JP2011173308A - 筆記具 - Google Patents

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和久 切田
Toshifumi Kamiya
俊史 神谷
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慶 大本
Toru Nakajima
徹 中島
Satoshi Sakanishi
聡 坂西
Yosuke Setagawa
洋亮 瀬田川
Hitoshi Kino
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Abstract

【課題】空気の巻き込みを無くして、ペン先からのインク漏れを確実に防止でき、ペン先のゴミが発生することなくインクタンク交換が容易にできかつインクタンクが可撓して残量確認が容易な筆記具を提供する。
【解決手段】先端側にペン芯10を取り付け、後端側にインク消費に伴い可撓するインクタンク12を取り付けたインク供給機構14を有する筆記具において、インク供給機構14は、不使用時に、スプリング部材28による付勢力によって前記弁棒体24が前側端に位置して、前記シール部材26によって連通孔22開口を閉じ、かつ、インク通路18を開口し、一方、使用時に、ペン芯10を押圧して弁棒体24が後端側への移動によって、シール部材26で前記インク通路18を閉じかつ、インク内圧上昇によってシール部材26を連通孔22の開口から開いて、ペン芯10側にインクが流通させる。
【選択図】図7

Description

本発明は、ボードマーカー、工業用マーカーを初めとする多用途で使うことができ、また、筆記終了後の廃棄物の少ないことから環境への意識が高いユーザの利用等、産業上の有益性のある筆記具に関する。
昨今、対象物にマーキングする筆記具において、環境負荷低減等の理由でインクタンク(インクカートリッジ)を交換する技術が提案されている。
例えば、特開2001−287494号(特許文献1)によって、インクタンク交換式の筆記具が開示されている。しかしながら、この筆記具では、温度変化や気圧変化等によってインクタンク内部の圧力が上昇し、筆記時等にバルブを開放した際にペン先から予期しないインク吹き出しや漏れを起こすことがある。
そこで、特開2000−177290号(特許文献2)に開示のように、可撓性容器をインクタンクにした塗布具が提案されている。
しかしながら、この種の塗布具において、可撓性容器のインクタンクにペン先チップも一体になっているので、インクタンクを交換する際に、ペン先チップまでをも交換が必要になり、交換後はペン先チップのゴミが発生する。
また、液体を流出させるには液の自重で可撓性容器を撓ませる必要があるため、安定した塗付が困難である。
なお、特開2005−218961号(特許文献3)は、可撓性容器をインクタンクにした塗布具である。この塗布具ではインクタンクを塗付部材と切り離すことが可能であるが、空値置換する可能性があり、安定した塗付が困難である。
また、実開平07−004364号(特許文献4)は、軟質袋体を内蔵したポンプである。これを筆記具に転用しようとして、ピストン部材にペン芯を取り付けた筆記具にした際、逆向きに使用すると、ポンプが作動せず、液が流出しない等問題がある。
特開2001−287494号公報 特開2000−177290号公報 特開2005−218961号公報 実開平07−004364号公報
本発明は、斯かる実情に鑑み、空気の巻き込みを無くして、ペン先からのインク漏れを確実に防止でき、ペン先のゴミが発生することなくインクタンク交換が容易にできかつインクタンクが可撓して残量確認が容易な筆記具を提供しようとするものである。
本発明は、先端側にペン芯を取り付け、かつ、後端側にインク消費に伴い可撓するインクタンクを取り付けたインク供給機構を有する筆記具であって、
インク供給機構は、後端の閉鎖された概略筒状構造であって内部が収容空間部になり、側面部にインクタンクへのインク通路が開口するバネ受け体と、ペン芯を前端に連設し、後端面部から側面部に渡って連通孔が形成されていて、収容空間部内に前後動可能に装入される弁棒体と、弁棒体の側面部に収容空間部内部の圧力上昇・低下によって連通孔の開口を開・閉し、かつ、前記バネ受け体の内周面および弁棒体の側面部同士を液密にシールし、前記弁棒体の前・後位置に応じてインク通路を収容空間部に向けて開・閉する、弾性変形可能なシール部材と、前記弁棒体を前方に向けて付勢するスプリング部材とを備え、
