JP2007194143A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】供給するLPGの品質を管理し、脱硫器の交換時期を適切に判断できるようにして、燃料電池の長期安定運転を可能とする燃料電池を提供する。
【解決手段】燃料電池が、ボンベから容器個体情報,充填回数情報,燃料品質情報を取得するコード読取手段と、第一計量機10から、容器個体情報,充填回数情報,燃料品質情報,充填量情報を受信するとともに、第二計量機20から、容器個体情報,充填回数情報,使用後重量情報を受信する手段と、それら容器個体情報等の各種情報にもとづいて、脱硫器に吸着した硫黄分の重量を算出し、脱硫器の交換時期を判断する手段とを有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料から硫黄分を除去する脱硫器が取り付けられた燃料電池に関し、特に、脱硫器の交換時期を判断する機能を備えた燃料電池に関する。
近年、環境問題の観点から、空気汚染物質を排出しないクリーンな発電システムとして、燃料電池が注目されている。
燃料電池とは、水素と酸素を電気化学的に反応させることにより、化学エネルギーを電気エネルギーに変換するものであり、エネルギーの利用効率が高いという特徴を有していることから、次世代の発電システムとして様々な提案が行われている(例えば、特許文献1参照。)。
ここで、燃料電池は、種々の分野での利用が可能であり、その一環として、民生用や業務用として、一般住宅やマンション、オフィスビル、店舗など、建物単位で設置するものが開発され製品化されている。
また、燃料電池に使用されるLPG(液化石油ガス)は、ボンベに充填されると、販売店により、燃料電池を有する各顧客に配送される。
このLPGの配送の流れについて、図17を参照してさらに説明する。
まず、LPガス充填所(燃料充填所)では、LPGを扱う各社(A社、B社、C社・・・)により、ローリー車を用いて、LPGが持ち込まれる。この持ち込まれたLPGは、ガスタンクに蓄えられ、その後、ボンベに充填される。このLPGが充填されたボンベは、販売店(あるいは、販売店の指定を受けたメンテナンス業者)により、各顧客に配送され、使用済ボンベと交換される。
顧客に設置された燃料電池は、ボンベから供給されるLPGを消費して発電し、この電力あるいは温水を建物内へ送る。こうしてLPGが消費されて空になったボンベ(使用済ボンベ)は、販売店により回収され、LPガス充填所に返却される。返却されたボンベは、再度LPGが充填され、配送ボンベとして各顧客に配送される。
ところで、燃料電池は、例えばLPGなどの燃料(水素製造用原料)を改質して水素を取り出し、この水素と空気中の酸素を化学反応させることにより発電を行うものであるが、この燃料の改質にあたっては、予め硫黄分を除去する必要がある。
すなわち、LPG等の燃料には、若干の硫黄分が含まれており、また、着臭剤にも、メルカプタンなどの有機硫黄化合物が添加されている。これらの硫黄化合物を含んだまま、改質及び発電を行った場合、水素製造用の触媒に硫黄化合物が付着して、水素の製造効率が次第に低下することに加え、硫黄化合物が燃料電池電極の触媒にも付着することから、発電効率が次第に低下することとなる。
このため、燃料に含まれる硫黄化合物を除去し、燃料電池の改質性能等の劣化を防止するため、燃料電池では、燃料を改質器に送る前に、まず、脱硫器により硫黄分を除去することが行われている。
この脱硫器は、燃料中に含まれる硫黄化合物を、脱硫剤(吸着材)に吸収させて燃料から除去する構成となっているため、所定量の硫黄化合物が脱硫剤に吸収されると、これを交換する必要がある。
特開平10−069919号公報
しかしながら、ボンベに充填されたLPGの硫黄濃度は、下記の理由により、各ボンベごとに相違していた。
その理由について、図18を参照して説明する。同図は、ボンベに充填されたLPGの使用量に対するLPGの硫黄濃度の変化を示すグラフである。
同図に示すように、例えば、ボンベに充填されたLPGがFULLから所定量使用されるまでの間は、硫黄濃度は若干の増加傾向で推移する。ところが、その所定量以上使用されて、ボンベ内の残量が非常に少なくなると、硫黄濃度は急激に上昇する。
ここで、LPガス充填所に返却された使用済ボンベにLPGを充填する場合において、LPG残量の極めて少ないボンベと、多いボンベとがあるときは、これら各ボンベに残存する硫黄濃度が異なるため、充填するLPGの硫黄濃度がそれぞれ同じであったとしても、充填後のボンベ内の硫黄濃度は異なってきてしまう。特に、充填前に残量が極めて少なかったボンベにおいては、充填後、全体として高濃度のLPGとなる場合があった。
このように、LPGが充填されたボンベ内の硫黄濃度は、それらボンベごとに異なってくるが、こうした状況でボンベから燃料電池へLPGを供給すると、脱硫器の交換時期との関係から、燃料電池の長期的な安定運転に支障をきたすことが考えられた。
脱硫器は、上述したように、脱硫剤に硫黄分を吸着させることでLPGから硫黄分を除去している。このため、吸着した硫黄分が一定量以上になると、脱硫器の性能が低下する。ここで、硫黄濃度が高いLPGをそのまま脱硫器に通して脱硫させると、その高濃度の硫黄分の吸着により性能の低下する時期が早くなる。つまり、脱硫器の寿命が短くなる。一方、燃料電池の使用頻度が低かったり、または硫黄濃度の低いLPGのみが通されたりする状況では、性能低下の時期が遅くなる。つまり、脱硫器の寿命が長くなる。
ここで、性能低下による脱硫器の交換時期を、例えば期間(十カ月おきなど)で設定すると、脱硫器の実際の性能とは無関係に交換・回収されてしまうことになる。具体的には、例えば、硫黄濃度が高いLPGが大量に通されたために脱硫器の性能が早期に低下したにもかかわらず交換時期がきておらずなかなか交換されない場合や、あるいは、燃料電池の使用頻度が低下したためにまだ充分に性能が発揮されるにもかかわらず交換時期が来たことで交換されてしまう場合などが考えられる。
そうすると、前者の場合は、脱硫器が性能の低いまま使用されてしまうため、改質性能や発電効率の低下を引き起こす結果となっていた。一方、後者の場合は、脱硫性能に反し頻繁に交換されてしまうことから、販売店が無駄な労務を強いられるとともに、顧客が必要以上に交換手数料を取られるといった事態となっていた。このため、いずれの場合でも燃料電池の長期安定運転ができないという問題が発生していた。
本発明は、上記の事情にかんがみなされたものであり、供給するLPGの品質を管理し、脱硫器の交換時期を適切に判断できるようにして、燃料電池の長期安定運転を実現可能とする燃料電池の提供を目的とする。
この目的を達成するため、本発明の燃料電池は、燃料の硫黄分を除去する脱硫器が取り付けられた燃料電池であって、燃料の品質を示す燃料品質情報を取得する手段(燃料品質情報取得手段)と、燃料の消費量を示す消費量情報を取得する手段(消費量取得手段)と、燃料品質情報及び消費量情報を記憶する記憶手段と、燃料品質情報及び消費量情報にもとづいて脱硫器の交換時期を判断する交換時期判断手段とを有した構成としてある。
燃料電池をこのような構成とすると、脱硫器の交換時期を、燃料品質情報と消費量情報とにもとづいて判断するため、より適切な交換時期を得ることができる。
すなわち、燃料品質情報(燃料の硫黄濃度を示す情報)と消費量情報(燃料電池における燃料の消費量を示す情報)とを用いれば、脱硫剤に吸着した硫黄分を概算できる。このため、脱硫器の性能の程度(まだ充分な性能が得られるか、性能低下時期が近いかなど)を知ることができる。これにより、脱硫器の交換時期をより適切に判断できる。
そして、本発明は、単に期間を設定して判断した場合に発生し得る問題を解決できる。その問題とは、例えば、脱硫器の性能が低下しているにもかかわらず交換されなかったり、あるいはまだ充分に性能が発揮されるにもかかわらず交換されたりすることである。
一方、本発明は、脱硫器の性能の程度を把握し、これを交換時期の判断要素としている。このため、脱硫器の性能の程度を判断要素としないために起こった上記問題は、本発明ではほとんど起こらない。
しかも、上記問題の発生に伴って生じる燃料電池に関する問題、例えば、改質性能や発電効率の低下、あるいは脱硫性能に反した頻繁な交換などについても、本発明の実施により回避される。したがって、燃料電池の長期的な安定運転の実現が可能となる。
