JP2008057595A - ステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】送りナットに軸直角方向の荷重が作用しても、送りナットのねじ山の斜面が送りねじ軸のねじ山の斜面に食い付かず、モータの作動音の上昇や異音の発生を抑制可能な送りねじ機構を有するステアリング装置を提供する。
【解決手段】ガイド孔651、651の内周面が送りねじ軸63のねじ山の山頂631に接触して停止し、それ以上右方向には移動しない。従って、送りナット65のねじ山の斜面652、652が、送りねじ軸63のねじ山の斜面(フランク)632、632に食い付くことがないため、送りねじ軸63と送りナット65の回転トルクの増加及び変動が防止でき、チルト用モータ61の作動音の上昇や異音の発生を抑制することが可能となる。
【選択図】図10

Description

本発明はステアリング装置、特に、ステアリングホイールのチルト位置、または、テレスコピック位置を、送りねじ機構の送り運動により調整することができるステアリング装置、及び、送りねじ機構に関する。
運転者の体格や運転姿勢に応じて、ステアリングホイールのチルト位置やテレスコピック位置を調整する必要がある。このチルト位置、または、テレスコピック位置の調整を、電動モータの回転で送りねじ軸を回転させ、この送りねじ軸に螺合する送りナットを直進移動させて行うステアリング装置がある。
ステアリング装置のチルト位置を電動モータの回転で調整する送りねじ機構を有するステアリング装置として、特許文献1に示すステアリング装置がある。特許文献1のステアリング装置の送りねじ機構では、図15に示すように、送りナット65は図15の上下方向に直線運動するのに対し、コラムは図示しないチルト中心軸を支点として円弧運動するため、これら両運動には、図15の左右方向のずれが生じる。
この左右方向のずれを吸収するために、リンク機構や長孔を使用して送りナット65をコラムに連結すると、送りナット65をコラムに連結した位置と送りナット65の中心位置が、コラムの軸方向にずれることになる。従って、送りねじ軸63の回転で、送りナット65が図15の上下方向に移動すると、送りナット65に、送りねじ軸63に対して軸直角方向の荷重F3が作用する。
この軸直角方向の荷重F3によって、送りナット65が図15の左右方向に移動し、送りナット65のねじ山の斜面652、652が、送りねじ軸63のねじ山の斜面(フランク)632、632に食い付く。その結果、送りねじ軸63と送りナット65の回転トルクの増加や変動が起きて、チルト用モータの作動音が上昇したり、異音が発生することがあった。
また、テレスコピック位置を電動モータの回転で調整する送りねじ機構を有するステアリング装置においても、送りねじ軸と送りナットの中心軸線の同心度や平行度に誤差がある場合に、送りナットに軸直角方向の荷重が作用して、送りナットのねじ山の斜面が、送りねじ軸のねじ山の斜面に食い付く。その結果、送りねじ軸の回転トルクの増加や変動が起きて、テレスコ用モータの作動音が上昇したり、異音が発生することがあった。
特公平6−37172号公報
本発明は、送りナットに軸直角方向の荷重が作用しても、送りナットのねじ山の斜面が送りねじ軸のねじ山の斜面に食い付かず、モータの作動音の上昇や異音の発生を抑制可能な送りねじ機構を有するステアリング装置、及び、送りねじ機構を提供することを課題とする。
上記課題は以下の手段によって解決される。すなわち、第1番目の発明は、互いに螺合する送りねじ軸と送りナットの相対移動で送り運動を行う送りねじ機構であって、上記送りナットの軸方向の両端に、上記送りねじ軸のねじ山の山頂にのみ接触可能なガイド孔を有するガイド部を形成したことを特徴とする送りねじ機構である。
第2番目の発明は、第1番目の発明の送りねじ機構において、上記ガイド部は上記送りナットと一体的に形成されていることを特徴とする送りねじ機構である。
第3番目の発明は、第1番目の発明の送りねじ機構において、上記ガイド部は上記送りナットとは別体で形成されていることを特徴とする送りねじ機構である。
第4番目の発明は、第1番目から第3番目までのいずれかの発明の送りねじ機構において、上記ガイド孔は円形に形成されていることを特徴とする送りねじ機構である。
第5番目の発明は、第1番目から第3番目までのいずれかの発明の送りねじ機構において、上記ガイド孔は長円形に形成されていることを特徴とする送りねじ機構である。
