JP2012111857A - 半導体封止用硬化性組成物 - Google Patents

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孝充 小林
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Abstract

【課題】無機充填材を高充填しても成形時の流動性に優れ、かつ、耐水性と耐熱性のバランス等に優れた硬化物が得られる半導体封止用硬化性組成物を提供する。
【解決手段】エポキシ化合物と硬化剤とを必須成分とする半導体封止用硬化性組成物において、(A)グリシジルエーテル基および(B)アリルエーテル基を含み、かつ数平均分子量が500〜1200の範囲にあるフェノールノボラック系エポキシ化合物を少なくとも一種含むエポキシ化合物を用いる。
【選択図】なし

Description

本発明は半導体封止用硬化性組成物に関する。さらに詳しくは、耐水性と耐熱性のバランス等に優れた硬化物が得られ、かつ成形時の流動性に優れた半導体封止用硬化性組成物に関する。
エポキシ樹脂は電気絶縁性、高耐熱性、耐湿性、寸法安定性等の諸物性に優れる点から半導体封止材やプリント回路基板、ビルドアップ基板、レジストインキ等の電子部品、導電ペースト等の導電性接着剤やその他接着剤、アンダーフィルなどの液状封止材、液晶シール材、フレキシブル基板用カバーレイ、ビルドアップ用接着フィルム、複合材料用マトリックス、塗料、フォトレジスト材料、顕色材料等で広く用いられている。これらの中でも半導体やプリント配線基板などのエレクトロニクス材料分野においては、これらの分野における技術革新に伴って封止材や基板材料等への高性能化への要求が高まっている。
半導体装置は外部環境からの保護のため一般的にシリコンチップ等の半導体素子が封止材料により封止されたパッケージ構造を有する。汎用のパッケージでは、パッケージ(パッケージ基板(リードフレームを含む))の片面にチップを搭載し、チップとパッケージ基板上の導体パターンを金の細線ワイヤーで結線後、トランスファー成形によりエポキシ樹脂組成物を用いて封止される。この際エポキシ樹脂組成物の粘度が高い場合には成形時にワイヤーの変形が生じ易くなるため、一般に粘度の低い材料が求められている。
また、溶融シリカ粒子のような無機充填材を高充填することにより、低吸湿性および低弾性率化を追求する試みも広く行なわれている。しかしながら、無機充填材を高充填すると更に成形時の流動性が損なわれるため、封止材用エポキシ樹脂への低溶融粘度化はますます強く要求されている。
現在主に用いられているフェノール(クレゾール)ノボラック型エポキシ樹脂とフェノールノボラック樹脂硬化剤の組み合わせでは、低吸湿性、低弾性率および低溶融粘度とも充分なものとは言えなくなってきた。これらの問題を解決するために、特許文献1(特開平10−53638号公報)にはノボラック樹脂の分子量分布を小さくすることで溶融粘度を小さくする技術が開示されているが、カラム操作などの工程が必要となり、工業的に適した方法ではない。また、特許文献2(特開平8−48753号公報)にはノボラック骨格上でのアルキル鎖の数を増やし、ビフェニル系化合物などを封止材組成物として同時に使用することで低吸湿性および低溶融粘度化する技術が開示されているが、耐熱性が低下し満足のいくものではない。
ところで、近年、半導体装置には、高密度化、高集積化、および動作の高速化が求められており、それに伴って、配線が微細化されている。エポキシ樹脂はフェノール類とエピクロルヒドリン、およびアルカリ金属酸化物の反応により製造するのが一般的であるが、この方法で製造されたエポキシ化合物には反応により副生成した加水分解性塩素化合物が不純物として含まれている。この加水分解性塩素化合物を多く含むエポキシ化合物をアンダーフィル材に用いると、高温・多湿下等の過酷な条件に曝された際に、加水分解性塩素化合物が分解されて塩素イオンが遊離し、配線金属(半導体の接合部)が腐食される現象(マイグレーション)が発生し、半導体パッケージの長期信頼性に悪影響を与えることが知られている。そのため、高精細な配線パターンを有する半導体装置用の封止材料にはとりわけ塩素含有量の少ないことが求められている。
特開平10−53638号公報 特開平8−48753号公報
本発明は、無機充填材の高充填化が可能であり、成形時の流動性に優れ、かつ、耐水性と耐熱性のバランス等に優れた硬化物が得られる半導体封止用硬化性組成物を提供するものである。
本発明者等は前記の課題を解決するために鋭意検討した結果、(A)グリシジルエーテル基および(B)アリルエーテル基を含み、かつ数平均分子量が500〜1200の範囲にあるフェノールノボラック系エポキシ化合物を少なくとも一種含むエポキシ化合物を用いることにより、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち本発明は、以下の[1]〜[8]から構成される。
