JP2013147063A - 温調装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】被温度調節部の温度を調節する温調装置の、騒音を抑制できる制御方法を提供する。
【解決手段】バッテリへ流れる空気の通路へ流れる空気の流量を調節するバッテリダクト入口ドアと、室内の空調のための空気の通路へ流れる空気の流量を調節する空調用ダクト入口ドアと、を含む温調装置の制御方法は、バッテリの温度調節が必要か判断するステップ(S20)と、室内の空調が必要か判断するステップ(S50)と、温度調節が必要か判断するステップ(S20)で温度調節が必要と判断され、かつ、空調が必要か判断するステップ(S50)で空調が不要と判断された場合、空調用ダクト入口ドアを全閉にするステップ(S60)と、を備える。
【選択図】図4
【解決手段】バッテリへ流れる空気の通路へ流れる空気の流量を調節するバッテリダクト入口ドアと、室内の空調のための空気の通路へ流れる空気の流量を調節する空調用ダクト入口ドアと、を含む温調装置の制御方法は、バッテリの温度調節が必要か判断するステップ(S20)と、室内の空調が必要か判断するステップ(S50)と、温度調節が必要か判断するステップ(S20)で温度調節が必要と判断され、かつ、空調が必要か判断するステップ(S50)で空調が不要と判断された場合、空調用ダクト入口ドアを全閉にするステップ(S60)と、を備える。
【選択図】図4
Description
本発明は、温調装置の制御方法に関し、特に、被温度調節部の温度を調節するための温調装置の制御方法に関する。
車両に搭載された発熱体を冷却する技術に関し、従来、バッテリに近い位置に搭載されたリアエアコンユニットから温度調節用の空気をバッテリに導くことにより、バッテリに吹き付ける空気の温度を低くする技術が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。また、車両に設置され走行に用いられるバッテリと、バッテリへの送風を発生させるブロワファンと、内部を流れる冷媒と送風との熱交換により送風を冷却する熱交換器とを備え、熱交換器は冷媒を車室内空調と共用する技術が提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
また、空調装置に接続される後部座席ベントダクトに、バッテリケースに接続されるバッテリ冷却ダクトを接続する分岐部を設け、分岐部に設けられた切換ドアを下流ダクトおよびバッテリ冷却ダクトの双方へ送風可能な回動位置に駆動し、ファンを駆動することにより、空調空気を下流ダクトとバッテリ冷却ダクトとに送風する技術が提案されている(たとえば、特許文献3参照)。また、車両用空調装置で生成された空調空気を電池パックを冷却するための冷却空気として導入する運転モードにおいて、空調用送風機の出力が増加すると、当該冷却空気の風量を絞るように冷却用ブロワを作動させる技術が提案されている(たとえば、特許文献4参照)。
一方、車両用の空調装置に関し、エアーを室内に導く室内用ダクトと、バッテリーを内装したバッテリーフレームに導くべく室内用ダクトから分岐したバッテリーダクトと、室内用ダクトとバッテリーダクトとの分岐位置においてエアーを室内用ダクト側へ又はバッテリーダクト側へ切換え自在かつ切換開度を調節自在のバッテリードアを備え、故障時にバッテリードアが全閉であるかを判断する制御が提案されている(たとえば、特許文献5参照)。
バッテリなどの被温度調節部の温度調節に使用するブロワを空調装置と共用することにより、空調装置から被温度調節部へ冷風および温風の両方を供給でき、被温度調節部の冷却のみならず加温が可能になる。しかし、外気温によっては空調装置を使用しない場合があり、このときにも被温度調節部の温度調節のためブロワを運転する必要がある。この場合、空調装置の停止中にも関わらずブロワの作動音が室内に伝わり、騒音が大きくなる問題があった。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、被温度調節部の温度を調節するための温調装置の制御において、騒音を抑制できる制御方法を提供することである。
本発明に係る温調装置の制御方法は、被温度調節部の温度を調節するための温調装置の制御方法である。温調装置は、ダクトと、ダクト内へ空気を送る送風機と、ダクト内の送風機よりも下流側に設けられ、ダクト内を流れる空気の温度を調節する空気温度調節部と、空気温度調節部よりも下流側のダクトから分岐し、被温度調節部へ流れる空気の通路となる第一分岐ダクトと、空気温度調節部よりも下流側のダクトから分岐し、室内の空調のための空気の通路となる第二分岐ダクトと、ダクトから第一分岐ダクトへ流れる空気の流量を調節する第一ドアと、ダクトから第二分岐ダクトへ流れる空気の流量を調節する第二ドアと、を含む。上記制御方法は、被温度調節部の温度調節が必要か判断するステップと、室内の空調が必要か判断するステップと、温度調節が必要か判断するステップで温度調節が必要と判断され、かつ、空調が必要か判断するステップで空調が不要と判断された場合、第二ドアを全閉にするステップと、を備える。
上記制御方法において好ましくは、空気温度調節部は、ダクト内を流れる空気を冷却する空気冷却部と、ダクト内を流れる空気を加熱する空気加熱部と、を有する。
上記制御方法において好ましくは、空気温度調節部は、ダクト内を流れる空気を冷却する空気冷却部を有し、温調装置は、ダクト内の空気冷却部よりも下流側に設けられ、ダクト内を流れる空気を加熱する空気加熱部をさらに含み、第一分岐ダクトは、空気加熱部よりも上流側のダクトから分岐する。
