JP2012509297A - イソシアネートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、銅を含有する水素化触媒の存在下でアミンを含有する混合物(Gi)を水素化させて、該アミンを含有する混合物(Gii)を得るとともに、該混合物(Gii)をホスゲンと反応させて、そのイソシアネートを含有する混合物(Giii)を得ることからなるイソシアネートの製造方法に関する。本発明はまた、本方法により製造可能なイソシアネートに関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、銅を含有する水素化触媒の存在下でアミンを含有する混合物(Gi)を水素化して該アミンを含有する混合物(Gii)を得、該混合物(Gii)をホスゲンと反応させてイソシアネートを含有する混合物(Giii)を得ることからなるイソシアネートの製造方法に関する。本発明葉また、本発明の方法により製造されるイソシアネートに関する。
イソシアネートはポリウレタンの製造に非常に重要な原料である。ジフェニルメタン系(MDI)のジイソシアネートやポリイソシアネートが、特に工業的に重要である。本発明で用いられる一般用語「MDI」は、ジフェニルメタン系のジイソシアネートとポリイソシアネートの混合物をさす。
ジフェニルメタン系のジイソシアネートまたはポリイソシアネートは、以下の種類のイソシアネートをさす。
Figure 2012509297
式中、nは1より大きな整数であり、例えば2、3、4、5、6、7、8、9、10、あるいは10より大きい。ジイソシアネートの場合は、nは2である。ポリイソシアネートの場合は、nは2より大きい。
周知のようにMDIはMDAのホスゲン化により製造できる。本発明において用いられる一般用語「MDA」は、ジフェニルメタン系のジアミンとポリアミンの混合物をさす。
ジフェニルメタン系のジアミンまたはポリアミンは、以下の種類のアミンをさすものとする。
Figure 2012509297
式中、nは1より大きな整数であり、例えば2、3、4、5、6、7、8、9、10、あるいは10より大きい。ジアミンの場合は、nは2である。ポリアミンの場合は、nは2より大きい。
MDIは通常二段プロセスで製造され、その際アニリンをまずホルムアルデヒドと反応させてMDAとし、次いで第二の工程でこのMDAをホスゲンと反応させる。MDAのホスゲン化は当業界の熟練者には公知であり、例えば、H. Ullrich 「イソシアネートの化学と技術」(Chemistry and Technology of Isocyanates)、John Wiley、1996に記載されている。
MDAのホスゲン化は、MDA中に存在する不純物とホスゲンとが反応し、ホスゲン化中に極めて好ましくない変色が起こり、この変色がMDIからポリウレタンへの加工中で保存されるという欠点を有している。MDIの品質に不利となるもう一つの問題は、MDIの塩素化成分による汚染である。
経験的にMDIの色を明るくするためのいろいろな方法が知られている。上記の好ましくない変色レベルを低下するために、例えばDE−A3329124とUS3,479,384は、ホスゲン化により得られるMDIの抽出精製法による処理を提案している。
US4,189,354は、MDI混合物を精製に更に蒸留工程を用いることを提案しており、その結果、より少量の塩素化成分が、従ってより少量の加水分解性塩素がMDI中に不純物として残るといわれている。塩素化成分の量が少ないと、MDIから製造されるポリウレタンの品質を向上するといわれている。
EP−A0816333には、ホスゲン化の後で溶媒を完全に除去する前に、I、VII、およびVIII族の遷移金属化合物を含有する触媒の存在下で少なくとも一種のイソシアネートを含む溶液を水素で処理するMDIの製造方法が記載されている。貴金属を含む、特にパラジウムや白金、ロジウム、ルテニウムを含む触媒のみが明示されている。
MDIの色を白くするもう一つの方法が、US4,465,639に記載されている。ここでは、MDIの淡色化が、MDAのホスゲン化の後で過剰のホスゲンを除去する前に、反応液を直接水で処理することによりなされている。上記方法の複雑な後処理工程を除くこともできるが、その場合には着色が避けられず、MDIの水での後処理による淡色化が必要でとなる。この水処理は塩化水素が発生させるため、今度は腐食の問題が発生する。
上記の方法は、ホスゲン化の過程での着色が、即ち着色を引き起こす構成成分の形成が避けられず、この引き起こされ着色、あるいはこの引き起こされた着色の少なくとも一部が、発生後になってのみ除去されるという欠点を持つ。除去のためには、他の複雑な後処理や廃棄工程が必要となろう。
EP−A0866057では、MDI中に存在するすでに引き起こされた着色を除くのでなく、MDA前駆体を適当に処理することによりMDIの品質の改善を行っている。この処理は、MDAを、その反応の前に固体の無機ルイス酸及び/又はブレンステッド酸と接触させることからなる。
ルイス酸での処理に代えて、EP−A0446781では、水素化触媒の存在下でMDAを水素で水素化するMDAの処理を提案している。上記の水素化触媒は、白金金属に加えて、ニッケル化合物、タングステンやモリブデンの金属または酸化物、あるいは異なる金属の、例えばニッケルとモリブデンの混合物を含む触媒である。次いで水素化されたMDAをホスゲンと反応させて、色数が改善したといわれるMDIが得られる。銅触媒は記載されていない。
EP−A0546400とUS5,889,070もまた、金属触媒の存在下でMDAを水素化してMDAの色を改善する方法を述べている。上記の金属触媒は、8A族の触媒、例えばニッケルやパラジウム、白金、コバルト、ルテニウム、ロジウムの触媒である。
上述のように、他の精製工程を含む先行技術に記載の方法は、非常に複雑であり、また不経済である。他の精製工程を除いた先行技術に記載の方法はまた、水素化のために通常極めて高価な触媒が使用され、これらの触媒がしばしばMDA中に、あるいはこれから製造されるMDI中に塩素化副生成物を発生させる副反応を促進するという欠点を持っている。このため、MDI中の塩素値の望ましくない増加が引き起こされる。
このため、イソシアネートの新規製造方法、特に品質の優れたジフェニルメタン系イソシアネートの製造方法に対するニーズが存在する。本発明において、この用語「品質に優れたイソシアネート」とは、少量の着色物質と小量の塩素化成分をもつイソシアネートを意味するものとする。
従って、本発明の目的は、新規のイソシアネートの製造方法であって、そのイソシアネートが少量の着色成分と小量の塩素または塩素化成分を含むものを提供することである。
この目的は、驚くべきことに、
(i) 銅を含有する水素化触媒の存在下でアミンを含有する混合物(Gi)を水素化させて、該アミンを含有する混合物(Gii)を得るとともに、
(ii)該混合物(Gii)をホスゲンと反応させて、そのイソシアネートを含有する混合物(Giii)を得ることからなるイソシアネートの製造方法により達成される。
驚くべきことに、(i)で銅含有水素化触媒を使用することで、他の金属触媒で製造されるイソシアネートより少量の着色物質を含み、小さな塩素値を持つイソシアネート含有混合物が得られる。
本発明はまた、本方法により製造可能なイソシアネートに関する。
本発明において用いられる用語「方法で製造可能な」は、「方法で製造可能な」という用語と「方法で製造される」という用語の両方を含む。
本発明において用いられる用語「アミン」は、少なくとも一種のポリアミン、または少なくとも一種のジアミン、または少なくとも一種のポリアミンと少なくとも一種のジアミンの混合物をさす。したがって、この「アミン」は、例えば、ジアミン、またはポリアミン、または1種のジアミンとある一種のポリアミンの混合物、または少なくとも二種のジアミンの、例えば2、3、4、5または6種のジアミンの混合物、または少なくとも二種のポリアミンの、例えば2、3、4、5または6種のポリアミンの混合物、または一種のジアミンと少なくとも二種のポリアミン類の混合物、または少なくとも二種のジアミンと一種のポリアミンの混合物、または少なくとも二種のジアミンと少なくとも二種のポリアミンの混合物である。
アミンが少なくとも一種のジアミンを含む場合、その少なくとも一種のジアミンは、好ましくはヘキサメチレンジアミンやイソホロンジアミン、シクロヘキシルジアミン、フェニルジアミン、トリルジアミン、ナフチレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、ジシクロヘキシルメタンジアミン、およびこれらの化合物の2種以上の混合物からなる群から選ばれる。
より好ましくは、この少なくとも一種のジアミンは、1,6−ヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、シクロヘキシルジアミン、2,4−トリレンジアミン、2,6−トリレンジアミン、1,5−ナフチレンジアミン、2,2’−ジフェニルメタンジアミン、2,4’−ジフェニルメタンジアミン、4,4’−ジフェニルメタンジアミン、およびこれらの化合物の2種以上の混合物からなる群から選ばれる。
ジアミンが2種以上のジアミンを含む場合は、その2種以上のジアミンは、好ましくは相互に異性体であるジアミンである。
この少なくとも一種のジアミンは、より好ましくはジフェニルメタン系のジアミンであり、特に2,2’−ジフェニル−メタンジアミンや2,4’−ジフェニルメタンジアミン、4,4’−ジフェニルメタンジアミン)、およびこれらの化合物の2種以上の混合物からなる群から選ばれるジアミンである。
アミンが少なくとも一種のポリアミンを含む場合、その少なくとも一種のポリアミンは、好ましくは一種以上の上述のジアミンまたは2種以上のこれらの化合物の混合物の多環式誘導体または高分子量誘導体である。この少なくとも一種のポリアミンは、より好ましくはジフェニルメタン系のポリアミンである。
