JP2012068494A - 画像形成装置および運転計画作成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】液晶表示部71に表示される運転計画701には、操作者が指定した目標消費電力削減率の表示欄711と削減モードの表示欄712がある。目標消費電力削減率は、自装置の先月の総消費電力量に対する今月の削減目標率を示す。削減モードには、画像形成による消費電力量と定着部の温調制御による消費電力量との削減割合を均等にする均等モードと、画像形成よりも温調制御の削減割合を多くする印字枚数優先モードなどがある。操作者により指定された目標消費電力削減率を目標に、指定された削減モードに対して予め決められた電力削減の規則に従って、画像形成機能と温調制御に対して消費電力量に影響を与えるパラメータ(枚数や時間など)を先月の値から変更し、変更後のパラメータを運転計画701に表示させる。
【選択図】図4
Description
装置を管理する者には、例えばスリープ機能については節電による制限をあまり設けたくないがコピー等の機能についてはある程度の制限を設けても良いという考えを有する者や、これとは逆の考えを有する者などがある。
また、節電に限られず、例えばカラーやモノクロコピー、片面や両面コピーなどの画像形成機能毎にその機能の実行に応じて課金を行って所定期間における課金額を管理する機能を有する画像形成装置において、カラーとモノクロコピーのうち一方にはあまり制限を設けたくないが、他方にはある程度の制限を設けたいとの考えや、片面と両面コピーのうち、一方にはあまり制限を設けたくないが、他方にはある程度の制限を設けたいとの考えなどがあり得、これらの考えに基づく運転計画が提供されることが望ましい。
また、前記第1機能は、シート上に画像を形成し、定着部のヒータにより定着温度に熱せられた定着部材を用いて画像をシートに熱定着する画像形成動作を行う機能であり、前記第2機能は、第1機能の実行時以外のときに、前記ヒータへの供給電力を第1機能の実行時よりも制限して、前記定着部材の温度を前記定着温度よりも低い温度であり、画像形成が実行できない節電温度まで下げる節電機能であり、前記複数の削減モードには、消費電力量の削減率が、第1機能と第2機能とで均等である均等モードと、第1機能よりも第2機能の方が大きい印字枚数優先モードと、第2機能よりも第1機能の方が大きい利便性優先モードの少なくとも2つが含まれ、前記均等モードに対して決められた第1規則は、前記目標まで電力を削減しようとするときの削減率と同じ率だけ第1機能と第2機能のそれぞれの消費電力量が削減されるように、第1機能と第2機能のそれぞれに対するパラメータを可変させるものであり、前記印字枚数優先モードに対して決められた第2規則は、第2機能に対するパラメータを、決められた量だけ可変させても消費電力の削減量が前記目標を達成しない場合に限り、第1機能に対するパラメータを可変させるものであり、前記利便性優先モードに対して決められた第3規則は、第1機能に対するパラメータを、決められた量だけ可変させても消費電力の削減量が前記目標を達成しない場合に限り、第2機能に対するパラメータを可変させるものであることを特徴とする。
ここで、前記第1機能に対するパラメータの可変は、前記画像形成回数を前記所定の期間内に実行された画像形成に係る合計の画像形成回数よりも少なくすることにより行われ、前記第2機能に対するパラメータの可変は、前記節電時間の長さを前記所定の期間内に実行された節電機能における合計の節電時間よりも短くすることと、前記節電温度の値を前記所定の期間内に実行された節電機能における節電温度よりも下げることとの少なくとも一方により行われることを特徴とする。
さらに、制御手段を有し、前記取得された情報に含まれるパラメータは、これに対応する機能が過去の所定期間内において実行される毎に当該機能が1回実行されたことを示す量を積算した値に相当し、前記可変後のパラメータは、これに対応する機能を実行するときの上限値を示し、前記制御手段は、前記運転計画の作成後に、機能毎に当該機能の実行による前記量の積算値が、対応する可変後のパラメータで示される上限値に達すると、当該機能の実行を禁止すること、上限値に達した旨を前記出力手段により出力させること、および、前記量の積算値が前記対応する可変後のパラメータで示される上限値から所定値を差し引いた値に達した旨を前記出力手段により出力させることの少なくとも1つを実行することを特徴とする。
また、節電対象が画像形成機能の1つである第1機能と、これとは別の第2機能、例えばスリープ機能との複数になるので、従来のようにスリープ機能だけが節電対象になることがなく、管理者の希望する機能に対する節電による運転計画を提供することができる。
(1)複写機の全体構成
図1は、複写機10の全体の概略構成を示す図である。
同図に示すように複写機10は、大きく分けて原稿画像を読み取るスキャナ部11と、読み取った画像を記録用のシートとしての用紙S上にプリントして再現するプリンタ部12とから構成されており、複写(コピー)可能な状態で待機する通常モードと、通常モードよりも待機中の消費電力を削減する節電モードとを切り替え可能になっている。
原稿面からの反射光は、第1ミラー14、第2ミラー15および第3ミラー16により光路変更され、集光レンズ17を介してCCDセンサ18に至る。
なお、第1スキャナ28および第2スキャナ29は、原稿読取時以外のときには、同図の左側の端部に予め決められたホーム位置に位置しており、原稿読取が開始するとホーム位置から矢印Aで示す方向に移動して、原稿の読み取り(スキャン)を行い、読み取りが終了すると、矢印Aの反対の方向に移動して、ホーム位置に戻るようになっている。
プリンタ部12は、周知の電子写真方式により画像を形成するものであり、中間転写部20と、画像プロセス部30と、給送部40と、定着部50と、制御部60を備える。
画像プロセス部30は、中間転写ベルト21に対向して中間転写ベルト21の周回方向上流から下流に向かって所定間隔で配置されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色用の作像部30Y、30M、30C、30Kを備える。
給送部40は、用紙Sを収容する給紙カセット41と、給紙カセット41から用紙Sを繰り出すための繰り出しローラ42と、搬送ローラ対43と、タイミングローラ対44と、2次転写ローラ45などからなる。
タイミングローラ対44は、二次転写ローラ45に用紙Sを送出するタイミングをとる。二次転写ローラ45は、二次転写を行うための転写手段であり、転写電圧出力部80から出力される二次転写電圧が印加される。また、後述するキャリブレーション動作において、二次転写ローラ45のクリーニング時には、二次転写電圧とは逆極性の電圧が転写電圧出力部80から二次転写ローラ45に印加されるようになっている。
ヒータ53は、電力供給部90からの電力供給を受けて発熱し、電力供給部90は、制御部60からの指示によりヒータ53に電力を供給する。制御部60は、後述のように定着ローラ51の表面温度が通常モードのときには定着温度に維持され、節電モードのときには定着温度よりも低い温度に維持されるように電力供給制御を行う。
運転計画701は、過去の所定期間、ここでは現在から過去1ヶ月遡った期間(先月)における実際の消費電力量を目標削減率(例えば、10%など)だけ削減した消費電力量を、今後1ヶ月間(現在から1ヶ月に亘る期間:今月)分の消費電力量とすると仮定したときに、今月分のコピージョブの枚数など各機能が電力削減によって、先月に対してどの程度の制限を受けるかを枚数の上限値などにより示した画面である。
中間転写ベルト21の周囲であり、中間転写ベルト21の周回方向に作像部30Kと二次転写位置46の間の位置には、パターン検出センサ9が配設されている。このパターン検出センサ9は、後述する画像安定化動作の際に中間転写ベルト21上に形成された各色の基準パターンを検出するための反射型の光学センサであり、各色の基準パターンの検出信号を制御部60に送る。
(2)制御部の構成
図2は、制御部60の構成を示すブロック図である。
通信I/F部101は、ネットワークに接続するためのインターフェース、例えばLANカード、LANボードなどであり、例えば外部の端末装置からのプリント指示(プリントジョブのデータ)を受信して、受信したデータを画像処理部105に送る。また、公衆電話回線を介して外部のファクシミリ装置とファクシミリ送受信を行うインターフェースとしても機能する。
CPU102は、ROM103から必要なプログラムを読み出して、画像処理部105での画像データの変換処理や、画像メモリ106における画像データの書き込み/読み出し、並びにスキャナ部11、画像プロセス部30、給送部40、定着部50などの動作をタイミングを取りながら制御して、円滑なコピー、プリント、スキャン、FAX等の各ジョブを実行させる。また、CPU102は、通常モードと節電モードの切り替えを行う。
