JP2009292429A - 車両のステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】部品点数が少なく簡単な構成で、確実且つ円滑なチルト作動を確保する。
【解決手段】第2のコラム部材20と固定ブラケット30との間に一対の摺動部材41,42が介装され、第2のコラム部材の下端面から両側面に向けて傾斜面20a,20bが形成されると共に、各々に当接するように一対の摺動部材に夫々傾斜面41a,42aが形成されている。駆動機構50による螺子軸54の回転駆動に応じて一対の摺動部材間の距離(L)が縮小するに従い、スプリング43の付勢力に抗して第2のコラム部材が車体(B)方向に移動し、チルト作動が行われる。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両のステアリング装置に関し、特に、車体に対しステアリングコラムを揺動可能に支持し、ステアリングホイールの操作位置を調整し得るチルト機構を備えたステアリング装置に係る。
ステアリングホイールの操作位置を調整し得るチルト機構を備えたステアリング装置として、例えば、下記の特許文献1には、端部にステアリングホイールが連結されるステアリングコラムを、車体に対して支持点にて支持し、該支持点を挟んでステアリングホイールと反対側に位置する揺動点を中心に揺動させ、ステアリングコラムを上下動させるステアリング装置が開示されている。尚、特許文献1においては、コラム揺動点とコラム支持点との間の長さが、コラム揺動点とステアリングホイールとの間の長さに対して30%以上の長さを有するものとすることが提案されている。
また、下記の特許文献2には、電動チルト式ステアリング装置が開示され、「車体側ブラケットとステアリングコラムとのうちの他方の部材と移動部材とを、偏心部材を介して接続している。この為、このステアリングコラムの揺動時には、上記移動部材のねじ軸又は固定子に沿う移動(直線運動)に伴って、このステアリングコラムが上記偏心部材と共に移動する傾向となる。この際、この偏心部材が、第二の嵌合面の中心軸と第四の嵌合面の中心軸との偏心に基づいて回転する。この結果、上記移動部材の直線運動と上記偏心部材の回転運動とが合成されて、上記ステアリングコラムが、チルトピボット軸を中心として揺動する事を許容する。」と記載されている。
特開2005−153849号公報 特開2008−24068号公報
上記特許文献1に開示されたステアリング装置においては、チルト駆動に供するリンクの節が多くなることは否めず、部品点数が多くなる。また、特許文献2に開示されたステアリング装置においては、移動部材の直線運動と偏心部材の回転運動によってステアリングコラムを揺動するように構成されているので、所謂こじり力が生じやすく、円滑な作動を確保することは容易ではない。
そこで、本発明は、車体に対しステアリングコラムを揺動可能に支持し、ステアリングホイールの操作位置を調整し得る車両のステアリング装置において、部品点数が少なく簡単な構成で高い剛性を備え、確実且つ円滑なチルト作動を確保し得るステアリング装置を提供することを課題とする。
上記の課題を達成するため、本発明は、請求項1に記載のように、車体に対しステアリングコラムを揺動可能に支持し、ステアリングホイールの操作位置を調整し得る車両のステアリング装置において、前記ステアリングホイールを後端に支持し、前記車体に対する揺動中心を前方に配置すると共に、該揺動中心回りに揺動可能に支持する可動コラム部材と、下方に延出して前記可動コラム部材を支持し、上方を前記車体に固定する固定ブラケットと、該固定ブラケットと前記可動コラム部材との間に介装し、前記可動コラム部材に対して摺動する一対の摺動部材と、該一対の摺動部材間の距離を伸縮駆動する駆動機構とを備えることとしたものである。
