JP2011034736A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】原燃料の性状に合わせた脱硫器の選定を可能とし、脱硫剤を無駄なく使用することができる燃料電池システムを得る。
【解決手段】原燃料の付臭剤成分である硫黄化合物を除去するための着脱可能な状態で設置された脱硫器と、前記脱硫器で脱硫された原燃料を改質する改質器と、前記改質器で改質された改質ガスを燃料とする燃料電池を具備する燃料電池システムであって、(A)付臭剤成分およびその量が分かる情報を入力する付臭剤情報入力手段と、(B)脱硫剤の種類およびその量が分かる情報を入力する脱硫器情報入力手段と、(D)前記付臭剤情報入力手段によって入力された付臭剤情報と脱硫器情報入力手段によって入力された脱硫器情報とを記憶する記憶手段と、(E)前記付臭剤情報と前記脱硫器情報とから前記脱硫器の交換時期を算定する脱硫器交換時期算定手段と、を備えることを特徴とする燃料電池システム。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システムに関し、より詳しくは、燃料電池システムを設置する場所のガス性状に合わせて、最適な脱硫剤を適量充填した脱硫装置を選択する手段を具備する燃料電池システムに関する。
燃料電池、例えば固体高分子形燃料電池(PEFC)、固体酸化物形燃料電池(SOFC)の燃料である水素は、原燃料を水蒸気改質法や部分酸化法により改質することで製造される。このうち水蒸気改質法は、原燃料を水蒸気により改質して水素リッチな改質ガスを生成させる方法である。水蒸気改質法では水蒸気改質器における触媒反応によりそれら原燃料が水素リッチな改質ガスへ変えられる。
本明細書中、改質用に水蒸気改質器に供給する燃料を“原燃料”と称している。原燃料としては、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、都市ガス、LPガス(液化石油ガス)、天然ガス、ガソリン、灯油、その他の炭化水素(2種以上の炭化水素の混合物を含む)が使用されるが、それらにメタノール等のアルコール類やエーテル類が混合されていてもよい。
水蒸気改質器は、概略、バーナあるいは白金等の燃焼触媒を配置した燃焼部(加熱部)と改質触媒を配置した改質部により構成される。改質部では原燃料を水蒸気と反応させて水素リッチな改質ガスが生成される。改質部で起こる反応は大きな吸熱を伴うので、反応の進行のためには外部からの熱が必要であり、少なくとも400℃程度以上の温度が必要である。なお、定常運転時には例えば670℃と言うように設定される。このため燃焼部での燃料ガスの空気による燃焼により発生した燃焼熱(ΔH)が改質部に供給される。改質触媒としてはNi系、Ru系等の触媒が用いられる。
図4は、原燃料の処理からPEFCあるいはSOFCに至るまでの態様例を説明する図である。都市ガスやLPガスには漏洩保安を目的とする付臭剤としてメルカプタン類、スルフィド類、チオフェン類などの硫黄化合物が添加されている。ガソリン、灯油などでは、原油からの精製プロセスで脱硫しきれなかった微量の硫黄化合物が含まれている。改質触媒は、それらの硫黄化合物により被毒して性能劣化を来すので、それらの硫黄化合物を除去するために脱硫器へ導入される。次いで、別途設けられた水蒸気発生器からの水蒸気を添加、混合して水蒸気改質器へ導入し、水蒸気改質器中での原燃料の水蒸気による改質反応により水素リッチな改質ガスが生成される。
また、シクロヘキセン等の炭化水素も付臭剤として用いられるようになってきた。
原燃料がメタンである場合の改質反応は「CH4+2H2O→CO2+4H2」で示される。生成する改質ガス中には未反応のメタン、未反応の水蒸気、炭酸ガスのほか、一酸化炭素(CO)が副生して8〜15%(容量%、以下%について同じ)程度含まれている。このため改質ガスは、副生COを炭酸ガスに変えて除去するためにCO変成器に供給される。CO変成器では銅−亜鉛系や白金触媒等の触媒が用いられるが、その触媒を機能させるには200〜250℃程度の温度が必要である。CO変成器中での反応は「CO+H2O→CO2+H2」で示され、この反応で必要な水蒸気としては水蒸気改質器において未反応の残留水蒸気が利用される。
CO変成器から出る改質ガスは、未反応のメタンと余剰水蒸気を除けば、水素と炭酸ガスとからなっている。このうち水素が目的とする成分であるが、CO変成器を経て得られる改質ガスについても、COは完全には除去されず、微量のCOが含まれている。PEFCに供給する燃料水素中のCO含有量は100ppm(容量ppm、以下ppmについて同じ)程度が限度であり、これを越えると電池性能が著しく劣化するので、CO成分はPEFCへ導入する前にできる限り除去する必要がある。
このため、改質ガスはCO変成器によりCO濃度を1%程度以下まで低下させた後、CO酸化器に供給される。ここで空気等の酸化剤ガスが添加され、COの酸化反応(CO+1/2O2=CO2)により、COを100ppm程度以下、好ましくは50ppm以下、さらに好ましくは10ppm以下というように低減させる。CO酸化器の作動温度は100〜150℃程度である。こうして精製された水素がPEFCの燃料極に供給される。
