JP2014040320A - エレベーターの安全装置及びこれを用いた運転方法 - Google Patents

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Takamichi Hoshino
孝道 星野
Takashi Matsudo
貴司 松土
Keiji Matsumoto
恵治 松本
Naoki Takayama
直樹 高山
Shinsuke Inoue
真輔 井上
Toshifumi Yoshikawa
敏文 吉川
Akira Iwamoto
晃 岩本
Hironori Fukada
裕紀 深田
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Abstract

【課題】人為的なミスを防止し、操作性を向上する救出運転のための安全装置を提供する。
【解決手段】乗りかご10と、制御盤40に設けられて乗りかごの運行を制御する運行コントローラ41と、乗りかごの運行を停止させる巻上機ブレーキ22と、各階乗場に設置されるとともに乗りかごの非常停止時に乗客を救出する非常電動運転装置90と、ブレーキ電源開閉デバイスと、駆動系電源開閉デバイスを有し、制御盤40にエレベーター1の動作状態および非常電動運転装置90の入力信号を入力情報として異常を判定し、乗りかごを安全な状態に移行させる指令信号を出力する電子安全コントローラ42を設け、電子安全コントローラ42は、乗りかごが各階の乗り場床に対し所定距離に入ったか否かを判定したとき、非常電動運転装置90が取り付けられた階へ報知し、乗りかごを自動的に最寄り階に停止する。
【選択図】図1

Description

本発明は、巻上機及び制御盤を昇降路に設置するエレベーターの安全装置に関し、故障等により乗りかご内に乗客の閉じ込めが発生した場合、非常電動運転装置を用いて乗客の救出運転を行う際、安全制御を行うエレベーターに適用して好適な安全装置及びこれを用いたエレベーターの運転方法に関する。
従来、エレベーターには、乗りかごの安全な運行を確保するために種々の安全装置が設けられている。それぞれの安全装置には、乗りかごの異常を検出する検出装置と、乗りかごを安全な状態に移行させる実行装置とが備えられている。
検出装置は、乗りかごが規定の運行速度内で運行されているか、又は、乗りかごが昇降路の中の運行範囲内にあるか等を検出する。検出装置の一例としては、昇降路に設けたファイナルリミットスイッチ、巻上機のガバナ、乗りかごの位置情報、速度情報を得るためガバナに取り付けられたエンコーダ、及びドアスイッチ等がある。検出装置は、乗りかごの異常を検出した場合にコントローラに通知する。
そして、実行装置は、コントローラからの制御に従って乗りかごを安全な状態に移行させるための所定の動作を実行する。実行装置の一例としては、駆動モータへの通電を遮断して巻き上げ機の動作を停止する通電遮断装置や、乗りかごに接続して直接乗りかごの動きを停止する非常止め装置等がある。なお、従来コントローラは機械制御によるコントローラが主流であったが、近年は電子制御によるコントローラを備えたエレベータが増加している。
このような状況の中、故障等によってエレベーターの乗りかごが最下階より下方、または最上階より上方、つまりファイナルリミットスイッチ動作位置に停止する場合がある。このときには、乗りかごの積載状態によりアンバランス量が不足して、ブレーキ開放による救出手段だけでは乗りかごが動かない。
このような場合に備え、特に巻上機及び制御盤を昇降路に設置する機械室エレベーターにおいては、従来より乗客の救出を迅速に行うことを可能とするファイナルリミットスイッチ、ガバナ等の動作無効手段及び乗りかごの移動方向、開錠ゾーンへの到達の有無、速度等を示す表示手段を設けた非常電動運転装置を乗り場に設置し、専門家以外の人でも昇降路外からの操作による救出作業ができる安全装置を準備している。
