JP6076814B2 - 太陽電池の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光エネルギーを直接電気エネルギーに変換する太陽電池及びその製造方法に関する。
太陽電池は、光エネルギーを電力に変換する半導体素子であり、p−n接合型、pin型、ショットキー型などがあり、特にp−n接合型が広く用いられている。また、太陽電池をその基板材料を基に分類すると、シリコン結晶系太陽電池、アモルファス(非晶質)シリコン系太陽電池、化合物半導体系太陽電池の3種類に大きく分類される。シリコン結晶系太陽電池は、更に、単結晶系太陽電池と多結晶系太陽電池に分類される。太陽電池用シリコン結晶基板は比較的容易に製造できることから、その生産規模は現在最大となっており、今後も更に普及していくものと思われる(例えば、特許文献1:特開平8−073297号公報)。
太陽電池の出力特性は、一般に、ソーラーシミュレーターを用いて出力電流電圧曲線を測定することにより評価される。この曲線上で出力電流Imaxと出力電圧Vmaxとの積、Imax×Vmaxが最大となる点を最大出力Pmaxとよび、該Pmaxを太陽電池に入射する総光エネルギー(S×I:Sは素子面積、Iは照射する光の強度)で除した値:
η={Pmax/(S×I)}×100(%)
が太陽電池の変換効率ηとして定義される。
変換効率ηを高めるには、短絡電流Isc(電流電圧曲線にてV=0の時の出力電流値)あるいはVoc(電流電圧曲線にてI=0の時の出力電圧値)を大きくすること、及び出力電流電圧曲線をなるべく角形に近い形状のものとすることが重要である。なお、出力電流電圧曲線の角形の度合いは一般に、
FF=Pmax/(Isc×Voc)
で定義されるフィルファクタ(曲線因子)により評価でき、該FFの値が1に近いほど出力電流電圧曲線が理想的な角形に近づき、変換効率ηも高められることを意味する。
上記変換効率ηを向上させるには、キャリアの表面再結合を低減させることが重要である。シリコン結晶系太陽電池においては、太陽光の入射光によって光生成した少数キャリアが、主に拡散によってp−n接合面へ到達した後、受光面及び裏面に取り付けられた電極から多数キャリアとして外部へ取り出され、電気エネルギーとなる。その際、電極面以外の基板表面に存在する界面準位を介して、本来電流として取り出すことの出来たキャリアが再結合して失われることがあり、変換効率ηの低下に繋がる。
そこで高効率太陽電池においては、シリコン基板の表面に、電極とのコンタクト部を除いてSiOからなるパッシベーション膜を形成しシリコン基板とパッシベーション膜との界面におけるキャリア再結合を抑制し、変換効率ηの向上が図られている。
パッシベーション膜の形成方法としては、主に熱酸化法が用いられ、シリコン基板を酸素雰囲気中または大気雰囲気中で熱酸化炉内において、900℃以上に加熱しシリコン基板の表面に酸化膜を形成する。しかし、パッシベーション膜を熱酸化法にて形成する場合、900℃以上という高温でシリコン基板を処理する必要があり、このような高温処理による不純物の再拡散によって、シリコン基板のライフタイムが低下するといった問題が発生する。
また、特許文献2(特開昭58−23486号公報)では、パッシベーション膜として酸化タンタル膜、酸化ニオブ膜をスピンコート法、スプレー法、ディップ法により基板表面に塗布後、焼成することでパッシベーション膜を形成する手法が報告されている。この手法によれば、高温処理を必要としないためシリコン基板のライフタイムを低下させずにパッシベーション膜を形成することが可能だが、酸化タンタルや酸化ニオブ膜は、それ自身パッシベーション能力が低いため、十分なパッシベーション効果が得られずシリコン基板表面でのキャリア再結合が多くなり太陽電池の変換効率が低下する問題がある。
