JP2011073112A - 研磨パッドおよび研磨パッドの製造方法 - Google Patents

研磨パッドおよび研磨パッドの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】クッション性を確保し被研磨物の平坦性精度を向上させることができる研磨パッドを提供する。
【解決手段】研磨パッド10は、研磨面Spを有し湿式凝固法による成膜後に全体が架橋硬化されたウレタンシート2を備えている。ウレタンシート2では、成膜時のスキン層が除去されており、内部に厚み方向に縦長の多数のセル3が形成されている。ウレタンシート2の厚みtに対して縦長方向の大きさが50%以上の大セル3aは、縦長方向の大きさの1/2を超える長さ分で研磨面Spから離れた位置に最大孔径Aを有している。ウレタンシート2では、研磨面Spから厚みtの5%分内側で研磨面Spと平行な断面にセル3で形成された開孔の平均孔径Bに対する最大孔径Aの比A/Bの単位面積あたりの平均値が5〜20の範囲に調整されている。ウレタンシート2の硬度が高まり、研磨圧で大セル3aが変形する。
【選択図】図1

Description

本発明は研磨パッドおよび研磨パッドの製造方法に係り、特に、湿式凝固法により厚み方向に縦長の多数の発泡が形成され被研磨物を研磨加工するための研磨面を有する樹脂シートを備えた研磨パッドおよび該研磨パッドの製造方法に関する。
従来半導体デバイス等の各種材料では、平坦性を確保するために研磨パッドを使用した研磨加工が行われている。半導体デバイスの製造では、通常、銅(Cu)配線の層や絶縁層が順次形成され多層化されるが、各層を形成した後の表面(加工面)に研磨加工が行われている。近年では、半導体回路の集積度が急激に増大するにつれて高密度化を目的とした微細化や多層配線化が進められており、加工面を一層高度に平坦化する技術が重要となっている。
一般に、半導体デバイスの製造では、化学的機械的研磨(以下、CMPと略記する。)法が用いられている。CMP法では、通常、砥粒(研磨粒子)をアルカリ溶液または酸溶液に分散させたスラリ(研磨液)が供給される。すなわち、被研磨物(の加工面)は、スラリ中の砥粒による機械的研磨作用と、アルカリ溶液または酸溶液による化学的研磨作用とで平坦化される。
CMP法による半導体デバイスの研磨加工では、通常、乾式成型法により形成され、被研磨物を研磨加工するための研磨面に開孔が形成された樹脂シートを備えた研磨パッドが用いられている。研磨加工時には、研磨面に形成された開孔に砥粒が保持されつつ加工面内に分散するように供給されることで加工面の平坦化が図られている。換言すれば、半導体デバイス用の研磨パッドには、研磨面に開孔が形成されていることが不可欠となる。このような開孔は、乾式成型法により樹脂製の発泡体を形成し、得られた発泡体の表面を研削処理すること、または、発泡体をスライス処理することにより形成することができる。乾式成型法により発泡体を形成する技術として、例えば、成型時の樹脂溶液中に中空微粒子を添加しておく技術が開示されている(特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5参照)。また、樹脂溶液に水を添加しておくことで成型時に気体を発生させる技術(例えば、特許文献6参照)、樹脂溶液に不活性気体を分散させて成型する技術(例えば、特許文献7参照)、樹脂溶液に水溶性微粒子を添加しておく技術(例えば、特許文献8参照)等も開示されている。
特許3013105号公報 特許3425894号公報 特許3801998号公報 特開2006−186394号公報 特開2007−184638号公報 特開2005−68168号公報 特許3455208号公報 特開2000−34416号公報
しかしながら、特許文献1〜特許文献8の技術では、いずれも乾式成型法により形成されるため、得られる樹脂シートが硬質で独立発泡タイプのものが主体となる。このため、研磨面に形成された開孔が砥粒や研磨屑等により目詰まりし閉塞しやすくなる、という問題がある。開孔が閉塞すると、砥粒等が凝集しやすくなり、結果として、被研磨物の加工面に研磨キズ(スクラッチ)を生じるおそれがある。半導体デバイスの研磨加工では、スクラッチが生じると配線を切断するおそれがあり、致命的な欠点となる。研磨加工を中断し、表面をドレッシングすれば、開孔が再生され研磨加工の継続が可能となるが、ドレッシングが必須となることで研磨効率を低下させることとなる。また、硬質の樹脂シートでは、クッション性が不十分なため、クッション性を有する別のシートと貼り合わせることが必要となる。乾式成型法による樹脂シートと比べて、湿式凝固法による樹脂シートでは、一般に厚み方向に縦長の発泡が形成されることでクッション性が得られやすくなる。その反面、柔軟性を有することで被研磨物の外縁部で平坦性が低下しやすく、ディッシングやエロージョンをも招きやすくなる。上述したように、半導体デバイスの加工面に要求される平坦性の高度化に伴い、CMP法による研磨精度や研磨効率等の研磨性能に対する要求も高まっており、これにつれ研磨パッドの開孔径も微細化、均一化が求められるようになってきている。さらには、歩留りを向上させ効率的な製造を目指すうえで、スクラッチ等の致命的な欠点を抑制することができる研磨パッドが切望されている。