前記インク供給機構は、不使用時に、スプリング部材による付勢力によって前記弁棒体が前側端に位置して、前記シール部材によって連通孔開口を閉じ、かつ、収容空間部をインク通路に向けて開口し、一方、使用時に、ペン芯を押圧して弁棒体が後端側に移動することによって、シール部材で前記インク通路を閉じてかつ収容空間部のインク内圧が上がり、シール部材で覆っていた連通孔の開口が開いて、ペン芯側にインクが流通するようにし、その後、押圧を解除することによってスプリング部材の付勢力によって弁棒体が前端側に移動するに伴い収容空間部の内圧が減圧し、かつ、インク通路が開口することで、インクタンク内のインクが収容空間部に流入するようにしたことを特徴とする筆記具である。
本発明において、弁棒体は、前端のペン芯を装着する位置から後方側に距離を置いた位置の側面部に連通孔の開口が形成されていることが好適である。
また、本発明において、前記弁棒体の連通孔の開口から出たインクを一時的に貯留して、ペン芯に供給可能な多孔質体が設けられていることが好適である。
また、本発明において、可撓性の有るインクタンクは、インク供給機構から取り外して交換可能なことが好適である。
本発明において、インクタンク内のインクは蒸気圧の高い揮発性溶剤を含有するものであることが好適である。
本発明の筆記具によれば、先端側にペン芯を取り付け、かつ、後端側にインク消費に伴い可撓するインクタンクを取り付けたインク供給機構を有する筆記具であるので、インク消費に応じてインクタンクが変形するので、空気置換の必要がない。また、インクタンクはインクの減少に伴い変形するので、その変形を見てインク残量の目視確認が容易にできる。
また、インクタンク内に空気の入らない構造であるので、吐出不良がなく、定量塗付を確実にできる。
そして、前記インク供給機構は、不使用時に、スプリング部材による付勢力によって前記弁棒体が前側端に位置して、前記シール部材によって連通孔開口を閉じ、かつ、収容空間部をインク通路に向けて開口している。一方、使用時に、ペン芯を押圧して弁棒体が後端側に移動することによって、シール部材で前記インク通路を閉じてかつ収容空間部のインク内圧が上がり、シール部材で覆っていた連通孔の開口が開いて、ペン芯側にインクが流通するようにし、その後、押圧を解除することによってスプリング部材の付勢力によって弁棒体が前端側に移動するに伴い収容空間部の内圧が減圧し、かつ、インク通路が開口することで、インクタンク内のインクが収容空間部に流入する。
したがって、ペン芯の押圧・解除の繰り返しによって、収容空間部のインクを弁棒体からペン芯に向けて供給し、インクタンクからインクを収容空間部内に送込む作動を繰り返す。弁棒体からシール部材を介してインクを送込む際に、収容空間部はインク通路から閉鎖されているため、インクタンク内に空気が逆流しない構造であるので、吐出不良がなく、定量塗付を確実にできる。また、収容空間部内のインクを弁棒体の押し出してペン芯に送込むので、粘度の高い液体でも対応が可能である。温度・気圧による環境変化が起きても吐出開始時にインクが予期しないほど吐出過ぎることが生じない。
また、前記弁棒体の連通孔の開口から出たインクを一時的に貯留して、ペン芯に供給可能な多孔質体が設けられていれば、雰囲気の気圧、温度、湿度が変化してもインクのペン芯への安定供給が可能になる。
また、可撓性の有るインクタンクは、インク供給機構から取り外して交換可能にすることで、廃棄するゴムにインク供給機構が含まれず、廃棄処理を便利に行うことができる。
また、インクタンク内のインクは蒸気圧の高い揮発性溶剤を含有するものにできる。インクが揮発性溶剤を含有するものでも可撓性のあるインクタンクであるからインクタンクがインクの減りに応じて内容積が減少し、インクタンク内に空間が生じないので、インクが揮発することが無くまたは生じないので、長期間の貯蔵においてもインクタンクが溶剤の揮発ガスで膨らみにくく保管が容易である。