例えば、特許文献1には、非常時の救出運転時にブレーキを開放する操作で乗りかごを動かしつつ、乗りかご移動速度を制御することができるエレベーターの制御装置が開示されている。
また、特許文献2には、つるべ式エレベーターの非常時のブレーキ開放の場合において、乗りかごの位置変化を速度表示器に表示する技術が開示されている。
特開2011−195270号公報 特開2002−160873号公報
前述した特許文献1、特許文献2に記載された従来の救出運転のための安全装置は、救出運転を行う者の判断によって実施する作業に対し、乗りかご速度が安全速度を超過した場合に関するものであった。従って、例えば誤った操作や目視確認のミス等により、最寄階の再床合わせゾーンやドアの開錠ゾーンを越えるというような操作の行き過ぎをスムーズに修正する対策が講じられておらず、操作性が悪いという問題があった。
本発明は、交流電源と接続されたモータで駆動される巻上機によって昇降路内を運行する乗りかごと、昇降路内に設けた制御盤と、制御盤に設けられて乗りかごの運行を制御する運行コントローラと、乗りかごの運行を停止させる巻上機ブレーキを有する安全装置と、各階乗場に設置されるとともに乗りかごの非常停止時に乗客を救出する非常電動運転装置と、巻上機ブレーキへの電力供給を制御するブレーキ電源開閉デバイスと、巻上機のモータへの交流電源からの電力供給を制御する駆動系電源開閉デバイスと、ブレーキ電源開閉デバイスと駆動系電源開閉デバイスに作動用電力を供給する電源を有するエレベーターの安全装置において、制御盤にエレベーターの動作状態および非常電動運転装置の入力信号を入力情報として異常を判定し、乗りかごを安全な状態に移行させる指令信号を出力する電子安全コントローラを設け、電子安全コントローラは、乗りかごが各階の乗り場床に対し所定距離に入ったか否かを判定したとき、非常電動運転装置が取り付けられた階へ報知し、乗りかごを自動的に最寄り階に停止することを特徴とする。
本発明は、巻上機によって昇降路内を運行する乗りかごと、昇降路内に設けた制御盤と、制御盤に設けられて乗りかごの運行を制御する運行コントローラと、乗りかごの運行を停止させる巻上機ブレーキを有する安全装置と、各階乗場に設置されるとともに乗りかごの非常停止時に乗客を救出する非常電動運転装置と、ブレーキ電源開閉デバイスと、駆動系電源開閉デバイスを有するエレベーターの安全装置において、
制御盤にエレベーターの動作状態および非常電動運転装置の入力信号を入力情報として異常を判定し、乗りかごを安全な状態に移行させる指令信号を出力する電子安全コントローラを設け、電子安全コントローラは、乗りかごが各階の乗り場床に対し所定距離に入ったか否かを判定したとき、非常電動運転装置が取り付けられた階へ報知し、乗りかごを自動的に最寄り階に停止することにより、従来の方式に比べ、迅速な操作と高い安全性が確保できると共に、少ない機器構成及び簡単な手段にて乗りかごに閉じ込められた乗客を早期に救出することができる。
本発明の一実施形態によるエレベーターの全体構成を示す模式図。 本発明の制御盤とエレベーターの安全装置の関係を示すブロック図。 本発明の電子安全コントローラの構成を示すブロック図。 本発明の開錠ゾーン、再床合わせゾーン、着床ゾーンを説明する模式図。 電子安全コントローラにおける基本的動作を示すフローチャート。 本発明の一実施形態に係る乗りかごの着床状態を説明する模式図。 本発明の一実施形態に係る乗りかごの着床状態を説明する模式図。 本発明の一実施形態に係る乗りかごの着床状態を説明する模式図。 本発明の一実施形態に係る乗りかごの着床状態を説明する模式図。 本発明の一実施形態に係る乗りかごの着床状態を説明する模式図。 本発明の一実施形態に係る乗りかごの着床状態を説明する模式図。 本発明の一実施形態に係る乗りかごの着床状態を説明する模式図。 本発明の一実施形態に係る乗りかごの着床状態を説明する模式図。 本発明の一実施形態に係る乗りかごの着床状態を説明する模式図。
以下に、本発明を実施する形態を図面について説明する。
〔エレベーターの全体構成〕
