JP2014192463A - 樹脂膜形成用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】ダイシング時における洗浄・冷却水に起因したリングフレームからの脱落を防止できる樹脂膜形成用シートを提供する。
【解決手段】支持シート5と、ワーク4が貼付される樹脂膜形成層3と、リング状のリングフレーム汚染防止用粘着テープ6とがこの順に積層された樹脂膜形成用シート10であって、リングフレーム汚染防止用粘着テープの内径がワークの直径に対して110%よりも大きい。
【選択図】図1

Description

本発明は、チップに接着強度の高い樹脂膜を効率良く形成でき、かつ信頼性の高い半導体装置を製造することが可能な樹脂膜形成用シートに関する。
近年、いわゆるフェースダウン(face down)方式と呼ばれる実装法を用いた半導体装置の製造が行われている。フェースダウン方式においては、回路面上にバンプなどの電極を有する半導体チップ(以下、単に「チップ」ともいう。)が用いられ、該電極が基板と接合される。このため、チップの回路面とは反対側の面(チップ裏面)は剥き出しとなることがある。
この剥き出しとなったチップ裏面は、有機膜により保護されることがある。従来、この有機膜からなる保護膜を有するチップは、液状の樹脂をスピンコート法によりウエハ裏面に塗布し、乾燥し、硬化してウエハとともに保護膜を切断して得られる。しかしながら、このようにして形成される保護膜の厚み精度は充分でないため、製品の歩留まりが低下することがあった。
上記問題を解決するため、支持シートと、該支持シート上に形成された、熱またはエネルギー線硬化性成分と重合体成分とからなる保護膜形成層を有する保護膜形成用シートが開示されている(特許文献1)。保護膜形成用シートは、半導体ウエハに貼付された後、ダイシングや保護膜形成層の硬化工程が加えられる。保護膜形成用シートを用いることにより、裏面に保護膜が貼付された半導体チップを得ることができ、チップ裏面を保護することができる。
また、大径の状態で製造される半導体ウエハは、素子小片(半導体チップ)に切断分離(ダイシング)された後に、次工程であるボンディング工程に移されることもある。この際、半導体ウエハは予め接着シートに貼着された状態でダイシング、洗浄、乾燥、エキスパンディングおよびピックアップの各工程が加えられた後、次工程のボンディング工程に移送される。
これらの工程の中で、ピックアップ工程およびボンディング工程のプロセスを簡略化するため、ウエハ固定機能とダイ接着機能とを同時に兼ね備えたダイシング・ダイボンディング用接着シートが種々提案されている(例えば特許文献2参照)。特許文献2に開示されている接着シートは、いわゆるダイレクトダイボンディングを可能にし、ダイ接着用接着剤の塗布工程を省略できるようになる。例えば、前記接着シートを用いることにより、裏面に接着剤層が貼付された半導体チップを得ることができ、有機基板−チップ間、リードフレーム−チップ間、チップ−チップ間などのダイレクトダイボンディングが可能となる。このような接着シートは、接着剤層に流動性を持たせることで、ウエハ固定機能とダイ接着機能を達成しており、粘着剤層及び基材からなる支持シートと、該支持シート上に形成された、熱硬化性成分と重合体成分とからなる接着剤層を有する。
また、チップのバンプ(電極)形成面をチップ搭載部に対向させてダイボンドするフェースダウン方式のチップに接着シートを用いる場合には、接着剤層をバンプ形成面、すなわちチップの表面に貼付し、ダイボンドを行うこととなる。
上記のような、保護膜や接着剤層が貼付されたチップを得るために用いられる保護膜形成用シートや接着シートなどの樹脂膜形成用シートには、半導体装置の製造工程中にダイシング工程が加えられ、その後ピックアップ工程により、樹脂膜形成層はチップと共に支持シートから剥離する。
上記ダイシング工程等において、樹脂膜形成用シートはリングフレーム等の金属製治具に固定されることがある。樹脂膜形成用シートの樹脂膜形成層が十分なタックを有しない場合、該工程中にリングフレームから樹脂膜形成用シートが剥離するおそれがあるため、樹脂膜形成層とリングフレームとの間に粘着剤層を設け、樹脂膜形成用シートとリングフレームとを固定する技術が知られている(例えば特許文献3参照)。
特許文献3においては、粘着剤層とリングフレームの間の剥離力を、基材と接着剤層の間の剥離力よりも小さくすることで、リングフレームへの糊残りを防止している。
特開2002−280329号公報 特開2012−190992号公報 特開2005−203749号公報
上記のような樹脂膜形成用シートを用いたダイシング工程中には、高圧の水を用いてダイシングによる熱や切削屑を除去することがある。その際、樹脂膜形成層とリングフレームとの間に設けられた粘着剤層の端部に洗浄・冷却水が浸入し、樹脂膜形成層と粘着剤層との界面が剥離し、樹脂膜形成用シートがリングフレームから脱落するおそれがあった。
本発明は上記のような従来技術に鑑みてなされたものであって、本発明の課題は、ダイシング時における洗浄・冷却水に起因したリングフレームからの脱落を防止できる樹脂膜形成用シートを提供することである。
本発明は、以下の要旨を含む。
〔1〕支持シートと、ワークが貼付される樹脂膜形成層と、リング状のリングフレーム汚染防止用粘着テープとがこの順に積層された樹脂膜形成用シートであって、
リングフレーム汚染防止用粘着テープの内径がワークの直径に対して110%よりも大きい、樹脂膜形成用シート。
〔2〕リングフレーム汚染防止用粘着テープの内径がリングフレームの内径以下である〔1〕に記載の樹脂膜形成用シート。
〔3〕樹脂膜形成層の厚さが1〜100μmである〔1〕または〔2〕に記載の樹脂膜形成用シート。
〔4〕樹脂膜形成層が、ワークを個片化したチップを基板または他のチップに固定するためのフィルム状接着剤として機能する〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の樹脂膜形成用シート。
〔5〕ダイシング・ダイボンド兼用シートとして用いられる〔4〕に記載の樹脂膜形成用シート。
〔6〕樹脂膜形成層が、ワークまたはワークを個片化したチップの保護膜として機能する〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の樹脂膜形成用シート。
本発明の樹脂膜形成用シートによれば、ダイシング時における洗浄・冷却水に起因したリングフレームからの脱落を防止できる。
本発明に係る樹脂膜形成用シートの第1の態様を示す。 本発明に係る樹脂膜形成用シートの第2の態様を示す。
以下、本発明の樹脂膜形成用シートの詳細を説明する。
[樹脂膜形成用シート]
図1及び図2に示すように、樹脂膜形成用シート10は、支持シート5と、ワーク4が貼付される樹脂膜形成層3と、リング状のリングフレーム汚染防止用粘着テープ6とをこの順に積層してなる。なお、図1及び図2は、樹脂膜形成用シート10にワーク4が貼付された状態を示す。
リングフレーム汚染防止用粘着テープ6の内径L2は、ワーク4の直径L1に対して110%よりも大きく、110.2〜130%であることが好ましく、112〜125%であることがより好ましい。リングフレーム汚染防止用粘着テープの内径がワークの直径に対して110%以下であると、半導体装置を製造する際のダイシング工程において、リングフレーム汚染防止用粘着テープの端部に洗浄・冷却水が侵入することに起因して、リングフレーム汚染防止用粘着テープの剥離が発生する。その結果、樹脂膜形成用シートがリングフレームから脱落し、半導体装置の製造が困難となる。リングフレーム汚染防止用粘着テープの内径をワークの直径に対して上記範囲とすることで、リングフレーム汚染防止用粘着テープの端部への水侵入を抑制し、樹脂膜形成用シートのリングフレームからの脱落を防止できる。
また、リングフレーム汚染防止用粘着テープの内径L2はリングフレームの内径L3以下であることが好ましい。リングフレームの内径L3とリングフレーム汚染防止用粘着テープの内径L2との差(L3−L2)は、好ましくは0mm以上、より好ましくは1〜30mm、特に好ましくは2〜10mmである。リングフレームの内径とリングフレーム汚染防止用粘着テープの内径との差を上記範囲とすることで、リングフレーム汚染防止用粘着テープの端部への水侵入を抑制し、樹脂膜形成用シートのリングフレームからの脱落を防止できる。
