JP2011524889A - 組成物及び方法−356 - Google Patents

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Abstract

式1の化合物の調製方法、式5の化合物、または、それらのリン酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩またはフマル酸塩の調製における該方法の使用、及び治療に使用される組成物における該フマル酸塩の使用が提供される。

Description

本発明は、mTORキナーゼ阻害剤として作用する特定のピリドピリミジン化合物の調製に有用な方法及び中間体、それらの塩型、それらの製剤、特にそれらの錠剤形態の製剤、及びそれらの使用に関する。
ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3K)/AKTシグナル伝達経路の成長因子/マイトジェンによる活性化は、最終的に、主要細胞の周期及び成長を制御する調節因子であるmTOR、即ち、哺乳動物のラパマイシン標的[あるいは、FRAP(FKBP12及びラパマイシン関連タンパク質)、RAFT1(ラパマイシン及びFKBP12標的1)、RAPT1(ラパマイシン標的1)−これらはすべてFK−506−結合タンパク質FKBP12との相互作用に由来する、及びSEP(シロリムスエフェクタータンパク質)と称される]の原因となる。mTORは、ほぼ289kDaの大きさの哺乳動物セリン/トレオニンキナーゼであり、進化保存された真核生物TORキナーゼのメンバーである(参考文献1〜4)。mTORタンパク質は、そのC末端(触媒ドメイン)の、PI3キナーゼ及び他のファミリーメンバー、例えば、DNA−PKcs(DNA依存性タンパク質キナーゼ)やATM(血管拡張性失調症変異キナーゼ)との相同性ゆえに、タンパク質のPI3キナーゼ様キナーゼ(PIKK)ファミリーのメンバーとされている。C末端中の触媒ドメインに加えて、mTORは、FKBP12/ラパマイシン複合体結合ドメイン(FRB)を含有する。N末端に20までのHEAT(ハンチンチン、EF3、PP2Aのα調節サブユニット、及びTOR)モチーフが見出され、一方で、更にC末端は、FAT(FRAP−ATM−TRRAP)ドメインであり、このタンパク質の最終のC末端では、更なるFATドメイン(FAT−C)が見出されている(参考文献5、6)。
TORは、細胞の成長(大きさ)と増殖の両方の中心的調節因子として確認されたもので、これは、翻訳開始により部分的に支配される。S6キナーゼ(S6K1)のTOR依存性リン酸化により、細胞周期進行に関与するリボソームタンパク質の翻訳が可能となる(参考文献7〜9)。キャップ依存性翻訳は、真核細胞翻訳開始因子4E(eIF4E)結合タンパク質1(4E−BP1(PHAS−1))のリン酸化により調節されている。この修飾は、PHAS−1がeIF4Eに結合することを妨げ、それによって、活性なeIF4F翻訳複合体の形成を可能にする。(参考文献10、11、12に概説されている)。これらシグナル伝達要素の活性化は、インスリン、他の成長因子及び栄養素に依存しており、好ましい環境条件下のみでの細胞周期進行の制御における、mTORに対する門番的な役割が示唆される。PI3K/AKTシグナル伝達カスケードは、mTORの上流に存在し、ある種の癌では調節解除されていることがわかっており、例えば、PTEN欠損細胞中で成長因子に依存しない活性化の原因となる。mTORは、この経路に関する制御の軸に位置し、このキナーゼの阻害剤(例えば、シロリムス(ラパマイシンまたは ラパミューン(Rapamune)商標)及びエベロリムス(everolimus)(RAD001または サーティカン(Certican)商標)は、免疫抑制及び薬物溶出性ステントについて既に認可され(参考文献13、14に概説されている)、現在、癌治療の新規薬剤として特別の関心を集めている。
腫瘍細胞成長は、一つまたは複数の腫瘍抑制機能の喪失等の正常な成長制御機序の調節解除により生じる。このような腫瘍抑制因子のひとつは、第10染色体から欠失したホスファターゼ・テンシン・ホモログ(PTEN)である。この遺伝子は、多発性進行癌(MMAC)での突然変異型としても知られ、細胞周期の停止において重要な役割を担うことが分かっており、p53に次いで最も高度に突然変異した腫瘍抑制因子である。グリア芽細胞腫、子宮内膜癌、及び前立腺癌の30%までは、この遺伝子座の体細胞変異又は欠失がある(参考文献15、16)。
PI3Kは、ホスファチジルイノシトール4,5−二リン酸(PIP2)を、ホスファチジルイノシトール3,4,5−三リン酸(PIP3)へと変換し、一方、PTENは、PIP3から3’リン酸を除去してPIP2を産生するのに関与している。PI3−K及びPTENは、PIP3を適当なレベルに維持するように作用するが、それは、AKT(PKBとしても知られる)を補充することで、AKTを活性化し、続いて下流シグナル伝達カスケードを開始する。PTENが存在しない場合、このカスケードが不適切に調節され、AKTは、有効に構成的活性化状態となり、細胞成長が調節解除される。この細胞シグナル伝達過程の調節解除に関する別の機序は、PI3Kイソ型である突然変異型、即ちp110αについて最近に確認されたものである(参考文献17)。この見かけの突然変異体の活性の増加によって、PIP3産生の増加が起こり、恐らく、それはPTENの機能が相殺できる量を超えると考えられる。PI3Kからのシグナル伝達が増加することで、mTORへのシグナル伝達、その結果として、その下流の活性化因子へのシグナル伝達が増加する。
mTORを細胞周期調節(G1からS期へ)と関連づけ、mTORの阻害がこれらの調節現象の阻害を引き起こす証拠に加えて、mTOR活性の下流調節は、細胞成長阻害を引き起こすということが示された(参考文献7、18、19に概説されている)。mTORの既知の阻害剤であるラパマイシンは、平滑筋などのある範囲の組織タイプに由来する細胞、T細胞、更には、横紋筋肉腫、神経芽腫、グリア芽細胞腫及び髄芽腫、小細胞性肺癌、骨肉腫、膵癌、ならびに乳癌及び前立腺癌を含めた多様な範囲の腫瘍型に由来する細胞の増殖または成長を強力に阻害する(参考文献20に概説されている)。ラパマイシンは、免疫抑制剤として認可され、臨床使用中であり、その臓器拒絶反応の防止は成功し、従来の治療法より副作用が少ない(参考文献20、21)。ラパマイシン及びその類似体(RAD001,CCI−779)によるmTORの阻害は、FK506結合タンパク質であるFKBP12とこの薬物との事前の相互作用によって引き起こされる。その後、続いて、FKBP12/ラパマイシン複合体が、mTORのFRBドメインに結合し、mTORより下流のシグナル伝達を阻害する。
強力な、しかし非特異的なPI3K阻害剤であるLY294002及びワートマニンも、mTORのキナーゼ機能を阻害することが示されたが、これはタンパク質の触媒ドメインを標的にすることによって作用する(参考文献21)。キナーゼドメインを標的とする小分子によるmTOR機能の阻害に加えて、キナーゼ死滅mTORは、上流活性化シグナルをmTOR、PHAS−1またはp70S6キナーゼの下流エフェクターへと伝達できないということが実証された(参考文献22)。また、mTORのすべての機能がラパマイシン感受性であるわけではなくて、このことは、ラパマイシンがmTORの活性それ自体を阻害するのではなく、その基質特性を変化させるという観察事実に関連している可能性があることも示された(参考文献23)。mTORと他の細胞因子との相互作用の解析により、mTOR−Raptor複合体に加えて、更にmTOR(B)のラパマイシン非感受性活性を示すmTOR−Rictor複合体が存在することが分かった(Sarbassov et al. Current Biology, 2004, 14, 1296-1302)。キナーゼ死滅mTORと、ラパマイシン及びその誘導体によるmTORシグナル伝達の変更との間の相違は、この活性に起因する可能性がある。その相違により、また、mTORの触媒活性を直接的に阻害する場合の治療的利益の可能性を確認できる。mTORの触媒性阻害剤は、癌細胞の増殖及び生存の一層有効な拮抗薬でありうるということ、及びラパマイシンは、それがシグナル伝達経路を完全に破壊できないことを補うことができる薬剤との組合せで一層有用でありうるということが示唆された(Choo and Blenis, Cancer Cell, 2006, 9, 77-79; Hay, Cancer Cell, 2005, 8, 179-183)。したがって、キナーゼドメインに指向されたmTOR阻害剤は、一層有効なmTOR阻害剤でありうることが提案されている。
成長阻害(細胞***停止)を誘発するラパマイシンの能力それ自体に加えて、ラパマイシン及びその誘導体は、シスプラチン、カンプトテシン及びドキソルビシンを含めた多数の化学療法剤の細胞毒性を増強することが示されている(参考文献20に概説される)。電離放射線に誘発される細胞致死の増強も、mTORの阻害後に観察されている(参考文献24)。実験的証拠及び臨床的証拠から、ラパマイシン類似体が、単独あるいは他の療法との組み合わせで、癌の治療に有効であるという証拠を示していることが分かった(参考文献10、18、20を参照されたい)。これらの知見より、mTORキナーゼの薬理学的阻害剤が、細胞腫及び肉腫などの固形腫瘍、及び白血病やリンパ性悪性疾患を含む各種の形態の癌の治療に対する治療的価値があるものであることが示唆される。具体的には、mTORキナーゼの阻害剤は、例えば、乳癌、結腸直腸癌、肺癌(小細胞性肺癌、非小細胞性肺癌及び気管支肺胞癌を含む)及び前立腺癌、ならびに胆管、骨、膀胱、頭頸部、腎臓、肝臓、胃腸管組織、食道、卵巣、膵臓、皮膚、精巣、甲状腺、子宮、子宮頸部及び外陰部の癌、ならびに白血病(ALL及びCMLを含む)、多発性骨髄腫及びリンパ腫の治療に対する治療的価値があるはずである。
特に、VHL発現の喪失によって生じる腎細胞癌は、ラパマイシン誘導体CCI−779に対して感受性を有することが確認されている(Thomas et al. Nature Medicine, 2006, 12, 122-127)。前骨髄球性白血病(promyelocytic leukaemia=PML)腫瘍抑制因子を喪失した腫瘍も、mTORシグナル伝達経路の調節の破壊の結果としてのラパマイシンによるmTORの阻害に対して感受性であることが示されているので(Bernadi, Nature, 2006, 442, 779-785)、これらの疾患におけるmTORキナーゼ阻害剤の使用は治療的価値があるはずである。PTEN欠損症またはPI3K突然変異の例に加えて、これら後者の例はmTOR阻害剤の使用への標的アプローチが基本的な遺伝的特性ゆえに特に有効であると証明できる場合を示しているが、排他的な標的であるとは考えられない。
最近の研究により、他の疾患におけるmTORキナーゼの役割が明らかになってきた(Easton & Houghton, Expert Opinion on Therapeutic Targets, 2004, 8, 551-564)。ラパマイシンは、T細胞、B細胞の抗原に誘発される増殖、及び抗体産生を阻害する強力な免疫抑制剤であることが証明されており(Sehgal, Transplantation Proceedings, 2003, 35, 7S-14S)、したがって、mTORキナーゼ阻害剤も有用な免疫抑制剤でありうる。mTORのキナーゼ活性の阻害も、再狭窄の予防、すなわち、血管系疾患の治療においてステントの導入に応答した血管系の正常細胞の望ましくない増殖の制御に有用でありうる(Morice et al., New England Journal of Medicine, 2002, 346, 1773-1780)。更に、ラパマイシン類似体であるエベロリムスは、心臓同種移植血管症の重篤度及び発症率を減少することができる(Eisen et al., New England Journal of Medicine, 2003, 349, 847-858)。mTORキナーゼ活性の上昇は心臓肥大に関連づけられてきたが、それは心不全の主要な危険因子として臨床的に重要であり、心筋細胞の細胞サイズが増加した結果である(Tee & Blenis, Seminars in Cell and Developmental Biology, 2005, 16, 29-37)。したがって、mTORキナーゼ阻害剤は、癌に加えて、広範囲の疾患の予防及び治療に有効であると予測される。
これまでのmTOR薬理学の大部分は、ラパマイシンまたはその類似体によるmTORの阻害に集中している。しかしながら、上述のように、キナーゼドメイン標的機序によってmTORの活性を阻害すると報告された非ラパマイシン剤は、小分子のLY294002及び天然産物ワートマニンのみである(参考文献21)。
特定のmTOR阻害剤がWO2007/060404及びWO2008/023161に開示されている。mTORキナーゼ阻害剤として作用する特定のピリドピリミジン誘導体の調製に有用な方法及び中間体、また、特に、広範囲の病状の予防と治療に用いる錠剤形態の製剤が必要とされている。
本発明の第一の側面によれば、式1:
Figure 2011524889
[式中、
1は、水素またはORであり;
は、CHOR、CN、COまたはCONRであり、
は、C1〜4アルキル基であり;
は、−COR基で、ここでRは、第二級C3〜6アルキル基または第三級C4〜6アルキル基であり;
はC1〜4アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜4アルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルC1〜4アルキル基であり、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、及びビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
は水素またはC1〜4アルキル基であり、該C1〜4アルキル基はハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、及びビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
はC1〜4アルキル基で、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、及びビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい]の化合物の調製方法が提供され、該調製方法は式2:
Figure 2011524889
[式中、
1は、水素またはORであり;
は、CHOR、CN、COまたはCONRであり、
は、C1〜4アルキル基であり;
は、−COR基で、ここでRは、第二級C3〜6アルキル基または第三級C4〜6アルキル基であり;
はC1〜4アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜4アルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルC1〜4アルキル基であり、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、及びビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
は水素またはC1〜4アルキル基であり、該C1〜4アルキル基はハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、及びビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
はC1〜4アルキル基で、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル及びビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよく;かつ、Lは離脱基である]
の化合物を6位置換ウラシル同等物と反応させることを含む。
図1は、実施例3a(i)の粉末X線回折パターンである。 図2は、実施例3bの粉末X線回折パターンである。 図3は、実施例3b(一晩乾燥後)の粉末X線回折パターンである。 図4は、実施例3cの結晶形Aの粉末X線回折パターンである。 図5は、実施例3cの結晶形Bの粉末X線回折パターンである。 図6は、実施例3cの結晶形Cの粉末X線回折パターンである。 図7は、実施例4に関するグラフである。 図8は、実施例4に関するグラフである。
一態様において、Lは、NR、OR、SR及びハロゲンから選ばれる離脱基であり、式中、R、R、R及びRは、各々独立して水素、あるいはC1〜6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1〜6アルキル基から選択される基であり、該選択される基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、及び、ビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく、あるいは、Ra及びRは、それらが結合する窒素原子と共に4〜10員ヘテロ環を形成し、ここで、1、2または3個の環炭素原子をN,OまたはSに置き換えてもよく、また、この環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル及びビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。
一態様において、該6位置換ウラシル同等物は6−アミノウラシルまたは6−アミノチオウラシル、またはそれらの誘導体である。
例えば、6−アミノウラシル及びその誘導体は、式:
Figure 2011524889
[式中、RN1とRN2は各々独立して、水素あるいは保護基、例えば、ベンジル基である]の化合物を含む。
例えば、6−アミノチオウラシル及びその誘導体は、式:
Figure 2011524889
[ここで、RN3とRN4は各々独立して、水素あるいは保護基、例えば、ベンジル基である]の化合物を含む。
6−アミノチオウラシルまたは6−アミノウラシルの誘導体を用いる場合、いかなる保護基も別の工程で除去して式1の化合物を得てもよい。
別の態様において、6位置換ウラシル同等物は、アンモニアと6位置換ウラシルとの反応で得られ、ここでの置換基は、C1〜6アルキロキシ、カルボシクリロキシ、カルボシクリルC1〜6アルキロキシ、C1〜6アルキルチオ、カルボシクリルチオ、カルボシクリルC1〜6アルキルチオ基である。
一態様において、本方法は、例えば、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、またはスルホラン等の水混和性の極性溶媒の存在下で実施することができる。
別の態様において、本発明の方法は、酸、例えば、酢酸等の有機酸の存在下で実施することができる。
別の態様において、式1の化合物は、炭酸カリウムや水酸化カリウム等のカリウム塩基との反応によるカリウム塩として単離する。別の態様において、カリウム塩は沈殿させ、例えば、濾過によって集められる。次に、式1の化合物は、例えば、クエン酸等の酸で処理することにより、カリウム塩から再生される。
本発明の別の側面によれば、式1:
Figure 2011524889
[式中、
1は、水素、またはORであり;
は、CHOR、CN、CO、またはCONRであり、
は、C1〜4アルキル基であり;
は、−COR基で、ここでRは、第二級C3〜6アルキル基または第三級C4〜6アルキル基であり;
は、C1〜4アルキル基であり;
は、水素、またはC1〜4アルキル基であり;
は、C1〜4アルキル基である]
の化合物の、式2a:
Figure 2011524889
[式中、
1は、水素、またはORであり;
は、CHOR、CO、またはCONRであり、
は、C1〜4アルキル基であり;
は、−COR基で、ここでRは、第二級C3〜6アルキル基または第三級C4〜6アルキル基であり;
は、C1〜4アルキル基であり;
は、水素、またはC1〜4アルキル基であり;
は、C1〜4アルキル基であり;かつ
、Rは、各々独立して水素、あるいはC1〜6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1〜6アルキル基から選ばれる基であり、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル及びビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;または、
a及びRは、それらが結合する窒素原子と共に4〜10員ヘテロ環を形成し、ここで、必要に応じて1、2または3個の環炭素原子をN,OまたはSに置き換えてもよく、また、この環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル及びビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい]の化合物と6−アミノウラシルとを反応させることを含む、調製方法を提供する。
一態様において、前記式2の化合物は、6−アミノウラシルと酸、例えば、酢酸等の有機酸との混合物に添加される。
別の態様において、式1の化合物は、炭酸カリウムや水酸化カリウム等のカリウム塩基との反応によりカリウム塩として単離する。別の態様において、カリウム塩は沈殿させ、例えば、濾過によって集められる。次に、式1の化合物は、酸、例えば、クエン酸で処理することにより、カリウム塩から再生する。
LがNRとORから選ばれる離脱基である式2の化合物は、式3:
Figure 2011524889
[式中、
1は、水素、またはORであり;
は、CHOR、CN、CO、またはCONRであり、
は、C1〜4アルキル基であり;
は、−COR基で、Rは、第二級C3〜6アルキル基または第三級C4〜6アルキル基であり;
はC1〜4アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜4アルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルC1〜4アルキル基であり、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、及びビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
は水素またはC1〜4アルキル基であり、該C1〜4アルキル基はハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、及びビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
はC1〜4アルキル基で、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、及びビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい]の化合物をアミノメチレン誘導体またはオルトギ酸エステル誘導体と反応させることによって調製することができる。
一態様において、アミノメチレン誘導体は、ブレデレック試薬(t-ブトキビス(ジメチルアミノ)メタン)等の置換アルコキシビス(アミノ)メタンである。
別の態様において、アミノメチレン誘導体は、置換ホルムアミドアセタールであり、例えば、ジメチルホルムアミドジメチルアセタール等のジメチルホルムアミドジアルキルアセタールが挙げられる。
式3の化合物のアミノメチレン誘導体との反応は、溶媒の存在下、例えば、N−メチルピロリドンやジメチルホルムアミド等の極性非プロトン性溶媒、または極性非プロトン性溶媒とトルエン等の芳香族溶媒等の非極性溶媒との混合溶媒中で行われてもよい。
一態様において、オルトギ酸エステルは、オルトギ酸トリメチルである。
LがSR及びハロゲンから選ばれる離脱基である式2の化合物は、例えば、脱ハロゲン化水素反応やチオールとの反応によって、対応するフェニルアセチレンケトンから調製できる(Yakahiko Nishio et. al., J.C.S Perkin I, 1981, 934-938; Jose Juan Conde et. Al., Tetrahedron Letters 2000 (41) 4709-4711;またはShengming Ma et al., J.Org.Chem. 1992 (57) 709-713を参照)。
式3の化合物は、文献に記載の方法で調製できる。
本発明の別の側面によれば、式1:
Figure 2011524889
の化合物の調製方法が提供され、該調製方法は、
i)式3:
Figure 2011524889
[式中、
1は、水素、またはORであり;
は、CHOR、CN、CO、またはCONRであり、
は、C1〜4アルキル基であり;
は、−COR基で、Rは、第二級C3〜6アルキル基または第三級C4〜6アルキル基であり;