図1は、本発明の実施の形態による安全装置を持つエレベーター1の全体構成を示す模式図である。図1に示すエレベーター1は、乗りかご10、巻上機20、主ロープ30、乗客救出のための非常電動運転装置90及び制御盤40を備え、制御盤40はエレベーターの通常運転を制御する運行コントローラ41と、エレベーターの非常運転を制御する電子安全コントローラ42を備える。
乗りかご10は、モータ21から主ロープ30を介して供給される駆動力によって昇降路50内を運行する。
乗りかご10の内側には、かご内操作盤11及び乗りかごドアスイッチ12が設けられている。かご内操作盤11は、乗りかご10の行き先やドアの開閉を指示する操作が行われる図示しない操作部、及び乗りかご10の行き先や状態等を表示する図示しない表示部を備える。乗りかごドアスイッチ12は、乗りかご10のドアの開閉動作を検知するスイッチである。
乗りかご10の外側には、非常止め装置13及び位置検出センサ14が設けられている。非常止め装置13は乗りかご10に固定して設けられ、緊急時にはレールを挟むことによって乗りかご10を急停止する。位置検出センサ14は、乗りかご10の各停止階に設けられている遮断板81〜83との距離を感知する。
また、乗りかご10が昇降する昇降路50の上下端付近には、ファイナルリミットスイッチ51、52が設けられている。ファイナルリミットスイッチ51、52は、乗りかご10が規定の運行範囲を超えた場合にオン状態となって異常を検出するスイッチである。
さらに、昇降路50の下端には緩衝器53が設けられ、巻上機20や非常止め装置13による制動力で乗りかご10を完全に停止できない場合に、直接乗りかご10に接触して衝撃を物理的に吸収することにより乗りかご10を停止させる。
また、エレベーターの乗りかご10が停止する各階には、乗り場ドア61〜63の開閉動作を検知する乗り場ドアスイッチ64〜66と、エレベーター1の利用者によって操作される乗り場ボタン67〜69とが設けられている。
巻上機20は、モータ21により発生する駆動力を主ロープ30に供給して乗りかご10を昇降路50内で移動させ、モータ21、巻上機ブレーキ22、インバータ23、遮断回路24、及び交流電源25を備える。
主ロープ30は、一端が乗りかご10に接続され、他端近傍にはカウンタウェイト31が接続されている。主ロープ30の経路は複数の滑車33〜35によって構築される。
また、乗りかご10には、乗りかご10の動きに連動するガバナロープ36が接続されている。ガバナ37は、ガバナロープ36の動きに従って回転する調速機である。ガバナ37は、ロータリエンコーダ38と、ガバナローブ36を把持する把持装置39とを備える。ガバナローブ36の経路は滑車32によって構築される。
ロータリエンコーダ38は、ガバナ37の回転に伴って回転しパルス信号を電子安全コントローラ42に出力する。そして、電子安全コントローラ42は、パルス信号の変化量に基づいて乗りかご10の位置や運行速度を演算することができる。
エレベーター1の制御盤40は、互いに独立して動作可能な運行コントローラ41と電子安全コントローラ42とを備える。運行コントローラ41は、主にエレベーター1の安全装置の機械部品及び電子部品の動作を制御する。
電子安全コントローラ42は、各種の安全装置の動作を電子的に制御する。電子安全コントローラ42は、例えば少なくとも1つのマイクロコントローラ及びコンピュータプログラムによって実現される。具体的には、互いに信号を入出力し合う2つのマイクロコントローラを用いて、同期をとりながら制御を行うもので実現させてもよい。
図2は、制御盤とエレベーターの安全装置の関係を示すブロック図である。ここで、図2を参照して、制御盤40とエレベーター1の安全装置の各部との関係を説明する。図2において、巻上機20のモータ21は電源遮断器241が接続されたインバータ23を介して、交流電源25から電力を供給されている。遮断回路24は、互いに直列に接続された電源遮断器241と、電子安全コントローラ42により開閉される駆動系電源開閉デバイス242と、運行コントローラ41により開閉される駆動系電源開閉デバイス243と電源244を有する。
