JP2014049284A - カード用コネクタ - Google Patents

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Masamitsu Takasaki
将充 高崎
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貴詩 藤川
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祐貴 後藤
Mitsuhiro Tomita
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Abstract

【課題】接続端子の接触部をハウジングの後端縁に近接した位置に配設しても、接触部とカードの端子部材との接触を確実に維持することができ、後端側に端子部材が配設されたカードの挿入及び排出を容易に行うことができ、信頼性が高くなるようにする。
【解決手段】接続端子は、ハウジングの後端縁に沿って配設され、ハウジングの前端縁に向って延出するカンチレバー状の接触腕部と、接触腕部の先端に接続され、カードの端子部材と接触する接触部とを備え、カバー部材は、天板部に形成されたカード押圧部を備え、カード押圧部は、カバー部材の前端縁に向って延出するカンチレバー状の接触腕部と、接触腕部の先端部とを備え、先端部の変位量は、ハウジングの後端縁に沿って配設された接続端子の接触部の変位量よりも大きい。
【選択図】図1

Description

本発明は、カード用コネクタに関するものである。
従来、パーソナルコンピュータ、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、デジタルカメラ、ビデオカメラ、音楽プレーヤ、ゲーム機、車両用ナビゲーション装置等の電子機器においては、SIM(Subscriber Identity Module)カード、MMC(R)(Multi Media Card)、SD(R)(Secure Digital)カード、miniSD(R)カード、xDピクチャーカード(R)(xD−Picture card)、メモリスティック(R)、メモリスティックDuo(R)、スマートメディア(R)、Trans−Flash(R)メモリカード、マイクロSD(R)カード等の各種メモリカードを利用するために、カード用コネクタを備えている(例えば、特許文献1参照。)。
図17は従来のカード用コネクタを示す図である。
図において、811は、金属材料から成るカード用コネクタのフレームであり、底板部811bを備え、図示されないメモリカードを収容する。該メモリカードは、例えば、SIMカードであって、下面に図示されない電極パッドが露出している。
そして、前記底板部811bには複数の第1端子保持部811c及び第2端子保持部811dが形成され、該第1端子保持部811c及び第2端子保持部811dの各々の中に、金属から成る第1端子851及び第2端子861が収容されて保持される。図に示される例においては、SIMカードの電極の配列に適合するように、複数の第1端子851及び第2端子861が、2列に並ぶように配列されている。
前記第1端子851は、中心が開口した長方形状の枠部851aと、該枠部851aにおける長方形の短辺の内縁に基端が接続され、前記開口内に延在するカンチレバー状の接点部材851bと、前記枠部851aにおける長方形の短辺の外縁から外方に突出するテール部851dとを備える。また、前記第2端子861は、中心が開口した長方形状の枠部861aと、該枠部861aにおける長方形の短辺の内縁に基端が接続され、前記開口内に延在するカンチレバー状の接点部材861bと、前記枠部861aにおける長方形の短辺の外縁から外方に突出するテール部861dとを備える。
そして、前記第1端子851及び第2端子861は、絶縁膜が施された枠部851a及び861aが絶縁性接着剤によって第1端子保持部811c及び第2端子保持部811dに接着されることにより、底板部811bに固定される。また、前記第1端子851及び第2端子861は、テール部851d及び861dが図示されない回路基板の表面の接続パッドにはんだ付されることによって、回路基板の導電トレースと導通する。そして、前記フレーム811は、テール部851d及び861dが接続パッドにはんだ付されることによって、前記回路基板の表面に固定される。
さらに、フレーム811の左右両側の側壁部811eの間を覆うようにカバー部材871が取付けられる。これにより、該カバー部材871の裏面と底板部811bの表面との間に、メモリカードを挿入する空間が形成される。
そして、メモリカードが前記空間に挿入されると、メモリカードの下面に露出する電極パッドの各々は、対応する第1端子851及び第2端子861の接点部材851b及び861bと接触して導通する。この場合、カンチレバー状の接点部材851b及び861bは、弾性的に変形し、そのばね性によってメモリカードの電極パッドに押圧されるので、該電極パッドとの接触状態を確実に維持することができる。なお、メモリカードの上面は、カバー部材871の裏面によって支持される。
特開2012−9447号公報
しかしながら、前記従来のカード用コネクタにおいては、メモリカードの装着及び取外しが困難であるので、使い勝手が悪くなってしまう。そこで、利用者が片手で容易にカードの装着及び取外しを行うことができるように、カードを装着する際にも又は取外す際にも、カードを押込むように操作するプッシュ/プッシュ式のカード案内機構を有するカード用コネクタが普及している。
ところで、近年、電子機器の小型化に伴って、電子機器で使用されるカードも小型化が進んでいる。そして、カードが小型化すると、カードの表面に対する電極パッドの面積比率が大きくなり、電極パッドの配列態様に余裕が少なくなる。そのため、例えば、SIMカードのように電極パッドが2列に配列されたカードの場合、前列及び後列の電極パッドは、それぞれ、カードの前端及び後端に近接した位置に配列されることとなる。そうすると、プッシュ/プッシュ式のカード案内機構を有するカード用コネクタでは、カードが挿入口からカード用コネクタ内に挿入されるようになっているので、カードの後端に近接して配列された電極パッドに対応する端子の接点部材の先端部を、カード用コネクタの後端の挿入口に近接した位置に配列させる必要がある。
そこで、先端部ができる限り挿入口に近接するように、ばね性を発揮するカンチレバー状の接点部材がカード用コネクタの奥から挿入口に向って斜め上方に延出するように端子を取付けると、カード用コネクタの挿入口から奥に向って挿入されるカードと接触して、端子の接点部材が座屈する恐れがある。もっとも、カンチレバー状の接点部材がカード用コネクタの挿入口から奥に向って斜め上方に延出するように端子を取付けると、接点部材が座屈する恐れはなくなるが、接点部材の先端の接触部を挿入口に近接させようとして、接点部材を短くすると、ばね長が短くなり、カードの電極パッドと先端部との接触が不確実になってしまう。
本発明は、前記従来のカード用コネクタの問題点を解決して、接続端子の接触部をハウジングの後端縁に近接した位置に配設しても、前記接触部とカードの端子部材との接触を確実に維持することができ、後端側に端子部材が配設されたカードの挿入及び排出を容易に行うことができ、信頼性の高いカード用コネクタを提供することを目的とする。
そのために、本発明のカード用コネクタにおいては、端子部材を備えるカードを収容するハウジングと、該ハウジングに取付けられ、前記カードの端子部材と接触する接続端子と、前記ハウジングに取付けられ、少なくとも該ハウジング及び該ハウジングに挿入されたカードの一部を覆うカバー部材とを有し、前記接続端子の少なくとも1つは、前記ハウジングの後端縁に沿って配設され、前記ハウジングの底壁部に取付けられた基部と、該基部に基端が連結され、該基端から前記ハウジングの前端縁に向って延出するカンチレバー状の接触腕部と、該接触腕部の先端に接続され、前記カードの端子部材と接触する接触部とを備え、前記カバー部材は、前記カードにおける端子部材と反対側の面に対向する天板部と、該天板部に形成されたカード押圧部とを備え、該カード押圧部は、前記天板部に基端が連結され、該基端から前記カバー部材の前端縁に向って延出するカンチレバー状の接触腕部と、該接触腕部の先端部とを備え、該先端部の変位量は、前記ハウジングの後端縁に沿って配設された接続端子の接触部の変位量よりも大きい。
本発明の他のカード用コネクタにおいては、さらに、前記ハウジングにカードが挿入されていないとき、前記ハウジングの後端縁に沿って配設された接続端子の接触部の前記ハウジングの底壁部から前記天板部に向う突出量より、前記カード押圧部の先端部の天板部から前記底壁部に向う突出量の方が大きい。