また、特許文献3(特開昭58−220477号公報)では、窒化珪素膜をシリコン基板表面にプラズマCVD法にて成膜することでパッシベーション効果が得られることが報告されている。窒化珪素膜は、結晶系シリコン太陽電池の反射防止膜としての機能と同時に、シリコン基板表面及び内部のパッシベーション効果にも優れているためパッシベーション膜として窒化珪素膜は有用な膜として使われている。しかし、プラズマCVD法は、プロセス温度が400℃程度と比較的低温であっても高い成膜速度を有するため、太陽電池の誘電体膜形成プロセスで多用されているが、プラズマ中で生成される高エネルギー荷電粒子が、成膜した膜やシリコン基板表面にダメージを与えやすいため、得られる窒化珪素膜は界面準位密度が多くなり、窒化珪素膜だけでは十分なパッシベーション効果が得られないといった問題があった。
また、拡散層と誘電体膜の固定電荷の関係に注目した研究が近年盛んに行われている。一般に正の固定電荷を有する窒化珪素膜は、n型領域のパッシベーション膜としては有効なパッシベーション性能を有するが、p型領域へのパッシベーション膜としては不適切と考えられており、窒化珪素膜だけではp型領域において十分なパッシベーション効果が得られないといった問題があった。
特開平8−073297号公報 特開昭58−23486号公報 特開昭58−220477号公報
そこで、本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、シリコン基板における受光面側の拡散層上、特にp型拡散層上に適したパッシベーション膜を形成することで、表面パッシベーションの優れた太陽電池の製造方法、及びその方法により製造される高変換効率な太陽電池を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため鋭意検討した結果、プラズマCVD法により窒化珪素からなる誘電体膜を形成する前に、ハロゲン元素を溶剤に溶解させた溶液にてシリコン基板表面を処理することで、基板表面上に形成されたハロゲン元素が負の電荷を有していると予想され、上記拡散層、特にp型領域におけるパッシベーション効果が向上することを見出し、本発明をなすに至った。従って、本発明は、下記の太陽電池及びその製造方法を提供する。
上記目的を達成するべく、第一導電型のシリコン基板の受光面側に第一導電型と反対の導電型となる受光面側拡散層を形成する工程と、受光面側拡散層を形成する工程の後で、ハロゲン元素を溶剤に溶解させた溶液をシリコン基板に塗布して該シリコン基板の表面を処理する工程と、シリコン基板の表面を処理する工程の後で、受光面側拡散層上に反射防止膜となる誘電体膜を形成する工程と、誘電体膜を形成する工程の後で、受光面側拡散層に電気的に接続する受光面電極を形成する工程とを含む太陽電池の製造方法を提供する。
上記の太陽電池の製造方法は、シリコン基板の受光面と反対側の裏面側に第一導電型と同じ導電型の裏面側拡散層を形成する工程を更に有し、誘電体膜を形成する工程において、受光面側拡散層上に加え裏面側拡散層上に誘電体膜を形成し、シリコン基板の表面を処理する工程は、裏面側拡散層を形成する工程の後で行われるとよい。
ハロゲン元素を溶剤に溶解させた溶液におけるハロゲン元素の濃度は、0.001〜0.1mol/lとするとよい。また、ハロゲン元素を溶剤に溶解させた溶液は、有機溶媒又は水を含有するとよい。また、ハロゲン元素はヨウ素とするとよい。
上記の太陽電池の製造方法において、受光面側拡散層は、シリコン基板におけるp型拡散層とするとよい。この場合、シリコン基板の表面を処理する工程において、シリコン基板の受光面にのみハロゲン元素を溶剤に溶解させた溶液を塗布するとよい。
また、上記目的を達成するべく、上記の太陽電池の製造方法により製造された太陽電池を提供する。
本発明によれば、ハロゲン元素を溶剤に溶解させた溶液を、シリコン基板の受光面側拡散層、特にp型領域上に塗布し表面処理することで、ハロゲン元素の負の電荷による効果で、受光面側拡散層、特にp型領域におけるパッシベーション効果の優れたパッシベーション膜の形成が可能となり、その結果、高変換効率の太陽電池を提供することができる。