はC1〜4アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜4アルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルC1〜4アルキル基であり、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、及びビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
は水素またはC1〜4アルキル基であり、該C1〜4アルキル基はハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、及びビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
はC1〜4アルキル基で、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル及びビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい]の化合物をアミノメチレン誘導体と反応させ、式2:
Figure 2011524889
[式中、
1は、水素、またはORであり;
は、CHOR、CN、CO、またはCONRであり、
は、C1〜4アルキル基であり;
は、−COR基で、Rは、第二級C3〜6アルキル基または第三級C4〜6アルキル基であり;
はC1〜4アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜4アルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルC1〜4アルキル基であり、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、及びビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
は水素またはC1〜4アルキル基であり、該C1〜4アルキル基はハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、及びビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
はC1〜4アルキル基で、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル及びビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;かつ、Lは離脱基である]の化合物を生成し、次いで、
ii)式2の化合物を6−置換ウラシル同等物と反応させ、式1の化合物を生成することを含む。
本発明の別の側面によれば、式1:
Figure 2011524889
の化合物の調製方法が提供され、該調製方法は、
i)式3:
Figure 2011524889
[式中、
1は、水素、またはORであり;
は、CHOR、CN、CO、またはCONRであり、
は、C1〜4アルキル基であり;
は、−COR基で、Rは、第二級C3〜6アルキル基または第三級C4〜6アルキル基であり;
は、C1〜4アルキル基であり;
は、水素、またはC1〜4アルキル基であり;
は、C1〜4アルキル基である]の化合物をアミノメチレン誘導体と反応させ、式2a:
Figure 2011524889
[式中、
1は、水素、またはORであり;
は、CHOR、CO、またはCONRであり、
は、C1〜4アルキル基であり;
は、−COR基で、Rは、第二級C3〜6アルキル基または第三級C4〜6アルキル基であり;
は、C1〜4アルキル基であり;
は、水素、またはC1〜4アルキル基であり;
は、C1〜4アルキル基であり;
、Rは、各々独立して水素、あるいはC1〜6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1〜6アルキル基から選ばれる基であり、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル及びビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;または、
a及びRは、それらが結合する窒素原子と共に4〜10員ヘテロ環を形成し、ここで、1、2または3個の環炭素原子をN,OまたはSに置き換えてもよく、また、この環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル及びビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい]の化合物を生成し、
次いで
ii)式2aの化合物と6−アミノウラシルとを反応させ、式1の化合物を生成することを含む。
式2aの化合物は、特定のハロゲン化剤、またはエノラート捕捉剤と反応し、式2b:
Figure 2011524889
[式中、
Zは、ハロゲン、またはOSOであり、ここで、Rは、パーフルオロC1〜4アルキルであり、かつ
は、PF 等の対イオンである]
の化合物を生成することができる。
ハロゲン化剤の例としては、オキシ塩化リンが挙げられる。
エノラート捕捉剤の例としては、塩化トリフルオロメタンスルホニルが挙げられる。
したがって、本発明の別の側面によれば、式1:
Figure 2011524889
の化合物の調製法が提供され、該調製法は、
i)式3:
Figure 2011524889
[式中、
1は、水素、またはORであり;
は、CHOR、CO、またはCONRであり、
は、C1〜4アルキル基であり;
は、−COR基で、Rは、第二級C3〜6アルキル基または第三級C4〜6アルキル基であり;
は、C1〜4アルキル基であり;
は、水素、またはC1〜4アルキル基であり;
は、C1〜4アルキル基である]の化合物をアミノメチレン誘導体と反応させ、式2a:
Figure 2011524889
[式中、
1は、水素、またはORであり;
は、CHOR、CN、CO、またはCONRであり、
は、C1〜4アルキル基であり;
は、−COR基で、Rは、第二級C3〜6アルキル基または第三級C4〜6アルキル基であり;
は、C1〜4アルキル基であり;
は、水素、またはC1〜4アルキル基であり;
は、C1〜4アルキル基であり;かつ
、Rは、各々独立して水素、あるいはC1〜6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1〜6アルキル基から選ばれる基であり、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル及びビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;または、
a及びRは、それらが結合する窒素原子と共に4〜10員ヘテロ環を形成し、ここで、1、2または3個の環炭素原子をN,OまたはSに置き換えてもよく、また、この環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル及びビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい]の化合物を生成し、
次いで
ii)式2aの化合物とハロゲン化剤、またはエノラート捕捉剤とを反応させ、式2b:
Figure 2011524889
[式中、
Zは、ハロゲン、またはOSOであり、ここで、Rは、パーフルオロC1〜4アルキルであり、かつ
は、PF 等のカウンターイオンである]
の化合物を生成し、次いで
iii)式2bの化合物と6−アミノウラシルとを反応させ、式1の化合物を生成することを含む。
式1の化合物は、mTORキナーゼ阻害剤の調製に利用でき、WO2007/060404やWO2008/023161に開示されているmTORキナーゼ阻害剤がその例である。
したがって、本発明の別の側面によれば、式5:
Figure 2011524889
のmTORキナーゼ阻害剤の調製方法が提供され、該調製方法は、
i)上述の方法の中の1以上の方法によって式1の化合物を調製し、
ii)該式1の化合物をハロゲン化剤と反応させ、式4:
Figure 2011524889
[式中、Xはハロゲン]の化合物を生成し、
iii)該式4の化合物をメチルモルホリンと反応させ、
iv)次いで、必要に応じて保護基を除去して、式5のmTORキナーゼ阻害剤を生成することを含む。
本発明の別の側面によれば、式5:
Figure 2011524889
のmTORキナーゼ阻害剤の調製方法が提供され、該調製方法は、
i)上述の方法の中の1以上の方法によって式1の化合物を調製し、
ii)該式1の化合物をハロゲン化剤と反応させ、式4:
Figure 2011524889
[式中、Xはハロゲン]の化合物を生成し、
iii)該式4の化合物をメチルモルホリンと反応させ、
iv)必要に応じて保護基を除去して、式5のmTORキナーゼ阻害剤を生成し、
v)次いで、必要に応じて該式5の化合物を塩として単離することを含む。
本発明の化合物の種々の環置換基の特定のものは、標準的な芳香族置換反応により導入するか、あるいは上記方法の前またはその直後のいずれかで通常の官能基修飾により生成することができ、それ自体、本発明の方法の側面に含まれるものと理解される。例えば、式5の化合物は、標準的な芳香族置換反応、または通常の官能基修飾によって、更に別の式5の化合物に変換してもよい。そのような反応及び修飾としては、例えば、芳香族置換反応による置換基の導入、置換基の還元、置換基のアルキル化、エステルの加水分解、エステル化、アミド化、及び置換基の酸化が挙げられる。そのような方法の試薬及び反応条件は、化学技術分野において周知である。芳香族置換反応の具体的な例としては、濃硝酸を使用するニトロ基の導入、フリーデル・クラフツ条件下で、例えば、ハロゲン化アシルとルイス酸(例えば、三塩化アルミニウム)を使用するアシル基の導入、フリーデル・クラフツ条件下でハロゲン化アルキルとルイス酸(例えば、三塩化アルミニウム)を使用するアルキル基の導入、及びハロゲン基の導入が挙げられる。修飾の具体的な例としては、ニッケル触媒による接触水素化や加熱しながら塩酸の存在下に鉄で処理するなどのニトロ基のアミノ基へ還元、アルキルチオのアルキルスルフィニルやアルキルスルホニルへの酸化、エステルの加水分解によるアルコールや酸の生成、例えば、水素化ホウ素リチウム、水素化アルミニウムリチウムや水素化ジイソブチルアルミニウム等の金属水素化物を用いるエステルのアルコールへの還元、さらに、例えば、水素化ジイソブチルアルミニウム等の金属水素化物を用いるニトリルのイミンへの還元を行い、続いて、そのイミンを加水分解してアルデヒドを生成し、そのアルデヒドを水素化ホウ素ナトリウム等の金属水素化物を用いて還元する、ニトリルのアルコールへの還元等が挙げられる。
また、当然だが、本明細書に述べた反応のいくつかにおいては、化合物中の感受性を有する基はいずれも保護することが必要か望ましい。保護が必要か望ましい事例や適切な保護方法は当業者には周知である。通常の保護基を標準的な方法に従って使用することができる(概説として以下を参照されたい:T.W. Greene, Protective Groups in Organic Synthesis John Wiley and Sons, 1991)。このように、反応物がアミノ、カルボキシまたはヒドロキシ等の基を含む場合は、本明細書に述べた反応のいくつかではその基を保護するのが望ましい。
アミノ基またはアルキルアミノ基のための適当な保護基は、例えば、アシル基、例えば、アセチル等のアルカノイル基、メトキシカルボニル、エトキシカルボニルまたはtert−ブトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル等のアリールメトキシカルボニル基、あるいは、ベンゾイル等のアロイル基等が例として挙げられる。上記の保護基の脱保護条件は、保護基の選択によって必然的に違ってくる。したがって、例えばアルカノイル基、アルコキシカルボニル基またはアロイル基等のアシル基は、例えばアルカリ金属水酸化物等の適当な塩基、例えば水酸化リチウムまたは水酸化ナトリウムを用いた加水分解によって除去できる。あるいは、t−ブトキシカルボニル基等のアシル基は、例えば塩酸、硫酸、リン酸またはトリフルオロ酢酸等の適当な酸を用いた処理によって除去でき、例えばベンジルオキシカルボニル基等のアリールメトキシカルボニル基は、例えばパラジウム担持炭素等の触媒で水素化することによって、または、ルイス酸、例えばボロントリス(トリフルオロアセタート)による処理によって除去できる。第一級アミノ基のための別の適当な保護基は例えばフタロイル基であり、これは、アルキルアミン、例えばジメチルアミノプロピルアミンで処理するか、またはヒドラジンで処理して除去できる。
ヒドロキシ基の適当な保護基としては、例えばアシル基、例えば、ピバロイル等のアルカノイル基が挙げられる。上記の保護基を脱保護するための条件は、保護基の選択によって必然的に違ってくる。したがって、例えば、アルカノイル基やアロイル基等のアシル基は、例えば、水酸化リチウムまたは水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物などの適当な塩基による加水分解により除去することができる。あるいは、ベンジル基等のアリールメチル基は、例えば、パラジウム担持炭素等の触媒による水素化により除去することができる。
カルボキシ基の適当な保護基としては、例えば、エステル化基が挙げられ、この基の例としては、例えば、水酸化ナトリウム等の塩基による加水分解により除去できるメチル基やエチル基、あるいはトリフルオロ酢酸などの有機酸等の酸による処理により除去できるtert−ブチル基、またはパラジウム担持炭素等の触媒による水素化により除去することができるベンジル基等が挙げられる。
保護基は、当業者に周知の通常の技術を用いて任意の都合のよい合成段階で除去することができる。
別の態様において、式5の化合物は、塩として単離されてもよい。
医薬組成物に使用する塩は、薬学的に許容される塩であるが、その他の塩も、式5の化合物及びその薬学的に許容される塩の製造に有用な場合がある。本発明の薬学的に許容される塩としては、例えば、本明細書において定義された式5の化合物が酸付加塩の形成に十分な塩基性を有する場合は、その酸付加塩、及び本明細書において定義された式5の化合物が、塩基性塩の形成に十分な酸性を有する場合には、その塩基性塩が挙げられる。
一態様において、式5の化合物は、リン酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩またはフマル酸塩として単離される。
一態様において、式5の化合物は、二リン酸塩、D−酒石酸塩、またはフマル酸塩として単離される。
別の一態様において、式5の化合物は、フマル酸塩として単離される。
本明細書において定義される中間体の多くは新規であり、これらは本発明の別の特徴として提供される。
本明細書中において、「Cp−qアルキル」という一般名称は、直鎖アルキル基及び分岐鎖アルキル基の両方を含む。しかしながら、例えば「プロピル」のように個々のアルキル基について言及する場合は、直鎖型のみ(すなわち、n−プロピル及びイソプロピル)を特定しており、また、例えば「tert−ブチル」のように個々の分岐鎖アルキル基について言及する場合は、分岐鎖型のみを特定する。
「二級Cp−qアルキル」という用語は、例えば、α炭素原子で分岐する分岐鎖アルキル基、例えば、「二級C3〜4アルキル」を指す。
p〜qアルキル及びその他の用語における接頭辞Cp〜q(式中p及びqは整数である)は、基中に存在する炭素原子数の範囲を示し、例えば、C1〜4アルキルは、Cアルキル(メチル)、Cアルキル(エチル)、Cアルキル(プロピル、例えばn−プロピル及びイソプロピル)、及びCアルキル(n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル及びtert−ブチル)を包含する。
p〜qアルコキシという用語は、−O−Cp〜qアルキル基を含む。
p〜qアルカノイルという用語は、−C(O)アルキル基を含む。
ハロという用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨードを含む。
「カルボシクリル」は、3〜14個の環原子を含む飽和、不飽和、または部分的に飽和した単環式、二環式または三環式の環系であり、ここで環のCH基はC=O基で置換されていてもよい。「カルボシクリル」としては、「アリール」、「Cp〜qシクロアルキル」及び「Cp〜qシクロアルケニル」が挙げられる。
「アリール」は、芳香族の単環式、二環式または三環式のカルボシクリル環系である。
「Cp〜qシクロアルケニル」は、少なくとも1個のC=C結合を含む不飽和の、または部分的に飽和した単環式、二環式または三環式のカルボシクリル環系であり、ここで環のCH基はC=O基で置換されていてもよい。
「Cp〜qシクロアルキル」は、飽和した単環式、二環式または三環式のカルボシクリル環系であり、ここで環のCH基はC=O基で置換されていてもよい。
「ヘテロシクリル」は、3〜14個の環原子を含む飽和した、不飽和の、または部分的に飽和した単環式、二環式または三環式の環系であり、ここで環の1、2、3または4個の環原子は窒素、硫黄または酸素から選択され、該環は、炭素または窒素で連結していてもよく、環の窒素または硫黄原子は酸化されていてもよく、環のCH基はC=O基で置換されていてもよい。「ヘテロシクリル」としては、「ヘテロアリール」、「シクロヘテロアルキル」及び「シクロへテロアルケニル」が挙げられる。
「ヘテロアリール」は、単環式、二環式または三環式のヘテロシクリルであり、具体的には5〜10個の環原子を有する芳香族の単環式、二環式または三環式のヘテロシクリルであり、ここで環の1、2、3または4個の環原子は窒素、硫黄または酸素から選択され、環の窒素または硫黄は酸化されていてもよい。
「シクロへテロアルケニル」は、不飽和の、または部分的に飽和した単環式、二環式または三環式のヘテロシクリル環系であり、具体的には5〜10個の環原子を有する不飽和の、または部分的に飽和した単環式、二環式または三環式のヘテロシクリル環系であり、ここで環の1、2、3または4個の環原子は窒素、硫黄または酸素から選択され、該環は、炭素または窒素で連結していてもよく、環の窒素または硫黄原子は酸化されていてもよく、環のCH基はC=O基で置換されていてもよい。
「シクロヘテロアルキル」は、飽和した単環式、二環式または三環式複素環系であり、具体的には5〜10個の環原子を有する飽和した単環式、二環式または三環式複素環系であり、ここで環の1、2、3または4個の環原子は窒素、硫黄または酸素から選択され、該環は、炭素または窒素で連結していてもよく、環の窒素または硫黄原子は酸化されていてもよく、環のCH基はC=O基で置換されていてもよい。
本明細書は、1個より多くの官能性を含む基を説明するために合成語を用いる場合がある。本明細書において特に他の説明がない限り、このような用語は、当業界において認識されている通りに解釈されることとする。例えばカルボシクリルCp〜qアルキルは、カルボシクリルで置換されたCp〜qアルキルを含み、ヘテロシクリルCp〜qアルキルは、ヘテロシクリルで置換されたCp〜qアルキルを含み、ビス(Cp〜qアルキル)アミノは、2個のCp〜qアルキル基(これらのアルキル基は、同一でもよいし、または異なっていてもよい)で置換されたアミノを含む。
ハロCp〜qアルキルは、1個以上のハロ置換基、具体的には1、2または3個のハロ置換基で置換されているCp〜qアルキル基である。同様に、例えばハロCp〜qアルコキシ等のその他のハロを含む一般名称は、1個以上のハロ置換基、具体的には1、2または3個のハロ置換基を含んでいてもよい。
ヒドロキシCp〜qアルキルは、1個以上のヒドロキシ置換基で置換されている、具体的には1、2または3個のヒドロキシ置換基で置換されているCp〜qアルキル基である。加えて、例えばヒドロキシCp〜qアルコキシ等のその他のヒドロキシを含む一般名称は、1個以上の、具体的には1、2または3個のヒドロキシ置換基を含んでいてもよい。
p〜qアルコキシCp〜qアルキルは、1個以上のCp〜qアルコキシ置換基、具体的には1、2または3個のCp〜qアルコキシ置換基で置換されているCp〜qアルキル基である。加えて、例えばCp〜qアルコキシCp〜qアルコキシ等のその他のCp〜qアルコキシを含む一般名称は、1個以上のCp〜qアルコキシ置換基、具体的には1、2または3個のCp〜qアルコキシ置換基を含んでいてもよい。
任意の置換基が「1または2個」、「1、2または3個」または「1、2、3または4個の」基または置換基から選択される場合、当然のことながら、この定義は、すべての置換基が、特定された基のうちの1種から選択される場合、すなわちすべての置換基が同じである場合、または、置換基が、特定された基のうち2種以上から選択される場合、すなわち置換基が同じではない場合を含む。
本発明の化合物は、コンピューターソフトウェア(ACD/Nameバージョン9.0)を利用して命名された。
任意のR基またはこのような基に関する任意の部分もしくは置換基に対する適切に対応する意味としては、以下が挙げられる:
1〜4アルキルの場合:メチル、エチル、プロピル、ブチル、2−メチルプロピル、及び、tert−ブチル;
1〜6アルキルの場合:C1〜4アルキル、ペンチル、2,2−ジメチルプロピル、3−メチルブチル、及び、ヘキシル;
3〜6シクロアルキルの場合:シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、及び、シクロヘキシル;
3〜6シクロアルキルC1〜4アルキルの場合:シクロプロピルメチル、シクロプロピルエチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、及び、シクロヘキシルメチル;
アリールの場合:フェニル、及びナフチル;
アリールC1〜4アルキルの場合:ベンジル、フェネチル、ナフチルメチル、及び、ナフチルエチル;
カルボシクリルの場合:アリール、シクロヘキセニル、及び、C3〜6シクロアルキル;
ハロの場合:フルオロ、クロロ、ブロモ、及び、ヨード;
ハロゲンの場合:フッ素、塩素、臭素、及び、ヨウ素;
1〜4アルコキシの場合:メトキシ、エトキシ、プロポキシ、及び、イソプロポキシ;
1〜6アルコキシの場合:C1〜4アルコキシ、ペンチルオキシ、1−エチルプロポキシ、及び、ヘキシルオキシ;
1〜6アルカノイルの場合:アセチル、プロパノイル、及び、2−メチルプロパノイル;
ヘテロアリールの場合:ピリジル、イミダゾリル、キノリニル、シンノリル、ピリミジニル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、チアゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、フラニル、ピリダジニル、ピラジニル、インドリル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、及び、ベンゾチエニル;
ヘテロアリールC1〜4アルキルの場合:ピロリルメチル、ピロリルエチル、イミダゾリルメチル、イミダゾリルエチル、ピラゾリルメチル、ピラゾリルエチル、フラニルメチル、フラニルエチル、チエニルメチル、チエニルエチル、ピリジルメチル、ピリジルエチル、ピラジニルメチル、ピラジニルエチル、ピリミジニルメチル、ピリミジニルエチル、ピリミジニルプロピル、ピリミジニルブチル、イミダゾリルプロピル、イミダゾリルブチル、キノリニルプロピル、1,3,4−トリアゾリルプロピル、及び、オキサゾリルメチル;
ヘテロシクリルの場合:ヘテロアリール、ピロリジニル、イソキノリニル、キノキサリニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾキサゾリル、ピペリジニル、ピペラジニル、アゼチジニル、モルホリニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、インドリニル、ジヒドロ−2H−ピラニル、及びテトラヒドロフラニル。
用語の説明に用いられている例は、限定的ではないことに留意されたい。
、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R、L、及びXの具体的な対応する意味は以下の通りである。このような対応する基は、必要に応じ、本発明のあらゆる側面またはそれらの一部と組み合わせて用いてもよいし、本明細書において定義された定義、請求項または態様のいずれと組み合わせて用いてもよい。
:本発明の一側面において、Rは、水素またはメチルである。
:本発明の一側面において、Rは、−CHOCOC(CH、−CN、−COCH、または−CONHCHである。
:本発明の一側面において、Rは、メチルである。
:本発明の一側面において、Rは、−CORであり、ここでRは、C4〜6三級アルキルである。本発明の一側面において、Rは、−COC(CHである。
:本発明の一側面において、Rは、C1〜4アルキル、フェニル、またはベンジル基である。本発明の一側面において、Rは、メチルである。
