JP2007191479A - 淡色のイソシアネートを製造する方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】淡色のイソシアネートを製造する方法を提供する。
【解決手段】アミン1種類またはアミン2種類以上の混合物を、ホスゲンと反応させることにより、淡色のイソシアネートを製造する方法において、使用されるホスゲンが、元素の形で、または結合した形で100ppm未満の硫黄を含有する。
【効果】低い色価を有するイソシアネートが得られる。
【選択図】なし

Description

本発明は、アミン1種類またはアミン2種類以上の混合物を、ホスゲンと反応させることにより、淡色のイソシアネート(light-colored isocyanates)を製造する方法において、使用されるホスゲンが、元素の形または結合した形で100ppm未満の硫黄を含有する、淡色のイソシアネートを製造する方法に関する。
イソシアネートおよびイソシアネート混合物は、従来技術によれば相応するアミンのホスゲン化により製造される。たとえばポリウレタン発泡体のためには、ジフェニルメタン系(MDI)の二官能性または多官能性芳香族イソシアネートが使用される。この製造方法の結果として、ホスゲン化およびその後の後処理(溶剤の除去、モノマーのMDIの除去)の後に、しばしば暗い色の生成物が得られ、その結果として帯黄色のポリウレタン発泡体またはその他の、同様に変色したポリウレタン(PUR)を生じる。これは望ましいことではない、というのも、この着色は、全体的な外観に不利な影響を与え、かつわずかな不均一性さえも明らかになる、つまりたとえば得られた発泡体中のまだらとなって現れるからである。従って淡色のイソシアネート、または着色成分の量が低減しているイソシアネートが原料として好ましい。
従って淡色のイソシアネート、および特にジフェニルメタン系(MDI)のジイソシアネートおよびポリイソシアネートを得るための試みがなかったわけではない。MDIを経験的に淡色にするための多数の方法が公知である。しかし、問題となる着色物質の性質はこれまで十分に明らかにされていなかった。
従来公知の方法は、以下の4つのグループに分けることができる:
1.出発材料として使用されるジフェニルメタン系(MDA)のジアミンおよびポリアミンを処理および/または精製する方法:
EP−A0546398は、出発材料として使用されるMDAをホスゲン化に先立って酸性化するMDIの製造方法を記載している。
EP−A0446781は、MDAをまず水素で処理し、引き続きホスゲン化するMDIの製造方法に関し、比較的淡色のMDIが得られている。
上記の2つの方法は、色においてわずかに改善されるにすぎない。というのも、MDI中の着色物質は、経験によれば、MDA製造からの特定の副生成物から生じるのみでなく、ホスゲン化の間の副反応により形成される着色物質の前駆体からも生じるからである。
2.ホスゲン化工程におけるプロセス工学的な解決手段:
US−A5,364,958は、ホスゲン化の後でホスゲンを低温で完全に除去し、かつイソシアネートを引き続き高温でHClガスを用いて処理するイソシアネートの製造方法に関する。
DE−A−19817691は、ホスゲン化反応において定義されたパラメータを維持することにより、塩素化された副生成物の含有率が低減され、かつヨウ素色価(iodine color value)が低減されるMDIの製造方法を記載している。特に反応工程における特定のホスゲン/HCl比を維持することが要求される。この方法は、ホスゲン化におけるパラメータを変更することが困難であり、かつ結果としてホスゲンの品質が極めて敏感であるという欠点を有する。さらに、ホスゲン化におけるパラメータの柔軟性が欠けることによって、実地でホスゲン化を実施することが極めて困難であり、かつ高度な工学的努力が要求される。
イソシアネートの着色を改善するもう1つの方法は、EP−B1187808によれば、低い臭素および/またはヨウ素含有率を有するホスゲンを使用することである。
上記の方法は適正な時点で変色を引き起こす成分を除去することを試みているものの、いずれもその技術的要求が高く、かつその着色を低減する効果に関しては、着色物質の前駆体の分解が不完全な化学反応に基づいてわずかに行われるにすぎないので、十分に有効なものではない。
