JP2011235488A - 筆記具 - Google Patents

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仁志 木野
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Abstract

【課題】 空気の巻き込みを無くして、ペン先からのインク漏れを確実に防止でき、ペン先のゴミが発生することなくインクタンク交換が容易にでき、かつインクタンクが可撓して残量確認が容易な筆記具を提供する。
【解決手段】 筆記具は、インク供給機構14に、ペン芯10と共に前後動しかつペン芯10を収容空間部22に連通する連通路20aおよび後記弁体26に係止する係止部28の形成されたピストン体20と、前記ピストン体20の係止部28に係止可能な構造(凹溝26c)有して前・後への移動によって前記収容空間部22のインクタンク側開口22aを開口・閉鎖させる弁体26と、該弁体26をインクタンク側開口22aを閉鎖する方向に付勢する第1のスプリング体30と、前記ピストン体20の係止部28および弁体26の間の係止状態を解除する解除部32とを有している。
【選択図】図2

Description

本発明は、ボードマーカー、工業用マーカー等をはじめとする多用途で使うことができ、また、筆記終了後の廃棄物の少ないことから環境を意識の高いユーザの利用等、産業上の有益性のある筆記具に関する。
昨今、対象物にマーキングする筆記具において、環境負荷低減等の理由でインク(インキ)タンクを交換する技術が提案されている。
例えば、特開2001−287494号(特許文献1)は、インクタンク交換式の筆記具である。しかしながら、この筆記具では、温度変化や気圧変化等によってインクタンク内部の圧力が上昇し、筆記時等にバルブを開放した際にペン先から予期しないインクの流出が考えられる。
そこで、特開2000−177290号(特許文献2)に開示のように、可撓性容器をインクタンクにした塗布具が提案されている。
しかしながら、この種の可撓性容器のインクタンクでは、その交換の際に、ペン先チップをインクタンクごと交換する必要があるので、交換後はペン先チップのゴミが発生してしまう。また、当該塗布具は、弁体が単なる開閉するだけの構造であってタンクが弾性のある袋状体であり、筆記時においてインク減りをした場合、ペン先チップから弁体を通してタンク内に空気を導入する空気置換をするため、粘度の有るインクではインクの自重で可撓性容器を撓ませる必要があり、安定した塗布が困難である。
また、従来のバルブ機構であると空気をインクタンク内に巻き込む可能性がある。
なお、特開2005−218961号(特許文献3)は、可撓性容器をインクタンクにした塗布具である。この塗布具ではインクタンクを塗布部材と切り離すことが可能であるが、インクタンクと塗布部材を装着したときは空気置換する可能性があり、安定した塗布が困難である。
また、実開平07−04364号(特許文献4)は、軟質袋体を内蔵したポンプである。これを筆記具に転用しようとして、ピストン体材にペン芯を取り付けた筆記具にして逆向きに使用した際、ポンプが動作せずに、液が流出しない等問題がある。
特開2001−287494号公報 特開2000−177290号公報 特開2005−218961号公報 実開平07−04364号公報
本発明は、斯かる実情に鑑み、空気の巻き込みを無くして、ペン先からのインク漏れを確実に防止でき、ペン先のゴミが発生することなくインクタンク交換が容易にできかつインクタンクが可撓して残量確認が容易な筆記具を提供しようとするものである。
本発明は筆記具に係り、先端側にペン芯を取り付け、かつ、後端側にインク消費に伴い可撓するインクタンクを取り付けたインク供給機構を有する筆記具であって、
インク供給機構は、インクタンク内から流入したインクを収容空間部に一旦収容し、その収容空間部内のインクがインクタンク内に戻ることを規制してペン芯側にのみ送る機能を有し、
前記インク供給機構は、ペン芯と共に前後動しかつペン芯を収容空間部に連通する連通路および後記弁体に係止する係止部の形成されたピストン体と、前記ピストン体の係止部に係止可能な構造を有して前・後への移動によって前記収容空間部のインクタンク側開口を開口・閉鎖させる弁体と、該弁体をインクタンク側開口を閉鎖する方向に付勢する第1のスプリング体と、前記ピストン体の係止部および弁体の間の係止状態を解除する解除部とを有し、
前記第1のスプリングの付勢力によって前記弁体が前記収容空間部のインクタンク側開口を閉鎖した状態で、前記ペン芯およびピストン体が後方に移動することによって前記ピストン体が収容空間部の内圧を上げて収容部空間内のインクを連通路を介してペン芯側に送り、前記ピストン体が所定後方位置に至ったときに、前記ピストン体の係止部が前記弁体に係止しかつ連通路を塞ぎ、
前記ピストン体の係止部が前記弁体に係止した状態で前記ピストン体が前方に移動することによって前記弁体を開弁しかつ収容空間部の内圧を下げて、インクタンク内のインクが収容空間部に流入するようにし、
前記ピストン体が所定前方位置に至ったときに、前記弁体が前記解除部に当接して前記ピストン体の係止部および前記弁体の間の係止状態を解除して、当該係止状態の解除した弁体が第1のスプリング体の付勢力によって後方側に移動することによって前記収容空間部のインクタンク側開口を閉鎖することを特徴とする筆記具である。
本発明において、ピストン体と弁体との間に第1のスプリング体が配置されており、ピストン体および弁体には、それぞれスプリングが当接する受け部分が設けられていることが好適である。
