JP2012160520A - 太陽電池及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】パッシベーション膜の形成によるパッシベーション効果に優れ、シリコン基板とフィンガー電極とのコンタクト抵抗を低くすることで変換効率を向上させた太陽電池を提供する。
【解決手段】シリコン基板1の受光面側にシリコン基板1の導電型とは異なる導電型の拡散層3を形成し、この拡散層3上に誘電体膜6を形成した後、上記拡散層3に電気的に接続する受光面電極9を形成する工程を含む太陽電池の製造方法であって、拡散層3を形成する前にシリコン基板1の表面に酸化膜2を形成する工程を含む太陽電池の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、光エネルギーを直接電気エネルギーに変換する太陽電池及びその製造方法に関する。
太陽電池は、光エネルギーを電力に変換する半導体素子であり、p−n接合型、pin型、ショットキー型等があり、特にp−n接合型が広く用いられている。また、太陽電池をその基板材料を基に分類すると、シリコン結晶系太陽電池、アモルファス(非晶質)シリコン系太陽電池、化合物半導体系太陽電池の3種類に大きく分類される。シリコン結晶系太陽電池は、更に、単結晶系太陽電池と多結晶系太陽電池に分類される。太陽電池用シリコン結晶基板は比較的容易に製造できることから、その生産規模は現在最大となっており、今後も更に普及していくものと思われる(例えば、特許文献1:特開平8−073297号公報)。
太陽電池の出力特性は、一般に、ソーラーシミュレーターを用いて出力電流電圧曲線を測定することにより評価される。この曲線上で出力電流Imaxと出力電圧Vmaxとの積、Imax×Vmaxが最大となる点を最大出力Pmaxとよび、該Pmaxを太陽電池に入射する総光エネルギー(S×I:Sは素子面積、Iは照射する光の強度)で除した値:
η={Pmax/(S×I)}×100(%)
が太陽電池の変換効率ηとして定義される。
変換効率ηを高めるには、短絡電流Isc(電流電圧曲線にてV=0の時の出力電流値)あるいはVoc(電流電圧曲線にてI=0の時の出力電圧値)を大きくすること、及び出力電流電圧曲線をなるべく角形に近い形状のものとすることが重要である。なお、出力電流電圧曲線の角形の度合いは一般に、
FF=Pmax/(Isc×Voc)
で定義されるフィルファクタ(曲線因子)により評価でき、該FFの値が1に近いほど出力電流電圧曲線が理想的な角形に近づき、変換効率ηも高められることを意味する。
上記変換効率ηを向上させるには、キャリアの表面再結合を低減させることが重要である。シリコン結晶系太陽電池においては、太陽光の入射光によって光生成した少数キャリアが、主に拡散によってp−n接合面へ到達した後、受光面及び裏面に取り付けられた電極から多数キャリアとして外部へ取り出され、電気エネルギーとなる。
その際、電極面以外の基板表面に存在する界面準位を介して、本来電流として取り出すことのできたキャリアが再結合して失われることがあり、変換効率ηの低下に繋がる。
そこで、高効率太陽電池においては、シリコン基板の表面に、電極とのコンタクト部を除いてSiO2からなるパッシベーション膜を形成し、シリコン基板とパッシベーション膜との界面におけるキャリア再結合を抑制することで、変換効率ηの向上が図られている。
しかし、熱拡散による拡散層形成後のシリコン基板表面に、シリサイドが形成されている場合、フッ酸によるガラスエッチングでシリサイドが完全に除去されずに基板表面に残っていると、パッシベーション効果が低減し、キャリア再結合が抑制されずに変換効率ηが低下するといった問題が発生する。
また、現在主流となっているシリコン結晶系太陽電池では、受光面電極として銀(Ag)ペーストを誘電体膜上に直接スクリーン印刷した後、適当な焼成条件によって、Agペースト中のメタル成分を、誘電体膜を貫通(ファイヤースルー)させて、シリコン基板まで到達させて形成する方法が用いられている。しかし、シリコン基板表面にシリサイドが除去しきれずに存在すると、上記のような受光面電極の形成方法では、ファイヤースルーが不十分となりフィンガー電極とシリコン基板とのコンタクト性が悪化し、コンタクト抵抗が高くなる問題があった。
