JP2012012033A - カバーテープ - Google Patents

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【課題】シール性に優れ、エンボスキャリアテープに熱シールした後も弛みなくタイトなテーピングが可能となるカバーテープを提供する。
【解決手段】粘着付与剤を含むシール層1と、基材層2とを備え、加熱収縮性を有するカバーテープ10であって、シール層1が前記粘着付与剤10〜30質量%と、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸共重合体、エチレン不飽和カルボン酸エステル共重合体、ポリオレフィン系樹脂からなる群より選択される少なくとも1種類の樹脂40〜80質量%と、アイオノマー樹脂及びポリエーテル共重合体から選ばれる少なくとも1種の帯電防止剤10〜30質量%とを含み、基材層2が密度が0.942〜0.970g/cmの高密度ポリエチレン(A)及び高圧法低密度ポリエチレン(B)から選ばれる少なくとも1種類の樹脂を含むカバーテープ10。
【選択図】図1

Description

本発明はカバーテープに関する。
一般に、電子部品の搬送用途にエンボスキャリアテープが用いられている。ここで、エンボスキャリアテープは、電子部品の形状に合わせて成型された凹部が、複数個並んだ形状を有するシートである。当該、エンボスキャリアテープは、その凹部一個一個に半導体等の電子部品を埋め込んで組立工場に持って行った後、マウンターと呼ばれる部品組立機械(実装機)にセットして搬送できるように設計されている。ところで、携帯電話、携帯ゲーム機等の電子機器の小型化に伴い、使用される電子部品についても小型化が進んでいる。また、機器の組立工程においては組立の自動化、高速化が進んでいる。このような状況により、エンボスキャリアテープ等のパッケージングにも精度が求められている。
現在、エンボスキャリアテープのカバーテープとして、基材であるPETフィルムにポリエチレンを押出ラミネート、又はPETフィルムにポリエチレンフィルムをドライラミネートして作製されるカバーテープが主に用いられている。
例えば、特許文献1には、基材層として、ポリエステル、ポリプロピレン、ナイロン等の二軸延伸フィルムを用いた電子部品包装用カバーテープが開示されている。
特開2006−312489号公報
しかしながら、特許文献1に記載のフィルムをカバーテープとしてエンボスキャリアテープに熱シールすると、当該カバーテープに弛みが生じるという問題があった。
ところで、カバーテープには、シール性も要求される。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、シール性に優れ、且つエンボスキャリアテープに熱シールした後も弛みなくタイトなテーピングが可能であるカバーテープを提供することを目的とする。
本発明は、粘着付与剤を含むシール層と、基材層と、を備え、加熱収縮性を有するカバーテープを提供する。
本発明のカバーテープは、上記構成を有することにより、シール性に優れ、エンボスキャリアテープに熱シールした後も弛みなくタイトなテーピングが可能である。本発明者らは当該理由を下記のように推測する。本発明のカバーテープにおいては、シール層が粘着付与剤を含有する。これにより、シール性に優れたものとなる。さらに、本発明のカバーテープは加熱収縮性を有するため、熱シール(ヒートシール)時の熱により収縮する。これにより、エンボスキャリアテープに熱シールした後も弛みなくタイトなテーピングが可能となる。なお、本発明の効果が奏される理由は、上記理由に限定されるものではない。
本発明のカバーテープにおいては、シール層が、粘着付与剤10〜30質量%と、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸共重合体、エチレン不飽和カルボン酸エステル共重合体、ポリオレフィン系樹脂からなる群より選択される少なくとも1種類の樹脂40〜80質量%と、アイオノマー樹脂及びポリエーテル共重合体から選ばれる少なくとも1種の帯電防止剤10〜30質量%と、を含むことが好ましい。
シール層が上記組成を有することにより、シール性がより向上する。
本発明のカバーテープにおいては、基材層が、密度が0.942〜0.970g/cmの高密度ポリエチレン(A)及び高圧法低密度ポリエチレン(B)から選ばれる少なくとも1種類の樹脂を含むことが好ましい。
基材層が、このような樹脂を含むと、弛みなくタイトなテーピングがより容易になる。
本発明のカバーテープにおいては、基材層が、帯電防止剤を更に含むことが好ましい。
基材層が、帯電防止剤を更に含むと、カバーテープとして用いた場合の製品に対する埃等の付着を防止することができる。
また、本発明のカバーテープは、基材層とシール層との間に配置された中間層を備え、当該中間層が軟化温度100℃以下の熱可塑性樹脂(C)を含むことが好ましい。
カバーテープが、このような樹脂を含む中間層を備えると、カバーテープの製造時の製膜安定性や、テーピングの際のシール性が向上する。
さらに、本発明のカバーテープは、流れ方向(MD)及び流れ方向と垂直な幅方向(TD)の少なくとも一方向において、120℃での加熱収縮率が1〜40%であり、120℃での加熱収縮応力が0.1〜1N/9.5mm幅であることが好ましい。
このようなカバーテープによれば、エンボスキャリアテープに熱シールした後も弛みなくタイトなテーピングがより容易であり、かつ、より一層シール性に優れたものとなる。
本発明によれば、シール性に優れ、エンボスキャリアテープに熱シールした後も弛みなくタイトなテーピングが可能となるカバーテープを提供することができる。
本発明のカバーテープの好適な一実施形態を示す模式断面図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、種々変形して実施することができる。また、本明細書において、2種以上の樹脂を混合した混合物の密度及びメルトフローレートは、それぞれの樹脂の密度及びメルトフローレート、並びにそれらの樹脂の混合比率から算出することができる。
図1は、本発明のカバーテープ(以下、場合により、「フィルム」という)の好適な一実施形態を示す模式断面図である。図1に示すカバーテープ10は、粘着付与剤を含むシール層1と、基材層2と、基材層1とシール層1との間に配置された中間層3と、を備える。なお、中間層3はあってもなくてもよい。また、カバーテープ10は、加熱収縮性を有するものである。このようなカバーテープによれば、シール性に優れ、エンボスキャリアテープに熱シールした後も弛みなくタイトなテーピングが可能である。なお、ここで、カバーテープ10をエンボスキャリアテープに熱シールする際には、シール層1の主面とエンボスキャリアテープの主面とが対向するように配置して、熱シールする。
ここで、本明細書において、加熱収縮性を有するとは、カバーテープを120℃以上に加熱した場合に、常温時と比較して流れ方向(以下、場合により「MD」という)及び流れ方向と垂直な幅方向(以下、場合により「TD」という)の少なくとも一方向に収縮することをいう。より具体的には、カバーテープ10のMD及びTDの少なくとも一方向の加熱収縮率が、120℃において1〜40%であることが好ましい。120℃における加熱収縮率が1%以上であると、テーピング時のフィルムの収縮が適度となり、カバーテープに弛みがより生じにくい傾向にあり、120℃における加熱収縮率が40%以下であると、シール用コテでカバーテープの端部を抑えやすくなり、シール性がより安定化する傾向にある。カバーテープの弛みをより一層生じにくくする観点からは、カバーテープ10のMD及びTDの少なくとも一方向の120℃における加熱収縮率は、3%を超えることがより好ましく、5%以上であることが更に好ましい。
ここで、所定温度における加熱収縮率は以下の方法により決定される。まず、カバーテープ10を100mm角に切断したフィルム試料を所定温度に設定したエアーオーブン式恒温槽に入れ、自由に収縮する状態で10分間加熱処理した後、MD及びTDに関してそれぞれ向き合う辺の中心点間距離を測定してフィルムの収縮量を求め、元の寸法(加熱処理の前のそれぞれ向き合う辺の中心点間距離)で割った値の百分率を算出する。そして、これを2回繰り返し、MD及びTDそれぞれについて、その2回の測定結果の相加平均値を算出し、この相加平均値を、MD及びTDそれぞれの所定温度における加熱収縮率とする。