また、本発明において、ピストン体の係止部は第1のスプリング体の付勢力に抗して係止状態を維持できる嵌合力を発揮できる機能を有し、当該係止部はピストン体の連通路内に2箇所以上形成されていることが好適である。
本発明において、ピストン体を前方に付勢する第2のスプリング体を設け、第2のスプリング体の後方側が前面に当接する受け部が収容空間部内に設けられており、前記ピストン体が所定前方位置に至ったときにこの受け部の後面に弁体が当たり、前記ピストン体の係止部が前記弁体との係止状態を解除する解除部になっていることが好適である。
また、本発明において、可撓性の有るインクタンクは、インク供給機構から取り外して交換可能なことが好適である。
本発明において、インクタンク内のインクは蒸気圧の高い揮発性溶剤を含有することが好適である。
本発明の筆記具によれば、先端側にペン芯を取り付け、かつ、後端側にインク消費に伴い可撓するインクタンクを取り付けたインク供給機構を有する筆記具であるので、インク消費に応じてインクタンクが変形する。
そして、前記第1のスプリングの付勢力によって前記弁体が前記収容空間部のインクタンク側開口を閉鎖した状態で、前記ペン芯およびピストン体が後方に移動することによって前記ピストン体が収容空間部の内圧を上げて収容部空間内のインクを連通路を介してペン芯側に送る。そして、前記ピストン体が所定後方位置に至ったときに、前記ピストン体の係止部が前記弁体に係止しかつ連通路を塞ぐ。さらに、前記ピストン体の係止部が前記弁体に係止した状態で前記ピストン体が前方に移動することによって前記弁体を開弁しかつ収容空間部の内圧を下げて、インクタンク内のインクが収容空間部に流入するようにしている。そして、前記ピストン体が所定前方位置に至ったときに、前記弁体が前記解除部に当接して前記ピストン体の係止部および前記弁体の間の係止状態を解除して、当該係止状体の解除した弁体が第1のスプリング体の付勢力によって後方側に移動することによって前記収容空間部のインクタンク側開口を閉鎖する。
このように、本発明の筆記具では、ペン芯を介してピストン体を後方・前方に移動させることによって、前記収容空間部の内圧を高く・低くさせるようにし、前記収容空間部の内圧上昇によって収容部空間のインクの連通路を介して前記収容空間部内のインクがペン芯側に流れるようにする。それと共に、ピストン体が弁体に係止して前方に移動することで、前記収容空間部内の容積の増大つまり内圧を下げ(負圧にし)、かつ、弁体を動かしてインクタンク側開口を開き収容空間部内にインクタンク内インクが流入するようにしている。前記ピストン体が所定前方位置に至ったときに、前記弁体が前記解除部に当接して前記ピストン体の係止部が前記弁体との係止状態を解除して、当該係止状態の解除した弁体が第1のスプリング体の付勢力によって後方側に移動することによって前記収容空間部のインクタンク側開口を閉鎖するものとしている。
したがって、筆記によってインクタンク内のインクが減ってもインク供給機構を操作することによって、インクタンク内のインクをペン芯に送り込み確実に筆記に供することができる。
また、ピストン体、弁体、解除部および第1のスプリング体という少数かつ簡単な構成でインク供給装置14を構成できるので、製造コストおよび組付けが容易である。
また、ペン芯を押圧操作することによってピストン体が移動するものとしているので、ピストン体を弁体や収容空間部に対して後退作動や前進作動させるインク供給機構の取り扱いが容易で好ましいものである。
なお、本発明において、ピストン体と弁体との間に第1のスプリング体が配置されており、ピストン体および弁体には、それぞれ第1のスプリング体が当接する受け部分が設けられているので、収容空間部内において第1のスプリング体をピストン体と弁体との間に装着することによって部組でき、第1のスプリング体の固定構造が必要ないので、製造を簡単にできる。
また、ピストン体の係止部は第1のスプリング体の付勢力に抗して係止状態を維持できる嵌合力を発揮できる機能を有し、当該係止部をピストン体の連通路内に2箇所以上形成されているものにすることによって、係止部の個数で嵌合力の設定が容易にできる。
さらに、ピストン体を前方に付勢する第2のスプリング体を設けることによって、ペン芯への押圧力を解除すればペン芯およびピストン体が前方に移動して原位置に自動的に復帰することができる。また、第2のスプリング体の後方側が前面に当接する受け部が収容空間部内に設けられていて、ペン芯第2のスプリング体の付勢力によって前記ピストン体が所定前方位置に至ったときにこの受け部の後面に弁体が当たり、前記ピストン体の係止部が前記弁体との係止状態を解除する解除部になっていれば、受け部の前面で第2のスプリング体の後方側を受ける受け部がピストン体の係合部および弁体間の係合を解除する解除部を構成するので、装置構成の簡略化ができる。
また、可撓性の有るインクタンクは、インク供給機構から取り外して交換可能にすることによって、廃棄するゴミにインク供給機構が含まれず、廃棄処理を便利に行なうことができる。
また、インクタンク内のインクは蒸気圧の高い揮発性溶剤を含有すれば、可撓性のあるインクタンクであるので、インクタンクがインクの減りに応じて内容積が減少し、インクタンク内に空間が生じないので、インクが揮発することが無く、または生じないので、長期間の貯蔵においてもインクタンクが溶剤の揮発ガスで膨らみにくく保管が容易である等の優れた効果を奏し得る。
