JP2014046733A - 自動二輪車の連動ブレーキ装置 - Google Patents

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Shinji Kawasaki
慎治 川崎
Hironori Nakamura
広則 中村
Takeshi Wakabayashi
威 若林
Yasunori Okazaki
泰典 岡崎
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Abstract

【課題】連動ケーブルを引っ張り方向へ作動させつつ操作力の伝達ロスを小さくすることができる自動二輪車の連動ブレーキ装置を提供する。
【解決手段】ブレーキペダル(30)に設けられた押し部(34)と当接し得る受部(44)を有し、受部(44)が押し部(34)と当接することで、ブレーキペダル(30)と連動する連動部材(40)と、連動部材(40)に接続され、連動部材(40)の動きを前輪ブレーキ(BF)への前輪ブレーキ操作力(Ff)として伝達する連動ケーブル(50)と、を備え、連動部材(40)の受部(44)は、運転者による回動操作前の状態におけるブレーキペダル(30)の押し部(34)に対し、離間して設けられ、連動部材(40)と連動ケーブル(50)との接続部(41)は、軸(33)よりも前側に配置されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、自動二輪車の連動ブレーキ装置に関するものである。
従来、自動二輪車の連動ブレーキ装置として、例えば特許文献1に見られるような自動二輪車の連動ブレーキ装置が知られている。同文献の符号を借りて説明すると、この自動二輪車の連動ブレーキ装置は、
前輪に制動力を付与し得る前輪ブレーキ(BF)と、
後輪に制動力を付与し得る後輪ブレーキ(BR)と、
車体に軸(9)で回動可能に支持され、運転者により回動操作されることで後輪ブレーキ(BR)へ後輪ブレーキ操作力を付与するブレーキペダル(8)と、
このブレーキペダル(8)に接続され、後輪ブレーキ操作力を後輪ブレーキ(BR)へ伝達する後ブレーキ伝達部材(12)と、
を備えた装置において、
ブレーキペダル(8)の上アーム(8a)に連結され、ブレーキペダル(8)への操作力を前記前輪ブレーキ(BF)と後輪ブレーキ(BR)とに分配するイコライザ(10)と、
このイコライザ(10)から前輪ブレーキ(BF)へ操作カを伝達する連動ケーブル(14)と、
を備えている。
ブレーキペダル(8)の上アーム(8a)とイコライザ(10)との連結はリンク(11)を介してなされ、イコライザ(10)から連動ケーブル(14)への操作力の伝達は、ベルクランク(13)を介してなされる。
特許第3769169号公報
上述した従来の自動二輪車の連動ブレーキ装置では、イコライザ(10)、リンク(11)、およびベルクランク(13)からなる動力分配機構によって、前輪ブレーキBF用の連動ケーブル(14)を引っ張り方向へ作動させる構成となっていた。
すなわち、上述した従来の自動二輪車の連動ブレーキ装置では、連動ケーブル(14)の引っ張り方向を変換する変換機構が必要であり、その分、操作力の伝達ロスが大きくなる。
本発明が解決しようとする課題は、連動ケーブルを引っ張り方向へ作動させつつ操作力の伝達ロスを小さくすることができる自動二輪車の連動ブレーキ装置を提供することである。
上記課題を解決するために本発明の自動二輪車の連動ブレーキ装置は、
前輪に制動力を付与し得る前輪ブレーキと、
後輪に制動力を付与し得る後輪ブレーキと、
車体に軸で回動可能に支持され、運転者により回動操作されることで前記後輪ブレーキへ後輪ブレーキ操作力を付与するブレーキペダルと、
このブレーキペダルに接続され、前記後輪ブレーキ操作力を後輪ブレーキへ伝達する後ブレーキ伝達部材と、
を備えた装置において、
