JP2011068501A - カーボンナノチューブ生成用再利用基材及びカーボンナノチューブ生成用基材並びにその製造方法 - Google Patents

カーボンナノチューブ生成用再利用基材及びカーボンナノチューブ生成用基材並びにその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基材を繰り返し再利用しても高品質なカーボンナノチューブの生成を安定に高効率に実現することのできる、低コストのカーボンナノチューブ生成用再利用基材及びその製造方法等を提供する。
【解決手段】本発明のカーボンナノチューブ生成用再利用基材は、基材と、前記基材の表面上に設けられており、触媒の下地となる下地層と、前記下地層の表面であって、前記基材とは反対側の表面に設けられており、炭素成分を含まない触媒微粒子を少なくとも1つ備える触媒層と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、カーボンナノチューブ生成用再利用基材及びカーボンナノチューブ生成用基材並びにその製造方法に係り、基材の繰り返し利用によりカーボンナノチューブ配向集合体の生産性向上に寄与することのできる、カーボンナノチューブ生成用基材等に関する。
カーボンナノチューブ(以下、「CNT」ともいう)は、炭素原子が平面的に六角形状に配置されて構成された炭素シートが円筒状に閉じた構造を有する炭素構造体である。このCNTには、多層のもの及び単層のものがあるが、いずれもその力学的強度、光学特性、電気特性、熱特性、分子吸着機能等の面から、電子デバイス材料、光学素子材料、導電性材料等の機能性材料としての展開が期待されている。CNTの中でも単層CNTは、電気的特性(極めて高い電流密度)、熱的特性(ダイヤモンドに匹敵する熱伝導度)、光学特性(光通信帯波長域での発光)、水素貯蔵能、及び金属触媒担持能などの各種特性に優れている上、半導体と金属との両特性を備えているため、ナノ電子デバイス、ナノ光学素子、及びエネルギー貯蔵体などの材料として注目されている。
これらの用途にCNTを有効利用する場合、複数本のCNTが規則的な方向に配向して集まった束状、膜状、あるいは塊状の集合体を成し、そのCNT集合体が、電気・電子的、及び光学的などの機能性を発揮することが望ましい。CNTは、アスペクト比が極めて高い一次元的な構造を持つ材料であり、その機能も高い方向性を示す。そのため、CNT集合体(構造体)を構成する一本一本のCNTが規則的な方向に配向していると、個々のCNTの機能の方向性を揃えることができ、結果として、高機能なCNT集合体を得ることができる。
すなわち、各CNTが規則的な方向に配向しているCNT配向集合体は、一本一本のCNTの向きが不規則な、つまり無配向なCNT集合体と比較して、配向方向についての伝達特性に高い指向性を示す。この高い指向性により、CNT集合体は、より良好な電気特性(例えばより高い導電性)、より良好な機械的特性(例えばより高い強度)、より良好な熱特性(例えばより高い熱伝導性)を示す。さらには、このようなCNT集合体の配向方向とそれ以外の方向とで異なる特性、つまり異方性は、例えば、熱などを所望の方向に選択的に拡散、排出したい場合などに有効であり、熱伝導材などの用途に好適である。また、CNT集合体は、その高さ、長さ等のサイズがより一層大きいことが望ましい。このようなCNT配向集合体が創製されれば、CNTの応用分野が飛躍的に拡大するものと予測される。
一方、CNTの製造方法の一つに、化学気相成長法(以下、CVD法とも称する)が知られている(特許文献1などを参照されたい)。この方法は、約500℃〜1000℃の高温雰囲気下で炭素化合物を触媒の金属微粒子と接触させることを特徴としており、触媒の種類や配置、あるいは炭素化合物の種類や反応条件といった態様を様々に変化させた中でのCNTの製造が可能であり、CNTの大量生産に適したものとして注目されている。またこのCVD法は、単層カーボンナノチューブ(SWCNT)と多層カーボンナノチューブ(MWCNT)とのいずれも製造可能である上、触媒を担持した基板を用いることで、基板面に垂直に配向した多数のCNTを製造することができる、という利点を備えている。
特開2003−171108号公報(2003年6月17日公開) 特開2006−27948号公報(2006年2月2日公開) 特開2007−91485号公報(2007年4月12日公開)
基材上にCNT配向集合体を形成させるためには、基材上の触媒微粒子の密度及び直径が高度に制御されており、また、CNTを成長させる面全域で触媒微粒子が均一に付着している必要がある。一方で、CNT配向集合体生産の低コスト化のためには基材を再利用する必要がある。同じ基材を繰り返し使用して、同品質のCNT配向集合体を安定して生産するためには、基材上の触媒微粒子が、基材を再利用しても、常に最適で一定の状態でなければならない。
特許文献2及び特許文献3には、一度CNT生産に使用した基材及び触媒をそのまま次のCNT生産に使用する方法で、基材を繰り返し使用することができる旨の記載がある。
しかし、この方法の場合、CNTの成長速度が著しく減少して、CNT配向集合体が得られない問題がある。原因としては、以下の2つの理由が考えられる。
第1の理由として、CVD法でCNTを生産した後の触媒は微粒子状になって基材上に残存しているが、CVD中に約800℃の高温環境下に置かれるため、CNTの成長の最中にも触媒の状態は変化していると考えられる。たとえば、触媒の一部が下地層の中に入り込んでいる状態になっている可能性がある。そのため、触媒の状態がCVDを繰り返す毎に変化してしまう虞がある。