本発明の実施形態に係る筆記具の全体図であって、(a)がキャップ装着時、(b)がキャップ非装着時である。 図1の筆記具において、ペン芯を設けたインク供給機構の説明図であって、(a)が前方斜視図、(b)が前方視図、(c)が縦断面図、(d)が側面図、(e)が後方斜視図、(f)が後方視図である。 図2のインク供給機構における、ピストン体の説明図であって、(a)が前方斜視図、(b)が前方視図、(c)が縦断面図、(d)が側面図、(e)が後方斜視図、(f)が後方視図である。 図2のインク供給機構における、弁体の説明図であって、(a)が前方斜視図、(b)が前方視図、(c)が側面図、(d)が後方斜視図、(e)が後方視図である。 図2のインク供給機構における、外軸の説明図であって、(a)が縦断面図、(b)が側面図、(c)が後方斜視図、(d)が前方視図である。 図2のインク供給機構における、接続口体の説明図であって、(a)が前方斜視図、(b)が前方視図、(c)が縦断面図、(d)が側面図、(e)が後方斜視図、(f)が後方視図である。 図1の筆記具における、インクタンクの説明図であって、(a)が側面図、(b)が縦断面図である。 (a)〜(d)は図2のインク供給機構の作動において、ペン芯を押圧操作して前ピストン体が後方側に移動し、その後、前ピストン体が前方側に移動・復帰するときの作動説明図である。 他の実施形態に係る筆記具のインク供給機構の構造の説明図である。 図9のインク供給機構に設けられるスプリング体の説明図であって、(a)は後方視図、(b)は後方斜視図、(c)は側方視図である。 図9のインク供給機構に設けられるスプリング体の変形例の説明図であって、(a)は後方斜視図、(b)は他の後方斜視図、(c)は側方斜視図、(d)は側方視図、(e)はさらに他の後方斜視図である。 図9のインク供給機構の作動の説明図であって、(a)はペン芯の押圧操作前の原位置を示し、(b)はペン芯を押圧操作してピストン体が後方側に移動する状態を示し、(c)はピストン体が弁体に係合して前方側に共に移動する状態を示し、(d)はピストン体と弁体との係合が外れてピストン体および弁体がそれぞれ復帰するときの作動説明図である。
以下、本発明の実施形態に係る筆記具を図面を参照して説明する。
図1は、実施形態に係る筆記具の全体図であって、(a)がキャップ装着時、(b)がキャップ非装着時である。また、図2は、図1の筆記具において、ペン芯を設けたインク供給機構の説明図であって、(a)が前方斜視図、(b)が前方視図、(c)が縦断面図、(d)が側面図、(e)が後方斜視図、(f)が後方視図である。
実施形態に係る筆記具は、図1、図2に示すように、筆記具軸方向に沿って先端側にペン芯10を取り付け、かつ、後端側にインク消費に伴い可撓するインクタンク12を取り付けたインク供給機構14を有する筆記具であって、インク供給機構14は、インクタンク12内から流入したインクを収容空間部22に一旦収容し、その収容空間部22内のインクがインクタンク12内に戻ることを規制してペン芯10側にのみ送る機能を有したものである。
この筆記具は、不使用時には、図1(a)に示すように、キャップ8をペン芯10や継手16を覆って外軸18前方に嵌着し、使用時には、図1(b)に示すように、キャップ8を外してペン芯10を露出させる。この筆記具では、ペン芯10を筆記対象物に押圧することによりインクタンク12内のインクをペン芯10に供給するものである。
前記インク供給機構14は、ペン芯10と共に前後動しかつペン芯10を収容空間部22に連通する連通路20aおよび後記弁体26に係止する係止部28の形成されたピストン体20と、前記ピストン体20の係止部28に係止可能な構造(凹溝26c)有して前・後への移動によって前記収容空間部22のインクタンク側開口22aを開口・閉鎖させる弁体26と、該弁体26をインクタンク側開口22aを閉鎖する方向に付勢する第1のスプリング体30と、前記ピストン体20の係止部28および弁体26の間の係止状態を解除する解除部32とを有している。
インク供給機構14においては、前記第1のスプリング30の付勢力によって前記弁体26が前記収容空間部22のインクタンク側開口22aを閉鎖した状態で、前記ペン芯10およびピストン体20が後方に移動することによって前記ピストン体20が収容空間部22の内圧を上げて収容部空間内のインクを連通路20aを介してペン芯10側に送る。そして、前記ピストン体20が所定後方位置(実施形態ではピストン体20の後端が解除部32壁前面近傍)に至ったときに、前記ピストン体20の係止部28が前記弁体26に係止しかつそのピストンン体20の連通路20aを塞ぐ。
その後、ペン芯10の押圧力を解除することによって第1のスプリング体30の前記ピストン体20の係止部28が前記弁体26に係止した状態で前記ピストン体20が前方に移動することによって収容空間部22の内圧を下げると共に前記第1のスプリング体30の付勢力に抗して弁体26を開弁して、インクタンク12内のインクが収容空間部22に流入するようにし、前記ピストン体20が所定前方位置に至ったときに、前記弁体26が前記解除部32の後面に当接して前記ピストン体20の係止部28および前記弁体26の間の係止状態を解除して、当該係止状態の解除した弁体26が第1のスプリング体30の付勢力によって後方側に移動することによって前記収容空間部22のインクタンク側開口22aを閉鎖するようにしている。
また、前記外軸18は、図1に示すように、略同径の筒状を呈し、先端に先細の継手16が嵌着され、その細径になった継手16先端部にキャップ8を着脱自在に外嵌するようになっている。継手16の先端部16aの中空内にはその中空開口からペン芯10を覆って当該ペン芯10の先端が突出して前後動可能に配置されている。継手16の内部から外軸18の内部にはペン芯10と共の前後動可能なピストン体20が装着されている。
