JP2014018504A - ナースコールシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】呼び出しが重複した場合に、優先度の低い呼び出しが長時間に渡って応答されないことを防止できるようにする。
【解決手段】複数の呼び出しが重複した場合に、呼び出しを行った患者を特定するための子機識別情報および患者情報をポップアップ表示するときに、一般呼出および緊急呼出により決まる優先度の数値に、呼び出しが行われてからの時間を加えた優先度の数値によりポップアップ表示の優先順位を決定するようにしているので、応答されない時間が短いときには数値が小さくなり、予め設定した優先度の数値でポップアップ表示の優先順位が決まるが、応答されない時間が長いときには数値が大きくなり、経過した時間による優先度の数値でポップアップ表示の優先順位が決まる。そのため、一般呼出であっても、応答されない状態が続くと、ポップアップ表示の優先順位が上がり、応答される可能性が高くなる。
【選択図】図2
【解決手段】複数の呼び出しが重複した場合に、呼び出しを行った患者を特定するための子機識別情報および患者情報をポップアップ表示するときに、一般呼出および緊急呼出により決まる優先度の数値に、呼び出しが行われてからの時間を加えた優先度の数値によりポップアップ表示の優先順位を決定するようにしているので、応答されない時間が短いときには数値が小さくなり、予め設定した優先度の数値でポップアップ表示の優先順位が決まるが、応答されない時間が長いときには数値が大きくなり、経過した時間による優先度の数値でポップアップ表示の優先順位が決まる。そのため、一般呼出であっても、応答されない状態が続くと、ポップアップ表示の優先順位が上がり、応答される可能性が高くなる。
【選択図】図2
Description
本発明は、患者や被介護者が看護師や介護師を呼び出すためのナースコールシステムに関し、特に、患者や被介護者が呼び出しを行ったことを報知するためにナースコール親機のディスプレイ上にポップアップ表示を行うナースコールシステムに関する。
一般に、病院や介護施設などでは、ナースコールシステムが用いられている。ナースコールシステムは、病院の患者が看護師のサポートを必要とする際、または介護施設の被介護者が介護師のサポートを必要とする際に、患者や被介護者(以下、単に患者と記載する)が呼出操作部を操作することによって看護師や介護師(以下、単に医療従事者と記載する)を呼び出すことができるように成されたシステムである。
多くのナースコールシステムは、病室のベッド近傍やトイレ、浴室などに設置されるナースコール子機と、医療従事者が常駐するナースステーションに設置されるナースコール親機と、病室などの各部屋の入口付近の廊下側に設置される廊下灯と、通話やデータの送受信に関する制御を行う制御機とを備えて構成されている。また、上述した構成に加えて、医療従事者が携帯する携帯端末(例えば、PHS(Personal Handy phone System)端末など)とPBX(Private Branch Exchange:電話交換機)とを備えたナースコールシステムも提供されている。ここで、ナースコール子機は呼出操作部を備えている。
そして、このようなナースコールシステムは、患者がナースコール子機の呼出操作部を操作した場合に、ナースコール子機からナースコール親機へ呼出信号を出力し、呼出信号を入力したナースコール親機にて呼び出しを報知するように構成されている。
ナースコール親機としては、LED(light-emitting diode)などのランプと患者の名前などを表示する表示欄とを備えた選局部を患者の数に応じて組み合わせたボード形のものが知られている。このボード形のナースコール親機は、ナースステーションの壁面などに取り付けられ、ナースステーション内の医療従事者がボード形のナースコール親機に表示された情報を閲覧することが可能である。
ここで、ナースコール子機から出力された呼出信号を入力したナースコール親機では、呼出信号に含まれており、ナースコール子機を識別するための子機識別情報によって呼び出しを行った患者(実際にはナースコール子機)を特定する。そして、特定されたナースコール子機を使用している患者の表示欄に対応する選局部のランプを点灯または点滅させることで呼び出しの報知を行っている。また、呼び出しの報知は、選局部のランプの点灯や点滅だけではなく、スピーカーから出力される音声によっても行われる。