[1]エポキシ化合物と硬化剤とを必須成分とする半導体封止用硬化性組成物において、前記エポキシ化合物の少なくとも一種が(A)グリシジルエーテル基および(B)アリルエーテル基を含み、かつ数平均分子量が500〜1200の範囲にあるフェノールノボラック系エポキシ化合物であることを特徴とする半導体封止用硬化性組成物。
[2]前記フェノールノボラック系エポキシ化合物の有する(A)グリシジルエーテル基と(B)アリルエーテル基とのモル比率が、(A)/(B)=95/5〜60/40である[1]に記載の半導体封止用硬化性組成物。
[3]前記フェノールノボラック系エポキシ化合物の150℃における溶融粘度が80〜300mPa・sの範囲である[1]または[2]のいずれかに記載の半導体封止用硬化性組成物。
[4]前記フェノールノボラック系エポキシ化合物のエポキシ当量が160〜290の範囲である[1]〜[3]のいずれかに記載の半導体封止用硬化性組成物。
[5]前記フェノールノボラック系エポキシ化合物が、対応するフェノールノボラックポリアリルエーテル化合物を、酸化剤と反応させて得られるものである[1]〜[4]のいずれかに記載の半導体封止用硬化性組成物。
[6]前記フェノールノボラック系エポキシ化合物がオルトクレゾールノボラック系エポキシ化合物である[1]〜[5]のいずれかに記載の半導体封止用硬化性組成物。
[7]無機充填材をさらに含む請求項1〜6のいずれかに記載の半導体封止用硬化性組成物。
[8][1]〜[7]のいずれかに記載の半導体封止用硬化性組成物の硬化物で封止された半導体装置。
本発明の半導体封止用硬化性組成物は、(A)グリシジルエーテル基および(B)アリルエーテル基を含むフェノールノボラック系エポキシ化合物を少なくとも一種含むエポキシ化合物を用いているため、硬化性組成物の低溶融粘度化および低吸水性を実現することができる。また、低溶融粘度化が可能になることから、数平均分子量が500〜1200の範囲と、従来使用されていたものより高分子量のエポキシ化合物を使用することができるため、硬化性組成物の硬化物の耐熱性も向上させることができる。その結果、無機充填材を高充填した場合であっても、成形時の流動性に優れており、かつ、耐水性と耐熱性のバランス等に優れた硬化物を形成することができるため、本発明の半導体封止用硬化性組成物は、トランスファー成形等の方法で半導体チップを封止する際に特に有利である。
本発明の半導体封止用硬化性組成物は、エポキシ化合物と硬化剤とを必須成分とし、前記エポキシ化合物の少なくとも一種が(A)グリシジルエーテル基および(B)アリルエーテル基を含み、かつ数平均分子量が500〜1200の範囲にあるフェノールノボラック系エポキシ化合物であることを特徴とする。
[エポキシ化合物およびその製造方法]
本発明の半導体封止用硬化性組成物は、(A)グリシジルエーテル基および(B)アリルエーテル基を含み、かつ数平均分子量が500〜1200の範囲にあるフェノールノボラック系エポキシ化合物を少なくとも一種含む。この化合物の製造方法は特に制限されることはなく、従来公知の方法を利用できる。エピクロルヒドリンを用いて合成されるフェノールノボラック系エポキシ化合物を使用することもできるが、特別な精製操作等を行わない場合、一般的にエピクロルヒドリン由来の塩素が化合物中に残留する。高温・高湿下に半導体装置が置かれる環境においては、封止材に含まれる塩素により、半導体の金属配線、接合部の腐食が促進されるマイグレーションと言われる現象が発生し、長期信頼性に悪影響を与えることが問題とされている。マイグレーションを防ぎ長期信頼性を向上させるためには、フェノールノボラック系エポキシ化合物中の残留塩素は低い方が有利であり、例えば約500ppm以下であり、約100ppm以下であることが好ましく、約10ppm以下であることが特に好ましい。フェノールノボラック系エポキシ化合物が、当該化合物に対応するフェノールノボラックポリアリルエーテル化合物のアリルエーテル基の炭素−炭素二重結合を、過酸化水素等の酸化剤と反応させるエポキシ化によって得られるものであれば、残留塩素を低いレベルにすることができるため、半導体装置の長期信頼性を向上させることができる。そのようなエポキシ化の方法としては、例えば、(1)タングステン酸系化合物を触媒とする方法、(2)ニトリル化合物を併用する方法の2つを挙げることができる。(1)の方法としては、特開昭60−60123号公報、特開2005−169363号公報に記載の方法があげられる。(2)の方法としては、特開昭59−227872号公報、J. Org. Chem. 1961, 26(3), pp.659-663に記載の方法があげられる。本発明においては、前記(1)、(2)のいずれの方法も、ポリアリルエーテル化合物のエポキシ化に好適に用いることができる。