前記ブレーキペダルに設けられた押し部と当接し得る受部を有し、該受部が前記押し部と当接することで、ブレーキペダルの作動方向と同じ方向に連動する連動部材と、
この連動部材に接続され、該連動部材の動きを前記前輪ブレーキへの前輪ブレーキ操作力として伝達する連動ケーブルと、
を備え、
前記連動部材の受部は、運転者による回動操作前の状態におけるブレーキペダルの押し部に対し、離間して設けられ、
前記連動部材と連動ケーブルとの接続部は、前記軸よりも前側に配置されているとともに、連動ケーブルは接続部から上方に延びることを特徴とする。
この自動二輪車の連動ブレーキ装置によれば、ブレーキペダルに押し部が設けられており、連動部材は、受部が押し部と当接することでブレーキペダルの作動方向と同じ方向に連動する。
そして、連動部材と連動ケーブルとの接続部は、ブレーキペダルの軸よりも前側に配置されているとともに、連動ケーブルは接続部から上方に延びているので、連動部材以外のリンクを要することなく、連動ケーブルを引っ張り方向へ作用させることができる。連動部材以外のリンクが不要であることから、操作力の伝達ロスも小さくすることができる。
すなわち、この自動二輪車の連動ブレーキ装置によれば、連動ケーブルを引っ張り方向へ作動させつつ操作力の伝達ロスを小さくすることができる。
しかも、連動部材の受部は、運転者による回動操作前の状態におけるブレーキペダルの押し部に対し、離間して設けられているので、後輪ブレーキを前輪ブレーキよりも先に作動させることができ、いわゆるディレイ機構を簡素に実現することができる。
この自動二輪車の連動ブレーキ装置においては、
前記連動部材は、前記ブレーキペダルと同軸上に回動可能に支持された回動部材で構成することができる。
このように構成すると、連動部材とブレーキペダルとをコンパクトに配置することが可能となる。軸も1つで済むため、取付箇所や締付箇所も1箇所で済むとともに、グリス塗布等が1箇所で済むなど、メンテナンスも容易になる。
この自動二輪車の連動ブレーキ装置においては、
前記連動部材と連動ケーブルとの接続部は、前記軸を通る水平線に対して上下各45度以下の範囲内に設けられていることが望ましい。
このように構成すると、ブレーキペダルから連動部材への操作力の伝達および連動部材から連動ケーブルへの操作力の伝達を効率的に行うことができる。
この自動二輪車の連動ブレーキ装置においては、
前記ブレーキペダルと後ブレーキ伝達部材との間にスプリングを介在させ、該スプリングを介してブレーキペダルからの後輪ブレーキ操作力を前記後ブレーキ伝達部材に伝達させる構成とすることができる。
このように構成すると、スプリングの介在により、連動ブレーキ作動時に後輪ブレーキによる後輪制動力を抑制することができる。
この自動二輪車の連動ブレーキ装置においては、
前記ブレーキペダルに作動側マークを設けるとともに、ブレーキペダルの作動開始時に非作動状態にある非作動部材に非作動側マークを設け、
この非作動側マークは、該非作動側マークと作動前における作動側マークとの距離が、前記ブレーキペダルの作動時の作動側マークの移動方向前方において、前記ブレーキペダルの押し部と連動部材の受部との離間距離よりも小さくなる位置に設けられている構成とすることができる。
このように構成すると、作動側マークと非作動側マークとを目印ないし目安にすることで、後輪ブレーキのあそびを容易に調整することができる。
この自動二輪車の連動ブレーキ装置においては、
前記連動部材は、前記ブレーキペダルよりも、車幅方向内側に配置されていることが望ましい。
このように構成すると、ブレーキペダルを操作する運転者の足と離間した位置に連動ケーブルを配置することができる。
