JP2013126942A - カーボンナノチューブの作製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低温でカーボンナノチューブを成長させることのできるカーボンナノチューブ成長用基板の作製方法及びカーボンナノチューブの作製方法を提供する。
【解決手段】カーボンナノチューブ成長用基板の作製方法は、基板S上に形成された触媒層11に、CVD法を用いて炭素含有ガスを接触させて触媒層11から炭素系物質12を成長させ、次いでこの炭素系物質12を除去してカーボンナノチューブ成長用基板1を作製する。カーボンナノチューブの作製方法は、このカーボンナノチューブ成長用基板からカーボンナノチューブ14を成長させる。
【選択図】図1

Description

本発明はカーボンナノチューブの作製方法に関する。
従来、カーボンナノチューブの製造方法としては、アーク放電法、CVD法等が用いられている。CVD法としては、例えば、特許文献1に記載されているようなものが知られている。即ち、アルコールまたはアルコールの水溶液を気化させることにより得られるガスを反応ガスに用い、化学気相成長法により常圧で単層カーボンナノチューブを成長させる。
特開2007−197306号公報(請求項1、6参照)
ところで、上記カーボンナノチューブの製造方法においては、CVD法実施時の温度条件は500℃以上1500℃以下であったが、現在より低温でカーボンナノチューブを成長させる方法が望まれている。
そこで、本発明の課題は、上記従来技術の問題点を解決することにあり、低温でカーボンナノチューブを成長させることのできるカーボンナノチューブの作製方法を提供しようとするものである。
カーボンナノチューブ成長用基板の作製方法は、基板上に形成された触媒層に、CVD法を用いて炭素含有ガスを接触させて触媒層から炭素系物質を成長させ、次いでこの炭素系物質を除去してカーボンナノチューブ成長用基板を作製する。カーボンナノチューブ成長用基板の作製方法においては、触媒層から一度炭素系物質を成長させていることにより、触媒が活性化された状態となっている。従って、本方法により得られたカーボンナノチューブ成長用基板に対してカーボンナノチューブ成長工程を実施する場合、従来より低い温度でもカーボンナノチューブを成長させることができる。
本発明のカーボンナノチューブの作製方法は、基板上に形成された触媒層に、CVD法により、第一の炭素含有ガスを接触させて触媒層から炭素系物質を成長させ、次いでこの炭素系物質を除去し、この炭素系物質が除去された触媒層に対し、CVD法により、第二の炭素含有ガスに基板を接触させて、600℃未満で触媒層からカーボンナノチューブを成長させることを特徴とする。本発明のカーボンナノチューブの作製方法によれば、一度触媒層を活性化しているので、カーボンナノチューブを低温で、即ち600℃未満で成長させることができる。
前記第一の炭素含有ガスの気圧又は分圧が、前記第二の炭素含有ガスの気圧又は分圧よりも高いことが好ましい。このような条件で第一の炭素含有ガスを用いてCVD法を実施することで、触媒層が活性化されるので、カーボンナノチューブを低温で成長させることができる。
前記第一の炭素含有ガスが、炭化水素ガスと希釈ガスとからなることが好ましい。かかる組み合わせであることで、より炭素含有ガスが分解されやすくなって触媒を活性化させやすくなる。
本発明の好ましい実施形態としては、前記CVD法が熱CVD法である場合に、第一の炭素含有ガスの気圧又は分圧が0.01〜0.5気圧であることか、前記CVD法がプラズマCVD法である場合に、第一の炭素含有ガスの気圧又は分圧が0.1〜30Torrであることである。
前記炭素系物質を除去する場合に、基板の加熱温度が500〜800℃であることが好ましい。この範囲で炭素系物質を除去することで、触媒を活性化させた状態を保つことが可能である。他方で、加熱温度が800℃を超えると、触媒が酸化してしまうという問題がある。
本発明のカーボンナノチューブの製造方法によれば、従来よりも低温でカーボンナノチューブを成長させることができるという優れた効果を奏し得る。
作製方法を説明するための基板の断面模式図である。 実験例1の途中工程における基板の断面SEM写真である。 実施例1の結果を示す基板の断面SEM写真である。 実施例2の結果を示す基板の断面SEM写真である。
カーボンナノチューブ成長用基板の作製方法における各工程について、図1を用いて説明する。