3.ホスゲン化の後および後処理の前、たとえば蒸留の前に、粗イソシアネート生成物に着色を低減する添加剤を添加する方法:
EP−A0581100は、ホスゲン化の後および溶剤の除去の前に、化学的な還元剤を添加するイソシアネートの製造方法に関し、該文献によれば、この方法でも淡色の生成物が得られる。
US−A4,465,639によれば、ホスゲン化の後に得られた粗生成物に、その着色を低減するために水を添加している。EP−A538,500、EP−A0445602およびEP−A0467125は、同じ目的のために、ホスゲン化の後でカルボン酸、アルカノールまたはポリエーテルポリオールを添加することを記載している。
上記の着色を低減する方法は有効であるが、しかし着色を低減するだけでなく、生成物として得られたイソシアネートも反応し、その結果、一般に、たとえばイソシアネートの含有率において望ましくない低減につながるという欠点を有している。さらに、MDI中に不所望の副生成物が形成される危険が存在する。
4.最終生成物の後処理:
EP−A0133538は、抽出によるイソシアネートの精製を記載しており、これにより淡色のMDIの分画が得られる。
EP−A0561225は、該刊行物によれば、着色成分を含有していないイソシアネートまたはイソシアネート混合物の製造方法に関し、この方法の場合、相応するアミンをホスゲン化した後で、イソシアネートを1〜150バールの圧力および100〜180℃の温度で水素処理している。ここに記載されている例によれば、イソシアネート最終生成物をそのまま水素化するか、または適切な溶剤中での溶液として水素化する。
高温で溶剤を完全に除去した後に、これらのイソシアネート最終生成物の着色を改善する後処理は同様にそれほど効率的ではない、というのも、後処理の間、特に溶剤および場合によりモノマーのMDI(ジイソシアネート)を蒸留する間に生じる高温によりすでに安定した着色物質が形成され、これは化学的に分解することが極めて困難である。
EP−A0546398 EP−A0446781 US−A5,364,958 DE−A−19817691 EP−B1187808 EP−A0581100 US−A4,465,639 EP−A0133538 EP−A0561225
本発明は、着色成分を含有していないか、または着色成分をごく少量含有するのみの淡色のイソシアネートを製造するための簡単かつ経済的な方法を提供することである。本発明による方法は、上記の処理工程を必要とせず、それにもかかわらずポリウレタンまたはその前駆体(たとえばプレポリマー)を製造するために適切な淡色のイソシアネートを生じるべきである。
意外にも本発明により、イソシアネートの製造において、硫黄を元素の形で、または結合した形で約100ppm未満、有利には約60ppm未満、さらに有利には約20ppm未満含有しているホスゲンを使用することにより、このような淡色のイソシアネートを製造することが可能となった。「約100ppm未満の硫黄」という範囲の記載は、使用されるホスゲンの質量に対して約100ppm未満の硫黄が、使用されるホスゲン中に含有されていることを意味する。
ところで本発明を具体的に説明するために記載するが、これは本発明を限定するものではない。実施例、またはその他の記載における以外は、詳細な説明中の量、百分率等を表す全ての数字は全ての場合において「約」という用語により修飾されているものと理解すべきである。
本発明は、アミン1種類またはアミン2種類以上の混合物と、ホスゲンとの反応によりイソシアネートを製造するための改善された方法を提供するものであり、この改善は、元素の形で、または結合した形で、硫黄を100ppm未満、有利には60ppm未満、さらに有利には20ppm未満含有するホスゲンに関するものである。
元素の形の硫黄は、硫黄のみを含有する分子の形で存在している硫黄である。結合した形の硫黄は、硫黄に加えて、硫黄とは異なるその他の原子、たとえば硫化水素も含む化合物または分子であると理解すべきである。
本発明の枠組みの中で使用されるホスゲンは、元素の硫黄の形で、または硫黄を含有する化合物の形で硫黄を100ppm未満、有利には60ppm未満、さらに有利には20ppm未満含有している。