以上は、燃料電池がPEFCである場合の態様例であるが、燃料電池がSOFCである場合には、COも燃料となるので、CO変成器及びCO除去器は不要であり、水蒸気改質器で生成した水素及びCOを含む改質ガス、あるいは水素、CO及びメタン(メタンはSOFCの燃料極、支持基板に含まれるNi等の金属により水素、COへ改質される)を含む改質ガスがSOFCの燃料極に供給される。
ところで、近年、燃料電池システムが実用化されている。都市ガスやLPG、灯油などの炭化水素系原燃料から製造した水素を使用して発電する燃料電池システムにおいては、燃料改質器やセルスタックの劣化を防止するために、原燃料中に含まれる硫黄成分(付臭剤や元々含まれる硫黄成分)を脱硫し、取り除く必要がある。
脱硫方式には、主に、常温付近の温度で脱硫剤にガスを流通させ硫黄分を吸着させて取り除く常温脱硫方式(特開2001−286753号公報、特開2002−066313号公報、等)と、200〜400℃付近に昇温した触媒に原燃料と水素を添加し、化学反応によって硫黄分を取り除く水添脱硫方式(特開昭60−238389号公報、特開平01−259088号公報、等)との2つに分類される。
それらいずれの方式においても、硫黄成分を脱硫剤上に吸着、保持させるため、原燃料中の硫黄成分の濃度や積算ガス流量によって充填する脱硫剤量が決定される。
また、シクロヘキセン等の炭化水素も付臭剤として用いられるようになってきた。硫黄分を含まない炭化水素の一種であるシクロヘキセン(cyclohexene=tetrahydrobenzene,分子式=C610、分子量=82.1、融点=−103.65℃、沸点=83.19℃)はそれらの硫黄化合物と併用しても使用される(特開昭54−58701号公報)。
前述のとおり、都市ガス、LPガス等の燃料ガス中の付臭剤である硫黄化合物は水蒸気改質器へ導入する前に除去することが必須である。しかし、燃料ガスに付臭剤としてシクロヘキセンを含む場合、シクロヘキセンは炭化水素であることから、従来、当該シロヘキセンを除去する必要はないと考えられていた。
すなわち、最近になるまで、都市ガス、LPガス等の燃料ガスを使用する際にシクロヘキセンを除去しなければならないガス器具があることは知られていなかった。というのは、シクロヘキセンは炭化水素であることから燃料の一種でもあり、燃焼性もよく、各種ガス器具を使用するときにわざわざ除去する必要がなかったためである。
ところが、シクロヘキセンを付臭剤として添加した都市ガス、LPガス等を燃料ガス(原燃料)として水蒸気改質器で改質し、生成改質ガスを燃料電池の燃料として使用すると、その水蒸気改質器中に配置した改質触媒の表面に炭素が析出し、水素製造効率が低下するという問題があることがわかった。また、PEFCを用いたシステムでは改質触媒に続きCO変成触媒、CO除去触媒が使用されるが、これらの触媒についても同様、炭素が析出してしまう可能性がある。さらに、シクロヘキセンを含む原燃料を改質器系の停止時のパージ用に使用すると上記各触媒に吸着し、活性サイトが覆われる等の悪影響を及ぼす可能性がある。これらの問題を解決するには、都市ガス、LPガス等の燃料ガスから当該シクロヘキセンを予め除去することが必須となる。
都市ガス、LPガス等の燃料ガスからシクロヘキセンを除去するためには、燃料ガスに含まれるシクロヘキセンを“選択的に吸着する吸着剤”が必要である。しかしこれまで、シクロヘキセンを“選択的に吸着する吸着剤”はなく、文献上もそのような特性を持つ吸着剤は見当たらない。本発明者らは、燃料ガス中のシクロヘキセンの“選択的に吸着する吸着剤”として有効な銀担持のゼオライト吸着剤を先に開発している(特願2008−229143:平成20年9月5日出願)。ゼオライトとしては好ましくはX型ゼオライト、Y型ゼオライトまたはβ型ゼオライトが使用される。
図5に示すように、硫黄化合物と同様、シクロヘキセンについても、それら銀担持のゼオライト吸着剤を用いた常温脱硫方式により除去することができる。図5中、符号Wは硫黄化合物、シクロヘキセンの吸着剤であり、例えば銀担持ゼオライトが使用される。
特開2001−286753号公報 特開2002−066313号公報 特開昭60−238389号公報 特開平01−259088号公報 特開昭54−58701号公報 特願2008−229143(平成20年9月5日出願)
前記常温脱硫方式では、
(1)都市ガス供給会社やプロパンガス供給会社によって、原燃料中の付臭剤成分および付臭剤濃度が異なること、
(2)硫黄成分以外の不純物(例えば水分や高級炭化水素)によって硫黄吸着を阻害されやすいこと、
(3)この不純物の量はガスの原産地や産出時期、またガスの製造形態によって微妙に異なるものであること、
(4)更に導管を使って供給する都市ガスの場合には導管中に混入した水(いわゆる「差し水」)等の影響によってガス中に水分が混入される場合があるので原燃料中の水分濃度は場所によって異なること(この点、同一の都市ガス供給会社であっても然りである)、等のために、
同じ量の原燃料を脱硫するために必要となる脱硫剤容量は、設置場所や設置時期によって異なり、不純物混入時の硫黄吸着容量を基に設計する必要が生じる。
そのため、従来の常温脱硫方式の燃料電池システムでは、以下(1)〜(5)のような課題があった。
(1)あらゆる硫黄成分の種類や濃度、不純物濃度にも対応できるように、硫黄濃度が最も濃い場合に合わせて脱硫器を設計する場合、濃度が低い場所にとっては過剰スペックとなり、過剰分の脱硫剤のコストが無駄となっていたという課題。