本発明に係る自動二輪車の連動ブレーキ装置の実施の形態が適用される自動二輪車の一例を示す側面図。 主として車体フレームを示す部分省略側面図。 自動二輪車の連動ブレーキ装置の構成図。 図2の部分拡大図。 図4における部分省略5−5断面図。 作動側マークおよび非作動側マークの説明図。 ブレーキペダル30を示す図で、(a)は部分省略平面図、(b)は部分省略正面図、(c)は部分省略背面図。 連動部材40を示す図で、(a)は平面図、(b)は正面図。 作動説明図。 後輪制動力抑制機構を示す図で、(a)は平面図、(b)は正面図。 作動を説明するグラフ。 後輪制動力抑制機構の他の例を示す正面図。 図12における部分省略13−13断面図。 上記後輪制動力抑制機構の他の例における上アーム32の正面図。
以下、本発明に係る自動二輪車の連動ブレーキ装置の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、各図において、同一部分ないし相当する部分には、同一の符号を付してある。
図1は,本発明に係る自動二輪車の連動ブレーキ装置の実施の形態が適用される自動二輪車の一例を示す側面図である。図2は車体フレームを示す部分省略側面図である。
この自動二輪車1は、車体フレーム10を有している。車体フレーム10は、ヘッドパイプ11と、このヘッドパイプ11から後方に延びた後、下方に延びるメインフレーム12と、前記ヘッドパイプ11から下方に延びた後、後方に延びて前記メインフレーム12の下部と結合されるダウンフレーム13と、前記メインフレーム12から後方に延びるリアフレーム14とを有している。
ヘッドパイプ11に、ハンドル20およびフロントフォーク21が回動可能に支持されており、フロントフォーク21の下端に前輪WFが軸支されている。ハンドル20を回動させることで前輪WFを転舵可能である。
前記メインフレーム12の後部下方に、スイングアーム15の前端部が支軸15pで上下に揺動可能に支持されており,スイングアーム15の後端に後輪WRが回転可能に軸支されている。
メインフレーム12の前方には,パワーユニットとしてのエンジンEが取り付けられており,このエンジンEの出力が後輪WRに伝達される。
リアフレーム14の上部には、乗車用シート22が配置されている。
25は、運転者の足を載せるステップである。
図3は自動二輪車の連動ブレーキ装置の構成図である。
図1および図3に示すように,この実施の形態の自動二輪車の連動ブレーキ装置CBは、
前輪WFに制動力を付与し得る前輪ブレーキBFと、
後輪WRに制動力を付与し得る後輪ブレーキBRと、
車体(車体フレーム10)に軸33で回動可能に支持され、運転者により回動操作されることで後輪ブレーキ(BR)へ後輪ブレーキ操作力Frを付与するブレーキペダル30と、
このブレーキペダル30に接続され、後輪ブレーキ操作力Frを後輪ブレーキBRへ伝達する後ブレーキ伝達部材70と、を備えている。
そしてこの実施の形態の自動二輪車の連動ブレーキ装置CBは、図3〜図5に示すように、
ブレーキペダル30に設けられた押し部34と当接し得る受部44を有し、該受部44が前記押し部34と当接することで、ブレーキペダル30の回動方向(作動方向)と同じ回動方向に連動する連動部材40と、
この連動部材40に接続され、該連動部材40の動きを前輪ブレーキBFによる前輪制動力(前輪ブレーキ操作力)Ffとして伝達する連動ケーブル50と、を備え、
前記連動部材40の受部44は、運転者による回動操作前の状態におけるブレーキペダル30の押し部34に対し、離間して設けられ、
連動部材40と連動ケーブル50との接続部41は、前記軸33よりも前側(図1における前輪ブレーキBF側)に配置されているとともに、連動ケーブル50は接続部41から上方に延びている。
この自動二輪車の連動ブレーキ装置CBによれば、ブレーキペダル30に押し部34が設けられており、連動部材40は、受部44が押し部34と当接することでブレーキペダル30の作動方向と同じ方向に連動する。