第2の理由として、以下の可能性が考えられる。一度CNT生産に使用した基材及び触媒をそのままCNT製造装置に投入して、次のCVDを行なう場合、CVDの工程を触媒及び基材の状態によってその都度変えることは生産効率上好ましくないので、1度目と同じプロセスでCNT生産を実施する。よって、触媒の還元工程の後に、CNTの成長工程を行なうプロセスの場合、触媒の還元工程を必ず実施することになる。触媒の還元工程には最適な条件があり、基材を再利用して同じ触媒に2度目の還元工程を行なった場合、触媒が最適な状態とならない可能性がある。たとえば触媒微粒子の凝集がすすんで、触媒微粒子の粒子経が大きくなり、CNTの直径等の品質が変化してしまう虞がある。
これらの理由から、一度CNT生産に使用した基材及び触媒をそのまま次のCNT生産に使用した場合、触媒をCNTの成長に最適な状態に維持することが困難であり、基材を再利用して同品質のCNTを得ることは難しい。
特許文献3には、基材表面に残存した触媒を酸で洗浄して除去した後に、新しい触媒を基材上に形成する方法の記載がある。基材表面の触媒を除去するためには、厚さ数nmの非常に薄い触媒を、基材のCNT成長面から均一に除去しなければならない。そのため触媒の剥がし残しや基材へのダメージが発生しやすく、CNTの成長が悪化する原因となる。例えば、基材として金属基材を使用して、触媒除去のために酸洗浄をおこなった場合、基材上で触媒が除去できていない箇所が発生したり、金属基材が酸に腐食されたりして、CNTの成長に影響をあたえる問題がある。そこで、より簡易でしかも安定な基材の再利用方法が求められている。
本発明は上記の事情に鑑みて為されたもので、基材を繰り返し再利用しても高品質なカーボンナノチューブの生成を安定に高効率に実現することのできる、低コストのカーボンナノチューブ生成用再利用基材及びその製造方法等を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、同じ基材を繰り返し再利用して、安定して一定品質のカーボンナノチューブ配向集合体を低コストで製造可能であること見出した。具体的には、まず、基材上の触媒層上に配向して形成されたカーボンナノチューブを該触媒層から剥離する。次に、触媒層中の触媒の微粒子の初期化工程を実施することで、基材を再利用するための基礎となる基材を製造することができる。さらに、触媒の微粒子の初期化を行なった層(触媒初期化層)を除去せずに、その上に下地層を設けて、触媒初期化層を覆う状態とする。さらにその上に触媒を設けることで、カーボンナノチューブ生成用基材を製造することができる。このカーボンナノチューブ生成用基材を用いてCVDを行ない、再び基材上にCNT配向集合体を成長させることが可能となる。この工程を繰り返すことで同じ基材でカーボンナノチューブ配向集合体を繰り返し生産することが可能であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の例示的側面としてのカーボンナノチューブ生成用再利用基材は、基材と、前記基材の表面上に設けられており、触媒の下地となる下地層と、前記下地層の表面であって、前記基材とは反対側の表面に設けられており、炭素成分を含まない触媒微粒子を少なくとも1つ備える触媒初期化層と、を備えることを特徴とする。
基材は、金属からなることが好ましい。前記基材と前記下地層との間に、炭素成分が前記基材に浸透するのを防止する浸炭防止層をさらに備えていることが好ましい。前記基材の表面であって、下地層の位置する側とは反対側の表面に炭素成分が前記基材に浸透するのを防止する浸炭防止層を備えていることがより好ましい。
本発明の他の例示的側面としてのカーボンナノチューブ生成用再利用基材の製造方法は、基材上の触媒層上に形成されたカーボンナノチューブを該触媒層から剥離する剥離工程と、前記触媒層に残存する触媒微粒子から炭素成分を除去することによって、触媒微粒子を初期化する初期化工程と、を含むことを特徴とする。
本発明の例示的側面としてのカーボンナノチューブ生成用基材は、基材と、前記基材の表面上に設けられており、触媒の下地となる第1の下地層と、前記下地層の表面であって、前記基材とは反対側の表面に設けられており、炭素成分を含まない触媒微粒子を少なくとも1つ備える触媒初期化層と、前記触媒初期化層上であって、前記第1の下地層とは反対側に設けられた、触媒の下地となる第2の下地層と、前記第2の下地層上に設けられた触媒と、を備えることを特徴とする。
基材は、金属からなることが好ましい。前記基材と前記下地層との間に、炭素成分が前記基材に浸透するのを防止する浸炭防止層をさらに備えていることが好ましい。前記基材の表面であって、下地層の位置する側とは反対側の表面に炭素成分が前記基材に浸透するのを防止する浸炭防止層を備えていることがより好ましい。
本発明の他の例示的側面としてのカーボンナノチューブ生成用基材の製造方法は、基材上の触媒層上に形成されたカーボンナノチューブを該触媒層から剥離する剥離工程と、前記触媒層に残存する触媒微粒子から炭素成分を除去することによって、触媒微粒子を初期化する初期化工程と、初期化された前記触媒層上であって、前記基材とは反対側に触媒の下地となる下地層を設ける下地層形成工程と、前記下地層上であって、前記触媒層とは反対側に触媒を設ける触媒形成工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、カーボンナノチューブの生産に、同じ基材を繰り返し再利用することができ、再利用回数にかかわらず基材上に均一で同品質のカーボンナノチューブ配向集合体を得ることができる。したがって、カーボンナノチューブの生産量低下や品質の低下を防止することができ、低コストに高い生産効率でカーボンナノチューブを生産することができる。