さらに、燃料品質情報が充填重量計量機や燃料電池で管理されるため、燃料品質情報が得られない燃料、すなわち素性(製造元、組成など)の不明な燃料の混入を防ぐことができる。これにより、素性の不明な燃料による素性の判明している燃料の汚染を防止できる。
加えて、脱硫器の交換時期を適切に把握できるため、顧客の燃料電池を安全に管理できる。
しかも、素性の判明している燃料を供給できるため、燃料の供給が販売店・代理店に依存することになり、燃料の固定販売先としての顧客の獲得を図ることができる。
また、本発明の燃料電池は、燃料が充填された容器を特定する容器個体情報と、燃料品質情報とを、燃料充填所に設置された充填容器計量機から受信する受信手段と、当該燃料電池に取り付けられた容器から容器個体情報を取得する情報取得手段とを有し、受信手段からの容器個体情報と情報取得手段からの容器個体情報とが同一の場合に、記憶手段が、燃料品質情報と消費量情報とを関連付けて記憶し、交換時期判断手段が、容器個体情報、燃料品質情報、消費量情報にもとづいて脱硫器の交換時期を判断する構成としてある。
燃料電池をこのような構成とすれば、燃料電池は、容器個体情報をキーとして、充填容器計量機からの燃料品質情報と、燃料電池自ら取得した消費量情報とを関連付けて記憶・管理することができる。これにより、充填容器計量機で取得された燃料品質情報のうち、その燃料電池に配送された容器に充填されている燃料の品質を示す燃料品質情報を得ることができる。このため、その燃料電池の脱硫器で吸着された硫黄分の重量を求めることができ、脱硫器の交換時期を的確に判断できる。
しかも、燃料品質情報は、容器個体情報とともに、充填重量計量機から送信されてくるので、容器ごとの品質管理が可能となる。このため、容器ごとに異なった品質の燃料が充填されている場合でも、それら燃料ごとの品質が反映されて脱硫器の交換時期を判断できる。これにより、それまでの燃料電池の運転履歴(消費量)や供給された燃料の硫黄分(燃料品質)にもとづいて、脱硫器の交換時期を適切に知ることができる。
また、本発明の燃料電池は、受信手段が、容器への燃料の充填量を示す充填量情報を充填容器計量機から受信し、記憶手段が、充填量情報を記憶し、交換時期判断手段が、充填量情報、燃料品質情報、消費量情報にもとづいて脱硫器の交換時期を判断する構成としてある。
燃料電池をこのような構成とすると、燃料品質情報や消費量情報の他に、充填量情報を用いて脱硫器の交換時期を判断できる。
例えば、充填量情報と燃料品質情報(硫黄濃度)からは、充填した燃料の硫黄分の重量を算出できる。また、消費量情報からは、使用後容器内に残存した燃料の重量(残量情報)を求めることができる。そして、この残量情報からは、容器内に残った燃料の硫黄濃度(残存硫黄濃度情報)を求めることができる。このため、これらの算出結果から、充填後の容器内の燃料の硫黄濃度を正確に把握でき、これにより、脱硫器の適切な交換時期を判断できる。
また、本発明の燃料電池は、受信手段が、当該燃料電池で燃料が消費された後の容器全体の重量を示す使用後重量情報を使用後容器計量機から受信し、記憶手段が、使用後重量情報を記憶し、交換時期判断手段が、使用後重量情報、燃料品質情報、消費量情報にもとづいて脱硫器の交換時期を判断する構成としてある。
燃料電池をこのような構成とすれば、使用後重量情報と容器そのものの重量との差を求めることで、容器内に残存した燃料の消費量を算出できる。そして、この燃料の残存量にもとづいて、その残存した燃料の硫黄濃度を推定できることから、脱硫器の交換時期を適切に判断できる。
また、本発明の燃料電池は、所定の演算処理を行う演算手段を有し、受信手段が、燃料が充填された後の容器全体の重量を示す充填後重量情報を充填容器計量機から受信し、記憶手段が、充填後重量情報を記憶し、演算手段が、充填後重量情報及び使用後重量情報にもとづいて消費量情報を算出し、交換時期判断手段が、燃料品質情報及び消費量情報にもとづいて脱硫器の交換時期を判断する構成としてある。
燃料電池をこのような構成とすれば、充填後重量情報と使用後重量情報との差を求めることで、燃料電池での燃料の消費量を算出できる。そして、この消費量情報を用いて、脱硫器の交換時期を適切に判断できる。
また、本発明の燃料電池は、燃料品質情報及び/又は容器個体情報が、コード化されて容器に付されており、情報取得手段が、コード化された燃料品質情報及び/又は容器個体情報を読み取るコード読取手段を含み、記憶手段が、燃料品質情報及び/又は容器個体情報を記憶する構成としてある。
燃料電池をこのような構成とすると、燃料品質情報や容器個体情報をコード化して管理できる。これにより、取扱いが簡単で、かつ、低コストにて、燃料品質情報等を管理できる。
また、本発明の燃料電池は、燃料品質情報及び/又は容器個体情報が、バーコード化されて容器に付されており、コード読取手段が、バーコード化された燃料品質情報及び/又は容器個体情報を読み取るバーコードリーダからなる構成としてある。
燃料電池をこのような構成とすれば、燃料品質情報や容器個体情報をバーコード化して管理できる。これにより、容器が配送、返却等されても、燃料充填所あるいは顧客先において、その容器に固有のバーコードを、バーコードリーダを用いて容易に得ることができる。
また、本発明の燃料電池は、燃料品質情報及び/又は容器個体情報が、コード化されてICチップに記憶され、このICチップを内包したICタグが容器に付されており、コード読取手段が、ICチップから燃料品質情報及び/又は容器個体情報を読み取るICリーダからなる構成としてある。
燃料電池をこのような構成とすると、燃料品質情報や容器個体情報をICチップに記憶させて管理できる。これにより、取扱いが簡単で、かつ、低コストにて、燃料品質情報等を管理できる。
以上のように、本発明によれば、脱硫器の交換時期を判断に、燃料品質情報や消費量情報を用いるため、脱硫剤に吸着した硫黄分の重量を求め、ここから、脱硫器の性能低下の程度を把握できる。これにより、脱硫器の適切な交換時期を判断できる。
さらに、燃料の品質情報を把握することとしたため、素性の不明な燃料による素性の判明している燃料の汚染を防止できる。
しかも、品質管理された燃料が供給されるため、それまでの燃料電池の運転履歴や供給された燃料の硫黄分から、脱硫器の交換時期を適切に知ることができる。
加えて、脱硫器の交換時期を適切に把握できるので、顧客の燃料電池を安全に管理できる。
そして、素性の判明している燃料を供給可能とすることで、燃料の供給が販売店・代理店に依存することになり、燃料の固定販売先としての顧客の獲得が可能となる。
以下、本発明に係る燃料電池の好ましい実施形態について、図面を参照して説明する。
[燃料電池の第一実施形態]
まず、本発明の燃料電池の第一実施形態について、図1、図2を参照して説明する。
図1は、本実施形態の燃料電池を備えた脱硫器交換管理システムの構成を示すブロック図、図2は、図1に示した脱硫器交換管理システムをLPガス充填所などに備えた場合の状態を示す状態図である。
図1に示すように、脱硫器交換管理システム1a−1は、第一計量機10と、第二計量機20と、通信回線30と、燃料電池40a−1〜40a−nとを備えている。
ここで、第一計量機(充填容器計量機)10は、図2に示すように、LPガス充填所に備えられており、図3に示すように、コード読取手段11と、受信手段12と、計量手段13と、記憶手段14と、演算手段15と、送信手段16と、制御手段17とを有している。
コード読取手段11は、ボンベ(容器)に付されたコード(符号)を読み取り、この読み取ったコードの示す情報(コード情報)を受信手段12へ送る。
コードは、各ボンベごとに付される。この付し方は特に限定されるものではないが、例えば、ボンベの表面に直接書き込むこともでき、また、シールに印字して貼付することもできる。さらに、カードに印字し、このカードを針金などでボンベに括り付けることもできる。
このコードには、バーコードや、データ化されたコード(ICチップなどに記憶可能なコード)などが含まれる。そして、バーコードには、二次元バーコードが含まれる。
コード情報(コード化して表される情報)には、例えば、そのボンベを特定する情報(容器個体情報)、充填されたLPGの品質を示す情報(燃料品質情報)、そのボンベにLPGが充填された回数を示す情報(充填回数情報)などがある。