本発明の更に他のカード用コネクタにおいては、さらに、前記カード押圧部は、前記カバー部材の後端縁寄りに配設される。
本発明の更に他のカード用コネクタにおいては、さらに、前記接続端子は、前記ハウジングの前端縁寄りに配設された接続端子を更に含み、前記カード押圧部の先端部は、前記ハウジングの後端縁に沿って配設された接続端子の接触部が前記カードの端子部材と接触する位置と、前記ハウジングの前端縁寄りに配設された接続端子の接触部が前記カードの端子部材と接触する位置との中間よりも、前記カバー部材の後端縁寄りの位置で前記カードにおける端子部材と反対側の面と接触する。
本発明の更に他のカード用コネクタにおいては、さらに、前記ハウジングの前端縁寄りに配設された接続端子の接触部の変位量は、前記ハウジングの後端縁に沿って配設された接続端子の接触部の変位量よりも大きい。
本発明の更に他のカード用コネクタにおいては、さらに、前記カード押圧部は、前記カバー部材の前端縁寄りに配設されたカード押圧部を更に含み、該カード押圧部の先端部は、前記ハウジングの後端縁に沿って配設された接続端子の接触部が前記カードの端子部材と接触する位置と、前記ハウジングの前端縁寄りに配設された接続端子の接触部が前記カードの端子部材と接触する位置との中間よりも、前記カバー部材の前端縁寄りの位置で前記カードにおける端子部材と反対側の面と接触する。
本発明の更に他のカード用コネクタにおいては、さらに、前記ハウジングの前端縁寄りに配設された接続端子の接触部の変位量は、前記ハウジングの後端縁に沿って配設された接続端子の接触部の変位量と同等である。
本発明の更に他のカード用コネクタにおいては、さらに、前記カード押圧部は、前記カバー部材の幅方向に複数並んで、又は、1つだけ配列されている。
本発明によれば、カード用コネクタは、接続端子の接触部をハウジングの後端縁に近接した位置に配設しても、前記接触部とカードの端子部材との接触を確実に維持することができ、後端側に端子部材が配設されたカードの挿入及び排出を容易に行うことができ、高い信頼性を得ることができる。
本発明の第1の実施の形態におけるカード用コネクタを示す斜視図であって、(a)はカードを挿入していない状態を示す図、(b)はカードを挿入した状態を示す図である。 本発明の第1の実施の形態におけるカード用コネクタを示す二面図であって、(a)は上面図、(b)は側面図である。 本発明の第1の実施の形態におけるカード用コネクタのシェルを取除いた状態を示す平面図である。 本発明の第1の実施の形態におけるカード用コネクタのシェルを取除いた状態を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態におけるカードを挿入していない状態を説明する図であって、(a)は上面図、(b)は(a)のA−A及びB−B矢視拡大断面図である。 本発明の第1の実施の形態におけるカードを挿入した状態を説明する図であって、(a)は上面図、(b)は(a)のA−A及びB−B矢視拡大断面図である。 本発明の第2の実施の形態におけるカード用コネクタを示す斜視図である。 本発明の第3の実施の形態におけるカード用コネクタを示す斜視図であって、(a)はカードを挿入していない状態を示す図、(b)はカードを挿入した状態を示す図である。 本発明の第3の実施の形態におけるカード用コネクタを示す二面図であって、(a)は上面図、(b)は側面図である。 本発明の第3の実施の形態におけるカード用コネクタのシェルを取除いた状態を示す平面図である。 本発明の第3の実施の形態におけるカード用コネクタのシェルを取除いた状態を示す斜視図である。 本発明の第3の実施の形態におけるカードを挿入していない状態を説明する図であって、(a)は上面図、(b)は(a)のC−C及びD−D矢視拡大断面図である。 本発明の第3の実施の形態におけるカードを挿入した状態を説明する図であって、(a)は上面図、(b)は(a)のC−C及びD−D矢視拡大断面図である。 本発明の第4の実施の形態におけるカード用コネクタを示す斜視図である。 本発明の第5の実施の形態におけるカード用コネクタを示す斜視図である。 本発明の第6の実施の形態におけるカード用コネクタを示す斜視図である。 従来のカード用コネクタを示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態におけるカード用コネクタを示す斜視図、図2は本発明の第1の実施の形態におけるカード用コネクタを示す二面図、図3は本発明の第1の実施の形態におけるカード用コネクタのシェルを取除いた状態を示す平面図、図4は本発明の第1の実施の形態におけるカード用コネクタのシェルを取除いた状態を示す斜視図である。なお、図1において、(a)はカードを挿入していない状態を示す図、(b)はカードを挿入した状態を示す図であり、図2において、(a)は上面図、(b)は側面図である。
図において、1は本実施の形態におけるカード用コネクタであり、図示されない電子機器に取付けられる。そして、前記カード用コネクタ1の内部にはカード101が挿入され、前記カード用コネクタ1を介して、前記電子機器にカード101が装着される。なお、前記電子機器は、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話機、PDA、デジタルカメラ、ビデオカメラ、音楽プレーヤ、ゲーム機、車両用ナビゲーション装置等であるが、いかなる種類の機器であってもよい。
前記カード101は、例えば、SIMカード、マイクロSIM(microSIM)カード、MMC(R)、SD(R)カード、miniSD(R)カード、xDピクチャーカード(R)、メモリスティック(R)、メモリスティックDuo(R)、スマートメディア(R)、Trans−Flash(R)メモリカード等のメモリカードであり、いかなる種類のカードであってもよいが、本実施の形態においては、4FF(4th Form Factor)カード、いわゆる、ナノSIM(nanoSIM)カードであるものとして説明する。
本実施の形態において、前記カード101は、全体的に略矩(く)形の板状の形状を有し、図示されない前端寄りの部分の下面(上面111bの反対側の面)に、端子部材である電極パッドとしての図示されないコンタクトパッドが、複数、前端に沿って並ぶように配設されている。また、後端111r寄りの部分の下面にも、コンタクトパッドが、複数、後端111rに沿って並ぶように配設されている。すなわち、コンタクトパッドは、カード101の幅方向に延在する2本の列を成すように配列されている。なお、上面111bには、コンタクトパッドは、配設されていない。
なお、本実施の形態において、カード用コネクタ1及びカード101の各部の構成及び動作を説明するために使用される上、下、左、右、前、後等の方向を示す表現は、絶対的なものでなく相対的なものであり、カード用コネクタ1、カード101又はそれらの部品が図に示される姿勢である場合に適切であるが、カード用コネクタ1、カード101又はそれらの部品の姿勢が変化した場合には、姿勢の変化に応じて変更して解釈されるべきものである。
ここで、前記カード用コネクタ1は、合成樹脂等の絶縁性材料によって一体的に成形されたハウジング11と、金属等の導電性材料から成る板材に打抜き、折曲げ等の加工を施すことによって一体的に成形され、ハウジング11の上側に取付けられたカバー部材としてのシェル71とを有する。該シェル71は、ハウジング11及び該ハウジング11に挿入されたカード101の少なくとも一部の上方を覆うようになっている。そして、前記カード用コネクタ1は、概略、扁(へん)平な直方体形状を備え、前記電子機器に取付けられ、後方(図1における右上方)の挿入口18から、ハウジング11にカード101が挿入される。具体的には、ハウジング11とシェル71との間に形成される空間内にカード101が挿入される。
図に示されるように、ハウジング11は、略矩形の平板状部材である底壁部11bと、ハウジング11におけるカード101の挿入方向前方の縁部、すなわち、前端縁11fに沿って延在し、底壁部11bから立設する奥壁部11aと、底壁部11bの左右の側縁に沿って前後方向に延在する側壁部11eとを有する。
ここで、底壁部11bは、接続端子のうちの後側に配設された端子である後側端子51を保持する端子保持凹部としての後側端子保持凹部11cと、接続端子のうちの前側に配設された端子である前側端子61を保持する端子保持凹部としての前側端子保持凹部11dとを備える。前記後側端子保持凹部11cは、底壁部11bを板厚方向に貫通する開口であり、ハウジング11におけるカード101の挿入方向後方の縁部、すなわち、後端縁11rに沿ってハウジング11の幅方向に延在する列を成すように、並んで配設されている。そして、各後側端子保持凹部11c内には、後側端子51が1つずつ収容されて保持される。また、前記前側端子保持凹部11dは、底壁部11bを板厚方向に貫通する開口であり、ハウジング11の前端縁11fと後端縁11rとの間においてハウジング11の幅方向に延在する列を成すように、並んで配設されている。そして、各前側端子保持凹部11d内には、前側端子61が1つずつ収容されて保持される。