電源遮断器241は、駆動系電源開閉デバイス242及び駆動系電源開閉デバイス243を経由して電源244から供給される電力によって動作する。図2に示すように、駆動系開閉デバイス242及び駆動系開閉デバイス243の双方が閉状態(AND条件)でなければ、電源遮断器241には通電が行われない。
ここでは、一例として電源遮断器241がエレベーター1の安全装置の通常運転時に通電状態にあるとする。電源遮断器241は、通電状態において交流電源25とインバータ23とを接続し、交流電源25からインバータ23への電力供給を仲介する。また、電源遮断器241は、通電状態が解除された状態(遮断状態)において交流電源25とインバータ23との接続を開放し、交流電源25からインバータ23への電力供給を遮断する。
電源遮断器241は、通電状態において交流電源25とインバータ23とを開放し、遮断状態において交流電源25とインバータ23とを接続するように実装されてもよい。
一方、モータ21の近傍には巻上機ブレーキ22が設けられている。巻上機ブレーキ22には、互いに直列に接続された電子安全コントローラ42により開閉されるブレーキ電源開閉デバイス221と、運行コントローラ41により開閉されるブレーキ電源開閉デバイス222を経由して電源223から電力が供給される。図2に示すように、ブレーキ開閉デバイス221及びブレーキ開閉デバイス222の双方が閉状態(AND条件)でなければ、巻上機ブレーキ22には通電が行われない。電源223、244は単一電源を用いても良い。
ここでは、一例として、巻上機ブレーキ22がエレベーターの安全装置1の通常運転時に通電状態にあるとする。巻上機ブレーキ22は、通電状態においてモータ21にブレーキをかけない状態を維持する。また、巻上機ブレーキ22は、遮断状態においてモータ21にブレーキをかけてモータ21の回転を低減させる。
巻上機ブレーキ22は、通電状態においてモータ21にブレーキをかけ、遮断状態においてモータ21にブレーキをかけないように構成されてもよい。このような場合には、巻上機ブレーキ22は、エレベーターの安全装置1の通常運転時には通電されず遮断状態となる。
運行コントローラ41は、インバータ23と信号を交換しながら交流電源25からモータ21に供給される電力を制御することにより、主ロープ30に供給するモータ21の駆動力を制御する。また、運行コントローラ41は、駆動系開閉デバイス243及びブレーキ開閉デバイス222に制御信号を通知することによって、電源遮断器241及び巻上機ブレーキ22への通電をそれぞれ制御する。
電子安全コントローラ42は、ガバナ37、センサ群260、及びスイッチ群270、非常電動運転装置90から信号が入力される。センサ群は、例えば図1に示す位置検出センサ14やロータリエンコーダ38を含む。スイッチ群は、例えば乗りかごドアスイッチ12や乗り場ドアスイッチ64〜66、ファイナルリミットスイッチ51、52を含む。
非常電動運転装置90には、少なくとも乗りかごを移動させるためのボタン類、かご移動方向・開錠ゾーンへの到着・エレベーター速度等を表示する表示装置、及び乗りかご10内との通話システムが設けられている。電子安全コントローラ42は、これらの入力信号に基づいて駆動系開閉デバイス242及びブレーキ開閉デバイス221に制御信号を通知することによって、電源遮断器241及び巻上機ブレーキ22への通電をそれぞれ制御する。また、電子安全コントローラ42は、自身による制御結果を示す情報をログ情報として運行コントローラ41に通知する。
電子安全コントローラ42は、エレベーター1の安全装置の利用者や荷物等が乗り降りすることが少なく、再床合わせ制御が発生する頻度が少ない状況、すなわち乗りかご10の戸開開始から戸開完了の間に再床合わせ制御の実行を禁止するとともに、ブレーキ開閉デバイス221及び駆動系開閉デバイス242に対する動作試験(以降、デバイス診断ともいう)を実行している。