(2)燃料電池システムのメンテナンス間隔を同じになるようにする場合には、物件ごとに最適の硫黄吸着容量としなければならないため、複数の脱硫器を用意し物件に応じて付け替えなければならないため、複数の脱硫器の製作や管理に手間がかかという課題。
(3)濃度が高い場所では、定期メンテナンスの期間を短期間へ変更する対策をとる場合もあるが、通常とは異なる運用となるため手間がかかるという課題。
(4)水分対策として、燃料電池システム内に露点計を設置して、高濃度の水分で警報を出すことや水分量に応じて交換頻度を調整することも可能ではあるが、露点計の価格が高いため、システム価格が高くなるという課題。
(5)更に水分対策として、脱硫剤が高温であれば高露点でも吸着性能が上がる(図6参照)ため、ヒータ等の熱源を設置したり、燃料電池システム内の熱を利用したり、高性能断熱材を利用して保温能力を高める等の対策も考えられるが、いずれにしても高コストであるという課題。
つまり、省資源化、低コスト化の観点から、脱硫剤等の使用量は必要最小限にしたいという課題があった。
特に常温脱硫方式では、硫黄成分以外の不純物(例えば水分や高級炭化水素)によって硫黄吸着が阻害されやすく、不純物混入時の硫黄吸着容量を基に設計する必要が生じる。
そのため、従来の常温脱硫方式の燃料電池システムでは、あらゆる硫黄成分の種類や濃度、不純物濃度にも対応できるように、硫黄濃度が最も濃い場合に合わせて脱硫器を設計しており、濃度が低い物件にとっては過剰スペックとなり、過剰分の脱硫剤のコストが無駄となっていた。そこで、省資源化、低コスト化の観点から、脱硫剤等の使用量は必要最小限にしたいという課題があった。
水添脱硫方式では、硫黄分の吸着容量が〔20wt%−S(=水添触媒→吸着剤による硫黄分としての吸着量)〕と大きいことから長期間運転でも吸着剤を交換する必要がなく、化学反応によって安定して脱硫することが可能である。
しかし、その一方で、水添脱硫方式での脱硫反応には水素が必要である。また、水添触媒の作動温度の観点から加熱が必要であり、水添触媒の種類にもよるが、200〜400℃程度の高温状態にする必要がある。図6は水添脱硫方式を実施する水添脱硫器の概略を説明する図である。図6(a)〜(b)中、水添触媒層、各吸着剤層を収容する容器兼昇温ヒータについてはその断面を示している。
図6(a)のとおり、水添脱硫器は通常、容器中に、硫黄化合物を水素により硫化水素に変える水添触媒層と生成した硫化水素を吸着する吸着剤層を配置し、これらの2種の層の組み合わせで構成される。しかし、PEFCなどの燃料水素製造用の原燃料の脱硫システムのように特に微量の硫黄分をも除去する必要があるシステムにおいては、図6(b)のように、第1吸着剤層からリークする僅かな硫化水素をさらに低濃度まで下げる第2吸着剤層を加えた3種の層から構成される。
そのうち、水添触媒は、原燃料中の有機硫黄化合物を水素と反応させて、有機硫黄化合物中の硫黄分を硫化水素に変えるもので、Ni−Mo系、Co−Mo系などの触媒が使用される。水添触媒により、おおよそ200℃以上、200〜400℃程度の温度で、有機硫黄化合物中のS分が水素と置換して離脱し、離脱したS分は硫化水素となる。吸着剤は、生成硫化水素を吸着除去するZnOからなる吸着剤である。ZnOは反応:ZnO+H2S→ZnS+H2Oにより、硫化水素のS分をZnSとして吸着する。
ここで、吸着剤層を第1吸着剤層と第2吸着剤層の2段にする場合、第2吸着剤層は第1吸着剤層からリークする残余の硫化水素を吸着する吸着剤であればよく、ZnOとは限らず、金属酸化物(例えば酸化鉄、酸化マンガン、等)、その他、硫化水素吸着能を有する吸着剤であれば使用することができる。
このような水添脱硫方式においても、常温脱硫方式の場合におけ前述課題と同様の課題が少なからずあった。本発明は、それらの課題を解決するためになされたものである。
すなわち、本発明は、原燃料の付臭剤成分である硫黄化合物を除去するための着脱可能な状態で設置された脱硫器と、前記脱硫器で脱硫された原燃料を改質する改質器と、前記改質器で改質された改質ガスを燃料とする燃料電池を具備する燃料電池システムであって、当該燃料電池システムを設置する場所等において、原燃料の性状に合わせた脱硫器の選定を可能とし、脱硫剤を無駄なく使用することができる燃料電池システムを提供することを目的とするものである。
本発明(1)は、原燃料の付臭剤成分である硫黄化合物を除去するための着脱可能な状態で設置された脱硫器と、前記脱硫器で脱硫された原燃料を改質する改質器と、前記改質器で改質された改質ガスを燃料とする燃料電池を具備する燃料電池システムであって、
(A)付臭剤成分およびその量が分かる情報を入力する付臭剤情報入力手段と、
(B)脱硫剤の種類およびその量が分かる情報を入力する脱硫器情報入力手段と、
(D)前記付臭剤情報入力手段によって入力された付臭剤情報と脱硫器情報入力手段によって入力された脱硫器情報とを記憶する記憶手段と、
(E)前記付臭剤情報と前記脱硫器情報とから前記脱硫器の交換時期を算定する脱硫器交換時期算定手段と、
を備えることを特徴とする燃料電池システムである。
本発明(2)は、原燃料の付臭剤成分である硫黄化合物を除去するための着脱可能な状態で設置された脱硫器と、前記脱硫器で脱硫された原燃料を改質する改質器と、前記改質器で改質された改質ガスを燃料とする燃料電池を具備する燃料電池システムであって、
(A)付臭剤成分およびその量が分かる情報を入力する付臭剤情報入力手段と、
