JP2013082372A - 自動車の後部車体構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ピラーインナ22と、ピラーレインフォースメント23と、サスペンションハウジングと、サイドパネルインナ2aの車幅方向内側部分とサスペンションハウジングとを連結する内側補強部材16とを備えた自動車の後部車体構造において、ピラーインナ22の車幅方向内側にシートブラケット4を設け、シートブラケット4が、ピラーインナ22の延長部に形成された第1,第2連結部x,yと、これら第1,第2連結部x,yよりも車幅方向内側において内側補強部材16に形成された第3連結部zとに連結されている。
【選択図】図7
Description
請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記外側連結部は前記ピラー部とピラーレインフォースメントとを重合する連結部であることを特徴としている。
請求項3の発明によれば、ダンパ荷重をピラーレインフォースメントを介してピラー部に確実に伝達することができる。
請求項4の発明によれば、ダンパ荷重を、シートブラケットを介してピラー部前後方向に亙って効果的に伝達することができる。
図1〜図5に示すように、本実施例の車両Vは、後側部分にリフトゲート(図示略)を備えた4ドアタイプのハッチバック車である。この車両Vは、フロアパネル1と、左右1対のサイドパネル2と、左右1対のリヤサスペンション3と、左右1対のリヤホイールハウス11と、左右1対の内側補強部材16と、左右1対の後側ピラー20と、左右1対のピラーレインフォースメント23と、左右1対のリヤシート用シートブラケット4等を備えている。
図1〜図5に示すように、サイドパネル2は、車体外壁を形成するサイドパネルアウタ2aと、車室内壁を形成するサイドパネルインナ2bと、サイドパネル2の上端を形成するルーフレール部2cと、前席の乗員が乗降可能な前側乗降口(図示略)と、後席の乗員が乗降可能な後側乗降口7と、リヤクォータウインドウガラスが装着されるクォータウインドウ開口8と、前側乗降口の前縁部分を形成する前側ピラー(図示略)と、後側乗降口7の前縁部分を形成する中央ピラー10と、後側乗降口7とクォータウインドウ開口8との間を区画する後側ピラー20等を備えている。
サイドパネルインナ2bは、所定厚さ、例えば、約0.65mmの鋼板により形成され、キックアップ部1aの頂部に対応する部分にリヤホイールハウス11が設けられている。
図2〜図6に示すように、リヤホイールハウス11は、サイドパネルインナ2bの下端から車幅方向外側へ膨出するホイールハウスアウタ12と、サイドパネルインナ2bの下端から車幅方向内側へ膨出するホイールハウスインナ13とにより形成されている。
図5に示すように、ホイールハウスインナ13の上縁部は、サイドパネルインナ2bの円弧状下端部に連結され、サイドパネルインナ2bを介してホイールハウスアウタ12と3重連結されている。ホイールハウスインナ13の下縁部は、対応する右側のリヤサイドフレーム6に連結されている。
図3,図5,図7に示すように、外側補強部材15は、断面略ハット状に形成され、上端がサイドパネルインナ2bの車幅方向外側部分に連結され、下端がホイールハウスアウタ12に連結されている。外側補強部材15は、例えば、約1.6mmの鋼板により一体形成され、略コ字状の本体部15aと、本体部15aの前端部から後側ピラー20と重合する位置まで前方へ延びる板状のフランジ部15bと、本体部15aの後端から後方へ延びる板状のフランジ部15c等を備えている。
締結用開口15xは、ピラーインナ22の前側部分に対応して形成されている。締結用開口15yは、ピラーインナ22の後側部分に対応して形成され、正面視にて締結用開口15xと同じ車幅方向位置に設けられている。この締結用開口15yは、締結用開口15xよりも後側且つ上側位置に形成されている。補強部材14cには、締結用開口15yに対応した位置に締結用開口14yが形成されている。
図1〜図4,図7,図8に示すように、後側ピラー20は、断面略ハット状のピラーアウタ21と、ピラーインナ22(ピラー部)と、ピラーアウタ21とピラーインナ22との間に設けられた補強部材としてのピラーレインフォースメント23とにより形成されている。図8に示すように、ピラーアウタ21とピラーインナ22とは、夫々サイドパネルアウタ2aとサイドパネルインナ2bとにより一体的に構成され、両者が協働してリヤホイールハウス11の前側上部からルーフレール部2cに亙って上下方向に延びる閉断面部を形成している。
図8に示すように、傾斜部22aは、前端と後端とに形成された前後フランジ部によりピラーアウタ21に形成された前後フランジ部と連結されている。図4に示すように、延長部22bは、クォータウインドウ開口8とホイールハウス11との間に形成され、傾斜部22aの下端からフランジ部15b(フランジ部16e)の後端に対応する位置に亙って形成されている。図7に示すように、この延長部22bには、第1,第2連結部x,yに対応する延長部22bの前側位置及び後側位置に締結用開口22x,22yが夫々形成されている。
図3に示すように、延長部23bは、傾斜部23aの下端から本体部15aの前端部分に亙って形成され、後側部分において本体部15aの内側壁部と前側壁部とに連結されている。この延長部23bの前フランジ23eには、第1連結部xに対応した位置に締結用開口23xが形成されている。本実施例では、第1連結部x(締結用開口23x,15x,22x)が、傾斜部23aの前側稜線の下側延長線上に位置するように形成されている。
