JP2014115252A - 検査装置および検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】検査対象の良否を一層正確に判定する。
【解決手段】検査対象の物理量を測定して測定値を出力する測定処理を実行する測定部2と、測定部2を制御してN回(Nは、2以上の自然数)の測定処理を実行させると共に測定部2から出力されたN個の測定値データDsの値(測定値)に基づいて検査対象の良否を判定する制御部5とを備え、制御部5が、N個の測定値の分布状態が予め規定された正常分布状態のときに検査対象および測定値の双方が正常であると判定し、N個の測定値の分布状態が正常分布状態ではないときに検査対象および測定値のいずれかに異常が生じていると判定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数回の測定処理によって取得した複数の測定値に基づいて検査対象の良否を判定する検査装置および検査方法に関するものである。
例えば、検査対象に絶縁不良が生じているか否かを検査する際に、検査対象の抵抗値を測定し、基準値以上の抵抗値が測定されたときには、検査対象の絶縁状態が正常と判定し、基準値を下回る抵抗値が測定されたときには、検査対象の絶縁状態が不良であると判定する検査装置・検査方法が知られている。この場合、1回の測定処理によって取得した1個の測定値(抵抗値)と基準値とを比較したときには、ノイズ等の影響によって本来的な値とは相異する測定値が取得されたときに、絶縁状態が良好な検査対象に絶縁不良が生じていると誤って判定したり、絶縁不良が生じている検査対象を絶縁状態が良好であると誤って判定したりするおそれがある。したがって、検査対象についての測定処理を複数回実行して得た複数個の測定値に基づき、その良否を判定する構成・方法が広く採用されている。
一例として、出願人が特許第4919787号公報に開示している抵抗測定装置・抵抗測定方法(以下、単に「測定装置・測定方法」ともいう)を利用して測定値を取得することにより、上記のノイズ等の影響による誤判定を回避できる可能性がある。具体的には、出願人が開示している測定装置・測定方法では、測定開始を指示されたときに、制御部が測定部を制御して複数回の測定を実行させる。この場合、この測定装置・測定方法では、測定異常の発生がL回(Lは2以上の自然数)連続したとき、および測定回数がM回(MはL以上の自然数)に達したときのいずれか早いときまで測定部による抵抗値の測定が繰り返して実行される。また、測定回数がM回に達したときには、制御部が、測定したM個の抵抗値を平均して平均値を算出する。これにより、この測定装置・測定方法によれば、測定誤差が十分に小さい正確な測定値を取得することができ、この測定値に基づいて検査対象の良否を判定することで、誤判定が生じる事態を回避することが可能となる。
特許第4919787号公報(第3−7頁、第1−5図)
ところが、出願人が開示している測定装置・測定方法を利用して検査対象の良否を検査する検査装置・検査方法には、以下の改善すべき課題が存在する。すなわち、出願人が開示している測定装置・測定方法では、測定誤差が十分に小さい正確な測定値を得るために、予め規定したM回の測定を実行すると共に、取得したM個の測定値の平均値を最終的な測定値として出力する構成・方法が採用されている。しかしながら、出願人が開示している測定装置・測定方法では、例えば、M回の測定のうちのいずれかにおいて、算出される平均値に影響が及ぶ高いレベルのノイズが含まれた値が測定されたときに、正常な検査対象において測定されるべき本来的な測定値とは相異する測定値(平均値)が算出されることがある。このような場合には、正常な検査対象を不良であると誤って判定するおそれがある。
また、例えば、検査対象に何らかの異常が生じて不安定な状態となり、上記の本来的な測定値とは大きく相異する小さな値の測定値や大きな値の測定値がそれぞれ多数測定されたときには、本来的な測定値が1回も測定されなかったとしても、最終的な測定値として算出される測定値(平均値)が本来的な測定値(基準値)と同程度の値となることがある。このような場合には、検査対象に異常が生じているにも拘わらず、正常であると誤って判定するおそれがある。このように、出願人が開示している測定装置・測定方法を利用して検査対象の良否を検査する検査装置・検査方法では、1回の測定処理によって取得した1個の測定値に基づいて検査対象の良否を判定する構成・方法よりも誤判定が生じる可能性を低減できるものの、上記のような測定値が得られたときには誤判定が生じる可能性があるため、この点を改善するのが好ましい。
本発明は、かかる解決すべき課題に鑑みてなされたものであり、検査対象の良否を一層正確に判定し得る検査装置および検査方法を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の検査装置は、検査対象の物理量を測定して測定値を出力する測定処理を実行する測定部と、前記測定部を制御してN回(Nは、2以上の自然数)の前記測定処理を実行させると共に当該測定部から出力されたN個の前記測定値に基づいて前記検査対象の良否を判定する処理部とを備えた検査装置であって、前記処理部は、前記N個の測定値の分布状態が予め規定された正常分布状態のときに前記検査対象および当該測定値の双方が正常であると判定し、当該N個の測定値の分布状態が当該正常分布状態ではないときに当該検査対象および前記測定値のいずれかに異常が生じていると判定する。