本発明は上記事案に鑑み、クッション性を確保し被研磨物の平坦性精度を向上させることができる研磨パッドおよび該研磨パッドの製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、湿式凝固法により厚み方向に縦長の多数の発泡が形成され被研磨物を研磨加工するための研磨面を有する樹脂シートを備えた研磨パッドにおいて、前記樹脂シートは、全体が架橋硬化されたものであり、かつ、前記厚み方向の断面で観察される前記発泡のうちの前記厚み方向の長さが厚み全体に対して50%以上の大発泡が、前記大発泡の長さの1/2を超える長さ分前記研磨面から離れた位置に最大孔径Aを有しており、前記研磨面から前記厚み全体の5%分内側に形成された前記大発泡を含む前記発泡の孔の平均孔径Bに対する前記最大孔径Aの比A/Bの単位面積あたりの平均値が5〜20の範囲であることを特徴とする。
第1の態様では、湿式凝固法により形成された樹脂シートの全体が架橋硬化されたことで硬度が高められるとともに、厚み方向の長さが厚み全体に対して50%以上の大発泡の最大孔径Aの、研磨面から厚み全体の5%分内側に形成された大発泡を含む発泡の孔の平均孔径Bに対する比A/Bの単位面積あたりの平均値が5〜20の範囲のため、一般に架橋硬化で失われるクッション性が確保されるので、被研磨物の外縁部における過度の研磨加工を抑制し平坦性精度を向上させることができる。
第1の態様において、樹脂シートのショアD硬度を25度〜65度の範囲とすることができる。また、樹脂シートでは平均孔径Bを5μm〜40μmの範囲としてもよい。このとき、樹脂シートでは大発泡の最大孔径Aを50μm〜300μmの範囲としてもよい。樹脂シートをポリウレタン樹脂製とすることができる。このとき、樹脂シートが、大発泡を含む発泡間に微多孔が形成され、大発泡を含む発泡および微多孔が連通した連続発泡構造を有していてもよい。
本発明の第2の態様は、第1の態様の研磨パッドの製造方法であって、有機溶媒に樹脂を溶解させ、複数の反応性官能基が保護基で保護された架橋剤を含有させた樹脂溶液を準備する溶液準備ステップと、前記溶液準備ステップで準備された樹脂溶液をシート状に展延した後、水を主成分とする凝固液中で凝固させ前記樹脂を再生させる凝固再生ステップと、前記凝固再生ステップで再生された樹脂を加熱し、前記架橋剤から前記保護基を解離させるとともに、前記保護基が解離された架橋剤で前記樹脂の全体を架橋硬化させる架橋硬化ステップと、を含む。
第2の態様において、溶液準備ステップで樹脂溶液に含有された架橋剤をブロック化剤で保護されたブロックイソシアネート化合物とすることができる。このとき、溶液準備ステップで用いる有機溶媒をN,N−ジメチルアセトアミドまたはN−メチル−2−ピロリドンとすることが好ましい。
本発明によれば、湿式凝固法により形成された樹脂シートの全体が架橋硬化されたことで硬度が高められるとともに、厚み方向の長さが厚み全体に対して50%以上の大発泡の最大孔径Aの、研磨面から厚み全体の5%分内側に形成された大発泡を含む発泡の孔の平均孔径Bに対する比A/Bの単位面積あたりの平均値が5〜30の範囲のため、一般に架橋硬化で失われるクッション性が確保されるので、被研磨物の外縁部における過度の研磨加工を抑制し平坦性精度を向上させることができる、という効果を得ることができる。
本発明を適用した実施形態の研磨パッドを模式的に示す断面図である。 実施形態の研磨パッドに形成された発泡の大きさを模式的に示す説明図である。 実施形態の研磨パッドの製造工程の概略を示す工程図である。
以下、図面を参照して、本発明を適用した研磨パッドの実施の形態について説明する。
(構成)
本実施形態の研磨パッド10は、図1に示すように、ポリウレタン樹脂製の樹脂シートとしてのウレタンシート2を備えている。ウレタンシート2は、湿式凝固法による成膜後に全体が架橋硬化され形成されており、一面側に、被研磨物を研磨加工するための研磨面Spを有している。
ウレタンシート2では、成膜時に形成されたスキン層が研削処理により除去されている。ウレタンシート2の内部には、多数のセル3が略均等に分散した状態で形成されている。セル3は、ウレタンシート2の厚み方向に縦長で丸みを帯びた円錐状(断面縦長三角状)に形成されており、研磨面Sp側の孔径が研磨面Spと反対の面(以下、裏面Srという。)側より小さく形成されている。すなわち、セル3は研磨面Sp側で縮径されている。セル3間のポリウレタン樹脂は、セル3を画定する隔壁状に形成されており、内部にセル3より小さい図示を省略した微多孔が形成されている。すなわち、ウレタンシート2を構成するポリウレタン樹脂はマイクロポーラスである。ウレタンシート2では、セル3および図示を省略した微多孔が網目状に連通しており、発泡が連続状に形成された連続発泡構造を有している。成膜時のスキン層が除去されて形成された研磨面Spには、セル3の開孔が形成されている。