(3)通常モードと節電モードについて
通常モードは、定着ローラ51の表面温度を、定着に必要な温度(画像形成を実行可能な温度)である定着温度(例えば、185℃)T1に維持するように制御するモードである。この温度制御は、CPU102により行われる。CPU102は、定着部温度検出センサ54からの検出信号を受信して、定着ローラ51の表面温度をモニターし、定着ローラ51の表面温度が、設定された目標温度、ここではT1に維持されるように、電力供給部90に指示してヒータ53への供給電力を制御、例えば電力供給路の断続等を行う。
待機温調制御は、目標温度をT2(例えば、150℃)に設定する制御であり、ローパワー温調制御は、目標温度をT2よりも低いT3(例えば、100℃)に設定する制御であり、それぞれ設定された温度に維持されるようにヒータ53の供給電力が制御される。スリープ制御は、ヒータ53への供給電力を遮断する制御である。スリープ制御では、ヒータ53による消費電力がゼロになる。
待機温調制御とローパワー温調制御については、それぞれの制御が実行される毎に、温調制御が継続された時間が計測され、計測された時間が積算されて、その積算値が管理されるようになっている。ここでは、待機温調制御の積算時間t1とローパワー温調制御の積算時間t2は、不揮発性の積算時間記憶部109に記憶されている。
上記では、節電モードにおいて所定の節電解除条件が満たされなければ、待機温調制御、ローパワー温調制御、スリープ制御の順に温調制御が段階的に切り替わることを説明したが、運転計画701の内容によっては、例えばローパワー温調制御をスキップして(行わずに)、待機温調制御とスリープ制御の順に切り替わる場合もあり得る。待機モードと節電モードの切り替え、温調制御の切り替えの内容については、後述する。
(4)画像安定化処理について
CPU102は、さらに、形成画像を長期に亘って高画質に保つための画像安定化処理を実行する。画像安定化処理は、ここでは色ずれを補正するためのレジスト補正と、二次転写クリーニングとが実行される。レジスト補正は、次の手順で実行される。
(c)求めた距離と、位置ずれが発生していない状態における距離との差分から副走査方向における各色の位置ずれ量を算出する。(d)算出された位置ずれ量を作像部毎にその露光部3における画像書き込み開始(露光開始)タイミングの制御変数として、不揮発性の記憶手段(不図示)に格納する。
運転計画部108は、自装置(複写機10)における今月の運転計画を作成する。以下、図3を用いて自装置が実行可能な動作(機能)にどのようなものがあるかを説明した後に、図4以降の各図を用いて、運転計画部108の構成、運転計画の内容や作成方法などを具体的に説明する。
(5)複写機の実行可能な機能について
図3は、複写機10が実行可能な機能を一覧で示した図であり、大きく分けて画像形成、アイドル、キャリブレーションに分類される。
キャリブレーションには、初期動作、画像安定化が含まれる。ここで、初期動作とは、電源オン時、カバー開閉、ジャムやトラブル解除の直後など、予め決められた時期に実行される動作であり、例えば第1スキャナ28と第2スキャナ29が本来のホーム位置に位置していない場合にホーム位置まで戻す動作や、中間転写ベルト21と感光体ドラム1の接離機構において両者が離間していれば接触位置まで移動させる動作などが含まれる。各動作は、図示しないモータなどが駆動源になる。
すなわち、基準パターンの形成個数を多くすると、個数を少なくするよりも位置ずれ検出の精度を向上することができるが、その一方でパターン形成のために消費されるトナー量が多くなると共にパターン形成に要する時間も長くかかる。
そこで、レジスト補正を実行する間隔として設定された期間が経過する毎に、ロングとショートのレジスト補正を交互に実行することにより、毎回ショートを実行する場合よりも画質向上を図りつつ、毎回ロングを実行する場合よりもトナー消費量と待ち時間の低減を図れるようにしている。実行間隔は、後述のキャリブレーションタイミングテーブル114(図13)において設定され、設定された間隔に従って、画像安定化が実行される。
逆極性の電圧とは、例えば、現像剤としてのトナーの帯電極性がマイナスであり、画像形成時の二次転写電圧がプラスであれば、これの逆であるマイナスの電圧になる。マイナスの電圧が印加されることにより、二次転写ローラ45に付着している残留トナーが中間転写ベルト21に移動して、中間転写ベルト21に移動した残留トナーは、中間転写ベルト21の周回駆動によりクリーナ25により清掃される。この二次転写クリーニングの実行間隔は、レジスト補正と同様にキャリブレーションタイミングテーブル114(図13)で設定され、設定された間隔に従って、二次転写クリーニングが実行される。なお、画像安定化としては、レジスト補正と二次転写クリーニング以外にも上記のようにγ補正などを実行できるが、形成画像の画質を一定に維持するためのものであれば良く、これらのうち、少なくとも1つとするとしても良い。
(6)運転計画について
図4は、運転計画部108により作成された運転計画701を示す画面の表示例を示す図であり、図5は、運転計画部108の構成を示す図である。
(6−1)運転計画701の内容
図4に示すように、運転計画701には、目標消費電力削減率を示す欄711と、削減モードを示す欄712と、枚数を示す欄713と、温調を示す欄714と、消費電力削減を示す欄715と、印刷画質を示す欄716が設けられている。
削減モードは、画像形成に係る第1機能(図3の画像形成機能に含まれるコピーやFAX等)の消費電力量と、画像形成以外の第2機能(図3のアイドル機能に含まれる待機温調やキャリブレーション機能に含まれる画像安定化等)の消費電力量をそれぞれ削減しようとする際の、第1機能と第2機能の削減割合を規定するモードである。
具体的には、例えば目標削減率Zを10〔%〕とすると、均等モードでは、第1機能と第2機能のそれぞれについて、先月の消費電力量(実績)を一律に10〔%〕カットした電力量を目標にして、運転計画701が作成される。
例えば、コピー機能が制限される場合には、コピージョブにより使用された先月の用紙枚数が10000枚であったとすると、先月よりも消費を許される電力量が10〔%〕少なくなった分だけ、コピージョブにおける今月の使用予定枚数が先月の10000枚よりも少ない枚数に制限されることになる。
均等モードは、第1機能と第2機能を一律に同じ削減割合で消費電力量を削減しようとするモードなので、第1機能と第2機能に対して消費電力の削減について特に優劣をつけないことを希望する操作者に選択されることが考えられる。
なお、待機温調制御が禁止されると、節電モードではローパワー温調制御とスリープ制御だけになり、ローパワー温調制御は、待機温調制御よりも定着ローラ51の温度が低温に維持されるので、それだけ通常モードへの復帰(定着温度T1への昇温)に要する時間が長くなる。従って、操作者が節電モードを解除する操作を行った後、装置が通常モードに戻ってからコピー等を行おうとする場合、操作者にとって節電解除から通常モードに戻るまでの待ち時間が長くなり、その分、操作者の利便性が低下することになる。
例えば、上記のように待機温調制御に電力削減による制限がかかって待機温調制御が禁止されると、節電モードではローパワーとスリープだけになる。従って、待機温調制御が禁止されない場合に比べると、コピー等を行おうとする操作者による節電解除の操作から通常モードに復帰するまでに要する時間が長くなって、操作者にとって待ち時間も長くなる。これに対して、利便性優先モードでは待機温調制御に制限がかかり難くなるので、操作者の待ち時間が長くなることが抑制され易くなる。
欄713には、コピー等の第1機能における今月分の計画枚数(上限に相当)を示す欄731と、第1機能の計画枚数に基づく予想消費電力量の、今月の予想消費電力量Wbに対する割合を示す欄732が設けられている。予想消費電力量Wbとは、今月に運転計画701の通りにコピー等の各ジョブが実行されると仮定したときの総消費電力量を示している。予想消費電力量Wbの算出方法については後述する。
欄741には、待機温調時間(上限値に相当)を示す欄781、待機温調制御による目標温度を示す欄782、ローパワー温調時間(上限値に相当)を示す欄783、ローパワー温調制御による目標温度を示す欄784が含まれている。
また、欄715には、先月の総消費電力量Waと今月の予想消費電力量Wbとの大きさの関係を棒グラフで示す領域753が設けられている。
印刷画質の低画質とは、画像安定化の実行間隔が標準用の設定間隔よりも目標削減率Zの大きさに応じて長い間隔に設定されるモードである。
(6−2)運転計画部108の構成
図5に示すように、運転計画部108は、主な構成要素として、電力削減率受付部121と、削減モード選択受付部122と、運転計画作成指示受付部123と、運転計画表示指示部124と、動作履歴管理部125と、日時管理タイマー126と、機能テーブル生成部127と、機能テーブル記憶部128と、電力算出用テーブル記憶部129と、先月分消費電力量算出部130と、今月分目標電力量算出部131と、運転計画作成部132と、運転計画更新部133とを備える。