本発明の実施形態に係る筆記具の全体図であって、(a)が斜視図、(b)がクリップ側から見た縦断面図、(c)が同側面図、(d)がクリップ上向き状態の縦断面図、(e)が同側面図である。 図1の筆記具において、ペン芯を設けたインク供給機構の縦断した斜視説明図である。 図1の筆記具において、バネ受け体の説明図であって、(a)が前方斜視図、(b)が前方視図、(c)が縦断面図、(d)が側面図、(e)が(c)より90°回転させた位置の側面図、(f)が同縦断面図、(g)が後方斜視図、(h)が後方視図である。 図1の筆記具において、弁棒体の説明図であって、(a)が前方斜視図、(b)が前方視図、(c)が側面図、(d)が(c)から90°回転させた側面図、(e)が同縦断面図、(f)が後方斜視図、(g)が後方視図である。 図1の筆記具において、インクタンクの外装部の説明図であって、(a)が前方斜視図、(b)が前方視図、(c)が縦断面図、(d)が側面図、(e)が(d)より90°回転させた位置の側面図、(f)が後方斜視図、(g)が後方視図である。 図1の筆記具において、インクタンクの内包部の説明図であって、(a)が前方斜視図、(b)が側面図、(c)が縦断面図、(d)が後方斜視図である。 (a)〜(d)は図2のインク供給機構の作動において、ペン芯を押圧操作して弁棒体がバネ受け体に対して後方側に移動し、その後、前方に向けて復帰動作するときの作動説明図である。
以下、本発明の実施形態に係る筆記具について、図1〜図7を参照して説明する。
図1は実施形態に係る筆記具の全体図であって、(a)が斜視図、(b)がクリップ側から見た縦断面図、(c)が同側面図、(d)がクリップ上向き状態の縦断面図、(e)が同側面図である。
図1〜図2に示すように、実施形態に係る筆記具は、先端側にペン芯10を取り付け、かつ、後端側にインク消費に伴い可撓するインクタンク12を取り付けたインク供給機構14を有する筆記具である。
インク供給機構14は、後端の閉鎖された概略筒状構造であって内部が収容空間部16になり、側面部にインクタンク12へのインク通路18が開口18aするバネ受け体20と、ペン芯10を前端に連設し、後端面部から側面部に渡って連通孔22が形成されていて、収容空間部16内に前後動可能に装入される弁棒体24と、弁棒体24の側面部に収容空間部16内部の圧力上昇・低下によって連通孔22の開口を開・閉し、かつ、前記バネ受け体20の内周面および弁棒体24の側面部同士を液密にシールし、前記弁棒体24の前・後位置に応じてインク通路18を収容空間部16に向けて開・閉する、弾性変形可能なシール部材26と、前記弁棒体24を前方に向けて付勢するスプリング部材28とを備えている。なお、不使用時にペン芯10の乾くのを防止するため、軸本体30には先端部にキャップ8が着脱可能に嵌着している。キャップ8には、クリップがある。
上記のインク供給機構14は全体に筆記具の軸本体30内に収容されており、軸本体30の先端部30aが先細く形成されており、その先端部30aの先端開口からペン芯10が進退動可能に挿入されている。
軸本体30内には、前記ペン芯10の後端部10bとそのペン芯後端部10bを装着した弁棒体24前端部24aを取り囲んで、弁棒体24の連通孔22を出たインクの一時保溜体の機能の有る多孔質体(例えばスポンジ体)34が設けられている。
ペン芯10は、繊維質成形体、連続気泡の形成された多孔質体等種々の材質のもので成形できる。ペン芯10の形状は先端部10aが滑らかな弾頭形状であり、後端部10bが段状に絞られた細径になって延在している。
図3は、前記バネ受け体20の説明図であって、(a)が前方斜視図、(b)が前方視図、(c)が縦断面図、(d)が側面図、(e)が(c)より90°回転させた位置の側面図、(f)が同縦断面図、(g)が後方斜視図、(h)が後方視図である。
また、図4は、前記弁棒体24の説明図であって、(a)が前方斜視図、(b)が前方視図、(c)が側面図、(d)が(c)から90°回転させた側面図、(e)が同縦断面図、(f)が後方斜視図、(g)が後方視図である。
図1〜図3に示すように、バネ受け体20は、収容空間部16が内部に形成された中央部20aの軸方向の前端部にフランジ状部20bが形成され、後端部に後方開きの椀状部20cが形成されており、フランジ状部20bおよび椀状部20cの外径は中央部20a外径よりも拡径して形成され、かつ、軸本体30の内周部に嵌る外径に形成されている。