それらのうち、容器個体情報は、一又は二以上の文字,数字,記号等で構成されており、各ボンベごとに異なったものを割り当てることにより、そのボンベを特定する情報である。
燃料品質情報は、LPGの品質として少なくとも硫黄濃度を示す情報を含む。また、燃料品質情報には、例えば、プロパン濃度,ブタン濃度,メタノール濃度などを含めることができる。
充填回数情報は、そのボンベにLPGが充填された回数を示す情報であって、充填されるごとに1ずつ加算される。
コード読取手段11の具体例としては、例えば、バーコードを読み取るバーコードリーダ(図示せず)や、ICチップからデータを読み取るICリーダ(図示せず)などがある。
ここで、バーコードリーダは、容器個体情報などがバーコードで表されている場合に用いられるものであり、ボンベに付されたバーコードを読み取り、この読み取ったバーコードの示す情報(バーコード情報)を受信手段12へ送る。
なお、バーコードリーダは、バーコード化された容器個体情報を取得することから「情報取得手段」としての機能を有している。
また、バーコードリーダは、バーコード化された燃料品質情報を取得することから「燃料品質情報取得手段」としての機能を有している。
ICリーダは、ICチップに記憶された各種情報を読み取る。
ICチップは、パッケージされた半導体集積回路(IC)であって、使用されるときは、例えば、ICタグなどに埋め込まれる。
ICタグは、カード状の本体内部にICチップとアンテナとを有しており、各種情報はそのICチップに保存される。ICタグは、細い金属線等を用いてボンベに括り付けるなどして、ボンベから外れないようにしておく。
このようにICタグを用いてコード情報を保存する場合、ICリーダは、ICチップに保存された各種情報を、アンテナを介して読み込む。
なお、ICリーダは、ICチップから容器個体情報や燃料品質情報などを取得することから「情報取得手段」や「燃料品質情報取得手段」としての機能を有している。
また、ICリーダに代えて、ICリーダライタ(図示せず)を備えることもできる。これにより、ICタグのICチップから情報を読み込むだけでなく、ICチップへの情報の書き込みも可能となる。
さらに、バーコードリーダ、ICリーダ、ICリーダライタは、第一計量機10の本体からは外付けで接続することができる。そして、第一計量機10の本体と同様、LPガス充填所においてボンベへの充填作業が行われる場所に備えられる。
また、バーコードやICタグに代えて、例えば、刻印により、容器個体情報等を表すことができる。
刻印は、ボンベの表面を削るあるいは刻むなどして、数字や文字、記号等を表すものである。
刻印をもって容器個体情報等が表されている場合は、LPガス充填所の担当者が、その刻印で表された情報を、充填所端末50(後述)から入力する。
受信手段12は、コード読取手段11から送られてきたコード情報を受信する。この受信されたコード情報は、記憶手段14へ送られて記憶される。
また、受信手段12は、燃料電池40a−1〜40a−n(以下、略して「燃料電池40a」という。)から検索条件を受信する。この受信された検索条件は、制御手段17へ送られる。
計量手段13は、LPGが充填される前のボンベ全体の重量(充填前重量)や、LPGが充填された後のボンベ全体の重量(充填後重量)を計量する。これら計量により得られた充填前重量と充填後重量は、それぞれ充填前重量情報、充填後重量情報として記憶手段14へ送られて記憶される。
記憶手段14は、コード読取手段11で読み取られたコード情報(容器個体情報、燃料品質情報、充填回数情報など)、計量手段13からの充填前重量情報、充填後重量情報、演算手段15からの充填量情報を記憶する。
また、記憶手段14は、第一計量機管理テーブルを記憶する。
第一計量機管理テーブルは、図4に示すように、容器個体情報(a1)と、充填回数情報(b1)と、燃料品質情報(c1)と、充填前重量情報(d1)と、充填後重量情報(e1)と、充填量情報(f1)とをデータ項目として有する。
なお、容器個体情報、充填回数情報、燃料品質情報、充填前重量情報、充填後重量情報については、既に説明したため、ここでの説明は省略する。
充填量情報は、LPガス充填所にてボンベに充填されたLPGの充填重量を示す情報である。つまり、充填量情報は、充填後重量情報から充填前重量情報を減算して得られた差として算出できる。この充填量情報の算出は、演算手段15で実行される。なお、演算手段15に代えて、燃料電池40aの演算手段46a−4に実行させることもできる。
演算手段15は、充填量情報を算出する。算出方法としては、例えば、記憶手段14から充填前重量情報と充填後重量情報とを取り出し、その取り出した充填後重量情報から充填前重量情報を減算し、この減算により得られた差を充填量情報とする。この充填量情報は、記憶手段14へ送られて記憶される。
送信手段16は、コード情報(容器個体情報、燃料品質情報、充填回数情報など)や充填前重量情報、充填後重量情報、充填量情報を、通信回線30を介して燃料電池40aへ送信する。このとき、充填前重量情報、充填後重量情報、充填量情報は、容器個体情報及び充填回数情報に関連付けて送信される。
なお、本実施形態においては、燃料品質情報についても第一計量機10から燃料電池40aへ送信することとしてあるが、送信することに限るものではなく、送信しないようにすることもできる。これは、燃料品質情報が検索条件として用いられることはなく、また、燃料電池40aでも取得可能だからである。
また、本実施形態においては、充填前重量情報、充填後重量情報、充填量情報の三つの情報を第一計量機10から燃料電池40aへ送信することとしてあるが、三つすべてを送信することに限るものではなく、例えば、充填前重量情報と充填後重量情報との二つだけを送信することとしてもよく、また、充填量情報一つのみとしてもよい。充填前重量情報と充填後重量情報の二つを送信する場合は、それら充填前重量情報及び充填後重量情報にもとづき燃料電池40aで充填量情報が算出される。
制御手段17は、第一計量機10の有する各種機能を制御する。
また、制御手段17は、受信手段12から検索条件を受けると、記憶手段14に記憶された第一計量機管理テーブルを参照し、その検索条件を含むデータ群を取り出して、送信手段16へ送る。
ここで、検索条件とは、容器個体情報や充填回数情報により特定されたデータをいう。
例えば、容器個体情報が「10103」であって充填回数情報が「1」であることを検索条件とする(容器個体情報と充填回数情報との双方を検索条件とする場合)。そうすると、制御手段17では、第一計量機管理テーブルを参照して、容器個体情報が「10103」であって充填回数情報が「1」である行を検索する。図4に示す第一計量機管理テーブルにおいては、上から三行目がそれに該当する。そして、制御手段17は、検索条件に一致したデータ群(図4では、容器個体情報が「10103」、充填回数情報が「1」、燃料品質情報が「4.0」、充填前重量情報が「100」、充填後情報が「150」、充填量情報が「50」)を記憶手段14から取り出して送信手段16へ送る。送信手段16は、そのデータ群を、通信回線30を介して燃料電池40aへ送信する。
このような検索を行う理由は、次による。
検索条件である容器個体情報及び充填回数情報は、燃料電池40aのコード読取手段45(後述)によりボンベから読み取られた情報である。それら容器個体情報及び充填回数情報を第一計量機10へ送信することは、すなわち、燃料電池40aに配送されたボンベに関係する情報を第一計量機10から収集するためである。この収集された情報は、燃料電池40aにおいて、検索条件とされた情報と関連付けられて情報集計テーブル(後述)を構成し記憶手段46a−2に保存される。そして、脱硫器42の交換時期の判断に用いられる。
また、例えば、容器個体情報が「10103」であることを検索条件とする(容器個体情報のみを検索条件とする場合)。そうすると、制御手段17では、第一計量機管理テーブルを参照して、容器個体情報が「10103」である行を検索する。図4に示す第一計量機管理テーブルにおいては、上から三行目がそれに該当する。そして、制御手段17は、検索条件に一致したデータ群(図4では、容器個体情報が「10103」、充填回数情報が「1」、燃料品質情報が「4.0」、充填前重量情報が「100」、充填後情報が「150」、充填量情報が「50」)を記憶手段14から取り出して送信手段16へ送る。送信手段16は、そのデータ群を、通信回線30を介して燃料電池40aへ送信する。