更に、請求項2に記載のように、前記可動コラム部材を前記一対の摺動部材方向に付勢する付勢手段を備えたものとし、該付勢手段の付勢力に抗して前記駆動機構によって前記一対の摺動部材間の距離を縮小するに従い、前記可動コラム部材が前記車体方向に移動するように構成するとよい。前記駆動機構は、請求項3に記載のように、前記固定ブラケットに支持し、前記一対の摺動部材間を挿通する螺子軸と、前記可動コラム部材の下方で、前記可動コラム部材の軸に対し実質的に平行に配置し、前記螺子軸に連結して前記螺子軸を回転駆動するモータを備えたものとし、該モータによる前記螺子軸の回転駆動に応じて前記一対の摺動部材間の距離を伸縮駆動する構成とするとよい。
そして、請求項4に記載のように、前記可動コラム部材の下端面から両側面に向けて傾斜面を形成すると共に、該傾斜面の各々に当接するように前記一対の摺動部材に夫々傾斜面を形成し、前記螺子軸を、前記一対の摺動部材に形成する雌螺子部に対し夫々螺合する一対の雄螺子部が前記可動コラム部材の軸を中心として相互に反対の巻き方向となるように形成し、前記一対の摺動部材間の距離が縮小するに従い、前記付勢手段の付勢力に抗して前記可動コラム部材が前記車体方向に移動するように構成するとよい。更に、請求項5に記載のように、前記一対の摺動部材に対し、前記螺子軸に直交する方向の所定範囲内の揺動を許容するように構成するとよい。
更に、請求項6に記載のように、前記一対の摺動部材に対し、前記所定範囲内の揺動に規制する揺動規制部材を備えたものとしてもよい。この揺動規制部材としては容器形状のアタッチメントとし、各摺動部材の側面との間に所定の間隙を以って、各摺動部材の下端部を収容するように配置するとよい。あるいは、一対の摺動部材の両者の移動範囲に亘る樋形状の揺動規制部材とし、一対の摺動部材の両側面との間に上記所定の間隙を以って、固定ブラケットに固着する構成としてもよい。
また、本発明は、請求項7に記載のように、車体に対しステアリングコラムを揺動可能に支持し、ステアリングホイールの操作位置を調整し得る車両のステアリング装置において、前記ステアリングホイールを後端に支持する第1のコラム部材と、該第1のコラム部材と同軸に配置し、前記車体に対する揺動中心を前方に配置すると共に、該揺動中心回りに揺動可能に支持する第2のコラム部材と、下方に延出して前記第2のコラム部材を支持し、上方を前記車体に固定する固定ブラケットと、該固定ブラケットと前記第2のコラム部材との間に介装し、前記第2のコラム部材に対して摺動する一対の摺動部材と、該一対の摺動部材間の距離を伸縮駆動する駆動機構とを備えたものとし、所謂テレスコピック機能及び衝撃吸収機能を具備するものとしてもよい。
更に、請求項8に記載のように、前記第2のコラム部材を前記一対の摺動部材方向に付勢する付勢手段を備えたものとし、該付勢手段の付勢力に抗して前記駆動機構によって前記一対の摺動部材間の距離を縮小するに従い、前記第2のコラム部材が前記車体方向に移動するように構成するとよい。前記駆動機構は、請求項9に記載のように、前記固定ブラケットに支持し、前記一対の摺動部材間を挿通する螺子軸と、前記第2のコラム部材の下方で、前記第2のコラム部材の軸に対し実質的に平行に配置し、前記螺子軸に連結して前記螺子軸を回転駆動するモータを備えたものとし、該モータによる前記螺子軸の回転駆動に応じて前記一対の摺動部材間の距離を伸縮駆動する構成とするとよい。
そして、請求項10に記載のように、前記第2のコラム部材の下端面から両側面に向けて傾斜面を形成すると共に、該傾斜面の各々に当接するように前記一対の摺動部材に夫々傾斜面を形成し、前記螺子軸を、前記一対の摺動部材に形成する雌螺子部に対し夫々螺合する一対の雄螺子部が前記第2のコラム部材の軸を中心として相互に反対の巻き方向となるように形成し、前記一対の摺動部材間の距離が縮小するに従い、前記付勢手段の付勢力に抗して前記第2のコラム部材が前記車体方向に移動するように構成するとよい。更に、請求項11に記載のように、前記一対の摺動部材に対し、前記螺子軸に直交する方向の所定範囲内の揺動を許容するように構成するとよい。更に、請求項12に記載のように、前記一対の摺動部材に対し、前記所定範囲内の揺動に規制する揺動規制部材を備えたものとしてもよい。