:本発明の一側面において、Rは、水素、またはC1〜4アルキルである。本発明の一側面において、Rは、水素、またはメチルである。本発明の一側面において、Rは、水素である。
:本発明の一側面において、Rは、C1〜4アルキルである。Rは、メチルである。
:本発明の一側面において、Rは、C4〜6三級アルキルである。本発明の一側面において、Rは、−C(CHである。
:本発明の一側面において、Rは、−CF
:本発明の一側面において、Rは、水素、またはC1〜4アルキルである。本発明の別の側面において、Rは、水素、またはメチルである。本発明の別の側面において、Rは、メチルである。
:本発明の一側面において、Rは、水素、またはC1〜4アルキルである。本発明の別の側面において、Rは、水素、またはメチルである。本発明の別の側面において、Rは、メチルである。
:本発明の一側面において、Rは、から選択される。
:本発明の一側面において、Rは、から選択される。
a及びR:本発明の一側面において、Ra及びRの内の1個のみが水素である。本発明の別の側面において、Raは水素で、RはC1〜4アルキルである。本発明の別の側面において、Raは水素で、Rはメチルである。本発明の別の側面において、Ra及びRはC1〜4アルキルである。本発明の別の側面において、Ra及びRはメチルである。本発明の別の側面において、Ra及びRは、それらが結合した原子と共に環を形成する。
L:本発明の一側面において、Lは、NRである。本発明の一側面において、Lは、NMeである。
X:本発明の一側面において、Xは、塩素、または臭素である。本発明の別の側面において、Xは、塩素である。
Z:本発明の一側面において、Zは、塩素、または−OSOCFである。本発明の別の側面において、Zは、塩素である。本発明の別の側面において、Zは、−OSOCFである。
したがって、本発明の別の側面によれば、式5a:
Figure 2011524889
のmTORキナーゼ阻害剤、またはその塩の調製方法が提供され、該調製方法は、
(i)式1:
Figure 2011524889
[式中、
は、OCHであり;
は、CHOCOC(CH、またはCOCH3である]
の化合物を、上述の方法の1つ以上の方法によって調製し、
(ii)該式1の化合物をハロゲン化剤と反応させ、式4:
Figure 2011524889
[式中、Xはハロゲン]の化合物を生成し、
(iii)該式4の化合物をメチルモルホリンと反応させ、
(iv)RがCHOCOC(CHの場合、このエステル保護基を加水分解し、式5aのmTORキナーゼ阻害剤を生成する、または、RがCOCHの場合、このエステル保護基を還元し、式5aのmTORキナーゼ阻害剤を生成するかのいずれかを行い、
(v)必要に応じて式5aの化合物を塩に変換すること、を含む。
一態様において、本明細書の記載の方法は、(5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノールのフマル酸塩を調製するために使用することができる。
式5aの具体的化合物は、(5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノールである。
活性化合物または活性化合物を含む医薬組成物は、全身性投与/末梢性投与であれ、所望の作用部位であれ、いずれでも都合のよい投与経路によって被験者に投与することができ、限定されないが、それらの経路としては経口(例:経口摂取による);局所(例:経皮、経鼻、眼内、口腔及び舌下等);肺(例:例えばエアロゾルを用いた、例えば口または鼻を介した吸入または吹送療法);直腸;膣;例えば皮下、皮内、筋肉、静脈、動脈、心臓内、硬膜内、脊髄内、嚢内、被膜下、眼窩内、腹腔内、気管内、表皮下、関節内、クモ膜下及び胸骨内などへの注射による非経口;例えば皮下または筋肉での持続性製剤の埋込物によるもの等が挙げられる。
活性化合物を単独で投与することは可能であるが、少なくとも1つの上で定義した活性化合物を、1つ以上の、薬学的に許容される担体、補助剤、賦形剤、希釈剤、充填剤、緩衝剤、安定化剤、保存剤、滑沢剤、または当業者に公知である他の材料、及び必要に応じて他の治療剤または予防剤と一緒に含む医薬組成物(例えば、製剤)として、提供することが好ましい。
経口投与(例えば、摂取による)に適する製剤は、カプセル剤、カシェ剤または錠剤等の、各々、所定量の活性化合物を含有する個別的な単位として;粉末または顆粒として;水系または非水系液中の溶液または懸濁液として;または水中油液エマルジョンまたは油中水液エマルジョンとして;ボーラスとして;舐剤として;またはペーストとして提供することができる。
一態様において、活性成分は、錠剤の形で投与することができる。錠剤は、従来の手段、例えば圧縮または成形により、必要に応じて1つ以上の付属成分と共に、製造できる。圧縮錠剤は、粉末又は顆粒のような易流動の形態の活性化合物を、必要に応じて1種以上のバインダー(例えばポビドン、ゼラチン、アラビアゴム、ソルビトール、トラガカントゴム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース);充填剤または希釈剤(例えばラクトース、微結晶セルロース、リン酸水素カルシウム);滑沢剤(例えばステアリン酸マグネシウム、タルク、シリカ);崩壊剤(例えばグリコール酸デンプンナトリウム、架橋ポビドン、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム);界面活性剤または分散剤または湿潤剤(例えばラウリル硫酸ナトリウム);及び保存剤(例えばp−ヒドロキシ安息香酸メチル、p−ヒドロキシ安息香酸プロピル、ソルビン酸)と混合して、適切な機械内で圧縮することによって調製することができる。成形錠剤は、不活性な液体希釈剤で湿潤化した粉末の化合物の混合物を適切な機械内で成形することによって製造することができる。錠剤は、必要に応じて被覆しても、割線を入れてもよく、次いでその中の活性化合物の遅延放出または制御放出をさせるように、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロースを、種々の比率で使用して、所望の放出特性を得るべき処方することができる。錠剤は、胃以外で一部を腸で放出させるように、必要に応じて腸溶性被覆を施すことができる。
本発明者らは、式5aの化合物のフマル酸塩を含む新規な製剤を発見した。
したがって、本発明の一側面において、マンニトールと共に式5aの化合物のフマル酸塩を含む医薬組成物が提供される。
本発明の別の側面において、式5aの化合物のフマル酸塩、マンニトール及びリン酸水素カルシウムを含む医薬組成物が提供される。
本発明の別の側面において、式5aの化合物のフマル酸塩、マンニトール及びリン酸水素カルシウムを含む医薬組成物が提供され、ここで、マンニトールとリン酸水素カルシウムの重量比は、約10:1から約1:1である。例えば、マンニトールとリン酸水素カルシウムの重量比は、約7.5:1から約3:1である。別の態様では、マンニトールとリン酸水素カルシウムの重量比は、約7.5:1から約5:1である。また別の態様では、マンニトールとリン酸水素カルシウムの重量比は、約3:1から約1:1である。例えば、マンニトールとリン酸水素カルシウムの重量比は、約2.35:1である。
マンニトールは、ヨーロッパ薬局方(European Pharmacopoeia)(PhEur)に記載のマンニトールを指す。本発明による組成物は、錠剤等の医薬組成物の使用に適するいかなるマンニトールも使用できる。一態様において、式5aの化合物のフマル酸塩を含有する錠剤に対して、マンニトールの平均粒子径は、約25μm〜約180μm、例えば、約50〜約170μmの範囲である。特定の態様において、該マンニトールの平均粒子径は、約160μmである。マンニトールの嵩(注入)密度(組成物に組み込む前)は、約0.6〜約0.7g/cmで、タップ密度は、約0.8〜約0.9g/cmであるのが適切である。例えば、一態様において、嵩(注入)密度(組成物に組み込む前)は、約0.66g/cmで、タップ密度は、約0.85g/cmであるのが適切である。一態様において、マンニトールは、本発明による組成物に組み込む前は実質的に水分を含まない(例えば、含有量は、5、2、あるいは1重量%未満である)。別の態様では、マンニトールは、組成物に組み込む前は、約0.1〜0.5重量%の水を含み、例えば、約0.2%である。本明細書で用いるマンニトールは、Pearlitol(登録商標)(Roquette Freres S.A.)の商品名で売られているマンニトールも指す。一態様では、マンニトールは、Pearlitol(登録商標)160Cである。
リン酸水素カルシウムはヨーロッパ薬局方(PhEur)に記載の無水リン酸水素カルシウムを指す。本発明による組成物は錠剤等の医薬組成物の使用に適するいかなるリン酸水素カルシウムも使用できる。リン酸水素カルシウムの嵩(注入)密度(組成物に組み込む前)は、約0.6g/cm〜約1g/cmで、またタップ密度は、約1.25g/cm〜約1.35g/cmであるのが適切である。例えば、一態様において、タップ密度は、約1.28g/cmであるのが適切である。一態様において、リン酸水素カルシウムは、本発明の組成物に組み込む前は実質的に水分を含まない(例えば、水分含有量は、10、5、あるいは3重量%未満である)。別の態様では、リン酸水素カルシウムは組成物に組み込む前は、約0.3〜2重量%の水を含み、例えば約1%である。本明細書で用いるリン酸水素カルシウムは、カリファーム(Calipharm)(登録商標)(Innophos, Inc.)の商品名で売られているリン酸水素カルシウムも指す。一態様において、リン酸水素カルシウムは、カリファームA(登録商標)である。
一側面において、医薬組成物は、さらに1種以上の崩壊剤を含有してもよい。別の側面において、医薬組成物は、さらに1種の崩壊剤を含有してもよい。別の側面では、医薬組成物は、さらに、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC)を含有してもよい。製剤に適するいかなる等級のL−HPCを用いてもよく、例えば、LH−21(信越化学(株))がある。
一側面において、医薬組成物は、さらに、1種以上のバインダーを含有してもよい。適切なバインダーとしては、例えば、ラクトース、デンプン、加工デンプン、糖類、アラビアゴム、トラガントゴム、グアーガム、ペクチン、ワックス系バインダー、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、コポリビドン、ゼラチン、ポリビニルピロリドン(PVPまたはポビドン)及びアルギン酸ナトリウム等が挙げられる。別の側面では、医薬組成物は、さらに、ラクトース、デンプン、加工デンプン、糖類、アラビアゴム、トラガントゴム、グアーガム、ペクチン、ワックス系バインダー、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、コポリビドン、ゼラチン、ポリビニルピロリドン(ポビドン)及びアルギン酸ナトリウムから選択される1種のバインダーを含有する。別の側面では、医薬組成物は、ヒドロキシプロピルセルロースを含有する。
当業者には当然であるが、錠剤の1成分が、2つ以上の機能を有する場合がある。例えば、幾つかの態様において、微結晶セルロースは、バインダー及び/または崩壊剤や充填剤としても機能する。
一側面において、医薬組成物は、さらに、1種以上の滑沢剤を含有する。適切な滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸カルシウム、タルク、カルバナワックス、水素化植物油、鉱物油、ポリエチレングリコール、フマル酸ステアリルナトリウムなどが挙げられる。別の側面において、医薬組成物は、さらに、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸カルシウム、タルク、カルバナワックス、水素化植物油、鉱物油、ポリエチレングリコール、フマル酸ステアリルナトリウムから選ばれる滑沢剤を含有する。別の側面において、医薬組成物は、さらに、ステアリン酸マグネシウムを含有する。
一側面において、医薬組成物は、2〜50重量%の式5aの化合物のフマル酸塩を含有する。例えば、本医薬組成物は、15〜35重量%の式5aの化合物のフマル酸塩を含有する。一態様において、本組成物は、20〜30重量%の式5aの化合物のフマル酸塩を含有する。具体的には、23〜27重量%の式5aの化合物のフマル酸塩を含有する。カプセルや錠剤等の本発明による組成物は、式5aの化合物のフマル酸塩を12.5mg含有するのが好ましい。別の側面では、カプセルや錠剤等の組成物は、式5aの化合物のフマル酸塩を25mg含有する。別の側面では、カプセルや錠剤等の組成物は、式5aの化合物のフマル酸塩を125mg含有する。
別の側面では、医薬組成物は、50〜95重量%の充填剤を含有する。別の側面では、医薬組成物は、60〜75重量%の充填剤を含有する。具体的には、65〜69重量%の充填剤を含有する。
一側面では、充填剤はマンニトールである。別側面では、充填剤はマンニトール及びリン酸水素カルシウムである。一態様において、組成物は、約35〜60重量%のマンニトールを含有し、例えば、約45〜49重量%である。別態様において、組成物は、約15〜25重量%のリン酸水素カルシウムを含有し、例えば、約18〜22重量%である。具体的には、組成物は、約19.0〜約21.0重量%のリン酸水素カルシウムを含有する。別の態様では、組成物は、約45〜49重量%のマンニトール及び約18〜22重量%のリン酸水素カルシウムを含有する。
別の側面において、医薬組成物は、約1から10重量%の崩壊剤を含有する。具体的には、6.5〜7.5重量%の崩壊剤を含有する。
別の側面において、医薬組成物は、約0から5重量%のバインダーを含有する。具体的には、バインダーを含有しない。
一般的には、1種以上の滑沢剤は、0.5〜2.5重量%で存在し、具体的には0.75〜2重量%であり、特に0.75〜1.25重量%である。
一側面において、本発明は、
・23.0〜27.0重量%の式5aの化合物のフマル酸塩;
・45〜49重量%(例えば、45.5〜48.5重量%)のマンニトール;及び、
・18.0〜22.0重量%のリン酸水素カルシウム
を含む医薬組成物に関する。
別の一側面において、本発明は、
・23.0〜27.0重量%の式5aの化合物のフマル酸塩;
・45〜49重量%(例えば、45.5〜48.5重量%)のマンニトール;
・18.0〜22.0重量%の量のリン酸水素カルシウム;
・6.5〜7.5重量%のL−ヒドロキシプロピルセルロース;及び、
・0.75〜2.0重量%(例えば、0.75〜1.25重量%)の1種以上の滑沢剤
を含む医薬組成物に関する。
別の側面において、本発明は、
・23.0〜27.0重量%の式5aの化合物のフマル酸塩;
・45〜49重量%(例えば、45.5〜48.5重量%)のマンニトール;
・18.0〜22.0重量%のリン酸水素カルシウム;
・6.5〜7.5重量%のL−ヒドロキシプロピルセルロース;及び、
・0.75〜2.0重量%(例えば、0.75〜1.25重量%)のステアリン酸マグネシウム
を含む医薬組成物に関する。
別の側面において、本発明は、
・23.0〜27.0重量%の式5aの化合物のフマル酸塩;
・45〜49重量%(例えば、45.5〜48.5重量%)のマンニトール;
・18.0〜22.0重量%のリン酸水素カルシウム;
・6.5〜7.5重量%のL−ヒドロキシプロピルセルロース;及び、
・0.75〜2.0重量%(例えば、0.75〜1.25重量%)の1種以上の滑沢剤
を含む医薬組成物に関する。
別の側面において、本発明は、
・23.0〜27.0重量%の式5aの化合物のフマル酸塩;
・45〜49重量%(例えば、45.5〜48.5重量%)のマンニトール;
・18.0〜22.0重量%のリン酸水素カルシウム;
・6.5〜7.5重量%のL−ヒドロキシプロピルセルロース;及び、
・0.75〜2.0重量%(例えば、0.75〜1.25重量%)のステアリン酸マグネシウム
を含む医薬組成物に関する。
当然のことながら、本発明の組成物は、組成物の成分が重量%で記述されているので、組成物の全成分の重量%の合計は100%である。
別の側面において、本発明は、本明細書に記載の通り、湿式造粒法により調製される医薬組成物に関する。本明細書に記載の錠剤は、造粒法により、特に、湿式造粒法により調製できる。
直接圧縮法においては、原薬、圧縮性充填剤及び他の成分を、必要に応じ、混合して均一な組成物とし、次に錠剤圧縮機で圧縮し、錠剤を製造する。直接圧縮法において用いられるすべての材料は、混合時における分離を回避するため、及び適切な流動特性と圧縮特性を確保するために、粒子径分布、密度、及び物理的形状に関して、注意深く選択されなければならない。
このような性質は、また造粒によっても付与できる。この造粒とは、一次粒子(粉)を付着させ、顆粒と呼ばれる、より大きい多数粒子集合体を形成させる方法である。造粒は、通常、混合により成分がしっかり均一な分布になるように最初の粉末成分の乾式混合の後に開始する。造粒法は、顆粒を形成するために液体を用いる湿式造粒と液体を用いない乾式造粒の2つの型に分けることができる。
湿式造粒では、造粒される成分を混合して乾式混合物とする(例えば、式5aの化合物、希釈剤、崩壊剤、あるいは必要に応じてバインダー)。次に、造粒液を用いてこの乾式混合物を塊とし、顆粒を形成する。造粒工程中は、顆粒を形成するのに十分な造粒液を乾式混合物に加えるが、例えば、造粒中に、造粒液の10〜50重量%、好ましくは15〜25重量%を乾式混合物に加える。造粒液は、溶媒を含有してもよく、その溶媒は、乾燥によって除去でき、無害である。しかしながら、造粒液は水であることが適している。造粒液は、単独でも、乾燥状態での粒子接着を確実にするために結合剤(バインダー)を併用することもできる。結合剤は、バインダー溶液として(造粒液の一部として)も、一次粉末粒子と混合した乾燥材料として(乾燥混合物の一部として)、系に添加することもできる。造粒液は、液体含量が混合物中で実質均一になるような方法で乾燥粉末混合物に加えるのが適切であり、例えば、造粒中に粉末に液体を噴霧する等がある。湿式造粒機は周知であり、湿式顆粒を形成するために、適切ないかなる造粒機を用いてもよい。湿式造粒機には、三種の主要な型式があり、剪断造粒機(遊星形ミキサー等)、高剪断造粒機(Vector、Fielder、Collette Gral、またはDiosna等)、及び流動層造粒機(Aeromatic、またはGlatt等)である。
湿式造粒の後、得られた湿潤塊は、造粒中に生成した可能性のある大きな塊をすべて除去するために粗いメッシュ(例えば、9mmのメッシュ)を通す。顆粒は、流動層乾燥等の適切な乾燥方法を用い、最適な水分含量(一般的には2%未満)まで乾燥する。得られた顆粒は、次に、必要に応じて、もっと均一な粒子径分布となるように微粉砕してもよい。
乾式造粒法においては、一次粉末粒子を圧力(あるいは圧縮)により凝集させる。二種の主要な方法があり、大きな錠剤(別名スラッグ)は大型打錠機で製造し、または、粉末粒子を2つのローラーの間で圧縮し、シート状の材料、即ち「リボン」を製造する(ローラー圧縮として知られる方法)。いずれの場合も、圧縮した材料は適切な微粉砕技術を用いて微粉砕し、顆粒状の材料を作る。この顆粒は、次に標準打錠機で圧縮し、錠剤にすることができる。
造粒後、顆粒は、カプセル組成物として用いても、圧縮し、錠剤を形成してもよい。適切に錠剤を形成するために、顆粒を滑沢剤と混合した後、圧縮して錠剤にしてもよい。それから、本明細書に記載の通り、錠剤に適切な被覆を施してもよい。
別の側面において、本明細書に開示されているように、経口投与に最適な湿式造粒法によって調製された医薬組成物が提供される。
別の側面において、本発明は、マンニトール及びリン酸水素カルシウムと共に式5aの化合物のフマル酸を含む湿式造粒法により得られる医薬組成物に関する。
本発明の別の特徴において、本発明者らは、直接圧縮グレード、または湿式造粒グレードのいずれかのマンニトールを用い、湿式造粒法により好ましい組成物の満足のいくバッチを製造できることを発見した。
「直接圧縮グレードのマンニトール」(例えば、メルクケミカル社製によって供給されるマンニトールのParteck M(商標)グレード)は、マンニトールを針状のミクロ構造に結晶化させながら粒状のマクロ構造を作る噴霧乾燥法によって製造できる。直接圧縮グレードのマンニトールの平均粒子径は、約150〜350μmが適切であり、例えば、200〜300μmである。直接圧縮グレードの嵩(注入)密度(組成物に組み込む前)は、約0.4〜約0.5g/cmで、タップ密度は、約0.55〜約0.65g/cmであるのが適切である。噴霧乾燥法によって調製できる直接圧縮グレードのマンニトールの例としては、Parteck(商標)M200、Parteck(商標)M300、Pearlitol(商標)SD200、または、Mannogem(商標)EZが挙げられる。本発明の一態様において、マンニトールは、Parteck(商標)M200である。
「湿式造粒グレードのマンニトール」は、一般に、直接圧縮グレードのマニトールよりも、より顆粒状の粒子形を有する。湿式造粒グレードのマニトールは、約100〜300μmの平均粒子径を有するのが適切である。例えば、Roquette Freres S.A.に供給されるPearlitol(商標)160Cは、平均径160ミクロンの立方晶系結晶を含む。
別の側面において、本発明は、マンニトール及びリン酸水素カルシウムを併用した式5aの化合物のフマル酸塩の湿式造粒を含む湿式造粒法によって得られる医薬組成物に関し、ここで、直接圧縮グレードのマニトールが、この湿式造粒法に用いられる。
別の側面において、本発明は、マンニトール及びリン酸水素カルシウムを併用した式5aの化合物のフマル酸塩の湿式造粒を含む湿式造粒法によって得られる医薬組成物に関し、ここで、湿式造粒グレードのマニトールが、この湿式造粒法に用いられる。
マンニトール及びリン酸水素カルシウムを併用した式5aの化合物のフマル酸塩を含む組成物が湿式造粒によって調製される場合には、特に湿式造粒グレードのマンニトールが用いられる。
別の側面において、本発明は、式5aの化合物のフマル酸塩、マンニトール、リン酸水素カルシウム、L−ヒドロキシプロピルセルロース、必要に応じてバインダー及び滑沢剤を湿式造粒することを含む湿式造粒法によって得られる医薬組成物に関する。
別の側面において、本発明は、式5aの化合物のフマル酸塩、マンニトール、リン酸水素カルシウム、L−ヒドロキシプロピルセルロース、必要に応じてバインダー及びステアリン酸マグネシウムを湿式造粒することを含む湿式造粒法によって得られる医薬組成物に関する。
別の側面において、本発明は、式5aの化合物のフマル酸塩、マンニトール、リン酸水素カルシウム、L−ヒドロキシプロピルセルロース、必要に応じてヒドロキシプロピルセルロース及び滑沢剤を湿式造粒することを含む湿式造粒法によって得られる医薬組成物に関する。
別の側面において、本発明は、式5aの化合物のフマル酸塩、マンニトール、リン酸水素カルシウム、L−ヒドロキシプロピルセルロース、必要に応じてヒドロキシプロピルセルロース及びステアリン酸マグネシウムを湿式造粒することを含む湿式造粒法によって得られる医薬組成物に関する。
別の側面において、本発明は、式5aの化合物のフマル酸塩、マンニトール、リン酸水素カルシウム、L−ヒドロキシプロピルセルロース、及びステアリン酸マグネシウムを湿式造粒することを含む湿式造粒法によって得られる医薬組成物に関する。
別の側面において、本発明は、式5aの化合物のフマル酸塩、マンニトール、リン酸水素カルシウム、L−ヒドロキシプロピルセルロース、及び必要に応じてバインダーを湿式造粒すること含む湿式造粒法によって得られる医薬組成物に関する。
別の側面において、本発明は、
(i)式5aの化合物のフマル酸塩、マンニトール、リン酸水素カルシウム、L−ヒドロキシプロピルセルロース、及び必要に応じてバインダーを湿式造粒し;
(ii)得られた顆粒の滑沢剤と混合し;及び
(iii)工程(iii)の混合物を圧縮して錠剤化すること
を含む湿式造粒法によって得られる医薬組成物に関する。
これらの態様において、本明細書に記載のマンニトール、リン酸水素カルシウム、L−ヒドロキシプロピルセルロース、バインダー、及び滑沢剤は、いずれも使用できる。特定の態様においては、マンニトールは、Pearlitol(商標)160C等の湿式造粒グレードのマンニトールである。
別の側面において、医薬組成物は錠剤、またはカプセル等の固体投与の形態である。別の側面では、医薬組成物は錠剤の形態である。本発明のさらなる特徴は、本組成物は速放性に設計された錠剤の形態である。速放性錠剤は、上述のように投与後、即座に崩壊するのが適切である。例えば、通常は、試験管内溶解時間は2〜20分であり、典型的には10〜15分である。
本発明の別の側面によれば、式5aの化合物のフマル酸塩、マンニトール、及びリン酸水素カルシウムを混合し、その混合物を錠剤やカプセル等の単位剤形にすることを含む、本発明による医薬組成物の調製の方法が提供される。
