JP2012013776A - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

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Abstract

【課題】高温高湿環境下におけるトナー帯電量の低下及びカブリの発生を抑制し、かつ流動性に優れた静電荷像現像用トナーを提供する。
【解決手段】結着樹脂及び着色剤を含有する着色樹脂粒子、並びに外添剤を含有する静電荷像現像用トナーであって、前記外添剤が、樹脂微粒子の表面がシリカで被覆されているコアシェル型複合微粒子であり、且つ当該複合微粒子の全体積を100体積%としたときの、当該複合微粒子のシリカ成分の体積比率が45〜75体積%であることを特徴とする、静電荷像現像用トナー。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において静電潜像を現像するために用いられる静電荷像現像用トナー(以下、単に「トナー」と称することがある。)に関する。
電子写真装置、静電記録装置、静電印刷装置等の画像形成装置には、感光体上に形成される静電潜像を、静電荷像現像用トナーにより現像することで所望の画像を形成する技術が広く用いられている。このような技術は、複写機、プリンター、ファクシミリ及びこれらの複合機等に応用されている。
例えば、電子写真法を用いた電子写真装置は、一般には光導電性物質からなる感光体の表面を種々の手段により一様に帯電させた後、当該感光体上に静電潜像を形成する。次いで当該静電潜像を、トナーを用いて現像し、用紙等の記録材にトナー画像を転写した後、加熱等により定着し複写物を得るものである。
現像に用いられるトナーには、負帯電性トナーと正帯電性トナーがある。正帯電性トナーを用いる電子写真装置はオゾンの発生が少なく、良好な帯電性が得られるため、近年好ましく用いられている。
また、現像に用いるトナー粒子の表面には、トナーの帯電安定性、流動性、及び耐久性等を向上させる目的として、一般に着色樹脂粒子(トナー粒子)よりも粒径の小さい無機微粒子や有機微粒子等の外添剤が外添(付着添加)されている。
従来の外添剤が使用されたトナーにおいては、多枚数の連続印字を行う過程において、現像装置内での機械的ストレス(攪拌等によるトナー粒子同士の接触回数増大)等により、外添剤がトナー粒子の表面から内部に埋没、及び/又はトナー粒子の表面から遊離(脱離)する。このため、外添剤は機能が低下し、経時的に安定した帯電性(帯電安定性)をトナー粒子に付与させることが難しくなる。
また、外添剤が埋没したトナー粒子は、感光体表面にトナー粒子が付着する現象(フィルミング現象)を引き起こし、カブリ等による画質の劣化が起こりやすくなる。トナー粒子の表面から遊離(脱離)した外添剤は、感光体表面の帯電特性を劣化させ、トナーの印字耐久性や画質を悪化させる原因となる。特に高温、高湿条件下では、フィルミングにより画質が顕著に悪化する。
このため、多枚数の連続印刷を行う場合のように、現像装置内で攪拌等によるトナー粒子同士の接触回数が増大する場合でも、上記外添剤の埋没及び/又は遊離等の不具合を生じず、外添剤を好適に付着させた状態を経時的に維持し、安定した帯電性(帯電安定性)を保つトナーが望まれている。
特許文献1には、外部添加剤として、有機微粒子の表面に無機微粒子が固着した無機/有機複合微粒子を用いたトナーが開示されている。
特開2002−131976号公報
特許文献1には、当該文献の明細書の段落[0064]に、有機微粒子の表面に無機微粒子を固着する手段として、有機微粒子と無機微粒子とを混合し、その後に熱を加える方法、有機微粒子の表面に無機微粒子を機械的に固着するいわゆるメカノケミカル法等が用いられることが記載されている。しかし、このような製造方法では、核となる有機微粒子の全表面を無機微粒子で覆うことは困難である。また、本発明者らが検討したところ、特許文献1に記載されたトナーは、カブリ、特に高温高湿下でのカブリが発生し易いことが分かった。
本発明の目的は、高温高湿環境下におけるトナー帯電量の低下及びカブリの発生を抑制し、かつ流動性に優れた静電荷像現像用トナーを提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意検討したところ、外添剤として樹脂微粒子の表面がシリカで被覆されているコアシェル型複合微粒子を使用することにより、トナーの環境安定性を向上できること、特に、高温高湿環境下におけるトナー帯電量の低下が抑制され、当該環境下においてもカブリがなく、安定した印字が行えること、さらに、非常に高いトナー流動性を発現するため、良好な画質が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の静電荷像現像用トナーは、結着樹脂及び着色剤を含有する着色樹脂粒子、並びに外添剤を含有する静電荷像現像用トナーであって、前記外添剤が、樹脂微粒子の表面がシリカで被覆されているコアシェル型複合微粒子であり、且つ当該複合微粒子の全体積を100体積%としたときの、当該複合微粒子のシリカ成分の体積比率が45〜75体積%であることを特徴とする。
本発明においては、前記コアシェル型複合微粒子の吸着水分量が0.5〜1.5質量%であることが好ましい。
本発明においては、前記コアシェル型複合微粒子の添加量が、前記着色樹脂粒子100質量部に対して0.1〜20質量部であることが好ましい。
本発明においては、前記着色樹脂粒子の体積平均粒径が4〜12μmであり、且つ平均円形度が0.96〜1.00であることが好ましい。
本発明においては、前記着色樹脂粒子及び前記コアシェル型複合微粒子がいずれも正帯電性を示すことが好ましい。
本発明においては、前記コアシェル型複合微粒子の個数平均粒径が30〜300nmであることが好ましい。
本発明においては、前記コアシェル型複合微粒子のブローオフ帯電量の値が+1000〜+4000μC/gであることが好ましい。
本発明においては、前記コアシェル型複合微粒子の前記樹脂微粒子が架橋樹脂であることが好ましい。
上記の如き本発明の静電荷像現像用トナーによれば、外添剤として樹脂微粒子の表面がシリカで被覆されているコアシェル型複合微粒子を使用することにより、経時的に安定した帯電性をトナー粒子に付与し、多枚数の連続印刷を行っても、カブリ等による画質の劣化が起こり難く、さらに優れた流動性を有する静電荷像現像用トナーが提供される。
本発明の静電荷像現像用トナーは、結着樹脂及び着色剤を含有する着色樹脂粒子、並びに外添剤を含有する静電荷像現像用トナーであって、前記外添剤が、樹脂微粒子の表面がシリカで被覆されているコアシェル型複合微粒子であり、且つ当該複合微粒子の全体積を100体積%としたときの、当該複合微粒子のシリカ成分の体積比率が45〜75体積%であることを特徴とする。
以下、本発明の静電荷像現像用トナー(以下、単に「トナー」と称することがある。)について説明する。
本発明のトナーは、結着樹脂及び着色剤を含有する着色樹脂粒子に、樹脂微粒子の表面がシリカで被覆されているコアシェル型複合微粒子を外添剤として付着添加(外添)することにより得られる。
以下、本発明に使用される着色樹脂粒子の製造方法、当該製造方法により得られる着色樹脂粒子、本発明に外添剤として使用されるコアシェル型複合微粒子の製造方法、当該製造方法により得られるコアシェル型複合微粒子、当該着色樹脂粒子及び外添剤を用いた本発明のトナーの製造方法及び本発明のトナーについて、順に説明する。
1.着色樹脂粒子の製造方法
一般に、着色樹脂粒子の製造方法は、粉砕法等の乾式法、並びに乳化重合凝集法、懸濁重合法、及び溶解懸濁法等の湿式法に大別され、画像再現性等の印字特性に優れたトナーが得られ易いことから湿式法が好ましい。湿式法の中でも、ミクロンオーダーで比較的小さい粒径分布を持つトナーを得やすいことから、乳化重合凝集法、及び懸濁重合法等の重合法が好ましく、重合法の中でも懸濁重合法がより好ましい。
上記乳化重合凝集法は、乳化させた重合性単量体を重合し、樹脂微粒子エマルションを得て、着色剤分散液等と凝集させ、着色樹脂粒子を製造する。また、上記溶解懸濁法は、結着樹脂や着色剤等のトナー成分を有機溶媒に溶解又は分散した溶液を水系媒体中で液滴形成し、当該有機溶媒を除去して着色樹脂粒子を製造する方法であり、それぞれ公知の方法を用いることができる。
本発明の着色樹脂粒子は、湿式法、または乾式法を採用して製造することが出来る。湿式法の中でも好ましい懸濁重合法を採用し、以下のようなプロセスにより行われる。
(A)懸濁重合法
(A−1)重合性単量体組成物の調製工程
まず、重合性単量体、着色剤、さらに必要に応じて添加される帯電制御剤及び離型剤等のその他の添加物を混合し、重合性単量体組成物の調製を行う。重合性単量体組成物を調製する際の混合には、例えば、メディア式分散機を用いて行う。
本発明で重合性単量体は、重合可能な官能基を有するモノマーのことをいい、重合性単量体が重合して結着樹脂となる。重合性単量体の主成分として、モノビニル単量体を使用することが好ましい。モノビニル単量体としては、例えば、スチレン;ビニルトルエン、及びα−メチルスチレン等のスチレン誘導体;アクリル酸、及びメタクリル酸;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、及びアクリル酸ジメチルアミノエチル等のアクリル酸エステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、及びメタクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル;アクリロニトリル、及びメタクリロニトリル等の二トリル化合物;アクリルアミド、及びメタクリルアミド等のアミド化合物;エチレン、プロピレン、及びブチレン等のオレフィン;が挙げられる。これらのモノビニル単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。これらのうち、モノビニル単量体として、スチレン、スチレン誘導体、及びアクリル酸若しくはメタクリル酸の誘導体が、好適に用いられる。