削減モード選択受付部122は、異なる複数種類の消費電力の削減モード、ここでは均等モード、印字枚数優先モード、利便性優先モードのうち、いずれか1つのモードの、操作者による選択を操作パネル70を介して受け付ける。
運転計画表示指示部124は、運転計画作成部132により作成された運転計画表示用のデータに基づいて操作パネル70の液晶表示部71に運転計画を表示させる。
同図に示すように、動作履歴テーブル120は、日時、機能名、パラメータの各欄が設けられてなる。日時欄には、実行された機能動作の開始と終了のそれぞれの日付と時刻が書き込まれている。機能名欄には、実行された機能を特定するための機能名が書き込まれている。パラメータ欄には、実行される機能に要する消費電力量の大きさに影響を与えたパラメータ、例えばコピーであればコピー枚数、待機温調であれば時間、画像安定化であれば回数などを示す情報が書き込まれている。
現在、どのジョブや温調制御を実行しているのかは、CPU102によって管理されるので、動作履歴管理部125は、CPU102からジョブや温調制御の開始、終了の情報を取得して、履歴情報を更新していく。なお、待機温調、ローパワー温調、スリープについては、それぞれがパラメータ欄にその実行時間(日時欄の開始時刻から終了時刻までの時間)が書き込まれる。
図5に戻り、日時管理タイマー126は、現在の日時を計時するために用いられると共に、各動作の実行開始時から終了時までの経過時間を計測するためにも用いられる。
(6−3)画像形成動作テーブル111について
図7に示すように画像形成動作テーブル111には、機能名とパラメータ(枚数)と消費電力量の各欄が設けられている。機能名とパラメータ(枚数)は、動作履歴テーブル120の機能名とパラメータに対応している。
消費電力量の計算は、パラメータ(枚数)欄に書き込まれている数値(枚数)に、用紙1枚当たりの処理に要する消費電力量(単位枚数当たりの消費電力量:kWh/枚)を乗算する方法がとられる。単位枚数当たりの消費電力量は、図10に示す画像形成消費電力算出用テーブル151を参照することにより取得される。
単位枚数当たりの消費電力量は、予め実験などから当該機能を実行すれば消費されるであろう電力として求められ、画像形成消費電力算出用テーブル151に書き込まれたものである。画像形成消費電力算出用テーブル151は、電力算出用テーブル記憶部129に記憶されている。
(6−4)アイドル動作テーブル112について
図8に示すようにアイドル動作テーブル112には、機能名とパラメータと消費電力量の各欄が設けられている。機能名とパラメータは、動作履歴テーブル120の機能名とパラメータに対応している。
そして、待機温調とローパワー温調の各機能について、先月分の消費電力量を計算し、その計算値を消費電力量の欄に書き込む。
この単位時間当たりの消費電力量は、予め実験などから当該温調制御を実行すれば消費されるであろう電力として求められ、アイドル消費電力算出用テーブル152に書き込まれたものである。アイドル消費電力算出用テーブル152は、電力算出用テーブル記憶部129に記憶されている。なお、スリープ制御については、上記のようにヒータ53への電力供給が遮断されるので、消費電力量は計算されない。
(6−5)キャリブレーション動作テーブル113について
図9に示すようにキャリブレーション動作テーブル113には、機能名とパラメータ(回数)と消費電力量の各欄が設けられている。機能名とパラメータは、動作履歴テーブル120の機能名とパラメータに対応している。
そして、初期動作、レジスト補正(ロングとショート)、二次転写クリーニングの各機能について、先月分の消費電力量を計算し、その計算値を消費電力量の欄に書き込む。
この単位回数当たりの消費電力量は、予め実験などから当該動作を実行すれば消費されるであろう電力として求められ、キャリブレーション消費電力算出用テーブル153に書き込まれたものである。キャリブレーション消費電力算出用テーブル153は、電力算出用テーブル記憶部129に記憶されている。
生成された画像形成動作テーブル111、アイドル動作テーブル112、キャリブレーション動作テーブル113は、機能テーブル記憶部128に記憶される。
図13は、キャリブレーションタイミングテーブル114の構成例を示す図であり、同図の例では、レジスト補正の実行間隔が1000枚ごと、二次転写クリーニングの実行間隔が300枚毎にそれぞれ設定されていることが判る。なお、画像安定化は、画像形成が実行されていない期間に実行される。レジスト補正は、ロングとショートが設定間隔、同図の例では1000枚のシートに対する画像形成が実行される毎に実行される。例えば、画像形成動作の実行中に画像安定化の実行時期に到達した場合には、一時的に画像形成を中断して画像安定化が割り込まれ、画像安定化の終了後、中断された画像形成が再開される。二次転写クリーニングについても同様である。
(6−6)先月分消費電力量算出部130について
図5に戻って、先月分消費電力量算出部130は、画像形成動作の先月分の消費電力量P1、アイドル動作の先月分の消費電力量P2、キャリブレーション動作の先月分の消費電力量P3を算出して、算出したP1、P2、P3を足し合わせ、足し合わせた値を先月分の総消費電力量Waとして算出する。総消費電力量Waは、先月の実績値となる。
(6−7)今月分目標電力量算出部131について
今月分目標電力量算出部131は、先月分消費電力量算出部130により算出された先月分の総消費電力量Waに(1−Z/100)を乗算して、今月の目標の総消費電力量Wcを求める。Zは、電力削減率受付部121で受け付けられた目標削減率〔%〕である。
(6−8)運転計画作成部132について
運転計画作成部132は、目標の総消費電力量Wcを目標に、今月の消費電力を削減できるように、削減モード選択受付部122で受け付けられた削減モード(均等、印字枚数優先、利便性優先のいずれか)に対して予め決められた電力削減の規則に従って、画像形成動作テーブル111、アイドル動作テーブル112、キャリブレーション動作テーブル113のそれぞれに書き込まれている先月分の各機能に対するパラメータを可変させ、可変後のパラメータを今月のコピー枚数や温調時間等の上限値で示す運転計画701を作成する。
また、運転計画作成部132は、可変後のパラメータに基づき今月の予想消費電力量Wbを算出し、算出した予想消費電力量Wbの、先月分の総消費電力量Waに対する比を予想削減率Z1として算出する。算出された予想削減率Z1は運転計画701に示される。
(6−9)運転計画更新部133について
運転計画更新部133は、運転計画作成部132において作成された運転計画701に示される各パラメータについて、操作者からの変更要求を受け付け、変更要求を受け付けると、画像形成動作テーブル111とアイドル動作テーブル112に現に書き込まれている値を、操作者により変更された値に書き換える(更新する)。
(6−10)運転計画作成の指示を受け付けたときに実行する処理について
図14は、運転計画部108が操作者から運転計画作成の指示を受け付けたときに実行する処理の内容を示すフローチャートである。
図15は、機能テーブルの生成処理におけるサブルーチンの内容を示すフローチャートである。図15に示すように、先月分の画像形成動作テーブル111(図7)を生成する(ステップS21)。このテーブル生成は、機能テーブル生成部127により上記の方法により実行される。次のアイドル動作テーブル112とキャリブレーション動作テーブル113のそれぞれの生成についても同様である。
そして、生成した各テーブル111〜113を機能テーブル記憶部128に記憶させて(ステップS24)、メインルーチンにリターンする。なお、機能テーブル記憶部128に既に同じ名称のテーブルが記憶されている場合には、上書きするとしても良いし、現時点で生成したテーブルを今月の運転計画用であることを識別する情報(日付など)を対応付けて記憶することにより、既に記憶されているテーブル(過去のもの)と区別して管理するとしても良い。
図16は、各機能のパラメータの可変処理におけるサブルーチンの内容を示すフローチャートである。同図に示すように、上記のステップS4で選択された削減モードが均等モードであるか否かを判断する(ステップS31)。
均等モードであることを判断すると(ステップS31で「YES」)、パラメータ可変処理1を実行して(ステップS32)、メインルーチンにリターンする。
(6−11)均等モード
図17は、パラメータ可変処理1のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
図18は、目標削減率Zが10%であった場合における画像形成動作テーブル111のパラメータ(枚数)の書き換え前後の様子の例を示す図であり、図18(a)は書き換え前を、図18(b)は書き換え後をそれぞれ示している。
