JP2011109874A - モータ制御装置および車両用操舵装置 - Google Patents

モータ制御装置および車両用操舵装置 Download PDF

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Abstract

【課題】回転角センサの故障時に、回転角センサを用いない新たな制御方式でモータを制御することができるモータ制御装置を提供する。
【解決手段】センサ故障判定部40は、レゾルバ8の出力信号の異常を検出すると、第2モードから、第1モードに、モータ制御モードを切り換える。制御モードが第1モードに切り換えられると、レゾルバ8の故障直前のq軸指示電流I が負の値であるか否かが判別される。レゾルバ故障前のq軸指示電流I が零または正の値である場合には、バッファ部28内に保存されているレゾルバ故障直前のロータ回転角θが、制御角θの前回値θ(n-1)の切換初期値として設定される。一方、レゾルバ故障前のq軸指示電流I が負の値である場合には、バッファ部28内に保存されているレゾルバ故障直前のロータ回転角θを、180°ずらした値(θ+π)が、制御角θの前回値θ(n-1)の切換初期値として設定される。
【選択図】図1

Description

この発明は、ブラシレスモータを駆動するためのモータ制御装置およびそれを備えた車両用操舵装置に関する。ブラシレスモータは、たとえば、車両用操舵装置の駆動源として使用可能である。車両用操舵装置の一例は、電動パワーステアリング装置である。
ブラシレスモータを駆動制御するためのモータ制御装置は、一般に、ロータの回転角を検出するための回転角センサの出力に応じてモータ電流の供給を制御するように構成されている。しかし、回転角センサが故障すると、モータ制御を継続できなくなる。
そこで、回転角センサを用いることなくブラシレスモータを駆動するセンサレス駆動方式が提案されている。センサレス駆動方式は、ロータの回転に伴う誘起電圧を推定することによって、磁極の位相(ロータの電気角)を推定する方式である。ロータ停止時および極低速回転時には、磁極の位相を推定できないので、別の方式で磁極の位相が推定される。具体的には、ステータに対してセンシング信号を注入し、このセンシング信号に対するモータの応答が検出される。このモータ応答に基づいて、ロータ回転位置が推定される。
特開2007-267549号公報
上記のセンサレス駆動方式は、誘起電圧やセンシング信号を用いてロータの回転位置を推定し、その推定によって得られた回転位置に基づいてモータを制御するものである。しかし、この駆動方式は、いずれの用途にも適しているわけではなく、たとえば、車両の舵取り機構に操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置その他の車両用操舵装置の駆動源として用いられるブラシレスモータの制御に適用するための手法は未だ確立されていない。そのため、別の方式によるセンサレス制御の実現が望まれている。
そこで、この発明の目的は、回転角センサが故障したときには、回転角センサを用いない新たな制御方式でモータを制御することができるモータ制御装置およびそれを備えた車両用操舵装置を提供することである。
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、ロータ(50)と、このロータに対向するステータ(55)とを備えたモータ(3)を制御するためのモータ制御装置(5)であって、制御上の回転角である制御角(θ)に従う回転座標系の第1軸電流指示値(Iγ )で前記モータを駆動する電流駆動手段(30,31,33,34B,34C,35,36A,36B)と、前記制御角に加算すべき加算角を演算する加算角演算手段(22,23)と、所定の演算周期毎に、前記加算角演算手段によって演算された加算角を制御角の前回値に加算することによって、制御角の今回値を求める制御角演算手段(26)と、を含む負荷角制御手段と、前記ロータ回転角を検出するための回転角センサ(8)と、前記ロータ回転角に従う回転座標系の第2軸電流指示値(I )を設定するための指示電流設定手段(32)と、前記回転角センサが故障したことを検出する故障検出手段(40)と、前記回転角センサの故障が検出されたときに、前記回転角センサの検出値と前記指示電流設定手段の設定値とに基づくモータ制御(第2モード)から、前記負荷角制御手段によるモータ制御(第1モード)に、制御モードを切り換える切換手段(41,42)と、前記切換手段によって制御モードが切り換えられたときに、前記制御角の前回値(θ(n-1))の初期値を設定する切換初期値設定手段(29)とを含み、前記切換初期値設定手段は、前記切換手段によって制御モードが切り換えられたときに、前記回転角センサの故障検出直前の前記第2軸電流指示値の符号が正であるか負であるかを判別する手段(29,ステップS16)と、故障検出直前の前記第2軸電流指示値が前記第1軸電流指示値と同符号である場合には、故障検出直前に前記回転角センサによって検出されたロータ回転角を、前記制御角の前回値の初期値として設定する手段(29,ステップS17)と、故障検出直前の前記第2軸電流指示値が前記第1軸電流指示値と異符号である場合には、故障検出直前に前記回転角センサによって検出されたロータ回転角を180度ずらした回転角を、前記制御角の前回値の初期値として設定する手段(29,ステップS18)とを含む、モータ制御装置である。なお、括弧内の英数字は後述の実施形態における対応構成要素等を表すが、むろん、この発明の範囲は当該実施形態に限定されない。以下、この項において同じ。
この構成によれば、回転角センサの故障が検出されたときに、回転角センサの検出値と指示電流設定手段の設定値とに基づくモータ制御(第2モード)から、負荷角制御手段に基づくモータ制御(第1モード)に、制御モードが切り換えられる。つまり、回転角センサの故障が検出されていないときには、第2モードによるモータ制御が行なわれ、回転角センサの故障が検出されると第1モードによるモータ制御が行なわれる。
第1モードでモータが制御されるときには、制御角に従う回転座標系(γδ座標系。以下「仮想回転座標系」といい、この仮想回転座標系の座標軸を「仮想軸」という。)の第1軸電流指示値(仮想軸電流指示値)によってモータが駆動される一方で、制御角は、演算周期毎に加算角を加算することによって更新される。これにより、制御角を更新しながら、すなわち、仮想回転座標系の座標軸(仮想軸)を更新しながら、仮想軸電流指示値に応じてモータを駆動することによって、必要なトルクを発生させることができる。こうして、回転角センサを用いることなく、モータから適切なトルクを発生させることができる。すなわち、ロータの磁極方向に従う回転座標系(dq座標系)の座標軸と前記仮想軸とのずれ量(負荷角)が適値に導かれることによって、適切なトルクが発生する。モータトルクの大きさは、たとえば、モータのトルク定数をK、仮想軸の軸電流値をIγとし、負荷角をθとすると、K・Iγsinθで表すことができる。負荷角θの調整によってモータトルクが制御されるので、第1軸電流指示値は、正または負のいずれか一方の符号を有する。