ところで、ナースコール親機としては、上述したボード形のものだけではなく、卓上に設置される卓上形のものや、報知や各種情報をディスプレイ上に表示するPC(personal computer)形のものも知られている。ここで、病室およびベッドの配置に合わせて患者の氏名などの患者情報をディスプレイ上に表示したり、ナースコール子機により呼び出しが行われた場合に、呼び出しを行った患者の患者情報をディスプレイ上にポップアップ表示したりするナースコールシステムが知られている(例えば、特許文献1など)。
また、上述したように、ナースコール親機にて呼び出しの報知が行われると、これに気付いた医療従事者が応答する必要がある。そのため、ナースコール親機には、呼び出しの報知に応答するためのハンドセットが設けられている。呼び出しの報知が行われている場合に、医療従事者がハンドセットをオフフックすると、呼び出しの報知が停止し、ナースコール親機とナースコール子機(またはナースコール子機が設置された病室)との間で通話路が形成される。ここで、ナースコール子機(または病室)には、通話用のスピーカーやマイクが設けられているため、患者と医療従事者との間で通話が可能となる。また、携帯端末が使用可能である場合には、医療従事者は、携帯端末を操作して呼び出しに応答することができる。
ところで、ナースコール親機には複数のナースコール子機が接続されているため、ナースコール親機にて応答が行われるまでに複数のナースコール子機からの呼び出しが重複することが考えられる。そのため、PC形のナースコール親機では、複数のポップアップ表示がディスプレイ上に表示されることになる。また、ポップアップ表示には、患者の居る病室(ベッド番号を含む)や患者の氏名などの呼び出しを行った患者を特定するための患者情報、呼び出し種別を示す情報の他に、救護区分や感染症の有無、診療科目、担当看護師などの患者情報を併せて表示することもある。
また、複数のナースコール子機からの呼び出しが重複した場合、複数のポップアップ表示のうち、先に呼び出しを行ったナースコール子機のポップアップを上方に表示し、次に呼び出しを行ったナースコール子機のポップアップをその下方に表示するようにしている。また、優先度が異なる呼び出し(例えば、緊急呼び出しと一般呼び出しなど)や、患者の状態(例えば、重篤な状態と重篤ではない状態など)が異なる呼び出しが重複した場合には、緊急呼び出しや重篤な患者による呼び出しを優先して、ポップアップ表示を上方に表示するようにしている。
しかしながら、呼び出しの種類や患者の状態による呼び出しの優先度によってポップアップ表示の優先順位を決定し、優先度の低い呼び出しに対して応答されていない状態で新たに優先度の高い呼び出しが行われると、優先度の低い呼び出しのポップアップ表示が常に下方に位置するため、優先度の低い呼び出しに対して応答が行われなくなってしまうという問題があった。
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、ナースコール子機により呼び出しが行われて、呼び出しを行った患者の患者情報をディスプレイ上にポップアップ表示する際に、呼び出しが重複した場合に、優先度の低い呼び出しが長時間に渡って応答されないことを防止できるようにすることを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明では、複数の呼び出しが重複した場合に、呼び出しを行った患者を特定するための情報をナースコール親機のディスプレイに優先度の数値による優先順位でポップアップ表示するときに、呼出操作部と緊急呼出操作部との違いにより決まる優先度の数値や患者の状態の違いにより決まる優先度の数値に対して、呼び出しが行われてから応答が行われていない状態が継続する時間に比例した数値を加えて得られた優先度の数値により優先順位を決定するようにしている。