後側端子51は、その基部51aが底壁部11bに取付けられることによって、保持されている。具体的には、前記基部51aの少なくとも一部が底壁部11bに埋込まれ、また、その他の部分が後側端子保持凹部11c内に露出している。より具体的には、後側端子51は、いわゆるオーバーモールド成形によって、基部51aの少なくとも一部が、底壁部11bを構成する絶縁性材料によって覆われることにより、底壁部11bに埋込まれて保持されている。
同様に、前側端子61も、その基部61aが底壁部11bに取付けられることによって、保持されている。具体的には、前記基部61aの少なくとも一部が底壁部11bに埋込まれ、また、その他の部分が前側端子保持凹部11d内に露出している。具体的には、前側端子61は、いわゆるオーバーモールド成形によって、基部61aの少なくとも一部が、底壁部11bを構成する絶縁性材料によって覆われることにより、底壁部11bに埋込まれて保持されている。
そして、後側端子51は、基部51aに基端が連結されたカンチレバー状の接触腕部51bと、該接触腕部51bの自由端、すなわち、先端に接続された接触部51cとを備える。前記接触腕部51bは、その基端が後端縁11r側に位置し、その先端が前端縁11fに向けて斜め上方に延在し、少なくとも接触部51cの上面は、カード挿入空間内にカード101が挿入されていない状態では、底壁部11bの上面より上方に位置している。なお、接触部51cは、上方に向けて突出するように湾曲された側面形状を備え、その先端は斜め下方を向いている。図3に示されるように、接触腕部51b及び接触部51cは、上方から観て、後側端子保持凹部11c内に位置する。
同様に、前側端子61は、基部61aに基端が連結されたカンチレバー状の接触腕部61bと、該接触腕部61bの自由端、すなわち、先端に接続された接触部61cとを備える。前記接触腕部61bは、その基端が後端縁11r側に位置し、その先端が前端縁11fに向けて斜め上方に延在し、少なくとも接触部61cの上面は、カード挿入空間内にカード101が挿入されていない状態では、底壁部11bの上面より上方に位置している。なお、接触部61cは、上方に向けて突出するように湾曲された側面形状を備え、その先端は斜め下方を向いている。図3に示されるように、接触腕部61b及び接触部61cは、上方から観て、前側端子保持凹部11d内に位置する。
また、底壁部11bは、後側端子保持凹部11cの列と前側端子保持凹部11dの列との間に形成された接続用凹部としてのソルダーテール収容凹部11jを備える。該ソルダーテール収容凹部11jは、底壁部11bを板厚方向に貫通する開口であり、ハウジング11の幅方向に延在する細長い開口である。そして、後側端子51の基部51aから前方に向けて延出するソルダーテール部51dの前端、及び、前側端子61の基部61aから後方に向けて延出するソルダーテール部61dの後端は、ソルダーテール収容凹部11j内に露出し、前記電子機器における配線基板等に形成された信号線、コンタクトパッド、端子等、すなわち、相手側端子部材に、はんだ付等によって電気的に接続される。
本実施の形態において、後側端子51の接触腕部51bは、その長さが、前側端子61の接触腕部61bの長さよりも短く設定されている。すなわち、後側端子51における接触腕部51bの基端から接触部51cまでの距離は、前側端子61における接触腕部61bの基端から接触部61cまでの距離よりも短く設定されている。これにより、後側端子51の後端から接触部51cまでの距離を短くすることができる。したがって、後側端子保持凹部11cをハウジング11の後端縁11rに近接するように形成すれば、図3及び4に示されるように、前記後端縁11rから接触部51cまでの距離を短くすることができる。その結果、カード101の後端111rから該後端111r寄りのコンタクトパッドまでの距離が短い場合であっても、図1(b)に示されるように、カード用コネクタ1に挿入されたカード101の後端111rのハウジング11の後端縁11rから後方への突出量を小さくすることができる。また、カード101をカード用コネクタ1に挿入する際に、カード101の後端111rをハウジング11の後端縁11rよりも前方に大きく挿入する必要がない。
もっとも、後側端子51は、カンチレバー状のばね部として機能する接触腕部51bの長さが短い、すなわち、ばね長が短いので、ばね部の柔軟性が低く、接触部51cが上下方向に柔軟に変位することが困難であり、接触部51cの上下方向への変位量が小さくなる。これに対し、前側端子61は、後側端子51と比較して、カンチレバー状のばね部として機能する接触腕部61bの長さが長い、すなわち、ばね長が長いので、ばね部の柔軟性が高く、接触部61cが上下方向に柔軟に変位することができ、接触部61cの上下方向への変位量が大きくなる。
前記後側端子51及び前側端子61は、接触部51c及び61cが、カード用コネクタ1内に保持されたカード101のコンタクトパッドの各々に接触するように、配設されている。したがって、後側端子51及び前側端子61の数及び配置の形態は、カード101のコンタクトパッドの数及び配置の形態に適合するように、適宜変更される。図に示される例では、後側端子51及び前側端子61は、3つずつの列をそれぞれ成すように、かつ、上面から観て、矩形格子状に配列されている。
そして、ハウジング11の一方(図3における左方)の側壁部11eの内側には、カード案内機構収容部11h、スライドカム部21及び付勢部材収容部11gが形成されている。カード案内機構収容部11hには、カード用コネクタ1内に挿入されたカード101を案内するためのカード案内機構のスライド部材23が前後方向にスライド可能に取付けられている。また、前記スライドカム部21は、プッシュ/プッシュタイプの動作を行うためのハート状カムのカム機構におけるスライドカムとして機能する部材であり、その上面には、カム溝22が形成されている。該カム溝22には、他端がスライド部材23に係止されたカム部材としての細長いピン部材81の一端が係合する。
さらに、前記付勢部材収容部11g内には、圧縮された状態で付勢力を発揮するコイルスプリングとしての付勢部材82が収容される。なお、奥壁部11aにおける付勢部材収容部11gに対応する部分の後端面は、付勢部材82の付勢力を受ける付勢力受部として機能するとともに、付勢部材82を係止する係止突起11iが形成され、付勢部材82の一端が取付けられている。
また、前記スライド部材23は、カード101を保持するためのカード保持部23aを備える。該カード保持部23aは、前方に向けて延出する細長い帯状の側縁保持部23bと、該側縁保持部23bの先端に連結され、ハウジング11の幅方向に延在する細長い帯状の前端保持部23cとを含んでいる。そして、スライド部材23は、カード保持部23aの側縁保持部23b及び前端保持部23cによってカード101を保持し、該カード101とともに前後方向に移動する。また、前記スライド部材23は、付勢部材82の一端を係止する係止突起23fを備える。これにより、前記スライド部材23は、付勢部材82によって、カード101の挿入方向と反対の方向、すなわち、カード101の排出方向に付勢される。
このようなカード案内機構を備えるカード用コネクタ1は、該カード用コネクタ1内にカード101を挿入する際にも、カード用コネクタ1内からカード101を排出する際にも、カード101を押込む動作を必要とする、いわゆる、プッシュインプッシュアウトタイプ、又は、プッシュ/プッシュタイプと通称されるものである。このような動作は、押ボタンスイッチの分野におけるオルタネイト動作(位置保持型、プッシュオン・プッシュオフ型)と同様のものである。前記ピン部材81とカム溝22とが協働することによって、カード101とともに移動するスライド部材23にプッシュ/プッシュの動作を行わせるようになっている。これにより、前記カード案内機構は、カード101を挿入方向に押込むプッシュ動作によってカード101が挿入方向に移動して終端点まで到達すると、前記付勢部材82の付勢力によって、前記カード101を終端点から挿入方向と反対の方向に移動させて排出することができる。また、ロック位置においては、スライド部材23が停止し、これにより、カード101がカード用コネクタ1の内部に保持される。
