JP2012066642A - サンルーフ装置 - Google Patents

サンルーフ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2012066642A
JP2012066642A JP2010211574A JP2010211574A JP2012066642A JP 2012066642 A JP2012066642 A JP 2012066642A JP 2010211574 A JP2010211574 A JP 2010211574A JP 2010211574 A JP2010211574 A JP 2010211574A JP 2012066642 A JP2012066642 A JP 2012066642A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roof panel
lift guide
pin
groove
slider
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010211574A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuaki Uehara
達明 上原
Akira Murasawa
朗 村澤
Ayumi Mihashi
歩 三橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yachiyo Industry Co Ltd
Original Assignee
Yachiyo Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yachiyo Industry Co Ltd filed Critical Yachiyo Industry Co Ltd
Priority to JP2010211574A priority Critical patent/JP2012066642A/ja
Priority to CN201110295059.4A priority patent/CN102431425B/zh
Priority to EP11182353.0A priority patent/EP2433829B1/en
Priority to US13/239,881 priority patent/US8424962B2/en
Publication of JP2012066642A publication Critical patent/JP2012066642A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Seal Device For Vehicle (AREA)

Abstract

【課題】ルーフパネルに位置ずれや組み付け誤差等が生じた場合であっても、ルーフパネルを常に正規のチルトアップの完了位置に保持できるサンルーフ装置を提供する。
【解決手段】開閉自在に設けられるルーフパネル3と、第1リフトガイド溝15と第1リフトガイドピン17とからなるピン係合部を介してルーフパネル3に連結する前部スライダ7と、第2リフトガイド溝26と第2リフトガイドピン35とからなるピン係合部を介してルーフパネル3に連結する後部スライダ8と、前部スライダ7および後部スライダ8を駆動する駆動モータと、を備えたサンルーフ装置1において、ルーフパネル3のチルトアップが完了したとき、第1リフトガイドピン17を水平溝である第2水平ストローク15Cに位置させるとともに、第2リフトガイドピン35を水平溝である第2水平ストローク26Cに位置させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両のサンルーフ装置に関する。
開閉自在なルーフパネルと、それぞれリフトガイド溝とこのリフトガイド溝を摺動するリフトガイドピンとからなるピン係合部を介してルーフパネルの前寄りおよび後寄りに連結し、移動時のピン係合部の押圧作用によりルーフパネルをチルトアップ可能な前部スライダおよび後部スライダと、を備えたサンルーフ装置の従来例として特許文献1に記載のものが挙げられる。
特許文献1に記載のサンルーフ装置は、前部スライダ側においては、ルーフパネル側に形成されたリフトガイドピンが前部スライダのリフトガイド溝に摺動可能に係合し、後部スライダ側においては、ルーフパネルと後部スライダとにチルトレバーを介在させたうえで、このチルトレバーに形成されたリフトガイドピンが後部スライダのリフトガイド溝に摺動可能に係合している。ルーフパネルの全閉状態から前部スライダおよび後部スライダが後方に移動すると、各リフトガイド溝がそれぞれのリフトガイドピンを押圧することでルーフパネルがチルトアップする。