本発明による方法は、ウレタン化合物、たとえばポリウレタンまたはその前駆物質(たとえばプレポリマー)を製造するための付加的な工程を行うことなく使用することができ、かつ着色を示さないか、またはごくわずかに示すのみである。
意外にも、本発明による方法は、淡色のイソシアネートを生じる。というのは、従来、ホスゲン中のごくわずかな元素の硫黄または結合した硫黄の痕跡さえも、製造されたイソシアネートの生成物の着色に不所望の影響を及ぼすには十分であることは知られていなかったからである。
有利にイソシアネートの製造のために使用されるホスゲンは、元素の硫黄または結合した硫黄の一定の含有率を有する。ホスゲン中の硫黄含有率は実質的に、ホスゲンを製造するために使用される、その由来に依存して一定の割合の硫黄を含有する一酸化炭素(CO)から生じる。硫黄含分は再び主としてCOを製造するために使用される原料の硫黄含分から生じる。
本発明による方法において使用される低い硫黄含有率を有するホスゲンは、当業者に公知の種々の方法により製造することができる。ホスゲン中の低い硫黄含有率を保証するための1つの方法は、たとえば、すでに相応して低い硫黄含有率を有する出発化合物をホスゲンの製造において使用することである。特に相応して低い硫黄含有率を有するCOの使用がここでは適切である。低い硫黄含有率を有するCOの製造方法は、当業者に公知である。
従ってたとえば、石炭ガス化、水蒸気改質、CO2改質、炭化水素の部分酸化またはその他の方法により得られるCOを使用することが可能である。COはCOを含有する気体混合物からの分離によっても得られる。COを製造または取得するためのこの種の方法はたとえば、Chemische Technik(Dittmeyer、Keim、Kreysa、Oberholz編)、第5版、第4巻、第981〜1007頁に記載されている。
原則として本発明の枠組みの中では、上記の規格を満たす、つまり硫黄を100ppm未満、有利には60ppm未満、さらに有利には20ppm未満含有する任意のCOを使用することが可能である。
CO中で要求される低い硫黄含有率は、実質的に硫黄を含有していないか、または十分に低い硫黄含有率を有する原料を使用してCOを製造するか、または取得することによって達成される。COを製造または取得するために使用される原料からどのようにして硫黄を除去するか、または十分に低い含有率を達成するかは重要ではない。
CO中で要求される低い硫黄含有率を達成するための別の方法は、使用されるCOから元素の硫黄または結合した硫黄として存在する硫黄を除去することである。この目的に供される種々の方法が文献に記載されている。US−A1−2005/0025693によれば、COを含有する気体流を、金属酸化物により含浸された活性炭と接触させることにより硫黄を含有する不純物、たとえばH2Sを除去することが1例としてあげられる。もう1つの可能性は、たとえばDE−A1−10301434によれば、水蒸気の存在下で無機および有機硫黄化合物を変換することであるか、または高温で酸化アルミニウムと接触させ、かつ得られた気体混合物を、水蒸気および定義された量の酸素の存在下で水酸化鉄を含有する材料に通過させることである。DE−A1−10301434は、硫黄を含有する不純物をCOから除去する別の方法も引用している。
この方法で得られる、ほぼ硫黄不含のCOは、その後、たとえばUllmanns Enzyklopaedie der industriellen Chemie、第3版、第13巻、第494〜500頁に記載されているような、通例かつ公知の方法の枠組みの中でホスゲンへと変換することができる。
元素の硫黄または結合した硫黄の低い含有率を有するホスゲンを得る別の方法は、ホスゲン自体から元素の硫黄または結合した硫黄を除去することである。ここでもまた原則として、全ての通例の分離法、たとえば蒸留、吸着等を使用することができる。最終的に、元素の硫黄または結合した硫黄の濃度に関して上記の上限を維持することが、本発明による方法では要求される。
本発明による方法によって行われるイソシアネートの製造は、アミン1種類またはアミン2種類以上の混合物と、ホスゲンとを、有利には過剰のホスゲンとを反応させることによって実施される。原則として、第一級アミン1種類または第一級アミン2種類以上の混合物をホスゲンと反応させて、1以上のイソシアネート基を形成する、当業者に公知の全ての通常の方法を使用することが可能である。
