JP2013220633A - 空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】黒残り不良を抑制しうる空気入りタイヤの製造方法を提供する。
【解決手段】非黒色ゴム層11とカバーゴム層10とを含む生タイヤを形成する生タイヤ形成工程と、加硫金型12で加硫成形することにより、前記サイドウォール部3の外面3sに、***面9tが前記カバーゴム層10で覆われた初期の凸状模様9iを形成する加硫成形工程と、非黒色ゴム層を出現させる除去工程とを含む空気入りタイヤの製造方法である。前記加硫金型12の凹部14には、空気を抜くためにベントホール15が設けられる。
【選択図】図2

Description

本発明は、サイドウォール部に凸状模様が形成され、該凸状模様の***面を非黒色ゴムとした空気入りタイヤの製造方法であって、***面に不必要なカバーゴム層が残留するのを抑制した空気入りタイヤの製造方法に関する。
従来から、サイドウォール部に、標章やタイヤサイズを示す文字、記号又は図形を***させた凸状模様が形成された空気入りタイヤが提案されている。また、前記凸状模様の***面に白色等の非黒色ゴムを配することにより、凸状模様のコントラストを向上させ、サイドウォール部の外観の見映えを向上させた空気入りタイヤも提案されている。このような空気入りタイヤは、サイドウォール部に、非黒色ゴムからなるゴム層と、該ゴム層を覆うカバーゴム層とが配された生タイヤを加硫成形して凸状模様を形成し、この凸状模様の***面を覆っているカバーゴム層を削ることにより、非黒色ゴム層を出現させて製造されている。
しかしながら、このような空気入りタイヤの製造方法では、黒色ゴムからなるカバーゴム層の厚さが大きくなると、該カバーゴム層が完全に削られず、黒色のゴムが***面に残る、所謂黒残り不良の発生が問題となっていた。
このような問題に対して、下記特許文献1では、***面のカバーゴム層の厚さを規定することにより、黒残り不良を防止し、かつ凸状模様の輪郭を明確にする空気入りタイヤの製造方法が提案されている。
特開2005−212197号公報 しかしながら、上記のような空気入りタイヤの製造方法では、カバーゴム層の厚さをコントロールすることが難しく、黒残り不良の抑制についてはさらなる改善の余地があった。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、前記凸状模様を形成するための加硫金型の凹部に、空気を抜くためのベントホールを設けることを基本として、カバーゴム層の厚さを安定させ、ひいては黒残り不良を抑制しうる空気入りタイヤの製造方法を提供することを主たる目的としている。
本発明のうち、請求項1記載の発明は、トレッド部から両側のサイドウォール部を通りビード部に至るトロイド状のカーカスを具え、前記サイドウォール部に、前記カーカスの外面に沿ったサイドウォール仮想輪郭面から***した文字、記号又は図形からなる凸状模様が形成され、該凸状模様の前記サイドウォール仮想輪郭面と略平行にのびる***面の少なくとも一部を非黒色ゴムとした空気入りタイヤを製造するための方法であって、前記サイドウォール部の前記カーカスの外側に、前記非黒色ゴムからなる非黒色ゴム層と、該非黒色ゴム層を覆ってサイドウォール部の外面に現れる黒色ゴムからなるカバーゴム層とを含むサイドウォールゴムを配置して生タイヤを成形する生タイヤ成形形成工程と、前記生タイヤの前記サイドウォール部を、前記サイドウォール部の凸状模様以外を成形する主成形面と、該主成形面から凹む凹部とを有する加硫金型で加硫成形することにより、前記サイドウォール部の外面に、***面が前記黒色ゴムで覆われた初期の凸状模様を形成する加硫成形工程と、前記初期の凸状模様の***面を削ることにより前記カバーゴム層を除去し、非黒色ゴムを出現させる除去工程とを含むとともに、前記加硫金型は、前記凹部に、空気を抜くためのベントホールが設けられていることを特徴とする空気入りタイヤの製造方法である。