本発明は上述のように構成されているので以下の効果を奏する。即ち、請求項1もしくは7に記載のように構成されたステアリング装置においては、車体に対する揺動中心を前方に配置すると共に、揺動中心回りに揺動可能に支持する可動コラム部材もしくは第2のコラム部材と固定ブラケットとの間に一対の摺動部材が介装され、これら一対の摺動部材間の距離が駆動機構によって伸縮駆動されるように構成されているので、従来装置に比し部品点数が少なく、組み付けも容易であり、安価な装置を提供することができる。しかも、上記一対の摺動部材によって、可動コラム部材もしくは第2のコラム部材の下方両側から均等な押圧力を以って保持することができるので、こじり力を生ずることなく確実且つ円滑なチルト作動を確保し得る安価で高剛性のチルト機構を構成することができる。
特に、請求項2もしくは8に記載のように、一対の摺動部材方向に付勢する付勢手段を備えたものとすれば、可動コラム部材もしくは第2のコラム部材を適切に保持した状態で一対の摺動部材を車体方向に移動させることができ、安価な部品で確実且つ円滑なチルト作動を行うことができる。更に、上記のステアリング装置において、請求項3もしくは9に記載のように配置すれば、可動コラム部材もしくは第2のコラム部材の下方両側から一対の摺動部材によって均等な押圧力で保持することができるので、安価で高剛性のチルト機構を有する小型のステアリング装置を提供することができる。
特に、上記一対の摺動部材に関し、請求項4もしくは10に記載のように構成すれば、可動コラム部材もしくは第2のコラム部材に対する一対の摺動部材の当接状態を確実に維持することができる。更に、請求項5もしくは11に記載のように構成すれば、可動コラム部材もしくは第2のコラム部材の両側の傾斜面に対する一対の摺動部材の傾斜面の面接触による当接状態を維持することができる。そして、請求項6もしくは12に記載のように揺動規制部材を備えたものとすれば、一対の摺動部材に対し、揺動規制部材によって所定範囲内の揺動に規制することができるので、可動コラム部材もしくは第2のコラム部材が操作されたとき、一対の摺動部材がこれらとの当接状態から離脱することを確実に阻止することができる。
以下、本発明の望ましい実施形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態に係るステアリング装置の全体構成を示すもので、車体(図1にBで示す)に対しステアリングホイール1の操作位置を調整し得るステアリング支持機構2が配設されている。ステアリング支持機構2は機械的あるいは電気的に転舵機構(図示せず)に連結され、この転舵機構はステアリングホイール1の操作に応じて駆動されて車輪操舵機構(図示せず)を介して操舵輪(図示せず)を転舵するように構成されている。例えば、電動パワーステアリング機構(図示せず)を備えたものであれば、ステアリング支持機構2は機械的に転舵機構に連結されるが、ステアリングバイワイヤ方式であれば、ステアリング支持機構2は電気的に転舵機構に連結される。
本実施形態のステアリング支持機構2においては、ステアリングホイール1を後端に支持する第1のコラム部材10と、これと同軸に配置し、車体(B)に対する揺動中心(T)を前方に配置すると共に、この揺動中心(T)回りに揺動可能に支持する第2のコラム部材20が設けられ、第2のコラム部材20は固定ブラケット30に保持されている。ここで、第1のコラム部材10は、ステアリングホイール1に接続されるアッパシャフト11と、これを囲繞するように同軸上に配置されるアッパチューブ12から成り、一体となって軸方向移動し得るように構成されている。一方、第2のコラム部材20は、転舵機構(図示せず)に接続されるロアシャフト21と、これを囲繞するように同軸上に配置されるロアチューブ22から成り、ロアチューブ22内をアッパチューブ12が軸方向に摺動自在に収容されるように構成されている。従って、本実施形態における第1のコラム部材10及び第2のコラム部材20には、夫々アッパシャフト11及びロアシャフト21が包含され、アッパチューブ12及びロアチューブ22によって所謂ステアリングコラムが構成される。
