JP2012057610A - 車両用マフラー - Google Patents

Abstract

【課題】
排気ガス排出パイプをデュアル（ｄｕａｌ）で構成し、排気ガス排出パイプの出口を後方バンパーの中央下部に位置するように設けた車両用マフラーを提供する。
【解決手段】
マフラーハウジングと、マフラーハウジングの内部において、車両進行方向に交差して設けられ、マフラーハウジングを分割する複数のバッフルと、入口が、マフラーハウジングの前端を貫通して突設され、出口が、バッフルを貫通してマフラーハウジングの内部に位置するように設置された排気ガス流入パイプと、マフラーハウジングの内部において、排気ガス流入パイプと並列構造でバッフルを貫通して設置された中間パイプと、チャンバーの何れか１つにおいて、入口が、中間パイプの出口と共に位置するように設けられ、出口が、マフラーハウジングの側壁を貫通して外部に突出するように設けられた複数の排気ガス排出パイプと、を含む

【選択図】図１

Description

本発明は車両用マフラーに係り、より詳しくは、排気ガス排出パイプをデュアル（ｄｕａｌ）で構成し、出口を後方バンパーの中央下部に位置するように設けた車両用マフラーに関する。

車両用マフラーは、所定の容積を有し密閉されたマフラーハウジングの内部に１つ以上のバッフルを設置して形成した複数のチャンバーと、排気ガスをマフラーハウジングに流入させる排気ガス流入パイプと、排気ガスをマフラーハウジングの外部に流出させる排気ガス排出パイプと、を含んで構成される。
排気ガス流入パイプを通してマフラーハウジングの内部に流入された排気ガスは、マフラーハウジング内部の排気経路に沿って移動しながら、その圧力と騒音が低減され、排気ガス排出パイプを通してマフラーハウジングの外部に排出される。

一般的に用いられる従来のマフラーは、排気ガス排出パイプがシングル（ｓｉｎｇｌｅ）で構成されているため、特に小型車両の場合に、消費者にダイナミック（ｄｙｎａｍｉｃ）でパワフル（ｐｏｗｅｒｆｕｌ）なイメージをアピールするのに不足している。デュアルに排出パイプと同等の消音性能を持ちながら、スポーツマフラーと同等に見栄え良く高い出力性能を有する排気マフラーが開示されている（例えば特許文献１を参照）。しかし、外観、性能とも十分なものではなかった。
また、排気ガス排出パイプの出口が後方バンパーの左側または右側に設置する構造であるため、洗練されたイメージを求める若い世代の消費者らに商品性をアピールするのに不足していた。

特開平１０−２５２４４３号公報

本発明は、消費者に対してダイナミックでパワフルなイメージ、及び洗練されたイメージを強くアピールすることができ、車両の商品性の向上に役に立つ車両用マフラーを提供することをその目的とする。
また、本発明のマフラーは、小型車両にも装備することができるようにコンパクトでありながら、排気ガスの気流音、排気騒音、及びブーミングノイズ（ｂｏｏｍｉｎｇ ｎｏｉｓｅ）を大幅に低減するように構成し、それと共に高熱障害（ｔｈｅｒｍａｌ ｄａｍａｇｅ）を低減して耐久性の向上を図ることを目的とする。

このような目的を達成するために、本発明に係る車両用マフラーは、マフラーハウジングと、マフラーハウジングの内部において、車両進行方向に交差して設けられ、マフラーハウジングを分割する複数のバッフルと、入口が、マフラーハウジングの車両進行方向前方側端を貫通して突設され、出口が、バッフルを貫通してマフラーハウジングの内部に位置するように設置された排気ガス流入パイプと、マフラーハウジングの内部において、排気ガス流入パイプから流入した排気ガスが移動できるように、排気ガス流入パイプと並列構造でバッフルを貫通して設置された中間パイプと、中間パイプを通過した排気ガスを、マフラーハウジングの外部に排出するように、チャンバーの何れか１つにおいて、入口が中間パイプの出口と共に位置するように設けられ、出口がバッフルを貫通せずにマフラーハウジングの側壁を貫通して外部に突出するように設けられた複数の排気ガス排出パイプと、を含むことを特徴とする。