セル3の縦長方向の大きさは、ウレタンシート2の厚みの範囲でバラツキを有している。換言すれば、ウレタンシート2には、ウレタンシート2の厚みtに対して、縦長方向の大きさが厚みtの50%以上、つまり、0.5t以上の大セル3aと、縦長方向の大きさが厚みtの50%未満、つまり、0.5t未満の小セル3bとが形成されている。図2に示すように、ウレタンシート2に形成された大セル3aでは、縦長方向の大きさの1/2を超える長さ分で研磨面Spから離れた位置に最大孔径Aを有している。湿式凝固法による成膜時に縦長状の大セル3aに若干の歪みが形成される可能性を考えれば、厚み方向の断面のとり方によって例外的な大セル3aも形成されることがあるが、実質的には概ね全ての大セル3aが同様の位置に最大孔径Aを有している。最大孔径Aは、本例では、50〜300μmの範囲に調整されている。このウレタンシート2では、研磨面Spから厚みtの5%分内側、つまり、0.05t内側で研磨面Spと平行な断面にセル3で形成された開孔の平均孔径Bが、本例では、5〜40μmの範囲に調整されている。大セル3aでは、最大孔径Aの平均孔径Bに対する比A/Bの単位面積あたりの平均値が、5〜20の範囲に調整されている。すなわち、大セル3aでは、研磨面P側での平均孔径Bに対して、最大孔径Aが平均として5〜20倍の大きさを有している。また、ウレタンシート2では、湿式凝固法による成膜後に架橋硬化されていることから、ショアD硬度が25〜65度の範囲を示す。
また、研磨パッド10は、ウレタンシート2の裏面Sr側に、研磨機に研磨パッド10を装着するための両面テープ7が貼り合わされている。両面テープ7は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略記する。)製フィルム等の可撓性フィルムの基材7aを有しており、基材7aの両面にアクリル系粘着剤等の粘着剤層(不図示)がそれぞれ形成されている。両面テープ7は、基材7aの一面側の粘着剤層でウレタンシート2と貼り合わされており、他面側(ウレタンシート2と反対側)の粘着剤層が剥離紙7bで覆われている。なお、この両面テープ7の基材7aは、研磨パッド10の基材を兼ねている。
(製造)
研磨パッド10は、湿式凝固法によりポリウレタン樹脂で形成されたシートの全体を架橋硬化させることでウレタンシート2を作製し、得られたウレタンシート2と両面テープ7とを貼り合わせることで製造される。すなわち、図2に示すように、ポリウレタン樹脂溶液を準備する準備工程(溶液準備ステップ)、成膜基材にポリウレタン樹脂溶液をシート状に塗布する塗布工程(凝固再生ステップの一部)、ポリウレタン樹脂溶液を凝固液中で凝固させポリウレタン樹脂を再生させる凝固再生工程(凝固再生ステップの一部)、再生されたシート状のポリウレタン樹脂を洗浄した後、加熱することで全体を架橋硬化させる架橋硬化工程(架橋硬化ステップ)、架橋硬化後のシート状のポリウレタン樹脂にバフ処理を施し厚みを均一化する研削処理工程、得られたウレタンシート2と両面テープ7とを貼り合わせるラミネート工程を経て研磨パッド10が製造される。以下、工程順に説明する。
(準備工程)
準備工程では、ポリウレタン樹脂、ポリウレタン樹脂を溶解可能な水混和性の有機溶媒、添加剤および架橋剤を混合してポリウレタン樹脂を溶解させる。有機溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトン等を用いることができるが、本例では、DMAcを用いる。ポリウレタン樹脂としては、以下のようなものを用いることができるが、本例では、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)−ポリエステルポリオール化合物−エチレンジアミン系のポリウレタン樹脂を用い、ポリウレタン樹脂が35重量%となるようにDMAcに溶解させる。添加剤としては、セル3(大セル3aおよび小セル3b)の大きさや量(個数)を制御するため、カーボンブラック等の顔料、発泡を促進させる親水性活性剤、ポリウレタン樹脂の凝固再生を安定化させる疎水性活性剤等を用いることができる。
ポリウレタン樹脂には、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物、または、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物とポリアミン化合物とを主成分として反応させたものを用いることができる。高硬度のウレタンシートを得るには、ポリアミン化合物を含むポリウレタン樹脂(ポリウレタンポリウレア樹脂)を用いることが好ましい。ポリイソシアネート化合物としては、分子内に2つ以上のイソシアネート基を有していれば特に制限されるものではない。例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、MDI、キシリレンジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、ジベンジルジイソシアネート、ジフェニルエーテルジイソシアネート、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、p−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネートモノマ類、トリフェニルメタントリイソシアネート等の芳香族トリイソシアネートモノマ類、水添トリレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、シクロヘキシル−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネートモノマ類、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネートモノマ類等を挙げることができる。また、これらの2種以上を用いてもよく、これらのジイソシアネートモノマ類による3官能以上のポリイソシアヌレート型多価イソシアネートまたはビューレット型多価イソシアネート等の各種の変性多価イソシアネート類を用いることもできる。