ホットオフセット改善及び保存性改善のために、モノビニル単量体とともに、任意の架橋性の重合性単量体を用いることが好ましい。架橋性の重合性単量体とは、2つ以上の重合可能な官能基を持つモノマーのことをいう。架橋性の重合性単量体としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、及びこれらの誘導体等の芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジメタクリレート、及びジエチレングリコールジメタクリレート等の2個以上の水酸基を持つアルコールにカルボン酸が2つ以上エステル結合したエステル化合物;N,N−ジビニルアニリン、及びジビニルエーテル等の、その他のジビニル化合物;3個以上のビニル基を有する化合物;等を挙げることができる。これらの架橋性の重合性単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明では、架橋性の重合性単量体を、モノビニル単量体100質量部に対して、通常、0.1〜5質量部、好ましくは0.3〜2質量部の割合で用いることが望ましい。
また、さらに、重合性単量体の一部として、マクロモノマーを用いると、得られるトナーの保存性と低温での定着性とのバランスが良好になるので好ましい。マクロモノマーは、分子鎖の末端に重合可能な炭素−炭素不飽和二重結合を有するもので、数平均分子量が、通常、1,000〜30,000の反応性の、オリゴマー又はポリマーである。マクロモノマーは、モノビニル単量体を重合して得られる重合体のガラス転移温度(以下、「Tg」と称することがある。)よりも、高いTgを有する重合体を与えるものが好ましい。マクロモノマーは、モノビニル単量体100質量部に対して、好ましくは0.03〜5質量部、さらに好ましくは0.05〜1質量部用いる。
本発明では、着色剤を用いるが、カラートナーを作製する場合、ブラック、シアン、イエロー、マゼンタの着色剤を用いることができる。
ブラック着色剤としては、カーボンブラック、チタンブラック、並びに酸化鉄亜鉛、及び酸化鉄ニッケル等の磁性粉等を用いることができる。
シアン着色剤としては、例えば、銅フタロシアニン化合物、その誘導体、及びアントラキノン化合物等が利用できる。具体的には、C.I.ピグメントブルー2、3、6、15、15:1、15:2、15:3、15:4、16、17:1、及び60等が挙げられる。
イエロー着色剤としては、例えば、モノアゾ顔料、及びジスアゾ顔料等のアゾ系顔料、縮合多環系顔料等の化合物が用いられ、C.I.ピグメントイエロー3、12、13、14、15、17、62、65、73、74、83、93、97、120、138、155、180、181、185、及び186等が挙げられる。
マゼンタ着色剤としては、モノアゾ顔料、及びジスアゾ顔料等のアゾ系顔料、縮合多環系顔料等の化合物が用いられ、C.I.ピグメントレッド31、48、57:1、58、60、63、64、68、81、83、87、88、89、90、112、114、122、123、144、146、149、150、163、170、184、185、187、202、206、207、209、237、251、269及びC.I.ピグメントバイオレット19等が挙げられる。
本発明では、各着色剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。着色剤の量は、モノビニル単量体100質量部に対して、好ましくは1〜10質量部である。
その他の添加物として、トナーの帯電性を向上させるために、正帯電性又は負帯電性の帯電制御剤を用いることができる。
帯電制御剤としては、一般にトナー用の帯電制御剤として用いられているものであれば、特に限定されないが、帯電制御剤の中でも、重合性単量体との相溶性が高く、安定した帯電性(帯電安定性)をトナー粒子に付与させることができることから、正帯電性又は負帯電性の帯電制御樹脂が好ましく、さらに、正帯電性トナーを得る観点からは、正帯電性の帯電制御樹脂がより好ましく用いられる。
正帯電性の帯電制御剤としては、ニグロシン染料、4級アンモニウム塩、トリアミノトリフェニルメタン化合物及びイミダゾール化合物、並びに、好ましく用いられる帯電制御樹脂としてのポリアミン樹脂、並びに4級アンモニウム基含有共重合体、及び4級アンモニウム塩基含有共重合体等が挙げられる。
負帯電性の帯電制御剤としては、Cr、Co、Al、及びFe等の金属を含有するアゾ染料、サリチル酸金属化合物及びアルキルサリチル酸金属化合物、並びに、好ましく用いられる帯電制御樹脂としてのスルホン酸基含有共重合体、スルホン酸塩基含有共重合体、カルボン酸基含有共重合体及びカルボン酸塩基含有共重合体等が挙げられる。
本発明では、帯電制御剤を、モノビニル単量体100質量部に対して、通常、0.01〜10質量部、好ましくは0.03〜8質量部の割合で用いることが望ましい。帯電制御剤の添加量が、0.01質量部未満の場合にはカブリが発生することがある。一方、帯電制御剤の添加量が10質量部を超える場合には印字汚れが発生することがある。
また、その他の添加物として、重合して結着樹脂となる重合性単量体を重合する際に、分子量調整剤を用いることが好ましい。
分子量調整剤としては、一般にトナー用の分子量調整剤として用いられているものであれば、特に限定されず、例えば、t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、及び2,2,4,6,6−ペンタメチルヘプタン−4−チオール等のメルカプタン類;テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、N,N’−ジメチル−N,N’−ジフェニルチウラムジスルフィド、N,N’−ジオクタデシル−N,N’−ジイソプロピルチウラムジスルフィド等のチウラムジスルフィド類;等が挙げられる。これらの分子量調整剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明では、分子量調整剤を、モノビニル単量体100質量部に対して、通常0.01〜10質量部、好ましくは0.1〜5質量部の割合で用いることが望ましい。
更にその他の添加物として、離型剤を添加することが好ましい。離型剤を添加することにより、定着時におけるトナーの定着ロールからの離型性を改善できる。離型剤としては、一般にトナーの離型剤として用いられるものであれば、特に制限無く用いることができる。例えば、低分子量ポリオレフィンワックスや、その変性ワックス;ホホバ等の植物系天然ワックス;パラフィン等の石油ワックス;オゾケライト等の鉱物系ワックス;フィッシャートロプシュワックス等の合成ワックス;ジペンタエリスリトールエステル等の多価アルコールエステル;等が挙げられる。トナーの保存性と低温定着性のバランスが取れることから、多価アルコールエステルが好ましい。これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記離型剤は、モノビニル単量体100質量部に対して、好ましくは0.1〜30質量部用いられ、更に好ましくは1〜20質量部用いられる。
(A−2)懸濁液を得る懸濁工程(液滴形成工程)
本発明では、重合性単量体と着色剤を含む重合性単量体組成物を、分散安定剤を含む水系媒体中に分散させ、重合開始剤を添加した後、重合性単量体組成物の液滴形成を行う。液滴形成の方法は特に限定されないが、例えば、(インライン型)乳化分散機(株式会社荏原製作所製、商品名「マイルダー」)、高速乳化分散機(特殊機化工業製、商品名「T.K.ホモミクサー MARK II型」)等の強攪拌が可能な装置を用いて行う。
重合開始剤としては、過硫酸カリウム、及び過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩:4,4’−アゾビス(4−シアノバレリック酸)、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドリキシエチル)プロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物;ジ−t−ブチルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルブタノエート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−t−ブチルパーオキシオキシイソフタレート、及びt−ブチルパーオキシイソブチレート等の有機過酸化物が挙げられる。これらは、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。これらの中で、残留重合性単量体を少なくすることができ、印字耐久性も優れることから、有機過酸化物を用いるのが好ましい。
有機過酸化物の中では、開始剤効率がよく、残留する重合性単量体も少なくすることができることから、パーオキシエステルが好ましく、非芳香族パーオキシエステルすなわち芳香環を有しないパーオキシエステルがより好ましい。
重合開始剤は、前記のように、重合性単量体組成物が水系媒体中へ分散された後、液滴形成前に添加されても良いが、水系媒体中へ分散される前の重合性単量体組成物へ添加されても良い。
重合性単量体組成物の重合に用いられる、重合開始剤の添加量は、モノビニル単量体100質量部に対して、好ましくは0.1〜20質量部であり、さらに好ましくは0.3〜15質量部であり、特に好ましくは1〜10質量部である。
本発明において、水系媒体は、水を主成分とする媒体のことを言う。
本発明において、水系媒体には、分散安定化剤を含有させることが好ましい。分散安定化剤としては、例えば、硫酸バリウム、及び硫酸カルシウム等の硫酸塩;炭酸バリウム、炭酸カルシウム、及び炭酸マグネシウム等の炭酸塩;リン酸カルシウム等のリン酸塩;酸化アルミニウム、及び酸化チタン等の金属酸化物;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、及び水酸化第二鉄等の金属水酸化物;等の無機化合物や、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、及びゼラチン等の水溶性高分子;アニオン性界面活性剤;ノニオン性界面活性剤;両性界面活性剤;等の有機化合物が挙げられる。上記分散安定化剤は1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記分散安定化剤の中でも、無機化合物、特に難水溶性の金属水酸化物のコロイドが好ましい。無機化合物、特に難水溶性の金属水酸化物のコロイドを用いることにより、着色樹脂粒子の粒径分布を狭くすることができ、また、洗浄後の分散安定化剤残存量を少なくできるため、得られる重合トナーが画像を鮮明に再現することができ、更に環境安定性を悪化させない。