欧州特許公報1741588A1
ルーフパネルのチルトアップの完了位置をストッパによる当接規制で決める方法では、ストッパの取り付け構造等が複雑となり、衝突音も発生するという問題がある。そのため、ルーフパネルのチルトアップの完了位置については、前部スライダおよび後部スライダの駆動用モータを所定のパルスカウント値で回転停止させるという方法が一般に用いられている。しかし、外的負荷等により、駆動用モータのパルスカウント値に対してルーフパネルの位置がずれた場合には、駆動用モータが回転停止したときにルーフパネルが未だ本来のチルトアップの完了位置まで達していないという事態が生じ得る。
例えば特許文献1の構造を例に説明すると、チルトアップが完了したとき前部スライダ側におけるリフトガイドピンはリフトガイド溝の傾斜部に位置していることから、駆動用モータのパルスカウント値に対するルーフパネルの位置ずれが生じた場合には、前記傾斜部の上下方向の成分だけリフトガイドピンの高さ位置がずれることになり、ルーフパネルのチルトアップの完了位置にばらつきが生じることとなる。
また、ルーフパネル側と前部スライダ、後部スライダ側との組み付け誤差等に起因して、製品毎にルーフパネルのチルトアップの完了位置にばらつきが生じるおそれもある。
本発明はこのような課題を解決するために創作されたものであり、ルーフパネルに位置ずれや組み付け誤差等が生じた場合であっても、ルーフパネルを正規のチルトアップの完了位置に保持できるサンルーフ装置を提供することを目的としている。
本発明は、前記課題を解決するため、車両の固定ルーフに開閉自在に設けられるルーフパネルと、それぞれリフトガイド溝とこのリフトガイド溝を摺動するリフトガイドピンとからなるピン係合部を介して前記ルーフパネルの前寄りおよび後寄りに連結し、一体に移動して前記ピン係合部の押圧作用により前記ルーフパネルをチルトアップさせる前部スライダおよび後部スライダと、前記前部スライダおよび後部スライダを駆動する駆動モータと、を備えたサンルーフ装置において、各リフトガイド溝の一部にチルトアップ完了位置用の水平溝を形成し、前記ルーフパネルのチルトアップが完了したとき、各リフトガイドピンを前記各水平溝に位置させることを特徴とする。
このサンルーフ装置によれば、2つのリフトガイドピンが共に水平溝に位置するため、たとえ外的負荷等により駆動モータのパルスカウント値に対してルーフパネルの位置がずれた場合であっても、その位置ずれ分は各リフトガイドピンがそれぞれの水平溝を横方向に摺動することにより吸収される。同様にルーフパネル側と前部スライダ、後部スライダ側との間に組み付け誤差があったとしても、その誤差は各リフトガイドピンがそれぞれの水平溝を横方向に摺動することにより吸収される。これにより、ルーフパネルは上下方向の位置のばらつきを生じることなく正規のチルトアップの完了位置に保持される。
また、本発明は、前記リフトガイドピンのルーフパネル全閉時の位置から前記水平溝の到達位置までの水平方向ストロークに関し、前部スライダ側の水平方向ストロークの方が後部スライダ側の水平方向ストロークよりも小さく設定され、チルトアップ時に、前部スライダ側のリフトガイドピンの方が後部スライダ側のリフトガイドピンよりも先に前記水平溝に位置することを特徴とする。
ルーフパネルのチルトアップは主に車内換気を目的として行うものであり、ルーフパネルの後縁については所定の開口部を確保するべく上昇させる一方、ルーフパネルの前縁については走行風や雨水等の侵入等を防ぐため固定ルーフとの間で開口部を形成することはない。ただし、ルーフパネルの前縁を全く上昇変位させないでルーフパネルの後縁のみを上昇させると、ルーフパネルの後縁が前縁側を略中心に円弧を描くように上昇することになるので、ルーフパネルの前縁(具体的には前縁に取り付けられたウェザストリップ)が車体側ルーフの縁に対し捩じれるように擦れて無理な荷重がかかるおそれがある。これに対して、ルーフパネルの前縁側においても、車体側ルーフとの間で開口部を形成しない程度に若干量上昇させることで、チルトアップ動作の初期段階でルーフパネルを上方に略平行移動させることができ、前記捩じれの問題を解消できる。しかしこの場合でも、ルーフパネルの前縁は車体側ルーフに対して開口部を形成しないように上昇することから、車体側ルーフに対するルーフパネルの前縁の擦れは僅かながら生じることになる。
