JP2011254441A - センサ機能を有する電力測定システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エネルギー診断のために利用される電気料金表示器10に無線モジュール27と監視用のセンサ25を装備する。そして、その電気料金表示器10の電力量データとセンサ25のデータをインターネット上のサーバ11が収集する。サーバ11は、収集した電力量データからエネルギー診断を行うと同時に、電力量データとセンサのデータを突き合わせて監視し、異常の発生を検知して報知する。こうすることで、安否確認などのサービスをエネルギー診断と同一のシステムを使って提供し、エネルギー診断のコストを吸収してエネルギー診断が経済的にできるようにする。
【選択図】図1
Description
このようなチェックを行うためのツールとして、例えば、「特許文献1」に示す簡易型電気料金表示器がある。
この電気料金表示器は、図5に示すように、表示窓1を設けたケースにプラグ2とコンセント3を備えたもので、ケースのプラグ2を壁面などのコンセントに接続し、そのケースのコンセント3に家電機器のプラグを接続する。また、内部は、図6のように、整流部兼積分部4´、制御部5、LCD表示部6と、電流検出用の変流器7を内蔵しており、先の家電機器の「電気料金」、「使用電力量」、「CO2排出量」、「一時間当たりの電気料金の予想額」などのデータをサイクリック表示するというものである。
このように精度の高いサービスをエネルギー管理と同一システムで行えるようにして、コストの上昇を吸収し、エネルギー管理システム(HEMS)の普及を促進する。
また、電気料金表示器に、音声検知センサを装備したものでは、居住者の発声を把握することが可能となり、例えば、電気料金表示器の測定する家電機器の電力使用量(生活行動の分析)と発声音とを突き合わせることで、居住者の安否について高い精度で遠隔監視が行える。
さらに、音声検知センサを用いた場合は、家電機器の故障を異常音と電力使用量とを突き合わせることで把握できるので、故障の監視もできる。また、その際、監視結果に家電機器のスイッチを連動できるようにしておけば、送電を緊急停止することもできる(セキュリティーサービス)。
また、温度センサを用いた場合は、周囲の異常温度を検知することができるので、当該コンセントの電力使用量(生活行動の分析)と突き合わせれば、機器異常や使用状態の異常を把握し、監視者や家人に通知できる(セキュリティーサービス)。
また、これらのセンサを2個、3個と組み合せれば、現象を異なる局面から把握できるので、異常の特定が確実にできる。
図1に、この形態のセンサ機能を有する電気料金表示器を用いた電力測定システムの模式図を示す。
電力計測部14は、電流電圧計測部4、制御部5とからなり、電流検出用の変流器7を内蔵していて、従来の電気料金表示器と同等の演算を行うものである。
すなわち、制御部5は、CPU、RAM、ROM、A/D変換器等を備えた1chipマイコンで、図3のような、演算部20と記憶部21からなる機能ブロックで構成されている。
前記演算部20は、経過時間測定部、電力量更新部、合計料金計算部、二酸化炭素排出量計算部、単位時間額計算部とからなっている。
前記経過時間測定部は、家電機器をコンセントに接続した時点からの経過時間をカウントする。
また、電力量更新部は、電力量計算部と、記憶値更新部とで構成されており、電力量計算部は、電流電圧計測部4で検出した電流値に電圧と力率とサンプリング間隔とを乗算し電力量を算出する。
一方、記憶値更新部は、電力量計算部が算出した電力量と記憶部が記憶した積算電力量との和を算出し、記憶部が記憶する積算電力量を更新する。
合計料金計算部は、単位電力量当たりの電気料金を積算電力量に乗算し、電気料金の合計を算出する。
二酸化炭素排出量計算部は、単位電力量当たりの二酸化炭素排出量を積算電力量に乗算し、排出された二酸化炭素量の合計を算出する。