また、請求項2記載の検査装置は、請求項1記載の検査装置において、前記処理部は、予め規定された正常分布範囲を外れている前記測定値の数が予め規定された第1の数よりも少ないときに前記正常分布状態であると判別する。
さらに、請求項3記載の検査装置は、請求項2記載の検査装置において、前記処理部は、前記N個の測定値の平均値および標準偏差をそれぞれ演算すると共に、当該平均値および当該標準偏差に基づいて正規分布を特定し、当該特定した正規分布を基準とする予め規定された分布範囲を前記正常分布範囲として当該N個の測定値の分布状態が前記正常分布状態であるか否かを判別する。
また、請求項4記載の検査装置は、請求項1から3のいずれかに記載の検査装置において、前記処理部は、互いに相異するM個(Mは、3以上の自然数)の測定値範囲に含まれる前記測定値の分布数をそれぞれ特定し、かつ前記N個の測定値の平均値よりも小さな当該測定値が含まれるL個(Lは、M/2以下の自然数)の前記測定値範囲のうちの当該平均値が含まれる前記測定値範囲から数えて大きい順でK番目(Kは、L以下の各自然数)の当該測定値範囲の前記分布数と、前記平均値よりも大きな前記測定値が含まれる前記L個の前記測定値範囲のうちの当該平均値が含まれる前記測定値範囲から数えて小さい順で前記K番目の当該測定値範囲の前記分布数との差が予め規定された第2の数よりも少ないときに前記正常分布状態であると判別する。
また、請求項5記載の検査方法は、検査対象の物理量を測定して測定値を取得する測定処理をN回(Nは、2以上の自然数)実行すると共にN個の当該測定値に基づいて前記検査対象の良否を判定する検査方法であって、前記N個の測定値の分布状態が予め規定された正常分布状態のときに前記検査対象および当該測定値の双方が正常であると判定し、当該N個の測定値の分布状態が当該正常分布状態ではないときに当該検査対象および前記測定値のいずれかに異常が生じていると判定する。
請求項1記載の検査装置、および請求項5記載の検査方法によれば、N個の測定値の分布状態が正常分布状態のときに検査対象および測定値の双方が正常であると判定し、N個の測定値の分布状態が正常分布状態ではないときに検査対象および測定値いずれかに異常が生じていると判定することにより、例えば、検査対象や測定値に異常が生じているにも拘わらず、基準値よりも小さな値の測定値と、基準値よりも大きな値の測定値とがほぼ同数測定され、各測定値の平均値が基準値と同程度の値となるような場合にも、各測定値の分布状態が正常分布状態とはならないため、検査対象または測定値に異常が生じていると確実に判定することができる。
また、請求項2記載の検査装置によれば、予め規定された正常分布範囲を外れている測定値の数が予め規定された第1の数よりも少ないときに正常分布状態であると判別することにより、検査対象や測定処理の異常に起因して各測定値が異常な分布状態となったときに、これを確実に検出して、検査対象および測定値のいずれかに異常が生じていると正確に判定することができる。
さらに、請求項3記載の検査装置によれば、N個の測定値の平均値および標準偏差に基づいて特定した正規分布を基準とする予め規定された分布範囲を正常分布範囲とすることにより、この種の装置の操作に不慣れな利用者であっても、検査対象や測定値に異常が生じているか否かを正確に判定し得る正常分布範囲を確実かつ容易に規定させて検査処理を実行させることができる。
また、請求項4記載の検査装置によれば、N個の測定値の平均値よりも小さな測定値が含まれるL個の測定値範囲のうちの平均値が含まれる測定値範囲から数えて大きい順でK番目の測定値範囲の分布数と、N個の測定値の平均値よりも大きな測定値が含まれるL個の測定値範囲のうちの平均値が含まれる測定値範囲から数えて小さい順でK番目の測定値範囲の分布数との差が予め規定された第2の数よりも少ないときに正常分布状態であると判別することにより、検査対象や測定処理の異常に起因して各測定値が異常な分布状態となったときに、これを確実に検出して、検査対象および測定値のいずれかに異常が生じていると正確に判定することができる。
検査装置1の構成を示す構成図である。 判定結果表示画面11の一例を示す表示画面図である。 検査処理20のフローチャートである。 判定結果表示画面11における測定値分布表示13の他の一例を示す表示画面図である。 測定値分布表示13のさらに他の一例を示す表示画面図である。 測定値分布表示13のさらに他の一例を示す表示画面図である。
以下、検査装置および検査方法の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