なお、リングフレーム汚染防止用粘着テープ6の内径L2とワーク4との直径L1との差(L2−L1)は、好ましくは20mmよりも大きく、より好ましくは20.5〜50mm、特に好ましくは30.5〜40mmである。リングフレーム汚染防止用粘着テープの内径とワークの直径との差を上記範囲とすることで、リングフレーム汚染防止用粘着テープの端部への水侵入を抑制し、樹脂膜形成用シートのリングフレームからの脱落を防止できる。
リングフレーム汚染防止用粘着テープはリング状であり、空洞部(開口部)を有し、リングフレームに固定可能な大きさを有する。リングフレーム汚染防止用粘着テープは、粘着剤層のみからなる構成(第1の構成)、基材と粘着剤層とからなる構成(第2の構成)及び粘着剤層の層間に基材を有する構成(第3の構成)を採用することがでる。これらの構成の中でも、加工性に優れる観点からは第2の構成または第3の構成が好ましく、第2の構成がより好ましい。また、製造コストの観点からは第1の構成が好ましい。
リングフレーム汚染防止用粘着テープの粘着剤層を構成する粘着剤としては、特に制限されないが、たとえばアクリル粘着剤、ゴム系粘着剤、またはシリコーン粘着剤からなることが好ましい。これらのうちで、リングフレームからの再剥離性を考慮するとアクリル粘着剤が好ましい。また、粘着剤層を形成する粘着剤は、単独で用いても、二種以上混合して用いてもよい。
リングフレーム汚染防止用粘着テープの粘着剤層の厚さは、好ましくは2〜20μm、より好ましくは3〜15μm、さらに好ましくは4〜10μmである。2μm未満のときは、十分な密着性が発現しないことがある。20μmを超えるときは、リングフレームから剥離する際に、リングフレームに粘着剤の残渣物が残り、リングフレームを汚染することがある。
リングフレーム汚染防止用粘着テープを構成する基材としては、特に制限されないが、たとえばポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体フィルム、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体フィルム、アイオノマー樹脂フィルム等のポリオレフィンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルムなどが挙げられる。これらのうちで、エキスパンド性を考慮するとポリエチレンフィルムおよびポリ塩化ビニルフィルムが好ましく、ポリ塩化ビニルフィルムがより好ましい。
基材の厚さは、好ましくは15〜200μm、より好ましくは30〜150μm、さらに好ましくは40〜100μmである。15μm未満のときは、樹脂膜形成用シートを製造する工程において、リングフレーム汚染防止用粘着テープを支持シートと樹脂膜形成層との積層体に貼り合わせた際に、リングフレーム汚染防止用粘着テープが変形して形状を保持できないことがある。200μmを超えるときは、樹脂膜形成用シートを保管や輸送のためにロール状にすると、リングフレーム汚染防止用粘着テープの厚みに起因した段差による巻跡がつくことがある。
リングフレーム汚染防止用粘着テープの幅Wは、好ましくは5〜58mm、より好ましくは10〜47mmである。リングフレーム汚染防止用粘着テープの幅を上記範囲とすることで、リングフレームへの貼付性に優れる。
次に樹脂膜形成層について説明する。樹脂膜形成層に少なくとも要求される機能は、(1)シート形状維持性、(2)初期接着性および(3)硬化性である。
樹脂膜形成層には、バインダー成分の添加により(1)シート形状維持性および(3)硬化性を付与することができ、バインダー成分としては、重合体成分(A)および硬化性成分(B)を含有する第1のバインダー成分または(A)成分および(B)成分の性質を兼ね備えた硬化性重合体成分(AB)を含有する第2のバインダー成分を用いることができる。
なお、樹脂膜形成層を硬化までの間被着体に仮着させておくための機能である(2)初期接着性は、感圧接着性であってもよく、熱により軟化して接着する性質であってもよい。(2)初期接着性は、通常バインダー成分の諸特性や、後述する無機フィラー(C)の配合量の調整などにより制御される。
(第1のバインダー成分)
第1のバインダー成分は、重合体成分(A)と硬化性成分(B)を含有することにより、樹脂膜形成層にシート形状維持性と硬化性を付与する。なお、第1のバインダー成分は、第2のバインダー成分と区別する便宜上、硬化性重合体成分(AB)を含有しない。
(A)重合体成分
重合体成分(A)は、樹脂膜形成層にシート形状維持性を付与することを主目的として樹脂膜形成層に添加される。
上記の目的を達成するため、重合体成分(A)の重量平均分子量(Mw)は、通常20,000以上であり、20,000〜3,000,000であることが好ましい。重量平均分子量(Mw)の値は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー法(GPC)法(ポリスチレン標準)により測定される場合の値である。このような方法による測定は、たとえば、東ソー社製の高速GPC装置「HLC−8120GPC」に、高速カラム「TSK gurd column HXL−H」、「TSK Gel GMHXL」、「TSK Gel G2000 HXL」(以上、全て東ソー社製)をこの順序で連結したものを用い、カラム温度:40℃、送液速度:1.0mL/分の条件で、検出器を示差屈折率計として行われる。
なお、後述する硬化性重合体(AB)と区別する便宜上、重合体成分(A)は後述する硬化機能官能基を有しない。
重合体成分(A)としては、アクリル系重合体、ポリエステル、フェノキシ樹脂(後述する硬化性重合体(AB)と区別する便宜上、エポキシ基を有しないものに限る。)、ポリカーボネート、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリシロキサン、ゴム系重合体等を用いることができる。また、これらの2種以上が結合したもの、たとえば、水酸基を有するアクリル系重合体であるアクリルポリオールに、分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを反応させることにより得られるアクリルウレタン樹脂等であってもよい。さらに、2種以上が結合した重合体を含め、これらの2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(A1)アクリル系重合体
重合体成分(A)としては、アクリル系重合体(A1)が好ましく用いられる。アクリル系重合体(A1)のガラス転移温度(Tg)は、好ましくは−60〜50℃、より好ましくは−50〜40℃、さらに好ましくは−40〜30℃の範囲にある。アクリル系重合体(A1)のガラス転移温度が高いと樹脂膜形成層の接着性が低下し、ワークに転写できなくなることや、転写後にワークから樹脂膜形成層または樹脂膜形成層を硬化して得られる樹脂膜が剥離する等の不具合を生じることがある。また、アクリル系重合体(A1)のガラス転移温度が低いと樹脂膜形成層と支持シートとの剥離力が大きくなって樹脂膜形成層の転写不良が起こることがある。
アクリル系重合体(A1)の重量平均分子量は、100,000〜1,500,000であることが好ましい。アクリル系重合体(A1)の重量平均分子量が高いと樹脂膜形成層の接着性が低下し、ワークに転写できなくなることや、転写後にワークから樹脂膜形成層または樹脂膜が剥離する等の不具合を生じることがある。また、アクリル系重合体(A1)の重量平均分子量が低いと樹脂膜形成層と支持シートとの接着性が高くなり、樹脂膜形成層の転写不良が起こることがある。
アクリル系重合体(A1)は、少なくとも構成する単量体に、(メタ)アクリル酸エステルを含む。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、アルキル基の炭素数が1〜18であるアルキル(メタ)アクリレート、具体的にはメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートなど;環状骨格を有する(メタ)アクリレート、具体的にはシクロアルキル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イミド(メタ)アクリレートなどが挙げられる。また、後述する水酸基を有する単量体、カルボキシル基を有する単量体、アミノ基を有する単量体として例示するもののうち、(メタ)アクリル酸エステルであるものを例示することができる。
なお、本明細書で(メタ)アクリルは、アクリルおよびメタクリルの両者を包含する意味で用いることがある。