一方、第2モードでモータが制御されるときには、回転角センサによって検出されるロータの回転角と指示電流設定手段の設定値(ロータ回転角に従う回転座標系の第2軸電流指示値)とに基づいて、モータへの通電制御を行なうことによって、モータが駆動される。
この発明では、制御モードが第2モードから第1モードに切り換えられたときに、制御角の前回値(θ(n-1))の初期値が、切換初期値設定手段によって設定される。具体的には、制御モードが切り換えられたときに、回転角センサの故障検出直前の第2軸電流指示値の符号が正であるか負であるかが判別される。そして、故障検出直前の第2軸電流指示値が第1軸電流指示値と同符号である場合には、故障検出直前に回転角センサによって検出されたロータ回転角が、制御角の前回値の初期値として設定される。一方、故障検出直前の第2の軸電流指示値が第1軸電流指示値と異符号である場合には、故障検出直前に回転角センサによって検出されたロータ回転角を180度ずらした回転角が、制御角の前回値の初期値として設定される。
前述したように、制御角(θ)は、制御角の前回値(θ(n-1))に加算角(α)が加算されることにより演算される。そこで、この発明では、制御モードが第2モードから第1モードに切り換えられたときには、故障検出直前に回転角センサによって検出されたロータ回転角(θ)を、制御角の前回値(θ(n-1))の初期値として設定している。これにより、モード切換時に制御の連続性を確保できる。
前述のとおり、第1軸電流指示値は正または負のいずれか一方の符号を有する値(たとえば、零または正の値)とされるのに対して、第2軸電流指示値は、目標とするモータトルクの方向に応じて正または負の値をとる。これは、第1モードでは負荷角の制御によってモータトルクの方向および大きさが制御されるのに対して、第2モードでは軸電流値の方向および大きさによってモータトルクの方向および大きさが制御されるからである。
回転角センサの故障検出に応答して第2モードから第1モードへの切り換わりが生じるときに、故障直前の第2軸電流指示値が第1軸電流指示値と同符号であれば、故障直前のロータ回転角を制御角前回値に設定することにより、モード切り換え後も妥当なモータトルクを発生させることができる。すなわち、制御の連続性を保つことができる。これに対して、故障直前の第2軸電流指示値が第1軸電流指示値と異符号であるときには、ロータ回転角を制御角前回値に設定することで、モータトルクの方向が反転し、制御の連続性が失われるおそれがある。
そこで、この発明では、回転角センサの故障検出直前の第2軸電流指示値が第1軸電流指示値と異符号である場合には、故障検出直前に回転角センサによって検出されたロータ回転角を180度ずらした回転角(θ+π)を、制御角の前回値(θ(n-1))の初期値として設定するようにしている。これにより、故障検出直前に回転角センサによって検出されたロータ回転角をそのまま制御角の前回値(θ(n-1))の初期値として設定する場合に比べて、制御角(θ)が180度ずれ、従って、負荷角(θ)が180度ずれる。前述したように、モータトルクは、負荷角θを用いて、K・Iγsinθで表されるので、負荷角(θ)が180度ずれると、モータトルクの方向が反転する。この結果、制御モード切換後において第1軸電流指示値に基づくモータ制御が行なわれるようになったときに、モータトルクの方向を制御モード切換前の方向と一致させることができるようになる。したがって、故障検出直前の第2軸電流指示値の符号によらずに、第2モードから第1モードにスムーズに制御モードを移行させることが可能となる。
請求項2記載の発明は、車両の舵取り機構(2)に駆動力を付与するモータ(3)と、前記モータを制御するための、請求項1に記載のモータ制御装置とを含む、車両用操舵装置である。この構成によれば、回転角センサの故障が検出されたときに、第2モードから第1モードにスムーズに制御モードを移行させることができる車両用操舵装置を提供できる。
前記負荷角制御手段は、モータによって駆動される駆動対象に加えられる、モータトルク以外のトルク(T)を検出するためのトルク検出手段(1)と、前記駆動対象に加えられるべき指示トルク(T:モータトルク以外のトルクの指示値)を設定する指示トルク設定手段とをさらに含んでいてもよい。この場合、前記加算角演算手段は、前記指示トルク設定手段によって設定される指示トルクと前記トルク検出手段によって検出されるトルクとのトルク偏差に応じて前記加算角を演算するものであってもよい。
この構成では、第1モードにおいては、駆動対象に加えられるべき指示トルク(モータトルク以外のトルクの指示値)が指示トルク設定手段によって設定される一方で、駆動対象に加えられる、モータトルク以外のトルクがトルク検出手段によって検出される。そして、指示トルクと検出トルクとの偏差(トルク偏差)に応じて加算角が演算される。すなわち、第1モードにおいては、前記検出トルクを前記指示トルクに近づけるように前記加算角を演算するフィードバック制御手段が構成されている。これにより、制御角を適切に制御することができ、モータから指示トルクに応じたモータトルクを発生させることができる。
前記モータは、車両の舵取り機構(2)に駆動力を付与するものであってもよい。この場合に、前記トルク検出手段は、前記車両の操向のために操作される操作部材(10)に加えられる操舵トルクを検出するものであってもよい。また、前記指示トルク設定手段は、操舵トルクの目標値としての指示操舵トルクを設定するものであってもよい。そして、前記加算角演算手段は、前記指示トルク設定手段によって設定される指示操舵トルクと前記トルク検出手段によって検出される操舵トルクとの偏差に応じて前記加算角を演算するものであってもよい。
この構成によれば、第1モードにおいては、指示操舵トルクが設定され、この指示操舵トルクと操舵トルク(検出値)との偏差に応じて前記加算角が演算される。これにより、操舵トルクが当該指示操舵トルクとなるように加算角が定められ、それに応じた制御角が定められることになる。したがって、指示操舵トルクを適切に定めておくことによって、モータから適切な駆動力を発生させて、これを舵取り機構に付与することができる。すなわち、ロータの磁極方向に従う回転座標系(dq座標系)の座標軸と前記仮想軸とのずれ量(負荷角)が指示操舵トルクに応じた値に導かれる。その結果、適切なトルクがモータから発生され、運転者の操舵意図に応じた駆動力を舵取り機構に付与できる。
前記モータ制御装置または前記車両用操舵装置は、前記操作部材の操舵角を検出する操舵角検出手段(4)をさらに含み、前記指示トルク設定手段は、前記操舵角検出手段によって検出される操舵角に応じて指示操舵トルクを設定するものであることが好ましい。この構成によれば、第1モート゛においては、操作部材の操舵角に応じて指示操舵トルクが設定されるので、操舵角に応じた適切なトルクをモータから発生させることができ、運転者が操作部材に加える操舵トルクを操舵角に応じた値へと導くことができる。これにより、良好な操舵感を得ることができる。
