JP2011186590A - 非接触icカード、非接触icカードの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ICカード1は、ICチップ22が実装され、アンテナコイル23が設けられたモジュール基材21と、モジュール基材21の上面側に配置された上層10と、モジュール基材21の下面側に配置された下層30とを備え、上層10、モジュール基材21及び下層30は、積層された状態で、各シートが軟化するまで加熱をし、加圧をすることにより、上層10及びモジュール基材21の層間部が溶着され、モジュール基材21及び下層30の層間部が溶着され、上層10は、ICチップ2を埋め込むように形成されたICチップ収容部10aを有する。
【選択図】図2
Description
しかし、従来のICカードは、総厚みを薄く形成しようとすると、製造時において、非接触ICチップに加圧する場合に、非接触ICチップが損傷してしまうことがあった。
また、従来のICカードは、非接触ICチップに対応する部分が、膨らんでしまうため、平坦性が十分ではなく、携行時等において、非接触ICチップに負荷がかかりやすく、非接触ICチップが損傷してしまう場合があった。
請求項2の発明は、熱可塑性樹脂シートにより形成され、非接触ICチップ(22)が実装され、前記非接触ICチップに電気的に接続され外部との間で非接触により情報の授受を行うアンテナ(23)が設けられたモジュール基材(21)と、熱可塑性樹脂シートにより形成され、前記モジュール基材の一方の面側に配置された第1シート層(10)と、熱可塑性樹脂シートにより形成され、前記モジュール基材の前記一方の面とは異なる面である他方の面側に配置された第2シート層(30)とを備え、前記第1シート層、前記モジュール基材及び前記第2シート層は、積層された状態で、前記各シートが軟化するまで加熱をし、加圧をすることにより、前記第1シート層及び前記モジュール基材の層間部が溶着され、前記モジュール基材及び前記第2シート層の層間部が溶着され、前記第1及び第2シート層のうち少なくとも1つは、前記加熱、前記加圧をすることにより、前記非接触ICチップを埋め込むように形成された非接触ICチップ収容部(10a)を有すること、を特徴とする非接触ICカードである。
請求項4の発明は、熱可塑性樹脂シートにより形成され、非接触ICチップ(22)が実装され、前記非接触ICチップに電気的に接続され外部との間で非接触により情報の授受を行うアンテナ(23)が設けられたモジュール基材(21)と、熱可塑性樹脂シートにより形成され、前記モジュール基材の一方の面側に配置された第1シート層(10)と、熱可塑性樹脂シートにより形成され、前記モジュール基材の前記一方の面とは異なる面である他方の面側に配置された第2シート層(30)とを積層して配置する積層工程と、
前記第1シート層、前記モジュール基材及び前記第2シート層を積層した状態で、前記第1及び前記第2シート層が軟化するまで加熱する加熱工程と、前記加熱工程で前記第1及び前記第2シート層が軟化した状態で、徐々に加圧をすることにより、前記第1及び第2シート層のうち少なくとも1つに、前記非接触ICチップを埋め込む非接触ICチップ収容部(10a)を形成する非接触ICチップ収容部形成工程と、前記非接触ICチップ収容部を形成後、又は前記非接触ICチップ収容部を形成しながら、加熱及び加圧をすることにより、前記第1シート層及び前記モジュール基材の層間部を溶着し、前記モジュール基材及び前記第2シート層の層間部を溶着する接着工程と、を備える非接触ICカードの製造方法である。
請求項5の発明は、請求項3又は請求項4に記載の非接触ICカードの製造方法において、接着工程及び非接触ICチップ収容部形成工程は、平坦性を有する面(31,32)で前記第1及び第2シート層の表面を加圧すること、を特徴とする非接触ICカードの製造方法である。
請求項6の発明は、請求項3から請求項5までのいずれか1項に記載の非接触ICカードの製造方法において、前記第1シート層(110,210)及び前記第2シート層(130,230)のうち少なくとも1つは、厚みが前記非接触ICチップ(22)よりも薄く、前記非接触ICチップに対応する領域に孔部を有するスペーサ層(112,212,232)を有し、前記積層工程は、前記スペーサ層の前記孔部に前記非接触ICチップを収容するように、前記第1シート層、前記モジュール基材(21)及び前記第2シート層を積層すること、を特徴とする非接触ICカードの製造方法である。
請求項8の発明は、請求項1、請求項2及び請求項7のいずれか1項に記載の非接触ICカードにおいて、前記非接触ICチップ(22)の厚みが75μm以上160μm以下であり、カード表面のうち前記非接触ICチップを収容している部分の段差が10μm以下であり、このカードの総厚みが450μm以下であること、を特徴とする非接触ICカードである。