本発明による方法の有利な実施態様では、該アミン1種類またはアミン2種類以上の混合物とホスゲンとの反応を、溶剤1種類または溶剤2種類以上の混合物中で実施する。
イソシアネートを製造するために適切な全ての溶剤を、溶剤として使用することができる。これらは有利には不活性の、芳香族、脂肪族または脂環式炭化水素であるか、またはこれらのハロゲン化誘導体である。これらの溶剤の例は、芳香族化合物、たとえばモノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、たとえばo−ジクロロベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレン誘導体、たとえばテトラリンまたはデカリン、約5〜12個の炭素原子を有するアルカン、たとえばヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナンまたはデカン、シクロアルカン、たとえばシクロヘキサン、不活性エステルおよび不活性エーテル、たとえば酢酸エチルまたは酢酸ブチル、テトラヒドロフラン、ジオキサンまたはジフェニルエーテルである。
適切なアミンは原則として、イソシアネートを形成するためにホスゲンと適切に反応することができる全ての第一級アミンである。原則として、ホスゲンと反応してイソシアネートを形成することができるのであれば、全ての線状または分枝鎖状、飽和または不飽和、脂肪族または脂環式または芳香族の第一級モノアミン、ジアミンまたはポリアミンが適切である。適切なアミンの例は、1,3−プロピレンジアミン、1,4−ブチレンジアミン、1,5−ペンタメチレンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミンおよびこの系の相応する高級同族体、イソホロンジアミン(IPDA)、ジアミノジシクロヘキシルメタン、シクロヘキシルジアミン、シクロヘキシルアミン、アニリン、フェニレンジアミン、p−トルイジン、ナフタレンジアミンおよび特に1,5−ナフチレンジアミン、トルエンジアミンおよび特に2,4−または2,6−トルエンジアミンまたはこれらの混合物、ジフェニルメタン系のジアミンおよびポリアミン、および特に4,4′−、2,4′−または2,2′−ジフェニルメタンジアミンまたはこれらの混合物、および上記のアミンおよびポリアミンの高分子異性体、オリゴマーもしくはポリマーの誘導体である。本発明の有利な実施態様では、使用されるアミンは、ジフェニルメタン系のアミンまたはジフェニルメタン系のジアミンおよび/またはポリアミンの混合物である。
本発明による方法を実施した後に上記の化合物を相応するイソシアネートの形で、たとえばヘキサメチレン1,6−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン、シクロヘキシルイソシアネート、シクロヘキシルジイソシアネート、フェニルイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、4−トリルイソシアネート、ナフタレンジイソシアネートおよび特にナフタレン1,5−ジイソシアネート、トルエンジイソシアネートおよび特にトルエン2,4−または2,6−ジイソシアネートまたはこれらの相応する混合物、ジフェニルメタン系のジイソシアネートおよびポリイソシアネートおよび特にジフェニルメタン4,4′−、2,4′−または2,2′−ジイソシアネートまたはこれらの2種類以上の混合物、および上記のイソシアネートの高分子オリゴマーもしくはポリマー誘導体、または上記のイソシアネートまたはイソシアネート混合物2種類以上の混合物である。
本発明の有利な実施態様では、使用されるアミンは異性体の、第一級ジフェニルメタンジアミン(MDA)またはそのオリゴマーもしくはポリマー誘導体、つまりジフェニルメタン系のジアミンおよびポリアミンである。ジフェニルメタンジアミン、そのオリゴマーまたはポリマーが、たとえばホルムアルデヒドを用いたアニリンの縮合により得られる。このようなアミンオリゴマーまたはポリアミンまたはこれらの混合物もまた、本発明の有利な実施態様において使用される。