(1)のタングステン酸系触媒による酸化反応においては、相間移動触媒の存在下で、フェノールノボラックポリアリルエーテル化合物を酸化剤と反応させることによりエポキシ化を行う。タングステン酸系触媒としては、水中でタングステン酸アニオンを生成する化合物であり、例えば、タングステン酸、三酸化タングステン、三硫化タングステン、リンタングステン酸、タングステン酸アンモニウム、タングステン酸カリウム二水和物、タングステン酸ナトリウム二水和物等が挙げられる。これら化合物の中でも、タングステン酸、三酸化タングステン、リンタングステン酸、タングステン酸ナトリウム二水和物等が好ましい。これらの触媒は単独で使用してもよく、二種以上を混合して使用してもよい。その使用量はフェノールノボラックポリアリルエーテル化合物のアリルエーテル基の炭素−炭素二重結合に対して約0.0001〜約20モル%、好ましくは約0.01〜約10モル%の範囲である。リン酸、ポリリン酸、アミノメチルホスホン酸、リン酸ナトリウム等の添加剤を使用することによって触媒を改質してもよい。
相間移動触媒としては、硫酸水素四級アンモニウム塩を使用することができる。例えば、硫酸水素テトラへキシルアンモニウム、硫酸水素テトラオクチルアンモニウム、硫酸水素メチルトリオクチルアンモニウム、硫酸水素テトラブチルアンモニウム、硫酸水素エチルトリオクチルアンモニウム、硫酸水素セチルピリジニウム等が挙げられる。これら化合物の中でも、硫酸水素テトラへキシルアンモニウム、硫酸水素テトラオクチルアンモニウム、硫酸水素メチルトリオクチルアンモニウム等が好ましい。これら硫酸水素四級アンモニウム塩は単独で使用してもよく、二種以上を混合して使用してもよい。その使用量はフェノールノボラックポリアリルエーテル化合物のアリルエーテル基の炭素−炭素二重結合に対して約0.0001〜約10モル%、好ましくは約0.01〜約5モル%の範囲である。
酸化剤としては、過酸化水素を使用することができる。過酸化水素源としては過酸化水素水溶液を好適に用いることができ、種々の濃度のものを使用することができるが、安全性の面より約10〜約80質量%の過酸化水素水を使用するのが好ましく、さらには、約30〜約60質量%の過酸化水素水を使用するのが好ましい。過酸化水素の使用量についての制限はないが、一般的にはフェノールノボラックポリアリルエーテル化合物のアリルエーテル基の炭素−炭素二重結合に対して約0.8〜約10.0当量、好ましくは約1.0〜約3.0当量の範囲である。
このタングステン酸系触媒による酸化反応は、通常は約30〜約100℃の範囲で、好ましくは約50〜約90℃の範囲で行われる。
(2)のニトリル化合物を併用する酸化反応では、アルコール溶媒中、塩基性条件下において、ニトリル化合物の存在下、フェノールノボラックポリアリルエーテル化合物を酸化剤と反応させることによりエポキシ化を行う。ニトリル化合物としては、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、ベンゾニトリル、o−トルニトリル、m−トルニトリル、p−トルニトリル、2−クロロベンゾニトリル、3−クロロベンゾニトリル、4−クロロベンゾニトリル、トリクロロアセトニトリル等を挙げることができる。これらの化合物の中でも、アセトニトリル、ベンゾニトリル、トリクロロアセトニトリルが好ましい。これらの化合物は単独で使用してもよく、二種以上を混合して使用してもよい。その使用量はフェノールノボラックポリアリルエーテル化合物のアリルエーテル基の炭素−炭素二重結合に対して約1〜約10当量、好ましくは約1〜約5当量の範囲である。
溶媒としてのアルコールは、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、t−ブタノール等を挙げることができる。これらの化合物の中でも、メタノール、エタノールが好ましい。これらの化合物は単独で使用してもよく、二種以上を混合して使用してもよい。
塩基性条件とは塩基性化合物により反応液のpHを7〜10程度に調整した条件である。使用できる塩基性化合物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物類;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属の水酸化物類;水酸化テトラメチルアンモニウム等のアンモニウムの水酸化物類;炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等のアルカリ金属の炭酸塩類;炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素塩類等を挙げることができる。これら化合物の中でも、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムが好ましい。これらの化合物は単独で使用してもよく、二種以上を混合して使用してもよい。