(A−3)重合工程
上記(A−2)のようにして、液滴形成を行い、得られた水系分散媒体を加熱し、重合を開始し、着色樹脂粒子の水分散液を形成する。
重合性単量体組成物の重合温度は、好ましくは50℃以上であり、更に好ましくは60〜95℃である。また、重合の反応時間は好ましくは1〜20時間であり、更に好ましくは2〜15時間である。
着色樹脂粒子は、そのまま外添剤を添加して重合トナーとして用いてもよいが、この着色樹脂粒子をコア層とし、その外側にコア層と異なるシェル層を作ることで得られる、所謂コアシェル型(又は、「カプセル型」ともいう)の着色樹脂粒子とすることが好ましい。コアシェル型の着色樹脂粒子は、低軟化点を有する物質よりなるコア層を、それより高い軟化点を有する物質で被覆することにより、定着温度の低温化と保存時の凝集防止とのバランスを取ることができる。
上述した、上記着色樹脂粒子を用いて、コアシェル型の着色樹脂粒子を製造する方法としては特に制限はなく、従来公知の方法によって製造することができる。in situ重合法や相分離法が、製造効率の点から好ましい。
in situ重合法によるコアシェル型の着色樹脂粒子の製造法を以下に説明する。
着色樹脂粒子が分散している水系媒体中に、シェル層を形成するための重合性単量体(シェル用重合性単量体)と重合開始剤を添加し、重合することでコアシェル型の着色樹脂粒子を得ることができる。
シェル用重合性単量体としては、前述の重合性単量体と同様なものが使用できる。その中でも、スチレン、アクリロニトリル、及びメチルメタクリレート等の、Tgが80℃を超える重合体が得られる単量体を、単独であるいは2種以上組み合わせて使用することが好ましい。
シェル用重合性単量体の重合に用いる重合開始剤としては、過硫酸カリウム、及び過硫酸アンモニウム等の、過硫酸金属塩;2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド)、及び2,2’−アゾビス−(2−メチル−N−(1,1−ビス(ヒドロキシメチル)2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド)等の、アゾ系開始剤;等の水溶性重合開始剤を挙げることができる。これらは、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。重合開始剤の量は、シェル用重合性単量体100質量部に対して、好ましくは、0.1〜30質量部、より好ましくは1〜20質量部である。
シェル層の重合温度は、好ましくは50℃以上であり、更に好ましくは60〜95℃である。また、重合の反応時間は好ましくは1〜20時間であり、更に好ましくは2〜15時間である。
(A−4)洗浄、ろ過、脱水、及び乾燥工程
重合により得られた着色樹脂粒子の水分散液は、重合終了後に、常法に従い、ろ過、分散安定化剤の除去を行う洗浄、脱水、及び乾燥の操作が、必要に応じて数回繰り返されることが好ましい。
上記の洗浄の方法としては、分散安定化剤として無機化合物を使用した場合、着色樹脂粒子の水分散液への酸、又はアルカリの添加により、分散安定化剤を水に溶解し除去することが好ましい。分散安定化剤として、難水溶性の無機水酸化物のコロイドを使用した場合、酸を添加して、着色樹脂粒子水分散液のpHを6.5以下に調整することが好ましい。添加する酸としては、硫酸、塩酸、及び硝酸等の無機酸、並びに蟻酸、及び酢酸等の有機酸を用いることができるが、除去効率の大きいことや製造設備への負担が小さいことから、特に硫酸が好適である。
脱水、ろ過の方法は、種々の公知の方法等を用いることができ、特に限定されない。例えば、遠心ろ過法、真空ろ過法、加圧ろ過法等を挙げることができる。また、乾燥の方法も、特に限定されず、種々の方法が使用できる。
(B)粉砕法
粉砕法を採用して着色樹脂粒子を製造する場合、以下のようなプロセスにより行われる。
まず、結着樹脂、着色剤、さらに必要に応じて添加される帯電制御剤及び離型剤等のその他の添加物を混合機、例えば、ボールミル、V型混合機、ヘンシェルミキサー(:商品名)、高速ディゾルバ、インターナルミキサー、フォールバーグ等を用いて混合する。次に、上記により得られた混合物を、加圧ニーダー、二軸押出混練機、ローラ等を用いて加熱しながら混練する。得られた混練物を、ハンマーミル、カッターミル、ローラミル等の粉砕機を用いて、粗粉砕する。更に、ジェットミル、高速回転式粉砕機等の粉砕機を用いて微粉砕した後、風力分級機、気流式分級機等の分級機により、所望の粒径に分級して粉砕法による着色樹脂粒子を得る。
なお、粉砕法で用いる結着樹脂、着色剤、さらに必要に応じて添加される帯電制御剤及び離型剤等のその他の添加物は、前述の(A)懸濁重合法で挙げたものを用いることができる。また、粉砕法により得られる着色樹脂粒子は、前述の(A)懸濁重合法により得られる着色樹脂粒子と同じく、in situ重合法等の方法によりコアシェル型の着色樹脂粒子とすることもできる。
結着樹脂としては、他にも、従来からトナーに広く用いられている樹脂を使用することができる。粉砕法で用いられる結着樹脂としては、具体的には、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、ポリエステル樹脂、及びエポキシ樹脂等を例示することができる。
2.着色樹脂粒子
上述の(A)懸濁重合法、又は(B)粉砕法等の製造方法により、着色樹脂粒子が得られる。
以下、トナーを構成する着色樹脂粒子について述べる。なお、以下で述べる着色樹脂粒子は、コアシェル型のものとそうでないもの両方を含む。
着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)は、好ましくは4〜12μmであり、更に好ましくは5〜10μmである。Dvが4μm未満である場合には、重合トナーの流動性が低下し、転写性が悪化したり、画像濃度が低下したりする場合がある。Dvが12μmを超える場合には、画像の解像度が低下する場合がある。
また、着色樹脂粒子は、その体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が、好ましくは1.0〜1.3であり、更に好ましくは1.0〜1.2である。Dv/Dnが1.3を超える場合には、転写性、画像濃度及び解像度の低下が起こる場合がある。着色樹脂粒子の体積平均粒径、及び個数平均粒径は、例えば、粒度分析計(ベックマン・コールター製、商品名「マルチサイザー」)等を用いて測定することができる。
本発明の着色樹脂粒子の平均円形度は、画像再現性の観点から、0.96〜1.00であることが好ましく、0.97〜1.00であることがより好ましく、0.98〜1.00であることがさらに好ましい。
上記着色樹脂粒子の平均円形度が0.96未満の場合、印字の細線再現性が悪くなるおそれがある。
本発明において、円形度は、粒子像と同じ投影面積を有する円の周囲長を、粒子の投影像で除した値として定義される。また、本発明における平均円形度は、粒子の形状を定量的に表現する簡便な方法として用いたものであり、着色樹脂粒子の凹凸の度合いを示す指標であり、平均円形度は着色樹脂粒子が完全な球形の場合に1を示し、着色樹脂粒子の表面形状が複雑になるほど小さな値となる。
着色樹脂粒子は正帯電性を示すことが好ましい。負帯電性の着色樹脂粒子を使用すると、トナーの帯電量が低下し、かつカブリが発生しやすくなるおそれがある。
3.コアシェル型複合微粒子の製造方法
本発明に外添剤として使用されるコアシェル型複合微粒子(以下、単に「複合微粒子」と称することがある。)は、コア粒子に樹脂微粒子を用いることで容易に粒径を制御でき、更にはゾルゲル法によるシリカコートにより、焼成なしに調整できることから真比重を低く制御できる。また、コア粒子が樹脂微粒子であることから比較的柔らかく、感光体を傷つけることも軽減される。
本発明に使用される、樹脂微粒子の表面がシリカで被覆されているコアシェル型複合微粒子は、i)市販のものを用いても、ii)市販されている樹脂微粒子にシリカを被覆させたものを用いても、iii)樹脂微粒子を重合により製造して、それにシリカを被覆させたものを用いても良い。
上記ii)の合成方法は、上記iii)の方法において樹脂微粒子を重合反応により合成すること以外は、上記iii)の方法と同様である。したがって、以下、iii)の方法について具体的に説明する。
樹脂微粒子は、重合性単量体をバルク重合により合成したものを粉砕して得ることができるし、重合性単量体を溶液重合により合成し、得られた溶液を重合によって得られた重合体の貧溶媒に添加して得ることもできるし、重合性単量体を乳化重合により重合して得ることもできる。しかしながら、後述する様にコアシェル型複合微粒子の個数平均粒径は20〜500nmが好ましい範囲であり、当該範囲の複合微粒子が得やすいことから、乳化重合で樹脂微粒子を得ることが好ましい。
乳化重合は、従来から公知の乳化重合法が採用できる。乳化重合に際しては、乳化剤、重合開始剤、分子量調整剤等の通常の重合に用いられる重合副資材を使用することができる。
本発明でシリカを被覆させる樹脂微粒子に用いられる樹脂としては、下記に例示する重合性単量体を、単独重合、又は共重合した重合体が挙げられる。重合性単量体としては、モノビニル単量体及び架橋性の重合性単量体が挙げられる。モノビニル単量体としては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン等のスチレン及びその誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等のエチレン不飽和モノオレフィン類;塩化ビニル、塩化ビリニデン、臭化ビニル、ヨウ化ビニル等のハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等のビニルエスエル類;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸−n−オクチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル等の(メタ)アクリル酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸誘導体等を挙げることができる。