図1に示す検査装置1は、「検査装置」の一例であって、後述する「検査方法」に従い、図示しない検査対象(一例として、抵抗やコンデンサ)の良否を電気的に検査可能に構成されている。具体的には、検査装置1は、測定部2、操作部3、表示部4、制御部5および記憶部6を備え、後述するように、入力信号Sに基づき、検査対象についての物理量(電圧値、電流値、抵抗値、電力値、位相、温度、湿度、輝度(光度)、照度、雨量および流量等)を測定し、その測定結果(一例として、抵抗値)に基づいて検査対象の良否を検査する構成が採用されている。
測定部2は、制御部5の制御に従い、上記の物理量を測定して(アナログ−デジタル変換して)測定値データDsを生成し、生成した測定値データDsを制御部5に出力する「測定処理」を実行する。この場合、本例の検査装置1では、後述するように、予め規定されたN回(一例として、3回(「N≧2」の一例である「N=3」の例)、または3回を超える複数回(例えば100回(「N≧2」の一例である「N=100」の例))の範囲内で利用者が設定した回数)の測定処理が測定部2によって実行され、そのN回の測定処理において測定部2から出力されるN個の測定値(測定値データDsの値)に基づいて検査対象の良否が判定される構成が採用されている。操作部3は、検査装置1の動作条件を設定するための操作スイッチや、検査開始/終了を指示する操作スイッチ等を備え、スイッチ操作に応じた操作信号を制御部5に出力する。
表示部4は、一例として液晶表示パネルを備えて構成されて、制御部5から出力される表示用データに基づき、検査装置1の動作条件を設定するための動作条件設定画面(図示せず)や、測定結果を表示する判定結果表示画面11(図2参照)などを表示する。この場合、図2に示すように、本例の検査装置1では、上記のN回の測定処理によって取得されたN個の測定値(N個の測定値データDsの値)を平均した「平均値」を数値で示す測定結果表示12と、N個の測定値の分布をグラフ(本例では、棒グラフ)で示す測定値分布表示13と、N個の測定値の分布状態に基づいて判定された判定結果を示す判定結果表示14とが判定結果表示画面11内に並んで表示される構成が採用されている。なお、棒グラフに代えて、N個の測定値の分布を折れ線グラフや、円グラフおよび帯グラフ等の各種グラフ(図示せず)で測定値分布表示13に表示させる構成(図示せず)を採用することもできる。
制御部5は、検査装置1を総括的に制御する。具体的には、制御部5は、「処理部」に相当し、操作部3からの操作信号に応じて図3に示す検査処理20を実行する。また、制御部5は、測定部2を制御してN回の測定処理を実行させると共に、測定部2から出力される測定値データDsを記憶部6に記憶させる。また、制御部5は、記憶部6に記憶させたN個の測定値データDsの値(N個の測定値)を平均して平均値を算出し、算出した平均値を測定結果表示12として判定結果表示画面11内に表示させる。さらに、制御部5は、上記のN個の測定値データDsの値の分布を特定すると共に、測定値分布表示13を測定結果表示12と並べて判定結果表示画面11内に表示させ、かつ、特定した分布の状態に基づいて検査対象の良否を判定して判定結果表示14を表示させる。記憶部6は、制御部5の演算結果や、上記の測定値データDsおよび基準値データD0などを記憶する。
この検査装置1によって検査対象を検査する際には、まず、操作部3の操作スイッチを操作して動作条件設定画面を表示部4に表示させ(図示せず)、動作条件(検査条件等)を設定する。具体的には、まず、1つの検査対象に対して実行する測定処理の回数を設定する。この際には、一例としてN=100回の測定処理を実行するように設定する。次いで、設定したN=100回の測定処理によって測定部2から出力されるN=100個の測定値データDsの値(以下、単に「測定値」ともいう)のうち、後述する良否判定時に判定対象に含める値の範囲(判定対象に含める測定値の上限値および下限値:良否判定時に除外する測定値を特定可能な情報:以下、「判定対象範囲」ともいう)を設定する。
この場合、本例の検査装置1では、上記の判定対象範囲を利用者が直接指定する設定方法(一例として、「中心値」に対する「±A」の範囲を判定対象範囲として設定する際に「中心値」および「±A」を利用者が指定する設定方法)、後述するように制御部5によって演算される「平均値」を中心とする「±D」の範囲(「±D」は利用者によって任意に指定される値)を判定対象範囲として自動的に設定する設定方法、および後述するように制御部5によって演算される「標準偏差」の範囲に対する「±E倍」の範囲(「±E倍」は利用者によって任意に指定される倍率)を判定対象範囲として自動的に設定する設定方法のうちから利用者が任意に選択した設定方法で判定対象範囲を設定することができるように構成されている。この際には、一例として、判定対象範囲を利用者が直接指定する。なお、この検査装置1では、上記の判定対象範囲内の測定値の分布状況を測定値分布表示13として判定結果表示画面11内に表示させる構成が採用されている。