単位時間額計算部は、積算電力量を積算通電時間で除算し、その除算した値に単位電力量当たりの電気料金を乗算して単位時間当りの電気料金を算出する。この算出した電気料金は、それまでと同様に家電機器を使用したときの電気料金を示すので、電気料金の予測値になる。
経過時間記憶部は、家電機器をコンセント8に接続したときからの積算した通電時間を記憶する場所である。ちなみに、この積算通電時間は、経過時間測定部によって更新される。
積算電力量記憶部は、記憶値更新部によって更新される積算電力量を記憶する。
合計料金記憶部は、合計料金計算部によって更新される電気料金の合計を記憶する。
二酸化炭素排出量記憶部は、二酸化炭素排出量計算部によって更新される二酸化炭素排出量の合計を記憶する。
予測額記憶部は、単位時間額計算部によって更新される電気料金の予測額を記憶する。
センサ25は、例えば、焦電センサ、マイクロフォン、サーミスタ、フォトセンサなどの人体、音声、温度、照度などの監視を行うためのものを組み込む。そして、監視対象に応じて選択できるように、例えば、前記のセンサ25を、それぞれ、予め組み込んだ電気料金表示器10を準備して提供できるようにする。
1chipマイコン26は、先の電力計測部14で述べたCPUに通信ポートを備えたもので、後述の無線モジュール27を制御してIPプロトコルに基づいて通信を行うようにセットされている。また、前記プロトコルに基づいて、電力計測部14から送出されたデータやセンサ25の検出データを、後述するようにサーバ11やパソコン12へ送信する。その際、前記データを、例えばデータベースや表計算ソフトなどが使用できるデータ形式に変換できるようにしてある。
無線モジュール27は、この形態の場合、例えば、無線LAN用のモジュールで、wi−fi(登録商標)規格に対応しており、家庭内に設置された無線LANに接続可能なものである。
また、このパソコン12は、電気料金表示器10から送信されたデータを、例えば、表計算ソフトを使用して、グラフ表示できるようにしてある。このように可視化できるようにすることで、無駄なエネルギーの消費を把握させて、エネルギー管理の効果の向上を図る。
また、使用する各電気料金表示器10が無線ルータ28へアクセスできるようにするため、必要であれば、例えば、無線ルータ28にパスワードの設定や無線LANモジュール(電気料金表示器10)27のMACアドレスの登録などを行う。また、前記ルータ28に接続されたパソコン12のIPアドレス(プライベート)などの設定も行っておく。ちなみに、この設定は、設定用プログラムを準備すれば、ネットワークに詳しくない者でも容易に設定できるようにすることもできる。
その際、例えば、図1のものでは、テレビ30とテレビ30を接続するコンセント8間には、人感検知センサを設けた電気料金表示器10を介在させる。また、冷蔵庫31とコンセント8間には、音声検知センサを設けた電気料金表示器10を介在させる。洗濯機32とコンセント8間には温度センサを設けた電気料金表示器10を介在させる。エアコン33とコンセント8間には、照度センサを設けた電気料金表示器10を介在させるなど、サービスに合致したセンサ25を設けた電気料金表示器10を取り付ける。
このように、無線モジュール27を用いたことにより、電気料金表示器10をコンセントに設置するだけでデータの送受信が簡便にできる。また、無線を用いたことで、配線を必要としないので、設置の際に家屋を疵つけることも無い。
例えば、サーバコンピュータは、電力量の計測値の推移から、電力の使用状況、在宅有無、部屋の使用状況、家電機器の動作状況・・・等々などの生活行動のパターンなどを把握して、エネルギー消費の無駄が無いかの診断を行う。診断を行った結果は、メールなどで知らせる。
また、同時に、サーバは、前記診断と生活行動分析に基づくサービスを開始する。
例えば、テレビ30と接続した人感検知センサを装備した電気料金表示器10では、サーバ11は、送られた人感検知センサのデータと電気料金表示器の使用電力量のデータを突き合わせる。そして、長時間テレビの電力消費があるのに、人感検知センサによる人の検知が為されない場合(生活行動の分析)は、在宅中の居住者の安否に不安がある旨を監視者にパソコン12や携帯電話などを介して遠隔通知する(このとき、単に人感検知センサだけによる監視であれば、不在または就寝中と誤判断してしまう)。