本発明の太陽電池の製造工程の一例を示す概略断面図であり、(A)は基板、(B)は基板裏面にn型拡散層を形成した状態、(C)は基板表面にp型拡散層を形成した状態、(D)はハロゲン元素を溶剤に溶解させた溶液の基板表面への塗布工程、(E)は基板表裏面に反射防止膜(窒化珪素膜)を形成した状態、(F)は受光面及び非受光面電極を形成した状態をそれぞれ示す。
本実施形態の太陽電池の製造方法は、第一導電型のシリコン基板と、シリコン基板の受光面側に形成された第一導電型と反対の導電型の受光面側拡散層と、受光面側拡散層上に電極とのコンタクト部を除いて窒化珪素よりなる誘電体膜が形成され、受光面側拡散層に電気的に接続する受光面電極とを備える太陽電池、及びシリコン基板の裏面側の少なくとも一部に形成された第一導電型と同じ導電型の裏面側拡散層と、裏面側拡散層上に電極とのコンタクト部を除いて窒化珪素よりなる誘電体膜が形成され、裏面側拡散層に電気的に接続する裏面電極とを備える太陽電池の製造方法に関して、窒化珪素膜からなる誘電体膜を形成する前に、ハロゲン元素を溶剤に溶解させた溶液をシリコン基板表面に塗布し基板表面を処理することを特徴とする。
以下、本発明の太陽電池の製造方法の一実施形態を、図面を用いて説明するが、この説明により本発明が限定される物ではない。
図1(A)〜(F)は、本発明の太陽電池の製造方法における一実施形態の製造工程を示す概略断面図である。以下、各工程について詳細に説明する。
(1)シリコン基板1としてn型基板を使用する[図1(A)]。このシリコン単結晶基板はチョクラルスキー(CZ)法及びフロートゾーン(FZ)法のいずれの方法によって作製されていてもよい。シリコン基板1の比抵抗は、高性能の太陽電池を作る点から、0.1〜20Ω・cmが好ましく、0.5〜2.0Ω・cmがより好ましい。シリコン基板1としては、リンドープn型単結晶シリコン基板が好ましい。リンドープのドーパント濃度は1×1015cm−3〜5×1016cm−3が好ましい。
(2)ダメージエッチング/テクスチャ形成
例えば、シリコン基板1を水酸化ナトリウム水溶液に浸し、ダメージ層をエッチングで取り除く。この基板のダメージ除去は、水酸化カリウム等の強アルカリ水溶液を用いてもよく、フッ硝酸等の酸水溶液でも同様の目的を達成することが可能である。ダメージエッチングを行ったシリコン基板1にランダムテクスチャを形成する。太陽電池は通常、表面に凹凸形状を形成するのが好ましい。その理由は、可視光域の反射率を低減させる目的で、できる限り2回以上の反射を受光面で行わせる必要があるためである。これら一つ一つの凹凸形状のサイズは1〜20μm程度が好ましい。代表的な表面凹凸構造としては、V溝、U溝が挙げられる。これらは、研削機を利用して形成可能である。また、水酸化ナトリウムにイソプロピルアルコールを加えた水溶液に浸してウェットエッチングすることで、ランダムな凹凸構造を作ることができる。他には、酸エッチングやリアクティブ・イオン・エッチング等を用いてランダムな凹凸構造を作ることもできる。なお、図中では両面に形成したテクスチャ構造は微細なため省略している。
(3)n型拡散層形成
シリコン基板1がn型の場合は、裏面にドーパントを含む塗布剤を塗布した後に熱処理を行うことでn型拡散層3を裏面に形成する[図1(B)]。熱処理後、シリコン基板1に付いたガラス成分はガラスエッチング等により洗浄する。ドーパントはリンが好ましい。n型拡散層3の表面ドーパント濃度は、1×1018cm−3〜5×1020cm−3が好ましく、5×1018cm−3〜1×1020cm−3がより好ましい。
(4)p型拡散層形成
同様の処理を受光面で行い、p型拡散層2を受光面全体に形成する[図1(C)]。n型拡散層3を形成した裏面同士を合わせて、BBrによる気相拡散により、p型拡散層2を形成する。ドーパントはボロンが好ましく、また、p型拡散層2の表面ドーパント濃度は、1×1018cm−3〜5×1020cm−3が好ましく、更には5×1018cm−3〜1×1020cm−3がより好ましい。
(5)pn接合分離