(B)脱硫剤の種類およびその量が分かる情報を入力する脱硫器情報入力手段と、
(D)前記付臭剤情報入力手段によって入力された付臭剤情報と脱硫器情報入力手段によって入力された脱硫器情報とを記憶する記憶手段と、
(E)前記付臭剤情報と前記脱硫器情報とから前記脱硫器の交換時期を算定する脱硫器交換時期算定手段と、
(F)前記脱硫器交換時期算定手段によって算定された脱硫器交換時期が到来したことを通報する脱硫器交換時期到来通報手段と、
を備えることを特徴とする燃料電池システムである。
本発明(3)は、原燃料の付臭剤成分である硫黄化合物を除去するための着脱可能な状態で設置された脱硫器と、前記脱硫器で脱硫された原燃料を改質する改質器と、前記改質器で改質された改質ガスを燃料とする燃料電池を具備する燃料電池システムであって、
(A)付臭剤成分およびその量が分かる情報を入力する付臭剤情報入力手段と、
(B)脱硫剤の種類およびその量が分かる情報を入力する脱硫器情報入力手段と、
(C)原燃料の水分濃度が分かる情報を入力する原燃料の水分濃度情報入力手段と、
(D)前記付臭剤情報入力手段によって入力された付臭剤情報と脱硫器情報入力手段によって入力された脱硫器情報と原燃料の水分濃度情報入力手段によって入力された原燃料の水分濃度情報と、を記憶する記憶手段と、
(E)前記付臭剤情報と前記脱硫器情報と原燃料の水分濃度情報とから前記脱硫器の交換時期を算定する脱硫器交換時期算定手段と、
を備えることを特徴とする燃料電池システムである。
本発明(3)は、本発明(1)に対して、(C)の構成すなわち原燃料の水分濃度が分かる情報を入力する原燃料の水分濃度情報入力手段を有する点で異なる。
本発明(4)は、原燃料の付臭剤成分である硫黄化合物を除去するための着脱可能な状態で設置された脱硫器と、前記脱硫器で脱硫された原燃料を改質する改質器と、前記改質器で改質された改質ガスを燃料とする燃料電池を具備する燃料電池システムであって、
(A)付臭剤成分およびその量が分かる情報を入力する付臭剤情報入力手段と、
(B)脱硫剤の種類およびその量が分かる情報を入力する脱硫器情報入力手段と、
(C)原燃料の水分濃度が分かる情報を入力する原燃料の水分濃度情報入力手段と、
(D)前記付臭剤情報入力手段によって入力された付臭剤情報と脱硫器情報入力手段によって入力された脱硫器情報と原燃料の水分濃度情報入力手段によって入力された原燃料の水分濃度情報と、を記憶する記憶手段と、
(E)前記付臭剤情報と前記脱硫器情報と原燃料の水分濃度情報とから前記脱硫器の交換時期を算定する脱硫器交換時期算定手段と、
(F)前記脱硫器交換時期算定手段によって算定された脱硫器交換時期が到来したことを通報する脱硫器交換時期到来通報手段と、
を備えることを特徴とする燃料電池システムである。
本発明(4)は、本発明(2)に対して、(C)の構成すなわち原燃料の水分濃度が分かる情報を入力する原燃料の水分濃度情報入力手段を有する点で異なる。
本発明(1)〜(4)の燃料電池システムは、各種燃料電池を使用する燃料電池システムに適用できるが、特にPEFCに燃料水素を供給するための燃料電池システムとして適用することができる。
ここで、シクロヘキセン等の高級炭化水素については、ガス事業者(原燃料供給会社)や事前分析等によりその種類や濃度が明らかであれば硫黄化合物付臭剤や水分と同じく、本発明の燃料電池システムに組み込むことができる。
例えば、銀担持ゼオライトは硫黄化合物の吸着剤でもあり、シクロヘキセンの吸着剤でもあるので、脱硫器の脱硫剤として銀担持ゼオライトを使用すると、本発明(1)〜(4)の各燃料電池システムは、原燃料の付臭剤成分である硫黄化合物及び/又はシクロヘキセンを除去するための着脱可能な状態で設置された吸着器と、前記吸着器で硫黄化合物及び/又はシクロヘキセンが除去された原燃料を改質する改質器と、前記改質器で改質された改質ガスを燃料とする燃料電池を具備する燃料電池システムとして構成される。
また、後述のとおり、本発明(1)〜(4)の燃料電池システムにおいて、中央処理装置(CPU)を燃料電池システム内に設ける場合や、燃料電池システム外に設ける場合などがあるが、CPUを何処に配置するかは適宜選定することができる。CPUは、演算装置と制御装置と記憶装置を含み、命令の解釈と実行の制御を行う、コンピュータの中枢となる装置である。
本発明によれば、燃料電池システムを設置する場所等において、原燃料の性状に合わせた脱硫器の選定が可能となり、脱硫剤を無駄なく使用することができる。これにより、省資源化、低コスト化を実現することができる。また、脱硫器交換時期が到来したことを自動で通報できるようにしたことにより、運転時間の管理が容易となった。
図1は、本発明(1)の燃料電池システムを説明する図である。 図2は、本発明(2)の燃料電池システムを説明する図である。 図3は、原燃料中の水分量と脱硫剤の吸着性能との関係を示す図である。 図4は、原燃料の処理からPEFCあるいはSOFCに至るまでの態様例を説明する図である。 図5は、常温脱硫方式を実施する脱硫器の概略を説明する図である。 図6は、水添脱硫方式を実施する水添脱硫器の概略を説明する図である。
〈本発明(1)〜(2)の燃料電池システムの態様〉
本発明(1)は、原燃料の付臭剤成分である硫黄化合物を除去するための着脱可能な状態で設置された脱硫器と、前記脱硫器で脱硫された原燃料を改質する改質器と、前記改質器で改質された改質ガスを燃料とする燃料電池を具備する燃料電池システムである。そして、