また、カバーテープ10においては、流れ方向(MD)及び流れ方向と垂直な幅方向(TD)の少なくとも一方向の120℃における加熱収縮応力(以下、場合により、「加熱収縮力」という)が0.1〜1N/9.5mm幅の範囲であることが好ましい。その加熱収縮力が0.1N/9.5mm幅以上であると、テーピングの収縮がより十分になり、よりタイトな仕上がりが得られる傾向にある。また、この加熱収縮力が1N/9.5mm幅以下であると、ヒートシール時に発生する熱収縮力によるシール部の剥離が生じ難い傾向にある。同様の観点から、この加熱収縮力は、0.2〜0.8N/9.5mm幅であることがより好ましい。
ここで、所定温度における加熱収縮力は以下の方法により決定される。まず、フィルムをMD、TDの各方向に幅9.5mmの短冊状にサンプリングする。なお、MDの加熱収縮力を測定する場合にはMDのサンプルを、TDの加熱収縮力を測定する場合にはTDのサンプルを用いる。そして、チャック間距離50mmとしたストレインゲージ付のチャックに、上記サンプルを緩めることなくセットした後、各サンプルを所定温度に加熱したシリコーンオイル中に浸漬し、1分後の収縮力を測定する。そして、これを5回繰り返し、その5回の測定結果の相加平均値を、所定温度における加熱収縮力とする。
カバーテープ10の厚みは、10〜100μmであることが好ましく、15〜90μmであることがより好ましく、20〜80μmであることが更に好ましい。フィルムの厚みが10〜100μmの範囲であると、エンボスキャリアテープにテーピングした後もフィルムが弛み難くなる傾向にあり、以降の工程でカバーテープを剥離する際にもフィルム切れが生じ難い傾向にある。
カバーテープ10におけるシール層1の厚みの層比率(カバーテープ厚みに対するシール層厚みの比率)は、シール強度の観点からは、1%以上であることが好ましく、透明性の観点からは、20%以下であることが好ましい。
カバーテープ10における基材層2の厚みの層比率(カバーテープ厚みに対する基材層層厚みの比率)は、5〜60%であることが好ましく、フィルムの剛性の観点からは、10%以上であることがより好ましく、押出成形性、延伸安定性の観点からは、50%以下であることがより好ましい。
カバーテープ10における中間層3の厚みの層比率(カバーテープ厚みに対する中間層層厚みの比率)は、延伸安定性の観点から30〜80%であることが好ましく、35〜75%であることがより好ましい。
以下、各層及びその構成成分について更に詳細に説明する。
〔シール層1〕
シール層1は、上述のとおり、粘着付与剤を含有する。シール層が粘着付与剤を含有することで、フィルムのシール性が良好になることに加え、テーピング後の輸送時や保管時の振動等によりカバーテープがエンボスキャリアテープから剥離するのを防止することもできる。
シール層1としては、例えば、粘着付与剤及びベース樹脂からなる層が挙げられる。
粘着付与剤としては、例えば、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、石油樹脂、スチレン樹脂、クマロン・インデン樹脂が挙げられる。これらの粘着付与剤は、シール層の組成及びタック、粘着力、保持力の観点から選択することが好ましい。なお、これらの粘着付与剤は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
ロジン系樹脂は、平均分子量が小さく分子量分布がシャープであり、後述するベース樹脂に対して広い範囲の相溶性を有しているため好ましい。ロジン系樹脂としては、例えば、ロジンエステル等が挙げられる。
テルペン系樹脂は相溶性がよく、広い樹脂濃度範囲で粘着特性のバランスが得易く、低温での粘着性剥離付与特性を有しているため好ましい。テルペン系樹脂としては、例えば、テルペン樹脂、テルペン系水素添加樹脂、テルペンフェノール共重合体等が挙げられる。
石油樹脂としては、例えば、芳香族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、水添石油樹脂等が挙げられる。なお、水添石油樹脂は、例えば、特定の脂肪族系樹脂、芳香族系樹脂、脂環族系樹脂及びこれらの共重合体を水添することによって製造できる。中でも、脂環族系樹脂を水添した脂環族系水添石油樹脂は、熱安定性に優れることや、他の樹脂に対する相溶性を、水添の度合いにより容易に調整できるなどから特に好ましい。
ベース樹脂としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸共重合体及びエチレン−脂肪族不飽和カルボン酸エステル共重合体、ポリオレフィン系樹脂及びこれらの混合物等が挙げられる。
ベース樹脂は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸共重合体及びエチレン−脂肪族不飽和カルボン酸エステル共重合体、ポリオレフィン系樹脂から選ばれる少なくとも1種類の樹脂を含むことが好ましい。シール層1がこのような樹脂を含有すると、カバーフィルムのシール性が向上する。
ここで、上記エチレン−酢酸ビニル共重合体とは、エチレンモノマーと酢酸ビニルとの共重合により得られる共重合体を示す。また、エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸共重合体とは、エチレンモノマーと、脂肪族不飽和カルボン酸から選ばれる少なくとも1種類のモノマーとの共重合により得られる共重合体を示す。さらに、エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸エステル共重合体とは、エチレンモノマーと、脂肪族不飽和カルボン酸エステルから選ばれる少なくとも1種類のモノマーとの共重合により得られる共重合体を示す。
上記共重合は、例えば、高圧法、溶融法等の方法により行うことができる。なお、共重合反応の触媒としては、例えば、マルチサイト触媒やシングルサイト触媒を用いることができる。また、上記共重合体において、各モノマーの結合形式は特に限定されず、ランダム結合、ブロック結合等の結合形式を有するポリマーを使用することができる。なお、光学特性の観点から、上記共重合体としては、高圧法を用いて重合され、ランダム結合を有する共重合体が好ましい。
上記エチレン−酢酸ビニル共重合体は、光学特性、接着性の観点から、共重合体を構成する全モノマー中の酢酸ビニルの割合が、10〜40質量%であることが好ましく、13〜35質量%であることがより好ましく、15〜30質量%であることが更に好ましい。また、押出加工性の観点より、JIS−K−7210に準じて測定されるメルトフローレートの値(以下、「MFR」と記載する場合がある)(190℃、2.16kg)が0.3g〜30gであることが好ましく、0.5g〜30gであることがより好ましく、0.8g〜25gであることが更に好ましい。
上記エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸共重合体としては、例えば、エチレン−アクリル酸共重合体(以下、「EAA」と記載する場合がある)、エチレン−メタクリル酸共重合体(以下、「EMAA」と記載する場合がある)等が挙げられる。
上記エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸エステル共重合体としては、例えば、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルとしては、メタノール、エタノール等炭素数1〜8のアルコールとのエステルが好適に使用される。
これらの共重合体は、3成分以上のモノマーを共重合してなる多元共重合体であってもよい。上記多元共重合体としては、例えば、エチレン、脂肪族不飽和カルボン酸及び脂肪族不飽和カルボン酸エステルから選ばれる少なくとも3種類のモノマーを共重合してなる共重合体等が挙げられる。
上記エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸共重合体は、共重合体を構成する全モノマー中の脂肪族不飽和カルボン酸の割合が、3〜35質量%であると好ましい。また、MFR(190℃、2.16kg)が0.3g〜30gであることが好ましく、0.5g〜30gであることがより好ましく、0.8g〜25gであることが更に好ましい。