上記制御方法において好ましくは、第二ドアは、複数のドアを有し、複数のドアは連動して開度を調整される。
本発明の温調装置の制御方法によると、室内の空調が不要なときに室内に伝わる騒音を抑制することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
なお、以下の説明では、蓄電機構の一例である二次電池(以下、バッテリと記載する場合がある)を被温度調節部として温度調節する温調装置の制御方法について説明するが、本発明はこれに限定されない。蓄電機構は二次電池ではなくキャパシタであってもよい。また、以下の説明において、車両は、エンジンとモータとを駆動源とするハイブリッド車両を想定するが、電気自動車(EV)であってもよい(EVの電源は限定されるものでない)。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る温調装置を搭載した車両1000の制御ブロック図である。図1に示すように、この温調装置は、後席シート1020の下方のフロアパネル上に載置されたバッテリ1500を被温度調節部とし、バッテリ1500を効率的に冷却または加熱する。バッテリ1500は、車両幅方向の両側のタイヤハウスを避けるように載置されている。バッテリ1500は、後席シート1020の下方のフロアパネル上に載置されるものに限定されるものではない。バッテリ1500は、車室内空間(搭乗空間である後席シート1020)より車両後方側の、トランクルーム(搭乗空間以外の空間)内に配置されてもよい。
図1は、実施の形態1に係る温調装置を搭載した車両1000の制御ブロック図である。図1に示すように、この温調装置は、後席シート1020の下方のフロアパネル上に載置されたバッテリ1500を被温度調節部とし、バッテリ1500を効率的に冷却または加熱する。バッテリ1500は、車両幅方向の両側のタイヤハウスを避けるように載置されている。バッテリ1500は、後席シート1020の下方のフロアパネル上に載置されるものに限定されるものではない。バッテリ1500は、車室内空間(搭乗空間である後席シート1020)より車両後方側の、トランクルーム(搭乗空間以外の空間)内に配置されてもよい。
このバッテリ1500は、車両1000の駆動源である充放電可能な二次電池(ニッケル水素電池やリチウムイオン電池)である。バッテリ1500へ向けて流れる空気の通気路であるバッテリ送風ダクト2290を経由して、バッテリ1500へ温度調節用の空気を供給することにより、バッテリ1500は温度を調節される。バッテリ1500へ供給された空気は、バッテリ1500の後方に接続された排出ダクトを通って車外に排出される。
バッテリ1500は、たとえば、角型のバッテリセル(通常1.2V程度の出力電圧)が6個直列に接続されて1個のバッテリモジュールを形成し、多数(20〜30個)のバッテリモジュールを直列に接続してバッテリパックとして構成される。なお、このバッテリ1500の体格は、一例として、車両幅方向のリヤサイドメンバの内側に収まるような寸法である。
エアコンユニット2000は、車外から空気を取り入れる外気吸入状態(外気吸入モード)と車室内の空気を循環させる内気吸入状態(内気吸入モード)とを切り替えるための内外気切替ドアなどを含む、複数のドアを有する。なお、ここで記載するドアとは冷却風の流れを切り替えるためにダクトに設けられた切替弁のことを示す。エアコンユニット2000は、オードモードを備えたオートエアコンであってもよく、マニュアルエアコンであってもよい。
外気吸入モードのときには、車外に開口された外気取り入れ口から車両1000の外部の空気がエアコンユニット2000に吸入される。内気吸入モードのときには、車内に開口された内気取り入れ口から車両1000の内部の空気がエアコンユニット2000に吸入される。この内外気切替ドアは、電気モータや空気アクチュエータで作動され、これらの機器(モータ、アクチュエータ)はECU(Electronic Control Unit)10000からの指令信号に基づいて、その作動が制御される。
また、ECU10000には、外気温を検知する外気温センサから外気温TH(A)、車室内の温度を検知する車室温センサから車内温度TH(IN)、バッテリ1500に設けられた温度センサからバッテリ温度TH(B)、バッテリ送風ダクト2290に設けられた温度センサからバッテリ1500へ流れる空気温度TH(BF)が、それぞれ入力される。また、エアコンユニット2000の設定温度TH(AC)、エアコンユニット2000の操作部に入力されたエアコン操作信号がECU10000に入力される。このエアコン操作信号に基づいてエアコンユニット2000が制御されるので、このエアコン操作信号はエアコンユニット2000の作動状態を示すことになる。
ECU10000は、各センサから入力された温度情報、設定温度、エアコン操作信号などに基づいて、エアコンユニット2000へドア切り替え指令信号を出力して、エアコンユニット2000を制御する。なお、ECU10000に入力される信号およびECU10000から出力される信号は、これらに限定されるものではない。
エアコンユニット2000のエアコン操作信号は、車両1000の搭乗者がエアコン操作スイッチを操作することにより設定されたエアコンユニット2000の作動状態を示す。たとえば、エアコン操作スイッチには、内外気切り替えスイッチ、温度設定スイッチ、吹出しモード切り替えスイッチなどがある。吹出しモード切り替えスイッチは、車室内への空調用空気の吹き出す出口となる吹出口を変更することにより、吹出しモードを切り替える。吹出しモードとしては、フェース(FACE)モード、バイレベル(BI−LEVEL)モード、フット(FOOT)モード、デフロスタ(DEF)モードおよびフットデフロスタ(FOOT/DEF)モードがある。