ある好ましい実施様態においては、このアミンが、ジフェニルメタン系のジアミンや、少なくとも二種のジフェニルメタン系ジアミンの混合物、ジフェニルメタン系のポリアミン、少なくとも二種のジフェニルメタン系ポリアミンの混合物、少なくとも一種のジフェニルメタン系ジアミンと少なくとも一種のジフェニルメタン系ポリアミンの混合物からなる群から選ばれる。
より好ましくは、このアミンは、少なくとも二種のジフェニルメタン系ジアミンと少なくとも二種のジフェニルメタン系ポリアミンの混合物である。
したがって、本発明はまた、上記の方法であって、上記アミンが少なくとも二種のジフェニルメタン系ジアミンと少なくとも二種のジフェニルメタン系ポリアミンの混合物である方法について述べている。本発明はまた、本方法により製造可能なポリイソシアネートについて述べている。
上記アミンは、より好ましくは少なくとも2,2’−ジフェニルメタンジアミンと2,4’−ジフェニルメタンジアミンと4,4’−ジフェニルメタンジアミン(本発明において、二環MDAまたはモノマーMDAまたはMMDAと称す)の異性体を含み、さらに少なくとも一種のジフェニルメタン系ポリアミンを含有する混合物である。この少なくとも一種のポリアミンは、例えば、三環MDA、即ち下記式のアミンでnが3のもの、あるいはより大きなオリゴマー、即ち下記式のアミンでnが3より大きなものである。
Figure 2012509297
この用語「三環MDA」には、上記の式でnが3であるあらゆる可能な異性体が含まれる。また、「オリゴマー」という用語には、各高級多環式のあらゆる異性体が含まれる。
従って、本発明はまた、上記方法であって、前記アミンが、2,2’−ジフェニルメタンジアミンと2,4’−ジフェニルメタンジアミンと4,4’−ジフェニルメタンジアミンと少なくとも一種のジフェニルメタン系ポリアミンとの混合物である方法について述べている。
本発明のある好ましい実施様態においては、工程(i)で用いるアミンが、2,2’−ジフェニルメタンジアミンと2,4’−ジフェニルメタンジアミンと4,4’−ジフェニルメタンジアミンとの混合物を、アミンの総質量に対して1〜100質量%の範囲で、より好ましくは20〜90質量%、より好ましくは30〜80質量%、より好ましくは40〜75質量%の範囲、特に好ましくは55〜70質量%の範囲の量で含む。個々の異性体の具体的な比率は変動してよい。
本発明のある実施様態においては、本アミンが、2,2’−ジフェニルメタンジアミンを0〜1質量%、例えば0.0001〜1質量%の範囲の量で、2,4’−ジフェニルメタンジアミンを4〜10質量%の範囲の量で、4,4’−ジフェニルメタンジアミンを40〜70質量%の範囲の量で含む。
アミンが少なくとも一種のジフェニルメタン系ポリアミンを含む場合、前者は、好ましくは後者を、アミンの総質量に対して最大100質量%の範囲の量で、好ましくは1〜90質量%、より好ましくは10〜80質量%の範囲の量で、特に好ましくは20〜55質量%の範囲の量で含む。アミンが2種以上のポリアミンを含む場合、その質量%は、アミンの総質量に対するポリアミンの総量から計算される。個々のポリアミンの具体的な比率は変動してもよい。本発明のある実施様態においては、このアミンが、三環MDAを15〜30質量%の範囲の量で含み、そのより大きなオリゴマーを5〜25質量%の範囲の量で含む。
ある好ましい実施様態においては、このアミンが、アミンの総質量に対して、2,2’−ジフェニルメタンジアミンを0〜1質量%、例えば0.0001〜1質量%の範囲の量で含み、また2,4’−ジフェニルメタンジアミンを4〜10質量%の範囲の量で、4,4’−ジフェニルメタンジアミンを40〜70質量%の範囲の量で、アミン三環MDAを15〜30質量%の範囲の量で、またより大きなオリゴマーを5〜25質量%の範囲の量で含む。
アミンの製造
アミン組成物は、通常製造による方法でより得られる。一般に、このアミンは、当業界の熟練者に公知のいずれかの方法で製造される。
上記の好ましい実施様態のように、このアミンは、少なくとも一種のジアミン及び/又は少なくとも一種のジフェニルメタン系ポリアミンであり、このアミンは、好ましくはアニリンをホルムアルデヒドと反応させて得られる。
このホルムアルデヒドは、ホルムアルデヒド水溶液の形で、あるいは高級同族体、いわゆるポリ(オキシ)メチレングリコールまたはパラホルムァルデヒドまたはトリオキサンの形で本発明の方法に供給可能であるが、他のホルムアルデヒド前駆体、例えばメチラールの形で供給してもよい。ホルムアルデヒドは、好ましくは水溶液として用いられる。
ホルムアルデヒドを水溶液として使用する場合、その水分率は、その水溶液の総質量に対して1〜95質量%の範囲であり、より好ましくは25〜90質量%、より好ましくは40〜80質量%、特に好ましくは50〜70質量%の範囲である。
ホルムアルデヒドとの反応に用いられるアニリンについては、一般にいかなる制限もない。通常、このアニリンはベンゼンの硝化と水素化により工業スケールで製造される。
アミンを供給するための反応で用いられるアニリンのホルムアルデヒドに対するモル比は、好ましくは20:1〜1:1の範囲であり、より好ましくは10:1〜1.5:1の範囲、より好ましくは4:1〜1.75:1の範囲、特に好ましくは2.5:1〜1.8:1の範囲である。
本発明において、この反応は好ましくは酸性触媒下で行われる。
従って、本発明はまた、上記の方法であって、アミンがアニリンとホルムアルデヒドとを酸性触媒下で反応させて製造される方法に関する。本発明はまた、本方法により製造可能なイソシアネートに関する。
本発明においてアニリンとホルムアルデヒドとの反応に用いられる好ましい触媒としては、均一酸、特に鉱酸、例えば塩酸や硫酸、メタンスルホン酸、リン酸や、不均一酸、例えば酸性ゼオライトやイオン交換体、粘土、多塩基酸があげられる。上記の酸の2種以上の混合物を用いることもまた可能である。塩酸を触媒として使用することが特に好ましい。用いる触媒が塩酸である場合、この酸をガス状の塩化水素の形で使用することもできる。触媒量は、好ましくは触媒対アニリンのモル比が、0.01:1〜1:1の範囲となるように、好ましくは0.05:1〜0.5:1の範囲、より好ましくは0.08:1〜0.3:1の範囲となるように選択される。
また、反応は溶媒の存在下で実施することができる。この反応は、好ましくは、水、ジメチルホルムアミド、アルコール、エーテル、芳香族化合物、脂肪族アミン、芳香族アミン、およびこれらの化合物の2種以上の混合物からなる群から選ばれる溶媒中で行われる。より好ましくは、反応は、水、ジメチルホルムアミド、線状のC1〜C18−アルコール、脂肪族アミン、芳香族アミン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、ベンゼン、トルエン、キシレン、ハロゲン化芳香族化合物(例えばモノ−またはジクロロベンゼン)、およびこれらの化合物の2種以上の混合物からなる群から選ばれる溶媒中で行われる。溶媒がアルコールを含む場合、直鎖又は分岐鎖のC1〜C18アルコールを含むことが好ましい。溶媒がアミンを含む場合、芳香族アミン、より好ましくはホルムアルデヒドと反応させたアミンを含むことが好ましい。発明に用いる溶媒は、より好ましくは溶媒としての水及び/又は芳香族アミン(好ましくはアニリン)である。
特に好ましい実施様態においては、アニリンとホルムアルデヒドからアミンを製造する反応が、水性媒体中で塩酸を触媒として行われる。本発明のある実施様態においては、このアミンが、アニリンとホルムアルデヒドと使用触媒とを、また適当なら溶媒とを、適当な混合装置中で、例えば混合ポンプ、ノズルまたはスタチックミキサー中で混合し、これらを適当な反応装置中で、例えば管状反応器、攪拌反応器または反応塔中で変換させて得られる。この反応温度は、好ましくは20〜200℃の範囲であり、より好ましくは25〜170℃の範囲、より好ましくは30〜150℃の範囲、特に好ましくは40〜140℃の範囲である。
他の実施様態においては、アニリンをまず、適当な混合装置中で触媒および適当なら溶媒と混合する。その後、ホルムアルデヒドを、混合物の温度として好ましくは20〜120℃の範囲の温度、より好ましくは25〜100℃の範囲、特に好ましくは30〜90℃の範囲の温度で添加し、次いで適当な反応装置中で変換させる。この反応温度は、上述のように、好ましくは20〜200℃の範囲であり、より好ましくは25〜170℃の範囲、より好ましくは30〜150℃の範囲、特に好ましくは40〜140℃の範囲である。
他の実施様態においては、アニリンをまず、適当な混合装置中でホルムアルデヒド及び適当なら溶媒と混合し、5〜150℃の範囲の温度で、好ましくは20〜120℃の範囲、より好ましくは30〜90℃の範囲の温度で反応させる。その後、残留する混合物を、適当なら蒸留や相分離など適当な中間工程の後で、好ましくは20〜200℃の範囲の温度で触媒に接触させる。この反応もまた、好ましくは20〜200℃の範囲の温度で、より好ましくは25〜170℃の範囲、より好ましくは30〜150℃の範囲、特に好ましくは40〜140℃の範囲の温度で行われる。
本発明においては、上記のアミン製造反応中に、温度を変化させることができる。この点で、反応を2つ以上の温度で、あるいは2つ以上の温度範囲内で行うことができる。なお、これらの2つ以上の温度は上記の範囲内にある。反応中に、連続的あるいは非連続的に温度を変化させてもよい。反応中に温度を増加させることが好ましく、連続的に増加させることが好ましい。
反応後、得られるアミン含有反応混合物を適当な方法で精製することが好ましい。
反応混合物の精製については、一般に制限はない。
ある好ましい実施様態においては、いずれの場合に得られる反応混合物も、精製のために、少なくとも一種の適当な塩基の添加により中和させる。適当な塩基としては、例えば水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、またはアルカリ土類金属酸化物、またはアンモニアがあげられる。反応混合物を水酸化ナトリウムで中和することが好ましい。中和を20〜150℃の範囲の温度で、より好ましくは30〜140℃の範囲、特に好ましくは40〜120℃の範囲の温度で行うことがさらに好ましい。
