JP2012017824A - チェーンテンショナ - Google Patents

チェーンテンショナ Download PDF

Info

Publication number
JP2012017824A
JP2012017824A JP2010156835A JP2010156835A JP2012017824A JP 2012017824 A JP2012017824 A JP 2012017824A JP 2010156835 A JP2010156835 A JP 2010156835A JP 2010156835 A JP2010156835 A JP 2010156835A JP 2012017824 A JP2012017824 A JP 2012017824A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
plunger
pressure chamber
chain tensioner
sleeve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010156835A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Kitano
聡 北野
Tasuku Furukawa
資 古川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
Priority to JP2010156835A priority Critical patent/JP2012017824A/ja
Publication of JP2012017824A publication Critical patent/JP2012017824A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)

Abstract

【課題】リリーフバルブの抜け止め部材が不要なチェーンテンショナを提供する。
【解決手段】シリンダ9内にプランジャ10を摺動可能に挿入し、そのプランジャ10とシリンダ9とで囲まれた圧力室12内に作動油を導入する給油通路13を設け、その給油通路13の圧力室12側の端部にチェックバルブ14を設け、プランジャ10をシリンダ9から突出する方向に付勢するリターンスプリング18を圧力室12内に組み込み、プランジャ10の底部10aに圧力室12から外部に連通する排油通路20を設け、その排油通路20の圧力室12側の端部にリリーフバルブ19を設けたチェーンテンショナにおいて、リターンスプリング18の一端を受けるフランジ部32をリリーフバルブ19に設け、そのフランジ部32に作用するリターンスプリング18の付勢力でリリーフバルブ19をプランジャ10の底部10aに押さえ付ける。
【選択図】図2