このような検索を行う理由は、次による。
検索条件である容器個体情報は、燃料電池40aのコード読取手段45(後述)によりボンベから読み取られた情報である。その容器個体情報を第一計量機10へ送信することは、すなわち、燃料電池40aに配送されたボンベに関係する過去の情報を第一計量機10から収集するためである。この収集された情報は、燃料電池40aにおいて、検索条件とされた情報と関連付けられて容器別集計テーブル(後述)を構成し記憶手段46a−2に保存される。そして、脱硫器42の交換時期の判断に用いられる。
第二計量機(使用後容器計量機)20は、図2に示すように、LPガス充填所に備えられており、燃料電池40aでLPGを供給した後の使用済ボンベについて、そのボンベの重量を計量するために設置されている。
この第二計量機20は、図5に示すように、コード読取手段21と、受信手段22と、計量手段23と、記憶手段24と、送信手段25と、制御手段26とを有している。
コード読取手段21は、ボンベに付されたコードを読み取り、この読み取ったコードの示す情報(コード情報)を受信手段22へ送る。
コードには、バーコードやデータ化されたコードなどが含まれる。
また、コード情報には、例えば、容器個体情報や充填回数情報などが含まれる。
コード読取手段21の具体例としては、例えば、バーコードを読み取るバーコードリーダ(図示せず)や、ICチップからデータを読み取るICリーダ(図示せず)などがある。なお、ICリーダに代えて、ICリーダライタ(図示せず)を備えることもできる。
なお、コード読取手段21は、第二計量機20の本体からは外付けで接続することができる。そして、第二計量機20の本体と同様、LPガス充填所に返却されてきたボンベの計量作業が行われる場所に備えられる。
受信手段22は、コード読取手段21から送られてきたコード情報を受信する。この受信されたコード情報は、記憶手段24へ送られて記憶される。
また、受信手段22は、燃料電池40aからの検索条件を受信する。この受信した検索条件は、制御手段26へ送られる。
計量手段23は、燃料電池40aで燃料が使用された後のボンベ(返却されてきたボンベ)の全体の重量(使用後重量)を計量する。この計量により得られた使用後重量は、使用後重量情報として記憶手段24へ送られて記憶される。
記憶手段24は、コード読取手段21で読み取られたコード情報、計量手段23からの使用後重量情報を記憶する。
また、記憶手段24は、第二計量機管理テーブルを記憶する。
第二計量機管理テーブルは、図6に示すように、容器個体情報(a2)と、充填回数情報(b2)と、燃料品質情報(c2)と、使用後重量情報(g2)とをデータ項目として有する。
なお、それら容器個体情報、充填回数情報、燃料品質情報、使用後重量情報については、既に説明したため、ここでの説明は省略する。
送信手段25は、制御手段26で検索された結果である容器個体情報、充填回数情報、燃料品質情報、使用後重量情報などを、燃料電池40aへ送信する。このとき、燃料品質情報や使用後重量情報は、容器個体情報及び充填回数情報に関連付けられて送信される。
なお、燃料品質情報については、検索結果として送信してもよく、また送信しなくてもよい。
制御手段26は、第二計量機20の有する各種機能を制御する。
また、制御手段26は、受信手段22から検索条件を受けると、記憶手段24に記憶された第二計量機管理テーブルを参照し、その検索条件を含むデータ群を取り出して、送信手段25へ送る。
ここで、検索条件とは、容器個体情報や充填回数情報により特定されたデータをいう。
例えば、容器個体情報が「10103」であって充填回数情報が「1」であることを条件とする(容器個体情報と充填回数情報との双方を検索条件とする場合)。そうすると、制御手段26では、第二計量機管理テーブルを参照して、容器個体情報が「10103」であって充填回数情報が「1」である行を検索する。図6に示す第二計量機管理テーブルにおいては、上から四行目がそれに該当する。制御手段26は、検索条件に一致したデータ群(図4では、容器個体情報が「10103」、充填回数情報が「1」、燃料品質情報が「4.0」、使用後重量情報が「105」)を記憶手段24から取り出して送信手段25へ送る。
このような検索を行う理由は、第一計量機10の制御手段17で検索を行う理由と同じである。
また、例えば、容器個体情報が「10103」であることを条件とする(容器個体情報のみを検索条件とする場合)。そうすると、制御手段26では、第二計量機管理テーブルを参照して、容器個体情報が「10103」である行を検索する。図6に示す第二計量機管理テーブルにおいては、上から四行目がそれに該当する。制御手段26は、検索条件に一致したデータ群(図4では、容器個体情報が「10103」、充填回数情報が「1」、燃料品質情報が「4.0」、使用後重量情報が「105」)を記憶手段24から取り出して送信手段25へ送る。
このような検索を行う理由は、第一計量機10の制御手段17で検索を行う理由と同じである。
通信回線30は、従来公知の任意好適な通信回線により構成できる。この通信回線30には、第一計量機10、第二計量機20、燃料電池40aが接続されている。このため、それら第一計量機10、第二計量機20、燃料電池40aの各間でデータ通信を行うことができる。
燃料電池40aは、各顧客ごとにその敷地内に設置されており、図7に示すように、ガスメータ41と、脱硫器42と、改質器43と、スタック44と、コード読取手段45と、管理装置46aとを有している。
ガスメータ41は、ボンベから供給されたLPGの供給量(使用量、消費量(検針値))を検出するためのものであり、LPガス使用量を検出し、積算する機能を有し、積算したLPガスの使用量の値(計量消費量)を管理装置46aに出力する。
この計量消費量の出力は、使用済ボンベを返却するためにボンベが切り換えられたときに行われる。これにより、その出力された計量消費量は、使用済ボンベについてのLPG消費量となる。
なお、ガスメータ41は、LPGの供給量を消費量として取得することから「消費量取得手段」としての機能を有している。
脱硫器42は、ボンベから供給されたLPGから硫黄分を除去する。
改質器43は、LPGを改質して水素を取り出す。
スタック44は、改質器43からの水素と、空気中の酸素とを電気化学的に反応させて発電する。
コード読取手段45は、管理装置46aに接続されており、ボンベに付されたコードを読み取ると、この読み取ったコードの示す情報(コード情報)を管理装置46aへ送る。
コード情報には、例えば、容器個体情報、充填回数情報、燃料品質情報などが含まれている。
なお、コード読取手段45は、コード化された容器個体情報を取得することから「情報取得手段」としての機能を有している。
また、コード読取手段45の具体例としては、例えば、バーコードリーダ(図示せず)、ICリーダ(図示せず)、ICリーダライタ(図示せず)などがある。
管理装置46aは、図7に示すように、通信手段46a−1と、記憶手段46a−2と、制御手段46a−3と、演算手段46a−4と、入力手段46a−5と、表示手段46a−6とを有している。
通信手段(送信手段、受信手段)46a−1は、コード読取手段45からコード情報を受信する。この受信されたコード情報は、記憶手段46a−2へ送られて記憶される。
また、通信手段46a−1は、制御手段46a−3からの検索条件を、通信回線30を介して第一計量機10と第二計量機20へ送信する。
さらに、通信手段46a−1は、通信回線30を介して、第一計量機10から送信されてきた検索結果である各種情報(例えば、容器個体情報、充填回数情報、燃料品質情報、充填前重量情報、充填後重量情報、充填量情報など)、第二計量機20から送信されてきた検索結果である各種情報(例えば、容器個体情報、充填回数情報、燃料品質情報、使用後重量情報など)を受信する。これら受信された各種情報は、記憶手段46a−2へ送られて記憶される。
記憶手段46a−2は、制御手段46a−3からのLPガス使用量を計量消費量情報として記憶する。
また、記憶手段46a−2は、当該燃料電池40aを特定する情報(燃料電池個体情報)を記憶する。燃料電池個体情報は、一又は二以上の文字,数字,記号等で構成されており、各燃料電池ごとに異なったものを割り当てることにより、その燃料電池を特定する情報である。