本発明の一実施形態に係るカーボンナノチューブ生成用再利用基材の層構成を概略的に示す図である。 本発明の一実施形態に係るカーボンナノチューブ生成用基材の層構成を概略的に示す図である。 実施例1における、CNT配向集合体の剥離後の層構成と、触媒の初期化工程後の層構成とを概略的に示すである。 実施例1における、CNT配向集合体の剥離後と触媒の初期化工程後の、基材表面のラマンスペクトルである。 実施例2における、基材の30回再利用後の、基材の層構成を概略的に示す図である。 実施例2における、基材の再利用の工程を示すフローチャートである。 基板の変形を模式的に示す図である。 基材の再利用の可否をまとめて示した図である。 本発明の一実施形態に係るカーボンナノチューブ生成用基材を用いる、カーボンナノチューブ製造装置の構成を模式的に示す図である。
(CNT配向集合体)
高炭素濃度環境下・触媒賦活物質含有雰囲気で、本発明に係るカーボンナノチューブ生成用基材上の触媒から原料ガスを用いて、高効率でCNTを成長させることができ、触媒から成長した多数のCNTは特定の方向に配向し、CNT配向集合体を形成することができる。
本発明に係るカーボンナノチューブ生成用再利用基材及び本発明に係るカーボンナノチューブ生成用基材を用いると得ることができる単層CNT配向集合体は、比表面積が高く、一本一本のCNTが規則的な方向に配向していて、かつ嵩密度が低いという従来のCNT集合体にはない優れた特性を有するという有利な効果がある。単層CNT配向集合体の、例えば、比表面積は600m/g〜2600m/gと非常に大きい。このように大きな比表面積は、触媒の担持体やエネルギー・物質貯蔵材として有効であり、スーパーキャパシタやアクチュエータなどの用途に好適である。また、CNT配向集合体を構成する一本一本のCNTが規則的な方向に配向している。そのため、個々のCNTの機能の方向性を揃えることができ、結果として、高機能なCNT集合体を得ることができる。
(配向性)
配向の評価方法については後に詳述するが、例えば、θ−2θ法、ラウエ法で得られたX線回折強度、SEM画像又は原子間力顕微鏡(「AMF」ともいう)画像を高速フーリエ変換して得られた画像から得た強度プロフィールを用いて計算したヘルマンの配向係数が、本発明によって得られる単層CNT配向集合体においては、例えば、−0.5〜1であり、好ましくは0より大きく1以下であり、より好ましくは0.25以上、1以下である。このような配向の範囲にある単層CNT配向集合体は、良好な電気特性、良好な機械的特性、良好な熱特性を示し、比表面積も大きく、一体性に富み、取扱いが容易で形状加工性も良好である。しかも熱力学的、電気的、機械的な異方性も十分に示し、様々な用途に好適である。
これに対してヘルマンの配向係数が0より小さい単層CNT配向集合体は配向性を示さない。またヘルマンの配向係数が0.25より小さいものは、CNTの傾斜が45°となり、配向の効果は減少する。なお、ヘルマン配向係数が1の単層CNT配向集合体は、完全に配向したものとなる。
単層CNT配向集合体が配向性、及び高比表面積を示すためには、単層CNT配向集合体の高さ(長さ)は10μm以上、10cm以下の範囲にあることが好ましい。この高さ範囲にある単層CNT配向集合体は、良好な配向性及び大きい比表面積を備えている。高さを10μm以上とすることで、配向性が向上する。また高さが10cm以下であれば、生成を短時間で行なえるため炭素系不純物の付着を抑制し、比表面積を向上させることができる。さらには、この高さ範囲のある単層CNT配向集合体は高い一体性を備え、取扱いが容易であり、形状加工性も良好である。
CNT配向集合体の配向は、例えば、以下の1から3の少なくともいずれか1つの方法によって評価することができる。すなわち、
1.CNTの長手方向に平行な第1方向と、第1方向に直交する第2方向とからX線を入射してX線回折強度を測定(θ−2θ法)した場合に、第2方向からの反射強度が、第1方向からの反射強度より大きくなるθ角と反射方位とが存在し、かつ第1方向からの反射強度が、第2方向からの反射強度より大きくなるθ角と反射方位とが存在すること。
2.CNTの長手方向に直交する方向からX線を入射して得られた2次元回折パターン像でX線回折強度を測定(ラウエ法)した場合に、異方性の存在を示す回折ピークパターンが出現すること。
3.ヘルマンの配向係数が、θ−2θ法又はラウエ法で得られたX線回折強度を用いると0より大きく1より小さいこと。より好ましくは0.25以上、1以下であること。
また、前述のX線回折法において、単層CNT間のパッキングに起因する(CP)回折ピーク、(002)ピークの回折強度及び単層CNTを構成する炭素六員環構造に起因する(100)、(110)ピークの平行と垂直との入射方向の回折ピーク強度の度合いが互いに異なるという特徴も有している。
〔カーボンナノチューブ生成用再利用基材及びカーボンナノチューブ生成用基材の構成〕
本実施の形態に係るカーボンナノチューブ生成用再利用基材は、基材と、基材の表面上に設けられており、触媒の下地となる下地層と、下地層の表面であって、前記基材とは反対側の表面に設けられており、炭素成分を含まない触媒微粒子を少なくとも1つ備える触媒初期化層と、を備えている。なお、本明細書において「カーボンナノチューブ生成用再利用基材」とは、一旦CNTの製造に使用したカーボンナノチューブ生成用基材であって、再度CNTに製造に使用可能なカーボンナノチューブ生成用基材を製造するための基礎となる基材であり、例えば、当該カーボンナノチューブ生成用再利用基材にさらに下地層を設け、その上に触媒を設けることによって、本発明にかかるカーボンナノチューブ生成用基材を得ることができる。