固定ブラケット30は、車両の下方に延出する枠体31を有し、この枠体31内に第2のコラム部材20が支持され、上部が車体(B)に固定されている。更に、図2に示すように、固定ブラケット30の枠体31と第2のコラム部材20のロアチューブ22との間に、第2のコラム部材20(ロアチューブ22)に対して摺動する一対の摺動部材(スライダ)41及び42が介装されると共に、第2のコラム部材20を摺動部材41及び42方向に付勢する付勢手段として、スプリング(圧縮コイルばね)43が介装されている。そして、これらの摺動部材41及び42間の距離(L)が駆動機構50によって調整されるように構成されている。尚、スプリング43は、固定ブラケット30から離隔した位置で、車体(B)とロアチューブ22との間に介装することとしてもよく、圧縮コイルばねの外、種々のばね部材を用いて付勢手段を構成することができる。
駆動機構50は図1及び2に示すように構成されており、固定ブラケット30の下方に支持された電動のモータ51、その出力軸に設けられたウォーム52、これに噛合して減速機構を構成するウォームホイール53、これと一体的に回転するように接続される螺子軸54から成る。摺動部材41及び42には、夫々雌螺子部が内部に形成されており、これらの雌螺子部に対し夫々螺合する一対の雄螺子部が、螺子軸54に形成されている。この螺子軸54の一対の雄螺子部は、図2に示すように、第2のコラム部材20(ロアチューブ22)の軸を中心として相互に反対の巻き方向となるように(従って、夫々の螺子溝が相互に反対方向に傾斜するように)形成されており、摺動部材41及び42間の距離(L)が縮小するに従ってスプリング43の付勢力に抗して第2のコラム部材20が車体(B)方向に移動するように構成されている。
第2のコラム部材20のロアチューブ22には、図2乃至4に示すように、その下端面から両側面に向けて傾斜面20a及び20bが形成されている。傾斜面20a及び20bには、グリース等の摺動剤を塗布あるいはコーティングし、摩擦を低減することが望ましい。あるいは、傾斜面20a及び20bに低摩擦係数のプレート(図示せず)を貼着することとしてもよい。
一方、第2のコラム部材20の傾斜面20a及び20bの各々に当接するように、摺動部材41及び42に夫々傾斜面41a及び42aが形成されている。摺動部材41及び42の材質は問わないが、雌螺子部の強度を確保すると共に、傾斜面20a及び20bとの摩擦を低減する必要がある。従って、金属製でも高性能樹脂製でもよいが、図5に示すように、傾斜面42aを含む摺動部42xと雌螺子部42yとで異なる種類の樹脂を用い、インサート成形や二色成形によって摺動部材42(及び41)を形成することとしてもよい。また、図1乃至図3には表れていないが、摺動部材41及び42の下端部は緩やかな円弧状(例えば後述の図7に示す形状)に形成されており、枠体31に係止されることなく、螺子軸54に直交する方向の所定範囲内の揺動を許容するように構成されている。
而して、上記第1のコラム部材10、第2のコラム部材20、固定ブラケット30、揺動中心(T)及び車体(B)は、図1に示す位置関係にある。そして、図1に示すモータ51が回転駆動されると、螺子軸54がその軸を中心に減速回転し、これに伴い摺動部材41及び42が螺子軸54に沿って移動する。即ち、螺子軸54の回転方向に応じて摺動部材41及び42間の距離(L)が短縮又は伸長する。これにより、第2のコラム部材20が揺動中心(T)回りに円滑に揺動し、その傾斜角度が所望の角度に調整される。