(A)付臭剤成分およびその量が分かる情報を入力する付臭剤情報入力手段と、
(B)脱硫剤の種類およびその量が分かる情報を入力する脱硫器情報入力手段と、
(D)前記付臭剤情報入力手段によって入力された付臭剤情報と脱硫器情報入力手段によって入力された脱硫器情報とを記憶する記憶手段と、
(E)前記付臭剤情報と前記脱硫器情報とから前記脱硫器の交換時期を算定する脱硫器交換時期算定手段と、を備えることを特徴とする。
本発明(2)は、原燃料の付臭剤成分である硫黄化合物を除去するための着脱可能な状態で設置された脱硫器と、前記脱硫器で脱硫された原燃料を改質する改質器と、前記改質器で改質された改質ガスを燃料とする燃料電池を具備する燃料電池システムである。そして、
(A)付臭剤成分およびその量が分かる情報を入力する付臭剤情報入力手段と、
(B)脱硫剤の種類およびその量が分かる情報を入力する脱硫器情報入力手段と、
(D)前記付臭剤情報入力手段によって入力された付臭剤情報と脱硫器情報入力手段によって入力された脱硫器情報とを記憶する記憶手段と、
(E)前記付臭剤情報と前記脱硫器情報とから前記脱硫器の交換時期を算定する脱硫器交換時期算定手段と、
(F)前記脱硫器交換時期算定手段によって算定された脱硫器交換時期が到来したことを通報する脱硫器交換時期到来通報手段と、を備えることを特徴とする。
図1は本発明(1)〜(2)の態様例を説明する図である。本発明(1)〜(2)の燃料電池システムは、原燃料の付臭剤成分である硫黄化合物を除去するための着脱可能な状態で設置された脱硫器と、前記脱硫器で脱硫された原燃料を改質する改質器と、前記改質器で改質された改質ガスを燃料とする燃料電池を具備する燃料電池システムである。
そして、本発明(1)の燃料電池システムは前記(A)〜(B)、(D)〜(E)の各手段を備え、本発明(2)の燃料電池システムは前記(A)〜(B)、(D)〜(F)の各手段を備える。以下において、本発明(1)〜(2)の燃料電池システムについて述べるそれら手段は、後述本発明(3)〜(4)の燃料電池システムについても同様である。
それらの各手段、それによる制御は、デコーダ(解読器)、レジスタ、記憶装置、演算装置、制御装置、入出力装置(=入力装置+出力装置)等を含む中央処理装置(CPU)により行うが、中央処理装置(CPU)は燃料電池システム内に設けてもよく、燃料電池システム外に設けてもよい。この点、本発明(3)〜(4)の燃料電池システムについても同様である。
〈本発明(1)〜(2)における(A)の構成〉
(A)の構成は、本発明(1)〜(2)の燃料電池システムにおいて共通して有する構成である。燃料電池システムの設置箇所が決まると、つまり納入先が決定したときに、その設置箇所における原燃料の付臭剤成分(原燃料中に含まれている付臭剤成分の種類)およびその含有量を測定する。すなわち、本発明(1)〜(2)の燃料電池システムにおける(A)の構成である、原燃料の付臭剤成分およびその量、または原燃料供給会社名を入力する付臭剤成分入力手段である。
〈付臭剤について〉
都市ガス、プロパンガスの付臭剤として、主に下記(1)〜(5)に挙げるような有機硫黄化合物が用いられるので、これら硫黄化合物のうちどの有機硫黄化合物であるかを測定し、測定された有機硫黄化合物の含有量を測定する。また、それら以外の硫黄化合物であればそれを検知、測定する。
(1)ターシャリーブチルメルカプタン(TBM:tertiarybutylmercaptan)
(2)テトラヒドロチオフェン(THT:tetrahydrothiophene)
(3)ジメチルサルファイド(DMS:dimethyl sulfide)
(4)エチルメルカプタン(ethylmercaptan)
また、原燃料の供給会社(原燃料を供給する各会社)は供給する原燃料中の付臭剤成分(の種類)およびその量を調整しているので、事前に各社が供給する原燃料中に含まれる原燃料中の付臭剤成分およびその量のデータがある場合にはそのデータを利用してもよい。それら付臭剤成分およびその量のデータをCPUの入力装置を介して記憶装置に記憶する。ここで、付臭剤成分およびその量の特定情報は、原燃料に含まれる付臭剤成分およびその量を直接入力してもよく、原燃料供給会社名を入力してもよい。なお、原燃料供給会社名の場合は、原燃料供給会社名と付臭剤成分およびその量とが1対1に対応する対応表を記憶させておく必要がある。
〈本発明(1)〜(2)における(B)の構成〉
本発明(1)〜(2)における(B)の構成であるところの、脱硫剤の種類およびその量が分かる情報を入力する脱硫器情報入力手段である。硫黄化合物の種類、その量に対応して、脱硫剤の種類およびその量が決まるので、その情報を入力する。すなわち、脱硫剤の種類およびその量の情報をCPUの入力装置を介してCPUの記憶装置に記憶する。例えば、「Ag−Yゼオライト300cc」と直接入力してもよいし、下掲表1のような関係をあらかじめ燃料電池システムのCPUに格納しておいてもよい。
Figure 2011034736
〈本発明(1)〜(2)における(D)の構成〉
本発明(1)〜(2)における(D)の構成は、付臭剤情報入力手段によって入力された付臭剤情報と脱硫器情報入力手段によって入力された脱硫器情報とを記憶する記憶手段である。
〈本発明(1)〜(2)における(E)の構成〉