アクリル系重合体(A1)を構成する単量体として、水酸基を有する単量体を用いてもよい。このような単量体を用いることで、アクリル系重合体(A1)に水酸基が導入され、樹脂膜形成層が別途エネルギー線硬化性成分(B2)を含有する場合に、これとアクリル系重合体(A1)との相溶性が向上する。水酸基を有する単量体としては、2−ヒドロキシルエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル;N−メチロール(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
アクリル系重合体(A1)を構成する単量体として、カルボキシル基を有する単量体を用いてもよい。このような単量体を用いることで、アクリル系重合体(A1)にカルボキシル基が導入され、樹脂膜形成層が、別途エネルギー線硬化性成分(B2)を含有する場合に、これとアクリル系重合体(A1)との相溶性が向上する。カルボキシル基を有する単量体としては、2−(メタ)アクリロイロキシエチルフタレート、2−(メタ)アクリロイロキシプロピルフタレート等のカルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等が挙げられる。後述する硬化性成分(B)として、エポキシ系熱硬化性成分を用いる場合には、カルボキシル基とエポキシ系熱硬化性成分中のエポキシ基が反応してしまうため、カルボキシル基を有する単量体の使用量は少ないことが好ましい。
アクリル系重合体(A1)を構成する単量体として、アミノ基を有する単量体を用いてもよい。このような単量体としては、モノエチルアミノ(メタ)アクリレート等のアミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。
アクリル系重合体(A1)を構成する単量体として、このほか酢酸ビニル、スチレン、エチレン、α−オレフィン等を用いてもよい。
アクリル系重合体(A1)は架橋されていてもよい。架橋は、架橋される前のアクリル系重合体(A1)が水酸基等の架橋性官能基を有しており、樹脂膜形成層を形成するための組成物中に架橋剤を添加することで架橋性官能基と架橋剤の有する官能基が反応することにより行われる。アクリル系重合体(A1)を架橋することにより、樹脂膜形成層の凝集力を調節することが可能となる。
架橋剤としては有機多価イソシアネート化合物、有機多価イミン化合物などが挙げられる。
有機多価イソシアネート化合物としては、芳香族多価イソシアネート化合物、脂肪族多価イソシアネート化合物、脂環族多価イソシアネート化合物およびこれらの有機多価イソシアネート化合物の三量体、ならびにこれら有機多価イソシアネート化合物とポリオール化合物とを反応させて得られる末端イソシアネートウレタンプレポリマー等を挙げることができる。
有機多価イソシアネート化合物として、具体的には、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、3−メチルジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−2,4’−ジイソシアネート、リジンイソシアネート、およびこれらの多価アルコールアダクト体が挙げられる。
有機多価イミン化合物として、具体的には、N,N’−ジフェニルメタン−4,4’−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、テトラメチロールメタン−トリ−β−アジリジニルプロピオネートおよびN,N’−トルエン−2,4−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)トリエチレンメラミン等を挙げることができる。
架橋剤は架橋する前のアクリル系重合体(A1)100質量部に対して通常0.01〜20質量部、好ましくは0.1〜10質量部、より好ましくは0.5〜5質量部の比率で用いられる。
本発明において、樹脂膜形成層を構成する成分の含有量の態様について、重合体成分(A)の含有量を基準として定める場合、重合体成分(A)が架橋されたアクリル系重合体であるときは、その基準とする含有量は、架橋される前のアクリル系重合体の含有量である。
(A2)非アクリル系樹脂
また、重合体成分(A)として、ポリエステル、フェノキシ樹脂(後述する硬化性重合体(AB)と区別する便宜上、エポキシ基を有しないものに限る。)、ポリカーボネート、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリシロキサン、ゴム系重合体またはこれらの2種以上が結合したものから選ばれる非アクリル系樹脂(A2)の1種単独または2種以上の組み合わせを用いてもよい。このような樹脂としては、重量平均分子量が20,000〜100,000のものが好ましく、20,000〜80,000のものがさらに好ましい。
非アクリル系樹脂(A2)のガラス転移温度は、好ましくは−30〜150℃、さらに好ましくは−20〜120℃の範囲にある。
非アクリル系樹脂(A2)を、上述のアクリル系重合体(A1)と併用した場合には、樹脂膜形成用シートを用いてワークへ樹脂膜形成層を転写する際に、支持シートと樹脂膜形成層との層間剥離を容易に行うことができ、さらに転写面に樹脂膜形成層が追従しボイドなどの発生を抑えることができる。
非アクリル系樹脂(A2)を、上述のアクリル系重合体(A1)と併用する場合には、非アクリル系樹脂(A2)の含有量は、非アクリル系樹脂(A2)とアクリル系重合体(A1)との質量比(A2:A1)において、通常1:99〜60:40、好ましくは1:99〜30:70の範囲にある。非アクリル系樹脂(A2)の含有量がこの範囲にあることにより、上記の効果を得ることができる。
(B)硬化性成分
硬化性成分(B)は、樹脂膜形成層に硬化性を付与することを主目的として樹脂膜形成層に添加される。硬化性成分(B)は、熱硬化性成分(B1)、またはエネルギー線硬化性成分(B2)を用いることができる。また、これらを組み合わせて用いてもよい。熱硬化性成分(B1)は、少なくとも加熱により反応する官能基を有する化合物を含有する。また、エネルギー線硬化性成分(B2)は、エネルギー線照射により反応する官能基を有する化合物(B21)を含有し、紫外線、電子線等のエネルギー線の照射を受けると重合硬化する。これらの硬化性成分が有する官能基同士が反応し、三次元網目構造が形成されることにより硬化が実現される。硬化性成分(B)は、重合体成分(A)と組み合わせて用いるため、樹脂膜形成層を形成するための塗工用組成物の粘度を抑制し、取り扱い性を向上させる等の観点から、通常その重量平均分子量(Mw)は、10,000以下であり、100〜10,000であることが好ましい。
(B1)熱硬化性成分
熱硬化性成分としては、たとえば、エポキシ系熱硬化性成分が好ましい。
エポキシ系熱硬化性成分は、エポキシ基を有する化合物(B11)を含有し、エポキシ基を有する化合物(B11)と熱硬化剤(B12)を組み合わせたものを用いることが好ましい。
(B11)エポキシ基を有する化合物
エポキシ基を有する化合物(B11)(以下、「エポキシ化合物(B11)」ということがある。)としては、従来公知のものを用いることができる。具体的には、多官能系エポキシ樹脂や、ビスフェノールAジグリシジルエーテルやその水添物、オルソクレゾールノボラックエポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェニレン骨格型エポキシ樹脂など、分子中に2官能以上有するエポキシ化合物が挙げられる。これらは1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
エポキシ化合物(B11)を用いる場合には、樹脂膜形成層には、重合体成分(A)100質量部に対して、エポキシ化合物(B11)が、好ましくは1〜1500質量部含まれ、より好ましくは3〜1200質量部含まれる。エポキシ化合物(B11)が少ないと、樹脂膜形成層の硬化後における接着性が低下する傾向がある。また、エポキシ化合物(B11)が多いと、樹脂膜形成層と支持シートとの剥離力が高くなり、樹脂膜形成層の転写不良が起こることがある。
(B12)熱硬化剤
熱硬化剤(B12)は、エポキシ化合物(B11)に対する硬化剤として機能する。好ましい熱硬化剤としては、1分子中にエポキシ基と反応しうる官能基を2個以上有する化合物が挙げられる。その官能基としてはフェノール性水酸基、アルコール性水酸基、アミノ基、カルボキシル基および酸無水物などが挙げられる。これらのうち好ましくはフェノール性水酸基、アミノ基、酸無水物などが挙げられ、さらに好ましくはフェノール性水酸基、アミノ基が挙げられる。