図18(a)において、例えば機能名「コピー:カラー普通紙」では、書き換え前では、パラメータが1000枚、消費電力量が100〔kWh〕であったのに対して、図18(b)の書き換え後では、パラメータが900枚に少なくなったことにより、消費電力量が90〔kWh〕に低減されていることが判る。他の機能名における消費電力量についても同様に、パラメータの削減により消費電力量が低減されていることが判る。これにより合計の総消費電力量P1の大きさも、パラメータの書き換えにより10%削減されることになる。なお、パラメータ可変後における合計の総消費電力量P1の算出と書き換えは、後述の予想削減率Z1の算出処理(ステップS6)において実行される。このことは、次に説明するアイドル動作テーブル112(図19)、キャリブレーション動作テーブル113(図22)について同様である。
なお、図18では、画像形成動作テーブル111の右端に「割合」欄が記載されているが、この「割合」とは、各機能名における消費電力量の、合計欄191に記載の消費電力量P1に対する割合を示している。この「割合」欄は、P1に対する消費電力量の目安を示すために記載したものであり、実際にはテーブル構成に含まれなくても構わない。
図19は、目標削減率Zが10%であった場合におけるアイドル動作テーブル112のパラメータ(時間)の書き換え前後の様子の例を示す図であり、図19(a)は書き換え前を、図19(b)は書き換え後をそれぞれ示している。
図19(a)において、例えば機能名「待機温調」では、書き換え前では、消費電力量が35〔kWh〕であったのに対して、図19(b)の書き換え後では、温調温度が150〔℃〕で変わらず、パラメータ(時間)が10時間から9時間に少なくなったことにより、消費電力量が31.5〔kWh〕に低減していることが判る。ローパワー温調における消費電力量についても同様に、パラメータの削減により消費電力量が低減されている。
アイドル動作テーブル112に書き込まれているパラメータ(温度)が節電モードにおける待機温調制御の目標温度T2になり、ローパワー温調制御の目標温度T3になる。なお、上記では、温調時間だけを目標削減率Zと同じ比率だけ短縮するとしたが、これに代えて、例えば目標温度を、画像形成と均等に削減すべき消費電力量に相当する温度だけ下げるとすることもできる。また、温度と時間の両方を下げる(短縮する)としても良い。
図20は、キャリブレーション電力削減のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。同図に示すように、印刷画質として標準と低画質のうち、低画質が選択されているか否かを判断する(ステップS111)。この判断は、上記の内部メモリに保存されている、操作者による画質の選択結果を示す情報を読み出すことにより行われる。なお、目標削減率Zの受け付けと同様に、操作者からの選択を現時点で操作パネル70を介して受け付ける方法をとるとしても構わない。
低画質が選択されていることを判断すると(ステップS111で「YES」)、変数Q(百分率で示される値)を目標削減率Zの値に設定して、(ステップS112)、消費電力量更新処理(ステップS113)を実行した後、メインルーチンにリターンする。
同図に示すように、キャリブレーションタイミングテーブル114に書き込まれているレジスト補正の実行間隔Pxと、二次転写クリーニングの実行間隔Pyを、設定された変数Qの値だけ長く伸ばした値を算出し、現に書き込まれている実行間隔Px、Pyを、算出した値に書き換える(ステップS121)。
図21に戻り、ステップS122では、パラメータ可変後のコピー機能、プリント機能、FAX受信機能におけるシートの総枚数Pzを算出する。この算出は、画像形成動作テーブル111におけるコピー機能、プリント機能、FAX受信機能のパラメータ(枚数)欄に現に書き込まれている枚数(パラメータ可変後の枚数)を足し合わせることにより行われる。
この意味で、ステップS101、S103、S121、S124などによる電力削減の方法は、目標削減率Z(削減すべき電力の大きさ)を目標に消費電力を削減するための第1規則として均等モードに対して決められた規則といえる。また、制御部60は、上記のパラメータ可変処理1を実行する場合に、選択された均等モードに対応する第1規則に従って、過去の所定期間内に実行された機能による消費電力量の大きさに影響を与えたパラメータを可変させる可変手段としての機能を有しているといえる。
(6−12)印字枚数優先モード
図16に戻って、選択されたモードが均等モードではなく(ステップS31で「NO」)、印字枚数優先モードであることを判断すると(ステップS33で「YES」)、パラメータ可変処理2を実行する(ステップS34)。
同図に示すように、アイドル動作電力削減(ステップS201)と、キャリブレーション電力削減(ステップS202)と、画像形成動作電力削減処理(ステップS203)を順番に実行して、リターンする。
(6−12−1)アイドル動作電力削減
図24は、アイドル動作電力削減のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
時間Taが0でないことを判断すると(ステップS212で「NO」)、アイドル動作テーブル112におけるローパワー温調のパラメータ欄の時間Taを0に書き換えると共に(ステップS213)、ローパワー温調の消費電力量欄の消費電力量を0に書き換える(ステップS214)。
すなわち、(1)パラメータ(時間)の書き換え前に、先月のアイドル動作の消費電力量P2(実績値)を記憶しておき、書き換え後にアイドル動作の合計の消費電力量P2aを算出する。(2)P2aとP2の差P2bを算出する。差P2bは、アイドル動作の消費電力の削減量に相当する。(3)先月の総消費電力量をWa、WaからP2bを差し引いた値をP2cとすると、(1−P2c/Wa)の式から電力削減率Zaを求める。
図24に戻り、目標を達成したことを判断すると(ステップS215で「YES」)、リターンする。一方、目標を達成していないことを判断すると(ステップS215で「NO」)、アイドル動作テーブル112における待機温調のパラメータ欄の時間Tbを、N〔%〕だけ短縮した時間に書き換える(ステップS216)。ここで、N〔%〕は、目標削減率Zと同じ値に相当する。図25の例では、待機温調のパラメータ(時間)Tbが3〔時間〕になっているので、これを10〔%〕削減すると、図25(c)に示すように、2.7〔時間〕に書き換えられることになる。
一方、目標を達成しておらず(ステップS218で「NO」)、下限値に達したことを判断すると(ステップS219で「YES」)、アイドル動作テーブル112における待機温調のパラメータ欄の温度Txを、N〔%〕だけ下げた温度に書き換える(ステップS220)。温度Txは、待機温調制御の目標温度T2に相当する。図25(c)の例では、待機温調のパラメータ(温度)Txが150〔℃〕になっているので、これを10〔%〕削減すると、図25(d)に示すように、135〔℃〕に書き換えられることになる。
図24のステップS222では、温度Txの書き換えにより目標を達成したか否かを判断する。この判断方法は、上記のステップS215やS218と同様である。図25(d)の例では、P2b=13.5〔kWh〕になるので、Za=9〔%〕になる。
下限値に達していないことを判断すると(ステップS223で「NO」)、ステップS220に戻り、現在のアイドル動作テーブル112における待機温調のパラメータ欄の温度Txを、さらにN〔%〕だけ短縮した温度に書き換え(ステップS220)、書き換え後の温度に相当する待機温調の消費電力量を算出して、算出値に書き換え(ステップS221)、温度Txの再度の書き換えにより、目標を達成したか否かを判断する(ステップS222)。
目標を達成したことを判断すると(ステップS222で「YES」)、リターンする。一方、目標を達成しておらず、下限値に達したことを判断すると(ステップS223で「YES」)、リターンする。この場合、電力削減率Za<目標削減率Zの関係になり、アイドル動作の消費電力量を削減するだけでは目標を達成できない場合もあり得る。
また、ステップS211〜S223の処理を実行するとしたが、これに限られない。上記に代えて、例えばS213〜S215の処理、S216〜S219の処理、S220〜S223の処理をそれぞれ1つの単位として、いずれか1つの単位の処理だけ実行する構成、2つの単位を組み合わせて実行する構成をとることもできる。また、各単位の実行順を上記に代えて、別の順で実行する構成とすることもできる。さらに、ステップS201のアイドル動作電力削減において上記に代えて、待機温調をローパワー温調に、ローパワー温調を待機温調にそれぞれ入れかえた制御を行うこともできる。
(6−12−2)キャリブレーション電力削減
図26は、印字枚数優先モードが選択されている場合におけるキャリブレーション電力削減のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