少なくとも一種の適当な塩基を添加して反応混合物を中和する場合、他の工程において、このようにして得られる混合物から水相を除き、アミンを含有する混合物を得ることが好ましい。中和後に相分離を行う場合、これらのそれぞれの工程を1回行ってもよいし、2回以上行ってもよい。
他の実施様態においては、少なくとも一度中和相分離後に、必要に応じてこのアミン含有混合物を、精製のために蒸留する。この蒸留は、好ましくは100〜300℃の範囲の温度で、好ましくは120〜260℃の範囲の温度で行われる。この蒸留を1〜2000mbarの範囲の圧力で、より好ましくは2〜1500mbarの範囲の圧力で行うことが好ましい。
得られる必要に応じて精製されたアミンの正確な組成は、製造条件により変動する。例えば、個々のジアミン及び/又はポリアミンの相互比率は、アニリンとホルムアルデヒドとの反応における異なるプロセス条件の選択により広い範囲でコントロール可能である。ジフェニルメタン系のポリアミンは、通常ジアミン、即ち二環生成物で停止するのでなく、通常、より少量ではあるが、さらに反応させて三環式やより多環の生成物を与える反応により形成される。
好ましい組成物を得るための制御は、好ましくはアニリンのホルムアルデヒドに対する比率または酸性触媒のアニリンに対する比率を特定の値とすることで行われる。
通常、このアミンがホルムアルデヒドとアニリンの反応で供給される場合、このアミンは、他の物質との混合物として得られる。これらの他の物質としては、例えば、未変換のアニリンや未変換のホルムアルデヒド、水、副生成物、例えば着色物質の前駆体があげられる。
アニリンとホルムアルデヒドの反応で得られる混合物は、必要に応じて上述のように精製され、直接工程(i)中で混合物(Gi)として使用可能なアミンを含んでいる。この用語「直接」は、この点で、アニリンとホルムアルデヒドの反応で得られる混合物が他の中間処理を行うことなく工程(i)で使用されることを意味する。本実施様態においては、反応で得られる混合物は、必要に応じて精製され、混合物(Gi)に相当するアミンを含んでいる。
他の実施様態においては、このようにして得られる混合物を、工程(i)の前に少なくとも一度の中間処理にかけて混合物(Gi)を得る。
中間処理は、例えば、反応により得られ、必要に応じて上記のように精製されたアミン含有混合物の、蒸留及び/又は結晶化及び/又は中和と、続く水除去を意味するものとする。
例えば、中間処理として蒸留または結晶化を行うことで、個々のジアミン及び/又はポリアミンの量を増加させ、あるいは個々のジアミンの混合物の、あるいは個々のポリアミンの混合物の量を増加させて、その組成を変更することができる。また、個々のジアミン及び/又はポリアミン及び/又は個々のジアミンの混合物、または個々のポリアミンの混合物は、純粋な形で除去可能であり、あるいは部分的に製造可能であり、除去された個々のジアミン及び/又はポリアミンまたは個々のジアミンの混合物または個々のポリアミンの混合物は、工程(i)で使用可能である。
混合物(Gi)
混合物(Gi)は、通常少なくとも一種の着色物質の前駆体を含んでいる。この点で、用語「着色物質の前駆体」は、工程(ii)で、即ちホスゲン化工程でこの物質が変換されて着色物質を生成することを意味する。例えば、この着色物質の前駆体は、アニリンとホルムアルデヒドとの反応中に副生成物として形成される。特に特定化合物に限定するわけではないが、このような前駆体の例としては、N−ホルミル化ジアミン及び/又はジフェニルメタン系のポリアミンのN−ホルミル化物または3,4−ジヒドロキナゾリン系物質の化合物があげられる。
本発明において、N−ホルミル化ジアミンまたはN−ホルミル化ジフェニルメタン系ポリアミンとは、一個以上のアミン官能基、即ち以下の構造のアミン上にホルミル化されたジアミンまたはジフェニルメタン系のポリアミンである。
Figure 2012509297
式中、R’とR”とR'''は、各々の独立してHとホルミルから選ばれ、少なくとも一種のR’基またはR”基またはR'''基は、ホルミル化されており、nは上述のとおりである。
例えば、混合物(Gi)は、以下の構造から選ばれるN−ホルミル化ジアミンを、
Figure 2012509297
例えば以下の構造のジアミン:
Figure 2012509297
を含んでいてもよい。
3,4−ジヒドロキナゾリン系物質の化合物(3,4−ジヒドラゾキノリン類とも呼ばれる)は、以下の構造の化合物を意味するものとする。
Figure 2012509297
式中、
Figure 2012509297
式中、xは上記のとおりである。例えば、この混合物(Gi)は、以下の構造の化合物から選ばれる一種以上の化合物を含んでいる。
Figure 2012509297
したがって、本発明はまた、上述の方法であって、前記混合物(Gi)が、アミンに加えて、ジフェニルメタン系のN−ホルミル化ジアミン、ジフェニルメタン系のN−ホルミル化ポリアミン、3,4−ジヒドロキナゾリン類からなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物を含む方法に関する。混合物(Gi)は、アミンに加えて、少なくとも一種のジフェニルメタン系のN−ホルミル化ジアミンと少なくとも一種の3,4−ジヒドロキナゾリン系物質の化合物とを含むことが好ましい。混合物(Gi)が、アミンに加えて、少なくとも一種のジフェニルメタン系のN−ホルミル化ジアミンと、3−フェニル−3,4−ジヒドロキナゾリンと3−(4−(4−アミノベンジル)フェニル)−3,4−ジヒドロキナゾリン、6−(4−アミノベンジル)−3−フェニル−3,4−ジヒドロキナゾリン、6−(4−アミノベンジル)−3−(4−(4−アミノベンジル)−3,4−ジヒドロキナゾリンからなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物を含むことがより好ましい。
従って、好ましい実施様態においては、本発明は、
(i)アミンと少なくとも一種の着色物質の前駆体を含む、好ましくはアミンと、さらに少なくとも一種のジフェニルメタン系のN−ホルミル化ジアミン及び/又はジフェニルメタン系のN−ホルミル化ポリアミン及び/又は少なくとも一種の3,4−ジヒドロキナゾリン系物質の化合物を含む混合物(Gi)を、銅含有水素化触媒の存在下で水素化させてアミン含有混合物(Gii)を得て、
(ii)該混合物(Gii)をホスゲンと反応させてイソシアネート含有混合物(Giii)を得ること
からなるイソシアネートの製造方法について述べている。
この混合物(Gi)が少なくとも一種のジフェニルメタン系のN−ホルミル化ジアミンを含む場合は、この混合物は、後者を混合物(Gi)の総質量に対して多くとも5質量%の量で、好ましくは多くとも2質量%、より好ましくは多くとも1質量%の量で含むことが好ましく、混合物(Gi)が二種以上のN−ホルミル化ジアミンを含む場合は、すべてのN−ホルミル化ジアミンの合計に対して、同量を含むことが好ましい。
混合物(Gi)が少なくとも一種のN−ホルミル化ジフェニルメタン系ポリアミンが含む場合は、その混合物は、後者を、混合物(Gi)の総量に対して多くとも3質量%の量で、好ましくは多くとも2質量%の量、より好ましくは多くとも1.5質量%の量で含むことが好ましい。
この混合物が一種以上の3,4−ジヒドロキナゾリン系物質の化合物を含む場合は、この混合物が、後者を、混合物(Gi)の総質量に対し多くとも2%の量で、好ましくは多くとも1%の量で、より好ましくは多くとも0.5%の量で含むことが好ましい。なお、上記の量は、すべての3,4−ジヒドロキナゾリン系物質の化合物の合計に対する値である。
従って、本発明はまた、上記混合物(Gi)が、アミンに加えて、アニリンと、ジフェニルメタン系のN−ホルミル化ジアミン、ジフェニルメタン系のN−ホルミル化ポリアミンおよび3,4−ジヒドロキナゾリン系物質の化合物からなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物とを含む方法に関する。
また、この混合物(Gi)は、アミンに加えて、例えばアニリン及び/又は水を含んでいてもよい。
したがって本発明はまた、上記混合物(Gi)が、アミンに加えて、アニリンまたは水またはアニリンと水の両方と、N−ホルミル化ジフェニルメタン系のジアミン、ジフェニルメタン系のN−ホルミル化ポリアミン、及び3,4−ジヒドロキナゾリン系物質の化合物からなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物とを含む方法について述べる。
上記混合物(Gi)がアニリンを含む場合、この混合物は、通常後者を、混合物(Gi)の総質量に対して多くとも75質量%の範囲で、好ましくは多くとも50質量%の範囲で、より好ましくは多くとも40質量%の範囲で含んでいる。
上記混合物(Gi)が水を含む場合、この混合物は、通常後者を、混合物(Gi)の総質量に対して多くとも50質量%の範囲の量で、好ましくは多くとも25質量%の範囲、より好ましくは多くとも10質量%の範囲の量で含んでいる。
ある実施様態においては、上記混合物(Gi)が、アニリンを、混合物(Gi)の総質量に対して多くとも50質量%の範囲で、好ましくは最大40質量%の範囲の量で、水を多くとも25質量%の範囲、好ましくは多くとも10質量%の範囲の量で、少なくとも一種のジフェニルメタン系のN−ホルミル化ジアミンを多くとも5質量%、好ましくは多くとも2質量%、より好ましくは多くとも1質量%の範囲の量で、また少なくとも一種の3,4−ジヒドロキナゾリン系物質の化合物を、多くとも2質量%、好ましくは多くとも1質量%、より好ましくは多くとも0.5質量%の範囲の量で含んでいる。
他の実施様態においては、この混合物(Gi)が、アニリンを含まないか、水を含まないか、アニリンと水の両方を含まない。
工程(i)