上記のように構成した本発明によれば、複数の呼び出しが重複した場合に、呼び出しに対して応答が行われていない状態が継続する時間が短いときには、その時間に比例した数値が小さいため、予め設定された優先度の重み付けが高い状態で、ポップアップ表示の優先順位が決まるが、呼び出しに対して応答が行われていない状態が継続する時間が長いときには、その時間に比例した数値が大きくなるため、予め設定された優先度の重み付けが低い状態で、ポップアップ表示の優先順位が決まる。そのため、予め設定された優先度が低い呼び出しであっても、応答されない状態が続くと、ポップアップ表示の優先順位が上がり、応答される可能性が高くなるので、優先度の低い呼び出しが長時間に渡って応答されないことを防止することができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、ここでは病院に設置される看護支援用のナースコールシステムを例にとって説明するが、本実施形態のナースコールシステムは、病院に設置されるものに限定されない。例えば、介護施設等に設置される場合にも適用可能である。図1は、本実施形態によるナースコールシステムの構成例を示すブロック図である。図1において、1はナースコール子機であり、患者のベッドの近傍に設置され、患者などにより医療従事者を呼び出す際に使用される。ここで、ナースコール子機1は、各患者に対して設置されている。また、ナースコール子機1は、子機制御部2、呼出操作部3、緊急呼出操作部4、子機インターフェース5を備えて構成されている。
10はナースコール親機であり、医療従事者が常駐するナースステーションなどに設置され、医療従事者によって患者からの呼び出しに応答する際に使用される。ここで、ナースコール親機10は、制御部11、インターフェース12、記憶部13、ディスプレイ14、スピーカー15、応答操作部16、タイマー17、優先度設定部18を備えて構成されている。そして、ナースコール子機1とナースコール親機10との間には、廊下灯や制御機(ともに図示せず)が接続されている。廊下灯は、病室内の患者の氏名を表示するとともに、病室内の患者が呼び出しを行った場合に呼び出しが行われたことを表示する。また、制御機は、ナースコール子機1とナースコール親機10との通信の制御を行う。
まず、ナースコール子機1の各構成要素について説明する。子機制御部2は、ナースコール子機1の各構成要素を後述するように制御するためのものであり、CPU(Central Processing Unit)などにより構成されている。呼出操作部3は、患者が医療従事者を呼び出す際に操作するためのものであり、呼出ボタンなどにより構成されている。緊急呼出操作部4は、患者が医療従事者を緊急に呼び出す際に操作するためのものであり、呼出ボタンなどにより構成されている。ここで、呼出操作部3を構成する呼出ボタンと、緊急呼出操作部4を構成する呼出ボタンとは、明確に区別されている必要がある。また、呼出操作部3による呼び出しよりも、緊急呼出操作部4による呼び出しの方が後述するように優先度が高く設定される。
子機インターフェース5は、ナースコール子機1とナースコール親機10とを接続して通信を行うためのものである。
患者は、医療従事者を呼び出したい場合に、呼出操作部3を操作する。すると、子機制御部2は、呼出信号を生成する。ここで、呼出信号には、このナースコール子機1を他のナースコール子機1と識別するための子機識別情報が含まれる。また、子機識別情報としては、ベッド番号などの情報を用いる。子機制御部2は、生成した呼出信号を子機インターフェース5によってナースコール親機10へ出力する。
また、患者が医療従事者を緊急に呼び出したい場合に、緊急呼出操作部4を操作する。すると、子機制御部2は、緊急呼出信号を生成する。ここで、緊急呼出信号にも、このナースコール子機1を他のナースコール子機1と識別するための子機識別情報が含まれる。子機制御部2は、生成した呼出信号を子機インターフェース5によってナースコール親機10へ出力する。
次に、ナースコール親機10の各構成要素について説明する。制御部11は、ナースコール親機10の各構成要素を後述するように制御するためのものであり、CPUなどにより構成されている。インターフェース12は、ナースコール親機10とナースコール子機1とを接続して通信を行うためのものである。ここで、親機インターフェース12は、ナースコール子機1から出力された呼出信号および緊急呼出信号を入力する。
記憶部13は、ナースコール子機1の子機識別情報(ベッド番号)と、この子機識別情報によって特定されるナースコール子機1を使用する患者を特定するための患者情報(例えば、患者の氏名)とを関連付けて予め記憶している。また、記憶部13は、呼出信号による呼び出し(以下、一般呼出と記載する)の優先度の数値と、緊急呼出信号による呼び出し(以下、緊急呼出と記載する)の優先度の数値とを予め記憶している。また、記憶部13は、後述するディスプレイ14に表示される表示画面の画像データを記憶している。ここで、一般呼び出しの優先度の数値は、例えば「15」に設定されている。また、緊急呼び出しの優先度の数値は、例えば「25」に設定されている。