また、本実施の形態に係るカーボンナノチューブ生成用基材は、基材と、前記基材の表面上に設けられており、触媒の下地となる第1の下地層と、前記下地層の表面であって、前記基材とは反対側の表面に設けられており、炭素成分を含まない触媒微粒子を含む触媒初期化層と、前記触媒初期化層上であって、前記第1の下地層とは反対側に設けられた、触媒の下地となる第2の下地層と、前記第2の下地層上に設けられた触媒と、を備えている。
(基材)
上記カーボンナノチューブ生成用再利用基材及びカーボンナノチューブ生成用基材が備える基材はその表面にカーボンナノチューブの触媒を担持することのできる部材であればよく、400℃以上の高温でも形状を維持できることが好ましい。例えば、CNTの製造に実績のあるものを、適宜、用いることができる。材質としては、鉄、ニッケル、クロム、モリブデン、タングステン、チタン、アルミニウム、マンガン、コバルト、銅、銀、金、白金、ニオブ、タンタル、鉛、亜鉛、ガリウム、インジウム、ガリウム、ゲルマニウム、砒素、インジウム、燐、及びアンチモンなどの金属、並びにこれらの金属を含む合金及び酸化物、又はシリコン、石英、ガラス、マイカ、グラファイト、及びダイヤモンドなどの非金属、並びにセラミックなどを例示できる。金属はシリコン及びセラミックと比較して、低コストであるから好ましく、特に、Fe−Cr(鉄−クロム)合金、Fe−Ni(鉄−ニッケル)合金、Fe−Cr−Ni(鉄−クロム−ニッケル)合金等は好適である。
基材の態様としては、平板状以外に、例えば、薄膜状、ブロック状、あるいは粉末状などでもよく、特に体積の割に表面積を大きくとれる態様が大量に製造する場合において有利である。なお、基材の主表面とは、面積が大きくカーボンナノチューブの成長に有利な表面であり、実際にカーボンナノチューブを成長させる面のことを意味する。
平板状の基材を使用する場合、基材の厚さに特に制限はなく、例えば数μm程度の薄膜から数cm程度までのものを用いることができる。好ましくは、0.05mm以上3mm以下である。基材の厚さが3mm以下であれば、CVD工程で基材を十分に加熱することができカーボンナノチューブの成長不良を抑制することができ、また基材のコストを低減できる。基材の厚さが0.05mm以上であれば、浸炭による基材の変形を抑え、また基材自体のたわみが起こりにくいため基材の搬送や再利用に有利である。なお、本明細書にいう浸炭とは基材に炭素成分が浸透することをいう。
平板状基材の形状、大きさに特に制限はないが、形状としては、長方形もしくは正方形のものを用いることができる。基板の一辺の大きさに特に制限はないが、カーボンナノチューブの量産性の観点から、大きいほど望ましい。
(カーボンナノチューブ生成用再利用基材)
本実施の形態におけるカーボンナノチューブ生成用再利用基材は、後述する下地膜及び触媒の積層工程を実施してカーボンナノチューブ生成用基材とした後、CVDをおこなうことにより基材を再利用してカーボンナノチューブ生成が可能である。
カーボンナノチューブ生成用再利用基材は、基材と、基材の表面上に設けられており、触媒の下地となる下地層と、下地層の表面であって、前記基材とは反対側の表面に設けられており、炭素成分を含まない触媒微粒子を含む触媒初期化層と、を備えている。
基材上の触媒層上に形成されたカーボンナノチューブを該触媒層から剥離する剥離工程と(つまり、このとき触媒層は一旦CNTの製造に供された後なので触媒微粒子を含む層となっている)、前記触媒層に残存する触媒微粒子から炭素成分を除去することによって、触媒微粒子を初期化する初期化工程とを行なうことで、カーボンナノチューブ生成用再利用基材を製造することができる。
カーボンナノチューブ生成用再利用基材に対して、初期化された前記触媒初期化層上であって、前記基材とは反対側に触媒の下地となる下地層を設ける下地層形成工程と、
前記下地層上であって、前記触媒初期化層とは反対側に触媒を設ける触媒形成工程と、を行なえば、後述するカーボンナノチューブ生成用基材を製造することができる。これにより、一旦カーボンナノチューブの製造に供した基材であっても、再度カーボンナノチューブの製造に用いることができる。
(カーボンナノチューブ生成用基材)
本発明におけるカーボンナノチューブ生成用基材は、CNT成長をおこなった基材を再利用して製造する。基材を再利用できるので、同品質のカーボンナノチューブを繰り返し安定して低コストに生産することが可能となる。
カーボンナノチューブ生成用基材は、基材と、前記基材の表面上に設けられており、触媒の下地となる第1の下地層と、前記下地層の表面であって、前記基材とは反対側の表面に設けられており、炭素成分を含まない触媒微粒子を含む触媒初期化層と、前記触媒初期化層上であって、前記第1の下地層とは反対側に設けられた、触媒の下地となる第2の下地層と、前記第2の下地層上に設けられた触媒と、を備える。
基材上の触媒層上に形成されたカーボンナノチューブを該触媒層から剥離する剥離工程と、前記触媒層に残存する触媒微粒子から炭素成分を除去することによって、触媒微粒子を初期化する初期化工程と(つまり、このとき触媒層は一旦CNTの製造に供された後なので触媒微粒子を含む層となっている)、初期化された前記触媒層上であって、前記基材とは反対側に触媒の下地となる下地層を設ける下地層形成工程と、前記下地層上であって、前記触媒層とは反対側に触媒を設ける触媒形成工程とを行なうことで、カーボンナノチューブ生成用基材を製造することができる。
カーボンナノチューブ生成用基材の製造にあたり、触媒微粒子を初期化した触媒初期化層を覆うように、下地膜を積層し、さらにその下地膜上に新たに触媒を積層するが、この工程により基材最表面に新たな触媒が形成される。よって、カーボンナノチューブ生成用基材を用いて次のCVDを実施するときに、最適な触媒を調製することができる。さらに触媒と触媒初期化層との間に設けた下地膜により、一度CVDで使用した触媒と、基材再利用時の次のCVDで使用する触媒とを分離することが可能となる。そのため、下地膜及び触媒の積層工程では、下地膜、触媒の順に層状に形成することが好ましい。