フェースモードでは、車室内乗員(運転席1010、助手席1012および後席シート1020に座った者)の上体に向けて風を吹き出す。バイレベルモードでは、車室内乗員の上半身と足元に向けて空気を吹き出す。フットモードでは、車室内乗員の足元に向けて風を吹き出す。デフロスターモードでは、フロントガラスの曇りを取るために、フロンドガラスに向けて風を吹き出す。フットデフロスタモードは、フットモードとデフロスターモードとを組合せたモードである。
図2は、エアコンユニット2000の構成を示す模式図である。図2に示すエアコンユニット2000は、空気を送るブロワ2010と、冷媒と空調用空気との間で熱交換するための熱交換器2020と、エンジン冷却水と空調用空気とが熱交換するヒータコア2030と、ブロワ2010の運転により送風される空気が流れるダクト2230とを備える。ブロワ2010、熱交換器2020およびヒータコア2030は、ダクト2230内に配置されている。冷房時には熱交換器2020に低温低圧の冷媒が流れ、空調用空気から冷媒へ熱伝達することにより、空調用空気を冷却する。
ブロワ2010、熱交換器2020およびヒータコア2030は、ダクト2230内部の空気流れの上流側から下流側へ向かって、この順に配置されている。ブロワ2010は、熱交換器2020およびヒータコア2030に対して、ダクト2230内部の空気流れの上流側に配置されている。熱交換器2020は、ブロワ2010に対してダクト2230内部の空気流れの下流側に配置されており、ヒータコア2030に対してダクト2230内部の空気流れの上流側に配置されている。ヒータコア2030は、ブロワ2010に対して、ダクト2230内部の空気流れの下流側に配置されている。
実施の形態1の熱交換器2020およびヒータコア2030は、ダクト2230内を流れる空気の温度を調節する空気温度調節部を構成する。実施の形態1の熱交換器2020は、ダクト2230内を流れる空気を冷却する空気冷却部としての機能を有する。実施の形態1のヒータコア2030は、ダクト2230内を流れる空気を加熱する空気加熱部としての機能を有する。
エアコンユニット2000はまた、ダクト2230内への外気吸入と内気吸入とを切り替えるための内外気切替ドア2110を備える。ダクト2230には、外気吸入ダクト2210と内気吸入ダクト2220とが連結されている。ダクト2230の内部空間と外気吸入ダクト2210の内部空間とは、互いに連通している。ダクト2230の内部空間と内気吸入ダクト2220の内部空間とは、互いに連通している。
内外気切替ドア2110を内気吸入ダクト2220側へ配置して内気吸入ダクト2220を塞ぐと、ブロワ2010の運転によって、外気が導入され、車両の外部の空気が外気吸入ダクト2210を経由してダクト2230内へ流入する。内外気切替ドア2110を外気吸入ダクト2210側へ配置して外気吸入ダクト2210を塞ぐと、ブロワ2010の運転によって、車室内の空気が循環されて、内気吸入ダクト2220を経由してダクト2230内へ流入する。
エアコンユニット2000はまた、ヒータコア2030の直上流側に設けられたエアミックスドア2120を備える。エアミックスドア2120は、ダクト2230内部の、熱交換器2020とヒータコア2030との間に配置されている。エアミックスドア2120は、その開度を連続的に変更できるように設けられている。
ダクト2230内を流れる空気は、ヒータコア2030を通過するとき、エンジンを冷却してエンジンから熱を受け加熱されたエンジン冷却水と熱交換することにより、加熱される。エアミックスドア2120の開度を変化させることにより、ヒータコア2030を経由して流れる空気の流量が増減する。エアコン運転時に、車内温度TH(IN)が設定温度TH(AC)になるように、エアミックスドア2120の開度が変化する。エアミックスドア2120の開度を変化させ、暖気と冷気との混合割合を変化させることで、空調用空気の温度が連続的に変化する。
ダクト2230にはまた、運転席1010および助手席1012にそれぞれに向けて車両のセンターコンソールの左右端に設けられたサイドレジスタへ空気を流す吹出ダクト2240,2260と、センターコンソールの中央部に設けられたセンターレジスタへ空気を流す吹出ダクト2250とが連結されている。ダクト2230の内部空間と吹出ダクト2240,2250,2260の内部空間とは、互いに連通している。サイドレジスタおよびセンターレジスタは、車両1000の室内前方から運転席および助手席に向けて空調用空気を吹き出す吹出口を構成する。
ダクト2230にはまた、左右両側の後席の足元へ空気を流す吹出ダクト2270と、運転席1010および助手席1012の足元へ空気を流す吹出ダクト2280とが連結されている。ダクト2230の内部空間と吹出ダクト2270,2280の内部空間とは、互いに連通している。吹出ダクト2270,2280は、車室内乗員の足元に向けて空調用空気を吹き出す足元吹出口へ、空調用空気を流す。吹出ダクト2270は、後席シート1020の足元に向けて空調用空気を流す左右二本のリヤダクトを構成する。
ダクト2230にはまた、フロントデフロスタへ空気を供給する吹出ダクト2310と、サイドデフロスタへ空気を供給する吹出ダクト2320,2330とが連結されている。ダクト2230の内部空間と吹出ダクト2310,2320,2330の内部空間とは、互いに連通している。ダクト2230にはさらに、バッテリ1500へ空気を供給するバッテリ送風ダクト2290が連結されている。ダクト2230の内部空間とバッテリ送風ダクト2290の内部空間とは、互いに連通している。