比率Q>Zに設定すれば、上記のように消費電力量更新では、比率Qが大きいほど、レジスト補正と二次転写クリーニングの実行間隔PxとPyが長くなり、単位期間当たりのキャリブレーション動作回数が少なくなってキャリブレーション動作の消費電力量を、均等モード時(Q=Z)よりも多く削減することができるようになる。
(6−12−3)画像形成動作電力削減
図27は、印字枚数優先モードが選択されている場合における画像形成動作電力削減のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
すなわち、上記のステップS231で目標が未達成と判断されているので、さらに画像形成動作の上限枚数であるパラメータ(枚数)を減らして消費電力量を削減する必要がある。ところが、印字枚数優先モードは、今月分の印字枚数に対する制限を少なくしたい(換言すると、印字枚数よりもアイドル動作などの画像形成以外の動作に対する制限の方が多くなるようにしたい)と考える操作者が選択するモードである。印字枚数優先モードがこのようなモードであるにも関わらず、均等モードと同じ制限を課するとすれば、枚数制限を少なくしたいと考える操作者の希望に沿わないことになり得る。
比率Qの設定後、画像形成動作テーブル111において機能名毎にそのパラメータ(枚数)欄に書き込まれている枚数を、比率Qだけ削減した枚数を算出して、算出した枚数に書き換える処理を行う(ステップS233)。なお、枚数算出の方法は、上記ステップS101と同じである。
このように印字枚数優先モードでは、当該モードに対して予め決められた消費電力の削減方法を用いて、(1)まず、アイドル動作テーブル112のパラメータ(時間、温度)を書き換える。(2)消費電力削減の目標が達成されない場合には、次にキャリブレーション動作テーブル113のパラメータ(回数)、キャリブレーションタイミングテーブル114のパラメータ(実行間隔)を書き換える。(3)目標がまだ達成されていない場合に限って、画像形成動作テーブル111のパラメータ(枚数)を書き換える。
従って、今月の消費電力量の削減に当たり、画像形成機能の枚数制限をなるべく受けたくない(枚数を優先したい)と考える操作者にとって、印字枚数優先モードは、自己の希望に沿った運転計画の作成に適した削減モードということができる。
印字枚数優先モードにおけるパラメータ可変処理2では、待機温調の時間や温度の下限値の設定などにより、決められた削減方法に従ってパラメータを可変させても目標を達成できない場合もあり得る。この場合でも操作者は、運転計画701に含まれる予想削減率Z1を見ることにより、目標を達成していないことを確認することができる。
(6−13)利便性優先モード
図16に戻って、選択されたモードが印字枚数優先モードではないことを判断すると(ステップS33で「NO」)、選択されたモードが利便性優先モードであるとして、パラメータ可変処理3を実行する(ステップS35)。
同図に示すように、変数である比率Qの値を、目標削減率Zに所定値γ(>0)を足し合わせた値である(Z+γ)に設定する(ステップS301)。この比率Qは、上記の印字枚数優先モードと同様に、画像形成動作テーブル111に書き込まれているパラメータ(枚数)の値(上限)を減らして画像形成機能の消費電力量を削減しようとするときの削減率に相当する。比率Qが大きいほどパラメータ(枚数)の値が減らされることになる。
すなわち、利便性優先モードは、今月分のアイドル動作に対する制限を少なくしたい(換言すると、アイドル動作よりも画像形成動作に対する制限の方が多くなるようにしたい)と考える操作者が選択するモードである。そこで、均等モード時の目標削減率Zを基準に、これよりも大きい値を比率Qに設定して今月分の画像形成機能の消費電力量をより多く削減しつつ、画像形成機能に対する電力削減でも目標を達成できない場合に限り、アイドル動作に対する電力削減を行おうとするものである。
そして、機能名毎に、書き換え後のパラメータに基づいて消費電力量の算出を行い、画像形成動作テーブル111の消費電力量の欄に現に書き込まれている消費電力量を、算出された消費電力量に書き換える(ステップS303)。この消費電力量の算出方法は、上記のステップ102と同じである。
目標が達成されていないことを判断すると(ステップS304で「NO」)、キャリブレーション電力削減を行う(ステップS305)。
同図に示すように画質選択として低画質が選択されているか否かを判断する(ステップS321)。この判断方法は、上記ステップS111と同じである。低画質が選択されていないことを判断すると(ステップS321で「NO」)、このままリターンする。一方、低画質が選択されていることを判断すると(ステップS321で「YES」)、比率Qの値を、目標削減率Zと同じ値に設定する(ステップS322)。なお、比率Qを目標削減率Zと同じに設定したが、例えば比率Qを(Z+γ)や(Z−β)に設定する構成をとることもできる。
図28に戻り、キャリブレーション電力削減(ステップS305)の実行により、目標が達成されたか否かを判断する(ステップS306)。この判断は、上記のステップS304と同じ方法で実行される。目標が達成されていることを判断すると(ステップS306で「YES」)、リターンする。この場合、アイドル動作電力削減は行われない。
このように利便性優先モードでは、当該モードに対して予め決められた消費電力の削減方法を用いて、(1)まず、画像形成動作テーブル111のパラメータ(枚数)を書き換える。(2)消費電力削減の目標が達成されない場合には、次にキャリブレーション動作テーブル113のパラメータ(回数)、キャリブレーションタイミングテーブル114のパラメータ(実行間隔)を書き換える。(3)目標がまだ達成されていない場合に限って、アイドル動作テーブル112のパラメータ(時間、温度)を書き換える。
従って、今月の消費電力量の削減に当たり、アイドル機能の制限をなるべく受けたくない(待機温調制御の時間などを優先したい)と考える操作者にとって、利便性優先モードは、自己の希望に沿った運転計画の作成に適した削減モードということができる。
利便性優先モードのパラメータ可変処理3では、上記の印字枚数優先モードのパラメータ可変処理2と同様に、決められた削減方法に従ってパラメータを可変させても目標を達成できない場合もあり得る。この場合でも操作者は、運転計画701に含まれる予想削減率Z1を見ることにより、目標を達成していないことを確認することはできる。
(6−14)予想削減率Z1の算出
図14に戻り、ステップS6では、予想削減率Z1の算出を行う。
(6−15)運転計画表示画面の作成
図14に戻って、ステップS7では、運転計画表示画面を作成する。この運転計画表示画面の作成は、運転計画作成部132により、図4に示す運転計画701を画面表示するのに必要な画像データを生成することにより行われる。
欄713のコピー:カラーなどの機能の枚数、欄714の待機温調時間や温調温度なども同様である。すなわち、現在(パラメータ可変処理が終了した後)の画像形成動作テーブル111とアイドル動作テーブル112に書き込まれているパラメータ(枚数、時間、温度など)を機能毎に読み出して、表示用データの、欄713、714の枚数、時間や温調温度等を示す部分のデータを、その読み出したパラメータが示す値に書き換える。
(6−16)運転計画の表示
図14のステップS8では、作成された運転計画表示画面を操作パネル70の液晶表示部71に表示させる処理を実行する。この表示処理は、運転計画表示指示部124が、運転計画作成部132で生成された運転計画701の表示用データを液晶表示部71に送ることにより実行される。これにより、図4や図31に示すように液晶表示部71に今月の運転計画701が表示される。
(6−17)運転計画のパラメータの変更
図14のステップS9では、操作者による運転計画701のパラメータの変更要求を受け付ける処理を行う。この処理は、運転計画更新部133により行われ、例えば操作者が、表示された運転計画701を見て、例えば今月の「コピー カラー 普通紙」の枚数をもう少し増やしたいと考えた場合などに、操作者の変更要求を受け付けるものである。
図32は、コピー機能のパラメータ変更受付画面735の表示例を示す図であり、パラメータ欄には、機能毎に現在のパラメータ(枚数)が表示される。操作者は、パラメータ変更受付画面735に表示されている機能のうち、いずれかの機能、例えば同図の「コピー カラー普通紙」をタッチ入力などで選択し、選択した機能のパラメータの値を操作パネル70のテンキー入力などで変更、同図の例では1000(枚)を1200(枚)に変更することなどを行うことができるようになっている。
(6−18)運転計画の更新