第6番目の発明は、車体後方側にステアリングホイールが装着されるステアリングシャフト、車体取付けブラケットを介して車体に取り付けられ、上記ステアリングシャフトを回転可能に軸支するとともに、チルト中心軸を支点とするチルト位置調整、または、上記ステアリングシャフトの中心軸線に沿ったテレスコピック位置調整が可能なコラム、上記コラムまたは車体取付けブラケットに設けられた電動アクチュエータ、上記電動アクチュエータによって駆動され、互いに螺合する送りねじ軸と送りナットの相対移動で、上記コラムのチルト運動、または、テレスコピック運動を行う送りねじ機構、上記送りナットの軸方向の両端に形成され、上記送りねじ軸のねじ山の山頂にのみ接触可能なガイド孔を有するガイド部を備えたことを特徴とするステアリング装置である。
第7番目の発明は、第6番目の発明のステアリング装置において、上記ガイド部は上記送りナットと一体的に形成されていることを特徴とするステアリング装置である。
第8番目の発明は、第6番目の発明のステアリング装置において、上記ガイド部は上記送りナットとは別体で形成されていることを特徴とするステアリング装置である。
第9番目の発明は、第6番目から第8番目までのいずれかの発明のステアリング装置において、上記ガイド孔は円形に形成されていることを特徴とするステアリング装置である。
第10番目の発明は、第6番目から第8番目までのいずれかの発明のステアリング装置において、上記ガイド孔は長円形に形成されていることを特徴とするステアリング装置である。
本発明のステアリング装置、及び、送りねじ機構では、送りナットの軸方向の両端に、送りねじ軸のねじ山の山頂にのみ接触可能なガイド孔を有するガイド部を形成している。従って、送りナットに軸直角方向の荷重が作用しても、送りナットのねじ山の斜面が送りねじ軸のねじ山の斜面に食い付かず、モータの作動音の上昇や異音の発生を抑制できる。
以下の実施例では、ステアリングホイールの上下方向位置と前後方向位置の両方の位置を調整する、チルト・テレスコピック式の電動ステアリング装置、及び、ステアリングホイールの前後方向位置のみを調整する、テレスコピック式の電動ステアリング装置に本発明を適用した例について説明する。もちろん、本発明は、ステアリングホイールの上下方向位置のみが調整可能なチルト式の電動ステアリング装置に適用してもよい。
図1は本発明の電動ステアリング装置101を車両に取り付けた状態を示す全体斜視図である。電動ステアリング装置101は、ステアリングシャフト102を回動自在に軸支している。ステアリングシャフト102には、その上端(車体後方側)にステアリングホイール103が装着され、ステアリングシャフト102の下端(車体前方側)には、ユニバーサルジョイント104を介して中間シャフト105が連結されている。
中間シャフト105には、その下端にユニバーサルジョイント106が連結され、ユニバーサルジョイント106には、ラックアンドピニオン機構等からなるステアリングギヤ107が連結されている。
運転者がステアリングホイール103を回転操作すると、ステアリングシャフト102、ユニバーサルジョイント104、中間シャフト105、ユニバーサルジョイント106を介して、その回転力がステアリングギヤ107に伝達され、ラックアンドピニオン機構を介して、タイロッド108を移動し、車輪の操舵角を変えることができる。
次に、本発明の実施例1から実施例4の送りねじ機構を有するステアリング装置の詳細な構造について説明する。
図2は本発明の実施例1の送りねじ機構を有するチルト・テレスコピック式の電動ステアリング装置101の要部を示す正面図である。図3は図2のA−A断面図であって、チルト駆動機構の要部を示す。図4は図3のB−B断面図であって、チルト用モータとウォームの要部を示す。図5は図2のP部拡大図である。図6は図5のC−C断面図である。図7は図2のチルト・テレスコピック式の電動ステアリング装置のチルト位置を調整した状態を示す正面図である。
図8は図2の変形例のチルト・テレスコピック式の電動ステアリング装置の要部を示す正面図である。図9は図8のチルト・テレスコピック式の電動ステアリング装置のチルト位置を調整した状態を示す正面図である。図10は本発明の実施例1の送りねじ機構を示し、図6のD−D断面図である。
図2から図4に示すように、本発明のチルト・テレスコピック式の電動ステアリング装置101は、車体取付けブラケット2、ロアーコラム(アウターコラム)3、アッパーコラム(インナーコラム)4等から構成されている。