このようなポリイソシアネート化合物と反応させるポリオール化合物としては、低分子量ポリオール化合物と高分子量ポリオール化合物が挙げられる。低分子量ポリオール化合物としては、ジオール化合物、トリオール化合物等であればよく、例えば、エチレングリコール、ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール等を挙げることができる。高分子量ポリオール化合物としては、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリテトラメチレングリコール(PTMG)等のポリエーテルポリオール化合物、エチレングリコールとアジピン酸との反応物やブチレングリコールとアジピン酸との反応物等のポリエステルポリオール化合物、ポリカーボネートポリオール化合物、ポリカプロラクトンポリオール化合物等を挙げることができる。また、これらの2種以上を用いてもよい。
また、ポリイソシアネート化合物と反応させるポリアミン化合物としては、脂肪族や芳香族のポリアミン化合物を使用することができるが、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジアミン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(MOCA)、MOCAと同様の構造を有するポリアミン化合物等を挙げることができる。また、ポリアミン化合物が水酸基を有していてもよく、このようなアミン系化合物として、例えば、2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン等を挙げることができる。また、これらの2種以上を用いてもよい。
ポリウレタン樹脂溶液に配合する架橋剤としては、湿式凝固法による製造工程を考慮し、ポリウレタン樹脂の溶解に用いる有機溶媒およびポリウレタン樹脂の再生に用いる水に対して安定(反応性を示さないこと。)であり、加熱により反応性を発現する化合物であることが好ましい。本例では、複数の反応性官能基が保護基で保護された架橋剤を用いる。このような架橋剤として、多価イソシアネート化合物の1種以上と、活性水素を有する化合物であるブロック化剤の1種以上とを反応して得られるブロックイソシアネート化合物を用いることができる。このブロックイソネート化合物では、加熱によりブロック化剤が解離し、イソシアネート基を再生するため、末端に活性水素を有するポリウレタン樹脂と反応し架橋結合を形成する。
ブロックイソシアネート化合物に用いられる多価イソシアネート化合物としては、一般に公知のイソシアネート類であればいずれも使用できるが、例えば、TDI、MDI、キシリレンジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、ジベンジルジイソシアネート、ジフェニルエーテルジイソシアネート、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、p−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネートモノマ類、トリフェニルメタントリイソシアネート等の芳香族トリイソシアネートモノマ類、水添トリレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、シクロヘキシル−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネートモノマ類、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネートモノマ類等を挙げることができる。また、これらの2種以上を用いてもよく、これらのジイソシアネートモノマ類による3官能以上のポリイソシアヌレート型多価イソシアネートまたはビューレット型多価イソシアネート等の各種の変性多価イソシアネート類を用いることもできる。更にまた、これらのイソシアネート類の末端をポリオール化合物と反応させたウレタンプレポリマを多価イソシアネート化合物として用いることもできる。ウレタンプレポリマを多価イソシアネート化合物に用いると、硬化反応後においても適度な柔軟性を持ち、ひび割れ等を起こしにくいので好ましい。ここで用いられるポリオール化合物としては、低分子量ポリオール化合物と高分子量ポリオール化合物が挙げられる。低分子量ポリオール化合物としては、ジオール化合物、トリオール化合物等であればよく、例えば、エチレングリコール、ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール等を挙げることができる。高分子量ポリオール化合物としては、PEG、PPG、PTMG等のポリエーテルポリオール化合物、エチレングリコールとアジピン酸との反応物やブチレングリコールとアジピン酸との反応物等のポリエステルポリオール化合物、ポリカーボネートポリオール化合物、ポリカプロラクトンポリオール化合物等を挙げることができる。また、これらの2種以上を用いてもよい。