本発明(1)〜(2)における(E)の構成は、構成(D)の記憶手段で記憶された付臭剤情報と脱硫器情報とから脱硫器の交換時期を算定する脱硫器交換時期算定手段である。原燃料の付臭剤成分およびその量、または原燃料供給会社名をCPUに入力する付臭剤成分入力手段と脱硫剤の種類およびその量が分かる情報をCPUに入力する脱硫器情報入力手段と、から前記脱硫器の交換時期を算定する。
〈操作例1〉
例えば、下掲表2のような関係を計測、実験等によってあらかじめ取得、整理し、この結果をデータとして燃料電池システムのCPUに格納しておくこと、すなわち燃料電池システム内または燃料電池システム外に設けたCPUに格納しておくことが必要である。
Figure 2011034736
そして、具体例として、付臭剤成分がTBM 3mg/m3 + THT 3mg/m3 + DMS 1mg/m3であり、脱硫剤の種類がAg−Yゼオライト、その脱硫剤の量が600cm3である場合には、脱硫器交換時期=600×(f/3+g/3+h)=200f+200g+600h時間と求めることができる。
本明細書における“脱硫器交換時期”とは、上記のように“その交換が必要な時間”のほか、“脱硫器を通過する処理ガス量”、“脱硫器を通過した積算ガス量”などを意味する。
〈本発明(2)における(F)の構成〉
本発明(2)においては(F)の構成である、脱硫器交換時期算定手段によって算定された脱硫器交換時期が到来したことを通報する脱硫器交換時期到来通報手段により、(E)の構成である脱硫器交換時期算定手段によって算定された脱硫器交換時期が到来したことを通報する。すなわち、脱硫剤の種類およびその量の情報を基にCPUにより算定した前記脱硫器の交換時期を通報する。
この通報手段は、CPUを介してブザーで警告音を鳴らしても良いし、警告灯を点滅(発光)させても良い。また、燃料電池システムが管理センターに接続されている場合には、管理センターにデータを送付し、管理センター側で検知できるように通報するものでも良い。脱硫器は着脱可能に設置しておくことで容易に取り替えることができる。
〈本発明(3)〜(4)の燃料電池システムの態様〉
本発明(3)は、原燃料の付臭剤成分である硫黄化合物を除去するための着脱可能な状態で設置された脱硫器と、前記脱硫器で脱硫された原燃料を改質する改質器と、前記改質器で改質された改質ガスを燃料とする燃料電池を具備する燃料電池システムである。そして、
(A)付臭剤成分およびその量が分かる情報を入力する付臭剤情報入力手段と、
(B)脱硫剤の種類およびその量が分かる情報を入力する脱硫器情報入力手段と、
(C)原燃料の水分濃度が分かる情報を入力する原燃料の水分濃度情報入力手段と、
(D)前記付臭剤情報入力手段によって入力された付臭剤情報と脱硫器情報入力手段によって入力された脱硫器情報と原燃料の水分濃度情報入力手段によって入力された原燃料の水分濃度情報と、を記憶する記憶手段と、
(E)前記付臭剤情報と前記脱硫器情報と原燃料の水分濃度情報とから前記脱硫器の交換時期を算定する脱硫器交換時期算定手段と、を備えることを特徴とする。
本発明(4)は、原燃料の付臭剤成分である硫黄化合物を除去するための着脱可能な状態で設置された脱硫器と、前記脱硫器で脱硫された原燃料を改質する改質器と、前記改質器で改質された改質ガスを燃料とする燃料電池を具備する燃料電池システムである。そして、
(A)付臭剤成分およびその量が分かる情報を入力する付臭剤情報入力手段と、
(B)脱硫剤の種類およびその量が分かる情報を入力する脱硫器情報入力手段と、
(C)原燃料の水分濃度が分かる情報を入力する原燃料の水分濃度情報入力手段と、
(D)前記付臭剤情報入力手段によって入力された付臭剤情報と脱硫器情報入力手段によって入力された脱硫器情報と原燃料の水分濃度情報入力手段によって入力された原燃料の水分濃度情報と、を記憶する記憶手段と、
(E)前記付臭剤情報と前記脱硫器情報と原燃料の水分濃度情報とから前記脱硫器の交換時期を算定する脱硫器交換時期算定手段と、
(F)前記脱硫器交換時期算定手段によって算定された脱硫器交換時期が到来したことを通報する脱硫器交換時期到来通報手段と、を備えることを特徴とする。
本発明(3)〜(4)は、本発明(1)〜(2)に対して、(C)の構成すなわち原燃料の水分濃度が分かる情報を入力する原燃料の水分濃度情報入力手段を有する点で異なる。また、本発明(4)は、本発明(3)に対して、(F)の構成すなわち脱硫器交換時期算定手段によって算定された脱硫器交換時期が到来したことを通報する脱硫器交換時期到来通報手段を有する点で異なる。
図2は本発明(3)〜(4)の態様例を説明する図である。本発明(3)〜(4)の燃料電池システムは、原燃料の付臭剤成分である硫黄化合物を除去するための着脱可能な状態で設置された脱硫器と、前記脱硫器で脱硫された原燃料を改質する改質器と、前記改質器で改質された改質ガスを燃料とする燃料電池を具備する燃料電池システムである。
そして、本発明(3)は前記(A)〜(E)の手段を備え、本発明(4)は前記(A)〜(F)の手段を備える。これらの手段、それによる制御は、記憶装置、入出力装置(=入力装置+出力装置)を伴う中央処理装置(CPU)により行う。
〈本発明(3)〜(4)における(A)の構成〉