車体後方側の車体取付けブラケット2は、その上板21が車体11に固定されている。ロアーコラム3の車体前方側端部(図2の右側)にはブラケット31が一体的に形成され、このブラケット31にチルト中心軸32が取付けられている。このチルト中心軸32を支点として、中空円筒状のロアーコラム3の車体前方側端部が、車体11に、チルト位置調整(図2の紙面に平行な平面内で揺動)可能に軸支されている。
ロアーコラム3の内周には、アッパーコラム4がテレスコピック位置調整(ロアーコラム3の中心軸線に平行に摺動)可能に嵌合している。アッパーコラム4には、上部ステアリングシャフト102Aが回動可能に軸支され、上部ステアリングシャフト102Aの車体後方側(図2の左側)端部には、ステアリングホイール103(図1参照)が固定されている。
ロアーコラム3には、下部ステアリングシャフト102Bが回動可能に軸支され、下部ステアリングシャフト102Bは上部ステアリングシャフト102Aとスプライン嵌合している。従って、アッパーコラム4のテレスコピック位置に関わらず、上部ステアリングシャフト102Aの回転が下部ステアリングシャフト102Bに伝達される。
下部ステアリングシャフト102Bの車体前方側(図2の右側)は、ユニバーサルジョイント104(図1参照)を介してステアリングギヤ107(図1参照)に連結され、ステアリングホイール103を運転者が手で回すと、上部ステアリングシャフト102Aを介して下部ステアリングシャフト102Bが回動し、車輪の操舵角を変えることができる。
車体取付けブラケット2の上板21には、上板21から下方に平行に延びる左右の側板22、22が形成され、この左右の側板22、22の内側面に、ロアーコラム3がチルト摺動可能に挟持されている。
ロアーコラム3の下面外周には、テレスコ位置調整を行うテレスコ駆動機構5が取付けられている。また、車体取付けブラケット2の下方には、チルト位置調整を行うチルト駆動機構6が取付けられている。
ロアーコラム3の下面外周には、図示しないテレスコ用モータが取付けられている。ロアーコラム3の下面には、ロアーコラム3の中心軸線に平行に送りねじ軸53が取付られ、送りねじ軸53の車体後方端(図2の左端)が、アッパーコラム4の車体後方端に固定されたフランジ41の下端に連結されている。
図示しないテレスコ用モータの回転が、図示しないウォームホイールに伝達され、送りねじ軸53に螺合する図示しない送りナットを回転させる。この送りナットの回転で送りねじ軸53を往復移動(図2の左右方向の移動)して、アッパーコラム4をテレスコピック位置調整する。
チルト駆動機構6用のチルト用モータ61の出力軸66(図4参照)に取付けられたウォーム62が、送りねじ軸63(図3参照)の下方に取付けられたウォームホイール64に噛み合って、チルト用モータ61の回転を送りねじ軸63に伝達している。ウォーム62は、軸受671、672によって、車体取付けブラケット2の下端に回転可能に軸支されている。
送りねじ軸63は、チルト用モータ61の中心軸線に対して垂直(図2、図3の上下方向)に延び、その上端と下端が、軸受681、682によって車体取付けブラケット2に回転可能に軸支されている。送りねじ軸63の外周に形成された雄ねじには、円柱形状の送りナット65が螺合し、この送りねじ軸63と送りナット65によって、チルト駆動用の送りねじ機構が構成されている。送りねじ軸63が回転すると、送りナット65は垂直方向に直線運動を行う。
図3、図5、図6に示すように、ロアーコラム3の右側面(図3、図6の右側)33には、円形孔34が形成され、この円形孔34内に、軸受35を介して円盤形の偏心ブッシュ36が回転可能に軸支されている。偏心ブッシュ36には、偏心ブッシュ36の中心361から寸法Rだけ偏心した偏心位置(送りナット65の中心)363に、円形の偏心孔362が形成され、この偏心孔362内に、軸受37を介して送りナット65が回転可能に軸支されている。
この電動ステアリング装置101で、ステアリングホイール103のチルト位置を調整する必要が生じると、運転者は図示しないスイッチを操作して、チルト用モータ61を回転させる。すると、チルト用モータ61の回転によって送りねじ軸63が回転し、送りナット65が直線運動を行い、図7に示すように、アッパーコラム4が上方のチルト位置に調整される。