また本発明に係る車両用マフラーは、マフラーハウジングの内部に、第１バッフル、第２バッフル、及び第３バッフルが、マフラーハウジングを車両進行前後方向に一定間隔で分割するように固定設置され、マフラーハウジングの内部空間は、第１バッフル、第２バッフル、及び第３バッフルによって第１チャンバー、第２チャンバー、第３チャンバー、及び第４チャンバーに分割され、排気ガス流入パイプは、入口がマフラーハウジングの車両進行方向前方側端を貫通して外部に突出するように設けられ、出口が第１バッフル、第２バッフル、及び第３バッフルを貫通して第４チャンバー内に位置するように設けられ、中間パイプは第１バッフルと第２バッフルを貫通し、中間パイプの入口は第３チャンバーに位置し、中間パイプの出口は第１チャンバーに位置するように設けられ、複数の排気ガス排出パイプは、入口が第１チャンバー内に位置し、出口がマフラーハウジングの側面を貫通して外部に突出するように設けられ、排気ガス流入パイプの第３チャンバーの区間に複数の孔が形成される。

また本発明の複数の排気ガス排出パイプは、第１排気ガス排出パイプと第２排気ガス排出パイプからなるデュアルパイプである。
また本発明の第１排気ガス排出パイプの出口と第２排気ガス排出パイプの出口は、後方バンパーの中央下部の位置から外部に露出するように設けられる。

また本発明の第２チャンバーには吸音材が充填され、吸音材はグラスウールであることが好ましい。
また本発明は、排気騒音と気流音を低減させるために、第１バッフルには、第１チャンバーと第２チャンバーを、第２バッフルには第２チャンバーと３チャンバーを連結する複数の連結通路が形成される。

本発明の車両用マフラー１は、第１バッフル４１及び第２バッフル４２に形成された連結通路４１ａ、４２ａ、排気ガス流入パイプ２０に形成された孔２１、第２チャンバー１２に充填された吸音材７０、及びデュアルパイプからなる排気ガス排出パイプ５１、５２などによって、排気騒音と気流音およびブーミングノイズなどを大幅に低減させることができ、その結果、マフラーをコンパクトに形成できる。

小型車両は設置空間が狭いためにマフラーの大きさをコンパクトに形成するほかなく、従来は、排気ガスの排気騒音と気流音およびブーミングノイズを十分に低減できない問題が発生していた。本発明の本発明の車両用マフラー１は、マフラーをコンパクトに形成できるため、小型車両にも装備して使用できる長所がある。

また、本発明に係る車両用マフラー１は第２チャンバー１２に充填された吸音材７０によって断熱性能が大きく向上する。これにより、車両の高熱障害から車両用マフラー１を効果的に保護できるので、車両用マフラー１の耐久性が大きく向上する長所がある。

また、本発明に係る車両用マフラー１は、排気ガス排出パイプが第１排気ガス排出パイプ５１及び第２排気ガス排出パイプ５２からなるデュアルパイプで構成されると共に、排気ガス排出パイプの出口５５、５６が後方バンパー６０の中央下部に位置して外部に露出するように設けられることにより、消費者にダイナミックでパワフルなイメージおよび洗練されたイメージを強くアピールできる長所があり、これにより、車両の商品性を大きく向上することができるという長所がある。
特に、小型車両の場合、若い世代の消費者に商品性を強くアピールできる長所がある。

本発明の一実施例に係る車両用マフラーの模式断面図である。 本発明のマフラーが取り付けられた車両を後方から見た図である。

以下、本発明の実施形態を、添付した図面を参照しながら詳細に説明する。
図１は、本発明の１実施例に係る車両用マフラーの模式断面図である。図１に示すように、車両用マフラー１は、所定体積を有し密閉されたマフラーハウジング１０を有する。マフラーハウジング１０は、車両進行方向前後方向に長軸を有する。マフラーハウジング１０の内部には、マフラーハウジング１０の長さ方向を一定間隔で区切るように、複数のバッフル４１、４２、４３が固定設置される。

即ち、マフラーハウジング１０の内部には、車両進行方向の前後方向に沿った前方側端（以後「前端」と記す）から第１バッフル４１、第２バッフル４２、及び第３バッフル４３が一定間隔で固定設置される。これによってマフラーハウジング１０の内部空間は、前端から第１チャンバー１１、第２チャンバー１２、第３チャンバー１３、及び第４チャンバー１４がこの順に設けられる。

マフラーハウジング１０の前端を貫通して第１チャンバー１１に排気ガス流入パイプ２０が設けられる。排気ガス流入パイプの入口２２はマフラーハウジング１０から外部に突出し、エンジンの排気系と連結するように設けられる。排気ガス流入パイプの出口２３は、マフラーハウジング１０の内部に位置するように固定設置される。詳細には、排気ガス流入パイプ２０は第１、２、３バッフル４１、４２、４３を貫通し、排気ガス流入パイプの出口２３は第４チャンバー１４内に位置するように設けられる。