架橋性の重合性単量体として、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、及びこれらの誘導体等の芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジメタクリレート、及びジエチレングリコールジメタクリレート等の2個以上の水酸基を持つアルコールにカルボン酸が2つ以上エステル結合したエステル化合物;N,N−ジビニルアニリン、及びジビニルエーテル等の、その他のジビニル化合物;等を挙げることができる。
これらの単量体は単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。中でも、モノビニル単量体と架橋性の重合性単量体を組み合わせて用いることが好ましく、これらを組み合わせることで架橋樹脂微粒子が得られる。モノビニル単量体の中では、スチレン及びその誘導体、(メタ)アクリル酸エステル類がより好ましく、スチレン及びその誘導体が更に好ましく、スチレンが特に好ましい。架橋性の重合性単量体としては、芳香族ジビニル化合物及び2個以上の水酸基を持つアルコールに(メタ)アクリル酸が2つ以上エステル結合したエステル化合物がより好ましく、芳香族ジビニル化合物が更に好ましく、ジビニルベンゼンが特に好ましい。
好ましく用いられるモノビニル単量体と架橋性単量体の割合は、全単量体の内、架橋性単量体の割合が0.1〜20質量%であることが好ましく、0.3〜10質量%であることがより好ましく、0.5〜5質量%であることが更に好ましい。
ラテックスの乳化重合で使用する乳化剤は特定の乳化剤に限定されない。当該乳化剤の具体例は、アルキルベンゼンスルホン酸塩、脂肪族スルホン酸塩、高級アルコールの硫酸エステル塩等のアニオン系乳化剤;ポリエチレングリコールアルキルエーテル型、ポリエチレングリコールアルキルエステル型、ポリエチレングリコールアルキルフェニルエーテル型等のノニオン系乳化剤;アニオン部分として、カルボン酸塩、硫酸エステル塩、スルホン酸塩、リン酸塩、リン酸エステル塩等を、カチオン部分として、アミン塩、第4級アンモニウム塩等を持つ両性界面活性剤;等である。
乳化剤の使用量は、乳化重合に使用する単量体全量100質量部に対して、通常、0.05〜5質量部、好ましくは0.05〜2質量部である。
ラテックスの乳化重合で使用する重合開始剤は特定の重合開始剤に限定されない。当該重合開始剤の具体例は、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過リン酸カリウム、過酸化水素等の無機過酸化物;t−ブチルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレート等の有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、アゾビスイソ酪酸メチル等のアゾ化合物である。好ましい重合開始剤は無機過酸化物である。これらの重合開始剤は、それぞれ単独で、あるいは2種類以上を組み合わせて使用できる。これらの重合開始剤と亜硫酸ナトリウム等の還元剤を組み合わせたレドックス系重合開始剤も使用できる。
重合開始剤の使用量は、乳化重合に使用する単量体全量100質量部に対して、通常、0.1〜5質量部であり、好ましくは0.5〜3質量部である。乳化重合を複数段で行う場合、使用する重合開始剤の全量を第1段で添加しても、使用する重合開始剤の一部を第1段で添加し、残部を第2段以降で添加してもよい。各段における重合開始剤の添加方法は、一括添加、連続添加、分割添加のいずれでもよい。
ラテックスの乳化重合時においては、乳化重合で通常使用される分子量調整剤、分散剤、キレート剤等の副資材を添加し得る。当該副資材の種類、使用量は限定されない。乳化重合を複数段で行う場合、必要に応じて使用する副資材の添加時期及び添加方法も限定されない。
分子量調整剤の具体例は、α−メチルスチレンダイマー;t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、オクチルメルカプタン等のメルカプタン類;四塩化炭素、塩化メチレン、臭化メチレン等のハロゲン化炭化水素;テトラエチルチウラムダイサルファイド、ジペンタメチレンチウラムダイサルファイド、ジイソプロピルキサントゲンダイサルファイド等の含硫黄化合物である。これらの分子量調整剤を単独で、あるいは2種類以上組み合わせて使用できる。
ラテックスの乳化重合時の各段の重合温度は特定の範囲に限定されない。当該重合温度は通常5〜95℃であり、好ましくは50〜95℃である。各段の重合温度が異なっていてもよく、各段の乳化重合の最中の重合温度が変化してもよい。
樹脂微粒子の個数平均粒径は、12〜410nmが好ましく、30〜165nmがより好ましい。これは、後述する複合微粒子の個数平均粒径が、20〜500nmであることが好ましいことによる。
本発明における樹脂微粒子をシリカの連続層で覆う方法は、ゾルゲル法を用いたシリカコート技術を用いることで達成できる。ゾルゲル法によるシリカコートは具体的には次のような方法で行う。シランアルコキサイドを溶解させた水及び/又は水性媒体中に、母体となる樹脂微粒子を分散させた後、この分散溶液を、アルカリを加えてある水及び/又は水性媒体に滴下するか、若しくは上記分散溶液にアルカリを加えてある水または水性媒体を滴下する。この方法によると、樹脂微粒子が含有されている分散溶液中に溶解していたシランアルコキサイドが、アルカリの存在下で加水分解及び重縮合を起こし、徐々に不溶化していき、更に、疎水性相互作用から樹脂微粒子の表面に堆積することになる。この結果、樹脂微粒子の表面に、シリカを含む粒状塊同士が固着されることによって形成される被膜層が形成される。この手法において、シリカの粒状塊を樹脂微粒子表面に選択的に被膜させるために、シランアルコキサイドを溶解させた水及び/又は水性媒体中に、母体となる樹脂微粒子を分散させた後、攪拌、必要ならば熱をかけることによって、シランアルコキサイドが溶解した媒体中に樹脂微粒子を分散させてもよい。
ここで、樹脂微粒子の表面がシリカで被覆されているコアシェル型複合微粒子を製造するのに用いられる樹脂微粒子は、前述したように乳化重合法によって製造されることが好ましく、それに続いて行われるシリカによる被覆は、樹脂微粒子を洗浄した後、濾別・乾燥して、その乾燥した樹脂微粒子を溶媒に分散して、ゾルゲル法により行ってもよいが、工程短縮の観点からエマルションのままゾルゲル法により行うことが好ましい。
上記で使用するシランアルコキサイドとしては、以下のようなものが挙げられる。2官能以上のアルコキサイドとしては、例えば、テトラメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、トリエトキシクロロシラン、ジ−t−ブトキシジアセトキシシラン、ヒドロキシメチルトリエトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラキス(2−メタクリロキシエトキシシリル)シラン、アリルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、ビス(トリエトキシシリル)エチレン、ビス(トリエトキシシリル)メタン、ビス(トリエトキシシリル)1,7−オクタジエン、2,2−(クロロメチル)アリルトリメトキシシラン、((クロロメチル)フェニルエチル)トリメトキシシラン、1,3−ジビニルテトラエトキシジシロキサン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)メチルジエトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)メチルジメトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)トリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、メタクリルアミドプロピルトリエトキシシラン、メタクリロキシメチルトリエトキシシラン、メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、7−オクテニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリフェノキシシラン等が挙げられる。中でも、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラキス(2−メタクリロキシエトキシシリル)シラン等の4官能のシランアルコキサイドを必須成分として用いることが好ましい。
上記の二官能以上のシランアルコキサイドと併用することのできる一官能のシランアルコキサイドとしては、例えば、(3−アクリロキシプロピル)ジメチルメトキシシラン、o−アクリロキシ(ポリエチレンオキシ)トリメチルシラン、アクリロキシトリメチルシラン、1,3−ビス(メタクリロキシ)−2−トリメチルシロキシプロパン−3−クロロ−2−トリメチルシロキシプロペン、(シクロヘキセニロキシ)トリメチルシラン、メタクリロキシエトキシトリメチルシラン、(メタクリロキシメチル)ジメチルエトキシシラン等が挙げられる。これらのシランアルコキサイドは単独で用いても、或いは2種以上を複合して用いてもよい。
ゾルゲル反応で使用する水性媒体としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノールの如きアルコール類が用いられるが、これらの溶媒の有機性が高くなるとシランアルコキサイドの重縮合物の溶解性が高まり、トナー粒子表面にシランアルコキサイドの重縮合物が堆積し難くなる。従って、上記の水性媒体としては、メタノールまたはエタノールを用いることが好ましい。