上記エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸エステル共重合体は、共重合体を構成する全モノマー中の脂肪族不飽和カルボン酸エステルの割合が、3〜35質量%であることが好ましい。また、MFR(190℃、2.16kg)が0.3g〜30gであることが好ましく、0.5g〜30gであることがより好ましく、0.8g〜25gであることが更に好ましい。
上記ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリオレフィン系ポリマーアロイが挙げられる。
上記ポリエチレン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体等が挙げられる。
上記ポリエチレンとしては、例えば、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン(LDPE)、超低密度ポリエチレンが挙げられる。
ここで、ポリエチレンはJIS K 6922に基づいて密度により分類される。具体的には、密度が0.942g/cm以上のものを高密度ポリエチレンといい、密度が0.930以上0.942g/cm未満のものを中密度ポリエチレンといい、密度が0.910以上0.930g/cm未満のものを低密度ポリエチレンといい、密度が0.910g/cm未満のものを超低密度ポリエチレンという。
高密度ポリエチレンは、フィリップス法、スタンダード法、チーグラー法などの一般に公知の方法で製造することができる。
中密度ポリエチレンとしては、例えば、線状中密度ポリエチレンが挙げられ、低密度ポリエチレンとしては、例えば、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高圧法低密度ポリエチレンが挙げられる。なお、ここで、高圧法低密度ポリエチレンは、いわゆる高圧法(塊状重合法)により製造される低密度ポリエチレンである。
また、超低密度ポリエチレンとしては、例えば、線状超低密度ポリエチレン(「VLDPE」、「ULDPE」と称される)が挙げられる。
上記エチレン−α−オレフィン共重合体とは、エチレンとα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種とからなる共重合体を示す。当該エチレン−α−オレフィン共重合体は、エチレンと、炭素数3〜20のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種とからなる共重合体であると好ましく、エチレンと、炭素数3〜12のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種とからなる共重合体であるとより好ましい。上記α−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−へキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコサン等が挙げられ、これらを1種又は2種以上を併用することができる。また、共重合体を構成する全モノマー中のα−オレフィンの割合(仕込みモノマー基準)は、6〜30質量%が好ましい。さらに、上記エチレン−α−オレフィン共重合体は、軟質の共重合体であることが好ましく、X線法による結晶化度が30%以下であることが好ましい。
また、上記エチレン−α−オレフィン共重合体としては、エチレンと、プロピレンコモノマー、ブテンコモノマー、ヘキセンコモノマー及びオクテンコモノマーから選ばれる少なくとも1種類のコモノマーとの共重合体が、一般に入手が容易であり、好適に使用できる。
上記ポリエチレン系樹脂は、シングルサイト系触媒、マルチサイト系触媒等の公知の触媒を用いて重合することができ、シングルサイト系触媒を用いて重合することが好ましい。また上記ポリエチレン系樹脂は、クッション性の観点から、密度が0.860〜0.920g/cmであると好ましく、0.870〜0.915g/cmであるとより好ましく、0.870〜0.910g/cmであると更に好ましい。上記ポリエチレン系樹脂の密度が低いほどクッション性は向上する傾向にあり、密度が0.920g/cm以下であれば、透明性が向上する傾向にある。高密度の樹脂を用いる場合、低密度ポリエチレンを、例えば30質量%程度の割合で添加することで、透明性を改善することもできる。
上記ポリエチレン系樹脂は、シール性の観点から、MFR(190℃、2.16kg)が0.5g〜30gであることが好ましく、0.8g〜30gであることがより好ましく、1.0g〜25gであるとより好ましい。
上記ポリエチレン系樹脂としては、結晶/非晶構造(モルフォロジ−)をナノオーダーで制御したポリエチレン系共重合体を使用することもできる。
上記ポリプロピレン系樹脂としては、ポリプロピレン、プロピレン−α−オレフィン共重合体、プロピレンとエチレンとα−オレフィンとの3元共重合体等が好適に使用できる。
上記プロピレン−α−オレフィン共重合体とは、プロピレンとα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種とからなる共重合体を示す。当該プロピレン−α−オレフィン共重合体は、プロピレンと、エチレン及び炭素数4〜20のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種とからなる共重合体好ましく、プロピレンと、エチレン及び炭素数4〜8のαオレフィンから選ばれる少なくとも一種からなる共重合体がより好ましい。ここで炭素数4〜20のα−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−へキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコサン等が挙げられ、これらを1種又は2種以上を併用することができる。また、上記プロピレン−α−オレフィン共重合体を構成する全モノマー中のエチレン及び/又はα−オレフィンの含有割合(仕込みモノマー基準)は、6〜30質量%であると好ましい。さらに、上記プロピレン−α−オレフィン共重合体は、軟質の共重合体であることが好ましく、X線法による結晶化度が30%以下であることが好ましい。
上記プロピレン−α−オレフィン共重合体としては、プロピレンと、エチレンコモノマー、ブテンコモノマー、ヘキセンコモノマー及びオクテンコモノマーから選ばれる少なくとも1種類のコモノマーとの共重合体が、一般に入手が容易であり、好適に使用できる。
上記ポリプロピレン系樹脂は、シングルサイト系触媒、マルチサイト系触媒等の公知の触媒を用いて重合することができ、シングルサイト系触媒を用いて重合することが好ましい。また上記ポリプロピレン系樹脂は、クッション性の観点から、密度が0.860〜0.920g/cmであると好ましく、0.870〜0.915g/cmであるとより好ましく、0.870〜0.910g/cmであると更に好ましい。上記ポリプロピレン系樹脂の密度が低いほど接着性は向上する傾向にあり、密度が0.920g/cm以下であれば透明性が向上する傾向にある。
上記ポリプロピレン系樹脂は、シール性の観点から、MFR(230℃、2.16kgf)が0.3g〜25.0gであることが好ましく、0.5g〜20gであることがより好ましく、0.8g〜15gであることが更に好ましい。
上記ポリプロピレン系樹脂としては、結晶/非晶構造(モルフォロジ−)をナノオーダーで制御したポリプロピレン系共重合体を使用することもできる。
上記ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレンと、エチレン、ブテン、ヘキセン、オクテン等のα−オレフィンとの共重合体、又は、プロピレンと、エチレンと、ブテン、ヘキセン、オクテン等のα−オレフィンとの3元共重合体等が好適に使用できる。これらの共重合体は、ブロック共重合体、ランダム共重合体等のいずれの形態でもよく、好ましくはプロピレンとエチレンとのランダム共重合体、又は、プロピレンとエチレンとブテンとのランダム共重合体である。
上記ポリプロピレン系樹脂は、チーグラー・ナッタ触媒のような触媒で重合された樹脂だけでなく、メタロセン系触媒等で重合された樹脂でもよく、例えば、シンジオタクチックポリプロピレンや、アイソタクティックポリプロピレン等も使用できる。また、ポリプロピレン系樹脂を構成する全モノマー中のプロピレンの割合(仕込みモノマー基準)は、60〜80質量%であると好ましい。さらに、熱収縮性が優れるという観点から、ポリプロピレン系樹脂を構成する全モノマー中の、プロピレン含有割合(仕込みモノマー基準)が60〜80質量%であり、エチレン含有割合(仕込みモノマー基準)が10〜30質量%であり、ブテン含有割合(仕込みモノマー基準)が5〜20質量%である3元共重合体が好ましい。