特開平8−073297号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、パッシベーション膜の形成による優れたパッシベーション効果を与え、フィンガー電極とシリコン基板とのコンタクト性能が良好な太陽電池の製造方法、及びその方法により製造されることによる高変換効率の太陽電池を提供する。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、SiO2からなる酸化膜をシリコン基板表面に形成後、ドーパントとなる拡散剤を酸化膜上に塗布し、その後熱処理によりドーパントが酸化膜及び酸化膜を通って酸化膜下側のシリコン基板に拡散し、拡散層を形成すると共に、その際、酸化膜上にシリサイド(ガラス)が形成され、その後ガラスエッチングにより、シリサイド(ガラス)と共に酸化膜が除去され、これにより従来フッ酸によるガラスエッチングでは除去しきれなかったシリサイドの除去が容易となり、シリコン基板上に酸化膜を形成することにより既に達成されたシリコン基板表面のパッシベーション効果も酸化膜の除去によって全く失われることなく、シリコン基板表面の高いパッシベーション効果が付与され、更にフィンガー電極とシリコン基板とのコンタクト性能が向上することを知見し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、下記の太陽電池及びその製造方法を提供する。
請求項1:
シリコン基板の受光面側にシリコン基板の導電型とは異なる導電型の拡散層を形成し、この拡散層上に誘電体膜を形成した後、上記拡散層に電気的に接続する受光面電極を形成する工程を含む太陽電池の製造方法であって、上記拡散層を形成する前にシリコン基板表面に酸化膜を形成する工程を含むことを特徴とする太陽電池の製造方法。
請求項2:
第一導電型のシリコン基板の裏面側の少なくとも一部に形成された第一導電型と同じ導電型の拡散層を形成し、この拡散層上に誘電体膜を形成後、前記拡散層に電気的に接続する裏面電極を備える太陽電池の製造方法において、上記拡散層を形成する前にシリコン基板表面に酸化膜を形成する工程を含むことを特徴とする太陽電池の製造方法。
請求項3:
前記酸化膜が、熱酸化法により形成されることを特徴とする請求項1又は2記載の太陽電池の製造方法。
請求項4:
前記酸化膜の膜厚が10nm以上100nm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の太陽電池の製造方法。
請求項5:
請求項1〜4のいずれか1項記載の太陽電池の製造方法により製造された太陽電池。
本発明によれば、パッシベーション膜の形成によるパッシベーション効果に優れ、シリコン基板とフィンガー電極とのコンタクト抵抗を低くすることが可能となり、その結果、高変換効率の太陽電池を提供することができる。
(A)〜(G)は本発明の太陽電池の製造方法の一例についてその工程を順次説明する概略断面図である。 (A)〜(F)は本発明の太陽電池の製造方法の他の例についてその工程を順次説明する概略断面図である。
本発明の太陽電池の製造方法は、第一導電型のシリコン基板と、前記シリコン基板の受光面側に形成された第一導電型と反対の導電型拡散層と、前記拡散層上に電極とのコンタクト部を除いて窒化珪素よりなる誘電体膜が形成され、前記拡散層に電気的に接続する受光面電極とを備える太陽電池、及び前記シリコン基板の裏面側の少なくとも一部に形成された第一導電型と同じ導電型の拡散層と、前記拡散層上に電極とのコンタクト部を除いて窒化珪素よりなる誘電体膜が形成され、前記拡散層に電気的に接続する裏面電極とを備える太陽電池の製造方法に関して、前記拡散層を形成する前に、シリコン基板表面に酸化シリコン膜を形成することを特徴とする。