本方法の一態様において、式5aの化合物のフマル酸塩、マンニトール、及びリン酸水素カルシウム(及び、必要に応じ、上述のバインダー、崩壊剤等の他の所望の成分)を混合後、引き続き、混合物を造粒し、適切な単位剤形に成形する。適切な造粒法は上述の通りである。例えば、混合物を本明細書に記載のような湿式造粒してもよい。本組成物にバインダーを用いる場合は、ヒドロキシプロピルセルロース等のバインダーを造粒の前に、乾燥粉末として混合物に添加混合してもよい。造粒に引き続いて、顆粒は、乾燥、微粉砕し、例えば、上述のように圧縮して錠剤にしてもよい。本組成物は、後述のように、式5aの化合物のフマル酸塩を光劣化から保護するための手段を具備していることが適切である。例えば、本組成物が錠剤である場合、錠剤は、後述のように光保護膜を備えている。
したがって、本発明に別の態様において、
(i)式5aの化合物のフマル酸塩、マンニトール、及びリン酸水素カルシウムを混合し、
(ii)工程(i)で形成した混合物を造粒し、顆粒を形成し、
(iii)必要に応じて顆粒を微粉砕し、
(iv)顆粒を滑沢剤と混合し、次いで
(v)顆粒を圧縮して錠剤とする
ことを含む、本発明による速放性錠剤医薬組成物の調製法が提供される。
さらに、崩壊剤やバインダー等の賦形剤は、上述のように処理の工程(i)の混合物に含まれてもよく、実施例に記載されている。
特定の態様において、造粒工程(ii)は、上述のように湿式造粒である。造粒工程(ii)が湿式造粒の場合、顆粒は微粉砕(もし、行う場合)の前に適切に乾燥され、続いて、圧縮され錠剤となる。
速放性錠剤医薬組成物の調製法の別の態様において、この工程は、工程(v)の錠剤をフイルム被膜で被覆することを更に含む。
式5aの化合物のフマル酸塩は、ある種の結晶形で存在する。本発明の特定の側面において、式5aの化合物のフマル酸塩は、結晶形Aである。
別の態様において、本発明は、式5aの化合物のフマル酸塩が結晶の形態である、上記で定義した医薬組成物に関する。
別の態様において、本発明は、式5aの化合物のフマル酸塩を含み、この塩が1種以上の結晶形態で存在する、上記で定義した医薬組成物に関する。
別の態様において、本発明は、式5aの化合物のフマル酸塩を含み、この塩がA形、B形及びC形から選択される1種以上の結晶形態で存在する、上記で定義した医薬組成物に関する。
更に別の態様において、実質的に結晶形Aとして式5aの化合物のフマル酸塩を含む、上記で定義した医薬組成物に関する。
別の態様において、本発明は、(5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノールのフマル酸塩を含み、この塩がA形、B形及びC形から選択される1種以上の結晶形態で存在する、上記で定義した医薬組成物に関する。
さらに別の態様において、本発明は、実質的に結晶形Aとして(5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノールのフマル酸塩を含む、上記で定義した医薬組成物に関する。
「実質的に結晶形Aとして」とは、95%を超える結晶形Aが存在することを意味する。具体的には96%を超える結晶形Aが存在する。具体的には97%を超える結晶形Aが存在する。具体的には98%を超える結晶形Aが存在する。具体的には99%を超える結晶形Aが存在する。具体的には99.5%を超える結晶形Aが存在する。具体的には99.8%を超える結晶形Aが存在する。
別の態様では、2θ(λ=1.5418Å)で6.0、9.6、12.2、13.0、及び17.9のピークを含むXRDパターンを有する結晶形態の(5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノールのフマル酸塩が提供される。
別の態様では、2θ(λ=1.5418Å)で6.0、9.6、12.2、13.0、17.1、17.6、17.9、18.3、19.2、19.4、及び21.6のピークを含むXRDパターンを有する結晶形態の(5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノールのフマル酸塩が提供される。
別の態様では、2θ(λ=1.5418Å)で6.0、8.5、9.6、12.2、13.0、及び17.9のピークを含むXRDパターンを有する結晶形態の(5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノールのフマル酸塩が提供される。
別の態様では、2θ(λ=1.5418Å)で6.0、8.5、9.6、12.2、13.0、17.1、17.7、17.9、18.3、及び19.3のピークを含むXRDパターンを有する結晶形態の(5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノールのフマル酸塩が提供される。
別の態様では、2θ(λ=1.5418Å)で6.3、9.2、10.1、14.4、及び18.9のピークを含むXRDパターンを有する結晶形態の(5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノールのフマル酸塩が提供される。
別の態様では、2θ(λ=1.5418Å)で6.3、9.2、10.1、13.3、14.4、18.9、20.3、及び22.0のピークを含むXRDパターンを有する結晶形態の(5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノールのフマル酸塩が提供される。
本明細書中に提示した回折パターンのデータを絶対的な値であると解釈するべきではないことは、当業者にとっては当然のことである(更なる情報については、Jenkins, R & Snyder, R.L. ‘Introduction to X-Ray Powder Diffractometry’ John Wiley & Sons, 1996を参照されたい)。したがって、当然ながら、結晶形は、本明細書に記載のX線粉末回折パターンと同一のX線粉末回折パターンを示す結晶に限定されるものではない。本発明は、本明細書のX線粉末回折パターンと実質的に同一のX線粉末回折パターンを示す総ての結晶を包含する。X線粉末回折パターンを熟知する者は、X線粉末回折パターンの本質的な類似性を判断し、違いが様々な要因の結果であることを理解することができる。例えば、その要因としては、測定条件(装置、試料調製あるいは使用した装置等);測定条件や試料調製に起因する強度変動;結晶の大きさの変動やアスペクト比が単一でないことに起因するピークの相対強度の変動;さらに、試料が回折計に置かれた時の正確な高さ、回折計のゼロ校正及び試料の表面平坦性の影響を受ける反射の位置等が挙げられる。
前述のように、組成物が錠剤の形態の場合、錠剤は、適切に被膜により被覆される。本発明の一態様において、組成物は、被膜で覆われた錠剤であり、酸化鉄顔料を含む被膜で適切に被覆されている。この態様において、酸化鉄顔料は、錠剤の約0.025〜1重量%で存在するのが適切である。本発明の一態様において、酸化鉄顔料は、錠剤の約0.06重量%で存在する。別の態様では、酸化鉄顔料は、錠剤の約0.6重量%で存在する。錠剤の被覆は、例えば、Colorcon社から供給されるOpadry(登録)フイルム等の市販品を用いて行うことができる。
一側面において、医薬組成物は、1種以上の着色剤を含む被膜を有する錠剤である。別の側面において、医薬組成物は、1種の着色剤を含む被膜を有する錠剤である。別の側面において、医薬組成物は、酸化鉄顔料を含む被膜を有する錠剤である。別の側面において、医薬組成物は、酸化鉄イエローを含む被膜を有する錠剤である。酸化鉄顔料を含有する被膜は市販品、例えば、Opadry IIイエロー(Colorcon 85F38196またはColorcon 85F32410)であり、水溶液または懸濁液として錠剤に塗布できる。
一側面において、医薬組成物は、例えば、錠剤コアの重さの1〜10重量%、例えば2重量%や10重量%の重さの被膜、また例えば、錠剤コアの重さの3〜6重量%の重さの被膜を有する錠剤である。別の態様において、被膜の重さは、錠剤コアの重さの約1重量%〜約2重量%である。
一側面において、医薬組成物は、1種以上の膜形成剤を含む被膜を有する錠剤である。別の側面において、医薬組成物は、1種の膜形成剤を含む被膜を有する錠剤である。別の側面において、医薬組成物は、(PhEurに定義された)ポリビニルアルコール等の水溶性膜形成剤を含む被膜を有する錠剤である。
一側面において、医薬組成物は、1種以上の乳白剤を含む被膜を有する錠剤である。別の側面において、医薬組成物は、1種の乳白剤を含む被膜を有する錠剤である。別の側面において、医薬組成物は、酸化チタンを含む被膜を有する錠剤である。
一側面において、医薬組成物は、1種以上の抗粘着剤を含む被膜を有する錠剤である。別の側面において、医薬組成物は、1種の抗粘着剤を含む被膜を有する錠剤である。別の側面において、医薬組成物は、タルクを含む被膜を有する錠剤である。
一側面において、医薬組成物は、1種以上の可塑剤を含む被膜を有する錠剤である。別の側面において、医薬組成物は、1種の可塑剤を含む被膜を有する錠剤である。別の側面において、医薬組成物は、ポリエチレングリコール可塑剤、例えば、(PhEurに定義された)マクロゴール(Macrogol)3350を含む被膜を有する錠剤である。
錠剤被覆は、当業界で周知の通常の方法、例えば、パンコーターでの塗布にて行うことができる。フイルム被膜は、膜形成剤、乳白剤、可塑剤、及び着色剤の水性懸濁液を錠剤コアに噴霧することで塗布できる。
別の側面において、本発明は、酸化鉄イエローを含む被膜を有する錠剤である、式5aの化合物のフマル酸塩を含む医薬組成物に関する。
別の側面において、本発明は、ポリビニルアルコール、酸化チタン、マクロゴール3350、酸化鉄イエロー及びタルクを含む被膜を有する錠剤である、式5aの化合物のフマル酸塩を含む医薬組成物に関する。
別の側面において、本発明は、マンニトール及びリン酸水素カルシウムと共に式5aの化合物のフマル酸塩を含むコア、ならびに、酸化鉄イエロー及びタルクを含む被膜とを含む錠剤に関する。
別の側面において、本発明は、マンニトール及びリン酸水素カルシウムと共に式5aの化合物のフマル酸塩を含むコア、並びにポリビニルアルコール、酸化チタン、マクロゴール3350、酸化鉄イエロー及びタルクを含む被膜とを含む錠剤に関する。
別の側面において、被膜は、30〜50重量%の膜形成剤を含有する。具体的には、被膜は、38.0〜42.0重量%の膜形成剤を含有する。
別の側面において、被膜は、5〜25重量%の乳白剤を含有する。具体的には、被膜は、8.0〜12.0重量%の乳白剤を含有する。さらに別の態様では、被膜は、21.5重量%と25.5重量%の間の乳白剤を含有する。
別の側面において、被膜は、10〜30重量%の可塑剤を含有する。具体的には、被膜は、18.2〜22.2重量%の可塑剤を含有する。
別の側面において、被膜は、1〜20重量%の酸化鉄顔料を含有する。具体的には、被膜は、13.0〜17.0重量%の酸化鉄顔料を含有する。さらに別の態様では、被膜は、1.0〜2.0重量%の酸化鉄顔料を含有する。
別の態様では、被膜は、14.5〜15.1重量%のタルクを含有する。
別の側面において、被膜は、0.05〜1.0重量%の酸化鉄顔料及び0.25〜1.5重量%の酸化チタンを含有する。例えば、一態様において、被膜は、約0.6重量%の酸化鉄と約0.4重量%の酸化チタンを含有し、あるいは、別の態様では、被膜は、約0.06重量%の酸化鉄と約0.94重量%の酸化チタンを含有する。ここで、重量は被膜が適用される錠剤のコア重量に対する相対的な重量%である。
一側面において、本発明は、錠剤コアと被膜を含む医薬組成物に関し、ここで、該錠剤コアは、
・コアの23.0〜27.0重量%の式5aの化合物のフマル酸塩;
・コアの45.5〜48.5重量%のマンニトール;及び
・コアの18.0〜22.0重量%のリン酸水素カルシウム;
であり、ここで、一態様において、錠剤コアの被膜は、
・被膜の12.5〜17.5重量%の酸化鉄イエロー;及び
・被膜の8.0〜12.0重量%の酸化チタンを含み、
さらに、別の態様において、錠剤コアの被膜は:
・被膜の1.0〜2.0重量%の酸化鉄イエロー;及び
・被膜の22.0〜25.0重量%の酸化チタンを含む。
別の側面において、本発明は、医薬組成物に関し、該医薬組成物は、式5aの化合物のフマル酸塩を含むコア、及び、一態様において、被膜の
・38.0〜42.0重量%のポリビニルアルコール等の水溶性膜形成剤;
・18.2〜22.2重量%のマクロゴール3350等のポリエチレングリコール可塑剤;
・14.5〜15.1重量%のタルク;
・12.5〜17.5重量%の酸化鉄イエロー;及び
・8.0〜12.0重量%の酸化チタン
を含む被膜を含む。
さらに、別の態様において、該被膜は、被膜の
・38.0〜42.0重量%のポリビニルアルコール等の水溶性膜形成剤;
・18.2〜22.2重量%のマクロゴール3350等のポリエチレングリコール可塑剤;
・14.5〜15.1重量%のタルク;
・1.0〜2.0重量%の酸化鉄イエロー;及び
・22.0〜25.0重量%の酸化チタン
を含み、ここで、重量は被膜中の重量%である。
別の側面において、本発明は、医薬組成物に関し、該医薬組成物は、必要に応じて用いるリン酸水素カルシウムと共に式5aの化合物のフマル酸塩及びマンニトールを含むコア、及び、一態様において、被膜の
・38.0〜42.0重量%のポリビニルアルコール等の水溶性膜形成剤;
・18.2〜22.2重量%のマクロゴール3350等のポリエチレングリコール可塑剤;
・14.5〜15.1重量%のタルク;
・12.5〜17.5重量%の酸化鉄イエロー;及び
・8.0〜12.0重量%の酸化チタン
を含む被膜を含む。
さらに、別の態様において、該被膜は、被膜の
・38.0〜42.0重量%のポリビニルアルコール等の水溶性膜形成剤;
・18.2〜22.2重量%のマクロゴール3350等のポリエチレングリコール可塑剤;
・14.5〜15.1重量%のタルク;
・1.0〜2.0重量%の酸化鉄イエロー、及び
・22.0〜25.0重量%の酸化チタン
を含み、ここで、重量は被膜に対する重量%である。
別の側面において、本発明は、錠剤コアと被膜を含む医薬速放性錠剤組成物に関し、ここで、該錠剤コアは:
・錠剤コアの23.0〜27.0重量%の式5aの化合物のフマル酸塩;
・錠剤コアの45.5〜48.5重量%のマンニトール;
・錠剤コアの18.0〜22.0重量%のリン酸水素カルシウム;
・錠剤コアの6.5〜7.5重量%のL−ヒドロキシプロピルセルロース;及び
・0.75〜2.0重量%(例えば、0.8〜1.75重量%)の滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム)を含み、ここで、錠剤コアの被膜は、酸化鉄顔料を含み、該被膜は、錠剤コアに対して3〜6重量%で存在する。
別の側面において、本発明は、錠剤コアと被膜を含む速放性錠剤医薬組成物に関し、ここで、該錠剤コアは:
・錠剤コアの23.0〜27.0重量%の式5aの化合物のフマル酸塩;
・錠剤コアの45.5〜48.5重量%のマンニトール;
・錠剤コアの18.0〜22.0重量%のリン酸水素カルシウム;
・錠剤コアの6.5〜7.5重量%のL−ヒドロキシプロピルセルロース;及び
・0.75〜2.0重量%(例えば、0.8〜1.75重量%)の滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム)を含み、
ここで、一態様において、錠剤コアの被膜は、被膜の
・38.0〜42.0重量%のポリビニルアルコール等の水溶性膜形成剤;
・18.2〜22.2重量%のマクロゴール3350等のポリエチレングリコール可塑剤;
・14.5〜15.1重量%のタルク;
・12.5〜17.5重量%の酸化鉄イエロー;及び
・8.0〜12.0重量%の酸化チタンを含み、
さらに別の態様において、該被膜は、
・38.0〜42.0重量%のポリビニルアルコール等の水溶性膜形成剤;
・18.2〜22.2重量%のマクロゴール3350等のポリエチレングリコール可塑剤;
・14.5〜15.1重量%のタルク;
・1.0〜2.0重量%の酸化鉄イエロー、及び
・22.0〜25.0重量%の酸化チタン
を含み、ここで、重量は被膜に対する重量%である。
これらの態様において、被膜は、錠剤コアの2.5〜5重量%で存在するのが適切であり、例えば、錠剤コアの約4.0重量%である。
mTORキナーゼ及びPI3K酵素が、腫瘍形成、並びに多くの他の疾病において役割を有することが知られている。式5aの化合物のフマル酸塩を含む医薬組成物は、mTORキナーゼの阻害による強力な抗癌活性を有する。
したがって、本発明の化合物は、抗腫瘍剤として価値がある。特に本発明の化合物は、固形及び/又は液性腫瘍疾患の封じ込め及び/又は治療における抗増殖、アポトーシス、及び/又は抗浸潤剤として価値がある。特に、本発明の化合物は、mTOR阻害に対して感受性のある腫瘍の予防或いは治療に有用であることが予想される。さらに本発明の化合物は、mTORによって単独で又は部分的に仲介される腫瘍の予防又は治療に有用であることが予想される。したがって、本化合物は、このような治療を必要とする温血動物でmTOR酵素阻害効果を生み出すために使用することができる。
mTORキナーゼの阻害剤は、癌、具体的には、細胞腫及び肉腫等の固形腫瘍、及び白血病並びにリンパ系腫瘍等の増殖性疾患の治療のために、更に、具体的には、例えば乳癌、直腸結腸癌、肺癌(小細胞肺癌、非小細胞肺癌及び気管支肺胞上皮癌を含む)及び前立腺癌、並びに胆管、骨、膀胱、頭頚部、腎臓、肝臓、胃腸管組織、食道、卵巣、膵臓、皮膚、精巣、甲状腺、子宮、子宮頚部及び外陰部の癌、並びに白血病[急性リンパ性白血病(ALL)及び慢性骨髄性白血病(CML)を含む]、多発性骨髄腫及びリンパ腫の治療のために治療的価値があるはずである。
したがって、患者の癌治療に有用な抗癌効果としては、抗腫瘍効果、奏功率、疾患の進行時間及び/又は生存率が挙げられるが、それらに限定されない。本発明の治療方法の抗腫瘍効果としては、腫瘍増殖の阻害、腫瘍増殖の遅延、腫瘍の退行、腫瘍の収縮、治療停止時の腫瘍の再増殖までの時間の増大及び疾患の進行の遅延が挙げられるが、それらに限定されない。抗癌効果は、既存の疾患の治療と共に予防的治療も含まれる。
mTORキナーゼの阻害剤、あるいは、その薬学的に許容される塩は、以下の癌の患者の治療にも有用でありうる。それらの癌としては、白血病、多発性骨髄腫、ホジキン病等のリンパ腫、非ホジキンリンパ腫(マントル細胞リンパ種を含む)、及び骨髄異形成症候群等の血液癌、並びに、以下の固形腫瘍及びそれらの転移:乳癌、肺癌(非小細胞肺癌(NSCL)、小細胞肺癌(SCLC)、扁平上皮癌)、子宮内膜癌;神経膠腫、胚芽異形成性神経上皮腫瘍、多形グリア芽細胞腫、混合型神経膠腫、髄芽腫、網膜芽腫、神経芽腫、胚種、奇形腫等の中枢神経系の腫瘍;胃癌、食道癌、肝細胞(肝臓)癌、胆管癌、結腸直腸癌、小腸癌、膵癌等の消化管癌;黒色腫(特に転移性黒色腫)等の皮膚癌;甲状腺癌;頭頸部癌;唾液腺、前立腺、精巣、卵巣、頸部、子宮、外陰部、膀胱、腎臓の癌(腎臓細胞癌、明細胞癌や腎膨大細胞腫を含む);扁平上皮癌;骨肉腫、軟骨肉腫、平滑筋肉腫、軟部肉腫、ユーイング肉腫、消化管間質腫瘍肉腫(GIST)、カポジ肉腫等の肉腫、並びに、膀胱ブドウ状肉腫や神経芽腫等の小児癌等が挙げられるが、それらに限定されるものではない。
本発明の化合物及びmTORキナーゼ阻害剤、または、それらの薬学的に許容される塩の投与もしくは使用を含む治療法は、肺癌、前立腺癌、黒色腫、卵巣癌、乳癌、子宮内膜癌、腎臓癌、胃癌、肉腫、頭頸部癌、中枢神経系の腫瘍とその転移の患者の治療、及び、急性骨髄性白血病患者の治療にも特に有用であると予想される。
本発明の別の側面によれば、ヒト等の温血動物における薬剤として使用される式(5a)の化合物のフマル酸塩を含む医薬組成物が提供される。
本発明の別の側面によれば、ヒト等の温血動物における薬剤として使用される式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトールを含む医薬組成物が提供される。
本発明の別の側面によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトール及びリン酸水素カルシウムを含み、ヒト等の温血動物における薬剤として使用される医薬組成物が提供される。
本発明の別の側面によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩を含みヒト等の温血動物における抗増殖効果を生み出すために使用される医薬組成物が提供される。
本発明の別の側面によれば、(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトールを含み、ヒト等の温血動物における抗増殖効果を生み出すために使用される医薬組成物が提供される。
本発明の別の側面によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトール及びリン酸水素カルシウムを含み、ヒト等の温血動物における抗増殖効果を生み出すために使用される医薬組成物が提供される。
本発明の別の側面によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩を含み、ヒト等の温血動物におけるアポトーシス効果を生み出すために使用される医薬組成物が提供される。
本発明の別の側面によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトールを含み、ヒト等の温血動物におけるアポトーシス効果を生み出すために使用される医薬組成物が提供される。
本発明の別の側面によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトール及びリン酸水素カルシウムを含み、ヒト等の温血動物におけるアポトーシス効果を生み出すために使用される医薬組成物が提供される。
本発明の別の側面によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩を含み、癌等の増殖性疾患の封じ込め及び/又は治療における抗浸潤剤としてヒト等の温血動物に使用される医薬組成物が提供される。
本発明の別の側面によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトールを含み、癌等の増殖性疾患の封じ込め及び/又は治療における抗浸潤剤としてヒト等の温血動物に使用される医薬組成物が提供される。
本発明の別の側面によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトール及びリン酸水素カルシウムを含み、癌等の増殖性疾患の封じ込め及び/又は治療における抗浸潤剤としてヒト等の温血動物に使用される医薬組成物が提供される。
本発明の別の側面によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩を含み、ヒト等の温血動物における抗増殖効果を生み出すための医薬組成物の使用が提供される。
本発明の別の側面によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトールを含み、ヒト等の温血動物における抗増殖効果を生み出すための医薬組成物の使用が提供される。
本発明の別の側面によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトール及びリン酸水素カルシウムを含み、ヒト等の温血動物における抗増殖効果を生み出すための医薬組成物の使用が提供される。
本発明の別の側面によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩を含む医薬組成物の、ヒト等の温血動物における抗増殖効果を生み出すために使用する薬剤の製造における使用が提供される。
本発明の別の側面によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトールを含む医薬組成物の、ヒト等の温血動物における抗増殖効果を生み出すため使用する薬剤の製造における使用が提供される。
本発明の別の側面によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトール及びリン酸水素カルシウムを含む医薬組成物の、ヒト等の温血動物における抗増殖効果を生み出すために使用する薬剤の製造における使用が提供される。
本発明の別の側面によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩を含み、ヒト等の温血動物におけるアポトーシス効果を生み出すための医薬組成物の使用が提供される。
本発明の別の側面によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトールを含み、ヒト等の温血動物におけるアポトーシス効果を生み出すための医薬組成物の使用が提供される。
