JP2013028298A - 電動チルトステアリングコラム装置 - Google Patents

電動チルトステアリングコラム装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2013028298A
JP2013028298A JP2011166466A JP2011166466A JP2013028298A JP 2013028298 A JP2013028298 A JP 2013028298A JP 2011166466 A JP2011166466 A JP 2011166466A JP 2011166466 A JP2011166466 A JP 2011166466A JP 2013028298 A JP2013028298 A JP 2013028298A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
axis
wedge member
jacket
steering column
mounting portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2011166466A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Arihara
浩二 有原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Jtekt Column Systems Corp
Original Assignee
Fuji Kiko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Kiko Co Ltd filed Critical Fuji Kiko Co Ltd
Priority to JP2011166466A priority Critical patent/JP2013028298A/ja
Publication of JP2013028298A publication Critical patent/JP2013028298A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Steering Controls (AREA)

Abstract

【課題】支持剛性を高くしつつチルト調整時の摩擦力は小さくする電動チルトステアリングコラム装置を提供する。
【解決手段】ロアジャケット4aの前端側がボルトを介して揺動自在に支持される一方、後端側が車体取付ブラケットの一対のクランプ部11a,11bに挟持されてモータにより昇降されるチルト機構が構成され、一方のクランプ部11aと対向するロアジャケット4aの外周面に、ステアリングシャフトの軸心に対して傾斜する固定テーパ面23aを有する装着部23を設け、固定テーパ面23aと対向する可動テーパ面24aと一方のクランプ部11aの内壁面11dと摺動する摺動面24bとを有する楔部材24を装着部23に装着し、それぞれのクランプ部11a,11bとロアジャケット4aとの接触圧が適正な値になるように、楔部材23をステアリングシャフトの軸心に沿う方向で位置決め調整する調整手段25を設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、電動チルトステアリングコラム装置に関し、一対のクランプの間でチルトするジャケットと該クランプの側壁との間に、左右方向のガタが生じないようにして剛性を高めたものである。
従来の電動チルトステアリングコラム装置としては、例えば特許文献1,2に記載のものが知られている。
特許文献1に記載の発明は、電動ボックス8の内部にステアリングコラム1が挿通されており、電動ボックス8の内壁面とステアリングコラム1の外面との間にブロック23を設け、電動ボックス8の外面からねじ込んだ締付ボルト26により、ブロック23をステアリングコラム1の外面に押圧し、電動ボックス8の内部でのステアリングコラム1の左右方向の支持剛性を高めたものである。
特許文献2に記載の発明は、一対の剛性ブラケット14の間にハウジング5を配置し、剛性ブラケット14とハウジング5との間に加圧部材としての板ばね11やコイルバネ32を介在させることにより、ステアリングコラム3の左右方向の支持剛性を高めたものである。
特開平2002−2503号公報 特開平2006−7956号公報
ところが、特許文献1に記載の電動チルトステアリングコラム装置のように、締付ボルト26を電動ボックス8にねじ込む構成では、締付トルクの大きさにより締付力を管理するが、チルト調整する際には摩擦力が安定しないため、特許文献1の図8のようにステアリングコラム1とブロック23との間にローラ25を設けて摩擦力を低減する等の対策が必要である。