このような背景のもと、リフトガイドピンのルーフパネル全閉時の位置から水平溝の到達位置までの水平方向ストロークはルーフパネルのチルトアップの動作時間を決定する要素となり、水平方向ストロークが短いほどチルトアップが短時間で完了する。本発明は、前部スライダ側の水平方向ストロークの方を後部スライダ側の水平方向ストロークよりも小さく設定し、チルトアップ時に、前部スライダ側のリフトガイドピンの方を後部スライダ側のリフトガイドピンよりも先に水平溝に位置させることにより、ルーフパネルの前縁のチルトアップの動作時間を短くしている。これにより、車体側ルーフに対するルーフパネルの前縁の擦れの時間を短くでき、擦れ音の低減やルーフパネルの前縁の損傷の低減が図れる。
本発明によれば、ルーフパネルは上下方向の位置のばらつきを生じることなく正規のチルトアップの完了位置に保持される。
本発明に係るサンルーフ装置の外観図であり、(a)、(b)はそれぞれルーフパネルが閉じた状態、開いた状態を示す。 本発明に係るサンルーフ装置の平面図である。 本発明に係るサンルーフ装置の側面図である。 (a)は前部スライダ周りの分解斜視図、(b)は後部スライダ周りの分解斜視図である。 (a)は前部スライダ周りの断面図、(b)は後部スライダ周りの断面図である。 本発明に係るサンルーフ装置の作用側面図である。
図1に示すように、本発明に係るサンルーフ装置1は、車両の固定ルーフ2に対して開閉自在に設けられ、開時にはチルトアップして後方に移動するルーフパネル3を備える。さらに固定ルーフ2には、ルーフパネル3の後方に位置するように固定パネル4が取り付けられ、ルーフパネル3の前方に位置するように車幅方向に長尺のフロントガーニッシュ5が取り付けられ、ルーフパネル3および固定パネル4の両側に位置するように前後方向に長尺のサイドガーニッシュ6が取り付けられている。固定パネル4、フロントガーニッシュ5およびサイドガーニッシュ6はいずれも固定ルーフ2に対して固定されている。ルーフパネル3および固定パネル4は例えばガラス製のパネルであり、フロントガーニッシュ5およびサイドガーニッシュ6は例えば樹脂製のパネルである。ルーフパネル3の縁部にはゴム材等からなるウェザストリップ36が取り付けられ、固定パネル4の前縁にはゴム材等からなるウェザストリップ37が取り付けられている。ルーフパネル3の全閉時、ウェザストリップ36は弾性変形を伴ってウェザストリップ37、フロントガーニッシュ5およびサイドガーニッシュ6に圧接される。
ルーフパネル3は比較的大型で重量のあるパネルであり、開時にはパネルの四隅周りが図2に示す左右の前部スライダ7および後部スライダ8によって重量支持される。閉じた状態のルーフパネル3の側縁部の下方には前部スライダ7の摺動をガイドする前部ガイドレール9が配設され、固定パネル4の側縁部の下方には後部スライダ8の摺動をガイドする後部ガイドレール10が配設されている。なお、符号39は室内開口部を示す。
図4(a)および図5(a)に示すように、前部ガイドレール9は、駆動モータM(図2)により前後移動するプッシュプルケーブル11(図5)を挿通させるためのケーブル溝12と、前部スライダ7のシュー7Bをガイドするガイド溝13と、第1ピンガイド部材18が嵌合する嵌合溝14と、を有する。前部ガイドレール9は、例えばアルミニウム合金の押出形材から構成される。前部スライダ7は図示しない連結部を介してプッシュプルケーブル11と連結している。駆動モータMは図示しないパルス制御部により回転制御される。
前部スライダ7は、前部ガイドレール9に沿って鉛直に起立する本体部7Aと、本体部7Aの下部から左右に突設される複数のシュー7Bとを有する。シュー7Bは本体部7Aとは別体のものであってもよいし、一体に成形されたものでもよい。本体部7Aには、第1リフトガイド溝15が本体部7Aを左右に貫通する態様で形成されている。図3に示すように、第1リフトガイド溝15は、前部スライダ7の後寄りで水平に延設される第1水平ストローク15Aと、第1水平ストローク15Aの前端から前上がりに緩傾斜する第1傾斜ストローク15Bと、第1傾斜ストローク15Bの上端から前方に水平に延設される第2水平ストローク15Cと、第2水平ストローク15Cの前端から前上がりに傾斜する第2傾斜ストローク15Dと、を有する溝形状からなる。第1水平ストローク15Aはルーフパネル3の全閉位置用の水平溝を構成し、第2水平ストローク15Cはチルトアップ完了位置用の水平溝を構成する。
