JP2013525264A - 第四級アンモニウム塩の製造法 - Google Patents

第四級アンモニウム塩の製造法 Download PDF

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Abstract

本発明は、第四級アンモニウム塩誘導体の新規な製造法に関する。

Description

本発明は、第四級アンモニウム塩誘導体の製造法に関する。
後述する式(8)の化合物またはその酸付加塩に代表されるイミド誘導体またはその塩は、統合失調症、老年性精神疾患、躁うつ病、神経症等の治療薬として有用であることが知られている(特許文献1)。一方、下記式(I):
Figure 2013525264
(式中、Aは置換されていてもよい炭素数2〜4のアルキレン基等を表し、Dはカルボニル基等を表し、Yは置換されていてもよい炭素数1〜2のアルキレン基を表し、Zは置換されていてもよいイミノ基等を表す)で示されるイミド誘導体の製造方法については、いくつか報告されている。例えば、一般式(II):
Figure 2013525264
(式中、Aは、置換されていてもよい炭素数2〜4のアルキレン基等を表し、Dは、カルボニル基等を表す)で示される化合物と一般式(III):
Figure 2013525264
(式中、Yは、置換されていてもよい炭素数1〜2のアルキレン基を表し、Zは、置換されていてもよいイミノ基等を表し、Xは、対アニオンを表す)で示される第四級アンモニウム塩とを、固体無機塩基および水の存在下で反応することを特徴とする前記式(I)で示されるイミド誘導体の製造方法が知られている(特許文献2)。
また、式(III)で示される化合物は、式(IV):
Figure 2013525264
(式中、Zは置換されていてもよいイミノ基等を表す)で示される化合物と式(V):
Figure 2013525264
(式中、Xは脱離して対アニオンを形成する基を表し、Yは置換されていてもよい炭素数1〜2のアルキレン基を表す)で示される化合物とを、比表面積が1.8m/g未満の炭酸カリウムの存在下に反応させることを特徴とする製造方法が知られている(特許文献3)。
更に、有機溶媒中、式(IV)で示される化合物と式(V)で示される化合物とを、平均粒子径(50%D)が200μm以下の炭酸カリウム存在下に反応することを特徴とする製造方法が知られている(特許文献4)。
しかしながら、これらの製造方法では、式(I)で示される生成物に副生成物(以下、副生成物(R))の含有が認められる、一連の反応における反応時間が不安定である等、製造工程におけるいくつかの問題点が認められていた。係る副生成物(R)については、上記式(I)で示されるイミド化合物の品質を低下させる原因となり得るため、精製処理による除去が必要となる。よって、生成物の収率向上や製造コスト低減の観点から、係る副生成物(R)の生成量をさらに抑制しつつ、反応時間を安定化することが望まれていた。
特許第2800953号 特開2003−160583号公報 特開2006−169155号公報 特開2006−169154号公報
このような状況のもと、本発明者らは、副生成物(R)の生成を抑えるべく種々検討したところ、副生成物(R)の生成の原因が化合物(IV)と化合物(V)との反応で塩基として用いていた炭酸カリウムであることを突きとめた。そこで、これまで当該反応工程において最適とされてきた炭酸カリウムに代わる塩基を求め、さらに種々検討したところ、下記の式(1)で示される化合物と式(3)で示される化合物との反応で、式(3)で示される化合物を過剰に用いて、炭酸カリウムに代わる塩基として作用させることにより、副生成物(R)の生成量を低く抑えることができることを見出し、さらには一連の反応時間の安定化も合わせて実現することができることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
項1:
式(1):
Figure 2013525264
[式中、Xは各々独立して、ハロゲン原子、C1−6アルキルスルホニルオキシ基、またはC6−10アリールスルホニルオキシ基であり、Yは、下記式(2a)または(2b)
Figure 2013525264
(ここにおいて、Rは各々独立して、メチレン、または酸素原子であり、Rは各々独立して、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、または水酸基であり、mおよびnは各々独立して、0、1、2、または3であり、pは、1または2である)で表される基である]で表される化合物と、1.5〜15モル倍の式(3):
Figure 2013525264
[式中、Zは、=N−R、または=CH−Rであり、Rは、C1−6アルキル基、C3−7シクロアルキル基、C5−7シクロアルケニル基、C6−10アリール基、または5員〜10員の単環式もしくは二環式のヘテロアリール基であり、Rは、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルキルチオ基、C3−7シクロアルキル基、C3−7シクロアルキルオキシ基、C3−7シクロアルキルチオ基、C5−7シクロアルケニル基、C5−7シクロアルケニルオキシ基、C5−7シクロアルケニルチオ基、C6−10アリール基、C6−10アリールオキシ基、C6−10アリールチオ基、5員〜10員の単環式もしくは二環式のヘテロアリール基、5員〜10員の単環式もしくは二環式のヘテロアリールオキシ基、または5員〜10員の単環式もしくは二環式のヘテロアリールチオ基である]で表される化合物を反応することで得られる、式(4):
Figure 2013525264
[式中、Xは、前記式(1)で表される化合物で定義されるXの対アニオンであり、YおよびZは前記式(1)及び式(3)で表される化合物の定義と同じである]で表される第四級アンモニウム塩の製造方法。
項2:
式(1)で表される化合物と、式(3)で表される化合物を反応する工程において、下記工程(i)および(ii)を含む、項1に記載の製造方法:
工程(i):式(1)で表される化合物と、式(1)で表される化合物に対して0.1〜1.0モル倍の式(3)で表される化合物を反応する工程、および
工程(ii):工程(i)で得られる反応液に、工程(i)における量と合わせて式(1)で表される化合物に対して1.5〜15モル倍になるように残余分の式(3)で表される化合物を添加し、反応する工程。
項3:
式(1)で表される化合物と式(3)で表される化合物を反応する工程において、下記工程(i)および(ii)を含む、項1に記載の製造方法:
工程(i):式(1)で表される化合物の総添加量に対して、まず0.1〜1.0モル倍の式(1)で表される化合物と、式(1)で表される化合物の総添加量に対して0.1〜1.0モル倍の式(3)で表される化合物とを反応する工程、および
工程(ii):工程(i)で得られる反応液に、残余分の式(1)で表される化合物と、式(1)で表される化合物の総添加量に対して総添加量が1.5〜15モル倍になるように残余分の式(3)で表される化合物を添加し、反応する工程。
項4:
式(1)で表される化合物の総添加量に対して、0.1〜1.0モル倍の無機塩の存在下反応を行う、項2または項3に記載の製造方法。
項5:
無機塩が炭酸カリウムである、項4に記載の製造方法。
項6:
無機塩の添加量が、式(1)で表される化合物の総添加量に対して0.1〜0.3モル倍である、項4または項5に記載の製造方法。
項7:
工程(i)における式(3)で表される化合物の添加量が、式(1)で表される化合物の総添加量に対して0.1〜0.5モル倍である、項2〜項6のいずれか一項に記載の製造方法。
項8:
工程(ii)における式(3)で表される化合物の総添加量が、式(1)で表される化合物の総添加量に対して1.8〜5モル倍である、項2〜項7のいずれか一項に記載の製造方法。
項9:
Xが各々独立して、C1−6アルキルスルホニルオキシ基、またはC6−10アリールスルホニルオキシ基である、項1〜項8のいずれか一項に記載の製造方法。
項10:
Xがメタンスルホニルオキシ基である、項9に記載の製造方法。
項11:
Yが式(2a)で表される基である、項1〜項10のいずれか一項に記載の製造方法。
項12:
mが2であり、nが0である、項11に記載の製造方法。
項13:
Zが=N−Rである、項1〜項12のいずれか一項に記載の製造方法。
項14:
が5員〜10員の単環式もしくは二環式のヘテロアリール基である、項13に記載の製造方法。
項15:
が1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イルである、項14に記載の製造方法。
項16:
式(1)で表される化合物が
Figure 2013525264
であり、
式(3)で表される化合物が
Figure 2013525264
であり、
式(4)で表される第四級アンモニウム塩が
Figure 2013525264
である、項1〜項8のいずれか一項に記載の製造方法。
項17:
更に、項1〜項16のいずれか一項に記載の製造方法にて得られた式(4)の第四級アンモニウム塩と、下記式(7):
Figure 2013525264
[式中、Bはカルボニル基またはスルホニル基であり、R5a、R5b、R5c、およびR5dは各々独立して水素原子あるいはC1−4アルキル基であるが、ただし、R5aとR5bあるいはR5aとR5cが一緒になって炭化水素環を、またはR5aとR5cが一緒になって芳香族炭化水素環を形成してもよく、当該炭化水素環はC1−4アルキレンまたは酸素原子で架橋されていてもよく、当該C1−4アルキレンおよび炭化水素環は少なくとも一つのC1−4アルキルで置換されていてもよく、qは、0または1である]で表される化合物とを、固体無機塩基の存在下に反応することで得られる、式(8):
Figure 2013525264
[式中、B、R5a、R5b、R5c、R5d及びqは、式(7)で表される化合物の定義と同じであり、Y及びZは、前記項1と同じである]で表される化合物の製造方法。
項18:
Bがカルボニル基である、項17に記載の製造方法。
項19:
5aおよびR5cが一緒になって炭化水素環を形成し(該環はC1−4アルキレンで架橋されていてもよい)、R5bおよびR5dが共に水素原子である、項17または項18に記載の製造方法。