ディスプレイ14は、表示装置により構成されており、図2に示すように、各患者の居る病室およびベッドを一覧形式で表示するとともに、ナースコール子機1によって呼び出しが行われた場合に、ポップアップ表示を行う。ディスプレイ14は、これらの表示を行う際に、記憶部13に記憶されている画像データを用いる。スピーカー15は、患者からの呼び出しを示す報知音を出力するためのものである。
応答操作部16は、ディスプレイ14に患者からの呼び出しを示すポップアップ表示が行われ、スピーカー15が患者からの呼び出しを示す報知音を出力している状態で、医療従事者が患者からの呼び出しに対して応答する際に使用される。ここで、応答操作部16は、ハンドセットなどにより構成されており、ハンドセットをオフフックすることで応答することが可能である。応答操作部16が操作されることにより、制御部11は、ディスプレイ14に表示されているポップアップ表示のうち、最上部に表示されているポップアップ表示を消去させ、スピーカー15から出力されている報知音を停止させる。なお、制御部11がディスプレイ14の最上部に表示されているポップアップ表示を消去するタイミングは、応答操作部16を構成するハンドセットがオフフックされたタイミングであっても良いし、オンフックされたタイミングであっても良い。一方、制御部11がスピーカー15から出力されている報知音を停止させるタイミングは、応答操作部16を構成するハンドセットがオフフックされたタイミングである。
このように構成されたナースコールシステムにおいて、患者がナースコール子機1の呼出操作部3を操作すると、制御部2が呼出信号を生成し、子機インターフェース5が呼出信号をナースコール親機10へ出力する。一方、ナースコール親機10では、インターフェース12が呼出信号を入力し、制御部11は記憶部13を参照して、呼出信号に含まれる子機識別情報に関連付けて記憶されている患者情報を取得する。そして、制御部11は、呼出信号から抽出した子機識別情報(ベッド番号)と取得した患者情報と記憶部13に記憶されている画像データとを用いてポップアップ表示用の画像を生成し、ディスプレイ14に表示させる。また、制御部11はスピーカー15を動作させ、スピーカー15は報知音を出力する。
また、患者がナースコール子機1の緊急呼出操作部4を操作すると、制御部2が緊急呼出信号を生成し、子機インターフェース5が緊急呼出信号をナースコール親機10へ出力する。一方、ナースコール親機10では、インターフェース12が緊急呼出信号を入力し、制御部11は記憶部13を参照して、緊急呼出信号に含まれる子機識別情報に関連付けて記憶されている患者情報を取得する。そして、制御部11は、緊急呼出信号から抽出した子機識別情報(ベッド番号)と取得した患者情報と記憶部に記憶されている画像データとを用いてポップアップ表示用の画像を生成し、ディスプレイ14に表示させる。また、制御部11はスピーカー15を動作させ、スピーカー15は報知音を出力する。
タイマー17は、時間を計測するためのものであり、本実施形態では、秒単位で時間を計測し、その時間情報を出力する。優先度設定部18は、優先度の数値に基づいてポップアップ表示の優先順位を決定する。具体的には、優先度設定部18は、優先度の数値が大きい呼び出しの優先順位を高く設定し、優先度の数値が小さい呼び出しの優先順位を低く設定する。
ここで、子機識別情報が「802−3」であるナースコール子機1の呼出操作部3が操作されると、子機制御部2は呼出信号を生成し、子機インターフェース5によりナースコール親機10へ出力する。ナースコール親機10のインターフェース12では、呼出信号を入力する。すると、制御部11は、タイマー17を動作させる。また、制御部11は、記憶部13を参照して、入力した呼出信号に含まれる子機識別情報(ここでは、「802−3」)に関連付けて記憶されている患者情報(ここでは、「山田 太郎」)を取得する。
また、優先度設定部18は、インターフェース12が入力した呼出信号が一般呼出であるため、優先度の数値を「15」に設定する。また、制御部11は、呼出信号から抽出した子機識別情報「802−3」と取得した患者情報「山田 太郎」と記憶部13に記憶されている画像データとを用いてポップアップ表示用の画像を生成し、ディスプレイ14に表示させる(図2(a)を参照)。また、制御部11はスピーカー15を動作させ、スピーカー15は報知音を出力する。