工程(i)における混合物(Gi)の水素化は、好ましくは20〜300℃の範囲の温度で、特に好ましくは40〜280℃の温度、より好ましくは60〜240℃の範囲、特に好ましくは70〜200℃の範囲の温度で行われる。より好ましくは100〜220℃の範囲であり、さらに好ましくは120〜220℃、特に好ましくは120〜200℃である。通常、工程(i)での水素化は、1〜300barの範囲の圧力で、好ましくは10〜100barの範囲の圧力、より好ましくは20〜50barの範囲の圧力で行われる。
したがって、本発明はまた、工程(i)での水素化が、20〜300℃の範囲の温度で、好ましくは70〜200℃、より好ましくは100〜220℃、特に好ましくは120〜200℃で、また1〜300barの範囲の、好ましくは20〜50barの圧力で行われる方法に関する。本発明はまた、本方法により製造可能なポリイソシアネートに関する。
工程(i)において有用な水素化触媒は、原則としてあらゆる適当な銅含有水素化触媒を含む。金属として計算した銅含量が、水素化触媒の総質量に対して0.1〜100質量%の範囲にある、より好ましくは1〜80質量%の範囲、より好ましくは2〜75質量%の範囲、より好ましくは5〜70質量%の範囲、より好ましくは10〜60質量%の範囲にある水素化触媒が好ましい。
従って、本発明はまた、前記水素化触媒が、銅を、水素化触媒の総量に対して金属として計算した量として0.1〜100質量%の範囲で含む、好ましくは10〜60質量%の範囲で含む方法に関する。本発明はまた、本方法により製造可能なポリイソシアネートに関する。
銅は、水素化触媒中で、金属または銅化合物または少なくとも二種の銅化合物の混合物として、金属と一種の銅化合物の混合物、または金属と少なくとも二種の銅化合物の混合物として存在していてもよい。好ましい銅化合物としては、例えば、クロム酸銅や、酸化銅、硝酸銅、硫酸銅、銅ハロゲン化物(例えば、塩化銅、臭化銅またはヨウ化銅)、炭酸銅、銅アセチルアセテート、銅アルコキシドまたは銅アリールオキシド、銅カルボキシレートがあげられる。
他の触媒の中では、本発明の方法において、銅以外に、少なくとも一種の支持材料、反応条件下で不活性であるか実質的に不活性である支持材料を含む担持水素化触媒を使用することが好ましい。この支持材料は、好ましくは活性炭、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム(例えば、α−酸化アルミニウム)、酸化亜鉛、二酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化マンガン、酸化ジルコニウム、酸化鉄、酸化ランタン、これらの材料の二種以上の混合物からなる群から選ばれる。この支持材料は、より好ましくは、二酸化ケイ素や酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化マンガン、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、これらの材料の二種以上の混合物からなる群から選ばれる。
本発明において用いられる用語「二酸化ケイ素」はまた、ケイ酸塩、例えばケイ酸ナトリウムを含む。
従って、本発明はまた、上記水素化触媒が、二酸化ケイ素と酸化アルミニウム、酸化亜鉛、二酸化チタン、酸化マンガン、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、およびこれらの材料の二種以上の混合物からなる群から選ばれる支持材料を含む方法に関する。
本発明の方法のある実施様態においては、この水素化触媒は、少なくとも一種の支持材料を、水素化触媒の総質量に対して1〜99質量%の量で、好ましくは10〜95質量%、より好ましくは25〜95質量%、より好ましくは40〜90質量%の量で含んでいる。
したがって、本発明はまた、この水素化触媒が支持材料を、水素化触媒の総質量に対して40〜90質量%の範囲の量で含む方法に関する。
本発明のある好ましい実施様態においては、この水素化触媒が、例えば、銅を、好ましくは酸化銅の形で、水素化触媒の総質量に対して金属として計算した値として、1〜80質量%の範囲の量で、好ましくは10〜70質量%の範囲、より好ましくは30〜65質量%の範囲の量で含み、酸化アルミニウムを、水素化触媒の総質量に対して20〜99質量%の範囲の量で、好ましくは30〜90質量%の範囲、より好ましくは35〜90質量%の範囲の量で含んでいる。
もう一つの本発明の好ましい実施様態においては、この水素化触媒が、例えば、銅を、好ましくは酸化銅の形で、水素化触媒の総質量に対して金属として計算した値として、1〜80質量%の範囲の量で、好ましくは5〜60質量%の範囲、より好ましくは10〜40質量%の範囲で含み、また二酸化ケイ素を、水素化触媒の総質量に対して20〜99質量%の範囲の量で、好ましくは40〜95質量%の範囲、より好ましくは60〜90質量%の範囲の量で含んでいる。
本発明において、この水素化触媒は、銅と水素化触媒中に存在する可能性のある上記少なくとも一種の支持材料に加えて、さらに他の元素を含んでいてもよい。例えばこれらの元素は、元素周期律表のI〜VIII族の元素から選ばれる。この水素化触媒は、好ましくはランタンやマグネシウム、マンガン、バリウム、炭素、クロム、銀、亜鉛、ナトリウム、金、これらの元素の二種以上の混合物からなる群から選ばれる少なくとも一種の元素を含む。
この水素化触媒が少なくとも一種の他の元素を含む場合、これは、好ましくはその他の元素を、水素化触媒の総質量に対して0.1〜50質量%の範囲の量で、好ましくは1〜40質量%の範囲の量で含んでいる。
本発明のある実施様態においては、この水素化触媒が、銅を、好ましくは酸化銅の形で、水素化触媒の総質量に対して金属として計算した値として、1〜90質量%の範囲の量で、好ましくは10〜70質量%の範囲、より好ましくは20〜50質量%の範囲の量で含み、また亜鉛を、好ましくは酸化亜鉛の形で、水素化触媒の総質量に対して金属として計算した値として、1〜90質量%の範囲の量で、好ましくは10〜70質量%の範囲、より好ましくは20〜50質量%の範囲の量で含み、さらに酸化アルミニウムを、水素化触媒の総質量に対して、1〜60質量%の範囲の量で、好ましくは5〜50質量%の範囲、より好ましくは10〜30質量%の範囲の量で含んでいる。
本発明の他の実施様態においては、この水素化触媒が、銅を、水素化触媒の総質量に対して金属として計算した値として、10〜80質量%の範囲の量で、好ましくは20〜75質量%の範囲、より好ましくは40〜70質量%の範囲の量で含み、ランタンを、好ましくは酸化ランタンの形で、水素化触媒の総質量に対して金属として計算した値として、0.1〜20質量%の範囲の量で、好ましくは1〜10質量%の範囲、より好ましくは2〜6質量%の範囲の量で含み、さらに、酸化アルミニウムを、水素化触媒の総質量に対して1〜60質量%の範囲の量で、好ましくは5〜50質量%の範囲、より好ましくは10〜40質量%の範囲の量で含んでいる。この水素化触媒は、より好ましくは、銅を金属と酸化銅の混合物として含んでいる。
本発明の他の実施様態においては、この水素化触媒は、銅を、好ましくは酸化銅の形で、水素化触媒の総質量に対して金属として計算した値として、1〜80質量%の範囲の量で、好ましくは10〜60質量%の範囲、より好ましくは20〜45質量%の範囲の量で含み、マグネシウムを、好ましくは酸化マグネシウムの形で、水素化触媒の総質量に対して金属として計算した値として、0.1〜50質量%の範囲の量で、好ましくは1〜25質量%の範囲、より好ましくは5〜20質量%の範囲の量で含み、さらに二酸化ケイ素を、水素化触媒の総質量に対して5〜80質量%の範囲の量で、好ましくは10〜60質量%の範囲、より好ましくは20〜50質量%の範囲の量で含んでいる。
本発明の他の実施様態においては、この水素化触媒は、銅を、好ましくは酸化銅及び/又は金属銅の形で、水素化触媒の総質量に対して金属として計算した値として、5〜90質量%の範囲の量で、好ましくは20〜80質量%の範囲、より好ましくは40〜70質量%の範囲の量で含み、マンガンを、好ましくは酸化マンガンの形で、水素化触媒の総質量に対して金属として計算した値として、0.1〜60質量%の範囲の量で、好ましくは1〜40質量%の範囲、より好ましくは5〜20質量%の範囲の量で含み、さらに酸化アルミニウムを、水素化触媒の総質量に対して5〜80質量%の範囲の量で、好ましくは10〜60質量%の範囲、より好ましくは20〜50質量%の範囲で含んでいる。この水素化触媒は、より好ましくは、銅を金属銅と酸化銅の混合物として含んでいる。
この水素化触媒は、より好ましくは、さらにバリウム、クロム、銀、金、これらの混合物からなる群から選ばれる、より好ましくはバリウム、クロム、またはバリウムとクロムの両方からなる群から選ばれる少なくとも一種の元素を含んでいる。
触媒がクロムを少なくとも一種の他の元素として含む場合、銅のクロムに対する比率は、金属として計算した値として、好ましくは1:5〜100:1の範囲であり、より好ましくは1:3〜50:1の範囲、より好ましくは1:2〜10:1の範囲である。
本発明のある実施様態においては、この水素化触媒が、銅を、好ましくは酸化銅とクロム酸銅の形で、水素化触媒の総質量に対して金属銅として計算した値として、1〜80質量%の範囲の量で、好ましくは10〜70質量%の範囲、より好ましくは25〜65質量%の範囲の量で含み、クロムを、水素化触媒の総質量に対して金属として計算した値として、1〜60質量%の範囲の量で、好ましくは5〜50質量%の範囲、より好ましくは10〜40質量%の量で含み、さらにバリウムを、好ましくは酸化バリウムの形で、水素化触媒の総質量に対して金属として計算した値として、0.1〜40質量%の範囲の量で、好ましくは0.5〜30質量%の範囲、より好ましくは1〜20質量%の範囲で含んでいる。