バッテリ送風ダクト2290は、バッテリ1500へ流れる空気の通路となる第一分岐ダクトとしての機能を有する。吹出ダクト2240,2250,2260,2270,2280,2310,2320,2330は、室内の空調のための空気が車室内へ流れる通路となる第二分岐ダクトとしての機能を有する。吹出ダクト2240,2250,2260,2270,2280,2310,2320,2330およびバッテリ送風ダクト2290は、ダクト2230内の空気流れ方向における熱交換器2020およびヒータコア2030に対し下流側において、ダクト2230から分岐している。
エアコンユニット2000は、センターレジスタへ空気を流す吹出ダクト2250およびサイドレジスタへ空気を流す吹出ダクト2240,2260への空気の流量を調整するモード切替ドア2130と、デフロスタ(フロントデフロスタおよびサイドデフロスタ)への空気の流量を調整するモード切替ドア2140と、車室内の足元へ空気を流す吹出ダクト2270,2280への空気の流量を調整するモード切替ドア2150と、を備える。エアコンユニット2000はさらに、バッテリ1500の温度を調節するための空気を流すバッテリ送風ダクト2290への空気の流量を調整するバッテリ送風切替ドア2160を備える。
モード切替ドア2130,2140,2150およびバッテリ送風切替ドア2160は、サーボモータなどのアクチュエータによって、ECU10000からのドア切り替え指令信号に従った任意の位置まで回転駆動する。モード切替ドア2130,2140,2150およびバッテリ送風切替ドア2160の位置は、回転角センサによって検出される。位置検出信号はECU10000に入力されて、車内温度TH(IN)およびバッテリ温度TH(B)を設定温度にするためのフィードバック制御に使用される。
モード切替ドア2130は、ダクト2230から吹出ダクト2240,2250,2260へ流れる空気の流量を調節する第二ドアとしての機能を有する。モード切替ドア2140は、ダクト2230から吹出ダクト2310,2320,2330へ流れる空気の流量を調節する第二ドアとしての機能を有する。モード切替ドア2150は、ダクト2230から吹出ダクト2270,2280へ流れる空気の流量を調節する第二ドアとしての機能を有する。バッテリ送風切替ドア2160は、ダクト2230からバッテリ送風ダクト2290へ流れる空気の流量を調節する第一ドアとしての機能を有する。
モード切替ドア2130は、ダクト2230から吹出ダクト2240,2250,2260が分かれる分岐に設けられており、開度が変更されることで、センターレジスタおよびサイドレジスタからの空調用空気の吹き出し流量を調整する。モード切替ドア2140は、ダクト2230から吹出ダクト2310,2320,2330が分かれる分岐に設けられており、開度が変更されることで、デフロスタからの空調用空気の吹き出し流量を調整する。モード切替ドア2150は、ダクト2230から吹出ダクト2270,2280が分かれる分岐に設けられており、開度が変更されることで、足元吹出口からの空調用空気の吹き出し流量を調整する。
車室内へ流れる空調用空気の流量を調整するためのモード切替ドア2130,2140,2150は、互いに連動して、それぞれの開度を調整される。フェースモードでは、モード切替ドア2130が全開にされ、モード切替ドア2140,2150が全閉にされ、センターレジスタおよびサイドレジスタのみから空調用空気が吹き出される。バイレベルモードでは、モード切替ドア2130とモード切替ドア2150との両方が開口され、モード切替ドア2140が全閉にされ、センターレジスタ、サイドレジスタおよび足元吹出口から空調用空気が吹き出される。
フットモードでは、モード切替ドア2150が全開にされるとともにモード切替ドア2130,2140が小開度だけ開口され、主に足元吹出口から空調用空気が吹き出される。デフロスタモードでは、モード切替ドア2130,2150が全閉にされ、モード切替ドア2140が全開にされ、デフロスタから空気が吹き出されウインドゥの曇りが除去される。フットデフロスタモードでは、モード切替ドア2140,2150が同程度開口されるとともにモード切替ドア2130が小開度だけ開口され、足元吹出口およびデフロスタの双方から空気が吹き出される。
バッテリ送風切替ドア2160は、ダクト2230からバッテリ送風ダクト2290が分かれる分岐に設けられており、開度が変更されることで、バッテリ1500の温度を調整するための温調用空気の流量を調整する。バッテリ送風切替ドア2160の開度は、他のモード切替ドア2130,2140,2150の開度とは連動しない。モード切替ドア2130,2140,2150の各々の開度は、車室内へ空調用空気が吹き出す吹出しモードの選択に従って調整されるのに対し、バッテリ送風切替ドア2160の開閉は、バッテリ温度TH(B)に従って行なわれる。車室内の空調の要否および空調時の吹出しモードに関わらず、バッテリ送風切替ドア2160は、任意に開閉可能に設けられている。
以下、バッテリ1500の温度を調整するための制御について説明する。図3は、バッテリ1500の目標温度範囲を示すグラフである。図3の横軸はバッテリ1500の温度を示し、縦軸はバッテリ1500の出力密度を示す。図3に示すように、バッテリ1500の温度と出力密度との間には、バッテリ1500が低温であれば出力密度は小さく、バッテリ1500の温度がある程度高くなると急激に出力密度が大きくなる、という関係がある。バッテリ1500の温度が低いときにはバッテリ1500の出力を確保するのが困難である。そのため、バッテリ1500の使用に好適な温度範囲を規定した上で、バッテリ1500を使用するのが望ましい。バッテリ1500の温度の目標とする範囲が図3の網掛け部分のように定められ、この目標温度範囲の下限値をTa、上限値をTbとする。