特許文献2に記載の電動チルトステアリングコラム装置は、加圧部材としての板ばね等を用いているが、左右方向の支持剛性を大きくしようとするとばねの弾性力が大きくなり、チルト調整する際の摩擦力も大きくなる。逆に、チルト調整する際の摩擦力を小さくすると左右方向の支持剛性も小さくなるため、左右方向の支持剛性を高くしつつチルト調整時の摩擦力を小さくすることは困難であるという問題がある。
そこで本発明は、上記の課題を解決した電動チルトステアリングコラム装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、ステアリングシャフトを回転自在に支持するジャケットの前端側がチルト軸を介して上下方向へ揺動自在に車体に支持される一方、前記ジャケットの後端側が車体取付ブラケットを介して車体に支持され、
前記車体取付ブラケットには前記ジャケットの後端側を挟持して上下方向へ案内する一対のクランプ部が設けられ、前記車体取付ブラケットに対して前記ジャケットの後端側をモータの駆動力により昇降させるチルト機構が設けられた電動チルトステアリングコラム装置において、
前記一対のクランプ部のいずれか一方と対向する前記ジャケットの一方の側面に一方のクランプ部と摺動する摺動面を設け、他方のクランプ部と対向する前記ジャケットの他方の側面に装着部を設け、該装着部と前記他方のクランプ部との間に楔部材を配置し、
前記装着部に前記ステアリングシャフトの軸心に対して傾斜する鉛直方向の面としての固定テーパ面を設け、前記楔部材には前記固定テーパ面と対向する可動テーパ面と前記他方のクランプ部の内壁面と摺動する摺動面とを形成し、前記楔部材を前記ステアリングシャフトの軸心に沿う方向で位置決め調整する調整手段を介して前記楔部材を前記装着部に装着したことを特徴とする。
この発明によれば、楔部材をステアリングシャフトの軸心に沿う方向へ移動させるとクランプ部の内壁面と楔部材の摺動面との接触圧が増減し、該接触圧は調整手段により適正な値に設定される一方、チルト調整時であってジャケットの後端側を昇降させる際には、昇降させる方向と略直角の方向であるステアリングシャフトの軸心に沿う方向への負荷が楔部材に作用することはないので、楔部材が装着部に対して移動してクランプ部の内壁面と楔部材の摺動面との接触圧が増減することはなく、チルト調整時に摩擦力が増減することはない。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の電動チルトステアリングコラム装置において、
前記調整手段は、前記楔部材と前記装着部とを前記ステアリングシャフトの軸心に沿う方向に貫通すると共に該軸心方向の前記楔部材と前記装着部との相対的な位置を設定する連結軸と、該連結軸を囲繞して設けられ前記楔部材を前記装着部と他方のクランプ部との間へ食い込む方向へ付勢する付勢手段とを有することを特徴とする。
この発明によれば、連結軸により楔部材と装着部との軸方向位置を設定した状態で、付勢手段によりクランプ部の内壁面と楔部材の摺動面とに接触圧を付与するので、ジャケットの左右方向の剛性の高さを適正な値に設定するのが容易である。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の電動チルトステアリングコラム装置において、
前記ステアリングシャフトの軸心と直角な上下方向の仮想軸心の軸回り、または前記ステアリングシャフトの軸心に沿う仮想軸心の軸回り、あるいはこれらの双方の仮想軸心の軸回りの方向へ、前記楔部材を前記装着部に対して揺動自在に構成したことを特徴とする。
この発明によれば、クランプ部の内壁面と楔部材の摺動面とが平行でない場合でも、自動調整機能が作用し、楔部材が装着部に対して揺動して適正な姿勢に復帰し、これによりクランプ部の内壁面と楔部材の摺動面とが平行になって均一に接触するようになる。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の電動チルトステアリングコラム装置において、
前記固定テーパ面と前記可動テーパ面との少なくともいずれか一方を円弧状に形成したことを特徴とする。
この発明によれば、装着部に対して楔部材が、円弧状に形成された方向へ揺動し、クランプ部の内壁面と楔部材の摺動面とが平行になる。
請求項5に係る発明は、請求項1または2に記載の電動チルトステアリングコラム装置において、