続いて、上記の判定対象範囲を幾つに分割して測定値の分布数を計数するか、すなわち、幾つの測定値範囲を規定して測定値の分布数を計数するかを設定する。この場合、本例の検査装置1では、一例として、分割数(測定値範囲の数)を利用者が直接指定する設定方法、上記の設定操作で設定した測定処理の実行回数に応じて分割数(測定値範囲の数)が自動的に設定される設定方法、およびN個の測定値の最大値および最小値の差に応じて分割数(測定値範囲の数)が自動的に設定される設定方法のうちから任意に利用者が任意の選択した設定方法で判定対象範囲の分割数(判定対象範囲内に規定する測定値範囲の数)を設定することができるように構成されている。この際には、一例として、上記の判定対象範囲を11分割して(判定対象範囲内に、M=11個の互いに相異する測定値範囲を規定して)各測定値の分布数を計数するように、分割数(測定値範囲の数=M)として「11」を利用者が直接指定する。
なお、この検査装置1では、判定対象範囲の分割数(測定値範囲の数)に対応して、測定値分布表示13を幾つに分割して測定値の分布を表示するか(何本の棒グラフで測定値分布表示13を表示するか)が設定される構成が採用されている。この場合、判定対象範囲の分割数(判定対象範囲内に規定する測定値範囲の数=M)については、予め規定した固定値のまま変更しないように構成することもできる。
次いで、検査対象の良否判定基準を設定する。この場合、本例の検査装置1では、後述する各測定値の分布状態に基づく良否判定に加えて、N個の測定値の平均値に基づく良否判定、およびN個の測定値の標準偏差に基づく良否判定を実行することができるように構成されている。また、この検査装置1では、分布状態に基づく良否判定に加えて、平均値に基づく良否判定、および標準偏差に基づく良否判定を実行するよう設定したときには、すべての判定の結果が正常のときに、検査対象、および測定処理によって得られた測定値の双方が正常であると判定し、いずれかの判定の結果が不良のときに、検査対象、および測定処理によって得られた測定値のいずれかに異常が生じていると判定する構成が採用されている。この場合、本例では、上記の3つの良否判定のすべてを実行するように設定する。
続いて、分布状態に基づく良否判定の判定基準を設定する。この場合、本例の検査装置1では、分布状態に基づく良否判定として、正常分布範囲A1(図2参照:「予め規定された正常分布範囲」の一例)を外れている測定値の数が予め規定された「第1の数」以下のときに、N個の測定値の分布状態が「正常分布状態」であると判別して検査対象および測定値の双方が正常であると判定する処理を実行する構成が採用されている。
また、正常分布範囲A1の設定方法としては、その範囲を利用者が直接指定する設定方法(一例として、上記のM個の測定値範囲毎の測定値の分布数に関する上限値および下限値を利用者がそれぞれ指定する設定方法)と、N個の測定値、その平均値および標準偏差に基づいて制御部5によって特定される正規分布を基準とする「±F」の範囲(「±F」は、「予め規定された分布範囲」の一例であって、利用者によって任意に指定される値)を正常分布範囲A1として自動的に設定する設定方法(正規分布を基準として各測定値範囲毎の分布数に関する上限値および下限値を自動的に設定する設定方法)との2種類の設定方法のうちから利用者が任意に選択した設定方法で正常分布範囲A1が設定される構成が採用されている。この際には、一例として、制御部5によって特定される正規分布に基づいて正常分布範囲A1が自動設定されるよう設定する。以上により、検査処理を開始する準備作業が完了する。
次いで、図示しない一対の信号ケーブルを用いて測定部2の信号入力端子(図示せず)と検査対象とを相互に接続した状態において、操作部3の検査開始スイッチを操作する。これに応じて、制御部5が、図3に示す検査処理20を開始する。
この検査処理20では、制御部5は、まず、測定部2を制御してN=100回の測定処理のうちの1回目を実行させる(ステップ21)。この際に、測定部2は、両信号ケーブルを介して入力される入力信号Sに基づき、両信号ケーブルが接続されている検査対象における2点間の電気的パラメータ(この例では、抵抗値)を測定して測定値データDsを生成し、生成した測定値データDsを制御部5に出力する。これに応じて、制御部5は、出力された測定値データDsを記憶部6に記憶させると共に、設定回数=N=100回の測定処理の実行を完了したか否かを判別する(ステップ22)。この際には、1回目の測定処理が完了しただけ(N=100回の測定処理を完了していない)と判別し、制御部5は、上記のステップ21に戻って測定部2に2回目の測定処理を実行させる。
一方、上記のステップ21の処理を繰り返し実行することで、設定回数=N=100回の測定処理を完了したと判別したときに(ステップ22)、制御部5は、記憶部6に記憶させた各測定値の平均値および標準偏差をそれぞれ演算する(ステップ23)。この際に、制御部5は、N=100個の測定値が、検査処理に先立って設定した判定対象範囲内に含まれるか否かをそれぞれ判別し、判定対象範囲外の測定値が存在したときには、一例として、その測定値を、平均値、標準偏差および後述する分布状態の特定対象から除外する。この際には、一例として、N=100個の測定値のすべてが判定対象範囲内の値であり、この100個の測定値に基づいて平均値および標準偏差が演算される。