フェノール系硬化剤の具体的な例としては、多官能系フェノール樹脂、ビフェノール、ノボラック型フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン系フェノール樹脂、ザイロック型フェノール樹脂、アラルキルフェノール樹脂が挙げられる。
アミン系硬化剤の具体的な例としては、DICY(ジシアンジアミド)が挙げられる。
これらは、1種単独で、または2種以上混合して使用することができる。
熱硬化剤(B12)の含有量は、エポキシ化合物(B11)100質量部に対して、0.1〜500質量部であることが好ましく、1〜200質量部であることがより好ましい。熱硬化剤の含有量が少ないと、硬化後における接着性が低下する傾向がある。
(B13)硬化促進剤
硬化促進剤(B13)を、樹脂膜形成層の熱硬化の速度を調整するために用いてもよい。硬化促進剤(B13)は、特に、熱硬化性成分(B1)として、エポキシ系熱硬化性成分を用いるときに好ましく用いられる。
好ましい硬化促進剤としては、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールなどの3級アミン類;2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールなどのイミダゾール類;トリブチルホスフィン、ジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィンなどの有機ホスフィン類;テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、トリフェニルホスフィンテトラフェニルボレートなどのテトラフェニルボロン塩などが挙げられる。これらは1種単独で、または2種以上混合して使用することができる。
硬化促進剤(B13)は、エポキシ化合物(B11)および熱硬化剤(B12)の合計量100質量部に対して、好ましくは0.01〜10質量部、さらに好ましくは0.1〜1質量部の量で含まれる。硬化促進剤(B13)を上記範囲の量で含有することにより、高温度高湿度下に曝されても優れた接着性を有し、厳しいリフロー条件に曝された場合であっても高い信頼性を達成することができる。硬化促進剤(B13)を添加することで、樹脂膜形成層の硬化後の接着性を向上させることができる。このような作用は硬化促進剤(B13)の含有量が多いほど強まる。
(B2)エネルギー線硬化性成分
樹脂膜形成層がエネルギー線硬化性成分を含有することで、多量のエネルギーと長い時間を要する熱硬化工程を行うことなく樹脂膜形成層の硬化を行うことができる。これにより、製造コストの低減を図ることができる。
エネルギー線硬化性成分は、エネルギー線照射により反応する官能基を有する化合物(B21)を単独で用いてもよいが、エネルギー線照射により反応する官能基を有する化合物(B21)と光重合開始剤(B22)を組み合わせたものを用いることが好ましい。
(B21)エネルギー線照射により反応する官能基を有する化合物
エネルギー線照射により反応する官能基を有する化合物(B21)(以下「エネルギー線反応性化合物(B21)」ということがある。)としては、具体的には、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートあるいは1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート等のアクリレート系化合物が挙げられ、また、オリゴエステルアクリレート、ウレタンアクリレート系オリゴマー、エポキシアクリレート、ポリエーテルアクリレートおよびイタコン酸オリゴマーなどのアクリレート系化合物等の重合構造を有するアクリレート化合物であって、比較的低分子量のものが挙げられる。このような化合物は、分子内に少なくとも1つの重合性二重結合を有する。
エネルギー線反応性化合物(B21)を用いる場合、樹脂膜形成層には、重合体成分(A)100質量部に対して、エネルギー線反応性化合物(B21)が、好ましくは1〜1500質量部含まれ、より好ましくは3〜1200質量部含まれる。
(B22)光重合開始剤
エネルギー線反応性化合物(B21)に光重合開始剤(B22)を組み合わせることで、重合硬化時間を短くし、ならびに光線照射量を少なくすることができる。
このような光重合開始剤(B22)として具体的には、ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン安息香酸、ベンゾイン安息香酸メチル、ベンゾインジメチルケタール、2,4−ジエチルチオキサンソン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンジルジフェニルサルファイド、テトラメチルチウラムモノサルファイド、アゾビスイソブチロニトリル、ベンジル、ジベンジル、ジアセチル、1,2−ジフェニルメタン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドおよびβ−クロールアンスラキノンなどが挙げられる。光重合開始剤(B22)は1種類単独で、または2種類以上を組み合わせて用いることができる。
光重合開始剤(B22)の配合割合は、エネルギー線反応性化合物(B21)100質量部に対して0.1〜10質量部含まれることが好ましく、1〜5質量部含まれることがより好ましい。
光重合開始剤(B22)の配合割合が0.1質量部未満であると光重合の不足で満足な硬化性が得られないことがあり、10質量部を超えると光重合に寄与しない残留物が生成し、不具合の原因となることがある。
(第2のバインダー成分)
第2のバインダー成分は、硬化性重合体成分(AB)を含有することにより、樹脂膜形成層にシート形状維持性と硬化性を付与する。
(AB)硬化性重合体成分
硬化性重合体成分は、硬化機能官能基を有する重合体である。硬化機能官能基は、互いに反応して三次元網目構造を構成しうる官能基であり、加熱により反応する官能基や、エネルギー線により反応する官能基が挙げられる。
硬化機能官能基は、硬化性重合体(AB)の骨格となる連続構造の単位中に付加していてもよいし、末端に付加していてもよい。硬化機能官能基が硬化性重合体成分(AB)の骨格となる連続構造の単位中に付加している場合、硬化機能官能基は側鎖に付加していてもよいし、主鎖に直接付加していてもよい。硬化性重合体成分(AB)の重量平均分子量(Mw)は、樹脂膜形成層にシート形状維持性を付与する目的を達成する観点から、通常20,000以上である。
加熱により反応する官能基としてはエポキシ基が挙げられる。エポキシ基を有する硬化性重合体成分(AB)としては、高分子量のエポキシ基含有化合物や、エポキシ基を有するフェノキシ樹脂が挙げられる。高分子量のエポキシ基含有化合物は、たとえば、特開2001−261789に開示されている。
また、上述のアクリル系重合体(A1)と同様の重合体であって、単量体として、エポキシ基を有する単量体を用いて重合したもの(エポキシ基含有アクリル系重合体)であってもよい。エポキシ基を有する単量体としては、たとえばグリシジル(メタ)アクリレート等のグリシジル基を有する(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。
エポキシ基含有アクリル系重合体を用いる場合、その好ましい態様はエポキシ基以外についてアクリル系重合体(A1)と同様である。
エポキシ基を有する硬化性重合体成分(AB)を用いる場合には、硬化性成分(B)としてエポキシ系熱硬化性成分を用いる場合と同様、熱硬化剤(B12)や、硬化促進剤(B13)を併用してもよい。
エネルギー線により反応する官能基としては、(メタ)アクリロイル基が挙げられる。エネルギー線により反応する官能基を有する硬化性重合体成分(AB)としては、ポリエーテルアクリレートなどの重合構造を有するアクリレート系化合物等であって、高分子量のものを用いることができる。
また、たとえば側鎖に水酸基等の官能基Xを有する原料重合体に、官能基Xと反応しうる官能基Y(たとえば、官能基Xが水酸基である場合にはイソシアネート基等)およびエネルギー線照射により反応する官能基を有する低分子化合物を反応させて調製した重合体を用いてもよい。