本発明の別の側面によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトール及びリン酸水素カルシウムを含み、ヒト等の温血動物におけるアポトーシス効果を生み出すための医薬組成物の使用が提供される。
本発明のこの側面の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩を含む医薬組成物の、ヒト等の温血動物におけるアポトーシス効果を生み出すための薬剤の製造における使用が提供される。
本発明のこの側面の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトールを含む医薬組成物の、ヒト等の温血動物におけるアポトーシス効果を生み出すための薬剤の製造における使用が提供される。
本発明のこの側面の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトール及びリン酸水素カルシウムを含む医薬組成物の、ヒト等の温血動物におけるアポトーシス効果を生み出すための薬剤の製造における使用が提供される。
本発明の別の側面によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩を含み、癌等の増殖性疾患の封じ込め及び/又は治療における抗浸潤剤としてヒト等の温血動物に使用される薬剤の製造における医薬組成物の使用が提供される。
本発明の別の側面によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトールを含み、癌等の増殖性疾患の封じ込め及び/又は治療における抗浸潤剤としてヒト等の温血動物に使用される薬剤の製造における医薬組成物の使用が提供される。
本発明の別の側面によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトール及びリン酸水素カルシウムを含み、癌等の増殖性疾患の封じ込め及び/又は治療における抗浸潤剤としてヒト等の温血動物に使用される薬剤の製造における医薬組成物の使用が提供される。
本発明のこの側面の別の特徴によれば、ヒト等の温血動物における抗増殖効果を生み出す方法であって、式(5a)の化合物のフマル酸塩を含む有効量の医薬組成物を、このような治療を必要とする該動物に投与することを含んでなる方法が提供される。
本発明のこの側面の別の特徴によれば、ヒト等の温血動物における抗増殖効果を生み出す方法であって、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトールを含む有効量の医薬組成物を、このような治療を必要とする該動物に投与することを含んでなる方法が提供される。
本発明のこの側面の別の特徴によれば、ヒト等の温血動物における抗増殖効果を生み出す方法であって、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトール及びリン酸水素カルシウムを含む有効量の医薬組成物を、このような治療を必要とする該動物に投与することを含んでなる方法が提供される。
本発明のこの側面の別の特徴によれば、ヒト等の温血動物における固形腫瘍性疾患の封じ込め及び/又は治療によって抗浸潤効果を生み出す方法であって、式(5a)の化合物のフマル酸塩を含む有効量の医薬組成物を、このような治療を必要とする該動物に投与することを含んでなる方法が提供される。
本発明のこの側面の別の特徴によれば、ヒト等の温血動物における固形腫瘍性疾患の封じ込め及び/又は治療によって抗浸潤効果を生み出す方法であって、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトールを含む有効量の医薬組成物を、このような治療を必要とする該動物に投与することを含んでなる方法が提供される。
本発明のこの側面の別の特徴によれば、ヒト等の温血動物における固形腫瘍性疾患の封じ込め及び/又は治療によって抗浸潤効果を生み出す方法であって、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトール及びリン酸水素カルシウムを含む有効量の医薬組成物を、このような治療を必要とする該動物に投与することを含んでなる方法が提供される。
本発明の別の側面によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩を含む医薬組成物の、ヒト等の温血動物における癌等の増殖性疾患の予防又は治療に使用される薬剤の製造における使用が提供される。
本発明の別の側面によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトールを含む医薬組成物の、ヒト等の温血動物における癌等の増殖性疾患の予防又は治療に使用される薬剤の製造における使用が提供される。
本発明の別の側面によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトール及びリン酸水素カルシウムを含む医薬組成物の、ヒト等の温血動物における癌等の増殖性疾患の予防又は治療に使用される薬剤の製造における使用が提供される。
本発明のこの側面の別の特徴によれば、癌等の増殖性疾患の予防又は治療方法であって、式(5a)の化合物のフマル酸塩を含む有効量の医薬組成物を、このような治療を必要とするヒト等の温血動物に投与することを含んでなる方法が提供される。
本発明のこの側面の別の特徴によれば、癌等の増殖性疾患の予防又は治療方法であって、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトールを含む有効量の医薬組成物を、このような治療を必要とするヒト等の温血動物に投与することを含んでなる方法が提供される。
本発明のこの側面の別の特徴によれば、癌等の増殖性疾患の予防又は治療方法であって、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトール及びリン酸水素カルシウムを含む有効量の医薬組成物を、このような治療を必要とするヒト等の温血動物に投与することを含んでなる方法が提供される。
本発明のこの側面の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩を含み、腫瘍細胞の増殖、生存、浸潤及び遊走能力をもたらすシグナル伝達工程に関与するmTORキナーゼの阻害に対して感受性のある腫瘍の予防又は治療に使用される医薬組成物が提供される。
本発明のこの側面の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトールを含み、腫瘍細胞の増殖、生存、浸潤及び遊走能力をもたらすシグナル伝達工程に関与するmTORキナーゼの阻害に対して感受性のある腫瘍の予防又は治療に使用される医薬組成物が提供される。
本発明のこの側面の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトール及びリン酸水素カルシウムを含み、腫瘍細胞の増殖、生存、浸潤及び遊走能力をもたらすシグナル伝達工程に関与するmTORキナーゼの阻害に対して感受性のある腫瘍の予防又は治療に使用される医薬組成物が提供される。
本発明のこの側面の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩を含む医薬組成物の、腫瘍細胞の増殖、生存、浸潤及び遊走能力をもたらすシグナル伝達工程に関係するmTORキナーゼの阻害に感受性のある腫瘍の予防又は治療に使用される薬剤の製造における使用が提供される。
本発明のこの側面の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトールを含む医薬組成物の、腫瘍細胞の増殖、生存、浸潤及び遊走能力をもたらすシグナル伝達工程に関係するmTORキナーゼの阻害に感受性のある腫瘍の予防又は治療に使用される薬剤の製造における使用が提供される。
本発明のこの側面の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトール及びリン酸水素カルシウムを含む医薬組成物の、腫瘍細胞の増殖、生存、浸潤及び遊走能力をもたらすシグナル伝達工程に関係するmTORキナーゼの阻害に感受性のある腫瘍の予防又は治療に使用される薬剤の製造における使用が提供される。
本発明のこの側面の別の特徴によれば、腫瘍細胞の増殖、生存、浸潤及び遊走能力をもたらすシグナル伝達工程に関係するmTORキナーゼの阻害に感受性のある腫瘍の予防又は治療方法であって、式(5a)の化合物のフマル酸塩を含む有効量の医薬組成物を前記動物に投与することを含んでなる方法が提供される。
本発明のこの側面の別の特徴によれば、腫瘍細胞の増殖、生存、浸潤及び遊走能力をもたらすシグナル伝達工程に関係するmTORキナーゼの阻害に感受性のある腫瘍の予防又は治療方法であって、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトールを含む有効量の医薬組成物を前記動物に投与することを含んでなる方法が提供される。
本発明のこの側面の別の特徴によれば、腫瘍細胞の増殖、生存、浸潤及び遊走の能力をもたらすシグナル伝達工程に関係するmTORキナーゼの阻害に感受性のある腫瘍の予防又は治療方法であって、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトール及びリン酸水素カルシウムを含む有効量の医薬組成物を前記動物に投与することを含んでなる方法が提供される。
本発明の別の側面によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩を含み、mTORキナーゼ阻害効果を提供するのに使用される医薬組成物が提供される。
本発明の別の側面によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトールを含み、mTORキナーゼ阻害効果を提供するのに使用される医薬組成物が提供される。
本発明の別の側面によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトール及びリン酸水素カルシウムを含み、mTORキナーゼ阻害効果を提供するのに使用される医薬組成物本が提供される。
本発明のこの側面の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩を含む医薬組成物の、mTORキナーゼ阻害効果を提供するのに使用される薬剤の製造における使用が提供される。
本発明のこの側面の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトールを含む医薬組成物の、mTORキナーゼ阻害効果を提供するのに使用される薬剤の製造における使用が提供される。
本発明のこの側面の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトール及びリン酸水素カルシウムを含む医薬組成物の、mTORキナーゼ阻害効果を提供するのに使用される薬剤の製造における使用が提供される。
本発明の別の側面によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩を含む有効量の医薬組成物を投与することを含んでなる、mTORキナーゼ阻害効果を提供する方法が提供される。
本発明の別の側面によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトールを含む有効量の医薬組成物を投与することを含んでなる、mTORキナーゼ阻害効果を提供する方法が提供される。
本発明の別の側面によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトール及びリン酸水素カルシウムを含む有効量の医薬組成物を投与することを含んでなる、mTORキナーゼ阻害効果を提供する方法が提供される。
本発明の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩を含み、癌、炎症性疾患、閉塞性気道疾患、免疫性疾患又は心血管性疾患の治療に使用される医薬組成物が提供される。
本発明の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトールを含み、癌、炎症性疾患、閉塞性気道疾患、免疫性疾患又は心血管性疾患の治療に使用される医薬組成物が提供される。
本発明の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトール及びリン酸水素カルシウムを含み、癌、炎症性疾患、閉塞性気道疾患、免疫性疾患又は心血管性疾患の治療に使用される医薬組成物が提供される。
本発明の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩を含み、細胞腫及び肉腫等の固形腫瘍、白血病並びにリンパ性腫瘍の治療に使用される医薬組成物が提供される。
本発明の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトールを含み、細胞腫及び肉腫等の固形腫瘍、白血病並びにリンパ性腫瘍の治療に使用される医薬組成物が提供される。
本発明の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトール及びリン酸水素カルシウムを含み、細胞腫及び肉腫等の固形腫瘍、白血病並びにリンパ性腫瘍の治療に使用される医薬組成物が提供される。
本発明の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩を含み、***、直腸結腸、肺(小細胞肺癌、非小細胞肺癌及び気管支肺胞上皮癌を含む)及び前立腺の癌の治療に使用される医薬組成物が提供される。
本発明の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトールを含み、***、直腸結腸、肺(小細胞肺癌、非小細胞肺癌及び気管支肺胞上皮癌を含む)及び前立腺の癌の治療に使用される医薬組成物が提供される。
本発明の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトール及びリン酸水素カルシウムを含み、***、直腸結腸、肺(小細胞肺癌、非小細胞肺癌及び気管支肺胞上皮癌を含む)及び前立腺の癌の治療に使用される医薬組成物が提供される。
本発明の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩を含み、胆管、骨、膀胱、頭頚部、腎臓、肝臓、胃腸管組織、食道、卵巣、膵臓、皮膚、精巣、甲状腺、子宮、子宮頚部及び外陰部の癌、白血病(ALL及びCMLを含む)、多発性骨髄腫並びにリンパ腫の治療に使用される医薬組成物が提供される。
本発明の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトールを含み、胆管、骨、膀胱、頭頚部、腎臓、肝臓、胃腸管組織、食道、卵巣、膵臓、皮膚、精巣、甲状腺、子宮、子宮頚部及び外陰部の癌、白血病(ALL及びCMLを含む)、多発性骨髄腫並びにリンパ腫の治療に使用される医薬組成物が提供される。
本発明の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトール及びリン酸水素カルシウムを含み、胆管、骨、膀胱、頭頚部、腎臓、肝臓、胃腸管組織、食道、卵巣、膵臓、皮膚、精巣、甲状腺、子宮、子宮頚部及び外陰部の癌、白血病(ALL及びCMLを含む)、多発性骨髄腫並びにリンパ腫の治療に使用される医薬組成物が提供される。
本発明の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩を含み、胆管、骨、膀胱、頭頚部、腎臓、肝臓、胃腸管組織、食道、卵巣、子宮内膜、膵臓、皮膚、精巣、甲状腺、子宮、子宮頚部及び外陰部の癌、白血病(ALL及びCMLを含む)、多発性骨髄腫並びにリンパ腫の治療に使用される医薬組成物が提供される。
本発明の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトールを含み、胆管、骨、膀胱、頭頚部、腎臓、肝臓、胃腸管組織、食道、卵巣、子宮内膜、膵臓、皮膚、精巣、甲状腺、子宮、子宮頚部及び外陰部の癌、白血病(ALL及びCMLを含む)、多発性骨髄腫並びにリンパ腫の治療に使用される医薬組成物が提供される。
本発明の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトール及びリン酸水素カルシウムを含み、胆管、骨、膀胱、頭頚部、腎臓、肝臓、胃腸管組織、食道、卵巣、子宮内膜、膵臓、皮膚、精巣、甲状腺、子宮、子宮頚部及び外陰部の癌、白血病(ALL及びCMLを含む)、多発性骨髄腫並びにリンパ腫の治療に使用される医薬組成物が提供される。
本発明の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩を含み、肺癌、前立腺癌、黒色腫、卵巣癌、乳癌、子宮内膜癌、腎臓癌、胃癌、肉腫、頭頸部癌、中枢神経系の腫瘍とその転移の治療、及び、更に急性骨髄性白血病患者の治療に使用される医薬組成物が提供される。
本発明の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトールを含み、肺癌、前立腺癌、黒色腫、卵巣癌、乳癌、子宮内膜癌、腎臓癌、胃癌、肉腫、頭頸部癌、中枢神経系の腫瘍とその転移の治療、及び、更に急性骨髄性白血病患者の治療に使用される医薬組成物が提供される。
本発明の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトール及びリン酸水素カルシウムを含み、肺癌、前立腺癌、黒色腫、卵巣癌、乳癌、子宮内膜癌、腎臓癌、胃癌、肉腫、頭頸部癌、中枢神経系の腫瘍とその転移の治療、及び、更に急性骨髄性白血病患者の治療に使用される医薬組成物が提供される。
本発明の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩を含む医薬組成物の、癌、炎症性疾患、閉塞性気道疾患、免疫性疾患又は心血管性疾患の治療に使用される薬剤の製造における使用が提供される。
本発明の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトールを含む医薬組成物の、癌、炎症性疾患、閉塞性気道疾患、免疫性疾患又は心血管性疾患の治療に使用される薬剤の製造における使用が提供される。
本発明の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトール及びリン酸水素カルシウムを含む医薬組成物の、癌、炎症性疾患、閉塞性気道疾患、免疫性疾患又は心血管性疾患の治療に使用される薬剤の製造における使用が提供される。
本発明の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩を含む医薬組成物の、細胞腫及び肉腫等の固形腫瘍、白血病並びにリンパ性腫瘍の治療に使用される薬剤の製造における使用が提供される。
本発明の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトールを含む医薬組成物の、細胞腫及び肉腫等の固形腫瘍、白血病並びにリンパ性腫瘍の治療に使用される薬剤の製造における使用が提供される。
本発明の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトール及びリン酸水素カルシウムを含む医薬組成物の、細胞腫及び肉腫等の固形腫瘍、白血病並びにリンパ性腫瘍の治療に使用される薬剤の製造における使用が提供される。
本発明の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩を含む医薬組成物の、***、直腸結腸、肺(小細胞肺癌、非小細胞肺癌及び気管支肺胞上皮癌を含む)及び前立腺の癌の治療に使用される薬剤の製造における使用が提供される。
本発明の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトールを含む医薬組成物の、***、直腸結腸、肺(小細胞肺癌、非小細胞肺癌及び気管支肺胞上皮癌を含む)及び前立腺の癌の治療に使用される薬剤の製造における使用が提供される。
本発明の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトール及びリン酸水素カルシウムを含む医薬組成物の、***、直腸結腸、肺(小細胞肺癌、非小細胞肺癌及び気管支肺胞上皮癌を含む)及び前立腺の癌の治療に使用される薬剤の製造における使用が提供される。
本発明の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩を含む医薬組成物の、胆管、骨、膀胱、頭頚部、腎臓、肝臓、胃腸管組織、食道、卵巣、膵臓、皮膚、精巣、甲状腺、子宮、子宮頚部及び外陰部の癌、白血病(ALL及びCMLを含む)、多発性骨髄腫並びにリンパ腫の治療に使用される薬剤の製造における使用が提供される。
本発明の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトールを含む医薬組成物の、胆管、骨、膀胱、頭頚部、腎臓、肝臓、胃腸管組織、食道、卵巣、膵臓、皮膚、精巣、甲状腺、子宮、子宮頚部及び外陰部の癌、白血病(ALL及びCMLを含む)、多発性骨髄腫並びにリンパ腫の治療に使用される薬剤の製造における使用が提供される。
本発明の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトール及びリン酸水素カルシウムを含む医薬組成物の、胆管、骨、膀胱、頭頚部、腎臓、肝臓、胃腸管組織、食道、卵巣、膵臓、皮膚、精巣、甲状腺、子宮、子宮頚部及び外陰部の癌、白血病(ALL及びCMLを含む)、多発性骨髄腫並びにリンパ腫の治療に使用される薬剤の製造における使用が提供される。
本発明の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩を含む医薬組成物の、肺癌、前立腺癌、黒色腫、卵巣癌、乳癌、子宮内膜癌、腎臓癌、胃癌、肉腫、頭頸部癌、中枢神経系の腫瘍とその転移の治療、及び、急性骨髄性白血病患者の治療に使用される薬剤の製造における使用が提供される。
本発明の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトールを含む医薬組成物の、肺癌、前立腺癌、黒色腫、卵巣癌、乳癌、子宮内膜癌、腎臓癌、胃癌、肉腫、頭頸部癌、中枢神経系の腫瘍とその転移の治療、及び急性骨髄性白血病患者の治療に使用される薬剤の製造における使用が提供される。
本発明の別の特徴によれば、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトール及びリン酸水素カルシウムを含む医薬組成物の、肺癌、前立腺癌、黒色腫、卵巣癌、乳癌、子宮内膜癌、腎臓癌、胃癌、肉腫、頭頸部癌、中枢神経系の腫瘍とその転移の治療、及び急性骨髄性白血病患者の治療に使用される薬剤の製造における使用が提供される。
本発明の別の特徴によれば、癌、炎症性疾患、閉塞性気道疾患、免疫性疾患又は心血管性疾患の治療方法であって、このような治療を必要とするヒト等の温血動物において、式(5a)の化合物のフマル酸塩を含む有効量の医薬組成物を投与することを含んでなる方法が提供される。
本発明の別の特徴によれば、癌、炎症性疾患、閉塞性気道疾患、免疫性疾患又は心血管性疾患の治療方法であって、このような治療を必要とするヒト等の温血動物において、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトールを含む有効量の医薬組成物を投与することを含んでなる方法が提供される。
本発明の別の特徴によれば、癌、炎症性疾患、閉塞性気道疾患、免疫性疾患又は心血管性疾患の治療方法であって、このような治療を必要とするヒト等の温血動物において、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトール及びリン酸水素カルシウムを含む有効量の医薬組成物を投与することを含んでなる方法が提供される。
本発明の別の特徴によれば、細胞腫及び肉腫のような固形腫瘍、白血病並びにリンパ系腫瘍の治療方法であって、このような治療を必要とするヒト等の温血動物において、式(5a)の化合物のフマル酸塩を含む有効量の医薬組成物を投与することを含んでなる方法が提供される。
本発明の別の特徴によれば、細胞腫及び肉腫のような固形腫瘍、白血病並びにリンパ系腫瘍の治療方法であって、このような治療を必要とするヒト等の温血動物において、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトールを含む有効量の医薬組成物を投与することを含んでなる方法が提供される。
本発明の別の特徴によれば、細胞腫及び肉腫のような固形腫瘍、白血病並びにリンパ系腫瘍の治療方法であって、このような治療を必要とするヒト等の温血動物において、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトール及びリン酸水素カルシウムを含む有効量の医薬組成物を投与することを含んでなる方法が提供される。