項20:
式(7)で表される化合物が、下記式(7b)
Figure 2013525264
で表される化合物である、項19に記載の製造方法。
項21:
式(8)で表される化合物が、(3aR,4S,7R,7aS)−2−{(1R,2R)−2−[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)ピペラジン−1−イルメチル]シクロヘキシルメチル}ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−2H−イソインドール−1,3−ジオンである、項17〜項20のいずれか一項に記載の製造方法。
本発明によれば、上記式(4)で表される第四級アンモニウム塩(以下、第四級アンモニウム塩(4)と略記する)の製造工程において、副生成物(R)を抑制しつつ反応時間を再現性良く安定化させることができる。更に本発明によれば、統合失調症等の治療剤として知られる式(8)の化合物またはその酸付加塩を、例えば、(3aR,4S,7R,7aS)−2−{(1R,2R)−2−[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)ピペラジン−1−イルメチル]シクロヘキシルメチル}ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−2H−イソインドール−1,3−ジオン(別名称:2−[[(1R,2R)−2−[[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)−1−ピペラジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]ヘキサヒドロ−(3aS,4R,7S,7aR)−4,7−メタノ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン)を、高純度でかつ高効率的に製造することが可能となる。
なお本発明においては、以下のようなメカニズムにより、副生成物(R)の生成を抑え、かつ反応時間を安定化することが可能となっているものと考えられる。すなわち、式(3)で表される化合物(以下、化合物(3)と略記する)は、その分子内アミノ基によって塩基として機能しつつ、式(1)で表される化合物(以下、化合物(1)と略記する)と反応して第四級アンモニウム塩(4)を生成すると同時に、化合物(1)由来のXと残余の化合物(3)が塩を形成し、式(5)
Figure 2013525264
(式中、Xは上記Xの対アニオンを表し、Zは上記と同一の意味を表す)で表される化合物(以下、化合物(5)と略記する)となって反応に関与しなくなる。このために、反応系内の化合物(3)が不足し、反応時間が不安定なものとなる。本発明においては化合物(3)を過剰に使用することとしたため、化合物(5)が生成しても、化合物(3)は不足せず、安定して反応が進行する(すなわち反応時間の短縮及び転化率の向上を達成する)。また本発明においては、化合物(5)を化合物(3)に戻すための塩基として用いていた炭酸カリウムの使用を削除またはその使用量を削減できる。このため、副生成物(R)の生成を抑制することができ、高品質(高純度)の第四級アンモニウム塩(4)を安定に製造することができ、工業的に特に有利となる。特に工業的スケールでの生産において、反応時間の短縮及び転化率の向上を達成することができる。
以下に、本発明をさらに詳細に説明する。本明細書において「置換基」の定義における炭素の数を、例えば、「C1−6」などと表記する場合もある。具体的には、「C1−6アルキル」なる表記は、炭素数1から6のアルキル基と同義である。
「置換されていてもよい」もしくは「置換されている」で定義される基における置換基の数は、置換可能であれば特に制限はなく、1または複数である。また、特に指示した場合を除き、各々の基の説明はその基が他の基の一部分または置換基である場合にも該当する。
「ハロゲン原子」は、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子等が挙げられる。好ましくは、フッ素原子、または塩素原子である。
「C1−6アルキル基」は、炭素数1〜6個を有する直鎖または分枝状の飽和炭化水素基を意味し、好ましくは「C1−4アルキル基」である。「C1−6アルキル基」の具体例としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、2−エチルブチル等が挙げられる。
「C3−7シクロアルキル基」は、炭素数3〜7個を有し、環状の飽和炭化水素基を意味し、好ましくは「C3−6シクロアルキル基」である。「C3−7シクロアルキル基」の具体例としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等が挙げられる。
「C6−10アリール基」は、炭素数6〜10個を有する芳香族炭化水素基を意味し、好ましくは「Cアリール基」(フェニル)である。「C6−10アリール基」の具体例としては、例えば、フェニル、1−ナフチルまたは2−ナフチル等が挙げられる。
「C1−6アルコキシ基」はC1−6アルキルオキシ基を意味し、当該「C1−6アルキル」部分は、前記「C1−6アルキル」と同義であり、好ましくは「C1−4アルコキシ基」である。「C1−6アルコキシ基」の具体例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ等が挙げられる。
「C3−7シクロアルコキシ基」は「C3−7シクロアルキルオキシ基」と同義であり、当該「C3−7シクロアルキル」部分は、前記「C3−7シクロアルキル」と同義である。「C3−7シクロアルコキシ基」の具体例としては、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ等が挙げられる。
「C6−10アリールオキシ基」の「C6−10アリール」部分は、前記「C6−10アリール」と同義であり、「Cアリールオキシ」(フェニルオキシ)が好ましい。「C6−10アリールオキシ基」の具体例としては、フェノキシ、1−ナフチルオキシまたは2−ナフチルオキシ等が挙げられる。
「C1−6アルキルチオ基」の「C1−6アルキル」部分は、前記「C1−6アルキル」と同義であり、好ましくは「C1−4アルキルチオ基」である。「C1−6アルキルチオ基」の具体例としては、メチルチオ、エチルチオ等が挙げられる。
「C3−7シクロアルキルチオ基」の「C3−7シクロアルキル」部分は、前記「C3−6シクロアルキル」と同義である。「C3−7シクロアルキルチオ基」の具体例としては、シクロプロピルチオ、シクロブチルチオ、シクロペンチルチオ、シクロヘキシルチオ等が挙げられる。
「C6−10アリールチオ基」の「C6−10アリール」部分は、前記「C6−10アリール」と同義である。「C6−10アリールチオ基」の具体例としては、例えば、フェニルチオ、1−ナフチルチオまたは2−ナフチルチオ等が挙げられる。
「C1−6アルキルスルホニルオキシ基」の「C1−6アルキル」部分は、前記「C1−6アルキル」と同義であり、好ましくは「C1−4アルキルスルホニルオキシ基」である。「C1−6アルキルスルホニルオキシ基」の具体例としては、メチルスルホニルオキシ、エチルスルホニルオキシ等が挙げられる。
「C6−10アリールスルホニルオキシ基」の「C6−10アリール」部分は、前記「C6−10アリール」と同義である。「C6−10アリールスルホニルオキシ基」の具体例としては、例えば、フェニルスルホニルオキシ、1−ナフチルスルホニルオキシまたは2−ナフチルスルホニルオキシ等が挙げられる。
「ヘテロアリール基」としては、例えば、5員〜10員の単環式もしくは多環式の芳香族基等が挙げられ、該基は、窒素原子、硫黄原子または酸素原子から独立して(同じまたは異なって)選ばれるヘテロ原子を1個以上(例えば1〜4個)含有する。「多環式のヘテロアリール基」としては、2もしくは3環式の基が好ましく、2環式の基がより好ましい。「多環式のヘテロアリール基」は、前記単環式のへテロアリール基と芳香族環(ベンゼンなど)または非芳香族環(シクロヘキシルなど)とが縮環したものを含む。「ヘテロアリール基」の具体例としては、例えば、下記式で表される基が挙げられる。
Figure 2013525264
本明細書において、前記式のように環の結合を横切る結合手は、「基」が該環における置換可能ないかなる位置でも結合しうることを意味する。例えば、下記式:
Figure 2013525264
のヘテロアリール基の場合には、2−フリル基、または3−フリル基であることを意味する。
更に、「ヘテロアリール基」が多環式の基である場合において、例えば、下記式:
Figure 2013525264
で表される場合には、2−ベンゾフリル、または3−ベンゾフリルの他に、4−、5−、6−または7−ベンゾフリルであってもよい。但し、芳香環と非芳香族環(ピペリジンなど)とが縮環する多環式へテロアリール基の場合には、芳香環のみが「基」の結合手を有する。例えば、下記式:
Figure 2013525264
で表される「多環式のヘテロアリール基」の場合には、「基」が2−、3−、または4−位で結合することを意味する。
「ヘテロアリールオキシ基」における「ヘテロアリール」部分は、前記「ヘテロアリール基」と同義である。「ヘテロアリールオキシ基」の具体例としては、ピリジルオキシ等が挙げられる。
「ヘテロアリールチオ基」における「ヘテロアリール」部分は、前記「ヘテロアリール基」と同義である。「ヘテロアリールチオ基」の具体例としては、ピリジルチオ等が挙げられる。
「C5−7シクロアルケニル基」としては、例えばシクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基等の炭素数5〜7のシクロアルケニル基が挙げられる。
「C5−7シクロアルケニルオキシ基」としては、例えばシクロペンテニルオキシ基等の前記シクロアルケニル基と酸素原子とから構成される基が挙げられる。
「C5−7シクロアルケニルチオ基」としては、例えばシクロヘキシルチオ基等の前記シクロアルケニルオキシ基の酸素原子が硫黄原子に代わった基が挙げられる。