左右1対のリヤサスペンション3は、左右対称の構造であるため、以下、主に右側のリヤサスペンション3について説明する。
リヤサスペンション3は、ダンパ装置30と、リヤサイドフレーム6に支持されたサブフレーム31と、このサブフレーム31に揺動自在に枢支された上下1対のアーム32と、これらアーム32に支持された車輪支持部33と、リヤサイドフレーム6に支持され且つ車輪の振動を減衰可能なコイルスプリング34と、車輪支持部33を上下揺動可能に支持するトレーリングアーム35等を備えている。このリヤサスペンション3は、微小な振動をダンパ装置30により減衰し、大きな振動をコイルスプリング34により減衰している。
左右1対のシートブラケット4は、左右対称の構造であるため、以下、主に右側のシートブラケット4について説明する。
図2,図4,図7,図9に示すように、シートブラケット4は、延長部22b(ピラーインナ22)の車幅方向内側部分に設けられ、略U字状のシートストライカ41が固定されている。シートバック5bは、車幅方向外側位置にシートストライカ41に係合可能なラッチ機構(図示略)が設けられ、シートバック5bが起立状態のとき、シートバック5bが側面視にてピラーインナ22と重合する位置に配置されている。それ故、シートバック5bが起立姿勢にされたとき、ラッチ機構がシートストライカ41に係合し、リヤシート5のシートバック5bは起立状態に保持される。
脚部4b,4c,4dの先端部分には、ピラーインナ22等の夫々の支持部材に対して面接触可能な着座部4e,4f,4gが夫々形成され、これら着座部4e,4f,4gに締結用開口4x,4y,4zが夫々形成されている。脚部4dは、脚部4b,4cよりも脚部長さが短く形成されている。
脚部4dは、第3連結部zにおいて締結用開口4zが締結用開口16zと重合するように配置され、ボルト18zにより締結される。それ故、第3連結部zでは、着座部4gと、上側補強部16a(内側補強部材16)とにより2重連結されている。
この自動車の後部車体構造によれば、サスペンションハウジング14と傾斜部22a(ピラーインナ22)とを車体前後方向に離間して配置できるため、後側乗降口7を広げることなく、乗員乗降性と車体剛性とを両立することができる。内側補強部材16に作用した荷重をシートブラケット4を介して傾斜部22aへ効率良く伝達でき、このシートブラケット4によりピラーインナ22の車幅方向変位を抑制することができる。これにより、部品点数を増加することなく、ダンパ荷重に起因したサイドパネルインナ2aの内倒れを防止することができる。
外側連結部は、第3連結部zよりも車体前後方向前側上方に配置され且つピラーインナ22の延長部22bとピラーレインフォースメント23の延長部23bと外側補強部材15のフランジ部15bとを重合する第1連結部xと、この第1連結部xと第3連結部zとの間において第1連結部xよりも上方に配置され且つピラーインナ22の延長部22bと外側補強部材15とを重合する第2連結部yによって構成されているため、ダンパ荷重を、シートブラケット4を介してピラーインナ22の前後方向に亙って効果的に伝達することができる。
1〕前記実施例においては、シートブラケットを3箇所で固定した例を説明したが、少なくとも第1,第3連結部または第2,第3連結部のように2箇所で固定することも可能である。また、4箇所以上で固定しても良い。
3 リヤサスペンション
4 シートブラケツト
5 リヤシート
11 リヤホイールハウス
14 サスペンションハウジング
15 外側補強部材
16 内側補強部材
20 後側ピラー
22 ピラーインナ
22b 延長部
23 ピラーレインフォースメント
23b 延長部
30 ダンパ装置
V 車両
x 第1連結部
y 第2連結部
z 第3連結部
Claims (4)
- 車体後部のサイドパネルインナに形成され且つリヤホイールハウスの前側上部から上方へ延びるピラー部と、このピラー部の車幅方向外側部分に接合されたピラーレインフォースメントと、このピラーレインフォースメントの後側において前記リヤホイールハウスに連なり且つサスペンションのダンパ装置を支持するサスペンションハウジングと、前記サイドパネルインナの車幅方向内側部分とサスペンションハウジングとを連結する内側補強部材とを備えた自動車の後部車体構造において、
前記ピラー部の車幅方向内側部分にリヤシートのシートバックを保持するシートブラケットを設け、
前記シートブラケットが、前記ピラー部に形成された外側連結部と、この外側連結部よりも車幅方向内側において前記内側補強部材に形成された内側連結部とに連結されたことを特徴とする自動車の後部車体構造。 - 前記サイドパネルインナの車幅方向外側部分とサスペンションハウジングとを連結する外側補強部材を設け、前記外側連結部は前記外側補強部材と前記ピラー部とを重合する連結部であることを特徴とする請求項1に記載の自動車の後部車体構造。
- 前記外側連結部は前記ピラー部とピラーレインフォースメントとを重合する連結部であることを特徴とする請求項1に記載の自動車の後部車体構造。
- 前記外側連結部は、前記内側連結部よりも車体前後方向前側上方に配置され且つ前記ピラー部とピラーレインフォースメントと外側補強部材とを重合する第1連結部と、この第1連結部と前記内側連結部との間において前記第1連結部よりも上方に配置され且つ前記ピラー部と外側補強部材とを重合する第2連結部によって構成されたことを特徴とする請求項2に記載の自動車の後部車体構造。
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