また、請求項2記載の発明は、前記凹部は、前記主成形面からの深さが3.0〜5.5mmである請求項1記載の空気入りタイヤの製造方法である。
また、請求項3記載の発明は、前記サイドウォールゴムの厚さが3mm以上である請求項1又は2記載の空気入りタイヤの製造方法である。
また、請求項4記載の発明は、前記凹部の最深部は、略一定の幅でのびる帯状面からなり、前記ベントホールは、前記帯状面に設けられ、かつ、前記帯状面の長さ5〜30mmあたりに1つ設けられる請求項1乃至3のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法である。
また、請求項5記載の発明は、前記帯状面は、略直線状にのびる少なくとも2つの直線部と、該2つの直線部が屈曲して連なる屈曲部とを含み、前記ベントホールは、前記屈曲部に設けられる請求項4記載の空気入りタイヤの製造方法である。
また、請求項6記載の発明は、前記2つの直線部の屈曲角度が90°以下である請求項5記載の空気入りタイヤの製造方法である。
また、請求項7記載の発明は、前記ベントホールは、前記凹部の最深部に、その面積50〜90mm2あたり1個配される請求項1乃至6のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法である。
また、請求項8記載の発明は、前記初期の凸状模様の前記カバーゴム層の厚さは、前記加硫成形工程前の前記カバーゴム層の厚さの30%以下である請求項1乃至7のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法である。
本発明の空気入りタイヤの製造方法は、加硫金型の凹部に、空気を抜くためのベントホールが設けられている。これにより、加硫成形時、凹部によって凸状模様が形成される際に、***面を覆うカバーゴムが凹部へと吸い上げられるため、加硫成形後の凸状模様を覆うカバーゴム層が十分に引き伸ばされ、その厚さが小さくなる。従って、除去工程で***面のカバーゴム層が削られ易くなり、黒残り不良が抑制される。
本発明で製造された空気入りタイヤの右半分の断面図である。 図1の空気入りタイヤのサイドウォール部の斜視図である。 生タイヤ成形工程における生タイヤのサイドウォール部の拡大断面図である。 加硫成形工程時のタイヤ及び金型の右半分の断面図である。 加硫金型の主成形面及び凹部の拡大斜視図である。 (a)は加硫成形前のサイドウォール部及び加硫金型の拡大断面図、(b)は加硫成形中のサイドウォール部及び加硫金型の拡大断面図である。 加硫成形後のサイドウォール部及び加硫金型の拡大断面図であある。 除去工程後のサイドウォール部の断面図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。図1には、本実施形態の方法で製造された空気入りタイヤ1のタイヤ回転軸を含むタイヤ子午線断面図である。
図1に示されるように、空気入りタイヤ1は、トレッド部2から両側のサイドウォール部3を通りビード部4のビードコア5に至るトロイド状のカーカス6と、該カーカス6のタイヤ半径方向外側かつトレッド部2の内部に配されるベルト層7とを具え、本実施形態では乗用車用空気入りタイヤが示されている。
前記カーカス6は、例えば1枚のカーカスプライ6Aにより構成される。このカーカスプライ6Aは、トレッド部2からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコア5に至る本体部6aと、該本体部6aに連なりビードコア5の廻りでタイヤ軸方向内側から外側に折り返される折返し部6bとを有する。また、このカーカスプライ6Aには、有機繊維コードがカーカスコードとして採用される。
図2に示されるように、空気入りタイヤ1は、サイドウォール部3に、カーカス6の外面6sに沿ったサイドウォール仮想輪郭面3vから***した文字、記号又は図形からなる凸状模様9が形成される。図2では、サイドウォール部3に「L」の文字が中抜き状に形成された実施形態が示される。なお、前記サイドウォール仮想輪郭線3vは、凸状模様9がないとした場合のサイドウォール部3の輪郭面となる。