「C1−4アルキレン」としては、炭素数1〜4のものが挙げられ、具体例としては、メチレン、エチレン、トリメチレンなどが挙げられる。
「C1−3アルキレン」としては、炭素数1〜3のものが挙げられ、具体例としては、メチレン、エチレン、トリメチレンなどが挙げられる。
「炭化水素環」としては、炭素数3〜7個の環状アルカン(例えば、C3−7シクロアルカン)または炭素数5〜7個の環状アルケン(例えば、C5−7シクロアルケン)である。炭素数3〜7個の環状アルカンの具体例としては、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン等が挙げられる。炭素数5〜7個の環状アルケンの具体例としては、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン等が挙げられる。
「芳香族炭化水素環」としては、上記「C6−10アリール」部分を含む環と同義である。
「対アニオン」としては、例えば、ハロゲン化イオン(塩素イオンなど)、硫酸イオン、硫酸水素イオン、リン酸イオン、リン酸水素イオン、リン酸二水素イオン、C1−6アルキルスルホン酸イオン(メタンスルホン酸イオンなど)、C6−10アリールスルホン酸イオン(p−トルエンスルホン酸イオンなど)、水酸化物イオン等が挙げられる。
「分子内に炭酸骨格を有する、炭酸カリウムとの反応由来の副生成物」(副生成物(R))としては、分子内に少なくとも1以上の炭酸骨格(炭酸の基本構造部)を有する副生成物の総称である。本発明では、これらの副生成物を副生成物(R)として表し、後記実施例等において、副生成物(R)の生成率を本発明により達成された効果の評価基準として用いる。
化合物(1)としては、例えば1,4−ジブロモブタン、1,4−ジクロロブタン、1,4−ジヨードブタン、1,4−ジメタンスルホニルオキシブタン、1,4−ジ(p−トルエンスルホニルオキシ)ブタン、2−ヒドロキシ−1,3−ジブロモプロパン、2−ヒドロキシ−1,3−ジクロロプロパン、2−ヒドロキシ−1,3−ジメタンスルホニルオキシプロパン、1,2−ビス(ブロモメチル)シクロヘキサン、1,2−ビス(メタンスルホニルオキシメチル)シクロヘキサン、1,2−ビス(ブロモメチル)シクロペンタン、1,2−ビス(メタンスルホニルオキシメチル)シクロペンタン、2,3−ビス(ブロモメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,3−ビス(メタンスルホニルオキシメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、4,5−ビス(ブロモメチル)−1−シクロヘキセン、4,5−ビス(メタンスルホニルオキシメチル)−1−シクロヘキセン、2,3−ビス(ブロモメチル)−7−オキサビシクロ[2.2.1]−ヘプト−5−エン等が挙げられる。
化合物(1)としては、通常市販されているものを用いてもよい。また、化合物(1)は、その分子内に不斉炭素原子を有し、光学異性体が存在するものがあるが、本発明においては、単一の光学異性体のみを用いても、ラセミ体を用いてもよく、または光学異性体を任意の割合で混合したものを用いてもよい。
化合物(1)としては、下記:
Figure 2013525264
(式中、Msはメタンスルホニル基を表す)で表される化合物が好ましい。
化合物(3)において、「R」におけるC1−6アルキル基、C3−7シクロアルキル基、C5−7シクロアルケニル基、C6−10アリール基、および5員〜10員の単環式もしくは二環式のヘテロアリール基、「R」におけるC1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルキルチオ基、C3−7シクロアルキル基、C3−7シクロアルキルオキシ基、C3−7シクロアルキルチオ基、C5−7シクロアルケニル基、C5−7シクロアルケニルオキシ基、C5−7シクロアルケニルチオ基、C6−10アリール基、C6−10アリールオキシ基、C6−10アリールチオ基、5員〜10員の単環式もしくは二環式のヘテロアリール基、5員〜10員の単環式もしくは二環式のヘテロアリールオキシ基、及び5員〜10員の単環式もしくは二環式のヘテロアリールチオ基は、更に、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C1−4アルキルチオ及びハロゲン原子からなる群から選択される同一または異種の1〜3個の基で更に置換されていてもよい。
化合物(3)としては、例えば4−フェニルピペラジン、4−(2−メトキシフェニル)ピペラジン、4−シクロヘキシルピペラジン、4−(2−ピリジニル)ピペラジン、4−(2−ピリミジニル)ピペラジン、4−(2−キノリル)ピペラジン、4−(4−キノリル)ピペラジン、4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)ピペラジン、4−(4−フルオロフェニル)ピペリジン、4−[(4−フルオロフェニル)チオ]ピペリジン、4−(3−クロロフェニル)ピペラジン、4−(1,2−ベンゾイソオキサゾール−3−イル)ピペリジン、4−(5−ベンゾフラニル)ピペラジン、4−(1−ナフチルピペラジン、4−[ビス(4−フルオロフェニル)メチレン]ピペリジン、4−(3−イソキノリル)ピペラジン、4−(8−キノリル)ピペラジン、4−(7−ベンゾフラニル)ピペラジン、4−(5−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−3−イル)ピペリジン等が挙げられる。好ましくは、4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)ピペラジンである。
化合物(3)は、例えば特開昭63−83085号公報、J. Med. Chem., 28761 (1985)、J. Med. Chem., 32, 1024 (1989)等に記載の方法に準じて製造することができる。また、化合物(3)は、例えば塩酸塩、硫酸塩等の酸付加塩であってもよい。
本発明は、化合物(1)と化合物(3)の反応において、化合物(3)を化合物(1)に対して過剰量存在下に反応させるものであり、化合物(3)の使用量は、化合物(1)に対して、好ましくは、1.5モル倍〜15モル倍、より好ましくは、1.8モル倍〜5モル倍である。通常2モル倍が用いられる。化合物(3)の使用量の上限は、限定されるわけではないが、該使用量があまり多くなりすぎると式(6):
Figure 2013525264
(式中、YおよびZは、前記項1と同じである)
で示される副生成物(以下、副生成物(6)と略記する)の生成量が増加する傾向がある。このため、化合物(3)の使用量は、実用的には(より好ましくは)、5モル倍以下となる。例えば、化合物(3)を化合物(1)に対して2モル倍用いることで、炭酸カリウムを使用しなくても安定して反応は進行するため、副生成物(R)の生成を抑え、安定した高品質の式(4):
Figure 2013525264
(式中、X、YおよびZは、前記項1と同じである)
で表される第四級アンモニウム塩(4)を製造することができる。
本発明は、化合物(1)及び化合物(3)を二段階で(二工程に分けて添加して)反応させてもよい。すなわち、まず化合物(1)と化合物(3)各々の一部を反応した後に、更に残余の化合物(1)及び残余の化合物(3)を添加して反応する製造法が好ましい。より具体的には、化合物(1)の総添加量に対して0.1〜1.0モル倍の化合物(1)と、化合物(1)の総添加量に対して0.1〜1.0モル倍の化合物(3)を反応し(工程i)、引き続いて、残余分の化合物(1)と、化合物(1)の総添加量に対して化合物(3)の総添加量が1.8〜5.0モル倍になるように残余分の化合物(3)をともに添加して反応する(工程ii)製造法が、より好ましい。
化合物(1)と化合物(3)を反応させる本製造法において、固体無機塩基を共存して用いてもよい。固体無機塩基としては、例えば炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩、例えば炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等のアルカリ土類金属塩、例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩等が挙げられ、中でもアルカリ金属炭酸塩が好ましく、特に炭酸カリウムが好ましい。かかる固体無機塩基は、単独で用いてもよいし、二種以上を混合して用いてもよい。また固体無機塩基は無水物であってもよいし、水和物であってもよい。
固体無機塩基の使用量は、その上限が限定されるわけではないが、該使用量が多くなりすぎると副生成物が増加する。このため固体無機塩基の使用量は、添加する化合物(1)の総量に対して、通常0.1〜0.3モル倍が好ましい。なお、化合物(3)として、その酸付加塩を用いる場合には、該酸付加塩を中和するに足る量の塩基を別途用いることが好ましい。
反応中、式(5):
Figure 2013525264
(式中、Xは対アニオンを表し、Zは前記項1と同じである)
で示される化合物(5)が、期待されるような結晶としては析出せず、オイル状に析出してしまって、反応液の性状が良くない場合は、別途調製した化合物(5)の結晶を種晶として添加することで、化合物(5)の結晶化を促し、反応液の性状を改善することもできる。あるいは(前記のごとく二段階で)、前処理として少量の反応で化合物(5)の種晶調製を行ってから、化合物(1)と化合物(3)の本番となる反応を実施しても、同様の効果が得られる。但し、化合物(5)の性質によっては結晶化しない場合もありうる。
溶媒としては、例えばメタノール、エタノール等のアルコール系溶媒、例えばアセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶媒、例えばトルエン、キシレン等の芳香族炭素系溶媒等の単独または二種以上の混合溶媒が挙げられ、その使用量は特に限定されない。
反応温度は、通常60〜180℃、好ましくは90〜150℃である。