本発明の別の特徴によれば、***、直腸結腸、肺(小細胞肺癌、非小細胞肺癌及び気管支肺胞上皮癌を含む)及び前立腺の癌の治療方法であって、このような治療を必要とするヒト等の温血動物において、式(5a)の化合物のフマル酸塩を含む有効量の医薬組成物を投与することを含んでなる方法が提供される。
本発明の別の特徴によれば、***、直腸結腸、肺(小細胞肺癌、非小細胞肺癌及び気管支肺胞上皮癌を含む)及び前立腺の癌の治療方法であって、このような治療を必要とするヒト等の温血動物において、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトールを含む有効量の医薬組成物を投与することを含んでなる方法が提供される。
本発明の別の特徴によれば、***、直腸結腸、肺(小細胞肺癌、非小細胞肺癌及び気管支肺胞上皮癌を含む)及び前立腺の癌の治療方法であって、このような治療を必要とするヒト等の温血動物において、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトール及びリン酸水素カルシウムを含む有効量の医薬組成物を投与することを含んでなる方法が提供される。
本発明の別の特徴によれば、胆管、骨、膀胱、頭頚部、腎臓、肝臓、胃腸管組織、食道、卵巣、膵臓、皮膚、精巣、甲状腺、子宮、子宮頚部及び外陰部の癌、白血病(ALL及びCMLを含む)、多発性骨髄腫並びにリンパ腫の治療方法であって、このような治療を必要とするヒト等の温血動物において、式(5a)の化合物のフマル酸塩を含む有効量の医薬組成物を投与することを含んでなる方法が提供される。
本発明の別の特徴によれば、胆管、骨、膀胱、頭頚部、腎臓、肝臓、胃腸管組織、食道、卵巣、膵臓、皮膚、精巣、甲状腺、子宮、子宮頚部及び外陰部の癌、白血病(ALL及びCMLを含む)、多発性骨髄腫並びにリンパ腫の治療方法であって、このような治療を必要とするヒト等の温血動物において、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトールを含む有効量の医薬組成物を投与することを含んでなる方法が提供される。
本発明の別の特徴によれば、胆管、骨、膀胱、頭頚部、腎臓、肝臓、胃腸管組織、食道、卵巣、膵臓、皮膚、精巣、甲状腺、子宮、子宮頚部及び外陰部の癌、白血病(ALL及びCMLを含む)、多発性骨髄腫並びにリンパ腫の治療方法であって、このような治療を必要とするヒト等の温血動物において、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトール及びリン酸水素カルシウムを含む有効量の医薬組成物を投与することを含んでなる方法が提供される。
本発明の別の特徴によれば、肺癌、前立腺癌、黒色腫、卵巣癌、乳癌、子宮内膜癌、腎臓癌、胃癌、肉腫、頭頸部癌、中枢神経系の腫瘍とその転移の患者の治療、及び急性骨髄性白血病の治療方法であって、このような治療を必要とするヒト等の温血動物において、式(5a)の化合物のフマル酸塩を含む有効量の医薬組成物を投与することを含んでなる方法が提供される。
本発明の別の特徴によれば、肺癌、前立腺癌、黒色腫、卵巣癌、乳癌、子宮内膜癌、腎臓癌、胃癌、肉腫、頭頸部癌、中枢神経系の腫瘍とその転移の患者の治療、及び急性骨髄性白血病の治療方法であって、このような治療を必要とするヒト等の温血動物において、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトールを含む有効量の医薬組成物を投与することを含んでなる方法が提供される。
本発明の別の特徴によれば、肺癌、前立腺癌、黒色腫、卵巣癌、乳癌、子宮内膜癌、腎臓癌、胃癌、肉腫、頭頸部癌、中枢神経系の腫瘍とその転移の患者の治療、及び急性骨髄性白血病の治療方法であって、このような治療を必要とするヒト等の温血動物において、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトール及びリン酸水素カルシウムを含む有効量の医薬組成物を投与することを含んでなる方法が提供される。
本明細書中で記述したように、式(I)の化合物の生体内での効果は、式(5a)の化合物のフマル酸塩を含む医薬組成物の投与後に、ヒト又は動物の体内で形成される1種以上の代謝産物によって部分的に発揮することができる。
本明細書中で記述したように、式(I)の化合物の生体内での効果は、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトールを含む医薬組成物の投与後に、ヒト又は動物の体内で形成される1種以上の代謝産物によって部分的に発揮することができる。
本明細書中で記述したように、式(I)の化合物の生体内での効果は、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトール及びリン酸水素カルシウムを含む医薬組成物の投与後に、ヒト又は動物の体内で形成される1種以上の代謝産物によって部分的に発揮することができる。
本発明は、式(5a)の化合物のフマル酸塩を含む医薬組成物が腫瘍学的疾病の制御に使用される他の治療と共に、同時もしくは順次に、又は組合せ製剤として投与される、組合せ療法にも関する。
本発明は、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトールを含む医薬組成物が腫瘍学的疾病の制御において使用される他の治療と共に、同時もしくは順次に、又は組合せ製剤として投与される、組合せ療法にも関する。
本発明は、式(5a)の化合物のフマル酸塩ならびにマンニトール及びリン酸水素カルシウムを含む医薬組成物が腫瘍学的疾病の制御において使用される他の治療と共に、同時もしくは順次に、又は組合せ製剤として投与される、組合せ療法に関する。
具体的には、本明細書中で定義された治療は、単独療法として施してもよく、又は本発明の化合物に加えて、従来の手術、放射線療法または化学療法を併用してもよい。したがって、本発明の化合物は、また癌の治療に既存の治療剤と組合せて使用することができる。このような治療剤としては、一種以上の以下の分類の抗腫瘍剤が挙げられる。
(i)内科腫瘍学で用いられるその他の抗増殖薬/抗腫瘍薬及びそれらの組合せ、例えば、アルキル化剤(例えば、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン、テモゾロミド、及びニトロソ尿素);代謝拮抗薬(例えば、ゲムシタビン並びに葉酸代謝拮抗薬、例えば、5−フルオロウラシル及びテガフル等のフルオロピリミジン類、ラルチトレキセド、メトトレキサート、シトシンアラビノシド並びにヒドロキシ尿素);抗腫瘍抗生物質(例えば、アントラサイクリン類であって、例えば、アドリアマイシン、ブレオマイシン、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、イダルビシン、マイトマイシンC、ダクチノマイシン及びミトラマイシン等);有糸***阻止薬(例えば、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン及びビノレルビン等のビンカアルカロイド類、及びタキソール及びタキソテール等のタキソイド類、並びにポロキナーゼ阻害剤);並びにトポイソメラーゼ阻害剤(例えば、エトポシド及びテニポシド等のエピポドフィロトキシン類、アムサクリン、トポテカン、及びカンプトテシン);
(ii)細胞***抑制薬、例えば、抗エストロゲン(例えば、タモキシフェン、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェン及びヨードキシフェン);抗アンドロゲン(例えば、ビカルタミド、フルタミド、ニルタミド及び酢酸シプロテロン);LHRHアンタゴニストまたはLHRHアゴニスト(例えば、ゴセレリン、ロイプロレリン及びブセレリン);プロゲストゲン(例えば、酢酸メゲストロール);アロマターゼ阻害剤(例えば、アナストロゾール、レトロゾール、ボラゾール及びエクセメスタン);並びにフィナステリドなどの5−レダクターゼの阻害剤;
(iii)抗浸潤剤(例えば、Srcキナーゼファミリー阻害剤、例えば(4−(6−クロロ−2,3−メチレンジオキシアニリノ)−7−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ]−5−テトラヒドロピラン−4−イルオキシキナゾリン(AZD0530;国際特許出願WO01/94341号)及びN−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−2−{6−[4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル]−2−メチルピリミジン−4−イルアミノ}チアゾール−5−カルボキサミド(ダサチニブ、BMS−354825;J. Med. Chem., 2004, 47, 6658-6661))、並びに、メタロプロテイナーゼ阻害剤、例えばマリマスタット、及び、ウロキナーゼ型プラスミノゲン活性化因子受容体の機能の阻害剤、またはヘパラナーゼへの抗体);
(iv)増殖因子機能の阻害剤、例えば、このような阻害剤としては、増殖因子抗体及び増殖因子受容体抗体(例えば、抗erbB2抗体トラスツズマブ[ハーセプチン(登録商標)]、抗EGFR抗体パニツムマブ、及び抗erbB1抗体セツキシマブ[エルビタックス,C225])並びに、Stern et al. Critical reviews in oncology/haematology, 2005, Vol. 54, pp11-29 に開示されたいずれかの増殖因子抗体または増殖因子受容体抗体)が挙げられる;このような阻害には、チロシンキナーゼ阻害剤、例えば、上皮増殖因子ファミリーの阻害剤(例えばEGFRファミリーチロシンキナーゼ阻害剤であり、例えば、N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシ−6−(3−モルホリノプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(ゲフィチニブ,ZD1839)、N−(3−エチニルフェニル)−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4−アミン(エルロチニブ,OSI774)及び6−アクリルアミド−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(3−モルホリノプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(CI1033)等;ラパチニブ等のerbB2チロシンキナーゼ阻害剤;肝細胞増殖因子ファミリーの阻害剤;イマチニブ等の血小板由来増殖因子ファミリーの阻害剤;セリン/トレオニンキナーゼ阻害剤(例えば、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤等のRas/Rafシグル伝達阻害剤、例えば、ソラフェニブ(BAY43−9006));MEK及び/またはAKTキナーゼによる細胞シグナル伝達の阻害剤;肝細胞増殖因子ファミリーの阻害剤;c−kit阻害剤;ablキナーゼ阻害剤;IGF受容体(インスリン様増殖因子)キナーゼ阻害剤;オーロラキナーゼ阻害剤(例えば、AZD1152、PH739358、VX−680、MLN8054、R763、MP235、MP529、VX−528、及びAX39459)、及びCDK2及び/またはCDK4阻害剤などのサイクリン依存性キナーゼ阻害剤が挙げられる;
(v)抗血管新生剤、例えば、血管内皮増殖因子の影響を阻害するもの[例えば、抗血管内皮細胞増殖因子抗体ベバシズマブ(アバスチン(登録商標))、及びVEGFレセプターチロシンキナーゼ阻害剤、例えば、4−(4−ブロモ−2−フルオロアニリノ)−6−メトキシ−7−(1−メチルピペリジン−4−イルメトキシ)キナゾリン(ZD6474;WO01/32651中の実施例2)、4−(4−フルオロ−2−メチルインドール−5−イルオキシ)−6−メトキシ−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)キナゾリン(AZD2171、WO00/47212中の実施例240)、バタラニブ(PTK787、WO98/35985)、及びSU11248(スニチニブ、WO01/60814)、国際特許出願WO97/22596、WO97/30035、WO97/32856、及びWO98/13354等に開示されている化合物、並びに他の機序で機能する化合物(例えば、リノミド、インテグリンavb3機能の阻害剤、及びアンギオスタチン)]、
(vi)血管損傷剤、例えば、コンブレタスタチンA4、並びに国際特許出願のWO99/02166、WO00/40529、WO00/41669、WO01/92224、WO02/04434、及びWO02/08213に開示されている化合物、
(vii)アンチセンス療法、例えば、ISIS2503、抗rasアンチセンス等の、以上に列挙された標的を対象とするもの;
(viii)遺伝子療法、例えば、異常p53あるいは異常BRCA1またはBRCA2等の異常遺伝子を置き換える手法、GDEPT(遺伝子特異的酵素プロドラッグ療法)手法、例えば、シトシンデアミナーゼ酵素、チミジンキナーゼ酵素、または細菌性ニトロレダクターゼ酵素を用いるもの、及び化学療法または放射線療法に対する患者の耐性を増大させる手法、例えば、多剤耐性遺伝子療法等、並びに
(ix)免疫療法、例えば、患者腫瘍細胞の免疫原性を増大させる生体外及び生体内手法、例えば、インターロイキン2、インターロイキン4、または顆粒球マクロファージコロニー刺激因子等のサイトカインによる形質移入、T細胞アネルギーを減少させる手法、サイトカインで形質移入された樹状細胞等の形質移入された免疫細胞を用いる手法、サイトカインで形質移入された腫瘍細胞系を用いる手法、及び抗イディオタイプ抗体を用いる手法を含む。
当然であるが、本明細書に記載の使用及び治療方法では、本明細書に記載の式(5a)の化合物のフマル酸塩を含む組成物のいずれを使用してもよい。
実験の一般事項
ここで、以下の具体的実施例を参照しながら本発明をさらに説明する。以下の略語は、本明細書中、あるいは、以下の具体的実施例で用いられる。
HPLC:高速液体クロマトグラフィー
GC:ガスクロマトグラフィー
NMP:N−メチルピロリジン−2−オン
DMSO:ジメチルスルホキシド
DMF:N,N-ジメチルホルムアミド
THF:テトラヒドロフラン
MeOH:メタノール
ブレデレック試薬:1−tert−ブトキシ−N,N,N’,N’−テトラメチルメタンジアミン
MeCN:アセトニトリル
DCM:ジクロロメタン
DIPEA:N,N−ジイソプロピルエチルアミン
MCC:微結晶セルロース
DCPD:二塩基性リン酸カルシウム2水和物
DCPA:無水二塩基性リン酸カルシウム
SSG:グリコール酸デンプンナトリウム
L−HPC:低置換度ヒドロキシプロピルセルロース
SSF:フマル酸ステアリルナトリウム
MgSt:ステアリン酸マグネシウム
PVP:ポリビニルピロリドン(ポビドン)
HPC:ヒドロキシプロピルセルロース
RT:室温(約17〜25℃)
tR:保持時間
m/Z:質量/電荷比
化学名は、ACDlabsバージョン9.0のソフトウェアによって命名した。
特に他の指定がない限り、出発原料は市販のものを用いた。すべての溶媒及び市販の試薬は実験用グレードであり、入手した状態のままで用いた。
材料
Figure 2011524889
Figure 2011524889
硬度
硬度試験は、欧州薬局方(錠剤の耐衝撃性)に定められた方法に従い、シュロイニゲル錠剤硬度試験機(Schleuniger Hardness Tester)モデル6D、または、等価物を用いて行った。但し、試験した錠剤の数は表に記載した通りである。各錠剤の硬度はその直径に沿って測定した。平均「硬度」はキロポンド(kp)で報告する。
崩壊時間
崩壊時間は、ディスクなしで媒体として水を用い、欧州薬局方に定められた方法に従い測定した。崩壊時間は、分(min.)で報告する。
化合物検定試験
式5aの化合物、アルデヒド、及び全不純物の量を、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて定量した。5μLの試料を、下記の表2の勾配プログラムにより指定されている通り、0.1%トリフルオロ酢酸の水溶液(溶離液A)/0.1%トリフルオロ酢酸のアセトニトリル溶液(溶離液B)を含む移動相に注入した。
不純物の定量のための溶液は、アセトニトリル:水=1:1を抽出溶媒として用い、既知重量の5個の全錠剤からの抽出によって調製し、続いて、0.45ミクロンのPVDFフィルターで濾過して調製し、試験溶液中の式5aのフマル酸塩の目標濃度を0.6mg/mLとする。
Figure 2011524889
移動相は、ゼロ時間での80%溶離液A/20%溶離液Bで始め、次に、その組成を、16分後に移動相が70%溶離液A及び30%溶離液Bを含むように、徐々にかつ直線的に変更する。次に、より急峻な勾配をかけ、26分後には、移動相は10%溶離液A及び90%溶離液Bを含む。25分後にデータ収集完了次第、溶離液組成を80%溶離液A/20%溶離液Bに調節し、次いで、カラムの再平衡化のために26分〜30分間保持する。
不純物の分離は、3μmの粒子径を有するThermo Scientific BetaBasic(登録商標) C18の固定相を充填した長さ10cm×内径4.6mmのカラムを用いて行った。移動相の流量は0.75mL/分であり、温度は30℃に設定し、不純物濃度は可変波長UV検出器を用い、245nmでの吸収を式5aの遊離塩基を含む外部参照標準溶液の吸収と比較して定量した。
溶解性
溶解性は、pH4.5の0.02M酢酸ナトリウム緩衝液900mLを溶解媒体として用いて、撹拌速度が75rpmの装置2で、米国薬局方の基本手順に従い定量した。15,30、及び45分の時点で、10mLの溶解媒体を抜き取り、未使用の0.45μmのポリプロピレンフィルターで濾過した。溶液中の式5aの量を紫外分光法により、365nmの波長で、式5aの遊離塩基を含む外部参照標準溶液を対照にして定量した。
脆弱性
20個の錠剤を正確に秤量し、回転ドラム(Copley TA-10または等価物)に置いた。ドラムを100回回転させ、次いで錠剤を取り出した。さらさらした粉塵を錠剤から掃い、錠剤を再び秤量した。脆弱性は、質量損失として表し、初期質量の割合として計算する。
実施例1:ピバル酸エステル経路
ピバル酸5−アセチル−2−メトキシベンジル(1)
Figure 2011524889
ピバル酸(33.42g、327.2mmol)を窒素雰囲気中、室温でNMP(200mL)及び炭酸カリウム(45.2g、327.2mmol)に添加した。得られた懸濁液にNMP(100mL)に懸濁させた1−[3−(クロロメチル)−4−メトキシフェニル]エタノン(50g、251.7mmol)を添加した。さらに、NMP(50mL)を反応容器に加えた。その混合物を65℃まで加熱し、120分間その状態で保持した。次に、水(600mL)を添加後、続いてトルエン(400mL)を加えた。得られた溶液を静置し、上部の有機層を確保した。下部の水層を更にトルエン(200mL)で抽出し、これら有機層を混合した。得られた有機層を水(250mL)で洗浄し、真空濃縮し、目的の生成物(1)とトルエンとを含有する無色の油(125mL)を得た。
NMRスペクトル:1H NMR (400.132 MHz, DMSO-d6) δ 1.19 (9H, s), 2.52 (3H, s), 3.92 (3H, s) 5.12 (2H, s), 7.12-7.17 (1H, d), 7.88 (1H, d), 7.98 (1H, dd)。
ピバル酸5−[(2E)−3−(ジメチルアミノ)プロプ−2−エノイル]−2−メトキシベンジル(2)
Figure 2011524889
ピバル酸5−アセチル−2−メトキシベンジル (66.24g、251.7mmol)を窒素雰囲気に保ったブレデレック試薬(175.5g、1000.7mmol)に添加した。得られた溶液を54℃で240分間加熱した。次に、水(600mL)を添加し、この混合物を1時間撹拌した。次に、メチル−tert−ブチルエーテル(500mL)を添加、混合物を撹拌して静置した。上部の有機層を分取し、確保した。更に、メチル−tert−ブチルエーテル(500mL)を添加し、この混合物を撹拌して静置した。上部の有機層を分取し、元の上側の有機層と混合した。この混合した有機層を水で2回洗浄(各300mL)し、2回分の下部の水層を捨てた。溶媒(850mL)は常圧蒸留により反応物から除去し、次いで、iso−ヘキサン(100mL)を添加した。この透明な溶液を20℃まで冷やして、白色結晶固体を得た。更に、iso−ヘキサン(50mL)を添加し、20℃前後で固体を濾別した。この固体を、未使用のiso−ヘキサンで2回(各100mL)洗浄し、恒量になるまで乾燥し、目的のピバル酸5−[(2E)−3−(ジメチルアミノ)プロプ−2−エノイル]−2−メトキシベンジル(2)を64g得た。
NMRスペクトル:1H NMR (400.132 MHz, DMSO-d6) δ 1.19 (9H, s), 2.8-3.0 (3H, broad s), 3.0-3.2 (3H, broad s), 3.88 (3H, s), 5.11 (2H, s), 5.74-5.83 (1H, d), 7.05-7.09 (1H, d), 7.6-7.7 (1H, d), 7.84 (1H, d), 7.90 (1H, dd)。
融点:82-84℃。
ピバル酸5−(2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−2−メトキシベンジル(3)
Figure 2011524889
6−アミノウラシル(2.50g、19.1mmol)を氷酢酸(24.6mL)及び水(6.1mL)に添加し、この混合物を99℃まで加熱した。次に、ピバル酸5−[(2E)−3−(ジメチルアミノ)プロプ−2−エノイル]−2−メトキシベンジル (3.1g、9.5mmol)をDMSO(9.2mL)に溶解した溶液を280分間かけて添加した。反応物を更に99℃で50分間撹拌し、次いで0℃まで冷却した。次に、水酸化カリウム(24g、363.6mmol)を水(48mL)に溶解した溶液を加え、pHを約7.0とした。次に、炭酸カリウム水溶液を添加して、pHを約10とした。室温で1時間置いた後、ベージュ色の固体を濾別し、炭酸カリウム水溶液で3回洗浄し、目視で乾燥するまで濾過材上で吸引乾燥した。次に、このベージュ色の固体を水(44mL)にクエン酸(7.1g)を溶かした溶液に添加し、この混合物を60分間、20℃に保った。得られた乳白色の固体を濾過により単離し、洗浄した液が中性pHになるまで水洗した。この固体を恒量になるまで真空乾燥することで、3.34gの目的の生成物(3)を得た。
NMRスペクトル:1H NMR (500.132 MHz, DMSO-d6) δ 1.19 (9H, s), 3.92(3H, s), 5.14(2H, s), 7.31-7.34 (1H, d), 7.79-7.82 (1H, d), 8.26-8.29 (1H, d), 8.31-8.35 (1H, dd), 8.48 (1H, d), 11.41 (1H, broad s), 11.67 (1H, broad s).
融点:260-266℃。
ピバル酸5−(2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−2−メトキシベンジル(3)(別法)
Figure 2011524889
6−アミノウラシル(2.69g、22.5mmol)を氷酢酸(55.2mL)及び水(13.8mL)に添加し、この混合物を95℃まで加熱した。次に、ピバル酸5−[(2E)−3−(ジメチルアミノ)プロプ−2−エノイル]−2−メトキシベンジル (6.25g、18.79mmol)をDMSO(18mL)に溶解した溶液を240分間かけて添加した。この溶液の25%を添加(およそ60分)後、結晶化を開始させるために、ピバル酸5−(2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−2−メトキシベンジルの種結晶を添加した。このDMSO溶液の全ての添加が終了後、反応混合物を更に1時間95℃に保ち、それから、徐々に60℃まで冷却した。60℃で60分保った後、目的の生成物を濾過により得、水洗後、アセトニルで洗浄した。この固体を恒量になるまで真空乾燥し、6.82gの目的の生成物(3)を得た。
NMRスペクトル:1H NMR (500.132 MHz, DMSO-d6) δ 1.19 (9H, s), 3.92(3H, s), 5.14(2H, s), 7.31-7.34 (1H, d), 7.79-7.82 (1H, d), 8.26-8.29 (1H, d), 8.31-8.35 (1H, dd), 8.48 (1H, d), 11.41 (1H, broad s), 11.67 (1H, broad s).