酸化剤としては、前述の(1)のタングステン酸系触媒による酸化反応同様、過酸化水素を好適に使用することができ、その使用量も同様である。
このニトリル化合物を併用する酸化反応は、通常は約10〜約60℃の範囲で、好ましくは約20〜約40℃の範囲で行われる。
フェノールノボラック系エポキシ化合物の原料として利用できるフェノール化合物としては、フェノール、オルトクレゾール、ナフトールなど、またはビスフェノールA、ビスフェノールFなどが挙げられる。これらのフェノール化合物から誘導されるフェノールノボラック系エポキシ化合物の中でも、耐熱性、機械的特性等の特性が良好であり、かつ比較的安価である点からオルトクレゾールノボラック系エポキシ化合物が好ましい。
これらのフェノール化合物から得られるフェノールノボラック系エポキシ化合物は、平均分子量の小さいものでは溶融粘度を低くできるが、耐熱性および機械的強度が不十分となる場合がある。一方、平均分子量が大きいものを使用すると耐熱性を高くできるが、溶融粘度が高くなり、作業性の低下および無機充填材の高充填ができなくなる場合がある。そのため、低溶融粘度と耐熱性を両立させるには、フェノールノボラック系エポキシ化合物の数平均分子量が500〜1200の範囲にあることが好ましい。さらに、溶融粘度と耐熱性のバランスを考慮すると、数平均分子量が600〜1000の範囲にあることがより好ましい。
本発明の半導体封止用硬化性組成物において用いられるエポキシ化合物は、(A)グリシジルエーテル基および(B)アリルエーテル基を含み、かつ数平均分子量が500〜1200の範囲にあるフェノールノボラック系エポキシ化合物であれば特に限定されることはない。すなわち、エポキシ化合物として、フェノールノボラック系化合物で(A)グリシジルエーテル基および(B)アリルエーテル基の両方を含むものが使用できる。(B)アリルエーテル基は、フェノールノボラックポリアリルエーテル化合物を基質として用いて酸化剤によるエポキシ化を行った際に未反応であった官能基とすることができ、アリルエーテル基が残存していることによりエポキシ化合物の低粘度化および硬化物の低吸水率化が達成される。フェノールノボラック系エポキシ化合物中の(A)グリシジルエーテル基の含有量が大きくなる程耐熱性は高くなるが、溶融粘度も高くなり、硬化物とした際に内部応力が残存しやすくなる。一方、(B)アリルエーテル基の含有量が大きくなると、エポキシ化合物の低溶融粘度化および硬化物の低吸水率化が図れるが、硬化物の耐熱性や機械的物性の低下を招き、硬化速度にも悪影響を与える。そのために、(A)グリシジルエーテル基と(B)アリルエーテル基とのモル比率が、(A)/(B)=95/5〜60/40であることが好ましい。耐熱性、耐水性、低溶融粘度の観点から(A)/(B)=90/10〜70/30であることがより好ましい。
[硬化剤]
本発明の半導体封止用硬化性組成物は、前記エポキシ化合物のグリシジル基と反応させて硬化物を得るための硬化剤を含む。硬化剤は特に限定されないが、例えば、フェノールノボラック型樹脂、アルキル置換フェノールノボラック型樹脂、BPAノボラック型樹脂、ザイロック型フェノール等のフェノール系硬化剤、ジヒドロキシナフタレン、フェノール−ナフトール共縮ノボラック樹脂、ナフトールノボラック樹脂、ジヒドロキシナフタレンノボラック樹脂等のナフトール系硬化剤、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミンなどの脂肪族アミン類、ジアミノジフェニルアミン、ジアミノジフェニルスルフォンなどの芳香族アミン類、ポリアミド樹脂およびその変性物、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水ピロメリット酸などの酸無水物系硬化剤、ジシアンジアミド、イミダゾール、BF3錯体、グアニジン誘導体等の潜在性硬化剤等が挙げられる。これらの硬化剤は単独でも2種類以上の併用でもよい。これらのなかでも、特に硬化性に優れる点からフェノール系硬化剤が好ましい。
硬化剤の使用割合としては、エポキシ化合物のグリシジル基と硬化剤中の活性水素とが当量比でグリシジル基/活性水素=約0.8〜約1.2となることが好ましく、より好ましくは約0.9〜約1.1、さらに好ましくは約0.95〜約1.05である。