反応終了後、例えば反応液をそのままもしくは一部濃縮処理した後、濾過処理することにより、第四級アンモニウム塩(4)を化合物(5)との混合物として取り出すこともできる。また、第四級アンモニウム塩(4)と化合物(5)を含む反応液は、該反応液から第四級アンモニウム塩(4)を取り出すことなく、後述する反応に用いてもよい。
かくして得られる第四級アンモニウム塩(4)としては、例えば
7−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ−7−アザ−4−アゾニアスピロ[3.5]ノナン、
8−フェニル−8−アザ−5−アゾニアスピロ[4.5]デカン、
8−(2−メトキシフェニル)−8−アザ−5−アゾニアスピロ[4.5]デカン、
8−(2−ピリジニル)−8−アザ−5−アゾニアスピロ[4.5]デカン、
8−(2−ピリミジニル)−8−アザ−5−アゾニアスピロ[4.5]デカン、
8−(2−キノリニル)−8−アザ−5−アゾニアスピロ[4.5]デカン、
8−(4−キノリニル)−8−アザ−5−アゾニアスピロ[4.5]デカン、
8−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)−8−アザ−5−アゾニアスピロ[4.5]デカン、
4’−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)オクタヒドロ−スピロ[2H−イソインドール−2,1’−ピペラジニウム]、
4’−[(4−フルオロフェニル)チオ]オクタヒドロ−スピロ[2H−イソインドール−2,1’−ピペリジニウム]、
4’−(2−ピリミジニル)オクタヒドロ−スピロ[2H−イソインドール−2,1’−ピペラジニウム]、
4’−(4−フルオロフェノキシ)オクタヒドロ−スピロ[2H−イソインドール−2,1’−ピペリジニウム]、
4’−(1,2−ベンゾイソオキサゾ−ル−3−イル)オクタヒドロ−スピロ[2H−イソインドール−2,1’−ピペリジニウム]、
4’−(6−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−3−イル)−オクタヒドロ−スピロ[2H−イソインドール−2,1’−ピペラジニウム]、
4’−(2−ピリジニル)オクタヒドロ−スピロ[2H−イソインドール−2,1’−ピペラジニウム]、
4’−(3−クロロフェニル)オクタヒドロ−スピロ[2H−イソインドール−2,1’−ピペラジニウム]、
4’−(5−ベンゾフラニル)オクタヒドロ−スピロ[2H−イソインドール−2,1’−ピペラジニウム]、
4’−(1−ナフチル)オクタヒドロ−スピロ[2H−イソインドール−2,1’−ピペラジニウム]、
4’−[ビス(4−フルオロフェニル)メチレン]オクタヒドロ−スピロ[2H−イソインドール−2,1’−ピペリジニウム]、
4’−(2−メトキシフェニル)オクタヒドロ−スピロ[2H−イソインドール−2,1’−ピペラジニウム]、
4’−(3−イソキノリニル)オクタヒドロ−スピロ[2H−イソインドール−2,1’−ピペラジニウム]、
4’−(8−キノリニル)オクタヒドロ−スピロ[2H−イソインドール−2,1’−ピペラジニウム]、
4’−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)テトラヒドロ−スピロ[シクロペンタ[c]ピロ−ル−2(1H),1’−ピペラジニウム]、
4’−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)オクタヒドロ−スピロ[4,7−メタノ−2H−イソインドール−2,1’−ピペラジニウム]、
4’−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)−1,3,3a,4,7,7a−ヘキサヒドロ−スピロ[2H−イソインドール−2,1’−ピペラジニウム]、
4’−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)−1,3,3a,4,7,7a−ヘキサヒドロ−スピロ[4,7−エポキシ−2H−イソインドール−2,1’−ピペラジニウム]、
4’−(7−ベンゾフラニル)オクタヒドロ−スピロ[2H−イソインドール−2,1’−ピペラジニウム]等の塩化物、臭化物、ヨウ化物、水酸化物、硫酸塩、硫酸水素塩、リン酸塩、リン酸水素塩、リン酸二水素塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等が挙げられる。
前記の製造法によって得られた第四級アンモニウム塩(4)と式(7):
Figure 2013525264
(式中の記号は、前記項17と同じである)(以下、化合物(7)と略記する)で表される化合物とを、固体無機塩基の存在下に反応させることにより、式(8):
Figure 2013525264
(式中の記号は、前記項17と同じである)で示されるイミド化合物(以下、イミド化合物(8)と略記する)を製造することができる。
化合物(7)としては、下記式(7a):
Figure 2013525264
(式中、−L−は単結合または二重結合を表し、EはC1−4アルキルで置換されていてもよいC1−3アルキレンまたは酸素原子を表し、R5eは水素原子またはC1−4アルキル基を表し、Bは前記式(7)に記載の意味を表す)で表される化合物が挙げられる。
化合物(7)としては、例えばスクシンイミド、2,6−ピペリジンジオン、4,4−ジメチル−2,6−ピペリジンジオン、8−アザスピロ[4.5]デカン−7,9−ジオン、ペルヒドロアゼピン−2,7−ジオン、マレイミド、フタルイミド、テトラヒドロフタルイミド、シス−1,2−シクロヘキサンジカルボキシイミド、トランス−1,2−シクロヘキサンジカルボキシイミド、シス−1,2−シクロヘキサ−4−エンジカルボキシイミド、トランス−1,2−シクロヘキサ−4−エンジカルボキシイミド、シス−4−メチル−1,2−シクロヘキサンジカルボキシイミド、トランス−4−メチル−1,2−シクロヘキサンジカルボキシイミド、シス−1,2−ジメチル−1,2−シクロヘキサンジカルボキシイミド、トランス−1,2−ジメチル−1,2−シクロヘキサンジカルボキシイミド、シス−4,5−ジメチル−1,2−シクロヘキサンジカルボキシイミド、トランス−4,5−ジメチル−1,2−シクロヘキサンジカルボキシイミド、シス−3,6−ジメチル−1,2−シクロヘキサンジカルボキシイミド、トランス−3,6−ジメチル−1,2−シクロヘキサンジカルボキシイミド、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジ−エキソ−カルボキシイミド、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジ−エンド−カルボキシイミド、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2,3−ジ−エキソ−カルボキシイミド、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2,3−ジ−エンド−カルボキシイミド、ビシクロ[2.2.2]オクタン−2,3−ジ−エキソ−カルボキシイミド、ビシクロ[2.2.2]オクタン−2,3−ジ−エンド−カルボキシイミド、ビシクロ[2.2.2]オクタ−5−エン−2,3−ジ−エキソ−カルボキシイミド、ビシクロ[2.2.2]オクタ−5−エン−2,3−ジ−エンド−カルボキシイミド、ビシクロ[2.2.2]オクタ−7−エン−2,3−ジ−エキソ−カルボキシイミド、ビシクロ[2.2.2]オクタ−7−エン−2,3−ジ−エンド−カルボキシイミド、ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−1,2−ベンゾイソチアゾール3(2H)−オン−1,1−ジオキシド、3,6−エポキシ−1,2−シクロヘキサンジカルボキシイミド、スピロ[ビシクロ[2.2.2]オクタン−2,3’−ピロリジン]−2’,5’−ジオン等が挙げられる。
化合物(7)としては、下記式(7b):
Figure 2013525264
で表される化合物が好ましい。
化合物(7b)の中には、光学的な異性体が存在しうるが、本発明においては、それらのうち、いずれか一つの該異性体を用いてもよいし、該異性体の混合物を用いてもよい。本発明で通常用いられる化合物(7)としては、下記式:
Figure 2013525264
で表される化合物、またはその塩が好ましい。
化合物(7)は、例えば対応するカルボン酸無水物とアンモニアを反応させることにより製造することができる(例えば特開平1−199967号公報等)。
化合物(8)を製造する本反応における固体無機塩基としては、例えば炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩、例えば炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等のアルカリ土類金属塩、例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩等が挙げられ、中でもアルカリ金属炭酸塩が好ましく、特に炭酸カリウムが好ましい。かかる固体無機塩基は、単独で用いてもよいし、二種以上を混合して用いてもよい。また固体無機塩基は無水物であってもよいし、水和物であってもよい。
本反応における固体無機塩基の使用量は、化合物(1)の総添加量または第四級アンモニウム塩(4)に対して、通常0.7モル倍以上、好ましくは0.9モル倍以上であり、その上限は限定されるものではないが、該使用量があまり多すぎると経済的に不利になる。そのため固体無機塩基の使用量は、実用的には、化合物(1)の総添加量または第四級アンモニウム塩(4)に対して、3モル倍以下となり、好ましくは2.7モル倍以下である。
化合物(7)の使用量は、化合物(1)の総添加量または第四級アンモニウム塩(4)に対して、通常0.7モル倍以上であり、その上限は限定されるものではないが、該使用量があまり多すぎると経済的に不利になる。そのため化合物(7)の使用量は、実用的には、化合物(1)の総添加量または第四級アンモニウム塩(4)に対して、2.5モル倍以下となる。