前記ピン部材81は、シェル71のピン押え部材75によって上から下方向に付勢されることにより保持されている。前記ピン押え部材75は、シェル71の一部をハウジング11の底壁部11bの方向に押圧可能に折曲げ加工することによって形成されたばね性を備える板状の部材であり、ピン部材81は、前記ピン押え部材75とスライド部材23又はハウジング11との間に位置し、スライド部材23又はハウジング11から離脱しないように保持されている。
また、前記シェル71は、概略矩形の形状を備え、カード101の上面111bと対向する天板部72と、該天板部72の側縁の複数箇所から立設する複数の側板部74とを有する。該側板部74には、複数の掛止開口73が形成され、図1及び2に示されるように、シェル71をハウジング11の上側に取付けると、該ハウジング11の側壁部11e等の外側面に形成された掛止突起13に前記掛止開口73が掛止され、これにより、シェル71がハウジング11に固定される。そして、シェル71の外方に向けて延出する固定片78は、前記電子機器における配線基板等に形成された固定用パッド等にはんだ付等によって接続することができる。また、前記天板部72には、前記ピン押え部材75が形成されているとともに、周辺開口としてのピン押え周辺開口75aが前記ピン押え部材75の形成によって副次的に形成されている。
さらに、前記天板部72には、カード押圧部としてのシェルばね部76が形成されているとともに、周辺開口としてのばね部周辺開口76aが前記シェルばね部76の形成によって副次的に形成されている。前記シェルばね部76は、天板部72に基端が連結されたカンチレバー状の板部材である接触腕部76bと、該接触腕部76bの自由端、すなわち、先端である先端部76cとを含み、該先端部76cがシェル71の前端縁71fに向くように、斜め下方に延在する。そして、少なくとも先端部76cの下面は、カード挿入空間内にカード101が挿入されていない状態では、天板部72の下面より下方に位置している。また、前記シェルばね部76は、シェル71の後端縁71r寄りの位置に配設されている。具体的には、先端部76cが、カード101の挿入方向に関して、シェル71の前端縁71fと後端縁71rとの中間よりも後端縁71r寄りに位置するように、配設されている。
図に示される例において、シェルばね部76は、2つであるが、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。なお、複数の場合には、後端縁71rに沿ってシェル71の幅方向に延在する列を成すように、並んで配設されることが望ましい。
そして、前記シェルばね部76は、少なくとも先端部76cが、カード用コネクタ1内に保持されたカード101の上面111bに接触するように、配設されている。例えば、カード101の挿入方向に関して、後側端子51の接触部51cがカード101のコンタクトパッドに接触する位置と、前側端子61の接触部61cがカード101のコンタクトパッドに接触する位置との中間よりも後端縁71r寄りの位置で、先端部76cがカード101の上面111bに接触することが望ましい。また、例えば、カード101の挿入方向に関して、底壁部11bに形成されたソルダーテール収容凹部11jに対向する位置で、先端部76cがカード101の上面111bに接触することが望ましい。
また、カンチレバー状のばね部として機能する前記接触腕部76bは、先端部76cの上下方向への変位量が、少なくとも、後側端子51の接触部51cの上下方向への変位量よりも大きくなるように設定されている。具体的には、接触腕部76bの基端から先端部76cまでの長さを長く、すなわち、ばね長を長くすることによって、ばね部の柔軟性を高め、先端部76cが上下方向に柔軟に変位することができ、先端部76cの上下方向への変位量が大きくなるように設定されている。例えば、シェルばね部76の接触腕部76bの長さが、後側端子51の接触腕部51bの長さよりも長いことが望ましい。
このように、シェルばね部76がカード用コネクタ1内に保持されたカード101の上面111bに接触し、カード101を下方に向けて付勢する、すなわち、押圧するので、前記カード101のコンタクトパッドと、後側端子51の接触部51c及び前側端子61の接触部61cとの接触が確実に維持される。特に、前記カード101のコンタクトパッドと後側端子51の接触部51cとの接触が確実に維持される。
また、ハウジング11の前端縁11fの近傍には、カード101のコンタクトパッドと後側端子51及び前側端子61とが接触していることを検出して、カード101がカード用コネクタ1に装填(てん)されていることを検出するカード検出スイッチが配設されている。該カード検出スイッチは、奥壁部11a及びその近傍に取付けられた第1接点部材62と、底壁部11bに取付けられた第2接点部材63とによって形成される。
前記第1接点部材62は、奥壁部11aに取付けられた取付部62a、基端が前記取付部62aに接続され、横方向に向けて延出するカンチレバー状の本体部62b、及び、該本体部62bの自由端に接続された接触部62cを有する。前記取付部62aは奥壁部11aの側面とほぼ平行となり、本体部62bは、カード101がカード用コネクタ1に挿入されていない状態においては、奥壁部11aの側面に対して傾斜し、接触部62cは、カード101の挿入方向に関して手前側、すなわち、後方に位置する。そして、カード101が挿入されると、該カード101の前端が本体部62bに当接する。
一方、前記第2接点部材63は、底壁部11bにおける奥壁部11a寄りの部分に取付けられた平板状の取付部63aと、基端が前記取付部63aに接続され、横方向に向けて延出するカンチレバー状の本体部63b、及び、該本体部62bの自由端に接続された接触部63cを有する。前記取付部63aは底壁部11bの上面とほぼ平行となり、本体部63bも、カード101がカード用コネクタ1に挿入されていない状態においては、底壁部11bの上面とほぼ平行となり、接触部63cは、奥壁部11a寄りに位置する。
そして、カード101が挿入されていない状態においては、図3及び4に示されるように、第1接点部材62と第2接点部材63とが非接触となっており、カード検出スイッチは非導通状態、すなわち、オフ(OFF)になっている。
しかし、カード101が挿入され、そのコンタクトパッドと後側端子51及び前側端子61とが接触する位置に到達すると、カード101の前端によって第1接点部材62のカンチレバー状の本体部62bが奥壁部11aの方向に向けて押されて変位し、第1接点部材62の接触部62cが第2接点部材63の接触部63cと接触する。これにより、第1接点部材62と第2接点部材63とが接触状態となり、カード検出スイッチは導通状態、すなわち、オン(ON)になる。
次に、前記構成のカード用コネクタ1の動作について説明する。まず、カード101を挿入する場合の動作について説明する。
図5は本発明の第1の実施の形態におけるカードを挿入していない状態を説明する図、図6は本発明の第1の実施の形態におけるカードを挿入した状態を説明する図である。なお、図5及び6において、(a)は上面図、(b)は(a)のA−A及びB−B矢視拡大断面図である。
図5に示されるように、カード挿入空間内にカード101が挿入されていない状態では、後側端子51の接触腕部51b及び前側端子61の接触腕部61bは、その先端が前端縁11fに向けて斜め上方に延在し、後側端子51の少なくとも接触部51cの上面及び前側端子61の少なくとも接触部61cの上面は、底壁部11bの上面より上方に位置している。なお、後側端子51の接触腕部51bが短いので、後側端子51の接触部51cが底壁部11bの上面より上方へ突出する量は、わずかである。一方、前側端子61の接触腕部61bが長いので、前側端子61の接触部61cが底壁部11bの上面より上方へ突出する量は、後側端子51の接触部51cと比較して大きくなっている。
また、シェルばね部76の接触腕部76bは、その先端が前端縁71fに向けて斜め下方に延在し、シェルばね部76の少なくとも先端部76cの下面は、天板部72の下面より下方に位置している。そして、シェルばね部76の先端部76cが天板部72の下面より下方へ突出する量は、後側端子51の接触部51cが底壁部11bの上面より上方へ突出する量よりも大きくなっている。
まず、利用者が手指等によってカード101をカード用コネクタ1の後方の挿入口18からハウジング11とシェル71との間に形成されるカード挿入空間内に挿入する。なお、カード101は、前端がハウジング11の前端縁11fの方を向き、下面が底壁部11bと対向し、上面111bがシェル71の天板部72と対向するような姿勢で挿入される。これにより、カード101は、カード案内機構収容部11hに沿って進行する。