当業者であれば、CVDに一度使用した触媒は、基材再利用において下地膜で覆ってその上に新たな触媒を形成するので、触媒の初期化工程を実施する必要がないと考えるであろう。しかし、本発明者らは、触媒の初期化工程をおこなわずに下地膜及び触媒を積層して、基材を再利用した場合、CNT配向集合体が生成しない場合があることを見出した。このことから、触媒の初期化工程は基材の再利用にあたり、CNT配向集合体の成長の安定性を向上させる役割、もしくはCNT配向集合体の成長を促進する役割があることを見出し、本発明に至ったのである。
(浸炭防止層)
この基材の表面又は裏面の少なくともいずれか一方には、浸炭防止層を形成してもよい。もちろん、表面及び裏面の両面に浸炭防止層が形成されていることが望ましい。この浸炭防止層は、カーボンナノチューブの生成工程において、基材が浸炭されて変形してしまうのを防止するための保護層である。
基材の材質として金属を使用した場合、基材の変形(反り等)の問題が発生する虞がある。この金属製基材の変形の原因について検討したところ、カーボンナノチューブの成長中に高温の炭素雰囲気下に基材が曝されることで、基材が浸炭され、それが主な原因で基材の変形が起きることを本発明者らは見出した。特に、全流量に対する原料ガスの割合が2〜20%程度である高炭素濃度環境下では、CNT配向集合体の成長速度は向上するが、金属製基材の変形が増大する問題が発生することを本発明者らは見出した。また、工業的にカーボンナノチューブを大量生産するには、基材面積を大きくする必要があるが、基材面積が大きくなるほど基材の変形が増大してしまう恐れがある。CNT生産の低コスト化のためにはCNT生産用基材を再利用する必要があるが、再利用を繰り返すごとに基材の変形が増大してしまう恐れがある。
CVDの最中に基材が変形すると、基材表面付近のガスの流れが変化して、カーボンナノチューブの成長が基板上で不均一となってしまったり、基材からのカーボンナノチューブの剥離工程で不具合が生じたりする可能性がある。基材の再利用を繰り返すことにより基材の変形が増大すると、カーボンナノチューブの成長自体が阻害されたり、触媒初期化工程及び触媒形成工程においても不具合が生じたりする可能性がある。よって、基材の繰り返し使用にあたっては、基材の変形を防止しなければならない。
そこで、本発明者らは浸炭防止層を設けることでこのような問題点を防ぐことに想到したのである。
浸炭防止層は、金属又はセラミック材料によって構成されることが好ましく、特に浸炭防止効果の高いセラミック材料であることが好ましい。金属としては、銅、アルミニウムなどを例示できる。セラミック材料としては、例えば、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、シリカアルミナ、酸化クロム、酸化ホウ素、酸化カルシウム、酸化亜鉛などの酸化物、窒化アルミニウム、窒化ケイ素などの窒化物を例示でき、なかでも浸炭防止効果が高いことから、酸化アルミニウム、酸化ケイ素が好ましい。
浸炭防止層上には、後述するCNT成長のための触媒及び下地層を形成するが、浸炭防止層の材質と触媒又は下地層の材質とが共通する場合、浸炭防止層が触媒又は下地層としての機能を兼ねていてもよい。
浸炭防止層の厚さは、0.01μm以上1.0μm以下が望ましい。層厚さが0.01μm以上であると浸炭防止効果を充分に得ることができる。層厚さが1.0μm以下であると、基材の熱伝導性が変化を抑制して、CVD工程で基材を十分に加熱してカーボンナノチューブを良好に成長させることができる。層形成(コーティング)の方法としては、例えば、蒸着、スパッタリング等の物理的方法、CVD、塗布法等の方法を適用することができる。
(下地層、触媒)
基材上には、CNT成長のための触媒を形成する。触媒としては、例えば、これまでのCNTの製造に実績のあるものを、適宜、用いることができ、具体的には、鉄、ニッケル、コバルト、モリブデン、及びこれらの塩化物、及び合金などを例示することができる。またこれらが、さらにアルミナ、チタニア、窒化チタン、酸化シリコンなどのセラミック材料からなる下地層と層状になっていることが好ましい。例えば、アルミナ−鉄薄膜、アルミナ−コバルト薄膜、及びアルミナ−鉄−モリブデン薄膜などを例示することができる。下地層とは、触媒の下地となる層である。なお、用語「触媒の下地となる下地層」の「触媒」と「触媒初期化層」の「触媒」は同じ触媒であり、前者の触媒を用いてCNT製造を行なうと、当該触媒が「触媒初期化層」を構成する「触媒微粒子」となる。下地層としては触媒の下地となるものであればさまざまな材料を用いることができる。例えば、アルミニウム、チタン等の金属を使用してもよいが、セラミック材料の方が、基材を再利用したときにCNT成長が良好であるため好ましい。例えば、アルミニウム−鉄薄膜、アルミニウム−鉄−モリブデン薄膜などの形態でもCNT成長は可能であるが、本発明による基材の再利用を行なう場合、下地膜として使用する材料は、セラミック材料の方が、金属に比べてCVD中に劣化することがなく、2度目以降のCVDでもCNT成長が良好である。下地層の厚みは、CNTの成長が安定して、歩留まりが向上することから、10nm以上であることが好ましく、生産効率の点から、30nm以下であることが好ましい。
触媒の存在量としては、例えば、これまでのCNTの製造に実績のある量を使用することができ、例えば鉄を用いる場合、その厚さは、0.1nm以上100nm以下が好ましく、0.5nm以上5nm以下がさらに好ましく、0.8nm以上2nm以下が特に好ましい。