また、上記の方法で作製したコアシェル型複合微粒子を高温高湿下においても安定した効果をもたせるために、コアシェル型複合微粒子表面の疎水化処理を行うことが好ましい。疎水化処理剤は、正帯電性の処理剤・負帯電性の処理剤のいずれも使用することができるが、本発明においては、正帯電性の疎水化処理剤を使用することが好ましい。疎水化処理剤としては、例えば、シランカップリング剤、及びシリコーンオイル等を使用することができる。
上記シランカップリング剤としては、例えば、ヘキサメチルジシラザン等のジシラザン;環状シラザン;トリメチルシラン;トリメチルクロルシラン;ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシランアリルジメチルクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、及びビニルトリアセトキシシラン等のアルキルシラン化合物、並びにγ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、及びN−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン化合物;等が挙げられる。これらは、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
上記シリコーンオイルとしては、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、及びアミノ変性シリコーンオイル等が挙げられる。これらは、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
疎水化処理剤は、上記のうち、1種あるいは2種以上含有してもよく、シランカップリング剤、またはシリコーンオイルを用いると、得られるトナーは、高画質が得られるものとなるのでより好ましい。
本発明において外添剤として用いる複合微粒子を疎水化処理する方法としては、一般的な方法を用いることができ、湿式法、乾式法が挙げられる。
具体的には、外添剤として用いる複合微粒子を高速で攪拌しながら、上記疎水化処理剤を滴下または噴霧する方法(乾式法)、及び上記疎水化処理剤を有機溶媒に溶解し、疎水化処理剤を含有する有機溶媒を攪拌しながら複合微粒子を添加する方法(湿式法)等が挙げられる。複合微粒子を均一に疎水化処理できることから湿式法が好ましい。
湿式法を用いた場合には、ゾルゲル反応により得られたコアシェル型複合微粒子の反応液を撹拌しながら、疎水化処理剤を含有する有機溶媒を添加することによって得られる反応液をそのまま用いて疎水化処理することもできるし、またその逆に、疎水化処理剤を含有する有機溶媒を攪拌しながら、ゾルゲル反応により得られたコアシェル型複合微粒子の反応液を添加することによって得られる反応液をそのまま用いて疎水化処理することもできる。
しかし、湿式法においては、ゾルゲル反応により得られたコアシェル型複合微粒子を、洗浄、濾別、乾燥した後に、そのコアシェル型複合微粒子を有機溶媒中に分散させて、疎水化処理剤を接触させる方法が好ましい。この好ましい方法により得られた、有機溶媒中に分散したコアシェル型複合微粒子は、減圧蒸留により有機溶媒を除去した後、乾燥し、必要に応じて解砕して用いる。
4.コアシェル型複合微粒子
上述の製造方法により、コアシェル型複合微粒子が得られる。以下、本発明の外添剤として用いられるコアシェル型複合微粒子について述べる。
本発明において外添剤として使用されるコアシェル型複合微粒子は、樹脂微粒子の表面がシリカで被覆されているコアシェル型複合微粒子である。また、コアシェル型複合微粒子の全体積を100体積%としたときの、当該複合微粒子のシリカ成分の体積比率は45〜75体積%である。
当該体積比率が45体積%未満である場合には、後述するトナーの流動性が低下するおそれがある。一方、当該体積比率が75体積%を超える場合には、後述するトナーの環境安定性が悪化し、且つ、トナーの高温高湿環境下におけるカブリが悪化するおそれがある。
コアシェル型複合微粒子の全体積を100体積%としたときの、当該複合微粒子のシリカ成分の体積比率は50〜70体積%であることがより好ましく、55〜70体積%であることが更に好ましい。
本発明において、コアシェル型複合微粒子のシリカ成分の体積比率とは、被覆されたシリカの体積がコアシェル型複合微粒子全体の体積に占める割合である。当該割合は、すなわち、コアシェル型複合微粒子の全体積に対する、原料である樹脂微粒子の体積からコアシェル型複合微粒子の体積への増加量の割合であり、樹脂微粒子の個数平均粒径及びコアシェル型複合微粒子の個数平均粒径から算出することができる。
微粒子がコアシェル型複合微粒子か否か不明の場合に、当該微粒子のシリカ成分の体積比率を算出する場合には、例えば、以下の方法を採用することができる。
まず、原子吸光分析法等を利用して、当該微粒子がケイ素を含有しているか否かを確認する。このことにより、当該微粒子がシリカ等の酸化物であることが予測できる。
当該微粒子がケイ素を含有していることが判明した場合、当該微粒子の個数平均粒径を上記の方法と同様に測定する。続いて、当該微粒子をフッ化水素酸に投入して、シリカを溶解させ、水で洗浄した後に乾燥して、上記と同様にコアである樹脂微粒子の個数平均粒径を測定する。このように測定したシリカ溶解前後の2つの個数平均粒径の値から、当該微粒子のシリカ成分の体積比率を計算することができる。
コアシェル型複合微粒子の吸着水分量は、0.5〜1.5質量%であることが好ましい。当該吸着水分量が0.5質量%未満である場合や、当該吸着水分量が1.5質量%を超える場合には、後述するトナーの環境安定性が悪化し、且つ、トナーの高温高湿環境下におけるカブリが悪化するおそれがある。
コアシェル型複合微粒子の吸着水分量は、0.5〜1.4質量%であることがより好ましく、0.6〜1.2質量%であることが更に好ましい。
コアシェル型複合微粒子は正帯電性を示すことが好ましい。負帯電性のコアシェル型複合微粒子を使用すると、トナーの帯電量が低下し、かつカブリが発生しやすくなるおそれがある。
コアシェル型複合微粒子のブローオフ帯電量の値は、+1000〜+4000μC/gであることが好ましい。当該値が+1000μC/g未満である場合には、トナーの帯電量が低下し、かつカブリが発生しやすくなるおそれがある。一方、当該値が+4000μC/gを超える値である場合には、コアシェル型複合微粒子の調製が困難である。
コアシェル型複合微粒子のブローオフ帯電量の値は、+1500〜+3000μC/gであることがより好ましく、+1700〜+2500μC/gであることが更に好ましい。
コアシェル型複合微粒子の個数平均粒径は、20〜500nmであることが好ましい。当該個数平均粒径が20nm未満である場合には、トナーの帯電量が低下し、かつカブリが発生しやすくなるおそれがある。一方、当該個数平均粒径が500nmを超える場合には、後述するトナーの環境安定性が悪化し、且つ、トナーの高温高湿環境下におけるカブリが悪化するおそれがある。
コアシェル型複合微粒子の個数平均粒径は、25〜400nmであることがより好ましく、30〜300nmであることが更に好ましく、50〜200nmであることが特に好ましい。
5.本発明のトナーの製造方法
本発明のトナーは、上記着色樹脂粒子を、上記コアシェル型複合微粒子と共に混合攪拌し、当該コアシェル型複合微粒子を着色樹脂粒子の表面に好適に付着添加(外添)させることにより得られる。
コアシェル型複合微粒子の添加量は、着色樹脂粒子100質量部に対して通常0.1〜20質量部である。コアシェル型複合微粒子の添加量が、着色樹脂粒子100質量部に対して0.1質量部未満である場合には、本発明の効果が十分に発揮されない。一方、コアシェル型複合微粒子の添加量が、着色樹脂粒子100質量部に対して20質量部を超える場合には、トナーの帯電量が低下するおそれがある。
コアシェル型複合微粒子の添加量は、着色樹脂粒子100質量部に対して0.2〜10質量部が好ましく、0.3〜5質量部がより好ましく、0.5〜2質量部が更に好ましい。
コアシェル型複合微粒子を、着色樹脂粒子の表面に付着添加(外添)する方法は特に限定されないが、例えば高速攪拌機として、FMミキサー(:商品名、三井鉱山社製)、スーパーミキサー(:商品名、川田製作所社製)、Qミキサー(:商品名、三井鉱山社製)、メカノフージョンシステム(:商品名、ホソカワミクロン社製)、及びメカノミル(:商品名、岡田精工社製)等の、混合攪拌が可能な装置を用いて行うことができる。
コアシェル型複合微粒子と共に、他の外添剤を混合して用いてもよい。
当該他の外添剤としては、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化錫、炭酸カルシウム、燐酸カルシウム、及び/又は酸化セリウム等からなる無機微粒子;ポリメタクリル酸メチル樹脂、シリコーン樹脂、及び/又はメラミン樹脂等からなる有機微粒子;等が挙げられる。これらの中でも、無機微粒子が好ましく、無機微粒子の中でも、シリカ、及び/又は酸化チタンが好ましく、特にシリカからなる微粒子が好適である。
なお、コアシェル型複合微粒子と併用する当該他の外添剤は、1種類のみでもよいし、2種類以上でもよい。
コアシェル型複合微粒子と他の外添剤を併用する場合には、当該他の外添剤の個数平均粒径は、7〜300nmであるのが好ましい。当該他の外添剤の個数平均粒径が、7nm未満である場合には、着色樹脂粒子の表面から内部に、当該他の外添剤が埋没し易くなり、流動性をトナー粒子に十分に付与させることができず、印字性能に悪影響を及ぼす場合がある。一方、当該他の外添剤の個数平均粒径が、300nmを超える場合には、トナー粒子の表面に対して、当該他の外添剤が占める割合(被覆率)が低下するため、流動性をトナー粒子に十分に付与させることができず、印字性能に悪影響を及ぼす場合がある。
なお、当該他の外添剤の個数平均粒径は、15〜80nmであるのがより好ましい。
6.本発明のトナー