続いて、利用者がカード101をプッシュして更に押込むと、スライド部材23の側縁保持部23b及び前端保持部23cがカード101の側縁及び前端を保持するので、前記カード101は、スライド部材23によって保持され、該スライド部材23とともに、奥壁部11aに向けて移動する。この際、利用者の手指等が発揮する押圧力は、カード101の前端から前端保持部23cを介してスライド部材23に伝達される。そして、該スライド部材23がコイルスプリングから成る付勢部材82を圧縮するので、スライド部材23及びカード101は、付勢部材82の反発力を受けるが、該反発力が利用者の手指等が発揮する押圧力よりも小さいので、前記反発力に抗して移動する。この場合、スライド部材23はカード案内機構収容部11hに沿ってスライドし、カード101はスライド部材23とともに進行する。そして、スライド部材23及びカード101は、最も前進した位置であるオーバーストローク位置に到達してオーバーストローク状態となる。
続いて、利用者がカード101をプッシュする動作を止め、カード101に対する押圧力を解除すると、付勢部材82の反発力によって、スライド部材23及びカード101は奥壁部11aから離脱する向きに、すなわち、後方に向けて移動させられる。そして、スライド部材23及びカード101は、カード用コネクタ1内でカード101をロックした状態で保持するロック位置で停止する。これは、スライドカム部21の上面に形成されたカム溝22と係合しているピン部材81の自由端が、カム溝22の一部に掛止されてスライド部材23の動きを停止させることによって、スライド部材23を前記ロック位置で停止させているからである。
そして、カード101は、ロック位置に保持されることによって、カード用コネクタ1が実装された電子機器の演算手段等との間でデータの送受信を行うことができる状態となる。なお、カード101がロック位置に保持されている場合、図6に示されるような状態になり、カード用コネクタ1の後側端子51及び前側端子61は、その接触部51c及び61cが、カード101のコンタクトパッドの各々に接触して導通している。
ここで、前側端子61の接触腕部61bの長さは比較的長く設定され、ばね長が長いので、カンチレバー状のばね部として機能する接触腕部61bの柔軟性が高く、接触部61cの上下方向への変位量が大きい。そのため、図6に示されるように、接触部61cがカード101によって下方に変位させられた状態では、弾性的に変形させられたばね部である接触腕部61bが大きなばね力を発揮するので、接触部61cは大きな力で、カード101のコンタクトパッドを上方に付勢する、すなわち、押圧する。したがって、前側端子61の接触部61cと該接触部61cに対応するカード101のコンタクトパッドとの接触は、確実に維持される。
一方、後側端子51の接触腕部51bの長さは比較的短く設定され、ばね長が短いので、カンチレバー状のばね部として機能する接触腕部51bの柔軟性が低く、接触部51cの上下方向への変位量が小さい。そのため、図6に示されるように、接触部51cがカード101によって下方に変位させられた状態では、弾性的に変形させられたばね部である接触腕部51bが比較的小さなばね力しか発揮しないので、接触部51cは小さな力で、カード101のコンタクトパッドを上方に付勢する、すなわち、押圧することになる。
しかし、シェルばね部76の接触腕部76bの長さは比較的長く設定され、ばね長が長いので、カンチレバー状のばね部として機能する接触腕部76bの柔軟性が高く、先端部76cの上下方向への変位量が後側端子51の接触部51cの上下方向への変位量よりも大きい。そのため、図6に示されるように、先端部76cがカード101によって上方に変位させられた状態では、弾性的に変形させられたばね部である接触腕部76bが大きなばね力を発揮するので、先端部76cを含む接触腕部76bは大きな力で、カード101を下方に付勢する、すなわち、押圧する。
ここで、シェルばね部76は、シェル71の後端縁71r寄りの位置に配設されている。図に示される例では、カード101の挿入方向に関して、後側端子51の接触部51cがカード101のコンタクトパッドに接触する位置と、前側端子61の接触部61cがカード101のコンタクトパッドに接触する位置との中間よりも後端縁71r寄りの位置で、かつ、底壁部11bに形成されたソルダーテール収容凹部11jに対向する位置で、先端部76cがカード101の上面111bに接触するようになっている。これにより、シェルばね部76がカード101を下方に付勢する力は、前側端子61の接触部61cがカード101のコンタクトパッドに接触する位置よりも、後側端子51の接触部51cがカード101のコンタクトパッドに接触する位置に、より大きく作用することになる。
したがって、後側端子51の接触部51cとカード101のコンタクトパッドとは、後側端子51の接触腕部51bが発揮する付勢力とシェルばね部76が発揮する付勢力とを合せた力によって、互いに押圧し合うことになるので、後側端子51の接触部51cと該接触部51cに対応するカード101のコンタクトパッドとの接触は、確実に維持される。
なお、シェルばね部76がカード101を下方に付勢する力の幾分かは、前側端子61の接触部61cがカード101のコンタクトパッドに接触する位置にも作用するので、前側端子61の接触部61cとカード101のコンタクトパッドとも、前側端子61の接触腕部61bが発揮する付勢力とシェルばね部76が発揮する付勢力の幾分かとを合せた力によって、互いに押圧し合うことになる。したがって、前側端子61の接触部61cと該接触部61cに対応するカード101のコンタクトパッドとの接触は、より確実に維持される。
また、カード検出スイッチの第1接点部材62の本体部62bは、カード101の前端によって前方に押出されて変位し、前記本体部62bの自由端に接続された接触部62cが第2接点部材63の接触部63cと接触している。これにより、第1接点部材62と第2接点部材63とが接触状態となり、カード検出スイッチはオンになっている。
ところで、利用者がカード101をプッシュする際には、通常、手指等によってカード101の後端111rを押すことになる。仮に、ハウジング11の底壁部11bが前後方向に長く形成され、後端縁11rの位置が、ロック位置で保持されているカード101の後端111rの位置よりも後方であると、利用者がカード101をプッシュしてロック位置よりも前方のオーバーストローク位置にまで前進させる際に、手指等がハウジング11の後端縁11rに当接してしまい、プッシュする動作が行いにくくなる。すなわち、操作性が低下してしまう。
しかし、本実施の形態におけるカード用コネクタ1では、前述のように、後端縁11rから後側端子保持凹部11c内の後側端子51の接触部51cまでの距離を短くすることができるので、カード101の後端111rから該後端111r寄りのコンタクトパッドまでの距離が短い場合であっても、カード101をオーバーストローク位置にまで前進させる際に、カード101の後端111rを後端縁11rよりも前方に大きく挿入する必要がない。したがって、操作性が低下することがない。
次に、カード101をカード用コネクタ1から排出させる動作について説明する。
まず、利用者が手指等によってカード101をプッシュして押込むと、スライド部材23及びカード101は、ロック位置から奥壁部11aに向けて移動させられる。そして、利用者がカード101をプッシュして更に押込むと、スライド部材23及びカード101は、最も前進した位置であるオーバーストローク位置に到達してオーバーストローク状態となる。
続いて、利用者がカード101をプッシュする動作を止め、該カード101に対する押込力を解除すると、付勢部材82の付勢力によって、オーバーストローク位置に位置しているスライド部材23及びカード101は、奥壁部11aから離脱する向きに移動させられ、挿入方向と反対の方向に移動させられる。そして、スライド部材23及びカード101は、ロック位置を通過して後方に向けて更に移動し、カード101が挿入口18から排出される。
このように、本実施の形態において、カード用コネクタ1は、コンタクトパッドを備えるカード101を収容するハウジング11と、ハウジング11に取付けられ、カード101のコンタクトパッドと接触する後側端子51及び前側端子61と、ハウジング11に取付けられ、少なくともハウジング11及びハウジング11に挿入されたカード101の一部を覆うシェル71とを有する。そして、後側端子51は、ハウジング11の後端縁11rに沿って配設され、ハウジング11の底壁部11bに取付けられた基部51aと、基部51aに基端が連結され、基端からハウジング11の前端縁11fに向って延出するカンチレバー状の接触腕部51bと、接触腕部51bの先端に接続され、カード101のコンタクトパッドと接触する接触部51cとを備え、シェル71は、カード101の上面111bに対向する天板部72と、天板部72に形成されたシェルばね部76とを備え、シェルばね部76は、天板部72に基端が連結され、基端からシェル71の前端縁71fに向って延出するカンチレバー状の接触腕部76bと、接触腕部76bの先端部76cとを備え、先端部76cの変位量は、ハウジング11の後端縁11rに沿って配設された後側端子51の接触部51cの変位量よりも大きい。