送りナット65は、図2、図3、図5の上下方向に直線運動するのに対し、ロアーコラム3は、チルト中心軸32を支点として円弧運動するため、これら両運動には、図2、図5の左右方向のずれが生じる。しかし、このずれは、偏心ブッシュ36が円形孔34に沿って回転し、偏心ブッシュ36の偏心孔362が送りナット65の回りを回転することによって、ロアーコラム3に対して送りナット65が、図2、図5の左右方向に移動して吸収する。
すなわち、図5に示すように、送りねじ軸63の回転で、送りナット65に図5の上向きの推力F1が作用すると、推力F1の分力としての押圧力F2が偏心ブッシュ36の中心361を支点とする回転力として作用し、偏心ブッシュ36を回転させる。この時、押圧力F2の分力が、送りねじ軸63に対する軸直角方向の荷重F3として、送りナット65に作用する。しかも、チルト位置調整中に、偏心ブッシュ36の中心361と偏心位置(送りナット65の中心)363を結んだ線分の角度が常に変化するため、この軸直角方向の荷重F3の大きさも常に変動することになる。
図8及び図9は、図2の変形例のチルト・テレスコピック式の電動ステアリング装置の要部を示す正面図であり、図8(2)は図8(1)のE−E断面図、図9はチルト位置を調整した状態を示す正面図である。図2から図7に示した電動ステアリング装置は、偏心ブッシュ36を介して、送りナット65とロアーコラム3を連結することで、送りナット65の直線運動と、ロアーコラム3の円弧運動のずれを吸収している。
図8及び図9に示すチルト・テレスコピック式の電動ステアリング装置は、リンクプレートを介して、送りナット65とロアーコラム3を連結することで、送りナット65の直線運動と、ロアーコラム3の円弧運動のずれを吸収する構造を有している。以下の説明では、上記偏心ブッシュ式の電動ステアリング装置と異なる構造部分と作用についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、上記偏心ブッシュ式の電動ステアリング装置と同一部品には同一番号を付して説明する。
図8(1)及び(2)に示すように、ロアーコラム3の右側面33には、丸棒状のコラム側リンク軸71が、図8(1)で、紙面に直交する方向に突出して固定されている。また、送りナット65の両側面には、コラム側リンク軸71に平行に、丸棒状のナット側リンク軸72及び73が、送りナット65と一体的に突出して形成されている。
このコラム側リンク軸71とナット側リンク軸72、及び、コラム側リンク軸71とナット側リンク軸73には、平板状で長円形のリンクプレート74、75の両端が、図示しない軸受ブッシュを介して、枢動可能に軸支されている。
この電動ステアリング装置101で、ステアリングホイール103のチルト位置を調整する必要が生じると、運転者は図示しないスイッチを操作して、チルト用モータ61を回転させる。すると、チルト用モータ61の回転によって送りねじ軸63が回転し、送りナット65が直線運動を行い、図9に示すように、アッパーコラム4が上方のチルト位置に調整される。
送りナット65は、図8、図9の上下方向に直線運動するのに対し、ロアーコラム3はチルト中心軸32を支点として円弧運動するため、これら両運動には、図8、図9の左右方向のずれが生じる。しかし、このずれは、リンクプレート74、75が、コラム側リンク軸71とナット側リンク軸72、73を中心として枢動することによって、ロアーコラム3に対して送りナット65が、図8、図9の左右方向に移動して吸収する。
すなわち、図8に示すように、送りねじ軸63の回転で、送りナット65に図8の上向きの推力F1が作用すると、推力F1の分力としての押圧力F2がリンクプレート74、75に作用し、アッパーコラム4をチルト中心軸32を支点として、上方のチルト位置に移動させる。この時、押圧力F2の分力が、送りねじ軸63に対する軸直角方向の荷重F3として、送りナット65に作用する。
図10は本発明の実施例1の送りねじ機構を示し、図6のD−D断面図である。図10に示すように、送りナット65の軸方向の両端(図10の上下方向の両端)には、送りねじ軸63のねじ山の山頂631にのみ接触可能な円形のガイド孔651、651が形成されている。図8から図9に示した送りねじ機構も、図10と同様な構造のガイド孔651、651が形成されている。