この状態で、優先度設定部18は、タイマー17が計測した時間に応じて優先度の数値を増加させていく。具体的には、優先度設定部18は、1秒経過する毎に1の数値を優先度の数値に加えていく。そして、タイマー17が計測した時間が10秒となるまでに、子機識別情報が「801−2」であるナースコール子機1の緊急呼出操作部4が操作されると、子機制御部2は緊急呼出信号を生成し、子機インターフェース5によりナースコール親機10へ出力する。
ナースコール親機10のインターフェース12では、緊急呼出信号を入力する。すると、制御部11は、タイマー17を上述した呼出信号の入力時とは別に動作させる。また、制御部11は、記憶部13を参照して、入力した緊急呼出信号に含まれる子機識別情報(ここでは、「801−2」)に関連付けて記憶されている患者情報(ここでは、「吉田 一郎」)を取得する。また、優先度設定部18は、インターフェース12が入力した呼出信号が緊急呼出であるため、優先度の数値を「25」に設定する。
また、制御部11は、緊急呼出信号から抽出した子機識別情報「801−2」と取得した患者情報「吉田 一郎」と記憶部13に記憶されている画像データとを用いてポップアップ表示用の画像を生成し、ディスプレイ14に表示させる。このとき、子機識別情報「802−3」の一般呼出の優先度の数値は「25」未満であり、子機識別情報「801−2」の緊急呼出の優先度の数値は「25」であるため、優先度設定部18は、ポップアップ表示の優先順位として、子機識別情報「801−2」の緊急呼出を子機識別情報「802−3」の一般呼出よりも高い優先順位とする。そのため、子機識別情報「801−2」の緊急呼出のポップアップ表示は、子機識別情報「802−3」の一般呼出のポップアップ表示よりも上方に表示される(図2(b)を参照)。
この状態でも、優先度設定部18は、タイマー17が計測した時間に応じて、優先度の数値を増加させていく。具体的には、優先度設定部18は、子機識別情報「802−3」の一般呼出の優先度の数値、および、子機識別情報「801−2」の緊急呼出の優先度の数値に計測した時間を加算する。そのため、子機識別情報「802−3」の一般呼出のポップアップ表示と、子機識別情報「801−2」の緊急呼出のポップアップ表示との優先順位は変わらない。
そして、最初に入力した呼出信号に対するタイマー17の計測した時間が10秒以上となり、子機識別情報が「803−2」であるナースコール子機1の緊急呼出操作部4が操作されると、子機制御部2は緊急呼出信号を生成し、子機インターフェース5によりナースコール親機10へ出力する。
ナースコール親機10のインターフェース12では、緊急呼出信号を入力する。すると、制御部11は、タイマー17を上述した呼出信号および緊急呼出信号の入力時とは別に動作させる。また、制御部11は、記憶部13を参照して、入力した緊急呼出信号に含まれる子機識別情報(ここでは、「803−2」)に関連付けて記憶されている患者情報(ここでは、「白井 順子」)を取得する。また、優先度設定部18は、インターフェース12が入力した呼出信号が緊急呼出であるため、優先度の数値を「25」に設定する。
また、制御部11は、緊急呼出信号から抽出した子機識別情報「803−2」と取得した患者情報「白井 順子」と記憶部13に記憶されている画像データとを用いてポップアップ表示用の画像を生成し、ディスプレイ14に表示させる。このとき、子機識別情報「802−3」の一般呼出の優先度の数値は「25」以上であり、子機識別情報「801−2」の緊急呼出の優先度の数値はそれ以上(「26」以上)であって、子機識別情報「803−2」の緊急呼出の優先度の数値は「25」であるので、優先度設定部18は、ポップアップ表示の優先順位として、子機識別情報「801−2」の緊急呼出、子機識別情報「802−3」の一般呼出、子機識別情報「803−2」の緊急呼出の順番で優先順位を決定する。
そのため、子機識別情報「803−2」の緊急呼出のポップアップ表示は、緊急呼出であるにも関わらず、子機識別情報「802−3」の一般呼出のポップアップ表示よりも下方に表示される(図2(c)を参照)。