この場合において、原料重合体が上述のアクリル系重合体(A1)に該当するときは、その原料重合体の好ましい態様は、アクリル系重合体(A1)と同様である。
エネルギー線により反応する官能基を有する硬化性重合体成分(AB)を用いる場合には、エネルギー線硬化性成分(B2)を用いる場合と同様、光重合開始剤(B22)を併用してもよい。
第2のバインダー成分は、硬化性重合体成分(AB)と併せて、上述の重合体成分(A)や硬化性成分(B)を含有していてもよい。
樹脂膜形成層には、バインダー成分のほか、以下の成分を含有させてもよい。
(C)無機フィラー
樹脂膜形成層は、無機フィラー(C)を含有していてもよい。無機フィラー(C)を樹脂膜形成層に配合することにより、硬化後の樹脂膜における熱膨張係数を調整することが可能となり、ワークに対して硬化後の樹脂膜の熱膨張係数を最適化することで半導体装置の信頼性を向上させることができる。また、硬化後の樹脂膜の吸湿性を低減させることも可能となる。
また、本発明における樹脂膜形成層を硬化して得られる樹脂膜を、ワークまたはワークを個片化したチップの保護膜として機能させる場合には、保護膜にレーザーマーキングを施すことにより、レーザー光により削り取られた部分に無機フィラー(C)が露出して、反射光が拡散するために白色に近い色を呈する。そのため、樹脂膜形成層が後述する着色剤(D)を含有すると、レーザーマーキング部分と他の部分にコントラスト差が得られ、印字が明瞭になるという効果がある。
好ましい無機フィラーとしては、シリカ、アルミナ、タルク、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化鉄、炭化珪素、窒化ホウ素等の粉末、これらを球形化したビーズ、単結晶繊維およびガラス繊維等が挙げられる。これらのなかでも、シリカフィラーおよびアルミナフィラーが好ましい。上記無機フィラー(C)は単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
上述の効果をより確実に得るための、無機フィラー(C)の含有量の範囲としては、樹脂膜形成層を構成する全固形分100質量部に対して、好ましくは1〜80質量部、より好ましくは20〜75質量部、特に好ましくは40〜70質量部である。
(D)着色剤
樹脂膜形成層には、着色剤(D)を配合することができる。着色剤を配合することで、半導体装置を機器に組み込んだ際に、周囲の装置から発生する赤外線等による半導体装置の誤作動を防止することができる。また、レーザーマーキング等の手段により樹脂膜に刻印を行った場合に、文字、記号等のマークが認識しやすくなるという効果がある。すなわち、樹脂膜が形成された半導体装置や半導体チップでは、樹脂膜の表面に品番等が通常レーザーマーキング法(レーザー光により保護膜表面を削り取り印字を行う方法)により印字されるが、樹脂膜が着色剤(D)を含有することで、樹脂膜のレーザー光により削り取られた部分とそうでない部分のコントラスト差が充分に得られ、視認性が向上する。
着色剤としては、有機または無機の顔料および染料が用いられる。これらの中でも電磁波や赤外線遮蔽性の点から黒色顔料が好ましい。黒色顔料としては、カーボンブラック、酸化鉄、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭等が用いられるが、これらに限定されることはない。半導体装置の信頼性を高める観点からは、カーボンブラックが特に好ましい。着色剤(D)は1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
着色剤(D)の配合量は、樹脂膜形成層を構成する全固形分100質量部に対して、好ましくは0.1〜35質量部、さらに好ましくは0.5〜25質量部、特に好ましくは1〜15質量部である。
(E)カップリング剤
無機物と反応する官能基および有機官能基と反応する官能基を有するカップリング剤(E)を、樹脂膜形成層のワークに対する接着性、密着性および/または樹脂膜の凝集性を向上させるために用いてもよい。また、カップリング剤(E)を使用することで、樹脂膜形成層を硬化して得られる樹脂膜の耐熱性を損なうことなく、その耐水性を向上させることができる。このようなカップリング剤としては、チタネート系カップリング剤、アルミネート系カップリング剤、シランカップリング剤等が挙げられる。これらのうちでも、シランカップリング剤が好ましい。
シランカップリング剤としては、その有機官能基と反応する官能基が、重合体成分(A)、硬化性成分(B)や硬化性重合体成分(AB)などが有する官能基と反応する基であるシランカップリング剤が好ましく使用される。
このようなシランカップリング剤としてはγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−(メタクリロキシプロピル)トリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−6−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−6−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、イミダゾールシランなどが挙げられる。これらは1種単独で、または2種以上混合して使用することができる。
シランカップリング剤は、重合体成分(A)、硬化性成分(B)および硬化性重合体成分(AB)の合計100質量部に対して、通常0.1〜20質量部、好ましくは0.2〜10質量部、より好ましくは0.3〜5質量部の割合で含まれる。シランカップリング剤の含有量が0.1質量部未満だと上記の効果が得られない可能性があり、20質量部を超えるとアウトガスの原因となる可能性がある。
(F)汎用添加剤
樹脂膜形成層には、上記の他に、必要に応じて各種添加剤が配合されてもよい。各種添加剤としては、レベリング剤、可塑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、イオン捕捉剤、ゲッタリング剤、連鎖移動剤や剥離剤などが挙げられる。
樹脂膜形成層は、たとえば上記各成分を適宜の割合で混合して得られる組成物(樹脂膜形成用組成物)を用いて得られる。樹脂膜形成用組成物は予め溶媒で希釈しておいてもよく、また混合時に溶媒に加えてもよい。また、樹脂膜形成用組成物の使用時に、溶媒で希釈してもよい。
かかる溶媒としては、酢酸エチル、酢酸メチル、ジエチルエーテル、ジメチルエーテル、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、ヘプタンなどが挙げられる。
樹脂膜形成層は、初期接着性と硬化性とを有し、未硬化状態では常温または加熱下でワークに押圧することで容易に接着する。また押圧する際に樹脂膜形成層を加熱してもよい。そして硬化を経て最終的には耐衝撃性の高い樹脂膜を与えることができ、接着強度にも優れ、厳しい高温度高湿度条件下においても十分な保護機能を保持し得る。なお、樹脂膜形成層は単層構造であってもよく、また多層構造であってもよい。
樹脂膜形成層の厚さは、好ましくは1〜100μm、より好ましくは2〜90μm、特に好ましくは3〜80μmである。樹脂膜形成層の厚さを上記範囲とすることで、樹脂膜形成層が信頼性の高い保護膜または接着剤として機能する。
上記のような樹脂膜形成層は、支持シート上に剥離可能に積層される。次いで、樹脂膜形成層上にリングフレーム汚染防止用粘着テープが積層され樹脂膜形成用シートが得られる。樹脂膜形成用シートの形状は、枚葉のものに限られず、長尺の帯状のものであってもよく、これを巻収してもよい。支持シートとしては、剥離シートが挙げられ、また、後述する粘着シートを用いることができる。特に、所望の形状にあわせてリングフレーム汚染防止用粘着テープの開口部と同心円状に切り抜いた樹脂膜形成用シートを長尺のカバーフィルム上に一定間隔で有する形態が好ましい。
剥離シートとしては、たとえばポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリブチレン テレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン酢酸ビニル共重合体フィルム、アイオノマー樹脂フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム等が用いられる。またこれらの架橋フィルムも用いられる。さらにこれらの積層フィルムであってもよい。