この間、摺動部材41及び42の傾斜面41a及び42aは夫々第2のコラム部材20の傾斜面20a及び20bに当接した状態で、第2のコラム部材20に対し円滑に摺動する。図2及び図3に示すように、第2のコラム部材20に対し、その上方からスプリング43の付勢力が付与され、その下方両側から摺動部材41及び42によって摺動自在に押圧支持されているので、第2のコラム部材20の傾斜面20a及び20bに対する摺動部材41及び42の傾斜面41a及び42aの面接触による当接状態を維持することができる。この結果、第2のコラム部材20の上方及び下方両側から均等な押圧力で保持され、揺動中心(T)を中心とする第2のコラム部材20の揺動に対する(上下方向の)剛性が確保される。
特に、摺動部材41及び42に対し、螺子軸54に直交する方向の所定範囲内の揺動を許容するように構成されているので、第2のコラム部材20の傾斜面20a及び20bに対する摺動部材41及び42の傾斜面41a及び42aの面接触による当接状態を維持することができる。これは、揺動中心(T)を中心とする第2のコラム部材20の揺動の移動軌跡に対し、第2のコラム部材20に対する摺動部材41及び42の相対移動軌跡が一致せず、若干のズレを生ずることが不可避であるので、傾斜面20a及び20bに対する傾斜面41a及び42aの面接触を確保するためには、第2のコラム部材20の揺動中心(T)を中心とする揺動に応じて、第2のコラム部材20に対する摺動部材41及び42の相対移動を調整する必要があるからである。即ち、前述のように摺動部材41及び42の下端部は緩やかな円弧状に形成されており、第2のコラム部材20の揺動に伴う傾斜面20a及び20bに対する傾斜面41a及び42aの当接状態の変化に応じて、摺動部材41及び42は螺子軸54に直交する方向に揺動することができるので、上記の面接触による当接状態が維持される。
上記のように円弧状の下端部を有する摺動部材41及び42は螺子軸54回りを回転し得るので、その傾斜面41a及び42aが第2のコラム部材20の傾斜面20a及び20bから離脱しないように保持する必要がある。例えば駆動機構50によるチルト作動前で、第2のコラム部材20の傾斜面20a及び20bと摺動部材41及び42の傾斜面41a及び42aとの間の許容移動距離が最大の状態にあるときに、運転者の操作によってスプリング43の付勢力に抗して第2のコラム部材20が上方に駆動されると、傾斜面20a及び20bと傾斜面41a及び42aとの間に大きな間隙が生じ、摺動部材41及び42が螺子軸54回りを回転し、第2のコラム部材20との当接状態から離脱するおそれが生ずる。このような状態を阻止するための一手段として、図6及び図7に示すアタッチメント60を設け、本発明の揺動規制部材に供することができる。
図6及び図7において、本実施形態のアタッチメント60は容器形状で、摺動部材41の両側面との間に所定の間隙(d)を以って、螺子軸54の下方側から摺動部材41(42も同様)の下端部を収容するように配置される。これらの所定の間隙(d)が前述の所定範囲に相当し、摺動部材41(及び42)に対し、螺子軸54に直交する方向の所定範囲内の揺動が許容されると共に、摺動部材41(及び42)がアタッチメント60の内側面に当接すると揺動が阻止されるので、所定範囲内の揺動に規制される。而して、このアタッチメント60によって、摺動部材41及び42が第2のコラム部材20との当接状態から離脱することを阻止することができる。
尚、本実施形態のアタッチメント60は、図6及び図7に示すように摺動部材41(又は42)に対し個別に装着されており、摺動部材41(又は42)の移動に追従するように構成されているが、摺動部材41及び42の両者の移動範囲に亘る樋形状の揺動規制部材(図示せず)を用い、摺動部材41及び42の両側面との間に上記所定の間隙を以って、固定ブラケット30に固着する構成としてもよい。
上記の構成になるステアリング装置によるチルト作動を説明する。先ず、モータ51によって螺子軸54が回転駆動されると、摺動部材41及び42は螺子軸54に沿って移動する。例えば、摺動部材41及び42が図2に示す状態から相互に近接する方向に移動すると、図3に示すように摺動部材41及び42間の距離(L)が短縮されて、第2のコラム部材20が上方に駆動される。これにより、第1及び第2のコラム部材10及び20は揺動中心(T)を中心に図1の反時計方向に揺動し、第1及び第2のコラム部材10及び20は(水平位置から)後方側が上方に傾斜し、ステアリングホイール1の操作位置は最上段位置となる。