一方、多価イソシアネート化合物のイソシアネート基をブロックするブロック化剤としては、一般に公知の活性水素を有する化合物であればいずれも使用できるが、例えば、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、2−エチルヘキサノール等のアルコール類、メチルエチルケトオキシム等のケトオキシム類、フェノール、ε−カプロラクタム、アセト酢酸エチル、マロン酸ジエチル等を挙げることができる。これらは単独使用でも2種以上の併用でもよい。ブロック化剤の解離性を考慮すれば、ブロック化剤としてメチルエチルケトオキシムやε−カプロラクタムを用いることが好ましい。本例では、架橋剤として、2,4−トリレンジイソシアネートと数平均分子量650のPTMGとを2:1で反応させたウレタンプレポリマの末端の2つの未反応イソシアネート基がメチルエチルケトオキシムでそれぞれ保護されたブロックイソシアネート化合物を用いる。このブロックイソシアネート化合物を、DMAcに溶解させたポリウレタン樹脂に対して3〜50重量%の割合となるように混合する。得られた溶液を減圧下で脱泡してポリウレタン樹脂溶液を得る。
(塗布工程)
塗布工程では、準備工程で得られたポリウレタン樹脂溶液を常温下でナイフコータ等の塗布装置により帯状の成膜基材にシート状に略均一に塗布する。このとき、ナイフコータ等と成膜基材との間隙(クリアランス)を調整することで、ポリウレタン樹脂溶液の塗布厚さ(塗布量)を調整する。成膜基材としては、布帛や不織布等を用いることもできるが、本例では、PET製フィルムを用いる。
(凝固再生工程)
凝固再生工程では、成膜基材に塗布されたポリウレタン樹脂溶液を、ポリウレタン樹脂に対して貧溶媒である水を主成分とする凝固液(水系凝固液)に連続的に案内する。凝固液には、ポリウレタン樹脂の凝固再生速度を調整するために、ポリウレタン樹脂溶液に用いた有機溶媒やそれ以外の極性溶媒等の有機溶媒を添加してもよい。本例では、DMAcの5重量%を含む水溶液を使用する。凝固液中でポリウレタン樹脂溶液が凝固し、連続発泡構造を有するポリウレタン樹脂が再生する。凝固液中では、まず、ポリウレタン樹脂溶液と凝固液との界面に皮膜が形成され、皮膜の直近のポリウレタン樹脂中にスキン層を構成する緻密な微多孔が形成される。その後、ポリウレタン樹脂溶液中の有機溶媒の凝固液中への拡散と、ウレタン樹脂中への水の浸入との協調現象、すなわち、溶媒置換によりポリウレタン樹脂の再生が進行する。再生したポリウレタン樹脂では凝集力が大きくなるために皮膜表面で急速にポリウレタン樹脂溶液の凝固が進行し、内部のポリウレタン樹脂量が減少する。そして、表面に形成された緻密気孔の皮膜によりポリウレタン樹脂溶液中の有機溶媒の凝固液中への拡散が抑制され、内部にセル3が形成される。このとき、成膜基材のPET製フィルムが水を浸透させないため、ポリウレタン樹脂溶液の表面側(スキン層側)で脱溶媒が生じて成膜基材側が表面側より大きなセル3が形成される。また、ポリウレタン樹脂溶液中の有機溶媒がポリウレタン樹脂溶液から脱溶媒し有機溶媒と凝固液(水)とが置換することで、スキン層表面の直近に形成された微多孔のうちの一部が拡径されてチャネルが形成され、ポリウレタン樹脂中に図示を省略した微多孔が形成される。溶媒置換に伴い、スキン層の微多孔、セル3および図示を省略した微多孔が網目状に連通する。このとき、架橋剤のブロックイソシアネート化合物は、再生したポリウレタン樹脂中に未反応のまま混在している。
(架橋硬化工程)
図2に示すように、架橋硬化工程では、凝固再生したシート状のポリウレタン樹脂(以下、成膜樹脂という。)を水等の洗浄液中で洗浄して成膜樹脂中に残留する有機溶媒を除去する。洗浄後の成膜樹脂に、140〜180℃の温度範囲で5〜30分間の熱処理を施す。熱処理するときは、例えば、加熱雰囲気下に連続的に搬送する。加熱により、成膜樹脂中に含有されているブロックイソシアネート化合物からブロック化剤が解離して反応性を有するイソシアネート基が再生する。このイソシアネート基がポリウレタン樹脂の末端の活性水素、ウレタン結合やウレア結合を構成する活性水素と反応することでポリウレタン樹脂に架橋結合が形成される。また、この加熱に伴い、成膜樹脂が乾燥する。得られた架橋硬化後のシート状の成膜樹脂は、適当な長さに切断し、平置きする。
(研削処理工程)
研削処理工程では、架橋硬化させたシート状のポリウレタン樹脂の表面に形成されたスキン層側にバフ処理により厚みを均一化させる研削処理を施す。すなわち、圧接治具の略平坦な表面を成膜樹脂のスキン層と反対側の面に圧接し、スキン層側にバフ処理を施す。これにより、一部のセル3が研磨面Spで開孔し、ポリウレタン樹脂の厚みが均一化され、ウレタンシート2が得られる。
(ラミネート工程)
ラミネート工程では、研削処理後のウレタンシート2と両面テープ7とが貼り合わされる。このとき、ウレタンシート2の裏面Srと、両面テープ7の一側の粘着剤層とが貼り合わされる。そして、円形や角形等の所望の形状、サイズに裁断した後、キズや汚れ、異物等の付着がないことを確認する等の検査を行い、研磨パッド10を完成させる。
被研磨物、例えば、半導体デバイスの研磨加工を行うときは、研磨機の研磨定盤に研磨パッド10を装着する。研磨定盤に研磨パッド10を装着するときは、剥離紙7bを取り除き、露出した粘着剤層で貼着する。研磨定盤と対向配置された保持定盤に被研磨物を保持させる。研磨定盤および保持定盤間で被研磨物を加圧し、スラリを供給しながら研磨定盤ないし保持定盤を回転させることで、被研磨物の加工面を研磨加工する。