前記ステアリングシャフトの軸心と直角な上下方向の仮想軸心の軸回り、または前記ステアリングシャフトの軸心に沿う仮想軸心の軸回り、あるいはこれらの双方の仮想軸心の軸回りの方向へ、前記装着部を前記ジャケットに対して揺動自在に構成したことを特徴とする。
この発明によれば、クランプ部の内壁面と楔部材の摺動面とが平行でない場合でも、自動調整機能が作用し、装着部がジャケットに対して揺動し、該装着部に装着された楔部材が適正な姿勢に復帰し、これによりクランプ部の内壁面と楔部材の摺動面とが平行になって均一に接触するようになる。
請求項1に係る電動チルトステアリングコラム装置によれば、楔部材をステアリングシャフトの軸心方向へ移動させてクランプ部の内壁面とジャケットの摺動面との接触圧を調整する調整手段を設けたので、ジャケットの左右方向の剛性が高くなり、かつチルト調整時であってジャケットの後端側を昇降させる際には、昇降させる方向と略直角な方向であるステアリングシャフトの軸心に沿う方向への負荷が楔部材に作用することはないので、チルト調整時にジャケットに対して楔部材が移動することはなくチルト調整時の摩擦力が安定する。
請求項2に係る電動チルトステアリングコラム装置によれば、付勢手段の付勢力がジャケットの左右方向の剛性とチルト調整時の摩擦力を適正に保つので、ジャケットの左右方向の剛性を高くできると共に、チルト調整時にジャケットを昇降させる際の摩擦力が安定する。
請求項3に係る電動チルトステアリングコラム装置によれば、装着部に対して楔部材が揺動して適正な姿勢に復帰し、これによりクランプ部の内壁面と楔部材の摺動面とが平行になって均一に接触するので、クランプ部の内壁面と楔部材の摺動面との摩擦抵抗が大きくなって楔部材が昇降しなくなるのが抑制され、ジャケットの左右方向の剛性の高さおよびチルト調整時にジャケットを昇降させる際の摩擦力が安定する。
請求項4に係る電動チルトステアリングコラム装置によれば、固定テーパ面と可動テーパ面とのいずれか一方を円弧状に形成するだけでよいので、構成が簡単である。
請求項5に係る電動チルトステアリングコラム装置によれば、ジャケットに対して装着部が揺動し、該装着部に装着された楔部材が適正な姿勢に復帰し、これによりクランプ部の内壁面と楔部材の摺動面とが平行になって均一に接触するので、クランプ部の内壁面と楔部材の摺動面との摩擦抵抗が大きくなって楔部材が昇降しなくなるのが抑制され、ジャケットの左右方向の剛性の高さおよびチルト調整時にジャケットを昇降させる際の摩擦力が安定する。
図5の要部の拡大断面図(実施の形態1)。 調整手段の分解斜視図(実施の形態1)。 電動チルトステアリングコラム装置の斜視図(実施の形態1)。 電動チルトステアリングコラム装置の正面図(実施の形態1)。 図4のA−A矢視図(実施の形態1)。 図4のB−B矢視図(実施の形態1)。 図4のC−C矢視図(実施の形態1)。 図1と対応する要部の拡大断面図(実施の形態2)。 図1と対応する要部の拡大断面図(実施の形態3)。
以下、本発明による電動チルトステアリングコラム装置の実施の形態を説明する。
(構成)
電動チルトステアリングコラム装置を図3〜図5に基づいて説明する。図5に示すように、中実のロアシャフト1aと中空のアッパシャフト1bとがスプライン結合部1cを介して軸方向へスライド自在に設けられてステアリングシャフト1が構成され、アッパシャフト1bの右端には図示しないステアリングホィールが取り付けられている。ロアシャフト1aは、自在継手2を介して図示しない操舵機構に連結されている。一方、ステアリングシャフト1を回転自在に支持するジャケット4が設けられている。該ジャケット4はロアジャケット4aと該ロアジャケット4aの内部に所定の圧入荷重で圧入保持されたアッパジャケット4bとにより構成され、該アッパジャケット4bはロアチューブ4cと該ロアチューブ4cの内部にスライド自在に挿入されたアッパチューブ4dとにより構成されている。ロアシャフト1aとロアジャケット4aとの間には軸受5が介在し、アッパチューブ4dとアッパシャフト1bとの間には軸受6が介在している。アッパチューブ4dの後端部には、ターンレバーやワイパー等のコンビネーションスイッチを装着するためのパネル7が一体に結合されている。
図3に示すように、ロアジャケット4aの前端部には、二股形状のロアブラケット9が回動軸8を介して車体に回動自在に取り付けられ、該ロアブラケット9の下部にチルト軸としての2本のボルト10を介してロアジャケット4aの前端部が上下方向へ揺動自在に支持されている。