前記凸状模様9は、サイドウォール仮想輪郭面3vと略平行にのびかつタイヤ軸方向最も外側に位置する***面9tの少なくとも一部が非黒色ゴム11gで形成される。本実施形態では、凸状模様9の***面9tは、主要部が白色ゴムからなる非黒色ゴム11gで形成され、その輪郭に沿って縁取り状に黒色ゴム10gが設けられている。
前記空気入りタイヤ1は、生タイヤを成形する生タイヤ成形工程と、サイドウォール部3の外面3sに、初期の凸状模様を形成する加硫成形工程と、初期の凸状模様の***面を削ってカバーゴム層を除去し、非黒色ゴムを出現させる除去工程とを含んで製造される。以下、各工程について説明する。
〔生タイヤ成形工程〕
図3には、生タイヤ成形工程で成形された生タイヤ1Gのサイドウォール部3の拡大断面図が示される。図3に示されるように、本実施形態の生タイヤ成形工程は、カーカス6に沿ってのびかつサイドウォールゴムの主要部を構成し、しかも黒色ゴムからなるベースサイドウォールゴム3gと、該ベースサイドウォールゴム3gに局部的に設けられた凹みに配置された非黒色ゴム11gからなる非黒色ゴム層11と、該非黒色ゴム層11の外側を覆う黒色ゴム10gからなるカバーゴム層10とを含むサイドウォールゴム3Gを配置して生タイヤ1Gを形成する。
前記非黒色ゴム層11は、サイドウォール部3のカーカス6の外側に配され、本実施形態では一定の厚さt2でタイヤ半径方向内外にのびる。この非黒色ゴム層11は、凸状模様9が形成されたときに、その***面9tの主要部を構成し、凸状模様のコントラストを高める。このため、非黒色ゴム層11は、タイヤの一般的な色相である黒色とコントラストをなす色相のゴムが望ましく、本実施形態では上述の通り、白色ゴムが採用される。但し、白色ゴムに限定されるものではない。
前記カバーゴム層10は、例えば0.5〜2.0mmの厚さt1でタイヤ半径方向内外にのび、非黒色ゴム層11を覆ってサイドウォール部3の外面3sに現れる。このカバーゴム層10は、凸状模様9が形成されたときに、その***面9tからタイヤ軸方向内方にのびる側面部9sを黒色にし、凸状模様9の見映えを向上させるのに役立つ。
〔加硫成形工程〕
図4には、加硫成形工程で用いられる加硫金型12の右半分の断面図が示される。図4に示されるように、本実施形態における加硫金型12は、タイヤ1のトレッド部2を成形するトレッド加硫金型12tと、サイドウォール部3を成形するサイドウォール加硫金型12sと、ビード部4を成形するビード加硫金型12bとを含む。
図5には前記サイドウォール加硫金型12sの部分拡大斜視図が示され、サイドウォール部3に前記中抜き状の文字「L」の凸状模様9を形成する凹部14を有する実施形態が示される。図5に示されるように、前記サイドウォール加硫金型12sは、サイドウォール部3の凸状模様9以外を成形する主成形面13と、該主成形面13から凹む凹部14とを有する。
前記主成形面13は、滑らかな曲面状をなし、加硫成形工程の際、サイドウォールゴム3Gと接触し、サイドウォール部3の外面3sに、凸状模様9以外の輪郭面を形成する。
前記凹部14は、主成形面13から段差状に凹み、凸状模様と反転した形状を有する。そして、加硫成形工程の際、サイドウォールゴム3Gは、凹部14の内部に流入し、サイドウォール部3の外面3sに、文字、記号、又は図形からなる前記凸状模様9が形成される。
また、図4及び図5に示されるように、サイドウォール加硫金型12sには、前記凹部14に、空気を金型外部に抜くためのベントホール15が設けられる。該ベントホール15は、一端15aが、凹部14で開口する一方、他端15bがサイドウォール金型12sの外部に連通している。この他端15bには、例えばポンプ等に接続され、ベントホール15内が負圧とされる。
ベントホール15の直径c1は、種々定めることができるが、小さくなると、ベントホール15の吸い上げ能力が低下するおそれがあり、逆に大きくなると、ゴムが流入し易くなって早期に目詰まりが生じるおそれがある。このような観点から、前記直径c1は、好ましくは0.5〜2.0mm程度が望ましい。