Description

この発明は、自動車エンジンのカムシャフトを駆動するタイミングチェーンの張力保持に用いられるチェーンテンショナに関する。
自動車のエンジンは、一般に、クランクシャフトの回転をタイミングチェーン(以下「チェーン」という)を介してカムシャフトに伝達し、そのカムシャフトの回転により燃焼室のバルブの開閉を行なう。ここで、チェーンの張力を適正範囲に保つために、支点軸を中心として揺動可能に設けたチェーンガイドと、そのチェーンガイドを介してチェーンを押圧するチェーンテンショナとからなる張力調整装置が多く用いられる。
この張力調整装置に組み込まれるチェーンテンショナとして、一端が開口し、他端が閉じた筒状のシリンダ内にプランジャを軸方向に摺動可能に挿入し、そのプランジャをシリンダからの突出端に底部を有する筒状に形成し、そのプランジャと前記シリンダとで囲まれた圧力室内に作動油を導入する給油通路を設け、その給油通路の圧力室側の端部に、給油通路側から圧力室側への作動油の流れのみを許容するチェックバルブを設け、前記プランジャをシリンダから突出する方向に付勢するリターンスプリングを圧力室内に組み込んだものが知られている(特許文献1)。
このチェーンテンショナは、エンジン作動中にチェーンの張力が大きくなると、そのチェーンの張力によって、プランジャがシリンダ内に押し込まれる方向(以下、「押し込み方向」という)に移動し、チェーンの緊張を吸収する。このとき、圧力室内の作動油が、プランジャとシリンダの摺動面間のリーク隙間を通って流出し、その作動油の粘性抵抗によってダンパ作用が生じるので、プランジャはゆっくりと移動する。
一方、エンジン作動中にチェーンの張力が小さくなると、リターンスプリングの付勢力によって、プランジャがシリンダから突出する方向(以下、「突出方向」という)に移動し、チェーンの弛みを吸収する。このとき、チェックバルブが開いて、給油通路から圧力室に作動油が流入するので、プランジャは速やかに移動する。
また、このチェーンテンショナは、チェーンが急激に緊張したときに、チェーンが過張力になるのを防止するため、プランジャの底部に圧力室から外部に連通する排油通路を設け、その排油通路の圧力室側の端部に、圧力室内の圧力が予め設定した圧力よりも大きくなったときに圧力室内の作動油を排油通路に逃がすリリーフバルブを設けている。
ここで、リリーフバルブは、次のようにして固定されている。すなわち、プランジャの底部に形成されたバルブ挿入孔内にリリーフバルブを挿入し、次に、金属板のプレス成形によってカップ状に形成された抜け止め部材を、バルブ挿入孔に締め代をもって圧入することによって、リリーフバルブがバルブ挿入孔から抜け出すのを防止している。
特開2006−17214号公報
しかし、抜け止め部材とバルブ挿入孔の間の締め代は微小なので、その締め代が適正範囲となるように管理するためには、抜け止め部材とバルブ挿入孔を高精度に加工する必要がある。また、抜け止め部材を圧入するには、プレス機または専用工具を用いる必要がある。そのため、特許文献1に記載のチェーンテンショナはコスト高であった。
また、リリーフバルブと抜け止め部材とがバルブ挿入孔内に直列に収容されるので、設計上、プランジャの底部の軸方向長さが長くなり、その結果、チェーンテンショナの全長も長くなるという問題もあった。
この発明が解決しようとする課題は、リリーフバルブの抜け止め部材が不要なチェーンテンショナを提供することである。
上記課題を解決するため、前記リターンスプリングの一端を受けるフランジ部を前記リリーフバルブに設け、そのフランジ部に作用するリターンスプリングの付勢力で前記リリーフバルブを前記プランジャの底部に押さえ付けた。このようにすると、リターンスプリングの付勢力によってリリーフバルブをプランジャの底部に固定するので、抜け止め部材が不要となり、その圧入工程も不要となる。その結果、チェーンテンショナの製造コストを低減することが可能となる。
前記プランジャの底部に、前記排油通路の圧力室側の端部が開口する平面を形成し、その平面に前記リリーフバルブを面接触させることができる。このようにすると、リリーフバルブとプランジャの底部との間の接触が面接触なので、リリーフバルブとプランジャの底部との間のシール性に優れる。
