JP2012236463A - シール機能付きドアトリム及びその組付方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ドアインナーパネル2の車内側に設けられ、硬質樹脂からなるドアトリム本体部51と、ドアインナーパネル2に対して略平行に延びて当接し、ドア1の内周側に延びる一端52aがドアインナーパネル2とドアトリム本体部51の縁部51aとの隙間Mに差し込まれ、ドアトリム本体部51の縁部51aから車外側方向にかかる押圧力を受ける支持面52Xと、内側一端52cが前記ドアトリム本体部51の縁部51a周辺に一体成形されその内側一端52cから車内側に向けて膨出するように湾曲し外側他端52dが支持面52Xの他端52bに連設され、ドア閉時にはボディパネル5側に弾接するシール面52Yとを有し、軟質樹脂からなるシール部52を備える。
【選択図】図2
Description
しかし、オープニングウェザーストリップ20は、断面略U字形状の取付基部21と車外側に突出するように設けられた中空シール部22からなり、取付基部21には内側に突出してフランジ6を保持する複数のリップ部23が設けられるとともに、保持力を向上させるために断面略U字形状の芯材24が埋設されているので、全体的に重量があり構造も複雑である。
また、特許文献3に記載されたシール構造は、ドアトリム側に設けられたシール(7)をボディパネルに直接弾接させるものであるので、ボディパネル側にウェザーストリップ自体を設ける必要はない。
そのため、シール部の組付工数が増えるとともに部品数の増加により部品管理が煩雑になるといった問題がある。特に特許文献1及び3のように、中空状のシール部をドアトリム側に組付ける場合には、表皮延長部(32)やネジ(21)といったような特殊な部品がさらに必要になる。
前記シール部(52)の平担面(52X)が前記ドアインナーパネル(2)とドアトリム本体部(51)の縁部(51a)との隙間(M)に差し込まれたときに、前記平担面(52X)の、前記ドアトリム本体部(51)の縁部(51a)に対向する位置に貫通孔(53)を形成し、前記クリップ(55)を、前記シール部(52)の平担面(52X)に形成された貫通孔(53)に貫通させ、対向する前記ドアインナーパネル(2)に形成された孔(H)に嵌め込むことを特徴とする。
また、シール部の支持面は、ドアインナーパネルとドアトリム本体部の縁部との隙間に差し込まれ、ドアトリム本体部の縁部から車外側方向にかかる押圧力を受けるので、安定して組付けることができる。
しかも、車内側に向けて膨出するように湾曲し、ドア閉時にボディパネル側に弾接するシール部のシール面の内側一端はドアトリム本体部の縁部周辺に一体成形され、外側他端は支持面に連設されるので、シール面と支持面によって中空部が形成される。よって、十分なシール機能が得られるので、ボディパネル側に従来例で示したような、重量のあるオープニングウェザーストリップを設ける必要はない。また、金型による成形時にはシール部はリップ状であるため、金型成形時に中空形状とするよりも複雑な金型を必要とせず廉価で成形加工し易い。
また、中空状のシール部をドアトリム側に設けるにあたって、従来例で示したような表皮延長部やネジといったような特殊な部品を必要としないし、ドアパネルに穴あけ等も不要であるので組付け構造の簡略化が図れコストを抑えられる。
さらに、先端がドアインナーパネルとドアトリム本体部の縁部との隙間に差し込まれた平担面をドアインナーパネルに対して略平行に延びるようにして当接させ、ドアトリム本体部の縁部から車外側方向にかかる押圧力を受けるようにしたので、組付け強度が向上し安定化が図れる。
次に、図1乃至図3及び図7を参照して、本発明の第1実施形態に係るシール機能付きドアトリムについて説明する。
図1は本発明の第1実施形態に係るシール機能付きドアトリム50がドア1に取付けられた状態を示す断面図であり、図2はそのシール機能付きドアトリム50を示す、図7のA−A線拡大断面図である。また、図3はシール機能付きドアトリム50の組付方法の過程を示す断面図である。従来例と同一部分には同一符号を付した。
支持面52Xについては、その支持面52Xのドア1の内周側に延びる一端52a(図1では左側端)が、ドアインナーパネル2とドアトリム本体部51の縁部51aとの隙間Mからドア1の内周側に向かって差し込まれていて、さらに一端52aには、隙間Mよりも幅の広い厚肉部54を設けられ隙間Mからの抜け防止を図っている。また支持面52Xは、ドアトリム50をドアインナーパネル2に組付けたときに、ドアトリム本体部51の縁部51aから車外側方向にかかる押圧力を受けている。