なお、判定対象範囲外の測定値が予め規定された数(一例として、上記の「N」に対する10%に相当する10個)以上存在するときに、上記のN回の測定処理が正常に実施されていなかったことに起因して各測定値に異常が生じているとして、その旨のエラーメッセージを表示させて検査処理20を終了させる構成・方法を採用することもできる。一方、制御部5は、図2に示すように、演算した平均値を測定結果表示12に数値で表示させる。これにより、同図に示すように、N=100回の測定処理によって測定された測定値(本例では、抵抗値)の平均値が「1.23456kΩ」のように判定結果表示画面11内に表示される。
次いで、制御部5は、ステップ23において演算した平均値および標準偏差と、判定対象範囲に含まれる各測定値(この例では、N=100個の測定値)とに基づき、正常分布範囲A1を設定する(ステップ24)。具体的には、制御部5は、まず、上記のステップ23で演算した平均値および標準偏差に基づいて正規分布を特定する。次いで、制御部5は、特定した正規分布を基準とする「±F」の範囲を正常分布範囲A1として設定する。また、制御部5は、図2に示すように、上記のステップ24において正常分布範囲A1の設定に際して特定した正規分布を示すガイド線L2(正規分布表示)、設定した正常分布範囲A1の上限値を示すガイド線L2a、および正常分布範囲A1の下限値を示すガイド線L2bを測定値分布表示13の表示領域にそれぞれ表示させる。
続いて、制御部5は、記憶部6に記憶されているN=100個の測定値のうちの判定対象範囲に含まれる測定値が、上記の設定操作によって設定した11個の測定値範囲のうちのいずれの測定値範囲に属する値であるかをそれぞれ特定する(各測定値範囲に含まれる測定値の分布数をカウントする:ステップ25)。次いで、制御部5は、特定した結果(カウントした数)に基づき、図2に示すように、各測定値範囲内に属する測定値の数を示すバーB0,Ba1〜Ba5,Bb1〜Bb5(以下、これらを区別しないときには「バーB」ともいう)からなる棒グラフを測定値分布表示13として測定結果表示12に並べて判定結果表示画面11内に表示させる。また、制御部5は、上記のステップ23において演算した平均値を示す線L1(平均値表示)を測定値分布表示13に重ねて判定結果表示画面11内に表示させる。
次いで、制御部5は、上記のステップ23において演算した各測定値の平均値、および記憶部6に記憶されている基準値データD0に基づき、検査対象の良否を判定する(ステップ26)。この際に、検査対象に何らかの異常が生じていたり、測定処理の異常(信号ケーブルの接続不良等)が生じていたりしたことに起因して、基準値データD0に記録されている「検査対象について測定されるべき基準値」とは大きく相異する測定値が数多く測定されたとき(測定値に異常が生じているとき)には、ステップ23において演算される平均値が、基準値データD0に記録されている基準値とは大きく相異する値となる。したがって、制御部5は、ステップ23において演算した平均値が、基準値データD0に記録されている基準値に対して予め規定された許容範囲を超えて相異するときに、検査対象および測定値のいずれかに異常が生じていると判定する。一方、演算した平均値が基準値に対する許容範囲内の値のときには、検査対象および測定値の双方が正常であると判定する(「異常ではないとの仮判定」)。
続いて、制御部5は、上記のステップ23において演算した各測定値の標準偏差、および記憶部6に記憶されている基準値データD0に基づき、検査対象の良否を判定する(ステップ27)。この際に、検査対象、または測定処理の異常に起因して、上記のN=100回の測定処理時に測定される各測定値に大きなばらつきが生じたときには、ステップ23において演算される標準偏差が大きな値となる。したがって、制御部5は、ステップ23において演算した標準偏差が、予め規定された許容範囲を超えて大きな値のときに、検査対象および測定値のいずれかに異常が生じていると判定する。一方、演算した標準偏差が許容範囲内の値のときには、検査対象および測定値の双方が正常であると判定する(「異常ではないとの仮判定」)。
次いで、制御部5は、上記のステップ25において特定した各測定値範囲毎の測定値の分布数が、ステップ24において設定した正常分布範囲A1内の数であるか否かに基づいて検査対象の良否を判定する(ステップ28)。この際に、検査対象、または測定処理の異常に起因して、上記のN=100回の測定処理時に測定される各測定値に不規則なばらつきが生じたときには、各測定値の分布状態が正規分布とは相異する分布状態となる。したがって、図4に示す測定値分布表示13のように、正常分布範囲A1よりも分布数が多い測定値範囲が存在するときや(例えば、バーBa2で示される測定値範囲の分布数)、正常分布範囲A1よりも分布数が少ない測定値範囲が存在するとき(例えば、バーBb1で示される測定値範囲の分布数)に(正常分布範囲A1を外れる分布数の測定値範囲が1つでも存在するとき:「N個の測定値の分布状態が正常分布状態ではないとき」の一例である「予め規定された正常分布範囲を外れている測定値の数が予め規定された第1の数(この例では1つ)以上のとき」の例)、制御部5は、検査対象および測定値のいずれかに異常が生じていると判定する。