本反応は、通常溶媒の存在下に実施され、溶媒としては、例えばトルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒等が挙げられる。かかる溶媒の使用量は、化合物(1)の総添加量または第四級アンモニウム塩(4)に対して、通常3重量倍以上、好ましくは5重量倍以上であり、その上限は限定されるものではないが、該使用量があまり多すぎると容積効率が悪くなる。そのため溶媒の使用量は、実用的には、化合物(1)の総添加量または第四級アンモニウム塩(4)に対して、20重量倍以下となる。
本反応は、水の共存下に行うことが好ましく、化合物(1)の総添加量または第四級アンモニウム塩(4)に対して、通常0.05〜3モル倍、好ましくは0.1〜1.5モル倍の水が反応系内に存在するよう、かかる量の水を反応系内に加え、反応を実施することが好ましい。なお、固体無機塩基として、その水和物を用いた場合には、該水和物中の水を考慮して、水の使用量を決めればよい。かかる水は、反応の開始時に反応系内に存在していてもよいし、反応の途中で、所定量の水を反応系に加えてもよい。また、予め化合物(7)および/または第四級アンモニウム塩(4)に水を加えておいてもよい。
また、例えば硫酸水素テトラ−n−ブチルアンモニウム、臭化テトラ−n−ブチルアンモニウム、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム等の相間移動触媒の共存下、本反応を実施してもよく、相間移動触媒を使用する場合のその使用量は、化合物(1)の総添加量または第四級アンモニウム塩(4)に対して、通常0.01〜0.5モル倍である。
反応温度は、通常80〜180℃、好ましくは95〜150℃である。
第四級アンモニウム塩(4)と化合物(7)との反応は、通常第四級アンモニウム塩(4)と化合物(7)と固体無機塩基とを接触、混合させることにより実施され、これらを加える順序は特に限定されない。固体無機塩基は分割して加えてもよいし、一括で加えてもよく、一括で加えることが好ましい。
反応終了後、イミド化合物(8)を含む反応液が得られる。続いて、例えば該反応液に、水を加え攪拌、静置後、分液処理し、得られる有機層を必要に応じて活性炭処理した後、該有機層を濃縮処理することにより、イミド化合物(8)を取り出すことができる。また、前記有機層をそのままもしくはある程度まで濃縮した後、例えば、該有機層を冷却する方法、あるいは、イミド化合物(8)が比較的溶けにくい有機溶媒を該有機層に加える方法、等により、イミド化合物(8)を結晶として取り出すこともできる。イミド化合物(8)が比較的溶けにくい有機溶媒としては、例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素系溶媒、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒等が挙げられる。
また、得られたイミド化合物(8)を含む反応液から、必要に応じて不溶性の沈殿成分を濾別した後、濃縮処理することにより、イミド化合物(8)を取り出すこともできる。さらに該反応液をそのままもしくはある程度まで濃縮処理した後、例えば、該有機層を冷却する方法、あるいは、イミド化合物(8)が比較的溶けにくい有機溶媒を該有機層に加える方法、等により、イミド化合物(8)を結晶として取り出すこともできる。
取り出したイミド化合物(8)は、例えば再結晶、カラムクロマトグラフィー等の通常の精製手段によりさらに精製してもよい。また、イミド化合物(8)は、例えば塩酸、硫酸、臭化水素酸、リン酸等の無機酸との酸付加塩、または、例えば酢酸、シュウ酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、マレイン酸、フマル酸等の有機酸との酸付加塩として得ることもできる。
かくして得られるイミド化合物(8)としては、例えば
2−[4−(4−フェニル−1−ピペラジニル)ブチル]ヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[4−(4−フェニル−1−ピペラジニル)ブチル]ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[4−[4−(2−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル]ブチル]ヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[4−[4−(2−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル]ブチル]ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[2−[[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)−1−ピペラジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン(別名称:2−[2−[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)ピペラジン−1−イルメチル]シクロヘキシルメチル]ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−2H−イソインドール−1,3−ジオン)、
2−[[2−[[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)−1−ピペラジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−1,2−ベンゾイソチアゾール−3(2H)−オン−1,1−ジオキシド、
2−[[2−[[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)−1−ピペラジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]ヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[2−[[4−(2−ピリミジニル)−1−ピペラジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[2−[[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)−1−ピペラジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
8−[[2−[[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)−1−ピペラジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]−8−アザスピロ[4,5]デカン−7,9−ジオン、
1−[[2−[[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)−1−ピペラジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]−4,4−ジメチル−2,6−ピペリジンジオン、
2−[[2−[[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)−1−ピペラジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]ヘキサヒドロ−4,7−エポキシ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
1’−[[2−[[4−(1,2−ベンゾイソチアゾ−ル−3−イル)−1−ピペラジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]−スピロ[ビシクロ[2.2.2]オクタン−2,3’−ピロリジン]−2’,5’−ジオン、
2−[[2−[[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)−1−ピペラジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]ヘキサヒドロ−3a,7a−ジメチル−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[2−[[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)−1−ピペラジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−4,7−エタノ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[2−[[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)−1−ピペラジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]ヘキサヒドロ−4,7−エタノ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[2−[[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)−1−ピペラジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[2−[[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)−1−ピペラジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[2−[[4−[(4−フルオロフェニル)チオ]−1−ピペリジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[2−[[4−[(4−フルオロフェニル)チオ]−1−ピペリジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]ヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[2−[[4−(4−