たとえば、被温度調節部がバッテリ1500である場合、目標温度範囲の下限値Taを25℃と定め、目標温度範囲の上限値Tbを45℃と定めてもよい。目標温度範囲はバッテリ1500の種類によって異なり、また個々のバッテリ1500の特性によっても異なる。そのため、各バッテリ1500の個体毎に、最適な目標温度範囲を規定すればよい。
図4および図5は、バッテリ1500の温度を調整するための温調装置の制御方法の一例を示すフローチャートである。図4および図5を参照して、本実施の形態に係る温調装置を制御するECU10000で実行されるプログラムの制御構造について説明する。なお、このフローチャートで表わされるプログラムは、予め定められたサイクルタイム(たとえば80msec)で繰返し実行される。
被温度調節部であるバッテリ1500の温度制御が開始されると、まずステップ(S10)において、バッテリ1500に設けられた温度センサによって、バッテリ温度TH(B)が検出される。検出されたバッテリ温度TH(B)は、ECU10000に入力される。バッテリ温度TH(B)の入力を受けたECU10000は、ステップ(S90)において、バッテリ1500の冷却が必要かどうかを判断する。具体的には、ECU10000は、バッテリ1500の目標温度範囲の上限値Tbとバッテリ温度TH(B)とを比較し、バッテリ温度TH(B)が上限値Tbを上回っている場合に、バッテリ1500の冷却が必要であると判断する。
ステップ(S90)でバッテリ1500の冷却が必要でないと判断されると、ステップ(S20)に進み、バッテリ1500の加熱が必要かどうかを判断する。バッテリ1500に設けられた温度センサからバッテリ温度TH(B)の入力を受けたECU10000は、バッテリ1500の目標温度範囲の下限値Taとバッテリ温度TH(B)とを比較し、バッテリ温度TH(B)が下限値Taを下回っている場合に、バッテリ1500の加熱が必要であると判断する。
ステップ(S20)でバッテリ1500の加熱が必要であると判断されると、ステップ(S30)に進み、バッテリダクト入口ドアを開にする。ここでバッテリダクトとは、図1および図2を参照して説明した、バッテリ1500へ空気を導くためのバッテリ送風ダクト2290を指す。バッテリダクト入口ドアとは、ダクト2230からバッテリ送風ダクト2290への分岐に設けられたバッテリ送風切替ドア2160を指す。ステップ(S30)では、バッテリ送風切替ドア2160の開度が変更され、バッテリ送風切替ドア2160が開の位置に移動することにより、ダクト2230からバッテリ送風ダクト2290へ空気が流入し得る状態になる。バッテリ送風ダクト2290を経由してバッテリ1500へ空気が供給されることにより、バッテリ1500の温度が調節される。
続いてステップ(S40)において、ヒータコア2030へ通風する側にエアミックスドア2120を切り替える。バッテリ1500を効率よく加熱するためには、バッテリ1500に供給される空気の温度がより高いことが望ましい。ヒータコア2030を経由して空気が流れるようにエアミックスドア2120を配置することにより、ヒータコア2030において、エンジンで加熱された高温のエンジン冷却水と空気との熱交換が行なわれ、エンジン冷却水から空気へ熱が伝達される。これにより、空気の温度をより高めることができるので、バッテリ1500の早期の加熱が可能になる。
続いてステップ(S50)において、エアコンがONであるかどうかを判断する。ここで、ステップ(S20)でバッテリ1500の加熱が必要であり、バッテリ1500の温度が低いと判断されているので、このときの外気温は低い。そのため、エアコンがONであれば、エアコンは暖房運転する設定とされている。このとき空調用空気は、ヒータコア2030において加熱され、より高温の空気を車室内の暖房およびバッテリ1500の加熱に用いることが可能になる。
ステップ(S50)でエアコンがOFFであると判断された場合、ステップ(S60)に進み、空調用ダクト入口ドアを全閉にする。ここで空調用ダクトとは、図2を参照して説明した、車室内へ吹き出す空気を流すための吹出ダクト2240,2250,2260,2270,2280,2310,2320,2330を指す。空調用ダクト入口ドアとは、ダクト2230から吹出ダクト2240,2250,2260への分岐に設けられたモード切替ドア2130、ダクト2230から吹出ダクト2270,2280への分岐に設けられたモード切替ドア2150、およびダクト2230から吹出ダクト2310,2320,2330への分岐に設けられたモード切替ドア2140を指す。
エアコンがOFFである場合には、室内へ空調用空気を流す必要はない。そのため、モード切替ドア2130,2140,2150の開度が変更され、モード切替ドア2130,2140,2150の全てが全閉の位置に移動する。これにより、ダクト2230から空調用ダクトへは空気が流入せず、ダクト2230からバッテリ送風ダクト2290のみへ空気が流入し得る状態になる。この状態で、ステップ(S80)へ進み、ブロワ2010を運転開始し、バッテリ1500への空気の供給を開始する。
このようにすれば、加熱された空気をバッテリ1500へより多く流すことができるので、バッテリ1500をより効率的に加熱することができる。かつ、車室へ通じる空調用ダクトを全て閉塞することで、ブロワ2010の運転音が車室内へ伝わることを抑制できるので、乗員が騒音を感じることによる不快感および不安を低減することができる。