上記工程を経て得られる本発明のトナーは、外添剤として樹脂微粒子の表面がシリカで被覆されているコアシェル型複合微粒子を使用することにより、経時的に安定した帯電性をトナー粒子に付与し、多枚数の連続印刷を行っても、カブリ等による画質の劣化が起こり難く、さらに優れた流動性を有する静電荷像現像用トナーである。
本発明のトナーは、後述の方法により測定される流動性の値が80〜100であることが好ましい。ここでいう流動性とは、トナーを篩にかけて、トナーの全質量に対する、篩を通ったトナーの割合を百分率で表した値である。
本発明のトナーは、流動性の値が82〜100であることがより好ましく、85〜100であることが更に好ましい。
流動性の測定例としては、以下の方法が例示できる。まず、所定量の目開きを有する篩を用意する。このとき、篩は2種類以上であってもよい。なお、2種類以上の篩を使用する場合には、目開きの大きい順に上から篩を重ねて使用する。
次に、篩の上に測定するトナー試料を所定量載せる。2種類以上の篩を使用する場合には、一番上に重ねた篩、すなわち、目開きの最も大きい篩の上にトナー試料を載せる。
続いて、粉体測定機を用いて、篩を一定の振動条件下において一定時間振動させた後、篩上に残ったトナーの質量を測定する。2種類以上の篩を使用する場合には、篩ごとに残ったトナーの質量を測定する。
最後に、トナーの全質量に対する、篩上に残ったトナーの質量の割合を算出する。当該割合を基に算出した、トナーの全質量に対する篩を通ったトナーの割合を百分率で表した値を流動性の値とする。2種類以上の篩を使用する場合には、全ての篩について篩上に残ったトナーの質量の割合を算出した後、当該割合を合算し、流動性の値を算出する。この場合、篩ごとに1以下の係数を割り当てて、篩上に残ったトナーの質量の割合と当該係数との積を合算してもよい。例えば、2種類の篩を使用する場合に、目開きの最も大きい篩Aに係数1を割り当て、目開きの最も小さい篩Bに係数0.6を割り当てると仮定する。この場合、篩Aの上に残ったトナーの質量の割合αと係数1との積、及び、篩Bの上に残ったトナーの質量の割合βと係数0.6との積を合算した値である(α+0.6β)を基に、流動性を算出する。このように、適宜係数を割り当てることにより、より精確にトナーの流動性を評価することができる。
以下に、実施例及び比較例を挙げて、本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。なお、部及び%は、特に断りのない限り質量基準である。
本実施例及び比較例において行った試験方法は以下のとおりである。
1.コアシェル型複合微粒子の製造
[製造例1]
窒素置換した攪拌機付きの容器に、ソフト型ドデシルベンゼンスルホン酸3部をイオン交換水150部に溶解させ、次いでスチレン95部を乳化させて重合性単量体エマルションを作製した。エマルションの温度を80℃に昇温した後、10部のイオン交換水に溶解した過硫酸カリウム0.6部を加え2時間重合させた。続いて反応機の温度を40℃まで低下させたのちジビニルベンゼンを5部加えて2時間攪拌を行った後、温度を85℃に昇温して水2部に溶解した過硫酸カリウム0.1部を加えて4時間重合反応を実施し、反応停止剤としてハイドロキノン水溶液を添加して重合を終了した。この時の重合転化率は99%であった。限外ろ過によって水溶性物質を除去した。エマルションのpH及び濃度を調整して、固形分濃度が50%、pHが8.5の樹脂微粒子エマルションを得た。このエマルションの一部を乾燥させて、後述する樹脂微粒子の個数平均粒径の測定に供した。
得られたエマルション200部(固形分換算100部)をメタノール10,000部に添加した後、ケイ素化合物として、テトラエトキシシラン600部、1−メチルトリエトキシシラン150部を溶解した。この状態で50℃に加熱し、1時間攪拌させ樹脂微粒子をシランアルコキサイドが溶解している媒体中に分散させた。次いで、この溶液に、28質量%のNHOH水溶液20部を滴下しながら加え、室温にて48時間攪拌することによって、ゾルゲル反応を行って、樹脂微粒子の表面をシリカによって被覆した。
反応終了後に、得られた粒子をイオン交換水で洗浄し、次いでメタノールで洗浄した後、粒子を濾別後、45℃で24時間、40kPaの減圧下で乾燥することにより、樹脂微粒子の表面がシリカにより被覆されたコアシェル型複合微粒子1が得られた。コアシェル型複合微粒子1の一部を、後述するコアシェル型複合微粒子の個数平均粒径の測定に供した。
このコアシェル型複合微粒子1 100gをトルエン600gに分散し、当該微粒子1が含有するシリカの質量100質量%に対し、14質量%の3−アミノプロピルトリエトキシシラン(アミノ基を含有するケイ素化合物)を1部添加した後、15分間分散混合して微粒子と接触させた。次いで、該微粒子に対し、14質量%のトリフルオロプロピルトリメトキシシラン(アミノ基を含有しないケイ素化合物)を1部添加した後、15分間分散混合して微粒子と接触させた。その分散液を減圧蒸留、乾燥、解砕して、正帯電性に疎水化されたコアシェル型複合微粒子Aを得た。疎水化処理による粒径の変化はなかった。
[製造例2]
上記製造例1において、ソフト型ドデシルベンゼンスルホン酸の添加量を3部から8部に変更して重合した結果、個数平均粒径が50nmの樹脂粒子エマルションを得たこと、及びコアシェル型複合微粒子を製造するときに、テトラエトキシシランの添加量を600部から700部に変更し、かつ1−メチルトリエトキシシランの添加量を150部から200部に変更したこと以外は、上記製造例1と同様にしてコアシェル型複合微粒子Bを製造した。
[製造例3]
上記製造例1において、ゾルゲル反応の時間を48時間から72時間に変更した以外は、上記製造例1と同様にしてコアシェル型複合微粒子Cを製造した。
[製造例4]
上記製造例1において、ソフト型ドデシルベンゼンスルホン酸の添加量を3部から0.8部に変更して重合した結果、個数平均粒径が150nmの樹脂粒子エマルションを得たこと、及びコアシェル型複合微粒子を製造するときに、テトラエトキシシランの添加量を600部から500部に変更し、1−メチルトリエトキシシランの添加量を150部から120部に変更したこと以外は、上記製造例1と同様にしてコアシェル型複合微粒子Dを製造した。
[製造例5]
上記製造例1において、最初の重合で用いる重合性単量体を、スチレン95部及びジビニルベンゼン5部から、スチレン100部に変更し、後に添加するジビニルベンゼン5部を用いなかったこと以外は、上記製造例1と同様にしてコアシェル型複合微粒子Eを製造した。
[製造例6]
アクリル/スチレン系樹脂微粒子(綜研化学(株)製、商品名:MP−5500、個数平均粒径400nm)1.0質量部をメタノール100質量部に分散させた後、ケイ素化合物として、20質量部のテトラエトキシシラン、5.0質量部のメチルトリエトキシシランを溶解した。この状態で50℃に加熱し、1時間攪拌させ樹脂微粒子をシランアルコキサイドが溶解している媒体中に分散させた。次いで、この溶液に、28質量%のNHOH水溶液20質量部を滴下しながら加え、室温にて48時間攪拌することによって、ゾルゲル反応を行って、樹脂微粒子の表面にシリカの被覆を行った。
反応終了後に、得られた粒子を精製水で洗浄し、次いでメタノールで洗浄した後、粒子を濾別、乾燥することにより、樹脂粒子をシリカコートしたコアシェル型複合微粒子Fを製造した。
[製造例7]
製造例6のアクリル/スチレン系樹脂微粒子(綜研化学(株)製、商品名:MP−5500、個数平均粒径400nm)1.0質量部を、アクリル/スチレン系樹脂微粒子(綜研化学(株)製、商品名:MP−1450、個数平均粒径250nm)1.0質量部に変えたこと以外は、上記製造例6と同様にして、コアシェル型複合微粒子Gを製造した。
2.複合微粒子等の物性評価
上記製造例1〜7から得られたコアシェル型複合微粒子A〜G、疎水化処理されたシリカ微粒子(クラリアント社製、商品名:H05TA。以下、シリカ微粒子Aと称する場合がある。)、及び、疎水化処理されたシリカ微粒子(キャボット社製、商品名:TG−C321。以下、シリカ微粒子Bと称する場合がある。)について、個数平均粒径、吸着水分量及び帯電量の測定を行った。なお、コアシェル型複合微粒子A〜Gについては、これらの複合微粒子の原料である樹脂微粒子の個数平均粒径も測定し、コアシェル型複合微粒子のシリカ成分の比率を算出した。
2−1.コアシェル型複合微粒子等、及び原料である樹脂微粒子の個数平均粒径の測定
コアシェル型複合微粒子等、及び原料である樹脂微粒子の個数平均粒径は、以下のような方法で測定した。すなわち、これらの各微粒子について、電界放出型走査電子顕微鏡(日立製作所社製、製品名:S−4700)を用いて、10,000倍の倍率で写真を撮影し、その写真を画像処理解析装置(ニレコ製、商品名:ルーゼックスIID)により、フレーム面積に対する粒子の面積率:最大2%、トータル処理粒子数:100個の条件で微粒子の投影面積に対応する円相当径を粒子毎に算出し、その平均値を求めた。
2−2.コアシェル型複合微粒子のシリカ成分の比率の算出
コアシェル型複合微粒子A〜Gについて、被覆されたシリカの体積がコアシェル型複合微粒子全体の体積に占める割合を、下記式に基づき算出した。
[シリカ成分の比率]=[{(4/3)π(r/2)−(4/3)π(r/2)}/{(4/3)π(r/2)}]×100={(r −r )/(r )}×100
(上記式中、rはコアとなる樹脂微粒子の個数平均粒径、rはコアシェル型複合微粒子の個数平均粒径である。)
2−3.吸着水分量の測定
吸着水分量の測定には、水分吸脱着測定装置(ハイデン社製、商品名:IGAsorp)を用いた。当該装置内に、試料であるコアシェル型複合微粒子等を、乾燥窒素気流下に1時間放置した後、試料の乾燥質量を測定し、その後、32℃、湿度80%の空気中で1時間水分を吸着させて、水分を吸着した試料の質量を測定した。
吸着水分量(質量%)は、{(水分を吸着した試料の質量−乾燥した試料の質量)/乾燥した試料の質量)}×100から算出した。
2−4.帯電量の測定
キャリア(パウダーテック社製、商品名「F96−80」) 9.95gと、試料0.05gを秤量し、容積100ccのガラス瓶に入れ、30分間、150回転/分の回転数で回転させた後、ブローオフメーター(東芝ケミカル社製、商品名「TB−203」)を用い、窒素ガス4.5kPaの圧力でブロー、9.5kPaの圧力で吸引して、ブローオフ帯電量を測定した。