ここでは、シール部52のシール面52Yを、ボディパネル5に形成されたフランジ6を覆う内装材9の端部9aに弾接させているが、内装材9を省略してシール面52Yをボディパネル5に直接、弾接させるようにしてもよい。
すなわち、シール機能付きドアトリム50は、図3(a)に示すような形状でドアトリム本体部51の縁部51aにシール部52の内側一端52cが一体形成され、縁部51aから車内側面51Q側に向けて膨出するように湾曲した湾曲面52Yと板状の平坦面52Xが連続して車外側に開口した断面略U字形状に形成される。
次に、シール部52の平坦面52Xを、図3(a)に示す矢印Gの方向に車外側からドア1の内周側に向けて巻き込むようにして折り畳み、図3(b)に示すように、平坦面52Xの車内側がドアトリム本体部51の縁部51aに当接するようにする。そして、図1に示すように、シール部52の平坦面52Xの先端52aをドアインナーパネル2とドアトリム本体部51の縁部51aとの隙間Mに差し込むようにしてドアインナーパネル2に対して組付ける。又は、シール機能付きドアトリム50を成形した後の図3(a)の状態で、ドアトリム50をドアインナーパネル2に組付け、その後に、シール部52の平担面52Xの先端52aをトリム本体部51の縁部51aとの隙間Mに差し込んでもよい。
また、シール部52の支持面52X(平担面52X)は、ドアインナーパネル2とドアトリム本体部51の縁部51aとの隙間Mに差し込まれ、ドアトリム本体部51の縁部51aから車外側方向にかかる押圧力を受けるので、安定して組付けることができる。
しかも、車内側に向けて膨出するように湾曲し、ドア1の閉時にボディパネル5側に弾接するシール部52のシール面52Yの内側一端52cはドアトリム本体部51の縁部51a周辺に一体成形され、外側他端52dは支持面52Xに連設されるので、シール面52Yと支持面52Xによって中空部が形成される。よって、十分なシール機能が得られるので、ボディパネル5側に従来例で示したような、重量のあるオープニングウェザーストリップ20を設ける必要はない。
次に、図4及び図5を参照して、本発明の第2実施形態に係るシール機能付きドアトリムについて説明する。
図4は本発明の第2実施形態に係るシール機能付きドアトリム50がドア1に取付けられた状態を示す断面図であり、図5はシール機能付きドアトリム50の組付方法の過程を示す断面図である。第1実施形態と同一部分には同一符号を付した。
このとき、平担面52Xは、ドアインナーパネル2に対して略平行に延びてドアインナーパネル2に当接する支持面52Xとなり、ドアトリム本体部51の縁部51aから車外側方向にかかる押圧力を受ける。また、平坦面52Xの折り畳みにより、湾曲面52Yと平担面52Xで中空部が形成され、湾曲面52Yを、ドア1の閉時にはボディパネル5側に弾接するシール面52Yとしている。
次に、図6を参照して、本発明の第3実施形態に係るシール機能付きドアトリムについて説明する。
図6は本発明の第3実施形態に係るシール機能付きドアトリム60がドア1に取付けられた状態を示す断面図である。第1実施形態と同一部分には同一符号を付した。
ドアトリム本体部61は、ドアインナーパネル2の表面を車内側から覆って、外観上見栄えよくするもので、車外側が開口した凹状箱型でドア面に略平行な車内側面61Qから周端部61Rがドアインナーパネル2側に向かって延び、さらにドア1の外周側に向けてエッジ部61Sがドア面に略平行に延びている。そして、ドアトリム本体部61は、ドアトリム本体部61のエッジ部61Sとドアインナーパネル2との間に隙間Nを設けるようにして配置されている。
支持部62Xにおいては、ドア1の内周側に延びる一端62aがドアインナーパネル2とドアトリム本体部61のエッジ部61Sの先端にあたる縁部61aとの隙間Nに差し込まれ、ドアトリム本体部61の縁部61aから車外側方向にかかる押圧力を受けている。
また、リップ部62Yは、支持部62Xの他端62bに連設され車内側に向けて膨出するように湾曲した断面略舌状であり、ドア1の閉時にはボディパネル5側に弾接する。
そして、支持部62Xとリップ部62Yの間の部位が、ドアトリム本体部61の縁部61a周辺、ここでは縁部61aの至端に一体成形されている。
2 ドアインナーパネル
3 ドアアウターパネル
5 ボディパネル
6 フランジ
6b 立設面
8 ドアトリム
8a 縁部
10 ドアウェザーストリップ
10a 取付基部
10b 中空シール部
20 オープニングウェザーストリップ
21 取付基部
22 中空シール部
23 リップ部
24 芯材
50 シール機能付きドアトリム
