JP2011245991A - 座席シート - Google Patents
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Abstract
【課題】ウォークイン機構を備え、簡単な機構によりシートクッションの跳ね上げ操作と共にシートバックの前傾に連動するシートスライドロック解除をキャンセルできる座席シートを得る。
【解決手段】シートクッションを通常使用位置にロックするクッションロック機構と、前記クッションロック機構のロック解除動作に連動して、ウォークイン機構の連動動作を解除するキャンセル機構とを備え、ウォークイン機構は、シートバックの前傾回動とシートスライド機構のロック解除とを連動する牽引ワイヤーを備えていて、キャンセル機構は、クッションロック機構のロック解除動作に連動して牽引ワイヤーの張力調整によりウォークイン機構の連動動作を解除する。
【選択図】図1
【解決手段】シートクッションを通常使用位置にロックするクッションロック機構と、前記クッションロック機構のロック解除動作に連動して、ウォークイン機構の連動動作を解除するキャンセル機構とを備え、ウォークイン機構は、シートバックの前傾回動とシートスライド機構のロック解除とを連動する牽引ワイヤーを備えていて、キャンセル機構は、クッションロック機構のロック解除動作に連動して牽引ワイヤーの張力調整によりウォークイン機構の連動動作を解除する。
【選択図】図1
Description
本発明は、ウォークイン機構を備えた座席シートに関する。
例えば乗用車の3列シートの2列目の座席には、後部座席への乗車及び後部座席からの降車を容易にするために、シートバックを前傾すると共に座席シート全体の前方スライド移動を可能にするウォークイン機構が備えられたものが知られている(特許文献1、2)。さらに、シートクッションを前方に跳ね上げ、その後にシートバックを前傾させて、シートバックの背面をテーブル等として利用可能とするシート収納機構が提案されている(特許文献1)。
特許文献1に記載された従来構成は、シート係止機構がフォーク部材とクロー部材を含み、クロー部材に連結された手操作部材の操作と連動してシートスライド機構のロック解除をキャンセルし、フォーク部材がストライカの係合を解除すると同時にクロー部材を非係合位置に保持することにより、シートクッションの前方跳ね上げが可能になるので、その後シートクッションを前方に跳ね上げ操作する構成であった。
しかしながら、特許文献1の従来構成は、シート係止機構の係止を解除する操作によりシートクッションを跳ね上げることは困難であった。したがって、係止解除操作後に改めてシートクッションを跳ね上げる操作をしなければならず、シートクッションを跳ね上げるためには二段階の操作が必要であり、操作性が悪かった。さらに従来構成は、シート係止機構がシートクッションに取り付けられているのでシートクッションが重くなり、シートクッションの跳ね上げに余分な力が必要になる問題があった。
特許文献2に記載されたウォークインキャンセル機構は、シートクッションを待避位置に跳ね上げると、シートのスライドが規制される、つまりウォークインがキャンセルされる構成である。しかしながら特許文献2には、シートクッションを通常使用位置でロックする機構が備えられていない。
本発明は、ウォークイン機構を備えた座席シートにおいて、シートクッションのロック解除操作によりシートバックを前傾回動させてもシートスライドロックが解除されない機構を簡単な構成で実現できる座席シートを得ることを目的とする。
前記従来技術の課題を解決するために本発明は、シートをスライド移動自在に支持するシートスライド機構と、前記シートのスライドを使用位置でロックするシートスライドロック機構と、前記シートのシートバックを前傾させるときにその前傾回動に連動して前記シートスライドロック機構のロックを解除するウォークイン機構とを備え、前記シートのシートクッションを前方に跳ね上げできる座席シートであって、前記シートクッションを通常使用位置にロックするクッションロック機構と、前記クッションロック機構の前記ロック解除動作に連動して、前記ウォークイン機構の連動動作を解除するキャンセル機構とを備え、前記ウォークイン機構は、前記シートバックの前傾回動と前記シートスライド機構のロック解除とを連動する牽引ワイヤーを備えていて、前記キャンセル機構は、前記クッションロック機構の前記ロック解除動作に連動して前記牽引ワイヤーの張力調整により前記ウォークイン機構の前記連動動作を解除することに特徴を有する。