初めに、図1(1)に示すように、基板S上に触媒層11を形成する。触媒層11は、カーボンナノチューブの成長用触媒として用いることができるものであり、具体的にはFe、Co及びNiのうちのいずれか又はこれらのうち少なくとも1種を含む合金からなる。この触媒層11は、例えば、EB蒸着法、抵抗加熱蒸着法、スパッタリング法など公知の膜形成方法により厚さ0.1〜30nmで形成される。なお、アークプラズマガン法や微粒子堆積法などにより基板S上に微粒子状の触媒を形成してもよい。微粒子状の触媒であっても、本発明の作製方法は適用できる。
次いで、図1(2)に示すように、CVD法によりこの基板Sの触媒層に炭素含有ガスを接触させて触媒層11に炭素系物質12を成長させる。その後、図1(3)に示すように炭素系物質12を除去して、カーボンナノチューブ成長用基板1を作製する(基板作製工程)。
得られたカーボンナノチューブ成長用基板1は、触媒層11から低温、即ち500℃以下でカーボンナノチューブを成長させることができるものである。この点について、以下詳細に説明する。
通常、カーボンナノチューブの成長工程においては、所定の温度条件(例えば600℃)において炭素含有ガスを触媒層11に接触させることにより触媒層11から炭素系物質12が成長する。これは、所定の温度条件において炭素含有ガスを触媒層に接触させることにより、触媒層11が活性化して炭素系物質が成長することができるのである。この点具体的に説明すると、所定の温度条件(例えば600℃)において炭素含有ガスを触媒に接触させることにより、触媒層11は凝集してそれぞれ粒子状となる。粒子状となった触媒の各粒子の表面には炭素系物質が成長しやすいチャネルが形成される(触媒の活性化)。このように触媒が活性化した状態であると、粒子状となった触媒のチャネルからカーボンナノチューブが成長する。
ところで、この粒子状かつチャネルが形成された、即ち活性化された状態の触媒層11は、一度活性化されるとこの状態を維持し続ける。そして、このチャネルが形成された粒子状の触媒であれば、通常のCVD法によるカーボンナノチューブの成長時における加熱条件よりも低い600℃未満、好ましくは500℃未満でカーボンナノチューブを成長させることが可能である。つまり、触媒層が粒子状であり、かつその表面にチャネルさえ存在していれば、カーボンナノチューブ自体は低温でもよく成長することができるのである。
そこで、本実施形態においては、図1(1)〜(3)に示したように予め触媒層11に炭素含有ガスを接触させて、触媒層11をチャネルが形成された粒子状のものとして炭素系物質12を成長させ、その後不要な炭素系物質12を除去して、活性化された触媒層13を有するカーボンナノチューブ成長用基板1を作製している。
ここで炭素含有ガスを触媒層に接触させて活性化された触媒層を作製するには、通常カーボンナノチューブなどの炭素系物質を成長させるための条件、即ち温度条件を高温域としてCVD法を行うことが挙げられる。また、低温域を含む温度条件でかつ炭素含有ガスの高気圧(分圧)条件下でCVD法を行っても同様の効果を得ることができる。以下、高温でCVD法を行う場合と低温かつ高分圧条件でCVD法を行う場合とについて説明する。
初めに高温でCVD法を行う場合の条件について説明する。ここで、CVD法としては熱CVD法、リモートプラズマ法を用いることができる。
炭素含有ガスとしては、メタン、エチレン、アセチレン、一酸化炭素、アルコールガス及びこれらのガスの少なくとも1種を含む混合ガスから選ばれたものを用いることができる。本発明では特に炭化水素ガスを用いることが好ましい。また、熱CVD法の場合には最も好ましくはアセチレンを用いることであり、プラズマCVD法の場合には、最も好ましくはエチレンを用いることである。また、炭素含有ガスに希釈ガスを添加することが好ましい。希釈ガスとしては、水素ガス、又は不活性ガスである窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガスなどが好ましい。
炭素含有ガスの導入条件としては、熱CVD法の場合、例えば、圧力:大気圧、ガス流量:炭素含有ガス(アセチレンが好ましい)100〜200sccm、希釈ガス1000〜2000sccmであり、かつ、炭素含有ガスの分圧が0.005〜0.2気圧となるように導入することが挙げられる。また、リモートプラズマ法の場合、圧力:2〜10Torr、ガス流量:炭素含有ガス(エチレンが好ましい)5〜20sccm、希釈ガス50〜500sccm、かつ炭素含有ガスの分圧が0.05〜15Torrとなるように導入することが挙げられる。
温度条件としては、600〜1000℃である。このように高温域でCVD法を実施する場合には、得られる炭素系物質は、ほとんどがカーボンナノチューブとなり、アモルファスカーボン等の含有量は低くなる。