(1)本発明は、第1及び第2シート層をモジュール基材よりも大きく構成し、これらを積層した状態で、各シートが軟化するまで加熱をし、加圧をすることにより、第1及び第2シート層の縁部を溶着し、かつ、非接触ICチップ収容部を形成するので、製造時に、非接触ICチップにかかる負荷を低減して、非接触ICチップの損傷を防止できる。
また、本発明は、各シートを軟化させて、非接触ICチップ収容部を形成するので、カード表面の平坦性を向上できる。つまり、非接触ICチップが収容している部分の膨らみを低減できる。このため、例えば、カードを重ねて携行する場合等に、この部分ばかりに外力がかかることを防止できるので、非接触ICチップの損傷やこの部分の表面の損傷を防止でき、また、印字特性を向上できる。
さらに、本発明は、層構成を簡単にでき、薄型化を図ることができる。
(2)本発明は、第1シート層、モジュール基材及び第2シート層を積層した状態で、各シートが軟化するまで加熱をし、加圧をすることにより、各層間を溶着し、かつ、非接触ICチップ収容部を形成するので、上記(1)と同様な効果を奏することができる。
また、本発明は、第1及び第2シート層の縁部を溶着しなくても各層間を溶着できるので、第1及び第2シート層をモジュール基材と同様な外形にでき、カードの外形を小さくできる。
(4)本発明は、非接触ICチップに対応する領域に孔部を有するスペーサ層を有するので、加圧時において、非接触ICチップにかかる負荷を低減できる。これにより、接触ICチップに対してより大きな圧力で加圧でき、製造時間を短縮できる。また、非接触ICチップ収容部を収容するために、非接触ICチップに押し出された樹脂を、孔部に収容できるので、非接触ICチップ収容部周囲の樹脂のひずみを低減できる。
(5)本発明は、前述したように、軟化させてから加圧するので、非接触ICチップの厚みが75μm以上160μm以下としても、製造時に非接触ICチップが損傷すること防止できる。また、非接触ICチップ収容部を形成し、非接触ICチップを第1又は第2シート層に埋め込むので、カード表面のうち非接触ICチップを収容している部分の段差を10μm以下に形成し、かつ、総厚みが450μm以下の薄型のカードを製造できる。
以下、図面等を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
図1は、第1実施形態のICカード1の平面図及び断面図である。
図1(a)は、ICカード1の平面図であり、図1(b)は、ICカード1の断面図(図1(a)に示すB−B部矢視断面図)である。
なお、以下、図1(b)に示す方向Z1を上側、その反対側の方向Z2を下側として説明する。
上層10は、ICカード1の上側に配置されたシートである。上層10は、ICカード1の表面をその法線方向から見たときの形状(以下、「平面形状」という)が、長方形である。上層10は、単一のシート材により形成されていても、複数のシート材が積層されて形成されていてもよい。上層10は、ICチップ22を収容するために、下面を窪ませるように形成したICチップ収容部10a(非接触ICチップ収容部)を有している。
基材21は、平面形状が上層10及び下層30よりも一回り小さくなるように、形成されている。
ICチップ22は、アンテナコイル23と電気的に接続され、これから必要な電力が供給される。そして、ICチップ22は、外部のリーダライタ(図示せず)と通信して、識別情報の認証や書き換え等を行う。
上層10: 125μm
個片インレット層20:
ICチップ22:120μm(実装状態の厚み)
基材21:70μm
下層30:105μm
ICカード1の総厚み(上層10、基材21、下層30を合計した厚み):300μm
例えば、基材21が70μm、ICチップ22が120μmであり、上層10及び下層30がそれぞれ130μmである場合には、長さd3は、10μmになり、総厚み330μmの薄型のICカード1を製造できる。
一方、ICチップ22は、160μm程度の厚型のものであっても、後述するようにICチップ収容部形成工程において上層10にICチップ収容部10aを形成し、上層10に埋め込まれるので、また、ICチップ22上部の樹脂を周囲に押し退けるので、ICカード1は、薄型化が可能となる。
また、ICチップ22が薄型、厚型のものいずれであっても、後述するように、上層10の上面及び下層30の下面は、膨らんで盛り上ったりすることがなく、段差(窪みの谷及び膨らみの山の頂点の差)を10μm以下にして、平坦に形成できる。
図2(a)は、積層工程及び低圧加熱工程のICカード1の断面図である。
図2(b)は、接着工程から加圧停止工程までのICカード1の断面図である。