硫黄含有率が低いか、または硫黄不含のホスゲンと、上記のアミン1種類またはこれらのアミン2種類以上の混合物との本発明による方法における反応は、連続的に実施することも、1工程または複数の工程でバッチ式で実施することもできる。1工程の反応を実施する場合、この反応は有利には60〜200℃、さらに有利には130〜180℃で実施する。
本発明のもう1つの実施態様では、反応をたとえば2工程で行うことができる。この場合、第一工程でホスゲンとアミン1種類またはアミン2種類以上の混合物との反応を有利には0〜130℃、さらに有利には20〜110℃、最も有利には40〜70℃の温度で、1分〜2時間の時間実施し、その際、有利にアミンとホスゲンとを反応させる。引き続き、第二工程で有利に1分〜5時間、特に有利には1分〜3時間にわたり、温度を有利に60〜190℃、さらに有利には70〜170℃に高める。
本発明の1実施態様では、反応を2工程で実施する。
反応の間、高めた絶対圧力を有利に適用することができるが、これは100バール以下、有利には1〜50バール、さらに有利には2〜25バール、最も有利には3バール〜12バールである。しかし反応は過剰圧力を用いなくても行うことができる。
本発明のもう1つの実施態様では、反応を周囲圧力で、つまり一般に約1バール絶対で実施する。もう1つの実施態様では、反応を周囲圧力よりも低い圧力で実施することができる。
有利には過剰のホスゲンを反応後に有利に50〜200℃の温度で除去する。溶剤の残留痕跡の除去は、有利には減圧下で実施する。絶対圧力は有利には500ミリバール以下、さらに有利には100ミリバール以下である。一般に、その沸点の順序で種々の成分を分離する。1つの工程で種々の成分の混合物を分離することも可能である。
本発明を以下で詳細に説明するが、しかし本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
一般的な製造の詳細:
出発材料:
●アニリンとホルムアルデヒドとの酸性触媒による縮合により得られ、実質的に4,4′−MDA、2,4′−MDA、2,2′−MDA(2環のMDA)および高級同族体および異性体からなるMDA;2環のMDAの含有率61.0質量%、
●無水クロロベンゼン、
●ホスゲン。
MDA50gをクロロベンゼン255ml中に溶解し、55℃に加熱し、かつ温度を0℃に制御しながら、強力に攪拌して、クロロベンゼン310ml中のホスゲン105gの溶液に添加した。使用されるホスゲンの硫黄含有率は、以下の表から読み取ることができる。ホスゲンを通過させながら懸濁液を45分以内に100℃に加熱し、かつ還流温度で10分間加熱した。この温度でさらに10分後に、塔底温度100℃で減圧下に溶剤を留去した。粗イソシアネートを蒸留装置中、熱風送風装置を使用して4〜6ミリバールの圧力下に、最初の生成物の変換が行われるまで加熱し、かつ5〜10分以内に室温に加熱した。このようにして得られたイソシアネート1.0gをクロロベンゼン中に溶解し、かつクロロベンゼンを用いて50mlになるまで希釈した。こうして得られた溶液の吸光度を2つの波長、つまり430nmおよび520nmで測定した。Dr.LangeのLICO300光度計を測定装置として使用した。結果は以下の表にまとめられている。
例1〜4と、比較例1および2との比較は、低い硫黄含有率を有するホスゲンを使用することにより、低い色価(color value)を有するイソシアネートが得られることを示している。
Figure 2007191479
本発明を具体的に説明するために上記で詳細に記載したが、このような詳細は単に具体的な説明のためのものであるにすぎず、当業者であれば特許請求の範囲により限定される以外は本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、種々の変更を行うことが可能である。

Claims (1)

  1. アミン1種類またはアミン2種類以上の混合物を、ホスゲンと反応させることにより、淡色のイソシアネートを製造する方法において、使用されるホスゲンが、元素の形で、または結合した形で100ppm未満の硫黄を含有することを特徴とする、淡色のイソシアネートを製造する方法。
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