一方、前記ロアジャケット4aの後端側が車体取付ブラケット11を介して車体に支持されている。即ち、車体取付ブラケット11には前記ロアジャケット4aの後端側を挟持して上下方向へ案内する一対のクランプ部11a,11bが設けられている。そして、図3,図4に示すように前記一対のクランプ部11a,11bには前記ボルト10を中心とする円弧に沿って長孔11cが形成され、該長孔11cに前記ロアジャケット4aの側面に装着されたボルト13が挿通されている。車体取付ブラケット11に対して前記ロアジャケット4aの後端側をモータの駆動力により昇降させ、図示しないステアリングホィールを昇降させるチルト機構12が設けられている。
該チルト機構12の構成を以下に説明する。図7に示すように、それぞれのクランプ部11a,11bを貫通する状態でねじ込まれたボルト14を介してギヤケース15が車体取付ブラケット11に回動自在に結合され、該ギヤケース15には上下方向に長いチルトスクリュー15aが回動自在に支持されている。該チルトスクリュー15aの下端にはウォームホィル16が固着され、該ウォームホィル16は、軸方向の両側である上下位置がスラスト軸受17により支持され、固定ナット18によりギヤケース15の下部に保持されている。一方、前記ロアジャケット4aの後端側の下部には、下方へ開口する凹部4eが形成され、該凹部4eにはナットケース19が配置され、該ナットケース19は2本のボルト21を介して回動自在にロアジャケット4aに結合されている。該ナットケース19の内部には一対のナット20が回転および軸方向移動を拘束された状態で保持され、前記チルトスクリュー15aの上端は、一対のナット20にねじ込まれている。前記ウォームホィル16を回転駆動させるため、ギヤケース15にはチルト用モータ22が設けられ、該チルト用モータ22の出力軸に固着された図示しないウォームが前記ウォームホィル16に噛み合っている。
一対のクランプ部11a,11bの間でロアジャケット4aの後端側が昇降する部分の断面図として、平面断面図の図5と軸方向断面図の図6とがあり、図5の要部をステアリングシャフトの軸方向断面として拡大したものが図1である。チルト用モータ22を回転させると、一対のクランプ部11a,11bの間でロアジャケット4aの後端側が昇降する。そして、図1に示すように、一対のクランプ部11a,11bのうちの図中の下側である左のクランプ部11aに対してはロアジャケット4aの左の側面に設けられた後述の摺動面24bが摺動し、図中の上側である右のクランプ部11bに対してはロアジャケット4aの右の側面に設けられた摺動面4fが摺動する。
左のクランプ部11aと対向する前記ロアジャケット4aの後端側の左の側面に、前記ステアリングシャフト1の軸心方向に対して傾斜する鉛直方向の面としての固定テーパ面23aを有する装着部23が設けられている。該装着部23と前記一方のクランプ部11aとの間には楔部材24が配置され、該楔部材24は装着部23に装着されている。該楔部材24は、前記固定テーパ面23aと対向する可動テーパ面24aと、前記一方のクランプ部11aの内壁面11dと摺動する摺動面24bとを備えている。
前記それぞれのクランプ部11a,11bとロアジャケット4aの摺動面24b,4fとの接触圧が適正な値になるように、該楔部材24を前記ステアリングシャフト1の軸心に沿う方向で位置決め調整する調整手段25が設けられている。該調整手段25は、図2に示すように前記楔部材24と前記装着部23とに前記ステアリングシャフト1の軸心に沿う方向へ貫通する挿通孔23c,24cを形成し、該挿通孔23c,24cに挿通される連結軸としてのボルト26と、該ボルト26の先端にねじ込まれるナット26aと、該ボルト26の頭部側に形成された大径部26bを囲繞して設けられ楔部材24を装着部23と他方のクランプ部11aとの間へ食い込む方向へ付勢する付勢手段としてのばね27とにより構成されている。ここで、調整手段25による楔部材24の位置決め調整は、挿通孔23c,24cに挿通されたボルト26をナット26aにねじ込んで締め込み、ボルト26の大径部26bの端面とナット26aの端面との間で、楔部材24と装着部23とを所定のトルクで締め付けた後、ボルト26を所定の角度だけ緩めることにより、大径部26bの端面と装着部23の端面との間に所定の隙間が生じる状態となるように、ボルト26とナット26aとによって楔部材24と装着部23との軸方向での相対的な位置を設定している。ナット26aとしては、緩み止めのためにめねじ部を樹脂でモールドした構成の緩み止めナットが用いられている。装着部23の固定テーパ面23aに対して楔部材24を案内するため、固定テーパ面23aの両側にはガイド部23bが一体に形成されている。