マフラーハウジング１０内において、排気ガス流入パイプ２０を通過した排気ガスが移動できるように、排気ガス流入パイプ２０と並列して中間パイプ３０が固定設置される。中間パイプ３０は、第１バッフル４１及び第２バッフル４２を貫通する。中間パイプの入口３１は第３チャンバー１３に位置し、中間パイプの出口３２は第１チャンバー１１に位置するように設けられる。

中間パイプ３０を通過した排気ガスをマフラーハウジング１０の外部に排出するように、複数の排気ガス排出パイプ５１、５２が設けられる。排気ガス排出パイプの入口５３、５４は、マフラーハウジング１０がバッフル４１、４２、４３によって区切られたチャンバー１１、１２、１３、及び１４の何れか１つの内部において、中間パイプの出口３２と共に位置するように設けられ、排気ガス排出パイプの出口５５、５６はマフラーハウジング１０の側面を貫通して外部に突出するように設けられる。

好ましくは、複数の排気ガス排出パイプの入口５３、５４は第１チャンバー１１内に位置し、排気ガス排出パイプの出口５５、５６は第１チャンバー１１の側面を貫通して外部に突出するように設けられる。

図２は、本発明のマフラーが取り付けられた車両を後方から見た図である。図２に示すように、第１排気ガス排出パイプの出口５５及び第２排気ガス排出パイプの出口５６は、後方バンパー６０の中央下部に位置して外部に露出するように設けられる。

以下に、本発明に係る車両用マフラーの作用を示す。
排気ガス流入パイプ２０を通してマフラーハウジング１０の内部に流入した排気ガスは、第３チャンバー１３から中間パイプの入口３１に流入する構造を有する。このため、排気ガス流入パイプ２０が第３チャンバー１３を通過する区間に複数の孔２１が形成される。

また、排気ガス流入パイプ２０からマフラーハウジング１０に流入した排気ガスの一部は、排気ガス流入パイプの出口２３を通して第４チャンバー１４に流入する。排気ガスの移動空間が排気ガス流入パイプ２０から第４チャンバー１４に大きく拡張されることによって、排気ガスの圧力と速度が減少し、排気騒音と気流音が大幅に低減される。

また、第４チャンバー１４は、ヘルムホルツ共鳴器の役割をすることによって特定周波数の排気騒音およびブーミングノイズを大幅に低減させることができる。
また、第４チャンバー１４内の排気ガスは、排気ガス流入パイプの出口２３を通して排気ガス流入パイプ２０に再び流入した後、残りの排気ガスと共に孔２１を通して第３チャンバー１３に排出される。

この時にも、排気ガスの移動空間が排気ガス流入パイプ２０から第３チャンバー１３に大きく拡張されることにより、排気ガスの圧力と速度が減少し、これによって排気騒音と気流音が大幅に低減される。

第３チャンバー１３内の排気ガスは中間パイプ３０を通して第１チャンバー１１に排出される。この時にも排気ガスの移動空間が中間パイプ３０から第１チャンバー１１に大きく拡張されることにより、排気ガスは圧力と速度が減少し、これによって排気騒音と気流音が大幅に低減される。

本発明に係る車両用マフラー１の第２チャンバー１２には、断熱性能を向上させるために吸音材７０が充填される。吸音材７０はグラスウール（ｇｌａｓｓ ｗｏｏｌ）であることが好ましい。
吸音材７０を充填することによって、車両の高熱障害からマフラーを保護できる効果が更にあり、これにより、マフラーの耐久性を大幅に向上させることができる。

また、本発明のマフラー１は、第１バッフル４１に第１チャンバー１１と第２チャンバー１２を連結する複数の連結通路４１ａが形成される。
これにより、第１チャンバー１１内の排気ガス中の騒音の一部は連結通路４１ａを通して第２チャンバー１２に移動して吸音材７０に吸収され、その結果高周波の排気騒音を大幅に低減させることができる。

また、本発明のマフラー１は、第２バッフル４２に第２チャンバー１２と第３チャンバー１３を連結する複数の連結通路４２ａが形成される。
これにより、第３チャンバー１３内の排気ガス中の騒音の一部は連結通路４２ａを通して第２チャンバー１２に移動して吸音材７０に吸収され、その結果、高周波の排気騒音を大きく低減させることができる。

第１チャンバー１１内の排気ガスは最終的にデュアルパイプからなる第１排気ガス排出パイプ５１及び第２排気ガス排出パイプ５２を通してマフラーハウジング１０の外部に排出される。
排気ガス排出パイプをデュアルで構成すれば、排気ガスの抵抗が大幅に減るため、排気騒音と気流音の低減および出力の向上に大きく寄与することができるようになる。