測定は、温度23℃、相対湿度50%の環境下で行った。このブローオフ帯電量の測定により、外添剤の帯電極性が分かる。
摩擦帯電量(μC/g)=測定試料混合物の帯電量(μC)/(測定試料化合物の質量(g)×測定試料の濃度(質量%))
コアシェル型複合微粒子A〜G、並びにシリカ微粒子A及びBについて、吸着水分量、帯電性及び帯電量の測定結果を、各外添剤粒子の構造データと併せて表1に示す。なお、下記表中、「外添剤(A)」とは、コアシェル型複合微粒子A〜G、並びにシリカ微粒子A及びBを指す。
Figure 2012013776
3.着色樹脂粒子の製造及び物性評価
3−1.コア用重合性単量体組成物の調製
モノビニル単量体としてスチレン83部及びn−ブチルアクリレート17部、ブラック着色剤としてカーボンブラック(三菱化学社製、商品名:#25B)7部、帯電制御剤として正帯電性の帯電制御樹脂(藤倉化成社製、商品名:FCA−207P、4級アンモニウム塩基含有スチレン/アクリル樹脂)1部、架橋性の重合性単量体としてジビニルベンゼン0.6部、分子量調整剤としてt−ドデシルメルカプタン1.9部、及びマクロモノマーとしてポリメタクリル酸エステルマクロモノマー(東亜合成社製、商品名:AA6、得られる重合体のTg=94℃)0.25部を、攪拌装置で攪拌、混合した後、さらにメディア式分散機を用いて均一に分散させた。ここに、離型剤としてジペンタエリスリトールヘキサミリステート5部を添加、混合、溶解して、重合性単量体組成物を得た。
3−2.水系分散媒体の調製
他方、室温下で、イオン交換水250部に塩化マグネシウム(水溶性多価金属塩)10.2部を溶解した水溶液に、イオン交換水50部に水酸化ナトリウム(水酸化アルカリ金属)6.2部を溶解した水溶液を、攪拌下で徐々に添加して、水酸化マグネシウムコロイド(難水溶性の金属水酸化物コロイド)分散液を調製した。
3−3.造粒工程
上記水酸化マグネシウムコロイド分散液に、室温下で、上記重合性単量体組成物を投入し、攪拌した。そこへ重合開始剤としてt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日本油脂社製、商品名:パーブチルO)6部を添加した後、インライン型乳化分散機(荏原製作所社製、商品名:エバラマイルダー)を用いて、15,000rpmの回転数で10分間高速剪断攪拌して分散を行い、重合性単量体組成物の液滴形成を行った。
3−4.懸濁重合工程
上記重合性単量体組成物の液滴が分散した懸濁液(重合性単量体組成物分散液)を、攪拌翼を装着した反応器内に投入し、90℃に昇温し、重合反応を開始させた。重合転化率が、ほぼ100%に達したときに、シェル用重合性単量体としてメチルメタクリレート1部、及びイオン交換水10部に溶解したシェル用重合開始剤である2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミド)(和光純薬社製、商品名:VA−086、水溶性)0.3部を添加し、90℃で4時間反応を継続した後、水冷して反応を停止し、コアシェル型構造を有する着色樹脂粒子の水分散液を得た。
3−5.後処理工程
上記着色樹脂粒子の水分散液を、室温下で、硫酸を攪拌しながら滴下し、pHが6.5以下となるまで酸洗浄を行った。次いで、濾過分離を行い、得られた固形分にイオン交換水500部を加えて再スラリー化させて、水洗浄処理(洗浄・濾過・脱水)を数回繰り返し行った。次いで、濾過分離を行い、得られた固形分を乾燥機の容器内に入れ、45℃で48時間乾燥を行い、乾燥した着色樹脂粒子を得た。
得られた着色樹脂粒子について、体積平均粒径(Dv)の測定及び粒径分布(Dv/Dn)の算出を行った。
測定試料(着色樹脂粒子)を約0.1g秤量し、ビーカーに取り、分散剤としてアルキルベンゼンスルホン酸水溶液(富士フイルム社製、商品名:ドライウエル)0.1mLを加えた。そのビーカーへ、更にアイソトンIIを10〜30mL加え、20Wの超音波分散機で3分間分散させた後、粒径測定機(ベックマン・コールター社製、商品名:マルチサイザー)を用いて、アパーチャー径;100μm、測定粒子個数;100,000個の条件下で、着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)、及び個数平均粒径(Dn)を測定し、粒径分布(Dv/Dn)を算出した。その結果、得られた着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)は9.7μm、粒径分布(Dv/Dn)は1.14であった。
得られた着色樹脂粒子について、平均円形度の算出を行った。
まず、容器中に、予めイオン交換水10mLを入れ、その中に分散剤としてアルキルベンゼンスルホン酸水溶液(富士フイルム社製、商品名:ドライウエル)0.2mLを加え、更に着色樹脂粒子0.2gを加え、超音波分散機で60W(Watt)、3分間分散処理を行った。測定時の着色樹脂粒子濃度が3,000〜10,000個/μLとなるように調整し、0.4μm以上の円相当径の着色樹脂粒子1,000〜10,000個についてフロー式粒子像分析装置(シメックス社製、商品名:FPIA−2100)を用いて測定した。測定値から平均円形度を求めたところ、得られた着色樹脂粒子の平均円形度は0.987であった。
4.静電荷像現像用トナーの製造
上記「1.コアシェル型複合微粒子の製造」の項で説明したコアシェル型複合微粒子等、及び、上記「3.着色樹脂粒子の製造及び物性評価」の項で説明した着色樹脂粒子を使用して、静電荷像現像用トナーを製造した。
[実施例1]
上記着色樹脂粒子100部に、上記製造例1で製造したコアシェル型複合微粒子Aを1.2部、疎水化処理された個数平均一次粒径が22nmのシリカ微粒子(キャボットコーポレーション社製、商品名:TG−7120)を0.8部添加し、FMミキサー(日本コークス株式会社製 商品名:FM−10)を用いて、周速40m/sで5分間混合攪拌して、外添処理を行い、実施例1の静電荷像現像用トナーを得た。
[実施例2]
上記製造例1で製造したコアシェル型複合微粒子Aを、上記製造例2で製造したコアシェル型複合微粒子Bに変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例2の静電荷像現像用トナーを得た。
[実施例3]
上記製造例1で製造したコアシェル型複合微粒子Aを、上記製造例3で製造したコアシェル型複合微粒子Cに変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例3の静電荷像現像用トナーを得た。
[実施例4]
上記製造例1で製造したコアシェル型複合微粒子Aを、上記製造例4で製造したコアシェル型複合微粒子Dに変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例4の静電荷像現像用トナーを得た。
[実施例5]
上記製造例1で製造したコアシェル型複合微粒子Aを、上記製造例5で製造したコアシェル型複合微粒子Eに変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例5の静電荷像現像用トナーを得た。
[比較例1]
上記製造例1で製造したコアシェル型複合微粒子Aを、シリカ微粒子Aに変更したこと以外は、実施例1と同様にして比較例1の静電荷像現像用トナーを得た。
[比較例2]
上記製造例1で製造したコアシェル型複合微粒子Aを、シリカ微粒子Bに変更したこと以外は、実施例1と同様にして比較例2の静電荷像現像用トナーを得た。
[比較例3]
上記製造例1で製造したコアシェル型複合微粒子Aを、上記製造例6で製造したコアシェル型複合微粒子Fに変更したこと以外は、実施例1と同様にして比較例3の静電荷像現像用トナーを得た。
[比較例4]
上記製造例1で製造したコアシェル型複合微粒子Aを、上記製造例7で製造したコアシェル型複合微粒子Gに変更したこと以外は、実施例1と同様にして比較例4の静電荷像現像用トナーを得た。
5.静電荷像現像用トナーの評価
実施例1〜5、及び比較例1〜4の静電荷像現像用トナーについて、流動性評価、常温常湿(N/N)環境下又は高温高湿(H/H)環境下におけるトナー帯電量の測定、常温常湿(N/N)環境下又は高温高湿(H/H)環境下におけるカブリ評価、及び印字耐久性試験を行った。
5−1.流動性評価
目開きが各々150μm、75μm、及び45μmの3種の篩をこの順に上から重ねて、一番上の目開き150μmの篩の上に、測定する静電荷像現像用トナー4gを精秤して載せた。次いで、この重ねた3種の篩を、粉体測定機(細川ミクロン社製、商品名:パウダーテスター)を用いて、振動強度目盛り4の条件で15秒間振動した後、各篩上に残った静電荷像現像用トナーの質量を測定した。各測定値を以下の式(1)〜(3)に代入して、a、b、及びcの値を求めた。これらa、b、及びcの値を式(4)に代入して、流動性の値を算出した。1サンプルにつき3回測定し、その平均値を求めた。
a=〔(150μm篩に残った重合体質量(g))/4g〕×100 式(1)
b=〔(75μm篩に残った重合体質量(g))/4g〕×100×0.6 式(2)
c=〔(45μm篩に残った重合体質量(g))/4g〕×100×0.2 式(3)
流動性=100−(a+b+c) 式(4)
5−2.常温常湿(N/N)環境下におけるトナー帯電量の測定
市販の非磁性一成分現像方式のプリンター(HL−3040CN)を用いた。現像装置のトナーカートリッジに、トナーを充填した後、白べた印字を1枚行い、エレクトロメーター(アドバンテスト製、商品名:TR8652)にて常温常湿(N/N)環境下(温度:23℃、湿度:50%)で現像ロール上のトナーを採取し、帯電量を測定した。測定された帯電量値を採取したトナーの重量で割ることでトナー帯電量を算出した。
(測定された帯電量(μC)/採取したトナー重量(g))=トナー帯電量(μC/g)
5−3.高温高湿(H/H)環境下におけるトナー帯電量の測定
現像装置のトナーカートリッジに、トナーを充填した後、高温高湿(H/H)環境下(温度:35℃、湿度:80%)に24時間放置した後、その環境下で帯電量を測定した以外は、常温常湿帯電量と同様にしてトナー帯電量を算出した。
