JP2013158613A - 介護臭除去フィルター - Google Patents

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Abstract

【課題】特に寝たきりなどの高齢者の介護に伴い人から発生する体臭や***臭、すなわち硫化水素、メチルメルカプタン、ノネナール等の悪臭に大きな消臭効果があって、しかも圧力損失が低く、さらに耐久性に優れる介護臭除去フィルターを提供する。
【解決手段】発泡剤によって発泡したバインダー樹脂を介して不織布に銅化合物を坦持した無機ケイ素化合物とヒドラジド化合物とを固着させ、JIS B9908規格で測定した圧力損失が、フィルターの通過風速が1.0m/秒の条件下で、フィルターの厚さ1cm当たり3〜30Paであることに特徴のある介護臭除去フィルター。
【選択図】なし

Description

本発明は、家庭用または業務用のエアコン、空気清浄機等のフィルターや、あるいは病院の病室などにおける室内のいやな臭いを取り除くフィルター等として使用し、特に寝たきりなどの高齢者の介護に伴い人から発生する体臭や***臭、すなわち硫化水素、メチルメルカプタン、ノネナール等の悪臭を効率的に吸着浄化するフィルターに関する。
消臭フィルターは、様々な用途に利用されており、その消臭方法は大きく分類して活性炭やゼオライト等の吸着材を利用した吸着タイプと、オゾンや光触媒、金属フタロシアニン錯体等により悪臭物質を分解除去する触媒タイプ、あるいはこの吸着タイプと触媒タイプを併用した併用タイプに分けられる。このうち例えば、活性炭の優れた吸着作用を利用した技術がよく知られているが、これらは悪臭成分を吸着し、周辺の臭気濃度を短期的に低下させる働きには優れている。
特許文献1は、病院や家庭での失禁を伴う病人の存在する環境において、消臭効果を発揮する消臭繊維を30重量%以上含む布帛からなるシート状空気清浄機用フィルターを開示している。
特許文献2は、種々の臭気成分、特にアルデヒド系ガスや低級脂肪酸等に対して効果のある、ヒドロキシアミン化合物が坦持された固体より構成される消臭フィルターを開示している。
なお、出願人は特許文献3を出願しており、特に体臭や汗臭、あるいはペット臭、すなわちイソ吉草酸、酪酸、酢酸等の有機酸臭に大きな消臭効果があって、しかも圧力損失が低く、耐久性能の優れた有機酸臭除去フィルターを開示している。
特開平6−170130号公報 特開2010−57955号公報 特願2011−245926号
上記技術は、消臭繊維を含む布帛からなるフィルターや固体にヒドロキシアミン化合物を坦持させたフィルターであって、アンモニア、硫化水素、メチルメルカプタン、トリメチルアミン等の悪臭に効果のある中和反応型のフィルターであるが、さらに優れたフィルターで、圧力損失が低く、耐久性に優れる介護臭除去フィルターが求められていた。
本発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたものであって、特に寝たきりなどの高齢者の介護に伴い人から発生する体臭や***臭、すなわち硫化水素、メチルメルカプタン、ノネナール等の悪臭に大きな消臭効果があって、しかも圧力損失が低く、さらに耐久性に優れる介護臭除去フィルターを提供することを目的とする。
[1]発泡剤によって発泡したバインダー樹脂を介して不織布に銅化合物を坦持した無機ケイ素化合物とヒドラジド化合物とを固着させ、JIS B9908規格で測定した圧力損失が、フィルターの通過風速が1.0m/秒の条件下で、フィルターの厚さ1cm当たり3〜30Paであることに特徴のある介護臭除去フィルター。
[2]前記不織布がケミカルボンド不織布であり、前記バインダー樹脂がアクリル系樹脂である請求項1に記載の介護臭除去フィルター。
[3]前記発泡剤がアルキルスルホン酸のアルカリ金属塩である請求項1または2に記載の介護臭除去フィルター。
[4]前記不織布に銅化合物を坦持した無機ケイ素化合物を30〜120g/m、ヒドラジド化合物を5〜20g/m固着させた請求項1〜3のいずれか1項に記載の介護臭除去フィルター。
[5]介護臭除去フィルターの厚さが1〜10mmである請求項1〜4のいずれか1項に記載の介護臭除去フィルター。