低温で前処理としてのCVD法を行う場合の条件について以下説明する。
炭素含有ガスとしては、メタン、エチレン、アセチレン、一酸化炭素、アルコールガス及びこれらのガスの少なくとも1種を含む混合ガスから選ばれたものを用いることができる。本発明では特に炭化水素ガスを用いることが好ましい。また、熱CVD法の場合には最も好ましくはアセチレンを用いることであり、プラズマCVD法の場合には、最も好ましくはエチレンを用いることである。希釈ガスとしては、不活性ガスである窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガスなどが好ましい。
炭素含有ガスの気圧(分圧)条件としては、通常カーボンナノチューブ成長工程において用いられるCVD法実施時の炭素含有ガスの気圧(分圧)よりも高い分圧となるように構成することが好ましい。ここで、CVD法としては、熱CVD法、プラズマCVD法が挙げられるが、それぞれ実施圧力条件が異なっている。そのため、触媒活性化時に行なうCVD法として熱CVD法を選択する場合には、通常のカーボンナノチューブ成長工程において用いられる熱CVD法の分圧の条件と比較する必要がある。プラズマ法も同様であり、触媒活性化時に行なうCVD法としてプラズマCVD法を選択する場合には、通常のカーボンナノチューブ成長工程において用いられるプラズマCVD法の分圧の条件と比較する必要がある。また、炭素含有ガスの気圧(分圧)は通常カーボンナノチューブ成長工程において用いられるCVD法実施時の炭素含有ガスの気圧(分圧)よりも2倍以上高いことが好ましい。2倍以上高いことで、よりカーボンナノチューブが成長しやすいからである。具体的には通常の熱CVD法実施時の炭素含有ガスの分圧は、0.005〜0.2気圧以下であり、リモートプラズマ法等プラズマCVD法の場合には、0.05〜15Torr以下である。
そこで、本実施形態では、この工程におけるCVD法の気圧(分圧)条件として、熱CVD法の場合には、炭素含有ガスの分圧は、0.01〜0.5気圧とすることが好ましい。また、リモートプラズマ法等プラズマCVD法の場合には、0.1〜30Torr以下とすることが好ましい。このような分圧とする場合には、例えばCVD法実施時の真空チャンバ内の圧力を変更してもよく、また、導入する炭素含有ガスの濃度を変更してもよい。炭素含有ガスの導入条件としては、熱CVD法の場合、例えば、圧力:大気圧、ガス流量:炭素含有ガス(アセチレンが好ましい)20〜500sccm、希釈ガス500〜2000sccmであり、かつ、上記のように炭素含有ガスの分圧が0.01〜0.5気圧となるように導入することが挙げられる。また、リモートプラズマ法の場合、圧力:10〜105Torr、ガス流量:炭素含有ガス(エチレンが好ましい)5〜20sccm、希釈ガス50〜500sccm、かつ炭素含有ガスの分圧が上記のように0.1〜30Torrとなるように導入することが挙げられる。
温度条件としては、低温域から高温域までを含み、400〜1000℃である。この場合には、低温、即ち400〜600℃であっても触媒の活性化を実施することができるので、カーボンナノチューブ成長工程を含めた全ての工程において600℃未満、特に500℃未満でもカーボンナノチューブを成長できる。
この低温域を含めた温度条件で得られる炭素系物質は、低温域においてはほとんどがアモルファスカーボンとなり、カーボンナノチューブ等の含有量は低くなるか、ほとんど又は全く含有されない。高温域では、炭素系物質は、ほとんどがカーボンナノチューブとなり、アモルファスカーボン等の含有量は低くなる。
次に、この基板Sの表面から炭素系物質12を除去する除去工程について説明する。炭素系物質の除去方法としては、例えば炭素系物質を焼失させるか、又は炭素系物質のみ剥離することが挙げられる。焼失させる場合には、基板を例えば酸素又は空気中で500℃〜800℃で燃焼させ、その後基板を速やかにAr等の不活性ガスを用いた冷却法等の周知の冷却法により60℃程度に冷却する。これにより炭素系物質12を焼失させることが可能である。この場合に、燃焼時間の上限は温度に依存して決定される。即ち、500℃の場合には燃焼時間は10分以内であり、また、800℃の場合は燃焼時間は1分以内である。即ち、温度(Te、単位:℃)と燃焼時間(Ti、単位:分)の上限との関係は、以下の式(1)で表すことが可能である。
Ti=−0.03Te+25・・・(1)
500℃の場合に燃焼時間が10分を超えると、また800℃の場合に燃焼時間が1分を超えると、触媒が酸化してしまい、カーボンナノチューブの成長を抑制してしまう。なお、上記燃焼時間の上限の好ましい範囲は、例えば500℃の場合には8分以内であり、800℃の場合には0.5分以内である。