そして、バネ受け体20では、その椀状部20c中央から後方に向けてインクタンク12へ挿入する連通管32が延在して一体形成されている。
前記連通管32はほぼ全長に渡って中空部32aが形成されおり、その軸方向に沿った中空部32aの前端が椀状部20cよりも前側位置で直角に向きを変えて、中央部20a側壁に開口する。中央部20aの側壁には、内部の収容空間部16を側部外側と連通するインク通路18が形成されている。
すなわち、実施形態の筆記具では、図2に示すように、インクタンク12が装着された状態でインクタンク12内部空間は、連通管32の中空部32aを経由して、軸本体30内周壁、バネ受け体20中央部20a外周壁、フランジ状部20b後面壁、および椀状部20c前面壁で囲まれる空間36に繋がる。その空間36が前記インク通路18を通してバネ受け体20内部の収容空間部16に繋がっている。このように、バネ受け体20では連通管32の中空部32aは収容空間部16に直接ではなく、外側からインク通路18を介してインクを流通させる流路が形成されている。
なお、弁棒体24を径方向外側から支持する腕状の支持部20dがフランジ状部20bの前方開口周縁から前方に延びて形成されている。支持部20d先端には、弧状の弁棒体24係止用ストッパ構造が形成されている。また、収容空間部16内には、スプリング部材28が収容されていて、収容空間部16の後端側底部と後述する弁棒体24の突起部24dとの間に位置して、弁棒体24を前方に向けて付勢する弾発力を生じるようになっている。スプリング部材28はコイルスプリングであって、その材質はSUSや硬質で靱性ある樹脂材とすることができる。
図4に示すように、前記弁棒体24は、前端のペン芯10を装着する位置から後方側に距離を置いた位置の側面部に連通孔22の開口22aが形成されている。詳しくは、前端部24aが、ペン芯10の後端部10bを装着するための浅く底部が閉鎖され、中央部より段状に拡径されたカップ状に形成されている。弁棒体24の前端部24aの周囲には、一部切り欠かれたフランジ24cが形成されている。また、弁棒体24の後端部24bは連通孔22が軸方向に開口が形成され、中央部から前記カップ状の前端部24aの底部に渡って当該連通孔22の形成された略管状構造である。当該連通孔22の前側の開口22aは上記フランジ24cに隣接した後方であって、切り欠き24c1と周方向位置が同じに形成されている。なお、弁棒体24の側面部には後端部24b側には前面がシール部材26係止用で後面がスプリング部材28を受ける機能のフランジ状突起部24dが全周に形成されている。
図1〜図2に示すように、前記弁棒体24の周囲の周囲に装着されたシール部材26は、筒状を呈しており、天然ゴム、エラストマー等の連通孔22の開口22aを弁棒体24の操作によって開・閉する適切な弾性のあるゴム組成物からなる。弁棒体24にシール部材26を装着した状態で、シール部材26は、弁棒体が24バネ受け体20の収容空間部16を進退動する際に、バネ受け体20および弁棒体24間をシールして、インク通路18の開口およびの連通孔22の開口22a以外からインクが流れ出さないようにし、かつ、収容空間部16のインク内圧が所定に上昇したときに連通孔22の開口22aを押し開いて、ペン芯10側(多孔質体34)にインクを供給できる弾性変形可能な弾発力を有している。
なお、連通孔22の開口22aから出たインクは弁棒体24外周面とシール部材26内周面間を通って弁棒体24のフランジ24c周囲から多孔質体34やペン芯10に供給される。フランジ24cには、連通孔22の開口22aに対向した位置に切り欠き24c1が形成されるので、スムーズにペン芯10側にインクが流れるようになっている。
なお、軸本体30,バネ受け体20、弁棒体24、、多孔質体34の材質は、いずれも、ポリプロピレン、ポリエチレンが好適である。また、シール部材26の材質はエラストマーが好適である。
図5は、前記軸本体30の説明図であって、(a)が前方斜視図、(b)が前方視図、(c)が縦断面図、(d)が側面図、(e)が(d)より90°回転させた位置の側面図、(f)が後方斜視図、(g)が後方視図である。また、図6は、インクタンク12の説明図であって、(a)が前方斜視図、(b)が側面図、(c)が縦断面図、(d)が後方斜視図である。