本発明の他の実施様態においては、この水素化触媒は、銅を、好ましくは酸化銅とクロム酸銅の形で、水素化触媒の総質量に対して金属銅として計算した値として、5〜70質量%の範囲の量で、好ましくは15〜60質量%の範囲、より好ましくは30〜50質量%の範囲の量で含み、クロムを、水素化触媒の総質量に対して金属として計算した値として、1〜60質量%の範囲の量で、好ましくは10〜50質量%の範囲、より好ましくは20〜40質量%の範囲の量で含み、さらに炭素を、水素化触媒の総質量に対して元素として計算された値として、0.1〜20質量%の範囲の量で、好ましくは0.5〜10質量%の範囲、より好ましく1〜5質量%の範囲の量で含んでいる。
本発明の他の実施様態においては、この水素化触媒は、銅を、好ましくは酸化銅とクロム酸銅の形で、水素化触媒の総質量に対して金属銅として計算した値として、1〜80質量%の範囲の量で、好ましくは10〜60質量%の範囲、より好ましくは20〜40質量%の範囲の量で含み、クロムを、水素化触媒の総質量に対して金属として計算した値として、1〜70質量%の範囲の量で、好ましくは10〜50質量%の範囲、より好ましくは20〜40質量%の範囲の量で含み、さらに炭素を、水素化触媒の総質量に対して元素として計算された値として、0.1〜20質量%の範囲の量で、好ましくは0.5〜10質量%の範囲、より好ましくは1〜5質量%の範囲の量で含んでいる。より好ましくは、本実施様態の触媒は、さらにバリウム及び/又はナトリウムを含み、好ましくはバリウムとナトリウムを含む。この触媒がさらにバリウムを含む場合には、バリウムを、水素化触媒の総質量に対して金属として計算した値として、好ましくは0.1〜20質量%の範囲の量で、好ましくは1〜15質量%の範囲、より好ましくは4〜10質量%の範囲の量で含む。この触媒がさらにナトリウムを含む場合には、ケイ酸ナトリウムとしてのナトリウムを、水素化触媒の総質量に対してケイ酸ナトリウムとして計算された値として、0.1〜20質量%の範囲の量で、好ましくは0.5〜15質量%の範囲の量で含む。
本発明の他の実施様態においては、この水素化触媒が銅を、好ましくは酸化銅とクロム酸銅の形で、水素化触媒の総質量に対して金属銅として計算した値として、1〜80質量%の範囲の量で、好ましくは5〜60質量%の範囲、より好ましくは20〜50質量%の範囲の量で含み、クロムを、水素化触媒の総質量に対して金属として計算した値として、1〜80質量%の量で、好ましくは5〜60質量%の範囲、より好ましくは20〜50質量%の範囲の量で含み、さらに炭素を、水素化触媒の総質量に対して元素として計算された値として、0.1〜20質量%の範囲の量で、好ましくは0.5〜10質量%の範囲、より好ましくは1〜5質量%の範囲の量で含んでいる。より好ましくは、本実施様態の触媒は、さらにマンガン及び/又はナトリウムを含み、好ましくはマンガンとナトリウムを含む。この触媒がさらにマンガンを含む場合には、マンガンを、水素化触媒の総質量に対して金属として計算した値として、0.1〜20質量%の範囲の量で、好ましくは0.5〜10質量%の範囲、より好ましく1〜5質量%の範囲の量で含んでいる。この触媒がさらにナトリウムを含む場合には、ナトリウムを、水素化触媒の総質量に対してケイ酸ナトリウムとして計算された値として、好ましくは0.1〜10質量%の範囲、好ましくは0.2〜5質量%の範囲の量で含んでいる。
本発明の工程(i)で用いられる水素化触媒は、特に触媒寿命が長いことが知られている。
ある好ましい実施様態においては、この水素化触媒が工程(i)での使用前に適度の活性化される。この活性化は、一般的には当業界の熟練者には既知のあらゆる適当な方法で行われる。この触媒は、好ましくは水素含有混合物との接触により活性化される。この混合物は必要なら、水素に加えて、少なくとも一種の不活性媒体、好ましくは窒素、ヘリウム、アルゴンおよびこれらの化合物の2種以上の混合物からなる群から選ばれる不活性媒体を含み、より好ましくは窒素を含む。この接触は、好ましくは100〜300℃の範囲の温度で行われ、より好ましくは125〜250℃の範囲の温度、特に好ましくは150〜200℃の範囲の温度で行なわれる。活性化の過程で、この温度を、特定の範囲内で連続的に変化可能であり、また非連続的に変化可能である。
触媒の活性化に用いられる混合物の組成に関しては、連続的にまたは非連続的な活性化の過程で、混合物中の水素の比率を、例えば段階的に増加させることが好ましい。この活性化のためには、不活性媒体中の水素の体積比が、0.1〜100%の範囲であることが好ましく、1〜100%の範囲にあることがさらに好ましい。
ある好ましい実施様態においては、この水素化触媒が、例えば100〜300℃の範囲の温度で、好ましくは125〜250℃、より好ましくは150〜200℃の範囲の温度で、まず水素含量が1〜50%の範囲、好ましくは1〜25%の範囲にある窒素と水素を含む混合物と接触させられ、次いで水素含量が1〜99%の範囲、好ましくは1〜75%の範囲の窒素と水素を含む混合物に接触させられ、次いで実質的に純粋な水素に接触させられる。
この水素化は、当業界の熟練者には既知の従来法により実施できる。例えば、水素化触媒と接触する前に混合物(Gi)を水素と接触させてもよく、あるいは水素化触媒の添加後に水素をこの溶液に添加してもよい。この場合、例えば、水素化触媒の添加後に水素を混合物(Gi)中に投入してもよい。この水素化は、連続的に行っても回分的に行ってもよいが、連続的な方法が好ましい。
工程(i)の水素化が回分的に行われる場合には、通常、1〜48時間の範囲、好ましくは4〜36時間の範囲、より好ましくは6〜24時間の範囲の時間で実施される。触媒のMDAに対する質量比は、1000:1〜1:1の範囲が、好ましくは500:1〜1:1の範囲が通常選択される。
水素化を連続的に行う場合には、水素との接触が、好ましくは0.1〜1000h-1の範囲の、好ましくは0.5〜500h-1の範囲、より好ましくは1〜100h-1の範囲のGHSVで行われる。このGHSV(時間当たりのガス空間速度)は、1時間に流れるガス体積(l)を触媒の体積(l)で割った値と定義される。
また、この触媒は、0.1〜20kg/(l*h)の範囲、好ましくは0.2〜15kg/(l*h)の範囲、より好ましくは0.5〜10kg/(l*h)の範囲のLHSVで、混合物(Gi)と接触させられる。このLHSV(時間当たりの液体空間速度)は、1時間に流れる混合物(Gi)の質量(kg)を触媒の体積(l)で割った値と定義される。
工程(i)の水素化は、溶媒なしで、あるいは少なくとも一種の溶媒の存在下で実施することができる。用いる溶媒は、アルコール類(例えば1〜18個の炭素原子をもつ、特に1〜10個の炭素原子、より好ましくは1〜5個の炭素原子をもつ直鎖又は分岐鎖の、脂肪族または芳香族アルコール、特に直鎖又は分岐鎖の、脂肪族または芳香族のアルコール、例えばメタノール、エタノールまたはtert−ブタノール)、またアミン、エーテル、芳香族化合物、ハロゲン化芳香族化合物、芳香族アミン、ジメチルホルムアミド、水であり、好ましくはベンゼンやトルエン、エチルベンゼン、キシレン類、ハロゲン化芳香族化合物、アニリン、水であり、より好ましくはモノクロロベンゼン(MCB)または1,4−ジクロロベンゼンなどのジクロロベンゼン、またはこれらの化合物の二種以上の混合物である。工程(i)で溶媒を使用する場合には、メタノールやエタノール、tert−ブタノール、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、オルト−キシレン、メタ−キシレン、パラキシレン、モノクロロベンゼン、1,4−ジクロロベンゼン、アニリン、水、DMF、またこれらの二種以上の混合物からなる群から選ばれる溶媒を用いることが好ましい。
溶媒を添加せずに工程(i)を実施することが特に好ましい。
この水素化触媒は、固定床として用いることも、懸濁触媒として用いることもできる。いずれの所望の形状としてもよいが、固定床、移動床または流動床反応器用に好適な形状とすることが好ましい。この水素化は、例えば連続的に液相モードで行うことができるし、あるいは触媒床上で滴下モードで行うことができる。
水素化触媒が懸濁触媒である場合には、懸濁モードでの混合を、例えば既存の攪拌器、多孔分散管攪拌器を用いて、あるいはスタチックミキサーを用いて行うことができる。連続的な方法では、この水素化を、例えば循環系の懸濁液モードで、既知の方法によりノズル注入と触媒を含まない生成物を排出するする方法により行うことができる。触媒床上での連続モードでは、例えば並流または向流の水素中で行うことができる。
成形物の形で水素化触媒を使用する場合は、この成形を、例えばタブレット化、押出、噴霧乾燥または噴霧造粒により行う。具体的な成形物の幾何構造は、一般的には、水素化触媒が用いられるプロセスに求められるプロセス技術的な要件により決められる。
所望の品質をもつ混合物(Gi)が得られるまで水素化を行うことが好ましい。なお、「所望の品質」という用語は、工程(iii)の後の混合物(Gii)が、工程(iii)の後の混合物(Gi)よりよい色をしていることを意味する。
混合物(i)が少なくとも一種の3,4−ジヒドロキナゾリン系物質の化合物を含む場合には、工程(i)の水素化では、工程(i)で得られる混合物(Gii)が、混合物(Gi)より少量の上記少なくとも一種の化合物を含むように、これらの化合物の少なくとも一種の少なくとも一部を水素と反応させることが好ましい。工程(i)で得られる混合物(Gii)が、少なくとも一種の3,4−ジヒドロキナゾリン系物質の化合物を検出可能量で含まないことがより好ましい。なお、「検出不可能」という用語は、混合物(Gii)が多くとも10ppm、好ましくは10ppm未満の特定の化合物を含むことを意味し、この量は、適当なガスクロマトグラフィー(GC)法により測定される個々の化合物によるものである。
混合物(i)が少なくとも一種のジフェニルメタン系のN−ホルミル化ジアミン及び/又はN−ホルミル化されたジフェニルメタン系ポリアミンを含む場合には、工程(i)の水素化では、工程(i)で得られる混合物(Gii)が好ましくは混合物(Gi)より少なくとも一種の化合物を少量含むように、これらの化合物の少なくとも一種の一部を水素と反応させることが好ましい。工程(i)で得られる混合物(Gii)が、ホルミル化化合物を検出可能量で含まないことがより好ましい。なお、用語「検出不可能」は、混合物(Gii)が多くとも50ppm、好ましくは50ppm未満の特定の化合物を含むことを意味し、この量は、適当なガスクロマトグラフィー(GC)法により測定される個々の化合物によるものである。