次いで、このカーボンナノチューブ成長用基板1からカーボンナノチューブを成長させる。図1(4)に示すように、炭素系物質12が除去されて得られたカーボンナノチューブ成長用基板1に対して、CVD法を実施してカーボンナノチューブ14を成長させる(成長工程)。CVD法としては、熱CVD法及びプラズマCVD法を用いることができる。
炭素含有ガスとしては、メタン、エチレン、アセチレン、一酸化炭素、アルコールガス及びこれらのガスの少なくとも1種を含む混合ガスから選ばれたものを用いることができる。また、炭素含有ガスに希釈ガスを添加しても良い。希釈ガスとしては、不活性ガスである窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガスなどが好ましい。本発明では特に炭化水素ガスを用いることが好ましい。
熱CVD法の場合、例えば圧力:大気圧、ガス流量:炭素含有ガス(アセチレンが好ましい)100〜200sccm、希釈ガス1000〜2000sccmである。また、プラズマCVD法の場合、圧力:2〜10Torr、ガス流量:炭素含有ガス(エチレンが好ましい)5〜20sccm、希釈ガス50〜500sccmである。
温度条件としては、400〜1000℃である。本発明においては、上述したカーボンナノチューブ成長用基板1を用いていることで、通常よりも低い600℃未満、特に500℃未満でもカーボンナノチューブ14を成長させることができる。
特に炭素含有ガスの分圧を高くして低温でカーボンナノチューブ成長用基板1作製した場合には、カーボンナノチューブ成長工程においても低温でカーボンナノチューブ14を成長させることができるので、全工程を通して低温で、即ち600℃以下で処理することができる。この場合には、例えば基板Sとしてガラス基板等融点の比較的低い基板を用いることができる。
上記カーボンナノチューブの製造方法においては、基板作製工程と成長工程とで異なるCND法を用いることも可能である。例えば、基板作製工程において熱CVD法を用い、成長工程においてはプラズマCVD法を用いることも可能である。
(実験例1)
本実験例では、カーボンナノチューブ成長用基板1を作製した。
シリコン基板に、スパッタリング法により、触媒層11を厚さ5nmで作製した。スパッタリング法の条件は、スパッタリング電源:100W、スパッタリングガス:アルゴンガス、成膜圧力:0.5Paであった。次いで、この基板をチャンバ内に載置して、圧力:大気圧、炭素含有ガス:アセチレン、希釈ガス:窒素、流量:アセチレン500sccm、窒素500sccm(即ちアセチレンの分圧が0.5気圧)、加熱温度:500℃としてCVD法を実施した。この時の基板の断面SEM写真を図2に示す。図2に示すように、触媒層11上に炭素系物質としてアモルファスカーボンが堆積した。次いで、この基板を空気中800℃で1分間加熱して、アモルファスカーボンを焼失させ除去した。このようにして、基板上にカーボンナノチューブ成長用のチャネルをもった粒子状の触媒層13が形成されたカーボンナノチューブ成長用基板1を作製した。
本実施例では、実験例1で作製したカーボンナノチューブ成長用基板を用いて熱CVD法によりカーボンナノチューブ14を作製した。カーボンナノチューブ成長用基板1をチャンバ内に載置して、圧力:大気圧、炭素含有ガス:アセチレン、希釈ガス:窒素、流量:アセチレン1000sccm、窒素200sccm(即ちアセチレンの分圧が0.2気圧)、加熱温度:500℃としてCVD法を実施した。実施後の基板の断面SEM写真を図3に示す。図3に示すように、カーボンナノチューブは500℃であっても成長することができた。
本実施例では、実験例1で作製したカーボンナノチューブ成長用基板を用いてリモートプラズマCVD法によりカーボンナノチューブを作製した。このカーボンナノチューブ成長用基板1をチャンバ内に載置して、圧力:10Torr、炭素含有ガス:エチレン、希釈ガス:水素、流量:エチレン5sccm、窒素95sccm(即ちアセチレンの分圧が0.5Torr)、加熱温度:350℃としてリモートプラズマCVD法を実施した。実施後の基板の断面SEM写真を図4に示す。図4に示すように、カーボンナノチューブは350℃であっても成長することができた。
(比較例1)
シリコン基板に、スパッタリング法により触媒層11を厚さ5nmで作製し、炭素系物質の作製を行わなかった基板に対し、実施例1と同様の条件で熱CVD法を実施したが、カーボンナノチューブは成長しなかった。
(比較例2)
シリコン基板に、スパッタリング法により触媒層11を厚さ5nmで作製し、炭素系物質の作製を行わなかった基板に対し、実施例2と同様の条件でリモートプラズマCVD法を実施したが、カーボンナノチューブは成長しなかった。