51 ドアトリム本体部
51a 縁部
51Q 車内側面
51R 周端部
52 シール部
52a 一端
52b 他端
52c 内側一端
52d 外側他端
52X 支持面、平担面
52Y シール面、湾曲面
53 貫通孔
54 厚肉部
55 クリップ
60 シール機能付きドアトリム
61 ドアトリム本体部
61a 縁部
61Q 車内側面
61R 周端部
61S エッジ部
62 シール部
62a 一端
62X 支持部
62Y リップ部
H 孔
M 隙間
N 隙間
Claims (6)
- ドアインナーパネルの車内側に設けられ、硬質材料からなるドアトリム本体部と、
ドアインナーパネルに対して略平行に延びて当接し、ドアの内周側に延びる一端がドアインナーパネルとドアトリム本体部の縁部との隙間に差し込まれ、前記ドアトリム本体部の縁部から車外側方向にかかる押圧力を受ける支持面と、内側一端が前記ドアトリム本体部の縁部周辺に一体成形されその内側一端から車内側に向けて膨出するように湾曲し外側他端が前記支持面の他端に連設され、ドア閉時にはボディパネル側に弾接するシール面とを有し、軟質材料からなるシール部を、備えることを特徴とするシール機能付きドアトリム。 - 前記シール部の支持面の、前記ドアトリム本体部の縁部に対向する位置に貫通孔を形成するとともに、
前記ドアトリム本体部の縁部からドアインナーパネル側に向けて突設され、前記シール部の支持面に形成された貫通孔を貫通し対向する前記ドアインナーパネルに形成された孔に嵌め込まれるクリップを更に備えることを特徴とする請求項1に記載のシール機能付きドアトリム。 - 前記シール部の支持面の一端に、前記隙間よりも幅の広い厚肉部を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載のシール機能付きドアトリム。
- ドアインナーパネルの車内側に設けられ、硬質材料からなるドアトリム本体部と、
ドアインナーパネルに対して当接し、ドアの内周側に延びる一端がドアインナーパネルとドアトリム本体部の縁部との隙間に差し込まれ、前記ドアトリム本体部の縁部から車外側方向にかかる押圧力を受ける支持部と、前記支持部の他端に連設され車内側に向けて膨出するように湾曲した断面略舌状で、ドア閉時にはボディパネル側に弾接するリップ部とを有し、前記ドアトリム本体部の縁部周辺に一体成形されるとともに、軟質材料からなるシール部を、備えることを特徴とするシール機能付きドアトリム。 - ドアインナーパネルの車内側に設けられ、硬質材料からなるドアトリム本体部と、
前記トリム本体部の縁部周辺に一体成形され車内側に向けて膨出するように湾曲した湾曲面と板状の平坦面が連続して形成され、軟質材料からなるシール部を、備えるドアトリムであって、
前記シール部の平坦面を車外側からドアの内周側に向けて折り畳むとともにその先端を前記ドアインナーパネルとドアトリム本体部の縁部との隙間に差し込んで、前記平担面を前記ドアインナーパネルに対して略平行に延びるようにして当接させ、さらに前記ドアトリム本体部の縁部から車外側方向にかかる押圧力を受けるようし、
しかも、前記平坦面の折り畳みにより、前記湾曲面と平担面で中空部を形成して前記湾曲面を、ドア閉時にはボディパネル側に弾接するシール面にするように設定したことを特徴とするシール機能付きドアトリムの組付方法。 - 前記ドアトリム本体部の縁部からドアインナーパネル側に向けてクリップを突設するとともに、
前記シール部の平担面が前記ドアインナーパネルとドアトリム本体部の縁部との隙間に差し込まれたときに、前記平担面の、前記ドアトリム本体部の縁部に対向する位置に貫通孔を形成し、前記クリップを、前記シール部の平担面に形成された貫通孔に貫通させ、対向する前記ドアインナーパネルに形成された孔に嵌め込むことを特徴とする請求項5に記載のシール機能付きドアトリムの組付方法。
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JPS5984621A (ja) * | 1982-11-04 | 1984-05-16 | Nissan Motor Co Ltd | 自動車用ドアの内張構造 |
JPH04300724A (ja) * | 1991-03-29 | 1992-10-23 | Kinugawa Rubber Ind Co Ltd | 自動車用ドアのシール構造 |
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2011
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