図2(c)は、ICカード1の製造時における加熱、加圧及び各工程時間の関係を説明するグラフである。
図2(d)は、ICカード1の製造条件を変更した場合のICチップの損傷を説明する表である。
(1)積層工程(図2(c)に示す時間T0)
図2(a)に示すように、熱プレス機の下台31上に、上側から上層10、個片インレット層20、下層30の順に積層する。
(2)低圧加熱工程(図2(c)に示す時間T0〜T2)
熱プレス機の上板32を、上層10の上面に接するまで降下して、低圧P1をかけながら、上層10及び下層30を加熱する。
なお、上板32の下面、及び、下台31の上面は、ICカード1の上面及び下面を平坦に形成するために、十分な平坦性を有している。
上層10及び下層30の温度が温度A1に達し、上層10及び下層30が軟化したら、加熱を停止して(図2(c)に示す時間T1)、その後、加熱停止工程(後述する)まで、上層10及び下層30の温度が一定になるように、熱プレス機を調整する。
(4)加圧開始工程(図2(c)に示す時間T2)
熱プレス機の圧力を、圧力P1から増加する。
熱プレス機の圧力を、圧力P1から圧力P2まで徐々に増加する。上層10は、軟化、加圧されるので、ICチップ22に当接している部分10bが徐々に変形し、ICチップ22よりも上部の樹脂を周囲に押し退け、また、ICチップ22が徐々に上層10に埋め込まれて、ICチップ22を収容するICチップ収容部10aが形成される。これにより、ICチップ22にかかる負荷を低減して、ICチップ22の損傷を防止できる。
また、ICチップ収容部10aが形成されることにより、上層10及び下層30の隙間dは、徐々に小さくなっていく。
圧力P2に達したら、熱プレス機の圧力増加を停止する。
図2(b)に示すように、このときには、上層10の下面が基材21の上面に当接し、上層10及び下層30の隙間dは、ゼロになっている。
また、上層10が軟化して、ICチップ収容部10aが形成されるので、上層10の上面及び下層30の下面は、膨らんで盛り上ったりすることがなく、平坦に形成できる。
定圧の圧力P2、定温の温度A1の状態を維持する。
この工程では、上層10及び下層30の隙間dが既にゼロになっているので、以下のように各層が接着される。
上層10及び下層30は、上層10の下面の縁部10b、及び下層30の上面の縁部30bが当接しているので、熱溶着される。なお、上層10及び下層30は、同一のPET−Gにより形成されているので、熱溶着の相性がよりよく、より強固に接着できる。
上記各層が接着されたら、加熱を停止する。
(9)冷却工程(図2(c)に示す時間T4〜T5)
継続して加熱を停止して、各層を十分に冷却する。
なお、上層10の厚みは、120μmであり、下層30の厚みは、105μmであり、両者は、ほぼ同等の厚みである。
この厚みの設定と、冷却工程により、ICカード1は、反りや、変形を防止でき、製造後にも形態が維持できる。
(10)加圧停止工程(図2(c)に示す時間T5)
各層が十分に冷却されたら、熱プレス機の圧力増加を停止して、一連の工程を終了する。製造されたICカード1は、熱プレス機から取り出す。
図2(d)は、A1=120℃、P2=200N/cm2を固定条件とし、低圧加熱工程における低圧P1及び加圧時間T0〜T2、定圧定温接着工程における定圧P2及び時間T3〜T4の条件を変更してICカード1を製造した場合に、ICチップ22の損傷を調べたものである。つまり、PETの溶着条件を、A1=120℃、圧力P2=200N/cm2として、これを固定条件にして、他の条件を変更したものである。
条件2では、P1=10N/cm2であり、T0〜T2=5分であり、条件1よりも各条件を緩和したが十分ではないために、ICチップが損傷しまったと考えられる。
条件3では、P1=0.5N/cm2であり、T0〜T2=5分であり、条件2よりも加圧条件を緩和することにより、ICチップが損傷することがなかった。
なお、実際に条件3で製造したICカード1は、上面及び下面のうちICチップ22を収容している部分の段差(凹凸の差)を測定し、段差を10μm以下にできることを確認済みである。
また、条件3で製造したICカード1は、ISO/IEC14443 TypeAの規格を満足できることを確認済みである。
また、ICカード1は、その上面及び下面を、ICチップが収容している部分の膨らみを低減して、平坦に形成できる。このため、例えば、カードを重ねて携行する場合等に、この部分ばかりに外力がかかることを防止できるので、ICチップ22の損傷を防止できるし、カード表面の亀裂等の損傷を防止できる。さらに、上面及び下面を平坦に形成できるので、印刷特性を向上できる。
次に、本発明を適用した第2実施形態について説明する。