剥離シートの樹脂膜形成層に接する面の表面張力は、好ましくは40mN/m以下、さらに好ましくは37mN/m以下、特に好ましくは35mN/m以下である。下限値は通常25mN/m程度である。このような表面張力が比較的低い剥離シートは、材質を適宜に選択して得ることが可能であるし、また剥離シートの表面に剥離剤を塗布して剥離処理を施すことで得ることもできる。
剥離処理に用いられる剥離剤としては、アルキッド系、シリコーン系、フッ素系、不飽和ポリエステル系、ポリオレフィン系、ワックス系などが用いられるが、特にアルキッド系、シリコーン系、フッ素系の剥離剤が耐熱性を有するので好ましい。
上記の剥離剤を用いて剥離シートの基体となるフィルム等の表面を剥離処理するためには、剥離剤をそのまま無溶剤で、または溶剤希釈やエマルション化して、グラビアコーター、メイヤーバーコーター、エアナイフコーター、ロールコーターなどにより塗布して、剥離剤が塗布された剥離シートを常温下または加熱下に供するか、または電子線により硬化させて剥離剤層を形成させればよい。
また、ウェットラミネーションやドライラミネーション、熱溶融ラミネーション、溶融押出ラミネーション、共押出加工などによりフィルムの積層を行うことにより剥離シートの表面張力を調整してもよい。すなわち、少なくとも一方の面の表面張力が、上述した剥離シートの樹脂膜形成層と接する面のものとして好ましい範囲内にあるフィルムを、当該面が樹脂膜形成層と接する面となるように、他のフィルムと積層した積層体を製造し、剥離シートとしてもよい。
樹脂膜形成用シート上でワークにダイシング等の所要の加工が施される場合には、図1に示すように、基材1上に粘着剤層2を形成した粘着シートを支持シート5として用いることが好ましい。この態様においては、樹脂膜形成層3は、支持シート5に設けられた粘着剤層2上に積層される。粘着シートの基材としては、剥離シートとして例示した上記のフィルムが挙げられる。粘着剤層は、樹脂膜形成層を剥離できる程度の粘着力を有する弱粘着性のものを使用してもよいし、エネルギー線照射により粘着力が低下するエネルギー線硬化性のものを使用してもよい。
粘着剤層は、従来より公知の種々の粘着剤(例えば、ゴム系、アクリル系、シリコーン系、ウレタン系、ビニルエーテル系などの汎用粘着剤、表面凹凸のある粘着剤、エネルギー線硬化型粘着剤、熱膨張成分含有粘着剤等)により形成できる。
支持シートの構成がかかる構成であると、樹脂膜形成用シートが、ダイシング工程においてワークを支持するためのダイシングシートとして機能する場合に支持シートと樹脂膜形成層の間の密着性が保たれ、ダイシング工程において樹脂膜形成層付チップが支持シートから剥がれることを抑制するという効果が得られる。樹脂膜形成用シートが、ダイシング工程においてワークを支持するためのダイシングシートとして機能する場合、ダイシング工程において樹脂膜形成層付ワークに別途ダイシングシートを貼り合せてダイシングをする必要がなくなり、半導体装置の製造工程を簡略化できる。
樹脂膜形成用シートは、各種のワークに貼付され、場合によっては、樹脂膜形成用シート上でワークにダイシング等の所要の加工が施される。その後、樹脂膜形成層をワークに固着残存させて支持シートを剥離する。すなわち、樹脂膜形成層を、支持シートからワークに転写する工程を含むプロセスに使用される。
上記のような樹脂膜形成層は、ワークを個片化したチップを基板または他のチップに固定するためのフィルム状接着剤として機能することができる。このようなフィルム状接着剤は、チップのダイボンド工程において近年多用されている。フィルム状接着剤は、好ましくはエポキシ系熱硬化性成分を含有する樹脂膜形成用組成物を製膜したものであり、支持シート上に剥離可能に形成される。
また、本発明の樹脂膜形成用シートは、ダイシング時のワーク固定機能とダイボンド時のダイ接着機能とを同時に兼ね備えたダイシング・ダイボンド兼用シートであってもよい。この場合、フィルム状接着剤を、粘着性を有する性状、又は加熱により軟化してワークに貼付できる性状とすることで、ダイシング工程においてワークや該ワークを個片化したチップを保持することができる。そして、ダイボンド時にはチップを固着するための接着剤として機能する。以下、このように樹脂膜形成用シートの構成要素となったフィルム状接着剤を接着剤層ともいう。接着剤層は、ダイシング時には、ワークとともに切断され、切断されたチップと同形状の接着剤層が形成される。ダイシング終了後、チップのピックアップを行うと、接着剤層は、チップとともに支持シートから剥離する。接着剤層を伴ったチップを基板等の搭載部や他のチップ等に載置し、加熱等を行い、チップと、基板等の搭載部や他のチップ等とを接着剤層を介して接着する。このようなダイシング・ダイボンド兼用シートは、支持シート上にワーク固定機能とダイ接着機能とを兼ね備えた接着剤層が形成されてなる。
また、本発明の樹脂膜形成用シートの樹脂膜形成層は、ワークまたはワークを個片化したチップの保護膜として機能してもよい。この場合、例えば、樹脂膜形成層にワークを貼付し、樹脂膜形成層を硬化させて樹脂膜とし、その後、ワークと樹脂膜とをダイシングし、保護膜として機能する樹脂膜を有するチップを得る。このような保護膜を形成するためのシートは、支持シート上に保護膜となる接着性の樹脂膜形成層を有する。保護膜となる樹脂膜形成層は、例えば、バインダー成分(上記第1のバインダー成分および/または第2のバインダー成分)を含み、また、必要に応じ無機フィラー(C)や着色剤(D)等が含まれてもよい。
支持シートの厚さは、通常は10〜500μm、好ましくは15〜300μm、特に好ましくは20〜250μmである。粘着剤層を設ける場合には、支持シート中3〜50μmが粘着剤層の厚さである。
また、樹脂膜形成用シートは、樹脂膜形成層やリングフレーム汚染防止用粘着テープを保護するために、その表面にカバーフィルムを仮着しておいてもよい。カバーフィルムは、上述の剥離シートと同じものを用いることができる。
カバーフィルムの膜厚は、通常は5〜300μm、好ましくは10〜200μm、特に好ましくは20〜150μm程度である。
[樹脂膜形成用シートの製造方法]
次に、図1に示す樹脂膜形成用シートの製造方法の一例について説明するが、本発明の樹脂膜形成用シートは、このような製造方法により得られるものに限定されない。
まず、基材1の表面に粘着剤層2を形成し、支持シート5として粘着シートを得る。基材の表面に粘着剤層を設ける方法は特に限定されず、剥離シート(第1剥離シート)上に所定の膜厚になるように、粘着剤層を構成する粘着剤組成物を塗布し形成した粘着剤層を基材表面に転写する方法;基材表面に粘着剤組成物を直接塗布して粘着剤層を形成する方法;が挙げられる。
剥離シートとしては、上述した基材として例示したフィルムを用いることができる。
次いで、粘着シートの粘着剤層上に樹脂膜形成層を積層する。粘着剤層上に樹脂膜形成層を積層する方法は特に限定されず、剥離シート(第2剥離シート)上に所定の膜厚となるように、樹脂膜形成層用組成物を塗布し形成した樹脂膜形成層を粘着剤層上に転写する方法;粘着剤層上に樹脂膜形成用組成物を直接塗布して樹脂膜形成層を形成する方法;が挙げられる。
次いで、リングフレーム汚染防止用粘着テープを形成する。リングフレーム汚染防止用粘着テープの一例として、基材と粘着剤層とからなる構成(第2の構成)のリングフレーム汚染防止用粘着テープを形成する方法を説明する。
まず、剥離シート(第3剥離シート)上にリングフレーム汚染防止用粘着テープを構成する粘着剤組成物を塗布し、粘着剤層(以下において「RF粘着剤層」と記載することがある。)を形成する。次いで、基材(以下において「RF基材」と記載することがある。)をRF粘着剤層上に積層し、第3剥離シート/RF粘着剤層/RF基材の積層体を得る。
次いで、樹脂膜形成層に貼付されるワークの直径に対して110%よりも大きい形状に、RF基材とRF粘着剤層とを切り込み、残余の部分を除去し開口部を形成する。第3剥離シート/RF粘着剤層/RF基材が長尺の帯状体である場合には、第3剥離シートを切断せずにおくことで、長尺の第3剥離シートに連続的に保持された、所定形状の複数のRF基材とRF粘着剤層の積層体を得ることができる。
そして、樹脂膜形成層上に第2剥離シートが積層されている場合には第2剥離シートを剥離し、第3剥離シート/RF粘着剤層/RF基材の積層体のRF基材と樹脂膜形成層とを積層し、基材/粘着剤層/樹脂膜形成層/RF基材/RF粘着剤層/第3剥離シートからなる積層体を得る。その後、RF粘着剤層に形成された開口部と同心円状に積層体を切り抜き、第3剥離シートを剥離することで、図1に示す樹脂膜形成用シートが製造される。