送りねじ軸63のねじ山の山頂631とガイド孔651、651との間の隙間は、0〜0.01ミリ程度に設定するのが好ましい。上記したように、アッパーコラム4をチルト中心軸32を支点として所望のチルト位置に移動させると、送りナット65に軸直角方向の荷重F3が作用して、送りナット65が図10の右方向に押されて移動する。
しかし、ガイド孔651、651の内周面が、送りねじ軸63のねじ山の山頂631に接触して停止し、送りナット65は、それ以上右方向には移動しない。従って、送りナット65のねじ山の斜面652、652が、送りねじ軸63のねじ山の斜面(フランク)632、632に食い付くことがないため、送りねじ軸63の回転トルクの増加及び変動が抑制でき、チルト用モータ61の作動音の上昇や異音の発生を抑制することが可能となる。
図11は本発明の実施例2の送りねじ機構を示し、図11(1)は図6のD−D断面図相当であり、図11(2)は図11(1)のQ矢視図である。以下の説明では、上記実施例と異なる構造部分と作用についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、上記実施例と同一部品には同一番号を付して説明する。実施例2は、ガイド孔を有するガイド部を、送りナット65とは別体で形成した例である。
図11に示すように、送りナット65の円柱形状の外周653には、外径が矩形のガイド部81の円筒孔811が外嵌している。ガイド部81の両端(図11(1)の上下方向の両端)には、送りねじ軸63のねじ山の山頂631にのみ接触可能な円形のガイド孔812、812が形成されている。
送りねじ軸63のねじ山の山頂631とガイド孔812、812との間の隙間は、0〜0.01ミリ程度に設定するのが好ましい。上記したように、アッパーコラム4をチルト中心軸32を支点として所望のチルト位置に移動させると、送りナット65及びガイド部81に軸直角方向の荷重F3が作用して、送りナット65及びガイド部81が図11(1)の右方向に押されて移動する。
しかし、ガイド孔812、812の内周面が送りねじ軸63のねじ山の山頂631に接触して停止し、送りナット65は、それ以上右方向には移動しない。従って、送りナット65のねじ山の斜面652、652が、送りねじ軸63のねじ山の斜面(フランク)632、632に食い付くことがないため、送りねじ軸63の回転トルクの増加及び変動が防止でき、チルト用モータ61の作動音の上昇や異音の発生を抑制することが可能となる。
図12は本発明の実施例3の送りねじ機構を示し、図11(2)相当図である。以下の説明では、上記実施例と異なる構造部分と作用についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、上記実施例と同一部品には同一番号を付して説明する。実施例3は、実施例2の変形例であって、ガイド孔の形状を長円形に形成した例である。
図12に示すように、送りナット65の円柱形状の外周653には、外径が矩形のガイド部81の円筒孔811が外嵌している。ガイド部81の両端(図12の紙面に直交する方向の両端)には、送りねじ軸63のねじ山の山頂631にのみ接触可能な長円形のガイド孔813、813が形成されている。図12に示すように、ガイド孔813、813を長円形にすれば、ガイド孔813、813と送りねじ軸63のねじ山の山頂631との接触面積が小さくなるため、送りナット65と送りねじ軸63との間の摩擦抵抗が減少するため、チルト用モータ61を駆動するのに必要なトルクが小さくて済む。
図13は本発明の実施例4の送りねじ機構を有するテレスコピック式の電動ステアリング装置の要部を示す一部断面を含む正面図である。図14は図13の送りねじ機構の拡大断面図である。以下の説明では、上記実施例と異なる構造部分と作用についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、上記実施例と同一部品には同一番号を付して説明する。実施例4は、テレスコピック式の電動ステアリング装置の送りねじ機構に適用した例である。
図13に示すように、ロアーコラム3の内周には、アッパーコラム4がテレスコピック位置調整(ロアーコラム3の中心軸線に平行に摺動)可能に嵌合している。アッパーコラム4には、上部ステアリングシャフト102Aが回動可能に軸支され、上部ステアリングシャフト102Aの車体後方側(図13の右側)端部には、ステアリングホイール103が固定されている。