次に、図示しないステアリングホィールを軸方向へスライドさせるテレスコ機構28について説明する。図5に示すように、前記ロアジャケット4aの中間部にはステアリングシャフト1の軸心と直交するように側方へ突出する支持部29が形成され、該支持部29には図示しないナット部材が軸方向の移動を規制した状態で回転自在に支持され、該ナット部材には、前記ステアリングシャフト1の軸心と平行に配置されたテレスコスクリュー30の前端部がネジ結合されている。テレスコスクリュー30の後端部は前記ロアチューブ4cに連結されている。即ち、図6に示すように前記ロアジャケット4aには斜め下の方向へ開口する開口部4gが形成され、該開口部4gを介して前記ロアチューブ4cから半径方向外側へ突出する図5のアーム部31が設けられており、該アーム部31の外端部にテレスコスクリュー30の後端部が結合されている。前記ナット部材を回動させてテレスコスクリュー30およびロアチューブ4c(アッパジャケット4b)を軸方向へ移動させてテレスコ調整を行うため、前記ナット部材を回転駆動するテレスコ用モータ32が設けられている。
前記アッパジャケット4bを構成するロアチューブ4cとアッパチューブ4dとは、所定の圧入荷重で互いに軸方向に嵌合されており、二次衝突が生じた際に、ロアチューブ4cに対してアッパチューブ4dが相対的に軸方向の前方へ移動してアッパジャケット4bが収縮することで衝撃を吸収する衝撃吸収機構が設けられている。
(作用)
次に、電動チルトステアリングコラム装置の作用を説明する。図示しないステアリングホィールを昇降させたい場合は、図7においてチルト機構12のチルト用モータ22を回転させると、図示しないウォームとウォームホィル16を介してチルトスクリュー15aが回転し、該チルトスクリュー15aにネジ結合された一対のナット20と共にナットケース19およびロアジャケット4aの後端側が昇降する。このため、ロアジャケット4aがボルト10を中心として回動し、図示しないステアリングホィールが昇降する。
図示しないステアリングホィールを軸方向へ移動させたい場合は、図5においてテレスコ機構28のテレスコ用モータ32を回転させる。すると、図示しないナット部材が回動し、該ナット部材にネジ結合されたテレスコスクリュー30と共に、テレスコスクリュー30にアーム部31を介して連結されたロアチューブ4c(アッパジャケット4b)がステアリングシャフト1の軸心に沿う方向へスライドし、図示しないステアリングホィールが軸方向へ移動する。
この発明によれば、楔部材24をステアリングシャフト1の軸心に沿う方向へ移動させると、図1においてクランプ部11aの内壁面11dと楔部材24の摺動面24bとの接触圧が増減し、該接触圧は調整手段25により適正な値に設定される一方、チルト調整時であってロアジャケット4aの後端側を昇降させる際には、昇降させる方向と略直角の方向であるステアリングシャフト1の軸心に沿う方向への負荷が楔部材24に作用することはないので、楔部材24が装着部23に対して移動してクランプ部11aの内壁面11dと楔部材24の摺動面24bとの接触圧が増減することはなく、チルト調整時に摩擦力が増減することはない。
この電動チルトステアリングコラム装置によれば、楔部材24をステアリングシャフト1の軸心方向へ移動させてクランプ部11a,11bの内壁面11d,11eとロアジャケット4aの摺動面4f,24bとの接触圧を調整する調整手段25を設けたので、ロアジャケット4aの左右方向の剛性が高くなり、かつチルト調整時であってロアジャケット4aの後端側を昇降させる際には、昇降させる方向と略直角な方向であるステアリングシャフト1の軸心に沿う方向への負荷が楔部材24に作用することはないので、チルト調整時にロアジャケット4aに対して楔部材24が移動することはなくチルト調整時の摩擦力が安定する。
この発明によれば、ボルト26とナット26aとによって楔部材24と装着部23との軸方向位置を設定した状態で、ばね27によりクランプ部11aの内壁面11dと楔部材24の摺動面24bとに略一定の接触圧を付与するので、ロアジャケット4aの左右方向の剛性の高さを適正な値に設定することが容易である。
この電動チルトステアリングコラム装置によれば、ばね27の付勢力がロアジャケット4aの左右方向の剛性とチルト調整時の摩擦力とを適正に保つので、ロアジャケット4aの左右方向の剛性を高くできると共に、チルト調整時にロアジャケット4aを昇降させる際の摩擦力が安定する。
(b)実施の形態2
次に、実施の形態2について説明する。なお、本実施の形態は実施の形態1の一部を変更したものなので、同一部分には同一符号を付して説明を省略し、異なる部分のみを説明する。
この実施の形態は、ステアリングシャフト1の軸心と直角な上下方向の仮想軸心の軸回りに、楔部材24を装着部23に対して揺動自在に構成したものである。