前記指示トルク設定手段は、前記車両の車速を検出する車速検出手段(6)によって検出される当該車速に応じて指示操舵トルクを設定するものであってもよい。この構成によれば、第1モート゛においては、車速に応じて指示操舵トルクが設定されるので、いわゆる車速感応制御を行うことができる。その結果、良好な操舵感を実現できる。たとえば、車速が大きいほど、すなわち、高速走行時ほど指示操舵トルクを小さく設定することより、すぐれた操舵感が得られる。
この発明の一実施形態に係るモータ制御装置を適用した電動パワーステアリング装置の電気的構成を説明するためのブロック図である。 モータの構成を説明するための図解図である。 前記電動パワーステアリング装置の制御ブロック図である。 操舵角に対する指示操舵トルクの特性例を示す図である。 操舵トルクリミッタの働きを説明するための図である。 第1モードにおけるγ軸指示電流値の設定例を示す図である。 第2モードにおけるq軸指示電流値の設定例を示す図である。 加算角リミッタの働きを説明するためのフローチャートである。 センサ故障判定部と切換初期値設定部とによって実行される制御モードの切換処理の手順を示すフローチャートである。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係るモータ制御装置を適用した電動パワーステアリング装置(車両用操舵装置の一例)の電気的構成を説明するためのブロック図である。この電動パワーステアリング装置は、車両を操向するための操作部材としてのステアリングホイール10に加えられる操舵トルクTを検出するトルクセンサ1と、車両の舵取り機構2に減速機構7を介して操舵補助力を与えるモータ3(ブラシレスモータ)と、ステアリングホイール10の回転角である操舵角を検出する舵角センサ4と、モータ3内のロータの回転角を検出するレゾルバ8(回転角センサ)と、モータ3を駆動制御するモータ制御装置5と、当該電動パワーステアリング装置が搭載された車両の速度を検出する車速センサ6とを備えている。レゾルバ8は、ロータ回転角(ロータ回転位置)に対応する正弦波信号および余弦波信号を生成するものである。
モータ制御装置5は、レゾルバ8の出力信号、トルクセンサ1が検出する操舵トルク、舵角センサ4が検出する操舵角および車速センサ6が検出する車速に応じてモータ3を駆動することによって、操舵状況および車速に応じた適切な操舵補助を実現する。
モータ3は、この実施形態では、三相ブラシレスモータであり、図2に図解的に示すように、界磁としてのロータ50と、このロータ50に対向するステータ55に配置されたU相、V相およびW相のステータ巻線51,52,53とを備えている。モータ3は、ロータの外部にステータを対向配置したインナーロータ型のものであってもよいし、筒状のロータの内部にステータを対向配置したアウターロータ型のものであってもよい。
各相のステータ巻線51,52,53の方向にU軸、V軸およびW軸をとった三相固定座標(UVW座標系)が定義される。また、ロータ50の磁極方向にd軸(磁極軸)をとり、ロータ50の回転平面内においてd軸と直角な方向にq軸(トルク軸)をとった二相回転座標系(dq座標系。実回転座標系)が定義される。dq座標系は、ロータ50とともに回転する回転座標系である。dq座標系では、q軸電流のみがロータ50のトルク発生に寄与するので、d軸電流を零とし、q軸電流を所望のトルクに応じて制御すればよい。ロータ50の回転角(ロータ角)θは、U軸に対するd軸の回転角である。dq座標系は、ロータ角θに従う実回転座標系である。このロータ角θを用いることによって、UVW座標系とdq座標系との間での座標変換を行うことができる。
一方、この実施形態では、制御上の回転角を表す制御角θが導入される。制御角θは、U軸に対する仮想的な回転角である。この制御角θに対応する仮想的な軸をγ軸とし、このγ軸に対して90°進んだ軸をδ軸として、仮想二相回転座標系(γδ座標系。仮想回転座標系)を定義する。制御角θがロータ角θに等しいとき、仮想回転座標系であるγδ座標系と実回転座標系であるdq座標系とが一致する。すなわち、仮想軸としてのγ軸は実軸としてのd軸と一致し、仮想軸としてのδ軸は実軸としてのq軸と一致する。γδ座標系は、制御角θに従う仮想回転座標系である。UVW座標系とγδ座標系との座標変換は、制御角θを用いて行うことができる。
制御角θとロータ角θとの差を負荷角θ(=θ−θ)と定義する。
制御角θに従ってγ軸電流Iγをモータ3に供給すると、このγ軸電流Iγのq軸成分(q軸への正射影)がロータ50のトルク発生に寄与するq軸電流Iとなる。すなわち、γ軸電流Iγとq軸電流Iとの間に、次式(1)の関係が成立する。
=Iγ・sinθ …(1)
再び図1を参照する。モータ制御装置5は、マイクロコンピュータ11と、このマイクロコンピュータ11によって制御され、モータ3に電力を供給する駆動回路(インバータ回路)12と、モータ3の各相のステータ巻線に流れる電流を検出する電流検出部13とを備えている。
電流検出部13は、モータ3の各相のステータ巻線51,52,53に流れる相電流I,I,I(以下、総称するときには「三相検出電流IUVW」という。)を検出する。これらは、UVW座標系における各座標軸方向の電流値である。
マイクロコンピュータ11は、CPUおよびメモリ(ROMおよびRAMなど)を備えており、所定のプログラムを実行することによって、複数の機能処理部として機能するようになっている。この複数の機能処理部には、操舵トルクリミッタ20と、指示操舵トルク設定部21と、トルク偏差演算部22と、PI(比例積分)制御部23と、加算角リミッタ24と、制御角演算部26と、回転角演算部27と、バッファ部28と、切換初期値設定部29と、第1指示電流値生成部31と、第2指示電流値生成部32と、電流偏差演算部30と、PI制御部33と、指示電圧反転部34Aと、γδ/αβ(dq/αβ)変換部34Bと、αβ/UVW変換部34Cと、PWM(Pulse Width Modulation)制御部35と、UVW/αβ変換部36Aと、αβ/γδ(αβ/dq)変換部36Bと、センサ故障判定部40と、指示電流値切換部41と、角度切換部42とが含まれている。
指示操舵トルク設定部21は、舵角センサ4によって検出される操舵角と、車速センサ6によって検出される車速とに基づいて、指示操舵トルクTを設定する。たとえば、図4に示すように、操舵角が正の値(右方向へ操舵した状態)のとき指示操舵トルクTは正の値(右方向へのトルク)に設定され、操舵角が負の値(左方向へ操舵した状態)のとき指示操舵トルクTは負の値(左方向へのトルク)に設定される。そして、操舵角の絶対値が大きくなるに従って、その絶対値が大きくなるように(図4の例では非線型に大きくなるように)指示操舵トルクTが設定される。ただし、所定の上限値(正の値。たとえば、+6Nm)および下限値(負の値。たとえば−6Nm)の範囲内で指示操舵トルクTの設定が行われる。また、指示操舵トルクTは、車速が大きいほど、その絶対値が小さくなるように設定される。すなわち、車速感応制御が行われる。
