしは、例えば、800〜1000℃の条件で行うことができる。
さらに上記材料は、例えば800℃以上で焼入れを行い、焼入れ後、560〜680℃、2〜10時間の範囲で焼き戻しを実施することができる。焼き戻しの時間は前記に限定されるものではなく、材料質量に応じて変更することができる。焼入れにより組織をマルテンサイト組織、下部ベイナイト組織のいずれかまたはマルテンサイト組織と下部ベイナイト組織の混合組織とすることができる。これらの組織が得られていれば実用上十分な強度、靱性が得られる。また、焼入れによってJISG0552による粒度番号が6以上となる最適な結晶粒径を得ることができ、格別に優れた耐水素脆性を発現させることができる。
焼き戻しでは、強度調整を行うことができ、好適には、大気中引張強度を800MPa〜1100MPaとすることができる。
また、上記材料は、高圧水素環境で使用される蓄圧器などに使用することができ、70MPa以上の高圧水素環境で使用するものに好適である。高圧水素環境では、耐水素脆化に優れている必要があり、その指標の一つとして耐水素脆化指数(切欠引張試験におけるT.S.比:水素中のT.S.を大気中のT.S.で除した値)が0.6以上であるのが望ましい。
表1に示す組成(残部がFeおよび不可避不純物)の供試材を真空誘導溶解炉を用いて溶製し、それぞれの供試材について50kg鋼塊を得て熱間鍛造により35mm厚さの鍛造板に加工した。
各供試材は、熱間鍛造後に900℃×2時間の条件で焼きならしを行い、さらに850℃×8時間で焼入れを行った。本実施例では、肉厚材を想定し全ての供試材について焼入れ時の平均冷却速度を40℃/分に調整した。なお、この冷却速度は板厚約200mmの鋼材を水冷した場合の板厚1/2位置の冷却速度に相当する。その後、引張強度を調整するために560℃から680℃の間で焼き戻しを実施した。焼戻しの保持時間は6時間とした。
焼入れ、焼き戻しの調質後の供試材からJIS Z 2201に規定された14号平滑試験片(直径8mm、標点距離40mm)を採取し、平行部の中央に環状のV字切欠きを導入した。切欠き底部は直径4mmとした。引張試験は高圧水素環境疲労試験機を用い、99MPa水素環境下および大気雰囲気下で実施した。引張試験における変形速度は0.0028mm/sで実施した。試験温度は20℃とした。
また、上記引張試験の前に組織観察を実施した。実施例1〜5は、強度および靱性を低下させる上部ベイナイト組織やフェライト組織は認められなかった。また結晶粒度番号はいずれも6以上の細粒が得られていることを確認した。
次に、長さ55mmで一辺10mmの角棒とした供試材の中央に、深さ2mmで45度V字溝を入れ(Vノッチ)、20℃におけるシャルピー衝撃試験を行った。測定された吸収エネルギーは表1に示した。その結果、実施例1〜5は、いずれも比較例1〜3に比べて高い吸収エネルギーを示しており、比較例1〜3に比べて靱性に優れていることが明らかになった。比較例1〜3は上部ベイナイトを有する組織であり、これが靱性の低下を招いたものと考えられる。
上記のように、発明材では、200mmまたはそれ以上の肉厚においても上記組織や結晶粒度が得られており、焼き入れ性に優れていることが分かる。ただし、本発明材の肉厚は特に限定されるものではなく、例えば50mm以上の肉厚を有する蓄圧器の材料として好適に利用できる。
図1に切欠き引張試験におけるT.S.比と大気中平滑引張強度との関係を示す。実施例1〜5は大気中の平滑引張強度が800MPa〜1100MPaの範囲で耐水素脆化指数が0.6以上となり、比較例に比べて耐高圧水素環境脆化特性が優れていることが確認された。なお、比較例の一部では、低強度側(800〜950MPa未満)で良好な耐水素脆化を示しているが、その材料でも高強度側(950MPa〜1100MPa)では耐水素脆化特性に劣っていることが分かる。これらの点から本発明は、特に高強度側においても優れた耐水素脆化特性を有するという点で特筆されるものである。
結晶粒微細化の効果としては、粒界長さが増加することにより粒界単位長さあたりの水素濃度が低減することや、細粒化に伴いブロックやパケットといった下部組織も細かくなることが割れに対する抵抗性向上に寄与しているといった点などが推測される。
Figure 2014227573

Claims (8)

  1. 質量%で、C:0.20〜0.50%、Si:0.01〜0.40%、Mn:0.10〜1.0%、P:0.02%以下、S:0.02%以下、Ni:1.0〜5.0%、Cr:0.5〜2.5%、Mo:0.1〜1.5%、V:0.005〜0.3%を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなる組成を有し、且つ下記式で示されるCeqが0.75以上となることを特徴とする耐高圧水素環境脆化特性に優れた高強度鋼。
    Ceq=C+Mn/6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/14
    ただし、式中の元素記号は各元素の質量%の数値を示す。
  2. 前記組成に、さらに質量%で、Nb:0.1%以下、Cu:0.5%以下の1種または2種を含有することを特徴とする請求項1記載の耐高圧水素環境脆化特性に優れた高強度鋼。
  3. 調質後の大気中引張強度が800MPa〜1100MPaであることを特徴とする請求項1または2に記載の耐高圧水素環境脆化特性に優れた高強度鋼。
  4. JISG0552(鋼のフェライト結晶粒度試験方法)の比較法により測定した、調質後の結晶粒度番号が6以上の粒度を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の耐高圧水素環境脆化特性に優れた高強度鋼。
  5. 耐水素脆化指数(切欠引張試験におけるT.S.比:水素中のT.S.を大気中のT.S.で除した値)が0.6以上となることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の耐高圧水素環境脆化特性に優れた高強度鋼。
  6. 70MPa以上の高圧水素環境で使用されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の耐高圧水素環境脆化特性に優れた高強度鋼。
  7. マルテンサイト組織、下部ベイナイト組織のいずれかまたはマルテンサイト組織と下部ベイナイト組織の混合組織からなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の耐高圧水素環境脆化特性に優れた高強度鋼。
  8. 請求項1または2に記載の組成を有する高強度鋼に焼きならしをし、その後、800℃以上で焼入れ後、560〜680℃の範囲で焼戻しをすることを特徴とする耐高圧水素環境脆化特性に優れた高強度鋼の製造方法。
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