可撓性の有るインクタンク12は、インク供給機構14から取り外して交換可能なものである。詳しくは、図1に示すように、インクタンク12は可撓性チューブからなる本体12aがインクを収容している。
軸本体30は、図5に示すように、先端部30aが段状に細径に形成される。軸本体30の後端部30bから中央部にかけてインクタンク12を差込む際に、後記する供給口12bの凸部12b3、12b3が摺動して嵌り込むスリット30cが形成されている。
そして、図1、図2に示すように、インクタンク12は、インク供給機構14に接続する前記バネ受け体20の後端の椀状部20cにインクタンク12の先端部が嵌り込み、かつ連通管32を内周に通す構造になっている。
また、インクタンク12の本体12aは、図6に示すように、可撓性の有る袋状体であって、樹脂材層、紙材層、金属材層の単層、または多層構造の何れかをインクの材質に応じて設定できる。また、本体12a先端は、軸本体30後部に嵌着するための供給口(スパウト)12bであって可撓性の無い枠部12b1内周に、前記連通管32を突き刺したときに内部に突き通らせ得るシール性のある軟質樹脂体12b2を設けたものである。枠部12b1の外周部に対で凸部12b3、12b3が形成される。
なお、本体12aの後端は溶着または接着して封止しているものである。
インクタンク12の本体12a内装するインクの性質で劣化などの影響を受けない材質であって、柔軟な可撓性があれば種々の材料を利用できる。例えば、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を基材として、周囲をポリエチレンテレフタレート(PET)で接着した袋体とする。さらに、LLDPE層とPET層の中間にアルミ蒸着層を構成すれば、インク内容液の揮発とガス流出の抑制性を向上させることが出来るので、好ましい。
前記インクタンク本体12aの供給口(スパウト)12bは、インク供給機構14の接続口である連通管32を差込んで装着した際に、内容液のインクが流出しない構成であればよいため、とくに材質や構成は限定せず、各種構成をとりうる。図6の場合、供給口12bの枠体内に弾性のあるゴムやエラストマーの軟質樹脂体12b2からなる差し込み壁を設け、その差し込み壁に連通管32を差込んでインクタンク本体12a内のインクをインク供給機構14に送込むようになっている。
なお、インクタンク12内のインクは水性または油性の筆記用インク、修正用インク等であって、蒸気圧の高い揮発性溶剤を含有するものである。インクタンク12に収容するインクの組成は、例えばエタノール、メタノール、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、ヘキサン、イソヘキサン、メチルシクロヘキサン、トルエン、キシレン、ジクロロメタン、トリクロロメチレン、ジエチルエーテルを揮発性溶剤として含有するインクを収容できる。
図7の(a)〜(d)は、前記インク供給機構の作動において、ペン芯を押圧操作して弁棒体がバネ受け体に対して後方側に移動し、その後、前方に向けて復帰動作するときの作動説明図である。
図7(a)に示すように、前記インク供給機構14は、不使用時に、スプリング部材28による付勢力によって前記弁棒体24が前側端に位置して(原位置)いる。この状態の際、前記シール部材26がその弾性力によって連通孔22開口22aを閉じており、かつ、収容空間部16は、シール部材26がインク通路18から離れているのでインク通路18が開口し、バネ受け体の外周の空間さらには連通管32の中空部32aを介してインクタンク12内に連通している。
この場合、弁棒体24の外周部とバネ受け体20内周部との間はシール部材26によって液密状態になっており、また、上記のように連通孔22がシール部材26で緊密に閉じているので、収容空間部16はペン芯10側と遮断している。
一方、使用時に、図7(b)〜(c)に示すように、ペン芯10を筆記対象面に押し当てる等して押圧して弁棒体24を後端側に移動させてバネ受け体20の収容空間部16内に押し込んでいったときに、弁棒体24の移動にともなってバネ受け体20内面に摺接するシール部材26が前記インク通路18の開口を閉じので、収容空間部16のインク内圧が上がっていく。