[その他任意成分]
本発明の半導体封止用硬化性組成物には必要に応じて硬化促進剤を用いることができる。硬化促進剤として公知のエポキシ樹脂用硬化促進剤を用いることができ、例えば第三級ホスフィン類、第三級アミン類、イミダゾール類等を用いることができる。具体的には、好ましい第三級ホスフィン類としては、例えばトリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン等を挙げることができる。好ましい第三級アミン類としては、例えばジメチルエタノールアミン、ジメチルベンジルアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノ)フェノール、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕ウンデセン(DBU)などを挙げることができる。好ましいイミダゾール類としては、例えば2−エチル−4−メチルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、1−ビニル−2−メチルイミダゾール、1−プロピル−2−メチルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、2−フェニルイミゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールなどを挙げることができる。これらの中でも耐熱性、耐水性、電気特性等に優れ、また、半導体封止材料用途において安定性に優れる点から2−メチルイミダゾール、ジアザビシクロウンデセン(DBU)、トリフェニルホスフィン、ジメチルベンジルアミンおよびこれらの混合物が好ましい。
硬化促進剤の使用割合は特に制限されるものではないが、通常、組成物中の樹脂成分100質量部に対して約0.05〜約3.0質量部、好ましくは約0.5〜約2.0質量部、さらに好ましくは約0.9〜約1.1質量部の範囲である。
本発明の半導体封止用硬化性組成物はさらに無機充填材を含有することができる。無機充填材としては特に限定されず、溶融或いは結晶シリカ粉末、ガラス繊維、炭素繊維、炭酸カルシウム、石英、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、珪藻土、焼成クレイ、カリオン、マイカ、アスベスト、パルプ、木粉等が利用できる。
上記溶融シリカ粉末としては、流動性という観点から、球状溶融シリカ粉末を用いることが好ましい。球状溶融シリカ粉末を用いる場合、特に平均粒径として、好ましくは約5〜約100μm、より好ましくは約10〜約50μm、特に好ましくは約10〜約30μmのものが用いられる。平均粒径が小さすぎると、配合量が多い場合は硬化性組成物の粘度が高くなり、成形が困難になる恐れがあることから多く配合することができない。結果として、線膨張係数低減に不利であり、成形品の熱伝導性が低くなるといった問題が生じる場合がある。一方、平均粒径が大きすぎると、金型の樹脂注入ゲート部に詰まったり、パッケージ中の薄肉部分に侵入できず気泡の発生原因となったり、パッケージの外観に流動縞等が表れたりする場合がある。このような理由から、無機充填材の最大粒径は、約250μm以下であることが好ましく、より好ましくは約200μm以下である。なお、ここでいう平均粒径は、試料を約1質量%になるようイオン交換水に混合し、超音波洗浄機で1分間分散させた後測定機器としてレーザー回折散乱式粒度分布測定装置であるMicrotrac MT3300EXII(日機装(株)社製)を使用し、反射モードにて測定した体積累積粒径D50である。
無機充填材の配合割合は使用目的に応じ適宜選択することができるが、硬化性組成物全体に対して通常約50〜約95質量%であり、約65〜約90質量%の範囲が好ましい。更に、約75〜約90質量%の高充填組成物にすると、硬化物の吸水率が非常に低くなり、その結果、耐水性は極めて顕著なものとなり一層好ましい。本発明は、このように無機充填材を高充填することが可能であるという点でも、耐水性と耐熱性のバランス等に優れた硬化物を形成するのに特に有利である。
さらに必要に応じて三酸化アンチモン、ヘキサブロモベンゼン等の難燃剤、カ−ボンブラック、ベンガラ等の着色剤、天然ワックス、合成ワックス等の離型剤およびシリコンオイル、ゴム等の低応力添加剤等の種々の添加剤等を本発明の半導体封止用硬化性組成物中に配合してもよい。難燃剤として、例えば臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、臭素化BPA(ビスフェノールA)型エポキシ樹脂を用いることもできる。
[半導体封止用硬化性組成物の調製方法]