図1と対応する部分の構成を図8に示すように、ステアリングシャフト1の軸心の方向で、前記固定テーパ面23aと前記可動テーパ面24aとのうちの可動テーパ面24aが半径寸法Rの円弧状に形成されている。
この発明によれば、クランプ部11aの内壁面11dと楔部材24の摺動面24bとがステアリングシャフト1の軸方向で平行でない場合でも、自動調整機能が作用し、楔部材24が装着部23に対して、ステアリングシャフト1の軸心と直角な上下方向の仮想軸心の軸回りに、前記半径寸法Rの円弧の中心を中心として揺動して楔部材24が適正な姿勢に復帰し、これによりクランプ部11aの内壁面11dと楔部材24の摺動面24bとが平行になって均一に接触するようになる。
この電動チルトステアリングコラム装置によれば、装着部23に対して楔部材24が揺動して適正な姿勢に復帰し、これによりクランプ部11aの内壁面11dと楔部材24の摺動面24bとが平行になって均一に接触するので、クランプ部11aの内壁面11dと楔部材24の摺動面24bとの摩擦抵抗が大きくなって楔部材24が昇降しなくなるのが抑制され、ロアジャケット4aの左右方向の剛性の高さおよびチルト調整時にロアジャケット4aを昇降させる際の摩擦力が安定する。
この発明によれば、装着部23に対して楔部材24が、円弧状に形成された方向へ揺動し、クランプ部11aの内壁面11dと楔部材24の摺動面24bとが平行になる。
この電動チルトステアリングコラム装置によれば、固定テーパ面23aと可動テーパ面24aとのいずれか一方を円弧状に形成するだけでよいので、構成が簡単である。
(c)実施の形態3
最後に、実施の形態3について説明する。なお、本実施の形態は実施の形態1の一部を変更したものなので、同一部分には同一符号を付して説明を省略し、異なる部分のみを説明する。
この実施の形態は、図1と対応する部分の構成を図9に示すように、ロアジャケット4aに対して装着部23を分割して構成し、装着部23をロアジャケット4aに対してステアリングシャフト1の軸心と直角な上下方向の仮想軸心の軸回りに揺動自在に構成したものである。
即ち、ロアジャケット4aの外周面にステアリングシャフト1の軸心に沿って円弧状の凹部4hが形成される一方、装着部23にはステアリングシャフト1の軸心に沿って凹部4hに嵌まり込む円弧状の凸部23cが形成され、該凸部23cが前記凹部4hに嵌め込まれている。
この発明によれば、クランプ部11aの内壁面11dと楔部材24の摺動面24bとがステアリングシャフト1の軸方向に平行でない場合でも、自動調整機能が作用し、ロアジャケット4aに対して装着部23がステアリングシャフト1の軸心に直角な上下方向の仮想軸心の軸回りに揺動し、該装着部23に装着された楔部材24が適正な姿勢に復帰し、これによりクランプ部11aの内壁面11dと楔部材24の摺動面24bとが平行になって均一に接触するようになる。
この電動チルトステアリングコラム装置によれば、ロアジャケット4aに対して装着部23がステアリングシャフト1の軸心に直角な上下方向の仮想軸心の軸回りに揺動し、該装着部23に装着された楔部材24が適正な姿勢に復帰し、これによりクランプ部11aの内壁面11dと楔部材24の摺動面24bとが平行になって均一に接触するので、クランプ部11aの内壁面11dと楔部材24の摺動面24bとの摩擦抵抗が大きくなって楔部材24が昇降しなくなるのが抑制され、ロアジャケット4aの左右方向の剛性の高さおよびチルト調整時にロアジャケット4aを昇降させる際の摩擦力が安定する。
この発明によれば、円弧状の凹部4hに対して円弧状の凸部23cが摺動することにより、ロアジャケット4aに対して装着部23および楔部材24が揺動し、クランプ部11aの内壁面11dと楔部材24の摺動面24bとが平行になる。
この電動チルトステアリングコラム装置によれば、ロアジャケット4aと装着部23とに円弧状の凹部4hと凸部23cとを形成するだけでよいので、構成が簡単である。
なお、実施の形態1,2は、装着部23をロアジャケット4aと一体に形成したものであるが、ロアジャケット4aと別個に構成してロアジャケット4aに結合しても良い。また、調整手段としては他の構成を採用することもできる。
更に、実施の形態2は可動テーパ面24aを円弧状に形成したものであるが、固定テーパ面23aを円弧状に形成してもよく、あるいは双方のテーパ面を円弧状にしてもよい。また更に、実施の形態2ではステアリングシャフト1の軸心と直角な上下方向の仮想軸心の軸回りの方向へテーパ面を円弧状に形成した場合を示したが、前記ステアリングシャフトの軸心に沿う仮想軸心の軸回りの方向へテーパ面を円弧状に形成してもよい。この場合、ステアリングシャフト1の軸心と直角な仮想軸心の軸回りの方向、あるいはステアリングシャフト1の軸心に沿う仮想軸心の軸回りの方向、あるいはこれらの双方の方向に、楔部材24が揺動して適正な姿勢に復帰する。