操舵トルクリミッタ20は、トルクセンサ1の出力を所定の上限飽和値+Tmax(+Tmax>0。たとえば+Tmax=7Nm)と下限飽和値−Tmax(−Tmax<0。たとえば−Tmax=−7Nm)との間に制限する。具体的には、操舵トルクリミッタ20は、図5に示すように、上限飽和値+Tmaxと下限飽和値−Tmaxの間では、トルクセンサ1の検出操舵トルクTをそのまま出力する。また、操舵トルクリミッタ20は、トルクセンサ1の検出操舵トルクTが上限飽和値+Tmax以上であれば、上限飽和値+Tmaxを出力する。そして、操舵トルクリミッタ20は、トルクセンサ1の検出操舵トルクTが下限飽和値−Tmax以下であれば、下限飽和値−Tmaxを出力する。飽和値+Tmaxおよび−Tmaxは、トルクセンサ1の出力信号が安定な領域(信頼性のある領域)の境界を画定するものである。つまり、トルクセンサ1の出力信号は、上限飽和値Tmaxを超える区間、および下限飽和値−Tmaxを下回る区間では不安定であり、実際の操舵トルクに対応しなくなる。換言すれば、飽和値+Tmax,−Tmaxは、トルクセンサ1の出力特性に応じて定められる。
トルク偏差演算部22は、指示操舵トルク設定部21によって設定される指示操舵トルクTとトルクセンサ1によって検出され、操舵トルクリミッタ20による制限処理を受けた操舵トルクT(以下、区別するために「検出操舵トルクT」という。)との偏差(トルク偏差)ΔT(=T−T)を求める。PI制御部23は、このトルク偏差ΔTに対するPI演算を行う。すなわち、トルク偏差演算部22およびPI制御部23によって、検出操舵トルクTを指示操舵トルクTに導くためのトルクフィードバック制御手段が構成されている。PI制御部23は、トルク偏差ΔTに対するPI演算を行うことで、制御角θに対する加算角αを演算する。したがって、前記トルクフィードバック制御手段は、加算角αを演算する加算角演算手段を構成している。
加算角リミッタ24は、PI制御部23によって求められた加算角αに対して制限を加える加算角制限手段である。より具体的には、加算角リミッタ24は、所定の上限値UL(正の値)と下限値LL(負の値)との間の値に加算角αを制限する。上限値ULおよび下限値LLは、所定の制限値ωmax(ωmax>0。たとえばωmaxの既定値=45度)に基づいて定められる。この所定の制限値ωmaxの既定値は、たとえば、最大操舵角速度に基づいて定められる。最大操舵角速度とは、ステアリングホイール10の操舵角速度として想定され得る最大値であり、たとえば、800deg/sec程度である。
最大操舵角速度のときのロータ50の電気角の変化速度(電気角での角速度。最大ロータ角速度)は、次式(2)のとおり、最大操舵角速度と、減速機構7の減速比と、ロータ50の極対数との積で与えられる。極対数とは、ロータ50が有する磁極対(N極とS極との対)の個数である。
最大ロータ角速度=最大操舵角速度×減速比×極対数 …(2)
制御角θの演算間(演算周期)におけるロータ50の電気角変化量の最大値(ロータ角変化量最大値)は、次式(3)のとおり、最大ロータ角速度に演算周期を乗じた値となる。
ロータ角変化量最大値=最大ロータ角速度×演算周期
=最大操舵角速度×減速比×極対数×演算周期 …(3)
このロータ角変化量最大値が一演算周期間で許容される制御角θの最大変化量である。そこで、前記ロータ角変化量最大値を制限値ωmaxの既定値とすればよい。この制限値ωmaxを用いて、加算角αの上限値ULおよび下限値LLは、それぞれ次式(4)(5)で表すことができる。
UL=+ωmax …(4)
LL=−ωmax …(5)
加算角リミッタ24による制限処理後の加算角αが、制御角演算部26の加算器26Aにおいて、制御角θの前回値θ(n-1)(nは今演算周期の番号)に加算される(Z−1は信号の前回値を表す)。
制御角演算部26は、制御角θの前回値θ(n-1)に加算角リミッタ24から与えられる加算角αを加算する加算器26Aを含む。すなわち、制御角演算部26は、所定の演算周期毎に制御角θを演算する。そして、前演算周期における制御角θを前回値θ(n-1)とし、これを用いて今演算周期における制御角θである今回値θ(n)を求める。
回転角演算部27は、レゾルバ8の出力信号に基づいてロータ50の回転角θを演算する。バッファ部28は、回転角演算部27によって演算されたロータ回転角θを、最新のものから過去所定回数前までの複数回分保存する。
角度切換部42は、制御角演算部26によって求められた制御角θと、回転角演算部27によって求められたロータ回転角θとのうちのいずれか一方を選択し、座標変換用の変換角θとして出力するものである。
第1指示電流値生成部31は、制御上の回転角である前記制御角θに対応する仮想回転座標系であるγδ座標系の座標軸(仮想軸)に流すべき電流値を指示電流値として生成するものである。具体的には、γ軸指示電流値Iγ およびδ軸指示電流値Iδ (以下、これらを総称するときには「二相指示電流値Iγδ 」という。)を生成する。第1指示電流値生成部31は、γ軸指示電流値Iγ を有意値とする一方で、δ軸指示電流値Iδ を零とする。より具体的には、第1指示電流値生成部31は、トルクセンサ1によって検出され、操舵トルクリミッタ20による制限処理を受けた検出操舵トルクTに基づいてγ軸指示電流値Iγ を設定する。
検出操舵トルクTに対するγ軸指示電流値Iγ の設定例は、図6に示されている。検出操舵トルクTが零付近の領域には不感帯NRが設定されており、不感帯NR内ではIγ =0である。γ軸指示電流値Iγ は、不感帯NRの外側の領域で急峻に立ち上がり、所定のトルク以上でほぼ一定値となるように設定される。これにより、運転者がステアリングホイール10を操作していないときには、モータ3への通電が停止され、不必要な電力消費が抑制される。このように、この実施形態では、γ軸指示電流値Iγ は、零または正の値をとる。
第2指示電流値生成部32は、dq座標系の座標軸に流すべき電流値を指示電流値として生成するものである。具体的には、d軸指示電流値I およびq軸指示電流値I (以下、これらを総称するときには「二相指示電流値Idq 」という。)を生成する。さらに具体的には、第2指示電流値生成部32は、q軸指示電流値I を有意値とする一方で、d軸指示電流値I を零とする。より具体的には、第2指示電流値生成部32は、トルクセンサ1によって検出され、操舵トルクリミッタ20による制限処理を受けた検出操舵トルクTに基づいてq軸指示電流値I を設定する。