なお、以下の説明及び図面において、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
図3は、第2実施形態のICカード101,201の層構成を示す断面図である。
図3(a)は、ICカード101の接着前及び接着後の層構成を示す断面図である。
図3(b)は、ICカード201の接着前及び接着後の層構成を示す断面図である。
上シート111の厚みは、120μmである。
スペーサ層112の厚みは、80μmであり、ICチップ22よりも薄い。スペーサ層112は、ICチップ22に対応する領域に、孔部112aを有している。孔部112aの開口径は、ICチップ22の平面形状の外形よりも大きい。
このため、スペーサ層112の孔部112aにICチップ22を収容するように、上層110、個片インレット層20、下層30を積層すると、上シート111の下面が、ICチップ22に当接することになる。
図3(a−2)に示すように、このとき、その部分の樹脂は、ICチップ22に押し出されるようにして、孔部112aに収容される。
これにより、上シート111のうちICチップ収容部110aの周囲の樹脂のひずみを低減できる。
下層230のスペーサ層232は、上層210のスペーサ層212の孔部212aと同様な、孔部232aを備えている。
各層の厚みは、以下の通りである。
上層210:
上シート211:70μm
スペーサ層212:40μm
個片インレット層(第1実施形態と同様):
ICチップ22:120μm
基材:70μm
下層230:
スペーサ層232:40μm
下シート231:80μm
図4(a)は、製造工程における熱プレス機の圧力の変化を説明するグラフである。
図4(b)は、ICカード101,201の製造条件を説明する表である。
次に、本発明を適用した第2実施形態について説明する。
図5は、第3実施形態のICカード301の接着前及び接着後の層構成を示す断面図である。
図5(a)に示すように、下層330には、予め、上面に窪み330aが設けられている。
このため、ICカード301は、製造工程において、加圧されると、個片インレット層20が下側にも変形して、ICチップ収容部310aが下層330側にも形成される。
これによっても、ICカード301は、第2実施形態のICカード201と同様に、上層310を薄く形成できるので、カードの総厚みをより薄く形成することができる。
(1)実施形態において、上層及び下層の縁部を溶着して、カードを形成する例を示したがこれに限定されない。例えば、上層、下層及びモジュール基材を全てPET−Gとして、上層及びモジュール基材を溶着可能とし、モジュール基材及び下層を溶着可能としてもよい。この場合、接着(溶着)面積を大きくできるので、各層間を強固に接着でき、また、縁部を設ける必要ないので、カード外形を小さくできる。なお、異なる樹脂同士でも、熱溶着可能で接着できるものであれば、種々の樹脂シートを選択できる。
また、例えば、上層及びモジュール基材の間に接着シートを配置して溶着可能とし、モジュール基材及び下層の間に接着シートを配置して溶着可能としてもよい。
10,110,210,310 上層
10a,110a,210a,310a ICチップ収容部
20 個片インレット層
21 基材
22 ICチップ
23 アンテナコイル
30,230,330 下層
111 上シート
112 スペーサ層
112a 孔部
231 下シート
232 スペーサ層
232a 孔部
330a 窪み
Claims (8)
- 非接触ICチップが実装され、前記非接触ICチップに電気的に接続され外部との間で非接触により情報の授受を行うアンテナが設けられたモジュール基材と、
熱可塑性樹脂シートにより形成され、カード表面を法線方向から見たときに、前記モジュール基材よりも外形が大きく、前記モジュール基材の一方の面側に配置された第1シート層と、
熱可塑性樹脂シートにより形成され、カード表面を法線方向から見たときに、前記第1シート層と外形が同等であり、前記モジュール基材の前記一方の面とは異なる面である他方の面側に配置された第2シート層とを備え、
前記第1シート層、前記モジュール基材及び前記第2シート層は、積層された状態で、前記各シートが軟化するまで加熱をし、加圧をすることにより、前記第1及び第2シート層のうち前記モジュール基材よりも外形の大きい領域である縁部が溶着され、
前記第1及び第2シート層のうち少なくとも1つは、前記加熱、前記加圧をすることにより、前記非接触ICチップを埋め込むように形成された非接触ICチップ収容部を有すること、
を特徴とする非接触ICカード。 - 熱可塑性樹脂シートにより形成され、非接触ICチップが実装され、前記非接触ICチップに電気的に接続され外部との間で非接触により情報の授受を行うアンテナが設けられたモジュール基材と、