また更に、実施の形態3では、ロアジャケット4aに対して装着部23を揺動自在に構成するため、ロアジャケット4aに円弧状の凹部4hを形成し、装着部23に円弧状の凸部23cを形成したが、凹部と凸部との形成部材を逆にしてもよい。また更に、実施の形態3ではステアリングシャフト1の軸心と直角な上下方向の仮想軸心の軸回りに、装着部23をロアジャケット4aに対して揺動自在に構成したが、ステアリングシャフトの軸心に沿う方向の仮想軸心の軸回りにおいて、装着部23をロアジャケット4aに対して揺動自在に構成してもよく、あるいはこれらの双方の仮想軸心の軸回りにおいて装着部23をロアジャケット4aに対して揺動自在に構成してもよく、更にあるいは凸部23cおよび凹部4hを球面に形成していずれの方向へも揺動自在な設定にしてもよい。
1…ステアリングシャフト
4a…ロアジャケット
4h…凹部
10…ボルト(チルト軸)
11…車体取付ブラケット
11a,11b…クランプ部
12…チルト機構
22…モータ
23…装着部
23a…固定テーパ面
23c…凸部
24…楔部材
24a…可動テーパ面
24b…摺動面
25…調整手段
26…ボルト(連結軸)
27…ばね(付勢手段)

Claims (5)

  1. ステアリングシャフトを回転自在に支持するジャケットの前端側がチルト軸を介して上下方向へ揺動自在に車体に支持される一方、前記ジャケットの後端側が車体取付ブラケットを介して車体に支持され、
    前記車体取付ブラケットには前記ジャケットの後端側を挟持して上下方向へ案内する一対のクランプ部が設けられ、前記車体取付ブラケットに対して前記ジャケットの後端側をモータの駆動力により昇降させるチルト機構が設けられた電動チルトステアリングコラム装置において、
    前記一対のクランプ部のいずれか一方と対向する前記ジャケットの一方の側面に一方のクランプ部と摺動する摺動面を設け、他方のクランプ部と対向する前記ジャケットの他方の側面に装着部を設け、該装着部と前記他方のクランプ部との間に楔部材を配置し、
    前記装着部に前記ステアリングシャフトの軸心に対して傾斜する鉛直方向の面としての固定テーパ面を設け、前記楔部材には前記固定テーパ面と対向する可動テーパ面と前記他方のクランプ部の内壁面と摺動する摺動面とを形成し、前記楔部材を前記ステアリングシャフトの軸心に沿う方向で位置決め調整する調整手段を介して前記楔部材を前記装着部に装着したことを特徴とする電動チルトステアリングコラム装置。
  2. 請求項1に記載の電動チルトステアリングコラム装置において、
    前記調整手段は、前記楔部材と前記装着部とを前記ステアリングシャフトの軸心に沿う方向に貫通すると共に該軸心方向の前記楔部材と前記装着部との相対的な位置を設定する連結軸と、該連結軸を囲繞して設けられ前記楔部材を前記装着部と他方のクランプ部との間へ食い込む方向へ付勢する付勢手段とを有することを特徴とする電動チルトステアリングコラム装置。
  3. 請求項1または2に記載の電動チルトステアリングコラム装置において、
    前記ステアリングシャフトの軸心と直角な上下方向の仮想軸心の軸回り、または前記ステアリングシャフトの軸心に沿う仮想軸心の軸回り、あるいはこれらの双方の仮想軸心の軸回りの方向へ、前記楔部材を前記装着部に対して揺動自在に構成したことを特徴とする電動チルトステアリングコラム装置。
  4. 請求項3に記載の電動チルトステアリングコラム装置において、
    前記固定テーパ面と前記可動テーパ面との少なくともいずれか一方を円弧状に形成したことを特徴とする電動チルトステアリングコラム装置。
  5. 請求項1または2に記載の電動チルトステアリングコラム装置において、
    前記ステアリングシャフトの軸心と直角な上下方向の仮想軸心の軸回り、または前記ステアリングシャフトの軸心に沿う仮想軸心の軸回り、あるいはこれらの双方の仮想軸心の軸回りの方向へ、前記装着部を前記ジャケットに対して揺動自在に構成したことを特徴とする電動チルトステアリングコラム装置。

JP2011166466A 2011-07-29 2011-07-29 電動チルトステアリングコラム装置 Withdrawn JP2013028298A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011166466A JP2013028298A (ja) 2011-07-29 2011-07-29 電動チルトステアリングコラム装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011166466A JP2013028298A (ja) 2011-07-29 2011-07-29 電動チルトステアリングコラム装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013028298A true JP2013028298A (ja) 2013-02-07