[1]の発明では、不織布の通気性を生かしながら、発泡剤によって発泡したバインダー樹脂を介して不織布に銅化合物を坦持した無機ケイ素化合物とヒドラジド化合物とを固着させることができる。前記不織布に銅化合物を坦持した無機ケイ素化合物が固着されているので、硫化水素、メチルメルカプタン等の***臭を無機ケイ素化合物に坦持している銅化合物との化学反応によって消臭することができる。かつ、前記不織布にヒドラジド化合物が固着されているので、ノネナール等の加齢臭をヒドラジド化合物との化学反応によって消臭することができる。また、発泡剤によって発泡したバインダー樹脂を介して前記不織布に銅化合物を坦持した無機ケイ素化合物とヒドラジド化合物とを強力に固着させているので、消臭性能を持続することができる。さらに、JIS B9908規格で測定した圧力損失が、フィルターの通過風速が1.0m/秒の条件下で、フィルターの厚さ1cm当たり3〜30Paであるので例えば、病室などで寝たきりなどの高齢者の介護に伴い人から発生する体臭や***臭、すなわち硫化水素、メチルメルカプタン、ノネナール等の悪臭を素早く消臭することができる。
[2]の発明では、前記不織布がケミカルボンド不織布であるので、発泡剤によって発泡したバインダー樹脂を介して銅化合物を坦持した無機ケイ素化合物とヒドラジド化合物とを固着させても通気性の低下を抑制することができる。また、前記バインダー樹脂がアクリル系樹脂であるので、強固に固着することができ、消臭効果の耐久性に優れた介護臭除去フィルターを提供できる。
[3]の発明では、前記発泡剤がアルキルスルホン酸のアルカリ金属塩であるので、バインダー樹脂を均一に発泡することができ、しかも安定した発泡状態とすることができるので、前記不織布に銅化合物を十分均一に固着することができ、しかも通気性の低下を抑制することができる。
[4]の発明では、前記不織布に銅化合物を坦持した無機ケイ素化合物を30〜120g/m固着しているので、硫化水素、メチルメルカプタンの悪臭を十分消臭でき、前記不織布にヒドラジド化合物を5〜20g/m固着しているので、ノネナール等の加齢臭を十分消臭できる。
[5]の発明では、介護臭除去フィルターの厚さが1〜10mmであるので、消臭性能を確保しながらかさばらず省スペースであり、しかも圧力損失が抑制された介護臭除去フィルターを提供できる。
本発明の介護臭除去フィルターは、特に寝たきりなどの高齢者の介護に伴い人から発生する体臭や***臭、すなわち硫化水素、メチルメルカプタン、ノネナール等の悪臭に大きな消臭効果があって、しかも圧力損失が低く、さらに耐久性に優れる介護臭除去フィルターである。
本発明の銅化合物としては、例えば銅(II)の硫酸塩、硝酸塩、ギ酸塩、シュウ酸塩などの銅化合物が挙げられるが、これら例示のものに特に限定されるものではない。これら銅化合物は、硫化水素、メチルメルカプタンの悪臭の分解に優れた効果を発揮する。
本発明の無機ケイ素化合物としては、例えば二酸化ケイ素、アルミノケイ酸、ゼオライトが挙げられる。そして、無機ケイ素化合物に銅化合物を坦持させるには、前記無機ケイ素化合物のアルカリ塩に銅化合物の分散液を混合すればよい。
本発明のヒドラジド化合物としては、例えばアジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、ドデカン二酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジドが挙げられる。
本発明の介護臭除去フィルターの不織布は、特に限定されることなくどのようなものも使用でき、例えばケミカルボンド不織布、サーマルボンド不織布、ニードルパンチ不織布、ウォーターニードル不織布、スパンボンド不織布などが用いられ、不織布の素材は、特に限定されるものではなく、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリプロピレン繊維、アクリル繊維等の合成繊維、あるいは、麻、綿、羊毛等の天然繊維等の繊維から構成されるが、圧力損失の観点からは、ケミカルボンド不織布が好ましく、不織布の素材は耐久性の点で合成繊維からなるのが好ましい。
前記不織布の厚さは、1〜10mmであるのが好ましい。1mm未満では、銅化合物を坦持した無機ケイ素化合物とヒドラジド化合物の固着量を確保するのが難しくなるので、十分な消臭性能が得られなくなる。10mmを超えると十分な空気の通過量を確保することが難しくなり、消臭性能の低下を招くおそれがあり、またコスト的にも好ましくない。