(作用等)
次に、本実施形態の研磨パッド10および研磨パッド10の製造方法の作用等について説明する。
本実施形態では、ウレタンシート2が湿式凝固法により形成された成膜樹脂の全体が架橋硬化され形成されている。このため、本来湿式凝固法で得られる成膜樹脂が軟質であるのに対して、ウレタンシート2の硬度を高めることができ、ショアD硬度を25〜65度の範囲とすることができる。この硬度範囲は、末端イソシアネート基を有するイソシアネート化合物と鎖伸長剤とを反応させる、いわゆる乾式成型法により形成される硬質ウレタン発泡体に近く、従来の湿式凝固法による軟質樹脂シートと比べると格段に大きい範囲である。従って、従来軟質のシートでは被研磨物の外縁部が過度に研磨加工され平坦性を低下させることが見られたのに対して、ウレタンシート2を用いた研磨パッド10では外縁部における過度の研磨加工を抑制することができる。
また、本実施形態のウレタンシート2では、湿式凝固法に特有のセル3が形成されている。セル3のうちの大セル3aでは、最大孔径Aの平均孔径Bに対する比A/Bの単位面積あたりの平均値が5〜20の範囲に調整されている。このため、一般に架橋硬化されることでクッション性が失われるのに対して、ウレタンシート2が架橋硬化されていても、研磨加工時の研磨圧により大セル3が変形することでクッション性を確保することができる。これにより、硬度が高められたうえに、クッション性が確保されるので、研磨加工時に被研磨物の平坦性精度を向上させることができる。比A/Bが5に満たないと十分なクッション性が得られず、研磨屑の収容が不十分になりスクラッチを招きやすくなる。反対に、比A/Bが20を超えると被研磨物の平坦性が低下してしまうので好ましくない。
更に、セル3が縦長で研磨面Spから離れるほど拡径しているため、研磨加工によりウレタンシート2が摩耗すると、研磨加工に伴う研磨屑等がセル3内部、とりわけ大セル3a内部に収容されることとなる。これにより、研磨面Spでの研磨屑の滞留が抑制されるので、被研磨物に対するスクラッチ等の発生を抑制することができる。また、研磨屑がセル3内に収容されることで開孔が目詰まりしにくくなるため、研磨加工を中断して行う必要のあるドレッシング作業を軽減することができる。これにより、研磨加工の効率を向上させることができるうえ、長期安定的に研磨加工を継続することができる。
また更に、本実施形態では、ウレタンシート2に形成された大セル3aが、縦長方向の大きさがウレタンシート2の厚みtの50%以上に形成されており、縦長方向の大きさの1/2を超える長さ分で研磨面Spから離れた位置に最大孔径Aを有している。また、ウレタンシート2の研磨面Spから厚みtの5%分内側で研磨面Spと平行な断面にセル3で形成される開孔の平均孔径Bが5〜40μmの範囲に調整されており、大セル3aの最大孔径Aが50〜300μmの範囲に調整されている。従って、ウレタンシート2では、厚み方向で2分割した部分を考えると、研磨面Sp側に比べて裏面Sr側でセル3による空隙が大きく形成されていることとなる。これにより、研磨加工時のクッション性を確保し、被研磨物の平坦性向上を図ることができる。平均孔径Bが5μmに満たないと、研磨加工時に目詰まりしやすくなり、反対に40μmを超えると被研磨物の平坦性が低下してしまうので好ましくない。また、最大孔径Aが50μmに満たないと十分なクッション性が得られず、研磨屑の収容が不十分になりスクラッチを招きやすくなり、反対に、300μmを超えると被研磨物の平坦性が低下してしまうので好ましくない。
更にまた、本実施形態の製造方法では、準備工程で準備するポリウレタン樹脂溶液にブロックイソシアネート化合物を含有させておき、架橋硬化工程で加熱することでブロック化剤を解離させポリウレタン樹脂に架橋結合を形成させる。このため、従来の湿式凝固法を適用することができ、煩雑な工程や特別な装置を要することなく、全体が架橋硬化されたウレタンシート2を備えた研磨パッド10を製造することができる。
なお、本実施形態では、樹脂シートとしてポリウレタン樹脂の湿式凝固法によるウレタンシート2を用いる例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ポリウレタン樹脂に代えてポリウレア樹脂、アクリル樹脂を用いてもよく、湿式凝固法で連続発泡構造が形成されるものであればよい。また、例えば、ポリウレタン樹脂を混合して用いてもよく、ポリウレタン樹脂とポリウレア樹脂、アクリル樹脂、アシル化多糖類樹脂等の他の樹脂とをブレンドして用いることも可能である。高硬度のウレタンシートを得るためには、ポリウレア樹脂やアクリル樹脂を配合することが好ましい。
また、本実施形態の製造方法では、架橋剤として、多価イソシアネート類のイソシアネート基をブロック化剤でブロックしたブロックイソシアネート化合物を用いる例を示したが、本発明はこれに制限されるものではない。有機溶媒にポリウレタン樹脂を溶解させ、水系凝固液中でポリウレタン樹脂を再生させた後、架橋剤を反応させて架橋結合を形成させることを考慮すれば、樹脂溶解用の有機溶媒および水系凝固液中で安定であることが好ましい。また、架橋硬化工程での加熱で反応性を発現することができる化合物であることが好ましく、このような観点からブロックイソシアネート化合物を用いることが好適である。ここで付言すれば、ウレタンシートが架橋されていることを確認するためには、例えば、ウレタンシートをその100倍の重量部のDMFに入れ、室温にて1晩静置後30分間撹拌しても、完全溶解しないことで判定することができる。