検出操舵トルクTに対するq軸指示電流値I の設定例は、図7に示されている。検出操舵トルクTは、たとえば右方向への操舵のためのトルクが正の値にとられ、左方向への操舵のためのトルクが負の値にとられている。また、q軸指示電流値I は、モータ3から右方向操舵のための操舵補助力を発生させるべきときには正の値とされ、モータ3から左方向操舵のための操舵補助力を発生させるべきときには負の値とされる。q軸指示電流値I は、検出操舵トルクTの正の値に対しては正をとり、検出操舵トルクTの負の値に対しては負の値をとる。検出操舵トルクTが−T1〜T1(たとえば、T1=0.4N・m)の範囲(トルク不感帯)の微小な値のときには、q軸指示電流値I は零とされる。また、q軸指示電流値I は、車速センサ6によって検出される車速が大きいほど、その絶対値が小さく設定されるようになっている。これにより、低速走行時には大きな操舵補助力を発生させることができ、高速走行時には操舵補助力を小さくすることができる。
指示電流切換部41は、第1指示電流値生成部31によって生成される二相指示電流値Iγδ と、第2指示電流値生成部32によって生成される二相指示電流値Idq とのうちのいずれか一方を選択し、電流偏差演算部30に供給するものである。
センサ故障判定部40は、レゾルバ8の故障の有無を判定し、その判定結果に応じてモータ3の制御モードの切換を行なうものである。つまり、センサ故障判定部40は、故障検出手段および切換手段として機能する。たとえば、センサ故障判定部40は、レゾルバ8の信号線に導出される信号を監視することによって、レゾルバ8の故障、レゾルバ8の信号線の断線故障、レゾルバ8の信号線の接地故障を検出することができる。センサ故障判定部40は、レゾルバ8の故障の有無の判定結果に応じて、第1モードと第2モードとの間で制御モードを切り換え、モード切換指令を生成する。このモード切換指令に応じて、指示電流値切換部41および角度切換部42における切換が実行される。
具体的には、センサ故障判定部40は、レゾルバ8の故障が生じていないと判定している場合(通常時)には、制御モードを第2モードに設定する。一方、レゾルバ8の故障が生じていると判定している場合(故障時)には、センサ故障判定部40は、制御モードを第2モードから第1モードに切り換える。第2モードにおいては、指示電流値切換部41は第2指示電流値生成部32が生成する二相指示電流値Idq を選択して出力し、角度切換部42は回転角演算部27が生成するロータ回転角θを選択して出力する。第1モードにおいては、指示電流値切換部41は第1指示電流値生成部31が生成する二相指示電流値γδ を選択して出力し、角度切換部42は制御角演算部26が生成する制御角θを選択して出力する。
センサ故障判定部40からの切換指令は、切換初期値設定部29にも与えられるようになっている。切換初期値設定部29は、センサ故障判定部40からの切換指令が、第2モードから第1モードへの切換を指令するものであるとき、当該指令に応答して、PI制御部33をリセットするとともに、制御角θの前回値θ(n-1)の切換初期値を算出して、制御角演算部26に設定する。また、切換初期値設定部29は、当該指令を受信したときにおいて、所定の条件を満たしているときには、指示電圧反転部34Aに指示電圧反転指令を与える。切換初期値設定部29の動作の詳細については、後述する。 電流偏差演算部30は、指示電流値切換部41で選択された指示電流値Iγδ またはIdq に対する、二相検出電流Iγδ(γ軸検出電流Iγおよびδ軸検出電流Iδ)またはIdq(d軸検出電流Iおよびq軸検出電流I)の偏差を演算する。具体的には、指示電流値切換部41が二相指示電流値Iγδ を出力するときには、電流偏差演算部30は、γ軸指示電流値Iγ に対するγ軸検出電流Iγの偏差Iγ −Iγと、δ軸指示電流値Iδ (=0)に対するδ軸検出電流Iδの偏差Iδ −Iδとを演算する。また、指示電流値切換部41が二相指示電流値Idq を出力するときには、電流偏差演算部30は、d軸指示電流値I (=0)に対するd軸検出電流Iの偏差I −Iと、q軸指示電流値I に対するq軸検出電流Iの偏差I −Iとを演算する。γ軸検出電流Iγおよびδ軸検出電流Iδまたはd軸検出電流Iおよびq軸検出電流Iは、αβ/γδ(αβ/dq)変換部36Bから偏差演算部30に与えられるようになっている。
UVW/αβ変換部36Aは、電流検出部13によって検出されるUVW座標系の三相検出電流IUVW(U相検出電流I、V相検出電流IおよびW相検出電流I)を二相固定座標系であるαβ座標系の二相検出電流IαおよびIβ(以下総称するときには「二相検出電流Iαβ」という。)に変換する。αβ座標系は、図2に示すように、ロータ50の回転中心を原点として、ロータ50の回転平面内にα軸およびこれに直交するβ軸(図2の例ではU軸と同軸)を定めた固定座標系である。αβ/γδ(αβ/dq)変換部36Bは、制御モードが第1モードのときには、二相検出電流Iαβをγδ座標系の二相検出電流IγおよびIδ(以下総称するときには「二相検出電流Iγδ」という。)に変換する。一方、制御モードが第2モードのときには、αβ/γδ(αβ/dq)変換部36Bは、二相検出電流Iαβをdq座標系の二相検出電流IおよびI(以下総称するときには「二相検出電流Idq」という。)に変換する。これらが電流偏差演算部30に与えられるようになっている。αβ/γδ(αβ/dq)変換部36Bにおける座標変換には、角度切換部42で選択された変換角θが用いられる。
PI制御部33は、電流偏差演算部30によって演算された電流偏差に対するPI演算を行うことにより、モータ3に印加すべき二相指示電圧Vγδ (γ軸指示電圧Vγ およびδ軸指示電圧Vδ )または二相指示電圧Vdq (d軸指示電圧V およびq軸指示電圧V )を生成する。具体的には、PI制御部33は、制御モードが第1モードであるときには二相指示電圧Vγδ を生成し、制御モードが第2モードてあるときには二相指示電圧Vdq を生成する。PI制御部33によって生成された二相指示電圧Vγδ またはVdq は、指示電圧反転部34Aに与えられる。 指示電圧反転部34Aは、制御モードが第2モードから第1モードに切り換えられたときの初回の演算周期において、切換初期値設定部29から指示電圧反転指令が通知されたときのみ、PI制御部33によって生成された二相指示電圧を反転させる。それ以外のときには、指示電圧反転部34Aは、PI制御部33によって生成された二相指示電圧Vγδ またはVdq をそのままγδ/αβ(dq/αβ)変換部34Bに与える。
γδ/αβ(dq/αβ)変換部34Bは、制御モードが第1モードであるときには二相指示電圧Vγδ をαβ座標系の二相指示電圧Vαβ に変換し、制御モードが第2モードであるときには二相指示電圧Vdq をαβ座標系の二相指示電圧Vαβ に変換する。この座標変換には、角度切換部42で選択された変換角θが用いられる。二相指示電圧Vαβ は、α軸指示電圧Vα およびβ軸指示電圧Vβ からなる。αβ/UVW変換部34Cは、二相指示電圧Vαβ に対して座標変換演算を行うことによって、三相指示電圧VUVW を生成する。三相指示電圧VUVW は、U相指示電圧V 、V相指示電圧V およびW相指示電圧V からなる。この三相指示電圧VUVW は、PWM制御部35に与えられる。