前記リリーフバルブは前記リターンスプリングの中に配置すると好ましい。このようにすると、リリーフバルブがリターンスプリング内に収容されているので、プランジャの底部のバルブ収容孔が不要となり、その結果、プランジャの底部の軸方向長さを短くして、チェーンテンショナの全長を抑えることが可能となる。
リターンスプリングの中に配置されるリリーフバルブとしては、前記排油通路の圧力室側の端部に接続する排油孔を一端に有するバルブスリーブと、そのバルブスリーブの他端に設けたバルブシートと、前記バルブスリーブ内に軸方向に移動可能に収容された弁体と、その弁体を前記バルブシートに向かって付勢するバルブスプリングと、前記バルブスリーブとバルブシートを覆う有底筒状の保持部材とからなり、その保持部材に前記バルブシートに形成された弁孔と圧力室との間を連通する通油孔を形成し、その保持部材に前記フランジを一体に形成したものを採用することができる。
このような保持部材としては、前記バルブシートに接触する円板部と、前記バルブスリーブの外周に隙間をもって嵌合する円筒部と、その円筒部の端部に設けられた前記フランジ部とからなるものを挙げることができ、この保持部材は、金属板のプレス成形によって一体に形成することができる。
また、リターンスプリングの中に配置されるリリーフバルブとしては、前記排油通路の圧力室側の端部に接続する排油孔を一端に有するバルブスリーブと、そのバルブスリーブの他端に設けたバルブシートと、前記バルブスリーブ内に軸方向に移動可能に収容された弁体と、その弁体を前記バルブシートに向かって付勢するバルブスプリングとからなり、前記バルブスリーブに前記フランジ部を一体に形成したものを採用することができる。
また、前記プランジャの底部にバルブ挿入孔を形成し、そのバルブ挿入孔内に前記リリーフバルブを配置することもできる。
バルブ挿入孔内に配置されるリリーフバルブとしては、前記排油通路の圧力室側の端部に接続する排油孔を一端に有するバルブスリーブと、そのバルブスリーブの他端に設けられたバルブシートと、前記バルブスリーブ内に軸方向に移動可能に収容された弁体と、その弁体を前記バルブシートに向かって付勢するバルブスプリングとからなり、前記バルブシートに前記フランジ部を一体に形成したものを採用することができる。このようなバルブシートとフランジ部は樹脂成形によって形成することができる。
この発明は、例えば、前記シリンダの内周に形成された収容溝内に前記プランジャの外周を弾性的に締め付けるレジスタリングを収容し、そのレジスタリングを、プランジャの外周に軸方向に一定の間隔をおいて形成された円周溝に係合させ、その各円周溝内には、前記プランジャをシリンダから突出させる方向の荷重が負荷されたときに、レジスタリングを拡径させてプランジャの移動を許容するテーパ面と、前記プランジャをシリンダ内に押し込む方向の荷重が負荷されたときに、レジスタリングを係止してプランジャの移動を制限するストッパ面とが設けられているリング式のチェーンテンショナに適用することができる。
この発明のチェーンテンショナは、リターンスプリングの付勢力によってリリーフバルブをプランジャの底部に固定するので、リリーフバルブの抜け止め部材が不要である。そのため、抜け止め部材の締め代の管理も不要であり、加工精度の管理コストを低減することができる。
この発明の第1実施形態のチェーンテンショナを組み込んだチェーン伝動装置を示す正面図 図1のチェーンテンショナ近傍の拡大断面図 図2のリリーフバルブ近傍の拡大図 この発明の第2実施形態のチェーンテンショナのリリーフバルブ近傍の拡大断面図 この発明の第3実施形態のチェーンテンショナのリリーフバルブ近傍の拡大断面図
図1に、この発明の第1実施形態のチェーンテンショナ1を組み込んだチェーン伝動装置を示す。このチェーン伝動装置は、エンジンのクランクシャフト2に固定されたスプロケット3と、カムシャフト4に固定されたスプロケット5とがチェーン6を介して連結されており、そのチェーン6がクランクシャフト2の回転をカムシャフト4に伝達し、そのカムシャフト4の回転により燃焼室のバルブ(図示せず)の開閉を行なう。
チェーン6には、支点軸7を中心として揺動可能に支持されたチェーンガイド8が接触しており、チェーンテンショナ1は、そのチェーンガイド8を介してチェーン6を押圧している。