操作者によりパラメータの値が画面上で変更され、同図のOKキーがタッチ入力されると、操作者によるパラメータの変更が確定したと判断して(ステップS10で「YES」)、変更要求されたパラメータの値を更新する処理を行う(ステップS11)。この更新は、運転計画更新部133により行われ、ここでは変更されたパラメータが属する動作テーブル(画像形成動作テーブル111またはアイドル動作テーブル112)のパラメータ欄の現在の値を、操作者により変更された値に書き換える(更新する)。上記の例では、画像形成動作テーブル111の「コピー カラー普通紙」のパラメータ欄の値が1000(枚)から1200(枚)に書き換えられることになる。
ステップS6の予想削減率Z1の算出処理では、図30に示すように、ステップS61において、現在(パラメータ更新後)の画像形成動作テーブル111を参照して、総消費電力量P11を算出し直し、ステップS62において、現在(パラメータ更新後)のアイドル動作テーブル112を参照して、総消費電力量P21を算出し直し、ステップS63において、現在(パラメータ更新後)のキャリブレーション動作テーブル113を参照して、総消費電力量P31を算出し直す。この算出方法は、上記の方法と同じである。算出し直した総消費電力量を、上記の最初に算出した値と区別するために、P11´、P21´、P31´と表記する。
算出し直した予想削減率Z2は、操作者により変更されたパラメータの値が加味されたものであり、操作者による変更値の大きさによって、最初に算出した予想削減率Z1(操作者による変更値が加味されていないもの)と異なることになる。
操作者によるパラメータの変更があることを判断すると(ステップS10で「YES」)、ステップS11を介してS6に戻り、ステップS6以降の処理を繰り返し行う。
なお、上記の各テーブルに記載の数値が一例であることはいうまでもなく、また所定値α、β、γの大きさについては予め実験などから適正値を装置に設定しておくとしても良いし、操作者が任意に操作パネル70等を用いて設定可能にするとしても良い。また、α、β、γが同じ大きさであっても良い。
(7)運転計画作成後の画像形成機能について
操作者は、液晶表示部71に表示された運転計画(操作者によるパラメータ変更後に作成し直された運転計画を含む)を確認することにより、例えば今月のコピー枚数の上限値や待機温調時間の上限時間などを知ることができる。
また、画像形成機能について上限値に近づくと自動的に警告表示を出力する方法をとることもできる。
同図に示すように、画像形成機能毎に積算枚数を取得する(ステップS71)。ここでは、図3に示す画像形成機能、具体的には「コピー カラー(普通紙)」〜「FAX受信」の機能毎に、運転計画の作成時以降に実行されたシート枚数を積算した値(今月の枚数に相当)を不揮発性の内部メモリに記憶、管理するように構成され、各機能の積算値を内部メモリから読み出すことにより取得される。
比較結果から積算枚数が上限値に近づいている機能があるか否かを判断する(ステップS73)。この判断は、それぞれの機能毎に、積算枚数<パラメータ(枚数)であり、両者の差分が所定値以下であれば、上限値に近づいており、差分が所定値よりも大きければ近づいていないとすることにより行われる。所定値は、例えば100枚などとすることができる。また、機能毎に異なる値であるとしても良い。さらに、操作者が任意に設定可能としても良い。
積算枚数が上限値に近づいている機能があることを判断すると(ステップS73で「YES」)、上限値に近づいている旨の警告を操作パネル70の液晶表示部71に表示させる制御を行って(ステップS74)、メインルーチンにリターンする。
(8)運転計画作成後の定着部50の温調制御について
(8−1)全体の制御フロー
図34は、定着部50の温調制御の内容を示すフローチャートであり、所定条件を満たしたとき、例えば電源オン時やジャム処理やトラブルからの復帰時などを契機に開始され、電源オフ、ジャムやトラブルなどヒータ53への電力供給を禁止すべき条件を満たさなければ継続され、当該禁止すべき条件が満たされると停止(ヒータ53への電力供給も同時に停止)する。そして、電源オン、ジャム等の復帰により再開される。なお、当該温調制御では、内部の温調F(フラグ)が0、1、2、3のいずれかの値に設定されるようになっているが、温調制御の開始時には0に設定されるものとする。
(8−2)定着温度制御
図35は、定着温度制御のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
目標温度T1が設定されると、定着ローラ51の表面温度が目標温度T1に維持されるようにヒータ53への電力供給を制御する(ステップS142)。定着ローラ51の表面温度が定着温度T1に維持される状態が通常モードになる。
節電移行条件が満たされないことを判断すると(ステップS143で「NO」)、そのままリターンする。この場合、再度、図34のステップS131に戻るが、温調F=0のままであるから(ステップS131で「YES」)、定着温度制御が実行され(ステップS132)、目標温度がT1に設定されて(ステップS141)、節電モードへの移行条件が満たされなければ(ステップS143で「NO」)、再度、リターンする。従って、節電移行条件が満たされない状態が継続されると、定着ローラ51の表面温度が定着温度T1に維持される通常モードが継続されて、コピー等の画像形成が実行可能になる。
この待機温調積算時間t1は、待機温調が継続している時間の今月の積算時間であり、後述の待機温調制御(ステップS134)において計測されて、積算時間記憶部109に記憶される。
上限値は、運転計画で設定されたパラメータであり、待機温調積算時間t1は今月の待機温調制御による合計の実行時間であるので、待機温調積算時間t1>上限値になると、運転計画による電力削減の目標から外れることになる。
具体的には、待機温調積算時間t1≦上限値であることを判断すると(ステップS144で「YES」)、温調Fを1に設定して(ステップS145)、リターンする。温調F=1の場合、後述のように待機温調制御が実行される。
ローパワー温調積算時間t2は、ローパワー温調が継続している時間の積算時間であり、後述のローパワー温調制御(ステップS136)において計測されて積算時間記憶部109に記憶されている時間である。
ローパワー温調積算時間t2は、今月のローパワー温調制御による合計の実行時間であるので、上記の待機温調制御と同様に、ローパワー温調積算時間t2>上限値になると、運転計画による電力削減の目標から外れることになる。
具体的には、ローパワー温調積算時間t2≦上限値であることを判断すると(ステップS146で「YES」)、温調Fを2に設定して(ステップS147)、リターンする。温調F=2の場合、後述のようにローパワー温調制御が実行される。
図34に戻り、温調Fが0に設定されておらず(ステップS131で「NO」)、温調Fが1に設定されていることを判断すると(ステップS133で「YES」)、待機温調制御(ステップS134)を実行する。
(8−3)待機温調制御
図36は、待機温調制御のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
定着ローラ51の表面温度が設定温度T2に維持されるように、ヒータ53への供給電力を制御する(ステップS152)。これにより、待機温調制御が開始される。例えば、通常モードから節電モード(待機温調制御)に移行される場合には、通常モード時よりもヒータ35への電力供給量がある程度、制限されることにより、定着ローラ51の表面温度が定着温度T1よりも低い温度T2に維持されるようになる。このことは、後述のローパワー温調について同様である。
ステップS154では、上限値から現在の待機温調積算時間t1を差し引いた値である差d1を算出する。現在の待機温調積算時間t1は、積算時間記憶部109に記憶されている時間が読み出される。上限値は、アイドル動作テーブル112の待機温調欄に書き込まれているパラメータ(時間)が読み出される。なお、上限値≧t1の場合には、d1≧0になるが、上限値<t1の場合には、d1=0とする。
ローパワー温調への移行条件を満たしていないことを判断すると(ステップS156で「NO」)、ステップS153によるタイマー計時開始からの経過時間(今回の待機温調制御の開始時からの経過時間)が差d1より大きいか否か(経過時間>差d1を満たしているか否か)を判断する(ステップS157)。経過時間>差d1ということは、今回の待機温調制御中に待機温調積算時間t1が上限値を超えたことを意味する。
待機温調制御中に節電解除条件が満たされたことを判断すると(ステップS155で「YES」)、温調Fを0に設定して(ステップS158)、内部タイマーによる計時を終了する(ステップS159)。
(8−4)ローパワー温調制御
図37は、ローパワー温調制御のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
定着ローラ51の表面温度が設定温度T3に維持されるように、ヒータ53への供給電力を制御する(ステップS172)。これにより、ローパワー温調制御が開始される。