なお、燃料電池個体情報は、省略することができる。
さらに、記憶手段46a−2は、ボンベ情報テーブル、情報集計テーブル、容器別集計テーブルを記憶する。
ボンベ情報テーブルは、図8に示すように、容器個体情報(a3)と、充填回数情報(b3)と、燃料品質情報(c3)とをデータ項目として有する。
それら容器個体情報、充填回数情報、燃料品質情報は、もともとコード化されてボンベに付されていた情報であって、コード読取手段45により読み取られたものである。
それらのうち、容器個体情報と充填回数情報とは、検索条件として用いられる。
情報集計テーブルは、ボンベ情報テーブルを構成する情報、容器個体情報と充填回数情報との双方を検索条件としたときに得られた検索結果である各種情報、この検索結果にもとづき演算手段46a−4で算出された情報などによって構成されている。
具体的には、情報集計テーブルは、図9に示すように、容器個体情報(a4)と、充填回数情報(b4)と、燃料品質情報(c4)と、充填前重量情報(d4)と、充填後重量情報(e4)と、充填量情報(f4)と、充填後硫黄濃度情報(h4)と、燃料電池個体情報(i4)と、計量消費量情報(j4)と、使用後重量情報(g4)と、算出消費量情報(k4)と、残量情報(l4)と、残存硫黄濃度情報(m4)と、硫黄分除去推定量情報(n4)とをデータ項目として有する。
なお、燃料品質情報、充填前重量情報、充填後重量情報、燃料電池個体情報、計量消費量情報、使用後重量情報については、既に説明を行ったため、ここでの説明は省略する。
容器個体情報の欄には、当該燃料電池40aに取り付けられたボンベを特定する情報が挙げられる。
容器個体情報及び充填回数情報は、情報集計テーブルで同一サイクル内のデータ群(情報集計テーブルで一行にまとめられるデータ群)を関連付けるためのキーとなる情報である。
例えば、第一計量機10から送られてきた情報群(容器個体情報、充填回数情報、燃料品質情報、充填前重量情報、充填後重量情報)のうちの容器個体情報及び充填回数情報と、第二計量機20から送られてきた情報群(容器個体情報、充填回数情報、使用後重量情報)のうちの容器個体情報及び充填回数情報とが同一の場合には、同一サイクル内におけるデータ群として関連付けて情報集計テーブルにまとめられる。
なお、1サイクルとは、一つのボンベを対象として、そのボンベにLPGを充填する作業(充填前重量の計量を含む)を起点に、そのLPGの充填されたボンベを顧客に配送する作業、燃料電池40aでLPGが使用された後のボンベをLPガス充填所に返却する作業、返却されたボンベの使用後重量を計量する作業までの一連の流れをいう。
そして、1サイクル内では、一つのボンベについて、第一計量機10がそのボンベから容器個体情報、充填回数情報、燃料品質情報を取得し、次いで燃料電池40aがそのボンベから容器個体情報、充填回数情報、燃料品質情報を取得し、続いて第一計量機20がそのボンベから容器個体情報、充填回数情報、燃料品質情報を取得する。そして、燃料電池40aに対して、第一計量機10からそのボンベに関する情報が送信され、第二計量機20からもそのボンベに関する情報が送信される。その後、燃料電池40aでは、それら第一計量機10又は第二計量機20から送られてきた各情報と自ら取得した情報とを、一つのボンベについての1サイクルにおける情報としてまとめるために、容器個体情報及び充填回数情報をキーとして関連付け情報集計テーブルとして記憶・管理する。
充填量情報は、LPガス充填所にてボンベに充填されたLPGの重量を示す情報である。この充填量情報は、第一計量機10から送信されてきた充填量情報を用いることができる。あるいは、燃料電池40aの演算手段46a−4で算出された充填量情報を用いることもできる。
充填後硫黄濃度情報は、LPGが充填されたボンベについて、そのボンベ内のLPGの硫黄濃度を示す情報である。
算出消費量情報は、燃料電池40aで消費されたLPGの重量を示す情報である。
なお、算出消費量情報と計量消費量情報とは、LPGの消費量という点で同じであるため、一致又は近似した値となる。このため、算出消費量情報と計量消費量情報の一方は省略することができる。
残量情報は、使用後のボンベ内に残存するLPGの重量を示す情報である。
残存硫黄濃度情報は、使用後のボンベ内に残存するLPGの硫黄濃度を示す情報である。
硫黄分除去推定量情報は、一のボンベから供給されたLPGにより燃料電池40aの脱硫器42で吸着された硫黄分の重量を示す情報である。
これら収集情報テーブルに挙げられる情報のうち、充填量情報、充填後硫黄濃度情報、算出消費量情報、残量情報、残存硫黄濃度情報、硫黄分除去推定量情報は、演算手段46a−4で算出される。それら情報の算出方法については、演算手段46a−4の説明にて詳述する。
また、情報集計テーブルは、吸着硫黄分累積情報を表すことができる。
吸着硫黄分累積情報は、硫黄分除去推定量情報の累計を示す情報である。
この吸着硫黄分累積情報は、脱硫器42が吸着可能な硫黄分の重量の限界値を示す吸着硫黄分上限値と比較される。これにより、脱硫器42の交換時期を予測・判断することができる。
この吸着硫黄分累積情報は、燃料電池40aの演算手段46a−4で算出される。
容器別集計テーブルは、ボンベ情報テーブルを構成する情報、容器個体情報のみを検索条件としたときに得られた検索結果である各種情報、この検索結果にもとづき演算手段46a−4で算出された情報などによって構成されている。
具体的には、容器別集計テーブルの有するデータ項目は、情報集計テーブルと同じとすることができる。
ただし、容器別集計テーブルの有するデータ項目は、収集情報テーブルの有するデータ項目と異ならせることもできる。例えば、充填後硫黄濃度情報を算出するために必要な情報のみを容器別集計テーブルとして構成することもできる。
また、容器別集計テーブルは、図10に示すように、容器個体情報が同一のデータ群をまとめて表したテーブルである。つまり、容器別集計テーブルは、図9に示す容器個体情報のそれぞれ(「10103」、「10128」、「10133」、「10149」、「10163」のそれぞれ)について作成される。
この容器別集計テーブルを作成することにより、充填後硫黄濃度情報の算出が可能となる。すなわち、充填後硫黄濃度情報の算出に必要な前回のサイクルにおける残量情報と残存硫黄濃度情報を得ることができる。
制御手段46a−3は、例えば、CPU(Central Processing Unit)により構成することができ、記憶手段46a−2に記憶されているプログラムを読み込んで実行することにより、燃料電池40aの構成各部に指令を送り、又は自ら動作して、燃料電池40aまたは管理装置46aの有する各種機能を実行・制御する。
また、制御手段46a−3は、ガスメータ41から計量消費量を受けると、計量消費量情報として記憶手段46a−2へ送って記憶させる。
さらに、制御手段46a−3は、入力手段46a−5での操作にもとづき、記憶手段46a−2から検索条件となる容器個体情報及び(又は)充填回数情報を取り出して通信手段46a−1へ送る。
ここで、容器個体情報と充填回数情報との双方を検索条件として送信する場合は、制御手段46a−3は、ボンベ情報テーブルに示された容器個体情報と充填回数情報との組合せ、具体的には、例えば、図8においては、容器個体情報が「10103」と充填回数情報が「1」との組合せ、容器個体情報が「10128」と充填回数情報が「1」との組合せ、容器個体情報が「10133」と充填回数情報が「3」との組合せ、容器個体情報が「10149」と充填回数情報が「5」との組合せ、容器個体情報が「10163」と充填回数情報が「7」との組合せについて送信する。
また、容器個体情報のみを検索条件として送信する場合は、制御手段46a−3は、ボンベ情報テーブルに示された容器個体情報、具体的には、例えば、図8においては、容器個体情報である「10103」、「10128」、「10133」、「10149」、「10163」を送信する。
そして、制御手段46a−3は、ボンベ情報テーブル、情報集計テーブル、容器別集計テーブルの編集処理を実行して記憶手段46a−1へ送り記憶させる。
さらに、制御手段46a−3は、情報集計テーブルや容器別集計テーブルを作成する際、コード読取手段45からの容器個体情報や充填回数情報(ボンベ情報テーブルを構成する情報)と、通信手段46a−1からの容器個体情報や充填回数情報とが同一の場合には、それら容器個体情報や充填回数情報をキーとして、コード読取手段45からの各種情報と通信手段46a−1からの各種情報とを関連付けて記憶手段46a−1へ送り記憶させる。