一方、図2に示す測定値分布表示13のように、各バーBで示されている各測定値範囲毎の測定値の分布数が、正常分布範囲A1内の数のとき(正常分布範囲A1を外れる分布数の測定値範囲が1つも存在しないとき:「N個の測定値の分布状態が正常分布状態のとき」の一例である「予め規定された正常分布範囲を外れている測定値の数が予め規定された第1の数(この例では1つ)よりも少ないとき」の例)には、検査対象および測定値の双方が正常であると判定する(「異常ではないとの仮判定」)。なお、正常分布範囲A1を外れる分布数の測定値範囲が1つでも存在するとき、すなわち、正常分布範囲A1を外れている測定値の数が1以上のときに(「第1の数」が「1」の例)、検査対象および測定値のいずれかに異常が生じていると判定する上記のステップ28の判定処理に代えて、複数の測定値範囲において正常分布範囲A1を外れる分布数が計数される状態において正常分布範囲A1を外れている測定値の合計が、例えば(N/10)個(この例では、10個:「第1の数」の他の一例)以上のときに、検査対象および測定値のいずれかに異常が生じていると判定する判定処理を実行することもできる。
続いて、制御部5は、上記のステップ26〜28の各判定処理の結果(判定結果)のすべてが「正常」であるか否かを判別する(ステップ29)。この際に、上記のステップ26〜28の各判定処理の結果のうちのいずれか、またはすべてが「異常」のときには、制御部5は、検査対象、および上記の測定処理によって得られた測定値のいずれかに異常が生じていると判定し(異常判定:ステップ30)、その判定結果(一例として「FAIL」との文字列)を判定結果表示14として判定結果表示画面11に表示させて(図示せず)、この検査処理20を終了する。一方、上記のステップ26〜28の各判定処理の結果のすべてが「正常」のときには、制御部5は、検査対象、および上記の測定処理によって得られた測定値の双方が正常であると判定し(正常判定:ステップ31)、図2に示すように、その判定結果(一例として「PASS」との文字列)を判定結果表示14として判定結果表示画面11に表示させて、この検査処理20を終了する。
この場合、前述したように、検査対象、または測定処理の異常に起因して、基準値データD0に記録されている基準値(検査対象が正常で、かつ測定処理が正常に実行されたときに測定されるべき測定値)とは大きく相異する測定値が数多く測定されたときには、ステップ23において演算される平均値が基準値とは大きく相異する値となるため、ステップ26において、検査対象および測定値のいずれかに異常が生じていると判定することができる。また、検査対象、または測定処理の異常に起因して各測定値に大きなばらつきが生じたときには、ステップ23において演算される標準偏差が大きな値となるため、ステップ27において、検査対象および測定値のいずれかに異常が生じていると判定することができる。しかしながら、検査対象や測定値に異常が生じていたとしても、例えば、基準値よりも僅かに小さな値の測定値と、基準値よりも僅かに大きな値の測定値とがほぼ同数でかつ平均値近傍の測定値よりも数多く測定された場合には、ステップ23において、基準値と同程度の平均値、および小さな値の標準偏差が演算されることとなる。したがって、この場合には、ステップ26,27において、異常が生じている検査対象または測定値が誤って正常と判定されることとなる。
一方、本例の検査装置1では、ステップ28において、各測定値範囲毎の測定値の分布数に基づく良否判定処理を行っている。この場合、上記の例のように、検査対象や測定値の異常に起因して、基準値よりも小さな値の測定値と、基準値よりも大きな値の測定値とがほぼ同数測定された場合には、ステップ25において特定した各測定値領域毎の測定値の分布数に関して、上記の「基準値よりも小さな値の測定値」が含まれる測定値領域の分布数、および上記の「基準値よりも大きな値の測定値」が含まれる測定値領域の分布数が正常分布範囲A1を外れて多数となる。したがって、ステップ26,27において検査対象および測定値が誤って正常と判定されたとしても、ステップ28において、検査対象および測定値のいずれかに異常が生じていると判定することができる。
このように、この検査装置1、および検査装置1による検査方法によれば、N個の測定値の分布状態が正常分布状態のときに検査対象および測定値の双方が正常であると判定し、N個の測定値の分布状態が正常分布状態ではないときに検査対象および測定値のいずれかに異常が生じていると判定することにより、例えば、検査対象や測定値に異常が生じているにも拘わらず、基準値よりも小さな値の測定値と、基準値よりも大きな値の測定値とがほぼ同数測定され、各測定値の平均値が基準値と同程度の値となるような場合にも、各測定値の分布状態が正常分布状態とはならないため、検査対象または測定値に異常が生じていると確実に判定することができる。
また、この検査装置1、および検査装置1による検査方法によれば、予め規定された正常分布範囲A1を外れている測定値の数が予め規定された「第1の数」以下のときに正常分布状態であると判別することにより、検査対象や測定処理の異常に起因して各測定値が異常な分布状態となったときに、これを確実に検出して、検査対象および測定値のいずれかに異常が生じていると正確に判定することができる。