図6(a)には、サイドウォール加硫金型12sがサイドウォール部3に接触する前の拡大断面図が示される。この状態から生タイヤ1Gがサイドウォール加硫金型12s側に押圧される。これにより、図6(b)に示されるように、サイドウォール加硫金型12sとサイドウォール部3とが接触する。また、ベントホール15が負圧とされることにより、サイドウォール加硫金型12sの凹部14に、熱エネルギーを受けて流動状態となったカバーゴム層10及び非黒色ゴム層11が導かれる。加硫を終えると、サイドウォール加硫金型12sが離脱され、図7に示されるように、サイドウォール部3の外面3sに、***面9tが黒色ゴム10gで覆われた初期の凸状模様9iが形成される。このような加硫成形工程では、凹部14にベントホール15が設けられているため、効果的にカバーゴム層10が凹部14の内部へと流動し、また、その一部はベントホール15内に進入するため、初期の凸状模様9iの***面9tに残留するカバーゴム厚さt4が小さくなる。これは、後に行われる除去工程において、黒残り不良を抑制する。
前記カバーゴム厚さt4は、加硫成形工程前のカバーゴム層10の厚さt1の30%以下、より好ましくは25%以下まで薄肉化させることが望ましい。逆に、カバーゴム厚さt4が小さくなると、凸状模様9の側面部9sに非黒色ゴム11gが出現してしまい、外観の見映えを損ねるおそれがある。このような観点から、カバーゴム厚さt4は、前記厚さt1の10%以上、より好ましくは15%以上とされるのが望ましい。
図5に示されるように、前記凹部14の主成形面13からの深さd1については、目的とする凸状模様9の形状に応じて種々定めうるが、該深さd1が小さくなると、凹部14の体積が小さくなるため、凹部14に入り込むカバーゴム層10を十分に引き伸ばすことができず、ひいては前記カバーゴム厚さt4が大きくなるおそれがある。逆に前記深さd1が大きくなると、より多くのサイドウォールゴム3Gが凹部14に入り込み、カーカスコードの蛇行を生じさせ、ユニフォミティや操縦安定性を悪化させるおそれがある。このような観点から、前記深さd1は、好ましくは3.0mm以上が望ましく、また好ましくは5.5mm以下が望ましい。
前記凹部14の最深部は、略一定の幅W1でのびる帯状面16からなるのが望ましい。これにより、***面9tも略一定の幅でのびるため、除去工程での除去ムラが抑制され、ひいては黒残り不良が抑制される。また、この帯状面16の幅W1と、前記深さd1との比W1/d1を規制することも望ましい。前記比W1/d1が小さくなると、凹部14の断面形状が、相対的に幅方向に対して深さ方向が大きくなり、加硫成形時、カバーゴム層10は深さ方向に大きく引き伸ばされ、ひいてはその厚さt4が小さくなり易い。逆に、前記比W1/d1が大きくなると、凹部14の断面形状が、相対的に深さが小さくなり、加硫成形時、カバーゴム層10は深さ方向に十分引き伸ばされないおそれがある。このような観点から、前記比W1/d1は、好ましくは0.4以上、より好ましくは0.5以上が望ましく、また好ましくは1.3以下、より好ましくは1.2以下が望ましい。
また、凹部14の前記帯状面16は、略直線状にのびる少なくとも2つの直線部16sと、該2つの直線部16sが屈曲して連なる屈曲部16cとを含む。通常、屈曲部16cには、エアー溜まりが発生し易いため、ベントホール15は、屈曲部16cに設けられるのが望ましい。これにより、屈曲部16cでのエアー溜まりの発生が抑制され、凸状模様9の外観不良が抑制される。特に、2つの直線部16sの屈曲角度θが90°以下である鋭角屈曲部16c1は、エアー溜まりが生じ易いので、このような鋭角屈曲部16c1に少なくとも1つのベントホール15が設けられるのが望ましい。