この少なくとも一種のN−ホルミル化ジアミンまたは少なくとも一種のN−ホルミル化ポリアミンは、工程(i)により該当するジアミンまたはポリアミンに変換されることが好ましい。これには、これらの化合物がその際着色物質に変換されず、所望のイソシアネートに変換されるという利点がある。
工程(ii)
ある実施様態においては、工程(i)で得られる混合物(Gii)が直接、即ち他の中間処理なしに、工程(ii)で用いられる。
他の実施様態においては、混合物(Gii)が、工程(ii)でのホスゲンとの反応の前に、少なくとも一度、中間処理にかけられる。
中間処理の例としては、蒸留及び/又は結晶化があげられる。
混合物(Gii)が、例えば望まざる低沸点物を、具体的には水またはアニリンを含む場合には、例えば工程(ii)の前に少なくとも一部の低沸点物を(Gii)から除くことができる。工程(ii)の前に、蒸留により(Gii)中の存在する低沸点物を除くことが好ましい。
工程(i)での水素化が少なくとも一種の溶媒の存在下で行われる場合には、例えば工程(ii)で使用の前に、少なくとも一部の溶媒を、好ましくは実質的にすべての溶媒を、混合物(Gii)から除くことが好ましい。このような除去は、例えば蒸留により行うことができる。原理的には、溶媒を除かず混合物(Gii)全体を工程(ii)で使用することも同同様に可能である。
また、混合物(Gii)を他のMDA画分と混合することもできる。例えば、前もって水素化された画分の形で供給される一種以上のジアミンまたはポリアミン、あるいは(Gi)から例えば蒸留または結晶化で得られる一種以上のジアミンまたはポリアミンを添加可能である。
工程(i)で得られる混合物(Gii)は、工程(ii)でのホスゲンとの反応の前に蒸留で処理することが好ましく、少なくとも一度の蒸留により低沸点物及び/又は溶媒を除くことがより好ましい。
従って、本発明はまた、
(i)銅を含有する水素化触媒の存在下でアミンを含有する混合物(Gi)を水素化させて、該アミンを含有する混合物(Gii)を得るとともに、
(ii)該混合物(Gii)をホスゲンと反応させて、そのイソシアネートを含有する混合物(Giii)を得ることからなり、
その際、(i)で得られる混合物(Gii)は、工程(ii)でのホスゲンとの反応の前に、少なくとも一度の中間処理、好ましくは蒸留にかけることを特徴とするイソシアネートの製造方法に関する。
ホスゲンとの反応は、通常、20〜250℃の範囲の温度で、好ましくは30〜200℃の範囲、より好ましくは40〜175℃の範囲、特に好ましくは50〜150℃の範囲の温度で行われる。
工程(ii)の反応の過程で温度を変更することもできる。また、2つ以上の温度または2つ以上の温度範囲中で反応を行うこともできる。なお、この温度は上述の範囲内にある。工程(ii)の過程での温度変更は、連続的に行っても、非連続的に行ってもよい。
工程(ii)での反応は、好ましくは1bar〜50barの範囲の圧力、好ましくは1bar〜20barの範囲の圧力、より好ましくは1bar〜15barの範囲、特に好ましくは1bar〜12barの範囲、特に1bar〜10barの範囲の圧力で行われる。
工程(ii)の反応の過程で圧力を変えることができる。なお、この反応を、2つ以上の圧力または2つ以上の圧力範囲で行うことができる。なお、各々の圧力は上述の範囲内である。反応中の圧力変更は、連続的に行っても、非連続的に行ってもよい。
工程(ii)でのホスゲンの変換を、反応器中で、例えば攪拌槽、管形反応器または管束反応器中で行うことが好ましい。この変換を管形反応器中で行うことが好ましい。
ホスゲンとの反応は、必要なら少なくとも一種の溶媒の存在下で行われる。用いる溶媒は、上記の特定のイソシアネートが可溶でありホスゲン化の反応条件下で分解しないもので、ホスゲン化プロセス用に知られているあらゆる種類の不活性な芳香族、脂肪族または環状の炭化水素またはハロゲン化炭化水素であってよい。このような溶媒の例としては、モノクロロベンゼンやジクロロベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレン誘導体などの芳香族化合物、ヘキサンやヘプタン、オクタン、ノナン、デカンなどの5〜12個の炭素原子をもつアルカン、シクロヘキサンなどのシクロアルカン、酢酸エチルまたは酢酸ブチル、テトラヒドロフラン、ジオキサンまたはジフェニルエーテルなどの不活性エステルや不活性エーテルがあげられる。クロロベンゼンと炭化水素なる群から選ばれる溶媒を使用することが特に好ましい。モノクロロベンゼンを溶媒として用いることが特に好ましい。
従って、本発明はまた、工程(ii)が溶媒の存在下で、好ましくはクロロベンゼンと炭化水素なる群から選ばれる溶媒の存在下で、最も好ましくはモノクロロベンゼンの存在下で行われる上述の方法に関する。本発明はまた、本方法により製造可能なイソシアネートに関する。
本発明の方法では、工程(ii)において、好ましくはホスゲンのアミンに対するモル比が1:1〜15:1の範囲が選択され、好ましくは1.2:1〜10:の範囲、より好ましくは1.3:1〜6:1の範囲が選択される。
工程(ii)での反応は、必要なら少なくとも一種の不活性媒体の存在下で行うことができる。この不活性媒体は、反応温度では通常ガス状で存在し、反応物とは反応しない媒体である。この不活性媒体は、一般的には混合物(Gii)及び/又はホスゲンとの反応の前に混合される。この不活性媒体は、好ましくは窒素、ヘリウム、アルゴン、SF6およびこれらの化合物の2種以上の混合物からなる群から選ばれる。不活性媒体を使用する場合、窒素を使用することが特に好ましい。
不活性媒体を使用する場合、これは、ホスゲンと反応させられる混合物(Gii)の総量に対して0.1〜99.9体積%の範囲の量で、好ましくは1.0〜99.0体積%の範囲、より好ましくは10〜90体積%の範囲の量で用いられる。
従って、本発明はまた、
(i)銅を含有する水素化触媒の存在下でアミンを含有する混合物(Gi)を水素化させて、該アミンを含有する混合物(Gii)を得るとともに、
(ii)少なくとも一種の不活性媒体の存在下で該混合物(Gii)をホスゲンと反応させて、そのイソシアネートを含有する混合物(Giii)を得ることからなるイソシアネートの製造方法に関する。
工程(ii)での反応を連続的に行っても、回分的に行ってもよい。
工程(ii)での反応を回分的に行う場合には、通常30秒間〜10時間の範囲の時間、好ましくは1分〜5時間、より好ましくは2分〜2時間の時間行われる。
工程(ii)での反応を連続的に行う場合には、ホスゲンとの反応は、好ましくは0.1millis-1〜10h-1の範囲の、好ましくは1millis-1〜1h-1の範囲、より好ましくは3millis-1〜30min-1の範囲のGHSVで行われる。
本発明において用いられる用語「イソシアネート」は、上記用語「アミン」に相当する少なくとも一種のポリイソシアネート及び/又は少なくとも一種のジイソシアネートを意味する。従って、用語「イソシアネート」は、例えば、ジイソシアネート、またはポリイソシアネート、または一種のジイソシアネートと一種のポリイソシアネートの混合物、または少なくとも二種のジイソシアネートの混合物、または少なくとも二種のポリイソシアネートの混合物、または少なくとも一種のジイソシアネートと少なくとも二種のポリイソシアネートの混合物、または少なくとも二種のジイソシアネートと一種のポリイソシアネートの混合物、または少なくとも二種のジイソシアネートと少なくとも二種のポリイソシアネートの混合物を意味する。
このイソシアネートは、より好ましくは上記ジフェニルメタン系のジイソシアネート、二種以上の上記ジフェニルメタン系のジイソシアネートの混合物、一種の上記ジフェニルメタン系のポリイソシアネート、少なくとも二種の上記ジフェニルメタン系のポリイソシアネートの混合物、および一種以上の上記ジフェニルメタン系のジイソシアネートと一種以上の上記ジフェニルメタン系のポリイソシアネートとの混合物から選ばれる。
このイソシアネートは、最も好ましくは少なくとも二種の上記ジフェニルメタン系のジイソシアネートと少なくとも二種の上記ジフェニルメタン系のポリイソシアネートの混合物である。
従って、本発明はまた、上記アミンが2種以上のジフェニルメタン系のジアミンと2種以上のジフェニルメタン系のポリアミンの混合物であり、前記イソシアネートが2種以上の上記ジフェニルメタン系のジイソシアネートと2種以上の上記ジフェニルメタン系のポリイソシアネートの混合物である上述の方法に関する。
本発明はまた、前記イソシアネートが2種以上の上記ジフェニルメタン系のジイソシアネートと2種以上の上記ジフェニルメタン系のポリイソシアネートの混合物である上述の方法により製造可能なイソシアネートに関する。
工程(ii)での反応において、このイソシアネートは他の構成成分と混合物を形成してもよい。
工程(ii)で得られる混合物は、通常他の構成成分を、例えば溶媒及び/又はホスゲン及び/又は塩化水素及び/又は不純物(例えば、少量の着色物質または塩素または塩素化化合物)を含んでいる。塩素化化合物の一例は、カルバモイルクロライドである。
得られるイソシアネート混合物は、当業界の熟練者には既知の従来法により後処理できる。例えばこの混合物を溶媒で洗浄できる。好ましい溶媒としては、例えば炭化水素が、具体的にはクロロベンゼン、ジクロロベンゼンまたはトルエンがあげられる。
また、他の構成成分を、あるいは少なくとも他の構成成分の一部を、適当な方法でポリイソシアネートから除くこともできる。例えば、これらの他の構成成分を、少なくとも一度の蒸留によりポリイソシアネートから除くことができる。なお、用語「少なくとも一度の蒸留」は、一度以上の蒸留を実施可能で、その際蒸留を同一あるいは異なる温度で、また同一あるいは異なる圧力範囲で行うことができることを意味する。工程(ii)で溶媒を用いる場合には、蒸留により工程(ii)で得られる混合物から少なくともその溶媒を除くことが好ましい。