収容空間部16のインク内圧の低い当初は、シール部材26の弾性力(押え力)によって連通孔22の開口を閉じているが、さらに弁棒体24を押し込むことによって、上記インク内圧が上がるものである。
このように、インク内圧が上がると、インクは弁棒体24を覆っていたシール部材26の弾性力に抗して連通孔22からシール部材26を押しのけてその開口22aを開き、当該開口22aからインクが流れだし、ペン芯10側にインクが流通する。流れ出したインクはペン芯10に直接流入する他、多孔質体34に吸収されて貯留し、インクの滑らかな供給を確保している。すなわち、インクのドバ落ちを防止できる。
さらに図7(c)に示すように、ペン芯10を軸本体20先端に押し込みきると、収容空間部16のインク内圧の上昇が停止するので、シール部材26は閉じる。
その後、図7(d)に示すように、押圧を解除することによってスプリング部材28の付勢力によって弁棒体24が前端側に移動し、その作動に伴い収容空間部16のインク内圧が低下し、シール部材26がその弾性力によって連通孔22を閉鎖する。
その後、図7(a)に示すように弁棒体24が原位置付近に復帰することによって、シール部材26が離れてインク通路18が開口することで、減圧された収容空間部16内の負圧で空間36およびインクタンク12内のインクが収容空間部16に流入する。流入経路はインクタンク12内から連通管32の中空部32aを通って、空間36に入り、この空間36からインク通路18を経由して収容空間部16内にインクが入るものである。
実施形態の筆記具によれば、先端側にペン芯10を取り付け、かつ、後端側にインク消費に伴い可撓するインクタンク12を取り付けたインク供給機構14を有する筆記具であるので、インク消費に応じてインクタンク12が変形するので、空気置換の必要がない。また、インクタンク12はインクの減少に伴い変形するので、その変形を見てインク残量の目視確認が容易にできる。また、インクタンク12内に空気の入らない構造であるので、吐出不良がなく、定量塗付を確実にできる。
そして、前記インク供給機構14は、不使用時に、スプリング部材28による付勢力によって前記弁棒体24が前側端に位置して、前記シール部材26によって連通孔22開口を閉じ、かつ、収容空間部をインク通路18に向けて開口している。一方、使用時に、ペン芯10を押圧して弁棒体24が後端側に移動することによって、シール部材26で前記インク通路18を閉じてかつ収容空間部16のインク内圧が上がり、シール部材26で覆っていた連通孔22の開口が開いて、ペン芯10側にインクが流通するようにし、その後、押圧を解除することによってスプリング部材28の付勢力によって弁棒体24が前端側に移動するに伴い収容空間部16の内圧が減圧し、かつ、インク通路18が開口することで、インクタンク12内のインクが収容空間部16に流入する。
したがって、ペン芯10の押圧・解除の繰り返しによって、収容空間部16のインクを弁棒体24からペン芯10に向けて供給し、インクタンク12からインクを収容空間部16内に送込む作動を繰り返す。弁棒体24からシール部材26を介してインクを送込む際に、収容空間部16はインク通路18から閉鎖されているため、インクタンク12内に空気が逆流しない構造であるので、吐出不良がなく、定量塗付を確実にできる。
また、収容空間部16内のインクを弁棒体24の押し出してペン芯10に送込むので、粘度の高い液体でも対応が可能である。温度・気圧による環境変化が起きても吐出開始時にインクが予期しないほど吐出過ぎることが生じない。
また、前記弁棒体24の連通孔22の開口22aから出たインクを一時的に貯留して、ペン芯10に供給可能な多孔質体34が設けられているので、雰囲気の気圧、温度、湿度が変化してもインクのペン芯10への安定供給が可能になる。
また、可撓性の有るインクタンク12は、インク供給機構14から取り外して交換可能にすることで、廃棄するゴムにインク供給機構14が含まれず、廃棄処理を便利に行うことができる。