また、前記ベントホール15は、前記帯状面16の長さ5〜30mmあたりに1つ、より好ましくは10〜25mmあたりに1つ設けられるのが望ましい。これにより、帯状面16全体に十分な数のベントホール15が配されるため、加硫成形時にカバーゴム層10が均一に凹部14内に吸い上げられ、黒残り不良が抑制される。なお、ベントホール15、15の間隔L1が5mmよりも小さくなると、加硫金型12の耐久性が低下するおそれがあり、前記間隔L1が30mmよりも大きくなると、ベントホール15の吸い上げ効果が低下するおそれがある。
また、前記ベントホール15は、凹部14の最深部の面積(即ち、本実施形態では帯状面16の面積)に応じて配されるのが望ましく、凹部14の最深部の面積50〜90mm2に1個配されるのが望ましく、より好ましくは60〜80mm2に1個配されるのが望ましい。これにより、加硫成形時にカバーゴム層10が均一に吸い上げられ、黒残り不良が抑制される。なお、ベントホール15の1個あたりの最深部の面積が50mm2よりも小さくなると、加硫金型12の耐久性が低下するおそれがあり、90mm2よりも大きくなると、ベントホール15の吸い上げ効果が低下するおそれがある。
前記ベントホール15は、帯状面16の幅方向の中心に設けられるのが望ましい。これにより、前記カバーゴム厚さt4を均一にすることができ、除去工程の作業時間が低減する他、黒残り不良の発生が抑制されうる。
〔除去工程〕
図7及び図8に示されるように、除去工程は、加硫成形工程で得られた初期の凸状模様9iの***面9tを削ることにより前記カバーゴム層10を除去し、非黒色ゴム層11を出現させる。該除去工程は、例えば回転砥石を用いて、***面9tをバフ掛けする方法が好適に採用される。本発明では、前記カバーゴム厚さt4が小さく成形されるため、除去工程で***面9tのカバーゴム層10を確実に削ることができ、黒残り不良が抑制される。
前記カバーゴム厚さt4を小さくするために、図3に示した生タイヤでのカバーゴム層10の厚さt1は、好ましくは0.5mm以上、より好ましくは0.8mm以上が望ましく、また好ましくは1.5mm以下、より好ましくは1.2mm以下が望ましい。該厚さt1は、小さくなると、凸状模様9の側面部9sに非黒色ゴム層11が出現し、外観の見映えが悪化するおそれがあり、大きくなると、除去工程において***面9tのカバーゴム層10が完全に除去されず、黒残り不良が発生するおそれがある。
また、前記非黒色ゴム層11の厚さt2は、小さくなると、相対的にカバーゴム層10の厚さが大きくなって黒残り不良が発生するおそれがあり、大きくなると、サイドウォールゴム3Gのゴムボリュームが大きくなり、タイヤの重量が増加して燃費性能が低下するおそれがある。このような観点から、前記厚さt2は、好ましくは2mm以上、より好ましくは2.5mm以上が望ましく、また好ましくは6mm以下、より好ましくは5.5mm以下が望ましい。
さらに、サイドウォール部3の外面3sから、カーカス6の外面6sまでの厚さt3は、小さくなると、加硫成形時、サイドウォール加硫金型12sの凹部14によって凸状模様9が形成される際、カーカスコードが蛇行して、操縦安定性及び耐久性が低下するおそれがあり、逆に大きくなると、サイドウォール部3のゴムボリュームが増加して、燃費性能が低下するおそれがある。このような観点から、前記厚さt3は、好ましくは3mm以上、より好ましくは4mm以上が望ましく、また好ましくは7mm以下、より好ましくは6mm以下が望ましい。
以上、本発明の空気入りタイヤの製造方法について詳細に説明したが、本発明は上記の具体的な実施形態に限定されることなく種々の態様に変更して実施しうるのはいうまでもない。
図1の基本構造を有するサイズ265/75R16の乗用車用空気入りタイヤが、表1の仕様に基づき試作されるとともに、各試供タイヤの良品率及び操縦安定性がテストされた。また、比較例として、加硫金型の凹部にベントホールが設けられていない製造方法により製造された空気入りタイヤも同様のテストがされた。テスト方法は以下の通りである。
<良品率>
除去工程において、自動バフ装置にて一定時間***面をバフ掛けした後、黒残り不良が発生していないか外観検査を行い、その良品率が測定された。結果は、比較例を100とする指数であり、数値が大きい程、良品率が高いことを示す。
<操縦安定性>