また、ベース樹脂が上記ポリプロピレン系樹脂を含有する場合、ベース樹脂として、ポリプロピレン系樹脂の総量に対して50質量%以下の高濃度のゴム成分を均一微分散させてなる樹脂を用いることが好ましい。ここで、ゴム成分としては、例えば、エチレン・プロピレンゴム成分(EPR)が挙げられる。
シール層1が粘着付与剤及びベース樹脂のみからなる場合、シール層1における粘着付与剤の含有量は、シール層全量に対して、5〜40質量%であることが好ましく、10〜30質量%であることがより好ましく、15〜30質量%であることが更に好ましい。粘着付与剤の含有量がこのような範囲であると、シール層の透明性及び接着性能が向上する傾向にある。
また、シール層1が粘着付与剤及びベース樹脂のみからなる場合、シール層1におけるベース樹脂の含有量は、シール層全量に対して、60〜95質量%であることが好ましく、60〜90質量%であることがより好ましく、55〜85質量%であることが更に好ましい。
シール層1は、上記粘着付与剤及びベース樹脂に加え、更に帯電防止剤を含んでいてもよい。
帯電防止剤としては、例えば、高分子型帯電防止剤、界面活性剤、導電性微粉末等が挙げられるが、中でも高分子型帯電防止剤が好ましい。高分子型帯電防止剤としては、例えば、アイオノマー樹脂及びポリエーテル共重合体が挙げられる。このような高分子型帯電防止剤によれば、透明性やシール性を損なわずに、帯電防止性を付与することができる。
アイオノマー樹脂としては、カリウムやリチウムイオンでカルボキシル基を置換したものが好ましい。
ポリエーテル共重合体としては、例えば、ポリエーテル/ポリオレフィンブロック共重合体が挙げられる。当該ポリエーテル共重合体中は、リチウム塩を2〜30%含むことが好ましい。ポリエーテル共重合体として、このようなものを用いると更に導電性能が向上する。
シール層1における帯電防止剤の含有量は、シール層全量に対して、5〜40質量%であることが好ましく、10〜30質量%であることがより好ましく、15〜30質量%であることが更に好ましい。
シール層1は、粘着付与剤10〜30質量%と、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸共重合体、エチレン不飽和カルボン酸エステル共重合体、ポリオレフィン系樹脂からなる群より選択される少なくとも1種類の樹脂40〜80質量%と、アイオノマー樹脂及びポリエーテル共重合体から選ばれる少なくとも1種の帯電防止剤10〜30質量%と、を含むことが特に好ましい。シール層がこのようなものを含むと、シール性がより向上する。
シール層1は、その特性を損なわない範囲で、各種導電材料、滑剤、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、各種界面活性剤、アンチブロック剤、無機フィラー等の任意の添加剤を含んでいてもよい。また、コーティング処理が施されていてもよい。
ここで、アンチブロック剤としては、例えば、シリカ、アルミナ等の無機粒子や環状オレフィンが挙げられる。特に環状オレフィンはテーピング時に脱落が起こらず、内容物(電子部品)に付着することを防止できるので好ましい。環状オレフィンとしては、例えば三井化学株式会社製のアペル(商品名)、TopasAdvanced Polymers社製のTOPAS(商品名)が挙げられる。アンチブロック剤は1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
[基材層2]
基材層2としては、オレフィン系樹脂を用いることが好ましく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン及びこれらの混合物から形成された層が挙げられる。上記ポリエチレンとしては、例えば、上述の高密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレンが挙げられる。
基材層2は、密度が0.942〜0.970g/cmの高密度ポリエチレン(A)(以下、場合により「(A)成分」という)及び高圧法低密度ポリエチレン(B)(以下、場合により「(B)成分」という)から選ばれる少なくとも1種類の樹脂を含むことが好ましい。なお、本明細書において、「密度」は、JIS K 6922に記載の方法により測定されるものをいう。基材層が、密度が0.942〜0.970g/cmの(A)成分を含有すると、カバーフィルムの引張剛性や曲げ剛性が向上する。また、基材層が、(B)成分を含有すると、カバーフィルムを製造する際の製膜安定性が向上する。
フィルムの曲げ剛性を向上させる観点からは、(A)成分の密度は、0.944g/cm以上であることがより好ましく、0.946g/cm以上であることが更に好ましく、0.948g/cm以上であることが特に好ましい。また、フィルムの透明性をさせる観点からは、(A)成分の密度は、0.968g/cm以下であることがより好ましく、0.967g/cm以下であることが更に好ましく、0.966g/cm以下であることが特に好ましい。
(A)成分のメルトフローレート(以下、単に「MFR」と略記する場合がある)は0.1〜10.0g/10分の範囲であることが好ましい。フィルムを成形する際の押出機への負荷を軽減させるためには、そのMFRは、0.5g/10分以上であることがより好ましく、1.0g/10分以上であることが更に好ましく、2.0g/10分以上であることが特に好ましい。また、フィルム製造時の延伸安定性を向上させる観点からは、そのMFRは、8.0g/10分以下であることがより好ましく、6.0g/10分以下であることが更に好ましく、5.0g/10分以下であることが特に好ましい。ここで、本実施の形態において、「メルトフローレート(MFR)」は、温度190℃、荷重2.16kgfの条件下、JIS K 6922に記載の方法により測定されるものである。
(A)成分の融解ピーク温度は、125〜140℃であることが好ましく、128〜139℃であることがより好ましく、130〜138℃であることが更に好ましい。融解ピーク温度が125℃以上であると、フィルムの腰が強く、剛性が高い傾向にある。当該温度が、140℃以下であると、フィルムの透明性が高い傾向にある。なお、本明細書において、「融解ピーク温度」は、示差走査熱量測定(DSC)により得られる融解曲線で現れる吸熱反応のピークの頂点における温度である。また、融解ピークが複数存在する場合や複数の(A)成分を用いる場合、最も高温側の融解ピーク温度が上記数値範囲内であればよい。
(A)成分の密度、MFR及び融解ピーク温度は、例えば、(A)成分を製造する際の製造条件を調整することにより制御できる。また、(A)成分の密度、MFR及び融解ピーク温度は、異なる物性を有する2種以上の(A)成分を混合し、その混合比率を調整することによっても制御できる。
また、(B)成分の密度は、0.910〜0.930g/cmであることが好ましい。透明性及び製造時の製膜安定性の観点からは、この密度は、0.917〜0.929g/cmであることがより好ましく、0.918〜0.928g/cmであることが更に好ましい。
(B)成分のメルトフローレートは0.01〜2.0g/10分の範囲であることが好ましい。当該メルトフローレートは、フィルムを成形する際の押出性の観点から、0.05〜1.0g/10分であることがより好ましく、0.1〜0.5g/10分であることが更に好ましい。
(B)成分の融解ピーク温度は110〜130℃であることが好ましく、115〜125℃であることがより好ましい。融解ピーク温度が110℃以上であると、フィルムの剛性がより高まる傾向にあり、当該温度が130℃以下であると、フィルムの製膜安定性が向上する傾向にある。また、融解ピークが複数存在する場合や複数の(B)成分を用いる場合、最も高温側の融解ピーク温度が上記数値範囲内であればよい。
(B)成分の密度、MFR及び融解ピーク温度は、例えば、(B)成分を製造する際の製造条件を調整することにより制御できる。また、(B)成分の密度、MFR及び融解ピーク温度は、異なる物性を有する2種以上の(B)成分を混合し、その混合比率を調整することによっても制御できる。