前記クッションロック機構は、通常使用位置では前記シートクッションに係合してシートクッションの跳ね上げをロックするクッションロックレバーを備え、前記クッションロックレバーは、前記牽引ワイヤーの張力調整をし、前記クッションロックレバーが前記シートクッションと係合したときは前記牽引ワイヤーを張設し、前記クッションロックレバーが前記シートクッションを解放したときは前記牽引ワイヤーを弛緩させる構成とすることが好ましい。
前記ウォークイン機構は、前記シートバックの前傾回動に連動して回動するウォークイン連動レバーを備え、前記牽引ワイヤーは、一端部が前記ウォークイン連動レバーに連結され、他端部が前記スライドロック機構のロックを解除させるスライドロック解除レバーに連結され、中間部が前記クッションロックレバーにガイドされる構成が実際的である。
より実際的には、前記シートバックの前傾回動を中間前傾角度で規制する前傾規制機構を備え、該前傾規制機構を前記クッションロック機構と連動する構成にする。
前記前傾規制機構は、前記シートバックの前傾回動を前記中間前傾角度で規制したときに前記操作部材による前記クッションロック機構のロック解除を規制することが好ましい。
本発明によれば、シートクッションを跳ね上げるためにクッションロック機構のロックを解除操作するだけで、シートバックとスライドロック機構とを連動する牽引ワイヤーの張力調整によりロック解除がキャンセルされるので、シートバックを前傾回動させてもシートがスライドしない操作性の良い座席シートが簡単な構成で得られる。
図1乃至5は、本発明を備えた車両用の座席シートの側面図において、主要構成部品を示している。各図において、左方向が車両前方、右方向が車両後方である。この座席シートは、車両床面に一対配置されるシート支持レール と、シートクッション20及びシートバック30を備えているが、図ではこれらの側面のみを示している。シート支持レール10は、車両床面に固定されるロアレール11と、このロアレール11に摺動自在に係合するアッパレール12とを有するシートスライド機構を構成している。ロアレール11は、一対が左右方向に所定間隔で平行に、車両の前後方向に延びるように床に固定されている。アッパレール12上には、アッパレール12に沿って前後方向に延びるサイドベース13が固定されている。
シートクッション20は、底面の前端部両側に固定されたリンクプレート22によってサイドベース13に連結されている。図示実施形態では、リンクプレート22の前端部と後端部が軸22a、22bを介して、シートクッション20とアッパレール12に枢着されている。シートクッション20は、通常はアッパレール12とほぼ平行な通常使用状態に保持されている。シート格納時には、シートクッション20の前端部の軸22aを軸心として後端部が跳ね上げられて、アッパレール12に対してほぼ直交するシートクッション格納状態に保持される。
サイドベース13の後端部には、シートバックブラケット32がシートバック軸33を介して回動自在に装着されている。シートバック30はこのシートバックブラケット32に固定され、シートバック軸33を軸心として揺動自在に、図示しないリクライニング機構によって任意の傾斜角度に調整可能に支持されている。
シートクッション20の側面後端部には、シートクッション20を通常使用位置にロックするクッションロックピン23と、クッションロック解除レバー25と、クッションロック解除レバー25に連結されたクッション取っ手27を備えている。クッションロック解除レバー25は、軸24を介してシートクッション20に揺動自在に軸支されていて、軸24を挟んで、一方のレバー先端部にクッション取っ手27が連結されていて、他方のレバー先端部が、クッションロックピン23と係合しているクッションロックレバー41に作用(押圧)してクッションロックピン23との係合を解除させる、押圧部25aを構成している。これらのクッション取っ手27及びクッションロック解除レバー25は、クッションロック解除部材として作用する。
クッションロックピン23には、クッションロックレバー41のフック部41aが係合している。クッションロックレバー41は、略三角形状のプレート状部材であって、一つの角部近傍にフック部41aが形成され、他の角部寄りの略中央付近において、固定軸42を介してサイドベース13に揺動自在に軸支されている。さらにクッションロックレバー41には、固定軸42を挟んでフック部41aとは異なる角部近傍に、軸44を介してプーリー45が回動自在に軸支されている。このプーリー45は、外周面にU字形状の溝を有している。
シートバックブラケット32は、シートバック軸33を介して揺動自在にサイドベース13に軸支されている。シートバック軸33には、ウォークイン連動レバー34が、シートバックブラケット32とは独立して回動(揺動)自在に軸支されている。ウォークイン連動レバー34は、シートバック軸33から相反する方向に延びた、連係部34a及び連結部34bを備えている。