本発明(3)〜(4)における(A)の構成は、〈本発明(1)〜(2)における(A)の構成〉と同様である。燃料電池システムの設置箇所が決まると、つまり納入先が決定したときに、その設置箇所における原燃料の付臭剤成分(原燃料中に含まれている付臭剤成分の種類)およびその含有量を測定して入力する。すなわち、原燃料の付臭剤成分およびその量、または原燃料供給会社名を入力する付臭剤成分入力手段である。
〈付臭剤について〉
付臭剤については、前述〈本発明(1)〜(2)における(A)の構成〉の箇所で述べたのと同様である。すなわち、原燃料の供給会社(原燃料を供給する各会社)は供給する原燃料中の付臭剤成分(の種類)およびその量を調整しているので、事前に各社が供給する原燃料中に含まれる原燃料中の付臭剤成分およびその量のデータがある場合にはそのデータを利用してもよい。それら付臭剤成分およびその量のデータをCPUの入力装置を介して記憶装置に記憶する。
〈本発明(3)〜(4)における(B)の構成〉
本発明(3)〜(4)における(B)の構成は、〈本発明(1)〜(2)における(B)の構成〉と同様である。硫黄化合物の種類、その量に対応して、脱硫剤の種類およびその量が決まるので、その情報を入力する。すなわち、脱硫剤の種類およびその量の情報をCPUの入力装置を介してCPUの記憶装置に記憶する。すなわち、本発明(3)〜(4)における(B)の構成であるところの、脱硫剤の種類およびその量が分かる情報を入力する脱硫器情報入力手段である。例えば、「Ag−Yゼオライト300cc」と直接入力してもよいし、前掲表1のような関係をあらかじめ燃料電池システムのCPUに格納しておいてもよい。
〈本発明(3)〜(4)における(C)の構成〉
本発明(3)〜(4)の燃料電池システムにおいては構成(C)、すなわち、原燃料の水分濃度が分かる情報を入力する原燃料の水分濃度情報入力手段を備える。水分濃度は、露点計測器や検知管を用いて簡易的に測定が可能である。本発明(3)〜(4)は構成(C)を有する点で本発明(1)〜(2)と異なる。
図3は、原燃料中の水分量と脱硫剤の吸着性能との関係を示す図である。図3のように、水分量に応じて脱硫剤の吸着性能は低下することが分かっている。高露点物件(すなわち高露点の原燃料)では脱硫剤容量を多くする必要があるが、逆に低露点物件(すなわち低露点の原燃料)では吸着容量が高いため脱硫剤容量を減らすことが可能である。数種類の脱硫剤を用意しておき、事前情報や現場での測定情報に応じて、設置する脱硫剤を使い分けることによって無駄を省くことができる。
〈本発明(3)〜(4)における(D)の構成、すなわち付臭剤情報入力手段によって入力された付臭剤情報と脱硫器情報入力手段によって入力された脱硫器情報と原燃料の水分濃度情報入力手段によって入力された原燃料の水分濃度情報とを記憶する記憶手段は、〈本発明(1)〜(2)における(D)の構成〉に対応する構成である。本発明(3)〜(4)における構成(D)では原燃料の水分濃度情報入力手段によって入力された原燃料の水分濃度情報をも記憶するので、この点で本発明(1)〜(2)における(D)の構成とは異なる。
〈本発明(3)〜(4)における(E)の構成〉
本発明(3)〜(4)における(E)の構成は、構成(D)の記憶手段で記憶された付臭剤情報と脱硫器情報と原燃料の水分濃度情報とから脱硫器の交換時期を算定する脱硫器交換時期算定手段である。そのように、付臭剤情報と脱硫器情報と原燃料の水分濃度情報とから、脱硫器交換時期算定手段により、脱硫器の交換時期を算定する。
すなわち、本発明(3)〜(4)では、原燃料の付臭剤成分およびその量、または原燃料供給会社名をCPUに入力する付臭剤成分入力手段と、原燃料の水分濃度情報入力手段と、脱硫剤の種類およびその量が分かる情報をCPUに入力する脱硫器情報入力手段と、とからCPUにより前記脱硫器の交換時期を算定する。
前述〈本発明(1)〜(2)における(E)の構成〉における脱硫器交換時期算定手段では、構成(D)の記憶手段で記憶された付臭剤情報と脱硫器情報とから脱硫器の交換時期を算定するのに対して、〈本発明(3)〜(4)における(E)の構成〉における脱硫器交換時期算定手段では、構成Dの記憶手段で記憶された付臭剤情報と脱硫器情報と原燃料の水分濃度情報とから脱硫器の交換時期を算定する点で異なる。
〈操作例2〉
例えば、下掲表3のような関係を計測、実験等によってあらかじめ取得、整理し、この結果をデータとして燃料電池システムのCPUに格納しておくこと、すなわち燃料電池システム内または燃料電池システム外に設けたCPUに格納しておくことが必要である。
Figure 2011034736
そして、具体例として、たとえば、ある燃料電池の発電出力と消費ガス量が1kW発電=6L/min、0.3kW発電=2L/minであるとすると、(a)1kWで1000時間発電した場合の消費ガス量:6L/min×60min/hr×1000hr=360m3、(b)0.3kWで1000時間発電した場合の消費ガス量:2L/min×60min/hr×1000hr=120m3、となり、同じ1000時間発電でも、その発電出力によって消費したガス量が異なる。
脱硫器を「1000時間発電」対応として360m3に含まれている硫黄を吸着できるように設計していたとしても、もし、0.3kWで1000時間発電したのであれば、実は未だ2倍〔(360−120)/120〕の余裕があることになる。本発明の燃料電池システムによれば、原燃料の性状に合わせた脱硫器の選定が可能となり、脱硫剤を無駄なく使用することができ、省資源化、低コスト化を実現することができる。