適度な曇り度、すなわち十分な透明性を有する観点、並びに、引張剛性、曲げ剛性等のフィルム剛性の向上、フィルム製造時の延伸安定性の向上及びフィルムのカール抑制等の観点から、基材層2は、(A)成分及び(B)成分を含有することがより好ましい。同様の観点から、基材層2が(A)成分及び(B)成分を含有する場合の基材層2における(A)成分の含有量は、基材層2の全体量に対して、1〜80質量%であることが好ましく、5〜65%質量%であることがより好ましく、10〜60質量%であることが更に好ましい。また、同様の観点から、基材層2が(A)成分及び(B)成分を含有する場合の(B)成分の含有量は、基材層2の全体量に対して、20〜99質量%であることが好ましく、35〜95質量%であることがより好ましく、40〜90質量%であることが更に好ましい。
基材層2は、(A)成分及び(B)成分以外の成分として、線状低中密度ポリエチレンやポリプロピレンを含むことができるが、この場合、(A)成分及び(B)成分以外の成分は、基材層2を構成する全体量の50質量%を超えない範囲であることが好ましい。これにより、基材層の剛性と透明性とを所望のとおりに調整することができる。
基材層2は、更に帯電防止剤を含んでいてもよい。基材層2が帯電防止剤を更に含むと、カバーテープとして用いた場合の製品に対する埃等の付着を防止することができる。
基材層2が含有する帯電防止剤としては、例えば、上記アイオノマー樹脂、上記ポリエーテル共重合体が挙げられる。なお、アイオノマー樹脂及びポリエーテル共重合体の好ましい形態は上記と同様である。
また、基材層2がアイオノマー樹脂又はポリエーテル共重合体を含有する場合、その含有量は、基材層2の全量に対して、5〜40質量%であることが好ましく、10〜30質量%であることがより好ましく、15〜30質量%であることが更に好ましい。
基材層2は、その特性を損なわない範囲で、各種導電材料、滑剤、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、各種界面活性剤、アンチブロック剤、無機フィラー等の任意の添加剤を含んでいてもよい。また、コーティング処理が施されていてもよい。なお、アンチブロック剤の例示及び好ましい形態は上記と同じである。
[中間層3]
上述のように、中間層3はあってもなくてもよいが、フィルムの製造時の製膜安定性や、テーピングの際のシール性の観点からは、中間層3を備えることが好ましい。テーピングの際のシール性が高まる理由としては、中間層3がシール圧力を均一に分散させるクッション層として機能することが考えられる。このような観点から、中間層3は、熱可塑性樹脂(C)を含む層であることが好ましい。
クッション層として機能や、安定したシール性能の観点からは、熱可塑性樹脂(C)の軟化温度は100℃以下であることが好ましい。
熱可塑性樹脂(C)としては、例えば、オレフィン系樹脂、水素添加ビニル芳香族系樹脂、ビニル芳香族系エラストマー、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂が挙げられる。なお、これらの樹脂は、1種類を単独で又は複数種を組み合わせて用いてもよい。
中間層3として用いるオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂及びこれらの混合物が挙げられ、上記ポリエチレン系樹脂としては、例えば、高密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体が挙げられる。ポリプロピレン系樹脂としては、ポリプロピレン、プロピレン−α−オレフィン共重合体、プロピレンとエチレンとα−オレフィンとの3元共重合体が好適に使用できる。このような樹脂によれば、フィルムの成形性を向上させつつ、フィルムの剛性を維持することができる。
中間層3として用いる高密度ポリエチレンの密度は、0.945〜0.970g/cmであることが好ましく、0.948〜0.969g/cmであることがより好ましく、0.951〜0.968g/cmであることが更に好ましい。この密度が0.945g/cm以上であると、フィルムの剛性が高くなる傾向にあり、この密度が0.970g/cm以下であると、フィルムの透明性が高くなる傾向にある。
中間層3として用いる高密度ポリエチレンの融解ピーク温度は、125〜140℃であることが好ましく、128〜139℃であることがより好ましく、130〜138℃であることが更に好ましい。融解ピーク温度が125℃以上であると、フィルムの腰が強く、剛性が高い傾向にある。また、この温度が140℃以下であると、フィルムの透明性が高まる傾向にある。
中間層3として用いる高圧法低密度ポリエチレンの密度は0.915〜0.930g/cmであることが好ましく、0.918〜0.928g/cmであることがより好ましい。この密度が、0.915g/cm以上であると、フィルムの剛性が高くなる傾向にあり、0.930g/cm以下であると、透明性が高くなる傾向にある。また、当該高圧法低密度ポリエチレンの190℃におけるメルトフローレートは0.1〜5.0g/10分であることが好ましく、3.0g/10分以下であることがより好ましく、1.0g/10分以下であることが更に好ましい。
中間層3が高密度ポリエチレンを含有する場合、この含有率は、フィルムへの剛性付与の観点から、中間層3の全量に対して、10〜90質量%の範囲であることが好ましく、20〜85質量%の範囲であることがより好ましく、30〜80質量%の範囲であることが更に好ましい。
中間層3が高圧法低密度ポリエチレンを含有する場合、この含有率は、押出安定性、延伸安定性等の観点から、中間層3の全量に対して、90〜10質量%の範囲であることが好ましく、80〜15質量%の範囲であることがより好ましく、70〜20質量%の範囲であることが更に好ましい。
中間層3が高密度ポリエチレン及び高圧法低密度ポリエチレンを含有する場合、これら以外の第3成分として、その他のポリオレフィン系樹脂を更に配合してもよい。中でも、密度が0.915〜0.950g/cmの線状低密度ポリエチレンやポリプロピレンを配合すると、フィルムの剛性を維持したまま、フィルムの破断強度等が向上する傾向にある。ここで、含有させる線状低密度ポリエチレンの密度は、0.920〜0.945g/cmであることが好ましい。
中間層3として用いるエチレン−α−オレフィン共重合体としては、例えば、エチレンと、プロピレンコモノマー、ブテンコモノマー、ヘキセンコモノマー及びオクテンコモノマーから選ばれる少なくとも1種類のコモノマーとの共重合体が挙げられる。このような共重合体によれば、透明性、クッション性、製造時の製膜安定性が向上する。
上記水素添加ビニル芳香族系樹脂は、ビニル芳香族炭化水素をモノマー単位として含む重合体を水素添加してなる樹脂を示す。このような樹脂としては、例えば、スチレンと1,3−ブタジエンとの共重合体を水素添加してなる樹脂等が挙げられる。また、上記水素添加ビニル芳香族系樹脂としては、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンとのブロック共重合体を水素添加してなる樹脂が好ましい。
上記ビニル芳香族炭化水素としては、スチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、1,3−ジメチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、1,1−ジフェニルエチレン、N,N−ジメチル−p−アミノエチルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン等が挙げられ、特にクッション性と透明性の観点からスチレンが好ましい。これらは1種又は2種以上を混合して用いることができる。
上記共役ジエンとは、1対の共役二重結合を有するジオレフィンを示し、例えば、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を混合して用いることができる。
ビニル芳香族系エラストマーとしては、例えば、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンとのブロック共重合体が挙げられる。なお、ビニル芳香族炭化水素及び共役ジエンの例示は上記と同じである。ビニル芳香族系エラストマーとしては、スチレン系熱可塑性エラストマーが好ましい。
上記ポリウレタン系樹脂としては、例えば、アジピン酸と1,4−ブタジオールをからなるポリウレタンエラストマーが挙げられる。
上記ポリアミド系樹脂としては、例えば、ポリアミド系エラストマー、ポリアミド樹脂が挙げられる。なお、ポリアミド樹脂は、例えば、ラウリルラクタムを重合することにより製造できる。