また、シートバックブラケット32には連係部材35が固定されている。連係部材35は、ウォークイン操作においてシートバック30が前傾回動している過程で(前傾回動途中に)、ウォークイン連動レバー34の連係部34aに当接してウォークイン連動レバー34を同方向に回動させる。さらにウォークイン操作におけるシートバック30が前傾する過程において、シートバックブラケット32に形成された前傾規制突起32aが、クッションロックレバー41の当接部41bに当接してクッションロックレバー41を押圧する。この前傾規制突起32aが当接部41bを押圧する方向の延長線上には、フック部41aに係合したクッションロックピン23が位置するので、クッションロックレバー41の回動がクッションロックピン23により阻止される(図1(B)、図3)。つまり、シートバック30の前傾回動が規制(阻止)される。
ウォークイン連動レバー34の連結部34bの先端部には、牽引ワイヤー46の一方の端部が連結されていて、牽引ワイヤー46の他方の端部は、ロック解除レバー48に連結されている。牽引ワイヤー46は、ウォークイン連動レバー34の運動をロック解除レバー48に伝達する連接節を構成する。牽引ワイヤー46は、そのほぼ中間位置において、プーリー45に掛けられて、経路が逆への字状に曲げられ、迂回させられている。プーリー45は、牽引ワイヤー46の方向及び経路長を制御してウォークイン機構の連動動作を制御する。また、ウォークイン連動レバー34は、シートバック軸33に嵌合されたねじりばね36によって、牽引ワイヤー46を引く前傾方向に回動付勢されているので、牽引ワイヤー46は常に弛まない程度に張られている。
ロック解除レバー48は、軸47を介してサイドベース13に揺動自在に軸支されている。ロック解除レバー48には、牽引ワイヤー46が連結された部分とは軸47を挟んで異なる方向に延びた、シートスライドロック機構60に作用するロック解除部48aが形成されている。
さらに軸47には、ロック解除レバー48を、ロック解除部48aがシートスライドロック機構60から離反し、かつ牽引ワイヤー46を引く方向に回動付勢するねじりばね49が装着されている。牽引ワイヤー46の他端部はウォークイン連動レバー34の連結部34bに連結され、かつウォークイン連動レバー34はねじりばね36によって牽引ワイヤーを引く方向に付勢されている。ここで、ロック解除レバー48及びウォークイン連動レバー34が牽引ワイヤー46を引く力は、ロック解除レバー48の方が強くなるように、ねじりばね49、ねじりばね36の強度(ねじりばね常数)が設定されている。したがって通常使用状態では、ロック解除レバー48は、ねじりばね49の付勢力によってシートスライドロック機構60に対して非作用状態に保持され、ウォークイン連動レバー34は牽引ワイヤー46に引かれてねじりばね36の回動付勢力に抗して反前傾回動方向に回動付勢された状態に保持されている。
クッションロックレバー41がクッションロックピン23に係合したロック位置(通常使用状態)ではクッションロックレバー41は回動できないので、プーリー45は牽引ワイヤー46が張設された連動位置に保持される。
以上の、ウォークイン連動レバー34、牽引ワイヤー46及びロック解除レバー48がウォークイン機構の要部を構成している。そして前記シートクッションロックレバー41及び牽引ワイヤー46がウォークインキャンセル機構の要部を構成している。この実施形態において、牽引ワイヤー46は、ウォークイン機構及びウォークインキャンセル機構を兼ねている。
シートスライドロック機構60は、シートクッション20の前後スライドを通常は阻止し、ロック解除レバー48のロック解除部48aが作用しているとき(押し下げられている)はスライドロックを解除してシートクッション20の前後スライドを可能にするスライドロック機構であって、例えば、特開2010-18073号公報に記載された機構を使用できる。
以上は、本実施形態の基本構成である。次に、図1(B)乃至(D)、図3乃至図5を参照して、本実施形態のウォークイン、クッション跳ね上げ及びシート格納における動作について詳細に説明する。
『ウォークイン』
ウォークイン動作させる場合は、使用者がウォークイン操作部材(図示せず)を操作してシートバック30の前傾ロックを解除し、シートバック30の前傾回動を可能にする。通常、シートバック30は、ばね付勢手段によって、シートバック軸33を軸として前傾回動する。シートバック30の前傾回動は、前述の通り、シートバックブラケット32の前傾規制突起32aが、クッションロックレバー41の当接部41bに当接したウォークイン前傾位置で阻止される。