本発明によれば、シリコン基板表面に酸化膜形成後、拡散層を形成することで、拡散層形成後酸化膜上にシリサイドが形成され、従来ガラスエッチングでのフッ酸により除去されなかったシリサイドの除去が可能となり、パッシベーション膜によるパッシベーション効果が向上する。また、シリコン基板界面とのコンタクト抵抗を低減することが可能となり、変換効率ηが良好な太陽電池を製造することが可能となる。
以下、本発明の太陽電池の製造方法を、図面を用いて説明するが、この説明により本発明が限定されるものではない。
図1(A)〜(G)、及び図2(A)〜(F)は、本発明の太陽電池の製造方法における一実施形態の製造工程を示す概略断面図である。以下、各工程について詳細に説明する。
(1)シリコン基板1はn型でもp型でもよいが、本発明の実施例1においてはn型基板を、実施例2においてはp型基板を使用する。シリコン基板は単結晶であることが好ましく、このシリコン単結晶基板はチョクラルスキー(CZ)法及びフロートゾーン(FZ)法のいずれの方法によって作製されていてもよい。シリコン基板1の比抵抗は、高性能の太陽電池を作る点から、0.1〜10Ω・cmが好ましく、0.5〜2.0Ω・cmがより好ましい。シリコン基板としては、リンドープn型単結晶シリコン基板が好ましい。リンドープのドーパント濃度は1×1015cm-3〜5×1016cm-3が好ましい[図1(A)、図2(A)]。
(2)ダメージエッチング/テクスチャ形成
例えば、シリコン基板1を水酸化ナトリウム水溶液に浸し、ダメージ層をエッチングで取り除く。この基板のダメージ除去は、水酸化カリウム等の強アルカリ水溶液を用いてもよく、フッ硝酸等の酸水溶液でも同様の目的を達成することが可能である。ダメージエッチングを行った基板1にランダムテクスチャを形成する。太陽電池は通常、表面に凹凸形状を形成するのが好ましい。その理由は、可視光域の反射率を低減させるために、できる限り2回以上の反射を受光面で行わせる必要があるためである。これら一つ一つの山のサイズは1〜20μm程度が好ましい。代表的な表面凹凸構造としては、V溝、U溝が挙げられる。これらは、研削機を利用して形成可能である。また、ランダムな凹凸構造を作るには、水酸化ナトリウムにイソプロピルアルコールを加えた水溶液に浸してウェットエッチングや、他には、酸エッチングやリアクティブ・イオン・エッチング等を用いることができる。なお、図中では両面に形成したテクスチャ構造は微細なため省略する。
(3)酸化シリコン膜形成
引き続き、図1(B)及び図2(B)に示すように、加熱炉によりシリコン基板1の表面にSiO2からなる酸化膜2を形成する。この膜厚は10nm以上100nm以下が好ましい。膜厚が10nm未満ではフッ酸によるガラスエッチングでシリサイドが完全に除去されない可能性があり、また、100nmを超えると、酸化膜がドーパントの拡散を阻害してしまい、拡散層が形成されない可能性がある。より好ましくは30nm〜50nmの厚さである。上記、酸化膜の形成方法として、熱酸化法、ケミカル酸化法、プラズマCVD法等があるが、形成される酸化膜の膜質の観点から、熱酸化法によって形成するのが好適である[図1(B)、図2(B)]。
(4)n型拡散層形成
シリコン基板1がn型の場合は、裏面にドーパントを含む塗布剤を酸化膜2上に塗布した後に熱処理を行うことでn型拡散層3を裏面に形成し、シリコン基板がp型の場合は受光面にドーパントを含む塗布剤を酸化膜上に塗布した後に熱処理を行うことでn型拡散層3を受光面に形成する[図1(C)、図2(C)]。ドーパントはリンが好ましい。n型拡散層3の表面ドーパント濃度は、1×1018cm-3〜5×1020cm-3が好ましく、5×1018cm-3〜1×1020cm-3がより好ましい。
(5)p型拡散層形成
同様の処理を受光面で行い、p型拡散層5を受光面全体に形成する[図1(D)]。受光面にドーパントを含む塗布剤を酸化膜上に塗布して熱処理を行い、p型拡散層5を形成する。ドーパントはボロンが好ましく、また、p型拡散層5の表面ドーパント濃度は、1×1018cm-3〜5×1020cm-3が好ましく、更には5×1018cm-3〜1×1020cm-3がより好ましい。