ポリエステル系樹脂としては、例えば、非晶性ポリエステル樹脂、非晶性コポリエステル樹脂が挙げられる。これらの樹脂は、透明性とクッション性の観点から好適に使用できる。
中間層3は、その特性を損なわない範囲で、各種導電材料、滑剤、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、各種界面活性剤、アンチブロック剤、無機フィラー等の任意の添加剤を含んでいてもよい。また、コーティング処理が施されていてもよい。なお、アンチブロック剤の例示及び好ましい形態は上記と同じである。
カバーテープ10において、基材層2及び中間層3がポリエチレンを含有する場合には、基材層2及び中間層3の少なくとも一方にポリエチレン用の結晶核剤を含んでもよい。結晶核剤を用いることで、それを含む層に配向性を持たせやすくなり、その結果、フィルムの延伸安定性が向上する。さらには、フィルムの透明性や剛性が向上する傾向にある。結晶核剤としては、アルキル脂肪酸カルシウム塩、アルキル脂肪酸ナトリウム塩、リン脂質等の公知のものが挙げられる。その好ましい添加量は、それを含む層の全体量に対して100〜3000ppm、更に好ましくは500〜2000ppmである。
また、カバーテープ10において、シール層1、基材層2、中間層3がポリエチレンを含有する場合、それぞれの層が含有するポリエチレンは、同一であってもよく、異なっていてもよい。
本発明のカバーテープは、上記実施形態に限定されるものではない。本発明のカバーテープは、基材層2及び中間層3を複数備えることもできる。具体的には、例えば、基材層2/中間層3/基材層2/シール層1の順に積層されたものでもよい。また、シール層1は、単層であってもよく、複数の層からなるものであってもよい。例えば、粘着付与剤を含む層と帯電防止剤を含む層とを積層した複数の層であってもよく、この場合の各層の積層の順としては、フィルムの最外層側からみて、粘着付与剤を含む層、帯電防止剤を含む層の順であってもよく、帯電防止剤を含む層、粘着付与剤を含むシール層の順であってもよい。なお、粘着付与剤と帯電防止剤とを混合したシール層のみがシール層として配置されてもよい。
また、本発明のカバーテープはシール層1、基材層2及び中間層3以外の層を備えることもできる。但し、いずれの場合においても、シール層1は最外層として配置する。
[その他の層]
シール層1、基材層2、及び中間層3以外の層としては、例えば、PVDC(ポリ塩化ビニリデン)等のバリア性樹脂による防湿層等が挙げられる。また、この層は、その特性を損なわない範囲で、各種導電材料、滑剤、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、各種界面活性剤、アンチブロック剤、無機フィラー等の任意の添加剤を含んでいてもよい。また、コーティング処理が施されていてもよい。なお、アンチブロック剤の例示及び好ましい形態は上記と同じである。
次に、カバーテープ全体としての好ましい実施形態を更に詳細に説明する。
[カバーテープ]
本実施形態において、カバーテープは、その最外面に表面処理が施されていることが好ましい。表面処理としては、シール層1及び基材層2の表面固有抵抗値がn×1012Ω以下(nは1〜9)になるような処理が好ましい。
表面処理の方法としては、例えば、コーティングによって高分子型帯電防止剤、界面活性剤、導電性微粉末等を塗膜する方法が挙げられる。
例えば、カバーテープの最外面をコーティングにより帯電防止処理すると、フィルムをカバーテープとして用いた場合の製品に対する埃等の付着を防止することができる。高分子型帯電防止剤としては、例えば、上述のアイオノマー樹脂及びポリエーテル共重合体が挙げられる。
上記界面活性剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステルが挙げられる。
上記導電性微粉末としては、例えば、酸化錫、酸化インジウムが挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記カバーテープは、積層された層のうちの少なくとも1層が架橋されていることが好ましい。すなわち、カバーテープがシール層及び基材層のみからなる場合においては、シール層及び基材層の少なくとも1層が架橋されていることが好ましく、カバーテープが中間層及びその他の層を更に備える場合においては、シール層、基材層、中間層及びその他の層の少なくとも1層が架橋されていることが好ましい。
架橋方法としては、例えば、電子線などの電離性放射線を照射する方法が挙げられる。それらの層を構成する樹脂が架橋されていることにより、フィルムの耐熱性が向上すると共に、テーピングマシンによるヒートシールの際に、シール用のコテへのフィルムの粘着を防ぐことも可能である。なお、樹脂が架橋される場合のMFRは架橋前のものである。
また、上記カバーテープのゲル分率は、より高倍率での延伸も可能となり、より薄肉でより高収縮性のフィルムが得られやすくなることから、10%以上であることが好ましく、20%以上であることがより好ましく、30%以上であることが更に好ましい。なお、ゲル分率は、後述の実施例に記載の方法に準拠して測定される。
上記カバーテープの全光線透過率は80%以上であることが好ましい。80%以上の全光線透過率を有するフィルムであれば、内容物(電子部品)に対する視認性を低下させずにテーピングすることができるため、テーピング後の目視検査や画像処理による検査にも有効である。全光線透過率は、82%以上であることがより好ましく、84%以上であることが更に好ましい。なお、全光線透過率は、後述の実施例に記載の方法に準拠して測定される。
上記カバーテープの引張破断強度は、テーピング時、及び引き剥がし時の切れ防止の観点で、10N/9.5mm幅以上であることが好ましく、20N/9.5mm幅以上であることがより好ましい。
上記カバーテープの引張弾性率は、フィルムの取扱い性の観点で、400N/mm以上であることが好ましく、500N/mm以上あることがより好ましい。なお、引張破断強度及び引張弾性率は、後述の実施例に記載の方法に準拠して測定される。
上記カバーテープのテーピング後の剥離強度は0.1〜1.3Nであることが好ましい。剥離強度が0.1N以上であると、輸送時や保管時の振動などによりカバーテープがエンボスキャリアテープから剥離し難くなり、内容物(電子部品)が飛び出す恐れが低減する。剥離強度が1.3N以下であると、実装時の剥離によって、キャリアテープが振動することなく、安定した剥離を行うことができる。
次に、上記カバーテープの好適な製造方法について説明する。
[カバーテープの製造方法]
上記カバーテープは、例えば、コーティング又は押出ラミネート、共押出し法により積層体を形成する方法によって製造できる。以下に、多層共押出法について説明する。
上記カバーテープは、例えば、シール層、基材層及び必要に応じてその他の層を構成する樹脂を、それぞれ単独の押出機より溶融押出して、多層ダイ中で積層し、溶融共押出しして急冷し、未延伸原反を得る第1工程と、未延伸原反を加熱しながら少なくとも一軸方向に延伸する第2工程と、を含む製造方法により製造することができる。未延伸原反を延伸することで、延伸後の原反へ、延伸された方向に対する加熱収縮性を付与することができる。
熱シール時のカバーテープ(フィルム)の収縮力を制御する観点から、カバーテープは、カバーテープを構成する樹脂の融点以上の温度で、二軸延伸されてなる二軸延伸フィルムであることが好ましい。二軸延伸フィルムである場合の延伸倍率は、フィルムの厚みむら抑制の観点などから、流れ方向(MD)に1.5倍以上、流れ方向と垂直な幅方向(TD)に3倍以上であることが好ましく、流れ方向に1.8倍以上、流れ方向と垂直な幅方向に4倍以上であることがより好ましく、流れ方向に2倍以上、流れ方向と垂直な幅方向に5倍以上であることが更に好ましい。
以下、各工程についてより具体的に説明する。
[第1工程]
第1工程においては、まず、シール層、基材層及び必要に応じてその他の層を構成する樹脂を、それぞれ単独の押出機より溶融押出しして、多層ダイ中で積層し、溶融共押出しする。
ここで、溶融共押出しの方法は特に制限されるものではなく、例えば、多層のTダイや多層のサーキュラーダイ(環状ダイ)を用いる方法等が挙げられる。中でも、多層のサーキュラーダイを用いた方法が好ましい。多層のサーキュラーダイを用いると、設備に関しての必要スペースや投資金額の点で有利であり、多品種少量生産に向き、加熱収縮性がより得られやすい。