基材表面への下地層及び触媒層の形成、つまり、本発明にいう下地層形成工程及び触媒形成工程は、ウェットプロセス又はドライプロセスのいずれを適用してもよい。例えば、スパッタリング蒸着法、金属微粒子を適宜な溶媒に分散させた液体の塗布・焼成法などを適用することができる。また周知のフォトリソグラフィー、ナノインプリンティング等を適用したパターニングを併用して触媒層を任意の形状とすることもできる。本発明の製造方法においては、基板上に成膜する触媒のパターニング及びCNTの成長時間を調整することにより、薄膜状、円柱状、角柱状、及びその他の複雑な形状をしたものなど、単層CNT配向集合体の形状を任意に制御することができる。
特に薄膜状の単層CNT配向集合体は、その長さ及び幅寸法に比較して厚さ(高さ)寸法が極端に小さいが、長さ及び幅寸法は、触媒のパターニングによって任意に制御可能であり、厚さ寸法は、単層CNT配向集合体を構成する各単層CNTの成長時間によって任意に制御可能である。
なお、基材の表面及び裏面の両面に触媒が形成されていれば、カーボンナノチューブ配向集合体を基材の両面において成長させることができるので、生産効率の点からより望ましい。もちろん、生産コストや生産工程上の都合等に応じて、触媒を片面とすることは可能である。
基材及び基材表面の浸炭防止層、触媒においては、それぞれ、その表面の算術平均粗さRaが3μm以下であることが望ましい。これにより、基材表面への炭素汚れの付着が防止又は低減され、さらに浸炭されにくくなり、高品質のカーボンナノチューブを高効率で生産することが可能となる。算術平均粗さRaは、「JIS B 0601−2001」に記載の通り、粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さLだけ抜き取って、この抜取り部分の平均線方向にX軸、直交する縦倍率の方向にY軸をとったときの表面プロファイルをy=f(x)で表したときに、次式(1)によって求められる。
Figure 2011068501
(CNT配向集合体の剥離工程)
CNT配向集合体を基材から剥離する方法としては、物理的、化学的あるいは機械的な剥離方法を例示でき、例えば電場、磁場、遠心力、表面張力を用いて剥離する方法、機械的に直接基材から剥ぎ取る方法、圧力、熱を用いて基材から剥離する方法などが適用可能である。簡単な剥離法としては、単層CNT配向集合体をピンセットで直接つまんで基材から剥がす方法があるが、カッターブレードなどの薄い刃物を使用して基材から剥ぎ取ることがより好適である。また、真空ポンプを用いて単層CNT配向集合体を吸引し、基材から剥ぎ取ることも可能である。
(触媒初期化層、触媒の初期化工程)
基材上に成長したCNT配向集合体を剥離したとき、基材上には触媒が剥離されずに微粒子状になって残存している。その触媒の表面には、例えばCVDを用いてCNTを成長させた場合、CVDにて付着したと考えられる炭素不純物が付着している。炭素不純物とは、CNT配向集合体の剥離工程で取りきれずに残ったCNT、グラファイト状又はアモルファス状のナノ粒子、薄片状物質等の炭素化合物であると考えられる。
一旦カーボンナノチューブを形成した後の触媒微粒子を含む層からカーボンナノチューブを剥離し、当該層に残存した触媒微粒子から炭素不純物を除去する工程を触媒の「初期化工程」といい、触媒微粒子の初期化工程を施した層を本明細書では「触媒初期化層」という。触媒の初期化工程の具体的な方法としては適宜選択すればよく、不織布で拭き取る方法、水、アルコール等の液体を用いて洗浄する方法、酸素プラズマリアクターやUVオゾンクリーナー等の炭素不純物を燃やして灰化する方法等の公知の方法を用いることができる。
触媒初期化層は、炭素成分を含まない触媒微粒子を備えることが好ましい。触媒初期化層が炭素成分を含む場合、基材の再利用時にCNTの成長が悪化する可能性がある。この炭素成分は、触媒に付着している炭素不純物に由来していると考えられる。炭素成分を含まないことは、例えば基材表面のラマンスペクトル測定により評価することが可能である。炭素成分は、1593cm−1付近のグラファイトの振動モードもしくは、1350cm−1付近の結晶性の低いアモルファス炭素化合物の振動モードで検出することが可能であり、これらのピークが観測されないことが好ましい。
触媒初期化層が最表面にある基材をそのままCVD装置に設置して、2度目のCVDをおこなった場合、CNTの成長が悪化する場合がある。考えられる原因として、触媒初期化層中の触媒微粒子の密度や直径が1度目のCVDと同じ最適な状態に維持されていない可能性が挙げられる。
以下に実施例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
実施例1では、カーボンナノチューブ生成用再利用基材の製造を行なった。
図1にカーボンナノチューブ生成用再利用基材の一例を示す。まず、触媒を担持するための基材1−1を有する。基材1−1は金属材料からなることが好ましい。基材1−1の主表面上には下地層1−3が設けられている。下地層1−3上には炭素成分フリーの触媒微粒子を少なくとも1つ備える触媒初期化層1−4が設けられている。
基材1−1の主表面と下地層1−3との間に浸炭防止層1−2をさらに設けることが好ましい。また、基材1−1の主表面の裏面に浸炭防止層1−2をさらに設けることが好ましい。
基材としては、大きさ40mm角、厚さ0.3mmのFe−Ni−Cr合金YEF426(日立金属株式会社製、Ni42%、Cr6%)を使用した。レーザ顕微鏡を用いて表面粗さを測定したところ、算術平均粗さRa≒2.1μmであった。この基材の表裏両面にスパッタリング装置を用いて厚さ100nmの酸化ケイ素膜(浸炭防止層)を製膜した。次いで表面のみにスパッタリング装置を用いて厚さ10nmのアルミナ膜(下地層)と厚さ1.0nmの鉄膜(触媒)を製膜した。この基材を使用して、CVDをおこないCNT配向集合体を成長させた基材を準備した。