これにより、カード用コネクタ1は、後側端子51の接触部51cをハウジング11の後端縁11rに近接した位置に配設することができ、カード101の後端111rから後端111r寄りのコンタクトパッドまでの距離が短い場合であっても、カード101をカード用コネクタ1に挿入する際に、カード101の後端111rを後端縁11rよりも前方に大きく挿入する必要がないので、カード101の挿入及び排出を容易に行うことができ、操作性が向上する。また、シェルばね部76がカード101をハウジング11の底壁部11bに向けて付勢するので、後側端子51の接触部51cとカード101のコンタクトパッドとの接圧が高くなり、接触が確実に維持されので、信頼性を高くすることができる。
また、ハウジング11にカード101が挿入されていないとき、ハウジング11の後端縁11rに沿って配設された後側端子51の接触部51cのハウジング11の底壁部11bから天板部72に向う突出量より、シェルばね部76の先端部76cの天板部72から底壁部11bに向う突出量の方が大きい。したがって、後側端子51の接触部51cの変位量よりもシェルばね部76の先端部76cの変位量の方が大きく、シェルばね部76の接触腕部76bが大きなばね力を発揮するので、シェルばね部76は大きな力で、カード101を下方に付勢する、すなわち、押圧することができる。
さらに、シェルばね部76は、シェル71の後端縁71r寄りに配設される。したがって、後側端子51の接触部51cとカード101のコンタクトパッドとは、後側端子51の接触腕部51bが発揮する付勢力とシェルばね部76が発揮する付勢力とを合せた力によって、互いに押圧し合うことになるので、後側端子51の接触部51cと接触部51cに対応するカード101のコンタクトパッドとの接触は、確実に維持される。
さらに、ハウジング11の前端縁11f寄りに配設された前側端子61を更に含み、シェルばね部76の先端部76cは、後側端子51の接触部51cがカード101のコンタクトパッドと接触する位置と、前側端子61の接触部61cがカード101のコンタクトパッドと接触する位置との中間よりも、シェル71の後端縁71r寄りの位置でカード101の上面111bと接触する。したがって、シェルばね部76がカード101を下方に付勢する力の幾分かは、前側端子61の接触部61cがカード101のコンタクトパッドに接触する位置にも作用するので、前側端子61の接触部61cとカード101のコンタクトパッドとも、前側端子61の接触腕部61bが発揮する付勢力とシェルばね部76が発揮する付勢力の幾分かとを合せた力によって、互いに押圧し合うことになる。
さらに、前側端子61の接触部61cの変位量は、後側端子51の接触部51cの変位量よりも大きい。したがって、前側端子61の接触部61cと接触部61cに対応するカード101のコンタクトパッドとの接触は、確実に維持される。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
図7は本発明の第2の実施の形態におけるカード用コネクタを示す斜視図である。
本実施の形態におけるシェルばね部76は、図に示されるように、1つ、すなわち、単数である。そして、前記シェルばね部76は、天板部72に基端が連結されたカンチレバー状の板部材である一対の接触腕部76bと、該一対の接触腕部76bの自由端同士を連結する連結部76dと、前記接触腕部76bの自由端であって、前記連結部76dの自由端でもある先端部76cとを含んでいる。なお、前記一対の接触腕部76bのそれぞれは、第1接触腕部76b1及び第2接触腕部76b2と識別される。また、天板部72と、第1接触腕部76b1及び第2接触腕部76b2と、連結部76dとによって周囲を画定されたばね部内開口76eが形成され、前記シェルばね部76は、略コ字状乃至U字状の平面形状を備えている。
なお、カード用コネクタ1のその他の点の構造及び動作については、前記第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
このように、本実施の形態においては、シェルばね部76が単数であるが、カード用コネクタ1の幅方向に延在する連結部76dの自由端が先端部76cとして機能するので、接触腕部76bが発揮するばね力を、カード挿入空間内に挿入されたカード101の上面111bにおける幅方向の広い範囲に付勢力として、付与することができる。また、接触腕部76bが第1接触腕部76b1と第2接触腕部76b2とに分かれているので、カンチレバー状のばね部として機能する第1接触腕部76b1及び第2接触腕部76b2のそれぞれの幅を狭くすることができ、ばね部の柔軟性を高くすることができる。その他の点の効果については、前記第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、第1及び第2の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1及び第2の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
図8は本発明の第3の実施の形態におけるカード用コネクタを示す斜視図、図9は本発明の第3の実施の形態におけるカード用コネクタを示す二面図、図10は本発明の第3の実施の形態におけるカード用コネクタのシェルを取除いた状態を示す平面図、図11は本発明の第3の実施の形態におけるカード用コネクタのシェルを取除いた状態を示す斜視図である。なお、図8において、(a)はカードを挿入していない状態を示す図、(b)はカードを挿入した状態を示す図であり、図9において、(a)は上面図、(b)は側面図である。
本実施の形態における後側端子51は、前記第1の実施の形態と同様に、接触腕部51bの長さが短く設定されているので、後側端子51の後端から接触部51cまでの距離を短くすることができる。したがって、後側端子保持凹部11cをハウジング11の後端縁11rに近接するように形成すれば、図10及び11に示されるように、前記後端縁11rから接触部51cまでの距離を短くすることができる。その結果、カード101の後端111rから該後端111r寄りのコンタクトパッドまでの距離が短い場合であっても、図8(b)に示されるように、カード用コネクタ1に挿入されたカード101の後端111rのハウジング11の後端縁11rから後方への突出量を小さくすることができる。また、カード101をカード用コネクタ1に挿入する際に、カード101の後端111rをハウジング11の後端縁11rよりも前方に大きく挿入する必要がない。
もっとも、カンチレバー状のばね部として機能する接触腕部51bの長さが短い、すなわち、ばね長が短いので、ばね部の柔軟性が低く、接触部51cが上下方向に柔軟に変位することが困難であり、接触部51cの上下方向への変位量が小さくなる。
本実施の形態においては、前側端子61も、後側端子51と同様に、接触腕部61bの長さが短く設定されている。図10に示されるように、前側端子61の接触腕部61bの長さは、後側端子51の接触腕部51bの長さと同程度に設定されている。したがって、カード101の挿入方向に関する前側端子61の配置位置の自由度が増加し、カード用コネクタ1の設計自由度が増加する。また、カード用コネクタ1の長さを短くすることもできる。
もっとも、本実施の形態においては、前側端子61も、後側端子51と同様に、カンチレバー状のばね部として機能する接触腕部61bの長さが短い、すなわち、ばね長が短いので、ばね部の柔軟性が低く、接触部61cが上下方向に柔軟に変位することが困難であり、接触部61cの上下方向への変位量が小さくなる。そのため、接触部61cがカード101によって下方に変位させられた状態では、後側端子51と同様に、弾性的に変形させられたばね部である接触腕部61bが小さなばね力しか発揮しないので、接触部61cは小さな力で、カード101のコンタクトパッドを上方に付勢する、すなわち、押圧することになる。
そこで、本実施の形態においては、シェル71の天板部72における前端縁71f寄りの位置にも、シェルばね部76が形成されている。つまり、本実施の形態において、シェルばね部76は、後端縁71r寄りの位置だけでなく、前端縁71f寄りの位置にも配設され、カード用コネクタ1の幅方向に延在する2本の列を成すように配列されている。
前端縁71f寄りの位置に配設されたシェルばね部76、すなわち、前側のシェルばね部76は、後端縁71r寄りの位置に配設されたシェルばね部76、すなわち、後側のシェルばね部76と同様の構造を有するので、その構造についての説明は省略する。