前記不織布の見掛け密度は0.01〜0.1g/cmであるのが好ましい。0.01g/cm未満では、銅化合物を坦持した無機ケイ素化合物とヒドラジド化合物の固着量を確保するのが難しくなるので、十分な消臭性能が得られなくなる。0.1g/cmを超えると十分な空気の通過量を確保することが難しくなり、消臭性能の低下を招くおそれがあり、好ましくない。
前記不織布を構成する繊維の繊度は5〜50dtexの範囲であるものを用いるのが好ましく、5dtex未満では、通気性を確保し難く、消臭性能も低下することからも好ましくない。50dtexを超えると、銅化合物の固着量を確保するのが難しくなるので、十分な消臭性能が得られなくなる。中でも、繊度は10〜30dtexの範囲とするのがより好ましい。
銅化合物を坦持した無機ケイ素化合物の不織布への固着量は30〜120g/mが好ましい。30g/mを下回ると消臭性能の低下を招き、120g/mを越えると圧力損失の増加を招くおそれがあり、好ましくない。ヒドラジド化合物の不織布への固着量は5〜20g/mが好ましい。5g/mを下回ると消臭性能の低下を招くおそれがあり、20g/mを越えても圧力損失を増加させるおそれがあり、好ましくない。
本発明で用いるバインダ−樹脂として、どのような樹脂でも使用することができる。例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、メタアクリル樹脂、シリコン樹脂、グリオキザ−ル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ブタジエン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル−シリコン共重合体樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、イソブチレン無水マレイン酸共重合体樹脂、エチレン−スチレン−アクリレート−メタアクリレ−ト共重合体樹脂などが挙げられる。また、これらの樹脂を2種類以上混合してバインダ−樹脂としてもよい。中でも、アクリル樹脂がヒドラジド化合物と相性がよく好ましい。
本発明の発泡剤として、どのような発泡剤でも使用することができる。例えば、アルキルスルホン酸のアルカリ金属塩、アルキルフェノールエチレンオキシド付加物、アルキルスルホコハク酸のアルカリ金属塩などを挙げることができる。中でも、アルキルスルホン酸のアルカリ金属塩が好ましい。アルキルスルホン酸のアルカリ金属塩として、例えば、ラウリル硫酸ナトリウムを挙げることができる。
発泡剤によるバインダー樹脂の発泡倍率は4〜8倍にするのが好ましい。すなわち、発泡剤をバインダー樹脂に加えたのち、例えばミキサーによって、機械的に泡立てて嵩を大きくした状態で不織布に塗布するのであるが、その際の発泡倍率は4〜8倍に設定する。そうすると、バインダー樹脂が発泡されているから、少ないバインダー樹脂でありながら不織布に銅化合物を十分均一に固着することができ、しかも通気性の低下を抑制することができる。中でも、バインダー樹脂の発泡倍率は5〜7倍にするのがより好ましい。
発泡剤によって発泡したバインダー樹脂を介して不織布に銅化合物を坦持した無機ケイ素化合物とヒドラジド化合物とを固着させるには、例えば次のようにして固着させることができる。あらかじめ銅化合物を水に均一に分散させた銅化合物分散液を用意し、銅化合物分散液に無機ケイ素化合物を加え均一に分散させ反応させた後、吸引ろ過してから水洗・乾燥することで銅化合物を坦持した無機ケイ素化合物を得る。次に、銅化合物を坦持した無機ケイ素化合物とヒドラジド化合物とを水に加え均一に分散させた後、バインダー樹脂を加えた後に発泡剤を加え、例えばミキサーによって、機械的に泡立てて嵩を大きく発泡させた処理液を用意する。この処理液には、発泡させる前に分散剤などの各種添加剤を、各種特性向上のため配合してもよい。前記処理液を不織布に塗布する手段としては、特に限定されるものではないが、例えば浸漬法、コーティング法等が挙げられる。中でも、コーティング法が好ましい。