PWM制御部35は、U相指示電圧V 、V相指示電圧V およびW相指示電圧V にそれぞれ対応するデューティのU相PWM制御信号、V相PWM制御信号およびW相PWM制御信号を生成し、駆動回路12に供給する。
駆動回路12は、U相、V相およびW相に対応した三相インバータ回路からなる。このインバータ回路を構成するパワー素子がPWM制御部35から与えられるPWM制御信号によって制御されることにより、三相指示電圧VUVW に相当する電圧がモータ3の各相のステータ巻線51,52、53に印加されることになる。
電流偏差演算部30およびPI制御部33は、電流フィードバック制御手段を構成している。この電流フィードバック制御手段の働きによって、モータ3に流れるモータ電流が、指示電流値切換部41によって選択された二相指示電流値Iγδ または二相指示電流値Idq に近づくように制御される。
図3は、前記第1モードのときの前記電動パワーステアリング装置の制御ブロック図である。ただし、説明を簡単にするために、加算角リミッタ24の機能は省略してある。
指示操舵トルクTと検出操舵トルクTとの偏差(トルク偏差)ΔTに対するPI制御(Kは比例係数、Kは積分係数、1/sは積分演算子である。)によって、加算角αが生成される。この加算角αが制御角θの前回値θ(n-1)に対して加算されることによって、制御角θの今回値θ(n)=θ(n-1)+αが求められる。このとき、制御角θとロータ50の実際のロータ角θとの偏差が負荷角θ=θ−θとなる。
したがって、制御角θに従うγδ座標系(仮想回転座標系)のγ軸(仮想軸)にγ軸指示電流値Iγ に従ってγ軸電流Iγが供給されると、q軸電流I=Iγsinθとなる。このq軸電流Iがロータ50の発生トルクに寄与する。すなわち、モータ3のトルク定数Kをq軸電流I(=Iγsinθ)に乗じた値が、アシストトルクT(=K・Iγsinθ)として、減速機構7を介して、舵取り機構2に伝達される。このアシストトルクTを舵取り機構2からの負荷トルクTから減じた値が、運転者がステアリングホイール10に与えるべき操舵トルクTである。この操舵トルクTがフィードバックされることによって、この操舵トルクTを指示操舵トルクTに導くように系が動作する。つまり、検出操舵トルクTを指示操舵トルクTに一致させるべく、加算角αが求められ、それに応じて制御角θが制御される。
このように制御上の仮想軸であるγ軸に電流を流す一方で、指示操舵トルクTと検出操舵トルクTとの偏差ΔTに応じて求められる加算角αで制御角θを更新していくことにより、負荷角θが変化し、この負荷角θに応じたトルクがモータ3から発生するようになっている。これにより、操舵角および車速に基づいて設定される指示操舵トルクTに応じたトルクをモータ3から発生させることができるので、操舵角および車速に対応した適切な操舵補助力を舵取り機構2に与えることができる。すなわち、操舵角の絶対値が大きいほど操舵トルクが大きく、かつ、車速が大きいほど操舵トルクが小さくなるように、操舵補助制御が実行される。
このように、前記第1モードにおいて、回転角センサを用いることなくモータ3を適切に制御して、適切な操舵補助を行うことができる。
一方、前記第2モードにおいては、検出操舵トルクTに応じた二相指示電流値Idq が設定され、モータ3の電流が当該二相指示電流値Idq に収束するようにフィードバック制御が行なわれる。そして、レゾルバ8の出力信号に基づいてロータ50の回転角θが求められ、この回転角θを用いて、γδ/αβ(dq/αβ)変換部34Bおよびαβ/γδ(αβ/dq)変換部36Bにおける座標変換が行なわれることになる。つまり、第2モードでは、回転角センサであるレゾルバ8を用いてモータ3が制御されることにより、適切な操舵補助が行なわれる。
前記第1モードにおいて有効化される構成部分によって第1制御手段(負荷角制御手段)が構成され、前記第2モードにおいて有効化される構成部分によって第2制御手段が構成されている。第1制御手段は、指示操舵トルク設定部21、操舵トルクリミッタ20、トルク偏差演算部22、PI制御部23、加算角リミッタ24、制御角演算部26、第1指示電流値生成部31、電流偏差演算部30、PI制御部33、指示電圧反転部34A、γδ/αβ(dq/αβ)変換部34B、αβ/UVW変換部34C、PWM制御部35、UVW/αβ変換部36Aおよびαβ/γδ(αβ/dq)変換部36Bによって構成されている。また、第2制御手段は、回転角演算部27、操舵トルクリミッタ20、第2指示電流値生成部32、電流偏差演算部30、PI制御部33、γδ/αβ(dq/αβ)変換部34B、αβ/UVW変換部34C、PWM制御部35、UVW/αβ変換部36Aおよびαβ/γδ(αβ/dq)変換部36Bによって構成されている。すなわち、第1および第2制御手段は、操舵トルクリミッタ20、電流偏差演算部30、PI制御部33、γδ/αβ(dq/αβ)変換部34B、αβ/UVW変換部34C、PWM制御部35、UVW/αβ変換部36Aおよびαβ/γδ(αβ/dq)変換部36Bを共有している。
図8は、加算角リミッタ24の働きを説明するためのフローチャートである。加算角リミッタ24は、PI制御部23によって求められた加算角αを上限値ULと比較し(ステップS1)、加算角αが上限値ULを超えている場合(ステップS1:YES)には、上限値ULを加算角αに代入する(ステップS2)。したがって、制御角θに対して上限値UL(=+ωmax)が加算されることになる。
PI制御部23によって求められた加算角αが上限値UL以下であれば(ステップS1:NO)、加算角リミッタ24は、さらに、その加算角αを下限値LLと比較する(ステップS3)。そして、その加算角αが下限値未満であれば(ステップS3:YES)、下限値LLを加算角αに代入する(ステップS4)。したがって、制御角θに対して下限値LL(=−ωmax)が加算されることになる。
PI制御部23によって求められた加算角αが下限値LL以上上限値UL以下(ステップS3:NO)であれば、その加算角αがそのまま制御角θへの加算のために用いられる。
このようにして、加算角αを上限値ULと下限値LLとの間に制限することができるので、制御の安定化を図ることができる。より具体的には、電流不足時や制御開始時に制御不安定状態(アシスト力が不安定な状態)が発生しても、この状態から安定な制御状態への遷移を促すことができる。
図9は、センサ故障判定部40と切換初期値設定部29とによって実行される制御モードの切換処理の手順を示すフローチャートである。この処理は所定の演算周期毎に繰り返し行なわれる。
センサ故障判定部40は、レゾルバ8の故障の有無を判定する(ステップS11)。センサ故障判定部40は、レゾルバ8の故障が生じていないと判定している場合(センサ故障を検出していない場合)には(ステップS11:NO)、前記第2モードを選択する(ステップS12)。すなわち、検出操舵トルクTに対応した二相指示電流値Idq が達成されるように、回転角演算部27により演算された回転角θに基づいて、モータが制御される。 一方、レゾルバ8の故障が発生したと判定した場合(センサ故障を検出した場合)およびレゾルバ8が故障中であると判定した場合には(ステップS11:YES)、センサ故障判定部40は、前記第1モードを選択する(ステップS13)。すなわち、指示操舵トルクTが達成されるように制御角θを演算周期毎に更新して負荷角θを調整するモータ制御(負荷角調整法)が実行される。