プラズマエッチャーを用い、pn接合分離を行う。このプロセスではプラズマやラジカルが受光面や裏面に侵入しないよう、サンプルをスタックし、その状態で端面を数ミクロン削る。接合分離後、シリコン基板1に付いたガラス成分、シリコン粉等はガラスエッチング等により洗浄する。
(6)ハロゲン元素含有溶液塗布
続いて、p型拡散層2上、すなわちシリコン基板1の受光面に、ハロゲン元素を溶剤に溶解させた溶液を塗布しシリコン基板1の表面を不活性化させる[図1(D)]。すなわち、図中に示したp型拡散層2上の基板表面4は、ハロゲン元素を溶剤に溶解させた溶液にて処理される。
ここで使用する溶剤としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール等のアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の極性溶剤、ヨウ化カリウム溶液等が挙げられる。これらの中でもアルコール類がより好ましい。
希釈する濃度としては、ハロゲン元素濃度が、0.001mol/l〜0.1mol/lの範囲が好ましい。ハロゲン元素濃度が低すぎると、シリコン基板1の表面を十分に不活性化できない。また、ハロゲン元素濃度が高すぎても生産性を悪化させるおそれがある。
ここで使用するハロゲン元素としては取扱が容易な観点からヨウ素が好適である。
また、シリコン基板1の表面へのハロゲン元素含有溶液の塗布方法としては、スピンコート法、スプレーコート法、ディップコート法、ロールコート法など、特に限定されないが、スピンコート法が簡便であり好適である。本工程で塗布された溶液に含まれるハロゲン元素は、処理後の基板表面4においてダングリングボンドを終端するとともに、負電荷として作用してp型拡散層2に対するパッシベーション効果を向上させる。
(6)誘電体膜形成
引き続き、図1(E)に示すように、CVD装置を用い、n型拡散層3及びp型拡散層2上に誘電体膜5である窒化珪素膜を堆積する。この膜厚は70〜100nmが好ましい。他の反射防止膜として二酸化チタン膜、酸化亜鉛膜、酸化スズ膜、酸化タンタル膜、酸化ニオブ膜、ふっ化マグネシウム膜、酸化アルミニウム膜等があり、代替が可能である。また、形成方法も上記以外にリモートプラズマCVD法、コーティング法、真空蒸着法等があるが、経済的な観点から、上記、窒化珪素膜をプラズマCVD法によって形成するのが好適である。
(7)電極形成
スクリーン印刷装置等を用い、受光面側及び裏面側に、例えば銀からなるペーストを、スクリーン印刷装置を用いてp型拡散層2及びn型拡散層3上に印刷し、櫛形電極パターン状に塗布して乾燥させる。シリコン基板にp型を使用する場合は、裏面側にAl粉末を有機バインダで混合したペーストをスクリーン印刷し乾燥させる。最後に、焼成炉において、500〜900℃で1〜30分焼成を行い、p型拡散層2及びn型拡散層3と電気的に接続するフィンガー電極6、裏面電極7、及びバスバー電極8を形成する[図1(F)]。
なお、図1(F)ではフィンガー電極6及び裏面電極7がそれぞれp型拡散層2及びn型拡散層3と接続されていないように示されているが、焼成によりファイヤースルーされ、実際は拡散層と接続される。
以上のように、誘電体膜5を形成する前に、ハロゲン元素を溶剤に溶解させた溶液を、p型拡散層2上に塗布し基板表面4を処理することで、ハロゲン元素がダングリングボンドを終端すると同時に、負の電荷による効果でシリコン基板1の表面のキャリア再結合が低減され、その結果、高変換効率の太陽電池を製造することができる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[実施例1]
結晶面方位(100)、15.65cm角200μm厚、アズスライス比抵抗2Ω・cm(ドーパント濃度7.2×1015cm−3)リンドープn型単結晶シリコン基板を、水酸化ナトリウム水溶液に浸してダメージ層をエッチングで取り除き、水酸化カリウム水溶液にイソプロピルアルコールを加えた水溶液に浸してアルカリエッチングすることでテクスチャ形成を行った。得られたシリコン基板1の裏面に、リンドーパントを含む塗布剤を塗布した後に、900℃,1時間熱処理を行い、n型拡散層3を裏面に形成した。熱処理後、基板に付いたガラス成分は高濃度フッ酸溶液等により除去後、洗浄した。