また、インクタンク12内のインクは蒸気圧の高い揮発性溶剤を含有するものにできる。インクが揮発性溶剤を含有するものでも可撓性のあるインクタンク12であるからインクタンク12がインクの減りに応じて内容積が減少し、インクタンク12内に空間が生じないので、インクが揮発することが無くまたは生じないので、長期間の貯蔵においてもインクタンク12が溶剤の揮発ガスで膨らみにくく保管が容易である。
なお、本発明は前記実施形態に限定されず、種々に変形実施できる。例えば、インクタンクは剛性が要求されなければ外装部の無いものにできる。
本発明の筆記具は、特に、ボードマーカー、工業用マーカー等を初めとする多用途で使うことができ、また、筆記終了後の廃棄物の少ないことから環境に対する意識の高いユーザの利用等、産業上の有益性を向上させ得る筆記具として利用することができる。
8 キャップ
10 ペン芯
10a 先端部
10b 後端部
12 インクタンク
12a インクタンクの本体
12b 供給口
12b1 供給口の枠部
12b2 供給口の軟質樹脂体
12b3 凸部
14 インク供給機構
16 収容空間部
18 インク通路
18a 開口
20 バネ受け体
20a バネ受け体の中央部
20b バネ受け体のフランジ状部
20c 椀状部
20d 支持部
22 連通孔
22a 連通孔の開口
24 弁棒体
24a 弁棒体の前端部
24b 弁棒体の後端部
24c フランジ
24d 弁棒体の突起部
26 シール部材
28 スプリング部材
30 軸本体
30a 先端部
30b 後端部
30c スリット
32 連通管
32a 中空部
34 多孔質体
36 軸本体およびバネ受け体間の空間

Claims (5)

  1. 先端側にペン芯を取り付け、かつ、後端側にインク消費に伴い可撓するインクタンクを取り付けたインク供給機構を有する筆記具であって、
    インク供給機構は、後端の閉鎖された概略筒状構造であって内部が収容空間部になり、側面部にインクタンクへのインク通路が開口するバネ受け体と、ペン芯を前端に連設し、後端面部から側面部に渡って連通孔が形成されていて、収容空間部内に前後動可能に装入される弁棒体と、弁棒体の側面部に収容空間部内部の圧力上昇・低下によって連通孔の開口を開・閉し、かつ、前記バネ受け体の内周面および弁棒体の側面部同士を液密にシールし、前記弁棒体の前・後位置に応じてインク通路を収容空間部に向けて開・閉する、弾性変形可能なシール部材と、前記弁棒体を前方に向けて付勢するスプリング部材とを備え、
    前記インク供給機構は、不使用時に、スプリング部材による付勢力によって前記弁棒体が前側端に位置して、前記シール部材によって連通孔開口を閉じ、かつ、収容空間部をインク通路に向けて開口し、一方、使用時に、ペン芯を押圧して弁棒体が後端側に移動することによって、シール部材で前記インク通路を閉じてかつ収容空間部のインク内圧が上がり、シール部材で覆っていた連通孔の開口が開いて、ペン芯側にインクが流通するようにし、その後、押圧を解除することによってスプリング部材の付勢力によって弁棒体が前端側に移動するに伴い収容空間部の内圧が減圧し、かつ、インク通路が開口することで、インクタンク内のインクが収容空間部に流入するようにしたことを特徴とする筆記具。
  2. 弁棒体は、前端のペン芯を装着する位置から後方側に距離を置いた位置の側面部に連通孔の開口が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の筆記具。
  3. ペン芯周囲に、前記弁棒体の連通孔の開口から出たインクを一時的に貯留する多孔質体が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の筆記具。
  4. 可撓性の有るインクタンクは、インク供給機構から取り外して交換可能な請求項1から3のうちの1項に記載の筆記具。
  5. インクタンク内のインクは蒸気圧の高い揮発性溶剤を含有するものであることを特徴とする請求項1から4のうちの1項に記載の筆記具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113942329A (zh) * 2020-12-05 2022-01-18 朱冠霖 一种可持续吸墨的钢笔

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