ルーフパネル3の裏面における側縁部前寄りには第1パネルブラケット16が固設されており、図4(a)および図5(a)に示すように、この第1パネルブラケット16に車幅方向を軸方向として取り付けられる第1リフトガイドピン17の一端が前記第1リフトガイド溝15に摺動可能に係合している。第1リフトガイドピン17の他端は、第1ピンガイド部材18に形成されたピンガイド溝19に摺動可能に係合している。ピンガイド部材18は前部ガイドレール9の嵌合溝14内に固定される部材であり、ピンガイド溝19は、前部ガイドレール9に沿う水平溝19Aと、水平溝19Aの前端から前下がりに直線状に傾斜する傾斜溝19Bとを有する。
本実施形態では第1リフトガイドピン17の一端および他端をそれぞれ第1リフトガイド溝15、ピンガイド溝19に係合させているが、別体からなる2つのピンをそれぞれ第1リフトガイド溝15、ピンガイド溝19に係合させる形態にしてもよい。
なお、第1リフトガイドピン17や後記する連結ピン33等としてはボルトやねじ等が利用される場合もあるが、図4では単なるピン形状として簡略化して図示している。
図4(b)および図5(b)に示すように、後部ガイドレール10は、前記プッシュプルケーブル11を挿通させるためのケーブル溝20と、後部スライダ8のシュー8Bをガイドするガイド溝21と、第2リフトガイドピン35をガイドする上部ピンガイド溝22と、上部ピンガイド溝22の下方に形成され、連結ピン34をガイドする下部ピンガイド溝23とを有する。後部ガイドレール10も例えばアルミニウム合金の押出形材から構成される。後部スライダ8も図示しない連結部を介してプッシュプルケーブル11と連結している。つまり、後部スライダ8はプッシュプルケーブル11を介して前部スライダ7と一体に移動する。
プッシュプルケーブル11は、図1および図2に示すようにモータMと前部ガイドレール9との間においてはガイドパイプ24によりガイドされ、前部ガイドレール9と後部ガイドレール10との間においては接続パイプ25によりガイドされる。接続パイプ25は、図4に示した前部ガイドレール9のケーブル溝12の後端口と、後部ガイドレール10のケーブル溝20の前端口とを接続するように設けられている。
後部スライダ8は、後部ガイドレール10に沿って鉛直に起立する本体部8Aと、本体部8Aの下部から左右に突設される複数のシュー8Bとを有する。シュー8Bは本体部8Aとは別体のものであってもよいし、一体に成形されたものでもよい。本体部8Aには、第2リフトガイド溝26が本体部8Aを左右に貫通する態様で形成されている。図3に示すように、第2リフトガイド溝26は、後部スライダ8の後寄りで水平に延設される第1水平ストローク26Aと、第1水平ストローク26Aの前端から前上がりに傾斜する傾斜ストローク26Bと、傾斜ストローク26Bの上端から前方に水平に延設される第2水平ストローク26Cと、を有する溝形状からなる。第1水平ストローク26Aはルーフパネル3の全閉位置用の水平溝を構成し、第2水平ストローク26Cはチルトアップ完了位置用の水平溝を構成する。
ここで、第1リフトガイドピン17のルーフパネル全閉時の位置(図3に実線にて示す位置)から第2水平ストローク15Cの到達位置(後端位置)までの水平方向ストロークaは、第2リフトガイドピン35のルーフパネル全閉時の位置(図3に実線にて示す位置)から第2水平ストローク26Cの到達位置(後端位置)までの水平方向ストロークbよりも小さく設定されている。なお、図3において、ルーフパネル3のチルトアップが完了したときの第1リフトガイドピン17、第2リフトガイドピン35の位置は仮想線にて示してある。
ルーフパネル3の裏面における側縁部後寄りには第2パネルブラケット27が固設されている。図4(b)および図5(b)に示すように、後部ガイドレール10の一部の切り欠きを利用して後部ガイドレール10には第2ピンガイド部材28が固定され、この第2ピンガイド部材28には円弧ピンガイド溝29が形成されている。第2ピンガイド部材28が後部ガイドレール10に固定された際、円弧ピンガイド溝29は、後部ガイドレール10の上部ピンガイド溝22の途中から前下がりに円弧状に傾斜する溝となるように形成されている。円弧ピンガイド溝29は、概ね、ルーフパネル3の全閉時における第2連結ピン34の位置を中心に円弧を描くように形成されている。