次に、溶融共押出しした樹脂を急冷する。急冷に使用する冷媒としては、通常60℃以下の水が好適に用いられる。当該冷媒は、溶融樹脂に直接接触させるか、又は金属ロールの内部冷媒として間接的に使用することができる。内部冷媒として用いる場合は水以外にもオイル他、公知のものが使用可能であり、場合によっては冷風の吹き付けと併用することも可能である。
[第2工程]
第2工程においては、まず、第1工程により得られた未延伸原反を、カバーテープを構成する樹脂の融解ピーク温度以上に加熱し、例えば、流れ方向に1.5倍以上、流れ方向と垂直な幅方向に3倍以上延伸する。延伸倍率は目的に応じて適宜選択され、必要に応じて、延伸後に熱処理(熱弛緩処理)を行ってフィルムの加熱収縮率や加熱収縮力の調整を行ってもよい。
延伸方法としては、溶融押出直後のチューブに空気や窒素を吹き込んで、延伸を行うダイレクトインフレーション法も挙げられ、この方法によっても加熱収縮性を有するフィルムが得られることもある。但し、高い加熱収縮性を発現させるためには、二軸に延伸する方法が好ましく、上述のサーキュラーダイで得られた未延伸原反を加熱二軸延伸するチューブラー法(ダブルバブル法ともいう)がより好ましい。すなわち、本実施形態のカバーテープは、二軸延伸するチューブラー法により製造される二軸延伸多層フィルムであることが好ましい。
本実施形態におけるカバーテープの製造方法は、延伸前、又は延伸後に、樹脂を架橋処理する架橋工程を含んでもよい。架橋処理を行う場合、樹脂を加熱して延伸する前にエネルギー線照射によって架橋処理を行うことがより好ましい。これにより延伸工程におけるフィルムの溶融張力が増し、より延伸の安定化が可能となる。
なお、上述のとおり、延伸した後のフィルムにエネルギー線を照射して樹脂を架橋処理してもよい。用いるエネルギー線としては紫外線、電子線、X線、γ線等の電離性放射線が挙げられる。中でも、電子線が好ましい。ここで、当該電子線は、10〜300KGyの照射量範囲で使用されることが好ましい。フィルムへの延伸安定性付与やシール時の耐熱性付与等の観点からは、その照射量は、50kGy以上であることがより好ましく、80kGy以上であることが更に好ましい。また低温シール性付与の観点からは、その照射量は、280kGy以下であることがより好ましく、250kGy以下であることが更に好ましい。
架橋処理を施す層は目的に応じて任意に選択することが可能である。また、例えば、各層の表面付近を主に架橋してもよい。この場合、延伸原反の厚さに応じて加速電圧を調整することにより厚み方向での線量分布を調整して照射する方法、アルミ等の遮蔽板使用によって同様に線量分布を調整するマスク照射法、電子線を延伸原反面に対して斜め方向より照射する方法等を用いることができる。
架橋処理を行う場合、架橋対象となる樹脂を含む各層に任意の架橋阻害剤や架橋助剤(架橋促進剤)を添加してもよい。架橋助剤としては、例えば、トリアリルイソシアヌレート、トリメタアリルイソシアヌレート、トリメチルプロパントリアクリレート、トリアリルシアヌレート、トリメタアリルシアヌレート等が挙げられる。
このような、製造方法によりよれば、適度な加熱収縮特性を有し、テーピング後にフィルムにシワ、緩み、弛み等を発生することなくエンボスキャリアテープに密着して固定保持を持続することができ、かつ、高いシール性を有するカバーテープを容易に製造できる。
以下、本実施の形態を実施例及び比較例により更に具体的に説明するが、本実施の形態はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、本実施の形態に用いられる評価方法及び測定方法は以下のとおりである。
(1)ゲル分率
沸騰パラキシレン中で試料を12時間抽出し、不溶解分の割合を次式により表示したものをゲル分率とし、フィルムにおける樹脂の架橋度の尺度として用いた。
ゲル分率(質量%)=(抽出後の試料質量/抽出前の試料質量)×100
(2)引張破断強度
(株)島津製作所製のオートグラフを用いて、9.5mm幅にスリットした各フィルムに対して、サンプル長が50mm、引張速度が200mm/minの条件で引張試験を行い、引張破断強度を求めた。
(3)引張弾性率
(株)島津製作所製のオートグラフを用いて、幅が9.5mm、長さが100mmのサイズに切り出した試料について、JIS K 7113に準拠して、引張弾性率の測定を行った。
(4)全光線透過率
JIS K7361−1に準拠して、全光線透過率の測定を行った。
(5)加熱収縮力
フィルムを流れ方向(MD)に幅9.5mmの短冊状にサンプリングし、それを、チャック間距離50mmとしたストレインゲージ付のチャックに緩めることなくセットし、120℃の測定温度で測定した。具体的には、チャックにセットしたサンプルを120℃に加熱したシリコーンオイル中に浸漬し、1分後の収縮力を測定した。そして、これを5回繰り返し、5回の測定結果の相加平均値を加熱収縮力とした。
(6)加熱収縮率
100mm角のフィルム試料を100℃又は120℃の温度に設定したエアーオーブン式恒温槽に入れ、自由に収縮する状態で10分間加熱処理した後、それぞれ向き合う辺の中心点間距離を測定してフィルムの収縮量を求め、元の寸法(加熱処理の前のそれぞれ向き合う辺の中心点間距離)で割った値の百分率で、MD及びTDそれぞれの収縮率を2回の測定結果の相加平均値として求めた。
(7)剥離強度試験
(株)パルメック製 半自動テーピングマシン PTS−180を用いて、シール時間=0.3sec、送りピッチ=8mm、シール圧力=0.4MPaの条件で、12mm幅のポリスチレン製エンボスキャリアテープ((株)住友ベークライト製 スミキャリア(商品名、12mm幅))に対し、9.5mm幅にスリットした各フィルムを120℃でテーピングし、それぞれ3回分の剥離試験用サンプルを得た。次に、(株)パルメック製剥離強度テスター PFT−50Sを用いて、剥離速度=300mm/分、剥離角度=170°の条件で、テーピングした剥離試験用サンプルから、テーピングの1時間経過後に、フィルムを引き剥がして剥離強度を測定し、それを計3回行い、その相加平均値より剥離強度を評価した。
(8)テーピングサンプルの外観検査
(7)で得られた剥離試験用サンプル(パッケージングサンプル)のカバーテープの弛みを目視にて評価した。ここで、弛みがなく、タイトにパッケージングされているものを「良好」、カバーテープに弛みが生じているものを「不良」として評価した。
実施例及び比較例で用いた樹脂は以下のとおりである。
EVA1:エチレン−酢酸ビニル共重合体(日本ユニカー(株)製 NUC3810)、酢酸ビニル含有量=27質量%、MFR(190℃、2.16kgf)=13g/10分、融解ピーク温度=73℃
EVA2:エチレン−酢酸ビニル共重合体(日本ユニカー(株)製 NUC3461)、酢酸ビニル含有量=20質量%、MFR(190℃、2.16kgf)=14g/10分、融解ピーク温度=75℃
EVA3:エチレン−酢酸ビニル共重合体(日本ユニカー(株)製 NUC3140N)、酢酸ビニル含有量=10質量%、MFR(190℃、2.16kgf)=20g/10分、融解ピーク温度=92℃
LL1:線状中密度ポリエチレン(東ソー(株)製、ユメリット0540F)、MFR(190℃、2.16kgf)=4g/10分、密度=0.904g/cm
LL2:線状中密度ポリエチレン((プライムポリマー(株)製、エボリューSP4020)、MFR(190℃、2.16kgf)=1.8g/10分、密度=0.937g/cm
VL:線状超低密度ポリエチレン(ダウ(株)製、アフィニティー8200)、MFR(190℃、2.16kgf)=4g/10分、密度=0.870g/cm
VMX:ポリオレフィン系ポリマーアロイ(三菱化学(株)製、VMX Z100F)、MFR(190℃、2.16kgf)=14g/10分、密度=0.910g/cm
EAA:エチレン−アクリル酸共重合体(日本ポリケム(株)製、ノバテックEAA A201M)、MFR(190℃、2.16kgf)=7g/10分
EEA:エチレン−アクリル酸エチル共重合体(日本ユニカー(株)製、NUCコポリマー DPDJ8026)、MFR(190℃、2.16kgf)=13g/10分、密度=0.930g/cm
EMA:エチレン−アクリル酸メチル共重合体(三井デュポン(株)製、エルバロイ 1913AC)、MFR(190℃、2.16kgf)=9g/10分、密度=0.930g/cm
EMAA:エチレン−メタクリル酸共重合体(三井デュポン(株)製、ニュクレル AN4213C)、MFR(190℃、2.16kgf)=10g/10分、密度=0.940g/cm