ウォークイン動作させる場合は、使用者がウォークイン操作部材(図示せず)を操作してシートバック30の前傾ロックを解除し、シートバック30の前傾回動を可能にする。通常、シートバック30は、ばね付勢手段によって、シートバック軸33を軸として前傾回動する。シートバック30の前傾回動は、前述の通り、シートバックブラケット32の前傾規制突起32aが、クッションロックレバー41の当接部41bに当接したウォークイン前傾位置で阻止される。
シートバック30が前傾回動(反時計方向回動)すると、その回動の途中過程において連係部材35がウォークイン連動レバー34の連係部34aに当接して、ウォークイン連動レバー34が同方向(前傾方向)に回動する。ウォークイン連動レバー34が前傾方向に回動すると、ウォークイン連動レバー34の連結部34bに連結された牽引ワイヤー46が引かれるので、ロック解除レバー48がねじりばね49の回動付勢力に抗してシートスライドロック解除方向に回動し、ロック解除部48aがシートスライドロック機構60のロック解除部材を押圧して、シートスライドロック機構60のスライドロックを解除して、シートスライドが可能になる。
このウォークイン状態においてクッション取っ手27を引き上げようとすると、クッションロック解除レバー25を介してシートクッションロックレバー41を時計方向に回動させようとする。しかしシートクッションロックレバー41は当接部41bがシートバックブラケット32の前傾規制突起32aにより押圧されフック部41aがクッションロックピン23を押圧しているので、シートクッション20の引き上げが規制されている。つまり、シートバック30を中間前傾角度まで前傾させたウォークイン状態では、クッション取っ手27によるクッションロック機構のロック解除が規制され、シートクッション20を跳ね上げることができない。したがって、ウォークイン状態において誤ってシートクッション20跳ね上げてしまう虞れがない。
以上のように、シートバック30を前傾回動させると、その前傾回動に連動してロック解除レバー48がシートスライドロック機構60のロックを解除するのでシートスライドが可能になり、シートを前方にスライドさせて使用者の乗降が可能になる。
ウォークイン前傾位置まで前傾回動させたシートバック30を起こすと、連係部材35がウォークイン連動レバー34の連係部34aから離れるので、ウォークイン連動レバー34はねじりばね36の回動付勢力によって反前傾方向に回動可能になる。従って、ウォークイン連動レバー34がねじりばね36の回動付勢力によって起立方向に回動し、牽引ワイヤー46を引いて、ロック解除レバー48をねじりばね49の回動付勢力に抗してシートスライドロック方向に回動させる。したがって、ロック解除レバー48のロック解除部48aがシートスライドロック機構60のロックレバーを押圧して、シートスライドロック機構60をロック状態にする。つまり、シートスライドロック機構60がロック動作してシートスライドがロックされる(図1(A)、図2)。
『クッション跳ね上げ』
シートを格納するときは、先ずシートクッション20を跳ね上げる。そのクッション跳ね上げ動作について、図1(C)及び図4を参照して説明する。クッション跳ね上げ動作では、図1(A)、図2に示した通常使用状態において、使用者がクッション取っ手27を握って跳ね上げる。すると、クッションロック解除レバー25がロック解除方向、図では時計方向回動して、その押圧部24bがクッションロックレバー41の被押圧部41cを押圧して、クッションロックレバー41をフック部41aがクッションロックピン23から外れるクッションロック解除方向に回動させようとする。並行してシートクッション20のクッション取っ手27側が跳ね上げられようとするので、クッションロックレバー41がクッションロック解除方向に回動しながら、クッションロックピン23がフック部41aから外れる方向に移動し、遂にはフック部41aからクッションロックピン23が外れてクッションロックが解除される。さらにシートクッション20は、軸22aを軸心として回動し、略垂直状態まで持ち上がる(図1(C))。
シートを格納するときは、先ずシートクッション20を跳ね上げる。そのクッション跳ね上げ動作について、図1(C)及び図4を参照して説明する。クッション跳ね上げ動作では、図1(A)、図2に示した通常使用状態において、使用者がクッション取っ手27を握って跳ね上げる。すると、クッションロック解除レバー25がロック解除方向、図では時計方向回動して、その押圧部24bがクッションロックレバー41の被押圧部41cを押圧して、クッションロックレバー41をフック部41aがクッションロックピン23から外れるクッションロック解除方向に回動させようとする。並行してシートクッション20のクッション取っ手27側が跳ね上げられようとするので、クッションロックレバー41がクッションロック解除方向に回動しながら、クッションロックピン23がフック部41aから外れる方向に移動し、遂にはフック部41aからクッションロックピン23が外れてクッションロックが解除される。さらにシートクッション20は、軸22aを軸心として回動し、略垂直状態まで持ち上がる(図1(C))。