符号30は、一端が第2パネルブラケット27に対して車幅方向の軸回りに回転自在に連結し、他端が後部ガイドレール10に対して車幅方向の軸回りに回転自在かつ後部ガイドレール10に沿って移動自在に連結したリンクアームである。リンクアーム30の前端には逃げ溝31としての長孔32が穿設され、第2パネルブラケット27に取り付けられる第1連結ピン33が長孔32に摺動可能に係合している。リンクアーム30の後端に取り付けられる第2連結ピン34は後部ガイドレール10の下部ピンガイド溝23に摺動可能に係合している。リンクアーム30の長手方向中間部には車幅方向を軸方向とした第2リフトガイドピン35が取り付けられ、この第2リフトガイドピン35は第2リフトガイド溝26と、円弧ピンガイド溝29および上部ピンガイド溝22とに摺動可能に係合している。
リンクアーム30の他端を、後部ガイドレール10に連結する代わりに後部スライダ8に回転自在に連結する、つまり、リンクアーム30の他端を、第2連結ピン34を介して後部スライダ8に回転自在に連結する構成にしてもよい。
「作用」
主に図6を参照してサンルーフ装置1の動作を説明する。図6(a)はルーフパネル3が全閉となった状態を示しており、このとき前部スライダ7および後部スライダ8は最前進位置にある。第1リフトガイドピン17は第1リフトガイド溝15の第1水平ストローク15Aに位置するとともにピンガイド溝19の傾斜溝19Bの下部に位置している。第2リフトガイドピン35は第2リフトガイド溝26の第1水平ストローク26Aに位置するとともに円弧ピンガイド溝29の下部に位置している。リンクアーム30は倒伏した状態で格納され、第1連結ピン33は長孔32の後端に位置している。
第1リフトガイドピン17、第2リフトガイドピン35は共に水平溝である第1水平ストローク15A、第1水平ストローク26Aに位置するため、たとえ外的負荷等により駆動モータMのパルスカウント値に対してルーフパネル3の位置がずれた場合であっても、その位置ずれ分は第1リフトガイドピン17、第2リフトガイドピン35がそれぞれ第1水平ストローク15A、第1水平ストローク26Aを横方向に摺動することにより吸収される。同様にルーフパネル3側と前部スライダ7、後部スライダ8側との間に組み付け誤差があったとしても、その誤差は第1リフトガイドピン17、第2リフトガイドピン35がそれぞれ第1水平ストローク15A、第1水平ストローク26Aを横方向に摺動することにより吸収される。これにより、ルーフパネル3は上下方向の位置のばらつきを生じることなく正規の全閉位置となる。
図6(a)の状態から、モータMの駆動によりプッシュプルケーブル11を介して前部スライダ7および後部スライダ8が一体で後方に移動すると、図6(b)に示すように、第1リフトガイド溝15の第1傾斜ストローク15Bの内壁が第1リフトガイドピン17を上方に押し上げるとともに、第2リフトガイド溝26の傾斜ストローク26Bの内壁が第2リフトガイドピン35を上方に押し上げる。第1リフトガイドピン17は傾斜溝19Bにガイドされることにより後方側に若干量変位しつつ上昇し、第2リフトガイドピン35も円弧ピンガイド溝29にガイドされることにより後方側に若干量変位しつつ上昇する。ルーフパネル3は、チルトアップの初期段階ではフロントガーニッシュ5との間で開口部を形成しないように略平行移動の態様で上昇する。円弧ピンガイド溝29は、前記したようにルーフパネル3の全閉時における連結ピン34の位置を略中心に円弧を描くように形成されているので、この円弧の溝内を第2リフトガイドピン35が上昇する過程で、第2連結ピン34の位置はほとんど変わらず、したがってリンクアーム30はほぼ定位置の第2連結ピン34を回転中心として起立する。この間、第1連結ピン33は長孔32の前側に移動する。
このように、ほぼ定位置の第2連結ピン34を回転中心としてリンクアーム30を起立させることで、第2連結ピン34を前方に引き込む力を要することがなく、第2リフトガイド溝26による第2リフトガイドピン35への押圧力をリンクアーム30の起立力に効率的に変換でき、リンクアーム30の起立動作を終始スムースにすることができる。
また、第1連結ピン33を、リンクアーム30に形成した逃げ溝31に摺動係合させることにより、定位置の第2連結ピン34を中心とする第1連結ピン33の円弧状の移動軌跡とルーフパネル3の後縁の所望の上昇軌跡との差をスムースに吸収できる。第1連結ピン33をリンクアーム30に設け、逃げ溝31をルーフパネル側、具体的には第2パネルブラケット27に形成しても同様の効果が得られる。