図2に示すように、チェーンテンショナ1は、一端が開口し、他端が閉じた筒状のシリンダ9と、シリンダ9内に軸方向に摺動可能に挿入されたプランジャ10とを有する。シリンダ9は、シリンダ9と一体に形成された取り付け片9aにボルト11を締め込むことによって、エンジンブロック(図示せず)の側面に固定される。
プランジャ10は、シリンダ9内への挿入端が開口し、シリンダ9からの突出端に底部10aを有する筒状に形成されている。シリンダ9の閉端には、シリンダ9とプランジャ10とで囲まれた圧力室12に連通する給油通路13が形成されている。給油通路13は、オイルポンプ(図示せず)に接続されており、そのオイルポンプから送り出された作動油を、圧力室12内に導入するようになっている。給油通路13の圧力室12側の端部には、給油通路13側から圧力室12側への作動油の流れのみを許容するチェックバルブ14が設けられている。
プランジャ10とシリンダ9の摺動面間には微小なリーク隙間15が形成されており、そのリーク隙間15を通って圧力室12内の作動油が流出するようになっている。
シリンダ9には、外部から圧力室12に貫通するねじ孔16が形成されている。ねじ孔16には、ねじ部材17がねじ込まれており、圧力室12内に混入した空気が、ねじ部材17とねじ孔16の間の螺旋状のねじ隙間を通って外部に排出されるようになっている。
プランジャ10は、圧力室12内に組み込まれたリターンスプリング18でシリンダ9から突出する方向に付勢されている。リターンスプリング18はコイルばねであり、その一端がシリンダ9の閉端で支持され、他端が後述するリリーフバルブ19を介してプランジャ10の底部10aを押圧している。
図3に示すように、プランジャ10の底部10aには、圧力室12から外部に連通する排油通路20が設けられている。ここで排油通路20は、プランジャ10の底部10aを軸方向に貫通する軸方向孔20aと、その軸方向孔20aに交差して設けられた径方向孔20bとからなる。
そして、排油通路20の圧力室12側の端部には、圧力室12内の圧力が予め設定した圧力よりも大きくなったときに圧力室12内の作動油を排油通路20に逃がすリリーフバルブ19が設けられている。リリーフバルブ19は、リターンスプリング18と径方向に対向するようにリターンスプリング18の中に配置されている。
リリーフバルブ19は、一端に端板21aを有するバルブスリーブ21と、バルブスリーブ21の他端に設けられたバルブシート22と、バルブスリーブ21内に軸方向に移動可能に収容された球状の弁体23と、弁体23をバルブシート22に向かって付勢するバルブスプリング24と、バルブスリーブ21とバルブシート22を覆う有底筒状の保持部材25とからなる。
プランジャ10の底部10aには、排油通路20の圧力室12側の端部が開口する平面26が形成され、この平面26にバルブスリーブ21の端板21aが面接触している。端板21aには、バルブスリーブ21の内外を連通する排油孔27が形成され、その排油孔27が排油通路20の圧力室12側の端部に接続されている。バルブスプリング24はコイルばねであり、その一端がバルブスリーブ21の端板21aで支持され、他端が弁体23を押圧している。
バルブシート22は、バルブスリーブ21に圧入される小径部22aと、バルブスリーブ21の開口端に当接する大径部22bとからなる。バルブシート22には軸方向に貫通する弁孔28が形成され、この弁孔28を弁体23が閉鎖している。また、バルブシート22には、弁体23が着座するテーパ状のシート面29が形成されている。
保持部材25は、バルブシート22に接触する円板部30と、バルブスリーブ21の外周に隙間をもって嵌合する円筒部31と、円筒部31の端部に設けられたフランジ部32とからなる。フランジ部32は、リターンスプリング18の一端を受けており、このフランジ部32に作用するリターンスプリング18の付勢力によって、バルブスリーブ21の端板21aがプランジャ10の底部10aに押さえ付けられている。保持部材25は、樹脂の射出成形により形成することもできるが、金属板のプレス成形によって一体に形成すると耐久性の点で好ましい。円板部30には、弁孔28と圧力室12の間を連通する通油孔33が形成されている。