Family

ID=47785773

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011166466A Withdrawn JP2013028298A (ja) 2011-07-29 2011-07-29 電動チルトステアリングコラム装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013028298A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015224000A (ja) * 2014-05-29 2015-12-14 日本精工株式会社 電動パワーステアリング装置
CN110015336A (zh) * 2014-07-02 2019-07-16 Nsk美国有限公司 具有倾斜调整的转向柱组件及用于抵抗冲击的改进组装方法
EP4059811A1 (en) * 2021-03-19 2022-09-21 Aisin Corporation Steering device

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015224000A (ja) * 2014-05-29 2015-12-14 日本精工株式会社 電動パワーステアリング装置
CN110015336A (zh) * 2014-07-02 2019-07-16 Nsk美国有限公司 具有倾斜调整的转向柱组件及用于抵抗冲击的改进组装方法
EP4059811A1 (en) * 2021-03-19 2022-09-21 Aisin Corporation Steering device
US11654954B2 (en) 2021-03-19 2023-05-23 Aisin Corporation Steering device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5161534B2 (ja) 電動チルトステアリング装置
JP4894413B2 (ja) ステアリング装置
EP2572959B1 (en) Steering apparatus for vehicle
WO2013176192A1 (ja) 電動ステアリングホイールの位置調節装置
CN110316242B (zh) 转向柱装置
JP2007168708A (ja) 車両用ステアリング装置
JPWO2007083536A1 (ja) ステアリングコラム装置
JP2002193110A (ja) 車両用電動チルト式ステアリング装置
JP2013028298A (ja) 電動チルトステアリングコラム装置
JP4582374B2 (ja) チルトステアリング装置
JP5076383B2 (ja) ステアリング装置
JP5970992B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2012218695A (ja) 電動式ステアリング装置
JP2009120133A (ja) ステアリング装置
JP5603783B2 (ja) ステアリング装置
JP2008057595A (ja) ステアリング装置
JP5949281B2 (ja) 車両用ステアリング装置
JP2007090977A (ja) 電動チルトテレスコステアリングコラム
JP5233246B2 (ja) 電動テレスコ調整式ステアリング装置
JP2009292429A (ja) 車両のステアリング装置
JP5176553B2 (ja) 電動チルト式ステアリング装置
JP5970989B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP5970991B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP5966700B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2005104429A (ja) コラムアシスト形電動パワーステアリング装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20141007