各試供タイヤの操縦安定性が、実車走行によるテストドライバーの官能評価により評価された。詳細な条件は下記の通りある。結果は比較例を100とする評点であり、数値が大きい程、操縦安定性に優れていることを示す。
装着リム:16×7.5J
内圧:350kPa
車両:排気量4800cc 四輪駆動車
乗車人数:2名
走行路面:ドライアスファルト
テスト結果を表1に示す。
Figure 2013220633
Figure 2013220633
表1から明らかなように、本発明の製造方法で製造された空気入りタイヤは、比較例に比べて操縦安定性を維持しながら良品率が有意に向上しているのが確認できる。また、本発明の製造方法で製造された空気入りタイヤは、操縦安定性が維持されているのが確認でき、凸状模様が加硫成形される際にカーカスコードの蛇行が生じていないことも推認できる。
9 凸状模様
10 カバーゴム層
11 非黒色ゴム層
12 加硫金型
13 主成形面
14 凹部
15 ベントホール
16 帯状面

Claims (8)

  1. トレッド部から両側のサイドウォール部を通りビード部に至るトロイド状のカーカスを具え、
    前記サイドウォール部に、前記カーカスの外面に沿ったサイドウォール仮想輪郭面から***した文字、記号又は図形からなる凸状模様が形成され、
    該凸状模様の前記サイドウォール仮想輪郭面と略平行にのびる***面の少なくとも一部を非黒色ゴムとした空気入りタイヤを製造するための方法であって、
    前記サイドウォール部の前記カーカスの外側に、前記非黒色ゴムからなる非黒色ゴム層と、該非黒色ゴム層を覆ってサイドウォール部の外面に現れる黒色ゴムからなるカバーゴム層とを含むサイドウォールゴムを配置して生タイヤを成形する生タイヤ成形形成工程と、
    前記生タイヤの前記サイドウォール部を、前記サイドウォール部の凸状模様以外を成形する主成形面と、該主成形面から凹む凹部とを有する加硫金型で加硫成形することにより、前記サイドウォール部の外面に、***面が前記黒色ゴムで覆われた初期の凸状模様を形成する加硫成形工程と、
    前記初期の凸状模様の***面を削ることにより前記カバーゴム層を除去し、非黒色ゴムを出現させる除去工程とを含むとともに、
    前記加硫金型は、前記凹部に、空気を抜くためのベントホールが設けられていることを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
  2. 前記凹部は、前記主成形面からの深さが3.0〜5.5mmである請求項1記載の空気入りタイヤの製造方法。
  3. 前記サイドウォールゴムの厚さが3mm以上である請求項1又は2記載の空気入りタイヤの製造方法。
  4. 前記凹部の最深部は、略一定の幅でのびる帯状面からなり、
    前記ベントホールは、前記帯状面に設けられ、かつ、前記帯状面の長さ5〜30mmあたりに1つ設けられる請求項1乃至3のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法。
  5. 前記帯状面は、略直線状にのびる少なくとも2つの直線部と、該2つの直線部が屈曲して連なる屈曲部とを含み、
    前記ベントホールは、前記屈曲部に設けられる請求項4記載の空気入りタイヤの製造方法。
  6. 前記2つの直線部の屈曲角度が90°以下である請求項5記載の空気入りタイヤの製造方法。
  7. 前記ベントホールは、前記凹部の最深部に、その面積50〜90mm2あたり1個配される請求項1乃至6のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法。
  8. 前記初期の凸状模様の前記カバーゴム層の厚さは、前記加硫成形工程前の前記カバーゴム層の厚さの30%以下である請求項1乃至7のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法。
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