[半導体装置の製造方法]
次に本発明に係る樹脂膜形成用シートの利用方法について、該シートを半導体装置の製造方法に適用した場合を例にとって説明する。
本発明に係る樹脂膜形成用シートを用いた半導体装置の製造方法は、該シートの樹脂膜形成層をワークに貼着し、該ワークをダイシングしてチップとし、該チップのいずれかの面に該樹脂膜形成層を固着残存させて支持シートから剥離し、該チップをダイパッド部上、または別のチップ上に該樹脂膜形成層を介して載置する工程を含むことが好ましい。
ワークは、シリコンウエハであってもよく、またガリウム・砒素などの化合物半導体ウエハであってもよい。
ウエハ表面への回路の形成はエッチング法、リフトオフ法などの従来より汎用されている方法を含む様々な方法により行うことができる。次いで、ウエハの回路面の反対面(裏面)を研削する。研削法は特に限定はされず、グラインダーなどを用いた公知の手段で研削してもよい。裏面研削時には、表面の回路を保護するために回路面に、表面保護シートと呼ばれる粘着シートを貼付する。裏面研削は、ウエハの回路面側(すなわち表面保護シート側)をチャックテーブル等により固定し、回路が形成されていない裏面側をグラインダーにより研削する。ウエハの研削後の厚みは特に限定はされないが、通常は50〜500μm程度である。
その後、必要に応じ、裏面研削時に生じた破砕層を除去する。破砕層の除去は、ケミカルエッチングや、プラズマエッチングなどにより行われる。
回路形成および裏面研削に次いで、ウエハの裏面に樹脂膜形成用シートの樹脂膜形成層を貼付する。貼付方法は特に限定されず、例えば、半導体ウエハの裏面側を本発明に係る樹脂膜形成用シートの樹脂膜形成層上に載置し、軽く押圧し、半導体ウエハを固定する。なお、樹脂膜形成用シートの外周部において、樹脂膜形成用シートはリングフレーム汚染防止用粘着テープを介してリングフレーム等の治具に固定される。
樹脂膜形成層が室温ではタック性を有しない場合は適宜加温してもよい(限定するものではないが、40〜80℃が好ましい)。
次いで、樹脂膜形成層に硬化性成分(B)としてエネルギー線硬化性成分(B2)が配合されている場合には、樹脂膜形成層に支持シート側からエネルギー線を照射し、樹脂層形成層を予備的に硬化し、樹脂膜形成層の凝集力を上げ、樹脂膜形成層と支持シートとの間の接着力を低下させておいてもよい。
その後、ダイシングソーなどの切断手段を用いて、上記の半導体ウエハを切断し半導体チップを得る。この際の切断深さは、半導体ウエハの厚みと、樹脂膜形成層の厚みとの合計およびダイシングソーの磨耗分を加味した深さにする。
なお、エネルギー線照射は、半導体ウエハの貼付後、半導体チップの剥離(ピックアップ)前のいずれの段階で行ってもよく、たとえばダイシングの後に行ってもよく、また下記のエキスパンド工程の後に行ってもよいが、半導体ウエハの貼付後であってダイシング前に行うことが好ましい。さらにエネルギー線照射を複数回に分けて行ってもよい。
次いで必要に応じ、樹脂膜形成用シートのエキスパンドを行うと、半導体チップ間隔が拡張し、半導体チップのピックアップをさらに容易に行えるようになる。この際、樹脂膜形成層と支持シートとの間にずれが発生することになり、樹脂膜形成層と支持シートとの間の接着力が減少し、半導体チップのピックアップ性が向上する。このようにして半導体チップのピックアップを行うと、切断された樹脂膜形成層を半導体チップ裏面に固着残存させて支持シートから剥離することができる。
次いで樹脂膜形成層を介して半導体チップを、リードフレームのダイパッド上または別の半導体チップ(下段チップ)表面に載置する(以下、チップが搭載されるダイパッドまたは下段チップ表面を「チップ搭載部」と記載する)。チップ搭載部は、半導体チップを載置する前に加熱するか載置直後に加熱される。加熱温度は、通常は80〜200℃、好ましくは100〜180℃であり、加熱時間は、通常は0.1秒〜5分、好ましくは0.5秒〜3分であり、載置するときの圧力は、通常1kPa〜200MPaである。
半導体チップをチップ搭載部に載置した後、必要に応じさらに加熱を行ってもよい。この際の加熱条件は、上記加熱温度の範囲であって、加熱時間は通常1〜180分、好ましくは10〜120分である。
また、載置後の加熱処理は行わずに仮接着状態としておき、パッケージ製造において通常行われる樹脂封止での加熱を利用して樹脂膜形成層を硬化させてもよい。このような工程を経ることで、樹脂膜形成層が硬化し、半導体チップとチップ搭載部とが強固に接着された半導体装置を得ることができる。樹脂膜形成層はダイボンド条件下では流動化しているため、チップ搭載部の凹凸にも十分に埋め込まれ、ボイドの発生を防止でき半導体装置の信頼性が高くなる。
また、上記と別の本発明に係る半導体装置の製造方法は、表面に回路が形成された半導体ウエハの裏面に、樹脂膜形成用シートの樹脂膜形成層を貼付し、その後、裏面に樹脂膜を有する半導体チップを得ることが好ましい。該樹脂膜は、半導体チップの保護膜である。また、本発明に係る半導体装置の製造方法は、好ましくは、以下の工程(1)〜(3)をさらに含み、工程(1)〜(3)を任意の順で行うことを特徴としている。
工程(1):樹脂膜形成層または樹脂膜と、支持シートとを剥離、
工程(2):樹脂膜形成層を硬化し樹脂膜を得る、
工程(3):半導体ウエハと、樹脂膜形成層または樹脂膜とをダイシング。
まず、半導体ウエハの裏面に、樹脂膜形成用シートの樹脂膜形成層を貼付する。その後、工程(1)〜(3)を任意の順で行う。このプロセスの詳細については、特開2002−280329号公報に詳述されている。一例として、工程(1)、(2)、(3)の順で行う場合について説明する。
まず、表面に回路が形成された半導体ウエハの裏面に、樹脂膜形成用シートの樹脂膜形成層を貼付する。次いで樹脂膜形成層から支持シートを剥離し、半導体ウエハと樹脂膜形成層との積層体を得る。
次いで樹脂膜形成層を硬化し、ウエハの全面に樹脂膜を形成する。樹脂膜形成層に、硬化性成分(B)として熱硬化性成分(B1)を用いた場合には、熱硬化により樹脂膜形成層を硬化する。硬化性成分(B)として、エネルギー線硬化性成分(B2)が配合されている場合には、樹脂膜形成層の硬化を、エネルギー線照射により行うことができ、熱硬化性成分(B1)とエネルギー線硬化性成分(B2)を併用する場合には、加熱およびエネルギー線照射による硬化を同時に行ってもよく、逐次的に行ってもよい。照射されるエネルギー線としては、紫外線(UV)または電子線(EB)等が挙げられ、好ましくは紫外線が用いられる。この結果、ウエハ裏面に硬化樹脂からなる樹脂膜が形成され、ウエハ単独の場合と比べて強度が向上するので、薄くなったウエハの取扱い時の破損を低減できる。また、ウエハやチップの裏面に直接樹脂膜用の塗布液を塗布・被膜化するコーティング法と比較して、樹脂膜の厚さの均一性に優れる。
その後、半導体ウエハと樹脂膜との積層体を、ウエハ表面に形成された回路毎にダイシングする。ダイシングは、ウエハと樹脂膜をともに切断するように行われる。ウエハのダイシングは、ダイシングシートを用いた常法により行われる。この結果、裏面に樹脂膜を有する半導体チップが得られる。
最後に、ダイシングされたチップをコレット等の汎用手段によりピックアップすることで、裏面に樹脂膜を有する半導体チップが得られる。そして、半導体チップをフェースダウン方式で所定の基台上に実装することで半導体装置を製造することができる。また、裏面に樹脂膜を有する半導体チップを、ダイパッド部または別の半導体チップなどの他の部材上(チップ搭載部上)に接着することで、半導体装置を製造することもできる。このような本発明によれば、厚みの均一性の高い樹脂膜を、チップ裏面に簡便に形成でき、ダイシング工程やパッケージングの後のクラックが発生しにくくなる。
なお、半導体ウエハの裏面に、樹脂膜形成用シートの樹脂膜形成層を貼付した後、工程(3)を工程(1)の前に行う場合、樹脂膜形成用シートがダイシングシートとしての役割を果たすことができる。つまり、ダイシング工程の最中に半導体ウエハを支持するためのシートとして用いることができる。この場合、樹脂膜形成用シートの内周部に樹脂膜形成層を介して半導体ウエハが貼着され、樹脂膜形成用シートの外周部がリングフレーム汚染防止用粘着テープを介してリングフレーム等の他の治具と接合することで、半導体ウエハに貼付された樹脂膜形成用シートが装置に固定され、ダイシングが行われる。