ロアーコラム3には、下部ステアリングシャフト102Bが回動可能に軸支され、下部ステアリングシャフト102Bは上部ステアリングシャフト102Aとスプライン嵌合している。従って、アッパーコラム4のテレスコピック位置に関わらず、上部ステアリングシャフト102Aの回転が下部ステアリングシャフト102Bに伝達される。
下部ステアリングシャフト102Bの車体前方側(図13の左側)は、ユニバーサルジョイント104(図1参照)を介してステアリングギヤ107(図1参照)に連結され、ステアリングホイール103を運転者が手で回すと、上部ステアリングシャフト102Aを介して下部ステアリングシャフト102Bが回動し、車輪の操舵角を変えることができる。
ロアーコラム3の下面外周には、テレスコ位置調整を行うテレスコ駆動機構5が取付けられている。ロアーコラム3の下面には、ロアーコラム3の中心軸線に平行に送りねじ軸53が配置され、送りねじ軸53の車体後方端(図13の右端)が、アッパーコラム4の車体後方側に固定されたフランジ41の下端に連結されている。
ロアーコラム3の下面には、テレスコ用モータ51が取付けられている。テレスコ用モータ51の図示しない出力軸に取付けられたウォーム52の回転が、ウォームホイール54に伝達され、送りねじ軸53に螺合する送りナット55を回転させる。送りナット55は、軸受56A、56Bによって、ロアーコラム3の下面に回転可能に軸承されている。
この送りナット55の回転で送りねじ軸53を往復移動(図13の左右方向の移動)して、アッパーコラム4をテレスコピック位置調整する。この送りねじ軸53と送りナット55によって、テレスコピック駆動用の送りねじ機構が構成されている。
図14に示すように、送りナット55の軸方向の両端(図14の左右方向の両端)の円筒形の外周551、551には、円筒形のガイド部82、82が圧入して外嵌されている。このガイド部82、82には、送りねじ軸53のねじ山の山頂531にのみ接触可能な円形のガイド孔821、821が形成されている。
送りねじ軸53のねじ山の山頂531とガイド孔821、821との間の隙間は、0〜0.01ミリ程度に設定するのが好ましい。上記したように、アッパーコラム4をテレスコピック位置調整して送りねじ軸53を往復移動させる。送りナット55と送りねじ軸53との間に、中心軸線の同心度や平行度に誤差があると、送りナット55に軸直角方向の荷重F3が作用して、送りナット55が図14の下方向(又は上方向)に押されて移動する。
しかし、ガイド孔821、821の内周面が送りねじ軸53のねじ山の山頂531に接触して停止し、送りナット55は、それ以上下方向には移動しない。従って、送りナット55のねじ山の斜面552、552が、送りねじ軸53のねじ山の斜面(フランク)532、532に食い付くことがないため、送りナット55の回転トルクの増加及び変動が防止でき、テレスコ用モータ51の作動音の上昇や異音の発生を抑制することが可能となる。
上記実施例では、チルト・テレスコピック式の電動ステアリング装置、及び、テレスコピック式の電動ステアリング装置の送りねじ機構に適用した例について説明したが、チルト位置の調整だけを行うチルト式の電動ステアリング装置の送りねじ機構に適用してもよい。また、上記実施例では、ロアーコラム3がアウターコラム、アッパーコラム4がインナーコラムで構成されているが、ロアーコラム3をインナ−コラム、アッパーコラム4をアウターコラムにしてもよい。
本発明の電動ステアリング装置を車両に取り付けた状態を示す全体斜視図である。 本発明の実施例1の送りねじ機構を有するチルト・テレスコピック式の電動ステアリング装置の要部を示す正面図である。 図2のA−A断面図であって、チルト駆動機構の要部を示す。 図3のB−B断面図であって、チルト用モータとウォームの要部を示す。 図2のP部拡大図である。 図5のC−C断面図である。 図2のチルト・テレスコピック式の電動ステアリング装置のチルト位置を調整した状態を示す正面図である。 図2の変形例のチルト・テレスコピック式の電動ステアリング装置の要部を示す正面図である。 図8のチルト・テレスコピック式の電動ステアリング装置のチルト位置を調整した状態を示す正面図である。 本発明の実施例1の送りねじ機構を示し、図6のD−D断面図である。 本発明の実施例2の送りねじ機構を示し、(1)は図6のD−D断面図相当、(2)は(1)のQ矢視図である。 本発明の実施例3の送りねじ機構を示し、図11(2)相当図である。 本発明の実施例4の送りねじ機構を有するテレスコピック式の電動ステアリング装置の要部を示す一部断面を含む正面図である。 図13の送りねじ機構の拡大断面図である。 従来の送りねじ機構の拡大断面図である。