図3は、前記インク供給機構14における、ピストン体20の説明図であって、(a)が前方斜視図、(b)が前方視図、(c)が縦断面図、(d)が側面図、(e)が後方斜視図、(f)が後方視図である。
図2〜図3に示すように、前記ピストン体20は、全体が前部よりも後部が拡径した中空筒状体であって内部が連通路20aになっている。ピストン体20の前部内に突出するフランジ状内壁後方向きに突出する後開きの概略筒状の受け部20bが形成されている。
このピストン体20の前部の連通路20a内には、前方からペン芯10後端が嵌着または挿着されて、ペン芯10後端がペン芯受け部20b前面に当接状態として、ペン芯10がピストン体20に固着されるようになっている。連通路20aを流通したインクがペン芯10に行き渡るようにしている。
また、前記受け部20b内周面の前部が平滑面に形成され、その後方でやや傘状に開いた部分は、複数の傘の骨状に分割されて後開きとなっており、ピストン体20の係止部28として受け部20b内面にリブ状の突起が内周を一周して形成されている。
さらに、ピストン体20の後部20cは、傘状または袴状に開いた椀状に形成された摺接部であって、その後部20cの後端が外軸18の内周面に摺接して水密を保つようになっている。
図4は、前記インク供給機構14における、弁体26の説明図であって、(a)が前方斜視図、(b)が前方視図、(c)が側面図、(d)が後方斜視図、(e)が後方視図である。
図2、図4に示すように、弁体26は、前部から中央部にかけては、段状に拡径した棒状部26bになっており、後部が拡径しかつ後細く形成された傘状の弁部26aになっている。そして、棒状部26bの先端部外周には、周面に溝26cが係止構造として形成されており、この溝が前記ピストン体20の係止部28に嵌合して弁体26がピストン体20に係止するようになっている。
この場合、ピストン体20の係止部28は第1のスプリング体30の付勢力に抗して係止状態を維持できる嵌合力を発揮できる機能を有し、当該係止部28は弁体26を安定して係止するためにピストン体20の連通路20a内に軸対称に2箇所以上形成することが好適である。つまり、係止部28は実施形態では、1条のリブ状突起であるが(図2参照)、嵌合力を確保するため、2条以上設けることもできる。
また、弁体26の棒状部26bの先端部26b1は、前記ピストン体20内の前記受け部20b内周面の平滑面に形成された前部に対応した平滑面(面取りしたシール形状)に形成されており、前記弁体26が係止部28に嵌入して水密が保たれるようになっている。
そして、図2に示すように、前記ピストン体20と弁体26との間に第1のスプリング体30が配置されており、ピストン体20および弁体26には、それぞれ第1のスプリング体30が当接する受け部分が設けられている。実施形態では、ピストン体20において第1のスプリング30の受け部はピストン体20の連通路20a内周側に突出する受け部20bの壁状で第1のスプリング体30の前端を受け、一方、弁体26の後端の傘上の弁部26aの前面で第1のスプリング体30の後端を受けて、当該弁体26の弁部26aを収容空間部22のインクタンク側開口22aに押圧している。
図5は、前記インク供給機構14における、外軸18の説明図であって、(a)が縦断面図、(b)が側面図、(c)が後方斜視図、(d)が前方視図である。
図2、図5に示すように、外軸18は、概略筒状であって、内周面に解除部32としての受け部が壁状に内向きに突出形成されている。
実施形態では、ピストン体20を前方に付勢する第2のスプリング体34を設け、第2のスプリング体34の後方側が前面に当接する受け部(解除部32の前面)が収容空間部22内に設けられている。具体的には、解除部32は、外軸18内面に鍔状に突出形成された中央に孔があけられた壁状部であり、第2のスプリング体34は、その前端がピストン体20の内面部に当接し、一方、第2のスプリング体34の後端がその解除部32の前面に当接して組み立てられており、第2のスプリング体34はピストン体20ひいてはペン芯10を前方に向けて付勢するようになっている。上記解除部32の中央の孔に弁体26の棒状部26bが前後動可能に緩やかに挿通している。
また、前記ピストン体20が所定前方位置に至ったときに前記解除部32(受け部)の後面に弁体26の弁部26aが当たり、前記ピストン体20の係止部28が前記弁体26との係止状態を解除する解除部32になっている。第1のスプリング体30および第2のスプリング24のそれぞれの弾発力を加算した弾発力(付勢力)が、前記ピストン体20と弁体26との嵌合力以上であることが必要になる。もちろん、ペン芯10を先端に復帰させるのに別の外力を与えられるようになっていれば、上記第2のスプリング体34の弾発力を弱くしまたは第2のスプリング体34自体を不要にすることができる。
図6は、前記インク供給機構14における、接続口体24の説明図であって、(a)が前方斜視図、(b)が前方視図、(c)が縦断面図、(d)が側面図、(e)が後方斜視図、(f)が後方視図である。
図2に示すように、外軸18後部内に、接続口体24が嵌入している。図6に示すように、接続口体24は、その前部24aが外軸18後部内に滑らかに嵌入して水密を確保できるように前端の角部がややテーパー状に面取りがされている。また、中央部24bには、フランジ状に外周に拡径して、外軸18後端面に当接してそれ以上の潜り込みが無いようにしている。また、後部24cはインクタンク12への装着管構造になっている。