本発明の半導体封止用硬化性組成物の調製方法は特に限定されず、従来のトランスファー成形用材料の調製方法を用いることができる。すなわち、エポキシ化合物、硬化剤、必要に応じて硬化促進剤、無機充填材、その他の添加剤をヘンシェルミキサー等によって十分に均一に混合した後、更に熱ロールまたはニーダ−等で混練し、タブレット状に成形することが好ましい。このタブレットを用い、トランスファー成形或いは射出成形することなどにより半導体パッケージを成形することができる。
以下、実施例を用いて本発明についてより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本発明の実施例で用いたエポキシ化合物の分析方法は以下の通りである。
<フェノールノボラック系エポキシ化合物のグリシジルエーテル基/アリルエーテル基のモル比率>
グリシジルエーテル基とアリルエーテル基のモル比率測定は、ブルカーバイオスピン(株)製 400MHz 核磁気共鳴装置AVANCE III 400を使用して、重クロロホルムを測定溶媒として用い、1H-NMRにより測定した。
<溶融粘度>
150℃における溶融粘度をAnton Paar社製Phisica MCR301を使用して、せん断速度100(1/s)、測定時間200(sec)で測定した。
<平均分子量>
エポキシ化合物の平均分子量測定は、日本分光(株)高速液体クロマトグラフLC-2000Plusシリーズを使用した。測定条件は、カラム:KF-802(昭和電工(株)製)、オーブン温度:40℃、溶離液:テトラヒドロフラン、流速:1.0mL/分、検出器:RI2031を用いて、ポリスチレン換算の数平均分子量を求めた。
<エポキシ当量>
エポキシ当量はJIS-K7236に準拠して求めた。試料を0.1〜0.2g秤量し、三角フラスコに入れた後、ジクロロメタン10mLを加えて溶解させる。次に、酢酸20mLを加え、続いて臭化テトラエチルアンモニウム酢酸溶液(臭化テトラエチルアンモニウム100gを酢酸400mLに溶解させたもの)10mLを加える。この溶液にクリスタルバイオレット指示薬を1、2滴加え、0.1mol/L過塩素酸酢酸溶液で滴定し、滴定結果に基づいて、下記式に従いエポキシ当量を求めた。
エポキシ当量(g/eq)=(1000×m)/{(V1−V0)×c}
m:試料の重量(g)
V0:空試験における終点までの滴定に消費した過塩素酸酢酸溶液の量(mL)
V1:終点までの滴定に消費した過塩素酸酢酸溶液の量(mL)
c:過塩素酸酢酸溶液の濃度(0.1mol/L)
<全塩素量>
全塩素量は、エポキシ化合物を800℃以上の高温で燃焼・分解させ、その分解ガスを超純水等に吸収させ、イオンクロマトグラフィーで定量することにより測定した。イオンクロマトグラフィーは、メトローム社製 861 Advanced Compact IC、Shodex SI-90 4Eカラムから構成され、溶離液を1.7mM NaHCO3/1.8mM Na2CO3水溶液として、1.3mL/minで測定した。
合成例1(クレゾールノボラックポリアリルエーテルの合成)
2000mLのナス型フラスコに、オルトクレゾールノボラック樹脂CRG-951(昭和電工(株)製、水酸基当量118)200.0g、50%含水5%-Pd/C-STDタイプ(エヌ・イーケムキャット(株)製)3.61g(0.847mmol)、トリフェニルホスフィン(北興化学(株)製)2.22g(8.47mmol)、炭酸カリウム(旭硝子(株)製)234g(1.69mol)、酢酸アリル(昭和電工(株)製)187g(1.86mol)、およびイソプロパノール200gを入れ、窒素雰囲気中、85℃で8時間反応させた。反応後、一部サンプリングし、酢酸エチルで希釈し、純水で洗浄液が中性になるまで洗浄した後、イソプロパノールおよび酢酸エチルを留去し、JIS-K0070に準拠して水酸基価を測定し、水酸基がほぼ消費されていることを確認した。
この後、反応液にトルエン400gを加え、Pd/Cと析出した固体を濾過により除き、エバポレーターにより、イソプロパノールとトルエンを留去し、クレゾールノボラック樹脂のポリアリルエーテル260gを得た。このポリアリルエーテルのヨウ素価をJIS-K0070に準拠して中和滴定法で測定した結果157であった。
合成例2(クレゾールノボラックポリグリシジルエーテルの合成)
予めタングステン酸ナトリウム16.7g(50.8mmol)を、純水20.0gおよび45%過酸化水素水溶液7.68g(100mmol)に溶解したものを調製した。
滴下ロート、ジムロート冷却管を備えた2000mLの三ツ口フラスコに、合成例1で得たポリアリルクレゾールノボラック樹脂200g、トルエン133g、硫酸水素メチルトリオクチルアンモニウム5.88g(12.6mmol)、リン酸4.96g(50.8mmol)、および予め溶解したタングステン酸溶液を入れ、バス温を70℃に加熱した。バス温が70℃になった時点で過酸化水素水溶液143g(1.89mol)を1時間かけて滴下し、その後7時間バス温70℃で反応を継続した。