ステップS174では、上限値から現在のローパワー温調積算時間t2を差し引いた値である差d2を算出する。現在のローパワー温調積算時間t2は、積算時間記憶部109に記憶されている時間が読み出される。上限値は、アイドル動作テーブル112のローパワー温調欄に書き込まれているパラメータ(時間)が読み出される。なお、上限値≧t2の場合には、d2≧0になるが、上限値<t2の場合には、d2=0とする。
ステップS176では、スリープ制御への移行条件を満たすか否かを判断する。スリープ制御への移行条件とは、ローパワー温調制御中においてローパワー温調制御の開始時から節電解除条件が満たされない状態が所定時間、例えば10分継続したことである。なお、この所定時間は、操作者により任意の値に設定されるとしても構わない。
経過時間>差d2ということは、今回のローパワー温調制御中にローパワー温調積算時間t2が上限値を超えたことを意味する。
ローパワー温調制御中に節電解除条件が満たされたことを判断すると(ステップS175で「YES」)、温調Fを0に設定して(ステップS178)、内部タイマーによる計時を終了する(ステップS179)。
(8−5)スリープ制御
図38は、スリープ制御のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
なお、上記では、運転計画の作成後に、待機温調機能とローパワー温調機能のそれぞれについて、機能毎に当該機能の実行による時間の積算値が上限値に達すると、当該機能の実行を自動的に禁止するとしたが、これに限られない。上記の画像形成機能と同様に、上限値に達した旨を表示等により出力するとしても良いし、上限値に近づいている(上限値から所定値を差し引いた値に達した)旨を表示等させるとしても良い。
(8−6)操作者による手動切り替え
上記では待機温調やローパワー温調の禁止条件が満たされるとこれらを自動的に禁止する制御の例を説明したが、上記の制御に代えて、例えば温調制御の禁止を操作者が手動で指示する構成をとることも可能である。
すなわち、図39に示すように、定着温度制御の実行中に(ステップS401)、節電移行条件が満たされた場合には(ステップS402で「YES」)、禁止フラグBが立てられているか否かを判断する(ステップS403)。禁止フラグBが立てられていない場合には(ステップS403で「NO」)、禁止フラグAが立てられているか否かを判断する(ステップS404)。禁止フラグAが立てられていない場合には(ステップS404で「NO」)、待機温調制御に移行する(ステップS405)。
禁止フラグAが立てられている場合には(ステップS404で「YES」)、ローパワー温調制御に移行する(ステップS408)。これにより、待機温調制御が禁止され、節電状態に移行すると最初にローパワー温調制御が実行されることになる。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施の形態では、画像形成機能(第1機能)と、画像形成以外の機能(第2機能)に対する消費電力量の削減の割合を異なる値で規定する複数の削減モードとして、均等モード(第1機能に対する消費電力量の削減率Aと第2機能に対する消費電力量の削減率Bが均等)、印字枚数優先モード(削減率Aよりも削減率Bの方が大きい)、利便性優先モード(削減率Bよりも削減率Aの方が大きい)の3つがある構成例を説明したが、これら3つに限られない。いずれか2つであっても良いし、印字枚数優先モードと利便性優先モードのそれぞれについて、削減率の差がより大きいモードと少ないモードの2つに分けて、合計5つのモードの内から選択する構成とすることもできる。操作者にとって、自己の希望するモードの選択肢が広がり、細分化された削減割合に沿った運転計画701が作成されることになる。
異なる削減モードとしては、カラーコピーとモノクロコピーとでシート1枚当たりの消費電力が異なる場合に、例えば均等、カラー優先、モノクロ優先などとすることができる。カラー優先モードは、モノクロよりもカラーコピーの方が消費電力量の削減率が小さいモードであり、モノクロ優先モードは、カラーよりもモノクロコピーの方が消費電力量の削減率が小さいモードとすることができる。
具体的には、上記のシート1枚当たりの消費電力量に代えて、シート1枚当たりの料金(課金額)からパラメータ(枚数)を計算するように計算方法を変更する。
例えば、A=10(円/枚)、B=5(円/枚)であれば、上記の例において先月のトータルの課金額が125000円になり、今月の目標削減率Zを10%としたときの削減額が12500円になる。カラーの削減率が例えば5%と設定されているとすると、先月の1万枚に対する今月のカラーの削減枚数は、500枚になり、金額では5000円になる。カラーで5000円削減できることになるが、目標削減率Z=10%を達成するには、モノクロにおいて7500円の削減が必要になる。モノクロで7500円を削減するには、削減枚数を1500枚に設定すれば良い。この例の場合、カラーとモノクロに対する課金額の削減の割合が4:6になり、カラー優先モードは、カラーよりもモノクロの方が削減の割合が大きいモードであることが判る。
さらに、モノクロ優先モードとして、例えばモノクロコピーの方がカラーコピーよりも削減率が少ないモードが選択されている場合には、上記と同様にその削減率と目標削減率Zの大きさに従って、カラー優先モードとは課金額の削減の割合が逆の関係になるカラーとモノクロの枚数(パラメータ)が計算され、計算されたパラメータ(枚数)の値を示す運転計画が作成される。
(6)上記では、過去の所定期間を先月(現在から過去1ヶ月間)としたが、これに限られない。例えば、過去1週間、過去2週間、過去10日間、過去2ヶ月(先月と先々月)などとしても良い。過去の所定期間における総消費電力量(積算値)を元にして運転計画を作成するので、所定期間を例えば過去1週間とすると、過去1週間における総消費電力量を元に、今週における運転計画が作成されることになる。この場合、1週間単位で運転計画を作成して、1週間単位で電力削減の程度を決めることができる。さらに、過去の複数月における1ヶ月の平均をとって、この平均値を過去1ヶ月間における総消費電力量とみなすとしても良い。
(7)上記実施の形態では、運転計画を表示部に表示させる表示手段を出力手段の一例とする構成を説明したが、運転計画を出力させることにより操作者に運転計画を提供することができれば、表示手段に限られることはない。例えば、運転計画を示す画像をシートに形成してそのシートを出力するプリンタ部を出力手段とすることもできる。
11 スキャナ部
12 プリンタ部
50 定着部
53 ヒータ
60 制御部
70 操作パネル
71 液晶表示部
102 CPU
108 運転計画部
111 画像形成動作テーブル
112 アイドル動作テーブル
113 キャリブレーション動作テーブル
121 電力削減率受付部
122 削減モード選択受付部
124 運転計画表示指示部
125 動作履歴管理部
130 先月分消費電力量算出部
131 今月分消費電力量算出部
132 運転計画作成部
133 運転計画更新部
701 運転計画
711 目標消費電力削減率表示欄
712 削減モード表示欄
713 枚数(パラメータ)表示欄
735 パラメータ変更受付画面
741 温調時間等(パラメータ)表示欄
752 予想削減率表示欄
Claims (14)
- 画像形成機能の1つである第1機能と、これとは異なる第2機能とを実行可能な画像形成装置であって、
削減すべき電力の大きさを示す情報の入力を操作者から受け付ける第1受付手段と、
第1機能と第2機能に対する消費電力量の削減の割合を異なる値で規定する複数の削減モードのうち1つの削減モードの選択を操作者から受け付ける第2受付手段と、
過去の所定期間内に実行された機能毎に、機能名と機能の実行による消費電力量の大きさに影響を与えたパラメータとを対応付けた情報を取得する取得手段と、
前記削減すべき電力の大きさを目標に消費電力を削減するための規則として前記選択された削減モードに対し予め決められている規則に従って、前記情報に含まれるパラメータを可変させる可変手段と、
前記機能名と可変後のパラメータとの対応を含む運転計画を作成する作成手段と、
前記作成された運転計画を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 前記所定期間内に実行された各機能による合計の総消費電力量をWa、前記実行された各機能と同じ機能を前記可変後のパラメータに基づき実行すると仮定した場合に要するであろう合計の予想消費電力量をWbとしたとき、前記予想消費電力量Wbの、総消費電力量Waに対する比率を予想削減率Z1として算出する算出手段を備え、
前記作成手段は、
前記機能名と可変後のパラメータとの対応に加えて、前記算出された予想削減率Z1をも含む運転計画を作成することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記運転計画に含まれるパラメータの変更を操作者から受け付ける第3受付手段と、