熱可塑性樹脂シートにより形成され、前記モジュール基材の一方の面側に配置された第1シート層と、
熱可塑性樹脂シートにより形成され、前記モジュール基材の前記一方の面とは異なる面である他方の面側に配置された第2シート層とを備え、
前記第1シート層、前記モジュール基材及び前記第2シート層は、積層された状態で、前記各シートが軟化するまで加熱をし、加圧をすることにより、前記第1シート層及び前記モジュール基材の層間部が溶着され、前記モジュール基材及び前記第2シート層の層間部が溶着され、
前記第1及び第2シート層のうち少なくとも1つは、前記加熱、前記加圧をすることにより、前記非接触ICチップを埋め込むように形成された非接触ICチップ収容部を有すること、
を特徴とする非接触ICカード。 - 熱可塑性樹脂シートにより形成され、非接触ICチップが実装され、前記非接触ICチップに電気的に接続され外部との間で非接触により情報の授受を行うアンテナが設けられたモジュール基材と、熱可塑性樹脂シートにより形成され、カード表面を法線方向から見たときに、前記モジュール基材よりも外形が大きく、前記モジュール基材の一方の面側に配置された第1シート層と、熱可塑性樹脂シートにより形成され、カード表面を法線方向から見たときに、前記第1シート層と外形が同等であり、前記モジュール基材の前記一方の面とは異なる面である他方の面側に配置された第2シート層とを積層して配置する積層工程と、
前記第1シート層、前記モジュール基材及び前記第2シート層を積層した状態で、前記第1及び前記第2シート層が軟化するまで加熱する加熱工程と、
前記加熱工程で前記第1及び前記第2シート層が軟化した状態で、徐々に加圧をすることにより、前記第1及び第2シート層のうち少なくとも1つに、前記非接触ICチップを埋め込む非接触ICチップ収容部を形成する非接触ICチップ収容部形成工程と、
前記非接触ICチップ収容部を形成後、又は前記非接触ICチップ収容部を形成しながら、加熱及び加圧をすることにより、前記第1及び第2シート層のうち前記モジュール基材よりも外形の大きい領域である縁部を溶着する接着工程と、
を備える非接触ICカードの製造方法。 - 熱可塑性樹脂シートにより形成され、非接触ICチップが実装され、前記非接触ICチップに電気的に接続され外部との間で非接触により情報の授受を行うアンテナが設けられたモジュール基材と、熱可塑性樹脂シートにより形成され、前記モジュール基材の一方の面側に配置された第1シート層と、熱可塑性樹脂シートにより形成され、前記モジュール基材の前記一方の面とは異なる面である他方の面側に配置された第2シート層とを積層して配置する積層工程と、
前記第1シート層、前記モジュール基材及び前記第2シート層を積層した状態で、前記第1及び前記第2シート層が軟化するまで加熱する加熱工程と、
前記加熱工程で前記第1及び前記第2シート層が軟化した状態で、徐々に加圧をすることにより、前記第1及び第2シート層のうち少なくとも1つに、前記非接触ICチップを埋め込む非接触ICチップ収容部を形成する非接触ICチップ収容部形成工程と、
前記非接触ICチップ収容部を形成後、又は前記非接触ICチップ収容部を形成しながら、加熱及び加圧をすることにより、前記第1シート層及び前記モジュール基材の層間部を溶着し、前記モジュール基材及び前記第2シート層の層間部を溶着する接着工程と、
を備える非接触ICカードの製造方法。 - 請求項3又は請求項4に記載の非接触ICカードの製造方法において、
接着工程及び非接触ICチップ収容部形成工程は、平坦性を有する面で前記第1及び第2シート層の表面を加圧すること、
を特徴とする非接触ICカードの製造方法。 - 請求項3から請求項5までのいずれか1項に記載の非接触ICカードの製造方法において、
前記第1及び第2シート層のうち少なくとも1つは、厚みが前記非接触ICチップよりも薄く、前記非接触ICチップに対応する領域に孔部を有するスペーサ層を有し、
前記積層工程は、前記スペーサ層の前記孔部に前記非接触ICチップを収容するように、前記第1シート層、前記モジュール基材及び前記第2シート層を積層すること、
を特徴とする非接触ICカードの製造方法。 - 請求項3から請求項6までのいずれか1項に記載の製造方法により製造された非接触ICカード。
- 請求項1、請求項2及び請求項7のいずれか1項に記載の非接触ICカードにおいて、
前記非接触ICチップの厚みが75μm以上160μm以下であり、
カード表面のうち前記非接触ICチップを収容している部分の段差が10μm以下であり、
このカードの総厚みが450μm以下であること、
を特徴とする非接触ICカード。
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