なお、図2(a)〜(c)に示すようにポップアップ表示が行われていて、スピーカー15が報知音を出力している状態で、ポップアップ表示や報知音に気付いた医療従事者が応答操作部16を操作すると、制御部11は、最上部にポップアップ表示されている子機識別情報による特定されるナースコール子機との間で通話路を形成する。これにより、ナースコール親機10とナースコール子機1との間で通話が可能となる。
上述した応答操作部16による応答時、または、上述した通話の終了時には、制御部11は、最上部のポップアップ表示をディスプレイ14から消去する。この状態で、すべての呼び出しに対して応答が行われていない場合には、ポップアップ表示および報知音の出力が再び行われる。
以上詳しく説明したように、本実施形態によれば、複数の呼び出しが重複した場合に、呼び出しを行った患者を特定するための子機識別情報および患者情報をナースコール親機10のディスプレイ14に優先度の数値による優先順位でポップアップ表示するときに、ナースコール子機1の呼出操作部3と緊急呼出操作部4との違いにより決まる優先度の数値に対して、呼び出しが行われてからタイマー17により計測されている時間に比例した数値(本実施形態では、1秒が1に相当する)を加えて得られた優先度の数値によりポップアップ表示の優先順位を決定するようにしている。
これにより、複数の呼び出しが重複した場合に、呼び出しに対して応答が行われていない状態が継続する時間が短いときには、その時間に比例した数値が小さいため、予め設定された優先度の重み付けが高い状態で、ポップアップ表示の優先順位が決まるが、呼び出しに対して応答が行われていない状態が継続する時間が長いときには、その時間に比例した数値が大きくなるため、予め設定された優先度の重み付けが低い状態で、ポップアップ表示の優先順位が決まる。そのため、予め設定された優先度の数値が緊急呼出の優先度の数値よりも小さい一般呼出であっても、応答されない状態が続くと、ポップアップ表示の優先順位が上がり、応答される可能性が高くなるので、優先度の低い一般呼出が長時間に渡って応答されないことを防止することができる。
なお、前述した実施形態では、ディスプレイ14には、子機識別情報、呼び出しの種類、患者情報の3つがポップアップ表示されているが、これに限定されない。例えば、その他の患者情報(例えば、救護区分や感染症の有無、診療科、担当看護師など)をポップアップ表示するようにしても良い。
また、前述した実施形態では、予め設定されている優先度の数値は、一般呼出および緊急呼出であるが、これに限定されない。例えば、患者の状態により優先度の数値を予め設定しておくようにしても良い。
この場合、図3に示すように、ナースコール子機1には、緊急呼出操作部4は存在していない。また、ナースコール親機10の優先度設定部18′は、患者の状態に応じて、優先度の数値を予め設定しておき、この数値を記憶部13に記憶させている。
また、前述した実施形態では、図2に示すように、優先度の高いポップアップ表示がディスプレイ14の表示画面の上方となるように表示されているが、これに限定されない。例えば、ディスプレイ14の表示画面の下方に優先度の高いポップアップ表示を行うようにしても良い。
また、前述した実施形態では、ナースコール子機1は、呼出ボタンにより構成される呼出操作部3、緊急呼出操作部4を備えているが、これに限定されない。例えば、患者の所定の状態を検出するセンサーをナースコール子機1に設け、センサーが患者の所定の状態を検出した場合に、子機制御部2が呼出信号や緊急呼出信号を生成するようにしても良い。
その他、上記実施形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその精神、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
1 ナースコール子機
2 子機制御部
3 呼出操作部
4 緊急呼出操作部
5 子機インターフェース
10 ナースコール親機
11 制御部
12 インターフェース
13 記憶部
14 ディスプレイ
15 スピーカー
16 応答操作部
17 タイマー
18、18′ 優先度設定部
2 子機制御部
3 呼出操作部
4 緊急呼出操作部
5 子機インターフェース
10 ナースコール親機
11 制御部
12 インターフェース
13 記憶部
14 ディスプレイ
15 スピーカー
16 応答操作部
17 タイマー
18、18′ 優先度設定部
Claims (2)