上記のように、処理液を塗布した後に乾燥させるが、乾燥手段としては、加熱処理する方法が乾燥効率から好ましい。加熱処理温度は、100〜180℃とするのが好ましい。この温度での加熱処理によって、固着性をより高め、悪臭除去性能の持続耐久性を一層向上させることができる。
本発明の介護臭除去フィルターの圧力損失は、フィルターの厚さ1cm当たり3〜30Paである。3Pa未満では、不織布に対する銅化合物を坦持した無機ケイ素化合物とヒドラジド化合物の固着量を確保するのが難しくなるので、十分な消臭性能が得られなくなる。30Paを超えると十分な空気の通過量を確保することが難しくなり、消臭性能の低下を招くおそれがある。
本発明の介護臭除去フィルターの厚さは、1〜10mmであるのが好ましい。1mm未満では、不織布に対する銅化合物を坦持した無機ケイ素化合物とヒドラジド化合物の固着量を確保するのが難しくなるので、十分な消臭性能が得られなくなる。10mmを超えると十分な空気の通過量を確保することが難しくなるおそれがあり、消臭性能の低下を招くおそれがあり、またコスト的にも好ましくない。
次に、実施例により本発明を具体的に説明する。なお、実施例における各種ガス除去性能(初期性能試験、繰り返し耐久性能試験)、圧力損失試験の測定は次のように行った。
(初期性能試験)
介護臭除去フィルターから切り出した試験片(450×250mm)を毎分8000リットルの通気を行なうファンをセットした空気清浄機のフィルターホルダーに固定し、内容量1mのアクリルボックス内に入れた後、ボックス内において濃度が10ppmとなるように硫化水素とチルメルカプタンとノネナールを1:1:1の割合で混合したガスを注入し、30分経過後にこの混合ガスの残存濃度を測定し、混合ガスの除去率(%)を算出し初期性能とした。除去率90%以上であるものを「◎」、除去率が80%以上90%未満であるものを「○」、除去率が70%以上80%未満であるものを「△」、除去率が70%未満であるものを「×」とし、「○」以上を合格とした。
(繰り返し耐久性能試験)
上記性能試験を5回繰り返し行ったあと、そのまま空気清浄機を動かし30分間経過してこの混合ガスの残存濃度を測定し、混合ガスの除去率(%)を算出し耐久性能とした。除去率60%以上であるものを「◎」、除去率が50%以上60%未満であるものを「○」、除去率が40%以上50%未満であるものを「△」、除去率が40%未満であるものを「×」とし、「○」以上を合格とした。
(圧力損失試験)
JIS B9908形式3に準拠し測定した。すなわち、介護臭除去フィルターを風洞のユニット固定部に保持し、送風機を作動させフィルター面風速が1.0m/秒になるように調整した。次に静圧測定孔に接続されたマノメーターによって、フィルターの上流側と下流側の静圧を測定しフィルターの厚み1cm当たりの圧力損失を算出した。評価基準は、圧力損失30Pa以下が合格で「○」、30Pa超35Pa以下を「△」、35Pa超を「×」とした。
次に、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例のものに特に限定されるものではない。なお、不織布、銅化合物を坦持した無機ケイ素化合物、ヒドラジド化合物及びバインダー樹脂の種類、不織布への固着量、発泡倍率、フィルターの厚さを表1に、各種ガス除去性能(初期、繰り返し耐久)及び圧力損失試験の結果を表2に示す。
<実施例1>
硫酸銅5水和物20重量部を水100質量部に加えた後、攪拌機により攪拌を行い、均一に分散させた硫酸銅分散液を用意した。続いて、該硫酸銅分散液にケイ酸ナトリウム50重量部を加えた後、攪拌機により攪拌を行い、均一に分散させ2時間反応させた後、吸引ろ過してから水洗し、120℃×30分乾燥することで硫酸銅を坦持した二酸化ケイ素を得た。次に、該硫酸銅を坦持した二酸化ケイ素60質量部と、アジピン酸ジヒドラジド10質量部とを水200質量部に加えた後、攪拌機により攪拌を行い、均一に分散させた後、アクリル系バインダー樹脂(固形分60%)2質量部を加えよく攪拌したのちに発泡剤としてラウリル硫酸ナトリウム0.2重量部を加え、ミキサーによって機械的に泡立てて嵩を大きくし6倍発泡させた処理液を得た。この処理液をケミカルボンド不織布(ポリエステル繊維、目付50g/m、厚み5mm)にドクターナイフを用いてコーティングし、100℃×20分乾燥して、厚さ5mmの介護臭除去フィルターを得た。
<実施例2>