ステップ(S50)でエアコンがONであると判断された場合、ステップ(S70)に進み、フェースモード、バイレベルモード、フットモード、デフロスタモードおよびフットデフロスタモードなどの吹出しモードに合わせて、空調用ダクト入口ドア、すなわちモード切替ドア2130,2140,2150の開度を調整する。これにより、ダクト2230から任意の空調用ダクトへ空気が流入し、かつダクト2230からバッテリ送風ダクト2290へ空気が流入し得る状態になる。この状態で、ステップ(S80)へ進み、ブロワ2010を運転開始し、車室内への空調用空気の供給およびバッテリ1500への空気の供給を開始する。
このようにすれば、車室内の適切な場所から空調用空気が吹き出すことで快適な暖房性能を確保することができ、かつ、バッテリ1500の加熱を達成できるのでバッテリ1500の性能を確保することができる。
ステップ(S90)でバッテリ1500の冷却が必要であると判断されると、結合子Aを介して図5に示すステップ(S130)に進み、バッテリダクト入口ドアを開にする。ステップ(S130)では、バッテリ送風切替ドア2160の開度が変更され、バッテリ送風切替ドア2160が開の位置に移動することにより、ダクト2230からバッテリ送風ダクト2290へ空気が流入し得る状態になる。バッテリ送風ダクト2290を経由してバッテリ1500へ空気が供給されることにより、バッテリ1500の温度が調節される。
続いてステップ(S140)において、エアコンが冷房運転する設定であるかどうかを判断する。ステップ(S140)でエアコンが冷房運転する設定であると判断された場合、ステップ(S150)に進み、ヒータコア2030へ通風しない側にエアミックスドア2120を切り替える。
室内の冷房を行なうためには、温度の低い空気を室内へ流すことが必要である。ヒータコア2030でのエンジン冷却水と空調用空気との熱交換をしないようにすれば、ヒータコア2030で空調用空気がエンジン冷却水から熱を受けて空調用空気の温度が上昇することを抑制できる。これにより、熱交換器2020で冷却された空調用空気の温度を低く保つことができるので、効率的な冷房が可能になる。なお、エアコンの温度設定および/またはエンジンの冷却状況に従って、一部の空調用空気はヒータコア2030を通り、他の空調用空気はヒータコア2030を通らないように、エアミックスドア2120の開度設定が適宜調整され、空調用空気の温度が適切に調節されてもよい。
続いて結合子Dを介してステップ(S70)に進み、吹出しモードに合わせて空調用ダクト入口ドアの開度を調整する。これにより、ダクト2230から任意の空調用ダクトへ空気が流入し、かつダクト2230からバッテリ送風ダクト2290へ空気が流入し得る状態になる。この状態で、ステップ(S80)へ進み、ブロワ2010を運転開始し、車室内への空調用空気の供給およびバッテリ1500への空気の供給を開始する。このようにすれば、車室内の適切な場所から空調用空気が吹き出すことで快適な冷房性能を確保することができ、かつ、バッテリ1500を適切に冷却してバッテリ1500の過熱を抑制できるのでバッテリ1500の性能を確保することができる。
ステップ(S140)でエアコンが冷房運転する設定でないと判断された場合、ステップ(S160)に進み、エアコンが暖房運転する設定であるかどうかを判断する。ステップ(S160)でエアコンが暖房運転する設定であると判断された場合、ステップ(S170)に進み、ヒータコア2030へ通風する側にエアミックスドア2120を切り替える。ヒータコア2030を経由して空気を流すようにエアミックスドア2120を配置することにより、ヒータコア2030においてエンジン冷却水から空気への熱伝達が行なわれる。ヒータコア2030において空気を加熱することができるので、より高温の空気を車室内の暖房に用いることが可能になる。
このとき空調用空気は、ヒータコア2030において加熱されている。しかしながら、空調用空気の温度は、バッテリ1500の目標温度範囲の上限値Tbよりも十分に低い。室内の暖房のための温度設定は、目標温度範囲の上限値Tb(たとえば45℃)を十分に下回る温度(たとえば20℃)に設定される。つまり、室内の暖房のために空調用空気を加熱する場合でも、空調用空気をバッテリ1500に供給することにより、バッテリ1500を冷却する効果を確実に得ることができる。
その後結合子Dを介してステップ(S70)に進み、吹出しモードに合わせて空調用ダクト入口ドアの開度を調整する。これにより、ダクト2230から任意の空調用ダクトへ空気が流入し、かつダクト2230からバッテリ送風ダクト2290へ空気が流入し得る状態になる。この状態で、ステップ(S80)へ進み、ブロワ2010を運転開始し、車室内への空調用空気の供給およびバッテリ1500への空気の供給を開始する。このようにすれば、車室内の適切な場所から空調用空気が吹き出すことで快適な暖房性能を確保することができ、かつ、バッテリ1500を適切に冷却してバッテリ1500の過熱を抑制できるのでバッテリ1500の性能を確保することができる。
ステップ(S160)でエアコンが暖房運転する設定でないと判断された場合、ステップ(S180)に進み、ヒータコア2030へ通風しない側にエアミックスドア2120を切り替える。室内の暖房のために空気を加熱する必要がなく、バッテリ1500の冷却のために空気を流せばよい設定であるので、ヒータコア2030でのエンジン冷却水から空気への熱伝達を抑制し、空気の温度上昇を抑制すればよい。これにより、バッテリ1500へ流れる空気の温度をより低く保つことができるので、バッテリ1500の早期の冷却が可能になる。