さらに、制御手段46a−3は、吸着硫黄分累積情報と吸着硫黄分上限値とを比較する。これにより、脱硫器42の交換時期が予測・判断される。
吸着硫黄分上限値は、具体的には、脱硫剤の重さの3%程度とすることができる。例えば、脱硫剤の重さが100gの場合には、吸着硫黄分上限値は3gとなる。
演算手段46a−4は、情報集計テーブルや容器別集計テーブルにおける充填量情報、充填後硫黄濃度情報、算出消費量情報、残量情報、残存硫黄濃度情報、硫黄分除去推定量情報、吸着硫黄分累積情報を算出する。
充填量情報は、充填後重量情報から充填前重量情報を減算して得られた差である。
充填後硫黄濃度情報は、前回のサイクルにおけるLPGの残量に残存硫黄濃度情報を乗算して得られた積と、今回のサイクルにおける燃料品質情報に充填量情報を乗算して得られた積とを加算した結果得られた和である。
算出消費量情報(消費量情報)は、充填後重量情報から使用後重量情報を減算して得られた差である。
残量情報は、ボンベの内容量から計量消費量情報の示す重量(又は算出消費量情報の示す重量)を減算して得られた差である。
一般に、ボンベの内容量は、50kg、20kg、10kgなどがあり、ボンベによって固定値となっている。
ここで、例えば、ボンベの内容量が50kgであって、計量消費量情報の示す重量が45kgであるときは、残量は5kgとなる。
残存硫黄濃度情報は、図18に示したグラフの関係にもとづいて求めることができる。
例えば、充填時の硫黄濃度(初期硫黄濃度)が4ppmであって、LPGの使用量が70%(残存量が30%)であるときは、硫黄濃度は、約3ppmである。これに対し、初期硫黄濃度が4ppmであって、LPGの使用量が95%(残存量が5%)であるときは、硫黄濃度は、約30ppmである。
硫黄分除去推定量情報は、充填後硫黄濃度情報に計量消費量情報(又は算出消費量情報)を乗算した積である。
吸着硫黄分累積情報は、一の燃料電池40についての硫黄分除去推定量情報の累積値である。
これら演算手段46a−4及び制御手段46a−3は、脱硫器42の交換時期の判断や、この判断のための情報の演算処理を行うことから「交換時期判断手段」としての機能を有している。
なお、燃料電池40aには、例えば、複数のキーで構成された入力手段46a−5や、液晶ディスプレイなどで構成された表示手段46a−6などを備えることができる。
これにより、入力手段46a−5を操作して管理装置46aに所定の動作をさせることができ、また、表示手段46a−6に各種情報を画面表示させることができる。
さらに、入力手段46a−5においては、キー操作により、容器個体情報などの各種情報を入力することができる。この場合、記憶手段46a−2、制御手段46a−3、演算手段46a−4は、第一計量機10、第二計量機20、ガスメータ41、コード読取手段45から送られてきた各種情報に代え、入力手段46a−5からの各種情報を用いて所定の処理を行うことができる。
また、入力手段46a−5は、管理装置46aとは別個独立した構成とすることができる。そして、その入力手段46a−5を有する装置は、管理装置46aとの間を有線又は無線で接続することができる。このような構成とすることにより、例えば販売店の作業員がその入力手段46a−5を有する装置を携帯していて、LPガス充填所や配送中などの任意の場所で各種情報を入力し、例えばボンベの交換時などにおいて、燃料電池40aの管理装置46aへその入力した情報を送るようにすることができる。
また、図11に示すように、脱硫器交換管理システム1a−2には、充填所端末50を備えることができる。
充填所端末50は、LPガス充填所内に備えられており、LPガス充填所の作業員により操作される。
この充填所端末50は、容器個体情報等が例えば刻印などで表されている場合に、作業員がその刻印で表された容器個体情報等を入力するためのものである。
ただし、刻印以外であっても、容器個体情報が作業員により解読可能に表されている場合や、入手可能な場合は、その容器個体情報を充填所端末50から入力することができる。
また、容器個体情報以外の情報、例えば、充填回数情報、燃料品質情報、充填前重量情報、充填後重量情報、充填量情報、使用後重量情報、算出消費量情報などを入力することもできる。
次に、本実施形態の燃料電池における管理装置の動作手順(脱硫器交換時期判断方法)の処理手順について、図12を参照して説明する。
同図は、燃料電池における脱硫器交換時期判断方法の処理手順を示すフローチャートである。
LPガス充填所における第一計量機10の設置場所にて、ボンベにLPGを充填するにあたり、そのボンベに付されたコードが、充填作業員により、コード読取手段11を用いて読み取られる。この読み取られたコードの示す各種情報(容器個体情報,充填回数情報,燃料品質情報を含む)が、コード読取手段11から第一計量機10の受信手段12へ送られて記憶手段14に記憶される。
次いで、第一計量機10の計量手段13により、LPGが充填される前のボンベ全体の重量が計量され、この計量値が充填前重量情報として記憶手段14に記憶される。
続いて、ボンベにLPGが充填されると、この充填後のボンベ全体の重量が計量手段13により計量され、この計量値が充填後重量情報として記憶手段14に記憶される。
LPGが充填されたボンベが、販売店の従業員により配送され、ある顧客の燃料電池40aに付設される。そして、燃料電池40aの運転中は、ボンベからLPGが供給される。
LPGが所定量消費されると、販売店の従業員により、使用済ボンベが回収される。ここで、ボンベの切り換えが行われると、ガスメータ41から管理装置46aへガス使用量が送られる。このガス使用量は、管理装置46aの制御手段46a−3を介して記憶手段46a−2へ送られ計量消費量情報として記憶される。
また、販売店の従業員により、コード読取手段45を用いて、使用済ボンベに付されたコードが読み取られる(コード情報の取得)。この読み取られたコード情報(容器個体情報、充填回数情報、燃料品質情報を含む)は、管理装置46aの通信手段46a−1を介して記憶手段46a−2へ送られ記憶される(ステップ10)。
このとき、燃料電池40aの制御手段46a−3にて、容器個体情報、充填回数情報、燃料品質情報が、ボンベ情報テーブルとして編集され、記憶手段46a−2へ送られて記憶される。
各顧客から回収された使用済ボンベがLPガス充填所へ返却される。
LPガス充填所における第二計量機20の設置場所にて、その返却されたボンベに付されたコードが、作業者により、コード読取手段21を用いて読み取られる。この読み取られたコードの示す各種情報(容器個体情報、充填回数情報、燃料品質情報を含む)が、コード読取手段21から第二計量機20の受信手段22へ送られて記憶手段23に記憶される。
次いで、第二計量機20の計量手段24において、その返却されたボンベの重量が計量され、この計量値が使用後重量情報として記憶手段23に記憶される。
燃料電池40aの制御手段46a−3にて、記憶手段46a−2から検索条件が取り出される。この取り出された検索条件が、通信手段46a−1及び通信回線30を介して第一計量機10へ送信される(ステップ11)。
第一計量機10の受信手段12で、検索条件が受信される。そして、制御手段17にて、その検索条件にもとづき、第一計量機管理テーブルを参照して、検索条件を満たす情報(容器個体情報、充填回数情報、燃料品質情報、充填前重量情報、充填後重量情報)が、検索結果として記憶手段14から取り出される。
それら検索結果である情報が、送信手段16及び通信回線30を介して燃料電池40aへ送信される。
燃料電池40aの通信手段46a−1にて、第一計量機10から送信されてきた検索結果である情報(容器個体情報,充填回数情報,燃料品質情報,充填前重量情報,充填後重量情報)が受信(取得)される(ステップ12)。この受信された各情報は、情報集計テーブルとして記憶手段46a−2へ送られて記憶される(記憶処理)。
なお、第一計量機10の演算手段15にて充填量情報が算出された場合は、燃料電池40aは、その充填量情報を受信(取得)し(充填量情報取得処理)、収集情報テーブルを構成する情報として記憶手段46a−2に記憶させることができる。