そして、連動部材40と連動ケーブル50との接続部41は、ブレーキペダル30の軸33よりも前側に配置されているとともに、連動ケーブル50は接続部41から上方に延びているので、連動部材40以外のリンクを要することなく、連動ケーブル50を引っ張り方向へ作用させることができる。連動部材40以外のリンクが不要であることから、操作力の伝達ロスも小さくすることができる。すなわち、ブレーキペダル30で直接連動ケーブル50を引っ張る連動部材40を押して回動させることで、操作力を伝達することができる。
したがって、この自動二輪車の連動ブレーキ装置によれば、連動ケーブル50を引っ張り方向へ作動させつつ操作力の伝達ロスを小さくすることができる。
しかも、連動部材40の受部44は、運転者による回動操作前の状態(図3〜図6に示す状態)におけるブレーキペダル30の押し部34に対し、離間して設けられているので(図6において離間距離をS1で示す)、前輪ブレーキBFを後輪ブレーキBRに対して遅れて作動させることができるディレイ機構を簡素な構造で実現することができる。
図3〜図5に示すように、この実施の形態における連動部材40は、ブレーキペダル30と同軸33上に回動可能に支持された回動部材で構成されている。
このように構成すると、連動部材40とブレーキペダル30とをコンパクトに配置することが可能となる。軸33も1つで済むため、取付箇所や締付箇所も1箇所で済むとともに、グリス塗布等が1箇所で済むなど、メンテナンスも容易になる。
連動部材40は、前記ブレーキペダル30よりも、車幅方向内側に配置されている。
このように構成すると、ブレーキペダル30を操作する運転者の足と離間した位置に連動ケーブル50を配置することができる。
図4に示すように、連動部材40と連動ケーブル50との接続部41は、前記軸33を通る水平線に対して上下各45度以下の範囲内に設けられていることが望ましい。
このように構成すると、ブレーキペダル30から連動部材40への操作力の伝達および連動部材40から連動ケーブル50への操作力の伝達を効率的に行うことができる。
図7に示すように、ブレーキペダル30は、軸33に回動可能に支持される円筒状の基部(ボス部)30bと、この基部30bと一体で前方に延びる踏みアーム31と、基部30bと一体で上方に延びる上アーム32とを有している。
基部30bの背面(車体上方から見た場合の左側面)30sに、一体的かつ凸状に押し部34が設けられている。
上アーム32に、後ブレーキ伝達部材70(図4)が連結金具71および連結ピン72を介して接続される。
図8に示すように、連動部材40は、軸33に回動可能に支持される円筒状の基部(ボス部)40bと、この基部40bと一体で前方に延びる前輪ブレーキ用アーム42とを有している。
基部40bの前面(車体上方から見た場合の右側面でありブレーキペダル30における背面30sとの対向面)40s側に、受部44が設けられている。
基部40bの前面40s側には、ブレーキペダル30における押し部34を受け入れて押し部34の軸33回りの移動を許す扇状の切り欠き43が設けられており、その切り欠き43の一面で受部44が形成されている(図6参照)。
前輪ブレーキ用アーム42は、二股状に形成され、その先端に設けられた一対の穴42hに、連動ケーブル50のインナケーブル51の一端に固定されたコマ51b(図4、図5)を嵌め込むことによってインナケーブル51に接続されている。
インナケーブル51はアウタチューブ52内を通り、図3に示すように、前輪ブレーキBFを作動させる前ブレーキ操作系60に連結される。
図4,図5に示すように、ブレーキペダル30および連動部材40は、ブレーキペダル30の押し部34を連動部材40の切り欠き43に入れた状態で、車体フレーム10の取付部10bに対して、軸33をなすボルトナットで取り付けられる。ブレーキペダル30および連動部材40とボルトナット(33)との間にはディスタンスカラー35が介装されている。したがって、ブレーキペダル30と連動部材40とは、押し部34が切り欠き43を移動し得る範囲内において、軸33回りに、それぞれ独立して回動可能である。