フルオロフェノキシ)−1−ピペリジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[2−[[4−(4−フルオロフェノキシ)−1−ピペリジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]ヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[2−[[4−(1,2−ベンゾイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[2−[[4−(1,2−ベンゾイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]ヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[2−[[4−(6−フルオロ−1,2−ベンゾイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[2−[[4−(6−フルオロ−1,2−ベンゾイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]ヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[2−[[4−(2−ピリジニル)−1−ピペラジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[2−[[4−(2−ピリジニル)−1−ピペラジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]ヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[2−[[4−(2−ピリミジニル)−1−ピペラジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[2−[[4−(2−ピリミジニル)−1−ピペラジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]ヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[2−[[4−(3−クロロフェニル)−1−ピペラジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[2−[[4−(3−クロロフェニル)−1−ピペラジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]ヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[2−[[4−(5−ベンゾフラニル)−1−ピペラジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[2−[[4−(5−ベンゾフラニル)−1−ピペラジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]ヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[2−[[4−(1−ナフチル)−1−ピペラジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[2−[[4−(1−ナフチル)−1−ピペラジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]ヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[2−[[4−[ビス(4−フルオロフェニル)メチレン]−1−ピペリジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[2−[[4−[ビス(4−フルオロフェニル)メチレン]−1−ピペリジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]ヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[2−[[4−(2−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[2−[[4−(2−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]ヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[2−[[4−(3−イソキノリニル)−1−ピペラジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[2−[[4−(3−イソキノリニル)−1−ピペラジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]ヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[2−[[4−(8−キノリニル)−1−ピペラジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[2−[[4−(8−キノリニル)−1−ピペラジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]ヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[2−[[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)−1−ピペラジニル]メチル]シクロペンチル]メチル]ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[2−[[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)−1−ピペラジニル]メチル]シクロペンチル]メチル]ヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[3−[[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)−1−ピペラジニル]メチル]ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル]メチル]ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[3−[[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)−1−ピペラジニル]メチル]ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル]メチル]ヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[2−[[4−(7−ベンゾフラニル)−1−ピペラジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[2−[[4−(7−ベンゾフラニル)−1−ピペラジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]ヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[3−[[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)−1−ピペラジニル]メチル]−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−イル]メチル]ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[3−[[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)−1−ピペラジニル]メチル]−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−イル]メチル]ヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[6−[[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)−1−ピペラジニル]メチル]−3−シクロヘキセン−1−イル]メチル]ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
2−[[6−[[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)−1−ピペラジニル]メチル]−3−シクロヘキセン−1−イル]メチル]ヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン等が挙げられる。
光学活性な化合物(7)および/または光学活性な第四級アンモニウム塩(4)を用いた場合には、光学活性なイミド化合物(8)が得られる。
また、本発明には、下記:
Figure 2013525264
(式中の記号は、前記項1および項17と同じである)で示される製造方法も包含される。
(実施例)
以下、実施例および比較例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。なお、以下の例における分析は高速液体クロマトグラフィー(LC)法、あるいは、ガスクロマトグラフィー(GC)法により行った。
実施例1:
4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)ピペラジン[化合物(A)](20.0g、91.2mmol)、(1R,2R)−1,2−ビス(メタンスルホニルオキシメチル)シクロヘキサン[化合物(B)](13.7g、45.6mmol)、およびトルエン(140g)の混合液を、還流条件下で3時間、攪拌して、反応を行い、4’−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)−(3aR,7aR)−オクタヒドロ−スピロ[2H−イソインドール−2,1’−ピペラジニウム]メタンスルホン酸塩[化合物(C)]を含む反応液を得た。また、副生成物(R)の生成率(下記式(a)に従い算出)は、0.025%であった。