引き続きn型拡散層3を形成したシリコン基板の裏面同士を合わせてBBrによる気相拡散を行い、p型拡散層2を受光面全体に形成した。
次に、プラズマエッチャーを用い、pn接合分離を行った。プラズマやラジカルが受光面や裏面に侵入しないよう、対象をスタックした状態で端面を数ミクロン削った。基板に付いたガラス成分を高濃度フッ酸溶液等により除去後、洗浄した。
引き続きヨウ素濃度として0.05mol/lのヨウ素メタノール溶液をスピンコート法にてp型拡散層2上に塗布し、表面処理を行った。
次に、平行平板型CVD装置を用い、成膜用ガスとしてモノシランとアンモニアと水素の混合ガスを使用して、受光面側のp型拡散層2、及び裏面のn型拡散層3上に誘電体膜5である窒化珪素膜を積層した。この膜厚は70nmであった。
引き続き、受光面側及び裏面側にそれぞれ銀ペーストを電極印刷し、乾燥後800℃で3分焼成を行い、フィンガー電極6、裏面電極7及びバスバー電極8を形成した。
[比較例1]
窒化珪素膜形成前に、ヨウ素メタノール溶液をスピンコート法にてp型拡散層2上に塗布し、表面処理を行う工程を省いた以外は、実施例1と同様の方法にて作製した。
実施例及び比較例で得られた太陽電池を、25℃の雰囲気の中、ソーラーシミュレーター(光強度:1kW/m,スペクトル:AM1.5グローバル)の下で電流電圧特性を測定した。結果を表1に示す。なお、表中の数字は実施例及び比較例で試作したセル10枚の平均値である。
上記のように、実施例1の太陽電池は、誘電体膜5形成前にp型拡散層2上にヨウ素含有溶液を塗布し表面処理することで、ヨウ素による基板表面のダングリングボンドの終端と、ヨウ素の負電荷の効果で、パッシベーション効果に優れた高い変換効率の太陽電池が得られた。
1 シリコン基板
2 p型拡散層
3 n型拡散層
4 ハロゲン元素を溶剤に溶解させた溶液にて処理した基板表面
5 誘電体膜(反射防止膜)
6 受光面電極(フィンガー電極)
7 裏面電極
8 バスバー電極

Claims (4)

  1. 第一導電型のシリコン基板の受光面側に第一導電型と反対の導電型となる受光面側拡散層を形成する工程と、
    前記受光面側拡散層を形成する工程の後で、前記シリコン基板表面のダングリングボンドを終端するとともに前記シリコン基板の表面において負電荷として作用するハロゲン元素を0.001〜0.1mol/lの濃度で溶剤に溶解させた溶液を前記シリコン基板の受光面にのみに塗布して該シリコン基板の表面を処理する工程と、
    前記シリコン基板の表面を処理する工程の後で、前記受光面側拡散層上に反射防止膜となる誘電体膜を形成する工程と、
    前記誘電体膜を形成する工程の後で、前記受光面側拡散層に電気的に接続する受光面電極を形成する工程とを備え、
    前記受光面側拡散層が前記シリコン基板におけるp型拡散層である太陽電池の製造方法。
  2. 前記シリコン基板の受光面と反対側の裏面側に第一導電型と同じ導電型の裏面側拡散層を形成する工程を更に有し、
    前記誘電体膜を形成する工程において、前記受光面側拡散層上に加え前記裏面側拡散層上に前記誘電体膜を形成し、
    前記シリコン基板の表面を処理する工程は、前記裏面側拡散層を形成する工程の後で行われることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池の製造方法。
  3. 前記ハロゲン元素を溶剤に溶解させた溶液が有機溶媒又は水を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池の製造方法。
  4. 前記ハロゲン元素がヨウ素であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の太陽電池の製造方法。
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