そして、図3に示したように、前部スライダ7側における水平方向ストロークaは、後部スライダ8側における水平方向ストロークbよりも小さく設定されており、第1リフトガイドピン17が第2水平ストローク15Cに位置するタイミングが、第2リフトガイドピン35が第2水平ストローク26Cに位置するタイミングよりも早いので、ルーフパネルの後縁に比べてルーフパネルの前縁のチルトアップの動作時間が短くなる。これにより、フロントガーニッシュ5に対してルーフパネル3の前縁(具体的にはウェザストリップ36)が擦れる時間を短くでき、擦れ音の低減やウェザストリップ36の損傷の低減が図れる。
図6(c)はルーフパネル3のチルトアップが完了した状態を示している。この状態においては、第1リフトガイドピン17は第1リフトガイド溝15の第2水平ストローク15Cに位置する。同時に、第1リフトガイドピン17はピンガイド溝19の傾斜溝19Bの上部周りに位置するが、水平溝19Aの高さ位置までには達していない。一方、第2リフトガイドピン35は第2リフトガイド溝26の第2水平ストローク26Cに位置する。同時に、第2リフトガイドピン35は円弧ピンガイド溝29の上端に位置する。この上端の位置は後部ガイドレール10の上部ピンガイド溝22の高さ位置と同じである。
第1リフトガイドピン17、第2リフトガイドピン35は共に水平溝である第2水平ストローク15C、第2水平ストローク26Cに位置するため、たとえ外的負荷等により駆動モータMのパルスカウント値に対してルーフパネル3の位置がずれた場合であっても、その位置ずれ分は第1リフトガイドピン17、第2リフトガイドピン35がそれぞれ第2水平ストローク15C、第2水平ストローク26Cを横方向に摺動することにより吸収される。同様にルーフパネル3側と前部スライダ7、後部スライダ8側との間に組み付け誤差があったとしても、その誤差は第1リフトガイドピン17、第2リフトガイドピン35がそれぞれ第2水平ストローク15C、第2水平ストローク26Cを横方向に摺動することにより吸収される。これにより、ルーフパネル3は上下方向の位置のばらつきを生じることなく正規のチルトアップの完了位置となる。なお、ルーフパネル3のチルトアップの完了位置では、前記したように第1リフトガイドピン17がピンガイド溝19の傾斜溝19Bに位置しているため、ルーフパネル3が前部スライダ7、後部スライダ8に対して前後に振れることはない。
図6(c)の状態から前部スライダ7および後部スライダ8がさらに後方に移動すると、第1リフトガイド溝15の第2傾斜ストローク15Dの内壁が第1リフトガイドピン17を上方に押し上げる。第1リフトガイドピン17は傾斜溝19Bにガイドされることにより後方側に変位しつつ上昇し、上昇しきった時点で図6(d)に示すように水平溝19Aにガイドされることで後方に水平移動する。一方、第2リフトガイドピン35は第2リフトガイド溝26の第2水平ストローク26Cの前端内壁に押圧され、上部ピンガイド溝22にガイドされることで後方に水平移動する。第2連結ピン34も下部ピンガイド溝23にガイドされて後方に水平移動するので、第2リフトガイドピン35と第2連結ピン34との2点支持によりリンクアーム30は同姿勢のまま後方に水平移動する。つまり、ルーフパネル3はチルトアップ完了の状態から、前縁側のみさらに上昇したうえで後方に移動する。
なお、ルーフパネル3の移動時には、第2パネルブラケット27とリンクアーム30は図5(b)に示すように固定パネル4とサイドガーニッシュ6との隙間を通過し、その際には第2パネルブラケット27とリンクアーム30は、固定パネル4とサイドガーニッシュ6との隙間を塞ぐシールリップ38を局所的に押しのけるようにして通過する。
ルーフパネル3が閉じるときの動作は以上の動作と逆であり、その説明は省略する。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は図面に記載したものに限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
1 サンルーフ装置
2 固定ルーフ
3 ルーフパネル
4 固定パネル
5 フロントガーニッシュ
6 サイドガーニッシュ
7 前部スライダ
8 後部スライダ
9 前部ガイドレール
10 後部ガイドレール
15 第1リフトガイド溝
15A 第1水平ストローク(全閉位置用の水平溝)
15C 第2水平ストローク(チルトアップ完了位置用の水平溝)
16 第1パネルブラケット
17 第1リフトガイドピン
26 第2リフトガイド溝
26A 第1水平ストローク(全閉位置用の水平溝)
26C 第2水平ストローク(チルトアップ完了位置用の水平溝)
27 第2パネルブラケット
30 リンクアーム
33 第1連結ピン
34 第2連結ピン
35 第2リフトガイドピン