工程(ii)で得られる必要に応じて適当に精製されたイソシアネートの総塩素含量は、好ましくは多くとも9000ppmであり、より好ましくは多くとも8000ppm、より好ましくは多くとも7000ppm、特に好ましくは多くとも6000ppmである。
従って、本発明はまた、上述の方法で製造可能なポリイソシアネートであって、そのASTM−D4661−98により求めた総塩素含量が、多くとも9000ppm、より好ましくは多くとも6000ppmであるものに関する。
また、工程(ii)で得られる必要に応じて適当に精製されたイソシアネートのASTM−D4663−87により求めた難加水分解性塩素(DHC)の含量は、好ましくは多くとも9000ppmであり、好ましくは多くとも5000、より好ましくは最大で4000ppmである。
また、工程(ii)で得られる必要に応じて適当に精製されたイソシアネートのASTM−D4667−87により求めた易加水分解性塩素(EHC)の含量は、好ましくは多くとも1000ppmであり、好ましくは多くとも500ppm、より好ましくは多くとも300ppmである。
従って、本発明はまた、上述の方法で製造可能なイソシアネートであって、そのASTM−D4661−98で求めた総塩素含量が多くとも6000ppmであり、ASTM−D4663−87で求めた難加水分解性塩素(DHC)の含量が多くとも4000ppmであり、ASTM−D4667−87で求めた易加水分解性塩素(EHC)の含量が多くとも300ppmであるものに関する。
本発明のポリイソシアネートの、DIN5033により求めた色数L*は、好ましくは少なくとも90であり、好ましくは少なくとも92.5、最も好ましくは少なくとも95である。
従って、本発明はまた、上述の方法で製造可能なポリイソシアネートで、そのDIN5033で求めたL*値が少なくとも95であるものに関する。
本発明のポリイソシアネートの、DIN5033で求めた色数b*は、好ましくは最大40であり、好ましくは最大30、最も好ましくは最大25である。
従って、本発明はまた、上述の方法で製造可能なポリイソシアネートであって、DIN5033で求めたb*値が多くとも25であるものに関する。
従って、本発明はまた、上述の方法で製造可能なポリイソシアネートであって、そのDIN5033で求めた色数でb*値が多くとも25であり、L*値が少なくとも95であるものに関する。
より好ましくは、本発明において、工程(i)での水素化が、100〜220℃の範囲の温度で、より好ましくは120〜220℃の範囲、特に120〜200℃の範囲の温度で選択された場合に、総塩素含量とEHC、DHC、b*とL*の好ましい値が同時に達成される。例えば、以下の好ましい温度範囲:100〜220℃、または120〜220°C、または140〜220℃、または160〜220℃、または180〜220℃、または、例えば100〜200℃、または120〜200℃、または140〜200℃、または160〜200℃、または180〜200℃があげられる。
原理的には、本発明により製造される、あるいは製造可能な本発明のポリイソシアネートまたはポリイソシアネートは、あらゆる考えられる化合物に変換可能である。本発明により製造される、あるいは製造可能な本発明のポリイソシアネートまたはポリイソシアネートは、ポリウレタン製造用の出発原料として使用されることがより好ましい。
したがって、本発明ははまた、本発明により製造される、あるいは製造可能な本発明のポリイソシアネートまたはポリイソシアネートのポリウレタン製造のための利用に関する。
以下、本発明を、下の実施例を参照しながら詳細に説明する。
実施例:
I.一般的な方法
I.1 水素化
管状の反応器中に、50mlの触媒を投入し、活性化させる。特定の触媒の組成については、以下の実施例及び比較例中に明確に規定する。
すべての銅触媒及びニッケル/銅触媒は、いずれの場合も、180℃で18時間、1.5l(STP)/h(標準リットル/h)のH2と100l(STP)/hのN2で処理し、次いで10l(STP)/hのH2と100l(STP)/hのN2で3時間、最後に10l(STP)/hのH2で3時間処理して活性化処理した。
すべてのパラジウム触媒、ルテニウム触媒、ロジウム触媒は、いずれの場合も、室温で18時間、2l(STP)/hのH2と50l(STP)/hのN2で処理し、次いで10l(STP)/hのH2と50l(STP)/hのN2で3時間、最後に10l(STP)/hのH2で3時間処理して、活性化処理した。
活性化後、25ml/hのMDAを、圧力が30barでいろいろな温度で液相モードで、触媒上を連続的に流通させた。水素を、2l(STP)/hで投入した。アニリン及び/又は水を含むMDAを使用する場合は、回転式のエバボレータ(1mbar、160℃、2h)で排出物から水とアニリンを除き、下記の方法I.2によりホスゲン化させた。低沸点物を含まないMDAを用いる場合は、方法I.2により直接ホスゲン化させた。
I.2ホスゲン化
1300mlのMCB中の140gのガス状ホスゲンを、凝縮させて投入容器に入れ、35〜50℃に加熱した。
1300mlのMCB中の70.0gのMDAを、アルゴン下で貯留容器から投入容器内に投入した。アミンを添加した後、温度を105〜125℃に上げた。すべての固体が溶解後、標準圧力下で蒸留によりホスゲンを除いた。次いで、MCBを、100mbarの圧力と60℃で蒸留除去した。
アルゴンで置換後、オイルバス温度が100℃、圧力が10mbarで、粗イソシアネート中の残留MCBを除き、次いで10mbarで1分間、100℃に加熱した。その後、この混合物を10mbarで1時間、180℃に加熱した。
このようにして得られた試料の色数は、ドクターランゲLICO200装置を用いて、DIN5033に準じて求め、またその塩素含量も求めた。なお、総塩素含量(TC)は、ASTM−D4661−98により求め、難加水分解性塩素(DHC)の含量はASTM−D4663−87により、また易加水分解性塩素(EHC)の含量はASTM−D4667−87により求めた。
比較例1:
未処理のMDA(MDA−1;0.17質量%の2,2’−MDA;4.25質量%の2,4’−MDA;41.13質量%の4,4’−MDA;19.25質量%の三環MDA;18.78質量%の高級オリゴマー;13.9質量%のアニリン;2.2質量%の水;0.12質量%のN−ホルミル−MDA;449ppmの3,4−ジヒドロキナゾリン)を標準的な方法I.2によりホスゲン化させた。色数がL*=74.0とb*=42.8であり、以下の塩素含量:TC:2000ppm、DHC:800ppm、EHC:150ppmを持つMDIが得られた。
比較例2:
未処理の粗製MDA(MDA−2;0.22質量%の2,2’−MDA;5.26質量%の2,4’−MDA;50.44質量%の4,4’−MDA;23.68質量%の三環MDA;23.31質量%の高級オリゴマー;0.16質量%のN−ホルミル−MDA;421ppmの3,4−ジヒドロキナゾリン)を、比較例1と同様に処理した。この結果、色数は、L*=74.2で、b*=58.1であった。以下の塩素含量が得られた:TC:1700ppm、DHC:800ppm、EHC:220ppm。
比較例3:
未処理の粗製MDA(MDA−3;0.50質量%の2,2’−MDA;9.13質量%の2,4’−MDA;58.23質量%の4,4’−MDA;21.00質量%の三環MDA;10.20質量%の高級オリゴマー;0.12質量%のN−ホルミル−MDA;512ppmの3,4−ジヒドロキナゾリン)を、比較例1と同様に処理した。この結果、色数は、L*=71.0であり、b*=60.2であった。以下の塩素含量が得られた:TC:1800ppm、DHC:900ppm、EHC:190ppm。
したがって、前処理無しでの工程(ii)でのアミンの変換では、塩素値は合格したものの、色がよくなかった。
比較例4:
工程I−1で使用した触媒を、酸化アルミニウムに担持され0.25質量%のパラジウムとした以外は、一般法I.1とI.2により製造を行った。用いたMDAはMDA−1であった。特定の温度で得られた色数と塩素値を、次表に示す。
Figure 2012509297
比較例5:
工程I−1で使用した触媒を、酸化アルミニウムに担持された0.15質量%のパラジウムとした以外は、一般法I.1とI.2により製造を行った。用いたMDAはMDA−1であった。特定の温度で得られた色数と塩素値を、次表に示す。
Figure 2012509297
比較例6:
工程I−1で使用した触媒を、二酸化チタンに担持された5%ルテニウムとした以外は、一般法I.1とI.2により製造を行った。用いたMDAはMDA−1であった。特定の温度で得られた色数と塩素値を、次表に示す。
Figure 2012509297
また、最大3%の環水素化生成物が検出された。
比較例7:
I.1で用いた触媒が炭素に担持された1%ロジウムである以外は、一般法I.1とI.2により製造を行った。用いたMDAはMDA−2であった。特定の温度で得られた色数と塩素値を、次表に示す。
Figure 2012509297
このように、文献に記載の水素化触媒(Pd、Ru、Rh、CE4−7)の使用により、L*値が未処理混合物と比べていくらか改善される結果となったが、b*値は依然として低く、塩素値のいくつかは大きく増加した。
実施例1:
I.1で用いた触媒が、60%CuOと10%Mn23と30%酸化アルミニウムの組成を持つ触媒である以外は、一般法I.1とI.2により製造を行った。用いたMDAはMDA−1であった。特定の温度で得られた色数と塩素値を、次表に示す。
Figure 2012509297
実施例2:
I.1で用いた触媒が、57%CuOと15%Cuと24%酸化アルミニウムと4%La23の組成を持つ触媒である以外は、一般法I.1とI.2により製造を行った。用いたMDAはMDA−1であった。特定の温度で得られた色数と塩素値を、次表に示す。