Figure 2013525264
実施例2:
前記実施例1で得られた化合物(C)を含む反応液に、硫酸水素テトラ−n−ブチルアンモニウム(0.62g、1.83mmol)、(3aR,4S,7R,7aS)−ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−2H−イソインドール−1,3−ジオン[化合物(D)](11.3g、68.4mmol)、炭酸カリウム(7.6g、55.0mmol)および水(0.4g)を加え、還流条件下で3時間、反応を行った。その後、反応液を室温まで冷却し、水(200g)を加えて分液処理し、得られたトルエン層を2.3重量%食塩水(175g)で洗浄処理した。さらに得られたトルエン溶液に活性炭(0.9g)を加え、1時間攪拌した後、活性炭を濾別することで、(3aR,4S,7R,7aS)−2−{(1R,2R)−2−[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)−ピペラジン−1−イルメチル]シクロヘキシルメチル}ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−2H−イソインドール−1,3−ジオン(別名称:2−[[(1R,2R)−2−[[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)−1−ピペラジニル]メチル]シクロヘキシル]メチル]ヘキサヒドロ−(3aS,4R,7S,7aR)−4,7−メタノ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン)[化合物(E)]を含むトルエン溶液(266.5g)を得た。化合物(E)の収率は、94.3%であった。尚、化合物(E)の収率は、トルエン溶液中における該化合物の含量分析値が、7.9重量%(LC絶対検量線法により算出)であったことから算出した。また、副生成物(R)の生成率(上記式(a)に従い算出)は、0.12%であった。
実施例3:
化合物(A)(6.0g、27.4mmol)、化合物(B)(9.9g、33.0mmol)及びトルエン(84g)の混合液に炭酸カリウム(2.3g、16.6mmol)を加えて、脱水還流下4時間、反応を行った。該反応液を、一旦70℃以下に冷却後、トルエン(196g)、化合物(A)(34.0g、155.0mmol)及び化合物(B)(17.5g、58.3mmol)を加えて、さらに脱水還流下9時間、反応を実施することで、化合物(C)を含む反応液を得た。該反応液の上澄みトルエン液中における化合物(B)の残存量は、2.4%(GC絶対検量線法により算出)であった(転化率:97.6%)。また、該反応液をLC分析したところ、副生成物(R)の生成率(上記式(a)に従い算出)は、0.31%であった。
実施例4:
前記実施例3で得られた化合物(C)を含む反応液に、トルエン(44.0g)、化合物(D)(16.6g、100.5mmol)及び炭酸カリウム(25.2g、182.3mmol)を加えた後、加熱してトルエン(44g)を留去した。該反応液を、一旦70℃以下に冷却後、水(0.8g)を加え、還流条件下で3時間、反応を行った。この時、副生成物(6)の生成率(下記式(b)に従い算出)は、0.10%であった。
Figure 2013525264
反応液を冷却し、水(400.0g)を加えて分液処理し、得られたトルエン層を、0.8%塩酸(400g)、2.3重量%食塩水(350g)で順次洗浄処理した。得られたトルエン溶液に活性炭(1.8g)を加え、1時間攪拌した後、活性炭を濾別し、濾上をトルエンで洗浄することで、化合物(E)を含むトルエン溶液(385.1g)を得た。化合物(E)の収率は、93.4%であった。尚、化合物(E)の収率は、トルエン溶液中における該化合物の含量分析値が、10.9重量%(LC絶対検量線法により算出)であったことから算出した。また、副生成物(R)の生成率(上記式(a)に従い算出)は、1.21%であった。
実施例5:
化合物(A)(6.0g、27.4mmol)、化合物(B)(9.9g、33.0mmol)及びトルエン(84g)の混合液に炭酸カリウム(2.3g、16.6mmol)を加えて、脱水還流下4時間、反応を行った。該反応液を、一旦70℃以下に冷却後、トルエン(196g)、化合物(A)(94.0g、428.6mmol)及び化合物(B)(17.5g、58.3mmol)を加えて、さらに脱水還流下4時間、反応を実施することで、化合物(C)を含む反応液を得た。該反応液の上澄みトルエン液中における化合物(B)の残存量は、GCで検出限界以下であった(転化率:100%)。また、該反応液をLC分析したところ、副生成物(R)の生成率(上記式(a)に従い算出)は、0.09%であった。
実施例6:
前記実施例5で得られた化合物(C)を含む反応液に、トルエン(44.0g)、化合物(D)(16.6g、100.5mmol)及び炭酸カリウム(25.2g、182.3mmol)を加えた後、加熱してトルエン(44g)を留去した。該反応液を、一旦70℃以下に冷却後、水(0.8g)を加え、還流条件下で2時間、反応を行った。この時、反応由来の副生成物(6)の生成率(上記式(b)に従い算出)は、0.10%であった。反応液を冷却し、水(400.0g)を加えて分液処理し、得られたトルエン層を、1.6%塩酸(800g)、2.3重量%食塩水(350g)で順次洗浄処理した。得られたトルエン溶液に活性炭(1.8g)を加え、1時間攪拌した後、活性炭を濾別し濾上をトルエンで洗浄することで、化合物(E)を含むトルエン溶液(385.1g)を得た。化合物(E)の収率は、91.5%であった。尚、化合物(E)の収率は、トルエン溶液中における該化合物の含量分析値が、10.4重量%(LC絶対検量線法により算出)であったことから算出した。また、副生成物(R)の生成率(上記式(a)に従い算出)は、1.85%であった。
実施例7:
化合物(A)(6.0g、27.4mmol)、化合物(B)(9.9g、33.0mmol)及びトルエン(97g)の混合液に炭酸カリウム(2.3g、16.6mmol)を加えて、加熱してトルエン(13.4g)を留去した後、脱水還流下4時間、反応を行った。該反応液を、一旦70℃以下に冷却後、トルエン(227g)、化合物(A)(30.0g、136.8mmol)及び化合物(B)(17.5g、58.3mmol)を加えて、トルエン(30.6g)を留去した後、さらに脱水還流下20時間、反応を実施することで、化合物(C)を含む反応液を得た。該反応液の上澄みトルエン液中における化合物(B)の残存量は、1.4%であった(転化率:98.6%)。また、該反応液をLC分析したところ、副生成物(R)の生成率(上記式(a)に従い算出)は、1.28%であった。
実施例8:
前記実施例7で得られた化合物(C)を含む反応液に、トルエン(44.0g)、化合物(D)(16.6g、100.5mmol)及び炭酸カリウム(22.7g、164.2mmol)を加えた後、加熱してトルエン(44g)を留去した。該反応液を、一旦70℃以下に冷却後、水(0.8g)を加え、還流条件下で4.5時間、反応を行った。反応液を冷却し、水(400.0g)を加えて分液処理し、得られたトルエン層を、3.6%塩酸(313g)、2.3重量%食塩水(350g)で順次洗浄処理した。得られたトルエン溶液に活性炭(1.8g)を加え、1時間攪拌した後、活性炭を濾別し濾上をトルエンで洗浄することで、化合物(E)を含むトルエン溶液(413.3g)を得た。化合物(E)の収率は、85.6%であった。尚、化合物(E)の収率は、トルエン溶液中における該化合物の含量分析値が、9.3重量%(LC絶対検量線法により算出)であったことから算出した。また、副生成物(R)の生成率(上記式(a)に従い算出)は、1.44%であった。
比較例1:
化合物(A)(140.1kg、638.8mol)、化合物(B)(230.3kg、766.7mol)及びトルエン(2272kg)の混合液に炭酸カリウム(53.0kg、383.5mol)を加えて、加熱してトルエン(312kg)を留去した後、還流条件下5時間、反応を行った。該反応液を、一旦70℃以下に冷却後、炭酸カリウム(26.5kg、191.7mol)及び硫酸水素テトラ−n−ブチルアンモニウム(8.7kg、25.6mol)を加えて、さらに還流条件下10時間、反応を行うことで、化合物(C)を含む反応液を得た。
比較例2:
前記比較例1で得られた化合物(C)を含む反応液に、トルエン(309.6kg)、化合物(D)(158.3kg、958.3mol)及び炭酸カリウム(105.9kg、766.2mol)を加えた後、加熱してトルエン(308kg)を留去した。該反応液を、一旦70℃以下に冷却後、水(5.7kg)を加え、還流条件下で4時間、反応を行った。反応液を冷却し、水(2819kg)を加えて分液処理し、得られたトルエン層を、2.3重量%食塩水(2466kg)で洗浄処理した。得られたトルエン溶液に活性炭(12.5kg)を加え、1時間攪拌した後、活性炭を濾別し、濾上をトルエンで洗浄することで、化合物(E)を含むトルエン溶液(2562kg)を得た。化合物(E)の収率は、87.7%であった。尚、化合物(E)の収率は、トルエン溶液中における該化合物の含量分析値が、10.8重量%(LC絶対検量線法により算出)であったことから算出した。また、副生成物(R)の生成率(上記式(a)に従い算出)は、9.83%であった。
比較例3:
化合物(A)(90.0kg、410.4mol)、化合物(B)(147.9kg、492.4mol)及びトルエン(1460kg)の混合液に炭酸カリウム(34.0kg、246.0mol)及び水(636g)を加えて、加熱してトルエン(298kg)を留去した後、脱水還流下34時間、反応を行った。該反応液を、一旦70℃以下に冷却後、炭酸カリウム(17.0kg、123.0mol)と硫酸水素テトラ−n−ブチルアンモニウム(5.6kg、16.5mol)を加えて、さらに脱水還流下12時間、反応を行うことで、化合物(C)を含む反応液を得た。この時、副生成物(R)の生成率(上記式(a)に従い算出)は、3.02%であった。