次に、実施例1において、ケミカルボンド不織布(ポリエステル繊維、目付20g/m、厚み2mm)を用いた以外は実施例1と同様にして、厚さ2mmの介護臭除去フィルターを得た。
<実施例3>
次に、実施例1において、ケミカルボンド不織布(ポリエステル繊維、目付80g/m、厚み8mm)を用いた以外は実施例1と同様にして、厚さ8mmの介護臭除去フィルターを得た。
<実施例4>
次に、実施例1において、スパンボンド不織布(ポリエステル繊維、目付50g/m、厚み5mm)を用いた以外は実施例1と同様にして、厚さ5mmの介護臭除去フィルターを得た。
<実施例5>
次に、実施例1において、硫酸銅5水和物に代えて酢酸銅(II)1水和物を用いた以外は実施例1と同様にして、厚さ5mmの介護臭除去フィルターを得た。
<実施例6>
次に、実施例1において、ウレタン系バインダー樹脂(固形分50%)を用いた以外は実施例1と同様にして、厚さ5mmの介護臭除去フィルターを得た。
<実施例7>
次に、実施例1において、発泡倍率を4倍にし、ドクターナイフを用いてコーティングの付着量を調整した以外は実施例1と同様にして、厚さ5mmの介護臭除去フィルターを得た。
<実施例8>
次に、実施例1において、発泡倍率を8倍にし、ドクターナイフを用いてコーティングの付着量を調整した以外は実施例1と同様にして、厚さ5mmの介護臭除去フィルターを得た。
<実施例9>
次に、実施例1において、アジピン酸ジヒドラジドに代えてセバシン酸ジヒドラジド10質量部を用いた以外は実施例1と同様にして、厚さ5mmの介護臭除去フィルターを得た。
<実施例10>
次に、実施例1において、ケミカルボンド不織布(ポリエステル繊維、目付120g/m、厚み12mm)を用いた以外は実施例1と同様にして、厚さ12mmのフィルターを得た。
<実施例11>
次に、実施例1において、ケミカルボンド不織布(ポリエステル繊維、目付600g/m、厚み60mm)を用いた以外は実施例1と同様にして、厚さ60mmのフィルターを得た。
<比較例1>
次に、実施例1において、硫酸銅5水和物を用いなかった以外は実施例1と同様にして、厚さ5mmのフィルターを得た。
<比較例2>
次に、実施例1において、発泡剤を用いず、すなわちバインダー樹脂を発泡させなかった以外は実施例1と同様にして、厚さ5mmのフィルターを得た。
<比較例3>
次に、実施例1において、硫酸銅を坦持した二酸化ケイ素の代わりに硫酸銅5水和物を用いた以外は実施例1と同様にして、厚さ5mmのフィルターを得た。
<比較例4>
次に、実施例1において、ヒドラジド化合物を用いなかった以外は実施例1と同様にして、厚さ5mmのフィルターを得た。
表2から明らかなように、本発明の介護臭除去フィルターは、硫化水素、メチルメルカプタン、ノネナール等の悪臭に優れた消臭効果を発揮するとともに、圧力損失が低く、耐久性に優れたフィルターである。
本発明の技術は、家庭用または業務用のエアコン、空気清浄機等のフィルターや、あるいは病院の病室などにおける室内のいやな臭いを取り除くフィルター等として使用し、特に寝たきりなどの高齢者の介護に伴い人から発生する体臭や***臭、すなわち硫化水素、メチルメルカプタン、ノネナール等を効率的に吸着浄化するフィルターとして広く利用される。

Claims (5)

  1. 発泡剤によって発泡したバインダー樹脂を介して不織布に銅化合物を坦持した無機ケイ素化合物とヒドラジド化合物とを固着させ、JIS B9908規格で測定した圧力損失が、フィルターの通過風速が1.0m/秒の条件下で、フィルターの厚さ1cm当たり3〜30Paであることに特徴のある介護臭除去フィルター。
  2. 前記不織布がケミカルボンド不織布であり、前記バインダー樹脂がアクリル系樹脂である請求項1に記載の介護臭除去フィルター。
  3. 前記発泡剤がアルキルスルホン酸のアルカリ金属塩である請求項1または2に記載の介護臭除去フィルター。
  4. 前記不織布に銅化合物を坦持した無機ケイ素化合物を30〜120g/m、ヒドラジド化合物を5〜20g/m固着させた請求項1〜3のいずれか1項に記載の介護臭除去フィルター。
  5. 介護臭除去フィルターの厚さが1〜10mmである請求項1〜4のいずれか1項に記載の介護臭除去フィルター。
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