今回の演算周期において、センサ故障判定部40によって制御モードが第2モードから第1モードに切り換えられた場合、すなわち、制御モードが第2モードから第1モードに切り換わった初回である場合には(ステップS14:YES)、切換初期値設定部29は、PI制御部33をリセットする(ステップS15)。具体的には、切換初期値設定部29は、PI制御部33の積分項及び比例項を零にする。ただし、今演算周期でのPI演算の結果(Vdq )は、保持されて、今演算周期におけるモータ制御のために用いられる。
そして、切換初期値設定部29は、レゾルバ8の故障直前のq軸指示電流I が負の値であるか否かを判別する(ステップS16)。この実施形態では、切換初期値設定部29は、第2指示電流値生成部32から現在出力されているq軸指示電流I を、レゾルバ8の故障直前のq軸指示電流I とみなしている。なお、切換初期値設定部29は、第2指示電流値生成部32から出力されるq軸指示電流I を最新のものから過去所定回数前までの複数回分を保存するようにし、保存しているq軸指示電流I の中からレゾルバ8の故障直前のq軸指示電流I を選択するようにしてもよい。
前記レゾルバ故障前のq軸指示電流I が零以上(零または正)の値である場合(つまり、γ軸指示電流Iγ と同符号の場合)には(ステップS16:NO)、切換初期値設定部29は、バッファ部28内に保存されているレゾルバ故障直前のロータ回転角θを、制御角θの前回値θ(n-1)の切換初期値として制御角演算部26に設定する(ステップS17)。この後、切換初期値設定部29は、今演算周期の処理を終了する。
制御モードが第2モードから第1モードに切り換えられたときには、制御角の前回値θ(n-1)は不明である。そこで、この実施形態では、制御モードが第2モードから第1モードに切り換えられたときには、故障検出直前にレゾルバ8によって検出されたロータ回転角θを、制御角の前回値θ(n-1)の切換初期値として設定している。制御モードが切り換えられたときの加算角αの初期値として、零または比較的小さい値が設定されるとすると、制御角θは故障検出直前に回転角センサによって検出されたロータ回転角θとほぼ等しくなる。この実施形態では、制御モード切換後の加算角αの初期値は零に設定される。
制御モード切換後の初回においては、指示電流がd軸指示電流I からγ軸指示電流Iγ に切り換えられたとしても、PI制御部33は直ちに切換後の二相指示電流Iγδ と検出電流Iγδとの偏差に応じたPI制御に移行しない。このため、PI制御部33からは、モード切換直前の二相指示電流Idq に応じて演算された二相指示電圧Vdq が出力される。この結果、制御モード切換後の初回の演算周期においては、モード切換直前のd軸指示電流I に応じて演算された二相指示電圧Vdq に対して、制御角θを用いた二相/三相変換が行われる。そして、制御モード切換後の初回の制御角θは、故障検出直前に回転角センサによって検出されたロータ回転角θとほぼ等しいので、前記二相/三相変換によって、故障検出直前とほぼ同じ大きさの三相指示電圧VUVW が得られる。そのため、故障検出直前のモータトルク(アシストトルク)とほぼ同じ大きさのモータトルクを発生できるようになる。これにより、レゾルバ8の故障検出直前のd軸指示電流I が零または正であった場合において、制御モードが切り換えられた際のモータトルクの変動を抑制または防止できるようになる。したがって、第2モードから第1モードにスムーズに制御モードを移行させることができる。
前記ステップS16において、前記レゾルバ故障前のq軸指示電流I が負の値であると判別された場合(つまり、γ軸指示電流Iγ と異符号の場合)には(ステップS16:YES)、切換初期値設定部29は、バッファ部28内に保存されているレゾルバ故障直前のロータ回転角θを180°ずらした値(θ+πまたはθ−π)を、制御角θの前回値θ(n-1)の切換初期値として制御角演算部26に設定する(ステップS18)。
また、切換初期値設定部29は、指示電圧反転指令を指示電圧反転部34Aに通知する(ステップS19)。そして、今演算周期の処理を終了する。指示電圧反転部34Aは、指示電圧反転指令が通知されると、PI制御部33から生成された二相指示電圧Vγδ (Vdq )の符号を反転させる。
前記ステップS18において、レゾルバ故障前のq軸指示電流I が負の値であると判別された場合に、レゾルバ故障直前のロータ回転角を180°ずらした値を、制御角θの前回値θ(n-1)の切換初期値として設定している理由と、前記ステップS19において、PI制御部33から生成された二相指示電圧Vγδ (Vdq )の符号を反転させている理由について説明する。
第2モード時に用いられるq軸指示電流I は、図7に示されるように、正の値をとる場合と負の値をとる場合とがある。これに対して、第1モード時に用いられるγ軸指示電流Iγ は、図6に示されるように、零または正の値をとり、負の値になることはない。
レゾルバ故障前のq軸指示電流I が負の値である場合に、第2モードから第1モードに切り換えられると、指示電流値がq軸指示電流I からγ軸指示電流Iγ に切り換わるため、指示電流値が負から正に切り換わる。そして、切換後の二相指示電流Iγδ と検出電流Iγδとの偏差に応じたPI制御が行なわれるようになると、二相指示電圧Vγδ の符号が制御モード切換前の二相指示電圧Vdq の符号と反転する。
このように、第2モードから第1モードに切り換えられることにより、指示電流値が負から正に反転し、これに伴って二相指示電圧Vγδ (Vdq )の符号が反転する場合において、レゾルバ故障直前のロータ回転角θを制御角θの前回値θ(n-1)の切換初期値として設定すると、モータトルク(アシストトルク)の方向が、正負反転してしまう。
そこで、この実施形態では、レゾルバ8の故障検出直前のq軸指示電流値I が負である場合には、レゾルバ8の故障直前のロータ回転角θを180度ずらした値(θ+π)を、制御角θの前回値θ(n-1)の切換初期値として設定するようにしている。これにより、レゾルバ8の故障検出直前に回転角センサによって検出されたロータ回転角θをそのまま制御角の前回値θ(n-1)として設定する場合に比べて、制御角θが180度ずれ、この結果、負荷角θが180度ずれる。前述したように、モータトルクは、負荷角θを用いて、K・Iγsinθで表されるので、負荷角θが180度ずれると、モータトルクの方向が反転する。この結果、制御モード切換後において二相指示電流Iγδ と検出電流Iγδとの偏差に応じたPI制御が行なわれるようになったときに、モータトルクの方向を制御モード切換前の方向と一致させることができるようになる。したがって、レゾルバ8の故障検出直前のq軸指示電流値I が負である場合においても、第2モードから第1モードにスムーズに制御モードを移行させることができる。