EPC:エチレン−プロピレン共重合体エラストマー(ダウ(社)製、バーシファイ 3461)、MFR(190℃、2.16kgf)=8g/10分、密度=0.860g/cm
Io1:アイオノマー樹脂(三井デュポン(株)製、ハイミラン 1702)、MFR(190℃、2.16kgf)=10g/10分、密度=0.950g/cm
Io2:アイオノマー樹脂(三井デュポン(株)製、エンティラ MK400)、MFR(190℃、2.16kgf)=1g/10分、密度=1.000g/cm
粘着付与剤1:脂環族水添石油樹脂(荒川化学工業(株)製、アルコンP140)軟化点=140℃
粘着付与剤2:脂環族水添石油樹脂(荒川化学工業(株)製、アルコンP115)軟化点=115℃
粘着付与剤3:脂環族水添石油樹脂(荒川化学工業(株)製、アルコンP90)軟化点=90℃
粘着付与剤4:テルペン樹脂(ヤスハラケミカル(株)製、YSレジンPX 1250)軟化点=125℃
粘着付与剤5:テルペン系水素添加樹脂(ヤスハラケミカル(株)製、クリアロンP140)軟化点=140℃
粘着付与剤6:テルペンフェノール共重合体(ヤスハラケミカル(株)製、YSポリスターU130)軟化点=130℃
粘着付与剤7:ロジンエステル(荒川化学工業(株)製、エステルガム105)、軟化点=110℃
ポリエーテル樹脂1:ポリオレフィン−ポリエーテル共重合体(三光化学工業(株)製、サンコノールTBX25)、融解ピーク温度=135℃
ポリエーテル樹脂2:ポリオレフィン−ポリエーテル共重合体(三洋化成工業(株)製、ペレスタットVH230)、融解ピーク温度=163℃
LD1:高圧法低密度ポリエチレン(旭化成ケミカルズ(株)製 サンテックLD M2102)、MFR(190℃、2.16kgf)=0.2g/10分、密度=0.922g/cm、融解ピーク温度=121℃)
LD2:高圧法低密度ポリエチレン(旭化成ケミカルズ(株)サンテックLD M1920)、MFR(190℃、2.16kgf)=2.0g/10分密度=0.921g/cm、融解ピーク温度=121℃)
HD1:高密度ポリエチレン(旭化成ケミカルズ(株)製 サンテックHD J240)、MFR(190℃、2.16kgf)=5.5g/10分、密度=0.966g/cm、融解ピーク温度=134℃)
HD2:高密度ポリエチレン(旭化成ケミカルズ(株)製 サンテックHD B871)、MFR(190℃、2.16kgf)=0.35g/10分、密度=0.956g/cm、融解ピーク温度=130℃)
HD3:高密度ポリエチレン(旭化成ケミカルズ(株)製 サンテックHD S362)、MFR(190℃、2.16kgf)=0.8g/10分、密度=0.952g/cm、融解ピーク温度=129℃)
SBS:スチレン系熱可塑性エラストマー(旭化成ケミカルズ(株)製、アサフレックス825)、軟化点=82℃、密度=1.020g/cm
TPU:ポリウレタンエラストマー(協和発酵ケミカル(株)製、エステン54610)、軟化点=59℃、密度=1.200g/cm
TPE:ポリアミド系エラストマー(アトフィナジャパン(株)製、ぺバックス3533)、軟化点=74℃、密度=1.010g/cm
PETG:非晶性コポリエステル樹脂(イーストマンケミカルジャパン(株)製)、軟化点=85℃、密度=1.270g/cm
[実施例1]
基材層の形成するための樹脂材料として、HD1、LD1及びポリエーテル1を、それぞれ、60質量%、35質量%及び5質量%の割合で準備した。中間層を形成するための樹脂材料として、HD2及びLD1を、それぞれ、55質量%及び45質量%の割合で準備した。シール層を形成するための材料として、LL1、粘着付与剤1及びポリエーテル1を、それぞれ、60質量%、20質量%及び20質量%の割合で準備した。
上述のように準備した樹脂材料を用いて、3台の押出機(シール層押出機、中間層押出機、基材層押出機)を使用して樹脂を溶融し、その押出機に接続された環状ダイから、基材層/中間層/シール層の厚さ比率(%)が30/60/10となるように、樹脂をチューブ状に溶融押出し、溶融押出されたチューブを水冷リングを用いて急冷固化して幅130mm、厚さが約700μm、配置が基材層/中間層/シール層となる各層とも均一な厚み精度のチューブ状未延伸原反を得た。
これに対して電子線照射(加速電圧=1MV、照射線量=180kGy)を行い、得られた架橋未延伸原反を2対の差動ニップロール間に通し、延伸開始点の加熱温度が約140℃になるようにしてエアー注入してバブルを形成させ、MDに3.0倍、TDに4.8倍延伸(面積延伸倍率で14.4倍)を行い、厚さが50μmのフィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1〜5に示す。
[実施例2〜17、比較例1]
層構成並びにそれぞれの層の組成及び厚さを表1〜5に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、厚さが50μmのフィルムを得た。また、得られたフィルムの評価結果を表1〜5に示す。
[比較例2]
120℃の加熱収縮率が1%未満のPETフィルム(東レ株式会社製 ルミラー(登録商標)♯12)を基材層として用い、イソシアネート系接着剤をグラビアコート法で塗布し、その塗布面側に上記LD2からなるフィルムを中間層として貼り合わせ、さらに得られたフィルムの中間層側にシール層形成用樹脂を溶融押出してシール層を設けフィルムを得た。ここで、シール層形成用樹脂の種類及びその含有割合は表5に示す割合とし、基材層/中間層/シール層の厚さ比率は、30/50/20とした。また、得られたフィルムの評価結果を表5に示す。
Figure 2012012033
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表1〜5に示す結果から、実施例1〜17のカバーテープは良好な剥離強度及び剥離強度のバラつきが少なく、かつ、ヒートシール時にかかる熱によって適度に収縮が起こり、緩みのないタイトなテーピングを行うことが可能であることを確認した。
一方、表5に示す結果から、シール層が粘着付与剤を含有しない比較例1のフィルムにおいては、所望の剥離強度を達成することができず安定したテーピングを行うことが困難であることを確認した。
また、120℃及び100℃における加熱収縮率が0%である、比較例2のフィルムよれば、シール時に適度な収縮が起こらずカバーテープに緩みが発生する結果となった。
本発明のカバーテープは、電子部品包装用のエンボスキャリアテープに熱シールが可能なカバーテープとして好適に用いることができる。
1…シール層、2…基材層、3…中間層、10…カバーテープ。

Claims (6)

  1. 粘着付与剤を含むシール層と、基材層と、を備え、加熱収縮性を有する、カバーテープ。
  2. 前記シール層が、
    前記粘着付与剤10〜30質量%と、
    エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸共重合体、エチレン不飽和カルボン酸エステル共重合体、ポリオレフィン系樹脂からなる群より選択される少なくとも1種類の樹脂40〜80質量%と、
    アイオノマー樹脂及びポリエーテル共重合体から選ばれる少なくとも1種の帯電防止剤10〜30質量%と、を含む、請求項1に記載のカバーテープ。
  3. 前記基材層が、
    密度が0.942〜0.970g/cmの高密度ポリエチレン(A)及び高圧法低密度ポリエチレン(B)から選ばれる少なくとも1種類の樹脂を含む、請求項1又は2に記載のカバーテープ。
  4. 前記基材層が、帯電防止剤を更に含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のカバーテープ。
  5. 前記基材層と前記シール層との間に配置された中間層を備え、前記中間層が軟化温度100℃以下の熱可塑性樹脂(C)を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のカバーテープ。
  6. 流れ方向及び流れ方向と垂直な幅方向の少なくとも一方向において、120℃での加熱収縮率が1〜40%であり、120℃での加熱収縮応力が0.1〜1N/9.5mm幅である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のカバーテープ。
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