さらに、この検査装置1、および検査装置1による検査方法によれば、N個の測定値の平均値および標準偏差に基づいて特定した正規分布を基準とする予め規定された分布範囲を正常分布範囲A1とすることにより、この種の装置の操作に不慣れな利用者であっても、検査対象や測定値に異常が生じているか否かを正確に判定し得る正常分布範囲A1を確実かつ容易に規定させて検査処理を実行させることができる。
なお、「検査装置」の構成、および「検査方法」の内容については、上記の検査装置1の構成、および検査装置1による検査方法の内容に限定されない。例えば、各測定値領域毎の測定値の分布数の上限値および下限値の双方を規定する正常分布範囲A1を規定し、各測定値領域毎の測定値の分布数が正常分布範囲A1内のときに、検査対象、および測定処理によって得られた測定値の双方が正常であると判定する構成・方法を例に挙げて説明したが、図5に示す測定値分布表示13における正常分布範囲A2のように、各測定値領域毎の測定値の分布数の上限値だけを規定する「正常分布範囲」を規定し、各測定値領域毎の測定値の分布数が正常分布範囲A2内のときに検査対象および測定値が正常であると判定する構成・方法を採用することもできる。このような構成・方法を採用することにより、検査対象や測定値に異常が生じていないときに、例えば、同図にバーBb4で示される測定値領域の分布数のように平均値とは大きく相異する測定値が含まれる測定値範囲における分布数が正規分布の数よりも少ない数となったとしても、検査対象および測定値のいずれかに異常が生じていると誤って判定される事態を回避することができる。
また、各測定値の分布状態が予め規定された正常分布状態であるか否かの判定は、予め規定された正常分布範囲を外れている測定値の数が予め規定された第1の数よりも少ないか否かに基づく判定に限定されない。例えば、前述した検査処理20の準備作業時と同様にして、設定した判定対象範囲を幾つに分割して測定値の分布数を計数するか、すなわち、幾つの測定値範囲を規定して測定値の分布数を計数するかを設定する(M個の測定値範囲を設定する)と共に、検査処理に際しては、N個の測定値の平均値よりも小さな測定値が含まれるL個の測定値範囲のうちの平均値が含まれる測定値範囲から数えて大きい順でK番目の測定値範囲の分布数と、N個の測定値の平均値よりも大きな測定値が含まれるL個の測定値範囲のうちの平均値が含まれる測定値範囲から数えて小さい順でK番目の測定値範囲の分布数との差に基づいて検査対象や測定処理の良否を判定する構成・方法を採用することができる。
具体的には、一例として、前述した検査処理20の例と同様にしてM=11個の測定値範囲(「L=5個」の例)を設定すると共に、検査処理20におけるステップ25の処理と同様にして、N=100個の測定値のうちの判定対象範囲に含まれる測定値が、M=11個の測定値範囲のうちのいずれの測定値範囲に属する値であるかをそれぞれ特定する。これにより、図6に示す測定値分布表示13において各バーBで示されるように、各測定値範囲に含まれる測定値の分布数が計数される。次いで、バーBa1で示される分布数(「L個の測定値範囲」のうちの平均値が含まれる測定値範囲(この例では、バーB0で示される分布数の測定値範囲)から数えて大きい順でK=1番目の測定値範囲の分布数)と、バーBb1で示される分布数(「L個の測定値範囲」のうちの平均値が含まれる測定値範囲(この例では、バーB0で示される分布数の測定値範囲)から数えて小さい順でK=1番目の測定値範囲の分布数)との差d1を演算する。
同様にして、バーBa2で示される分布数(平均値が含まれる測定値範囲から数えて大きい順でK=2番目の測定値範囲の分布数)と、バーBb2で示される分布数(平均値が含まれる測定値範囲から数えて小さい順でK=2番目の測定値範囲の分布数)との差d2、バーBa3で示される分布数(平均値が含まれる測定値範囲から数えて大きい順でK=3番目の測定値範囲の分布数)と、バーBb3で示される分布数(平均値が含まれる測定値範囲から数えて小さい順でK=3番目の測定値範囲の分布数)との差d3、バーBa4で示される分布数(平均値が含まれる測定値範囲から数えて大きい順でK=4番目の測定値範囲の分布数)と、バーBb4で示される分布数(平均値が含まれる測定値範囲から数えて小さい順でK=4番目の測定値範囲の分布数)との差d4、およびバーBa5で示される分布数(平均値が含まれる測定値範囲から数えて大きい順でK=5番目の測定値範囲の分布数)と、バーBb5で示される分布数(平均値が含まれる測定値範囲から数えて小さい順でK=5番目の測定値範囲の分布数)との差d5をそれぞれ演算する。
この際に、検査対象、または測定処理の異常に起因して、上記のN=100回の測定処理時に測定される各測定値に不規則なばらつきが生じたときには、各測定値の分布状態が正規分布とは相異する分布状態となる。このため、図6に示す測定値分布表示13のように、バーBb1で示される測定値範囲の分布数のように正規分布よりも分布数が少なくなったり、バーBa2で示される測定値範囲の分布数のように正規分布よりも分布数が多くなったりする結果、同図に示す例では、差d1,d2が大きな値となる。したがって、制御部5は、演算した差d1〜d5のなかに、予め規定された「第2の数」以上の差dが存在するときには、検査対象および測定値のいずれかに異常が生じていると判定する。また、演算した差d1〜d5のすべてが「第2の数」よりも少ないとき(差d1〜d5がそれぞれ「第2の数」よりも少ないとき)には、検査対象および測定値が共に正常であると判定する。この場合、本例の検査装置1では、この差d1〜d5の合計値が「第2の数」以上のときには、検査対象および測定値のいずれかに異常が生じていると判定することもできる。