このように、人体検知に家電機器の動作状況検知を組み合せて判断することができるので、居住者の安否について高い精度で監視できる。その際、この精度の高い監視をこの電気料金表示器10単体でできるので簡便である。また、この精度の高い遠隔監視を前記表示器10の電力診断に用いる同一システムを利用して行うので非常に経済的であり、システムの普及を促進できる。
例えば、冷蔵庫31などの常時稼動する家電機器を除く電力量の合計が不在時の値であって(生活行動の分析)、この電力量の計測値と人感検知センサを設けた電気料金表示器10と音声検知(マイク)センサを設けた電気料金表示器10のセンサ情報を突き合わせれば、人感検知センサの検出と物音の有無から例えば、独居老人などの在宅あるいは不在を精度よく検出して、家族へメールなどで知らせることで、安否確認などのセキュリティーサービスができる。
さらに、高度なサービスとして、例えば、寝たきり介護患者の監視サービスなどを行うことができる。この場合、介護者部屋の家電機器に使用する電気料金表示器10に、人感検知センサを装備したものと、音声検知(マイク)センサを装備したものを配置する(2つ一緒に装備したものも可)。そして、電力測定データと前記センサのデータを突き合わせる。
例えば、消灯したことを電力量データから検出すると(生活行動の分析)監視を開始し、人感検知センサで寝たきり介護者の有無を検出して、音声検知(マイク)センサで寝息などを検出すれば、介護患者の安否をパソコン12や携帯電話等を介して家人に知らせたり、場合によっては、サーバ11が、119番へ緊急通報したりするサービスもできる。
他の構成及び効果は実施形態と同じなので、図面に同じ符号を付して詳しい説明は省略する。
3 コンセント
8 コンセント
10 電気料金表示器
11 サーバ
12 パソコン
25 センサ
27 無線モジュール
28 ルータ
30 テレビ
31 冷蔵庫
32 洗濯機
33 エアコン
34 IHコンロ
40 通信端局
Claims (5)
- コンセントと家電機器のプラグとの間に介在させて、前記家電機器が消費する電力量を計測して電力消費量および電力料金を表示する電気料金表示器に、ネットワークを介して通信を行う通信手段と、周囲環境状態を監視するためのセンサを備え、
前記電気料金表示器を家庭で使用する家電機器とコンセント間に介在させるとともに、前記電気料金表示器の通信手段をインターネットと接続する家庭内のLANに接続して、前記電気料金表示器が計測した家電機器の電力消費量データとセンサのデータをインターネット上に設けた監視センターのサーバコンピュータへアップロードし、
前記監視センターのサーバコンピュータが、アップロードされた電力量データの計測値でもってエネルギー消費の診断を行うとともに、前記電力量データの計測値とセンサからのデータを突き合わせて監視し、異常を報知するようにしたセンサ機能を有する電力測定システム。 - 上記家庭内のLANにパーソナルコンピュータを接続し、前記LANに接続したパーソナルコンピュータに、電気料金表示器から家電機器の電力量データをアップロードし、表示させて電力消費の可視化を行うとともに、前記パーソナルコンピュータがサーバコンピュータから報知された異常を表示するようにした請求項1に記載のセンサ機能を有する電力測定システム。
- 上記センサが人感検知、音声検知、温度検知のいずれか一つまたは二つあるいは全部である請求項1または2に記載のセンサ機能を有する電力測定システム。
- 上記通信手段が無線送受信モジュールである請求項1乃至3のいずれかに記載のセンサ機能を有する電力測定システム。
- 上記電気料金表示器の通信手段と家庭内のインターネット接続ゲート間にデータ収集装置を設けてデータのアップロードを行う請求項1乃至4のいずれかに記載のセンサ機能を有する電力測定システム。
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