前側のシェルばね部76は、カード101の挿入方向に関して、後側端子51の接触部51cがカード101のコンタクトパッドに接触する位置と、前側端子61の接触部61cがカード101のコンタクトパッドに接触する位置との中間よりも前端縁71f寄りの位置で、先端部76cがカード101の上面111bに接触することが望ましい。また、前側のシェルばね部76は、カード101の挿入方向に関して、前側端子61の接触部61cがカード101のコンタクトパッドに接触する位置よりも前端縁71f寄りの位置で、先端部76cがカード101の上面111bに接触することがより望ましい。
なお、その他の点の構造については、前記第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
次に、本実施の形態におけるカード用コネクタ1の動作について説明する。
図12は本発明の第3の実施の形態におけるカードを挿入していない状態を説明する図、図13は本発明の第3の実施の形態におけるカードを挿入した状態を説明する図である。なお、図12及び13において、(a)は上面図、(b)は(a)のC−C及びD−D矢視拡大断面図である。
図12に示されるように、カード挿入空間内にカード101が挿入されていない状態では、後側端子51の接触腕部51b及び前側端子61の接触腕部61bは、その先端が前端縁11fに向けて斜め上方に延在し、後側端子51の少なくとも接触部51cの上面及び前側端子61の少なくとも接触部61cの上面は、底壁部11bの上面より上方に位置している。なお、後側端子51の接触腕部51b及び前側端子61の接触腕部61bがともに短いので、後側端子51の接触部51c及び前側端子61の接触部61cが底壁部11bの上面より上方へ突出する量は、ともにわずかである。
また、後側のシェルばね部76の接触腕部76b及び前側のシェルばね部76の接触腕部76bは、ともに、その先端が前端縁71fに向けて斜め下方に延在し、後側のシェルばね部76の少なくとも先端部76cの下面及び前側のシェルばね部76の少なくとも先端部76cの下面は、ともに天板部72の下面より下方に位置している。そして、後側のシェルばね部76の先端部76c及び前側のシェルばね部76の先端部76cが天板部72の下面より下方へ突出する量は、ともに、後側端子51の接触部51c及び前側端子61の接触部61cが底壁部11bの上面より上方へ突出する量よりも大きくなっている。
なお、利用者がカード101をカード用コネクタ1の後方の挿入口18からハウジング11とシェル71との間に形成されるカード挿入空間内に挿入する動作については、前記第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
挿入されたカード101がロック位置に保持されている場合、図13に示されるような状態になり、カード用コネクタ1の後側端子51及び前側端子61は、その接触部51c及び61cが、カード101のコンタクトパッドの各々に接触して導通している。
本実施の形態において、後側端子51の接触腕部51b及び前側端子61の接触腕部61bの長さは、ともに短く設定され、ばね長が短いので、カンチレバー状のばね部として機能する接触腕部51b及び61bの柔軟性が低く、接触部51c及び61cの上下方向への変位量が小さい。そのため、図13に示されるように、接触部51c及び61cがカード101によって下方に変位させられた状態では、弾性的に変形させられたばね部である接触腕部51b及び61bが比較的小さなばね力しか発揮しないので、接触部51c及び61cは小さな力で、カード101のコンタクトパッドを上方に付勢する、すなわち、押圧することになる。
しかし、後側のシェルばね部76の接触腕部76b及び前側のシェルばね部76の接触腕部76bの長さはともに長く設定され、ばね長が長いので、カンチレバー状のばね部として機能する接触腕部76bの柔軟性が高く、先端部76cの上下方向への変位量が後側端子51の接触部51c及び前側端子61の接触部61cの上下方向への変位量よりも大きい。そのため、図13に示されるように、先端部76cがカード101によって上方に変位させられた状態では、弾性的に変形させられたばね部である接触腕部76bが大きなばね力を発揮するので、先端部76cを含む接触腕部76bは大きな力で、カード101を下方に付勢する、すなわち、押圧する。
ここで、後側のシェルばね部76はシェル71の後端縁71r寄りの位置に配設され、前側のシェルばね部76はシェル71の前端縁71f寄りの位置に配設されている。図に示される例では、カード101の挿入方向に関して、後側端子51の接触部51cがカード101のコンタクトパッドに接触する位置と、前側端子61の接触部61cがカード101のコンタクトパッドに接触する位置との中間よりも後端縁71r寄りの位置で、かつ、底壁部11bに形成されたソルダーテール収容凹部11jに対向する位置で、後側のシェルばね部76の先端部76cがカード101の上面111bに接触するようになっている。また、カード101の挿入方向に関して、後側端子51の接触部51cがカード101のコンタクトパッドに接触する位置と、前側端子61の接触部61cがカード101のコンタクトパッドに接触する位置との中間よりも前端縁71f寄りの位置で、かつ、前側端子61の接触部61cがカード101のコンタクトパッドに接触する位置よりも前端縁71f寄りの位置で、前側のシェルばね部76の先端部76cがカード101の上面111bに接触するようになっている。
これにより、後側のシェルばね部76がカード101を下方に付勢する力は、前側端子61の接触部61cがカード101のコンタクトパッドに接触する位置よりも、後側端子51の接触部51cがカード101のコンタクトパッドに接触する位置に、より大きく作用し、前側のシェルばね部76がカード101を下方に付勢する力は、後側端子51の接触部51cがカード101のコンタクトパッドに接触する位置よりも、前側端子61の接触部61cがカード101のコンタクトパッドに接触する位置に、より大きく作用することになる。
したがって、後側端子51の接触部51cとカード101のコンタクトパッドとは、後側端子51の接触腕部51bが発揮する付勢力と後側のシェルばね部76が発揮する付勢力とを合せた力によって、互いに押圧し合うことになるので、後側端子51の接触部51cと該接触部51cに対応するカード101のコンタクトパッドとの接触は、確実に維持される。また、前側端子61の接触部61cとカード101のコンタクトパッドとは、前側端子61の接触腕部61bが発揮する付勢力と前側のシェルばね部76が発揮する付勢力とを合せた力によって、互いに押圧し合うことになるので、前側端子61の接触部61cと該接触部61cに対応するカード101のコンタクトパッドとの接触は、確実に維持される。
なお、カード101をカード用コネクタ1から排出させる動作については、前記第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
このように、本実施の形態においては、シェル71の前端縁71f寄りに配設された前側のシェルばね部76を更に含み、前側のシェルばね部76の先端部76cは、後側端子51の接触部51cがカード101のコンタクトパッドと接触する位置と、前側端子61の接触部61cがカード101のコンタクトパッドと接触する位置との中間よりも、シェル71の前端縁71f寄りの位置でカード101の上面111bと接触する。したがって、前側端子61の接触部61cとカード101のコンタクトパッドとは、前側端子61の接触腕部61bが発揮する付勢力と前側のシェルばね部76が発揮する付勢力とを合せた力によって、互いに押圧し合うことになるので、前側端子61の接触部61cと該接触部61cに対応するカード101のコンタクトパッドとの接触は、確実に維持される。
また、前側端子61の接触部61cの変位量は、後側端子51の接触部51cの変位量と同等である。したがって、前側端子61の接触腕部61bの長さを、後側端子51の接触腕部51bの長さと同程度に設定することができ、カード101の挿入方向に関する前側端子61の配置位置の自由度が増加し、カード用コネクタ1の設計自由度が増加する。また、カード用コネクタ1の長さを短くすることもできる。
なお、その他の点の効果については、前記第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。なお、第1〜第3の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1〜第3の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
図14は本発明の第4の実施の形態におけるカード用コネクタを示す斜視図である。