ブレーキペダル30および連動部材40の作動は次の通りである。
図9(a)に示す非操作状態から同(b)に示すように、ブレーキペダル30を操作する(踏み込む)と、先ずブレーキペダル30のみが矢印b1方向へ回動し、これによって後ブレーキ伝達部材70が引かれて後輪ブレーキBRのみが作動する。
さらにブレーキペダル30が踏み込まれて、同(c)に示すようにブレーキペダル30の押し部34が連動部材40の受部44と当接すると、ブレーキペダル30と連動部材40とが連動し得る状態となり、更なる踏み込みによって同(d)に示すように連動部材40がブレーキペダル30とともに矢印b1方向へ回動し、連動ケーブル50のインナケーブル51が引かれて前ブレーキ操作系60(図3)へ前輪ブレーキ操作力Ff(図3)が伝達され、前輪ブレーキBFが作動することとなる。
すなわち、連動部材40がブレーキペダル30に連動する状態となると、ブレーキペダル30への操作力Fは後輪ブレーキ操作力Frと前輪ブレーキ操作力Ffとに分配され、後輪ブレーキBRと前輪ブレーキBFとが作動する状態となる。
図3に示すように、前ブレーキ操作系60は、前ブレーキレバー61と、ディスク式の前輪ブレーキBFを液圧で作動させるブレーキキャリパ62と、前ブレーキレバー61の操作力を液圧に変換するマスタシリンダ63と、マスタシリンダ63の液圧をブレーキキャリパ62に伝達する伝達チューブ64と、マスタシリンダ63を押圧し得る押圧レバー65とを備え、押圧レバー65の先端65cにインナケーブル51が接続されている。
押圧レバー65は前ブレーキレバー61の軸61aによって回動可能に支持されているとともに、前ブレーキレバー61と当接する凸部65pを有している。
マスタシリンダ63にはバネ受部63bが一体に設けられており、このバネ受部63bと押圧レバー65との間に特性設定ばね66が設けられている。
インナケーブル51はバネ受部63bを貫通して押圧レバー65に接続されている。
運転者が前ブレーキレバー61を矢印b方向へ回動させる(握る)と、前ブレーキレバー61が押圧レバー65の凸部65pを押して押圧レバー65が回動し、マスタシリンダ63が押されてその液圧でブレーキキャリパ62が作動し、これによって前輪WFへ制動力が付与される。なお、この場合の押圧レバー65の回動はインナケーブル51を弛ませるだけなので、連動部材40へは何らの作用も及ぼさない。
一方、運転者が後ブレーキ用の踏みアーム31を踏み込んでブレーキペダル30を矢印b1方向に回動させ、前述したように押し部34が受部44に当接して連動部材40がブレーキペダル30に連動する状態となると、ブレーキペダル30の操作力Fは、前輪ブレーキ操作力Ffと後輪ブレーキ操作力Frとに分配される。
前輪ブレーキ操作力Ffはインナケーブル51を通じて押圧レバー65を図3において時計方向へ回動させ、マスタシリンダ63を押圧してその液圧でブレーキキャリパ62を作動させる。これによって前輪WFへ制動力が付与される。なお、この場合、押圧レバー65が回動しても、その凸部65pは前ブレーキレバー61から離間するだけなので、前ブレーキレバー61は回動しない。
後輪ブレーキ操作力Frは、後ブレーキ伝達部材70をなすブレーキロッド70を介してブレーキアーム73を矢印b1方向へ回動させる。これによって後輪WRへ制動力が付与される。
以上の説明から明らかなように、この自動二輪車の連動ブレーキ装置CBは、運転者の操作に応じて次のように作動する。
運転者が前ブレーキレバー61を操作すると、その前輪ブレーキ操作力で前輪ブレーキBFのみが作動する。
運転者が後ブレーキ用の踏みアーム31を踏み込むと、先ず後輪ブレーキBRのみが作動し、連動部材40がブレーキペダル30に連動する状態となると、前輪ブレーキ操作力Ffで前輪ブレーキBFが作動するとともに後輪ブレーキ操作力Frで後輪ブレーキBRが作動する。