続いて、燃料電池40aの制御手段46a−3にて、記憶手段46a−2から取り出された検索条件が、通信手段46a−1及び通信回線30を介して第二計量機20へ送信される(ステップ13)。
第二計量機20の受信手段22で、検索条件が受信される。そして、制御手段26にて、その検索条件にもとづき、第二計量機管理テーブルを参照して、検索条件を満たす情報(容器個体情報、充填回数情報、燃料品質情報、使用後重量情報)が、検索結果として記憶手段24から取り出される。
それら検索結果である情報が、送信手段25及び通信回線30を介して燃料電池40aへ送信される。
燃料電池40aの通信手段46a−1にて、第二計量機20から送信されてきた検索結果である情報(容器個体情報,充填回数情報,燃料品質情報,使用後重量情報)が受信(取得)される(ステップ14)。この受信された各情報は、情報集計テーブルとして記憶手段46a−2へ送られて記憶される(記憶処理)。
続いて、燃料電池40aの演算手段46a−4にて、情報集計テーブルを参照して、充填量情報、充填後硫黄濃度情報、算出消費量情報、残量情報、残存硫黄濃度情報が算出される(ステップ15)。
ここで、充填後硫黄濃度情報を算出するときは、図10に示す容器別集計テーブルが作成され、参照される。
なお、算出消費量情報は、充填後重量情報から使用後重量情報を減算した差として得ることができるが(消費量算出処理)、ガスメータ41から計量消費量情報を取得している場合には、この消費量算出処理の実行を要しない。
また、充填量情報は、第一計量機10から送信されてきている場合は、その算出を要しない。
さらに、情報集計テーブルにもとづき、演算手段46a−4にて、硫黄分除去推定量情報が算出される(ステップ16)。
そして、この硫黄分除去推定量情報を累計した吸着硫黄分累積情報が算出され(ステップ17)、制御手段46a−3にて、吸着硫黄分上限値と比較されて、脱硫器42の交換時期が判断される(ステップ18)。
以上説明したように、本実施形態の脱硫器交換管理システムによれば、燃料品質情報と消費量情報とを用いて交換時期を判断することとしたため、脱硫器に吸着した硫黄分を概算でき、脱硫器の性能低下がどの程度進んでいるかを知ることができる。したがって、脱硫器の交換時期をより適切に判断することができる。
[燃料電池の第二実施形態]
次に、本発明の燃料電池の第二実施形態について、図13を参照して説明する。
同図は、本実施形態の燃料電池の構成を示すブロック図である。
本実施形態は、第一実施形態と比較して、脱硫器の交換時期の判断方法として燃料の消費量のみを用いた点が相違する。すなわち、第一実施形態では、燃料の消費量や使用後の残量、燃料の硫黄濃度などから、脱硫器で吸着された硫黄の重量を推定して脱硫器の交換時期を判断したのに対し、本実施形態では、燃料の硫黄濃度などは算出せず、燃料の消費量から脱硫器の交換時期を判断するものである。他の構成要素は第一実施形態と同様である。
したがって、図13において、図1等と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
燃料電池40bは、図13に示すように、ガスメータ41と、脱硫器42と、改質器43と、スタック44と、管理装置46bとを有している。
なお、燃料電池40bは、図1に示すような脱硫器交換管理システム1aに備えることもできる。ただし、本実施形態においては、燃料電池40b単体で、脱硫器42の交換時期を判断可能となっている。
ここで、ガスメータ41は、ボンベから供給されたLPGの供給量(使用量、消費量(検針値))を検出して管理装置46bへ送る。
管理装置46bは、記憶手段46b−1と、制御手段46b−2とを有している。
記憶手段46b−1は、制御手段46b−2からのLPガス使用量を計量消費量情報として記憶する。
また、記憶手段46b−1は、消費量履歴テーブルを記憶する。
消費量履歴テーブルは、図14に示すように、ガスメータ41で過去に計量されたLPGの消費量(計量消費量)を示すテーブルである。この消費量履歴テーブルは、前回脱硫器42が交換されたときから後の計量消費量情報を示すようにすることができる。
また、消費量履歴テーブルには、累計消費量情報を示すことができる。累計消費量情報は、その消費量履歴テーブルに示された計量消費量情報の累計を示す情報である。
さらに、記憶手段46b−1は、燃料消費量−吸着硫黄分累積量対応グラフとを記憶する。
燃料消費量−吸着硫黄分累積量対応グラフは、図15に示すように、LPGの消費量(すなわち、脱硫器42を通過するLPGの重量)と、LPGが脱硫器42を通過したときに吸着される硫黄分の重量との関係を示すグラフである。
このグラフは、LPGの硫黄濃度に応じてその傾斜が異なってくる。例えば、硫黄濃度が濃い場合は、傾斜が急となり、薄い場合は、緩やかとなる。
そして、この燃料消費量−吸着硫黄分累積量対応グラフには、吸着硫黄分上限値が示される。これにより、LPGがどれくらい消費されると、脱硫器42を交換しなければならないかを知ることができる。したがって、脱硫器42の交換時期を判断することができる。
なお、図15に示す燃料消費量−吸着硫黄分累積量対応グラフは、LPGの硫黄濃度を4ppm、脱硫剤の重さを100g、吸着硫黄分上限値を3gとして算出したものである。
制御手段46b−2は、ガスメータ41から計量消費量を受けると、これを計量消費量情報として消費量履歴テーブルを作成し、記憶手段46b−1へ送って記憶される。このとき、制御手段46b−2は、累計消費量情報を算出し、消費量履歴テーブルを構成するデータとする。
また、制御手段46b−2は、記憶手段41bから累計消費量情報を取り出すと、燃料消費量−吸着硫黄分累積量対応グラフを参照して、吸着硫黄分累積量を求める。
さらに、制御手段46b−2は、入力手段(図示せず)での操作にもとづき、吸着硫黄分累積量と吸着硫黄分上限値とを比較する。これにより、脱硫器42の交換時期が予測・判断される。
次に、本実施形態の燃料電池における管理装置の動作手順(脱硫器交換管理方法)について、図16を参照して説明する。
同図は、脱硫器交換管理方法の処理手順を示すフローチャートである。
同図に示すように、管理装置46bの制御手段46b−2にて、ガスメータ41から、計量消費量情報が取得される(ステップ20)。
計量消費量情報が取得されると、制御手段46b−2にて、記憶手段46b−1から累計消費量情報が取り出され、それら取得された計量消費量情報と取り出された累計消費量情報とが加算され、この加算により得られた和が新たな累計消費量情報とされる(ステップ21)。この新たな累計消費量情報は、消費量履歴テーブルを構成するデータとして記憶手段46b−1へ送られて記憶される。
次いで、制御手段46b−2にて、記憶手段41bから累計消費量情報が取り出され、燃料消費量−吸着硫黄分累積量対応グラフを参照して、吸着硫黄分累積量が算出される(ステップ22)。
続いて、制御手段46b−2にて、吸着硫黄分累積量と吸着硫黄分上限値とが比較され、脱硫器42の交換時期が予測・判断される(ステップ23)。
以上、説明したように、本実施形態の脱硫器交換管理システムによれば、燃料電池のガスメータで測定されたLPGの消費量を用いることで、脱硫器に吸着された硫黄分を概算で求めることができる。これにより、脱硫器の交換時期を判断できる。
[脱硫器交換管理プログラム]
次に、脱硫器交換管理プログラムについて説明する。
上記の実施形態におけるコンピュータ(第一計量機、第二計量機、燃料電池(管理装置))の脱硫器交換管理機能(脱硫器交換管理方法を実行するための機能)は、記憶手段(例えば、ROMやハードディスクなど)に記憶された脱硫器交換管理プログラムにより実現される。
脱硫器交換管理プログラムは、コンピュータの制御手段(CPUなど)に読み込まれることにより、コンピュータの構成各部に指令を送り、所定の処理、たとえば、第一計量機の情報取得処理、情報記憶処理、情報送受信処理、第二計量機の情報取得処理、情報記憶処理、情報送受信処理、燃料電池の情報送受信処理、情報記憶処理、情報演算処理、テーブル作成処理、脱硫器交換時期判断処理などを行わせる。
これによって、脱硫器交換管理機能は、ソフトウエアである脱硫器交換管理プログラムとハードウエア資源であるコンピュータ(第一計量機、第二計量機、燃料電池(管理装置))の各構成手段とが協働することにより実現される。