- 患者が医療従事者を呼び出すために操作する呼出操作部と、患者が医療従事者を緊急に呼び出すために操作する緊急呼出操作部と、前記呼出操作部が操作された場合に自装置を他の装置と識別するための子機識別情報を含む呼出信号を生成するとともに、前記緊急呼出操作部が操作された場合に前記識別情報を含む緊急呼出信号を生成する子機制御部と、子機制御部にて生成された呼出信号および緊急呼出信号を出力する子機インターフェースとを備えたナースコール子機と、
前記ナースコール子機から前記呼出信号および前記緊急呼出信号を入力するインターフェースと、少なくとも呼び出しを行っている患者を特定するための患者情報とその患者が使用しているナースコール子機の子機識別情報とを関連付けて記憶する記憶部と、呼び出しを行った患者の患者情報をポップアップ表示することで報知を行うディスプレイと、前記報知に対して応答するための応答操作部と、前記インターフェースが前記呼出信号や前記緊急呼出信号を入力してから時間の計測を開始し、前記応答操作部により応答が行われるまで前記計測を継続して、計測した時間を示す時間情報を出力するタイマーと、前記緊急呼出信号による呼び出しの優先度を前記呼出信号による呼び出しの優先度よりも大きい数値として予め設定しておき、この優先度の数値に対して前記時間情報に比例した数値を加えることで、新たな優先度の数値を設定する優先度設定部と、前記インターフェースが前記呼出信号や前記緊急呼出信号を入力した場合に、前記記憶部を参照し、前記呼出信号や前記緊急呼出信号に含まれる子機識別情報に関連付けて記憶されている患者情報を抽出し、前記ディスプレイにポップアップ表示させるとともに、この報知に対して前記応答操作部が操作されないまま、前記インターフェースが前記子機識別情報と異なる子機識別情報を含む呼出信号や緊急呼出信号を入力した場合に、既にポップアップ表示されている呼び出しの優先度の数値と、この呼び出しの優先度の数値とを比較して、数値の大きいポップアップ表示を優先して前記ディスプレイに表示させる制御部とを備えたナースコール親機と、
を有するナースコールシステム。 - 患者が医療従事者を呼び出すために操作する呼出操作部と、前記呼出操作部が操作された場合に自装置を他の装置と識別するための子機識別情報を含む呼出信号を生成する子機制御部と、子機制御部にて生成された呼出信号を出力する子機インターフェースとを備えたナースコール子機と、
前記ナースコール子機から前記呼出信号を入力するインターフェースと、少なくとも呼び出しを行っている患者を特定するための患者情報とその患者の優先度を示す数値とその患者が使用しているナースコール子機の子機識別情報とを関連付けて記憶する記憶部と、呼び出しを行った患者の患者情報をポップアップ表示することで報知を行うディスプレイと、前記報知に対して応答するための応答操作部と、前記インターフェースが前記呼出信号を入力してから時間の計測を開始し、前記応答操作部により応答が行われるまで前記計測を継続して、計測した時間を示す時間情報を出力するタイマーと、前記患者の優先度を示す数値に対して前記時間情報に比例した数値を加えることで、新たな優先度の数値を設定する優先度設定部と、前記インターフェースが前記呼出信号を入力した場合に、前記記憶部を参照し、前記呼出信号に含まれる子機識別情報に関連付けて記憶されている患者情報を抽出し、前記ディスプレイにポップアップ表示させるとともに、この報知に対して前記応答操作部が操作されないまま、前記インターフェースが前記子機識別情報と異なる子機識別情報を含む呼出信号を入力した場合に、既にポップアップ表示されている呼び出しの優先度の数値と、この呼び出しの優先度の数値とを比較して、数値の大きいポップアップ表示を優先して前記ディスプレイに表示させる制御部とを備えたナースコール親機と、
を有するナースコールシステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012161276A JP2014018504A (ja) | 2012-07-20 | 2012-07-20 | ナースコールシステム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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2012
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