運転者が前ブレーキレバー61とブレーキペダル30とを操作すると、前ブレーキレバー60に基づく前輪ブレーキ操作力とブレーキペダル30および連動部材40に基づく前輪ブレーキ操作力Ffとの合力で前輪ブレーキBFが作動するとともに、後輪ブレーキ操作力Frで後輪ブレーキBRが作動する。
この自動二輪車の連動ブレーキ装置においては、図9および図6に示すように、ブレーキペダル30に作動側マークM1を設けるとともに、ブレーキペダル30の作動開始時に非作動状態にある非作動部材に非作動側マークM2を設けることが望ましい。非作動側マークM2は後述するように、車体10に設けることもできるが、図9等に示すようにブレーキペダル30の作動開始時に非作動状態にある連動部材40に設けることもできる。
図6に示すように、非作動側マークM2は、該非作動側マークM2と作動前における作動側マークM1との距離S2(この場合、軸33回りの両者のなす角度θ2)が、ブレーキペダル30の作動時の作動側マークM1の移動方向前方(この場合、図6において時計回り方向)において、ブレーキペダル30の押し部34と連動部材40の受部44との離間距離S1(この場合、軸33回りの両者のなす角度θ1)よりも小さくなる位置に設ける。すなわち、S2(θ2)<S1(θ1)となる位置に設ける。
このように構成すると、作動側マークM1と非作動側マークM2とを目印ないし目安にすることで、後輪ブレーキBRのあそびを容易に調整することができる。これによって、前輪ブレーキBFの作動タイミングを容易に調整することができる。
非作動側マークM2を、該非作動側マークM2と作動前における作動側マークM1との距離S2(θ2)が、ブレーキペダル30の作動時の作動側マークM1の移動方向前方において、ブレーキペダル30の押し部34と連動部材40の受部44との離間距離S1(θ1)よりも小さくなる位置(S2(θ2)<S1(θ1)となる位置)に設けることで、これらマークM1、M2を目印ないし目安にして、後輪ブレーキBRを前輪ブレーキBFよりも先に作動させるための後輪ブレーキBRのあそびを容易に調整することができるようになる。
このようなマークM1,M2は、例えば図4に示すように、ブレーキペダル30の前面と車体フレーム10における取付部10bとに設けることもできる。
この自動二輪車の連動ブレーキ装置においては、例えば図10に示すような後輪制動力抑制機構を採用することができる。この機構は、ブレーキペダル30と後ブレーキ伝達部材70との間にスプリング74を介在させ、該スプリング74を介してブレーキペダル30からの後輪ブレーキ操作力Frを後ブレーキ伝達部材70に伝達させる機構である。
このような機構によると、スプリング74の介在により、連動ブレーキ作動時に後輪制動力を適切に抑制することができる。
図10に示すように、連結金具71には、前後方向に延びる長穴71hを設け、この長穴71hに上アーム32との連結ピン72をスライド可能に配置する。
一方、上アーム32と連結金具71(したがって後ブレーキ伝達部材70)とをスプリング74を介して連結する。
スプリング74は、後輪ブレーキBRが備えるブレーキアーム73の戻しバネ73sのバネ定数k1よりも大きなバネ定数k2を有し、かつ初張力Piが設定されているバネである。
この初張力Piは、適宜設定できるが、望ましくは、ブレーキペダル30を操作した際、ブレーキペダル30の回動角が、押し部34が連動部材40の受部44に当接する回動角(前記θ1)またはそれに近い回動角となるまでは、伸びが生じない程度の値に設定する。すなわち、ブレーキペダル30を操作した際の回動角がθ1(またはθ1に近い回動角。以下同じ)となった時点において、後輪ブレーキBR側から生じる反力に略等しい値に設定することが望ましい。
このような後輪制動力抑制機構は、次のように作動する。主として図ヘッドパイプ11を参照して説明する。