7時間経過後、反応液を室温まで冷却し、トルエン(100mL)を加えた後、1N水酸化ナトリウム水溶液を入れ、pH6に調整した。分液ロートに移し、水層を分離した後、トルエン層を水(100g)で洗浄した。その後、1%亜硫酸ナトリウム水溶液(100g)で残存した過酸化物を処理した後、さらに水(100g)で洗浄を2回行った。トルエンを留去した後、216gのエポキシ化合物を得た。エポキシ当量を測定したところ、195g/eqであった。GPCで数平均分子量を測定するとMn=822であり、1H-NMRで(A)グリシジルエーテル基と(B)アリルエーテル基のモル比を測定したところ、A/B=90:10であった。また、全塩素量の測定結果は3.0ppmであった。
合成例3(クレゾールノボラックポリグリシジルエーテルの合成)
使用した過酸化水素水溶液の滴下量を95.4g(1.26mol)とした以外は、合成例2と同様にしてエポキシ化合物を212g得た。エポキシ当量は214、数平均分子量はMn=775、(A)グリシジルエーテル基と(B)アリルエーテル基のモル比は、A/B=81:19であった。また、全塩素量の測定結果は2.6ppmであった。
合成例4(クレゾールノボラックポリグリシジルエーテルの合成)
使用したタングステン酸ナトリウムを8.35g(25.4mmol)、リン酸を2.48g(25.4mmol)、過酸化水素水溶液の滴下量を95.4g(1.26mol)とした以外は、合成例2と同様にしてエポキシ化合物を208g得た。エポキシ当量は247、数平均分子量はMn=708、(A)グリシジルエーテル基と(B)アリルエーテル基のモル比は、A/B=73:27であった。また、全塩素量の測定結果は4.2ppmであった。
合成例5(クレゾールノボラックポリグリシジルエーテルの合成)
使用したタングステン酸ナトリウムを8.35g(25.4mmol)、リン酸を2.48g(25.4mmol)、過酸化水素水溶液の滴下量を76.3g(1.01mol)とした以外は、合成例2と同様にしてエポキシ化合物を205g得た。エポキシ当量は279、数平均分子量はMn=695、(A)グリシジルエーテル基と(B)アリルエーテル基のモル比は、A/B=63:37であった。また、全塩素量の測定結果は2.5ppmであった。
〔硬化性組成物の調製および硬化物の作製〕
表1に示す配合組成にて各成分を混合し、それらを100℃の熱ロールにて溶融混練することによって、実施例1から4および比較例1、2の硬化性組成物を得た。得られた硬化性組成物を金型にて180℃、1時間、圧力30kg/cm2で加圧成形し、厚さ1.5mmおよび3mmの板状試験用硬化物を作製した。
上記実施例1から4および比較例1、2にて用いた各配合成分は以下の通りである。
(エポキシ化合物)
・エポキシ化合物1:合成例2で得られたポリグリシジルエーテル(エポキシ当量195g/eq、数平均分子量:822、溶融粘度(150℃)260mPa・s、全塩素量3.0ppm)
・エポキシ化合物2:合成例3で得られたポリグリシジルエーテル(エポキシ当量214g/eq、数平均分子量:775、溶融粘度(150℃)212mPa・s、全塩素量2.6ppm)
・エポキシ化合物3:合成例4で得られたポリグリシジルエーテル(エポキシ当量247g/eq、数平均分子量:708、溶融粘度(150℃)150mPa・s、全塩素量4.2ppm)
・エポキシ化合物4:合成例5で得られたポリグリシジルエーテル(エポキシ当量279g/eq、数平均分子量:695、溶融粘度(150℃)87mPa・s、全塩素量2.5ppm)
・クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名:EPICLON N-660、エポキシ当量206g/eq、平均分子量:490、溶融粘度(150℃)269mPa・s、全塩素量1580ppm)
・クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(新日鐵化学株式会社製、商品名:YDCN-704、エポキシ当量200g/eq、平均分子量:1400、溶融粘度(150℃)3560mPa・s、全塩素量780ppm)
(硬化剤)
・フェノールノボラック樹脂(昭和電工株式会社製、商品名:BRG−555、水酸基当量103)
(硬化促進剤)
・トリフェニルホスフィン(北興化学株式会社製、TPP)
(無機充填材)
・溶融シリカ(龍森株式会社製、MSR−2212、D50:20μm、最大粒径:72μm)
〔評価方法〕