図2に示すように、シリンダ9の内周には収容溝34が形成され、その収容溝34内にレジスタリング35が軸方向に移動可能に収容されている。レジスタリング35は、円周を切り離したリング形状であり、径方向に弾性変形可能となっている。このレジスタリング35は、プランジャ10の外周を弾性的に締め付けており、プランジャ10の外周に軸方向に一定の間隔をおいて形成された複数の円周溝36のいずれかに係合している。
各円周溝36内には、プランジャ10に突出方向の荷重が負荷されたときに、レジスタリング35を拡径させてプランジャ10の移動を許容するテーパ面37と、プランジャ10に押し込み方向の荷重が負荷されたときに、レジスタリング35を係止してプランジャ10の移動を制限するストッパ面38とが設けられている。
次に、このチェーンテンショナ1の動作例を説明する。
エンジン作動中にチェーン6の張力が大きくなると、そのチェーン6の張力によって、プランジャ10が押し込み方向に移動し、チェーン6の緊張を吸収する。このとき、リーク隙間15を通って圧力室12から流出する作動油の粘性抵抗によってダンパ力が発生するので、プランジャ10はゆっくりと移動する。
エンジン作動中にチェーン6の張力が小さくなると、リターンスプリング18の付勢力によって、プランジャ10が突出方向に移動し、チェーン6の弛みを吸収する。このとき、チェックバルブ14が開き、給油通路13から圧力室12に作動油が流入するので、プランジャ10は速やかに移動する。
ここで、チェーン6の振動により、プランジャ10が前進と後退を繰り返すとき、レジスタリング35は、収容溝34内で前後に移動する。また、チェーン6の弛みによって、プランジャ10の突出方向への移動範囲が、レジスタリング35の収容溝34内での移動可能な範囲を超えると、円周溝36内のテーパ面37がレジスタリング35を拡径させて、プランジャ10の移動を許容する。このとき、レジスタリング35は、隣の円周溝36に係合する。
また、エンジンが共振してチェーン6の張力が急激に大きくなると、圧力室12の圧力も上昇する。このとき、リリーフバルブ19が開放して圧力室12の圧力を逃がし、チェーン6の過張力を防止する。
エンジン停止時に、カムシャフト4の停止位置によってチェーン6の張力が大きくなる場合があるが、この場合、レジスタリング35と円周溝36の係合により、プランジャ10の押し込み方向への移動が防止される。そのため、エンジンを再始動するときに、チェーン6の弛みを生じにくく、円滑なエンジン始動が可能である。
また、エンジンを停止すると、オイルポンプも停止するので、給油通路13内の作動油の油面が下がり、圧力室12内に空気が溜まった状態となる。その後、エンジンを再始動するときに、給油通路13を通じて供給される作動油によって圧力室12が満たされるまでの間、圧力室12内に存在する空気によって一時的にダンパ作用が低下する可能性があるが、このチェーンテンショナ1は、リターンスプリング18の中にリリーフバルブ19が配置されているので、リリーフバルブ19の体積に相当する分、圧力室12の容積が小さい。そのため、圧力室12が作動油で満たされるまでに要する時間が短く、ダンパ作用の低下が生じにくい。
このチェーンテンショナ1は、リターンスプリング18の付勢力によってリリーフバルブ19をプランジャ10の底部10aに固定しているので、リリーフバルブ19を固定するための抜け止め部材が不要である。そのため、抜け止め部材の締め代の管理が不要であり、加工精度の管理コストが低い。
また、このチェーンテンショナ1は、リリーフバルブ19とプランジャ10の底部10aとの間の接触が面接触なので、リリーフバルブ19とプランジャ10の底部10aとの間のシール性に優れ、ダンパ作用の低下が生じにくい。
また、このチェーンテンショナ1は、リリーフバルブ19がリターンスプリング18内に収容されているので、プランジャ10の底部10aのバルブ収容孔が不要である。そのため、プランジャ10の底部10aの軸方向長さを短くして、チェーンテンショナ1の全長を抑えることができ、その結果、チェーンテンショナ1の取付けスペースが小さいエンジンにも、リリーフバルブ19を持つチェーンテンショナ1を取り付けることが可能となる。
図4に基づいて、この発明の第2実施形態のチェーンテンショナを説明する。第1実施形態に対応する部分は、同一の符号を付して説明を省略する。