その後結合子Eを介してステップ(S60)に進み、空調用ダクト入口ドアを全閉にする。ステップ(S140)でエアコンの冷房運転は不要と判断され、ステップ(S160)でエアコンの暖房運転も不要と判断されており、エアコンがOFFの設定であるので、室内へ空調用空気を流す必要はない。そのため、モード切替ドア2130,2140,2150の全てを全閉の位置に移動する。これにより、ダクト2230から空調用ダクトへは空気が流入せず、ダクト2230からバッテリ送風ダクト2290のみへ空気が流入し得る状態になる。この状態で、ステップ(S80)へ進み、ブロワ2010を運転開始し、バッテリ1500への空気の供給を開始する。
このようにすれば、バッテリ1500へより多くの空気を流すことができるので、バッテリ1500をより効率的に冷却することができる。かつ、車室へ通じる空調用ダクトを全て閉塞することで、ブロワ2010の運転音が車室内へ伝わることを抑制できるので、乗員が騒音を感じることによる不快感および不安を低減することができる。
ステップ(S20)でバッテリ1500の加熱が必要でないと判断されると、ステップ(S100)に進み、バッテリダクト入口ドアを閉にする。ステップ(S90)でバッテリ1500の冷却は不要と判断され、ステップ(S20)でバッテリ1500の加熱も不要と判断されており、バッテリ1500の温度調節は不要であるので、バッテリ1500へ温度調節用の空気を流す必要はない。そこでステップ(S100)では、バッテリ送風切替ドア2160の開度が変更され、バッテリ送風切替ドア2160が全閉の位置に移動することにより、ダクト2230からバッテリ送風ダクト2290へ空気が流入しない状態になる。これにより、空調用空気を室内へより多く流すことができるので、より効率的な空調が可能になる。
続いてステップ(S110)において、エアコンが冷房運転する設定であるかどうかを判断する。ステップ(S110)でエアコンが冷房運転する設定であると判断された場合、結合子Bを介してステップ(S150)に進み、ヒータコア2030へ通風しない側にエアミックスドア2120を切り替える。続いて結合子Dを介してステップ(S70)に進み、吹出しモードに合わせて空調用ダクト入口ドアの開度を調整する。この状態で、ステップ(S80)へ進み、ブロワ2010を運転開始し、車室内への空調用空気の供給を開始する。このようにすれば、室内の冷房効率をより向上することができるので、快適な冷房性能を確保することができる。
ステップ(S110)でエアコンが冷房運転する設定でないと判断された場合、ステップ(120)に進み、エアコンが暖房運転する設定であるかどうかを判断する。ステップ(S120)でエアコンが暖房運転する設定であると判断された場合、結合子Cを介してステップ(S170)に進み、ヒータコア2030へ通風する側にエアミックスドア2120を切り替える。続いて結合子Dを介してステップ(S70)に進み、吹出しモードに合わせて空調用ダクト入口ドアの開度を調整する。この状態で、ステップ(S80)へ進み、ブロワ2010を運転開始し、車室内への空調用空気の供給を開始する。このようにすれば、室内の暖房効率をより向上することができるので、快適な暖房性能を確保することができる。
ステップ(S80)でブロワ2010の運転が開始されると、制御フローはリターンされ、ステップ(S10)のバッテリ温度TH(B)の検出が繰り返される。ステップ(S120)でエアコンが暖房運転する設定でないと判断された場合、バッテリ1500の温度調節は不要であり室内の空調も不要である状態であるので、ステップ(S190)でブロワ2010が停止される。その後制御フローはリターンされ、ステップ(S10)のバッテリ温度TH(B)の検出が繰返される。
以上説明したように、本実施の形態によれば、エアコンが利用されず室内の空調が不要である場合において、バッテリ1500の温度調節のためにブロワ2010の運転が行なわれるとき、空調用ダクト入口ドアが全閉にされる。そのため、室内への空気の意図しない吹き出しを抑制でき、室内の人員にブロワ2010の運転音が聞こえることを抑制できる。したがって、室内の人員が騒音を感じることによる不快感および不安を低減することができる。
(実施の形態2)
図6は、実施の形態2のエアコンユニット2000の構成を示す模式図である。実施の形態2のエアコンユニット2000では、熱交換器2020は、ダクト2230内を流れる空気の温度を調節する空気温度調節部を構成する。実施の形態2の熱交換器2020は、ダクト2230内を流れる空気を冷却する空気冷却部としての機能を有する。実施の形態2のヒータコア2030は、ダクト2230内を流れる空気を加熱する空気加熱部としての機能を有する。
図6は、実施の形態2のエアコンユニット2000の構成を示す模式図である。実施の形態2のエアコンユニット2000では、熱交換器2020は、ダクト2230内を流れる空気の温度を調節する空気温度調節部を構成する。実施の形態2の熱交換器2020は、ダクト2230内を流れる空気を冷却する空気冷却部としての機能を有する。実施の形態2のヒータコア2030は、ダクト2230内を流れる空気を加熱する空気加熱部としての機能を有する。
図2に示す実施の形態1のエアコンユニット2000では、ダクト2230からバッテリ送風ダクト2290への分岐が、ダクト2230内の空気流れ方向におけるヒータコア2030の下流側に設けられていた。これに対し、実施の形態2のエアコンユニット2000では、ダクト2230からバッテリ送風ダクト2290への分岐が、ダクト2230内の空気流れ方向における熱交換器2020よりも下流側かつヒータコア2030よりも上流側に設けられている。図6に示すように、ダクト2230からバッテリ送風ダクト2290が分かれる分岐は、熱交換器2020とヒータコア2030との間に設けられている。