図3は、図2に示す電子安全コントローラの構成を示すブロック図である。図3において、電子安全コントローラ42は、先に説明したようにコンピュータプログラムを有するマイコン等から構成され、ハードウェアとソフトウェア上に構築されている。
非常電動運転装置90からの信号は一時メモリA421に一時格納され、乗りかご位置演算部422に入力される。また、ガバナ37,センサ群260、スイッチ群270の信号も乗りかご位置演算部422に入力される。乗りかご位置演算部422はこれらの情報を元に、乗りかごの現在位置を算出し、その結果を一時メモリA423を介してゾーン判定部425に入力する。ゾーン判定部425は、所定のゾーン基準値424と、一時メモリ423に格納された乗りかご位置演算部422による乗りかごの現在位置情報に基づいて、乗りかごが現在どのゾーンに位置しているか否かを判定し、その結果を運行コントローラ41に通知すると共に、ブレーキ開閉デバイス222及び駆動系開閉デバイス243に制御信号を通知してこれを開閉制御する。
図4は、乗りかご10の各階乗り場床に対する制御上の所定範囲として決められた各ゾーンを説明する模式図である。図4において、開錠ゾーン813は戸開指令を出すことが許容される範囲で、一般には上下方向に200mmに設定される。
次に、再床合わせゾーン812は、各階床面と乗りかご床面の誤差が生じた際、乗客の転倒等の危険を未然に防ぐ目的で、乗り場戸及び乗りかご戸が開いた状態において着床又は再床合わせのため乗りかごの昇降が認められているゾーンである。再床合わせゾーン812は一般的には、乗り場から最大で上下方向に75mm以内の範囲に設定される。
また、着床ゾーン811は乗り場呼び及び行先階呼びにサービスした際、乗りかご10を着床させる場合のゾーンである。着床ゾーン811は、一般的には乗り場から最大で上下方向に10mm以内の範囲に設定される。
〔電子安全コントローラの基本動作〕
図5は、本実施形態に係るエレベーターの制御盤40における電子安全コントローラ42の基本的な動作を示すフローチャートである。
まず、ステップS401において、電子安全コントローラ42は、カバナ37、センサ群260、及びスイッチ群270から入力される入力情報を更新すると共に、前述の各種入力信号に基づいて、乗りかご10位置の状態を演算する。
次に、S402において、電子安全コントローラ42は、非常電動運転装置90内の乗りかご移動ボタンの状態(上方向へ移動指令・下方向への移動指令・移動指令無しの3つの状態を持つ)を一時メモリA421内に記憶する。次いで、S403において電子安全コントローラ42は、演算した乗りかご位置を一時メモリB423に記憶する。
S404及びS405に示す処理によって、電子安全コントローラ42は非常電動運転装置90による乗客の救出において、乗りかご10が開錠ゾーン813に居るか否かを判定する。電子安全コントローラ42が乗りかご10が開錠ゾーン813に居ると判定した場合には、S406に移行する。一方、乗りかご10が開錠ゾーン813内に居ないと判定した場合には、S412にジャンプして入力情報とかご位置情報を元に、非常電動運転装置90内の表示装置へ報知と共にブザー鳴動を実施し、次回起動に備えたS413とS414の処理を実施した上で処理を終了する。
S406〜S410に示す処理において、電子安全コントローラ42は、例えば誤った操作及び目視確認のミス等により、最寄階の再床合わせゾーン812に入ったにも関わらず、そのまま乗りかご10を移動させてしまっているか否かを判定する。ここで操作ミスにより乗りかご10を移動させていると判定した場合にはS411へ移行し、電子安全コントローラ42は、乗りかご10の運行を停止する指示を出力すると共に、乗りかご10内の乗客に対して、降車のアナウンスを実施する。
また、S410Aにおいて、操作ミスにより乗りかご緊急停止した後(前回緊急停止の状態)、いまだ乗りかご移動指令を継続している場合には、乗りかご緊急停止状態を維持するため、S411へジャンプさせる。