5−4.常温常湿(N/N)環境下におけるカブリ評価
市販の非磁性一成分現像方式のプリンター(HL−3040CN)を用いた。現像装置のトナーカートリッジに、トナーを充填した後、常温常湿(N/N)環境下(温度:23℃、湿度:50%)に24時間放置した。放置後、白べた印字を一枚行い、カブリがないかを目視で確認した。その後、白色度計(日本電色社製)を用いて白べた印字物の紙面上の白色度を測定した。
{(印字前の白度)−(白べた印字物の白度)}=カブリ濃度
とし、カブリ濃度を算出した。
5−5.高温高湿(H/H)環境下におけるカブリ評価
現像装置のトナーカートリッジに、トナーを充填した後、高温高湿(H/H)環境下(温度:35℃、湿度:80%)に24時間放置した後、その環境下でカブリを測定した以外は常温常湿カブリ評価と同様にしてカブリ濃度を算出した。
5−6.印字耐久性試験
印字耐久性試験には、市販の非磁性一成分現像方式のプリンター(HL−3040CN)を用い、現像装置のトナーカートリッジに、トナーを充填した後、印字用紙をセットした。常温常湿(N/N)環境下(温度:23℃、湿度:50%)で、24時間放置した後、同環境下にて、5%印字濃度で10,000枚まで連続印刷を行った。
500枚毎に、黒ベタ印字(印字濃度100%)を行い、反射式画像濃度計(マクベス社製、商品名:RD918)を用いて黒ベタ画像の印字濃度を測定した。さらに、その後、白ベタ印字(印字濃度0%)を行い、白ベタ印字の途中でプリンターを停止させ、現像後の感光体上における非画像部のトナーを、粘着テープ(住友スリーエム社製、商品名:スコッチメンディングテープ810−3−18)に付着させた後、剥ぎ取り、それを印字用紙に貼り付けた。次に、その粘着テープを貼り付けた印字用紙の白色度(B)を、白色度計(日本電色社製、商品名:ND−1)で測定し、同様にして、未使用の粘着テープだけを印字用紙に貼り付け、その白色度(A)を測定し、この白色度の差(B−A)をカブリ値(%)とした。この値が小さいほど、カブリが少なく良好であることを示す。
印字濃度が1.30以上で、且つカブリ値が3%以下の画質を維持できる連続印刷枚数を調べた。
なお、表1中、「10000<」とあるのは、10,000枚の時点においても、印字濃度が1.30以上で、且つカブリ値が3%以下の画質を維持できたことを示す。
実施例1〜5、及び比較例1〜4の静電荷像現像用トナーの測定及び評価結果を、各トナー組成と併せて表2に示す。
Figure 2012013776
6.トナー評価のまとめ
まず、比較例1のトナーについて検討する。比較例1のトナーは、常温常湿(N/N)環境下におけるトナー帯電量が37μC/g、高温高湿(H/H)環境下におけるトナー帯電量が25μC/gであり、いずれも中程度の帯電量を示した。また、比較例1のトナーは、常温常湿(N/N)環境下におけるカブリ濃度が0.2、常温常湿(N/N)環境下におけるカブリ発生枚数が10,000枚を超える結果となり、少なくとも常温常湿(N/N)環境下における印字耐久性に問題は見られなかった。
しかし、比較例1のトナーの流動性の値は80であり、流動性にやや劣る結果を示した。また、比較例1のトナーの高温高湿(H/H)環境下におけるカブリ濃度は8であり、後述する実施例1〜5の結果と比較して、3倍以上のカブリが発生することが分かる。
これらの結果から、従来のシリカ微粒子であるシリカ微粒子Aを使用した比較例1のトナーは、流動性及び高温高湿(H/H)環境下における印字耐久性に劣ることが分かる。
次に、比較例2のトナーについて検討する。比較例2のトナーの流動性の値は94であり、流動性に問題はなかった。また、比較例2のトナーは、常温常湿(N/N)環境下におけるカブリ濃度が0.8、常温常湿(N/N)環境下におけるカブリ発生枚数が10,000枚を超える結果となり、少なくとも常温常湿(N/N)環境下における印字耐久性に問題は見られなかった。
しかし、比較例2のトナーは、常温常湿(N/N)環境下におけるトナー帯電量が18μC/g、高温高湿(H/H)環境下におけるトナー帯電量が14μC/gであり、実施例1〜5及び比較例1〜4のトナー中、最も低い帯電量を示した。また、比較例2のトナーの高温高湿(H/H)環境下におけるカブリ濃度は12であり、後述する実施例1〜5の結果と比較して、5倍以上のカブリが発生することが分かる。
これらの結果から、従来のシリカ微粒子であるシリカ微粒子Bを使用した比較例2のトナーは、常温常湿(N/N)環境下及び高温高湿(H/H)環境下における帯電量が低く、かつ高温高湿(H/H)環境下における印字耐久性に劣ることが分かる。
続いて、比較例3のトナーについて検討する。比較例3のトナーは、常温常湿(N/N)環境下におけるトナー帯電量が30μC/g、高温高湿(H/H)環境下におけるトナー帯電量が20μC/gであり、いずれも中程度の帯電量を示した。
しかし、比較例3のトナーの流動性の値は69であり、実施例1〜5及び比較例1〜4のトナー中、最も劣った流動性を示した。また、比較例3のトナーの常温常湿(N/N)環境下におけるカブリ濃度は2.8であり、後述する実施例1〜5の結果と比較して、常温常湿(N/N)環境下においては4倍以上のカブリが発生することが分かる。さらに、比較例3のトナーの高温高湿(H/H)環境下におけるカブリ濃度は25であり、後述する実施例1〜5の結果と比較して、高温高湿(H/H)環境下においては10倍以上のカブリが発生することが分かる。
これらの結果から、シリカ成分の体積比率が、本発明に使用される複合微粒子よりも低いコアシェル型複合微粒子を使用した比較例3のトナーは、流動性、並びに常温常湿(N/N)環境下及び高温高湿(H/H)環境下における印字耐久性に劣ることが分かる。
続いて、比較例4のトナーについて検討する。比較例4のトナーの流動性の値は78であり、流動性にやや劣る結果を示した。また、比較例4のトナーは、常温常湿(N/N)環境下におけるトナー帯電量が20μC/g、高温高湿(H/H)環境下におけるトナー帯電量が15μC/gであり、後述する実施例1〜5のトナーと比較して低い帯電量を示した。また、比較例4のトナーの常温常湿(N/N)環境下におけるカブリ濃度は3.0であり、後述する実施例1〜5の結果と比較して、常温常湿(N/N)環境下においては4倍以上のカブリが発生することが分かる。さらに、比較例4のトナーの高温高湿(H/H)環境下におけるカブリ濃度は22であり、後述する実施例1〜5の結果と比較して、高温高湿(H/H)環境下においては9倍以上のカブリが発生することが分かる。
これらの結果から、シリカ成分の体積比率が、本発明に使用される複合微粒子よりも極めて低いコアシェル型複合微粒子を使用した比較例4のトナーは、常温常湿(N/N)環境下及び高温高湿(H/H)環境下における帯電量が低く、流動性、並びに常温常湿(N/N)環境下及び高温高湿(H/H)環境下における印字耐久性に劣ることが分かる。
上記比較例1〜4に対し、実施例1〜5のトナーは、いずれも、流動性が86以上であり、且つ、常温常湿(N/N)環境下におけるトナー帯電量が25μC/g以上であり、且つ、高温高湿(H/H)環境下におけるトナー帯電量が21μC/g以上であり、且つ、常温常湿(N/N)環境下におけるカブリ濃度が0.8以下であり、且つ、高温高湿(H/H)環境下におけるカブリ濃度が2.5以下であり、且つ、常温常湿(N/N)環境下におけるカブリ発生枚数が7,000枚以上という結果となった。したがって、樹脂微粒子の表面がシリカで被覆されているコアシェル型複合微粒子であり、且つ当該複合微粒子の全体積を100体積%としたときの、当該複合微粒子のシリカ成分の体積比率が45〜75体積%であるコアシェル型複合微粒子を外添剤として含む実施例1〜5のトナーは、優れた流動性及び帯電性を有し、且つ、多枚数の連続印刷を行っても、カブリ等による画質の劣化が起こり難いことが分かる。

Claims (8)

  1. 結着樹脂及び着色剤を含有する着色樹脂粒子、並びに外添剤を含有する静電荷像現像用トナーであって、
    前記外添剤が、樹脂微粒子の表面がシリカで被覆されているコアシェル型複合微粒子であり、且つ当該複合微粒子の全体積を100体積%としたときの、当該複合微粒子のシリカ成分の体積比率が45〜75体積%であることを特徴とする、静電荷像現像用トナー。
  2. 前記コアシェル型複合微粒子の吸着水分量が0.5〜1.5質量%であることを特徴とする、請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 前記コアシェル型複合微粒子の添加量が、前記着色樹脂粒子100質量部に対して0.1〜20質量部であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナー。
  4. 前記着色樹脂粒子の体積平均粒径が4〜12μmであり、且つ平均円形度が0.96〜1.00であることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の静電荷像現像用トナー。
  5. 前記着色樹脂粒子及び前記コアシェル型複合微粒子がいずれも正帯電性を示すことを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の静電荷像現像用トナー。
  6. 前記コアシェル型複合微粒子の個数平均粒径が30〜300nmであることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の静電荷像現像用トナー。
  7. 前記コアシェル型複合微粒子のブローオフ帯電量の値が+1000〜+4000μC/gであることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の静電荷像現像用トナー。
  8. 前記コアシェル型複合微粒子の前記樹脂微粒子が架橋樹脂であることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の静電荷像現像用トナー。
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