本明細書における“脱硫器交換時期”とは“その交換が必要な時間”のほか、“脱硫器を通過する処理ガス量”、“脱硫器を通過した積算ガス量”などを意味している。表3はそのうち“脱硫器を通過する処理ガス量”で交換時期を判断している例である。
〈本発明(4)における(F)の構成〉
本発明(4)における(F)の構成は本発明(2)においては(F)の構成に対応している。本発明(4)は、本発明(3)に対して、さらに(F)の構成すなわち、脱硫器交換時期算定手段によって算定された脱硫器交換時期が到来したことを通報する脱硫器交換時期到来通報手段を有する点で異なる。
脱硫器交換時期算定手段によって算定された脱硫器交換時期が到来したことを通報する脱硫器交換時期到来通報手段により、脱硫器交換時期が到来したことを通報する。すなわち、脱硫剤の種類およびその量の情報を基にCPUにより算定した脱硫器の交換時期を通報する。この通報手段等については前述〈本発明(2)における(F)の構成〉の箇所で説明したとおりである。
W 付臭剤(=硫黄化合物、シクロヘキセン)吸着剤層
X 水添触媒層
Y 第1吸着剤層
Z 第2吸着剤層

Claims (4)

  1. 原燃料の付臭剤成分である硫黄化合物を除去するための着脱可能な状態で設置された脱硫器と、前記脱硫器で脱硫された原燃料を改質する改質器と、前記改質器で改質された改質ガスを燃料とする燃料電池を具備する燃料電池システムであって、
    (A)付臭剤成分およびその量が分かる情報を入力する付臭剤情報入力手段と、
    (B)脱硫剤の種類およびその量が分かる情報を入力する脱硫器情報入力手段と、
    (D)前記付臭剤情報入力手段によって入力された付臭剤情報と脱硫器情報入力手段によって入力された脱硫器情報とを記憶する記憶手段と、
    (E)前記付臭剤情報と前記脱硫器情報とから前記脱硫器の交換時期を算定する脱硫器交換時期算定手段と、
    を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 原燃料の付臭剤成分である硫黄化合物を除去するための着脱可能な状態で設置された脱硫器と、前記脱硫器で脱硫された原燃料を改質する改質器と、前記改質器で改質された改質ガスを燃料とする燃料電池を具備する燃料電池システムであって、
    (A)付臭剤成分およびその量が分かる情報を入力する付臭剤情報入力手段と、
    (B)脱硫剤の種類およびその量が分かる情報を入力する脱硫器情報入力手段と、
    (D)前記付臭剤情報入力手段によって入力された付臭剤情報と脱硫器情報入力手段によって入力された脱硫器情報とを記憶する記憶手段と、
    (E)前記付臭剤情報と前記脱硫器情報とから前記脱硫器の交換時期を算定する脱硫器交換時期算定手段と、
    (F)前記脱硫器交換時期算定手段によって算定された脱硫器交換時期が到来したことを通報する脱硫器交換時期到来通報手段と、
    を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  3. 原燃料の付臭剤成分である硫黄化合物を除去するための着脱可能な状態で設置された脱硫器と、前記脱硫器で脱硫された原燃料を改質する改質器と、前記改質器で改質された改質ガスを燃料とする燃料電池を具備する燃料電池システムであって、
    (A)付臭剤成分およびその量が分かる情報を入力する付臭剤情報入力手段と、
    (B)脱硫剤の種類およびその量が分かる情報を入力する脱硫器情報入力手段と、
    (C)原燃料の水分濃度が分かる情報を入力する原燃料の水分濃度情報入力手段と、
    (D)前記付臭剤情報入力手段によって入力された付臭剤情報と脱硫器情報入力手段によって入力された脱硫器情報と原燃料の水分濃度情報入力手段によって入力された原燃料の水分濃度情報と、を記憶する記憶手段と、
    (E)前記付臭剤情報と前記脱硫器情報と原燃料の水分濃度情報とから前記脱硫器の交換時期を算定する脱硫器交換時期算定手段と、
    を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  4. 原燃料の付臭剤成分である硫黄化合物を除去するための着脱可能な状態で設置された脱硫器と、前記脱硫器で脱硫された原燃料を改質する改質器と、前記改質器で改質された改質ガスを燃料とする燃料電池を具備する燃料電池システムであって、
    (A)付臭剤成分およびその量が分かる情報を入力する付臭剤情報入力手段と、
    (B)脱硫剤の種類およびその量が分かる情報を入力する脱硫器情報入力手段と、
    (C)原燃料の水分濃度が分かる情報を入力する原燃料の水分濃度情報入力手段と、
    (D)前記付臭剤情報入力手段によって入力された付臭剤情報と脱硫器情報入力手段によって入力された脱硫器情報と原燃料の水分濃度情報入力手段によって入力された原燃料の水分濃度情報と、を記憶する記憶手段と、
    (E)前記付臭剤情報と前記脱硫器情報と原燃料の水分濃度情報とから前記脱硫器の交換時期を算定する脱硫器交換時期算定手段と、
    (F)前記脱硫器交換時期算定手段によって算定された脱硫器交換時期が到来したことを通報する脱硫器交換時期到来通報手段と、
    を備えることを特徴とする燃料電池システム。
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