この場合、シリコーン基板1についたガラス成分4は、ガラスエッチング剤を用いて除去するが、ガラス成分の除去は、上記(4)工程、(5)工程のそれぞれの工程後ごとに行ってもよく、また(5)工程後に一度に行ってもよく、ガラス成分を除去する際、同時にその下の酸化膜2も除去する。
ガラスエッチング剤としては、従来から用いられているいずれのものでもよく、例えばフッ酸、フッ化水素アンモニウム、フッ硝酸等が挙げられるが、本発明においては高濃度フッ酸系であることが好ましく、HF(フッ化水素)を好適に用いることができる。
(6)pn接合分離/ガラスエッチング
プラズマエッチャーを用い、pn接合分離を行う。このプロセスではプラズマやラジカルが受光面や裏面に侵入しないよう、サンプルをスタックし、その状態で端面を数ミクロン削る。引き続き、酸化膜2上に付いたガラス成分4をフッ酸によるガラスエッチング等により除去する[図1(E)、図2(D)]。
(7)誘電体膜形成
次に、図1(F)及び図2(E)に示すように、CVD装置を用い、n型拡散層3及びp型拡散層5上に誘電体膜6である窒化珪素膜を堆積する。この膜厚は70〜100nmが好ましい。他の反射防止膜として二酸化チタン膜、酸化亜鉛膜、酸化スズ膜、酸化タンタル膜、酸化ニオブ膜、フッ化マグネシウム膜、酸化アルミニウム膜等があり、代替が可能である。また、形成方法も上記以外にリモートプラズマCVD法、コーティング法、真空蒸着法等があるが、経済的な観点から、上記窒化珪素膜をプラズマCVD法によって形成するのが好適である。
(8)電極形成
スクリーン印刷装置等を用い、受光面側及び裏面側に、例えば銀からなるペーストを、スクリーン印刷装置を用いてp型拡散層及びn型拡散層上に印刷し、櫛形電極パターン状に塗布して乾燥させる。シリコン基板にp型を使用する場合は、裏面側にAl粉末を有機バインダで混合したペーストをスクリーン印刷し乾燥させる。最後に、焼成炉において、500〜900℃で1〜30分焼成を行い、前記p型拡散層及びn型拡散層と電気的に接続するフィンガー電極7、裏面電極8、及びバスバー電極9を形成する[図1(G)、図2(F)]。
なお、図1(G)ではフィンガー電極7、裏面電極8が拡散層5,3と、図2(F)ではフィンガー電極7が拡散層3と接続されていないように示されているが、焼成によりファイヤースルーされ、実際は拡散層と接続されている。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[実施例1]
結晶面方位(100)、15.65cm角200μm厚、アズスライス比抵抗2Ω・cm(ドーパント濃度7.2×1015cm-3)リンドープn型単結晶シリコン基板を、水酸化ナトリウム水溶液に浸してダメージ層をエッチングで取り除き、水酸化カリウム水溶液にイソプロピルアルコールを加えた水溶液に浸してアルカリエッチングすることでテクスチャ形成を行った。得られたシリコン基板1を1,000℃、20分熱処理を行いシリコン基板表面に酸化膜を形成した。このときの酸化膜厚は40nmであった。引き続き、酸化膜を表面に形成したn型シリコン基板の裏面に、リンドーパントを含む塗布剤を塗布した後に、900℃,1時間熱処理を行い、n型拡散層3を裏面に形成した。
引き続き受光面にボロンドーパントを含む塗布剤を塗布した後に、1,000℃,1時間熱処理を行い、p型拡散層5を受光面全体に形成した。
上記拡散層3,5の形成により、酸化膜2上にガラス成分4が形成され、このガラス成分4及び酸化膜2を高濃度フッ酸溶液を用いてエッチング除去した。
次に、プラズマエッチャーを用い、pn接合分離を行った。プラズマやラジカルが受光面や裏面に侵入しないよう、対象をスタックした状態で端面を数ミクロン削った後、基板に付いたガラス成分4を高濃度フッ酸溶液等により除去後、洗浄した。
次に、平行平板型CVD装置を用い、成膜用ガスとしてモノシランとアンモニアと水素の混合ガスを使用して、受光面側p型拡散層、及び裏面n型拡散層上に誘電体膜6である窒化珪素膜を積層した。この膜厚は70nmであった。