前記インク供給機構14の外軸18、継手16、ピストン体20、接続口体24などの材質は、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)やポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などが気密性の点から、好ましい。
ペン芯10は、繊維体を束ねたもの、連続気泡体を成形したもの、樹脂成形品等、いずれもでも適宜に選択できる。
第1のスプリング体30およびまたは第2のスプリング体34は、SUSや高弾性の樹脂材等の腐食しにくい材質が好ましい。
また、弁体26の材質は、全体が樹脂成型品としたり、弁部26aを天然ゴム、シリコーンゴム、エラストマー等各種の弾性材料で形成する二色成形とすることもできる。
図7は、図1の筆記具における、インクタンク12の説明図であって、(a)が側面図、(b)が縦断面図である。
図7に示すように、インクタンク12は、可撓性があって、インク供給機構14から取り外して新たなインクタンク12を装着できる、交換可能なものである。
詳細には、図7に示すように、外装に筆記時に問題の無い剛性の有る外装軸12a内に可撓性のインクタンク本体12bを収容したものである。インクタンク本体12bは内装するインクの性質で劣化などの影響を受けない材質であって、柔軟な可撓性があれば種々の材料を利用できる。例えば、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を基材として、周囲をポリエチレンテレフタレート(PET)で接着した袋体とする。さらに、LLDPE層とPET層の中間にアルミ蒸着層を構成すれば、インク内容液の揮発とガス流出の抑制性を向上させることが出来るので、好ましい。
前記インクタンク本体12bに取り付ける供給口(スパウト)12cは、インク供給機構14の接続口体24の管状の後部34cを差込んで装着した際に、内容液のインクが流出しない構成であればよいため、とくに材質や構成は限定せず、各種構成をとりうる。実施形態では、図7に示すように、供給口12cの枠体に内に弾性のあるゴムやエラストマーの差し込み壁を設け、その差し込み壁に接続口体24の後部24bを差込んでインクタンク本体12b内のインクをインク供給機構14に送込むようになっている。
また、インクタンク12内収容のインクは、蒸気圧の高い揮発性溶剤を含有するものである。インクタンク12に収容するインクの組成は、例えばエタノール、メタノール、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、ヘキサン、イソヘキサン、メチルシクロヘキサン、トルエン、キシレン、ジクロロメタン、トリクロロエチレン、ジエチルエーテルの一種または複数種からなる揮発性溶剤を含むインクを収容できる。
実施形態に係る筆記具の作用を説明する。
図8の(a)〜(d)は図2のインク供給機構14の作動において、ペン芯10を押圧操作して前ピストン体20が後方側に移動し、その後、前ピストン体20が前方側に移動・復帰するときの作動説明図である。
図8(a)に示すように、ペン芯10を紙面や筆記対象面に押圧していない非使用時にはペン芯10が原位置であって、第2のスプリング部材34によって、前ピストン体20が前方側に付勢されて位置する。それと共に、第1のスプリング体30によって弁体26が後方に向けて押圧されていて、収容空間部22のインクタンク側開口22aが弁体26の弁部26aが閉塞されている。
この場合、第1のスプリング体30の付勢力でピストン体20が前方に付勢されて、不使用時にはペン芯10の先端部が継手16先端開口から露出するようになっている。
そして、筆記具を使用するときには、図8の(a)〜(b)に示すように、ペン芯10を対象面または適宜箇所に押し当てて、前記第1のスプリング体30の付勢力によって前記弁体26が前記収容空間部22のインクタンク側開口22aを閉鎖した状態で、前記ペン芯10およびピストン体20が後方に移動させる。これによって、前記ピストン体20が収容空間部22の内圧を上げて収容部空間22内のインクを連通路20aを介してペン芯10側に送り、ペン芯10にインクを供給する。
そして、図8(b)に示すように、前記ピストン体20が所定後方位置に至ったときに、前記ピストン体20の係止部28が前記弁体26に係止しかつ連通路20aを塞ぐ。
その後、図8(b)から(c)の状態に向けて、ペン芯10に対する押圧力を解除することによって、第1のスプリング体30の付勢力に抗して前記ピストン体20の係止部28が前記弁体26に係止した状態で、第2のスプリング体34の付勢力によって前記ピストン体20が前方に移動する。これによって、弁体26が収容空間部22のインクタンク側開口22aを開口しかつ該収容空間部22の内圧が下がるので、インクタンク12内のインクが収容空間部22に流入する。
そして、図8(c)に示すように、前記ピストン体20が所定前方位置に至ったときに、前記弁体26が前記解除部32に当接することによって弁体26がそれ以上の前方への移動は規制されるが、それと同時に、前記ピストン体20には前記第2のスプリング体34の弾発力・付勢力によってさらに前方に移動しようとする応力が加わる。この応力によって前記ピストン体20の係止部28が弾性変形して開き前記弁体26の溝(係止構造)26cから外れ、これによって、係止部28が弁体26を挟持(嵌入)している前記ピストン体20の係止部28および前記弁体26の間の係止状態が解除する。