なお、S401〜S414における処理は、電子安全コントローラ42のマイコンに内蔵されたタイマを利用して、所定の周期(例えば、0.1秒)ごとに実現してもよい。このように、電子安全コントローラ42は、非常電動運転装置による乗りかご10内の乗客を救出する際、速やかに異常を検出することができる。
〔乗りかごの状態例〕
図6A〜6Iは、本発明の一実施形態に係る乗りかごの状態例を説明する模式図である。
図6Aは、何らかの故障等によってエレベーターの乗りかごが最下階より下の方、つまり下方のファイナルリミットスイッチ動作位置まで移動して停止した場合で、乗りかご内満員により非常電動運転装置90による救出手段を用いないと救出できない場合を示す。
図6Bは、乗客救出を行うため、専門家以外の人でも操作可能な非常電動運転装置90の前で、例えばビル管理者による操作者によって乗りかごを上方向へ移動させた場合を示す(上方向へ移動中のため、非常電動運転装置90内の表示装置へ上方向の指示と最寄階の残距離を報知する)。
次の図6C〜6Eは、乗りかご10床面が各ゾーン(開錠ゾーン813→再床合わせゾーン812→着床ゾーン811)へ移行していく状態を示す。
図6Fは、最寄階における着床誤差0(ゼロ)の位置まで乗りかご10を移動できたことを確認したため、上方向への乗りかご移動指令を止め、乗客救出を完了した場合を示す。
図6E→6G→6Hの流れは、乗りかごを移動距離の確認ミス等により、再床合わせゾーンを行き過ぎさせてしまった時に、乗りかご10を緊急停止した場合を示したものである。
図6Iは、開錠ゾーン813内で乗りかご10を停止させたが、最寄階の乗り場ドアの故障により戸開不可となった場合において、再度、乗りかご10の上方向への移動指令を実施し、乗りかご10を上方向へ更に移動をおこない、他階で乗客救出を試行中の状態を示す。
また、非常電動運転装置内の乗りかご位置の切換えタイミングは、階床ピッチの半分を過ぎた場合に設定してある。例えば、1階と2階の階床ピッチが4mの場合、1階床面から0m〜2mの範囲に乗りかごが居る際は1階であり、それより上の場合は2階となる方式(但し、1階の床面より下のケース:『1FL』、最上階(例:16階)の床面より上のケース:『16FL』)を採用している。
1 エレベーター
10 乗りかご
12 乗りかごドアスイッチ
14 位置検出センサ
20 巻上機
21 モータ
22 巻上機ブレーキ
221、222ブレーキ電源開閉デバイス
223、244 電源
24 遮断回路
241 電源遮断器
242、243 駆動系電源開閉デバイス
25 交流電源
38 ロータリエンコーダ
40 制御盤
41 運行コントローラ
42 電子安全コントローラ
50 昇降路
51、52 ファイナルリミットスイッチ
53 緩衝器
61〜63 乗り場ドア
64〜66 乗り場ドアスイッチ
67〜69 乗り場ボタン
421 一時メモリA
422 乗りかご位置演算部
423 一時メモリB
424 ゾーン基準値
425 ゾーン判定部
811 着床ゾーン
812 再床合わせゾーン
813 開錠ゾーン
90 非常電動運転装置

Claims (10)

  1. 交流電源と接続されたモータで駆動される巻上機によって昇降路内を運行する乗りかごと、前記昇降路内に設けた制御盤と、該制御盤に設けられて前記乗りかごの運行を制御する運行コントローラと、前記乗りかごの運行を停止させる巻上機ブレーキを有する安全装置と、各階乗場に設置されるとともに前記乗りかごの非常停止時に乗客を救出する非常電動運転装置と、前記巻上機ブレーキへの電力供給を制御するブレーキ電源開閉デバイスと、前記巻上機のモータへの前記交流電源からの電力供給を制御する駆動系電源開閉デバイスと、前記ブレーキ電源開閉デバイスと前記駆動系電源開閉デバイスに作動用電力を供給する電源を有するエレベーターの安全装置において、