更に、本実施形態の製造方法では、準備工程でポリウレタン樹脂の溶解にDMAcを用いる例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。上述したDMSOやTHFを用いることも可能であるが、得られるウレタンシート2の硬度アップや高密度化を考慮すれば、有機溶媒としてDMAcまたはNMPを用いることが好ましい。
また更に、本実施形態では、特に言及していないが、ウレタンシート2の裏面Sr側にバフ処理やスライス処理を施すようにしてもよい。バフ処理やスライス処理によりウレタンシート2の厚さを均一化することができるため、被研磨物に対する押圧力を均等化し、被研磨物の平坦性を向上させることができる。更にまた、本実施形態では、特に言及していないが、ウレタンシート2の表面Sp側に研磨液の供給と研磨屑の排出を促すように、溝加工やエンボス加工を施しても良い。
更にまた、本実施形態では、ウレタンシート2の裏面Sr側に基材7aを有する両面テープ7を貼り合わせ、基材7aが研磨パッド10の基材を兼ねる例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、両面テープ7に代えて粘着剤のみを配しておくようにしても、研磨機への装着を行うことができる。また、両面テープ7とウレタンシート2との間に別の基材を貼り合わせるようにしてもよい。研磨パッド10の搬送時や定盤への装着時の取扱いを考慮すれば、基材を有していることが好ましい。
また、本実施形態では、特に言及していないが、ウレタンシート2が、少なくとも一部に、被研磨物の研磨加工状態を光学的に検出するための光透過を許容する光透過部を有するようにしてもよい。この光透過部は、ウレタンシート2の厚みtの全体にわたり貫通するように形成されていることが好ましい。このようにすれば、例えば、研磨機側に備えられた発光ダイオード等の発光素子、フォトトランジスタ等の受光素子により、研磨加工中に光透過部を通して被研磨物の加工面の研磨加工状態を検出することができる。これにより、研磨加工の終点を適正に検出することができ、研磨効率の向上を図ることができる。
以下、本実施形態に従い製造した研磨パッド10の実施例について説明する。なお、比較のために製造した比較例の研磨パッドについても併記する。
(実施例1)
実施例1では、ウレタンシート2の作製に、ポリエステルポリオール化合物−MDI−エチレンジアミン系のポリウレタン樹脂(ポリウレタンポリウレア樹脂)を用いた。架橋剤として、2,4−トリレンジイソシアネートと数平均分子量650のPTMGとを2:1で反応させたウレタンプレポリマの末端の未反応イソシアネート基がメチルエチルケトオキシムで保護されたブロックイソシアネート化合物を用い、このブロックイソシアネート化合物をポリウレタン樹脂に対して10重量%の割合となるように混合してポリウレタン樹脂のDMAc溶液を調製した。また、高硬度で最大孔径Aの平均孔径Bに対する比A/Bが上述した範囲の発泡構造を形成するために、ポリウレタン樹脂溶液の有機溶媒にDMAcを用いて固形分濃度を35重量%とし、凝固液をDMAc5重量%含む水溶液とした。ポリウレタン樹脂溶液を成膜基材に塗布する際に塗布装置のクリアランスを1.6mmに設定した。架橋硬化工程では、温度160℃で20分間の加熱を行った。架橋硬化後に表面バフ処理を行い、得られた厚さ1.3mmのウレタンシート2と両面テープ7とを貼り合わせ研磨パッド10を製造した。
(比較例1)
比較例1では、ポリウレタン樹脂溶液に架橋剤を配合せずポリウレタン樹脂溶液の有機溶媒にDMFを用いて固形分濃度を28重量%とし、凝固液を水とした以外は実施例1と同様にして研磨パッドを製造した。すなわち、比較例1は、従来の湿式凝固法により製造された研磨パッドである。
(評価1)
実施例1および比較例1の研磨パッドについて、ショアD硬度、断面におけるセル3の大きさおよび架橋の有無について評価した。ショアD硬度の測定では、ウレタンシートから試料片(10cm×10cm)を切り出し、複数枚の試料片を厚さが4.5mm以上となるように重ね、D型硬度計(日本工業規格、JIS K 7311)にて測定した。例えば、1枚の試料片の厚さが1.3mmの場合は、4枚の試料を重ねて測定した。セル3の大きさの測定では、走査型電子顕微鏡によるウレタンシート2の断面写真から、大セル3aの最大孔径A、セル3の平均孔径Bを測定し、比A/Bの単位面積あたりの平均値を算出した。架橋の有無の確認は、ウレタンシートをその100倍の重量部のDMFに入れ、室温にて1晩静置後30分間撹拌し、溶解した場合を架橋無し、ゲル状残差が見られる場合を架橋有りと判定した。ショアD硬度、最大孔径A、平均孔径B、比A/Bおよび架橋の有無の結果を下表1に示す。
Figure 2011073112
表1に示すように、比較例1では、比A/Bが20.5を示したものの、D硬度が5度の比較的軟質のものであった。これに対して、実施例1では、D硬度が30度となり高硬度化されているうえ、ポリウレタン樹脂溶液の有機溶媒にDMAcを用いて固形分濃度を35重量%とし、凝固液をDMAc5重量%含む水溶液としたことで比A/Bが9.6を示した。このことから、実施例1では、被研磨物の外縁部が過度に研磨加工されることを低減して平坦性を向上させることが期待できる。