リリーフバルブ19は、一端に端板21aを有するバルブスリーブ21と、バルブスリーブ21の他端に設けられたバルブシート22と、バルブスリーブ21内に軸方向に移動可能に収容された球状の弁体23と、弁体23をバルブシート22に向かって付勢するバルブスプリング24とからなる。端板21aには、バルブスリーブ21の内外を連通する排油孔27が形成され、その排油孔27が排油通路20の圧力室12側の端部に接続されている。
バルブスリーブ21の外周には、リターンスプリング18の一端を受けるフランジ部32が設けられている。バルブスリーブ21と端板21aとフランジ部32は金属で一体に成形されている。端板21aとフランジ部32は、フランジ部32に作用するリターンスプリング18の付勢力によってプランジャ10の底部10aに押さえ付けられている。ここで、端板21aとフランジ部32はいずれも、プランジャ10の底部10aの平面26に面接触している。
このチェーンテンショナは、第1実施形態と比べて保持部材25がないので、部品点数が少なく、チェーンテンショナの組立て作業性に優れる。
また、このチェーンテンショナは、第1実施形態と同様、リターンスプリング18の付勢力によってリリーフバルブ19をプランジャ10の底部10aに固定しているので、リリーフバルブ19を固定するための抜け止め部材が不要である。また、リリーフバルブ19とプランジャ10の底部10aとの間の接触が面接触なので、リリーフバルブ19とプランジャ10の底部10aとの間のシール性に優れ、ダンパ作用の低下が生じにくい。また、リリーフバルブ19がリターンスプリング18内に収容されているので、プランジャ10の底部10aのバルブ収容孔が不要であり、プランジャ10の底部10aの軸方向長さを短くして、チェーンテンショナの全長を抑えることができる。
図5に基づいて、この発明の第3実施形態のチェーンテンショナを説明する。第1実施形態に対応する部分は、同一の符号を付して説明を省略する。
プランジャ10の底部10aには、バルブ挿入孔51と、そのバルブ挿入孔51の奥に位置し、排油通路20の圧力室12側の端部が開口する平面26とが形成されている。リリーフバルブ19は、バルブ挿入孔51内に配置されている。
リリーフバルブ19は、一端に端板21aを有するバルブスリーブ21と、バルブスリーブ21の他端に設けられたバルブシート22と、バルブスリーブ21内に軸方向に移動可能に収容された球状の弁体23と、弁体23をバルブシート22に向かって付勢するバルブスプリング24とからなる。端板21aには、バルブスリーブ21の内外を連通する排油孔27が形成され、その排油孔27が排油通路20の圧力室12側の端部に接続されている。
バルブシート22は、バルブスリーブ21に圧入される小径部22aと、バルブスリーブ21の開口端に当接するフランジ部32とからなる。フランジ部32は、バルブスリーブ21の外径よりも大径に形成され、リターンスプリング18の一端を受けている。小径部22aとフランジ部32は一体に成形されている。バルブスリーブ21の端板21aは、バルブシート22のフランジ部32に作用するリターンスプリング18の付勢力によってプランジャ10の底部10aに押さえ付けられている。端板21aは、プランジャ10の底部10aの平面26に面接触している。
このチェーンテンショナは、第1実施形態と比べて保持部材25がないので、部品点数が少なく、チェーンテンショナの組立て作業性に優れる。
また、このチェーンテンショナは、第1実施形態と同様、リターンスプリング18の付勢力によってリリーフバルブ19をプランジャ10の底部10aに固定しているので、リリーフバルブ19を固定するための抜け止め部材が不要である。また、リリーフバルブ19とプランジャ10の底部10aとの間の接触が面接触なので、リリーフバルブ19とプランジャ10の底部10aとの間のシール性に優れ、ダンパ作用の低下が生じにくい。
1 チェーンテンショナ
9 シリンダ
10 プランジャ
10a 底部
12 圧力室
13 給油通路
14 チェックバルブ
18 リターンスプリング
19 リリーフバルブ
20 排油通路
21 バルブスリーブ
22 バルブシート
23 弁体
24 バルブスプリング
25 保持部材
26 平面
27 排油孔
28 弁孔
30 円板部
31 円筒部
32 フランジ部
33 通油孔
34 収容溝
35 レジスタリング
36 円周溝
37 テーパ面
38 ストッパ面
51 バルブ挿入孔