融点:260-266℃。
ピバル酸5−(2,4−ジクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−2−メトキシベンジル(4)
Figure 2011524889
ピバル酸5−(2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−2−メトキシベンジル (5.20g、13.29mmol)をDIPEA(4.29g、33.23mmol)及びメトキシベンゼン(52mL)と共に撹拌した。次に、オキシ塩化リン(6.11g、39.87mmol)を加え、混合物を室温で60分間撹拌した。次に、この混合物を80℃まで加熱した。180分後に水(24mg、1.33mmol)を添加し、この溶液を5℃に冷却した。HPLC分析により目的の反応が完結していることを確認した。次に、酢酸エチル(26mL)を添加し、続いてリン酸二水素カリウム水溶液(26mL、2.0molL-1)を添加した。得られた黄色の固体を濾過により単離し、目視で乾燥するまで濾過材上で乾燥させた。次に、この黄色の固体を別の反応容器に添加し、次いでリン酸二水素カリウム水溶液(26mL、2.0molL-1)を加え、続いて、酢酸エチル(10.4mL)を添加した。得られた黄色の固体を濾過により単離し、未使用の酢酸エチル(10mL)で洗浄した。得られた固体を濾過により単離し、真空乾燥により、恒量になるまで70℃で乾燥し、6.7gのピバル酸5−(2,4−ジクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−2−メトキシベンジル(4)を得た。その目的の化合物の構造はHNMR分析で確認した。
NMRスペクトル:1H NMR (400.132 MHz, DMSO-d6) δ 1.20 (9H, s), 3.95 (3H, s), 5.20 (2H, s) 7.27-7.32 (1H, d), 8.36-8.44 (2H, m), 8.44-8.49(1H, d), 8.69-8.74(1H, d).
融点:202-207℃。
ピバル酸5−(2,4−ジクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−2−メトキシベンジル(4)(別法)
Figure 2011524889
別法で合成されたピバル酸5−(2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−2−メトキシベンジル(6.95g、18.1mmol)をDIPEA(6.8g、52.7mmol)及びトルエン(55.6mL)と共に撹拌した。次に、オキシ塩化リン(8.1g、52.7mmol)を加え、この混合物を室温で60分間撹拌した。次に、混合物を120分かけて、80℃まで加熱した。80℃に140分間保った後、水(0.16g、9.0mmol)を添加し、この反応混合物をHPLCによって監視した。HPLC分析により目的の反応が完結していることを確認した。次に、テトラヒドロフラン(13.9mL)を添加し、溶液を5℃まで冷却した。得られた黄色の固体を濾過により単離し、未使用のテトラヒドロフラン(13.9mL)で洗浄し、目視で乾燥するまで濾過材上で乾燥させた。得られた固体を更に70℃で、真空乾燥により恒量になるまで乾燥し、6.55gのピバル酸5−(2,4−ジクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−2−メトキシベンジル(4)を得た。その目的の化合物の構造はHNMR分析で確認した。
NMRスペクトル:1H NMR (400.132 MHz, DMSO-d6) δ 1.20 (9H, s), 3.95 (3H, s), 5.20 (2H, s) 7.27-7.32 (1H, d), 8.36-8.44 (2H, m), 8.44-8.49(1H, d), 8.69-8.74(1H, d).
融点:202-207℃。
ピバル酸5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシベンジル(5)
Figure 2011524889
ビバル酸5−(2,4−ジクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−2−メトキシベンジル(1.1g、2.49mmol)をトルエン(5.50mL)及びDIPEA(0.321g、2.49mmol)に添加した。次に、(3S)−3−メチルモルホリン(0.755g、7.46mmol)を添加し、混合物を50℃まで加熱した。50℃で10分間加熱後、反応物を更に110℃まで加熱した。480分後、HPLC分析により目的の反応が完結していることを確認した。反応物を室温まで冷却し、水(5.5mL)を加え、続いて酢酸エチル(3.3mL)を添加した。下部の水層を分離した後に、酢酸エチル抽出物に2−メチルペンタン(7.7mL)を60℃で滴下して加えた。更に、2−メチルペンタン(3.3mL)を添加すると、明るい黄色の固体が得られた。得られた固体を室温で濾別し、未使用の2−メチルペンタン(3.3mL)で洗浄し、NMR分析で目的の化合物(5)と一致する1.08gの黄色の固体を得た。
NMRスペクトル:1H NMR (500.132 MHz, CDCl3) δ 1.24 (9H, s), 1.35 (3H, d), 1.46 (3H, d), 3.37 (1H, m), 3.56 (1H, m), 3.64-4.02 (9H, m), 3.90 (3H, s), 4.30-4.40 (1H, m), 4.57-4.69 (1H, m), 4.93 (1H, broad s), 5.22 (2H, s), 7.00 (1H, d), 7.42 (1H, d), 7.98 (1H, d), 8.12 (1H, d), 8.22 (1H, dd).
融点:107-110℃。
ピバル酸5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシベンジル(5)(別法)
Figure 2011524889
別法によって調製されたピバル酸5−(2,4−ジクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−2−メトキシベンジル(15.1g、35.6mmol)をトルエン(60.0mL)及び炭酸カリウム(10.0g、71.2mmol)に添加した。次に、(3S)−3−メチルモルホリン(8.4g、81.8mmol)を添加し、混合物を110℃まで加熱した。110℃で16時間加熱した後、HPLC分析により目的の反応が完結していることを確認した。この反応混合物を60℃まで冷却し、未使用のトルエン(30mL)を加えた。水(45mL)を加え、混合物を撹拌し、続いて静置した。下部の水層を分離した後に、2−メチルペンタン(150mL)を上層のトルエン抽出物に60℃で滴下して加えた。次に、目的の化合物の種結晶(40mg、71μmol)を加え、反応混合物を徐々に20℃まで冷却した。得られた固体を20℃で濾別し、未使用の2−メチルペンタンで2回(各45mL)洗浄し、NMR分析で目的の化合物(5)と一致する17.2gの黄色の固体を得た。
NMRスペクトル:1H NMR (500.132 MHz, CDCl3) δ 1.24 (9H, s), 1.35 (3H, d), 1.46 (3H, d), 3.37 (1H, m), 3.56 (1H, m), 3.64-4.02 (9H, m), 3.90 (3H, s), 4.30-4.40 (1H, m), 4.57 - 4.69 (1H, m), 4.93 (1H, broad s), 5.22 (2H, s), 7.00 (1H, d), 7.42 (1H, d), 7.98 (1H, d), 8.12 (1H, d), 8.22 (1H, dd).
融点:107-110℃。
(5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノール(6)
Figure 2011524889
水酸化カリウム溶液(1.7mL、3.10mmol)を、ピバル酸5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシベンジル(172mg、0.30mmol)をTHF(6.9mL)及びメタノール(1.7mL)に溶解した溶液に窒素雰囲気中、室温で添加した。240分後、HPLC分析により、出発物質の完全消失を確認した。反応物は、(便宜のために)一晩室温で保持し、クエン酸水溶液(20%w/v、2mL)を添加後、続いて塩化メチレン(15mL)を添加した。上部の水層を更に塩化メチレンで2回抽出(各15mL)し、次いで、これらの有機層を混合した。塩化メチレンを蒸発させ、(5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノール(6)を黄色の固体(133mg)として得た。
NMRスペクトル:1H NMR (400.132 MHz, DMSO-d6) δ 1.23-1.28 (3H, d), 1.35-1.40 (3H, d), 3.14-3.27 (1H, m), 3.40-3.50 (1H, m), 3.55 - 3.79 (6H, m), 3.87 (3H, s) 3.84-3.97 (3H, m), 4.38-4.47 (2H, m), 4.58 (2H, s), 4.74-4.81 (1H, m), 5.19 (1H, broad s), 7.08-7.13 (1H, d), 7.56-7.63 (1H, d), 8.05-8.09 (1H, dd), 8.12-8.16 (1H, d), 8.32 (1H, d).
融点:202-205℃。
(5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノール(6)(別法)
Figure 2011524889
水酸化カリウム溶液(9.96mL、133.20mmol)を、別法にて調製したピバル酸5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシベンジル(25.16g、0.30mmol)をメタノール(244mL)に溶解した溶液に窒素雰囲気中、50℃で30分かけて添加した。50℃で120分後にHPLC分析により、出発物質の完全消失を確認した。次に、目的の化合物の種結晶を添加(122mg、257μmol)、次いで、反応物を50℃に2時間維持し、目的の生成物を結晶化させた。次に、反応温度を50℃に維持し、水(244mL)を15分間かけて添加した。次に、反応混合物を20℃に冷却し、得られた黄色の固体を濾過で単離した。この黄色の固体を水(3x97mL)で洗浄し、風乾し、次に45℃で真空乾燥し、(5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノール(6)を黄色の固体(19.33g)として得た。
NMRスペクトル:1H NMR (400.132 MHz, DMSO-d6) δ 1.23-1.28 (3H, d), 1.35 -1.40 (3H, d), 3.14-3.27 (1H, m), 3.40-3.50 (1H, m), 3.55-3.79 (6H, m), 3.87 (3H, s) 3.84-3.97 (3H, m), 4.38-4.47 (2H, m), 4.58 (2H, s), 4.74-4.81 (1H, m), 5.19 (1H, broad s), 7.08-7.13 (1H, d), 7.56-7.63 (1H, d), 8.05-8.09 (1H, dd), 8.12-8.16 (1H, d), 8.32 (1H, d).
融点:202-205℃。
実施例2:メチルエステル経路
5−アセチル−2−メトキシ安息香酸メチル(7)
Figure 2011524889
5−アセチル−2−ヒドロキシ安息香酸メチル(95.3g、490.6mmol)を、DMF(381mL)及び炭酸カリウム(82.2g, 588.8mmol)に窒素雰囲気中、室温で添加した。得られた懸濁液に、ヨウ化メチル(90.5g, 637.8mmol)をよく撹拌しながら添加した。室温で30分間撹拌した後、粗反応混合物をGCにより分析し、反応が完全に終了したことを確認した。水(380mL)を添加後、続いて更に水(380mL)を添加、次いで、得られた白色の固体を濾別し、82.5gの目的の湿潤生成物(7)を得た。
NMRスペクトル:1H NMR (400.132 MHz, CDCl3) δ 2.60 (3H, s), 3.92 (3H, s), 3.98 (3H, s), 7.03-7.05 (1H, d), 8.10-8.13 (1H, dd), 8.40 (1H, d).
融点:93-94℃。
5−[(2E)−3−(ジメチルアミノ)プロプ−2−エノイル]−2−メトキシ安息香酸メチル(8)
Figure 2011524889
5−アセチル−2−メトキシ安息香酸メチル(11.98g、48.0mmol)を窒素雰囲気中で、N,N-ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(44.6g、374.5mmol)に加えた。得られた溶液を95℃で60分間加熱した。次にメタノール(10mL)を常圧蒸留で除去し、更に、N,N-ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(8.90g、74.9mmol)を添加した。得られた溶液を更に95℃で270分間加熱した。次に、反応物を50℃に冷却し、次いで酢酸エチル(35mL)を加えた。溶媒(35mL)を反応物から常圧で留去し、次いで未使用の酢酸エチル(35mL)を加えた。更に、溶媒(35mL)を反応物から常圧で留去し、次いで未使用の酢酸エチル(50mL)を加えた。この反応混合物を室温まで冷却し、目的の生成物を顆粒状の易流動性固体として結晶化させた。この固体を濾過によって単離し、未使用の酢酸エチルで2回洗浄し(各30mL)、次いで恒量になるまで乾燥し、11.39gの目標の5−[(2E)−3−(ジメチルアミノ)プロプ−2−エノイル]−2−メトキシ安息香酸メチル(8)を得た。
NMRスペクトル:1H NMR (400.132 MHz, DMSO-d6) δ 2.93 (3H, broad s), 3.15 (3H, broad s), 3.81 (3H, s), 3.89 (3H, s), 5.79-5.84 (1H, d), 7.15-7.22 (1H, d), 7.67-7.75 (1H, d), 8.07-8.12 (1H, dd), 8.17 (1H, d).
融点:112-114℃
5−(2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−2−メトキシ安息香酸メチル(9)
Figure 2011524889
6−アミノウラシル(14.32g、112.7mmol)を氷酢酸(112.5mL)と水(75mL)に添加し、その混合物を99℃まで加熱した。次に、5−[(2E)−3−(ジメチルアミノ)プロプ−2−エノイル]−2−メトキシ安息香酸メチル(15g, 56.3mmol)をDMSO(75mL)に溶解した溶液を180分間かけて添加した。この反応物を99℃で更に90分間撹拌し、次いで60℃まで冷却した。次に、水(75mL)を添加し、反応物を60℃で更に60分間保持し、次に濾別し、ベージュ色の固体を得た。この固体を未使用の水(75mL)で洗浄し、次いで、目視で乾く程度まで乾燥し、水で湿った固体(9)を得た。
NMRスペクトル:1H NMR (400.132 MHz, DMSO-d6) δ 3.84(3H, s), 3.92(3H, s), 7.31-7.34 (1H, d), 7.79-7.82 (1H, d), 8.26-8.29 (1H, d), 8.31-8.35 (1H, dd), 8.48 (1H, d), 11.41 (1H, broad s), 11.67 (1H, broad s).
融点:301-303℃。
5−(2、4−ジクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−2−メトキシ安息香酸メチル(10)
Figure 2011524889
5−(2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−2−メトキシ安息香酸メチル(0.5g、1.5mmol)を、DIPEA(0.426g、3.29mmol)とトルエン(2.5mL)と共に撹拌した。次に、オキシ塩化リン(1.15g、7.5mmol)を添加し、この混合物を80℃まで加熱した。180分後、HPLC分析により、反応が完了していることを確認した。この反応物を室温まで冷却し、すべての揮発性成分を真空蒸留で除去し、NMR分析により、目的の化合物(10)を31重量%含有する1.43gのオイルを得た。
NMRスペクトル:1H NMR (400.132 MHz, CDCl3) δ 3.95 (3H, s), 4.03 (3H, s), 7.15-7.19 (1H, d), 8.14-8.18 (1H, d), 8.55-8.59(1H, dd), 8.58-8.61(1H, d), 8.75(1H, d)。
5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシ安息香酸メチル(11)
Figure 2011524889
5−(2,4−ジクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−2−メトキシ安息香酸メチル(0.37g、0.315mmol)を、アニソール(1.85mL)、(3S)−3−メチルモルホリン(0.095g、0.945mmol)及び触媒量の氷酢酸に、室温で添加した。次いで、反応物を130℃まで加熱した。270分後、HPLC分析により、目的の反応が完了していることを確認した。その反応物を室温まで冷却し、飽和クエン酸水溶液(3mL)を加え、続いて、酢酸エチル(7.5mL)を添加した。2層を分離し、更に、飽和クエン酸水溶液(4mL)を上部の酢酸エチル層に加えた。次に、この混合したクエン酸水溶液を、未使用の酢酸エチル(7.4mL)で洗浄した。不必要な上層の(酢酸エチル)相を分離後、下層の水相を水酸化ナトリウム水溶液(0.25mL, 3.15mmol)で処理をした。得られた溶液を、未使用の酢酸エチル(各7.5mL)で2回抽出し、これら有機層を混合し、無水硫酸マグネシウム(3g)で乾燥した。次に、酢酸エチルを真空で留去し、NMR分析で、目的の化合物(11)を71重量%含有する0.19gの黄色いオイルを得た。
NMRスペクトル:1H NMR (400.132 MHz, DMSO-d6) δ 1.23-1.28 (3H, d), 1.35-1.40 (3H, d), 3.17-3.27 (1H, m), 3.40-3.50 (1H, m), 3.55-3.99 (9H, m), 3.87 (3H, s), 3.93 (3H, s), 4.38-4.47 (2H, m), 4.74-4.81 (1H, m), 7.28-7.35 (1H, d), 7.61-7.66 (1H, d), 8.15-8.19 (1H, d), 8.32-8.36 (1H, dd), 8.56 (1H, d).
融点:97-101℃。
(5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノール(6)
Figure 2011524889
水素化アルミニウムリチウム溶液(2モルTHF溶液、1.01mL、2.01mmol)を、5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシ安息香酸メチル(1.47g、2.68mmol)をTHF(19.8mL)に溶解した溶液に、窒素雰囲気中、0℃で添加した。60分後、更に、水素化アルミニウムリチウム溶液(2モルTHF溶液、0.67mL、1.34mmol)を添加し、その溶液を室温で900分間撹拌した。得られた溶液を水(11.76mL)の添加によって反応停止し、酢酸エチル(22mL)によって抽出した。酢酸エチルを蒸発させ、(5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノール(6)1.2gを、黄色の固体として得た。
NMRスペクトル:1H NMR (400.132 MHz, DMSO-d6) δ 1.23-1.28 (3H, d), 1.35 -1.40 (3H, d), 3.14-3.27 (1H, m), 3.40-3.50 (1H, m), 3.55-3.79 (6H, m), 3.87 (3H, s) 3.84- 3.97 (3H, m), 4.38-4.47 (2H, m), 4.58 (2H, s), 4.74-4.81 (1H, m), 5.19 (1H, broad s), 7.08-7.13 (1H, d), 7.56-7.63 (1H, d), 8.05-8.09 (1H, dd), 8.12-8.16 (1H, d), 8.32 (1H, d)。
実施例3:塩の調製
実施例3a:(5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノールの二リン酸塩
Figure 2011524889
(5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノール(1.50g、3.2mmol)、リン酸(0.78g、6.8mmol)、及び工業用変性アルコール74O.P.(15.0mL)を100mLの反応容器に仕込み、次いで、加熱還流した。生成物を徐々に冷却し、固化させた。生成物を単離し、工業用変性アルコール74O.P.で洗浄し、真空炉内で、50℃で乾燥し、1.81gの(5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノールの二リン酸塩を黄色の固体として得た。
NMRスペクトル:1H NMR (400.132 MHz, DMSO-d6): δ 1.28-1.36 (3H, d), 1.45-1.55 (3H, d), 3.33-4.01 (13H, m), 4.23 (1H, d), 4.30 (1H, d), 4.59 (2H, s), 4.72-4.80 (2H, broad m), 7.15 (1H, d), 7.84 (1H, d), 8.12 (1H, dd), 8.33(1H, s), 8.35 (1H, d)。
実施例3a(i):(5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノールのリン酸塩
50mg規模で、モル比で、(5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノール:リン酸=1:1.1で用いた。50mgの(5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノールを最小限の量のMeCNに溶解し、次に、リン酸を含有するバイアル瓶にこの溶液を一滴ずつ加えると、即座に黄色の固体が析出した。次に、室温で一晩撹拌した後、濾過し、析出物を単離した。
粉末X線回折パターンは、Bruker D5000回折装置により記録した(X線波長1.5418Å、Cu線源、電圧40kV、フィラメント放射40mA)。試料は、2〜40°(2θ)の範囲で、0.02°のステップ幅及び1秒/ステップの計数時間で走査した(図1を参照)。
Figure 2011524889
実施例3a(ii):(5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノールのリン酸塩
50mg規模で、モル比で、(5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノール:リン酸=1:1.1で用いた。50mgの(5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノールを最小限の量の酢酸エチルに溶解し、次に、リン酸を含有するバイアル瓶にこの溶液を一滴ずつ加えると、即座に黄色の固体が析出した。次に、室温で一晩撹拌した後、濾過し、析出物を単離した。粉末X線回折から、この物質は非晶質であることがわかった。
実施例3b:(5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノールのD−酒石酸塩
Figure 2011524889
(5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノール(1.50g(純度96%w/w)、3.1mmol)、D−酒石酸(0.51g、3.4mmol)、及び工業用変性アルコール74O.P.(15.0mL)を100mLの反応容器に仕込み、次いで、加熱還流した。生成物が沈殿し始めた。冷却により更に沈殿した。生成物を単離し、工業用変性アルコール74O.P.で洗浄し、真空オーブン内で、50℃で4時間乾かし、1.98gの(5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノールのD−酒石酸塩を黄色の固体として得た。
NMRスペクトル:1H NMR (400.132 MHz, DMSO-d6) δ 1.22-1.26 (3H, d), 1.34-1.39 (3H, d), 3.14-4.00 (19H, 重なり m), 4.30 (2H, s), 4.40 (1H, d), 4.57 (2H, s), 4.72-4.80 (1H, broad), 5.11-5.23 (1H, broad), 7.09 (1H, d), 7.60 (1H, d), 8.05 (1H, dd), 8.16 (1H, d), 8.31 (1H, s).