ここで、クッションロックレバー41のシートロック解除方向回動(反時計方向回動)に伴って、プーリー45が牽引ワイヤー46の経路長が短くなる方向に移動する。したがってウォークイン連動レバー34は、ねじりばね36の回動付勢力によって牽引ワイヤー46を引く反時計方向に回動して、牽引ワイヤー46の弛みを防止する(図4)。
『シート格納』
図1(C)、図4に示したクッション跳ね上げ状態からシートバック30を、シートクッション20が占位していた空間に倒れ込ませる格納動作について、図1(D)及び図5を参照して説明する。クッション跳ね上げ状態からシートバック30を前方に倒すと、シートバックブラケット32が前傾回動して、シートバック30が、シートクッション20が占位していた空間に倒れ込む。ここでウォークイン連動レバー34は、既に、シートバックブラケット32がシート格納位置まで前傾回動しても連係部材35によって前傾回動させられない位置まで回動している。従って、シートバックブラケット32がシート格納位置まで前傾回動しても、ウォークイン連動レバー34が回動して牽引ワイヤー46を引くことが無いので、ロック解除レバー48はロック解除方向に回動することが無く、シートスライドロック機構60のロックは解除されない(図5)。以上のクッションロックレバー41及びプーリー45が、クッションロック機構のロック解除動作に連動して、ウォークイン機構の連動動作を解除するキャンセル機構の主要部を構成している。
図1(C)、図4に示したクッション跳ね上げ状態からシートバック30を、シートクッション20が占位していた空間に倒れ込ませる格納動作について、図1(D)及び図5を参照して説明する。クッション跳ね上げ状態からシートバック30を前方に倒すと、シートバックブラケット32が前傾回動して、シートバック30が、シートクッション20が占位していた空間に倒れ込む。ここでウォークイン連動レバー34は、既に、シートバックブラケット32がシート格納位置まで前傾回動しても連係部材35によって前傾回動させられない位置まで回動している。従って、シートバックブラケット32がシート格納位置まで前傾回動しても、ウォークイン連動レバー34が回動して牽引ワイヤー46を引くことが無いので、ロック解除レバー48はロック解除方向に回動することが無く、シートスライドロック機構60のロックは解除されない(図5)。以上のクッションロックレバー41及びプーリー45が、クッションロック機構のロック解除動作に連動して、ウォークイン機構の連動動作を解除するキャンセル機構の主要部を構成している。
シートを使用状態にするときは、先ずシートバック30を起こして、図4のシートバック30を倒す前のクッション跳ね上げ状態にする。このクッション跳ね上げ状態においてシートクッション20を倒すと、クッションロックピン23がフック部41aに嵌り、クッションロックレバー41をクッションロック方向に回動させて、クッションロックされ、図1(A)、図2の通常使用状態に至る。
この実施形態によれば、シートを格納するときは、使用者がクッション取っ手27を把持してシートクッション20を跳ね上げることによって、シートクッション20が持ち上がると共に、シートスライドロック機構60のスライドロック解除をキャンセルするので、シートバック30を前傾させてもシートが前方にスライドすることが無く、シートバック30を略水平状態まで倒すことができる。このように本実施形態によれば、シートクッション20のクッションロック解除及びシート格納をクッション取っ手27を跳ね上げるだけの操作で行うことができるので、操作が容易である。
なお、シートバック30にヘッドレストが装着された状態では水平状態まで倒すことができない場合は、ヘッドレストを取り外すことはいうまでもない。
なお、シートバック30にヘッドレストが装着された状態では水平状態まで倒すことができない場合は、ヘッドレストを取り外すことはいうまでもない。
以上の通り実施形態によれば、シートクッション20のロック解除及びシートクッション20の跳ね上げをクッション取っ手27を操作するだけでできるので、操作が容易である。部品点数も少なくて済む。
10 シート支持レール(シートスライド機構)
11 ロアレール
12 アッパレール
13 サイドベース(ベース部材)
20 シートクッション
22 リンクプレート
23 クッションロックピン(クッションロック部材)