また、第１排気ガス排出パイプの出口５５及び第２排気ガス排出パイプの出口５６が後方バンパー６０の中央下部に位置して外部に露出するように設けられることにより、消費者にダイナミックでパワフルなイメージおよび洗練されたイメージを強くアピールできる長所があり、これにより、車両の商品性を大きく向上させられる長所がある。

１ 車両用マフラー
１０ マフラーハウジング
１１ 第１チャンバー
１２ 第２チャンバー
１３ 第３チャンバー
１４ 第４チャンバー
２０ 排気ガス流入パイプ
２１ 孔
２２ 排気ガス流入パイプの入口
２３ 排気ガス流入パイプの出口
３０ 中間パイプ
３１ 中間パイプの入口
３２ 中間パイプの出口
４１ 第１バッフル
４１ａ、４２ａ 連結通路
４２ 第２バッフル
４３ 第３バッフル
５１ 第１排気ガス排出パイプ
５２ 第２排気ガス排出パイプ
５３、５４ 排気ガス排出パイプの入口
５５、５６ 排気ガス排出パイプの出口
６０ 後方バンパー
７０ 吸音材

Claims (8)

1. マフラーハウジングと、
   前記マフラーハウジングの内部において、車両進行方向に交差して設けられ、前記マフラーハウジングを分割する複数のバッフルと、
   入口が、前記マフラーハウジングの車両進行方向前方側端を貫通して突設され、出口が、前記バッフルを貫通して前記マフラーハウジングの内部に位置するように設置された排気ガス流入パイプと、
   前記マフラーハウジングの内部において、前記排気ガス流入パイプから流入した排気ガスが移動できるように、前記排気ガス流入パイプと並列構造で前記バッフルを貫通して設置された中間パイプと、
   前記中間パイプを通過した排気ガスを、前記マフラーハウジングの外部に排出するように、前記チャンバーの何れか１つにおいて、入口が前記中間パイプの出口と共に位置するように設けられ、出口が前記バッフルを貫通せずに前記マフラーハウジングの側壁を貫通して外部に突出するように設けられた複数の排気ガス排出パイプと、
   を含むことを特徴とする車両用マフラー。
2. 前記マフラーハウジングの内部に、第１バッフル、第２バッフル、及び第３バッフルが、前記マフラーハウジングを、車両進行前後方向に一定間隔で分割するように固定設置され、
   前記マフラーハウジングの内部空間は、前記第１バッフル、前記第２バッフル、及び前記第３バッフルによって第１チャンバー、第２チャンバー、第３チャンバー、及び第４チャンバーに分割され、
   前記排気ガス流入パイプは、入口が前記マフラーハウジングの車両進行方向前方側端を貫通して外部に突出するように設けられ、出口が前記第１バッフル、前記第２バッフル、及び前記第３バッフルを貫通して前記第４チャンバー内に位置するように設けられ、
   前記中間パイプは前記第１バッフルと第２バッフルを貫通し、前記中間パイプの入口は前記第３チャンバーに位置し、前記中間パイプの出口は前記第１チャンバーに位置するように設けられ、
   前記複数の排気ガス排出パイプは、入口が前記第１チャンバー内に位置し、出口が前記マフラーハウジングの側面を貫通して外部に突出するように設けられ、
   前記排気ガス流入パイプの前記第３チャンバーの区間に複数の孔が形成されることを特徴とする請求項１に記載の車両用マフラー。
3. 前記複数の排気ガス排出パイプは、第１排気ガス排出パイプと第２排気ガス排出パイプからなるデュアルパイプであることを特徴とする、請求項２に記載の車両用マフラー。
4. 前記第１排気ガス排出パイプと前記第２排気ガス排出パイプの出口は後方バンパーの中央下部の位置から外部に露出するように設けられることを特徴とする、請求項３に記載の車両用マフラー。
5. 前記第２チャンバーには、吸音材が充填されることを特徴とする、請求項３に記載の車両用マフラー。
6. 前記吸音材はグラスウール（ｇｌａｓｓ ｗｏｏｌ）であることを特徴とする、請求項５に記載の車両用マフラー。
7. 前記第１バッフルには、排気騒音と気流音を低減させるために前記第１チャンバーと前記第２チャンバーを連結する複数の連結通路が形成されることを特徴とする、請求項５に記載の車両用マフラー。
8. 前記第２バッフルには、排気騒音と気流音を低減させるために前記第２チャンバーと前記３チャンバーを連結する複数の連結通路が形成されることを特徴とする、請求項５に記載の車両用マフラー。
   
   

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