本実施の形態においては、図に示されるように、シェル71の天板部72における前端縁71f寄りの位置にも、シェルばね部76が1つ形成されている。つまり、本実施の形態において、シェルばね部76は、後端縁71r寄りの位置、及び、前端縁71f寄りの位置に、1つずつ配設されている。
そして、後側のシェルばね部76及び前側のシェルばね部76は、それぞれ、前記第2の実施の形態におけるシェルばね部76と同様の構造を有し、天板部72に基端が連結されたカンチレバー状の板部材である一対の接触腕部76bと、該一対の接触腕部76bの自由端同士を連結する連結部76dと、前記接触腕部76bの自由端であって、前記連結部76dの自由端でもある先端部76cとを含んでいる。
なお、その他の点については、前記第3の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。なお、第1〜第4の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1〜第4の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
図15は本発明の第5の実施の形態におけるカード用コネクタを示す斜視図である。
本実施の形態においては、図に示されるように、シェルばね部76は、後端縁71r寄りの位置、及び、前端縁71f寄りの位置に配設されている。そして、後側のシェルばね部76は、前記第1及び第3の実施の形態におけるシェルばね部76と同様の構造を有し、天板部72に基端が連結されたカンチレバー状の板部材である接触腕部76bと、該接触腕部76bの自由端、すなわち、先端である先端部76cとを含み、2つ並んで配設されている。また、前側のシェルばね部76は、前記第2及び第4の実施の形態におけるシェルばね部76と同様の構造を有し、天板部72に基端が連結されたカンチレバー状の板部材である一対の接触腕部76bと、該一対の接触腕部76bの自由端同士を連結する連結部76dと、前記接触腕部76bの自由端であって、前記連結部76dの自由端でもある先端部76cとを含み、1つである。
なお、その他の点については、前記第3の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
次に、本発明の第6の実施の形態について説明する。なお、第1〜第5の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1〜第5の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
図16は本発明の第6の実施の形態におけるカード用コネクタを示す斜視図である。
本実施の形態においては、図に示されるように、シェルばね部76は、後端縁71r寄りの位置、及び、前端縁71f寄りの位置に配設されている。そして、後側のシェルばね部76は、前記第2及び第4の実施の形態におけるシェルばね部76と同様の構造を有し、天板部72に基端が連結されたカンチレバー状の板部材である一対の接触腕部76bと、該一対の接触腕部76bの自由端同士を連結する連結部76dと、前記接触腕部76bの自由端であって、前記連結部76dの自由端でもある先端部76cとを含み、1つである。また、前側のシェルばね部76は、前記第1及び第3の実施の形態におけるシェルばね部76と同様の構造を有し、天板部72に基端が連結されたカンチレバー状の板部材である接触腕部76bと、該接触腕部76bの自由端、すなわち、先端である先端部76cとを含み、2つ並んで配設されている。
なお、その他の点については、前記第3の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
また、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明は、カード用コネクタに適用することができる。
1 カード用コネクタ
11 ハウジング
11a 奥壁部
11b 底壁部
11c 後側端子保持凹部
11d 前側端子保持凹部
11e、811e 側壁部
11f、71f 前端縁
11g 付勢部材収容部
11h カード案内機構収容部
11i、23f 係止突起
11j ソルダーテール収容凹部
11r、71f 後端縁
13 掛止突起
18 挿入口
21 スライドカム部
22 カム溝
23 スライド部材
23a カード保持部
23b 側縁保持部
23c 前端保持部
51 後側端子
51a、61a 基部
51b、61b、76b 接触腕部
51c、61c、62c、63c 接触部
51d、61d ソルダーテール部
61 前側端子
62 第1接点部材
62a、63a 取付部
62b、63b 本体部
63 第2接点部材
71 シェル
72 天板部
73 掛止開口
74 側板部
75 ピン押え部材
75a ピン押え周辺開口
76 シェルばね部
76a ばね部周辺開口
76b1 第1接触腕部
76b2 第2接触腕部
76c 先端部
76d 連結部
76e ばね部内開口
78 固定片
81 ピン部材
82 付勢部材
101 カード
111b 上面
111r 後端
811 フレーム
811b 底板部
811c 第1端子保持部
811d 第2端子保持部
851 第1端子
851a、861a 枠部
851b、861b 接点部材
851d、861d テール部
861 第2端子
871 カバー部材

Claims (8)

  1. (a)端子部材を備えるカードを収容するハウジングと、
    (b)該ハウジングに取付けられ、前記カードの端子部材と接触する接続端子と、
    (c)前記ハウジングに取付けられ、少なくとも該ハウジング及び該ハウジングに挿入されたカードの一部を覆うカバー部材とを有し、
    (d)前記接続端子の少なくとも1つは、前記ハウジングの後端縁に沿って配設され、前記ハウジングの底壁部に取付けられた基部と、該基部に基端が連結され、該基端から前記ハウジングの前端縁に向って延出するカンチレバー状の接触腕部と、該接触腕部の先端に接続され、前記カードの端子部材と接触する接触部とを備え、
    (e)前記カバー部材は、前記カードにおける端子部材と反対側の面に対向する天板部と、該天板部に形成されたカード押圧部とを備え、該カード押圧部は、前記天板部に基端が連結され、該基端から前記カバー部材の前端縁に向って延出するカンチレバー状の接触腕部と、該接触腕部の先端部とを備え、該先端部の変位量は、前記ハウジングの後端縁に沿って配設された接続端子の接触部の変位量よりも大きいことを特徴とするカード用コネクタ。
  2. 前記ハウジングにカードが挿入されていないとき、前記ハウジングの後端縁に沿って配設された接続端子の接触部の前記ハウジングの底壁部から前記天板部に向う突出量より、前記カード押圧部の先端部の天板部から前記底壁部に向う突出量の方が大きい請求項1に記載のカード用コネクタ。
  3. 前記カード押圧部は、前記カバー部材の後端縁寄りに配設される請求項1又は2に記載のカード用コネクタ。
  4. 前記接続端子は、前記ハウジングの前端縁寄りに配設された接続端子を更に含み、
    前記カード押圧部の先端部は、前記ハウジングの後端縁に沿って配設された接続端子の接触部が前記カードの端子部材と接触する位置と、前記ハウジングの前端縁寄りに配設された接続端子の接触部が前記カードの端子部材と接触する位置との中間よりも、前記カバー部材の後端縁寄りの位置で前記カードにおける端子部材と反対側の面と接触する請求項3に記載のカード用コネクタ。
  5. 前記ハウジングの前端縁寄りに配設された接続端子の接触部の変位量は、前記ハウジングの後端縁に沿って配設された接続端子の接触部の変位量よりも大きい請求項4に記載のカード用コネクタ。
  6. 前記カード押圧部は、前記カバー部材の前端縁寄りに配設されたカード押圧部を更に含み、該カード押圧部の先端部は、前記ハウジングの後端縁に沿って配設された接続端子の接触部が前記カードの端子部材と接触する位置と、前記ハウジングの前端縁寄りに配設された接続端子の接触部が前記カードの端子部材と接触する位置との中間よりも、前記カバー部材の前端縁寄りの位置で前記カードにおける端子部材と反対側の面と接触する請求項4に記載のカード用コネクタ。
  7. 前記ハウジングの前端縁寄りに配設された接続端子の接触部の変位量は、前記ハウジングの後端縁に沿って配設された接続端子の接触部の変位量と同等である請求項6に記載のカード用コネクタ。
  8. 前記カード押圧部は、前記カバー部材の幅方向に複数並んで、又は、1つだけ配列されている請求項1〜7のいずれか1項に記載のカード用コネクタ。
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