(1)ブレーキペダル30を踏み込んだ際に発生する後輪ブレーキ操作力Frがスプリング74の初張力Piに達するまでは、スプリング74は伸びない。したがって、例えば、図11に示すように、ブレーキペダル30の回動角αがα1(略θ1に等しい角度)に達するまでは、スプリング74が設けられていない場合(例えば図4)と同様、ブレーキペダル30の回動角αに対応した後輪ブレーキBRの制動力Fb(BR)1が得られる。
なお、0〜α0の範囲(S2(θ2)に相当)はあそびを表している。
(2)ブレーキペダル30がさらに踏み込まれて、その回動角αがθ1に達すると、連動部材40がブレーキペダル30に連動して前輪ブレーキ操作力Ffが発生するとともに、スプリング74に伸びが生じる。
したがって、ブレーキペダル30の回動角αに対応した後輪ブレーキBRの制動力Fb(BR)2は、スプリング74が設けられていない場合に比べて弱くなる。
一方、前輪ブレーキ操作力Ffによって前輪ブレーキBFが作動し、前輪ブレーキBFによる制動力Fb(BF)が得られる。
車両全体に作用する制動力Fbは、Fb=Fb(BF)+Fb(BR)として得られるから、スプリング74のバネ定数k2および初張力Piを適切に設定することにより、車両全体に作用する制動力Fbを円滑化することができる。
すなわち、後輪制動力抑制スプリング74を設けることで、後輪ブレーキBRによる後輪制動力を抑制し、車両全体に作用する制動力Fbをブレーキペダル30の回動角(操作量)に合致させることができ、乗員の操作感と減速感のフィーリングの円滑化を図ることが可能になる。
図12〜図14に示すように、スプリング74は、ブレーキペダル30における踏みアーム31と上アーム32とを別体とし、踏みアーム31と上アーム32との間に設けることもできる。
スプリング74は、上アーム32の円筒状(リング状)の基部32bの回りに配置される捩りバネとし、その一端74bを踏みアーム31の円筒状基部31bに係合させ、他端74cを上アーム32の基部32bに係合させる。
上アーム32の基部32bには、軸33と同心状の扇状の貫通穴32h(図14参照)を設け、この穴32hに、踏みアーム31の基部31bから一体に延ばした押し部34を挿通し、該押し部34を、連動部材40の前述した切り欠き43に入れる。
このような構成によっても、図10に示した機構と同様の効果が得られる。
念のために作動を説明する。
(1)ブレーキペダル30の踏みアーム31を踏み込んだ際に発生する後輪ブレーキ操作力Frがスプリング74の初張力Piに達するまでは、スプリング74は伸びない(変位しない)。したがって、例えば、図11に示したように、踏みアーム31の回動角αがα1(略θ1に等しい角度)に達するまでは、スプリング74が設けられていない場合と同様、踏みアーム31と上アーム32とが一体となって回動し、踏みアーム31の回動角αに対応した後輪ブレーキBRの制動力Fb(BR)1が得られる。この際、押し部34は、上アーム32の扇状の貫通穴32h内を移動するだけである。
(2)踏みアーム31がさらに踏み込まれて、その回動角αがθ1に達すると、連動部材40が踏みアーム31に連動して前輪ブレーキ操作力Ffが発生するとともに、スプリング74に伸びが生じ、その分、上アーム32は踏みアーム31に対して遅れて回動する。すなわち、上アーム32の回動角は踏みアーム31の回動角より小さくなる。
したがって、踏みアーム31の回動角αに対応した後輪ブレーキBRの制動力Fb(BR)2は、スプリング74が設けられていない場合に比べて弱くなる。
一方、前輪ブレーキ操作力Ffによって前輪ブレーキBFが作動し、前輪ブレーキBFによる制動力Fb(BF)が得られる。
以上のように、この機構によっても、後輪ブレーキBRによる後輪制動力を抑制し、車両全体に作用する制動力Fbの円滑化を図ることが可能になる。