上記の係止部28および弁体26同士の係止状態が解除した後は、図8の(d)に示すように、当該係止状態の解除した弁体26が第1のスプリング体30の付勢力によって後方側に移動することによって前記収容空間部22のインクタンク側開口22aを閉鎖する。また、第2のスプリング体34の付勢力によってピストン体20が前方に移動して原位置に戻り、図8(a)に示す、ピストン体20およびペン芯10が静止状態に戻る。
その後、ペン芯10へのインク供給が使用者の所望よりも少なければ、再度図8(a)−(d)のストロークを繰り返すことによって、適量のインクがペン芯10に供給できる。
以上説明したとおり、本実施形態の筆記具によれば、先端側にペン芯10を取り付け、かつ、後端側にインク消費に伴い可撓するインクタンク12を取り付けたインク供給機構14を有する筆記具であるので、インク消費に応じてインクタンク12が変形する。
そして、前記第1のスプリングの付勢力によって前記弁体26が前記収容空間部22のインクタンク側開口22aを閉鎖した状態で、前記ペン芯10およびピストン体20が後方に移動することによって前記ピストン体20が収容空間部22の内圧を上げて収容部空間内のインクを連通路20aを介してペン芯10側に送る。そして、前記ピストン体20が所定後方位置に至ったときに、前記ピストン体20の係止部28が前記弁体26に係止しかつ連通路20aを塞ぐ。
さらに、前記ピストン体20の係止部28が第1のスプリング体の付勢力に抗して前記弁体26に係止した状態で第2のスプリング体34の付勢力によって、前記ピストン体20が前方に移動する。これによって、前記弁体26を開弁しかつ収容空間部22の内圧を下げて、インクタンク12内のインクが収容空間部22に流入するようにしている。
そして、前記ピストン体20が所定前方位置に至ったときに、前記弁体26が前記解除部32に当接して前記ピストン体20の係止部28および前記弁体26の間の係止状態を解除する。当該係止状体の解除した弁体26が第1のスプリング体30の付勢力によって後方側に移動することによって前記収容空間部22のインクタンク側開口22aを閉鎖する。
このように、本実施形態の筆記具では、ペン芯10を介してピストン体20を後方に移動させることによって、前記収容空間部22の内圧を高くさせるようにし、前記収容空間部22の内圧上昇によって収容部空間のインクを連通路20aを介して前記収容空間部22内のインクがペン芯10側に流れるようにする。それと共に、ピストン体20が弁体26に係止して前方に移動することで、前記収容空間部22内の容積の増大つまり内圧を下げ(負圧にし)、かつ、弁体26を動かしてインクタンク側開口22aを開き収容空間部22内にインクタンク12内インクが流入するようにしている。前記ピストン体20が所定前方位置に至ったときに、前記弁体26が前記解除部32に当接して前記ピストン体20の係止部28が前記弁体26との係止状態を解除して、当該係止状態の解除した弁体26が第1のスプリング体30の付勢力によって後方側に移動することによって前記収容空間部22のインクタンク側開口22aを閉鎖するものとしている。
したがって、筆記によってインクタンク12内のインクが減ってもインク供給機構14を操作することによって、インクタンク12内のインクをペン芯10に送り込み確実に筆記に供することができるようにしている。
また、ピストン体20、弁体26、解除部32および第1のスプリング体30という少数かつ簡単な構成でインク供給機構14を構成できるので、製造コストおよび組付けが容易である。
また、ペン芯10を押圧操作することによって前ピストン体20が移動するものとしているので、ピストン体20を弁体26に対して後退作動や前進作動させる機構が取り扱うのに容易であるので、好ましい。
なお、本実施形態において、ピストン体20と弁体26との間に第1のスプリング体30が配置されており、ピストン体20および弁体26には、それぞれ第1のスプリング体30が当接する受け部分が設けられているので、収容空間部22内において第1のスプリング体30をピストン体20と弁体26との間に装着することによって部組でき、第1の1スプリング体30の固定構造が必要ないので、簡単に製造できる。
また、ピストン体20の係止部28は第1のスプリング体30の付勢力に抗して係止状態を維持できる嵌合力を発揮できる機能を有し、当該係止部28はピストン体20の連通路20a内に2箇所以上形成されているものにすることによって、係止部28の個数で嵌合力の設定が容易である。
また、ピストン体20を前方に付勢する第2のスプリング体34を設けることによって、ペン芯10への押圧力を解除すればペン芯10およびピストン体20が前方に移動して原位置に自動的に復帰することができる。また、第2のスプリング体34の後方側が前面に当接する受け部が解除部32として収容空間部22内に設けられている。ペン芯10が第2のスプリング体34の付勢力によって前記ピストン体20が所定前方位置に至ったときにこの受け部の後面に弁体26が当たり、前記ピストン体20の係止部28が前記弁体26との係止状態を解除する解除部32になっていれば、受け部の前面で第2のスプリング体34の後方側を受ける受け部が受け部と弁体26の係合を解除する解除部32を構成するので、装置構成の簡略化ができる。
また、可撓性の有るインクタンク12は、インク供給機構14から取り外して交換可能にすることによって、廃棄するゴミにインク供給機構14が含まれず、廃棄処理を便利に行なうことができる。