Claims (2)

  1. 車両の固定ルーフに開閉自在に設けられるルーフパネルと、
    それぞれリフトガイド溝とこのリフトガイド溝を摺動するリフトガイドピンとからなるピン係合部を介して前記ルーフパネルの前寄りおよび後寄りに連結し、一体に移動して前記ピン係合部の押圧作用により前記ルーフパネルをチルトアップさせる前部スライダおよび後部スライダと、
    前記前部スライダおよび後部スライダを駆動する駆動モータと、
    を備えたサンルーフ装置において、
    各リフトガイド溝の一部にチルトアップ完了位置用の水平溝を形成し、
    前記ルーフパネルのチルトアップが完了したとき、各リフトガイドピンを前記各水平溝に位置させることを特徴とするサンルーフ装置。
  2. 前記リフトガイドピンのルーフパネル全閉時の位置から前記水平溝の到達位置までの水平方向ストロークに関し、前部スライダ側の水平方向ストロークの方が後部スライダ側の水平方向ストロークよりも小さく設定され、
    チルトアップ時に、前部スライダ側のリフトガイドピンの方が後部スライダ側のリフトガイドピンよりも先に前記水平溝に位置することを特徴とする請求項1に記載のサンルーフ装置。
JP2010211574A 2010-09-22 2010-09-22 サンルーフ装置 Pending JP2012066642A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010211574A JP2012066642A (ja) 2010-09-22 2010-09-22 サンルーフ装置
CN201110295059.4A CN102431425B (zh) 2010-09-22 2011-09-21 天窗装置
EP11182353.0A EP2433829B1 (en) 2010-09-22 2011-09-22 Sunroof device
US13/239,881 US8424962B2 (en) 2010-09-22 2011-09-22 Sunroof device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010211574A JP2012066642A (ja) 2010-09-22 2010-09-22 サンルーフ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012066642A true JP2012066642A (ja) 2012-04-05