実施例1〜4および比較例1、2の各硬化性組成物の溶融粘度およびその硬化物のガラス転移温度(Tg)、線膨張係数の評価は、以下の測定によって行った。
<ガラス転移温度(Tg)>
熱機械測定(TMA)により測定した。セイコー電子工業株式会社製SSC5200H熱分析システムを使用し、温度範囲40〜180℃、昇温速度10℃/min、荷重3gの条件で、4mm×4mm×10mmの板状試験片を用いて測定を行った。
<線膨張係数(CTE)>
Tgと同様に、TMAにより測定した。セイコー電子工業株式会社製SSC5200H熱分析システムを使用し、温度範囲40〜180℃、昇温速度10℃/min、荷重3gの条件で測定を行い、Z軸方向の膨張率より線膨張係数を求めた。
<溶融粘度>
無機充填材を配合した硬化性組成物の150℃における溶融粘度を、Anton Paar社製Phisica MCR301を使用して、せん断速度100(1/s)、測定時間300(sec)で測定した。
<吸水率>
吸水率はJIS-K7209に準拠して求めた。エポキシ化合物を半導体封止用硬化物として硬化し、50mm×50mm×1.5mmの板状試験片とした。この試験片を80℃で24時間乾燥した後、23℃の恒温水中に浸し、そのまま24時間静置した。その後、水中から取り出し、硬化物の重量増加分から吸水率を求めた。
Figure 2012111857
表1に示すように、アリルエーテル基を10%および19%含むフェノールノボラック系エポキシ化合物をバインダー成分として硬化性組成物に含む実施例1、2では、フェノールノボラック系エポキシ化合物の分子量が比較例1より大きいにもかかわらず比較例1と比べて同等以下の溶融粘度であることから、アリルエーテル基を含有させることによる溶融粘度の低減効果が示唆される。また、アリルエーテル基の残存により吸水率が低下する。耐熱性は比較例1,2と比べて遜色ないレベルである。このことから、実施例1、2は無機充填材の配合比が同一の条件下で比較例と同等の硬化物特性を保持しながら半導体封止部品成形時の作業性を向上させることができる。実施例3では実施例1,2に比べてTgがやや低いが、溶融粘度および吸水率が低く、十分使用できる範囲である。実施例4では、さらにアリルエーテル基の比率が高くなるため、溶融粘度および吸水性が共に更に低くなる一方で、耐熱性も低下する。また、実施例におけるエポキシ化合物の塩素濃度はいずれも比較例よりかなり低いことから、従来の封止樹脂よりも長期信頼性を向上させることができる。
以上説明したように、本発明の半導体封止用硬化性組成物は、バインダー成分の溶融粘度が低いため、無機充填材を高充填しても成形時の流動性に優れ、かつ、耐水性と耐熱性のバランス等に優れた硬化物を形成することができる。また、本発明の半導体封止用硬化性組成物は、塩素含有量が従来のエポキシ樹脂に比べて極端に少ないことから、信頼性に優れる半導体装置を提供することができ、半導体封止材として極めて有用である。

Claims (8)

  1. エポキシ化合物と硬化剤とを必須成分とする半導体封止用硬化性組成物において、前記エポキシ化合物の少なくとも一種が(A)グリシジルエーテル基および(B)アリルエーテル基を含み、かつ数平均分子量が500〜1200の範囲にあるフェノールノボラック系エポキシ化合物であることを特徴とする半導体封止用硬化性組成物。
  2. 前記フェノールノボラック系エポキシ化合物の有する(A)グリシジルエーテル基と(B)アリルエーテル基とのモル比率が、(A)/(B)=95/5〜60/40である請求項1に記載の半導体封止用硬化性組成物。
  3. 前記フェノールノボラック系エポキシ化合物の150℃における溶融粘度が80〜300mPa・sの範囲である請求項1または2のいずれかに記載の半導体封止用硬化性組成物。
  4. 前記フェノールノボラック系エポキシ化合物のエポキシ当量が160〜290の範囲である請求項1〜3のいずれかに記載の半導体封止用硬化性組成物。
  5. 前記フェノールノボラック系エポキシ化合物が、対応するフェノールノボラックポリアリルエーテル化合物を、酸化剤と反応させて得られるものである請求項1〜4のいずれかに記載の半導体封止用硬化性組成物。
  6. 前記フェノールノボラック系エポキシ化合物がオルトクレゾールノボラック系エポキシ化合物である請求項1〜5のいずれかに記載の半導体封止用硬化性組成物。
  7. 無機充填材をさらに含む請求項1〜6のいずれかに記載の半導体封止用硬化性組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の半導体封止用硬化性組成物の硬化物で封止された半導体装置。
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