また、インクタンク12内のインクは蒸気圧の高い揮発性溶剤を含有すれば、可撓性のあるインクタンク12であるので、インクタンク12がインクの減りに応じて内容積が減少し、インクタンク12内に空間が生じないので、インクが揮発することが無く、または生じないので、長期間の貯蔵においてもインクタンク12が溶剤の揮発ガスで膨らみにくく保管が容易である等の優れた効果を奏し得る。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることがなく、種々に変形実施できる。
図9〜図12は本発明の他の実施形態に係る筆記具の説明図である。
図9は、他の実施形態に係る筆記具のインク供給機構の構造の説明図である。
図9に示すようにインク供給機構36は、ピストン体38およびスプリング40の構成が、前記図1〜図8に示した実施形態に係る筆記具のインク供給機構におけるものと異なっているが、その他の構成で同様部分に同一符号を付している。
インク供給機構36において、ピストン体38の中空筒状の本体の中央部外周に同心でピストン構造部38cが形成されている。また、当該本体内部の連通路38a内には、前方からペン芯10後端が嵌着または挿着されることにより、ペン芯10後端が段状に小径になったペン芯受け部38b前面に当接状態になって、ペン芯10がピストン体38に固着されるものである。前記連通路38aを流通したインクがペン芯10に行き渡るようにしている。
また、前記ピストン体38本体の内周面が平滑面に形成されており、その後部38dでは、複数の傘の骨状に分割されて弾性変形によって後開き可能となっており、ピストン体38の係止部28として前記後部38d内面にリブ状の突起が内周を一周して形成されている。
また、ピストン体38の中央部外周には、環状に形成されたピストン構造部38cが一体に形成されていてピストン構造部38cの外周面が外軸18の内周面に摺接して水密を保つようになっている。
図10は、図9のインク供給機構に設けられるスプリング体の説明図で、(a)は後方視図、(b)は後方斜視図、(c)は側方視図である。
図10に示すように、スプリング体40は、前後で径の異なるスプリング部分(大径前部40aおよび小径後部40b)がクランク状部40cを介して連接されて一体に形成されたものである。インク供給機構36にスプリング体40が装着される状態は、大径前部40aから続くクランク状部40cが壁状の解除部32の前面に当接させて圧入されており(破線円pで示す箇所)、小径後部40bが後端が弁体26の傘上の弁部26bの前端面に当接して装着されている。
図11は、図9のインク供給機構に設けられるスプリング体の変形例(符号42で示す)の説明図で、(a)は後方斜視図、(b)は他の後方斜視図、(c)は側方斜視図、(d)は側方視図、(e)はさらに他の後方斜視図である。
図11に示すように、変形例に係るスプリング体42は、前後で径の異なるスプリング部分(大径前部42aおよび小径後部42b)が変更径部42cを介して連接されて一体に形成されたものである。変更径部42cでは、スプリングの螺旋径を大径から小径にするなど曲げ径を変更して大径前部42aと小径後部42bを連続形成している。また大径前部42aと小径後部42bを溶接してスプリング体42を一体形成してもよい。
インク供給機構36に上記変形例に係るスプリング体42が装着される状態は、大径前部42aから続く変更径部42cが壁状の解除部32の前面に当接させて圧入されており、小径後部42bが後端が弁体26の傘上の弁部26bの前端面に当接して装着されている点は図10のものと同様である。
図12は、図9のインク供給機構の作動の説明図であって、(a)はペン芯の押圧操作前の原位置を示し、(b)はペン芯を押圧操作してピストン体が後方側に移動する状態を示し、(c)はピストン体が弁体に係合して前方側に共に移動する状態を示し、(d)はピストン体と弁体との係合が外れてピストン体および弁体がそれぞれ復帰するときの作動説明図である。
そして、筆記具を使用するときには、図12の(a)〜(b)に示すように、ペン芯10を対象面または適宜箇所に押し当てて、前記スプリング体40の付勢力によって前記弁体26が前記収容空間部22のインクタンク側開口22aを閉鎖した状態で、前記ペン芯10およびピストン体38を後方に移動させる。これによって、前記ピストン体38が収容空間部22の内圧を上げて収容部空間22内のインクを連通路38aを介してペン芯10側に送り、ペン芯10にインクを供給する。
そして、図12(b)に示すように、前記ピストン体20が所定後方位置に至ったときに、前記ピストン体38の係止部28が前記弁体26に係止しかつ連通路38aを塞ぐ。
その後、図12(b)から(c)の状態に向けて、ペン芯10に対する押圧力を解除することによって、スプリング体40(の後部40b)付勢力に抗して前記ピストン体38の係止部28が前記弁体26に係止した状態で、スプリング体40(前部40a)の付勢力によって前記ピストン体38が前方に移動する。これによって、弁体26が収容空間部22のインクタンク側開口22aを開口しかつ該収容空間部22の内圧が下がるので、インクタンク12内のインクが収容空間部22に流入する。
そして、図12(c)に示すように、前記ピストン体38が所定前方位置に至ったときに、前記弁体26が前記解除部32に当接することのよって弁体26がそれ以上の前方への移動は規制されるが、それと同時に、前記ピストン体38には前記スプリング体40の弾発力・付勢力によってさらに前方に移動しようとする応力が加わる。この応力によって前記ピストン体38の係止部28が弾性変形して開き前記弁体26の溝(係止構造)26cから外れ、これによって、係止部28が弁体26を挟持(嵌入)している前記ピストン体38の係止部28および前記弁体26の間の係止状態が解除する。