融点:約128℃を超えて分解を開始し、樹脂を形成する。
粉末X線回折パターンは、Bruker D5000回折装置により記録した(X線波長1.5418Å、Cu線源、電圧40kV、フィラメント放射40mA)。試料は2〜40°(2θ)の範囲で、0.02°のステップ幅及び1秒/ステップの計数時間で走査した(図2を参照)。
Figure 2011524889
熱重量分析(TGA)を、TA Instrument TGA, Q5000シリーズを用いて記録した。一般的には、100μlのプラチナの皿に入れた5mg未満の物質を、毎分10℃の一定の加熱速度で25℃〜325℃の温度範囲で加熱した。窒素パージガスを100mL/分の流速で使用した。この物質は50℃までに4.4%減量し、続いて70℃〜140℃の間で、更に1.7%減量し、この物質が溶媒和されていることが示唆された。
生成物は、更に真空オーブン内で、50℃で一晩乾燥した。粉末X線回折から、結晶性が一部失われていることが分かった(図3参照)。
実施例3b(i):(5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノールのD−酒石酸塩
(5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノールのD−酒石酸塩の50mg試料を、(i)室温で酢酸エチル中、(ii)室温でMeCN中、及び(iii)60℃でMeCN中とで5日間スラリー化した。
粉末X線回折パターンは、Bruker D5000回折装置により記録した(X線波長1.5418Å、Cu線源、電圧40kV、フィラメント放射40mA)。試料は、2〜40°(2θ)の範囲で、0.02°のステップ幅及び1秒/ステップの計数時間で走査した。
粉末X線回折パターンから、上記の各々のスラリー化条件に対して、単離した物質は、実質的には同様の結晶形態であった。酢酸エチル中のスラリーから単離した物質が、最も結晶性が高いようである。
Figure 2011524889
実施例3c:(5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノールのフマル酸塩
Figure 2011524889
5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノール(10.00g(純度96%w/w)、20.6mmol)、フマル酸(2.63g、22.7mmol)、水(84mL)及び工業用変性アルコール74O.P.(16.0mL)を250mLの反応容器に仕込み、次いで、加熱還流した(92℃)。温溶液を濾過し、異物を取り除いた。フィルターを水(17mL)及び工業用変性アルコール74O.P.(3mL)の混合溶媒で洗浄した。混合した濾液を冷却すると生成物が析出した。生成物を単離し、工業用変性アルコール74O.P.で洗浄し、次いで、乾燥し、10.12gの(5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノールのフマル酸塩を黄色の固体として得た。
NMRスペクトル:1H NMR (400.132 MHz, DMSO-d6) δ 1.28-1.36 (3H, d), 1.44-1.52 (3H, d), 3.31-4.00 (14H, m), 4.19 (1H, d), 4.38 (1H, d), 4.59 (2H, s) 4.72-4.80 (2H, broad m), 6.63 (2H, s) 7.15 (1H, d), 7.82 (1H, d), 8.12 (1H, dd), 8.35 (2H, s and d 重なり).
融点:175-178℃。
粉末X線回折パターンは、調湿試料台を備えたBruker D8回折装置で記録した(X線波長1.5418Å、Cu線源、電圧40kV、フィラメント放射40mA)。湿度条件を変化させてXRDパターンを記録した。この物質を5〜40°(2θ)の範囲で、0.014°のステップ幅及び0.2秒/ステップの計数時間で走査した(図4の結晶形Aを参照)。
Figure 2011524889
X線回折計の中で直接湿度レベルを20%湿度以下に下げると結晶形が変化することが、得られたX線回折パターンからわかった。この変化は可逆的であり、湿度を再度上げると共に試料は元の結晶形に戻った。このことは粉末X線結晶回折により確認された。
Figure 2011524889
結晶形Aに対して可変温度XRPD実験を行い、加熱により結晶形がAからBに変化することが分かった。この観察を踏まえると、結晶形Aに関する融点は、結晶形Bの融点を反映している可能性がある。融点:180℃(開始温度:174℃)
10〜30mgの結晶形Aの物質を、試料を完全に溶解せずに運動性を得るための十分の量の水と共に、試料バイアル瓶に添加した。次に、攪拌子を加え、バイアル瓶を室温で攪拌器上に乗せ、およそ200〜300rpmで5週間攪拌した。次にスラリーを単離し、XRPDで分析した。測定は、Bruker D4回折装置(X線波長1.5418Å、Cu線源、電圧40kV、フィラメント放射40mA)で行い、試料を、計数上の統計処理(counting statistics)を向上させるために、30rpmで回転させる。XRPDパターンを、0.00570°のステップ幅及び0.03秒/ステップの計数時間で、2〜40°(2θ)の範囲で集めた。
Figure 2011524889
DSCで測定した結晶形Cの融点:159℃(開始温度:148℃)
DSC:主として試料皿に入れた5mg未満の物質を毎分10℃の一定加熱速度で25℃〜300℃の温度範囲で加熱した。窒素のパージガスを、毎分100mLの流量で使用した。
実施例3c:(5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノールのフマル酸塩(別法)
Figure 2011524889
別法で調製した(5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノール(10.00g、20.6mmol)、フマル酸(2.63g、22.7mmol)、水(84mL)及び工業用変性アルコール74O.P.(16.0mL)を250mLの反応容器に仕込み、次いで、加熱還流した(92℃)。温溶液を濾過し、異物を取り除いた。フィルターを水(17mL)及び工業用変性アルコール74O.P.(3mL)の混合溶媒で洗浄し、60℃に加熱した。式5aのフマル酸塩の種結晶を添加して結晶化を開始させた。得られた懸濁液を60℃で2時間維持し、結晶化をさせ、適切な大きさの結晶まで成長させる。更に、懸濁液を冷却し、目的の生成物を析出させた。生成物を単離し、工業用変性アルコール74O.P.で洗浄し、次いで、乾燥し、10.12gの(5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノールのフマル酸塩を黄色の固体として得た。
NMRスペクトル:1H NMR (400.132 MHz, DMSO-d6) δ 1.28-1.36 (3H, d), 1.44-1.52 (3H, d), 3.31-4.00 (14H, m), 4.19 (1H, d), 4.38 (1H, d), 4.59 (2H, s) 4.72-4.80 (2H, broad m), 6.63 (2H, s), 7.15 (1H, d), 7.82 (1H, d), 8.12 (1H, dd), 8.35 (2H, s and d 重なり).
融点:175-178℃。
実施例4
式5aの化合物の遊離塩基とフマル酸塩との生体利用性の比較
式5aの化合物の遊離塩基とフマル酸塩との生体利用性の比較を、TIM−1多区画型生体外モデル(TNO Quality of Life、オランダ)を用いて評価した。
遊離塩基形の溶液及び懸濁液の初期評価を、10mg/mLの濃度で200mgと500mgの用量にて、標準手順(脂質絶食、胃内初期pHが2、胃での半減期が30分)を用いて行った。結果から、吸収に対して利用可能な薬の量は、殆ど、もしくは全く差がないことが分かった(表3参照)。
Figure 2011524889
しかしながら、500mg用量において、十二指腸区画の現場試料から、初期段階では、懸濁液よりも溶液投与の方が高濃度となることが分かった(図7を参照)。
このことが、高い胃内pH及び/又は、短い胃内容物排出時間により、生体利用性が低下するのではないかという懸念をもたらした。初期の胃のpHを5に上げ、胃での半減期を20分に短縮し、更なる試験を行った。この試験では、式5aの化合物の遊離塩基及びそのフマル酸塩を10mg/mL濃度の懸濁液の200mg(遊離塩基換算)用量で比較した(表4、図8を参照)。
Figure 2011524889
高い胃内pHで、式5aの化合物のフマル酸塩を10mg/mL濃度の懸濁液を200mg(遊離塩基換算)投与したものは、標準条件で投与された遊離塩基と同じ生体利用性を示し、生体内変動のリスクを低減する。したがって、このフマル酸塩を更なる試験のために選択した。
実施例5
安定性試験
式5aの化合物のフマル酸塩の固体状態の安定性を、長期間の安定性試験のために、外側繊維板で二重に内張したポリエチレン袋の中に入れ、25℃/60%相対湿度(RH)に保存した試料について調査した。更に、加速及び強制安定性試験を外側繊維板で二重に内張したポリエチレン袋の中で、40℃/75%RH及び50℃AH(環境湿度)で行った。更に、強制試験を、表5に示したように、40℃/75%RHと環境温度で、曝光室(最小で120万ルックス時間の可視光と200ワット/m時の紫外線光を照射)内で曝光した試料について行った。
Figure 2011524889
この結果は、25℃/60%RH、40℃/75%RH、及び50℃AHに保存したサンプルが、3ヶ月間に渡り顕著な変化がないことを示している。50℃に保存した試料が熱劣化をすることを裏付けるいくつかの証拠がある。強制条件下で光に曝すと、試料は曝光した表面が黒くなり、含量が低下し、それに対応して有機不純物の増加が見られた。アルデヒドは、この試料中で観察される最も多い不純物であった。これらのデータから、式5aの化合物は室温で保存できるが、遮光することで劣化が改善できることが分かる。
アルデヒド不純物(相対分子質量463.52)
Figure 2011524889
実施例6
組成及び工程の選択試験
錠剤は、湿式造粒法及び直接圧縮法を用い、式5aの化合物のフマル酸塩及び表6に示した組成を用いて製造した。
Figure 2011524889
乾式工程においては、粉末状の成分(滑沢剤以外)を適切な混合器に仕込み、混合して一様な分布の製剤原料(式5aの化合物のフマル酸塩)を製造した。滑沢剤をこの混合物に添加し、更に混ぜ合わせた。この混合物を単一端末プレス機(single station press)を用い、圧縮して錠剤コアとし、必要な硬さ、崩壊性及び外観の錠剤を得た。
湿式工程においては、粉末状の成分(滑沢剤以外)を適切な混合器に仕込み、混合して一様な分布の製剤原料(式5aの化合物のフマル酸塩)を製造した。更に混ぜながら、粉末に水を徐々に加え、適切な湿潤塊を形成した。得られた顆粒を適当な水分含量(2重量%未満)まで乾燥した。その乾燥した顆粒を次に最適な篩(網目の大きさ:1.0mm)に通し、次いで滑沢剤を添加し、混ぜ合わした。この混合した顆粒を単一端末プレス機(single station press)を用い、圧縮して錠剤コアとし、必要な硬さ、崩壊性及び外観の錠剤を得た。
Figure 2011524889
これらの錠剤は、上述した化合物検定試験を用いて試験した。調製直後、及び温度と相対湿度(RH)の種々の条件で保存した後の水分含量を表8に示す。
Figure 2011524889
Figure 2011524889
Figure 2011524889
実施例7
安定性試験(被膜Aを有する10mg及び100mg錠剤)
25%の式5aのフマル酸塩を含み、バインダーを含まない組成を更なる試験のために選択した。10mg及び100mgの含量の活性物質の錠剤コアを調製後、高含量の酸化鉄顔料を有する黄色の被膜を塗工して、次いで温度と湿度を変化させ、それらの安定性試験を行った。
10mgの錠剤組成を表9に示した。
Figure 2011524889
錠剤は、以下の湿式造粒法を用いて調製できる。
式5aフマル酸塩(0.250kg)、マンニトール(Pearlitol(商標)160C、Roquette Freres S.A.、0.470kg)、無水二塩基性リン酸水素カルシウム(カリファームA、Innophos、0.200kg)、及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L-HPC LH-21、信越化学(株)、0.070kg)をCollette Gral 10高速剪断ミキサー中で混合した。水(0.150kg、添加速度:0.100kg/分)を混合物中に噴霧し、その混合物を約6.5分で造粒した。この湿潤塊を篩(網目の大きさ:9.5mm)かけた。顆粒をVector FLM-3流床乾燥機(吸気温度60℃、顆粒床の流動化に充分の空気の流速)で乾燥し、水分含量を2%w/w未満とし、この乾燥させた顆粒をQuadro Comil 194(篩の網目;0.062インチ(1.6mm)、400rpm)を用いて微粉砕した。
上記の2つの部分を一緒にし、0.020gのステアリン酸マグネシウムを添加した。この2kgのバッチをPharmatech MB100混合器(10リットルドラム)に移送し、この混合物をよく混ぜ合わせた。次に、この混合物を、Riva Piccola打錠機(30,000錠/時、3kN圧縮力)を用いて、圧縮し、錠剤(50mg圧縮重量、無地、丸型、両凸、直径:4.5mm)に成型した。次に、錠剤に、O’Hara Labcoat II-X 塗工機(15インチドラム)を用い、Opadry(商標)IIイエロー(Colorcon 85F38196、200g/kg水溶液)を塗工した。塗られた全塗工液は、Opadry/錠剤コア質量比で、40g/kgであった。
100mg錠剤組成を表10に示す。
Figure 2011524889
この100mg錠剤は、表9に示した10mg錠剤の調製に対して記述した方法と類似の方法を用いて調製した。
長期(25℃/60%RH)、加速(40℃/75%RH)及び強制(50℃環境湿度)の条件での安定性試験を、表9及び表10に記載に従って調製し、黄色の被膜で被覆した、標準の裏打したネジ首栓を有するUS高密度ポリエチレン(HDPE)中に保存した10mg及び100mgの錠剤で行った。結果を表11にまとめた。
Figure 2011524889
試験条件下で4週間までの保存後では、被膜Aを有する式5aのフマル酸塩の錠剤組成に関する外観、含有量、分解生成物あるいは溶解性に関して顕著な変化は観察されなかった。50℃の条件で観察される劣化の程度は、すべての試験された含量に関して許容できると考えられる。
実施例8
光安定性試験(被膜Bを有する10mg及び20mg錠剤)
実施例7の錠剤コア組成を更なる試験のために選択した。10mg及び20mgの含量の活性物質の錠剤コアを調製し、低含量の酸化鉄色素を有する黄色の被膜を塗工し、光安定性試験を行った。
10mg錠剤組成を表12に示す。
Figure 2011524889
錠剤コアは、例えば、前述(実施例7を参照)の湿式造粒法を用いて調製できる。次に、錠剤に、O’Hara Labcoat II-X塗工機を用い、Opadry(商標)IIイエロー(Colorcon 85F32410、200g/kg水溶液)を塗工した。塗られた全塗工液は、Opadry/錠剤コア質量比で、40g/kgであった。
20mg錠剤組成を表13に示す。
Figure 2011524889
この20mg錠剤は、表12に示した10mg錠剤の調製に対して記述した方法と類似の方法を用いて調製できる。
上記の表12及び表13に記載された10mg及び20mg錠剤組成物の光安定性を評価した。120万ルックス時以上の照度及び200ワット時/平方メートル(Wh/m2)以上の積算近紫外線エネルギーを、蓋をとったシャーレに入れた、HDPE容器のみに入れた、及び、ボール紙の裏打ちのある段ボール箱から成る補助的な箱の中のHPDE容器に入れた、10mg及び20mgの黄色の被膜付きの錠剤に照射した。光安定性のデータを、表14及び表15に示した。
Figure 2011524889
Figure 2011524889
被膜Bを有する錠剤に関しては、容器に入っていない錠剤及びHDPE容器のみに入れられたものは劣化が起こった。補助的な段ボール箱内のHDPE容器に入れられた錠剤においては、顕著な劣化や変化は観察されなかった。したがって、ボール紙の裏打ちのある段ボール箱の中のHDPE容器からなる包装により被膜B付きの錠剤に対する光の影響が改善される。
実施例9
安定性試験(被膜B付きの10mg、20mg、及び100mg錠剤)
安定性の評価を、上記の表12及び表13に記載の10mg及び20mg錠剤組成物について行い、更に、表16に示した100mg錠剤組成物についても行った。
Figure 2011524889
この100mg錠剤は、表12に示した10mg錠剤の調製に対して記述した方法と類似の方法を用いて調製できる。
長期(25℃/60%RH)、加速(40℃/75%RH)及び強制(50℃環境湿度)の条件での安定性試験を、表12、表13及び表16に記述の通りに調製し、黄色の被膜で被覆した、標準の裏打したネジ首栓を有するUS高密度ポリエチレン(HDPE)中に保存した10mg、20mg、及び100mgの錠剤で行った。結果を表17にまとめた。
Figure 2011524889
試験条件下で4週間までの保存後では、被膜Bを有する式5aのフマル酸塩の錠剤組成に関する外観、含有量、分解生成物あるいは溶解性に関して顕著な変化は観察されなかった。50℃の条件で観察される劣化の程度は、全ての試験された含量に関して許容できると考えられる。
参考文献リスト
以下の文献はすべて参照によって、本明細書に組み込まれる。
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Claims (15)

  1. 式1:
    Figure 2011524889
    [式中、
    1は、水素またはORであり;
    は、CHOR、CN、COまたはCONRであり、
    は、C1〜4アルキル基であり;
    は、−COR基で、ここでRは、第二級C3〜6アルキル基または第三級C4〜6アルキル基であり;
    はC1〜4アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜4アルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルC1〜4アルキル基であり、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、及びビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
    は水素またはC1〜4アルキル基であり、該C1〜4アルキル基はハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、及びビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
    はC1〜4アルキル基で、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、及びビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい]の化合物の調製方法であって、該調製方法は式2:
    Figure 2011524889
    [式中、
    1は、水素またはORであり;
    は、CHOR、CN、COまたはCONRであり、
    は、C1〜4アルキル基であり;
    は、−COR基で、ここでRは、第二級C3〜6アルキル基または第三級C4〜6アルキル基であり;
    はC1〜4アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜4アルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルC1〜4アルキル基であり、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、及びビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
    は水素またはC1〜4アルキル基であり、該C1〜4アルキル基はハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル、及びビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;かつ
    はC1〜4アルキル基で、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル及びビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよく;かつ、Lは離脱基である]
    の化合物を6位置換ウラシル同等物と反応させることを含む、方法。
  2. 式1:
    Figure 2011524889
    [式中、
    1は、水素、またはORであり;
    は、CHOR、CN、CO、またはCONRであり、
    は、C1〜4アルキル基であり;
    は、−COR基で、ここでRは、第二級C3〜6アルキル基または第三級C4〜6アルキル基であり;
    は、C1〜4アルキル基であり;
    は、水素、またはC1〜4アルキル基であり;
    は、C1〜4アルキル基である]
    の化合物の請求項1に記載の調製方法であって、該方法は式2a:
    Figure 2011524889
    [式中、
    1は、水素、またはORであり;
    は、CHOR、CO、またはCONRであり、
    は、C1〜4アルキル基であり;
    は、−COR基で、ここでRは、第二級C3〜6アルキル基または第三級C4〜6アルキル基であり;
    は、C1〜4アルキル基であり;
    は、水素、またはC1〜4アルキル基であり;
    は、C1〜4アルキル基であり;かつ
    、Rは、各々独立して水素、あるいはC1〜6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1〜6アルキル基から選ばれる基であり、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル及びビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;または、
    a及びRは、それらが結合する窒素原子と共に4〜10員ヘテロ環を形成し、ここで、1、2または3個の環炭素原子はN,OまたはSで置き換えられてもよく、この環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル及びビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい]の化合物と6−アミノウラシルとを反応させることを含む、方法。
  3. 式1:
    Figure 2011524889
    の化合物の請求項2に記載の調製方法であって、該方法は、
    i)式3:
    Figure 2011524889
    [式中、
    1は、水素、またはORであり;
    は、CHOR、CN、CO、またはCONRであり、
    は、C1〜4アルキル基であり;
    は、−COR基で、Rは、第二級C3〜6アルキル基または第三級C4〜6アルキル基であり;
    は、C1〜4アルキル基であり;
    は、水素、またはC1〜4アルキル基であり;
    は、C1〜4アルキル基である]の化合物をアミノメチレン誘導体と反応させ、式2a:
    Figure 2011524889
    [式中、
    1は、水素、またはORであり;
    は、CHOR、CO、またはCONRであり、
    は、C1〜4アルキル基であり;
    は、−COR基で、Rは、第二級C3〜6アルキル基または第三級C4〜6アルキル基であり;
    は、C1〜4アルキル基であり;
    は、水素、またはC1〜4アルキル基であり;
    は、C1〜4アルキル基であり;
    、Rは、各々独立して水素、あるいはC1〜6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1〜6アルキル基から選ばれる基であり、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル及びビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;または、
    a及びRは、それらが結合する窒素原子と共に4〜10員ヘテロ環を形成し、ここで、1、2または3個の環炭素原子はN,OまたはSで置き換えられてもよく、この環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ビス(C1〜6アルキル)アミノ、アミノC1〜6アルキル、(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、ビス(C1〜6アルキル)アミノC1〜6アルキル、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキルスルファモイル、ビス(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルカノイル(C1〜6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1〜6アルキルカルバモイル及びビス(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい]の化合物を生成し、
    次いで
    ii)式2aの化合物と6−アミノウラシルとを反応させ、式1の化合物を生成することを含む、方法。
  4. 式5:
    Figure 2011524889
    のmTORキナーゼ阻害剤の調製方法であって、該方法は、
    (i)請求項1〜3に記載の方法のいずれか1つの方法により式1の化合物を調製し、
    (ii)該式1の化合物をハロゲン化剤と反応させ、式4:
    Figure 2011524889
    [式中、Xはハロゲン]の化合物を生成し、
    (iii)該式4の化合物をメチルモルホリンと反応させ、
    (iv)必要に応じて保護基を除去して、式5のmTORキナーゼ阻害剤を生成し、
    (v)次いで、必要に応じて該式5の化合物を塩として単離すること、を含む方法。
  5. 式5の化合物がリン酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩またはフマル酸塩として単離される、請求項4に記載の方法。
  6. 式5の化合物がフマル酸塩として単離される、請求項5に記載の方法。
  7. 式5a:
    Figure 2011524889
    の化合物のフマル酸塩。
  8. (5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノールのフマル酸塩。
  9. 式5aの化合物のフマル酸塩を含み、該塩が結晶形A、結晶形B、及び結晶形Cから選択される1種以上の結晶形態で存在する医薬組成物。
  10. マンニトールと共に式5aの化合物のフマル酸塩を含む医薬組成物。
  11. マンニトールと共に5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノールのフマル酸塩を含む医薬組成物。
  12. 薬剤として使用するための(5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノールのフマル酸塩。
  13. 治療に使用される薬剤の製造における(5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノールのフマル酸塩の使用。
  14. ヒト等の温血動物においてmTORの阻害効果を生み出す方法であって、有効量の(5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノールのフマル酸塩を、このような治療を必要とする該動物に投与することを含んでなる方法。
  15. ヒト等の温血動物において抗癌効果を生み出す方法であって、有効量の(5−{2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−メトキシフェニル)メタノールのフマル酸塩を、このような治療を必要とする該動物に投与することを含んでなる方法。
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