このように、N個の測定値の平均値よりも小さな測定値が含まれるL個の測定値範囲のうちの平均値が含まれる測定値範囲から数えて大きい順でK番目の測定値範囲の分布数と、N個の測定値の平均値よりも大きな測定値が含まれるL個の測定値範囲のうちの平均値が含まれる測定値範囲から数えて小さい順でK番目の測定値範囲の分布数との差が予め規定された第2の数よりも少ないときに正常分布状態であると判別する構成の検査装置1、およびその検査方法によれば、正常分布範囲A1,A2等を規定して各測定値の分布状態が正常分布状態であるか否かを判定する上記の構成・方法と同様にして、検査対象や測定処理の異常に起因して各測定値が異常な分布状態となったときに、これを確実に検出して、検査対象および測定値のいずれかに異常が生じていると正確に判定することができる。
さらに、各測定値範囲毎の測定値の分布数に基づく良否判定(例えば、ステップ28)のみならず、平均値に基づく良否判定(ステップ26)、および標準偏差に基づく良否判定(ステップ27)を実行し、これらのすべてにおいて「正常」と判定したときに、検査対象および測定値の双方が正常であったと判定する構成・方法を例に挙げて説明したが、「検査装置」や「検査方法」において平均値に基づく良否判定や標準偏差に基づく良否判定は必須の処理ではなく、各測定値範囲毎の測定値の分布数に基づく良否判定だけを実行して検査対象や測定処理の良否を判定する構成・方法を採用することもできる。また、測定結果表示12や測定値分布表示13を判定結果表示14と並べて判定結果表示画面11内に表示させる構成・方法を例に挙げて説明したが、「検査装置」や「検査方法」において測定結果表示12や測定値分布表示13の表示は必須の処理ではなく、例えば判定結果表示14だけを判定結果表示画面11内に表示させたり、判定結果表示14に代えて音声で判定結果を報知したりすることができる。
1 検査装置
2 測定部
4 表示部
5 制御部
6 記憶部
11 判定結果表示画面
14 判定結果表示
20 検査処理
A1,A2 正常分布範囲
B0,Ba1〜Ba5,Bb1〜Bb5 バー
D0 基準値データ
d1〜d5 差
Ds 測定値データ

Claims (5)

  1. 検査対象の物理量を測定して測定値を出力する測定処理を実行する測定部と、
    前記測定部を制御してN回(Nは、2以上の自然数)の前記測定処理を実行させると共に当該測定部から出力されたN個の前記測定値に基づいて前記検査対象の良否を判定する処理部とを備えた検査装置であって、
    前記処理部は、前記N個の測定値の分布状態が予め規定された正常分布状態のときに前記検査対象および当該測定値の双方が正常であると判定し、当該N個の測定値の分布状態が当該正常分布状態ではないときに当該検査対象および前記測定値のいずれかに異常が生じていると判定する検査装置。
  2. 前記処理部は、予め規定された正常分布範囲を外れている前記測定値の数が予め規定された第1の数よりも少ないときに前記正常分布状態であると判別する請求項1記載の検査装置。
  3. 前記処理部は、前記N個の測定値の平均値および標準偏差をそれぞれ演算すると共に、当該平均値および当該標準偏差に基づいて正規分布を特定し、当該特定した正規分布を基準とする予め規定された分布範囲を前記正常分布範囲として当該N個の測定値の分布状態が前記正常分布状態であるか否かを判別する請求項2記載の検査装置。
  4. 前記処理部は、互いに相異するM個(Mは、3以上の自然数)の測定値範囲に含まれる前記測定値の分布数をそれぞれ特定し、かつ前記N個の測定値の平均値よりも小さな当該測定値が含まれるL個(Lは、M/2以下の自然数)の前記測定値範囲のうちの当該平均値が含まれる前記測定値範囲から数えて大きい順でK番目(Kは、L以下の各自然数)の当該測定値範囲の前記分布数と、前記平均値よりも大きな前記測定値が含まれる前記L個の前記測定値範囲のうちの当該平均値が含まれる前記測定値範囲から数えて小さい順で前記K番目の当該測定値範囲の前記分布数との差が予め規定された第2の数よりも少ないときに前記正常分布状態であると判別する請求項1から3のいずれかに記載の検査装置。
  5. 検査対象の物理量を測定して測定値を取得する測定処理をN回(Nは、2以上の自然数)実行すると共にN個の当該測定値に基づいて前記検査対象の良否を判定する検査方法であって、
    前記N個の測定値の分布状態が予め規定された正常分布状態のときに前記検査対象および当該測定値の双方が正常であると判定し、当該N個の測定値の分布状態が当該正常分布状態ではないときに当該検査対象および前記測定値のいずれかに異常が生じていると判定する検査方法。
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