前記運転計画に含まれるパラメータを前記変更された値に更新する更新手段と、
を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。 - 前記第1機能は、シート上に画像を形成し、定着部のヒータにより定着温度に熱せられた定着部材を用いて画像をシートに熱定着する画像形成動作を行う機能であり、
前記第2機能は、第1機能の実行時以外のときに、前記ヒータへの供給電力を第1機能の実行時よりも制限して、前記定着部材の温度を前記定着温度よりも低い温度であり、画像形成が実行できない節電温度まで下げる節電機能であり、
前記複数の削減モードには、消費電力量の削減率が、第1機能と第2機能とで均等である均等モードと、第1機能よりも第2機能の方が大きい印字枚数優先モードと、第2機能よりも第1機能の方が大きい利便性優先モードの少なくとも2つが含まれ、
前記均等モードに対して決められた第1規則は、
前記目標まで電力を削減しようとするときの削減率と同じ率だけ第1機能と第2機能のそれぞれの消費電力量が削減されるように、第1機能と第2機能のそれぞれに対するパラメータを可変させるものであり、
前記印字枚数優先モードに対して決められた第2規則は、
第2機能に対するパラメータを、決められた量だけ可変させても消費電力の削減量が前記目標を達成しない場合に限り、第1機能に対するパラメータを可変させるものであり、
前記利便性優先モードに対して決められた第3規則は、
第1機能に対するパラメータを、決められた量だけ可変させても消費電力の削減量が前記目標を達成しない場合に限り、第2機能に対するパラメータを可変させるものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記第1機能に対応するパラメータは、シート毎にシートの一方の面に画像を形成する動作を1回とした場合の画像形成回数であり、
前記第2機能に対応するパラメータは、節電温度に維持される節電時間の長さと節電温度の値との少なくとも一方であることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。 - 前記第1機能に対するパラメータの可変は、
前記画像形成回数を前記所定の期間内に実行された画像形成に係る合計の画像形成回数よりも少なくすることにより行われ、
前記第2機能に対するパラメータの可変は、
前記節電時間の長さを前記所定の期間内に実行された節電機能における合計の節電時間よりも短くすることと、前記節電温度の値を前記所定の期間内に実行された節電機能における節電温度よりも下げることとの少なくとも一方により行われることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。 - 前記節電機能には、
定着部材の温度を定着温度よりも低い第1温度に維持する待機温調機能と、定着部材の温度を第1温度よりも低い第2温度に維持するローパワー温調機能が含まれ、
前記待機温調機能とローパワー温調機能のうち最初に待機温調機能が実行され、待機温調機能の実行中に所定のローパワー温調機能への移行条件が満たされると、ローパワー温調機能に移行されるように構成されており、
前記節電時間には、
待機温調機能により第1温度に維持される第1の時間とローパワー温調機能により第2温度に維持される第2の時間が含まれており、
前記第2機能に対するパラメータの可変は、
前記第2の時間の長さを第1所定時間に短縮したときに削減されるであろう消費電力量の削減により前記目標を達成しているか否かを判断し、目標を達成していないと判断すると、第1の時間の長さを第2所定時間だけ短くすることにより行われることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。 - 前記節電機能には、さらに前記ヒータへの電力を遮断するスリープ機能が含まれ、
ローパワー温調機能の実行中に所定のスリープ機能への移行条件が満たされるとローパワー温調機能からスリープ機能に移行されるように構成されており、
前記第1所定時間が0時間である場合には、
ローパワー温調機能の実行を禁止して、待機温調機能の実行中に所定のローパワー温調機能への移行条件が満たされると、待機温調機能からスリープ機能に移行することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。 - 前記第2機能には、さらに、第1機能と節電機能とのそれぞれの実行時以外のときに、自装置の画像形成における画質を一定に維持するための画像安定化動作を実行するキャリブレーション機能が含まれており、
前記第1機能に対応するパラメータは、
シート毎にシートの一方の面に画像を形成する動作を1回とした場合の画像形成回数であり、
前記第2機能に対応するパラメータは、
節電機能については、節電温度に維持される節電時間の長さと節電温度の値との少なくとも一方であり、キャリブレーション機能については、画像安定化動作の回数であることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。 - 前記所定期間内に実行された各機能と同じ機能を前記更新後のパラメータに基づき実行すると仮定した場合に要するであろう予想消費電力量をWcとしたとき、
前記算出手段は、
前記予想消費電力量Wcの、総消費電力量Waに対する比率を予想削減率Z2として算出し直し、
前記作成手段は、
予想削減率Z2が算出された場合に、前記予想削減率Z1に代えて予想削減率Z2を含む運転計画を作成し直し、
前記出力手段は、
前記作成し直された運転計画をさらに出力することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。 - 前記出力手段は、
前記運転計画を表示する表示手段であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 制御手段を有し、
前記取得された情報に含まれるパラメータは、これに対応する機能が過去の所定期間内において実行される毎に当該機能が1回実行されたことを示す量を積算した値に相当し、
前記可変後のパラメータは、これに対応する機能を実行するときの上限値を示し、
前記制御手段は、
前記運転計画の作成後に、機能毎に当該機能の実行による前記量の積算値が、対応する可変後のパラメータで示される上限値に達すると、当該機能の実行を禁止すること、上限値に達した旨を前記出力手段により出力させること、および、前記量の積算値が前記対応する可変後のパラメータで示される上限値から所定値を差し引いた値に達した旨を前記出力手段により出力させることの少なくとも1つを実行することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 異なる第1と第2の画像形成機能を実行可能であり、画像形成機能毎にその実行により課金を行う画像形成装置であって、
削減すべき課金額の大きさを示す情報の入力を操作者から受け付ける第1受付手段と、
第1と第2の画像形成機能に対する課金額の削減の割合を異なる値で規定する複数の削減モードのうち1つの削減モードの選択を操作者から受け付ける第2受付手段と、
過去の所定期間内に実行された機能毎に、機能名と機能の実行による課金額の大きさに影響を与えたパラメータとを対応付けた情報を取得する取得手段と、
前記削減すべき課金額の大きさを目標に課金額を削減するための規則として前記選択された削減モードに対し予め決められている規則に従って、前記情報に含まれるパラメータを可変させる可変手段と、
前記機能名と可変後のパラメータとの対応を含む運転計画を作成する作成手段と、
前記作成された運転計画を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 画像形成機能の1つである第1機能と、これとは異なる第2機能とを実行可能な画像形成装置における運転計画作成方法であって、
削減すべき電力の大きさを示す情報の入力を操作者から受け付ける第1ステップと、
第1機能と第2機能に対する消費電力量の削減の割合を異なる値で規定する複数の削減モードのうち1つの削減モードの選択を操作者から受け付ける第2ステップと、
過去の所定期間内に実行された機能毎に、機能名と機能の実行による消費電力量の大きさに影響を与えたパラメータとを対応付けた情報を取得する第3ステップと、
前記削減すべき電力の大きさを目標に消費電力を削減するための規則として前記選択された削減モードに対して予め決められた規則に従って、前記情報に含まれるパラメータを可変させる第4ステップと、
前記機能名と可変後のパラメータとの対応を含む運転計画を作成する第5ステップと、
を含むステップを実行することを特徴とする運転計画作成方法。
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