なお、脱硫器交換管理機能を実現するための脱硫器交換管理プログラムは、コンピュータのROMやハードディスクなどに記憶される他、コンピュータ読み取り可能な記録媒体、たとえば、外部記憶装置及び可搬記録媒体等に格納することができる。
外部記憶装置とは、CD−ROM等の記憶媒体を内蔵し、各装置(例えば、管理装置など)に外部接続されるメモリ増設装置をいう。一方、可搬記録媒体とは、記録媒体駆動装置(ドライブ装置)に装着でき、かつ、持ち運び可能な記録媒体であって、たとえば、フレキシブルディスク,メモリカード,光磁気ディスク等をいう。
そして、記録媒体に記録されたプログラムは、コンピュータのRAM等にロードされて、CPU(制御手段)により実行される。この実行により、上述した本実施形態のコンピュータ(第一計量機、第二計量機、燃料電池(管理装置))の各機能が実現される。
さらに、コンピュータで脱硫器交換管理プログラムをロードする場合、他のコンピュータで保有された脱硫器交換管理プログラムを、通信回線を利用して自己の有するRAMや外部記憶装置にダウンロードすることもできる。このダウンロードされた脱硫器交換管理プログラムも、CPUにより実行され、本実施形態のコンピュータ(第一計量機、第二計量機、燃料電池(管理装置))の脱硫器交換管理機能を実現する。
以上、本発明の燃料電池の好ましい実施形態について説明したが、本発明に係る燃料電池は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した第一実施形態では、脱硫器交換管理システムが、第一計量機、第二計量機、燃料電池をそれぞれ一つのみ備えた構成としてあるが、それら第一計量機等は一つずつに限るものではなく、二つ以上備えることもできる。
さらに、上述した第一実施形態では、充填後のボンベの重量を計量するための第一計量機と、使用後のボンベの重量を計量するための第二計量機とをそれぞれ備えた構成としてあるが、それら第一計量機と第二計量機とは別個に備えた構成に限るものではなく、一つの計量機で充填後のボンベの重量と使用後のボンベの重量とを計量するようにすることもできる。
また、上述した実施形態においては、燃料(水素製造用原料)の例としてLPGを挙げて説明したが、燃料は、LPGに限るものではなく、例えば天然ガス,石油,メタノール,石炭などとすることができる。
本発明は、脱硫器の交換時期を判断する方法及びプログラムに関する発明であるため、脱硫器の交換時期を管理する装置や機器に利用可能である。
本発明の第一実施形態における燃料電池を備えた脱硫器交換管理システムの構成を示すブロック図である。 図1に示した脱硫器交換管理システムをLPガス充填所などに設置した状態を示す状態図である。 第一計量機の構成を示すブロック図である。 第一計量機管理テーブルの構成を示す図表である。 第二計量機の構成を示すブロック図である。 第二計量機管理テーブルの構成を示す図表である。 第一実施形態における燃料電池の構成を示すブロック図である。 ボンベ情報テーブルの構成を示す図表である。 情報集計テーブルの構成を示す図表である。 容器別集計テーブルの構成を示す図表である。 本発明の第一実施形態における脱硫器交換管理システムの他の構成を示すブロック図である。 本発明の第一実施形態における燃料電池の動作を示すフローチャートである。 本発明の第二実施形態における燃料電池の構成を示すブロック図である。 消費量履歴テーブルの構成を示す図表である。 LPG消費量と吸着硫黄分重量との関係を示すグラフである。 第二実施形態における燃料電池の動作を示すフローチャートである。 ボンベへの燃料の充填、配送、交換、返却の流れを示す模式図である。 ボンベ使用量と硫黄濃度との関係を示す推移グラフである。
符号の説明
1a 脱硫器交換管理システム
10 第一計量機
20 第二計量機
30 通信回線
40a−1〜40a−n、40b 燃料電池
41 ガスメータ
45 コード読取手段
46a 管理装置
46a−1 通信手段
46a−2 記憶手段
46a−3 制御手段
46a−4 演算手段
46b 管理装置
46b−1 記憶手段
46b−2 制御手段

Claims (8)

  1. 燃料の硫黄分を除去する脱硫器が取り付けられた燃料電池であって、
    前記燃料の品質を示す燃料品質情報を取得する手段と、
    前記燃料の消費量を示す消費量情報を取得する手段と、
    前記燃料品質情報及び前記消費量情報を記憶する記憶手段と、
    前記燃料品質情報及び前記消費量情報にもとづいて前記脱硫器の交換時期を判断する交換時期判断手段とを有した
    ことを特徴とする燃料電池。
  2. 前記燃料が充填された容器を特定する容器個体情報と、前記燃料品質情報とを、燃料充填所に設置された充填容器計量機から受信する受信手段と、
    当該燃料電池に取り付けられた容器から容器個体情報を取得する情報取得手段とを有し、
    前記受信手段からの容器個体情報と前記情報取得手段からの容器個体情報とが同一の場合に、前記記憶手段が、前記燃料品質情報と前記消費量情報とを関連付けて記憶し、
    前記交換時期判断手段が、前記容器個体情報、前記燃料品質情報、前記消費量情報にもとづいて前記脱硫器の交換時期を判断する
    ことを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  3. 前記受信手段が、前記容器への燃料の充填量を示す充填量情報を充填容器計量機から受信し、
    前記記憶手段が、前記充填量情報を記憶し、
    前記交換時期判断手段が、前記充填量情報、前記燃料品質情報、前記消費量情報にもとづいて前記脱硫器の交換時期を判断する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の燃料電池。
  4. 前記受信手段が、当該燃料電池で前記燃料が消費された後の容器全体の重量を示す使用後重量情報を使用後容器計量機から受信し、
    前記記憶手段が、前記使用後重量情報を記憶し、
    前記交換時期判断手段が、前記使用後重量情報、前記燃料品質情報、前記消費量情報にもとづいて前記脱硫器の交換時期を判断する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の燃料電池。
  5. 所定の演算処理を行う演算手段を有し、
    前記受信手段が、前記燃料が充填された後の容器全体の重量を示す充填後重量情報を充填容器計量機から受信し、
    前記記憶手段が、前記充填後重量情報を記憶し、
    前記演算手段が、前記充填後重量情報及び前記使用後重量情報にもとづいて前記消費量情報を算出し、
    前記交換時期判断手段が、前記燃料品質情報及び前記消費量情報にもとづいて前記脱硫器の交換時期を判断する
    ことを特徴とする請求項4記載の燃料電池。
  6. 前記燃料品質情報及び/又は前記容器個体情報が、コード化されて前記容器に付されており、
    前記情報取得手段が、前記コード化された燃料品質情報及び/又は容器個体情報を読み取るコード読取手段を含み、
    前記記憶手段が、前記燃料品質情報及び/又は前記容器個体情報を記憶する
    ことを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の燃料電池。
  7. 前記燃料品質情報及び/又は前記容器個体情報が、バーコード化されて前記容器に付されており、
    前記コード読取手段が、前記バーコード化された燃料品質情報及び/又は容器個体情報を読み取るバーコードリーダからなる
    ことを特徴とする請求項6記載の燃料電池。
  8. 前記燃料品質情報及び/又は前記容器個体情報が、コード化されてICチップに記憶され、このICチップを内包したICタグが前記容器に付されており、
    前記コード読取手段が、前記ICチップから前記燃料品質情報及び/又は前記容器個体情報を読み取るICリーダからなる
    ことを特徴とする請求項6記載の燃料電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008140622A (ja) * 2006-11-30 2008-06-19 Japan Energy Corp 燃料電池システム並びに燃料電池の脱硫剤および改質触媒の交換システム
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