Figure 2012509297
実施例3:
I.1で用いた触媒が、57%CuOと15%Cuと24%酸化アルミニウムと4%La23の組成を持つ触媒である以外は、一般法I.1とI.2により製造を行った。用いたMDAはMDA−3であった。160℃の水素化温度でホスゲン化後に、次の色数が得られた。L*=98.2及びb*=11.3。この結果、塩素値は、TC=1900ppm、DHC=1250ppm、EHC=140ppmであった。
実施例4:
I.1で用いた触媒が25%CuOと68%CuCrO4と7%BaOの組成を持つ触媒である以外は、一般法I.1とI.2により製造を行った。用いたMDAはMDA−1であった。特定の温度で得られた色数と塩素値を、次表に示す。
Figure 2012509297
実施例5:
I.1で用いた触媒が、40%CuOと40%ZnOと20%酸化アルミニウムの組成を持つ触媒である以外は、一般法I.1とI.2により製造を行った。用いたMDAはMDA−1であった。特定の温度で得られた色数と塩素値を、次表に示す。
Figure 2012509297
実施例6:
I.1で用いた触媒が、SiO2担持25%CuOの組成を持つ触媒である以外は、一般法I.1とI.2により製造を行った。用いたMDAはMDA−2であった。特定の温度で得られた色数と塩素値を、次表に示す。
Figure 2012509297
実施例7:
I.1で用いた触媒が、45%CuOと20%MgOと35%SiO2の組成を持つ触媒である以外は、一般法I.1とI.2により製造を行った。用いたMDAはMDA−2であった。特定の温度で得られた色数と塩素値を、次表に示す。
Figure 2012509297
実施例8:
I.1で用いた触媒が、39%Al23担持61%CuOの組成を持つ触媒である以外は、一般法I.1とI.2により製造を行った。用いたMDAはMDA−2であった。特定の温度で得られた色数と塩素値を、次表に示す。
Figure 2012509297
実施例9:
I.1で用いた触媒が、25%CuOと73%とCuCr24と2%Cの組成を持つ触媒である以外は、一般法I.1とI.2により製造を行った。用いたMDAはMDA−2であった。特定の温度で得られた色数と塩素値を、次表に示す。
Figure 2012509297
実施例10:
I.1で用いた触媒が、19%CuOと55%CuCr24と12%BaCrO4と12%Na2SiO3と2%Cの組成を持つ触媒である以外は、一般法I.1とI.2により製造を行った。用いたMDAはMDA−2であった。特定の温度で得られた色数と塩素値を、次表に示す。
Figure 2012509297
実施例11:
I.1で用いた触媒が、33%CuOと40%Cr23と16%CuCr24と5%MnO2と4%Na2SiO3と2%Cの組成を持つ触媒である以外は、一般法I.1とI.2により製造を行った。用いたMDAはMDA−2であった。特定の温度で得られた色数と塩素値を、次表に示す。
Figure 2012509297
実施例12:
反応器に、57%CuOと15%Cuと24%酸化アルミニウムと4%La23の組成を持つ触媒40mlを入れ、一般方法1.1により活性化させた。次いで、この触媒上で、150℃と圧力30barで、細流モードの25ml/hで、MDA−1を行った。また、水素を10l(STP)/hで導入した。総反応時間は4200時間で、一定間隔で試料を採取した。これらの試料から、回転エバボレータで水とアニリンを除き(1mbar、160℃、2h)、一般方法I.2によりホスゲン化を行った。ホスゲン化された試料の色数と塩素値を次表に示す。
Figure 2012509297
実施例に示すように、本発明の銅触媒を使用した結果、特に上述の好ましい水素化温度で使用した結果、好ましい色数が得られ、多くの場合その値は、L*>90でb*<40であり、また塩素値は、同時に所望の範囲内にあり、総塩素含量TCは、ほとんどの場合、<6000ppmであり、DHCはほとんどの場合、<5000ppmであった。

Claims (21)

  1. (i)銅を含有する水素化触媒の存在下でアミンを含有する混合物(Gi)を水素化させて、該アミンを含有する混合物(Gii)を得るとともに、
    (ii)該混合物(Gii)をホスゲンと反応させて、イソシアネートを含有する混合物(Giii)を得ることからなる
    イソシアネートの製造方法。
  2. 前記水素化触媒が、銅を、水素化触媒の総量に対して金属として計算した量として0.1〜100質量%の範囲、好ましくは10〜60質量%の範囲で含む請求項1に記載の方法。
  3. 上記水素化触媒が、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、二酸化チタン、酸化マンガン、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、およびこれらの材料の二種以上の混合物からなる群から選ばれる支持材料を含む請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記水素化触媒が支持材料を、水素化触媒の総質量に対して40〜90質量%の範囲の量で含む請求項3に記載の方法。
  5. 前記水素化触媒が、銅といずれかの支持材料とに加えて、ランタン、マグネシウム、マンガン、バリウム、炭素、クロム、銀、亜鉛、ナトリウム、金、およびこれらの元素の二種以上の混合物からなる群から選ばれる少なくとも一種の元素を含む請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記アミンが少なくとも二種のジフェニルメタン系のジアミンと少なくとも二種のジフェニルメタン系ポリアミンの混合物であり、前記イソシアネートが少なくとも二種の上記ジフェニルメタン系のジイソシアネートと少なくとも二種の上記ジフェニルメタン系のポリイソシアネートの混合物である請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記アミンがアニリンとホルムアルデヒドとを酸性触媒下で反応させて製造される請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記混合物(Gi)が、さらにアニリンを含むか、さらに水、またはさらにアニリンと水を含む請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記混合物(Gi)が、アニリンを最大75質量%の量で、好ましくは最大50質量%、より好ましくは最大40質量%の量で含む請求項8に記載の方法。
  10. 前記混合物(Gi)が、水を、前記混合物(Gi)の総質量に対して最大で50質量%の範囲の量で、好ましくは最大で25質量%の範囲、より好ましくは最大10質量%の範囲の量で含む請求項8または9に記載の方法。
  11. 工程(i)での水素化が、20〜300℃の範囲の温度で、好ましくは70〜200℃、より好ましくは100〜220℃、特に好ましくは120〜200℃の範囲の温度で、また1〜300barの範囲の圧力、好ましくは10〜100bar、より好ましくは20〜50barの範囲の圧力で行われる請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 工程(ii)での反応が、100〜350℃の範囲の温度で、0.5〜150barの範囲の圧力で行われる請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記混合物(Gi)が、さらにジフェニルメタン系のN−ホルミル化ジアミンと、ジフェニルメタン系のN−ホルミル化ポリアミン及び3,4−ジヒドロキナゾリンからなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物を含む請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 工程(ii)での反応が、溶媒の存在下で、好ましくはクロロベンゼンと炭化水素からなる群から選ばれる溶媒の存在下で行われる請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法により製造可能なイソシアネート。
  16. ASTM−D4661−98により求めた総塩素含量が、多くとも9000ppm、より好ましくは多くとも6000ppmである請求項15に記載のイソシアネート。
  17. ASTM−D4663−87により求めた難加水分解性塩素(DHC)の含量が多くとも9000ppmであり、好ましくは多くとも5000、より好ましくは多くとも4000ppmである請求項15または16に記載のイソシアネート。
  18. ASTM−D4667−87により求めた易加水分解性塩素(EHC)の含量が、多くとも1000ppmであり、好ましくは多くとも500ppm、より好ましくは多くとも300ppmである請求項15〜17のいずれか一項に記載のイソシアネート。
  19. DIN5033により求めたb*値が、多くとも40であり、好ましくは多くとも30、より好ましくは多くとも25である請求項15〜18のいずれか一項に記載のイソシアネート。
  20. DIN5033により求めたL*値が、少なくとも90であり、好ましくは少なくとも92.5、より好ましくは少なくとも95である請求項15〜19のいずれか一項に記載のイソシアネート。
  21. ASTM−D4661−98により求めた総塩素含量が多くとも6000ppmであり、ASTM−D4663−87により求めた難加水分解性塩素(DHC)の含量が多くとも4000ppmであり、ASTM−D4667−87により求めた易加水分解性塩素(EHC)の含量が多くとも300ppmであり、DIN5033により求めたb*値が多くとも25であり、DIN5033により求めたL*値が少なくとも95である請求項15〜20のいずれか一項に記載のイソシアネート。
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