符号の説明
101 電動ステアリング装置
102 ステアリングシャフト
102A 上部ステアリングシャフト
102B 下部ステアリングシャフト
103 ステアリングホイール
104 ユニバーサルジョイント
105 中間シャフト
106 ユニバーサルジョイント
107 ステアリングギヤ
108 タイロッド
11 車体
2 車体取付けブラケット
21 上板
22 側板
3 ロアーコラム
31 ブラケット
32 チルト中心軸
33 右側面
34 円形孔
35 軸受
36 偏心ブッシュ
361 中心
362 偏心孔
363 偏心位置
37 軸受
4 アッパーコラム
41 フランジ
5 テレスコ駆動機構
51 テレスコ用モータ
52 ウォーム
53 送りねじ軸
531 山頂
532 斜面
54 ウォームホイール
55 送りナット
551 外周
552 斜面
56A、56B 軸受
6 チルト駆動機構
61 チルト用モータ
62 ウォーム
63 送りねじ軸
631 山頂
632 斜面
64 ウォームホイール
65 送りナット
651 ガイド孔
652 斜面
653 外周
66 出力軸
671、672 軸受
681、682 軸受
71 コラム側リンク軸
72、73 ナット側リンク軸
74、75 リンクプレート
81 ガイド部
811 円筒孔
812 ガイド孔
813 ガイド孔
82 ガイド部
821 ガイド孔

Claims (10)

  1. 互いに螺合する送りねじ軸と送りナットの相対移動で送り運動を行う送りねじ機構であって、
    上記送りナットの軸方向の両端に、上記送りねじ軸のねじ山の山頂にのみ接触可能なガイド孔を有するガイド部を形成したこと
    を特徴とする送りねじ機構。
  2. 請求項1に記載された送りねじ機構において、
    上記ガイド部は上記送りナットと一体的に形成されていること
    を特徴とする送りねじ機構。
  3. 請求項1に記載された送りねじ機構において、
    上記ガイド部は上記送りナットとは別体で形成されていること
    を特徴とする送りねじ機構。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれかに記載された送りねじ機構において、
    上記ガイド孔は円形に形成されていること
    を特徴とする送りねじ機構。
  5. 請求項1から請求項3までのいずれかに記載された送りねじ機構において、
    上記ガイド孔は長円形に形成されていること
    を特徴とする送りねじ機構。
  6. 車体後方側にステアリングホイールが装着されるステアリングシャフト、
    車体取付けブラケットを介して車体に取り付けられ、上記ステアリングシャフトを回転可能に軸支するとともに、チルト中心軸を支点とするチルト位置調整、または、上記ステアリングシャフトの中心軸線に沿ったテレスコピック位置調整が可能なコラム、
    上記コラムまたは車体取付けブラケットに設けられた電動アクチュエータ、
    上記電動アクチュエータによって駆動され、互いに螺合する送りねじ軸と送りナットの相対移動で、上記コラムのチルト運動、または、テレスコピック運動を行う送りねじ機構、
    上記送りナットの軸方向の両端に形成され、上記送りねじ軸のねじ山の山頂にのみ接触可能なガイド孔を有するガイド部を備えたこと
    を特徴とするステアリング装置。
  7. 請求項6に記載されたステアリング装置において、
    上記ガイド部は上記送りナットと一体的に形成されていること
    を特徴とするステアリング装置。
  8. 請求項6に記載されたステアリング装置において、
    上記ガイド部は上記送りナットとは別体で形成されていること
    を特徴とするステアリング装置。
  9. 請求項6から請求項8までのいずれかに記載されたステアリング装置において、
    上記ガイド孔は円形に形成されていること
    を特徴とするステアリング装置。
  10. 請求項6から請求項8までのいずれかに記載されたステアリング装置において、
    上記ガイド孔は長円形に形成されていること
    を特徴とするステアリング装置。
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