本発明の樹脂膜形成用シートは、上記のような使用方法の他、半導体化合物、ガラス、セラミックス、金属などの接着に使用することもできる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例または比較例において、<ダイシング試験>は以下のように評価した。
<ダイシング試験>
下記の条件でダイシングを行い、支持シートと樹脂膜形成層との界面の剥離の有無を確認した。
ダイシング条件
半導体ウエハのダイシングは、ダイシング装置(株式会社ディスコ社製 DFD6361)を用い、支持シートを厚さ60μm切り残すようにして、切断速度20mm/秒の条件でダイシングを行い、10mm×10mmのチップを得た。なお、ダイシングブレード(株式会社ディスコ社製 NBC−ZH2050−27HECC)を用い、ブレードの回転数を40000rpm、水量を3.5L/分をした。
実施例1,2および比較例1,2においては、樹脂膜形成層に貼付されるワークとして直径200mmの半導体ウエハ(厚み50μm)を用い、貼付装置(リンテック社製 RAD−2500)を用いて、内径が250mmの200mmウエハ用ステンレス製リングフレームに樹脂膜形成層を介して固定した。
また、実施例3,4および比較例3,4においては、樹脂膜形成層に貼付されるワークとして直径300mmの半導体ウエハ(厚み50μm)を用い、貼付装置(リンテック社製 RAD−2500)を用いて、内径が350mmの300mmウエハ用ステンレス製リングフレームに樹脂膜形成層を介して固定した。
(実施例1)
支持シート(粘着シート)の作製
2−エチルヘキシルアクリレートと2−ヒドロキシエチルアクリレートからなるアクリル重合体(重量平均分子量:7万、ガラス転移温度:−31℃)100質量部に対し、イソシアネート系架橋剤(東洋インキ社製 BHS8515)を11質量部添加した粘着剤組成物を、シリコーン処理された剥離シート(リンテック株式会社製SP−PET381031)上に10μmの厚みになるように塗布し、オーブンにて100℃で1分間乾燥して、粘着剤層を得た。
次に、得られた粘着剤層を基材(エチレン−メタクリル酸共重合体フィルム、厚さ80μm)に貼り合せ、該基材上に転写して、粘着シートを得た。
樹脂膜形成層の作製
樹脂膜形成層を構成する各成分とその配合量を以下に示す(成分/配合量)。各成分の配合量は固形分換算の質量部を示す。本発明において固形分とは溶媒以外の全成分をいう。
[樹脂膜形成用組成物]
(A1)アクリル系重合体:ブチルアクリレートを主成分としたアクリル系重合体(日本合成化学工業株式会社製 N−4617)/100質量部
(B11)エポキシ化合物:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学社製 エピコート828)/6質量部
(B12)熱硬化剤:ノボラック型フェノール樹脂(三井化学社製 ミレックスXLC−4L)/5質量部
(C)無機フィラー:シリカフィラー(株式会社日産化学社製 シリカゾルMEK−ST)/61質量部
(E)カップリング剤:シランカップリング剤(三菱化学社製 MKCシリケートMSEP2)/1質量部
樹脂膜形成用組成物をシリコーン処理された剥離シート(リンテック株式会社製SP−PET381031、以下において「第1剥離シート」という)上に20μmの厚みになるように塗布し、オーブンにて100℃で1分間乾燥して、樹脂膜形成層を得た。
次に、樹脂膜形成層を粘着シートの粘着剤層に貼り合せ、基材/粘着剤層/樹脂膜形成層/第1剥離シートの積層体を得た。
リングフレーム汚染防止用粘着テープの作製
アクリル粘着剤(ブチルアクリレートを主成分としたアクリル系重合体、綜研化学株式会社製 SKダイン1811L)100質量部に対して、芳香族性ポリイソシアネート(日本ポリウレタン工業株式会社製 コロネートL)を3質量部、トルエンを50質量部加え、粘着剤組成物を作製した。
該粘着剤組成物をシリコーン剥離処理された剥離シート(リンテック株式会社製 SP−PET3811(S))、以下において「第2剥離シート」という)上に塗布し、オーブンにて100℃で1分間乾燥して、厚みが10μmのRF粘着剤層を得た。
RF粘着剤層をRF基材(オカモト株式会社製PVC50 OSGP42B、厚み50μm)に貼り合せ、第2剥離シート/RF粘着剤層/RF基材の積層体を得た。
次いで、第2剥離シート/RF粘着剤層/RF基材の積層体をRF基材側からRF粘着剤層まで直径221mmの円形状に切り込み、円形状の部分(RF粘着剤層とRF基材)を除去して開口部を形成した。開口部の直径がリングフレーム汚染防止用粘着テープの内径に該当する。
樹脂膜形成用シートの作製
そして、基材/粘着剤層/樹脂膜形成層/第1剥離シートの積層体から第1剥離シートを剥離し、樹脂膜形成層とRF基材とを貼り合せた。
最後に、開口部と同心円状に直径270mmの円形状に切り抜き、第2剥離シートを剥離して、図1に示す態様の樹脂膜形成用シートを得た。
ダイシング試験の評価結果を表1に示す。
(実施例2)
リングフレーム汚染防止用粘着テープの作製において、直径245mmの開口部を形成したこと以外は、実施例1と同様にして樹脂膜形成用シートを得、評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
リングフレーム汚染防止用粘着テープの作製において、直径205mmの開口部を形成したこと以外は、実施例1と同様にして樹脂膜形成用シートを得、評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例2)
リングフレーム汚染防止用粘着テープの作製において、直径220mmの開口部を形成したこと以外は、実施例1と同様にして樹脂膜形成用シートを得、評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2014192463
(実施例3)
リングフレーム汚染防止用粘着テープの作製において、直径331mmの開口部を形成し、樹脂膜形成用シートの作製において、開口部と同心円状に直径370mmの円形状に切り抜いたこと以外は、実施例1と同様にして樹脂膜形成用シートを得、評価を行った。結果を表2に示す。
(実施例4)
リングフレーム汚染防止用粘着テープの作製において、直径345mmの開口部を形成したこと以外は、実施例3と同様にして樹脂膜形成用シートを得、評価を行った。結果を表2に示す。
(比較例3)
リングフレーム汚染防止用粘着テープの作製において、直径305mmの開口部を形成したこと以外は、実施例3と同様にして樹脂膜形成用シートを得、評価を行った。結果を表2に示す。
(比較例4)
リングフレーム汚染防止用粘着テープの作製において、直径330mmの開口部を形成したこと以外は、実施例3と同様にして樹脂膜形成用シートを得、評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 2014192463
1:基材
2:粘着剤層
3:樹脂膜形成層
4:ワーク
5:支持シート
6:リングフレーム汚染防止用粘着テープ
7:リングフレーム
10:樹脂膜形成用シート
L1:ワークの直径
L2:リングフレーム汚染防止用粘着テープの内径
W:リングフレーム汚染防止用粘着テープの幅

Claims (6)

  1. 支持シートと、ワークが貼付される樹脂膜形成層と、リング状のリングフレーム汚染防止用粘着テープとがこの順に積層された樹脂膜形成用シートであって、
    リングフレーム汚染防止用粘着テープの内径がワークの直径に対して110%よりも大きい、樹脂膜形成用シート。
  2. リングフレーム汚染防止用粘着テープの内径がリングフレームの内径以下である請求項1に記載の樹脂膜形成用シート。
  3. 樹脂膜形成層の厚さが1〜100μmである請求項1または2に記載の樹脂膜形成用シート。
  4. 樹脂膜形成層が、ワークを個片化したチップを基板または他のチップに固定するためのフィルム状接着剤として機能する請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂膜形成用シート。
  5. ダイシング・ダイボンド兼用シートとして用いられる請求項4に記載の樹脂膜形成用シート。
  6. 樹脂膜形成層が、ワークまたはワークを個片化したチップの保護膜として機能する請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂膜形成用シート。
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