次に、基材上に成長したCNT配向集合体の剥離、触媒の初期化工程をおこない、カーボンナノチューブ生成用再利用基材を製造した。
まず、成長したCNT配向集合体を基材から剥離した。具体的には、鋭利部を備えたプラスチック製のヘラを使用し、この鋭利部を、CNT配向集合体と基材との境界に当て、CNT配向集合体を基材からそぎ取るように基板面に沿って鋭利部を動かすことにより、CNT集合配向体を基材から剥ぎ取った。
次に、触媒の初期化工程を行なった。プラズマリアクター(「PR−500」;ヤマト科学製)にCNT集合配向体を剥離した後の基材をセットした。酸素プラズマ処理(条件:圧力10Pa、酸素流量30cm/min、出力100W、60秒間)を行ない、基材上の触媒表面に堆積形成された炭素不純物を除去した。この工程により、基材最表面に触媒初期化層が形成された。この操作によって、基材は図3に示された状態となり、カーボンナノチューブ生成用再利用基材を製造することができた。
CNT配向集合体の剥離後と、初期化工程後の基材表面のラマンスペクトルを測定した(図4)。CNT配向集合体の剥離後は、炭素成分と考えられるピークが1600cm−1付近及び1350cm−1付近に存在するのに対して、触媒の初期化工程後は、そのピークが消失していた。これにより、炭素成分フリーの触媒微粒子を少なくとも1つ備える触媒初期化層が得られたことが確認できた。
[実施例2]
実施例2では、カーボンナノチューブ生成用再利用基材からカーボンナノチューブ生成用基材を製造した。
図2に本発明におけるカーボンナノチューブ生成用基材の一例を示す。まず、触媒を担持するための基材1−1を有する。基材1−1は金属材料からなることが好ましい。基材1−1の主表面上には第1の下地層1−3−1が設けられている。第1の下地層1−3−1上には炭素成分フリーの触媒微粒子を少なくとも1つ備える触媒初期化層1−4が設けられている。触媒初期化層1−4上には第2の下地層1−3−2が設けられている。第2の下地層1−3−2上には触媒1−5が設けられている。
基材1−1の主表面と第1の下地層1−3−1との間には浸炭防止層1−2をさらに設けることが好ましい。基材1−1の主表面の裏面に浸炭防止層1−2をさらに設けることが好ましい。
実施例1で作製したカーボンナノチューブ生成用再利用基材において、触媒初期化層上に、スパッタリング装置を用いて厚さ10nmのアルミナ膜(下地層)を作製した。次いで、その上にスパッタリング装置を用いて厚さ1.0nmの鉄膜(触媒)を作製した。この操作によって、基材は図2に示した状態となり、カーボンナノチューブ生成用基材を製造することができた。
[実施例3]
実施例3では、実施例1で行なったカーボンナノチューブ生成用再利用基材の製造、実施例2で行ったカーボンナノチューブ生成用基材の製造、及びCVDを同一の基材で30回繰り返した。30回目に製造した、カーボンナノチューブ生成用基材の層構成を図5に示す。また、この工程をフローチャート化した図を図6に示す。
実施例2で製造したカーボンナノチューブ生成用基材及び実施例3で30サイクル繰り返して製造したカーボンナノチューブ生成用基材について、CVD炉に設置して、CNTの成長を行ない、得られたCNTの評価を実施した。
得られた単層CNT配向集合体の特性は、いずれも同品質のものであった。製造条件の詳細に依存するが、典型値として、生産量1.8mg/cm、G/D比8.0、密度:0.03g/cm、BET−比表面積:1200m/g、平均外径:2.5nm、半値幅2nm、炭素純度99.9%、ヘルマンの配向係数0.7であった。
この結果から、基材を再利用して同品質のカーボンナノチューブを成長させることが確認できた。よって、実施例1で製造した再利用のための基材は、本発明のカーボンナノチューブ生成用再利用基材ということができる。
(CVD前後の基材変形量)
CVD後、すなわち、カーボンナノチューブ生成後の基材の変形量を測定した。図7に示すように、生成後の基材を下に凸の状態で基準面上に載置して、基材端点の基準面からの高さを変形量としてノギスを用いて測定を行なった。
実施例2で製造したカーボンナノチューブ生成用基材及び実施例3で製造したカーボンナノチューブ生成用基材について、CVD前後の基材変形量の測定したところ、0mmで基材の変形は見られなかった。基材を30回のCVDにかけた後でも、浸炭防止層により基材への浸炭が防止されて、基材は変形しなかったと考えられる。
実施例1及び実施例2に対して、以下の3通りの基材で再利用を実施した場合の結果を図8に示す。基材の再利用について、同品質のカーボンナノチューブが安定して生産できた場合を丸印、カーボンナノチューブの成長が悪化して、基材を再利用できなかった場合をバツ印で示した。(1)触媒の初期化工程を実施せずに、下地膜、触媒を積層した基材、(2)触媒初期化層上に下地膜、触媒を積層しなかった基材、(3)触媒の初期化工程をおこなわず、下地膜、触媒を設ける工程もおこなわない基材を実施した。(1)、(2)、(3)の基材では、安定して同品質のカーボンナノチューブが得られず、基材の再利用ができなかった。
(生産装置)
本発明のカーボンナノチューブ生成用基材によるカーボンナノチューブの合成に用いる生産装置は、触媒と担持した基材を受容する合成炉(反応チャンバ)及び加熱手段を備えることが必須であるが、その他は各部の構造・構成については特に限定されることはなく、例えば、熱CVD炉、熱加熱炉、電気炉、乾燥炉、恒温槽、雰囲気炉、ガス置換炉、マッフル炉、オーブン、真空加熱炉、プラズマ反応炉、マイクロプラズマ反応炉、RFプラズマ反応炉、電磁波加熱反応炉、マイクロ波照射反応炉、赤外線照射加熱炉、紫外線加熱反応炉、MBE反応炉、MOCVD反応炉、レーザ加熱装置などの、公知の生産装置をいずれも使用できる。