以上の比較例及び実施例から、本発明のカーボンナノチューブ成長用基板の作製方法を実施することで得られた基板から低温でカーボンナノチューブは成長できることが分かった。他方で、触媒の活性化を行わないと低温でカーボンナノチューブは成長できないこと分かった。
実験例1とは炭素含有ガスの分圧を変更した点(表1参照)以外は実験例1と同様にカーボンナノチューブ成長用基板を作製した。その後、実施例1と同様にカーボンナノチューブを成長させた。その結果、低温でも触媒からカーボンナノチューブは成長した。
実験例1とは表1に記載するように条件を変更した以外は実験例1と同様にカーボンナノチューブ成長用基板を作製した。その後、実施例1と同様にカーボンナノチューブを成長させた。その結果、低温でも触媒からカーボンナノチューブは成長した。
実験例1とは表1に記載するように条件を変更した以外は実験例1と同様にカーボンナノチューブ成長用基板を作製した。その後、実施例1と同様にカーボンナノチューブを成長させた。その結果、低温でも触媒からカーボンナノチューブは成長した。
実験例1とは表1に記載するように条件を変更した以外は実験例1と同様にカーボンナノチューブ成長用基板を作製した。その後、実施例1と同様にカーボンナノチューブを成長させた。その結果、低温でも触媒からカーボンナノチューブは成長した。
実験例1とは表1に記載するように条件を変更した以外は実験例1と同様にカーボンナノチューブ成長用基板を作製した。その後、実施例1と同様にカーボンナノチューブを成長させた。その結果、低温でも触媒からカーボンナノチューブは成長した。特に、実施例4、5よりもカーボンナノチューブの成長速度が速く、分圧条件を従来の分圧条件の2倍以上とすることでより高い効果をえることができることがわかった。
実験例1と同様にカーボンナノチューブ成長用基板を作製し、実施例1とは成長温度を450℃とした点以外は同一の条件でカーボンナノチューブを成長させた。その結果、低温でも触媒からカーボンナノチューブは成長した。
(実験例2)
実験例1とは炭素含有ガスの分圧を変更した点(表1参照)以外は実験例1と同様にカーボンナノチューブ成長用基板を作製した。この場合、炭素系物質12は成長しなかった。
(実験例3)
実験例1とは炭素系物質の除去工程における加熱時間を変更した点(表1参照)以外は実験例1と同様にカーボンナノチューブ成長用基板を作製した。その後、実施例1と同様にカーボンナノチューブを成長させが、カーボンナノチューブは成長しない場合があった。
本発明のカーボンナノチューブの作製方法によれば、低温でカーボンナノチューブを成長させることができる。従って、本発明はカーボンナノチューブ製造分野において利用可能である。
1 カーボンナノチューブ成長用基板、 11 触媒層、 12 炭素系物質、 14 カーボンナノチューブ

Claims (6)

  1. 基板上に形成された触媒層に、CVD法により、第一の炭素含有ガスを接触させて触媒層から炭素系物質を成長させ、次いでこの炭素系物質を除去し、この炭素系物質が除去された触媒層に対し、CVD法により、第二の炭素含有ガスに基板を接触させて、600℃未満で触媒層からカーボンナノチューブを成長させることを特徴とするカーボンナノチューブの作製方法。
  2. 前記第一の炭素含有ガスの気圧又は分圧が、前記第二の炭素含有ガスの気圧又は分圧よりも高いことを特徴とする請求項1に記載のカーボンナノチューブの作製方法。
  3. 前記第一の炭素含有ガスが、炭化水素ガスと希釈ガスとからなることを特徴とする請求項1又は2に記載のカーボンナノチューブの作製方法。
  4. 前記CVD法が熱CVD法である場合に、第一の炭素含有ガスの気圧又は分圧が0.01〜0.5気圧であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のカーボンナノチューブの作製方法。
  5. 前記CVD法がプラズマCVD法である場合に、第一の炭素含有ガスの気圧又は分圧が0.1〜30Torrであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のカーボンナノチューブの作製方法。
  6. 前記炭素系物質を除去する場合に、基板の加熱温度が500〜800℃であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のカーボンナノチューブの作製方法。
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