24 軸
25 クッションロック解除レバー
25a 押圧部
27 クッション取っ手
30 シートバック
32 シートバックブラケット(前傾規制部材)
32a 前傾規制突起(前傾規制部材)
33 シートバック軸
34 ウォークイン連動レバー
34a 連係部
34b 連結部
35 連係部材
41 クッションロックレバー
41a フック部
41b 被押圧部
42 軸
44 軸
45 プーリー
45 前傾ストッパ
46 牽引ワイヤー
47 軸
48 ロック解除レバー
49 ねじりばね
60 シートスライドロック機構
11 ロアレール
12 アッパレール
13 サイドベース(ベース部材)
20 シートクッション
22 リンクプレート
23 クッションロックピン(クッションロック部材)
24 軸
25 クッションロック解除レバー
25a 押圧部
27 クッション取っ手
30 シートバック
32 シートバックブラケット(前傾規制部材)
32a 前傾規制突起(前傾規制部材)
33 シートバック軸
34 ウォークイン連動レバー
34a 連係部
34b 連結部
35 連係部材
41 クッションロックレバー
41a フック部
41b 被押圧部
42 軸
44 軸
45 プーリー
45 前傾ストッパ
46 牽引ワイヤー
47 軸
48 ロック解除レバー
49 ねじりばね
60 シートスライドロック機構
Claims (5)
- シートをスライド移動自在に支持するシートスライド機構と、前記シートのスライドを使用位置でロックするシートスライドロック機構と、前記シートのシートバックを前傾させるときにその前傾回動に連動して前記シートスライドロック機構のロックを解除するウォークイン機構とを備え、前記シートのシートクッションを前方に跳ね上げできる座席シートであって、
前記シートクッションを通常使用位置にロックするクッションロック機構と、
前記クッションロック機構の前記ロック解除動作に連動して、前記ウォークイン機構の連動動作を解除するキャンセル機構とを備え、
前記ウォークイン機構は、前記シートバックの前傾回動と前記シートスライド機構のロック解除とを連動する牽引ワイヤーを備えていて、
前記キャンセル機構は、前記クッションロック機構の前記ロック解除動作に連動して前記牽引ワイヤーの張力調整により前記ウォークイン機構の前記連動動作を解除することを特徴とする座席シート。 - 請求項1記載の座席シートにおいて、前記クッションロック機構は、通常使用位置では前記シートクッションに係合してシートクッションの跳ね上げをロックするクッションロックレバーを備え、前記クッションロックレバーは、前記牽引ワイヤーの張力調整をし、前記クッションロックレバーが前記シートクッションと係合したときは前記牽引ワイヤーを張設し、前記クッションロックレバーが前記シートクッションを解放したときは前記牽引ワイヤーを弛緩させる座席シート。
- 請求項2記載の座席シートにおいて、前記ウォークイン機構は、前記シートバックの前傾回動に連動して回動するウォークイン連動レバーを備え、前記牽引ワイヤーは、一端部が前記ウォークイン連動レバーに連結され、他端部が前記スライドロック機構のロックを解除させるスライドロック解除レバーに連結され、中間部が前記クッションロックレバーにガイドされる座席シート。
- 請求項1乃至3記載の座席シートはさらに、前記シートバックの前傾回動を中間前傾角度で規制する前傾規制機構を備え、該前傾規制機構は、前記クッションロック機構と連動する座席シート。
- 請求項4記載の座席シートにおいて、前記前傾規制機構は、前記シートバックの前傾回動を前記中間前傾角度で規制したときに前記操作部材による前記クッションロック機構のロック解除を規制する座席シート。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014076712A (ja) * | 2012-10-10 | 2014-05-01 | Toyota Boshoku Corp | 車両用シート |
JP2021142947A (ja) * | 2020-03-13 | 2021-09-24 | トヨタ紡織株式会社 | 乗物用シート |
-
2010
- 2010-05-27 JP JP2010121450A patent/JP2011245991A/ja active Pending
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JP7338522B2 (ja) | 2020-03-13 | 2023-09-05 | トヨタ紡織株式会社 | 乗物用シート |
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