Claims (10)

  1. 一端が開口し、他端が閉じた筒状のシリンダ(9)内にプランジャ(10)を軸方向に摺動可能に挿入し、そのプランジャ(10)をシリンダ(9)からの突出端に底部(10a)を有する筒状に形成し、そのプランジャ(10)と前記シリンダ(9)とで囲まれた圧力室(12)内に作動油を導入する給油通路(13)を設け、その給油通路(13)の圧力室(12)側の端部に、給油通路(13)側から圧力室(12)側への作動油の流れのみを許容するチェックバルブ(14)を設け、前記プランジャ(10)をシリンダ(9)から突出する方向に付勢するリターンスプリング(18)を圧力室(12)内に組み込み、前記プランジャ(10)の底部(10a)に圧力室(12)から外部に連通する排油通路(20)を設け、その排油通路(20)の圧力室(12)側の端部に、圧力室(12)内の圧力が予め設定した圧力よりも大きくなったときに圧力室(12)内の作動油を前記排油通路(20)に逃がすリリーフバルブ(19)を設けたチェーンテンショナにおいて、
    前記リターンスプリング(18)の一端を受けるフランジ部(32)を前記リリーフバルブ(19)に設け、そのフランジ部(32)に作用するリターンスプリング(18)の付勢力で前記リリーフバルブ(19)を前記プランジャ(10)の底部(10a)に押さえ付けたことを特徴とするチェーンテンショナ。
  2. 前記プランジャ(10)の底部(10a)に前記排油通路(20)の圧力室(12)側の端部が開口する平面(26)を形成し、その平面(26)に前記リリーフバルブ(19)を面接触させた請求項1に記載のチェーンテンショナ。
  3. 前記リリーフバルブ(19)を前記リターンスプリング(18)の中に配置した請求項1または2に記載のチェーンテンショナ。
  4. 前記リリーフバルブ(19)が、前記排油通路(20)の圧力室(12)側の端部に接続する排油孔(27)を一端に有するバルブスリーブ(21)と、そのバルブスリーブ(21)の他端に設けたバルブシート(22)と、前記バルブスリーブ(21)内に軸方向に移動可能に収容された弁体(23)と、その弁体(23)を前記バルブシート(22)に向かって付勢するバルブスプリング(24)と、前記バルブスリーブ(21)とバルブシート(22)を覆う有底筒状の保持部材(25)とからなり、その保持部材(25)に前記バルブシート(22)に形成された弁孔(28)と圧力室(12)との間を連通する通油孔(33)を形成し、その保持部材(25)に前記フランジ部(32)を一体に形成した請求項3に記載のチェーンテンショナ。
  5. 前記保持部材(25)は、前記バルブシート(22)に接触する円板部(30)と、前記バルブスリーブ(21)の外周に隙間をもって嵌合する円筒部(31)と、その円筒部(31)の端部に設けられた前記フランジ部(32)とからなる請求項4に記載のチェーンテンショナ。
  6. 前記保持部材(25)を金属板のプレス成形によって一体に形成した請求項5に記載のチェーンテンショナ。
  7. 前記リリーフバルブ(19)が、前記排油通路(20)の圧力室(12)側の端部に接続する排油孔(27)を一端に有するバルブスリーブ(21)と、そのバルブスリーブ(21)の他端に設けたバルブシート(22)と、前記バルブスリーブ(21)内に軸方向に移動可能に収容された弁体(23)と、その弁体(23)を前記バルブシート(22)に向かって付勢するバルブスプリング(24)とからなり、前記バルブスリーブ(21)に前記フランジ部(32)を一体に形成した請求項3に記載のチェーンテンショナ。
  8. 前記プランジャ(10)の底部(10a)にバルブ挿入孔(51)を形成し、そのバルブ挿入孔(51)内に前記リリーフバルブ(19)を配置した請求項1または2に記載のチェーンテンショナ。
  9. 前記リリーフバルブ(19)が、前記排油通路(20)の圧力室(12)側の端部に接続する排油孔(27)を一端に有するバルブスリーブ(21)と、そのバルブスリーブ(21)の他端に設けたバルブシート(22)と、前記バルブスリーブ(21)内に軸方向に移動可能に収容された弁体(23)と、その弁体(23)を前記バルブシート(22)に向かって付勢するバルブスプリング(24)とからなり、前記バルブシート(22)に前記フランジ部(32)を一体に形成した請求項8に記載のチェーンテンショナ。
  10. 前記シリンダ(9)の内周に形成された収容溝(34)内に前記プランジャ(10)の外周を弾性的に締め付けるレジスタリング(35)を収容し、そのレジスタリング(35)を、プランジャ(10)の外周に軸方向に一定の間隔をおいて形成された円周溝(36)に係合させ、その各円周溝(36)内には、前記プランジャ(10)をシリンダ(9)から突出させる方向の荷重が負荷されたときに、レジスタリング(35)を拡径させてプランジャ(10)の移動を許容するテーパ面(37)と、前記プランジャ(10)をシリンダ(9)内に押し込む方向の荷重が負荷されたときに、レジスタリング(35)を係止してプランジャ(10)の移動を制限するストッパ面(38)とが設けられている請求項1から9のいずれかに記載のチェーンテンショナ。
JP2010156835A 2010-07-09 2010-07-09 チェーンテンショナ Pending JP2012017824A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010156835A JP2012017824A (ja) 2010-07-09 2010-07-09 チェーンテンショナ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010156835A JP2012017824A (ja) 2010-07-09 2010-07-09 チェーンテンショナ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012017824A true JP2012017824A (ja) 2012-01-26