その後、受光面側及び裏面側にそれぞれ銀ペーストを電極印刷し、乾燥後800℃で20分焼成を行い、フィンガー電極7、裏面電極8及びバスバー電極9を形成した。
[実施例2]
実施例1と同様に、シリコン基板にp型単結晶シリコン基板を使用し、水酸化ナトリウム水溶液に浸してダメージ層をエッチングで取り除き、水酸化カリウム水溶液にイソプロピルアルコールを加えた水溶液に浸してアルカリエッチングすることでテクスチャ形成を行った。得られたシリコン基板1を1,000℃、20分熱処理を行いシリコン基板表面に酸化膜を形成した。このときの酸化膜厚は40nmであった。引き続き、酸化膜を表面に形成したp型シリコン基板の裏面同士を合わせてPOCl3による気相拡散を行い、n型拡散層3を受光面に形成した。熱処理後、基板に付いたガラス成分4及びその内側の酸化膜2は高濃度フッ酸溶液により除去後、洗浄した。
次に、平行平板型CVD装置を用い、成膜用ガスとしてモノシランとアンモニアと水素の混合ガスを使用して、受光面側n型拡散層上に誘電体膜6であるシリコン窒化膜を積層した。この膜厚は90nmであった。
その後、受光面側及び裏面側にそれぞれ銀ペースト及びアルミニウムペーストを電極印刷し、乾燥後800℃で20分焼成を行い、フィンガー電極7、裏面電極8及びバスバー電極9を形成した。
[比較例1]
ダメージエッチング/テクスチャ形成後、シリコン基板表面に酸化膜を形成する工程を省いた以外は、実施例1と同様な方法にて作製した。
[比較例2]
ダメージエッチング/テクスチャ形成後、シリコン基板表面に酸化膜を形成する工程を省いた以外は、実施例2と同様な方法にて作製した。
実施例及び比較例で得られた太陽電池を、25℃の雰囲気の中、ソーラーシミュレーター(光強度:1kW/m2,スペクトル:AM1.5グローバル)の下で電流電圧特性を測定した。結果を表1に示す。なお、表中の数字は実施例及び比較例で試作したセル10枚の平均値である。
Figure 2012160520
上記のように、実施例による太陽電池は、SiO2からなる酸化膜をシリコン基板表面に形成後、ドーパントとなる拡散剤を酸化膜上に塗布し、その後熱処理により拡散層を形成し、次いで形成されたシリサイド(ガラス)及び酸化膜を除去することで、従来フッ酸によるガラスエッチングでは除去しきれなかったシリサイドの除去が容易となり、シリコン基板表面のパッシベーション効果が向上すると共に、フィンガー電極とシリコン基板とのコンタクト性能が向上することで、高い変換効率の太陽電池が得られる。
1 シリコン基板
2 酸化膜
3 n型拡散層
4 ガラス成分
5 p型拡散層
6 誘電体膜
7 受光面電極(フィンガー電極)
8 裏面電極
9 バスバー電極

Claims (5)

  1. シリコン基板の受光面側にシリコン基板の導電型とは異なる導電型の拡散層を形成し、この拡散層上に誘電体膜を形成した後、上記拡散層に電気的に接続する受光面電極を形成する工程を含む太陽電池の製造方法であって、上記拡散層を形成する前にシリコン基板表面に酸化膜を形成する工程を含むことを特徴とする太陽電池の製造方法。
  2. 第一導電型のシリコン基板の裏面側の少なくとも一部に形成された第一導電型と同じ導電型の拡散層を形成し、この拡散層上に誘電体膜を形成後、前記拡散層に電気的に接続する裏面電極を備える太陽電池の製造方法において、上記拡散層を形成する前にシリコン基板表面に酸化膜を形成する工程を含むことを特徴とする太陽電池の製造方法。
  3. 前記酸化膜が、熱酸化法により形成されることを特徴とする請求項1又は2記載の太陽電池の製造方法。
  4. 前記酸化膜の膜厚が10nm以上100nm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の太陽電池の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項記載の太陽電池の製造方法により製造された太陽電池。
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