(評価2)
実施例1および比較例1の研磨パッドと、比較例2として硬質独立発泡タイプの研磨パッド(ニッタ・ハース製IC1000、ショアD硬度55度)とを用いたハードディスク用アルミニウム基板の研磨加工を、以下の条件で行い、ロールオフ、スクラッチの有無により研磨性能を評価した。ロールオフは、被研磨物の外縁部が中心部より過度に研磨加工されることで生じ、平坦性を評価するための測定項目の1つである。測定方法としては、例えば、光学式表面粗さ計にて外周端部から中心に向かい0.5mmの位置より半径方向に1.5mmの範囲で2次元プロファイル像を得る。得られた2次元プロファイル像において、半径方向をX軸、厚み方向をY軸としたときに、外周端部からX=0.5mmおよびX=1.5mmの座標位置のY軸の値がY=0となるようにレベリング補正し、このときの2次元プロファイル像のX=0.5〜1.5mm間におけるPV値を求めた。ロールオフの測定には、表面粗さ測定機(Zygo社製、型番New View 5022)を使用した。スクラッチの有無は、研磨加工後の被研磨物を目視にて判定した。ロールオフ、スクラッチの有無の測定結果を下表2に示す。
使用研磨機:スピードファム社製、9B−5Pポリッシングマシン
回転数:(定盤)30r/m
研磨圧力:90g/cm
研磨剤:コロイダルシリカスラリ(平均粒子径:0.05μm)
被研磨物:95mmφハードディスク用アルミニウム基板
研磨時間:300秒間
Figure 2011073112
表2に示すように、比較例1では、スクラッチは認められないものの、ロールオフが258nmを示しており、被研磨物の外縁部で十分な平坦性が得られなかった。また、比較例2では、ロールオフは比較例1より優れるものの独立発泡タイプのため、スクラッチの発生が認められた。これに対して、実施例1では、スクラッチが認められないことはもちろん、ロールオフが21nmと改善され、平坦性精度が向上した。これは、架橋剤を配合したポリウレタン樹脂溶液を用いてウレタンシート2を作製したことで高硬度化されているうえ、ポリウレタン樹脂溶液の有機溶媒にDMAcを用いて固形分濃度を35重量%とし、凝固液をDMAc5重量%含む水溶液としたことで比A/Bが上述した範囲の発泡構造が得られたためと考えられる。
本発明はクッション性を確保し被研磨物の平坦性精度を向上させることができる研磨パッドおよび該研磨パッドの製造方法を提供するため、研磨パッドの製造、販売に寄与するので、産業上の利用可能性を有する。
Sp 研磨面
2 ウレタンシート(樹脂シート)
3 セル(発泡)
3a 大セル(大発泡)
10 研磨パッド

Claims (9)

  1. 湿式凝固法により厚み方向に縦長の多数の発泡が形成され被研磨物を研磨加工するための研磨面を有する樹脂シートを備えた研磨パッドにおいて、前記樹脂シートは、全体が架橋硬化されたものであり、かつ、前記厚み方向の断面で観察される前記発泡のうちの前記厚み方向の長さが厚み全体に対して50%以上の大発泡が、前記大発泡の長さの1/2を超える長さ分前記研磨面から離れた位置に最大孔径Aを有しており、前記研磨面から前記厚み全体の5%分内側に形成された前記大発泡を含む前記発泡の孔の平均孔径Bに対する前記最大孔径Aの比A/Bの単位面積あたりの平均値が5〜20の範囲であることを特徴とする研磨パッド。
  2. 前記樹脂シートは、ショアD硬度が25度〜65度の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の研磨パッド。
  3. 前記樹脂シートは、前記平均孔径Bが5μm〜40μmの範囲であることを特徴とする請求項2に記載の研磨パッド。
  4. 前記樹脂シートは、前記最大孔径Aが50μm〜300μmの範囲であることを特徴とする請求項3に記載の研磨パッド。
  5. 前記樹脂シートは、ポリウレタン樹脂製であることを特徴とする請求項1に記載の研磨パッド。
  6. 前記樹脂シートは、前記大発泡を含む前記発泡間に微多孔が形成されており、前記大発泡を含む前記発泡および微多孔が連通した連続発泡構造を有することを特徴とする請求項5に記載の研磨パッド。
  7. 請求項1に記載の研磨パッドの製造方法であって、
    有機溶媒に樹脂を溶解させ、複数の反応性官能基が保護基で保護された架橋剤を含有させた樹脂溶液を準備する溶液準備ステップと、
    前記溶液準備ステップで準備された樹脂溶液をシート状に展延した後、水を主成分とする凝固液中で凝固させ前記樹脂を再生させる凝固再生ステップと、
    前記凝固再生ステップで再生された樹脂を加熱し、前記架橋剤から前記保護基を解離させるとともに、前記保護基が解離された架橋剤で前記樹脂の全体を架橋硬化させる架橋硬化ステップと、
    を含む製造方法。
  8. 前記溶液準備ステップで樹脂溶液に含有された架橋剤は、ブロック化剤で保護されたブロックイソシアネート化合物であることを特徴とする請求項7に記載の製造方法。
  9. 前記溶液準備ステップで用いる有機溶媒は、N,N−ジメチルアセトアミドまたはN−メチル−2−ピロリドンであることを特徴とする請求項8に記載の製造方法。
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