Family

ID=45603223

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010156835A Pending JP2012017824A (ja) 2010-07-09 2010-07-09 チェーンテンショナ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012017824A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017015107A (ja) * 2015-06-27 2017-01-19 ボーグワーナー インコーポレーテッド 一体型チェック・リリーフバルブ
KR20170016280A (ko) * 2015-08-03 2017-02-13 가부시기가이샤쯔바기모도체인 텐셔너
JP2018100772A (ja) * 2016-12-20 2018-06-28 ボーグワーナー インコーポレーテッド ピストンノーズ内の穴サイズを用いた油圧テンショナーチューニングの制御
CN109695676A (zh) * 2017-10-20 2019-04-30 株式会社椿本链条 张紧装置及溢流阀单元
CN111539076A (zh) * 2020-04-02 2020-08-14 张祝 螺纹插装式溢流阀阀套内锥面锥角的制造控制方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10306857A (ja) * 1997-01-23 1998-11-17 Borg Warner Automot Inc 液圧テンショナ
JP2001021013A (ja) * 1999-07-06 2001-01-26 Borg Warner Automotive Kk 液圧テンショナ
JP2001146946A (ja) * 1999-11-19 2001-05-29 Ntn Corp チェーンテンショナ

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10306857A (ja) * 1997-01-23 1998-11-17 Borg Warner Automot Inc 液圧テンショナ
JP2001021013A (ja) * 1999-07-06 2001-01-26 Borg Warner Automotive Kk 液圧テンショナ
JP2001146946A (ja) * 1999-11-19 2001-05-29 Ntn Corp チェーンテンショナ

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017015107A (ja) * 2015-06-27 2017-01-19 ボーグワーナー インコーポレーテッド 一体型チェック・リリーフバルブ
KR20170016280A (ko) * 2015-08-03 2017-02-13 가부시기가이샤쯔바기모도체인 텐셔너
CN106402299A (zh) * 2015-08-03 2017-02-15 株式会社椿本链条 张紧装置
KR101895671B1 (ko) * 2015-08-03 2018-09-05 가부시기가이샤쯔바기모도체인 텐셔너
CN106402299B (zh) * 2015-08-03 2019-03-12 株式会社椿本链条 张紧装置
US10323730B2 (en) 2015-08-03 2019-06-18 Tsubakimoto Chain Co. Tensioner
JP2018100772A (ja) * 2016-12-20 2018-06-28 ボーグワーナー インコーポレーテッド ピストンノーズ内の穴サイズを用いた油圧テンショナーチューニングの制御
JP7479111B2 (ja) 2016-12-20 2024-05-08 ボーグワーナー インコーポレーテッド 油圧テンショナー
CN109695676A (zh) * 2017-10-20 2019-04-30 株式会社椿本链条 张紧装置及溢流阀单元
CN109695676B (zh) * 2017-10-20 2021-10-29 株式会社椿本链条 张紧装置及溢流阀单元
CN111539076A (zh) * 2020-04-02 2020-08-14 张祝 螺纹插装式溢流阀阀套内锥面锥角的制造控制方法
CN111539076B (zh) * 2020-04-02 2023-04-18 苏州萨伯工业设计有限公司 螺纹插装式溢流阀阀套内锥面锥角的制造控制方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4980798B2 (ja) オートテンショナ
GB2422415A (en) Hydraulic tensioner having a friction ring
JP2012017824A (ja) チェーンテンショナ
US10443691B2 (en) Tensioning device for a chain drive
JP5561584B2 (ja) チェーンテンショナ
JP4243793B2 (ja) チェーンテンショナ
WO2020032094A1 (ja) チェーンテンショナ
EP2107271B1 (en) Chain tensioner
JP2013072493A (ja) チェーンテンショナ
JP2011058589A (ja) オートテンショナ
JP4991490B2 (ja) チェーンテンショナ
JP2009014071A (ja) チェーンテンショナ
JP2011149468A (ja) チェーンテンショナ
JP2010276152A (ja) オートテンショナ
JP6263409B2 (ja) 油圧式オートテンショナ
JP4898403B2 (ja) チェーンテンショナ
JP2011144819A (ja) 油圧密封式チェーンテンショナ
JP5257733B2 (ja) チェーンテンショナ
JP2011021646A (ja) チェーンテンショナ
JP7100467B2 (ja) チェーンテンショナ
JP2007321899A (ja) チェーンテンショナ
JP5464647B2 (ja) チェーンテンショナ
JP4880441B2 (ja) チェーンテンショナ
JP2020008040A (ja) チェーンテンショナ
JP4732308B2 (ja) チェーンテンショナ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130625

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20130625

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140131

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140304

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140902