本実施例におけるカーボンナノチューブ合成は、図9に示したCVD装置を使用した。このCVD装置は、カーボンナノチューブ生成用基材2−1を受容する石英ガラスからなる管状の反応チャンバ2−2(直径30mm、加熱長360mm)と、反応チャンバ2−2を外囲するように設けられた加熱コイル2−3と、原料ガス2−4並びに雰囲気ガス2−5を供給すべく反応チャンバ2−2の一端に接続された供給管2−6と、反応チャンバ2−2の他端に接続された排気管2−7と、触媒賦活剤2−8を供給すべく供給管2−6の中間部に接続された触媒賦活剤供給管2−9とを備えている。また極めて微量の触媒賦活剤を高精度に制御して供給するために、原料ガス2−4並び雰囲気ガス2−5の供給管2−6には、原料ガス2−4並びに雰囲気ガス2−5から触媒賦活剤を除去するための純化装置2−10が付設されている。さらに図示していないが、流量制御弁や圧力制御弁などを含む制御装置が適所に付設されている。
カーボンナノチューブ生成用基材を、炉内温度:750℃、炉内圧力:1.02E+5に保持されたCVD装置(図9)の反応炉内に設置し、この炉内に、He:100sccm、H:900sccmを6分間導入した。これにより、触媒は還元されて単層CNTの成長に適合した状態の微粒子化が促進され、下地層上にナノメートルサイズの触媒微粒子が多数形成された(フォーメーション工程)。なお、このときの触媒微粒子の密度は、1×1012〜1×1014個/cmに調整した。
次に、炉内温度:750℃、炉内圧力:1.02E+5に保持された状態の反応炉内に、He:850sccm、C:100sccm、HO含有He(相対湿度23%):50sccmを5分間供給した。これにより、単層CNTが各触媒微粒子から成長した(成長工程)。
成長工程終了後、反応炉内にHe:1000sccmのみを供給し、残余の原料ガスや触媒賦活剤を排除した(フラッシュ工程)。これにより、カーボンナノチューブ配向集合体2−11が得られた。
本発明は、一つの基材を用いて繰り返し高い製造効率でCNT配向集合体を製造できるので、電子デバイス材料、光学素子材料、導電性材料などの分野に好適に利用できる。
1−1 基材
1−2 浸炭防止層
1−3 下地層
1−3−1 第1の下地層
1−3−2 第2の下地層
1−4 触媒初期化層
1−5 触媒
1−6 触媒表面の炭素不純物
2−1 カーボンナノチューブ生成用基材
2−2 反応チャンバ
2−3 加熱コイル
2−4 原料ガス
2−5 雰囲気ガス
2−6 供給管
2−7 排気管
2−8 触媒賦活剤
2−9 触媒賦活剤供給管
2−10 純化装置

Claims (10)

  1. 基材と、
    前記基材の表面上に設けられており、触媒の下地となる下地層と、
    前記下地層の表面であって、前記基材とは反対側の表面に設けられており、炭素成分を含まない触媒微粒子を少なくとも1つ備える触媒初期化層と、
    を備えるカーボンナノチューブ生成用再利用基材。
  2. 前記基材は、金属からなることを特徴とする請求項1に記載のカーボンナノチューブ生成用再利用基材。
  3. 前記基材と前記下地層との間に、炭素成分が前記基材に浸透するのを防止する浸炭防止層をさらに備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載のカーボンナノチューブ生成用再利用基材。
  4. 前記基材の表面であって、下地層の位置する側とは反対側の表面に炭素成分が前記基材に浸透するのを防止する浸炭防止層を備えていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブ生成用再利用基材。
  5. 基材上の触媒層上に形成されたカーボンナノチューブを該触媒層から剥離する剥離工程と、
    前記触媒層に残存する触媒微粒子から炭素成分を除去することによって、触媒微粒子を初期化する初期化工程と、
    を含むカーボンナノチューブ生成用再利用基材の製造方法。
  6. 基材と、
    前記基材の表面上に設けられており、触媒の下地となる第1の下地層と、
    前記下地層の表面であって、前記基材とは反対側の表面に設けられており、炭素成分を含まない触媒微粒子を少なくとも1つ備える触媒層と、
    前記触媒層上であって、前記第1の下地層とは反対側に設けられた、触媒の下地となる第2の下地層と、
    前記第2の下地層上に設けられた触媒と、
    を備えるカーボンナノチューブ生成用基材。
  7. 前記基材は、金属からなることを特徴とする請求項6記載のカーボンナノチューブ生成用基材。
  8. 前記基材と前記第1の下地層との間に炭素成分が前記基材に浸透するのを防止する浸炭防止層をさらに備えることを特徴とする請求項6又は7に記載のカーボンナノチューブ生成用基材。
  9. 前記基材の表面であって、下地層の位置する側とは反対側の表面に炭素成分が前記基材に浸透するのを防止する浸炭防止層をさらに設けることを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブ生成用基材。
  10. 基材上の触媒層上に形成されたカーボンナノチューブを該触媒層から剥離する剥離工程と、
    前記触媒層に残存する触媒微粒子から炭素成分を除去することによって、触媒微粒子を初期化する初期化工程と、
    初期化された前記触媒層上であって、前記基材とは反対側に触媒の下地となる下地層を設ける下地層形成工程と、
    前記下地層上であって、前記触媒層とは反対側に触媒を設ける触媒形成工程と、
    を含むカーボンナノチューブ生成用基材の製造方法。
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