なお、押し部34が連動部材40の受部44に当接し、押し部34が連動部材40を回動させる状態となっても、押し部34は上アーム32の扇状の貫通穴32h内を移動する。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。
WF:前輪、WR:後輪、BF:前輪ブレーキ、BR:後輪ブレーキ、10:車体フレーム(車体)、30:ブレーキペダル、33:軸、34:押し部、40:連動部材、41:接続部、44:受部、50:連動ケーブル、70:後ブレーキ伝達部材、74:スプリング、M1:作動側マーク、M2:非作動側マーク。

Claims (6)

  1. 前輪(WF)に制動力を付与し得る前輪ブレーキ(BF)と、
    後輪(WR)に制動力を付与し得る後輪ブレーキ(BR)と、
    車体(10)に軸(33)で回動可能に支持され、運転者により回動操作されることで前記後輪ブレーキ(BR)へ後輪ブレーキ操作力(Fr)を付与するブレーキペダル(30)と、
    このブレーキペダル(30)に接続され、前記後輪ブレーキ操作力(Fr)を後輪ブレーキ(BR)へ伝達する後ブレーキ伝達部材(70)と、
    を備えた装置において、
    前記ブレーキペダル(30)に設けられた押し部(34)と当接し得る受部(44)を有し、該受部(44)が前記押し部(34)と当接することで、ブレーキペダル(30)の作動方向と同じ方向に連動する連動部材(40)と、
    この連動部材(40)に接続され、該連動部材(40)の動きを前記前輪ブレーキ(BF)への前輪ブレーキ操作力(Ff)として伝達する連動ケーブル(50)と、
    を備え、
    前記連動部材(40)の受部(44)は、運転者による回動操作前の状態におけるブレーキペダル(30)の押し部(34)に対し、離間して設けられ、
    前記連動部材(40)と連動ケーブル(50)との接続部(41)は、前記軸(33)よりも前側に配置されているとともに、連動ケーブル(50)は接続部(41)から上方に延びることを特徴とする自動二輪車の連動ブレーキ装置。
  2. 請求項1において、
    前記連動部材(40)は、前記ブレーキペダル(30)と同軸(33)上に回動可能に支持された回動部材で構成されていることを特徴とする自動二輪車の連動ブレーキ装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記連動部材(40)と連動ケーブル(50)との接続部(41)は、前記軸(33)を通る水平線(H)に対して上下各45度以下の範囲内に設けられていることを特徴とする自動二輪車の連動ブレーキ装置。
  4. 請求項1〜3のうちいずれか一項において、
    前記ブレーキペダル(30)と後ブレーキ伝達部材(70)との間にスプリング(74)を介在させ、該スプリング(74)を介してブレーキペダル(30)からの後輪ブレーキ操作力(Fr)を前記後ブレーキ伝達部材(70)に伝達させることを特徴とする自動二輪車の連動ブレーキ装置。
  5. 請求項1〜4のうちいずれか一項において、
    前記ブレーキペダル(30)に作動側マーク(M1)を設けるとともに、ブレーキペダル(30)の作動開始時に非作動状態にある非作動部材に非作動側マーク(M2)を設け、
    この非作動側マーク(M2)は、該非作動側マーク(M2)と作動前における作動側マーク(M1)との距離(S2)が、前記ブレーキペダル(30)の作動時の作動側マーク(M1)の移動方向前方において、前記ブレーキペダル(30)の押し部(34)と連動部材(40)の受部(44)との離間距離(S1)よりも小さくなる位置に設けられていることを特徴とする自動二輪車の連動ブレーキ装置。
  6. 請求項1〜5のうちいずれか一項において、
    前記連動部材(40)は、前記ブレーキペダル(30)よりも、車幅方向内側に配置されていることを特徴とする自動二輪車の連動ブレーキ装置。
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