比較例4:
前記比較例3で得られた化合物(C)を含む反応液に、トルエン(198kg)、化合物(D)(101.7kg、615.7mol)及び炭酸カリウム(68.1kg、492.7mol)を加えた後、加熱してトルエン(198kg)を留去した。該反応液を、一旦70℃以下に冷却後、水(3.7kg)を加え、還流条件下で3時間、反応を行った。反応液を冷却し、水(1803kg)を加えて分液処理し、得られたトルエン層を、2.3重量%食塩水(1578kg)で洗浄処理した。得られたトルエン溶液に活性炭(8.0kg)を加え、1時間攪拌した後、活性炭を濾別し、濾上をトルエンで洗浄することで、化合物(E)を含むトルエン溶液(1625kg)を得た。化合物(E)の収率は、90.1%であった。尚、化合物(E)の収率は、トルエン溶液中における該化合物の含量分析値が、11.2重量%(LC絶対検量線法により算出)であったことから算出した。また、副生成物(R)の生成率(上記式(a)に従い算出)は、3.08%であった。
上記実施例及び比較例における反応時間、目的物(化合物(E))の反応収率、副生成物の生成率を下記一覧表に示す。
Figure 2013525264
実施例1、3、5及び7の結果から、本発明に係る製造方法により、第四級アンモニウム塩(4)を製造するための反応時間を(いずれの実施例においても24時間以内に確実に短縮されており)、確実に短縮(すなわち安定化)することができるといえる。また本発明に係る製造方法により、該反応における化合物(1)の転化率を向上することができるといえる。特に実施例3、5及び7の製造方法における転化率は、ほぼ100%に近く、工業的に非常に有利であることが理解できる。その利点の結果、該第四級アンモニウム塩(4)を経由してイミド化合物(8)を製造する2つの工程を通しても高収率を得ることができると示された。更に、本発明に係る製造方法により、副生成物(R)の生成を顕著に抑制することができると示された。以上により、本発明に係る製造方法は、実用的生産に適した工業的に有利な製造方法である。
本発明は、安定化した反応時間で、高品質の第四級アンモニウム塩(4)を安定に製造することができる製造方法であるため、工業的に特に有利である。

Claims (21)

  1. 式(1):
    Figure 2013525264
    [式中、Xは各々独立して、ハロゲン原子、C1−6アルキルスルホニルオキシ基、またはC6−10アリールスルホニルオキシ基であり、Yは、下記式(2a)または(2b)
    Figure 2013525264
    (ここにおいて、Rは各々独立して、メチレン、または酸素原子であり、Rは各々独立して、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、または水酸基であり、mおよびnは各々独立して、0、1、2、または3であり、pは、1または2である)で表される基である]で表される化合物と、1.5〜15モル倍の式(3):
    Figure 2013525264
    [式中、Zは、=N−R、または=CH−Rであり、Rは、C1−6アルキル基、C3−7シクロアルキル基、C5−7シクロアルケニル基、C6−10アリール基、または5員〜10員の単環式もしくは二環式のヘテロアリール基であり、Rは、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルキルチオ基、C3−7シクロアルキル基、C3−7シクロアルキルオキシ基、C3−7シクロアルキルチオ基、C5−7シクロアルケニル基、C5−7シクロアルケニルオキシ基、C5−7シクロアルケニルチオ基、C6−10アリール基、C6−10アリールオキシ基、C6−10アリールチオ基、5員〜10員の単環式もしくは二環式のヘテロアリール基、5員〜10員の単環式もしくは二環式のヘテロアリールオキシ基、または5員〜10員の単環式もしくは二環式のヘテロアリールチオ基である]で表される化合物を反応することで得られる、式(4):
    Figure 2013525264
    [式中、Xは、前記式(1)で表される化合物で定義されるXの対アニオンであり、YおよびZは前記式(1)及び式(3)で表される化合物の定義と同じである]で表される第四級アンモニウム塩の製造方法。
  2. 式(1)で表される化合物と、式(3)で表される化合物を反応する工程において、下記工程(i)および(ii)を含む、請求項1に記載の製造方法:
    工程(i):式(1)で表される化合物と、式(1)で表される化合物に対して0.1〜1.0モル倍の式(3)で表される化合物を反応する工程、および
    工程(ii):工程(i)で得られる反応液に、工程(i)における量と合わせて式(1)で表される化合物に対して1.5〜15モル倍になるように残余分の式(3)で表される化合物を添加し、反応する工程。
  3. 式(1)で表される化合物と式(3)で表される化合物を反応する工程において、下記工程(i)および(ii)を含む、請求項1に記載の製造方法:
    工程(i):式(1)で表される化合物の総添加量に対して、まず0.1〜1.0モル倍の式(1)で表される化合物と、式(1)で表される化合物の総添加量に対して0.1〜1.0モル倍の式(3)で表される化合物とを反応する工程、および
    工程(ii):工程(i)で得られる反応液に、残余分の式(1)で表される化合物と、式(1)で表される化合物の総添加量に対して総添加量が1.5〜15モル倍になるように残余分の式(3)で表される化合物を添加し、反応する工程。
  4. 式(1)で表される化合物の総添加量に対して、0.1〜1.0モル倍の無機塩の存在下反応を行う、請求項2または3に記載の製造方法。
  5. 無機塩が炭酸カリウムである、請求項4に記載の製造方法。
  6. 無機塩の添加量が、式(1)で表される化合物の総添加量に対して0.1〜0.3モル倍である、請求項4または5に記載の製造方法。
  7. 工程(i)における式(3)で表される化合物の添加量が、式(1)で表される化合物の総添加量に対して0.1〜0.5モル倍である、請求項2〜6のいずれか一項に記載の製造方法。
  8. 工程(ii)における式(3)で表される化合物の総添加量が、式(1)で表される化合物の総添加量に対して1.8〜5モル倍である、請求項2〜7のいずれか一項に記載の製造方法。
  9. Xが各々独立して、C1−6アルキルスルホニルオキシ基、またはC6−10アリールスルホニルオキシ基である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の製造方法。
  10. Xがメタンスルホニルオキシ基である、請求項9に記載の製造方法。
  11. Yが式(2a)で表される基である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の製造方法。
  12. mが2であり、nが0である、請求項11に記載の製造方法。
  13. Zが=N−Rである、請求項1〜12のいずれか一項に記載の製造方法。
  14. が5員〜10員の単環式もしくは二環式のヘテロアリール基である、請求項13に記載の製造方法。
  15. が1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イルである、請求項14に記載の製造方法。
  16. 式(1)で表される化合物が
    Figure 2013525264
    であり、
    式(3)で表される化合物が
    Figure 2013525264
    であり、
    式(4)で表される第四級アンモニウム塩が
    Figure 2013525264
    である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の製造方法。
  17. 更に、請求項1〜16のいずれか一項に記載の製造方法にて得られた式(4)の第四級アンモニウム塩と、下記式(7):
    Figure 2013525264
    [式中、Bはカルボニル基またはスルホニル基であり、R5a、R5b、R5c、およびR5dは各々独立して水素原子あるいはC1−4アルキル基であるが、ただし、R5aとR5bあるいはR5aとR5cが一緒になって炭化水素環を、またはR5aとR5cが一緒になって芳香族炭化水素環を形成してもよく、当該炭化水素環はC1−4アルキレンまたは酸素原子で架橋されていてもよく、当該C1−4アルキレンおよび炭化水素環は少なくとも一つのC1−4アルキルで置換されていてもよく、qは、0または1である]で表される化合物とを、固体無機塩基の存在下に反応することで得られる、式(8):
    Figure 2013525264
    [式中、B、R5a、R5b、R5c、R5d及びqは、式(7)で表される化合物の定義と同じであり、Y及びZは、請求項1と同じである]で表される化合物の製造方法。
  18. Bがカルボニル基である、請求項17に記載の製造方法。
  19. 5aおよびR5cが一緒になって炭化水素環を形成し(該環はC1−4アルキレンで架橋されていてもよい)、R5bおよびR5dが共に水素原子である、請求項17または18に記載の製造方法。
  20. 式(7)で表される化合物が、下記式(7b)
    Figure 2013525264
    で表される化合物である、請求項19に記載の製造方法。
  21. 式(8)で表される化合物が、(3aR,4S,7R,7aS)−2−{(1R,2R)−2−[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)ピペラジン−1−イルメチル]シクロヘキシルメチル}ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−2H−イソインドール−1,3−ジオンである、請求項17〜20のいずれか一項に記載の製造方法。
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