このようにすれば、バッテリ1500の冷却が必要なとき、熱交換器2020で冷却された低温の空気をバッテリ1500へ供給することができるので、よりバッテリ1500の冷却性能に優れる構成とすることができる。
なお、これまでの説明においては、バッテリ1500を例として車両に搭載された被温度調節部の温度を最適に調節する温調装置の制御方法について説明した。本発明の温調装置により温度を調節される被温度調節部は、バッテリ1500に限られるものではない。たとえば、車両に搭載されるトランスアクスルを冷却するためのATF(Automatic Transmission Fluid)を冷却するATF冷却器を、被温度調節部としてもよい。
ATFは、トランスアクスルを構成するモータジェネレータやギヤなどの発熱部材で発生した熱を回収して、ATF冷却器で冷却されることにより、トランスアクスルを冷却する。ATFは、モータジェネレータのコイルや磁石などの部品保護、ATFの劣化抑制などの目的のために、冷却が必要とされる。しかし、ATFを冷やし過ぎると、ATFの粘度が増大し、ギヤの潤滑不足やフリクションロスの増大を招くため、ATFは適度に加温されることが望ましい。そこで、本実施の形態の温調装置にATF冷却器を適用することによりATFを最適に冷却および加熱してもよい。
また、被温度調節部は、車両に搭載された車載機器に限られず、外気温などの諸条件に従って冷却または加熱されることを必要とする任意の機器、または任意の機器の発熱する一部分であってもよい。
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1000 車両、1500 バッテリ、2000 エアコンユニット、2010 ブロワ、2020 熱交換器、2030 ヒータコア、2120 エアミックスドア、2130,2140,2150 モード切替ドア、2160 バッテリ送風切替ドア、2230 ダクト、2240,2250,2260,2270,2280,2310,2320,2330 吹出ダクト、2290 バッテリ送風ダクト。
Claims (4)
- 被温度調節部の温度を調節するための温調装置の制御方法であって、
前記温調装置は、
ダクトと、
前記ダクト内へ空気を送る送風機と、
前記ダクト内の前記送風機よりも下流側に設けられ、前記ダクト内を流れる空気の温度を調節する空気温度調節部と、
前記空気温度調節部よりも下流側の前記ダクトから分岐し、前記被温度調節部へ流れる空気の通路となる第一分岐ダクトと、
前記空気温度調節部よりも下流側の前記ダクトから分岐し、室内の空調のための空気の通路となる第二分岐ダクトと、
前記ダクトから前記第一分岐ダクトへ流れる空気の流量を調節する第一ドアと、
前記ダクトから前記第二分岐ダクトへ流れる空気の流量を調節する第二ドアと、を含むものであって、
前記被温度調節部の温度調節が必要か判断するステップと、
室内の空調が必要か判断するステップと、
前記温度調節が必要か判断するステップで温度調節が必要と判断され、かつ、前記空調が必要か判断するステップで空調が不要と判断された場合、前記第二ドアを全閉にするステップと、を備える、温調装置の制御方法。 - 前記空気温度調節部は、前記ダクト内を流れる空気を冷却する空気冷却部と、前記ダクト内を流れる空気を加熱する空気加熱部と、を有する、請求項1に記載の制御方法。
- 前記空気温度調節部は、前記ダクト内を流れる空気を冷却する空気冷却部を有し、
前記温調装置は、前記ダクト内の前記空気冷却部よりも下流側に設けられ、前記ダクト内を流れる空気を加熱する空気加熱部をさらに含み、
前記第一分岐ダクトは、前記空気加熱部よりも上流側の前記ダクトから分岐する、請求項1に記載の制御方法。 - 前記第二ドアは、複数のドアを有し、
前記複数のドアは連動して開度を調整される、請求項1から請求項3のいずれかに記載の制御方法。
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---|---|---|---|
JP2012007046A JP2013147063A (ja) | 2012-01-17 | 2012-01-17 | 温調装置の制御方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2017158991A1 (ja) * | 2016-03-16 | 2018-09-20 | 本田技研工業株式会社 | 電動車両の高電圧機器冷却システム |
CN110877524A (zh) * | 2019-12-04 | 2020-03-13 | 武汉理工大学 | 一种发动机舱内可转动的冷却模块 |
-
2012
- 2012-01-17 JP JP2012007046A patent/JP2013147063A/ja active Pending
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JPWO2017158991A1 (ja) * | 2016-03-16 | 2018-09-20 | 本田技研工業株式会社 | 電動車両の高電圧機器冷却システム |
CN110877524A (zh) * | 2019-12-04 | 2020-03-13 | 武汉理工大学 | 一种发动机舱内可转动的冷却模块 |
CN110877524B (zh) * | 2019-12-04 | 2021-09-21 | 武汉理工大学 | 一种发动机舱内可转动的冷却模块 |
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