これに対し、モータ51が上記と逆方向に回転駆動されると、これに応じて摺動部材41及び42が螺子軸54に沿って相互に離隔する方向に移動し、図2に示すように、摺動部材41及び42間の距離(L)が伸長する。この結果、第1及び第2のコラム部材10及び20は揺動中心(T)を中心に図1の時計方向に揺動し、第1及び第2のコラム部材10及び20の後方側が下方に傾斜し、ステアリングホイール1の操作位置は最下段位置となる。而して、図2及び図3の何れの状態においても、駆動機構50によってチルト作動が行われている間、スプリング43と摺動部材41及び42によって、第2のコラム部材20に対し上方及び下方両側から均等な押圧力を以って保持されているので、こじり力を生ずることなく、確実且つ円滑なチルト作動を確保することができる。
更に、本実施形態のステアリング支持機構2においては、ロアチューブ22に対し、アッパチューブ12が軸方向に移動可能であり、これにより、所謂テレスコピック作動を行い、ステアリングホイール1を所望の軸方向位置に調整することができる。尚、図示は省略するが、前掲の特許文献1に記載のように、衝撃吸収機能を有する構成とすることもできる。
尚、上記テレスコピック機能を必要としなければ、アッパチューブ12及びロアチューブ22を一体に形成して、単一の可動コラム部材(図示せず)を構成することができる。換言すれば、ステアリングホイール1を後端に支持し、車体(図示せず)に対する揺動中心(T)を前方に配置すると共に、この揺動中心(T)回りに揺動可能に支持する可動コラム部材(図示せず)を構成すると共に、アッパシャフト11とロアシャフト21を一体的に構成し、上記の実施形態における第2のコラム部材20を可動コラム部材と読み替えれば、テレスコピック機能を備えていないが、確実且つ円滑なチルト機能を備えたステアリング装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るステアリング装置の部分断面を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係るステアリング装置の縦断面図である。 本発明の一実施形態に係るステアリング装置による上方へのチルト作動状態を示す縦断面図である。 本発明の一実施形態における第2のコラム部材を示す正面図である。 本発明の一実施形態における摺動部材の他の例を示す横断面図である。 本発明の一実施形態における摺動部材及び揺動規制部材を示す横断面図である。 本発明の一実施形態における摺動部材及び揺動規制部材を示す縦側面図である。
符号の説明
B 車体
T 揺動中心
1 ステアリングホイール
2 ステアリング支持機構
10 第1のコラム部材
20 第2のコラム部材
30 固定ブラケット
41,42 摺動部材
43 スプリング(付勢手段)
50 駆動機構
51 モータ
54 螺子軸
60 アタッチメント

Claims (12)

  1. 車体に対しステアリングコラムを揺動可能に支持し、ステアリングホイールの操作位置を調整し得る車両のステアリング装置において、前記ステアリングホイールを後端に支持し、前記車体に対する揺動中心を前方に配置すると共に、該揺動中心回りに揺動可能に支持する可動コラム部材と、下方に延出して前記可動コラム部材を支持し、上方を前記車体に固定する固定ブラケットと、該固定ブラケットと前記可動コラム部材との間に介装し、前記可動コラム部材に対して摺動する一対の摺動部材と、該一対の摺動部材間の距離を伸縮駆動する駆動機構とを備えたことを特徴とする車両のステアリング装置。