Family

ID=46164454

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010211574A Pending JP2012066642A (ja) 2010-09-22 2010-09-22 サンルーフ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012066642A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113453927A (zh) * 2019-02-28 2021-09-28 韦巴斯托股份公司 具有盖的支承装置的车顶

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0193122U (ja) * 1987-12-14 1989-06-19
JP2004017892A (ja) * 2002-06-19 2004-01-22 Aisin Seiki Co Ltd ルーフ開閉装置
JP2005112164A (ja) * 2003-10-08 2005-04-28 Yachiyo Industry Co Ltd サンルーフ装置
US20050110307A1 (en) * 2003-11-24 2005-05-26 Arvinmeritor Gmbh Shifting mechanism for a sliding-tilting roof

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0193122U (ja) * 1987-12-14 1989-06-19
JP2004017892A (ja) * 2002-06-19 2004-01-22 Aisin Seiki Co Ltd ルーフ開閉装置
JP2005112164A (ja) * 2003-10-08 2005-04-28 Yachiyo Industry Co Ltd サンルーフ装置
US20050110307A1 (en) * 2003-11-24 2005-05-26 Arvinmeritor Gmbh Shifting mechanism for a sliding-tilting roof

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113453927A (zh) * 2019-02-28 2021-09-28 韦巴斯托股份公司 具有盖的支承装置的车顶
CN113453927B (zh) * 2019-02-28 2024-04-26 韦巴斯托股份公司 具有盖的支承装置的车顶

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6218364B2 (ja) 自動車用ルーフシステム
JP5664134B2 (ja) ルーフ装置
JP4797091B2 (ja) サンルーフ装置におけるシェードパネルの連動機構
JP4521039B2 (ja) サンルーフ装置のスライダ構造
JP6063143B2 (ja) サンルーフ装置
JP5199933B2 (ja) サンルーフ装置のディフレクタ
JP2012121360A (ja) サンルーフ装置
JP2005162064A (ja) サンルーフ装置
JP5671914B2 (ja) 車両用ルーフ装置
CN104709037B (zh) 驱动机构和设置有驱动机构的开口车顶构造
JP5054811B2 (ja) サンルーフ装置
JP4796838B2 (ja) 車両のサンシェード装置
JP2012111284A (ja) 車両用ルーフ装置
JP4464999B2 (ja) サンルーフ装置
JP2012066642A (ja) サンルーフ装置
KR101466467B1 (ko) 선루프용 개폐장치
JP4203515B2 (ja) 車両のサンシェード装置
JPH08276745A (ja) サンルーフ装置
JP5194085B2 (ja) サンルーフ装置
CN219076972U (zh) 天窗机械组及天窗装置
JP5060208B2 (ja) プラットホームドア装置
JP4250181B2 (ja) サンシェード装置
JP2601050Y2 (ja) サンルーフのリッド昇降装置
JPH0341938Y2 (ja)
JP3014290B2 (ja) サンルーフ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120709

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120724

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120911

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130108