しかし、制御モードが第2モードから第1モードに切り換えられた初回の演算周期においては、指示電流がd軸指示電流I からγ軸指示電流Iγ に切り換えられることにより、指示電流値の符号が負から正に反転したとしても、PI制御部33は直ちにγ軸指示電流Iγ と検出電流Iγδとの偏差に応じたPI制御に移行しない。このため、PI制御部33からは、モード切換直前のd軸指示電流I に応じて演算された二相指示電圧Vdq が出力される。そこで、レゾルバ8の故障検出直前のq軸指示電流値I が負である場合には、制御モードが第2モードから第1モードに切り換えられた初回の演算周期に限って、PI制御部33から出力される二相指示電圧Vdq の符号を反転させているのである。
制御モードが第1モードに切り換えられる直前において回転角演算部27によって検出されたロータ回転角をθとすると、二相指示電圧Vdq を三相指示電圧VUVW に変換するための変換式は、次式(6),(7),(8)で表される。
Figure 2011109874
前述したように、レゾルバ8の故障検出直前のq軸指示電流値I が負であったために、制御モードが第2モードから第1モードに切り換えられたときに、ロータ回転角θが180度ずれた値(θ+π)に変更されたとする。この実施形態では、制御モードが第2モードから第1モードに切り換えられた場合、加算角αの初期値は零に設定されるので、制御角θは、θ=θ+πとなる。また、前述したように、制御モードが第2モードから第1モードに切り換えられときの初回においては、PI制御部33からは、モード切換直前のd軸指示電流I に応じて演算された二相指示電圧Vdq が出力されているものとする。
この二相指示電圧Vdq を前記制御角θ(=θ+π)を用いて二相/三相変換することにより得られるU相の指示電圧V' は、次式(9)で示されるようになる。具体的には、U相の指示電圧V' は、前記式(6)にθ+πを代入することにより、求められる。
Figure 2011109874
前記二相指示電圧Vdq を前記制御角θを用いて二相/三相変換することにより得られるV相およびW相の指示電圧V' ,V' も、式(7),(8)にそれぞれθ+πを代入することにより、V' =−V ,V' =−V となる。つまり、制御モードが第2モードから第1モードに切り換えられたときの初回においては、PI制御部33から出力される二相指示電圧Vdq が制御角θ(=θ+π)を用いて二相/三相変換されると、それによって得られる三相指示電圧VUVW の符号が制御モードの切換前の三相指示電圧VUVW に比べて反転してしまう。
そこで、レゾルバ8の故障検出直前のq軸指示電流値I が負であった場合、制御モードが第2モードから第1モードに切り換えられたときの初回の演算周期においては、PI制御部33から出力される二相指示電圧Vdq の符号を反転させた後に、二相/三相変換を行うようにしている。これにより得られるU相の指示電圧V'' は、次式(10)で示されるように、前記式(9)において、V =−V ,V =−V を代入することにより、求められる。
Figure 2011109874
この場合、V相およびW相の指示電圧V'' ,V'' も、式(7),(8)にそれぞれθ+πを代入することにより、V'' =V ,V'' =V となる。つまり、制御モードが第1モードに切り換えられる前のU相の指示電圧Vと同じ値になる。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明はさらに他の形態で実施することもできる。たとえば、前述の実施形態では、PI制御部23によって加算角αを求めているが、PI制御部23に代えて、PID(比例・積分・微分)演算部を用いて加算角αを求める構成とすることもできる。
さらに、前述の実施形態では、電動パワーステアリング装置にこの発明が適用された例について説明したが、この発明は、電動ポンプ式油圧パワーステアリング装置のためのモータの制御や、パワーステアリング装置以外にも、ステア・バイ・ワイヤ(SBW)システム、可変ギヤレシオ(VGR)ステアリングシステムその他の車両用操舵装置に備えられたブラシレスモータの制御のために用いることができる。むろん、車両用操舵装置に限らず、他の用途のモータの制御のためにも本発明のモータ制御装置を適用できる。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1…トルクセンサ、3…モータ、5…モータ制御装置、11…マイクロコンピュータ、23…PI制御部、26…制御角演算部、40…センサ故障判定部、41…指示電流切換部、42…角度切換部、50…ロータ、51,52,53…ステータ巻線、55…ステータ

Claims (2)

  1. ロータと、このロータに対向するステータとを備えたモータを制御するためのモータ制御装置であって、
    制御上の回転角である制御角に従う回転座標系の第1軸電流指示値で前記モータを駆動する電流駆動手段と、前記制御角に加算すべき加算角を演算する加算角演算手段と、所定の演算周期毎に、前記加算角演算手段によって演算された加算角を制御角の前回値に加算することによって制御角の今回値を求める制御角演算手段と、を含む負荷角制御手段と、
    前記ロータ回転角を検出するための回転角センサと、
    前記ロータ回転角に従う回転座標系の第2軸電流指示値を設定するための指示電流設定手段と、
    前記回転角センサが故障したことを検出する故障検出手段と、
    前記回転角センサの故障が検出されたときに、前記回転角センサの検出値と前記指示電流設定手段の設定値とに基づくモータ制御から、前記負荷角制御手段によるモータ制御に、制御モードを切り換える切換手段と、
    前記切換手段によって制御モードが切り換えられたときに、前記制御角の前回値の初期値を設定する切換初期値設定手段とを含み、
    前記切換初期値設定手段は、
    前記切換手段によって制御モードが切り換えられたときに、前記回転角センサの故障検出直前の前記第2軸電流指示値の符号が正であるか負であるかを判別する手段と、
    故障検出直前の前記第2軸電流指示値が前記第1軸電流指示値と同符号である場合には、故障検出直前に前記回転角センサによって検出されたロータ回転角を、前記制御角の前回値の初期値として設定する手段と、
    故障検出直前の前記第2軸電流指示値が前記第1軸電流指示値と異符号である場合には、故障検出直前に前記回転角センサによって検出されたロータ回転角を180度ずらした回転角を、前記制御角の前回値の初期値として設定する手段とを含む、を含むモータ制御装置。
  2. 車両の舵取り機構に駆動力を付与するモータと、
    前記モータを制御する請求項1に記載のモータ制御装置とを含む、車両用操舵装置。
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