上記の係止部28および弁体26同士の係止状態が解除した後は、図12の(d)に示すように、当該係止状態の解除した弁体26がスプリング体40(後部40b)の付勢力によって後方側に移動することによって前記収容空間部22のインクタンク側開口22aを閉鎖する。また、スプリング体40の付勢力によってピストン体38が前方に移動して原位置に戻り、図12(a)に示す、ピストンン体38およびペン芯10が静止状態に戻る。
その後、ペン芯10へのインク供給が使用者の所望よりも少なければ、再度図12(a)−(d)のストロークを繰り返すことによって、適量のインクがペン芯10に供給できる。
本発明の筆記具は、特に、ボードマーカー、工業用マーカー等を初めとする多用途で使うことができ、また、筆記終了後の廃棄物の少ないことから環境に対する意識の高いユーザの利用等、産業上の有益性を向上させ得る筆記具として利用することができる。
10 ペン芯
12 インクタンク
14 インク供給機構
16 継手
16a 継手の先端部
18 外軸
20 ピストン体
20a 連通路
20b ペン芯受部
22 収容空間部
22a インクタンク側開口
24 接続口体
26 弁体
26a 傘状の弁部
26b 棒状部
26c 溝(係止構造)
28 係止部
30 第1のスプリング体
32 解除部
34 第2のスプリング体
36 インク供給機構(他の実施形態)
38 ピストン体
38a 連通路
38b ペン芯受け部
38c ピストン構造部
38d 後部
40 スプリング体
40a スプリング体の前部
40b スプリング体の後部
40c スプリング体のクランク状部
42 スプリング体(変形例)
42a スプリング体の前部
42b スプリング体の後部
42c スプリング体の変更径部

Claims (6)

  1. 先端側にペン芯を取り付け、かつ、後端側にインク消費に伴い可撓するインクタンクを取り付けたインク供給機構を有する筆記具であって、
    インク供給機構は、インクタンク内から流入したインクを収容空間部に一旦収容し、その収容空間部内のインクがインクタンク内に戻ることを規制してペン芯側にのみ送る機能を有し、
    前記インク供給機構は、ペン芯と共に前後動しかつペン芯を収容空間部に連通する連通路および後記弁体に係止する係止部の形成されたピストン体と、前記ピストン体の係止部に係止可能な構造を有して前・後への移動によって前記収容空間部のインクタンク側開口を開口・閉鎖させる弁体と、該弁体をインクタンク側開口を閉鎖する方向に付勢する第1のスプリング体と、前記ピストン体の係止部および弁体の間の係止状態を解除する解除部とを有し、
    前記第1のスプリングの付勢力によって前記弁体が前記収容空間部のインクタンク側開口を閉鎖した状態で、前記ペン芯およびピストン体が後方に移動することによって前記ピストン体が収容空間部の内圧を上げて収容部空間内のインクを連通路を介してペン芯側に送り、前記ピストン体が所定後方位置に至ったときに、前記ピストン体の係止部が前記弁体に係止しかつ連通路を塞ぎ、
    前記ピストン体の係止部が前記弁体に係止した状態で前記ピストン体が前方に移動することによって前記弁体を開弁しかつ収容空間部の内圧を下げて、インクタンク内のインクが収容空間部に流入するようにし、
    前記ピストン体が所定前方位置に至ったときに、前記弁体が前記解除部に当接して前記ピストン体の係止部および前記弁体の間の係止状態を解除して、当該係止状態の解除した弁体が第1のスプリング体の付勢力によって後方側に移動することによって前記収容空間部のインクタンク側開口を閉鎖することを特徴とする筆記具。
  2. ピストン体と弁体との間に第1のスプリング体が配置されており、ピストン体および弁体には、それぞれ第1のスプリングが当接する受け部分が設けられていることを請求項1に記載の筆記具。
  3. ピストン体の係止部は第1のスプリング体の付勢力に抗して係止状態を維持できる嵌合力を発揮できる機能を有し、当該係止部はピストン体の連通路内に2箇所以上形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の筆記具。
  4. ピストン体を前方に付勢する第2のスプリング体を設け、第2のスプリング体の後方側が前面に当接する受け部が収容空間部内に設けられており、
    前記ピストン体が所定前方位置に至ったときに前記受け部の後面に弁体が当たり、前記ピストン体の係止部が前記弁体との係止状態を解除する解除部になっていることを特徴とする請求項1ないし3のうちの1項に記載の筆記具。
  5. 可撓性の有るインクタンクは、インク供給機構から取り外して交換可能なことを特徴とする請求項1から4のうちの1項に記載の筆記具。
  6. インクタンク内のインクは蒸気圧の高い揮発性溶剤を含有することを特徴とする請求項1から5のうちの1項に記載の筆記具。
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WO2013155758A1 (zh) * 2012-04-16 2013-10-24 东益企业国际有限公司 一种书写笔
JP2014087947A (ja) * 2012-10-29 2014-05-15 Mitsubishi Pencil Co Ltd 筆記具

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