  2. 前記可動コラム部材を前記一対の摺動部材方向に付勢する付勢手段を備え、該付勢手段の付勢力に抗して前記駆動機構によって前記一対の摺動部材間の距離を縮小するに従い、前記可動コラム部材が前記車体方向に移動するように構成したことを特徴とする請求項1記載の車両のステアリング装置。
  3. 前記駆動機構が、前記固定ブラケットに支持し、前記一対の摺動部材間を挿通する螺子軸と、前記可動コラム部材の下方で、前記可動コラム部材の軸に対し実質的に平行に配置し、前記螺子軸に連結して前記螺子軸を回転駆動するモータを備え、該モータによる前記螺子軸の回転駆動に応じて前記一対の摺動部材間の距離を伸縮駆動することを特徴とする請求項2記載の車両のステアリング装置。
  4. 前記可動コラム部材の下端面から両側面に向けて傾斜面を形成すると共に、該傾斜面の各々に当接するように前記一対の摺動部材に夫々傾斜面を形成し、前記螺子軸を、前記一対の摺動部材に形成する雌螺子部に対し夫々螺合する一対の雄螺子部が前記可動コラム部材の軸を中心として相互に反対の巻き方向となるように形成し、前記一対の摺動部材間の距離が縮小するに従い、前記付勢手段の付勢力に抗して前記可動コラム部材が前記車体方向に移動するように構成したことを特徴とする請求項3記載の車両のステアリング装置。
  5. 前記一対の摺動部材に対し、前記螺子軸に直交する方向の所定範囲内の揺動を許容するように構成したことを特徴とする請求項4記載の車両のステアリング装置。
  6. 前記一対の摺動部材に対し、前記所定範囲内の揺動に規制する揺動規制部材を備えたことを特徴とする請求項5記載の車両のステアリング装置。
  7. 車体に対しステアリングコラムを揺動可能に支持し、ステアリングホイールの操作位置を調整し得る車両のステアリング装置において、前記ステアリングホイールを後端に支持する第1のコラム部材と、該第1のコラム部材と同軸に配置し、前記車体に対する揺動中心を前方に配置すると共に、該揺動中心回りに揺動可能に支持する第2のコラム部材と、下方に延出して前記第2のコラム部材を支持し、上方を前記車体に固定する固定ブラケットと、該固定ブラケットと前記第2のコラム部材との間に介装し、前記第2のコラム部材に対して摺動する一対の摺動部材と、該一対の摺動部材間の距離を伸縮駆動する駆動機構とを備えたことを特徴とする車両のステアリング装置。
  8. 前記第2のコラム部材を前記一対の摺動部材方向に付勢する付勢手段を備え、該付勢手段の付勢力に抗して前記駆動機構によって前記一対の摺動部材間の距離を縮小するに従い、前記第2のコラム部材が前記車体方向に移動するように構成したことを特徴とする請求項7記載の車両のステアリング装置。
  9. 前記駆動機構が、前記固定ブラケットに支持し、前記一対の摺動部材間を挿通する螺子軸と、前記第2のコラム部材の下方で、前記第2のコラム部材の軸に対し実質的に平行に配置し、前記螺子軸に連結して前記螺子軸を回転駆動するモータを備え、該モータによる前記螺子軸の回転駆動に応じて前記一対の摺動部材間の距離を伸縮駆動することを特徴とする請求項8記載の車両のステアリング装置。
  10. 前記第2のコラム部材の下端面から両側面に向けて傾斜面を形成すると共に、該傾斜面の各々に当接するように前記一対の摺動部材に夫々傾斜面を形成し、前記螺子軸を、前記一対の摺動部材に形成する雌螺子部に対し夫々螺合する一対の雄螺子部が前記第2のコラム部材の軸を中心として相互に反対の巻き方向となるように形成し、前記一対の摺動部材間の距離が縮小するに従って前記付勢手段の付勢力に抗して前記第2のコラム部材が前記車体方向に移動するように構成したことを特徴とする請求項9記載の車両のステアリング装置。
  11. 前記一対の摺動部材に対し、前記螺子軸に直交する方向の所定範囲内の揺動を許容するように構成したことを特徴とする請求項10記載の車両のステアリング装置。
  12. 前記一対の摺動部材に対し前記所定範囲内の揺動に規制する揺動規制部材を備えたことを特徴とする請求項11記載の車両のステアリング装置。
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