    前記制御盤に前記エレベーターの動作状態および前記非常電動運転装置の入力信号を入力情報として異常を判定し、前記乗りかごを安全な状態に移行させる指令信号を出力する電子安全コントローラを設け、該電子安全コントローラは、前記乗りかごが各階の乗り場床に対し所定距離に入ったか否かを判定したとき、前記非常電動運転装置が取り付けられた階へ報知し、前記乗りかごを自動的に最寄り階に停止することを特徴とするエレベーターの安全装置。
  2. 請求項1に記載されたエレベーターの安全装置において、前記電子安全コントローラは前記乗りかごの前記昇降路内の位置を演算する乗りかご位置演算部と、前記乗りかご位置が各階の前記乗り場床に対し、どの領域に位置するかを判定するゾーン判定部と、該ゾーン判定部の判定に用いる前記乗り場床を基準とした所定範囲についてのゾーン基準値を備えたことを特徴とするエレベーターの安全装置。
  3. 請求項1または2に記載されたエレベーターの安全装置において、前記電子安全コントローラへ入力される前記エレベーターの動作状態の入力情報は、前記エレベーター内の前記乗りかごに関する位置センサ情報と、前記エレベータ内のドアスイッチ及びリミットスイッチを含む検出スイッチ情報と、前記非常電動運転装置からの入力情報を含むことを特徴とするエレベーターの安全装置。
  4. 請求項1または2に記載されたエレベーターの安全装置において、前記所定位置を、最寄階における前記乗りかごの戸開指令を可能とする開錠ゾーン内とすることを特徴とするエレベーターの安全装置。
  5. 請求項1または2に記載されたエレベーターの安全装置において、前記所定位置を、最寄階の開錠ゾーンの内側に設けられた戸開状態で前記乗りかごの昇降を行う再床合わせゾーン内とすることを特徴とするエレベーターの安全装置。
  6. 請求項1乃至3の何れか6に記載されたエレベーターの安全装置において、前記非常電動運転装置の表示装置に最寄階の着床レベル0(ゼロ)までの距離を報知することを特徴とするエレベーターの安全装置。
  7. 請求項1乃至6の何れかに記載されたエレベーターの安全装置を備えたことをを特徴とするエレベーター。
  8. 交流電源と接続されたモータで駆動される巻上機によって昇降路内を運行する乗りかごと、前記昇降路内に設けた制御盤と、該制御盤に設けられて前記乗りかごの運行を制御する運行コントローラと、前記乗りかごの運行を停止させる巻上機ブレーキを有する安全装置と、各階乗場に設置されるとともに前記乗りかごの非常停止時に乗客を救出する非常電動運転装置と、前記巻上機ブレーキへの電力供給を制御するブレーキ電源開閉デバイスと、前記巻上機のモータへの前記交流電源からの電力供給を制御する駆動系電源開閉デバイスと、前記ブレーキ電源開閉デバイスと前記駆動系電源開閉デバイスに作動用電力を供給する電源を有するエレベーターの運転方法において、
    前記乗りかごが故障で最下階より下または最上階より上に停止し、前記非常電動運転装置にて乗客を前記乗りかごから救出する際、該乗りかごが最寄階における前記乗りかごの戸開指令を可能とする開錠ゾーン内に入ったか否かを判定したとき、前記非常電動運転装置が取り付けられた階へ報知し、前記乗りかごを自動的に最寄り階に停止することを特徴とするエレベーターの運転方法。
  9. 請求項8に記載されたエレベーターの運転方法において、故障で乗りかごが最寄階の開錠ゾーンの内側に設けられた戸開状態で前記乗りかごの昇降を行う再床合わせゾーン内を行き過ぎたことを判定したとき、前記ブレーキ電源開閉デバイス及び駆動系電源開閉デバイスを開閉することにより前記乗りかごを自動的に最寄り階に停止させると共に、前記非常電動運転装置が取り付けられた階へ報知することを特徴とするエレベーターの運転方法。
  10. 請求項8に記載されたエレベーターの運転方法において、前記ブレーキ電源開閉デバイス及び駆動系電源開閉デバイスを開閉することにより、前記乗りかごを自動的に他の階に移動させ緊急停止させることを特徴とするエレベーターの運転方法。
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